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クリス「ねぇ、ヒビキ君…。」

 ▼ 1 d4aDVNkGvE 23/04/16 15:22:47 ID:1zeY3pLk [1/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ君……。




私は、あの時から……




あなたのことを……。
 ▼ 2 d4aDVNkGvE 23/04/16 15:26:31 ID:1zeY3pLk [2/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私はクリス。本名はクリスタルって言うんだけど、みんなからはクリスって呼ばれているわ。

私はここ、ジョウト地方のワカバタウンという小さな町に住んでいて、ポケモンの知識を深めるために日々研究しているの。



ワカバタウンは民家と、ウツギ博士の研究所以外何もない街だけど、自然に囲まれて空気の美味しい町、というのが私なりにこの町のささやかな時間だと思っているわ。


けど、それもその時までの話。今では大きな誇りもあるの。



その大きな誇りと言うのは、ジョウト地方の新チャンピオンの出身地、というところかな。



……。


なんだか、思い出しちゃうな……。
 ▼ 3 d4aDVNkGvE 23/04/16 15:32:36 ID:1zeY3pLk [3/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
3ヵ月前……



少年「こんにちは、ウツギ博士!」


ウツギ博士「やぁ!待っていたよ、ヒビキ君!」

クリス「こんにちはヒビキ君。」


あの日、初めての相棒ポケモンをウツギ博士からプレゼントされることになっていたこの少年の名前は、ヒビキ君。
私と同じワカバの住民の1人。海や川など、自然が大好きでいつも元気な男の子。
これからヒビキ君は、ポケモントレーナーになり、色々なところを冒険して、成長していく…

こうやってそんな新人ポケモントレーナー誕生の瞬間に立ち会えるのは、私の楽しみの1つでもある。


ヒビキ「ウツギ博士、クリスさん、こんにちは!」


太陽のように眩しく明るい笑顔で、元気よく返事してくれるヒビキ君。

そんなヒビキ君は、ウツギ博士から見せられた3匹の初心者用ポケモン…
チコリータ、ヒノアラシ、ワニノコと対面。

どの子も可愛いよね。
 ▼ 4 d4aDVNkGvE 23/04/16 15:46:26 ID:1zeY3pLk [4/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして悩んだ末にヒビキ君が選んだのは、ほのおタイプのポケモン、ヒノアラシ。
ちょっと臆病だけど、ヒビキ君の優しさに触れて、怯えなくなった。

この調子なら、ヒビキ君は色々なポケモンと友達になれそう。


ヒビキ「ウツギ博士!クリスさん!ありがとうございました!ヒノアラシ、これからよろしくね!」

ヒノアラシ「ヒ、ヒノ。」




ヒビキ君が元気に研究所を飛び出していってから、私はウツギ博士の研究の手伝いをして、その後は日課のフィールドワークに出発したわ。

それから2時間くらい、かな。一旦ウツギ博士の研究所に戻って来たんだけど…。



ウツギ博士「そうか…そのトレーナーだったのか…研究所からポケモンを持って行ったのは…。」

ヒビキ「すみません、結局そのトレーナーは逃げて行っちゃって…。」

ウツギ博士「仕方ないさ。それにしてもすごいねヒビキ君。そのトレーナーに勝っちゃうなんて…。」
 ▼ 5 d4aDVNkGvE 23/04/16 15:53:50 ID:1zeY3pLk [5/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
どうやら研究所にポケモン泥棒が入られてしまったみたいで、さっきヒビキ君が見ていた3匹のうち、ワニノコが盗まれてしまったみたい…。
ヒビキ君とヒノアラシが無事でよかったけど、ワニノコが心配だな…。

それにしても初めてのポケモン勝負だと思うけど、勝っちゃうなんてすごいよヒビキ君!


私はウツギ博士とヒビキ君からそのトレーナーの特徴を聞いた。私は日々の研究を手伝いながら、そのトレーナーを見つけたらポケモンを取り返さなくっちゃ。




私が次にヒビキ君に出会ったのは、コガネシティを北へ抜けた先にある、自然公園だったわ。
ちょうどここの生態系の調査や見回りを終えてレポートにしっかり記録したところで、ばったり会ったの。



ヒビキ「あれ?クリスさん!お久しぶりです!」

クリス「あら、ヒビキ君!久しぶりね!」


もうコガネシティに来ているなんて、すごく順調!
聞けばヒビキ君はついさっきコガネジムを突破したみたい!すごいすごい!

