ホースオルフェノクに手足を引きちぎられ、顎を引き抜かれてゴミのように捨てられた雅人は沙耶によって助けられた。
沙耶はだるまのような雅人をベッドに寝かせ、赤ん坊を育てるように面倒を見た。
食事の世話から下の世話、そして雅人の頭を優しく撫でながら様々な事柄を語りかけた。
季節の移り変わり、今日の出来事、流星塾の思い出…。
雅人は途切れそうな意識の中で、そして一度切れたらもう二度と戻ってはこれないだろう意識の中で沙耶の言葉を聞いていた。
沙耶の語る流星塾の思い出を聞きながら雅人は真理を思っていた。
真理は光のようだった。
真理を思う事で、雅人は命を放棄せずにいる勇気を得ていた。
ある日、沙耶が姿を消した。
スプーンで雅人の口に食事を運んでいる時だった。
窓からの風を受けて沙耶の笑顔がすっと崩れた。
その顔が灰になって風に流れて消えていった。
さ よ う な ら
最後に口がそう動いたようだった。
雅人の前で沙耶は消え、空中に残ったスプーンは床に落ちた。
雅人は身じろぎも出来ないまま、ひとりベッドの上に残された。
なにかの物体のようにごろんとそこに転がったまま、雅人は糞尿にまみれ、床擦れの膿が背中を覆った。
喉がからからに渇き、飢えに全身が痙攣した。
一カ月が過ぎても、雅人はまだ生きていた。
二カ月が経った頃、雅人は体が内側から溶けていくのを感じた。
まるで飢えに苦しむ肉体が、自分自身を消化しているようだった。
急速に体が縮んでいった。
三カ月が過ぎると、ベッドの上にあるものはもう雅人とは言えなかった。
それはスズメ蜂の巣を想わせる、奇妙な茶色いなにかだった。
そうなってようやく雅人は死ぬ事ができた。
沙耶はだるまのような雅人をベッドに寝かせ、赤ん坊を育てるように面倒を見た。
食事の世話から下の世話、そして雅人の頭を優しく撫でながら様々な事柄を語りかけた。
季節の移り変わり、今日の出来事、流星塾の思い出…。
雅人は途切れそうな意識の中で、そして一度切れたらもう二度と戻ってはこれないだろう意識の中で沙耶の言葉を聞いていた。
沙耶の語る流星塾の思い出を聞きながら雅人は真理を思っていた。
真理は光のようだった。
真理を思う事で、雅人は命を放棄せずにいる勇気を得ていた。
ある日、沙耶が姿を消した。
スプーンで雅人の口に食事を運んでいる時だった。
窓からの風を受けて沙耶の笑顔がすっと崩れた。
その顔が灰になって風に流れて消えていった。
さ よ う な ら
最後に口がそう動いたようだった。
雅人の前で沙耶は消え、空中に残ったスプーンは床に落ちた。
雅人は身じろぎも出来ないまま、ひとりベッドの上に残された。
なにかの物体のようにごろんとそこに転がったまま、雅人は糞尿にまみれ、床擦れの膿が背中を覆った。
喉がからからに渇き、飢えに全身が痙攣した。
一カ月が過ぎても、雅人はまだ生きていた。
二カ月が経った頃、雅人は体が内側から溶けていくのを感じた。
まるで飢えに苦しむ肉体が、自分自身を消化しているようだった。
急速に体が縮んでいった。
三カ月が過ぎると、ベッドの上にあるものはもう雅人とは言えなかった。
それはスズメ蜂の巣を想わせる、奇妙な茶色いなにかだった。
そうなってようやく雅人は死ぬ事ができた。
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