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【SS】ポケットモンスター・クロスオーバー Re:無限にひろがるハイライト!

 ▼ 1 ovpJ0.R7ps 25/12/01 20:49:56 ID:ZyAcJsvw [1/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜はじめに〜
(1)このSSはポケモン、「仮面ライダーギーツ」、「ひろがるスカイ!プリキュア」のクロスSSオーバーです。
(2)オリキャラあり。
(3)今回のSSは、私が昨年投稿した以下SSのリメイク作品となります。以下をベースにしつつ、全体的に変更を加えておりますのでご了承ください。

【クロスSS】無限に広がるハイライト!

https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=2116347&l=1-



以上が苦手な方はブラウザバック推奨。
以下より本編開始です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




#1 謎の少女、神の来訪
「お行きなさい、ヒーローガール」

「この住み心地の良い世界には、多くの邪魔者がいる」

「我々のポケモン達と共に、使命を果たしてくるのです」



「任せてください。ヒーローの出番です!」

「ポケモンの皆さん、私達に力を貸してください」


― ポケットモンスター・クロスオーバー Re:無限にひろがるハイライト! ―
 ▼ 2 ovpJ0.R7ps 25/12/01 20:51:32 ID:ZyAcJsvw [2/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ここは、ポケモンの世界。
 ポケットモンスター、縮めて「ポケモン」。

 そう呼ばれる不思議な生き物達は、この世界に生きる。

 あるポケモンは野生として、またあるポケモンは、人間と共に助け合うパートナーとして…。


 これは、そんなポケモンの世界に時空を超えて現れる者達と、この世界に生きるポケモンと人々が交わる物語である。



《ニビシティ》

ウィーン

ジム挑戦者「ありがとうございましたー!」

タケシ「またの挑戦、待ってるぞ」

 彼はニビシティのジムリーダー・タケシ。硬くて強い岩の男。
 彼のように、旅するポケモントレーナーの腕試しの場所、ポケモンジムのリーダーを務める人物が、この地方には彼を含め8人存在している。

コツコツ…
 ▼ 3 ovpJ0.R7ps 25/12/01 20:52:19 ID:ZyAcJsvw [3/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タケシ「ん…?やぁ!もしかして、君も挑戦者かな?」

 まっすぐニビシティのジムに向かって歩いてきたのは、青いフードを纏った小柄な少女であった。
 タケシの呼びかけに反応を示さない彼女に、タケシは不思議そうな顔をする。


少女「……出てきてください。ポケモンの皆さん」

 パチン!と指を鳴らしながら少女がそう呟くと、異変が起きた。

タケシ「な、なんだこれは!?」

 突如、少女の足元の後方に、穴のようなものが出現。
 少女により「ポケモン」と呼ばれ出てきた「それ」は、この世界に生きるポケモンとはかけ離れた、異形の者達だった。

「ケケ ゼラ オズ コ コ!」
「デ バ コ コ !」

タケシ「き、君!これはどういうことだ!…う、うわーっ!」



 ▼ 4 ガサーナイト@ずぶといミント 25/12/01 20:52:31 ID:Aw8UHDtY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 5 ovpJ0.R7ps 25/12/01 20:52:43 ID:ZyAcJsvw [4/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
数刻後の《トキワの森》

レッド「…!」

グリーン「はぁ…はぁ……あっ、いたぞ!おーい!タケシー!」

リーフ「ニビシティの皆さんも!大丈夫ですかー!?」


 彼らは、いずれもマサラタウン出身で、同時期に旅に出たポケモントレーナー。
 カントーポケモンリーグを制覇し、生ける伝説として名高い最強のポケモントレーナー・レッド。
 ニビから隣町にあたるトキワシティのジムリーダーにして、その実力はカントー地方でもトップクラス。レッドのライバル・グリーン。
 そして、2人に負けず劣らずの実力を持つ少女トレーナー・リーフ。

 3人は、数刻前よりタケシからの連絡を受け、鬼気迫る勢いで救援に向かっていた。


タケシ「みんな!来てくれたのか!俺たちは全員無事だ!ただ…」


 幸いにもニビ市民は誰一人死傷者がいなかった。ジムリーダーは有事の際、率先して町の人々の安全確保に努める義務があり、実質的には町のトップといっても過言ではない。
 ▼ 6 ovpJ0.R7ps 25/12/01 20:53:32 ID:ZyAcJsvw [5/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 市民達の安全を確保したとタケシから告げられ、一瞬は胸を撫で下ろした3人。だがタケシは深刻な表情を解くことなく、衝撃の事実を告げた。


タケシ「ニビシティは、得体の知れない怪物達に乗っ取られてしまった」

レッド・グリーン・リーフ「…!?」



 彼が語るに、突如として現れた少女と、その少女の指揮のもと動く化け物により、町は支配されてしまった。
 その化け物は、言語のような、呻き声のようなよくわからない声を発しており、少女の要求を呑まない市民…つまり全市民は追い出されてしまった。

 タケシを含む、町の有力なトレーナー達はポケモンと共に抵抗したが、数の暴力により敗北を喫し、市民の安全を最優先して撤退してしまった。

 化け物達には人を手にかける意思はなかったのか追跡はしてこなかったが、結果としてニビシティは、その少女と化け物が跋扈する根城と化してしまったのだ。



タケシ「…あの少女は、化け物のことをポケモンと呼んでいた」

タケシ「だが、あんなのはカントー地方はおろか、今まで発見された1000種類以上のどれでもない!…あんなのは、本当にただの化け物だ」


グリーン「にわかには信じられねえ…タケシが嘘をついたり訳わからんことを言い出す奴じゃないのはわかってるけどよ」

リーフ「ど、どんな姿なの…?」

タケシ「…なんて形容したらよいかわからない。ただ悍ましい姿をしている、それしか言えない」
 ▼ 7 ovpJ0.R7ps 25/12/01 20:54:14 ID:ZyAcJsvw [6/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「…!」ダッ!

グリーン「お、おい!レッド!」


レッドは一番にニビシティの方へと駆け出した。グリーンがすぐに呼び止め、ハッとしたタケシも続く。

タケシ「レッド!…お前の強さは、カントーにいる誰もが知っている!けど今回ばかりは危険なんだぞ!」

レッド「………!」


リーフ「それでも放っておけない……うん、私もそう思う」

タケシ「リーフまで!?」

 レッドの発した言葉(?)から意思を読み取り、リーフもレッドの後に続きニビシティへ向かおうとする。

グリーン「…ったく、そうなったお前らを止めることなんて、俺様にもできねーな」ザッ

リーフ「グリーン!」

レッド「…」ニッ

 どうやら3人とも、ニビシティへ向かうらしい。
 ▼ 8 ovpJ0.R7ps 25/12/01 20:54:55 ID:ZyAcJsvw [7/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タケシ「…本当に、行くつもりなのか」

レッド「…」コクッ

リーフ「ええ!何だかよくわからないけど、このままやられっぱなしではいられないわ!」

グリーン「タケシ、悪いがオマエはここで、ニビの市民を守っててくれないか?」


レッド「…!」

グリーン「レッドも、こう言ってることだしさ!」

リーフ「私達は必ず、無事に帰ってくるわ!」


タケシ「お前達…」

 最早止められない。そう悟ったタケシ。しかしそれでいて、この3人なら、という安心感も湧いてきた。


タケシ「…わかった。ただ、もしもの時は自分達の無事を優先して戻ってくる。それだけは、約束してくれ」

レッド「…!」コクン!
リーフ「約束っ!」
グリーン「おうよ!」


 そう言って3人は、ニビシティへと向かって行った…

タケシ「どうか無事で、帰ってきてくれよ…!」
 ▼ 10 ovpJ0.R7ps 25/12/01 20:55:39 ID:ZyAcJsvw [8/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《侵略されたニビシティ》

少女「これでこの町は、ヒーローの為の町になりました」

少女「この調子でどんどん広めていきましょう」

少女「この、ポケモン達と共に…」


 町に、彼女を除き人が1人もいなくなったニビシティを見渡し、満足気な少女。フードを脱いだその姿は、一見青いポニーテールをなびかせる普通の少女である。
 彼女がポケモンと呼んだ「それ」は、ポケモンとは全く異なる、タケシが「化け物」と呼ぶのも納得する容姿をしていた。


少女「…誰ですか、あなた達は」

 駆け付けたレッド達の気配に気づき、少女と化け物達は一斉にその方向を向く。

リーフ「ひどい…本当に化け物だらけ…!」

グリーン「お前がニビシティを襲ったのか!どこの誰だか知らねえが、物騒な化け物連れてよくも好き勝手しやがったな!」

レッド「…!」キッ!


 一斉に少女を睨む3人。少女は動じることなく、言葉を返す。
 ▼ 14 ovpJ0.R7ps 25/12/01 20:56:58 ID:ZyAcJsvw [9/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
少女「ここにいるのは化け物ではありません。みんな、私とある人の使命に協力してくださってる『ポケモン』です!」

 あくまでも化け物のことをポケモンと主張する少女。彼女は続けた。


少女「それよりも、あなた方も私達に協力を要請します」

リーフ「協力ですって?」

グリーン「…一応聞くだけ聞いておくわ。何をしろってんだ」

少女「この間違った世界を、変えてほしいのです。私はヒーローとして、同じ志を持ち、私達がこの世界に住むために、ある人に協力しているのです」

少女「別に誰かを傷つけたいわけではありません。ただ私達に賛同しない人々には、ご退去いただくだけです。まぁ、ここの町の人達は誰も残りませんでしたが」


グリーン「…要するに、気に食わないやつを追い出したいってだけかよ!」

リーフ「語りたいならあなた達だけで語ればいいじゃない!仲間を増やそうとするまではわかるけど、そのためにほかの人の居場所を奪うなんて間違っているわ!」

レッド「………!」


 反論する3人に、切なげに溜息を吐いたその少女。そして間もなく、レッド達を睨みつけた。
 ▼ 16 ovpJ0.R7ps 25/12/01 20:57:25 ID:ZyAcJsvw [10/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
少女「それなら、交渉決裂ですね……ではあなた達にも、ここから出て行ってもらいます!」

魚竜型の怪物「ケケ ゼラ オズ コ コ!」


グリーン「あの怪物…魚か?竜にも見える姿だぜ…!」

リーフ「ポケモンの攻撃が効くのかわからないけど…やってみるわ!お願い、カイリュー!」

カイリュー「ばう!」


少女「…!それがあなた達の使う、偽者のポケモンですか!」

リーフ「なんですって!?」

グリーン「イカれたこと言ってんじゃねぇよ!化け物を使ってる偽者野郎はお前の方だ!」

少女「本物のポケモンの力を見せるまでです。ギャラドスさん、お願いします!」

魚竜型の怪物「ケケ ゼラ オズ コ コ!」


 ギャラドスと呼ばれた魚竜型の怪物は、リーフが繰り出したカイリューに襲い掛かる。纏う鎧だけは実際のギャラドスのような雰囲気こそあるものの、やはり形状としてはまるで似ても似つかない人型だ。
 ▼ 31 ovpJ0.R7ps 25/12/01 21:44:21 ID:ZyAcJsvw [11/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーフ「カイリュー、りゅうのはどう!」

カイリュー「ばうぅっ!」


 リーフの指示に応えるように、カイリューは口から衝撃波を放つ。竜頭にも見えるその衝撃波は、魚竜型の怪物に一直線。そして…


魚竜型の怪物「デデ カカ カカ カカ!?」

 得体の知れぬ声をあげて怯む。断末魔のように発したこともあり、どうやら効き目はあるようだ。


少女「くっ…やりますね…ですが!」

グリーン「なっ…!?」

レッド「!?」



鍬形型の怪物「デ バ コ コ !」
猿型の怪物「ツ ケ キョ キョ !」
精霊型の怪物「シ エイン ゼラ コ コ !」

リーフ「そんな…囲まれた!?」

少女「これは任務の為です。あなた達には退去してもらいます!」

 気づけば、異なる姿の、いずれも禍々しい容姿の化け物に囲まれた3人。まともに勝負する気もないようだ。
 ▼ 32 ovpJ0.R7ps 25/12/01 21:44:51 ID:ZyAcJsvw [12/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グリーン「ちっ、洟から真剣勝負するつもりもねぇってか。レッド、こうなりゃ俺達もやるぞ!」
レッド「…!」コクッ


グリーン「頼むぜプテラ!」
レッド「…エーフィ!」

プテラ「クワァァァ!」
エーフィ「ふぃあっ!」


怪物達「デ バ コ コ !」「ツ ケ キョ キョ !」「シ エイン ゼラ コ コ !」


 レッドとグリーンもポケモンを出し、取り囲む怪物達に応戦する。

グリーン「リーフ!背中は任せな!」
レッド「…!」ニッ

リーフ「2人とも、ありがとう!カイリュー、いくわよ!もう一発りゅうのはどう!」

カイリュー「ばうぅ!」

少女「同じ手は食いません!ギャラドスさん、あの竜の懐に蹴りを一発当ててください!」

魚竜型の怪物「ケケ ゼラ コ コ コ ア!」

 怪物はりゅうのはどうを回避しながら懐へ飛び込み、人型の脚でカイリューにキックを当てる。

カイリュー「ばう”っ…!?」


ズザァー!


リーフ「カイリュー!?」

 大きく吹っ飛ばされたカイリュー。グググ…と立ち上がるも、かなりのダメージを受けてしまう。

グリーン「なんてパワーしてやがんだ、あの怪物…!」

レッド「…!」
 ▼ 33 ovpJ0.R7ps 25/12/01 21:45:08 ID:ZyAcJsvw [13/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「俺を省いて面白そうなことしてんじゃん」



3人「!?」

少女「なっ…その声は…!」


 突如、聞き慣れぬ男の声がし、その場にいた全員が向き直る。

 黒いタキシードを身にまとい、見るからにレッド達より年上に見える男性が、悠々とこちらに歩いてきた。腹部には謎のベルトらしきものが巻き付いていた。


男性「この世界では、バケモンを使って町を好き勝手にしていいってゲームでもしてんのか?」

少女「あなたは……浮世英寿さん!」

グリーン「う、うきよ…?」

リーフ「えーす…?」

レッド「……?」

 少女にその名を呼ばれた男性こと、浮世英寿は「へぇ」と感嘆の声をあげる。
 ▼ 34 ovpJ0.R7ps 25/12/01 21:45:39 ID:ZyAcJsvw [14/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「俺のことを知ってるなんて光栄だね。この世界でも、俺って有名人だったりすんの?」

グリーン「い、いや…知らねえよ…あんた、どこから来たんだ?」

浮世英寿「あ〜、その話はちょっと今はする時間なさそうだな。…見るからに、そこのお嬢ちゃんか。この見覚えのある化け物共…『ジャマト』を操ってるのは」


グリーン「じゃまと…?そうか、こいつら『ジャマト』っていうのか!」

リーフ「あの子、あの『ジャマト』って化け物を『ポケモン』だって言い張っているんです!そればかりか、私達のポケモンを逆に化け物だなんて!」


少女「あなた…あなたにこそ、私達の使命に協力すべきだったのに!」

 少女は英寿を残念そうに、悲しみを込めた表情で目をやるが、すぐに真剣な表情へと変わりペンのようなアイテムを取り出す。同時に腹部にベルトのようなものが出現し、機械音が鳴る。そのベルトの見た目は、英寿が身につけているものと同じ見た目であった。

「DESIRE DRIVER」

グリーン「なんだありゃ…?」

 少女はアイテムをそのベルトに装填する。再び機械音が鳴り、その後すぐに少女は叫ぶ。

「SET SKY MIRAGE」
少女「変身!」

 その言葉と共に少女は光に包まれる。


レッド「!?」

リーフ「な、何!?」

浮世英寿「……へーえ」

 光が解けた彼女の姿は、狐を模した青い装甲で頭を覆い、全身は黒いスーツに青い装甲を纏い、そして青いマントを羽織った姿だった。

「SKY GEATS…!」
「READY FIGHT…!」

少女「これが、私の新たなヒーローの力…!無限にひろがる青い空・スカイギーツです!」

 先程まで相対していた少女の声がした。少女が変身したその姿を、彼女は「スカイギーツ」と名乗った。
 ▼ 35 ovpJ0.R7ps 25/12/01 21:46:43 ID:ZyAcJsvw [15/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「誰の許可を取ったのか知らないが、こんなことをしておいて更に俺の真似事とは気に食わないな」スッ…

 英寿は、バックルのようなものを取り出し、ベルトに装着した。

「MARK \」
「SET IGNITION」

 ベルト「デザイアドライバー」から機械音が鳴り、盛大なファンファーレが流れると共に大型のギアのようなエフェクトが空中に発現。英寿はそれを右手で回し開けるように捻った後に大きく自身の後ろへと振り飛ばし、そのまま右手の指で狐の頭を描く。背後には、「BOOST \」の文字が浮かび上がる。
 そして自身の指の狐絵を解き、鳴らした。


パチン!


浮世英寿「変身!」

 そう言った直後、ベルトに装着した「ブーストマーク\レイズバックル」を時計回りに180度回転させ、レバーを下に操作する。

「REVOLVE ON」

 バックルから青い炎が吹きあがり、英寿の身体は狐の九尾のような青い光に包まれた。

レッド「!?」

グリーン「な、なんだ!?」

リーフ「何が起こってるの!?」

「DYNAMITE BOOST!」
「GEATS \!」
 ▼ 36 ovpJ0.R7ps 25/12/01 21:47:09 ID:ZyAcJsvw [16/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 光が晴れたその姿は、白と赤に彩られた、狐のようなフルアーマーに覆われていた。

スカイギーツ「その姿…!やはり、仮面ライダーギーツ…!」

 仮面ライダーギーツ、そう呼ばれた姿に変わった英寿。その姿は、少女が変身したスカイギーツと瓜二つな姿をしていた。
 この姿は、浮世英寿が変身する仮面ライダーギーツの最終フォームとも言うべき姿、神そのものとなった創世の力・ギーツ\である。

「READY…FIGHT…!」

仮面ライダーギーツ\「さぁ、ここからがハイライトだ!」

 機械音が止み、ギーツは戦闘態勢をとった。


レッド「…!?」

グリーン「かめんらいだー…ぎーつって言われたか、今…?」

リーフ「な、何がどうなってるのー!?」

仮面ライダーギーツ\「はあっ!」
「BLADE」

 ギーツ\はスカイギーツに素早く接近。得物である銃「ギーツバスターQB9」を長剣・ブレードモードに変形させて斬りかかる。

ジャマト達「デデ カカ カカ カカ!?」

 先程までレッド達を取り囲んでいたジャマトの大群を素早く蹴散らし、スカイギーツの元へと突っ込んでいく。

仮面ライダーギーツ\「ふっ!」

スカイギーツ「はあっ!」

 ギーツ\とスカイギーツの肉弾戦。スカイギーツは武器を持たず、己の拳、脚、身体能力で応戦。ギーツ\もまた格闘でスカイギーツを追い詰めていく。
 ▼ 37 ovpJ0.R7ps 25/12/01 21:47:37 ID:ZyAcJsvw [17/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グリーン「よ、よくわからねんけど、だいぶ数が減ったな!残りを片付けちまうぞ!」

レッド「!」 リーフ「ええ!」


グリーン「プテラ、ストーンエッジだ!」
リーフ「カイリュー、かえんほうしゃ!」
レッド「エーフィ、サイコキネシス!」

プテラ「くわぁー!」

 咆哮と共にジャマト達の足元から鋭い刃のような岩が次々に噴出。貫かれたジャマト達は爆散してゆく。



カイリュー「ばうああ!」

 放たれた灼熱の炎は周辺のジャマトを包み込み、焼き尽くしていく。逃げようとするジャマトに、更に追撃が入る。



エーフィ「ふぃぃぃぃああぁー!」

 エーフィの周辺に念動波が放たれ、捕まったジャマト達を圧迫、衝撃を与え倒していく。炎から退避したジャマトも次々に爆散していった。



「デデ バ コ コ コ …!」「ケケ ゼラ コ コ コ …!」「ケケ カカ カカ カカ カカ …!」


 全員、謎の言語のような断末魔をあげながら、次々に数を減らしていく。
 ▼ 38 ovpJ0.R7ps 25/12/01 21:47:55 ID:ZyAcJsvw [18/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スカイギーツ「そんな、ポケモン達が…!?」

仮面ライダーギーツ\「あとはお前だけだな。…お前には聞きたいことが山ほどあるんだ。まだまだ付き合ってもらう」ブンッ


スカイギーツ「くっ!」

 ギーツ\の回し蹴りを回避し、飛び上がったスカイギーツ。取り巻きのジャマト達が全滅し、分が悪いと判断したスカイギーツはそのままニビジムの屋根の上に跳び上がる。

スカイギーツ「……悔しいですが、撤退させていただきます」

仮面ライダーギーツ\「まだ話は終わってないぞ!」

 すぐ跳躍して追いかけるギーツ\。しかし次の瞬間、スカイギーツは黒い光の穴を出現させ、その中に消えてしまった。

仮面ライダーギーツ\「ちっ……」

 スカイギーツは逃がしたが、ひとまずニビジムを占拠していたジャマト達は全滅したと判断した。
 戦闘終了と判断したギーツ\は変身を解除、ポケモンをモンスターボールに戻した3人の元へと降り立った。
 ▼ 39 ovpJ0.R7ps 25/12/01 21:48:24 ID:ZyAcJsvw [19/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《???》

???「…残念ですね。ニビシティは奪われ、しかも浮世英寿…ギーツは我々の味方になる気はなかった、と」

謎の少女「はい。申し訳ございません、クラムさん」


 先程までニビシティで戦闘していたスカイギーツは変身を解き、自身を指揮していた人物・クラムと話す。フードを深く被っており素顔は見えないが、少女はその人物を知っているようだった。

クラム「仕方がありませんよ。戦力が整い次第、次の町にポケモンを送り込みましょう。英気を養っていてください」

謎の少女「はい、わかりました」


 少女はそう言って去る。
 彼女の姿が奥へと消えた頃、クラムはその近くで眠る少女に語り掛けた。


クラム「…本当はあなたや、あなたのお友達の方々も、私に協力してくださると思っていたのですけどね…」

クラム「ですが構いません。いつか必ず、目を覚ましていただきます。諦めない心は、ヒーローにとって大切ですからね」

クラム「目が覚めたら、今度こそ我々の使命の正しさをご理解いただきますよ」


 眠るように横たわるその少女からの反応はなかったが、クラムは気にすることなく、背中を向けたのであった。
 ▼ 40 ovpJ0.R7ps 25/12/01 21:48:41 ID:ZyAcJsvw [20/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《3番道路 ニビシティ方面》

???「はぁ…はぁ…はぁ……」ザッザッザッ


 レッドと英寿達がニビシティで戦っていた頃、1人の少女が走っていた。
 薄桃色の髪にポニーテール、レッド達と同じぐらいであろう風貌である。


???「つ、疲れた……なんとか山を下りてこれたけど、蝙蝠みたいな生き物が多いし、石ころかと思って踏んだら動き出して怒り出しちゃったし、この世界はどうなってるの〜!?」

 どうやらこの近くにあるオツキミ山から下山してきたようだ。そこには少女が言っていた生物…ポケモンのズバットやイシツブテなどが生息している。


???「この世界で間違いない筈なんだけど…一体どこにいるの…?」

???「どうか無事でいて……ソラちゃん…!」


 ソラ。その名を、切実に呟いたその少女、虹ヶ丘ましろは、道なりに進み、ニビシティの方へと走り出したのであった。
 ▼ 41 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:42:23 ID:ZyAcJsvw [21/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#2 空と光
《トキワの森〜ニビシティゲート》


タケシ「! おぉ!レッド、グリーン、リーフ!無事だったのか!」

レッド「…」フッ

グリーン「あったりめーだろ!…って言いたいけど、今回は助っ人が来てくれたのが大きかったけどな」

タケシ「助っ人?…き、君は誰だ?」

リーフ「この人は『うきよえーす』って言うんだって!とにかくすごい人なんだ!」

浮世英寿「ご紹介に預かった浮世英寿だ。俺のことは英寿で構わないよ」


 お互いに簡単に自己紹介を済ませた3人と英寿、そしてタケシ。
 その場にいたニビ市民も含め、現在の状況を整理、お互いに情報を共有した。


浮世英寿「…ま、大体状況は分かった」

タケシ「俺達の方こそ。それにしてもやはりあの化け物…ジャマトがまさか蘇って俺達の世界に攻めて来るなんてな…」


 英寿の話によれば、彼は元々自分がいた世界でジャマトと戦い、最終的に自身は創世の神そのものへと転生、黒幕を倒して世界を救ったことと引き換えに、その世界から自身は消えた。
 その後、自身の世界ではとある人物のお陰で人とジャマトの融和が進んでおり、自身は神として世界を見守っていた。だが、どういう訳か別の世界に蘇ったジャマトの存在を知り、更にそのジャマトは世界を攻撃していることを察知、彼等を追ってレッド達の世界に自ら降り立ったらしい。
 ▼ 42 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:43:19 ID:ZyAcJsvw [22/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「そのジャマトが何故、誰が、何のために蘇らせたのか、何故そんなジャマトをあの嬢ちゃんがポケモンと呼んでいたってのはわからん。俺の目線からは侵略目的にしか見えない。ただそれだけだな」

浮世英寿「けどどちらにしても放っておけないのは確かだ。戦ってりゃそのうちわかるさ」

グリーン「それは同意だな。細かいことは後だ」

タケシ「俺はこの後ニビジムに戻る。他のジムリーダーやリーグ関係者にも連絡を取るつもりだ」

グリーン「あー、じゃあ俺も戻らないとまずいかねー」


 グリーンもまたジムリーダーであり、ここから隣町のトキワシティを管轄していた。


リーフ「確かにその方がいいかもね。その間にまた敵が襲ってこないといいけど…」

グリーン「それ以前にトキワも狙われてないって保証もねーしな。わり!俺は一旦トキワに戻るわ!ばいびー!」

 グリーンはそう言って足早にトキワの森の方へと去って行った。ニビとトキワは隣町で、その間には迷路のようなトキワの森があるが、戻るときは比較的楽な道である。

《ニビシティ》

 グリーンがトキワへと戻っていくのを見送った後、一同はニビシティに着いた。
 市民は警戒しながら各々の家へと帰り、タケシはジムに戻って行った。

浮世英寿「…特に町に目立った外傷はないみたいだな」

レッド「……」キョロキョロ

リーフ「町を侵略しに来た割には、市民の皆もケガ人とかいなかったし、町も壊されてはいない、ただ追い出しただけ…どういうことなのかしら…」

レッド「…!」ピクッ

リーフ「どうしたのレッド。…えっ、見慣れない子があそこにいる?」

浮世英寿「えっ、今こいつ何か言ったか?」

リーフ「うん。何だかこの辺りじゃ見かけない女の子がキョロキョロしてるって。ちょっと行ってくるね!」


タッタッタッ…


浮世英寿「……うーん流石の俺にも、何も聞こえなかったしなぁ。あのリーフって嬢ちゃん、天才か?」

 浮世英寿は天才肌の青年だが、無口なレッドの言葉(?)は理解できなかったらしい。
 女の子の元へ駆け足で向かって行ったレッドとリーフの後を、英寿は歩いて追いかけた。
 ▼ 43 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:43:57 ID:ZyAcJsvw [23/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


虹ヶ丘ましろ「…それで、私はこの世界に来たんです。友達を…ソラちゃんを探して」

レッド「……」

リーフ「そんなことがあったんだ…英寿だけじゃなくて、ましろちゃんも違う世界から来て…」


 レッドが見つけたというこの少女は、つい先程おつきみ山を下山して3番道路を通り、ニビシティに辿り着いた虹ヶ丘ましろであった。
 彼女は、レッド達がいるこの世界とも、英寿が元々いた世界ともまた別の世界から時空を超えて来たらしい。

 ただし彼女の場合、自分達がいた世界に突如、クラムと名乗る見知らぬ男が現れ、彼の後を自身と、自身の友達であるソラ・ハレワタールという少女と共に追いかけた。

 そこで、彼の恐るべき計画を知り、その為にヒーローの力……ソラ・ハレワタールと、その相棒の虹ヶ丘ましろが必要だと迫られたのだ。


 クラムの計画は、まさに先程までレッドと英寿達が交戦していた謎の少女、もといスカイギーツとその配下と思われるジャマト達の目的と同じく、自分達の思想に従わない民を追い出し、他者の居場所を奪ってまで自分達の世界を実現しようというものだった。


虹ヶ丘ましろ「もちろん私もソラちゃんも、そんな計画に私もソラちゃんも賛成する訳はありません。あの男は、自分の計画をヒーローの務めだと言ってましたけど、そんなことは絶対にあり得ない」

虹ヶ丘ましろ「私達は、そのクラムと戦いました。けど…負けちゃったんです」

虹ヶ丘ましろ「その時、ソラちゃんは私だけを逃がしてくれたんです。そのせいでソラちゃんだけクラムに攫われて…」
 ▼ 44 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:44:33 ID:ZyAcJsvw [24/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「でも私、友達を置いて逃げるなんてできなかった。ソラちゃんは私を守ろうとしてくれたんだけど、そうだとしても…!」

リーフ「そう…だよね……」

虹ヶ丘ましろ「…私は、合流してくれた他の友達や仲間達とその男を探して、追いかけて、何とかその男に追いついたんです。でもその男は、黒い光のトンネル…?を開けて、すぐ閉じようとしたんです」

虹ヶ丘ましろ「私はその穴に飛び込めたんですけど、その瞬間に閉じられて、私だけはこの世界に来れたんですけど…トンネルをくぐっている中でクラムに追いつけず、気が付いたら…」スッ

 そう言った彼女は、ニビシティから東に見えるおつきみ山の頂上を指さした。

虹ヶ丘ましろ「あの山の上に、落ちちゃったんです。そうして私達は離れ離れになってしまいました…」


レッド「……」

リーフ「本当にひどい計画…そんなやつのせいで、あなた達までやられたなんて…」

虹ヶ丘ましろ「いえ、そちらこそ……この世界にも、クラムと同じことを考えている子がいるなんて…」



「やっと会えましたね、ましろさん」

レッド・リーフ「!?」クルッ!

浮世英寿「っ、お前!」
 ▼ 45 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:45:28 ID:ZyAcJsvw [25/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「えっ……?ソ、ソラ…ちゃん?」

少女「はい!ソラ・ハレワタールです!」


リーフ「ウソ…!?え、えぇ!?」

レッド「…!?」

浮世英寿「おい…そんなことが…」


 先程の会話の中で出てきた、ましろの友達であるソラ・ハレワタール。
 そう名乗って現れた声の主は、まさにレッド達が戦っていた謎の少女だった。


虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん!!」ダッ!

浮世英寿「あっ、おい!」


 ましろは一直線にソラと名乗るその少女に駆け寄った。
 安心した表情のましろに対し、少女の方は微笑んでいた。


虹ヶ丘ましろ「よかった!やっと会えた!?大丈夫だった!?あの男に、何もされてない!?」

ソラ「えぇ、何もされてませんよ?ましろさん、探してました!」

 ましろとその少女を除き困惑する一同。


虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん!私達を襲ったクラム、今どこにいるの!?どうやって抜け出してきたの!?」

ソラ「クラムさんのところですね!私、ちょうどましろさんもそこへ案内しようと思っていたんです!」

虹ヶ丘ましろ「えっ…?」

ソラ「どうしました?」


 ソラと名乗るその少女の反応に、虹ヶ丘ましろは違和感を覚えた。

虹ヶ丘ましろ「ね、ねぇソラちゃん…どうしたの…?なんで…」

ソラ「?」
 ▼ 46 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:45:53 ID:ZyAcJsvw [26/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ザザザッ!