それに…ロケット団とも戦ったことがあるって話も聞いたけど、本当に無事でよかった…。

…そこで私はふと思ったことをヒビキ君に伝えてみた。
 ▼ 6 スイドレディア@マヨネーズ 23/04/16 15:56:08 ID:mRJM.4CQ [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 7 d4aDVNkGvE 23/04/16 15:57:08 ID:1zeY3pLk [6/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クリス「ヒビキ君、私とポケモン勝負をしましょう。」

ヒビキ「勝負?クリスさんと?」

クリス「ええ。」


私の本業はポケモンの調査。そのためには、ある程度トレーナーとしての実力もないと難しい。
自慢じゃないけど、トレーナーとしてはヒビキ君より私の方が先輩。ここは一度手合わせをしようという体で話したら、ヒビキ君は二つ返事でOKしてくれた。



…まぁ、実際のところトレーナーとしてのヒビキ君に興味がわいてきた、と言うのもあるけど。


クリス「勝負は1対1。私はこの子で勝負よ!」

アリゲイツ「アリ!」


私の自慢のパートナー、新人時代にウツギ博士からいただいたワニノコの進化系、アリゲイツよ!

それで、あの頃の勝負の結果は…>>8
 ▼ 8 イリキー@ヘルガナイト 23/04/16 15:57:40 ID:mRJM.4CQ [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキの勝利
 ▼ 9 ガサメハダー@カロスエンブレム 23/04/16 16:01:22 ID:cRpoiPZw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援ネ
 ▼ 10 d4aDVNkGvE 23/04/16 16:04:41 ID:1zeY3pLk [7/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「今だマグマラシ!スピードスター!」

マグマラシ「マグゥーッ!」

クリス「ああっ!アリゲイツ!」

アリゲイツ「アリャ〜…。」


アリゲイツが目を回して倒れた。
そう、この勝負はヒビキ君が勝ったのだ。

ヒビキ「やった!やったぞマグマラシ!」

マグマラシ「マァグ♪」


マグマラシはヒビキ君にすり寄る。あの頃よりさらに仲良しになっているわ…。

そして私はアリゲイツを抱き抱える。

クリス「ごめんねアリゲイツ。でも、よく頑張ってたわ。ゆっくり休んでね。」

アリゲイツ「アイ…。」

そう言って私はアリゲイツをボールに戻した。
タイプ相性は私の方が有利だったのに、ヒビキ君は勝ったのだ。

もちろん私も油断していたわけじゃない。ヒビキ君は本当に強かった。


クリス「すごいよヒビキ君、本当に強いわね!」

ヒビキ「えへへ…クリスさん、ありがとうございました!」

クリス「ええ、こちらこそありがとう!私も、まだまだね。」

それからヒビキ君はまた旅に出かけた。
私はあの後、今回のレポートを持ってウツギ博士のところに戻った。報告したいことが、1つ増えました!
 ▼ 11 d4aDVNkGvE 23/04/16 16:11:30 ID:1zeY3pLk [8/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それからしばらくの間、音沙汰もなく、ヒビキ君に会うこともなくフィールドワークをこなす日々が続いた。

ヒビキ君がワカバタウンを旅立って3週間あまりの陽が過ぎた頃、私はスリバチ山の調査を終えて研究所に戻っていた。

そこでウツギ博士から2つの話を聞いたわ。

1つは、ヒビキ君が旅立ちの日に出会ったという、ポケモン泥棒尾の少年。
ウツギ博士は彼に盗まれたワニノコ……今はもう、オーダイルに進化していたけど、そのまま彼の正式なポケモンとして認めたみたい。

ヒビキ君と何度も勝負をするうちに彼なりに考え方も変わって、何よりオーダイルがそのトレーナーと認め合っているようにも見えたらしい。



そして2つ目は、ちょうど私が戻ってくる30分前、ヒビキ君がここ、ワカバタウンに帰って来ていた。
けどすぐにまた旅に出た。そして、ポケモンリーグへ向かって行ったみたい。

私はさっきのポケモン泥棒の話よりも驚いた。

ということはだよ?ヒビキ君。
君は、もうジョウト地方のジムバッジを8個集めたってこと!?

正直あの時から強さは感じていたけど、まさか、こんなにも早く…。

もう私は彼に対し、「すごい」の一言しか出なかった。
 ▼ 12 d4aDVNkGvE 23/04/16 17:35:40 ID:1zeY3pLk [9/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そうして1週間…ヒビキ君が旅に出て1ヵ月後。

彼は、ジョウト地方のチャンピオンになった。

ポケモン図鑑も順調に埋めてくれて、ロケット団も壊滅させて、そして今ではジョウトで一番強いポケモントレーナー。
ワカバタウンに帰って来たヒビキ君を、私とウツギ博士、そして…。



女の子「ヒビキ君!チャンピオンおめでとう!」

ヒビキ「コトネ!ありがとう!」



もう1人、ワカバタウン出身で、ヒビキ君より少し先にポケモントレーナーになっていた女の子、コトネちゃん。
コトネちゃんとは、行く先々で時々会っていたけど、ヒビキ君とこんなに仲が良かったんだ。



