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【スワップSS】うちの守り神

 ▼ 1 匹の羊◆QsVrxuaWuk 18/10/20 12:57:32 ID:91sYN9vQ [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
──我が家には、一匹の守り神が住んでいる。




「ただいまー」


俺は自分のポケモンも持たず、家族とも離れて一軒の借家で独身生活を送っていた。

だが、玄関から帰りを告げるといつも、

「オカエリ」

と、家の奥から声がする。


毎回俺を玄関まで迎えに来るのは、一匹の黄色いポケモン。

とちがみポケモン、カプ・コケコ……、ある地方では、守り神ともいわれるというポケモンだ。


もちろん、俺のポケモンではない。俺がこの家で、共に暮らそうとしていたわけでもない。

俺より先に入居していたというわけでも、このあたりの土地に昔から住んでいたいたというわけでもない。

いつだかにひょいと現れて、そのまま居着いてしまったのだ。


「キョウハ、ハヤカッタ?」

ポケモンだが賢いやつで、カタコトの言葉も話す。

「うん。仕事が早く片付いたから」

「ソウ」


……そんなカプ・コケコとの生活に、俺はいささか慣れ初めてしまっていたが、これは極めて特殊な事態だった。


なぜなら、どういうわけだかこのポケモンは……、


「オフロ イマ ワカス」

「ええっ。やってなかったんならいいよ。やるから」

「デモ ツカレテル」

「いやいや、大丈夫だって。だいたいここは俺の家なんだから、俺がやるって」

「ソウ。……ジャア バンゴハン、スグツクル」


……炊事洗濯、料理から買い物まで、

まるで腕の良い家政婦か何かのように、俺の身の回りの世話をいつも勝手に行うのだ。
 ▼ 2 匹の羊◆QsVrxuaWuk 18/10/20 12:58:14 ID:91sYN9vQ [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
https://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=897810

こちらの企画に参加しています。
 ▼ 3 匹の羊◆QsVrxuaWuk 18/10/20 14:18:59 ID:91sYN9vQ [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※これ以降のお話は別の方に書いていただくことになります。
 ▼ 4 WZienuer1k 18/10/24 20:48:52 ID:8Au.c4ic NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
続きを書かせて頂く事になりました。
今週末までに書き上げて一斉投下する予定です。更新まで暫くお待ちください。
 ▼ 5 ラブ@ライブドレス 18/10/25 15:15:48 ID:HtPs3iZY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
>>4
×今週末
◯月末
 ▼ 6 WZienuer1k 18/10/25 15:16:38 ID:HtPs3iZY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
誤って記載してしまい申し訳ありませんでした。
 ▼ 7 ピンロトム@デボンスコープ 18/10/25 17:18:27 ID:EjzUWfg2 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援です
 ▼ 8 ッキー@コオリZ 18/11/04 13:12:43 ID:.pUMLxJg NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 9 WZienuer1k 18/11/04 20:30:07 ID:ZLvMwmiU [1/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
温野菜が添えられたヤドンのシッポを箸でつつきながら、端末を器用に操るポケモンを見る。

大方通販で買い物をしているのだろう。今まではゆっくり食事を取る暇もなく気にする事はなかったが、嘴のような手でここまで家事が出来るのも不思議なものだ。

借家の割に広い間取りとはいえ、家を動き回るには不便そうな体型ゆえ、洗濯や掃除を行う姿は想像し難い。一体どのように家事をこなしているのだろう。

今更こんな事を考えるなんて、今までの自分の余裕のなさにため息が出る。

「……マズカッタ?」

箸が止まっているのが気掛かりだったのか、カプ・コケコは買い物の手を止めて俺を見つめていた。

「いや、美味いよ。ヤドンの尻尾が美味しいと思ったのは初めてだ」

褒められたのが嬉しいのか、コケコが高らかに囀る。

事実、今まで食べてきたヤドンの尻尾の中では一番美味しい。独特な風味や甘みがしつこくなく、少し濃いめの味付けはご飯に丁度良かった。

「ヨカッタ。ヤドンノシッポ、ツクルノトクイダカラ」

「へぇ、初耳だな」

「ダッテ、ヤドンノシッポ、ココダトタカイ。ヤット、ヤスクナッタ」

アローラではよく作っていた、そう言ってカプ・コケコはパソコンを閉じ、すでに空いた皿を片付け始める。

「ありがとう、カプ・コケコ」

「……コケコ。カプ、ハイラナイ」

「ああ、そうだったね。ありがとう、コケコ」

慣れた手つきで皿を重ね、そのままキッチンへと向かっていく。スープからは、まだ湯気が立っていた。

カプ・コケコ──もといコケコがいつ我が家に来たかは定かではない。

と言うのもコケコが家に来たのは俺が仕事で殆ど家に帰れなかった時期だったため、大まかに三ヶ月ほど前、位にしか分からない。

初めてコケコを見た時も、驚きはしたものの明日の事で頭がいっぱいで、一瞥しただけですぐに休んだ記憶がある。そして次の日目が覚めてから、散らかり放題だった家が綺麗に片付き、何もしなくても食事と清潔な衣服が出てくるようになった。

何故か家事を執り行い、言葉も発する謎のポケモンの事を後回しにして、俺はいつも通り通勤と帰宅を繰り返す日々を過ごした。コケコの名を知り、その存在を疑問視するようになったのは本当にここ最近の話である。
 ▼ 10 WZienuer1k 18/11/04 20:31:34 ID:ZLvMwmiU [2/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
「なぁ、コケコ……」

「ドウシタ?」

「……いや、何でもない」

──とちがみポケモン、カプ・コケコ。調べても詳しい事は分からずじまいであったが、アローラでは守り神とされる珍しいポケモンらしい。

家事が好きで、特にアローラの郷土料理が得意な事、家にいない時は近くの森を散策している事、なぜか「カプ」と呼ばれるのを嫌っている事……俺が知っているのはそれくらいだ。

もっと知らなければならないのは分かっているが、いざ聞こうとしても何から聞けばいいのか分からないし、今聞く必要性も感じられず後回しにするのがいつもの事だった。そして、それは今日も同じだった。

「ごちそうさま。今日も美味しかったよ」

「ヨカッタ。マタツクル」

スープを飲み終え、テーブルを片付けようとしたらコケコが取り上げるように茶碗を持っていく。

家事をさせてばかりで申し訳ない、そう思うようになったのも最近の話だ。

というのもコケコが来るまでの俺の暮らしぶりは酷いもので、家の衛生環境も悪ければ食事も粗末だった。

彼が来て人並みの生活を送れるようになって、ようやく余裕が生まれたという理由がある。

目標の為仕方なかったとはいえ、社会人としては情けない限りである。

ふと時間を確認したら、時計の針が11時を指していた。そろそろ風呂に入り、寝なければ明日の仕事に支障を来すだろう。

キッチンからは、水の流れる音とスポンジで食器をこする音が絶え間なく聞こえている。

一体、何故コケコはこんな所で家事をしているのだろう。そう思ったのは一度ではない。

ただ、今の俺には話を聞く時間すら惜しいのだ。ゆっくり話す時間があるなら迅速に休息を取り、朝も早く出なければならない。

確かにコケコの存在は特殊であり、考えるべき事ではあるが、実害がない以上今気にかけるべきは仕事の方だ。

「風呂に入ってくる」

「ワカッタ」

俺は疑問を振り払うように立ち上がり、リビングを後にしてバスルームへと向かった。
 ▼ 11 WZienuer1k 18/11/04 20:33:21 ID:ZLvMwmiU [3/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


