【SS】レッド「旅が終わらない」:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】レッド「旅が終わらない」:ポケモンBBS

  ▼  |  全表示17   | <<    前    | 次  |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |   ▼   
                  スレ一覧                  
SS

【SS】レッド「旅が終わらない」

 ▼ 1 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:10:39 ID:5DHolaAY [1/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
セキエイ高原。

ポケモンリーグ。

チャンピオンの間。

世界最高のポケモントレーナーをかけ。

世界最高峰のポケモントレーナーが覇を競い合う場所。


そこで今。

二人の若きトレーナーが雌雄を決しようとしていた。

片や天才と呼ばれた少年。

片や努力で勝ち抜いてきた少年。


チャンピオンが座る台座で、決戦の火蓋を切る時を、今か、今かと待ち望む緑の少年。


鳴り響くは、擦り切れたスニーカーが大理石の階段を上る音。

広大なるカントーの大地をその身一つで制覇したことを誇る音。

その何者かがチャンピオンの間に足を踏み入れた時。

全ての音は消え、『王』が玉座より立ち上がる。

王の一言は傲岸不遜。

しかし圧倒的な自信を漲らせ、確かな実力があることを示す。
 ▼ 2 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:11:31 ID:5DHolaAY [2/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

「よおーッ! レッド! レッドも きたか!」

「はッはッ! うれしいぜ!」

「ライバルの おまえが よわいと はりあいが ないからな!」

「おれは ずかん あつめ ながら かんぺきな
ポケモンを さがした!」

「いろんな タイプの ポケモンに かち まくるような コンビネーションを さがした!」

「...... そして いま!」

「おれは ポケモン リーグの ちょうてんに いる!」

「レッド!」

「このいみが わかるか?」

「...... ...... ......」



「わかった!おしえてやる!」



「この おれさまが!」

「せかいで いちはん!」

「つよいって こと なんだよ!」




「勝負だ!レッド!」






 ▼ 3 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:12:10 ID:5DHolaAY [3/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ああ......俺もさ、グリーン。

レッド「勝負だ!グリーン!」


俺は帽子を被り直す。

帽子のつばを一度深く被り、そして持ち上げる。

ライバルであり、今や頂上へと上り詰めた男との、正真正銘の最終決戦。

血が熱く滾る。

四天王たちは強かった。

でも、これほど興奮しなかった。


勝つのは俺だ。


瞳は熱く!

心は冷静に。

いざ!


レッド「いけっ!ピカチュウ!」

グリーン「いけっ!ピジョット!」
 ▼ 4 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:12:43 ID:5DHolaAY [4/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

雷が轟く。暴風が荒れ狂う。

念動力が空間を曲げ、龍が咆哮する。

地を割り天を裂くような、嵐が如く。

トレーナーの視界を覆うような熱風や葉嵐の中においても、決して二人は目を離さない。

まるでそこには二人と2匹すら存在していないかのように。

だがその時にも終わりが訪れる。


二人にとっては永遠に続くと思われた時間は、実際には僅か半刻も経っていない。


それでもフィールドは荒れ果て、場に立つポケモンは共に最期の一体。

自らが最も信頼するポケモンに全ての想いを。
 ▼ 5 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:13:23 ID:5DHolaAY [5/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
グリーン「カメックス......最後にするぞ......」

王者はそう小さく呟いた。

それに応えるように、カメックスは砲身を相手へと向け、自身は手足を地面へと這い蹲らせる。

自らを砲台として、持つ最大最強の威力の水砲を放つつもりなのだ。

最早回避など考えてはいない。

相手をブチのめす、それだけである。


対する挑戦者は。

レッド「......リザードン」

何の指示もしなかった。

そしてリザードンもそれを知っていた。

これが彼らの戦い方だからだ。

炎に対する水。

相性はすこぶる悪い。

だが彼らは知っていた。

世の中には相性などという物差しでは測れないものがたしかにあることを。

だからこそ慌てない。

全身全霊を懸けた王の一撃だ。

避けれる筈もない。


ならば正面から打ち破るだけである。
 ▼ 6 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:14:23 ID:5DHolaAY [6/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
グリーン「『ハイドロポンプ』!」

王者が高く手を掲げ、叫ぶ。

放たれた水流、正しく水龍と呼ぶべき圧倒的な破壊エネルギーがリザードンを襲う。


歴代にも強力なチャンピオンがいた。

それでも欠ける事すらなかったチャンピオンの間の床が、あまりの水圧に耐えきれず亀裂を走らせた。


レッド「『かえんほうしゃ』を放ちながら『きりさけ』!」

これも床が隆起するほどの踏み込みで、翼を大きく広げた火竜は飛んだ。

荒れ狂う水龍の口へ。

まず火炎が衝突し、水蒸気が発生する。

そして生じた僅かな綻びに向かって、竜は光り輝く爪を振りかざす。

二つに切り裂かれた余波だけで並みのポケモンを蹂躙するエネルギーの中、リザードンは少しづつ前進する。


カメックス「......!」

僅かに戸惑った。

今まで星の数ほど倒して来た。

炎タイプなど自分にとっては取るに足らない敵だった筈だ。
 ▼ 7 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:14:53 ID:5DHolaAY [7/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
だがしかし、同時に深く納得してもいた。

あのトレーナーの、あのリザードンだ。


常識に囚われて勝てる相手ではない。

ならば、


グリーン「カメックス!限界を!超えろォォ!!」

奴らにできて、我らにできぬ道理がない!