この時、何故か私の中で、よくわからなかったけど、もやもやするような、そんな気がしてた。
 ▼ 13 d4aDVNkGvE 23/04/16 17:38:44 ID:1zeY3pLk [10/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
長いようで短いような、ジョウト地方の旅を終えたヒビキ君。
とってもお疲れだと思って、そのまま家に帰した。

お祝いは、また改めてになりそうと思っていた。




と、思っていた次の日。

ヒビキ君、早くも次の旅に出て行ってしまった。

ウツギ博士の研究所に来たと思ったら、今度はお隣のカントー地方への旅に出た。


ああ、これはまたしばらく帰って来そうにないなあ。

昨日までの旅で疲れているはずなのに、もう次の旅。

本当に、元気いっぱいなんだね…。


嬉しい、頑張れって思う一方、この時の私、どこか寂しかったのかな。そんな感じでした。
 ▼ 14 d4aDVNkGvE 23/04/16 17:42:39 ID:1zeY3pLk [11/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それからまた1ヵ月後、ヒビキ君は帰って来た。

すっかり強くなったヒビキ君、カントー地方のジムも制覇してきちゃった。

もうここまで来ると、やっぱりすぐ制覇しちゃったねって、そう思っていた。







クリス「……え……?」



ヒビキ君があカントー地方から帰ってきて、またあの頃と同じメンバーで出迎えた時に、彼から聞いた話。
その話を聞いて、私や、その場にいたヒビキ君のお母様やウツギ博士、コトネちゃんは驚いた。




彼は、シロガネ山さえも、制覇した……ですって。
 ▼ 15 d4aDVNkGvE 23/04/16 17:46:43 ID:1zeY3pLk [12/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
信じられないわけじゃない。でもこれが驚かずにいられる!?


あのシロガネ山よ?

カントー地方とジョウト地方の間にそびえたつ、とんでもなく険しい山。
山の地形や、山頂部付近の悪天候はもちろんのこと、野生のポケモン達も凶暴。

本当に選ばれたトレーナー以外、一切の立ち入りが出来ないよう厳重に管理されている、聖なる山。



ああ、もう本当に君は…

流石に肝が冷えたけど、こうして無事に帰ってきて本当に良かった…!


数日後に、ヒビキ君の快挙祝いを開いた。
それはもう、1ヵ月前にし損ねたジョウト地方制覇の分まで、盛大に。

色々な土産話に花を咲かせながら、盛り上がった。
 ▼ 16 d4aDVNkGvE 23/04/16 17:49:13 ID:1zeY3pLk [13/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……


宴もたけなわ、というところで、解散の時。

ヒビキ君は、コトネちゃんと同じ方角へと帰って行った。

あの2人が仲が良かったのは知っていたけど、なんだか、あの娘とよくお話しているところを見かける気がするなあ。




と、この時の私はなぜかそう考えていた。

あれ?私、ヒビキ君のことばかり考えてない?

この頃から、そうだとは薄々感じていた。



それから数日後、彼は旅に出た。

と言っても、つい最近までのような大冒険ではなく、残りのポケモン図鑑を埋めるために、ジョウト地方各地を回る旅だった。
 ▼ 17 d4aDVNkGvE 23/04/16 18:26:45 ID:1zeY3pLk [14/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エンジュシティにて出会ったある日、ヒビキ君は私のフィールドワークも手伝いたいと言って来た。
ただ、この後コガネシティで用事があるから、それまでしかできないと言っていた。ヒビキ君、合間を見て図鑑集めね?

ヒビキ君は「ダメかな…?」って言っていたけど、私は勿論OKしたわ。むしろ少しの間でも手伝ってもらえるなんてそれだけでもありがたかった。こちらこそ時間取っちゃってごめんね!



ヒビキ君は嫌な顔1つもせず、嬉しそうにあちこちを探し回ってくれた。
お陰で今日の調査は予定より捗った。



一段落したところで、私はヒビキ君にバトルを申し込んだ。
気分転換ってことで!まぁ、前回は自然公園でのバトルと随分前だから、それはそれはとても強くなっているだろうなとわくわくしていたのが一番の理由なんだけどね。(笑)


クリス「さぁ、私達だって成長しているところを見せましょう!オーダイル!」

オーダイル「ダオッ!」

ヒビキ「あの時から成長しているって所、クリスさんに見せるよ!バクフーン!」

バクフーン「バクッ!」


あの時と同じ。最初の相棒同士のバトル。
タイプ相性は有利でも、あの頃は私の負け。
それだけヒビキ君は強い。これは全力で挑まないと!