「君、最近調子いいな」

今日のノルマを終え、帰宅の準備をしていた時、上司が声をかけてきた。人の良い上司で、いつも俺が働きすぎる事を心配していた。

「ええ。おかげで仕事も随分捗っています」

「ははは!君はいつも仕事のことばかりだな。しかし半年前とは似ても似つかぬほど溌剌としているが……恋人と同棲でも始めたのか?」

「えっ?」

そして、やけに勘の鋭いところがあった。

「違いますよ。彼女はジョウトに行ってましたから」

「意外だな。てっきり、毎日恋人にうまいものを食わせて貰ってるから元気なのかと思ったよ」

予想は大方当たっているが、食事を用意するのが彼女ではなくコケコである事はそう簡単に言える事ではなかった。

別に存在を隠すよう言われた訳ではないが、珍しいポケモンが家事をしていると言ったところで信じてもらえないか、面倒事が増えるだけだ。全てを話す義理もないだろう。

俺の考えを知ってか知らでか、そういえば今日の帰りが早いのは恋人と会うためだったな、と上司は豪快に笑った。

そう。今日は、俺の恋人がカントーへ戻ってくる日である。

彼女は実力のあるポケモントレーナーで、コケコが来る数ヶ月ほど前にジョウト地方へ行っていたのだ。

俺の生活が荒れ始めたのも丁度その時期からで、彼女に会えない寂しさを埋め合わせるように仕事ばかりしていた。

でも、そんな毎日も今日で終わりだ。仕事の忙しさは変わらないが、会える距離に恋人がいるというだけでも余裕が生まれるだろう。

「それでは、また明日」

「おう、気をつけて行ってこいよ」

俺は荷物を持ち、仕事部屋を後にした。早く職場から離れたいと思うのは、随分久し振りに思えた。
 ▼ 12 WZienuer1k 18/11/04 20:33:42 ID:ZLvMwmiU [4/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


待ち合わせ場所の街路時計の下に行けば、恋い焦がれていた人がそこで待っていた。

彼女は俺の姿に気付いたのか、小走りで駆け寄ってくる。

「久しぶり!」

彼女は満面の笑顔で俺の名を呼び、子供のように抱きついてきた。

久々の再会で言いたい事もあったはずなのに、相変わらず無邪気な彼女につられて笑ってしまう。

思えば、こうして心から笑うのも、誰かと笑い合うのも久々な気がする。

頻繁に電話し合っていたし、たった半年間会わなかっただけだというのに、髪の毛が伸びた事以外は殆ど様子の変わらない彼女に安堵を覚える。

人の良い笑顔も、俺の名を呼ぶ明るい声も、気取らず飾らない所もそのままだった。

「おかえり。ジョウト地方はどうだった?」

「ええ!楽しかったわよ、でも……」

「でも?」

「少し寂しかったわ」

貴方も一緒に来れば良かったのに。そう言ってはにかむように笑う彼女の手を引きながら、俺はいつものカフェへと向かった。

今はただ、美味しいケーキと紅茶を飲みながら、彼女の話をゆっくりと聞いていたかった。
 ▼ 13 WZienuer1k 18/11/04 20:34:52 ID:ZLvMwmiU [5/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


「それにしても、前電話で話した時より随分余裕が出てきたみたいね」

そう言われたのは、旅の話が終盤に差し掛かり、俺がモンブランを食べ終えた頃だった。

「どうしてそう思うんだ?」

「どうしてって、なんとなく……雰囲気、というか?」

彼女も上司に劣らぬ慧眼の持ち主で、隠し事が出来た試しがなかった。

「そりゃあ、久々に恋人と会えるんだ。元気も出るもんだろ」

「えっと……そういう事じゃなくて」

彼女の表情に翳りが見える。俺は飲みかけたコーヒーを置き、彼女を見つめ直した。彼女は、疑いたくないんだけど、と前置きをして、

「貴方って……シャツにアイロンかけたりとか、ポケットにハンカチとか入れるほど、几帳面な人だったかしら?」

突然痛い所を突かれ、俺は何も答えられなかった。黙り込んだ俺が怒ったと勘違いしたのか、彼女は慌てた様子で手を振った。

「ご、ごめんなさい!貴方の気持ちを疑っているわけじゃないのよ。ちょっと、旅先でそういう感じの話を聞いて……それで……」

「いや、いいんだ。俺だって君の浮気を疑った時もあったし、お互い様だって」

「えっ?そ、そうだったの?ふふっ、それじゃあ私と貴方は一緒の事考えていたのね」

それが嬉しいのか、彼女はふんわりと笑ってアイスティーを啜った。話を誤魔化す為とはいえ、彼女の浮気を心配したのは嘘ではない。我ながら上手い誤魔化し方だと思った。


しかし、一度上手くいったからといって何度も上手くいかないのが世の常である。


「あ、そうそう。今度のバレンタインデーも貴方の家でお祝いする?」
 ▼ 14 WZienuer1k 18/11/04 20:36:37 ID:ZLvMwmiU [6/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

「えっ?」

いきなり思い出したかのように尋ねられ、俺はまたもや口を噤んでしまう。そうだ。バレンタインデーの事をすっかり忘れていた。


俺と彼女のバレンタインデーの過ごし方は少々特殊で、彼女がチョコレートケーキを、俺がワインを用意して二人で祝ってきた。

というのも、俺の仕事の都合でホワイトデーに会えない事が多く、バレンタインデーでホワイトデーのお返しも兼ねるためだ。

毎年俺の家で食事を楽しんでいたが、家と聞いて真っ先に思い浮かぶのはコケノの事だ。

彼の事を、どうやって彼女に説明すればいいのだろう。

「それなんだけど……たまには君の家で祝わないか?」

「えっ?貴方の家じゃ駄目なの?」

「駄目……ではないけど。俺の家じゃなきゃ駄目な理由とかあるの?」

「だって、貴方の家の方が広くて動きやすいもの。キッチンも大きいし、ケーキを作る時も便利なのよね」

確かに、それは正論であった。俺の家は、あのコケコが難なく家事を出来るほどのスペースがあった。

毎年綺麗に片付けてくれるものだから忘れていたが、彼女はいつも俺の家のキッチンでケーキや料理を作っていたなと思い出す。

不自然な話の流れに、彼女の表情は再び曇り始めた。

「……ねぇ、やっぱり何か隠していない?」

疑われて当然である。前後の文脈を見ても、遠回しに家に呼びたくないと言ったのは完全な悪手だった。

「い、いや、それは……」

「私だって、大好きな人を疑いたくないわ。でも……貴方、さっきから目が泳いでるもの」

疑うのも仕方ないでしょ。そう言った彼女の目は真っ直ぐに俺を見つめていた。

「お願い。誤魔化さないで、正直に言って」
 ▼ 15 WZienuer1k 18/11/04 20:37:49 ID:ZLvMwmiU [7/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