虹ヶ丘ましろ「!?」

浮世英寿「なっ、いつの間に!」

レッド「…!?」

リーフ「またジャマトが…!」


 ソラに恐る恐る何かを問いかけようとしたましろ。だがその時、突如、少女とましろ、英寿達を分断するかのようにジャマトの大群が現れた。ニビで見た個体ど同じ姿の個体が、まるで2人に英寿達を近づけさせまいとするように立ち塞がった。


虹ヶ丘ましろ「ね、ねぇソラちゃん!どういうことなの!?それにこのジャマトって…!」

ソラ「『ポケモン』です」

虹ヶ丘ましろ「!?」

 ましろはすぐに少女の元を離れた――


ガシッ!


虹ヶ丘ましろ「きゃっ!?」


――が、すぐに別のジャマトに腕を掴まれてしまった。

猿ポーンジャマト「ツ ケ キョ キョ !」
 ▼ 47 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:46:24 ID:ZyAcJsvw [27/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「ねぇソラちゃん!どうしちゃったの!?それにジャマトがポケモンってどういうこと!?この怪物達は、さっきまでクラムと同じ目的でこの町を襲ったんだよ!?」

浮世英寿「ちっ…やっぱり近づけさせたのはまずかったか!」
「MARK \」
「SET IGNITION」

浮世英寿「変身!」
「REVOLVE ON」
「DYNAMITE BOOST!! GEATS \!」
「READY FIGHT…!」

仮面ライダーギーツ\「どけ!」
「BLADE」

 すぐにギーツに変身した英寿は、ギーツバスターQB9・ブレードモードで道を塞ぐジャマト達を斬り倒す。

リーフ「ましろちゃんの言っていた友達があの子だったなんて…!何かがおかしいわ!私達もやりましょう!レッド!」
レッド「…!」コクッ

フシギバナ「バーナ!」
リザードン「リザァッ!」

 リーフはフシギバナを、レッドはリザードンをモンスターボールから繰り出し、英寿が変身したギーツに続くようにジャマトを攻撃する。
 ▼ 48 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:48:14 ID:ZyAcJsvw [28/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーフ「フシギバナ、エナジーボール!」
レッド「リザードン、だいもんじ!」

フシギバナ「バナァァッ!」

 生命の力を集めたエネルギー弾を連続で発射し、ジャマト達を退けていく。

「ビビ コ コ …!!」

リザードン「リザァァァ!!」

 リザードンの口から放たれた炎は「大」の字に広がり、ジャマト達に炸裂していく。

「ケケ カカ カカ コ コ…!!」



ソラ「さぁましろさん、戦いましょう。あそこにいる化け物使いこそ、私とクラムさんのヒーローの使命を邪魔する悪党です!」
「SET SKY MIRAGE」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん!?何を言ってるの!逆だよ!あの人達は…!」

ソラ「変身!」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃんっ!!」

 ましろの説得にも耳を貸さず、ソラはスカイギーツに変身した。
「SKY GEATS…!」
「READY FIGHT…!」
 ▼ 49 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:49:50 ID:ZyAcJsvw [29/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スカイギーツ「ヒーローの出番です!」

虹ヶ丘ましろ「キュアスカイ…じゃない…何なの、その姿は…!」

スカイギーツ「はぁっ!」


バシイィッ!


仮面ライダーギーツ\「全く、嬢ちゃん、あの子の友達なんだろ?頭でも打ったのか、よっ!」ブンッ!

スカイギーツ「私は正気です!たあっ!」バシッ!



虹ヶ丘ましろ「やめて、ソラちゃん!!」

 英寿の周りのジャマトを相手取るレッドとリーフ。
 眼前のジャマトを蹴散らした英寿に飛び掛かったスカイギーツは戦闘を開始した。

 当のスカイギーツは、友達であるはずの1人の少女の悲しみに目もくれることもなく。

レッド「……っ!」

 ましろの涙に気が付いたレッドは、更にモンスターボールを構え、更にポケモンを繰り出した。


レッド「…ピカチュウ、ボルテッカー!」

ピカチュウ「ピカピカピカッチュピッカァ!


 指示と共に、眩い電撃を纏い、流星のごとくジャマトの群れを突っ切ろうとするピカチュウ。
 そこに、猿型のジャマトの群れが行く手を阻む。
 ▼ 50 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:50:27 ID:ZyAcJsvw [30/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
猿ポーンジャマト「ツ ケ ゼラ コ !」ボオッ!

 猿をモチーフにした鎧を着こんだポーンジャマトは、その細長い髑髏のようにも見える口から炎を吐き、そしてその炎はレッドのリザードンが放った「だいもんじ」と同じく、大の字に広がった。

レッド「…!」

リーフ「そんな…!?あれはポケモンの技…!?」

ピカチュウ「ピカピカァ!」


ズバアアアッ!!

「ツ ケケ ゼラ コ コ ー !?」

 しかし、そこは最強のポケモントレーナーの相棒。鍛え上げられたそのピカチュウのボルテッカーを、怪物の炎ごときでは阻むことができず、切り裂かれた「だいもんじ」ごと突っ切ったピカチュウは猿ジャマト達を一掃した。


「デ バ ス !」「デ バ コ ビビ ルク ラ!」


 今度は鍬形のジャマトが徒党を組んで行く手を阻む。ピカチュウと同じような電撃を身に纏うが…



「デ バ コ コ コ !」バチバチッ!

 一斉に電撃を纏い、突っ込んでいく個体。


「デ バ コ コ コ !」ブンッ!

 一斉に低空ジャンプし、蹴りを繰り出す個体。

リーフ「スパークに、とびげり…!?またポケモンの技を…くっ!」

 応戦しながらもピカチュウを迎え撃とうとするジャマトの衝撃の光景に余所見をしてしまうリーフ。
 ▼ 51 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:50:45 ID:ZyAcJsvw [31/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「ピカアアァァァーー!!」

ドカァァン!


鍬形ポーンジャマトの群れ「デデ バ コ コ コ !?」


 ピカチュウのボルテッカーを止めるどころか、勢いを落とすことすらできず、ジャマト達は爆散していった。

レッド「…!」ダッ!


 ピカチュウが大量のジャマトを倒し、道を切り開いたレッド。

レッド「…!」クイッ

リザードン「…ザァ!」コクッ


 帽子を深くかぶり、リザードンにアイコンタクトを送るレッド。
 リザードンはそれを察知したかのように、リーフの元へ援護に向かう。

リーフ「リザードン!?ありがとう!レッドは!?」

リザードン「リザッ!」ジャキィッ!

 迫りくるジャマトをドラゴンクローで撃破しながら、リザードンはリーフの質問に答えるように視線をやる。
 そこには、ましろの元へと走るレッドとピカチュウがいた。

スカイギーツ「!」
 ▼ 52 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:51:45 ID:ZyAcJsvw [32/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ましろに近づく存在に気付いたスカイギーツ。英寿ギーツの攻撃を振り切り、向かおうとする。
キィンッ!

仮面ライダーギーツ\「おい待てよ!お前の相手はこの俺だろ!?」

スカイギーツ「ましろさんに近づくなぁぁぁ!!」

リーフ「危ない!レッド!ピカチュウ!」

レッド「!?」

ピカチュウ「ピカチュウ!?」


 スカイギーツがレッド達に向け、走りながら拳を構える。

虹ヶ丘ましろ「もうやめてよソラちゃん!ソラちゃんはそんなことしないよー!!」

スカイギーツ「うおおお!!」

 ましろの訴えも虚しく、ソラの拳が襲い掛かる。

 そして彼女の拳はレッド達に…――



「ハイドロポンプ!!」
 ▼ 53 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:52:30 ID:ZyAcJsvw [33/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドバアアァァァッ!!


スカイギーツ「ぐああああ!?」

レッド「!?」

ピカチュウ「ピカッ!?」

虹ヶ丘ましろ「…えっ!?」


――…届くことなく、スカイギーツは水流に流された。


グリーン「すまねぇ!遅くなった!」
カメックス「ガメー!」

タケシ「ドサイドン!リーフ達を助けるぞ!がんせきほうだ!」
ドサイドン「ドッシャー!!」


「ケケ ゼラ コ コ コ … !?」


 援軍として駆け付けたのは、先程までトキワシティに戻っていたグリーン、そしてこのニビシティのジムリーダー・タケシであった。
 彼らの援護射撃は、瞬く間にジャマトの大群を撃破し、全滅させた。

仮面ライダーギーツ\「形勢逆転だな」

タケシ「あとは…あいつだけだ!」

 一同は、ハイドロポンプに吹っ飛ばされて尚立ち上がるスカイギーツに目を向けた。

スカイギーツ「ぐ……この人達も…!」

 仮面の下から、レッド達を睨みつけるスカイギーツ。対するレッド達、そしてギーツは引き続き臨戦態勢である。
 ▼ 54 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:53:25 ID:ZyAcJsvw [34/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーフ「みんな、待って!」

 リーフが静止に入る。ましろも、その隣に立つ。
 リーフはタケシとグリーンの方を、ましろはスカイギーツの方を向き、それぞれ話す。


リーフ「あの青い鎧の女の子、このましろちゃんって子の友達らしいの!けどましろちゃんは、その子の様子がおかしいことを私達に教えてくれた!まずはあの子を抑えてほしいの!」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん、目を覚まして!こんなこと、ヒーローのやる事じゃない!ソラちゃんが目指してきたヒーローなんかじゃないよ!」

グリーン「なんだって…!?」

タケシ「じゃあ、あの子は何者かに操られているのか…!?」

グリーン「…けどまぁ、どのみち聞きたいことあるしな!よし、あいつを捕まえるぞ!」

スカイギーツ「捕まるわけには…いきません!」


ズドォン!


一同「うわっ…!?こほっ、こほっ!」

 スカイギーツは拳で地面を殴り、土煙を起こす。

スカイギーツ「不覚を取りました…ましろさん、いつか必ず、あなたを迎えに参りますから…!」


 目くらましをしている間、悔しそうにそう呟いたスカイギーツは黒い光のトンネルを生み出し、消えていった。

 ▼ 55 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:53:57 ID:ZyAcJsvw [35/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 …時は少し遡り、ニビゲートで英寿達とタケシが話していた頃…

《???》

ソラ「クラムさん。突然ですが出撃許可をください」

クラム「ほう…理由を聞きましょう」

ソラ「ましろさんの反応を感知しました。こちらの世界に落ちて来たようです」

クラム「朗報ですね。彼女も、探していた人物ですからね。では、是非迎えに行ってあげて下さい」

ソラ「はい。念のため、護衛のポケモン達も連れて行きます。クワガノンさんとゴウカザルさんを10匹ずつお借りしたいのです」



鍬形ポーンジャマト「デ バ コ コ !」バチバチッ…
猿ポーンジャマト「ツ ケ キョ キョ !」ボォォ…


クラム「もちろんです。ましろさんもここに連れてきて、正しいことのために戦う仲間として迎え入れましょう」

ソラ「任せてください!」


 ▼ 56 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:54:20 ID:ZyAcJsvw [36/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 そして、現在に至る。


クラム「やはり、簡単にはいきませんね。彼等の妨害さえなければ今頃は…」

ソラ「申し訳ありません。連れ戻すことができず、お借りしていたポケモンさん達も全滅してしまいました…」

クラム「…仕方ありません。彼等は強い。その中であなたが残っただけでも不幸中の幸いとして捉えましょう」


モゾモゾ…


クラム&ソラ「!」


 2度目のニビシティでの戦闘から1人撤退してきたスカイギーツは、変身を解除しソラの姿に戻っていた。
 戦況報告をしている最中、奥の方で何かが動く音がした。


捕まっている少女「…!…!」キッ!

ソラ「…お目覚めなんですね」

クラム「ようやくですか。急に気を失ったもので、心配しましたよ」

 手足を縛られ、口元も抑えられており、小さな籠の中にあるベッドの上に横たわっていた少女は、喜ぶクラムと冷静にこちらを見つめるソラとは対照的に、2人を強く睨みつける。
 ▼ 57 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:55:05 ID:ZyAcJsvw [37/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム「そんな怖い顔しないでください。私達は正義のために、まさにあなたが憧れていたヒーローの為の世界を創る為に、世の悪と戦ってるのですから」

ソラ「…」


 身動きが取れず、言葉も発せない少女は拘束を解くことができない。


ソラ「……ヒーローは、私1人、いえ。私とましろさん、そしてあなたがいれば十分じゃないですか。クラムさん」

クラム「仲間は多ければ多い程良い。違いますか?ソラさん」

ソラ「…そうですか」


クルッ


ソラ「すみません。次の出撃に向けて、英気を養わせてください」

クラム「ええ。次も期待していますよ」

 少し気分が悪そうに、ソラは奥へと消えて行った。


少女「〜!」

 そのソラの背中を、少女は睨みつけた。
 ▼ 58 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:55:39 ID:ZyAcJsvw [38/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム「ご安心してください。何も心配することはない。あなたを痛めつけるような真似はしませんから…」

 そう言いながら微笑むクラムに、恐怖で背筋が凍り付く少女。


少女「……っ!」


少女「……」ガクッ


クラム「ふむ…また、ですか。私が語り掛けようとしただけですぐに失神するなんてね」

クラム「次に起きた時まで、お預けとしましょう。まだ慌てるような時間でもないのでね」


コツ…コツ…


 まるでクラムの話を聞くのを拒絶するかのように意識を手放した少女に背を向け、クラムは次の襲撃先の選定を始めた。



《???の奥》

ソラ「……」
 ▼ 59 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:56:14 ID:ZyAcJsvw [39/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ「……確かに、ヒーローの仲間は多い方が良い。それは私も同意です」


ソラ「ですが……私がいるなら、あの子は必要ないじゃないですか…」

ソラ「もし、ましろさんをこのヒーローの拠点に連れてくることができたとして、あの少女を見たましろさんは、どんな反応をするというのですか……」


ソラ「…ふぅ」


ソラ「だからと言って、他にどうすることもできないのは事実。あの少女も命あるもので、ヒーローの素質がある」

ソラ「…クラムさんに、任せましょう」


 クラムとの対談を終え、1人奥で思慮を巡らせていたソラは気持ちを切り替え、次のカントー地方襲撃に向け、力を蓄えるのであった。
 ▼ 60 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:57:59 ID:ZyAcJsvw [40/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【ゲストキャラ・オリキャラ紹介@】
〜ゲストキャラ、ポケモン側勢力〜
浮世英寿 / 仮面ライダーギーツ\
「仮面ライダーギーツ」の主人公。21歳男性で世界的スター(雑誌や写真集に顔を出す俳優的存在)。天才肌で自信家であり、仮面ライダーギーツに変身する。
原作の最終決戦を経た後に世界を見守る神へと転生したが、本SSではジャマトの気配を察知して自らポケモンの世界へと降り立っている。

虹ヶ丘ましろ / キュアプリズム
「ひろがるスカイ!プリキュア」の主人公の1人で心優しい14歳の少女。
プリキュアの世界から来た人物で、元いたソラシド市にクラムが襲撃、親友であり戦友であるソラ・ハレワタールと共にプリキュアに変身して応戦するが歯が立たず、ソラを奪われてしまう。ソラを攫ったクラムを追いポケモンの世界に降り立つことには成功するが、彼女だけクラムとは別の場所へ不時着してしまう。

ソラ・ハレワタール / キュアスカイ
「ひろがるスカイ!プリキュア」の主人公の1人で、ヒーローを志す真面目で礼儀正しく快活な14歳の少女。
前述の通りクラムとソラシド市で交戦するが敗北し、攫われてしまう。その際ましろだけを逃すことには成功しているが、結果として単身囚われてしまう。
一方、ニビシティを襲撃した謎の少女は、ソラと瓜二つな姿をしており…!?



〜オリキャラ勢力〜
クラム
オリキャラにして本作の黒幕。自分の思い通りに世界を作り変えることを目論み、手始めに謎の少女 / スカイギーツと、再生されたポーンジャマト達と共にニビシティへ送り込んだ。

謎の少女ソラ / スカイギーツ
クラムに協力する少女。ジャマトを引き連れてカントー地方に侵攻する。
クラムの目論む世界創造に協力し、ジャマトと共に襲撃した町の民を追い出す。
変身した姿である「スカイギーツ」は、仮面ライダーギーツ(マグナムブーストフォーム)のオリジナル色違いであり、白色→水色、赤色→青色に変更されている他、キュアスカイの面影がある青いマントを羽織っている。
非変身時は攫われたソラ・ハレワタールと全く瓜二つの姿をしている様だ。

再生ジャマト
半分オリキャラ扱い。「仮面ライダーギーツ」に登場する怪人枠。今の所登場しているのはいずれも雑兵のポーンジャマトだが、原作では和装、海賊、ゾンビなど様々なバリエーションがある。
本SSでは青い竜や鍬形、猿などのモチーフに変化しており、ニビシティ襲撃時の謎の少女 / スカイギーツはこれらに対応する(させている)ポケモンの名前を充てている。
 ▼ 61 ovpJ0.R7ps 25/12/01 22:58:25 ID:ZyAcJsvw [41/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※補足(1) 本SSに出て来るポーンジャマトについて
原作のポーンと同じくそれっぽい衣装(主に衣服)を纏うものの、与えられた名前のポケモンの面影は全くない。
(例)ギャラドスと呼ばれた青竜ジャマトは、青い東洋竜のような見た目の衣装を纏うが、本物のギャラドスの面影は全くない。殴る蹴るといったことができる手足も生えており、骨格など根本的な形状は原作のポーンジャマトそのもの。

なお、全員が必ずしも剣や槍などの武器を持つ訳ではないが、与えられた名前のポケモンのタイプに応じた属性攻撃を使用できる。
(例)ゴウカザルと呼ばれた猿型ポーンジャマトは火を吹くことが可能。

※補足(2) 作中で虹ヶ丘ましろが抱いたソラへの違和感
ソラはとても礼儀正しく、基本的に誰にでも敬語で接するが、家族には敬語を使わない。

また、その他、基本的には敵にも敬語を使わない(それどころか時には本気でブチギレたこともある)為、敵である筈のクラムへの呼び方が「クラムさん」に変わっていた事に気づく、すなわちクラムに対する呼び方の変化にましろは現れたソラに違和感を覚えた。
 ▼ 62 編開始前に◆ovpJ0.R7ps 25/12/02 21:05:27 ID:nDzoSY4o [1/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※おしらせ※

現在、一部の名無しにより悪意ある乗っ取りが行われていますが、あくまでも私の書き込み以外による執筆はスルーでお願いします(当該ユーザーは既に運営に連絡済です)
 ▼ 63 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:18:02 ID:nDzoSY4o [2/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#3 狂乱の青い空
《ニビシティ・ポケモンジム》

虹ヶ丘ましろ「どうしてっ…どうしてソラちゃんが…!」

虹ヶ丘ましろ「どうして…こんなことに…ソラちゃん…!」


 スカイギーツに変身していた謎の少女が、自身の友達であるソラ・ハレワタールであり、よりにもよって自身とソラが敵対していたクラムの仲間になり、侵略行為に加担していた現実を突きつけられた虹ヶ丘ましろ。
 ジャマトを退け、スカイギーツに逃げられた後、一同はタケシのポケモンジムに籠っていた。誰もがこの現状を受け入れ難く、特にましろは酷く悲しんでいた。


浮世英寿「敵さんも思った以上に趣味が悪いことしやがるな」

虹ヶ丘ましろ「こんなのっ…こんなの何かの間違いだよっ……!」

リーフ「ましろちゃん…」



グリーン「…なるほど、大体の事情は分かった」

レッド「…」コクッ

 一方、グリーンとタケシは、自分たちが見ていない間に起きたことをレッドから説明(?)されていた。

タケシ「クラム…きっとそいつが今回の事件の首謀者で、ソラという子を操ってジャマトと一緒に送り込んでいたんだな…」

グリーン「恐らくそうだろうな。で、そいつらはこっちのこと…っつーか、英寿やソラ、ましろのことは知ってそうなのに俺らはなーんにもあいつらのことを知らないと来たもんだ」

 頭を抱える一同であった。
 ▼ 64 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:18:43 ID:nDzoSY4o [3/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「どうして、こんな目に遭わなきゃいけなかったの…!?ソラちゃんが、私が、それに…この世界の人達が何をしたって言うの…!?」

 親友の乱心にショックを受けながらも、自分以外の被害者をも憂うましろの優しさは生来のものだ。その優しさこそがましろなりの強さだと、彼女のいた世界で彼女を知る者は評していた程である。

リーフ「許せない…私達の世界をめちゃくちゃにしようとしてるだけじゃなく、人の大切な友達まで奪うなんて!」

 激怒しながらそう言って駆け出すリーフに「待て」と静止するグリーン。

リーフ「止めないでよグリーン!こんなのじっとしていられないわ!」

グリーン「それは俺達もそうだ!…けど冷静になれよ、今何も情報がない中、無計画に動いて何とかなるほど甘い問題じゃないのもわかってるだろ!?」

リーフ「それは…そうだけどっ!」

 揉める2人を静止するようにパンパンと手を叩く音が聞こえる。その主は英寿だった。

浮世英寿「まぁとりあえず落ち着きなって」

 英寿の声に一度静まって振り返る2人。
 ▼ 65 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:19:24 ID:nDzoSY4o [4/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「敵さんはまたどこかに現れる。その時も流石にあいつも来るだろ」

浮世英寿「あいつはあの侵略行為を本気でヒーローの使命だって信じてるなら、ジャマトだけに任せてあいつは高みの見物を決め込む、なんてことはしない筈だろ?背後にいる黒幕はともかくよ」

リーフ「な、ならどうするのよ?」

浮世英寿「ましろの嬢ちゃんを匿いながら守ってりゃあ、あとは俺がソラって嬢ちゃんを捕まえてきてやるさ。目的さえわかればクリアできないことなんてないんだよ」

 冷静に、それでいて自信満々にそう言い放つ英寿。リーフが何か言おうとするが、それより先に英寿は続ける。

浮世英寿「けどまぁ、そこのリーフの嬢ちゃんが言うことも一理ある。どっかの町が被害を受ける前に出端をくじくのがベストだしな」

 英寿は右腕を正面に突き出し、何もない空中に手をかざす。

 その瞬間、時計台のような鐘の音が鳴り響く。

グリーン「何だ!?」

 次の瞬間、英寿の目の前から時計のフレームに囲まれた異次元空間が出現。

浮世英寿「ちょっと偵察してくるぜ」

 そう言って次の瞬間には、異次元空間も英寿も消えていた。

リーフ「いない…?いつの間に…!?」

タケシ「人間技じゃない…」

グリーン「何なんだ、あいつは…」
 ▼ 66 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:21:01 ID:nDzoSY4o [5/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《???》
少女「フーッ…フーッ…!」ギチギチ…

クラム「そう怖い顔なさらないでくださいよ。あなたはただ、これまで通りヒーローとしての使命を果たせば良い。その為に我々に協力してもらうだけですから」ソッ…

少女「っ!」

ガンッ!

クラム「暴れますねぇ…痛いじゃないですか」

 英寿達が先の戦闘を終えた頃に一度目を覚まし、その後すぐに気絶した少女は程なくしてまた復活した。相変わらず手足も口も自由を奪われているが、抵抗の意思はある。
 クラムがそっとその少女に語り掛けながら少女の青い髪を撫でようとしたところで、少女は精一杯身体を振ってクラムの指に頭突きする。

 目を離した隙に何とかして拘束を解こうと必死だった中、流石にすぐ気づかれてしまい、少女はクラムを睨みつける。

クラム「今、この間違った世界を直すために我々は戦っているのです。まさにヒーローの力が必要なのです。あなたにも、悪い話ではない筈ですが」

少女「!!」ゾクッ!

 そこからは少女にとって、またしても拷問のような時間だった。延々と、クラムの野望を、協力したくない野望を、ビジョンをずっと聞かされる。
 笑顔で語りかけるクラムとは対照的に、少女は恐怖で背中が凍り付く。顔が引きつり苦しみながら頭を振る。いやだ、いやだ、聞きたくない、そう言わんばかりである。

ガシッ!

少女「!?」

ソラ「クラムさんが大切なお話を聞かせてくださっているのに、聞かないなんて許しませんよ!」

少女「〜!」キッ!

 少女の頭を押さえつけるソラ。睨まれてもなお動じず、少女の視線をクラムの方へ固定する。
 ▼ 67 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:21:53 ID:nDzoSY4o [6/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム「助かります、ソラさん」

少女「……!」

 ソラ。そう呼ばれた目の前の敵と声の主を相変わらず睨む少女に構うことなく、クラムは再びヒーローの使命と称した侵略活動の目的とそれが成功した際のビジョンを雄弁に語る。

少女(ダメ……!これ以上聞き続けたら……頭がおかしくなる……!)
少女(私が…私じゃなくなる…!)ズキズキ

 聞きたくない、賛同したくない、そんな話を無理やり聞かされ続けて、また頭痛。
 そして…


少女「っ…」ガクンッ

ソラ「……また、失神ですか。軟弱ですね」
ドサッ

 これは無理やり起こしても当分起きないだろう。そう判断したソラは冷徹に吐き捨て、少女をその辺に雑に転がす。

クラム「いつか仲間になっていただく大切なお方です。丁寧に寝かせてあげないとダメじゃないですか」

ソラ「あっ…ごめんなさい!つい…。よいしょっと」

ソラは気絶したその少女を今度は優しく抱きかかえ、ベッドへと寝かせる。
 ▼ 68 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:22:15 ID:nDzoSY4o [7/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム「本当は、ましろさんや英寿も仲間になってくれれば心強いのに、まさかあの化け物使い達に洗脳されてるとはね…計画通りにいかないものです」

ソラ「ええ。それにあの化け物と、私達のポケモンをあべこべに呼ぶという認識の歪み…まさに間違った世界です!」

クラム「そんな世界を、何としても正しい形へと導きましょう、我々の手で」ポン

ソラ「はいっ!」

 先程までの冷徹な雰囲気はすぐに切り替わり、元気よく返事した。

クラム「さて…次の出撃先は…」

 たった今次の襲撃先の町を選び終えたクラムは、再びソラとジャマト軍団を向かわせようとしていた。



クラム「ましろさん…英寿…あなた方は必ず仲間に引き入れる…そして…」




クラム「あの化け物共は1匹残らず討ち滅ぼして、我々のポケモンを台頭させる…これは、世界の命運をかけたヒーローの戦い…必ず勝利してみせよう…!」

 ▼ 69 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:23:20 ID:nDzoSY4o [8/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《ヤマブキシティ》

浮世英寿「へ〜え、タマムシシティの隣にも、またおっきめの町があるんだなぁ」

浮世英寿「そろそろ、ちょいと腹ごしらえでもしようかな〜。肉、どっかで食えね〜かな〜」

浮世英寿「できれば、牛肉だと尚良しなんだけど…ふあ〜あ…」


 神の力で空間を跳躍し、カントー中を駆け巡った英寿。大都会の一つであるヤマブキシティに到着した彼は欠伸をしながら食事できそうな店を探す。



 そんな彼をビルの上から見下ろす影が1人…。



ソラ「見つけました…英寿さん」

ソラ「お願いします。ケンタロスさん達」パチン!
 ▼ 70 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:24:14 ID:nDzoSY4o [9/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ズオオォッ



浮世英寿「ん?」クルッ

 後ろから音がしたことに気づき振り返ると、地面から黒い光の穴が出現、そこから異形の者達が這い出る。その姿を見た英寿は落胆して溜息を吐いた。



牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !!」


浮世英寿「はぁ…おいおい。俺は牛肉が欲しいとは言ったけど、何も食えない牛が来てほしいなんて言ってないぜ?」

スタッ

浮世英寿「で、やっぱりあんたが指揮をとってここに寄越したんだな。ご乱心のお嬢さん」

ソラ「茶化さないでください。英寿さん、何もわたしはあなたと無暗に争いたい訳ではありません」

浮世英寿「いやぁ〜冗談きっついわ。こないだ拳を交えたばかりなのにか?」チャキッ

 英寿は変身ベルトであるデザイアドライバーと、装填するアイテムの仮面ライダーギーツコアID、そしてブーストマーク\レイズバックルを流れるように構える。
 ▼ 71 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:24:47 ID:nDzoSY4o [10/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ「英寿さん。あなたは世界を救った英雄である仮面ライダー。正義の味方です」

浮世英寿「褒めておだてたって何も出ないぜ?」

ソラ「そんなあなたが、あの化け物使いと組み、更に私の友達のましろさんを遠ざけようとしている事実が悲しい。今一度考え直し、私とクラムさんと共にこの間違った世界を変えましょう」

浮世英寿「ふ〜ん、悪くないかもな」

ソラ「話が分かる方ですね。では、ぜひ!」

 すっかり承諾されたと思いソラはいきなり明るくなるが、英寿は続けた。

浮世英寿「あんたらの親玉含めた全員が俺の部下で俺が新しいボスになる、ってぐらいの特別待遇なら考えてやらなくもない。そう言ったらどうするよ?」

 途端に茶化され、挑発されたことを悟ったソラはすぐに表情を曇らせ、冷徹に睨む。


ソラ「…では申し訳ありませんが、無理にでも来てもらいます!」バッ!

牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !!」

 ソラが「行け」と合図を出し、牛型のジャマトが一斉に襲い掛かる。


「フーディン、きあいだま!」

浮世英寿「おっ?」

ソラ「何!?」
 ▼ 72 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:25:53 ID:nDzoSY4o [11/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !?」


ナツメ「あなたが浮世英寿か」ザッ
フーディン「フー!」

浮世英寿「わぁお…助かったぜ美人のねーちゃん」

 ヤマブキシティのジムリーダーにして、エスパータイプのポケモンの使い手・ナツメ。
 彼女の切り札であるフーディンが放った闘気の光球は、英寿の正面の牛型ジャマト達を一撃で破壊した。

ソラ「また化け物が…!」

ナツメ「タケシから話は聞いているわ。私達のこの世界、あなた方のような侵略者には渡さない」キッ

浮世英寿「ちぇー、軽く流してくれちゃって…けどサンキューな!」


ドカッ!バキッ!
「ワス モ ス !?」「ワス モ ク!?」

浮世英寿「お。今度は何だ?」
 ▼ 73 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:27:40 ID:nDzoSY4o [12/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カラテだいおうのノブヒコ「カントー地方のピンチと聞き!カラテ大王、ただいま参上!」

ナツメ「…ああ、あなた隣の道場の…いつも使わせてもらって感謝してるわ」ニコッ


 ヤマブキジムの隣にあるカラテ道場。かつては彼、カラテ大王が第二のジムとして使っていたが、今はもっぱらジムリーダー達の交流試合の場となっていた。
 かくとうポケモンの使い手である彼のポケモンであるエビワラーとサワムラー。それぞれパンチ、キックを得意とするポケモンにより、更にジャマトが倒される。

エビワラー「エヴィー!」シュッシュシュッ!
サワムラー「セイッ」


ナツメ「英寿、あなたは今のうちにレッド達を呼んで!」

浮世英寿「大丈夫なのかよ」

ナツメ「時間ぐらいは稼げるわ。……悔しいけど、この化け物相手には私達だけじゃまともに戦えそうにない」

ノブヒコ「正義は勝つ!わしは諦めずに戦うぞ!行くぞエビワラー!サワムラーよ!」
エビワラー「エビッ!」
サワムラー「セイッ!」

浮世英寿「呼ぶのはすぐだ、俺もすぐに参戦するさ!」

 英寿はレッド達と連絡を取り、その後すぐにベルトを再度構えた。
 ▼ 74 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:28:47 ID:nDzoSY4o [13/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



グリーン「英寿!大丈夫か!?」

レッド「…!」

倒されたジャマト達「」


仮面ライダーギーツ\「おぉ!やっと来たか!…ってあれ、嬢ちゃん2人はどうした?」

 創世の力を駆使し、文字通り宙を駆け抜け、時には瞬間移動、神業とも言うべき力でジャマト達を翻弄、次々と撃破していくギーツ\。援軍にかけつけたレッドとグリーンを見て、リーフとましろがいないことに気づく。


グリーン「あー、ましろがほら、あんな状態だろ?そんな子を戦場に連れてくのは酷だって、コイツがな」

レッド「…」コクッ

グリーン「で、リーフはましろの傍にいてやるってさ」

仮面ライダーギーツ\「…だろうな。ま、今回はイージーゲームだ。手早く片付けて、あのソラって嬢ちゃんをどうにかしないとな」

ソラ「ましろさんを…」

仮面ライダーギーツ\「ん?」



ソラ「どこへ攫ったんですかああああああ!!!」バッ!
 ▼ 75 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:29:07 ID:nDzoSY4o [14/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 激昂…もとい逆上したソラは、ギーツに飛び掛かりながらペン型のアイテムを構える。そして…


「SET SKY MIRAGE」
ソラ「変身!」
「SKY GEATS…!」
「READY FIGHT…!」

 即座にスカイギーツに変身。ギーツと交戦しようとする。

グリーン「ピジョット、たつまき!」

ポン!
ピジョット「ピジョーッ!」

 繰り出されたピジョットはすかさず翼を振るい、強烈な風の渦を生み出す。


スカイギーツ「があっ…!」ビュゴオオオ!