バトルの結果は>>18
 ▼ 18 コロモリ@ピンプクのおとしもの 23/04/16 18:27:23 ID:9MeIkdt6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキの圧勝
 ▼ 19 d4aDVNkGvE 23/04/16 18:30:52 ID:1zeY3pLk [15/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クリス「これが…今のヒビキ君…。」

オーダイル「グウゥ…。」


ヒビキ「よっしゃあ!やったねバクフーン!」

バクフーン「バーク!」


結果から言えば、ヒビキ君の圧勝だった。
みずタイプの対策もしっかりしていて、私もその前提で立ちまわったけど、もうすっかり実力差は開いていた。

クリス「オーダイル、お疲れ様。ありがとう。」


ヒビキ「バトル、ありがとうございました!」

ヒビキ君のお礼に、私も応えた。元気で礼儀正しくて、優しくて、それでいて今はカントー地方もジョウト地方も制覇したヒビキ君。

もう向かうところ敵なし、それでいて、心からポケモンバトルを楽しんでいる。

君は、本当にどこまで凄い人なんだろう。
 ▼ 20 d4aDVNkGvE 23/04/16 18:37:58 ID:1zeY3pLk [16/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それからしばらくしてポケモンを手当てした後、残りのフィールドワークも終えて帰ろうとしたとき、傷ついた野生のコラッタをヒビキ君が見つけた。


ヒビキ「このコラッタ、すごく怯えてる…。」

コラッタ「フシャーッ!」

クリス「だ、大丈夫よ!ほら、私達は敵じゃないわ。だから、落ち着いて、ね?」


コラッタをポケモンセンターに預けた後、ヒビキ君は原因を探ることにした。
もしかしたら近くにいる他の野生のポケモンも危ないかも、とのこと。もちろん私もこのまま帰るつもりなんて洟からなく、ヒビキ君と一緒に調べていた。


そこには…見覚えのある黒い装束の集団がいたわ…!
 ▼ 21 d4aDVNkGvE 23/04/16 18:40:37 ID:1zeY3pLk [17/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロケット団残党「あっ!お前はコガネのラジオ塔のガキ!」

ロケット団「あんた達のせいで我らロケット団は路頭に迷ったのよ!」

ロケット団「大人の新税を狂わすような奴はガキでも容赦しねえ!お前らやっちまえ!」


と、どう見ても逆恨みね。

ヒビキ「お前達みたいな悪いヤツに、人間もポケモンも好き勝手させないぞ!」

クリス「そうね。私もあなた達のような人は見過ごせないの!」


ロケット団の人数は…3人。
対して、こちらは2人。

頭数では不利…気を引き締めないと!


私とヒビキ君もすぐにポケモンを出して応戦。その結果は…。
 ▼ 22 d4aDVNkGvE 23/04/16 18:42:24 ID:1zeY3pLk [18/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロケット団「く、くそ!こっちは3人いるのに!」

ロケット団「あっちのボウヤ、強過ぎよ!」


ヒビキ君はあっという間に3人中2人を倒し、私も残りの1人を倒して圧勝。流石ヒビキ君!


ヒビキ「お前達の負けだ!」

クリス「大人しく降参しなさい!」


ロケット団「くっ……わかった…





なんて言うと思ったかぁ!?」


クリス「えっ……?」

ヒビキ「!」
 ▼ 23 d4aDVNkGvE 23/04/16 18:46:10 ID:1zeY3pLk [19/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
迂闊だった。

ロケット団は目の前にいた3人だけじゃない。


後ろから…!?


気付いたときには、もう遅かっt――




「うわあああ!!!」



クリス「………!?」


後ろから襲って来た大男のロケット団員4人目。

振り返ると、そこには私を庇って、捕まってしまったヒビキ君!?



クリス「ヒビキ君!ちょっと!ヒビキ君を放して!」

ロケットデブ「へへ…そこの女から捕まえて連れて行こうと思ったが、こっちのガキを捕まえた方が大手柄だぜ!」

団員達「よっしゃあ!」「こいつを人質にしてやる!」「サカキ様やアポロ様達を呼び戻すんだ!」
 ▼ 24 d4aDVNkGvE 23/04/16 18:48:12 ID:1zeY3pLk [20/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「うぐ…くそぉ…!」

クリス「このぉ…!離しなさい!」

ロケットデブ「……。」



バチーーンッ!!


クリス「きゃあっ…!」

ヒビキ「クリスさん!」



痛いっ!!

頬がヒリヒリする…!

ダメ…!このままじゃヒビキ君が……!


ロケットデブ「諦めな!これが我々ロケット団に盾突いた報いだ!」

団員達「大人を怒らせると怖いのよ!」「ざまぁ見やがれ!」



せめて…私はどうなってもいいから…ヒビキ君だけは…!
 ▼ 25 d4aDVNkGvE 23/04/16 20:28:57 ID:1zeY3pLk [21/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロケットデブ「おい、このアマはどうする?」


団員「次いでにこいつも連れて行くか。」「抵抗できないしな!」「もちろんそっこのボウヤとは別々にね!」


嘲笑うロケット団達に担がれてしまった…。


こんなことなら、ヒビキ君を帰していれば…!