彼女の落ち着い様子につられて、俺も自然と冷静さを取り戻す。

俺が気掛かりなのはコケコの存在であり、彼女が心配するような事は何もない。

暫しの沈黙の後、手元のコーヒーを一口含み、俺は彼女の目を見つめ返して真実を述べた。

「君に対して後ろめたい事は一切ない。だから、バレンタインデーの日はいつも通り俺の家に来てくれ」

「……そうなの?」

「その代わり……何が起きても驚かないと約束してくれるか?」

俺の言葉が意外だったのか、彼女は目を見開いて暫く黙り込む。彼女は残りのアイスティーを飲み干すと、腑に落ちない様子で首を傾げた。

「……つまり、ここじゃ言いづらい事情があるってこと?」

「ああ、そういう事だ」

これ以上彼女を不安にさせぬよう、俺ははっきりと答える。

彼女は黙って俺を見つめていたが、俺が口を開こうとした時にふっ、と笑った。いつもと変わらぬ、柔らかな笑顔だった。

「……分かった!貴方を信じるわ」

「信じるも何も、疑わしい事は何も無いけどね」

ただ、少し驚かせてしまうかもしれないけど。そう加えると、彼女は更に笑みを深めた。

「ふふっ、貴方がそんな事言うなんて、きっとよっぽどの事があるのね。バレンタインデーが楽しみだわ!」

それはどうだろう、という言葉は、残りのコーヒーとともに飲み込んだ。

彼女の優しさや、ポケモンへの愛情はよく知っているつもりだが、見ず知らずのポケモン──それも、アローラ地方の守り神とも言われるようなポケモンを前にしても、笑ってくれるのだろうか。

そして、コケコは家に俺以外の人間が来ることをどう思うのだろうか。

そもそも、何故俺と一緒にいるのかすら分かっていないのだ。他の人間から隠れるためなのか、単なる酔狂なのか。彼の過去を、尋ねてもいいものなのか……。


思えば、コケコと半年以上と過ごしていながら、彼の事をここまで考えるのは初めてかもしれない。

楽しげに笑う彼女をよそに、俺は自分の薄情さに嫌気がさしていた。
 ▼ 16 WZienuer1k 18/11/04 20:40:14 ID:ZLvMwmiU [8/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


未だ寒さ厳しい2月14日。

早く仕事を切り上げて訪れたワインショップで、俺は一本のボトルを手に取った。

シャトー・カロス・セギュール──いつもの安酒とは違う、バレンタインデーを特別にする愛のワインだ。

我ながら気障ったらしいとは思うが、イベントに浮かれているのはみんな同じだ。

特徴的なハートのラベルを撫で、思い起こすのは彼女の喜ぶ姿だ。酒好きの彼女なら、きっと喜んで乾杯してくれるだろう。

ただ……彼女は今、俺の家にいるのだろうか。コケコとは、上手くいっているのだろうか。最悪な想像をしてしまう前に、俺はボトルの首を掴んだままレジへと向かった。







「コレハ、ダレ?」

バレンタインデーの前日、俺は一枚の写真をコケコに見せた。数ヶ月前、ジョウトから送られてきたもので、屈託のない笑顔を向ける彼女が写っていた。

「彼女は俺の恋人なんだ」

「コイビト?」

「その……俺の、家族になるかもしれない人だ」

「カゾク……」

腑に落ちない様子のコケコに、俺は彼女との関係、そして、毎年2月14日は二人で食事をする事を全て説明した。

話を聞いて納得したのか、コケコは機嫌良く囀り、その場でくるりと回った。やけに嬉しそうだが、俺には彼が喜ぶ理由がわからなかった。

「ナラ、トクベツナリョウリ、ツクル!」

「いや、その必要はない。料理は全て彼女が作るからな」

俺が酒を、彼女が料理を用意する決まりなんだ。そう付け加えると、コケコは少し残念そうに肩を落とす。何が残念だったのかはともかく、来訪者が来ることに関しては悪く思っていないようだった。

「だから、彼女が来たら、素直に家に入れて、キッチンを明け渡してくれないか?」

コケコは俺の言葉に暫く黙り込んだが、ゆっくりと頷いた。

「ワカッタ」

そう一言だけ告げ、コケコは再び作業に戻った。俺には、彼が何を思っているのかがいまいち分からなかった。
 ▼ 17 WZienuer1k 18/11/04 20:41:33 ID:ZLvMwmiU [9/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


こんなにも家に入るのが怖いと思うのも初めてだった。

外から中の様子がわからなければ、彼女からも何の連絡はない。帰宅途中も、コケコと彼女のことで頭がいっぱいだった。

もしコケコが彼女を害していたら、逆に彼女がコケコを恐れて破局の危機が訪れたら……悪い考えばかりが思いつくのは疲れている所以かもしれないが、説明できないからと直接会わせるなんて無謀にも程があると今更ながら頭を抱えるのだった。

ワイン一本と、書類の詰まった鞄の重さで硬くなった腕を奮い立たせ、俺は意を決して通りドアの鍵を開ける。



玄関に足を踏み込めば、美味しそうな料理の香りと共に、ポケモンの賑やかな声が聞こえてきた。

そのままリビングへ入ると、そこにはニャースと戯れるコケコと、それを楽しげに眺める彼女の姿があった。

「あら、おかえりなさい!」

俺の姿に気付いた彼女は、いつもと変わらぬ笑顔を向けて俺に駆け寄ってくる。そしてワインの入った紙袋を受け取ると、早速中身を開けて銘柄を確認した。

「まあまあ!このワインって、ずっと飲みたいって言ってた奴よね?高くなかった?」

「い、いや……ワインの値段より……」

「ん?どうかしたの?」

コケコの事……驚かなかったか?そう困惑する俺に、彼女はふんわりと笑ってじゃれ合うポケモン達に目をやった。

「ふふっ、確かに驚いたけど……コケコちゃん、とっても優しかったもの。見て!お料理も手伝ってくれたのよ?凄いでしょ!」

ポケモン達の分も作ったの。そう言って彼女が指をさした先には、ケーキだけでなく様々な料理が並べられていた。

素人目から見ても、とても一人で用意できる量ではなく、家事に慣れたコケコが手伝ったのも嘘じゃないだろう。

とはいえ、見たこともないポケモンが、喋った上に料理までこなしておいて全く動じない彼女も彼女だ。そういう所が魅力ではあるものの、あまりにも胆力がありすぎるのではないか。