バチッ!

グリーン「ちっ…!」

スカイギーツ「こんなものなんかに、止められやしない!」

レッド「ケンタロス、すてみタックル!」

ケンタロス「ぶもおお!!」

スカイギーツ「!!」


 ドシーン!!と強烈な音が響く。レッドが繰り出したケンタロス渾身の一撃だ。

グリーン「流石にこれは効いたろ。ナイスだぜレッド!」

レッド「…」ニッ
 ▼ 76 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:29:24 ID:nDzoSY4o [15/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 束の間。

ブン!ドガアァッ…!

レッド「…!?」

グリーン「な、なんだ!?」

スカイギーツ「こんな偽者のケンタロスになんて負けません!」

 なんということだ。
 スカイギーツは真正面からケンタロスのすてみタックルを受けたにも関わらず、それを受け止め、投げ飛ばしてしまったのだ。


グリーン「う、嘘…だろ…?」

スカイギーツ「本物のケンタロスさん達、ヒーローの力を見せるのです!」

牛型ポーンジャマトの残党「ワス モ ク ク ク !!」


仮面ライダーギーツ\「へっ。牛さん投げ飛ばしてご満悦だろうけど、勝つのは俺達だぜ?」

 ギーツバスターQB9をレールガンモードに変え、スカイギーツへと発砲。

スカイギーツ「せいっ!!」バチィッ!

仮面ライダーギーツ\「おいマジかよ」

 だがスカイギーツはそれを裏拳だけで弾いてしまった。

仮面ライダーギーツ\「流石にそれはチートじゃねぇの…?」
 ▼ 77 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:29:39 ID:nDzoSY4o [16/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !!」

仮面ライダーギーツ\「ちっ…」


フーディン「フー!」


牛ジャマト達「!?」フヨフヨ…

スカイギーツ「なっ…!」グググ…


ナツメ「あまり余裕ぶらないで」

レッド「!」

グリーン「助かったぜナツメ!」


 ギーツ\に突進してきたジャマト達が突如、宙に浮かされた。
 ナツメのフーディンがサイコキネシスを指示したのだ。

ノブヒコ「今こそ好機!サワムラーはとびひざげり!エビワラーはインファイト!」
サワムラー「サワッ!」
エビワラー「ワラララッ!」


 グシャアッ!ドガガガガッ!と鈍い音が響く。超能力で拘束されていたジャマト達は、次の瞬間かくとうポケモン達によって成敗され、その後爆散した。
 ▼ 78 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:30:00 ID:nDzoSY4o [17/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「これで取り巻きは倒した…もう今回の手札は尽きただろう」

スカイギーツ「くっ…!」

 身構えるスカイギーツ。しかし、次の瞬間、英寿は変身を解いた。

グリーン「お、おい英寿!?」

レッド「…?」

スカイギーツ「…何のつもりですか?」

合わせるようにスカイギーツも変身を解除。ソラの姿に戻る。

浮世英寿「最初にあんた言ったよな。無暗に争いたくないって侵略者らしからぬセリフをよ」

ソラ「…っ!私達は侵略者なんかじゃありません!正義の為この世界を…!」

浮世英寿「そういうの、もう良いって。ここまであんたの親友と聞いているましろの嬢ちゃん含め、お前の親玉のクラムってヤツ以外にお前を認めてくれたヤツが1人でもいたか?」

浮世英寿「多勢に無勢、素晴らしい思想っていう割にお前とクラムの仲間は雑魚の戦闘員しかいないという事実が、既に物語ってる。このまま争ってお前らに勝ち目なんてあるか?」

ソラ「あなた…!いい加減に…!」

浮世英寿「俺もお前に聞きたいこと山ほどあるし、何よりましろの嬢ちゃんはお前には元に戻ってほしいってさ。友達思い過ぎる良い子だぜ……お前のご乱心を目の当たりにした後も、お前の身を案じ、悲しむ程な」

浮世英寿「だから、とりあえずあんただけでも降参してくんねーかな?ましろの嬢ちゃん、今も悲しんでるぜ」

ソラ「……」


 英寿はそうソラを説き伏せ、ふぅと息を吐く。

 少しの間、沈黙が流れ、やがてその静寂を先に破ったのはソラだった。


ソラ「…私は」
 ▼ 79 ovpJ0.R7ps 25/12/02 22:32:24 ID:nDzoSY4o [18/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドォォン…



レッド「…!?」

グリーン「お、おい!向こうで音がしたぞ…シオンタウンか!?」


ドォォン…ドォォン…


ナツメ「これは…シオンだけじゃない!タマムシ、クチバ、ハナダでも…!?」

ノブヒコ「な、なんじゃあ!?」



ソラ「…相手がどんなに強くても、正しい事を最後までやり抜きます。それがヒーローだから!」
 ▼ 80 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:02:09 ID:nDzoSY4o [19/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#4 キュアプリズム VS ソラ
 …少し遡り、ヤマブキで戦闘していた頃。

《???》


<ピジョット、たつまき!
<ピジョーッ!
<こんなものなんかに、止められやしない!


クラム「さぁ、戦闘開始です。今度こそ、英寿を、その後はましろさんを迎え入れるのです」


少女「……ぅ」ピクッ


 ヤマブキシティにジャマトとソラを送り込んだクラムは、モニター越しにヤマブキシティの様子を映し出す。
 スカイギーツに変身したソラが、レッド、グリーンの繰り出したポケモンと戦闘している。


<ケンタロス、すてみタックル!
<こんな偽者のケンタロスになんて負けません!本物のケンタロスさん達、正義の力を見せるのです!


少女「……!」ギチギチ…

 拘束されている少女は目を覚まし、モニターの様子を見て抵抗する。口元も塞がれて声を発することができないながらも、ほどけろ、ほどけろ、と身体を一層激しく捩じらせる。
 ▼ 81 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:02:27 ID:nDzoSY4o [20/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム[おや、おはようございます。起きてさっそくで申し訳ありませんが、これをご覧ください」

 少女に目配せし、映し出しているモニターを指差す。

 モニターでは、仮面ライダーギーツが放ったレールガンの一撃を弾くスカイギーツがいた。


<せいっ!!
<おいマジかよ…流石にそれはチートじゃねぇの…?


少女「…!!」ギチチッ…!

クラム「今こうして、ヒーロー達がポケモンと力を合わせて頑張っています。英寿を正気に戻し、あの化け物と、その化け物を操る人間共を倒すためにね」ポン

 クラムは空いている方の手を少女の頭に手を優しく置き、撫でる。

少女「っ!!」ゾワッ
ブンッ!

クラム「あまり寝起きがよろしくないようで?」

少女「…!」ギチギチッ…!

 身の毛がよだつほどの恐怖を感じた少女は力いっぱい全身を振り、クラムの手を払いのける。その後も拘束を解かんと必死だ。

クラム「この後は、順次他の町にも、ポケモン達を送り込む。その時に、あなたの力も必要になるというのに…」

少女「…っ!」
 ▼ 82 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:02:43 ID:nDzoSY4o [21/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 クラムが恐るべき計画を宣言した矢先に、彼の視線の先に彼がポケモンと呼んでいた怪物達…ジャマトがいた。今にも、出撃しそうである。


精霊ポーンジャマト「シ エイン ゼラ コ コ …!」
鍬形ポーンジャマト「デ バ コ コ !」
猿ポーンジャマト「ツ ケ キョ キョ !ツ ケ キョ キョ !」
魚竜ポーンジャマト「ケケ ゼラ オズ コ コ!」
花飾りジャマト「ケ ダン バ コ !」


 様々な種類のジャマトが各複数匹…そんな怪物が一度に大量に、各町へ放たれたらどうなるか。少女にもすぐに想像がつき、更に激しく暴れる。
 これ以上はいけない、これ以上何もできないままではいけない。今までよりも更に激しく、拘束を切ろうともがく。


少女「〜〜!!〜〜!!」ギチギチギチッ!


ザッザッザッ!


少女「!! 〜〜〜〜〜〜!!」グググッ…!

 ジャマト達が一斉に抜け出して行ったところを見て、更に更に激しくなる。

クラム「あなたならわかるはずだ。どんなに敵が強くても、正しいことを最後までやり抜くヒーローガールなら、我々の使命を。正気を取り戻してくれたら、この拘束も解きます。申し訳ありませんが、まずは、じっくり会話をしましょう」

少女「…!」ブンブン!

 会話……彼が会話と称するその行為は、とても一般に認知される会話とは程遠く、彼自身以外の価値観を踏みにじろうとするような行為。そして彼の邪悪な野望を刷り込ませようとしてくる行為だと、痛い程知らされている少女は、それを拒絶する意思を見せ、首を横に振る。それよりも急いで拘束を解こうと、ただもがき続けるのであった。


………ギチッ!
 ▼ 83 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:03:08 ID:nDzoSY4o [22/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
…現在、《ヤマブキシティ》

ソラ「クラムさんは、この世界を本気で正そうと考えています。そして、それを可能にする為の、ヒーローとしての力もある!」

ソラ「ここヤマブキシティだけでなく、順次この世界各地の町の人達の元へ、ポケモンさん達を送り込み、会話を試みています」

ソラ「私達と共にヒーローが生きる世界にし、それが嫌なら何も命は取りませんし怪我もさせない。出て行ってもらうだけです」

ソラ「私達ヒーローに抵抗さえしなければ、誰も傷つかない。私とクラムさんが目指している世界は、そんな世界です」


浮世英寿「これはやってくれたな…けど勝つのは俺達だ!」
「MARK \」
「SET IGNITION」
パチン!

浮世英寿「変身!」

「REVOLVE ON」
「DYNAMITE BOOST!!」
「GEATS \!READY…FIGHT!」

仮面ライダーギーツ\「ここからが、ハイライトだ!」

 再びギーツに変身する英寿。レールガンを展開し、臨戦態勢をとる。
 ▼ 84 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:04:03 ID:nDzoSY4o [23/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
…現在、《ヤマブキシティ》

ソラ「クラムさんは、この世界を本気で正そうと考えています。そして、それを可能にする為の、ヒーローとしての力もある!」

ソラ「ここヤマブキシティだけでなく、順次この世界各地の町の人達の元へ、ポケモンさん達を送り込み、会話を試みています」

ソラ「私達と共にヒーローが生きる世界にし、それが嫌なら何も命は取りませんし怪我もさせない。出て行ってもらうだけです」

ソラ「私達ヒーローに抵抗さえしなければ、誰も傷つかない。私とクラムさんが目指している世界は、そんな世界です」


浮世英寿「これはやってくれたな…けど勝つのは俺達だ!」
「MARK \」
「SET IGNITION」
パチン!

浮世英寿「変身!」

「REVOLVE ON」
「DYNAMITE BOOST!!」
「GEATS \!READY…FIGHT!」

仮面ライダーギーツ\「ここからが、ハイライトだ!」

 再びギーツに変身する英寿。レールガンを展開し、臨戦態勢をとる。
 ▼ 85 84はミスです◆ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:04:39 ID:nDzoSY4o [24/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グリーン「人様の世界に土足で踏み込んでおいて、思い通りにならなきゃ出て行けだと…?ふざけんなよ!」

ナツメ「この世界は、今を生きている私達人間やポケモン達の世界よ!それが嫌ならあなたが出て行きなさい!」

レッド「…… ……!」

ノブヒコ「他人の世界を奪い、その為に人々を襲うお前なんか、ヒーローでも何でもない、ただの侵略者じゃ!」



ソラ「あなた達という者は…そうやってヒーローを迫害するというなら、容赦はしません!」

 クラムによるカントー全土襲撃、そしてそれを代弁し美談のように語るソラ。
 真っ向から否定され、怒りに任せて再び変身の構えを取る。



「もうやめてソラちゃん!!」


全員「!!」

 北の方から声が聞こえ、両勢力が振り向いた。
 そこには虹ヶ丘ましろと、リーフがいた。

グリーン「ましろ!?それにリーフも…!何でここに…いやそれより大丈夫なのか!?」
 ▼ 86 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:05:04 ID:nDzoSY4o [25/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーフ「大丈夫も何も大変だったわよぉ…!いきなり駆け出すわそれを追ってたらいつの間にかおつきみ山超えてハナダに着くわ、ハナダに来てみればまたジャマトがうじゃうじゃいるわで…!」

リーフ「カスミは私とましろちゃんを先にヤマブキへと行かせてくれたけど…あっちも加勢しないと心配よ!」

 どうやら、まだ各町にジャマトが送り込まれる前から出発していたらしい。ちょうどおつきみ山の洞窟を抜けて着いた頃には地獄絵図であった。
 襲撃された町の大半はポケモンジムがあり、ハナダシティもまたその一つ。ヤマブキのナツメ、ニビのタケシ同様、ハナダシティにはみずポケモンのエキスパート、カスミがいる。

 先の2度にわたるニビ襲撃の件もあり、カスミもやはりナツメ同様、防衛態勢は整えていたようである。


虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん目を覚まして!ソラちゃんが憧れていたヒーローはこんなことしないでしょ!?」
虹ヶ丘ましろ「今もあっちの世界で心配してくれているあげはちゃんもツバサ君もエルちゃんも、シャララ隊長も、皆が知っても喜ばないよ!」

 自分とソラがいた世界の友達や仲間の名を呼び、訴えかけるましろ。だが敵に心酔しているソラは無情にも切り捨てる。


ソラ「本物のヒーローなら、この思想に賛同してくださります。シャララ隊長や皆さんがこれを知って喜ばないなら、その人達は偽者です!」

リーフ「!!」

レッド「!!」

グリーン「お前…!」
 ▼ 87 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:08:30 ID:nDzoSY4o [26/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「察するにましろが言っている、その心配している人達ってのも仲間ってことか。そいつらを罵ってまで、そんなにクラムの方が大事ってことかよ」

虹ヶ丘ましろ「……許せない」

ソラ「?」

 親友から放たれた冷徹な言葉に、ましろは手を振るわせていた。ソラに訴えるように叫ぶ。

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃんは……私の友達のソラちゃんは、そんなこと、絶対に言わない!」

虹ヶ丘ましろ「これまで一緒に戦ってきた友達や仲間達を、偽者だなんて言うなんて、そんなのソラちゃんじゃない!!」

虹ヶ丘ましろ「正しいことを最後までやり抜く、泣いている子供を絶対に見捨てない、どんな敵にも必ず勝つ…どれもソラちゃんがヒーローとして大切にしてきたことなのに、今のソラちゃんは全部破ってる!!」

虹ヶ丘ましろ「ここに来るまで、泣いている人達や悲しんでいる人達がどれだけいたのか、知らないの!?」

虹ヶ丘ましろ「間違っていることをやり通して、人々を悲しませて、仲間を捨てるなんて、そんなことが平気でできるソラちゃんなんか、ヒーローじゃない!!」

 涙を流しながら、本気で怒るましろは、ペンのようなアイテムを取り出す。

虹ヶ丘ましろ「返してよ……ヒーローだったソラちゃんを!!ソラ・ハレワタールちゃんを返してっ!!」
虹ヶ丘ましろ「ひろがるチェンジ!!」


 ペンライトが発光し、石のようなアイテムをセット。


リーフ「ましろちゃん!?」

レッド「…!?」

ナツメ「こ、これはっ…!?」


 虹ヶ丘ましろの身体が光に包まれ、光が解けると、白と薄い桃色を基調としたドレス姿に変身した。

キュアプリズム「ソラちゃんが間違ったことをしているのなら、私が止めてみせる!それも、友達のやることだから!」
キュアプリズム「そしてヒーローのソラちゃんを取り戻す!」

ソラ「キュアプリズム…残念です。大切な友達のあなたにこそ、わかってほしかったのにっ…!」
 ▼ 88 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:09:04 ID:nDzoSY4o [27/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「…!」

グリーン「レッド!」


 変身した虹ヶ丘ましろ―――キュアプリズムの元へ救援に駆け付けようとするレッド。だがその行く手を無慈悲にも牛の衣装を纏ったポーンジャマトが阻む。


牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !!」

レッド「!」ポン!

ズシン!
牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ツ!?」


カビゴン「カビ〜…」

 レッドはカビゴンを繰り出し、のしかかりを指示。目の前のジャマト達を、カビゴンはその巨体で押しつぶした。

ラプラス「らぷうう!」

ビィィィィッッ!ガチガチ…


牛型ポーンジャマトの群れ「」

 立て続けに繰り出されたラプラスは、れいとうビームで周りのジャマトを凍らせる。そして…

ケンタロス「ぶもおおおおっ!!」
ピカチュウ「ぴっかぁ!!」

 先程投げ飛ばされた後、体勢を立て直したケンタロスはピカチュウとの連携攻撃で、凍ったジャマト達を撃破する。

レッド「…!」ダッ!
 ▼ 89 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:09:37 ID:nDzoSY4o [28/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 レッドは仲間のポケモン達と共にジャマトをかき分け、進もうとする。しかし…。


牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !!」


レッド「…!」

グリーン「くそ…!いつまで湧き続けんだよコイツら!」
ナッシー「なっしー…!」

ナツメ「出所を探ろうにも、こいつらが邪魔ね…」
ノブヒコ「このままわしらを野垂れ死にさせようというか!絶対に屈せんぞ!」

 倒しても倒しても、ソラは立て続けにジャマト達を召喚する。それも…。

キュアプリズム「このっ!」

ソラ「その程度じゃ、私は捕まりません!」

 ソラを攻撃せず、取り押さえようとするキュアプリズムを避けながら召喚を並行しており、敵は余裕綽々である。

キュアプリズム「くっ…えいっ!」


 キュアプリズムは手から光弾を放ってソラを追い詰める。この光弾は物理的ダメージの他、一瞬なら足場などに使うことも可能である。

ソラ「はっ!」

 しゅたっ、しゅたっ、とソラは光弾を回避するばかりか足場として使ってむしろプリズムとの距離を詰めてしまう。自身に向かってくる高速の弾丸を、一瞬のうちに足場にして渡り切ってしまうのはソラ自身の身体能力の表れである。

 それもそのはず、ソラの身体能力の高さは、変身していなくとも一般的な人間はおろかプロのスポーツ選手の次元すらも超えているのだ。

グリーン「ナッシー、げんしのちからだ!」
ナッシー「なっし〜!」

グリーンはナッシーにプリズムの援護射撃を指示。原始の力を呼び覚ましたナッシーは、それを宙に浮く岩石として具現化させてソラに放った。

グリーン「空中の無防備なところなら当たるだろ!悪いが少し手荒くいかせてもらうぜ!」

 先程の、ソラの親友やその仲間を蔑ろにする発言は、ましろだけでなくグリーンにも来るものがあった。躊躇なくソラへの直接攻撃を決断した。
 ▼ 90 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:11:46 ID:nDzoSY4o [29/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ「甘い!」


ガガガガッ!パラパラ…


グリーン「何…!?何かの間違いかよ!?」

 跳びながらも隙を見せないソラ。拳、脚を空中で振るうだけで、岩は容易く砕かれ粉々になってしまった。

グリーン「あんな空中であんな動きして岩も砕くなんて…変身していなくてもこれかよ!人間業じゃねぇぞ…」


ソラ「ふう…ましろさんと英寿さんには来ていただきますが、あなた達は倒すべき化け物です!たあっ!」

グリーン「カメックス、ハイドロポンプ!」ポン!

カメックス「ガメー!」ドバババババ!

ソラ「はっ!」


スパァァン!


グリーン「これもダメかよ!」

 勢いよく放たれた高水圧のハイドロポンプでさえ、ソラの正拳突き1発で真っ二つにされてしまった。
 ▼ 91 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:12:08 ID:nDzoSY4o [30/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアプリズム「やああっ!」

 更に大量の光弾を放つプリズム。

ソラ「ふっ…!」

 その全てを素早く、細かな動きで回避するソラ。変身していなくても、変身して全力を出しているましろ相手に余裕であった。


キュアプリズム「そんな…こんなに強くなってるなんて…!」

ソラ「これがヒーローの力です!」

グリーン「ちっ…」



ナツメ「フーディン、きあいだま!シンボラー、エアスラッシュ!メタグロス、サイコキネシス!」
フーディン「フー!」
シンボラー「ぼららー!」
メタグロス「メター!」

ノブヒコ「エビワラー、バレットパンチ!サワムラーはインファイトじゃ!」
エビワラー「エビビビ!」
サワムラー「サワッ!」
 ▼ 92 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:13:08 ID:nDzoSY4o [31/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 グリーンとましろがソラを相手取っている間、他のメンバーは英寿、レッドと共にジャマトを相手にしていた。
 レッドはグリーンとましろの元へ向かおうとしていたが、グリーンより多くのジャマトにマークされており、思うように進めない。

リーフ「イーブイ、すてみタックル!ピクシーはマジカルシャイン!キュウコンはかえんほうしゃ!」
イーブイ「ぶいやー!」
ピクシー「ぴっくしー♪」
キュウコン「コオォン!」

 リーフもポケモンを複数匹出して応戦。取り巻くジャマトと戦い続ける。

リーフ「早くましろちゃん達を助けないと…!」


仮面ライダーギーツ\「はあっ!」

ジャマトの群れ「」


仮面ライダーギーツ\「ましろ!」

ズシンズシン

牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !!」

仮面ライダーギーツ\「またこいつら…!」

ヤマブキジムトレーナー「ナツメさん、ダメです!このままではこちらが押し負けてしまいます!」

ナツメ「くっ……」
 ▼ 93 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:15:30 ID:nDzoSY4o [32/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 英寿、レッド、リーフ、ナツメ、ノブヒコ、ヤマブキのジムトレーナーのサイキッカー達も応戦するが、ソラが戦いながらジャマトを呼び続ける限り、いつまでもましろ、もといキュアプリズムの救援にかけつけることさえできない。

牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !!」


グリーン「ぐあ、クソッ!オマエら邪魔過ぎるぜ!」

キュアプリズム「グリーンさん!」


 とうとう大群のジャマトがましろとグリーンの間に入り、2人を分断してしまう。

仮面ライダーギーツ\「くそ、これが狙いかよ!」

ソラ「さぁましろさん、これで私達を邪魔する者は当分ここまで来れません」

キュアプリズム「くっ…!」

ソラ「ヒーローとして、まずはあなたから救ってみせる!クラムさんと共に、世界を創り変えるのです!」

キュアプリズム「いやだ!!」

ソラ「ましろさんには申し訳ありませんが、この際強引にでも来てもらいます!正義に目覚めてもらうのは、その後からでも良い!はあぁっ!」

 ソラは再びキュアプリズムに飛び掛かる。

キュアプリズム「やあっ!」

 キュアプリズムは光弾を放つが、どれもソラの攻撃に充てて受け流すのみとなっている。しかし、キュアプリズムには考えがあるようだった。

キュアプリズム(あっちの世界にいた時…アンダーグ帝国でダークヘッドに操られた時だって、ソラちゃんは自分の力で抵抗していたのに…!)

キュアプリズム(そんなソラちゃんをも完全に操ってしまうクラムの力……何なのかはわからない…けど!)


バキィン!

ソラ「たあっ!」
 ▼ 94 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:16:39 ID:nDzoSY4o [33/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 次々と拳で光弾を砕くソラをけん制しながら、プリズムはプリキュアの世界にいた時の事のうち、ソラ・ハレワタールが敵の手に堕ちた時の事を思い出した。
 以前、アンダーグ帝国での戦いにて、自身を助けるために敵が持つ闇のエナジーを受け入れてしまい、結果的に敵に憑依された。しかしその時のプリズムはソラを信じ、ソラもまた、一度憑依されたにもかかわらず自らの意思で抵抗、プリズムの放つ光によって完全に元に戻ったのだ。

 その時に使用したキュアプリズムの浄化技が、「プリズムシャイン」。長時間の重点を必要とする代わりに、巨大な、優しい光で照らし浄化する技というものだ。


キュアプリズム(ソラちゃんを操っている力がアンダーグ・エナジーなのかはわからない…けど!)

キュアプリズム(この技なら、浄化してソラちゃんを元に戻せるかもしれない!)

キュアプリズム「くっ…!」

ソラ「そこまでです!」

キュアプリズム「あっ…!」


 遂に光弾を砕き切られ、充填も間に合わずソラに一気に距離を詰められる。


ガガガッ!


牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク !?」

ソラ「っ!」
 ▼ 95 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:19:25 ID:nDzoSY4o [34/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ソラのところへ、何かが吹っ飛んできた。

ソラ「くっ…ケンタロスさん達が…!」

グリーン「やっと追いついたぜ!」
カメックス「ガメッ!」

レッド「…!」
リザードン「リザッ!」

 グリーンとレッドがとうとう敵の包囲網を搔い潜り、カメックスとリザードンを連れてキュアプリズムの元に駆け付けたのだ。



レッド「リザードン、ドラゴンクロー!」

リザードン「リザッ!」バサッ

ジャキッ

ソラ「はっ!」

 リザードンは低空飛行でソラに接近、爪に竜のエネルギーを集中させ、切りかかる。
 ソラは回避を続けるが、着実にカメックスの射程圏内に入りつつあった。
 ▼ 96 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:25:47 ID:nDzoSY4o [35/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グリーン「そこだ!れいとうビーム!」

カメックス「ガメ!」


ソラ「!?」

パキパキ…

 決まった。そう決め顔をしたグリーン。
 最初からレッドのリザードンは、ソラを誘導しつつ、カメックスとキュアプリズムから注意を逸らすための囮。

 素早いソラでも、氷でその足を奪ってしまえば高い身のこなしを封殺できる。

ソラ「これしき…!」ググッ…

バキ…

 だがソラの身体能力は人間のそれを凌駕しており、いくら凍らせたところで躊躇していると簡単に破壊されてしまう。

グリーン「ましろ!今のうちに何か技の1つか2つ、頼むぜ!」

キュアプリズム「レッドさん、グリーンさん、ありがとう!」

キュアプリズム「この技で、ソラちゃんを助けてみせるっ!!」
 ▼ 97 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:26:37 ID:nDzoSY4o [36/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 キュアプリズムが天へと掲げた両手の先に、眩く輝く光球が出現。


そして、巨大化して、やがて上空へと舞い上がる。


キュアプリズム「ソラちゃん、今助けるから!!」

ソラ「ぐううう!!」グググ…


凍った足元の氷を少しずつ砕いていくソラ。

バキッ…


レッド「…!」

グリーン「まずい!ましろ、急げ!」


キュアプリズム「きらめけっ!!プリズムシャインっ!!」
 ▼ 98 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:26:57 ID:nDzoSY4o [37/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 キュアプリズムの頭上に浮かぶ大きな優しい光、プリズムシャイン。


 それはソラから更なる輝きを放ち、辺り一帯を照らす。

ソラ「……っ!!」


 その光は、自分達へと牙をむくソラを、包み込むかのように照らしていく…。



ソラ「……」

キュアプリズム「届けぇぇーーー!!!」



レッド「……!」

リザードン「グル…」

グリーン「やったか!?」

カメックス「ガメッ…!」

 その眩しさに、腕で目を覆う2人と2匹。

 やがて、光の照射が止んでいく…。
 ▼ 99 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:27:54 ID:nDzoSY4o [38/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ「……」

 その場に立ちすくむソラ。

キュアプリズム「ソラちゃんっ!」

 プリズムはソラの名を呼び、変身を解除する。
 ましろは足が凍ったままのソラの元に駆け寄る。


ノブヒコ「おお!遂にやりおったか!?」

リーフ「ソラちゃん…!?」

ピカチュウ「ピカ…?」

 リザードンを除くレッドのポケモン達と共に応戦していたノブヒコやリーフ、英寿達。
 ジャマトを撃破しながら、視線を向ける。


虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん!思い出してくれた!?」

 ソラの肩を掴み、必死に呼びかける。

「……ましろさん」
 ▼ 100 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:29:47 ID:nDzoSY4o [39/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「!!」

グリーン「へへっ、やっとか」

 確かに友であるましろの名を呼ぶ声が返り、レッド達の表情が緩む。



 ごく一部を除いては。


ナツメ「…!?ダメ!ましろちゃん、離れて!!」

虹ヶ丘ましろ「えっ…?」


ガッ…!



 ナツメが危機を感じ取り、そう警告したが時既に遅し。
 ▼ 101 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:30:06 ID:nDzoSY4o [40/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ましろの視界は気づけば上下反転しており…。



ダンッ!


虹ヶ丘ましろ「―――ッ!?」

 背中に痛みを覚え、地面に叩きつけられた。

虹ヶ丘ましろ「ソ、ソラちゃん…?」


ソラ「とうとう、プリズムシャインの光で照らすべき相手を誤りましたね」


虹ヶ丘ましろ「……!」

 ましろは顔が青ざめ、絶望した。

 慈愛の光に包まれたソラには、全く効いていなかったのだ。

虹ヶ丘ましろ「うそ…うそだよ…こんなことって……嘘だって言ってよ!ソラちゃん!!」

 これまで闇のエナジーに取り込まれた敵を浄化してきたキュアプリズム。その奥義であるプリズムシャインが、本来効力を持つべき筈の相手に効力を持たなかった。

 悪に堕ちた親友の心を照らすのに、キュアプリズム側の不調は一切なかったにも関わらず、である。


仮面ライダーギーツ\「最悪だ…!くそっ!」
 ▼ 102 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:31:43 ID:nDzoSY4o [41/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ソラを元に戻せなかったばかりか、そのままましろが取り押さえられてしまい、流石に余裕がなくなったギーツは2人の元へと急ぐ。しかしそれを嘲笑うがごとく、更にジャマトの大群が押し寄せ、ギーツの行く手を阻む。

牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !!」
仮面ライダーギーツ\「そこをどけっ!」

 殴り、蹴り、撃ち払う。倒せども倒せども、増えるジャマト達が、英寿達を近づけさせない。

グリーン「こんなの、どうやって勝てってんだよ…!あれだけやっても効かないって、そんなのありかよ!!」

レッド「……ッ!」


牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !!」

グリーン「うわっ!」

カメックス「ガメ…!」

グリーン「カ、カメックス!」


リザードン「リザァッ…!」

レッド「…!」


牛型ポーンジャマトの群れ「ワス モ ク ク ク !!」 「ワス モ ク ク ク !!」


 とうとうレッドとグリーン、そして各々のエースポケモンまでもが分断されてしまい、群れに押し流されてしまった。


虹ヶ丘ましろ「嫌だよ…どうして元に戻らないの…?アンダーグエナジーには負けなかったのに、どうして!?」

ソラ「これがヒーローの力だからです。さぁ…」

ガッ…
 ▼ 103 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:33:32 ID:nDzoSY4o [42/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「いやっ…!」

ソラ「英寿さんはまたの機会に、必ず連れ戻します。さぁましろさん。先に参りましょう。私達のヒーロー、クラムさんのところへ」

 そう微笑みながら、片手で持ち上げたましろに語るソラ。彼女の笑顔とは対照的に、ましろは恐怖していた。


虹ヶ丘ましろ「ねぇやめて!!もう嫌だよこんなの!!悪い夢なら冷めてよ!!ソラちゃんを返してよおおおお!!!」

ソラ「おっと…!」


ドサッ


虹ヶ丘ましろ「痛っ…」

 泣きながら暴れたことにより、幸運にも一度はソラの元を逃れたましろは尻もちをついた。

ソラ「もう悲しむことはありません。あの化け物達に協力させられてさぞ辛かったでしょう」

 ソラは屈み、ましろの頬を撫でようとする。

パシン!