誰か…助けて…!
 ▼ 26 d4aDVNkGvE 23/04/16 20:35:48 ID:1zeY3pLk [22/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コロコロ…


ロケット団員「あん?ボウズの鞄から何か落ちたぞ。」

ヒビキ「…!そ、それは…!」



団員「これ!どんなポケモンも捕まえられるマスターボールじゃないっすか!」

クリス「マスターボール…!」


そう、どんなポケモンも絶対に捕まえられるマスターボール。
ウツギ博士が、ジョウト地方のジムを全て制覇したヒビキ君に託した、究極のモンスターボール。

そんなものが、ロケット団の手に渡ったら…!


ロケットデブ「へっへっへ。これは儲けモンだぜ!」
 ▼ 27 d4aDVNkGvE 23/04/16 20:37:24 ID:1zeY3pLk [23/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クイッ


団員「ねえ、今そのマスターボール、揺れなかった?」

ロケットデブ「気のせいだろ。…ん!?」



……ううん、気のせいじゃない。

今確かに、ヒビキ君のマスターボールは独りでに揺れた。



そして今、



開いた…!



カッ!



ロケットデブ「おわっ…!?」

団員達「な、なんだ…!?」

ヒビキ「…!」

クリス「ううっ…!?」
 ▼ 28 ギア@テラピースみず 23/04/16 20:37:45 ID:JtNcnZlA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 29 d4aDVNkGvE 23/04/16 20:39:18 ID:1zeY3pLk [24/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルギア「ギャアアアアーーーース!!」



ヒビキ「………ルギア!」

クリス「ルギア…ですって…!?」


団員達「ひ、ひえええーーー!?」

ロケットデブ「伝説のポケモン…ルギア…!?」



ヒビキ君のマスターボールから出てきたのは、ルギア…!

ジョウト地方、カントー地方を制覇して、ロケット団も倒して、伝説のポケモンまで捕まえていたんだ…!



ルギア「(ギロッ。)」


団員達「ひ、ひぃ!」
 ▼ 30 ールナー@カラミンゴのうもう 23/04/16 20:42:23 ID:8UX2geHQ [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルギア「失せろ」ギロリ
 ▼ 31 d4aDVNkGvE 23/04/16 20:42:29 ID:1zeY3pLk [25/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルギアはロケット団を睨み、怯えたあまり腰が抜けた。



ヒビキ「…えいっ!」ガブッ!

ロケットデブ「痛ってぇ!?」

クリス「ヒビキ君!」


注意が向いている間に、ヒビキ君は脱出したわ!よかった…!


ヒビキ「今度こそ観念しろ!」

ルギア「キエエエェェーーー!!」


ロケットデブ「あ、あばばばば…!」

団員達「聞いてないぞ!?伝説のポケモンがいるなんて…!」


こうして、今度こそロケット団達は、退治されたわ。
 ▼ 32 d4aDVNkGvE 23/04/16 20:45:36 ID:1zeY3pLk [26/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「ありがとう、ルギア。お陰で助かったよ!」

ルギア「アギャア♪」


強大な力を持つ、伝説のポケモン。
羽ばたくだけで荒らしを起こす、ルギア。

でも、ヒビキ君はそんなルギアとも心を通わせているみたい。


クリス「えっと…私からも、ありがとうルギア!」

ルギア「アギャア♪」




こうして、そろそろヒビキ君は用事がある時間が近付いていたから、コガネシティの前まで送ったわ。

クリス「今日はありがとう。ヒビキ君。」

ヒビキ「クリスさんこそ、ありがとうございました!」


ううん、お礼を言うのは本当に私の方だよ。ヒビキ君。

この時の私は、とても温かい気持ちになっていた。ヒビキ君のお陰だよ、何もかも。
 ▼ 33 d4aDVNkGvE 23/04/16 20:47:09 ID:1zeY3pLk [27/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「それじゃあ、僕はこれで失礼します。また会いましょう、クリスさん!」


クリス「……ええ。またね。」



そしてヒビキ君は私に背を向けて、コガネシティの門へ向かって歩き出した。



……。





……寂しい。




……ヒビキ君…。」
 ▼ 34 d4aDVNkGvE 23/04/16 20:48:51 ID:1zeY3pLk [28/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ君は、これまでの旅を通して、すっかり頼もしく、逞しくなった。



ポケモンの強さだけじゃない。


元気で、明るくて、優しくて、どんな人やポケモンとも友達になれて。


正義感も強くて、


………こんな人が、今まで身近にいたんだ。






クリス「待って!」



ヒビキ「?」


私は、呼び止めていた。
 ▼ 35 d4aDVNkGvE 23/04/16 20:49:52 ID:1zeY3pLk [29/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ「クリスさん?」