「それより……料理が冷める前に早く食べようか。話したいことも沢山あるし」

「ええ、そうね。ニャース、コケコちゃん!一緒に食べましょう!」

彼女の呼びかけに対し、ニャースは鳴き声を上げた。コケコも高らかに囀って、彼女のいる方へと駆け寄っていった。
 ▼ 18 WZienuer1k 18/11/04 20:45:26 ID:ZLvMwmiU [10/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


「凄いわよね、コケコちゃん。人間の私よりも器用に家事をこなしちゃって」

「リョウリガスキナノハ、イッショ!ケーキ、トテモオイシイ!」

「あら、そう?ふふふ、ありがとう」

コケコの事は一通り説明したものの、彼女の興味は俺の話よりもコケコとの会話の方にあるらしい。

どうやらコケコの方も彼女を気に入ったみたいで、二人は初めて会ったとは思えないほど打ち解けて会話をしていた。

「でも……どうしてコケコちゃんはそんなに家事が得意なの?それに人と喋れるのも不思議だわ」

ふと、ナイフで肉を切る手が止まる。俺が何度も聞こうとして、後回しにしてきた疑問を彼女が暴こうとしていた。

「イエノコトハ、"チュチュ"ニオソワッタ」

「……チュチュ?」

「ソウ。チュチュ。チュチュダケハ、チカヅイテモ、コワガラナカッタ」

彼女の顔から笑顔が消え、真っ直ぐとコケコの目を見つめる。俺も食事の手を止め、リビングにはニャースが食事をする音だけが響いた。

「リョウリ、センタク、ソウジ……トテモタノシイ。チュチュガ、オシエテクレタ。イエノコト、ショウブトオナジクライ、タノシカッタ」

ふと、言葉が途切れ、コケコは言いなおすように話を続ける。



「デモ、チュチュハ、イナクナッタ」

震える声でそう零したコケコに、彼女と俺は何も言えなかった。
 ▼ 19 WZienuer1k 18/11/04 20:47:05 ID:ZLvMwmiU [11/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
コケコは、黙って目を伏せている。嘴のような手は、固く閉じられていた。

おそらく、チュチュというのは彼と交流があった人物だ。

だが、何かしらの理由で離別、または──死別した。恐らく、そういう事なのだろう。

「モットイエノコト、チュチュニオソワッタコト、ヤリタカッタ。デモ、ムラノヒト、カプヲオソレ、イエノコトヲヤラセテクレナイ」

だから、自分の知らない人間の元で家事をしたかった。

その為に船に乗り込んでカントーまで赴き、探しているうちに丁度いいと思った場所が、たまたま俺の家だったとコケコは語る。

「チュチュトオナジ、イエニイテモ、コワガラナイニンゲンダッタ。ダカラ、イエノコトヤッテル」

「……そうか。だから、ここで家事をしていたんだな」

「ソウ。デモ、コワガラナイトイウヨリ、キョウミガナイ」

それは確かに一理ある。多忙を理由に無視してきた事を見抜かれている事に、俺と彼女は思わず苦笑した。

「ふふっ、流石は貴方ね!こんなに珍しい事が起きても興味を示さないなんて、只者じゃないわ」

「俺からしてみれば、1日でコケコと打ち解ける君も只者じゃないと思うがな……」

コケコは何がおかしいのか分からないのか、首を傾げて俺達を眺めるだけだった。
 ▼ 20 WZienuer1k 18/11/04 20:48:40 ID:ZLvMwmiU [12/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

「それで、コケコちゃんは、人間の言葉もチュチュって人から教わったの?」

「チガウ。コトバハ、ナガクイキタカラ、ワカル」

その言葉に、俺は少し顔が引き攣った。ここ最近は家事を行う不思議なポケモンとしての印象が強かったから、腐っても「とちがみポケモン」と呼ばれるだけあるなと実感する。

「デモ、フツウハゼッタイハナサナイ。フタリダケ、トクベツ」

「……それは、どうしてだ?」

意外な発言に、俺は思わず問い返す。そんな俺にコケコは笑っていたが、どこか寂しげに見えた。

「ダッテ、サミシクナイカラ」

それを聞いた瞬間、言葉を失った。俺は、そんなコケコに何も言えなかったし、何も言う資格はないと思った。

きっと、俺は何も悪くないだろう。別に見返りを求められたわけじゃないし、俺自身にも仕事を優先する大義名分があった。

それなのに、彼を裏切った、傷付けたと思うのが人間の心のメカニズムだろう。

「……ごめん」

気付いたら、謝罪の言葉を口にしていた。何に対する謝罪なのかは、自分でも分からなかった。

「ナゼ、アヤマル?タヨラレルノ、スキダシ、イエノコトヤルノモ、スキ。ダカラ、タヨッテクレテ、カンシャシテル」

「でも、俺は……」

続きを言いかけた時、彼女が俺の頬を軽くつねった。まるで気にするなと言うような笑顔を、俺は少し不満げに睨みつける。

「もう、コケコちゃんはいいって言ってるんだからいいじゃない!人に頼られるって、結構嬉しかったりするのよ?ね、コケコちゃん」

彼女の言葉に、コケコが軽く囀る。きょとんとした俺に対して彼女は、まるでいい事を思いついたかのように身を乗り出した。

「ねぇ、そんなにお話しなかったのが後ろめたいなら、私が貴方の代わりに話し相手になるわ!コケコちゃんはどう?」

「ソレハ、オモシロソウ!」

コケコが機嫌よく囀り、彼女も満足げに笑ってみせた。その時、キッチンで何かが落ちる鈍い音が聞こえる。

「ちょっと、ニャース!駄目よ、キッチンで遊んじゃ」

「にゃー」

いつの間にかポケモンフーズを探していたらしいニャースを、彼女とコケコが様子を見にキッチンへ向かっていく。俺はそんな二人を見守るだけだった。

また、彼女に救われた。

彼女自身は俺を救っている自覚は無いだろうが、俺を救ってきたのはいつも彼女の存在だった。彼女の心根からの優しさや、どんなトラブルが起きてもあっけらかんとしている柔軟さ、そして南国の太陽のようにあたたかい笑顔。

今回だって、彼女のお陰でコケコの事を知る事ができたし、きっとコケコ自身も彼女の言葉に救われた事だろう。

彼女の言動のひとつひとつには、人の心を癒す温かさがあるのだ。

そんな彼女と、これからの人生を歩んでいけたらどれだけ素晴らしいのだろうと何度思った事か。

キッチンから聞こえる賑やかな物音に笑みを浮かべながら、俺は一人、壁に掛けられたカレンダーを見つめていた。
 ▼ 21 WZienuer1k 18/11/04 20:51:20 ID:ZLvMwmiU [13/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

バレンタインデーの日が過ぎると、俺は狂ったように仕事に打ち込みはじめた。

折角コケコの事を知れたにも関わらず、中々会話できぬまま毎日を過ごしてきた。しかし以前よりも話す事は増え、仕事の話や、今まで話さなかったような事も少しずつ言うようになった。