ソラ「痛っ」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃんが目を覚まして!あんな侵略者達に負けないで!」

ドンッ!


ソラ「…」


 ソラを突き飛ばし、息を切らしながら後ずさりするましろ。


虹ヶ丘ましろ「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…!」

ソラ「……」
 ▼ 104 ovpJ0.R7ps 25/12/02 23:34:21 ID:nDzoSY4o [43/43] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ワス モ ク ク ク !!」「ワス モ ク ク ク !!」「ワス モ ク ク ク !!」


ソラ「……英寿さんもあなたも、この世界の化け物達の洗脳がここまで強いとは驚きです。ですが!」

ソラ「正しいことは、最後までやり遂げます!それがヒーローだから!」

 ソラは後ずさりするましろを本気で捉えんとし、距離を詰め始めた。

虹ヶ丘ましろ(早いっ……もう、逃げられない…!)

虹ヶ丘ましろ(ごめん……英寿さん…レッド…グリーン…リーフ…町の皆さん…!)


 高速で接近してくるソラ。
 ただの人間の身体能力では、今すぐ走り出したとしても逃げられないだろう。


虹ヶ丘ましろ(ごめん……あげはちゃん…ツバサ君…スカイランドの皆…ソラシド市の皆…)


 何もできなかったことに対し、今もなお戦っている仲間、自分達が元々いた世界の仲間、そして…。


虹ヶ丘ましろ(ごめん………ソラちゃん………)

 救うことができなかった、今まさに目の前で自分を捕えようと迫る友の名を心の中で呟き、嘆いた…。
 ▼ 158 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:06:02 ID:mHuwSFfk [1/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#5 ヒーローの帰還
 クラムの手に堕ち、ジャマトをけしかけてカントー地方の侵略を行うソラ。
 ましろはソラを救うべく、キュアプリズムとして奮闘。レッド、グリーンの協力の末、自らの光でソラをクラムの魔の手から解き放とうと試みた。
 しかし、ソラには全く届かず、遂にましろは、ソラによって連れ去られようとしていた。

 その時だった。


バッ!

ソラ「!?」

スタッ…


 何者かが突如、頭上…シルフカンパニーの上から飛び降りてきた。
 そして…


「はあっ!!」

スパァン!

ソラ「くっ…!」

 その何者かが腕を振るい、間一髪防御したソラは後退した。


ソラ「…!?なぜ、あなたがここにいるのですか!」

虹ヶ丘ましろ「……えっ!?」
 ▼ 159 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:06:30 ID:mHuwSFfk [2/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「はっ!……!?おいおい、どういうことだよ?」

ナツメ「…!これは一体…!?」

ノブヒコ「何がどうなっておる!?」


レッド「…!?」

グリーン「お、おい…あれって…見間違えじゃねぇよな?」

リーフ「嘘…!」


 その場にいた、ジャマトを除く敵も味方も困惑していた。それもそのはず…。



「ましろさん!一緒に戦ってくださってる皆さん!遅れてごめんなさい!!」


虹ヶ丘ましろ「あっ……あああ……!!」

 その声は覇気があり、それでいて明るさも見える。
 その声は、たった今その声の主に助けられたましろにとっては、一番聞きたかった声だった。
 ▼ 160 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:06:50 ID:mHuwSFfk [3/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 そう。その少女は…。


ソラ・ハレワタール「ソラ・ハレワタール、ただいま戻りました!!!」


 今まさにジャマトを率いてヤマブキシティを襲撃していたソラという者と、全く瓜二つの容姿と声を持ち、しかしそれでいて相対しているソラとは対照的に勇ましさ、温かさ、そして優しさを持つヒーローガール。

 そして、虹ヶ丘ましろにとって大切な友達であり、彼女が探していた、ソラ・ハレワタール。そう名乗ったのだ。


ソラ「あなた…!どうやってここに!それに、クラムさんが拘束していたはずです!」

リーフ「えっ…!?拘束!?でもだって、そのソラは…えええ!?」


ドォン…

仮面ライダーギーツ\「………! なるほどな。そういう話になっていた訳か!」

 周囲の牛型ジャマト達を一掃したギーツは合点がいったかのようにそう言い、颯爽とリーフの元に合流した。

仮面ライダーギーツ\「おい、さっきからジャマトを率いているお前!」

 ギーツは、本物のソラとましろが相対しているソラを指さし、続けた。

仮面ライダーギーツ\「お前の親分、クラムだったよな。お前のさっきの言葉から察するに、たった今来た本物のソラを誘拐し、その間にお前が暴れてた……そうだろ!?」

リーフ「な、なるほど…!」

レッド「…!」ニッ

グリーン「そういうことかよ。これで納得がいったな!」

ソラ「あなた達…!ふざけないで!!私はあちらの…もう1人の私が正義に目覚めるまで戦ってきた、正義のソラ・ハレワタールだ――」

ソラ・ハレワタール「それ以上言うなあっ!!」

ソラ「っ!?」


 ソラ――の偽者の言葉を遮り、ソラ・ハレワタールは激昂して言葉を遮る。彼女は続けた。
 ▼ 161 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:07:32 ID:mHuwSFfk [4/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「あなたとクラムのせいで!!どれだけの人達が平和を、笑顔を、奪われたと思っているんだっ!!!」

ソラ・ハレワタール「私はクラムのところを抜け出してきてからここに来るまで、ずっと見てきました!あなた方がポケモンと呼んでいる怪物、ジャマトにどれだけの人達が怯えてきたか!そして…あなたが私と成り代わってジャマトと共に町を襲って人々や、ポケモンさん達を追い出して、どれだけの人が私という存在に恐怖してきたか…!」

ソラ・ハレワタール「何より、そんなあなた達から平和を守るために戦っている皆さん、そして私の大切な友達…ましろさんの心をどれだけ踏みにじってきたか!!!」


 人々の、そして親友、その仲間達の怒り、悲しみ…それをここに来るまで見てきたと言うソラ。ましろが語っていた、普段の快活で、礼儀正しい彼女らしさを想像できないような、怒気をはらんだその語気。
 彼女がここまで激怒することは、滅多になかったのだ。


ソラ・ハレワタール「はあ…はあ…はあ…はあ…」

 荒げた息を、少しずつ整えるソラ。ましろは立ち上がり、駆け寄った。


虹ヶ丘ましろ「ほ、本当にソラちゃんなんだよね?今度こそ、本物だよね!?」

 そう不安になるましろの方を向き、爽やかな笑顔で、彼女は答えた。


ソラ・ハレワタール「はいっ!ましろさん!……本当に、待たせてしまって、ご心配をおかけしてごめんなさい!」

 勢い良く頭を下げて謝るソラ。そしてすぐに顔を上げ、今度は偽者のソラを睨みながら言った。
 ▼ 162 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:08:37 ID:mHuwSFfk [5/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「今は……あのジャマト達と、私の偽者を倒しましょう!」

ソラ・ハレワタール「こんな怪物達のために、これ以上誰かの涙は見たくない!」

ソラ・ハレワタール「この無限に広がる青い空の下で生きているすべての人達、生き物達、そしてそれ以外のところでも懸命に生きている人達には、笑顔でいてほしいんです!」

ソラ・ハレワタール「もちろん、この世界で生きる、ポケモンさん達もです!」

ソラ・ハレワタール「その笑顔を、平和を誰にも奪う権利はありません!」


 ソラは、偽者が持っていたものと同じ形状をしたペン型のアイテム『ミラージュペン』を取り出す。
 ましろは涙を拭き、同じものを取り出した。


虹ヶ丘ましろ「私も一緒に戦うよ、ソラちゃん!」

ソラ・ハレワタール「ましろさん……ええ!一緒に行きましょう!」

ソラ「許さない…あなた達を必ず、クラムさんの元へ連れて行く!」

 偽者もまた、ミラージュペンと同型のアイテムを取り出す。

虹ヶ丘ましろ「ヒーローは泣いている子供を絶対に見捨てない!」

ソラ・ハレワタール「相手がどんなに強くても、正しい事を最後までやり抜く!」


ましろ&ソラ「それがヒーロー!」


仮面ライダーギーツ\「一転攻勢行くぞ!お前ら!ソラ、ましろ!お前達のハイライト、見せてやれ!」

ソラ・ハレワタール「はい!」
虹ヶ丘ましろ「うん!」

 そして、お互いのミラージュペンが光る。


「SET SKY MIRAGE」
ソラ「変身!」
「SKY GEATS…!」
「READY FIGHT…!」

 ソラの偽者はスカイギーツへと変身する。
 ▼ 163 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:09:06 ID:mHuwSFfk [6/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール&虹ヶ丘ましろ「スカイミラージュ!」

 そう叫んだ2人のミラージュペンは、花が開くように変形し、『スカイミラージュ』へと姿を変えた。


2人「トーンコネクト!」
 スカイミラージュについている付属装置のような穴に2人がはめた石、『スカイトーン』。

ソラ・ハレワタール「ひろがるチェンジ!スカイ!」
虹ヶ丘ましろ「ひろがるチェンジ!プリズム!」

 2人はそれぞれ、ミラージュペンをマイクのように構え、自身が変身する姿の名を呼ぶ。


ソラ・ハレワタール「きらめきホップ!」

虹ヶ丘ましろ「さわやかステップ!」


 光に包まれた2人の姿が徐々に変わっていく…。


2人「はればれジャンプ!」

 2人が飛び跳ね、変身が完了した。

 ソラ・ハレワタールは青いポニーテールが水色のツインテールに変わり、清涼な青色のワンピースドレスに、絵に描いたヒーローのような青いマントを立派にたなびかせる。相対しているスカイギーツと同じマントでいながら、こちらからは正義のオーラを感じさせる。


 虹ヶ丘ましろは髪色がピンクに変わり、先程まで変身していた白いドレスを纏う。優しさこそ強さ、そんな彼女を象徴するかのような優しい色合いだ。

キュアスカイ(ソラ・ハレワタール)「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」

キュアプリズム(虹ヶ丘ましろ)「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」


 キュアスカイとキュアプリズム。遂に2人のヒーローガールが並び立った。
 ▼ 164 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:10:44 ID:mHuwSFfk [7/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「…!」グッ!

グリーン「あれが……本物のソラの姿か…!」

リーフ「ソラちゃん!ましろちゃん!頑張って!」

仮面ライダーギーツ\「こっちのジャマト共は任せとけ!お前らは、あいつを倒すんだ!」


キュアスカイ&キュアプリズム「はい!/うん!」


キュアスカイ「さぁ行きましょう!プリズム!」
キュアプリズム「ええ!スカイ!」
キュアスカイ「ヒーローの出番です!」     キュアプリズム「ヒーローの出番だよ!」

 キュアスカイとキュアプリズム、スカイギーツの戦いが始まった。

キュアスカイ「たあっ!」

 キュアスカイが先制攻撃を仕掛け、高速でスカイギーツとの間合いを詰める。

「ワス モ ク ク ク !!」「ワス モ ク ク ク !!」「ワス モ ク ク ク !!」

 その行く手を阻むように、牛型ジャマトが立ち塞がる。


キュアプリズム「やあっ!」

ドドドッ…

ジャマト「」


 キュアプリズムの放つ光弾がジャマト達を昏倒させた。

キュアプリズム「スカイ!今のうちに!」
キュアスカイ「はいっ!」

キュアスカイ「はああああっ!」     スカイギーツ「はああああっ!」

 キュアスカイとスカイギーツ。本物のソラと偽者のソラの拳、蹴りが交わり、肉弾戦が繰り広げられる。本物のソラ―キュアスカイも肉弾戦に長けている。
 ▼ 165 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:11:02 ID:mHuwSFfk [8/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「エーフィ、シャドーボール!ケンタロス、10まんばりき!」

エーフィ「ふぃあっっ!」
ケンタロス「ぶもおおお!!」

「ワス モ ク !?」

グリーン「ウインディ、だいもんじ!カイリキー、ばくれつパンチだ!」

ウインディ「ガウッ!」
カイリキー「リキィィ!!」

「ワス モ ク !?」

グリーン「へへっ、お前も調子出てきたんじゃないか?レッド!」

レッド「…」フッ

 2人もポケモン達を繰り出し、牛型のジャマトの群れを次々に撃破する。本物のソラの帰還に、こちらも士気が高まり勢いづいている。
 両者それぞれに遠隔攻撃、近接攻撃を得意とするポケモンが入り乱れるが、一切の同士討ちもなく、的確にジャマトのみを狙っていけるのは、歴戦の猛者としての経験値がものを言う。

リーフ「フシギバナ、頼むわよ!だいちのちから!」

フシギバナ「バナバーナ!」

「ワス モ ク …!」

 足元から放たれる溶岩のような大地のエネルギーがジャマトを包み込む。そして…

リーフ「後ろから来るジャマトも逃がさない!ピクシー、マジカルシャインで一気に決めちゃえー!」

ピクシー「ぴっくしー♪」

 光を放つ範囲攻撃で周囲のジャマトを巻き込み照らす。だがこれだけでは終わらない。
 ▼ 166 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:11:45 ID:mHuwSFfk [9/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
牛型ジャマト「ワス モ…?」

ボコン!

牛型ジャマト「!?」

リーフ「ナイス、イーブイ!」

イーブイ「ぶいっ♪」

 あなをほる攻撃で地中から奇襲を仕掛け、ジャマトをかち上げた。

リーフ「エナジーボール!マジカルシャイン!」

フシギバナ「バナー!」
ピクシー「ぴっくしー♪」


ジャマト達「」


 打ち上げられたジャマトをフシギバナが狙い撃ち、周辺のジャマトや死角のジャマトはピクシーの範囲攻撃で次々に薙ぎ払う。
 敵の猛攻をものともせず押し返すレッド、グリーンと違い、リーフは連携攻撃でコンスタントにダメージを全体に与え、順次撃破していく。

 元カントーチャンピオンからその座を退いてもトップレベルのジムリーダーとして君臨するグリーン。
 カントー地方を制覇するに留まらず、地上最強とまで言われるほど強くなったレッド。

 リーフはそのどちらもでもないが、彼ら2人が今でも対等なライバルとして彼女を認識し、現に相当の実力もあるのだ。
 ▼ 167 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:12:05 ID:mHuwSFfk [10/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「そろそろ打ち上げだ!」

「BOOST CHARGE!」

 ギーツバスターQB9を操作、ブーストチャージャーを引き、ブーストチャージ。決め技の一つを発動する構えだ。

ギーツ\「はああっ!!」

「BOOST TACTICAL VICTORY!!」

 ブレードモードに切り替えたギーツバスターQB9の刀身にエネルギーを纏い、大群のジャマト達を次々に斬り伏せていく。


「ワス モ!?」「ワス モ ク ク!?」

 電光石火のごとき剣の舞に、ジャマト達は全滅した。

 地上を駆け、宙を舞い、宙をも駆け抜け、ジャマト達は最早逃げることすら許されず、次々に爆散していった。

キュアスカイ「はあああっ!!!」

ドスッ!!

スカイギーツ「あがっ…!?」


 ズザーッ、とスカイギーツが後退させられる。

キュアプリズム「逃がさない!」パパパパッ!

スカイギーツ「そんなもの…!」

キュアスカイ「たあっ!」
 ▼ 168 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:12:30 ID:mHuwSFfk [11/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 すかさず光弾で追い打ちをかけたプリズム。スカイギーツは全弾拳で撃ち落とそうと構えるが、その刹那、キュアスカイは跳躍。
 プリズムの放った光弾を足場に三角跳びをしながら接近。

スカイギーツ「ど、どこから来る…!?」

キュアスカイ「こっちですっ!」


スタッ

スカイギーツ「後ろを取られた!?けど振り向けば間に合います!」

キュアプリズム「いけぇっ!」


ドン!

スカイギーツ「なっ…!」

 キュアスカイは三角跳びをしながら接近したかと思えば、わざわざ後ろから襲わず着地。
 これを好機と見たスカイギーツは後ろを振り向き、着地直後のキュアスカイを追撃しようとする。

 だがその時、キュアスカイが攪乱していた間にエネルギーを溜めていたキュアプリズムにより更に大きな光弾が放たれる。

スカイギーツ「やあっ!!」

 しかしスカイギーツはギリギリ高く跳躍してこれを回避。光弾はキュアスカイへと向かう。


スカイギーツ「今だあああ!!」

 光弾が接近しているキュアスカイに、自身も接近しようとするスカイギーツ。
 ▼ 169 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:12:45 ID:mHuwSFfk [12/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 だが次の瞬間。


キュアスカイ「その動き、読めています!」

 たんっ、と身軽に跳躍したキュアスカイ。その狙いは…。

スカイギーツ「!?」

キュアスカイ「もっと高くっ!!」

 大きな光弾さえも踏み台にするために跳躍していた。
 そしてキュアスカイは、スカイギーツよりも高い高度へと上昇する。

スカイギーツ「そんな…!?」


キュアプリズム「今だよ!決めて、スカイ!」

キュアスカイ「任せてください、プリズム!」

 空中から、全力を拳に込めたキュアスカイ。
 ▼ 170 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:13:14 ID:mHuwSFfk [13/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「これは、今までに踏みにじられてきた、皆さんの怒りと悲しみです!」

ゴッ…


キュアスカイ「ヒーローガール……スカイパァァァァンチ!!!」

 急降下して、無防備なスカイギーツへ一直線にパンチを繰り出す。


ズドォォォォォン!!!


スカイギーツ「ぐあああっ!?」


 空のように青い光を纏った巨大な拳が直撃、スカイギーツは地面に叩きつけられた。
 ▼ 171 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:13:44 ID:mHuwSFfk [14/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スタッ…

キュアスカイ「これで…どうですか!?」

キュアプリズム「や、やったの…?」

スカイギーツ「ぐ……あっ…………こんな…ところで…っ」フラフラ


スカイ&プリズム「!」

 よろけながら立ち上がるスカイギーツ。そして…



スカイギーツ「ごめん…なさい……クラム…さ………ん………」


バタッ……



ドガアアァァァン!!!

 最期の一言だけを残し、スカイギーツ―――偽者のソラは倒れ、爆散した。

 これまでに見てきた、ジャマト達のように。
 ▼ 172 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:14:08 ID:mHuwSFfk [15/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「た…倒せました……やはり浄化はできませんでしたか…」

キュアプリズム「や、やはり…?」

キュアスカイ「ここに来るまでに……ハナダシティでも、ジャマト達と皆さんが戦ってましたが…皆、倒された後は爆発していました…ランボーグやキョーボーグとは、違うんじゃないかって…思ってました…」


 ランボーグ。かつて2人がいた世界でプリキュアたちが戦ってきた相手の中でも、自動販売機やパワーショベルなどの無機物に闇のエナジーが注がれ、巨大化・凶暴化した敵のことであり、キョーボーグはその強化版である。
 いずれも、彼女達プリキュアが持つ浄化の力で、元の姿に戻っていったのだ。

キュアプリズム「じゃあ…あの時プリズムシャインが効かなかったのって…って!ごめん!今はそれどころじゃないかも!」

キュアスカイ「…そ、そうです!皆さんの援護に回りましょう!」


 偽者のソラを撃破し、一息ついたのも束の間、2人はギーツ、レッド達の戦線へと合流していった。



 ▼ 173 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:14:34 ID:mHuwSFfk [16/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ナツメ「みんな、ありがとう。お陰でヤマブキシティは守られたわ」

ノブヒコ「ソラちゃんがあの偽者を倒してくれてから、ジャマトが増えなくなったぞ!押忍!」

レッド「…」コクッ

グリーン「まーったく、今回は長期戦だったな!お疲れだぜ!」

浮世英寿「見せてもらったぜ。本物のヒーローのハイライトってやつをよ」

リーフ「あなたが本物のソラちゃん…おかえり!」


ソラ・ハレワタール「皆さん、ありがとうございます!そしてごめんなさい。私が未熟だったばかりに、こんなことになってしまうなんて…!」

リーフ「もう!ソラちゃんのせいじゃないよ!」

虹ヶ丘ましろ「そうだよ!それに、こうして戻ってきてくれて、もう本当にダメかと思ったよ〜!」

グリーン「誰もが、あいつを偽者と気づけず、ましろは最後まで訴えてたんだぜ。元に戻って、とか、ソラを返せ、とかな」

ソラ・ハレワタール「ご心配をおかけしました…やはりあの怪物、皆さんだけでなくましろさんの事をこんなにも傷つけていたなんて…!」
 ▼ 174 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:14:54 ID:mHuwSFfk [17/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 戦闘を終え、各々が変身解除やポケモンの収納を行い、ヤマブキシティにも人が戻りつつある。

 お互いの状況を把握し、お礼や詫び、労いの言葉が飛び交う。

 …のだが。

ソラ・ハレワタール「っ…」フラッ

全員「!?」

ガクンッ

ガシッ!

虹ヶ丘ましろ「ソ、ソラちゃん!?どうしたの、ソラちゃんっ!!」


 本物のソラ・ハレワタールが帰還し、3度目の襲撃から町を守った一同。
 しかし喜びも束の間、ソラは突然意識を失ってしまった。

 虹ヶ丘ましろに抱えられながら、一同は病院へと急いだのであった…。
 ▼ 175 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:47:29 ID:mHuwSFfk [18/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#6 語られる真実


『今、この間違った世界を直すために我々は戦っているのです。まさにヒーローの力が必要なのです。あなたにも、悪い話ではない筈ですが』


――いやです……!絶対に、絶対に屈しません…!


『あの町は、私がいた世界と同じ、化け物共が蔓延っています』

『だからこそ、我々が連れてきたこのポケモン達を繁栄させる必要がある』

『あの化け物は我々ヒーローにとって、倒すべき敵なのです』


――そんなの、違う…!
――あそこにいる生き物達は、皆人々と共に暮らしたり、野生で暮らしたりしているんです…!

――それを奪って良い訳がない!
 ▼ 176 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:47:49 ID:mHuwSFfk [19/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『クラムさんが大切なお話を聞かせてくださっているのに、聞かないなんて許しませんよ!』

『助かります、ソラさん』


――やめろ…!その子は、人々と生き物達を悲しませることをも厭わない偽者!

――そんな悪魔を、私の名で呼ぶな…!

――私と同じ姿、同じ声で、これ以上喋るなぁっ…!


『いいですか、こちらのソラさん』

『あそこにいるのは化け物で、その化け物と共にいるのはヒーローをこの地上から滅ぼそうとしている者共』

『だからこそ、ここにいるポケモン達と我々で、この世界を創り直す、これは世直しです』


――やめろ…!やめろ…!


――ダメ……!これ以上聞き続けたら……頭がおかしくなる……!

――ヒーローが絶対にしてはいけない、酷い話ばかり…!

――頭が痛い…!私が…私じゃなくなる…!

――…っ。
 ▼ 177 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:48:05 ID:mHuwSFfk [20/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「っ!!」ガバッ!


ソラ・ハレワタール「はぁっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ……!」

ソラ・ハレワタール「……ここは?」


 ソラが目を覚ますと、そこは見慣れない場所であった。

 白い天井、白い床に白いベッド。まるで病室である。


ソラ・ハレワタール「……夢…悪い夢…見てたんだ」

「ソラちゃん」

ソラ・ハレワタール「あっ……ましろさん…おはようございます」

 隣にいた虹ヶ丘ましろに声を掛けられハッとする。

 ここはカントー地方の病院内の一室である。
 ポケモンセンターではポケモンを治療するが、流石に共に暮らす人間の為の施設もあるのだ。
 ▼ 178 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:48:26 ID:mHuwSFfk [21/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「大丈夫だった?ずっと魘されてたよ?」

ソラ・ハレワタール「…ありがとうございます、ましろさん。今、だんだん意識がはっきりしてきました」

虹ヶ丘ましろ「よかったぁ〜!」ダキッ

ソラ・ハレワタール「ひゃっ!……ふふっ、私もです!」


「感動の再会のところ水を差すようで悪いけどさ」


 2人の会話に割って入ってきた声の主は浮世英寿だった。

浮世英寿「とりあえず、復活おめでとう。そしてお帰り」

カスミ「よかった、無事目が覚めて!ナツメから聞いて飛んできちゃったんだから!」

リーフ「ソラちゃん、身体は大丈夫?」

ソラ・ハレワタール「み、皆さん…はい、ありがとうございます。今は大丈夫です」

 英寿の後ろから、カスミとリーフも現れる。カスミはハナダシティのジムリーダーである。
 ▼ 179 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:48:43 ID:mHuwSFfk [22/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「そこにいるましろって嬢ちゃんからある程度までは話聞いてるぜ。お前らもこことは別の世界から来て、クラムってヤツになんやかんやされて、今に至るんだろう」

リーフ「なんやかんやって、英寿さん…」

浮世英寿「大体の事は、この場にいる俺達も、今外で待ってる仲間も把握してるつもりだけどよ。それ以降の事…特にソラ。お前のその後については誰も知らないんだ」

浮世英寿「少しでも、または今の時点ではっきり思い出せることでも良い。なんかしら情報が欲しい」


 ソラ以外の現在の認識は、ましろが探していたというソラ、今病室にいる本物はクラムに攫われていた方であり、つい先程まで自分達が交戦してきた相手は、クラムに仕えていた偽者。
 そのため、攫われていた筈のソラがどうしてここまで来れたのか、クラムがどうなったのかなど、わからないことが多いのだ。

 ソラは少し考えこみ、そして深く息を吸い、告げた。


ソラ・ハレワタール「わかりました。今この時、話さなければならないことですし、皆さんにもお伝えします。場所を変えましょう!」

 そしてソラを含む全員、外で待っているレッド、グリーン、ナツメ、ノブヒコ…
 後から合流した各町のジムリーダーとしてタケシ、タマムシシティのエリカ、クチバシティのマチス、セキチクシティのアンズ、グレン島のカツラが、病院内の庭に集まった。
 ▼ 180 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:51:08 ID:mHuwSFfk [23/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《庭》


ソラ・ハレワタール「…ましろさんが話してくださった後、どうなったかについてお話させていただきます」

ソラ・ハレワタール「あの後私は、クラムに連れて行かれました。私が起きた頃には、周りは機械のようなものがいくつも置いてあって…私は、手足も縛られ、口はテープ?で抑えられてました」

タケシ「うーん…あれだけ強力な悪のボスにしては、拘束の仕方が普通だな…」

ソラ・ハレワタール「そしてそこで、クラムの話……皆さんが私の偽者から聞かされた通り、この世界の町から、自分に野望に賛同しない人たちを追い出し、ポケモンさん達を滅ぼす恐ろしい計画を、ずっと聞かされてきました」

エリカ「まあ…ずっと、ですの…?」

グリーン「えげつねえな…そんなの一方的に聞かされて、賛同するまで放さない、賛同すれば最後あいつらみたいな怪物にされるってことだろ?」

ソラ・ハレワタール「はい。ずっと聞かされていたら、本当におかしくなってしまうかと思いました」

ソラ・ハレワタール「そしてクラムは、周りにあった機械から、次々に怪物……ジャマトを生み出して、それらに名前を付けていきました」

ソラ・ハレワタール「確か、ギャラドス、クワガノン…ええっと、私がヤマブキシティに着く途中ハナダシティで見かけたジャマトは、確かギャラドスの他に、フライゴン…?とかもいました」

カスミ「そうだったの!?どいつもこいつも骨みたいな顔面に人型で…衣装?鎧?はバラバラだったけど…」

アンズ「でも言われてみれば、色合いろか、ごっついトゲとか、羽みたいなのとかはそれっぽいように見えなくもなかったかも!」

浮世英寿「早い話、明らかにジャマト…俺のいた世界にいた怪人や戦闘員そのものだった駒に、無理やりこの世界の色んなポケモンの名前をつけていたって訳だ」
 ▼ 181 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:52:00 ID:mHuwSFfk [24/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「その、ジャマトが何で…?」

浮世英寿「さぁな。何があって、倒したはずのジャマトが、しかも全く関係ない世界に蘇ったのかはわからん。恐らくクラムが蘇らせたんだろうが、方法も何もわかったもんじゃない」

ソラ・ハレワタール「そして私は、そんな彼らの侵略行為を、ただ見ているしかできなかった…映像で見せられた光景は、どれもひどいものばかりでした」

マチス「ということは、最初に襲われたタケシさんのことも、さっきまでのいくつもの町が襲われたのも見たってことネー!?」

ソラ・ハレワタール「そうなんです。その映像越しにも…そして私がここに来るまでにも見てきた、人々やポケモンさん達の悲しみや怒り、そして私に対する恐怖…全部全部…」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃんまで、周りから怖がられていたの…!?」

浮世英寿「無理もない。本当についさっきまで、全く同じ姿をした偽者が暴れてたんだ。前情報なしじゃあ、そりゃ本物に全部飛び火するさ」

カツラ「じゃが、タケシを皮切りに皆の持ち寄った情報が共有され、ソラという少女についても何かがおかしいことも聞かされておったからのう!まして、嬢ちゃんが向かっていた頃には既に偽者はヤマブキにいたことも皆知っておる!」

ナツメ「だから、ジムリーダーの私達やジムトレーナーはすぐに理解できたわ。今は町の皆も、あなたに対する誤解は解けているからそこだけは安心なさい」

虹ヶ丘ましろ「よかったぁ〜」

ソラ・ハレワタール「ありがとうございます…何から何まで」
 ▼ 182 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:52:19 ID:mHuwSFfk [25/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーフ「それで、ソラちゃんはどうやってあそこを抜け出してきたの?」

ソラ・ハレワタール「はい。クラムの話を聞き続けて、何度か意識を失ったのですが、これ以上聞きたくない、と強く思っていたらフッと意識がなくなってたんですが…意識があるときはずっと抵抗してました」

浮世英寿「脳が危険信号を出すレベルか…で、となるとその抵抗が塵積もって、ようやく切れたって訳だな」


 英寿の要約に頷くソラ。

アンズ「じゃ、じゃあクラムは!?倒したの!?」

 食いつくように問うアンズに、ソラは首を横に振った。

ソラ・ハレワタール「ごめんなさい…その時は、拘束を解いて一撃入れることがやっとでした…その後は、何よりまず皆さんを助けようと思って、最優先で脱出しました」

ソラ・ハレワタール「ごめんなさい…」

浮世英寿「いや、正しい判断だ。何も謝る事じゃない」

 落ち込んでいるところにそう声を掛けられ、顔を上げたソラ。

グリーン「だな。オレも同意見だぜ」

レッド「…」コクッ
 ▼ 183 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:52:42 ID:mHuwSFfk [26/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「で、でも私、倒さなきゃいけない敵から逃げたんですよ!?」

浮世英寿「敵前逃亡と言えば聞こえは確かに悪い。でもお前、ましろと組んでもなおあいつに勝てなかったんだろ?そんな奴に、ましてや直前まで手足の自由も奪われて、頭がおかしくなるような精神攻撃をずっと受け続けて万全でもない。そんな状態でお前1人で戦おうとしたってどうなるかはわかるだろ?」