足を止め、振り返ったヒビキ君は、きょとんとした顔で私を見つめ返す。




……言いたい。



……言いたいことが、喉まで出かかっている。



……ううん。呼び止めたんだ。



……言わなくちゃ。

 ▼ 36 d4aDVNkGvE 23/04/16 20:50:27 ID:1zeY3pLk [30/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告










クリス「ねぇ、ヒビキ君…。」












 ▼ 37 ジエレキ@くろいろたまいし 23/04/16 21:14:30 ID:yLvkfpTg NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 38 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:01:30 ID:1zeY3pLk [31/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「おーーーーーーーい!!!」


ヒビキ「!」

クリス「!!」



……言えなかった。

向こうから聞こえてきた声の主。

私は、つい先程まで言おうとしていたことを、そのまま呑み込んだ。


コトネ「えへへ、ヒビキ君お待たせ!」

ヒビキ「コトネ!ううん、今来たところだよ!」


コトネちゃんだ。
2人はジョウトの旅の中でも度々会っていて、とても仲良しなんだ。
 ▼ 39 イキング@ピンクのリボン 23/04/16 22:04:57 ID:RShc8.4o [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 40 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:08:02 ID:1zeY3pLk [32/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コトネ「あっ、クリスさんも一緒だったんですね!こんにちはー!」

クリス「ええ、こんにちは。」


そっか。ヒビキ君の用事って、コトネちゃんとの待ち合わせだったんだね。

ヒビキ「ちょっと前にエンジュシティで会って、しばらくそこで一緒にポケモンの生態調査をしていたんだ!」

クリス「ふふ、ええ。そうなのよ。」

コトネ「えー、いいなー!今度あたしも一緒に行きたいー!」



コトネちゃんは頬を膨らませてる。今度一緒行こうね。



………この時の私は、かなり胸がざわついてた、って言うのかな?うまく言えないや…。

ヒビキ「あ、そうだ。」

ヒビキ君が何かを思い出したかのように私に向き直る。
 ▼ 41 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:09:39 ID:1zeY3pLk [33/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クリス「え、えっと、どうしたの?」


どうしたの、なんて何言ってんだろ。
さっき私がヒビキ君に言いかけたこと、


言いたかったこと、


でも言えなくなったこと、あるじゃない。


ヒビキ「さっき、何か言いかけてましたか?」

クリス「……。」

ヒビキ君に悪気は全くない。いやそれどころか何も悪くない。

私が勝手に言おうとして、勝手に呑み込んだだけ。

…けど、何か言わないと。

ヒビキ「?」
 ▼ 42 ノセクト@アグノムのきば 23/04/16 22:11:33 ID:ekygf1Kg NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 43 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:14:55 ID:1zeY3pLk [34/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クリス「……ううん。改めて、今日はありがとう。それだけよ。」

これで、いいの。うん。

ヒビキ「…はっ、はい!」

コトネ「今度はあたしも一緒に行きたいですー!」


ちくり、とその言葉は私に刺さる。
コトネちゃんも、ただ素直な気持ちでフィールドワークに興味を持ってくれているだけ。


クリス「……ええ、そうね!」


そして私は、2人をコガネシティへと送り出した。
 ▼ 44 ンキー@だいだいバッジ 23/04/16 22:18:53 ID:8UX2geHQ [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
もしかしたらクリスはもう車運転できるかもしれない
 ▼ 45 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:27:36 ID:1zeY3pLk [35/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……2人の背中がどんどん小さくなっていく。

…それも、コガネシティの中へ歩き出してすぐ、手を繋いでいた。



……2人の仲の良さは知っていて、ヒビキ君のお祝いの時から、距離が近かったのは覚えている。

薄々、察してはいた。

でも、よかった。

もし、あのままコトネちゃんが来る前に、言っていたら、ヒビキ君も、コトネちゃんも困らせていたかもしれない。



クリス「……。」

なのに、その時の私はその場から一歩も動けず、立ち尽くしていた。

それから私がポケモンの「そらをとぶ」で一足先(なのかな?)にワカバタウンへ帰った頃には、ヒビキ君をコガネシティの前まで送ってから1時間以上経っていた。
 ▼ 46 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:30:11 ID:1zeY3pLk [36/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クリス「はぁ。」


私は、帰宅してすぐにベッドにダイブした。


何が、「薄々察していた」んだろう。

そう思っていたなら、最初から言おうとしなけりゃよかったじゃない。

いや、でも僅かな可能性にかけたかったのかもしれない。

ある確証を、得たかったのかもしれない。

でも、それじゃあ2人を傷つける可能性だってあったじゃない。

私の中で相反する考えが、まるで私が2人いるみたいに言い争っている。



私は、この時になって、気付いたんだ。
ヒビキ君の事ばかり考えるようになった、この気持ちが何なのか。
 ▼ 47 ァイヤー@クレソン 23/04/16 22:32:05 ID:BHW.dm0E NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 48 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:36:08 ID:1zeY3pLk [37/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒビキ君とコトネちゃんがコガネシティへ行っていた日の夜、なかなか眠れなかった。