時折彼女も家に来るが、会える時間も少なく寂しい思いをさせてしまうばかりである。

とはいえ、こんな日々が続くのは長くてあと二ヶ月。彼女にもそれを伝えており、俺はラストスパートをかけるように自分を追い込んでいた。



それは北風に暖かさが混ざり始めた頃の事である。

俺の働きぶりを見兼ねた上司に頼まれて、早く家に帰った時のことだった。その日はたまたま彼女が来ていた日で、リビングでコケコと談笑していた。

「あら、お帰りなさい!今日も一日お疲れ様」

「オツカレ」

ただいま、と言うと待っていたかのように駆け寄る二人に、俺は思わず顔が緩む。時計を見て、こんな時間まで話していたのねと驚く彼女をよそに、コケコはご機嫌な様子で囀っていた。

「悪いな、コケコの話に付き合ってもらって」

「いいのよ。お互い出来ることをやっているだけだもの。気にしないで頂戴」

彼女がコケコの肩を軽く撫でた。いつもと同じ笑顔だったのに、俺にはどこか寂しげに見えた。

「本当は貴方とも話したかったけど……ごめんなさいね。私、明日早いから。貴方もそうでしょう?」

「ああ、そうだね」

今日も来てくれてありがとう。たわいない礼を告げ、俺は彼女の頭を軽く撫でた。

本当は抱きしめたかったが、そんな事をすればきっと、彼女と離れ難くなってしまうのでやめた。

今求めるべきなのは彼女の優しさではなく、目標を叶えるための賃金だ。明日のためにも早く休み、仕事が出来るよう万全な体制を整えるのが最優先事項である。俺は彼女が帰る準備をするのを、まるで遠くを見るような感覚で見つめていた。

また明日、と無邪気に笑って家を出る彼女を見送ったら、俺はスーツ姿のままソファに横たわり、目を閉じて息を深く吐く。身体が、ソファにどこまでも沈んでいくような感覚がした。
 ▼ 22 WZienuer1k 18/11/04 20:52:22 ID:ZLvMwmiU [14/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


気付いたらソファーで寝ており、目が覚めたらコケコが俺の前で仁王立ちしていた。

まるで逃げる事を許さないかのような様子に、俺は眠い目を擦りながらゆっくりと上体を起こす。

「ナゼ、イエニカエラナイ」

いつもと変わらぬ、淡々とした口振りなのに、何故か俺を責めているように聞こえた。きっと、彼なりに俺を心配しているのだろう。

「仕事をしているからだ」

「ナゼ、ソンナニシゴトヲスル」

「……悪い、今は明日のためにも休ませてくれ」

俺は上着を脱ぎ、ネクタイを緩め部屋を後にしようとする。今日は適当にシャワーを浴びて、早く寝てしまおう。それが一番だと思った時だった。

「コイビトガ、サミシガッテイル」

その言葉に、思わず足を止めた。コケコは嘘をついたり、駆け引きが出来るほどのポケモンではない。

俺自身、彼女に寂しい思いをさせている自覚はあるものの、改めて聞くとショックが大きいものだ。

「コノマエ、チュチュノコト、コトバノコト、ゼンブハナシタ」

コケコは俺の側にゆっくりと近付き、腕を取ってソファへ誘導する。俺は抵抗せず、まるで操り人形のように座り込んだ。

「ダカラ、コンドハソッチガハナス」

ふと、コケコの目を見る。思えば、彼の目を真っ直ぐと見て話したことはあまりないな、とぼんやり思った。
 ▼ 23 WZienuer1k 18/11/04 20:53:34 ID:ZLvMwmiU [15/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
普段なら、きっとコケコの誘導を振り切って風呂場に行っていたことだろう。

でも、この時の俺は疲れていた。弱った心の隙間から、言葉が少しずつ漏れ出していく。

「……丁度二ヶ月後は、俺と彼女が付き合う事になった記念日なんだ」

あの日のことは、今でも覚えている。自分の思いを告げた時の、彼女の満面の笑みは色褪せる事のない宝物だった。だからこそ、俺は、

「その日に、彼女にプロポーズしようと思っている」

その為に、俺は結婚資金を──きちんとした式を挙げ、新居を購入するために、俺は必死に働いてきた。

早く彼女と家族になるために。プロポーズを記念日に、間にあわせるために。

俺の言葉に、コケコは暫く黙り込む。きっと、彼女の話を聞いている彼には、何か思う事があるのだろう。

「……シゴトスルノハ、コイビトノタメ?」

コケコが、真っ直ぐ俺を見つめる。

「そうだ。大切な人のためだ」

俺は、はっきりとそう言い切る。コケコの目が、一瞬揺らいだ気がした。

「タイセツナ、ヒト……」

コケコはそう呟き、窓の外を見つめる。

俺もつられて外を覗くと、空には無数の星が見えていた。

この辺りの地域は都市群から外れている為、夜中は星が綺麗に見える。こうして星を眺める日も、限られている事だろう。

「結婚したら、都心に移り住む予定なんだ」

ふと、コケコが振り返る。突然の話に戸惑っているようだったが、大事な話なので俺は構わず続けた。

「この家も広々として悪くはないんだが、交通の便もいまいちだし、病院や学校も少ないだろ?だからここより手狭になっても、いい場所にある家が欲しいんだ」

けれど、それがコケコにとって良いのかどうかは分からない。都会に行くとなれば、夜でも気軽に出掛ける事は難しくなる。コケコの行動は、更に制限されるだろう。

彼は話の流れを察したのか、静かに俺に向き直った。

「付いて来るか来ないかは、コケコに任せるよ。どっちがコケコにとって良いのか、俺には分からないからね」

俺はコケコの肩に触れ、優しく撫でる。

俺がコケコに望むのは、彼自身の平穏だ。付いて来ることによって彼が幸せになるなら構わないが、環境の変化により不幸になるなら付いてこないうがよほど良いと思っている。

「……まだ先の事だ。ゆっくり考えてくれ」

俺は、それだけ言い残し風呂場へ向かった。コケコは、身動き一つせず黙り込んでいた。
 ▼ 24 WZienuer1k 18/11/04 21:01:42 ID:7Q9EvjFE NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


約束の日。

全ての激務を終え、目標を達成し終えて数日後。

俺は彼女を初めて会ったカフェに呼び出し、己の想いの全てを告げた。

勝算はほぼ百パーセントに近かった。話は何度もしてきたし、俺の仕事が落ち着いてから、という事になっていた。

それでも、手の震えが止まらない。

家に戻った途端、俺は膝から崩れ落ちてコケコに抱えられる。

俺はそのまま力の限りコケコを抱きしめ返し、大声で叫んだ。






「やったぞコケコ!!俺は!!彼女と!!家族になるんだ!!!」








興奮覚めやらぬまま、俺は一年ぶりにビールの缶を開けた。仕事が忙しくなってから封印された一杯を飲み込み、肴を手掴みで口に放り込んだ。

コケコの方もやけに上機嫌で、歌うように囀りながら、手の込んだ料理をテーブルに並べていく。

こんなに幸せを感じるのはいつ振りだろうか。コケコも俺が浮かれているのがおかしいのか、ケタケタと聞いたこともない声で笑った。

「ケッコン!トテモメデタイ!ヨカッタネ!」

「ああ、良かったとも!これで俺は彼女と一生一緒なんだ!今までの努力が報われたよ……!」

俺が残りのビールを一気に飲み干すと、コケコは目を丸くした。きっと、今まで働き詰めな俺しか知らないコケコからしてみれば、俺が開放的な事をしているのに珍しく感じるのだろう。