ソラ・ハレワタール「そ、それは…」

浮世英寿「やってみなくちゃわからない、が通用する相手でもない。…ヒーローらしくないことかもしれないが、勝てないゲームは無理に乗らず、時には降りることも勇気さ」

グリーン「それどころかソラは、ましろや町の人達を助けようって、そのために来たんだろ?むしろ今やるべきことをやった勇敢なヒーローじゃねえか」

浮世英寿「その通りだ。それに、今無謀を犯してまであいつにリベンジしようとしなくても、まだチャンスがあるなら、その時まで力を蓄えておく方が良い。必ず勝てると信じたヤツだけが、運を引き寄せるんだ」

ソラ・ハレワタール「皆さん…ううっ…」ジワッ

 英寿、グリーンの激励に、周りもうなずき、思わず涙ぐむソラ。
 それを見たレッドは…


フキフキ

ソラ・ハレワタール「あうっ」

レッド「……」ニコッ

 彼女の涙を拭きとり、微笑んだ。
 ▼ 184 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:53:40 ID:mHuwSFfk [27/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「ま、これで大体の経緯はわかったな」

ナツメ「あとは…結局あの偽者は何者だったのかしら…強いて言えばそこね」

ソラ・ハレワタール「…私、見てました」

 ナツメがふとこぼした疑問に答えるよう反応したソラの声に、全員が注目する。

ソラ・ハレワタール「あの偽者は…クラムがポケモンと呼んでいたジャマトを生み出していた機械……それのちょっとすごそうなものから、生まれていました」

カスミ「人を…生み出す!?」

タケシ「まるでクローン技術だな…」

浮世英寿「そいつが倒された後、他のジャマトみたく爆散したのと、その製造方法を聞く限り、結局そいつもジャマトと同類ってことか。とことん趣味が悪いねぇ」

ソラ・ハレワタール「すみません…拘束をほどいた後、まずはその機械だけは壊せたのですが…他のジャマトを生み出す機械は、クラムが起きてしまい、壊せませんでした」

カスミ「それだけでも御の字じゃない!ならもう、ソラちゃんの偽者は現れないってことね!」

マチス「大手柄デース!」

浮世英寿「察するに、君やましろのようなプリキュアが持つ浄化の力とやらが効かなかったのも、そもそもあの偽者のソラ自体がジャマトだったからってことだな」
 ▼ 185 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:55:20 ID:mHuwSFfk [28/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 一通りの話がまとまった後、ソラはその場にいた全員に宣言する。

ソラ・ハレワタール「私も、皆さんと共に戦います」

ソラ・ハレワタール「たとえ私やましろさんのいた世界とは違う世界でも、そこで懸命に生きている人や生き物達、この世界ならポケモンさん達が、こんなことで笑顔を、平和を奪われて、怯えているままで良い訳がありません!」

ソラ・ハレワタール「かつて私を助けてくださったあこがれのヒーロー…シャララ隊長だって、それに今もまだあちらの世界に置き去りのツバサ君にあげはさん、エルちゃんや皆だって、必ずそうしますよ!」

ソラ・ハレワタール「これ以上ここでじっとしていられません!………うっ」フラッ

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん!」


 己を鼓舞し、熱が入った途端、ふらついてしまったソラ。それを支えるようにましろが抱き留める。

浮世英寿「よく言ったな。ヒーロー。感動的だ。だが…」

グリーン「ここまでずっとヒーローを否定されるような言葉を受け続け、それでも無理してでもヤマブキまで来て戦ったんだろ?ならもう限界を越えてボロボロじゃねえか。主に心が」

浮世英寿「その通りだ。ソラ、正直俺達もお前の力をも必要としている。けど今のお前じゃ、まともに戦えない」

ソラ・ハレワタール「し、しかし…!」

浮世英寿「さっきも言ったろ。勝てないゲームからは時に降りることも必要だ。それに、お前自身まだ諦めていないなら、万全になってから戻ってきなよ」

リーフ「その間は私達で守るから、安心して休んでて!」

タケシ「いつでも待ってるぞ」
 ▼ 186 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:55:35 ID:mHuwSFfk [29/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「…」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん」


 納得しつつも、否、何とか自分を納得させつつも肩を落とすソラに、優しく語り掛けるましろ。

ソラ・ハレワタール「ごめんなさい…私が、未熟なばかりに…!」

レッド「ソラは、立派なヒーローだよ」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃんは今まで、私と離れ離れになってても、ずっと1人で、守るべき人達の為に頑張ってきた。だから、今度は私達が守る番だよ」

ソラ・ハレワタール「ましろさん…!」

虹ヶ丘ましろ「皆さん、ごめんなさい。私、ソラちゃんが元気になるまで、傍にいたいんです」

リーフ「…うん。それがいいわ。ましろちゃん、ソラちゃんの事お願いね!」

タケシ「町のことは俺達と…ポケモンリーグが総出で守ってみせるさ!」

ソラ・ハレワタール「み、皆さんっ…本当にありがとうございます…!どうか、ご無事で…!」

 親友から、この世界での仲間からかけられる温かい言葉の数々。目じりに浮かべた涙を拭いつつも、ソラは、ポケモントレーナーと仮面ライダーに、しばらくの間クラムの勢力との戦いを託した。
 ▼ 187 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:56:18 ID:mHuwSFfk [30/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「本当に、あなたは本物のヒーローだよ…大丈夫、私や皆は、ずっと味方だからね」

 優しくソラを抱きしめ、撫でるましろ。

虹ヶ丘ましろ「そういうわけでごめんなさい。私もしばらく一緒に戦えません。でも、必ず戻ってきます。ソラちゃんと一緒に!」

虹ヶ丘ましろ「信じて待っている人がいる限り、何度だって立ち上がれる。きっとそれがヒーローだから!」


レッド「……!」グッ👍

グリーン「かっこいいじゃん、待ってるぜヒーロー!」


 ソラ・ハレワタールと虹ヶ丘ましろの2人を残し、一同は病院を後にした。

 いつか戻ってくる、2人のヒーローを信じ、一同はそれぞれの持ち場へと戻り、次の襲撃に備えるのだった…。

《???》

クラム「まさかソラさんが敵の手に堕ちた上に……その間に頑張ってくれていた影武者のソラさんまで失うとは…何と強大な悪であるか…」

クラム「しかし、私はまだ諦めません」

クラム「このポケモンの世界に、必ずポケモンを繁栄させて、私達ヒーローの世界へ創り変えてみせる…!」

 残されたジャマト製造装置を再起動させるクラム。

 人類とポケモンの存亡をかけた戦いは、まだまだ続くのであった…。
 ▼ 188 ovpJ0.R7ps 25/12/03 22:56:45 ID:mHuwSFfk [31/31] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【ゲストキャラ・オリキャラ紹介A】
ソラ・ハレワタール / キュアスカイ
「ひろがるスカイ!プリキュア」の主人公の1人で、ヒーローを志す真面目で礼儀正しく快活な14歳の少女。
クラムによって囚われていたが、その間もずっと抵抗し続け、遂に拘束を破壊し脱出に成功。
ましろやレッド、英寿達と合流してヤマブキシティを救うが、度重なる疲弊が蓄積した中で力を振り絞った為、しばらくは療養のために戦線を離脱した。
プリキュア変身時は、必殺技の「ヒーローガールスカイパンチ」や「大回転プリキュア返し」などをはじめとした、人間離れした身体能力と、彼女の出身地にて古くから伝わる拳法を武器にした格闘戦で敵に立ち向かう。



謎の少女→ソラ・ジャマト / スカイギーツ
クラムに協力する少女。通常時の姿は本物のソラ・ハレワタールと全くの瓜二つであるが、人格は冷徹そのものである。ジャマトを引き連れてカントー地方に侵攻する。
正体はクラムによってジャマトの力で生み出されたソラのクローンであり、事実上上位種にして、変異種のジャマトにあたる。これに伴い彼女が変身していた「スカイギーツ」はその性質上、ギーツを模倣した特殊なジャマトライダーであるとも言える。

※補足「ジャマトライダー」とは
「仮面ライダーギーツ」原作では、ポーンジャマトが、仮面ライダーが使用するデザイアドライバーと、専用アイテムである「ディスコアID」、「ジャマトバックル」を用いて変身する。早い話「怪人専用の仮面ライダー」であり、仮面ライダーと怪人の両方にカテゴライズされている。
 ▼ 189 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:49:24 ID:Ej1Ilnsc [1/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#7 カントー地方防衛戦線
《ヤマブキシティ》

 病院を後にした一同。
 ジムリーダーとカラテ大王はそれぞれの町に戻り、防衛態勢を更に固めた。

 今回の各地一斉襲撃は、ポケモン含め誰一人、一匹たりとも怪我を負っていなく、町の損傷も抑えることができた。
 もっとも現段階でクラムと率いられるジャマトは町そのものの破壊ではなく、自分達に降伏して服従するか出ていくかを強いるだけだったが。


 その場に残されたレッド、グリーン、リーフ、そして英寿はポケモンリーグ四天王、およびその前任者と会っていた。


ワタル「ジムリーダーが不在の場所やナナシマは、俺達とリーグ関係者が防衛する。安心してくれ」

カリン「病院はヤマブキで守れるし、それにアタクシ達はジムリーダーよりも強いわよ」

カンナ「調子に乗らないで。今回はジムリーダーとトレーナー、そして彼らのおかげで撃退できたけど、相手はポケモンでも人間でもない、化け物なのよ」

イツキ「それに、今度はより強いジャマトが来る可能性すらあるからね」

キョウ「勝って兜の緒を締めよ、ファファファ…!」

シバ「どんな強敵が立ち塞がろうと、俺達四天王のスーパーパワーで倒すまでだ」

キクコ「で、あんた達はどうすんのさ」
 ▼ 190 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:50:16 ID:Ej1Ilnsc [2/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グリーン「オレ達も病院を出るまで話してたんだけどよ。見回りと特訓、あとは敵の本拠地の調査だな。ジャマトが出てきたらすぐそこに向かうぜ」

浮世英寿「人手不足とか、押されてるってところが出たら、そこのジャマトを優先で叩くさ。いっそラスボスさんが直々に来てくれれば最短ルートでこのゲームをクリアできんだけどな」

リーフ「機械が置いてある場所…正直カントー地方内ではタマムシの地下にあるロケット団アジトしか思い浮かばないけど…それならタマムシの方でとっくに見つけてるわよね」

レッド「…」ウンウン

ワタル「そう思って俺も調査したんだが、痕跡がなくてな。クラムが単にその場所を見つけられなかったか、拠点として構えるには不足があったか、そもそも興味がなかったか…」

カンナ「だとしたら、機械とやらは後から置いたんじゃないかしら」

イツキ「そうだと思って良さそうだね」

ワタル「ひとまず、ソラがアジトの一部を叩いたことで襲撃も少し落ち着きつつはあるが油断はできない。早めに進めよう」


 今後の方針を固め、四天王・前任者・チャンピオン達はそれぞれ散り散りになった。

 その日は、特に襲撃もなく終わった。
 ▼ 191 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:50:31 ID:Ej1Ilnsc [3/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




ソラ・ハレワタール「……ん」パチッ

ソラ・ハレワタール「…!?」ガバッ!


 ソラが目を覚まして上体を起こすと、そこには見覚えのある光景が広がっていた。
 そう、ここは先日まで、彼女がクラムによって囚われ、連れてこられた場所である。

ソラ・ハレワタール「ここは…クラムのアジト…!?どうして……まさか、また…!?」

 ソラは知っている。現実では既に解放されているのに、ここにいるのは自分が悪夢を見ている時。
 囚われ、クラムから歪んだヒーロー像の語り掛け、すなわちソラにとっての精神攻撃を受け続けた時の記憶を、彼女はまた、悪夢として見ているのだ。

 ヤマブキシティを奪還した後、蓄積されていた疲労と心へのダメージで倒れたあの時。それだけでなく実際に囚われていた時に幾度となく気を失った彼女は、その度にも見ていた。

 まるで同じ地獄のような時間がループしているかのように…。

ソラ・ハレワタール「また、この夢……!」

 しかし、今度はすぐに夢であると自覚できた。同じ出来事が起きたからというのもあるが、理由はそれだけではない。
 その理由は、彼女の目の前に広がっている光景に、いつもとは違う点があるからである。
 ▼ 192 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:51:14 ID:Ej1Ilnsc [4/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
夢の中のクラム『ソラさん、ヒーローを志すあなたの力が必要です。私達と一緒に、まずはこのポケモンの世界から、世直ししましょう』

夢の中の少女『……!……!』


 クラムの誘いに対し、首を横に振る少女。手も足も縛られ、口も塞がれている。
 そう、そこにいた少女こそが紛れもなく自分自身。囚われていた時のソラ・ハレワタールその人だったからである。


クラム『ポケモンの世界にいる彼等は、ヒーローを平気で差別する悪人達。しかも倒すべき化け物を『ポケモン』と呼び、使役している。だからこそ、私達でこの“ポケモン”を送り込み、ヒーローにの為の世界へと世直しするのです。ご覧ください』


ソラ・ハレワタール「クラム!あの世界の人達は、差別なんてしてません!それに、自分がその世界に住みたいからといって、その為に他人の居場所を身勝手に奪うなんて間違っています!ヒーローのやることではありません!やめなさい!」


 そう叫ぶソラ・しかしこれは自分の記憶が再現された夢の中。クラムも、捕まっている少女も一切反応がない。
 こちらに気づいていない、いや、そもそもそこにソラが存在しないかのように。


 クラムが指をさした方向には、歪な機械が置いてあった。ヒーローらしさを感じさせない、茨がところどころに巻き付いた機械。培養カプセルのようにも見えるそこから生まれ出たのは、現実で自身や英寿、レッド達が交戦していたジャマトであった。

クラム『この青い竜のような姿をしたポケモンが、ギャラドス。それからこちらが…』


魚竜ポーンジャマト『ケケ ゼラ オズ コ コ!』

 ギャラドスと呼ばれたその者は、一般に認知されているポケモンの『ギャラドス』とはまるで異なる――申し訳程度に青い魚竜のような、竜のような鎧を纏った怪人の戦闘員『ポーンジャマト』である。
 彼らジャマトは、英寿こと仮面ライダーギーツの世界で倒された怪人の種族の総称であるが、特有の言語で喋る性質がある。その倒されたはずの怪人がこの世界に再生され、かつてのような言語――歪な咆哮にも聞こえるそれで声を発した。
 ▼ 193 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:52:17 ID:Ej1Ilnsc [5/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 こうして、鍬形や猿の他に、西洋竜のボディラインに見えなくもないような精霊、牛など……様々な容姿のポーンジャマト達が生成され、ポケモンの名前を与えられてゆく。

 その光景をただ睨むしかできなかった囚われの少女――夢の中のソラは、次の瞬間目を丸くした。

 そしてそれは、今この光景をただ見せられ続けている夢の中の自分自身も目の当たりにする。見覚えのある、それでいて気味の悪い光景が。


ソラ・ハレワタール「や、やめて…やめてください!」


 そう叫ぶ声も当然虚しく響き、目の前で“それ”は進んでいく。
 ジャマト達が生み出される培養カプセルより一回り大きく、それだけは茨もなく、むしろ自身の変身した姿“キュアスカイ”を意識したような青い装飾が綺麗に施されていたカプセルがあった。そしてその中の培養液の中で作られたのは……“自分自身”だった。


 これが、後にレッド達、英寿、ましろ……そして自分自身が対峙することになった自身の偽者……スカイギーツに変身する謎の少女ソラ。その真の名称『ソラ・ジャマト』である。

クラム『本当はあなたにこそヒーローの務めを果たしてほしかったのですが、まだ意識が混濁していることも想定済です』

クラム『なので、あなたがヒーローの使命に賛同してくださるまでの間はあなたの影武者……もう1人のソラさんに手伝っていただきます』


ソラ・ハレワタール「やめろ!その名で、その怪物を呼ぶなーー!!」

夢の中の少女『……!?〜〜〜!!』

 虚空へと消える叫び声をあげるソラと、言葉を発せずただもがく夢の中のソラ。それを物ともせず培養は進み、無情にもカプセルが開く。

 中から出てきたソラ・ジャマトはクラムの元へ歩み寄り、忠誠を誓うかのように跪く。
 ▼ 194 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:52:45 ID:Ej1Ilnsc [6/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 そしてクラムにより、先程生み出されたジャマト達と共に、ソラ・ジャマトはニビへ侵攻する。

ソラ・ジャマト『ヒーローの出番です』

ソラ・ハレワタール「い…いや……!」

 自身を奮い立たせる決め台詞、ヒーローとして悪と戦う時の言葉を、今まさに侵攻しようという悪に使われ、身の毛がよだつソラ。

ソラ・ハレワタール「やめろおおお!!」

 ソラは夢の中のソラ・ジャマトを追い、掴もうとするが、やはりすり抜けてしまう。

ソラ・ハレワタール「このっ!このっ!このおおおお!」

 必死に手を振るい、掴もうとしても掴めない。くそぉ!と拳を床にたたきつけるが、痛くもなければ音も響かない。


 程なくして、映像が映し出された。自身の姿をした偽者と、率いられたジャマトにより、ニビの市民達が襲われ、次々に追い出される凄惨な光景を…

ソラ・ハレワタール「あ…あああ……!!!」

……

ソラ・ハレワタール「ああああああっ!!!」ガバッ!

虹ヶ丘ましろ「きゃあっ!?ソ、ソラちゃん!?」


ソラ・ハレワタール「はーっ…はーっ…はーっ………!!」ギュウゥ…

 こうしてソラは、病室のベッドで目を覚ました。胸が締め付けられる程の激しい鼓動を腕で抑えながら息を荒くし、傍にいたましろも驚かせてしまう程の声だった。
 ▼ 195 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:53:06 ID:Ej1Ilnsc [7/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「………はっ…はっ…はっ………はぁ」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん、大丈夫?また、見ちゃったの?」

 事情を知っているましろへの問いかけに「はい」と答え、その後驚かせてしまったことを詫びるソラ。

ソラ・ハレワタール「ごめんなさい、また驚かせて………何度見ても、こうなってしまうなんて…」

虹ヶ丘ましろ「仕方ないよ……夢にまで現れるほど苦しめられていたんだから…」


 ソラ・ハレワタールが受けた仕打ちから、悪夢としてフラッシュバックする可能性があると判断された医師により、彼女は特殊な病棟に隔離されている。防音仕様であること以外は他の病室と変わらず、特に制限もない。

 ヤマブキシティ戦を終え、一同が解散した後、ましろだけは彼女の傍に居続けることにして一度ソラと共に、レッド達や英寿との戦線を離れているのだ。

ソラ・ハレワタール「こんな悪夢にも、負けたくない…!きっと、これに負けているようでは、まともに戦えないから……!」

ソラ・ハレワタール「皆さんが今も頑張っている中、次いつまたクラムが襲ってくるかもわからない中、私だけずっと寝ていたくなんてないんです!本当なら…すぐにでも私も皆さんの力になりたいのに…!」

 そう嘆くソラの手を、ましろがそっと握った。

虹ヶ丘ましろ「じゃあ、私も一緒に戦う」

ソラ・ハレワタール「ましろさん…」
 ▼ 196 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:53:24 ID:Ej1Ilnsc [8/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「今、私に何ができるか、私もまだわからない。でも、ソラちゃんは今でも戦っている。クラムにやられたこと、それが悪夢として再現されも、ソラちゃんは戦っているんだもん」

虹ヶ丘ましろ「英寿さんやレッドさん達だって戦っているのに、このまま寝ているだけ、世界を救うための戦いに飛び込めないままなのが嫌なのは私もだよ」

虹ヶ丘ましろ「一緒に戦おう、今は、ソラちゃんの悪夢と、悪い記憶と」

虹ヶ丘ましろ「そして、一緒に行こう!みんなのところへ!」

 強く、優しく語り掛けるましろ。ソラはある日の出来事を思い出す。
 自分達の世界でいた時、かつてましろもプリキュアに変身して程なくした頃、初めてできた友達であるましろが傷つくのが怖く、もう戦わないでと拒絶した日。
 しかしそれでもましろは共に戦うと言った。友達が傷つくのが嫌なのは自分も同じだと。

 今もまた、ほとんどが同じ状況。ただ違うのは、あの時のソラと今のソラ。

ソラ・ハレワタール「……わかりました。ありがとうございます、ましろさん!」

ソラ・ハレワタール「共に戦いましょう!今も!そしてこれからも!」

 今は、あの時のように拒絶せず、友達として、共に戦う仲間として一切の迷いがない事である。

 ▼ 197 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:54:46 ID:Ej1Ilnsc [9/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《セキチクシティ》

アンズ「ジャマト達!あたい達が相手だよ!」
モルフォン「モフォーッ!」

蛾ジャマトの群れ「モ ガ シ ク ラ !」

 ここセキチクシティには、ポケモン捕獲ショーが開催されるパルパークがある。
 そこに住むポケモンを殲滅し、更に市民を追い出そうとするジャマトの群れが発生していた。

 現在もカントー各地で再びジャマト達に侵攻されているが、以前にも増して強化された防衛網により、各ジムリーダーとトレーナー、そしてレッド達が散らばり加勢している。加えて、外でも無尽蔵にジャマトを生み出せるソラ・ジャマトがいない分、前よりも対処しやすくなっていた。

 だがここセキチクシティには戦術の事情からより多くのジャマトが送られており、更に送られているジャマトの容姿はアンズへの当てつけなのか、彼女の切り札であるモルフォンと同じ薄紫色の羽や体色を持つ、蛾のような形をしていた。


アンズ「いくよ!モルフォン!みんなも準備はいい!?」

ジムトレーナー達「はい!」

アンズ「皆でこの町を守り抜くよ!モルフォン、ねむりごな!」

モルフォン「フォーッ!」ファサッファサッ

蛾ジャマト達「モ シ ク …!」「zzz…」

他の蛾ジャマト「モ ガ シ ク ラ !」

アンズ「ちっ…こいつらは躱してきたね!」

ミニスカート「フシギダネ、フシギソウ、フシギバナ、一斉にヘドロばくだん!」
フシギバナ達「ダネフシ!」「ソウッ!」「バナー!」

 モルフォンは先陣を切りねむりごなを複数回ばら撒き、動きの制限を行う。被弾した一部のジャマトは足を止め眠ったが、全員には当たらない。
 その撃ち漏らしにいち早く気づいたミニスカートのジムトレーナーは、手持ちのポケモン3匹分の一斉攻撃で応戦する。
 ▼ 198 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:55:41 ID:Ej1Ilnsc [10/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キャンプボーイ「押し込めー!ニドキング、だいちのちからだー!」
ニドキング「ニドー!」

 別方向から追撃してくるジャマトには、キャンプボーイが対応。足元から噴き出した大地の力がジャマトを迎撃した。


アンズ「モルフォン、決めるよ!サイコキネシス!」
モルフォン「モル!」

 強力な念動波で眠っているジャマトに追撃。あるジャマトは自身の体のあらゆる方向から超能力による圧迫を受け、あるジャマトは脳に直接刺激を送り込まれ、あるジャマトは身体の自由を奪われ、他のジャマト同士でぶつけ合われる。

蛾ジャマト達「モ シ ク …!」

 立て続けに攻撃を受けたジャマトは爆散したが、それでもまだ大軍勢が控えている。

アンズ「ソラ殿の偽者がいなくなったから、数に限界はあるんだろうけど…それでもまだ多いなんて!」

蛾ジャマトの群れ「モ ガ シ ク ラ !」「モ ガ シ ク ラ !」「モ ガ シ ク ラ !」


ミニスカート「アーボック、かみくだく!ラフレシアはドレインパンチ!」
アーボック「シャーボ!」
ラフレシア「らっふぅー!」

ピクニックガール「ニドクイン、にどげりよ!」
ニドクイン「ニドー!」


蛾ジャマト達「モ シ ク …!」

蛾ジャマトの群れ「モ ガ シ ク ラ !」


ピクニックガール「まだいる…!」

アンズ「!? しまった、パルパークに向かってるジャマトが!」

 ジャマトの軍勢の一部が、セキチクジム勢力との戦線からどさくさに紛れて抜け出し、パルパークを狙い始めた。

 このままでは間に合わない、誰もがそう思ったが…。
 ▼ 199 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:56:19 ID:Ej1Ilnsc [11/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「SET IGNITION」

 ジャマトが向かった方向より少し奥より、機械音が鳴る。

「……ふっ!」

バキッ!


蛾ジャマトの群れ「モ ガ シ ク !?」

 その機械音の主である男が颯爽と現れて回し蹴り。ジャマトは思わず怯む。

浮世英寿「違う世界だろうがやることはおんなじだ。この世界を守るために、協力させてもらう」

アンズ「英寿!来てくれたんだ!」


蛾ジャマト「モ ガ シ … !」

浮世英寿「変身!」

「REVOLVE ON」
「DYNAMITE BOOST!!」

「GEATS \!READY…FIGHT!」

仮面ライダーギーツ\「今回も、勝つのは俺達だ」

ジムトレーナー達「英寿さんが来てくれた!」「いけるぞ!」「一転攻勢だ!」
 ▼ 200 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:56:38 ID:Ej1Ilnsc [12/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「助太刀するぜ。お洒落なくノ一さん…でいいのか?」

アンズ「おしゃ…!?ああもう!あたいの名前はアンズ!心強いのはいいけど、今は戦いに集中!」

仮面ライダーギーツ\「はいはい…っと!」


蛾ジャマトの群れ「モ ガ シ … !」


「BLADE」

仮面ライダーギーツ\「こういうの、タイクーンがいれば楽勝なんだろうな…はあっ!」

 自身の世界で、かつて共に戦った仲間の名を出してぼやきながらも、加速音と共にギーツ\は瞬間移動、何もない宙を走り、得物の剣でジャマト達を切り裂いていく。

アンズ「素早い動き……まさか…英寿ってニンジャの末裔だったりする…?」

仮面ライダーギーツ\「まさか」

アンズ「違うんだぁ…ま、いっか!みんなも続くよ!」

ジムトレーナー達「御意!!」

 ▼ 201 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:57:10 ID:Ej1Ilnsc [13/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《病院》

ソラ・ハレワタール「……また、出たんですね」

虹ヶ丘ましろ「そうみたい…」


 現在療養中のソラ。肉体的な疲弊は既に回復しているものの、時折彼女の忌まわしき記憶が脳裏をよぎり、まともに戦える状態ではない彼女は、今のこの状況をもどかしく感じていた。


ソラ・ハレワタール「こんな時こそ、ヒーローの出番なのに……!」

虹ヶ丘ましろ「今は、皆を信じようよ。今私達に、できることをやり遂げて、備えないと」

ソラ・ハレワタール「そう…ですね」

虹ヶ丘ましろ(ソラちゃんもわかってはいるけど、やっぱり全く焦らないわけないよね)

虹ヶ丘ましろ(私も、同じだもん)



ソラ・ハレワタール「英寿さん…レッドさんに皆さん…どうかご無事で…!」

虹ヶ丘ましろ「私達も、頑張って見せるから…!」

 ▼ 202 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:57:29 ID:Ej1Ilnsc [14/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《セキチクシティ》

アンズ「マタドガス!10まんボルト!!」
マタドガス「マータドガーーース」

蛾ジャマトの群れ「モ ガ シ ク!?」


アンズ「ロズレイドはリーフストーム!」
ロズレイド「ロォォォーズ、レェェーーイッ!!」

蛾ジャマトの群れ「モ ガ シ ク ラ !?」

 轟く電撃、吹き荒れる木の葉の嵐。
 百鬼夜行のごとく現れるジャマト達を薙ぎ払うアンズとポケモン達。


仮面ライダーギーツ\「ここからがハイライトだ!」

「BOOST CHARGE!」

 ギーツバスターQB9を操作し、ブーストチャージ。ソラ・ジャマトとの決戦時はブレードモードで使用したが、今回は再度切り替えたレールガンモードで発動した。

「BOOST TACTICAL VICTORY!!」

仮面ライダーギーツ\「はああっ!」

キャンプボーイ「これはっ…!」

アンズ「なんて力…さっきまで、剣かと思ったら銃まで…っ!」
 ▼ 203 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:57:44 ID:Ej1Ilnsc [15/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 凄まじいエネルギー弾が、その銃身から放たれ、前方のジャマト達を消し飛ばす。
 その後に立て続けに襲ってくるジャマトを、瞬間移動で回避しながら、的確にギーツバスターQB9で急所を狙い撃ち。1体、また1体とジャマト達を撃破していく。

ジムトレーナー達「分身…!?」「いや、あれは瞬間移動だ…!」「速過ぎる!」

アンズ「…ううん、忍者なんてものじゃない。あんなの、人間技じゃない…だけど、怪物みたいにも思えない」

 神の力を存分に発揮し、目まぐるしく駆け巡っていくその姿には、思わず圧巻されていたアンズ達。

 バックルについているブーストスロットルレバーを1回操作、炎のような青いエネルギーを手足に纏ったギーツは、ジャマトの残党へと突貫していく。

仮面ライダーギーツ\「はあああっ!」

「BOOST \ STRIKE!」

 エネルギーを纏った格闘攻撃を放つ必殺技・ブースト\ストライクを発動。創世の力で作り出したブラックホールへと、残りのジャマトを殴り飛ばし、また蹴り飛ばしていき、ジャマトの軍勢が徐々に数を減らしていく。

アンズ「あんた…本当に一体何者なの…?」

仮面ライダーギーツ\「何者でもない。ただのスター・オブ・ザ・スターズ・オブ・ザ・スターズさ」

アンズ「何それ…けど、ありがとう!よーし皆の者!あたい達もまだまだ行くよ!」

 英寿の加勢に勢いづいたセキチクジムトレーナー達も、迫りくるジャマトへの反撃。

ミニスカート「どくタイプの恐ろしさはここからよ!フシギバナ!どくどく攻撃!」

フシギバナ「バナバナー!」

 フシギバナから放たれる猛毒がジャマト達を襲う。やはり有効なようであり、猛毒の継続ダメージがジャマト達を弱体化させていく。
 ▼ 204 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:58:01 ID:Ej1Ilnsc [16/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キャンプボーイ「同時攻撃だ!」
ピクニックガール「おっけー!」

キャンプボーイ&ピクニックガール「ニドキング!ニドクイン!だいちのちから!」

ニドキング「ニドォォォ!」
ニドクイン「ニィィィド!」

 パルパークへ進行していくジャマト達を阻むように放たれただいちのちから。毒で体力が削れたジャマトをそのまま逃がさず刈り取っていく。単騎で強いアンズとそのポケモン達、そして英寿に対し、アンズのもとで修行を積んだ精鋭のトレーナー達は連携をとってこちらもジャマトの数を減らしていく。

ミニスカート「クサイハナ、ラフレシア、ドレインパンチ!アーボックはどくづきよ!」

クサイハナ「ハナァ〜〜」
ラフレシア「ラァァッフゥ!」
アーボック「シャーーーボッ!」

ミニスカート「フシギバナ達!あたし達も決めるよ!3匹一斉にヘドロばくだん!」
フシギダネ「ダネフシー!」 フシギソウ「フッシャー!」 フシギバナ「バナァ!」

 残り2人のトレーナーの手持ち全てで一斉攻撃。

アンズ「これでトドメよ!モルフォン、むしのさざめき!」

モルフォン「モルフォーッ!!」ビィィィン!