早く、寝てしまいたかった、この日に限って。


クリス「うっ……ぐすっ…!」


なんでよ。

なんで。

なんで、目が曇ってるのよ…。


ねぇ、なんで。

もう、終わったじゃない。

明日からは、また普通に、仲良くできるじゃない。

ヒビキ君とも、コトネちゃんとも。

なんで…。

クリス「ヒビキ……君っ…。」
 ▼ 49 イクン@ヤタピのみ 23/04/16 22:36:52 ID:RShc8.4o [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
めっちゃいい🥺
 ▼ 50 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:40:41 ID:1zeY3pLk [38/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
もう、無理。


私は上体を起こし、そのままベッドから出て、いつもの服に着替えた。

ポケギアを見ると丑三つ時を指している。もう人もポケモンも、寝静まった頃だ。


私は、誰も起こさないように、一人、家を飛び出した。

無我夢中に走った。

ワカバタウンをあっという間に飛び出し、

29番道路、

ヨシノシティ、

30番道路、

31番道路…。


クリス「はぁ…!はぁ…!」

キキョウシティ、32番道路、繋がりの洞窟…。
 ▼ 51 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:42:45 ID:1zeY3pLk [39/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
…ふと、目の前を見ると、

自転車で走っているヒビキ君とコトネちゃん…?

目の前に見えた。

違う。

こんな時間にいるはずはない。声も音もしない。

これは、幻覚…?

私には、見えている…?

私は、必死に追いかけた。

でも、結果はわかり切っていた。

追えども追えども、


私はあの2人に追い付けない。


クリス「はぁっ…はぁっ…!」


息を切らしている。疲れてきている。


筈なのに、全く感じない。

とにかく走った。

走って走って、走った。
 ▼ 52 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:44:12 ID:1zeY3pLk [40/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クリス「はぁっ…!……はぁ…はぁ…はぁ…。」


ふと、脚が止まった。

もうこれ以上、走れないんだろう。

さっきまで追いかけているつもりだった2人の影は、いつの間にか消えていた。

呼吸を整える。


そしてふっと顔を上げると…。


クリス「ここは……。」


私はいつの間にか、ワカバタウンに帰って来ていた。

そして目の前にあったのは、私の家じゃない。

コトネちゃんの家でも、ウツギ博士の研究所でもない。



ヒビキ君の家の前、だった。
 ▼ 53 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:56:01 ID:1zeY3pLk [41/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クリス「…っ。」


なんで。なんでこんなところに来る必要がある。

ここに来て、何をしろと言うのだ。

私、こんなに未練たらしかったのか?

仮にそうだとして、いくら何でも、彼に既に好きな人がいて、その人から横取りするような、

そんな卑劣な真似は、昨日退治したロケット団の様な連中と、同じじゃないか。




でも、まだコトネちゃんと彼は、仲のいい友達、なのかもしれない。

ヒビキ君がそういうことを理解しているのかはわからない。
だから、本人はそのつもりじゃないのかもしれない。

何より、私はまだ、あの2人の距離が近い、と言うことしか知らない。

なら、まだ可能性はあるんじゃないか。
 ▼ 54 d4aDVNkGvE 23/04/16 22:58:50 ID:1zeY3pLk [42/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一体何を考えているんだ、私。

あれだけ距離が近くて、それがあり得るとして、

コトネちゃんは何なの?

ヒビキ君と手を繋いで、あんなにも好きで…



それより何より、なんでこんな真夜中に彼の家に来ているの?

まさか忍び込んで襲えと?

冗談じゃない。


でも私だって、女の子なんだ。

ヒビキ君やコトネちゃんとはちょっと先輩ってだけで、同年代の女の子。

なら、同じぐらいの子で、身近にいた素敵な男の子に、想いを伝える権利はあるじゃないか。

いやいやクリス。だからと言ってなんでこんな……。
 ▼ 55 d4aDVNkGvE 23/04/16 23:00:29 ID:1zeY3pLk [43/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
頭の中で、ぐるぐる回る。


叫びたい。でもこんな真夜中にそんなことをしてみろ。迷惑極まりない。


どうして?