「ケッコン、キチントオイワイシタイ。カノジョ、ヨンデ、オイワイスル」

「それはいいな!俺とコケコ、彼女の三人で祝おうじゃないか!」

「ゴウカナリョウリ、ツクル。タノシミニ、シテ!」

意気揚々としたコケコに、俺も豪快に笑って喜んだ。思えば、声を上げて笑うのはいつ振りだろうか。

明日は休みである。俺は仕事を気にせず、思うがままに酒を飲み、思うがままに飯を食う夜を過ごした。
 ▼ 25 WZienuer1k 18/11/04 21:05:56 ID:ZLvMwmiU [16/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


プロポーズから暫く経ち、式場の予約や新居の契約などに取り掛かり始めたある日。

コケコとの約束通り、俺は彼女を家に呼んで食事をする事となった。

「まあまあ!これ、全部コケコちゃんが作ったの!?」

テーブルの上には、豪勢な肉料理とアローラの郷土料理の数々が並んでいた。

朝から随分と張り切っていた記憶はあったものの、まさかこれほどまでとは思わず俺も思わず閉口してしまう。

「ケッコン、オメデトウ!タクサンタベテ!」

いつになくご機嫌で、コケコは高く囀ってくるりその場で回転する。まるで自分の事のように喜んでくれるのが、嬉しく思うと同時に歯痒かった。

「そうね!でも、その前に……」

彼女が、大きめの鞄から箱を取り出し、テーブルの上に乗せた。

崩れぬようゆっくりと中身を取り出すと、コケコが不思議そうにそれを眺めていた。

「コケコ、お前も一緒に食べないか?」

「コレハ……?」

「実は……お前のために、俺と彼女とで作ったんだ」

箱の中に入っていたのは、俺と彼女が四苦八苦して作ったポケモン用のケーキだった。

ずっと世話になってきたコケコに、俺からも何かしたいと思い、彼女の力も借りて焼き上げた一品だ。

「今までずっと、家のことを任せてきただろ?それのお礼がしたかったんだ」

一口食べてみてくれ。そう言ってフォークを差し出すと、コケコはゆっくりと口に含み、それきり何も言わなくなった。

「もしかして……美味しくなかった?」

彼女が不安そうに尋ねると、コケコは突然高く囀り、一回転すると俺と彼女に飛びかかってきた。

「オイシイ!トテモ、トテモウレシイ!」

そんなに美味しかったのか、それとも、自分のためにケーキを作って貰った事が嬉しかったのか。

あまりに大喜びして中々離そうとしないコケコを宥めながら、俺と彼女はお互いに笑いあった。
 ▼ 26 WZienuer1k 18/11/04 21:08:35 ID:ZLvMwmiU [17/17] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


三人共食事を終え、夜も更け虫ポケモンの鳴き声が聞こえ始めた頃だった。

俺と彼女が新居の話をし始めると、ずっと外を眺めていたコケコが俺達に向き合った。

「ヒッコシニハ、ツイテイカナイ」

少し意外だと思ったが、賢明な判断だろう。彼女も大方予想がついていたのか、何も言わなかった。俺も黙って話の続きに耳を傾ける。

「……ズット、タイセツナヒトノタメニ、ガンバルノヲミテイタ」

だから、自分も大切なもののために頑張る。そう語るコケコは、家事が好きな不思議なポケモンではなく、全く知らないポケモンのように見えた。

「ダマッテイタコトガアル。"カプ"ハ、マモリガミ。ニンゲンヤ、ポケモンヲマモルノガヤクメ」

家のことばかりやっていては、困る人間やポケモン達がいる。好きな事をやるのはこれで最後にして、アローラに戻る。

だからもう、二人とは一緒に居られない。コケコは寂しげに囀った。

「……分かった。今まで、家のことをやってくれてありがとうな」

「タイシタコトジャナイ。タダ、ホントウノヤクメカラニゲテイタダケ。ゼンゼン、マモリガミジャナイ」

「それでも、俺は助かったよ」

いつになく卑屈になるコケコに、俺は冷静に語りかけた。コケコの目が、不安げに揺れて俺を見つめる。

「コケコがいたから助かったし、コケコのおかげで俺はこうして彼女と結婚する事になったんだ」

それは紛れも無い事実だった。

掃除や洗濯をこなし、朝夜きちんとした食事を取るというのはかなりの労力を要することである。仕事で無茶が出来たのは半分ほどコケコのおかげだったと言っても過言ではない。



「コケコは、うちの守り神だったよ」



ありがとう。俺は敢えて手を差し出さず、頭を深く下げる。

俺の人生の中で恐らく最初で最後の、心からの敬礼だった。
 ▼ 27 WZienuer1k 18/11/04 22:32:33 ID:i2ko8t/. NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


「本当に、行くんだな」

引越しまで日はある。

もう少しゆっくりしても良いと思ったが、彼がすぐにでも帰りたいと言うなら俺も首を縦に振るまでだ。きっと、前々から思う事があったのだろう。

玄関から出れば悪目立ちする可能性があるため、俺たちはベランダへ出る。

春先とはいえ、夜はまだ冷え込む。冷たい空気が肌を撫で、俺は上着を彼女の肩にかけた。

「ウン。デモ、スグマタアエル」

「ふふっ、そうよね。生きていれば、きっとまた会えるわ!」

最後まで笑顔を見せる彼女をよそに、彼女のニャースは寂しげにコケコの足にじゃれついていた。俺のいない間に遊んでいたのか、ニャースはコケコに随分と懐いていたため、きっと別れを辛く思っているのだろう。彼女はニャースを抱き上げると、空いた手で彼の頬を優しく撫でた。

「ありがとう、コケコちゃん。短い間だったけど……とても楽しかったわ!」

彼女は最後まで優しい笑顔を崩さなかった。いつの日か彼女に聞いた、最後に見た顔が悲しい顔ではなく笑顔であるように、別れ際は必ず笑顔でいたいという言葉を思い出す。

「……俺も、本当にありがとう。忙しくて中々話せなかったけど、心から感謝しているよ」

コケコとの交流は、長いようで短い。彼の存在を気にかける事が少なかったとは言え、一緒に暮らしている以上ある程度の絆はある。相棒とも、友人とも言えないが、少なくとも俺にとってはよき隣人であった。立ち去る事には一抹の寂しさがある。でも、彼女が笑顔でいる以上、俺も悲しい顔は隠すべきだと思った。