 羽をはばたかせ、強烈な振動を放ち、向かってくるジャマトに直撃。

 ついに周囲を襲っていたジャマトの軍勢は全滅。セキチクシティの防衛に成功した。
 一番先に町の防衛に成功したここセキチクシティを皮切りに、他の町も次々に防衛成功の報告が上がり、誰一人死傷者はいない。

 ここ数日で、ポケモンバトルこそないものの、対怪物の戦いに慣れてきたカントー地方全土のトレーナー達は着実に腕が上がっているのである。

浮世英寿「見せてもらったよ。心強い仲間が他にもいて、安心して背中を任せられた」

アンズ「助太刀感謝するよ、英寿。へへっ、レッド達ばっかりじゃないのさ。カントー地方のトレーナーでレベルが高いのはね!」

 無事を見届け、英寿は他の町へと移動を開始。アンズ達も次の襲撃に向け、守りを固めていくのであった。
 ▼ 205 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:58:16 ID:Ej1Ilnsc [17/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《マサラタウン》

レッド「…!」

ラプラス「らぁーぷ」


 英寿とアンズがセキチクシティを守り切って少し経った頃、レッド達もまたジャマトとの戦いに勝利した。

 ここはマサラタウン。小さな田舎町で、レッド、グリーン、そしてリーフの故郷。ここを防衛していたのはレッド、そして四天王前任者の1人であるキクコ、そして現在のセキエイ高原ポケモンリーグのチャンピオンであるワタルだ。


バサッ!

グリーン「そっちも終わったみたいだな」
プテラ「キシャアアア!」

リーフ「私達も終わったところよ!」
カイリュー「ばうっ!」


キクコ「フン!あんた達にしては遅かったじゃないか」
ゲンガー「げんげろげーん」

 ゴーストタイプのポケモンを主力としている老婆・キクコ。四天王在籍時は3番手として手強い相手であった。

ワタル「町の人達も無事だ。それに他の町でも、無事防衛されたみたいだね」

レッド「…」ヨカッタ
 ▼ 206 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:58:58 ID:Ej1Ilnsc [18/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 3人はこの町にあるポケモン研究所へと訪れる。
 ワタルとキクコは次の防衛に向けてリーグへと帰還した。途中、リーフによって一時は呼び留められた際には、


キクコ「あいつも、昔ならこれぐらいの怪物、造作もなかっただろうにね。全員無事と分かった以上長居は無用だよ。あんたらだけでさっさと行きな!」

 とのこと。彼女はオーキドと旧知の仲であったが、全国を渡り歩いていた強いポケモントレーナーだった彼が今のようなポケモン博士となって以降、キクコは「今じゃ見る影もない」と興味も示さなかった。

 …だが、「全員無事だから長居は無用」を聞き逃さなかったリーフは、微笑みながら2人を見送る。違う道を歩いていても、全く心配していないわけではないのだ。


《オーキド研究所》
オーキド「よくぞ無事じゃったのおお!!」

グリーン「うわ、じいさん泣き過ぎだっつーの」

リーフ「博士こそ、無事で何よりです!」

レッド「…」ウンウン

 ポケモン研究の権威・オーキド博士。
 彼のようにポケモンの生態について様々な分野から研究をしている人物こそ、通称「ポケモン博士」。また、グリーンの祖父でもある。
 かつてレッド達3人に最初のパートナーとなるポケモンと、出会ったポケモンを記録していくポケモン図鑑を与え、彼らの成長を時に優しく、時に厳しく見守っていた。
 ▼ 207 ovpJ0.R7ps 25/12/04 20:59:20 ID:Ej1Ilnsc [19/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


オーキド「異なる世界から来た侵略者のクラムに、異なる世界から来た救世主の英寿君にソラ君、ましろ君。話はジムリーダー達からも聞いとるよ」

リーフ「皆が来てくれなかったら、流石にきつかったです。本当に助かりました!」

グリーン「とは言えまだ安心できねーんだよな。未だにジャマトの被害は絶えないし敵の本拠地もまだわからねーしでさぁ。このまま防戦一方って訳にもいかねーって時に、ソラは不調だしな」

レッド「……」

リーフ「そうねぇ…あそこも無事だと思うけど、ソラちゃんはまだ弱っているのかしら…」

オーキド「あの子が憧れていたヒーローというものを否定するような言葉の数々…精神的に追いつめるとは残酷過ぎるわい」

グリーン「それをやっていたあのクラムってクソ野郎は、その自覚もねーしな。胸糞悪いことしやがるぜ」

レッド「…… ……」

オーキド「…うむ。そうした方がよいわい。ソラ君のことも気がかりじゃが、やはり3人とも自分の家の事も気になるじゃろう」


 「一旦、みんなは自分達の家族の無事を確認しよう」というレッドの提案に、オーキドも他2人も頷き、話し込んだ3人は研究所を出て、レッドとリーフは母親、グリーンは姉のナナミの安否確認のため、一旦それぞれの自宅へと帰った。

 その後は、今なお療養中のソラの元へお見舞いに行く約束をして…。
 ▼ 208 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:41:41 ID:Ej1Ilnsc [20/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#8 蝕む悪夢、照らす光
《病院》

ソラ・ハレワタール「……」

虹ヶ丘ましろ「…」ギュッ


 ベッドで上体を起こし、悔しさを表情に出しているソラ。本来、自分もヒーローとして、町や人、ポケモンを襲うジャマトと戦わなくてはならないのに、ドクターストップと、脳裏に焼き付いたあの拷問の記憶が邪魔をする。無理にでも行こうとすれば身体が震え、変身すらままならない。
 親友のましろも、そんなソラを1人にできず、彼女の手を握り、片時も離れない。悔しいのは、ましろもなのだ。


ソラ・ハレワタール「皆さん…どうかご無事で…」

 そんな時だった。


 コンコン、とドアの向こうからノックの音が聞こえる。はーい、とましろが返事をし、ドアを開ける。そこには…
 ▼ 209 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:45:45 ID:Ej1Ilnsc [21/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「よっ」

虹ヶ丘ましろ「え、英寿さん!」

ソラ・ハレワタール「英寿さん!無事だったんですね!」

浮世英寿「まぁな。俺が負けるわけないだろ?」

 セキチクシティの防衛を終えた英寿は、ソラの元に足を運んでいた。仲間の無事を確認して歓喜の声を上げる2人。2人はその後、英寿から他の町もすべて無事であることを聞き、ようやく胸を撫で下ろしたのだった。



虹ヶ丘ましろ「英寿さんも、私達みたいに変身して戦うけど、やっぱり来た世界が違うから、変身するための道具も違うんですね」

浮世英寿「俺のいた世界では、俺達が戦ってきた怪物・ジャマトから人間を守り、ジャマトを倒していたんだけど、それをやる奴がゲームの参加者ってことになっててな」

ソラ・ハレワタール「ゲーム!?」

 町の状況を一通り話し終えた英寿。ソラとましろは彼の持つ未知の力、「仮面ライダー」の力について聞き、その流れで彼のいた世界、そしてその世界でかつて行われていた「デザイアグランプリ」という催しについて話を聞いていた。

浮世英寿「そ。世界を救う戦いは、見世物にされてた。その見世物の参加者には、このベルトとかのような変身道具一式が与えられてた。とりあえずそう考えてもらえば良い」

虹ヶ丘ましろ「ひどいよ…じゃああのクラムも、こうやって侵略することを実はゲームのように楽しんでるんじゃ…!?」

浮世英寿「心の底ではそう考えてる…って言えるかもしれないし違うかもしれない。ま、正義面してやってることはどれもこれも悪辣過ぎるサイコ野郎なのは違いない」

 ▼ 210 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:46:13 ID:Ej1Ilnsc [22/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「…なるほどね。君らの世界は、地上とスカイランドがあって、ソラはそのスカイランドから来たってか」

浮世英寿「おまけにましろに至っては混血児とはなんとも珍しいじゃん。んで、お仲間のプリキュア達と一緒に、世界を救うため戦ってたんだな」

虹ヶ丘ましろ「はい。最初は…ソラちゃんや…今私達の世界にいるエルちゃんとの出会いは夢かと思っちゃって、びっくりしました」

浮世英寿「そりゃあ急に、空から女の子が!なーんて、しかも急にふわっと着地したなんて、夢だと思う気持ちもわかる」

ソラ・ハレワタール「私も、はじめてスカイランドから地上に来たときは、見るものすべてに驚いちゃいました…あはは!」


 英寿の話が終わり、反対に英寿もソラやましろが持つ「プリキュア」の力、そして彼女達の住む世界、とりわけソラが住む「スカイランド」についての話を聞いていた。
 ビルに信号、エスカレーターに携帯電話…人間にとっては当たり前な文明の利器も、ソラのようにスカイランドの住民にとってはどれも理解を超えたものである。もっとも、科学の概念がないからではあるが。
 反対にスカイランドは、人間でいう文学の中のファンタジー世界を絵に描いたようなものであり、空に浮かぶ島のような国である。人語を扱う人間や鳥のような様々な種族が当たり前のように共存する他、「スカイジュエル」といったその国では当たり前のようにある宝石の文明が築き上げられている。国の道具を動かす動力源や物々交換の際の通貨、「スカイランド最強のヒーロー部隊」として国を守護する近衛部隊の武器として加工されたりなど、その用途は多岐にわたる。
 他にも様々な異文化があり、2人やその仲間は何度も交流している。ソラやましろの世界での戦いが終わった後も、ソラやその仲間のスカイランド出身者は、ましろの世界とスカイランドを行き来し、交流はずっと続いている。

 それから、3人はお互いの世界についての理解を深め合った。



浮世英寿「っと、そろそろお暇するかね。早く元気になるの、待ってるぜ」

ソラ・ハレワタール「はいっ!英寿さんもお気をつけて!」
虹ヶ丘ましろ「ありがとうございましたー!」

 3人が話し終えた頃でも、まだ日が明るい。少しは元気が出た2人は、病室から出て、散策を始めた。
 とはいえ、いつまた敵が襲撃してくるかもわからず、今外で襲われたりでもしたらましろしか戦えないため、院内に限るが。
 ▼ 211 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:47:37 ID:Ej1Ilnsc [23/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「……」

 窓から外を見る。今はジャマトの襲撃も止み、静かな光景。だが人の姿もポケモンの姿もあまりいない。

虹ヶ丘ましろ「本当に、この間までは平和に過ごしていたんだよね…みんな」

ソラ・ハレワタール「きっとそうですね。人も、ポケモンさんも、今は皆さん、家に引きこもっている方が多いと聞きました。活気が、全然ない…」


 病院も面会はできる限り控えるよう呼び掛けているが、それで人の出入りが全く途絶えたという訳でもない。このような状況でも、やはり各々大切な人のお見舞いに来る人はいるのだ。



 院内の少し開けたところにある庭。以前ソラが、レッド達に自身が置かれていた状況を伝えたあの場所。ここにはまだ、少しだが人やポケモンがいる。
 ポケモンを治療するポケモンセンターとは別に建てられたこの病院で、人とポケモンが触れ合える唯一の場所である。


トレーナー「ここもいつか狙われちゃうのかなぁ」
クサイハナ「ハナ〜…」

トレーナー「だ、大丈夫よ!この町を守ってくれるポケモントレーナーの他に、あの狐みたいなヒーローに、水色と白色の女の子ヒーローもいるんだもの!」

ソラ・ハレワタール「くっ……」

 周りのトレーナーの声が聞こえる。今話題に上がった「狐みたいなヒーロー」、「水色と白色の女の子ヒーロー」とは紛れもなく仮面ライダーギーツと自分達プリキュアのことである。その内のプリキュア、すなわち自分達は今戦えない状況にあることを知らない人も少なくない。
 ▼ 212 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:48:52 ID:Ej1Ilnsc [24/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
子供「えーん、こわいよー!」

ソラ・ハレワタール「はっ…!」

 このようにいつまたジャマトが襲ってくるかもわからない状況、強がっている者や強がれない者もいる。特に子供にとっては大いなる恐怖だろう。


大人「あぁ〜、大丈夫大丈夫!ヒーロー達を信じよう!ねっ!」

子供「えぇ〜〜ん!」

 近くにいた大人が宥めようとするも泣き止まない子供。
 ソラとましろはお互い視線をやり、頷く。

 ソラはその子の元に歩いて行った。


子供「えーん!」

大人「あぁ〜困ったなぁ〜…おや、君は?」

 その大人がふと気づくと、泣いている子供の近くにはソラがいた。そして…
 ▼ 213 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:49:25 ID:Ej1Ilnsc [25/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そっ…


子供「え〜んえ〜ん…えぐ……うぇ?」

 頭をそっと撫でられたことに気づいた子供は泣き止み、振り向くとソラが微笑んでいた。

ソラ・ハレワタール「ヒーローは、泣いている子供を絶対に見捨てません」

子供「ふえぇ…」

ソラ・ハレワタール「今は泣いてしまう程怖くても、その先にある平和な世界、みんなの笑顔は、ヒーローが必ず取り戻してくれます」

ソラ・ハレワタール「相手がどんなに強くても、正しいことを最後までやり抜く。それがヒーローです」

 ソラは励ましながら子供の頭を撫で続ける。少しずつ、涙が引いてきたようだ。

ソラ・ハレワタール「この世界は、人とポケモンさんが共に生きる素晴らしい世界。そんな世界は、絶対にあの怪物達には渡しません。だから、ヒーロー達は戦っているんです」

ソラ・ハレワタール「必ず、ヒーローたちが平和を取り戻します。だからその時は、今泣いちゃった分。ううん。それよりももっともっと、笑いましょう!ねっ?」

子供「ぐずっ……うん……うん!!」

ソラ・ハレワタール「ふふ、よかった」

 子供がすっかり泣き止み、ソラは近くで宥めていた大人に「失礼しました」と一礼し、その場を去る。
 大人も彼女にお礼を言い、見送った。

大人「あの子、まるでヒーローみたいだったなぁ」
 ▼ 214 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:49:58 ID:Ej1Ilnsc [26/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 先程ソラが子供に向けて言った言葉。

「ヒーローは泣いている子供を絶対に見捨てない」
「相手がどんなに強くても、正しい事を最後までやり抜く。それがヒーロー」

 ソラ・ハレワタールが大切にしている「わたしのヒーロー手帳」。
 「絶対ヒーローになるぞ!」という夢を持つソラ自身の教訓のようなものである。彼女がヒーローを志すようになったきっかけは、自身が小さい頃に、ヒーローに助けられた。
 そしてヒーローになるべく、日々修行をし、ヒーロー手帳にもヒーローとは何たるか、といった事柄を書き連ねる。もともと彼女がましろに会う前に持っていたものは、ソラシド市で敵に破られてしまったのだが、その後友達になったましろから新しい手帳をプレゼントされ、それを二代目のヒーロー手帳とした。
 今でも大切に持っており、ソラの教訓を書き連ね、実行していることだけは変わらないが、同時に大切な友達からもらった、大切な宝物でもある。


虹ヶ丘ましろ「やっぱり、ソラちゃんはヒーローだよ。本当に帰ってきてくれて、よかった」

ソラ・ハレワタール「私なんて、まだまだ未熟ですよ」


「未熟でも、いいじゃねえか」

 ふと声が聞こえ、振り向く2人。その声の主は…


グリーン「未熟なら、まだまだこれから伸びる、進化していくってことだろ?頑張り甲斐あるじゃねえか!」

リーフ「ソラちゃん!元気してた?」

レッド「…」

虹ヶ丘ましろ「グリーンさん!皆さんも!」

ソラ・ハレワタール「皆さん!来てくださったんですね!」

 英寿同様、先程まで町の防衛に尽力していたグリーン、リーフ、レッドの3人であった。
 ▼ 215 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:51:06 ID:Ej1Ilnsc [27/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


ソラ・ハレワタール「これが、ポケモンさん…!」

ピカチュウ「ピッカチュ!」
イーブイ「ぶいぶいっ!」

 クラムに囚われている間、モニター越しにその存在を確認することしかできなかった、この世界に生きる不思議な生き物、ポケモン。
 クラムがそう呼称していたジャマトとは全く異なる、これこそ本物のポケモンを改めて目の前で見て、ソラは目を輝かせていた。

虹ヶ丘ましろ「さっきまでは一緒に戦う心強い仲間だったけど、改めてみると本当に不思議な生き物だね〜!」


 レッド達3人はポケモン達をモンスターボールから外に出している。
 中でも、レッドとリーフの相棒であるピカチュウとイーブイは、早速ソラとましろの注目の的だ。

ソラ・ハレワタール「とっても可愛いですね〜ましろさん!」

虹ヶ丘ましろ「うんうん!うわ〜もふもふだぁ〜♪」
イーブイ「ぶい〜♪」

 イーブイを抱きかかえ、毛並みに夢中なましろ。イーブイの方も人懐っこく、ましろにすっかり気を許している。
 ▼ 216 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:51:26 ID:Ej1Ilnsc [28/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「…」ニコッ

ピカチュウ「ピカピ〜カ♪」

ソラ・ハレワタール「わ、私も良いんですか?」

レッド「…」イイヨ👍

ソラ・ハレワタール「ありがとうございます!それじゃあ失礼しますね…はわ〜〜!」

ピカチュウ「チャ〜♪」

 ソラはレッドのピカチュウを抱きかかえ、円らな瞳に赤い頬、その容姿を目の前に移したことで更に感激する。


虹ヶ丘ましろ「よしよ〜し♪」
イーブイ「ぶいぶい〜♪」

 ましろは抱っこしているイーブイを撫でている。その光景を見てソラもひらめいたような顔をした。

ソラ・ハレワタール「私も、ピカチュウさんを撫でてみたいです!…ダメですか?」

レッド「…!」イイヨ👍

ソラ・ハレワタール「良い…ってことですね、ありがとうございます!」

 彼の言葉はソラには聞こえてはいないものの、頷きながら親指を立てるレッドを見て承諾されたと思い、ソラはピカチュウを撫でる。

レッド「!」
グリーン「あ、でも待て!」

ソラ・ハレワタール「へっ?」
 ▼ 217 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:51:47 ID:Ej1Ilnsc [29/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 何かを見て静止をかけるレッドとグリーン。ソラは思わず振り向くが時すでに遅し。彼女の手が伸びた先は…



バチッ!

ソラ・ハレワタール「ひゃんっ!?」

ピカチュウ「ピ…!?」オロオロ

 ピカチュウの赤いほっぺ……つまり電気袋だった。

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん、大丈夫!?」

ソラ・ハレワタール「は、はい…!大丈夫です!今のって、静電気ですか!?」

グリーン「あちゃ〜…遅かったか」

レッド「…!…!」


 電気袋に触れ、静電気に驚いたソラは思わず手を放し、触られたピカチュウは着地してすぐソラを気にかける。


虹ヶ丘ましろ「い、今のは何なの?」
 ▼ 218 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:52:02 ID:Ej1Ilnsc [30/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーフ「ええっと…ピカチュウのそのほっぺ、実はすごい量の電気をため込んでいる袋なんだ。だからそこだけは触らない方がいいかも。ごめん!言うの遅くて!」

ソラ・ハレワタール「で、電気袋!?こんなに小さいのに、そんなに電気がたまってるんですか!?」

グリーン「あ、だからそこ触るなって!」

バチッ!

ソラ・ハレワタール「きゃんっ!」

レッド「…」アチャー

グリーン「興味津々なのはいいけどよ…」

リーフ「あわわわ、だ、大丈夫〜!?」

ソラ・ハレワタール「へ、平気…です…あばばば…」

 自ら触ってしまい二度目の静電気はより痛かった…。

 ▼ 219 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:52:17 ID:Ej1Ilnsc [31/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「ふんぬぬぬぬ…!」

カイリキー「リキィィィ…!」


リーフ「うわ〜…ソラちゃんすっごい力持ち…」

グリーン「力持ちなんて次元じゃねぇぞあれ…」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃーん、頑張れー!」

レッド「…!」フタリトモガンバレ


 グリーンのポケモンの1匹、カイリキー。4本の腕を持つかくとうタイプのポケモン。
 今、カイリキーはその4本の腕で、生身のソラ・ハレワタールと力比べをしている。

 片や片手だけでも山を動かし、あらゆる格闘術を得意とするポケモン。
 片や人並外れた身体能力だけでなく、正拳突き1発で自分より大きな岩をきれいに真っ二つにしたり、並の握力計をも容易く破壊したりする程、その華奢な見た目からは想像もつかない腕力を持つスカイランド人。

 傍から見れば明らかにソラが不利そうに見えるこの力比べが意外にも両者拮抗しており、気が付けば周りにいた人達が観客のごとくぞろぞろ集まってきた。

「あっちの嬢ちゃん強いじゃねーか!」「あのグリーンさんのカイリキーと互角…!?」「嬢ちゃんもカイリキーも頑張れー!!」
 ▼ 220 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:52:39 ID:Ej1Ilnsc [32/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「くぅぅぅ〜〜!!」

カイリキー「ムギギギギ!」



グリーン「……なぁ、プリキュアって、みんなあんな感じなのか?」

虹ヶ丘ましろ「えーっと…変身しなくてもあんなに力が強いのは、ソラちゃんだけかなぁ…」

グリーン「マジかよ…」

レッド「……!」


「いけー!」「がんばれー!」

ソラ・ハレワタール「うっ……りゃああああああ!!!」

リーフ「あっ!」

カイリキー「リキッ!?」

ズザザザザー!


「うおお!?」「嬢ちゃんが押してる!!」「カイリキーも負けるなー!」
 ▼ 221 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:53:11 ID:Ej1Ilnsc [33/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カイリキー「リッ……キイイイィィィィィ!!!」

ソラ・ハレワタール「ひゃあああ!?」


ズザザザザー!


「今度はカイリキーが押し返した!」「いけいけー!」「嬢ちゃんもファイトー!」


ソラ・ハレワタール「くぅ…!あなた、強いですね…!」

カイリキー「リキキ、リキィ!」(お前もな、お嬢)


グリーン「……これ決着つくか…?」

虹ヶ丘ましろ「さぁ…」

レッド「…!」ガンバレ、ガンバレ

リーフ「レッドはもう完全に夢中ねー」

グリーン「こうなっちまったら、こいつだけは終わるまで離れねえからな…」

 ▼ 222 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:54:12 ID:Ej1Ilnsc [34/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…」

カイリキー「フゥ…フゥ…フゥ…フゥ…」


レッド「…!」

グリーン「やっと終わったか…お前ら、ほんとお疲れだぜ」


 結局、ソラもカイリキーも折れずに一進一退の攻防を繰り広げたその結末は、両者共に体力の限界が来たことによる共倒れに終わった。
 1人と1匹はお互い頭を向け合うように大の字で寝転がっていた。


「すげー、引き分けかよー」「熱い勝負にありがとうだ…!」「どっちもかっこよかったよー!」


虹ヶ丘ましろ「ソラちゃーん!カイリキー!お疲れ様ー!」

リーフ「ナイスファイトだったわよー!」

 両者に歓声が送られる。そして当人達はというと…

ソラ・ハレワタール「…えへへっ、お手合わせ、ありがとうございました♪」

カイリキー「リキッ!」

🤝ガシッ!



 よっこらしょ、とゆっくり立ち上がり、お互いの健闘を称えながら固い握手を交わした。



ソラ・ハレワタール「よしよ〜し♪」
ピカチュウ「チャ〜♪」
エーフィ「ふぃあ〜♪」

レッド「…」フッ…

 力比べが終わった後、ソラはレッドのピカチュウ、エーフィと戯れていた。2匹と同じ目線の高さまでしゃがみ、ピカチュウを抱きかかえながらエーフィを優しく撫でる。先程まで電気袋を触ってしまっていた時とは打って変わって、慣れた様子で2匹を相手にしている光景は、見ているレッド達にとって微笑ましい光景だった。
 ▼ 223 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:54:32 ID:Ej1Ilnsc [35/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーフ「ソラちゃんって、普段から子供とか、動物と一緒に遊んだりするの?」

ソラ・ハレワタール「普段から…ではないですね。歳の離れた弟がいたり、あとは赤ちゃんのお世話もしたことがあるくらいです」

グリーン「まるで子守みたいに慣れてたもんだからな。オレも気にはなってたんだが…どっちも人だろ?それだけにしてはずいぶん順応が早いじゃねえか」

ソラ・ハレワタール「皆さんが優しいからですよ〜♪」
ピカチュウ「ピカ〜♪」
エーフィ「ふぃ〜♪」

レッド「…」ニッコリ

ソラ・ハレワタール「それに……ふふふっ!」チラッ

レッド「?」

虹ヶ丘ましろ「どうしたの?」

ソラ・ハレワタール「なんだか…こちらのレッドさんも優しいから、そんな優しい人に、ポケモンさんも似たのかなって思いまして!」

グリーン「こっちの…」

リーフ「レッド…?」

レッド「???」
 ▼ 224 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:55:44 ID:Ej1Ilnsc [36/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


レッド「!?」
グリーン&リーフ「ソラ(ちゃん)の弟の名前と同じぃ!?」

虹ヶ丘ましろ「す、すごい偶然!?」

ソラ・ハレワタール「私の大切な家族です!この世界のレッドさんも、いい人でよかったな〜って、今でも思います♪」

レッド「///」

グリーン「いや〜びっくりしたわ…オマエの世界にもレッドがいて…てことはあっちのレッドはスカイランド人って訳か」

ソラ・ハレワタール「はい!」

リーフ「うわ〜、ますます行きたくなっちゃう〜!ね、レッドもそう思うでしょ!?」

レッド「///」プイッ

グリーン「お、なんだよオマエ照れてんのか〜?」

レッド「…///」ウルサイナァ

虹ヶ丘ましろ「平和が戻ったら、お互いの世界を行き来、してみたい!この世界、今度はゆっくり回りたいな!」

ソラ・ハレワタール「おぉ!それはいいですね!あげはさんやツバサ君、エルちゃん達も呼びましょうよ!」

虹ヶ丘ましろ「うんうん!」


 異世界交流への楽しみを益々膨らませていく一同。レッドはただただ顔を赤くしていた。
 こうしてお互いの世界観を共有し合い、その後も楽しいひと時を過ごし、時間はあっという間に過ぎて行った…。
 ▼ 225 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:56:01 ID:Ej1Ilnsc [37/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 レッド達はそれぞれマサラタウンの自宅およびトキワシティへと戻っていき、解散した一同。
 病院での夕飯を終え、日が落ちるにつれ、ソラの顔が引き締まる。

 また、戦いの時間が近づいているんだ。今の自分が勝つべき相手、囚われていた間に受けた記憶。
 皆の戦線に参加して力になりたいと心から思う彼女の意思に反し、呪いのように遮ってくる記憶。


『私、もう……戦いたくないっ!!』


 かつて彼女が自身の世界にいた頃、敵の策略で憧れの人物を人質にとられてしまい、それが原因で心が折れてしまったことがある。
 あの時はヒーローになる事さえ一時は諦めてしまう程に絶望し、プリキュアに変身できなくなってしまった。

 それらを乗り越え、結果的にクラムの洗脳のような精神攻撃にも屈することのない今のソラ・ハレワタールというヒーローがいるが、今度は心が折れてなくても記憶が自身に纏わりつく。意思に反して戦いを妨げられ、戦うべき時に戦えない現状がもどかしい。


 ソラは消灯時間まで瞑想にふけ、精神を落ち着かせる。消灯時間になり、「よし」と気合を入れる。
 2人はどちらもそのまま布団に入ったのだが…
 ▼ 226 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:57:36 ID:Ej1Ilnsc [38/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《病棟・深夜》

ソラ・ハレワタール「……ん」

ムクリ


 深夜、入院している一般の患者も、ずっと付き添うことを特別に許可されたましろも寝静まっているこの時間。ソラはまだ眠りについてはいない。
 だがむしろそれは好都合だ、そう考え、ソラはこっそりと病室を抜け出す。

 病院を抜け、ヤマブキシティから出て適当な道路に出る。そして…


ソラ・ハレワタール(スカイミラージュ…!)

 そう声を出そうとミラージュペンを構えたその瞬間。


『あの化け物は我々ヒーローにとって、倒すべき敵なのです』
『あそこにいるのは化け物で、その化け物と共にいるのはヒーローをこの地上から滅ぼそうとしている者共』

ソラ・ハレワタール「ッ!!!」


カタッ……

ソラ・ハレワタール「はぁ…はぁ……ぐうぅ…!」ズキズキ…

 またしても、囚われていた頃の記憶が彼女の意思を邪魔しに、嫌でも脳裏に蘇る。
 今度は最初にニビを襲撃していたソラ・ジャマトとその他の雑兵が、レッド達と彼らのポケモン達を襲っていた時の映像を見せられていた記憶だ。
 ▼ 227 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:57:54 ID:Ej1Ilnsc [39/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール(まだ…ダメなんですか…!あうぅ…!)

 激しい頭痛に、胸が締め付けられるような痛みに、耐え切れずミラージュペンを落としてしまう。
 まただ。変身しようと、戦う意思を見せようとした時には決まってこうなる。
 あの時、力を振り絞ってヤマブキシティに来れた時は大丈夫だったのに…!