わからない。


どうして?わからない。
どうして?わからない。
どうして?わからない。
どうして?わからない。
どうして?わからない。


クリス「……。」
 ▼ 56 ンキー@ありふれたいし 23/04/16 23:04:02 ID:EUwsuWwo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
神ss 支援
 ▼ 57 d4aDVNkGvE 23/04/16 23:18:03 ID:1zeY3pLk [44/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クリス「…。」ゴクリ


しかし、脳内で言い争っているのとは裏腹に、気付けば私の脚は、


一歩一歩、ヒビキ君のドアの前まで、


ゆっくり近づいていた。



『ウツギ博士、クリスさん、こんにちは!』



クリス「ッ!?」
 ▼ 58 d4aDVNkGvE 23/04/16 23:23:21 ID:1zeY3pLk [45/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
突然声が聞こえて、、バッと振り向いた私。

しかしそこには誰もいない。

いるのは、私1人だけだ。

後ろにも、横にも、物陰にも、正面にも、家の窓にも。

どこにも、声の主…ヒビキ君の姿はない。


じゃあ何?


幻聴…?



『ウツギ博士!クリスさん!ありがとうございました!ヒノアラシ、これからよろしくね!』


これは、ヒビキ君が初めてヒノアラシに出会った時の声だ。
 ▼ 59 d4aDVNkGvE 23/04/16 23:25:54 ID:1zeY3pLk [46/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『今だマグマラシ!スピードスター!』

『えへへ…クリスさん、ありがとうございました!』


これは、私が先輩トレーナーとして、ジムバッジを3つ集めたヒビキ君と自然公園で初めてポケモンバトルをした日。


『あの時から成長しているって所、クリスさんに見せるよ!バクフーン!』

『バトル、ありがとうございました!』


そして、チャンピオンになって、シロガネ山も制覇したヒビキ君と、またバトルした日。



『お前達みたいな悪いヤツに、人間もポケモンも好き勝手させないぞ!』


チャンピオン・ヒビキ君とのバトルの後に遭遇したロケット団を退治する時。


『それじゃあ、僕はこれで失礼します。また会いましょう、クリスさん!』


戦いが終わって、コガネシティの前で、コトネちゃんと合流したヒビキ君と別れた時。
 ▼ 60 d4aDVNkGvE 23/04/16 23:28:04 ID:1zeY3pLk [47/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クリス「…ッ。」

気が付けば、また私の視界は曇っていた。


ダメ…。



クリス「こんなこと、しちゃいけない。」


ヒビキ君の声が聞こえて、ようやく、今度こそ、全てが落ち付いた気がする。

私は服の袖を濡らした。

視界が晴れた。


クリス「…。」

彼の家の前に背を向けて、歩みを進めた。



ザッザッザッ


ピタッ…

クリス「…。」
 ▼ 61 d4aDVNkGvE 23/04/16 23:30:32 ID:1zeY3pLk [48/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は一度止まり、もう一度、ヒビキ君の家の方へ振り向いた。

そして、彼が寝ている、2階の方を見上げた。

その時私が気付いた、この気持ちを、一呼吸おいて、



別の言葉に置き換えて、発した。




クリス「さようなら、私の初恋。」



これで、いいの。

今度こそ私はもう一度背を向けた。

もう、振り返ることなく、私は自分の家へと歩いた。


明日からは、また、普通の、それでいて良い関係でいよう。

コトネちゃんとヒビキ君の幸せを願って。
 ▼ 62 d4aDVNkGvE 23/04/16 23:34:11 ID:1zeY3pLk [49/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして、あれから月日が流れた現在。


今日は、かねて前から約束していた、3人でのフィールドワーク。

ウツギ博士「それじゃあ、クリスちゃん。気を付けてね。」

クリス「はい!」

ウツギ博士「それじゃあ、ヒビキ君とコトネちゃんにも宜しくね。」

クリス「任せて下さい!それえは、行ってきますね!」


さぁ、あまり2人を待たせてはいけない。

研究所を出てすぐ左。

ヒビキ君の家の前には、既に2人がいた。



クリス「今日も元気に、ポケモンの知識を深めなくっちゃ!」




おしまい
 ▼ 63 ラルヤドキング@かざんのおきいし 23/04/16 23:35:20 ID:8UX2geHQ [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

最後何年ぐらい経ったのかな?
 ▼ 64 ルミル@アクZ 23/04/16 23:38:42 ID:1zeY3pLk [50/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>63
ありがとうございます。
HGSSの時点と同じぐらいの時代に、1歳くらい年上という設定でクリスを混ぜました。

最後の現在についても、HGSSで冒険が始まって3ヵ月経ったくらいのつもりです。
 ▼ 65 ーメイル@どくのジュエル 23/04/16 23:39:51 ID:mRJM.4CQ [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おつ
 ▼ 66 ンテール@ピンプクのおとしもの 23/04/16 23:43:17 ID:1zeY3pLk [51/51] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>65
ありがとうございます。
 ▼ 67 スモッグ@がくしゅうそうち 23/04/16 23:43:33 ID:RShc8.4o [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ▼ 68 シコ@けんこうおまもり 23/04/19 23:35:38 ID:TMb2IvPc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最初支援して乙いい忘れてたわ
色々楽しめたわうんいいわやっぱどうなってもこのメンツ
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