「アリガトウ。イエノコトモ、シャベルノモ、トテモ、タノシカッタ」

コケコも、俺の笑顔が嬉しかったのか、くるりと一回転した。しかしコケコの方も寂しさを感じてくれているのか、少しだけ声のトーンが落ちる。

「デモ、モウソバニイラレナイシ、イエノコトモ、マモレナイ」

守る必要なんてないさ。今度は俺が守る番だから。コケコの心配を和らげたくて、柄にもなくそう格好つけると、彼女が大笑いした。つられてコケコや俺も笑い、静閑な夜が少しだけ明るくなった気がした。

「メレメレト、ココハ、トテモトオイ」

コケコが遠い空を見つめる。彼の瞳には、きっと己の故郷が映っているのだろう。

「デモ……フタリノキズナ、マモル。ヤクソクスル」

月の光を影に、コケコの目が恒星のように輝いている。そこにあったのは、炊事洗濯を愛する不思議なポケモンではなく、ありとあらゆる命を守る強い意志を秘めた"カプ神"の姿だった。

彼は俺達を一瞥すると、何も言わずに流れ星のように立ち去った。さよならは要らない。きっと、そういう意味なのだろう。

美しい月夜の下で、カプ・コケコの囀りが高らかに響き渡った。
 ▼ 28 WZienuer1k 18/11/06 01:54:24 ID:Tg9EwgIY [1/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


2月14日。アローラの冬は常夏そのもので、カントーの寒さに慣れてしまった身体は悲鳴を上げそうになっていた。

そのせいだろうか、俺は今、自分がどこにいるのかが分からない。見ず知らずの広場で、俺は一人立ち往生していた。

妻と結婚して、十年以上の月日が過ぎた。

可愛い娘にも恵まれ、家族三人でカントー地方の市街地で仲良く暮らしていた。

数年前、南国でのんびり過ごしたいという妻の夢に俺と娘が承諾する形で、今は仕事のある俺がカントーに残り、妻と娘が先にアローラへの移住を済ませていた。

今日は、恋人時代から変わらないバレンタインデーを妻と祝うべく、仕事を休んでアローラへ来たのだが、いかせん新居がどこにも見当たらないのだ。

誰かに聞けば分かるだろうか……そう思って人を探した時、何やら会話をしている少年少女二人組を見つけた。

少女の顔は見えなかったが、鞄についた島巡りの証から見て若いポケモントレーナーだろう。少年の方は挑発的な格好をしており、どこかバットボーイと言った風だった。

アローラのバレンタインデーは、カントーとは逆で男性が女性に告白する事が多いという。

少年が手に持っているブランド物の紙袋を見る限り、恐らく俺が邪魔していいような状況ではないのだろう。

他の人を探そうとした時、ふと、こちらを振り返った少女と目があった。

「パパ!」

そう言って、妻譲りの柔らかな笑みを浮かべ駆け寄ってきたのは、あろうことか俺の娘である。

髪型が写真と違うせいか、全く気付かなかった。

少年は信じられないようなものを見る目で、俺と娘を見比べていた。そんな少年に構わず、娘は俺との再会に驚きの声を上げていた。
 ▼ 29 WZienuer1k 18/11/06 01:56:48 ID:Tg9EwgIY [2/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

「久しぶり!いつ来たの?アローラに来るなんて一言も聞いてなかったよ……!」

「えっ?ママは何も言ってなかったのか?」

「聞いてない!一言も聞いてないよ!」

ママったらうっかり屋だから、私に言うの忘れていたんだ。そう言って溜め息をついた。すっかり少年の事を忘れている様子の娘の肩を叩き、俺は少年の方に向き直った。改めて見ると、少年は随分と色白で、端正な顔立ちをしていた。

「ところで、彼は……」

「ああ、この人はね……」

私と一緒に写真に写ってた女友達がいるでしょ?あの子のお兄ちゃんなんだ。そう言って娘が少年を引き寄せると、少年は自分の名を告げて俺に頭を下げた。

「いつも、彼女にはお世話になっております。特に妹に関しては……とても助けられました。お会いできて光栄です」

「い、いえ、こちらこそ……」

見かけによらず礼儀正しい少年に、俺もつい改まってしまう。そんな俺達の様子がおかしかったのか、娘は笑いながら少年の肩を叩いた。

「あはは!ほんと、変なところで真面目だよね」

「……からかうな。当然の事を言ったまでだ」

居心地悪そうに腰に手を当てる少年は年相応といった感じで、二人の様子を見ていると自分まで青臭い気分になった。

「それにしても……お前は父親似なんだな」

少年が、俺と娘を見比べながら顎を触る。意外な言葉に、俺だけでなく娘も驚いていた。

「そうかな?娘は妻に似てると言われる事が多いんだが……」

「いえ……その、目が似ていると思ったんです」

真っ直ぐな眼差しが、同じだなって。少年は、ふっ、と、どこか寂しげに笑っていた。

「それより……話の邪魔をして悪かったね。俺は向こうで待ってるから、あとで家まで案内してくれないか?」

「いえ、大丈夫です。彼女に渡したいものがあっただけなので」

帰ったら中身を見てくれ。そう娘に告げて紙袋を渡すと、少年はまた今度と一礼する。娘は少年を呼び止めたものの、父親との時間は大切にしろと言ってそのまま立ち去っていった。思えば、女友達の父親は行方不明だと手紙に書かれていたことを思い出す。その友人の兄である彼もまた、父親の存在に思う所があるのだろう。

「……良かったのか?あのまま行かせて」

「大丈夫!また明日会えばいいし。それより、家の場所分からなかったの?」

「そうなんだよ。だから案内してくれないか?」

「もう、パパったら仕方ないなぁ……じゃあ帰ろっか!」

この町の外れにあるんだよ、そう言って門の方へ向かおうとした時、ふと、娘の足が、木々が生い茂っている方へと向いた。

「……ねえパパ」

「どうした?」

「家に帰る前に、少し寄り道しない?」

本当は早く家に行きたかったが、娘には何か考えがあるようだった。俺は休みたいという気持ちを振り切って、彼女の後を追いかけた
 ▼ 30 WZienuer1k 18/11/06 01:57:45 ID:Tg9EwgIY [3/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