ソラ・ハレワタール「はぁぁっ……がぁぁぁ…!」

 激痛のあまり這いつくばってしまい、それでもなおミラージュペンを拾おうと手を伸ばすが、届かない。
 それどころか、地面にのたうち回ってしまう。


ソラ・ハレワタール「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

 呼吸を整え、落ち着かせるソラ。

ソラ・ハレワタール「なんで…なんでなんですか…!」

ソラ・ハレワタール「皆さんのおかげで気持ちが和らいで…それに…十分精神を落ち着かせたはずなのに…!」

ソラ・ハレワタール「よりにもよって、変身しようとした直前で、こんな……!」
 ▼ 228 ovpJ0.R7ps 25/12/04 22:59:27 ID:Ej1Ilnsc [40/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「夜中に丸腰のお嬢1人は危ないぜ?」

 不意に聞こえた声。身構えながら振り向くとそこにいたのは英寿だった。

浮世英寿「こんな夜中までお疲れさん」

ソラ・ハレワタール「英寿さん…!?」





浮世英寿「そうか。まだ厳しそうか」

ソラ・ハレワタール「はい…すみません。未だにこんな調子で…」

浮世英寿「謝る事なんてないさ。それだけ一生懸命に戦ってんだからさ。いつかは勝てるさ」

 2人は夜の静寂に包まれ、夜空を眺めていた。
 少しの間沈黙が流れ、先に破ったのは英寿だった。

浮世英寿「なぁソラ。何で、クラムは今回みたいな騒動を起こしたんだと思う?」

ソラ・ハレワタール「…」
 ▼ 229 ovpJ0.R7ps 25/12/04 23:00:07 ID:Ej1Ilnsc [41/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 英寿の投げかけた疑問に、少しだけ考えるソラ。そして…

ソラ・ハレワタール「私にも、わかりません。なぜ、皆さんの居場所を奪おうとしてまで、自分の居場所を主張しているのか」

浮世英寿「…そっかぁ。ま、そうだよな。俺にさえわからんよ。悪党の気持ちなんて」
浮世英寿「けど、たとえあいつに悲しい過去が仮にあったとしてもだ。今現在やってることは許されないよな」
浮世英寿「実際のところ、あいつの気配を感じた時、特にあの世界の人間に因縁があったようには見えんかったしな」

ソラ・ハレワタール「英寿さんでも、わからないんですか…」

浮世英寿「天才にもわからないことはあるなんて、世の中面白いよなぁ。……あんな外道絡みの事じゃなきゃな」

 虚しく吐き捨てる英寿。

ソラ・ハレワタール「……正しいとはなんなのか」

浮世英寿「ん?」

ソラ・ハレワタール「正しいとはなんなのか、ヒーローはずっと考え続けなければいけない……私の憧れの方が、教えてくださったヒーロー像です」

浮世英寿「ほう」

 ヒーロー手帳にも記したその言葉をつぶやき、興味を引かれた英寿は聞き入る。
 ▼ 230 ovpJ0.R7ps 25/12/04 23:00:25 ID:Ej1Ilnsc [42/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「正しいとは人によって違うんだって、あの方がそう教えてくださったんです。あの時私は、ある方に頭ごなしに『あなたは間違っています』って言って、傷つけてしまったことがあったんです」

ソラ・ハレワタール「その方にも辛い過去があり、それを乗り越えたうえでの考えがあるのに、私のヒーロー像と違うからって、否定しちゃって」

浮世英寿「その反省も込めて、って言葉か」

 ソラは頷き、続ける。

ソラ・ハレワタール「あのクラムに何があって、ここを奪いに来てるかはわからない。……でも!」

ソラ・ハレワタール「だからって…力ずくで奪おうとして、多くの人を悲しませてまでやるなんて…それだけは絶対に間違ってます!」

ソラ・ハレワタール「この世界には人とポケモンさんが、私達の世界では人間やスカイランドに住む様々な種族、そしてアンダーグ帝国の方も…皆さん、それぞれの世界で生きている!時には国の境界を越えて手を取り合って生きている!なのに…」

ソラ・ハレワタール「それを踏みにじるのだけは、どんなことがあっても止めなくてはいけない……それは変わりません!」


 勢いよく立ち上がり、熱弁したソラは「はっ」と両手で口を押えすぐまた座り込んだ。

ソラ・ハレワタール「す、すみません!つい熱くなっちゃって…」

 うろたえるソラを見て、フッと微笑む英寿はソラの頭を撫でる。

ソラ・ハレワタール「わっ」
 ▼ 231 ovpJ0.R7ps 25/12/04 23:01:04 ID:Ej1Ilnsc [43/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「君は、強くて優しい」

浮世英寿「この世界から見ても、十分過ぎる程ヒーローじゃないか」

浮世英寿「本当は、戦いなんてなくても手を取り合える方が良いに決まってる。まぁ、あいつみたいに余程凝り固まった奴には通じないかもしれないけどなぁ…」

浮世英寿(あいつの存在そのもの的にも、不可能だろう)


 ふとある考えを思い出したかのように脳内に過らせながらソラを激励する。そして…

浮世英寿「ソラ。一つ教えてやる」

ソラ・ハレワタール「は、はいっ!」


 浮世英寿は彼女を正面から見つめ、こう言った。


浮世英寿「必ず勝ち抜く!そう信じた奴が、運を引き寄せる」

浮世英寿「だから君も、負けんなよ。クラムにはもちろん、自分自身にもな」

浮世英寿「必ず勝ち抜けると、それをただ信じろよ」

 言い終えた英寿は振り向き、「じゃあな」と片手をあげ、去る。

ソラ・ハレワタール「英寿さん!」
 ▼ 232 ovpJ0.R7ps 25/12/04 23:01:19 ID:Ej1Ilnsc [44/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ソラに呼び止められ、ピタッと足を止める英寿。振り向かない英寿に、ソラは頭を下げ、大きな声で…


ソラ・ハレワタール「ありがとうございました!!私、絶対に勝ち抜きます!!勝ち抜けるって、信じます!!」


 響いたその声に、英寿は少しだけ振り向き、

浮世英寿「応援してるぜ。ヒーロー」


 それだけ言い、英寿は夜の町へと歩いて行った。



《病室》

虹ヶ丘ましろ「もう〜、心配で部屋に来たらいなくなっててびっくりしたよぉ〜!」

ソラ・ハレワタール「ご、ごめんなさい…」

 月明かりが照らすソラの病室に来ていたましろに心配されていた。ソラは一般とは離れた病棟であるとはいえ、夜中の病室ということで自然と2人とも小声になっていた。

 流石に眠らないわけにはいかない。英寿に言われた言葉を信じ、今度こそソラとましろは眠りにつく。

…のだが。
 ▼ 233 ovpJ0.R7ps 25/12/04 23:01:56 ID:Ej1Ilnsc [45/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「……よーし」

 いつもと違い、ましろは隣のベッドではなくソラと同じベッドに入り込み、手をつないだ。

ソラ・ハレワタール「ま、ましろさん…?」

虹ヶ丘ましろ「…私、考えたんだ。どうやったら一緒に戦えるかなって」

虹ヶ丘ましろ「こうすれば、もしかしたら同じ夢の中には入れて…一緒に戦えるかもって」

ソラ・ハレワタール「い、いいんですか…!?」

虹ヶ丘ましろ「ふふ、言ったでしょ。友達が傷つくのは嫌。それはソラちゃんも私も同じ。だから、私も一緒に戦う。それは今でも変わらないから」

ソラ・ハレワタール「ましろさん……!ありがとうございます!一緒に、戦いましょう!」


 そして2人は、今度こそ眠りにつき、戦いの場を、自身の夢の中へと移していった…。





《12番道路》

浮世英寿「……」

 夜風に吹かれていた英寿は12番道路に休憩がてら歩みを止め、星空を眺めながら物思いにふける。
 ▼ 234 ovpJ0.R7ps 25/12/04 23:02:14 ID:Ej1Ilnsc [46/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿(さっき、ソラに言った『余程凝り固まったあいつみたいなやつじゃない限り、手を取り合える方が良い』……今回は難しいかもな)

浮世英寿(俺が世界を見下ろしていた中で感じたあの気配…何かを統率するような邪悪そのものの気配……恐らくあれが、この世界に降り立とうとしていたクラムだろうな)

浮世英寿(それにどういう訳かジャマトを再生させ、更にどういう訳か俺やソラ達のことも、ポケモンのことも初めから知っていたかのようなそぶり…)

浮世英寿(…俺の仮説が正しければ、あいつは…



本当に、人間じゃない。ましてやソラのようなスカイランド人でも、この世界にいるポケモンでもない……)

浮世英寿(俺も、いや、かつての俺達もよく知っている、アレ、かもな)

浮世英寿(まだ断定はできないかもしれねえが、そうでないと説明つくような存在も他に知らない)

浮世英寿(あの異様な雰囲気の正体も、勝ち抜けばわかるかね)


 クラムの正体について思考・仮説を張り巡らせた彼は、ふと、手に持っているチップ―ライダーコアIDに目をやる。
 彼が変身するギーツをモチーフにした『仮面ライダーギーツコアID』だ。
 ▼ 235 ovpJ0.R7ps 25/12/04 23:02:40 ID:Ej1Ilnsc [47/47] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿(この世界に来てから違和感あると思ったら、俺のいた世界の理か何かから外れたからか?あんまりコイツらになんつーのかな…縛られているようには感じない)

浮世英寿(デザイアグランプリも何も関係ないこの世界では、ただの変身アイテム一式にしか過ぎない、ってことかね)

 昼間にソラとましろに話した見世物。それこそが英寿の世界で開かれていたデザイアグランプリ。通称「デザグラ」「DGP」。
 彼をはじめとした仮面ライダー達が、怪物ジャマトと戦うことから始まったその見世物では、誰もが使えるベルト『デザイアドライバー』と、そこに装填してライダーの姿や能力を変える『バックル』…そして、変身ツールの重要な核でもあり、ライダー変身者、もといDGP参加者を認識する端末の役目も果たしていた『ライダーコアID』。


浮世英寿(わかんないことばかりに、進展する気配も今のところないこの仮説…もし正しければ…)

浮世英寿「いざって時には俺じゃなくコイツらが、切り札になるかもな」

 自身が持つデザイアドライバーやコアIDを見つめながらそう呟き、彼の姿は瞬く間にして闇夜の中へと消えて行った…。
 ▼ 236 ovpJ0.R7ps 25/12/05 19:49:27 ID:whxsD2fA [1/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#9 呪縛から解き放て
翌日…

《グレン島》

馬ジャマトの群れ「セ セ キョ ラ !」
犬ジャマトの群れ「バ ラ ス!」


レッド「…!」
リザードン「リザ…!」バサッ

グリーン「やっと着いたが…ひでぇ有様だ」
浮世英寿「いや〜、話には聞いていたが、本当に溶岩で埋もれた島だな…こんなところにもジャマトは現れるんだな」
プテラ「キェー!」バサッ

リーフ「それでも、ここには復興中のグレンジムと、カツラさんもいる!この島だって、クラムになんか渡さないわ!」
カイリュー「りゅー!」バサッ


 ここはグレン島。かつては化石研究所やポケモン屋敷、いくつかの民家もある小さな町があったが、火山の噴火による溶岩で島の大半は埋もれてしまい、今はポケモンセンターと、溶岩でできた山の中に仮設されたグレンジムが残るのみ。
 海で覆われたこの島の東には、伝説のポケモン・フリーザーが住まうふたご島もあり、ジャマトの狙いは人口が極端に少ないことからの制圧のしやすさか、あるいは、ふたご島を侵略の拠点として狙っているからなのか…しかし、いかなる理由であっても侵略者の攻撃には変わりはなく、レッド達は朝早くからグレン島へと降り立った。

馬ジャマト「ワス ガ ス !」
犬ジャマト「デデ ガ ガ…!」


 目の前にいるジャマトの群れがこちらの存在に気づき、一斉に振り向く。見たところ、炎のような装飾を纏った馬や、立派な鬣をこしらえた犬のような姿をしており、どちらも炎を連想させる。

グリーン「さながら、ギャロップやウインディの真似事か…?」

浮世英寿「ポケモンに微妙に寄せるあいつのやりそうなことだし、多分そうなんだろうな。ま…」

浮世英寿「それでも、今回も勝つのは俺達だけどな」
「MARK \」  「SET IGNITION」
 ▼ 237 ovpJ0.R7ps 25/12/05 19:50:29 ID:whxsD2fA [2/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「変身」パチン!

「REVOLVE ON」
「DYNAMITE BOOST!!」
「GEATS \!READY…FIGHT!」

仮面ライダーギーツ\「ここからが、ハイライトだ!」

 変身完了したギーツ\が早速ギーツバスターQB9・レールガンモードを構え、格闘を混ぜつつ銃撃で応戦していく。

グリーン「オレ達も続くぞ!」

リーフ「島の反対側で、カツラさんも戦ってるって聞いたわ!あっちも助けましょう!」

レッド「…!」


 レッド達と英寿、そしてこの後合流するカツラ、グレンジムトレーナー達によるグレン島の防衛戦線が開幕した。

「BOOST CHARGE!」
「BOOST TACTICAL VICTORY!!」

仮面ライダーギーツ\「くらえ!」

 ブーストチャージし、一直線の光線を放ち、火の馬を模したジャマトを貫いていった。


馬ジャマト「ワス ガ ス …!」
 ▼ 238 ovpJ0.R7ps 25/12/05 19:51:49 ID:whxsD2fA [3/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「ラプラス、ハイドロポンプ!」
ラプラス「らぷううう!」ドババババッ!

犬ジャマト「ビビ ガ ス…!」
馬ジャマト「ワス ガ ス…!」


リーフ「カツラさん、大丈夫!?」
カイリュー「ばうう!」

カツラ「おお!来てくれたか!この通りピンピンしとるわい!」

 グレンジムのリーダー・カツラは輝く頭が特徴的な老人。活気に満ちた彼が専門としているのはほのおタイプのポケモン達。
 先程グリーンが推測したジャマト達の姿が、ほのおタイプポケモンのギャロップやウインディに似た風貌なのはそれの当てつけだろうか。

犬ジャマト「ビビ ガ ス!」ゴウッ!

リーフ「きゃっ!?やっぱり火を吹いてきたわ!」
カイリュー「ぐう…!」


馬ジャマトの群れ「セ セ キョ ラ !」「ワス ガ ス !」ボボボッ
犬ジャマトの群れ「バ ラ ス!」「ポス ツ ス!」「デデ ガ ガ…!」「ビビ ガ ス!」ボボボッ

リーフ「カイリュー!羽ばたいて火を吹き消して!」
カイリュー「ばうう!!」バサァッ!バサァッ!

リーフ「そして…ジュゴン!あなたもお願い、うずしお!」
ジュゴン「じゅごぉぉーーんっ!!」🌊

 ジャマト達は再生時に与えられた特殊能力で、その髑髏のような口から火炎を放つ。リーフはカイリューの羽ばたきと、繰り出したジュゴンの渦上の水流で応戦し、火炎を遮断。そして…

ジャマトの群れ「…!」

 ジャマト達を渦潮に飲み込み、掃討した。

馬ジャマトの群れ「セ セ キョ ラ !」
犬ジャマトの群れ「バ ラ ス!」

リーフ「まだこんなに…でも負けないわ!」
 ▼ 239 ovpJ0.R7ps 25/12/05 19:52:44 ID:whxsD2fA [4/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「数だけ多いくせに、たった数人に追い込まれる戦力なのは変わらないな!」
仮面ライダーギーツ\「俺があの世界にいた時はもうちょい強い中ボスとかもいたのに比べれば、大したことはない」バキッ!

プテラ「キェー!」ガガガッ!
カメックス「ガメー!」バッシャァァ!

グリーン「…けどよ、やはりおかしいぜ」

レッド「…?」
ピカチュウ「ぴか?」
リザードン・ラプラス「?」

グリーン「明らかに数だけ揃えた雑魚で、この町を占拠できるなんて思えねえ…カントーすべてに包囲網が敷かれるようになった今であれば猶更だ」

 ジャマト達を蹴散らしながらも怪しむグリーン。
 そういわれ少し考えた英寿は、少々ばつの悪い表情を浮かべた。

仮面ライダーギーツ\「……やられたかもな」

リーフ「え!?ど、どういうこと!?」

カツラ「一体何があったというんじゃ!」
 ▼ 240 ovpJ0.R7ps 25/12/05 19:57:48 ID:whxsD2fA [5/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「いくら雑魚でも数をありったけ揃えてどこかの町にジャマトを放り込めば、俺達の中の誰かしらはその町の救援に向かう。向かわない訳にはいかない。だがむしろ、俺達をここに呼び込むことそのものが目的で、こいつらはただの囮ってことか…!」

グリーン「…だろうな」

レッド「…!?」

カツラ「…!ということは、レッド達が離れた今のあの町の数々は…!」

仮面ライダーギーツ\「…ジャマトの大群がまた襲ってくる」

グリーン「かといって、ここを放置するわけにもいかねぇ……まずいぞ!」


 2人の悪い予感は的中し、現在、グレン島以外の町も、三度襲撃されていた。グレン島を襲撃してきたジャマトの数が偏っていたのも、このためだったのだ。
 更に悪い予感が、今度はレッドとリーフの脳裏を過る。

レッド「……!」

リーフ「…!そ、そうよ!もしかしたら、ソラちゃん達が危ないかも!」

 現在病院で療養しているであろうソラと付き添っているましろ。そのうちソラがまだ戦えないともなれば、見つかった時が最悪であろう。

グリーン「ポケモンリーグも総出で守っているし、昨日までの襲撃の様子から言って、あの時はソラが目当てじゃなかったのか、それか単純にあいつらが病院にいるとは知らなかったことも考えられるが…あまり長引かせるとさすがにやべぇぞ!」

仮面ライダーギーツ\「今回は、ちょっと難しいゲームになりそうだ……けどお前ら!必ず勝ち抜けると信じろ!」

レッド・リーフ・グリーン・カツラ・ジムトレーナー達「!」
 ▼ 241 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:00:35 ID:whxsD2fA [6/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「必ず勝ち抜く、そう信じたヤツが運を引き寄せる。昨日、ソラにも伝えておいた」

「DYNAMITE BOOST TIME!!」

仮面ライダーギーツ\「だから、今は一刻も早くこの場を突破して、ソラ達の元へ、そして襲われている町へ急ぐぞ!」

「BOOST \ STRIKE!」

 エネルギーを纏った、必殺の格闘攻撃の嵐。ジャマト達を次々に殴り倒し、軍勢を一気に減衰させた。

レッド「…!」コクッ

リーフ「やってやるわ!いくよ、カイリュー!ジュゴン!」

グリーン「どきな、雑魚共め!カメックス、プテラ、さっさと片づけてやろうぜ!」

カツラ「ワシも、まだまだ負けんわい!ゆくぞギャロップ!ウインディ!」

ジムトレーナー達「俺達も続くぞ!」

リーフ「待っててね、ソラちゃん、ましろちゃん…!」

カツラ「うおおおー!もっともっと闘志を燃やすのじゃあー!」

 こうなっては一刻の猶予もない。ギーツの言葉に奮起した一同は、必ずグレン島も、他の町も救わんと、士気を高め反撃に移ったのであった。
 ▼ 242 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:04:50 ID:whxsD2fA [7/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 時は、レッド・英寿達がグレン島で交戦している時から数時間―――前の夜に遡る。

《病室》

ソラ・ハレワタール「……」
虹ヶ丘ましろ「……」

 2人は、1つのベッドで共に眠ろうとしている。
 今から少し前、ソラは英寿と会い、彼から激励を受けて病室に戻った。

 ソラの心に纏わりつく呪い――クラムに拉致されていた間に受けていた拷問の記憶。あるべきと考えるヒーロー像を根本から否定するような言葉の数々、生きとし生けるもの全てにただただ害を与え、侵すようなクラムの野望、それらをずっと、身の自由を奪われたまま聞かされ続けたトラウマ。

『必ず勝ち抜く!そう信じた奴が、運を引き寄せる』

ソラ・ハレワタール(必ず勝ち抜く!そう信じれば、運を引き寄せる…!)

ソラ・ハレワタール(信じる…!目の前の壁に、勝つことを…!)

ソラ・ハレワタール(皆さんを助けるために、今ヒーローとしてやるべきことを、成し遂げるために…!)

虹ヶ丘ましろ(ソラちゃんの力に、皆の力になりたい!)

虹ヶ丘ましろ(ソラちゃんが戦うなら、私も戦う!)


 ベッドの上で横になる2人は、眠りにつくまでの間、「必ず勝ち抜く」、それを信じ続け、強く思い続けた。

 やがて、2人とも徐々に意識が遠のき…
 ▼ 243 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:06:47 ID:whxsD2fA [8/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「zzz…」

虹ヶ丘ましろ「zzz…」


 2人は、眠る。
 否、2人は戦場へと向かう。

 ソラの忌まわしき記憶が呪いとなって襲ってくる、悪夢という名の戦場へ…。



《夢の中・???》

ソラ・ハレワタール「……ここは…!」

 数度見た景色。ここは、ソラが囚われていた、クラムの本拠地。
 だが、すぐにいつもと違うことに気づけた。

ソラ・ハレワタール「これは……間違いない。ここにいる私は、あの時の記憶として映し出されている私じゃない…!」

ソラ・ハレワタール「私自身です…!」

 目の前に、今まで見ていた夢の中の自分はいない。今度は、自分自身が、今この再現された記憶の中に存在しているのだ。
 そして、辺りを見回すと、そこには壊された培養カプセル。ここから、自身の偽者であるソラ・ジャマト=スカイギーツが生み出されていた。

 その光景が見えたということは、当然近くにいるのは…。
 ▼ 244 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:08:38 ID:whxsD2fA [9/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
夢の中のクラム「ぐぁっ……」

 日々の抵抗が実を結び、拘束を引きちぎったソラが一撃を浴びせたことでうずくまっているクラムであった。
 そして、この後彼女は…

ソラ・ハレワタール「…今度こそ終わらせる!たああっ!!」

スカッ

ソラ・ハレワタール「!?」

 ここで倒せば解放される、そう考えて放った渾身の拳はクラムの身体をすり抜ける。

ソラ・ハレワタール(ということは……ここでは倒せない!?)

ソラ・ハレワタール(…落ち着いてください、私。ここで倒そうとしても、ここがあの時の記憶の再現なら、この時点でやるべきことは、皆さんを助けに行くこと!)

ソラ・ハレワタール(…今度は、夢から覚めたら本当に助けに行くんだ!!)

 ソラ・ハレワタールは走り出した。後ろから足音が聞こえる。きっとクラムだ。
 だが振り返らない。走る。ただひたすら走る。


ソラ・ハレワタール「……ここは…!」
 ▼ 245 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:10:28 ID:whxsD2fA [10/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 あの時は、とにかく必死で走り、あまりよく見えなかった周囲の景色。
 だが一度経験し、今はあの時より冷静だ。そして走りながら思い出し、やがてはっきりする。

 彼の拠点は機械が多く設置されていた。しかしそれは洟から建造物として建てられ、置かれたような光景ではない。

 周囲は洞窟。つまり、ここは後から機械や装置を置き、改造することで構えられた拠点だったのだ。


ソラ・ハレワタール「あれは…!」


 岩の影や、洞窟内の川。ちらほらと見えるのは、何者かに傷つけられ、逃げるようにして隠れた生き物の姿。

ソラ・ハレワタール(この世界に来てから見たことはありませんが…この感じ…この子達も、きっとポケモンさん達では…!?)

 彼女の推測は当たっていた。ゴルダックにマルマイン、レアコイルにユンゲラー…そうなると彼らを襲ったのは間違いなくクラムの一味だろう。

ソラ・ハレワタール(ここのポケモンさん達も、住処を追われてしまうなんて許せない!許せないけど…今は逃げることしかできない…!)

 歯を食いしばりながら走り、岩場を跳び移り、軽快に駆けていく。あの時と同じだ。

 そしてその通りに進めば、見えてくるのは出口。

ソラ・ハレワタール「あとはここを出れば…!」

 ソラが知っている記憶通りなら、ここを出て広がる光景はすぐ左側にある町。ジャマトと交戦している町である。
 この後すぐに戦闘になる…!そう覚悟をしながら、洞窟の出口から一気に外へと飛び出した。
 ▼ 246 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:13:20 ID:whxsD2fA [11/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「……!?」


 違った。

 確かに出口を出たはずだ。
 しかし出て広がった景色は、真っ暗。
 何もない、ただただ黒、黒、黒が広がる何もない空間。後ろを振り向くと、先程まで走り抜けてきた洞窟の出入口らしき穴は消え去っていた。

ソラ・ハレワタール「何…何ですかこれは…!ここは一体どこなんですか!?」

 辺りを見回しても変わりない黒い景色。走っても走っても、先に進んだ感覚すらないような、黒い空間。


 その時だった。


「ソラちゃん」

ソラ・ハレワタール「この声…!」

 ふと、後ろから声が聞こえる。彼女がよく知る、聞き慣れた声。

 その声の主は、いつの間にか背後に現れていた、虹ヶ丘ましろだった。

 先程まで同じ布団で寝ていた親友と会えたことにほっとしつつも、すぐに顔を引き締める。
 ▼ 247 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:14:31 ID:whxsD2fA [12/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ソラ・ハレワタールはここまでの経緯、つまり、自身の記憶の中に入り込み、当時と同じように脱出。
 脱出の途中に見えたのは、洞窟の景色に、住んでいたであろうポケモン達。
 そして洞窟を抜けると町ではなくこの黒い空間であった、と。


ソラ・ハレワタール「どうしてこのようになったのかはわかりませんが、明らかに前回から変化しています!」

ソラ・ハレワタール「ましろさんは、何か知りませんか!?」

 ましろは、少し考えこんだ後に口を開く。

ましろ「あのね」

ソラ・ハレワタール「はいっ!」

 有力な情報が聞ける。これでもしかしたら2人で脱出できるかもしれない。そう考えていたソラだったが次にましろの口から出た言葉は耳を疑う内容だった。


ましろ「何で抜け出しちゃったの?」

ソラ・ハレワタール「えっ…?」
 ▼ 248 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:15:29 ID:whxsD2fA [13/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ソラは、自身の伝え方が悪かったのか、もう一度、少し考えこんだ。しかし、内容はすべて伝えた。クラムは自身を拉致し、この世界を侵略しようとしている悪党であることはましろだってよく知っているはず。
 それなのに、そこを抜けてきたことを「なぜ?」と問いを投げかけてきたのだ。

 何か理由があるのか?もしかして抜け出す前にやるべきことがあの場であったのか?そう考え、ソラはましろに問い返す。

ソラ・ハレワタール「あの…ましろさん。もしかして、私、何か大事なことを忘れてしまいました!?」

 焦りながら言うソラに、ましろは微笑みながら返答した。


ましろ「忘れてるよぉ。ソラちゃんは。



ヒーローなんだから、そこから抜け出そうなんて考えちゃダメ」

ソラ・ハレワタール「…!?」

 聞き間違いだと思いたかった、だが聞き間違いではなかった。

 確かにましろは、ヒーローだからクラムの元を抜け出すなと言ったのだ。
 困惑するソラを意にも介さず、ましろは続けた。

ましろ「今ならまだ間に合うよソラちゃん。一緒にクラムのところに戻ろう?そして、一緒にあのポケモンの世界を創り直そうよ♪」

 満面の笑みでソラにそう言い、手を差し伸べる。
 先程まで敵対していた人物の元に戻り、守るべき世界を侵略しようと誘っている。
 これこそ、本当の悪夢のようだった。
 ▼ 249 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:16:12 ID:whxsD2fA [14/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「…」

 ソラは、俯き、黙り込む。

ましろ「さぁソラちゃん、ヒーローの出番だよ♪」

 ソラの決め台詞を真似するその者の手はやがてソラの手を握る。そしてぐいっと引っ張った――


パシン!


ましろ「……ソラちゃん?」

――が、すぐにその手は振り払われた。

ソラ・ハレワタール「…私は、もう負けません」

ましろ「ソラちゃん?」

ソラ・ハレワタール「相手がどんなに強くても、正しい事を最後までやり抜く」

ソラ・ハレワタール「信じて待っている人がいる限り、何度だって立ち上がれる!」

ソラ・ハレワタール「それが、ヒーローです!」

 正面に向き直り、言い放つソラ。そしてミラージュペンを取り出した。
 ▼ 250 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:18:00 ID:whxsD2fA [15/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「私は、必ず勝ち抜くことを信じてる!そして…!」

ソラ・ハレワタール「一緒に戦うと言ってくださった、大切な親友・虹ヶ丘ましろさんを信じます!」


カッ……!


ましろ「ううっ…眩しい……!」

 ミラージュペンはスカイミラージュへと変わり、眩い光を放ち、目の前にいるましろ――否、ましろの姿をした何者かを包み込む。


ソラ・ハレワタール「消えろ!あなたはましろさんじゃない!!!」

 強く言い放たれた彼女の言葉に呼応するかのように、スカイミラージュは輝きを増す。

ましろ?「グアッ、アッ、アアアアアアア!?」

ましろの幻影「バカナアアアアアッ!」




 虹ヶ丘ましろの姿をしていたそれは、跡形もなく消え去った。正体は、ソラの中の悪夢が創り出した虚像だったのだ。

 同時に、「パキッ」と音がする。今度は、自分の周囲からだ。
 ▼ 251 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:18:53 ID:whxsD2fA [16/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
パキパキ……


バキイィッ!


 黒い空間はその全てにひびが入り、やがて割れると、そこは先程とは正反対に、光が満ち溢れていた世界だった。

 そして…



「ソラちゃん!!」

 目の前からフッと現れた者。聞きたかった声。


ソラ・ハレワタール「ましろさんっ!!」

 飛び込んできたその者こそ、虹ヶ丘ましろ。彼女はソラ・ハレワタールの元に駆け寄り、2人は抱き合った。


ソラ・ハレワタール「信じてました!必ず勝ち抜けるって!」

虹ヶ丘ましろ「私も信じてたよ!よかった…!今度こそ本物のソラちゃんだ!」

 今度こそ本物。お互いにそう認識し、喜び合う。

ソラ・ハレワタール「さっきまで黒い空間に放り出されて、ましろさんの偽者が現れました!でも、私は信じてました!勝ったんです!」

虹ヶ丘ましろ「私もだよ!私もさっきまで、真っ暗な中で、嘘のソラちゃんを見せられていた!」

 お互いにお互いの幻影を打ち破った2人の心は、ここ一番で晴れやかに澄み切っていた。
 ▼ 252 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:20:51 ID:whxsD2fA [17/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん、もう大丈夫?」

ソラ・ハレワタール「はいっ!!今はもう、負ける気がしません!」

ソラ・ハレワタール「英寿さんに、レッドさんや仲間の皆さん、何より……ましろさんがついてくださっていたから!!」


虹ヶ丘ましろ「よかった!ソラちゃんの力になれたんだ!」

ソラ・ハレワタール「…行きましょう、ましろさん!」

虹ヶ丘ましろ「うん!一緒に行こう、ソラちゃん!」



2人「ヒーローの出番です / だよ!!」



……
 ▼ 253 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:25:49 ID:whxsD2fA [18/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《病室》

ソラ・ハレワタール「…ん」

 ムクリ、とゆっくり起き上がるソラ。
 静かに朝焼けが大地を、そしてカーテンのわずかな隙間から病室を包んでいく。いつもと変わらぬ夜明け。


 否、一つだけ変わったことがある。
 ソラはもう、ここ数日のように魘されてはおらず、寝汗もなく、苦しみもなく、むしろ清々しい気分で目を覚ました。

ソラ・ハレワタール「……こんなに、気持ちのいい朝。数日ぶりのはずなのに、凄く久々に感じます」

ソラ・ハレワタール「ありがとうございます。ましろさん♪」

 まだ眠っているましろに微笑む。ましろの手は、今もまだソラの手を握っている。2人は眠っている間もずっと手を握り合っていた。
 程なくして、ましろの目も開く。繋いだ手を放さないまま、ゆっくり起き上がり、ソラの方を向く。

虹ヶ丘ましろ「おはよう、ソラちゃん」

 嬉しさがこみ上げ、ソラはさわやかな笑顔で答えた。

ソラ・ハレワタール「はいっ!おはようございます、ましろさん!」

 ▼ 254 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:27:15 ID:whxsD2fA [19/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「えっ!?レッドさん達はグレン島に!?」

ナツメ「そうよ」


 食事を終え、病室に戻ったソラはお見舞いに来たナツメから、ジャマトの出現情報を聞いた。カツラからの救援要請に答え、あまりにも数の多いジャマト達を討伐すべく英寿達と共に向かったとのこと。
 ソラは既に病衣ではなく、いつもの服装に戻っており、ナツメは既に察している。

ナツメ「安心して。あそこは、彼らが集結するなら大丈夫よ。あなたは病み上がりだし、無理させることも……、…!?」

虹ヶ丘ましろ「ど、どうしたんですか!?」

 穏やかに話していたナツメの表情が突如変わり、深刻なものになる。彼女のエスパーで何かを感じ取ったのだ。
 無論、悪い何かを。


ナツメ「…来るわ、ジャマトが!ヤマブキにも…いや、他の町にも!」

ソラ・ハレワタール「え!?」

虹ヶ丘ましろ「そんな!?」

ナツメ「間違いないわ…ソラちゃん。あなた達はまだ無理して戦わなくても良い、隠れてて!私は他のジムにも連絡を取るから!」

\うわー!/

3人「!?」
 ▼ 255 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:29:52 ID:whxsD2fA [20/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 外から、下の方から悲鳴が聞こえる。

ソラ・ハレワタール「まさか…もう!?」

ナツメ「遅かったか…!」

ソラ・ハレワタール「ましろさん!すぐに窓を開けてください!」

ナツメ「はっ…?」

 ソラの突然の発言に困惑するナツメ。しかし一方のましろは…。

虹ヶ丘ましろ「うん!それっ…!」

ナツメ「ちょ、ちょっと!何をするつもり!?」

 躊躇なく窓を開ける。それを確認したソラは窓へ向かって走り、あっという間に跳躍して飛び出した。

ナツメ「こ、ここ5階よ!?いくらなんでも無茶だわ!」

ソラ・ハレワタール「はあああああっ!!」


ソラは病室から飛び降りた。
 ▼ 256 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:31:38 ID:whxsD2fA [21/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
子供「た、たすけてー!」

猿ポーンジャマト「ツ ケ キョ キョ !」

 病院の下で、今まさに子供がジャマトに襲われていた。そしてそのジャマトの頭上からは…


ソラ・ハレワタール「てやああああっ!!!」

ゴォォォン!