水の勢いがさらに増す。

今まで歩を進めていたリザードンも、思わず押し返される。

愚直。

それはかつてのグリーン達ならば考えられない事だったからだ。

ましてや部屋全体が震えるほどの覇気を持って手持ちを鼓舞するなど。


レッド「リザードン!」


だが負けるわけにはいかない。
 ▼ 8 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:15:30 ID:5DHolaAY [8/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
唸りを上げる水圧が、リザードンの姿を完全に飲み込んだ。

切り裂ききれず、まるで蛇が獲物を丸呑みにするかのように。

伸びきった水龍が壁へと突き刺さる。

やがてそれは勢いを失い、細くなり、消えた。

水龍がいた場所に、リザードンが倒れていた。

吹き飛ばされこそしなかったものの、その場に倒れ伏したようだ。


グリーン「ハッ、ハッ、ハッ......」


荒く吐き出される息は、やがて笑い声へと変わっていく。

グリーン「ハハハハハハ!!見ろ、レッド!俺の、俺様の、勝利......」

最後まで言い切ることはできなかったようだ。

なぜならその目を疑ったからである。


その目の前で、ゆっくりと、リザードンが立ち上がった。
 ▼ 9 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:16:05 ID:5DHolaAY [9/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
レッド「......」

グリーン「バカなっ!あの攻撃は俺の、俺様の今までの中で最高の......!」

そして、精根尽きたカメックスの前に、リザードンが辿り着く。


ポタリ。


キャノンから水滴が溢れた。

体内の水は既に出し切っていた。

動けないカメックスの甲羅を、リザードンが持ち上げる。


レッド「『ちきゅうなげ』!」

この時を待っていた!

全てを懸けた全力の一撃。

その後に訪れる決定的な隙。


尻尾の炎が激しく燃え盛る。

動かないはずの羽を広げ、甲羅を持ったままよろよろと空へ飛ぶ。

冷静なグリーンなら、リザードンも満身創痍であることをすぐさま看破しただろう。
 ▼ 10 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:16:37 ID:5DHolaAY [10/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告

だが極まった一撃を耐えられたグリーンの狼狽えようは大きかった。

何の指示も出すことは叶わなかった。

そして高高度まで飛んだリザードンは、重力にその身を任せ、落下を始める。

錐揉み回転も加えて。


レッド「おおおおおおおお!!!」


煙を巻き上げ、カメックスが頭からフィールドに叩きつけられた。

今度こそ、大きな亀裂がフィールドに走る。

カメックスが倒れる。

そして立ち上がらない。

グリーンの声は既に届かない。


今、 勝敗は決した!
 ▼ 11 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:17:43 ID:5DHolaAY [11/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
ーーーーー



次の日。

レッド「......ふぁぁ」

ん?

起きたのは自宅の自室。

あれ?

レッド「勝った......よな?」

自分に問いかけるが、天井は答を返してくれなかった。

レッド「んー?」

確かに勝った記憶があるんだけどな。

なんで家にいるのか覚えていない。

とりあえず一回に降りる。

母さんがいつもと同じように、四人がけのテーブルについていた。


レッド「母さん」
 ▼ 12 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:18:20 ID:5DHolaAY [12/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
母「あらレッド。起きたの?」

レッド「うん......?」


あれ?

いや、もっとこう、さ。

息子がポケモントレーナーの頂点に立ったんだぜ?

もっとさ、いや、そのさ。

なんかあってもよくない?


レッド「母さん......俺

母「レッド......!すこし やすんで いったら」


レッド「......いや、いいよ。じゃあ行ってくる」
 ▼ 13 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:19:05 ID:5DHolaAY [13/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
そのまま自宅を出る。

レッド「?」

頭の中にクエスチョンマークが踊り狂う。

充分休んだ後だぜ?

昨日の記憶を辿ってみよう。


確かグリーンに勝って。

そしたら博士がやってきて。

グリーンを説教した後、俺を褒めちぎってくれた。

そしてチャンピオンの間の奥の部屋に入って。

そして......家に帰ったんだ。
 ▼ 14 1◆2v71vgndRI 18/09/26 15:19:37 ID:5DHolaAY [14/14] NGネーム登録 NGID登録 m 報告
どこにもおかしいことはない。

レッド「......」

疑問を抱えつつ、相棒のステータスを確認する。

四天王、グリーン戦を経てレベルは上がっていた。

やはり戦ったことは間違いない。



考えてもわからないので、取り敢えずリーグまで向かおうと思う。

グリーンは俺がくる直前にやってきて、チャンピオンの座を簒奪したワケだ。

じゃあ順番的に言えば俺が次のチャンピオン。


俺を迎え入れてくれるのでは?
 ▼ 15 レディア@ディアンシナイト 18/09/30 23:35:23 ID:V10IuaTs NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 16 ノガッサ@もののけプレート 18/10/06 08:36:06 ID:Nq8.w0vE NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 17 ャルマー@おうごんのみ 18/10/14 15:47:45 ID:KC8E0MIw NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
  ▲  |  全表示17   | <<    前    | 次  |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |  ▲      
                  スレ一覧                  
荒らしや削除されたレスには反応しないでください。

. 書き込み前に、利用規約を確認して下さい。
レス番のリンクをクリックで返信が出来ます。
その他にも色々な機能があるので詳しくは、掲示板の機能を確認して下さい。
荒らしや煽りはスルーして下さい。荒らしに反応している人も荒らし同様対処します。




面白いスレはネタ投稿お願いします!
スレの消えている画像復旧リクエスト
スレ名とURLをコピー(クリックした時点でコピーされます。)
新着レス▼