娘に導かれるまま、少し勾配のある山道を歩いていく。最初にこの先を行くと言われた時はげんなりしたが、先程よりも暑さに慣れた身体は案外平気だった。

カントーでは見かけない南国の木々の間に、ポケモンを模しているでたろう石像がまばらに立ち並ぶ。所々に咲く色の濃い花が、鬱蒼とした雰囲気に彩りと明るさを添えていた。

「それにしても……何をくれたんだろう。帰ってから見ろって言われたけど」

娘は少年から貰った紙袋の中身が気になるらしく、先程からチラチラと隙間を覗いていた。

「高いアクセサリーだったりしてな」

「ええ〜?それは流石にないって」

「分からないぞ。アローラのバレンタインデーは、男の方から贈り物をして告白するらしいからな」

事実、娘の持っていた紙袋は俺もよく知るアクセサリーブランドのものだった。娘は彼に限って信じられないと笑っていたが、本当のところはどうなのだろう。

少年が娘を見つめる眼差しは、少なくとも俺には友人に向けるものと思えなかった。

「最初に見た時はびっくりしたが……話してみると礼儀正しいし、しっかりした子じゃないか。俺は別にいいと思うぞ」

俺が彼を褒めたのが意外だったのか、娘は一瞬目を丸くするも、再びふんわりと笑った。その笑顔が、妻と重なった気がした。

「そうだよ。とってもポケモン思いで、優しい人なんだ!」

素直なままの娘に安心するものの、異性に好意を向ける娘に一抹の寂しさを感じるのが父親心だろうか。

二人で談笑しているうちに、吊り橋のかかった崖のような場所に行き着いた。崖の下には小川が流れているのか、水の流れる音が聞こえるほど森閑とした場所だった。

「パパ、あそこの先に、遺跡の入り口が見えるでしょ」

吊り橋の奥に、不思議な形の門と、石で補強された洞窟の入り口が見える。 木々が影になっていてやや見辛いが、それがより神聖さを醸し出していた。






「あそこにはね、この島を守っている……カプ・コケコってポケモンが祀られているんだよ」




 ▼ 31 WZienuer1k 18/11/06 02:00:23 ID:Tg9EwgIY [4/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
娘の言葉に、俺は反射的に彼女の方を振り向いた。

「……今、コケコって、言ったか?」

「うん。カプ・コケコ。メレメレ島の守り神で、とっても好奇心旺盛なんだ」

手紙に書いてなかったっけ?と首を傾げる娘をよそに、俺は声も出ぬまま吊り橋の先を見つめる。

カプ・コケコ──まさか、娘の口からその名前を聞くことになるとは思ってもいなかった。コケコと過ごした事は、今でも鮮明に覚えている。

アローラに行く時、彼との再会を期待しなかった訳ではない。しかし、このメレメレ島がコケコの守る場所だったとは思ってもいなかった。

「……実は、ここで橋が崩れた時、カプ・コケコが助けてくれたんだ」

「お前、コケコ……カプ・コケコに、会ったのか?」

「うん。そうだよ」

娘は頷き、遠い目で吊り橋の先を見つめている。俺の聞き間違いでなければ、娘は嘘をつく子ではない。俺は口が渇いていくのを感じた。

「あの時は本当にびっくりしたな……急に橋が崩れて、ダメだって思った時、すごい速さでカプ・コケコが飛んできたんだよ?」

そしてこのΖストーンもくれたんだ、と思い出すように言って、腕についたリングを見せつけた。シンプルなデザインの割に重厚な質感を見せるその石は、素人目でも不思議な力を感じられた。

凄いでしょ、と言いたげに娘が誇らしげに笑う。その様子は、妻が自慢する時とそっくりだった。先程会った少年の、目が似ていると言う言葉が脳裏をよぎる。

──まさか、コケコは俺と妻の娘だと分かって助け、石を授けたのだろうか。

そんな都合の良い事が、あり得るのだろうか。

この島のカプ・コケコは、あの"コケコ"と同じポケモンなのだろうか。

村に着いた時点で既に引いたはずの汗が、再びこめかみを伝い始めた。
 ▼ 32 WZienuer1k 18/11/06 02:01:54 ID:Tg9EwgIY [5/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
吹き抜ける風が、森の涼しさを乗せて遺跡へと流れていく。

どこか優しさを感じる風に、俺は、あの日告げられた「絆を守る」という言葉を思い出す。

もし、カプ・コケコが本当に彼なら……

「コケコは娘だと見抜いていたのか……いや、そんな事は」

「ねぇ、パパってカプ・コケコの事知ってるの?」

娘が不思議そうに俺を見上げる。カントー暮らしの俺が、アローラの伝説ポケモンを知っているとは思わなかったのだろう。だが、俺と妻はは娘よりも……この島の人達よりも、"コケコ"の事を知っている。

「当然だ。何せ、コケコは……」

うちの守り神だったからな。

そう言いかけた時、鳥ポケモンにしては大きな影が俺達の頭上を横切り、祠の方へと目にも留まらぬ速さで向かっていく。清廉な山道の空気が、電撃が走ったかのように引き締まった。

痺れるような覇気の中に、どこか懐かしい気配を感じ頬が緩まる。間違いない。




彼だ。



コケコは、カプ・コケコは確かに俺達の絆を守っていたのだ。



 ▼ 33 WZienuer1k 18/11/06 02:02:30 ID:Tg9EwgIY [6/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
娘の制止を振り切って、真新しい吊り橋の上を走る。


息を切らして辿り着いた祠は、ロープが貼られており中に入る事はできなかった。


でも、確かに彼はここにいる。


姿は見えないが、彼もきっと、俺の存在を分かっているのだろう。



俺は祠に向かって、人生でこんなに大声を上げたことなんてないと思うくらいに、力の限り叫んだ。




「おーい!!コケコ!!!約束を守ってくれて、ありがとな!!!!」



 ▼ 34 WZienuer1k 18/11/06 02:02:52 ID:Tg9EwgIY [7/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告




遺跡を取り囲む木々がざわめく。あの日と変わらないコケコの囀りが、爛々と輝く太陽の下で高らかに響き渡った。




 ▼ 35 WZienuer1k 18/11/06 02:06:06 ID:Tg9EwgIY [8/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
──fin──
 ▼ 36 WZienuer1k 18/11/06 02:12:02 ID:Tg9EwgIY [9/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
レギュレーションに従い、九匹の羊◆QsVrxuaWuk様に代わり続きを書かせていただきました。

投稿が宣言通りの10月末までに間に合わず、完結も締切日の11月4日を過ぎてしまった事を深くお詫び申し上げます。

お目汚し失礼致しました。
 ▼ 37 ナフィ@ほのおのジュエル 18/11/07 07:29:57 ID:OKXcbmGg NGネーム登録 NGID登録 報告
乙!
よかったよ!
 ▼ 38 匹の羊◆QsVrxuaWuk 18/11/10 20:52:33 ID:ZcngNFrE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お疲れ様です。ただいま読ませていただきました。
良いですね。奔放な設定を投げましたが、こんなに綺麗なお話にまとめていただけるとは。
素敵なお話を、ありがとうございました。
 ▼ 39 トラポット◆Pcf6Vw29GM 18/11/11 23:24:56 ID:uFo2dDKM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙です!
ニャースが出てきた段階で「もしや……」と思いましたがこうやって繋げてくるのは上手いですね
雑ですが挿絵(?)描かせてもらったので上げます
二人の見た目は勝手に補完しました(ママの若い頃とヨウミヅキの父親って感じで)
コケコ難しかった……
 ▼ 40 WZienuer1k 18/11/12 00:27:31 ID:0Xlo3r.2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>38
こちらこそ、素晴らしい題材を頂きありがとう御座います。私自身、物語を作る上でとても良い勉強になりました。

>>39
サトシの同窓会SS、バレンタインデーSSに引き続き、素敵なイラストをありがとう御座います。テトラポット様には心から感謝しております。
このページは検索エンジン向けの機能制限版の旧ページです。
下URLから閲覧下さい。
https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=897866
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