猿ポーンジャマト「ツ ケケ ゼラ コ!?」


 飛び降りてきたソラが、ジャマトの脳天にパンチを叩きこんだ。
 ひらりとそのまま宙を舞い、子供とジャマトの間に割って入るよう着地した。

ソラ・ハレワタール「大丈夫ですか!?」

子供「う、うん!ありがとう、おねえちゃん!」


猿ポーンジャマト「ツ ケ キョ キョ…!」

 パンチを喰らったジャマトが立ち上がり、ソラと対峙する。
 ▼ 257 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:31:57 ID:whxsD2fA [22/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ナツメ「し、信じられない…もうあんなに回復してるなんて…」

虹ヶ丘ましろ「ナツメさん!私もソラちゃんも、もう戦えます!他の皆さんと一緒に、町を守りましょう!」

ナツメ「…!頼もしいわね。わかった、けど無理はしないでね」

虹ヶ丘ましろ「ありがとうございます!」


 2人はすぐに病室を出て、地上へと急いだ。


 そして地上では、生身のソラとジャマトの群れとの戦闘が開始されていた。

ソラ・ハレワタール「ヒーローは泣いている子供を絶対に見捨てません!これ以上この子や、皆さんを襲うというのなら、私が相手になります!」

ポーンジャマトの群れ「ツ ケ ゼラ コ !」「デ バ ス !」

 子供を逃がし、一斉に襲い来るジャマトを迎え撃つソラ。四方八方からの猛攻をかわし、捌き…。

ソラ・ハレワタール「はあっ!」

 隙を見つけてカウンター。プリキュアに変身せずとも人並外れた身体能力と腕力で、ジャマト達と互角に戦う。

ソラ・ハレワタール(もう、あの時のような痛みも苦しみもない。むしろ、いつもより身体が軽い!)

ソラ・ハレワタール(勝てる!必ず勝ち抜く!この世界を救うために!)
 ▼ 258 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:32:37 ID:whxsD2fA [23/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「はっ!!」

鍬形ポーンジャマト「デデ バ コ コ コ !?」


 蹴りでジャマトを吹っ飛ばし、群れを後退させる。だが流石に生身では、撃破までの決定打に至らなかった。

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん!お待たせ!」

ソラ・ハレワタール「ましろさん!」

ナツメ「私も戦うわ。他のジムリーダーにも、すぐに連絡を取る。あなた達も、気を付けてね」

ソラ・ハレワタール「任せてください!」

虹ヶ丘ましろ「一緒に戦いましょう!」

ナツメ「ええ」

 2人を信じ、ナツメは道中のジャマトをエスパーポケモンで蹴散らしながらジムへ向かう。
 ソラとましろは、ミラージュペンを取り出していた。

虹ヶ丘ましろ「やろう、ソラちゃん!」
ソラ・ハレワタール「行きましょう、ましろさん!」


2人「スカイミラージュ、トーンコネクト!ひろがるチェンジ!」
 ▼ 259 ovpJ0.R7ps 25/12/05 20:32:53 ID:whxsD2fA [24/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」
キュアプリズム「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」

 2人はキュアスカイ、キュアプリズムへと変身。集まってくるジャマトに囲まれるが、全く臆さない。

キュアプリズム「2人一緒なら、ううん。皆と一緒ならどんな相手にも負けないよ!」

キュアスカイ「どんなに強い相手でも、正しいことを絶対にやり遂げます!そして…」

キュアプリズム「必ず勝ち抜くと信じる!だよね!」

キュアスカイ「はい!」


 英寿から受けた激励に、2人は鼓舞される。引き寄せるのは運だけではない。世界の平和だ。

キュアスカイ&キュアプリズム「ヒーローの出番です / だよ!!」


ジャマトの群れ「ツ ケ キョ キョ !」「デ バ コ ビビ ルク ラ!」

キュアスカイ「とああっ!」

キュアプリズム「えーいっ!」

 一斉に襲い来るジャマトの群れをスカイは体術で、プリズムは光弾で応戦していく。

キュアスカイ「グレン島で戦ってる皆さんも、どうかご無事で…!」

キュアプリズム「その間に、ここも絶対に守って見せるんだから!」
 ▼ 260 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:00:48 ID:whxsD2fA [25/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 現在に至り、その頃のレッドと英寿達…。

《グレン島》

カツラ「レッド、そっちはどうじゃ…!?」

レッド「…!」

カツラ「…そうか、何よりじゃ!こちらも問題ないわい」



リーフ「ジュゴン、ドリルライナー!カイリュー、りゅうのはどう!イーブイ、すてみタックル!」
ジュゴン「ジュゴォン!」 カイリュー「ばうあっ!」 イーブイ「ぶいー!」

犬ジャマト「ケケ ゼラ コ コ…!?」

馬ジャマト「デデ カカ カカ …!?」

リーフ「はぁ…はぁ……よっしゃあ!あと少しよ!」

グリーン「ったく、手間かけさせやがって!けどもうすぐ終わりだ!」

 グレン島に現れたジャマトの大群。ポケモンのギャロップやウインディを真似た装束を纏う彼等の真の目的は、戦力を分断している間に町の襲撃、およびヤマブキシティにいるソラやましろを拉致するための囮であった。
 レッド達はグレン島で合流したカツラやグレンジムのトレーナー達、同行していた英寿と共にジャマト達と交戦し、英寿はギーツ\として単騎でジャマト達を撃破していく。
 ▼ 261 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:01:43 ID:whxsD2fA [26/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「そこだ!」

馬ポーンジャマト「ワス ガ ス !」
犬ポーンジャマト「ビビ ガ ス!」

 華麗な身のこなしで回避しながら、体術で捌き、時には2体同士討ちさせるなど、流麗に立ち回る。自信満々に舞うその姿は、命がけで危険な怪物と戦う戦場ですら、世界的スターのショーのように魅せる。

「DYNAMITE BOOST TIME!!」
「BOOST \ VICTORY!」

仮面ライダーギーツ\「はああああっ!」

 再びダイナマイトブーストタイムを発動。だが今度は連打ではなく、跳び上がってライダーキックを放つ。ギーツ\最大の必殺技・ブースト\ビクトリーである。
 凄まじい破壊力は1体に留まらず、周囲のジャマトをも巻き込み、貫き、爆散させていった。

 この攻撃により、ジャマト軍団の多くを一度に撃破することに成功。単体技だが、初めから密集しているところに目がけて撃って巻き込む算段が無事に決まったのだ。


仮面ライダーギーツ\「これでかなり数が減ったな」

カツラ「皆の者!あと少しじゃ!」

リーフ「待っててね…町の皆…!ソラちゃん、ましろちゃん…!」

 ▼ 262 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:02:39 ID:whxsD2fA [27/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《タマムシシティ》

キュアスカイ「ヒーローガールスカイパンチ!!」

花飾りポーンジャマト「ケ ダン バ コ コ コ!?」ドカァァン…


キュアプリズム「ヒーローガールプリズムショット!!」

精霊ポーンジャマト「シ エイン ゼラ コ コ コ!?」ドカァァン…



エリカ「ラフレシア、ドレインパンチ!モジャンボはソーラービームですわ!」

ラフレシア「らっふぅー!」バキッ!

牛ポーンジャマト「ワス モ !?」ドカァァン


モジャンボ「もじゃもじゃー!」キィィン…


 レッド達や英寿がグレン島で戦いながらソラやましろの身を案じている一方、当人達はキュアスカイ、キュアプリズムとしてヤマブキシティをはじめ、カントー各地を回り、侵攻してきたジャマトの撃退に尽力していた。
 現在はそこから西にあるタマムシシティのジャマトと交戦している。くさタイプの使い手であるこの町のジムリーダー・エリカはラフレシアとモジャンボでプリキュア達の援護に回る。ラフレシアは牛のジャマトを撃破している一方、モジャンボは太陽の光をチャージし、ソーラービームの発射まで力を貯めていた。

 それを隙あり、と判断したジャマトが一斉にモジャンボに襲い掛かる。
 ▼ 263 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:03:32 ID:whxsD2fA [28/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアプリズム「あっ!エリカさん!あっちのポケモンが危ない!」

エリカ「うふふ、ご心配には及びません…モジャンボ!」

モジャンボ「もじゃ!」ムシャムシャ


 光を貯めているモジャンボは、口元に赤いハーブを咥え、食べ始めた。

キュアスカイ「赤い…ハーブを?」

エリカ「ええ、こちらはポケモンが食べると力がみなぎるアイテム…『パワフルハーブ』でして…」

モジャンボ「もぉぉぉじゃあああーーー!!!」


 エリカがそう言った次の瞬間には、溜め始めていた光が一瞬で集まり、眼前に集めた光を束にして照射した。


魚竜ポーンジャマト「ケケ ゼラ オズ コ コ!?」
花飾りポーンジャマト「ケ ダン バ コ コ コ!?」


 モジャンボを攻撃しに向かってきたジャマトは、モジャンボが放ったソーラービームにより焼き尽くされた。

エリカ「ご覧の通り、1発限りですが力を貯める技を迅速に撃ててよ」

キュアプリズム&キュアスカイ「おぉ〜…」👏

 袖を軽く持ち上げてお辞儀をしたエリカと、ジャマトを消し飛ばしたモジャンボに、拍手を送る2人。そしてこの攻撃で、ちょうど形勢が逆転し、タマムシシティ側がジャマトの軍勢を押し切るほどに数を減らしたのだ。
 ▼ 264 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:05:28 ID:whxsD2fA [29/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エリカ「勇敢なヒーローのお二方のおかげで、この町はもうわたくし達で守り切れますわ。協力、感謝致します」

ジムトレーナーのミニスカート「2人は他の町も助けてあげて!レッドさんや英寿さん達が戻ってくるまで守り切ろう!」

キュアスカイ「お互い頑張りましょう!」
キュアプリズム「皆も気を付けてくださいね!」


 このようにして、押されている町を巡り、次々とジャマト達を撃破していく。特にキュアスカイ、もといソラ・ハレワタールは病み上がりとは思えない程の超人的な能力を発揮し、彼女のあげた戦果は特に大きい。
 キュアプリズムは目立った討伐数ではないものの、十分多くのジャマトを単独でも倒しており、それ以上に得意の光弾を攻撃、目くらまし、後方支援、足場作りに敵の遠隔攻撃の相殺など、サポートとして大きな役割を担い、貢献していた。


《クチバシティ》

マチス「ライチュウ、びりびり・ボルテッカー!」

ライチュウ「らいらいー!」

 膨大な電気を纏い、稲光と共に駆け巡ったのはマチスのライチュウ。港町であるクチバシティのジムリーダーにして、軍人上がりの屈強な彼が専門としているのはでんきタイプのポケモンだ。

蜘蛛ポーンジャマト「エ ダン オズ コ コ !」
歯車ポーンジャマト「ケケ ケケ ケケ コ ガ !」

 こちらの町には、電気を纏った蜘蛛の姿をしたジャマトと、歯車をいくつも纏っているジャマトが群れを成して襲撃しており、それぞれ電撃や糸、歯車を飛ばして攻撃してくる。

ジムトレーナーのジェントルマン「てめぇら!マチス少佐に続けー!」
他ジムトレーナー「おぉ!」

 軍人時代からマチスについていた者や、後からジムトレーナーに加わった者も、多くのジャマトに囲まれていようが臆することなく立ち向かう。
 ▼ 265 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:08:56 ID:whxsD2fA [30/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マチス「! ワンダフル!噂のヒーローガール達のお出ましネー!」

 マチスは戦いながら別咆哮から何かが向かってくる気配を察知。軍人としての勘だろう。
 振り向けば、そこには屋根の上を伝って移動してきたキュアスカイ、キュアプリズムが駆け付けてきていた。彼女達は屋根の上から地上へ飛び立ち、クチバジムのトレーナー達に加勢する。

キュアスカイ「マチスさん!助けに来ました!」

キュアプリズム「この町にもこんなに…行こう、スカイ!」

キュアスカイ「はい!プリズム!」

キュアスカイ&キュアプリズム「やああーーーっ!!」


歯車ポーンジャマト「ケケ ケケ ケケ コ ガ !?」
歯車ポーンジャマト「ケケ ケケ コ!?」


蜘蛛ポーンジャマト「エ ダン オズ コ コ !」シュルシュルーッ

キュアプリズム「きゃああっ!?何これぇ!」

キュアスカイ「プリズム!?」

 歯車型のジャマト達を倒している最中、死角を狙われ蜘蛛型のジャマトが吐き出す糸に絡めとられてしまったプリズム。更に、この糸はただ拘束するだけのものではなかった。


バチバチバチッ!

キュアプリズム「あああああああっ!?!?」バリバリ
 ▼ 266 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:10:18 ID:whxsD2fA [31/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「い、糸から電気が!?プリズム!」

キュアプリズム「ううっ…!」ガクッ

 この糸はポケモンのデンチュラの糸と同じく、電気の糸。縛られた上に電撃を浴びせられる厄介な代物であった。
 全身に強力な電撃を浴びせられ、感電したキュアプリズムは膝をつく。

蜘蛛ポーンジャマト「エ ダン オズ オズ!」

キュアスカイ「このおっ!」


バキッ!ドカッ!

蜘蛛ポーンジャマト「エ ダン オズ …」ドカァァン

シュルッ

キュアプリズム「うあっ…」ドサッ

キュアスカイ「プリズム!しっかりしてください!プリズム!」

 蜘蛛のジャマトを倒し、解放されたプリズムに駆け寄るスカイ。しかし、それを見逃すこともなく無慈悲にも蜘蛛のジャマトが2人を取り囲む。

キュアスカイ「くっ…!」

キュアプリズム「スカイ…気を付けて…!」

キュアスカイ「プリズム……はい!」

 まだ戦えるプリズムはなんとか奮い立たせ、立ち上がる。
 ▼ 267 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:11:19 ID:whxsD2fA [32/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バキィン!
蜘蛛ポーンジャマトの群れ「エ ダン オズ!?」

キュアスカイ「!?」

エレキブル「レッキブルゥ!」
ランターン「らんたーん♪」

キュアスカイ「あ、あなた達は…!」

マチス「ヘイユー!いい根性、ミーは気に入ったヨー!」

マチス「ミーが手塩にかけて育てたエレクトリックポケモン達で、コイツらみーんな、討ち取っちゃうヨー!」

 マチスのエレキブル、ランターンが蜘蛛のジャマト達の群れを強行突破し、2人の元へ参る。
 そしてマチスが「Go!」と指示した瞬間、2匹と、離れた位置でボルテッカーで駆け巡っていたライチュウが更なる攻勢に出た。

マチス「HA HA HA!ミーのポケモン達に、そんな糸なんて意味ナッシング!足止めにすらなりまセーン!」

 いくら強力な電気でも、でんきタイプのポケモンの前ではただの糸。すぐさま引きちぎられ、ジャマト達を粉砕していく。

ランターン「ラァァンターン!」ザッパァァァ!

エレキブル「エレッキブゥゥ!」ズバッ!

ジャマトの群れ「エ ダン オズ コ…!」「ケケ ケケ コ コ…!?」

ハイドロポンプとクロスチョップ。そして…

ライチュウ「ラァァイチュウッ!」バリバリバリ!

 ボルテッカーで町中を爆走し、ジャマトを轢き倒してきたライチュウが布陣に戻りがてらジャマト達を蹴散らした。
 ▼ 268 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:12:06 ID:whxsD2fA [33/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



グリーン「着いたぞ。クチバシティだ…」

浮世英寿「…おいおい、なんだこりゃあ?」


 グレン島での戦いを終え、加勢の為に急いで戻ってきた英寿・レッド達だったが、彼らが上陸して最初に見た光景は、爆散したジャマトの跡と、それに伴う静けさだった。


リーフ「これって…もしかして、もうジャマト達は倒されたの?」

レッド「…!」

グリーン「あ?どーしたレッド。あっち?」

浮世英寿「お、おい!あれってソラ達じゃねぇの?」

 レッドが町を見渡すと、遠くにソラ・ハレワタールと虹ヶ丘ましろを発見。
 向こうもそれに気づいたのか手を振り、マチスと共にこちらに駆け足でやって来た。

リーフ「ソ、ソラちゃん!?もう大丈夫なの!?」

ソラ・ハレワタール「皆さん、ご心配をおかけしてごめんなさい!もう、私は大丈夫です!」
虹ヶ丘ましろ「私達も一緒に戦うよ!皆で世界を守るんだから!」
 ▼ 269 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:12:39 ID:whxsD2fA [34/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 自分達が心配していたその少女は、目の前でピンピンしている。困惑を隠せない一同。


マチス「こっちの青いガール、今日退院したらしいのネー!さっきまでカントー中を襲っていたジャマト達、みーんなこの2人の活躍でついさっき、全員倒したところなのヨー!」

虹ヶ丘ましろ「さっきは、ありがとうございました!マチスさん!」

ソラ・ハレワタール「そうです!マチスさんや、一緒に戦ってくださった皆さんで勝ち取ったんです!」

マチス「HA HA HA!ミー達はミー達のやることをしたまでネー!」

レッド「…!」

浮世英寿「へ〜え、そういうことだったのか。やるじゃん、ヒーロー」

ソラ・ハレワタール「英寿さん、あの日は、ありがとうございました!」

虹ヶ丘ましろ「必ず勝ち抜くって信じた人が、運を引き寄せる!英寿さんに背中を押されたおかげで、ソラちゃんと私は勝てたんです!ソラちゃんを苦しめていた敵に!」

浮世英寿「…あぁ!あの日の言葉か。それが本当なら、俺って言霊使いか?ははっ!」

浮世英寿「…ま、その勝ち、最後は2人の努力の賜物だろ?よく頑張ったな、ヒーロー」

グリーン「違いねえな!」

リーフ「2人ともかっこいいいよ!流石ヒーロー!」

レッド「…!」👍

ソラ・ハレワタール「皆さん…!ありがとうございます!」

虹ヶ丘ましろ「レッドさん達もありがとう!」
 ▼ 270 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:13:58 ID:whxsD2fA [35/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ソラ・ハレワタールと虹ヶ丘ましろ。彼女達は奮戦の末に復活、プリキュア達が戦線に復帰した。

 こうして、世界を救うための英雄が遂に集結。
 人とポケモンが生きとし生けるこの世界を守るために立ち上がったポケモントレーナーとポケモン、仮面ライダー、プリキュア。

 この3大ヒーロー達の前に、突如として現れ、ヒーローを自称しながら世界を我が物にせんとする侵略者・クラムの最期は近い…。
 ▼ 271 ovpJ0.R7ps 25/12/05 22:14:29 ID:whxsD2fA [36/36] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【ゲストキャラ紹介の補足】
浮世英寿が変身する仮面ライダーギーツの主要アイテムについて。

@仮面ライダーギーツコアID(白と赤のチップ)
…ギーツの世界ではデザイアグランプリの参加資格であり、ギーツコアIDは浮世英寿専用のライダーコアIDである。
ギーツ原作では、これらはギーツ以外にも存在し、それぞれ参加者(=各仮面ライダー変身者)を認証する端末としても機能していた。

Aデザイアドライバー(変身ベルト)
…ギーツの世界では、デザイアグランプリの参加資格そのものであり、ライダーコアIDと組み合わせて変身するベルト。
なお、ドライバーそのものは他者が使うことも可能である。

Bレイズバックル
…@とAで変身した仮面ライダーをフォームチェンジさせるアイテム。ドライバーの中央部左右に装填が可能であり、2つ組み合わせて使用したり、その状態から上下のフォームを反転させるなども可能。

なお、今作で英寿が使用しているのはそのレイズバックルの内、「ブーストマークVレイズバックル」の真の姿である、「ブーストマーク\レイズバックル」。2つに分離して、そのバックル1つでAにデュアルオン(=2種のバックルの同時装填)し、そのままリボルブオン(=デュアルオン中にバックルを反転させる)することで、ギーツ専用の強化形態・「ギーツ\」への変身が可能。
創世の神そのものとなった英寿本人の創世の力を補助・増幅させ、その力を戦闘にも行使可能となる。(物理的領域下の一部またはすべての再定義や、事象そのものの改編と言った、「理」の支配。物体の破壊や再生も一瞬で行ったり、何もない空中を歩いたり走ったりする、など)
 ▼ 272 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:13:35 ID:EllQhwBQ [1/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#11 邪竜を討て
《???》

クラム「くそっ!!」

クラム「なぜだ!ソラさんもましろさんも、しばらく見ない間になんてことを!私が……俺が育てたポケモン達になんてことを!!」

 クラムは映像越しに、ジャマト達の襲撃の様子を見ていた。遂に復活したソラとましろ、そしてカントー中のポケモントレーナー達により、ジャマト達がまたしても撃破され、更にはグレン島に向かわせたジャマトも全滅した。
 あまりの激昂ぶりに、今までの温厚さから一転、当人は荒れていた。これこそが本性なのかもしれない。

クラム「……あり得ない。元々別の世界にいたあいつらが、どうしてあんな奴らに味方する!?洗脳以外考えられない!!」

クラム「あの化け物共が……あの化け物共が洗脳したんだ!英寿も!ソラさんも!ましろさんも!!」

クラム「ふーっ…!ふーっ…!ふーっ…!」

 怒り狂っていたクラムは呼吸を整え、再び機械を操作する。

クラム「…英寿、あなたの創世の力さえあれば……この世界を正しく創り変えられる。そして、俺やヒーローを受け入れなかった奴等に報復ができるんだ」

クラム「……しかし、こうなったら最悪のビジョンも考えなくてはなりませんね…!」

 そう言ってクラムは懐からとあるものを取り出す。それは、チップ―――ライダーコアIDに酷似したものだった。
 ▼ 273 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:14:10 ID:EllQhwBQ [2/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム「…本当は、こんなものに頼らずとも進む話だったが、最早こちらも後がない」

クラム「英寿本人が味方しない以上、フルパワーは出せずとも、力の行使には十分なはずだ」

クラム「そして何があっても英寿を味方へと引き戻し、この力を完全なものにすれば…!」

クラム「英寿が持つコアIDで、俺がギーツに変身し、創世の力を使ってやる」


 英寿、ソラ、ましろを本来ならば味方であったかのように執拗に狙うクラムは手元にある謎のコアIDを握り、再び機械を操作し始めた。もはや傍から見れば錯覚や被害妄想の類いであろう。
 本人でさえ理解が完全に及んでいない謎の能力の行使を視野に入れながら、闘志を燃やしていた。



《その日の夜・マサラタウン》

ソラ・ましろ・リーフ「ごちそうさまでしたー!」

レッド「…」🙏

レッドの母「お粗末様でした♪」

 ソラとましろは一晩、レッドの家に泊まることになり、リーフもお邪魔していた。
 ソラの快気祝いも兼ねた晩餐で、グリーンと英寿にも声をかけていたが、グリーンはトキワジムに戻ることになり、英寿は戦闘終了してソラの無事を確認後、颯爽と去ってしまった為、このメンバーである。
 ▼ 274 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:15:07 ID:EllQhwBQ [3/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 レッドと母が皿を洗っている間、3人はレッドの部屋にあがっていた。リーフはすっかり我が家のようにベッドに寝転がっている。


虹ヶ丘ましろ「リーフさんって、よくレッドさんの家に来ていたりするんだぁ!」

リーフ「そうよ〜♪二人は元いた世界では、ましろちゃんの家にソラちゃんや他の仲間も住んでいたんだっけ?」

ソラ・ハレワタール「はい!ソラシド市にいた時は住まわせていただいてただけではなく、もちろんヨヨさん……ましろさんのお婆様のお手伝いもしていました!」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん達が一度スカイランドに帰った後も、時々こっちに来てるんだ〜♪」

リーフ「ソラちゃん偉い!それに離れた世界でも今でも交流が続いてるなんて素敵じゃない!私もそういうのしてみたいかも〜」

 病院で聞いた時のように、ファンタジーを連想させるスカイランドの話も思い出し、楽しみが膨らむリーフ。

リーフ「この世界を救ったら、ソラちゃん達もこの世界にお友達と一緒に来てくれるのも楽しみだけど、私達もそっちに行ったりしていいかな!?」

虹ヶ丘ましろ「もちろん!」
ソラ・ハレワタール「皆さんなら、大歓迎です!!」

リーフ「約束!」

 ▼ 275 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:15:32 ID:EllQhwBQ [4/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 すっかり話し込んで夜の遅い時間、リーフは自宅へと帰り、ソラとましろはレッドの部屋で夜を過ごすことになった。
 レッドは1階のソファーで寝ることにし、もしもの時の為にポケモンも預けている。

 二人は、レッドの部屋に飾ってあるトロフィーや、ポケモンに関する本などを見たりして過ごしていた。カントー地方最強となった彼は、その後カントー地方以外での大会にも時々出場しては好成績を収めている。一時期はシロガネ山で修行をしていたが、こうして表立って試合に参加を始めたのはそれからしばらくして下山した時だった。

 カントーの隣にあるジョウト地方出身のトレーナーに敗れて以来、己を更に鍛え上げてきた。


 一通り話し終え、就寝準備をする。ましろがリーフから貸し出された寝巻に着替え終わった時にふと気づくと、ソラは窓を見てぼーっとしていたことに気づく。

虹ヶ丘ましろ「どうしたの?」

ソラ・ハレワタール「……あ!ごめんなさい、ちょっと考え事をしてまして」

 はにかみながらそう言ったソラ。ましろが気にしていることを察し、話す。

ソラ・ハレワタール「…英寿さんがお見舞いに来てくださった時に、英寿さんの世界の事を、お話しされていた時のことです」

虹ヶ丘ましろ「あの時のね…何かひっかかることがあったの?」

ソラ・ハレワタール「そうですね…英寿さん、自身のいた世界で、その……私達がこうして人々やポケモンさんを守るために怪人と戦っていること自体が、見世物だって言ってた、デザイアグランプリです」

虹ヶ丘ましろ「信じられないよね…私達にとっては命がけなのに…」

ソラ・ハレワタール「その時に、英寿さん、自分の持っていたベルトについて言っていたこと、あるじゃないですか」

虹ヶ丘ましろ「ベルトについて……あっ!」
 ▼ 276 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:16:04 ID:EllQhwBQ [5/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 英寿がギーツに変身し、その時はセキチクシティを防衛していた日。戦闘後にソラが入院していた病院まで来て、お見舞いついでにお互いの世界の事を話していた時である。


〜回想〜
ソラ・ハレワタール『そのベルトと…チップ?』

浮世英寿『デザイアドライバーに、ライダーIDコア。俺が持っているこれは、ギーツのコアIDだ』

虹ヶ丘ましろ『その2つと…この、レバーが付いてるみたいなのは?』

浮世英寿『レイズバックル。今はこれしか使っていないが、本当なら他にも色んな種類があるのさ』

浮世英寿『このデザイアドライバーとライダーコアIDで、俺や他の奴らは仮面ライダーに変身して戦ってきた。これらが、デザイアグランプリの参加資格でもあるのさ……まぁもっとも、あの世界はともかく、そんなのと全く関係ないこの世界で、ベルトはともかくコレが機能してるかは知らんけどな』

虹ヶ丘ましろ『機能してる…んじゃないんですか?だって、英寿さん変身できたんでしょ?』

浮世英寿『あー…そうじゃなくってな。こっちのコアIDはほら、これを持っている人を認証する機能もあって…要はこれ、本来なら他の人で使いまわしするもんじゃないのさ』

ソラ・ハレワタール『じゃあ、そのギーツコアIDは英寿さんを認証しているってことなんですか?』

浮世英寿『ご名答だ。まぁそれがこの世界でも同じなのかはわからないって話さ。それに…』

虹ヶ丘ましろ『それに?』
 ▼ 277 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:16:48 ID:EllQhwBQ [6/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿『どうもな、創世の力が働いてんのか働いてないのかも曖昧なんだよな。こういうバックルは多分それが働いたのか大体揃ってたんだが…どうもこの世界は勝手がわからん。だからなのか、世界の創り直しができないんだ』

虹ヶ丘ましろ『世界の創り直し…!?』

浮世英寿『マジでやろうとはしてないさ。力使えるのかのちょっとした確認だよ。本当はこんな侵略者がいないように、世界をやり直すのが手っ取り早い筈だったんだけどな…まぁ何より人様の世界を流石に勝手にはやらない』

浮世英寿『何より、仮にこの世界をやり直したとして、どうもそれだけじゃダメな気がしてな。黒幕を倒さないと、無駄な気もしてる』

ソラ・ハレワタール『ううう…頭がこんがらがります〜…』

浮世英寿『あはは、悪い悪い。ま、要するに俺達のやることは変わらないさ。奴の…クラムの好き勝手にはさせない、それだけさ』

虹ヶ丘ましろ『そ…そうですね!』

浮世英寿『……もしもの時は、ヒーローなら、何か奇跡を起こしてくれそうだけどな』


〜終了〜

ソラ・ハレワタール「最後にそう言った時の英寿さん、デザイアドライバーとコアIDを見てました……それがどうも引っかかって」

虹ヶ丘ましろ「レッドさん達のこの世界だと、機能するかもわからないとも言ってたもんね……ちょっと、気になっちゃうな」

ソラ・ハレワタール「奇跡……ヒーローの起こす奇跡……あれはどう聞いても、英寿さん自身ではない誰かが起こすだろうって、そういう意図で言ったように思います」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃんの言ってる通りなら、なんでベルトを見ながらあんなことを…考え過ぎかなぁ?」
 ▼ 278 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:18:48 ID:EllQhwBQ [7/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 2人はお互い考えた末に…


ソラ・ましろ「よくわかんない(です)!」

とハモった。

ソラ・ハレワタール「いつか、答えが出るかもしれません!今は、もう寝ましょう!」

虹ヶ丘ましろ「そうだね!」


 切り替えた2人はそのまま消灯する。「おやすみ」とお互いそう言って明かりを消した…。



 …のだが。


虹ヶ丘ましろ「いいよいいよ!ソラちゃんの方が疲れてるんだし、ふかふかのベッドで寝てー!」

ソラ・ハレワタール「ましろさんを冷たい床に寝かせるだなんてできません!ましろさんがここで寝てください!それか床で寝るぐらいなら私の上でも構いませんから!」

虹ヶ丘ましろ「何言ってるのソラちゃん!?そんなのもっとダメだよー!」


 病院の時のようにはいかず、2人で同時に寝るには少々狭いレッドのベッド。
 結局言い合いの末、どうにか2人は密着して寝るようにしたが、翌朝には2人とも転げ落ちることなく起きれたとか、起きれなかったとか…。
 ▼ 279 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:20:46 ID:EllQhwBQ [8/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《1番道路》

 翌朝、起床したソラ、ましろ、レッドは朝食を終え、リーフと合流し、グリーンがいるトキワシティへと向かう。マサラタウンからは隣町にあり、1番道路を通り抜ければすぐそこである。ここにあるトキワジムでグリーンが待っている。


野生のポッポ「クルルル…!」
野生のコラッタ「ふしゃー!ふしゃー!」

ソラ・ハレワタール「あれは昨日も見たポケモンさん!」

虹ヶ丘ましろ「だ、大丈夫だよ〜。私達は何もしないよ〜?」

 道中、近辺に生息している野生のポッポとコラッタが飛び出してきた。ソラ達を警戒している様子であった。

ポッポ・コラッタ「クルル…!」

リーフ「…やっぱり、今日もダメね」

レッド「…!」

 昨日、マサラタウンのレッドの家に向かう時にも通った道で、その時は夕暮れであるにもかかわらず周辺に生息している野生のポケモン達は起きており、こちらを見るや否や威嚇する。今朝もまた変わらずの光景に、宥めようとするソラとましろだが、ポッポ、コラッタは警戒を解こうとしない。

レッド「……」
リーフ「そうね…出ておいでキュウコン!」
レッド「…ケンタロス!」

キュウコン「こーんっ!」
ケンタロス「ぶるるる!」
 ▼ 280 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:21:41 ID:EllQhwBQ [9/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「た、戦うの!?」

リーフ「まさか!2人はケンタロスに乗って!キュウコンはケンタロスの後ろをお願い!」

 ソラとましろは言われるがままにケンタロスに乗り、キュウコンはポッポ、コラッタに後ろを見せているケンタロスの間に入り、接近をけん制する。
 だが、攻撃はしない。無暗に争う気はなく、逃げるための準備だ。そして…


リーフ「よーし……走って!!」

 リーフの合図と共に2人を乗せたケンタロス、そしてレッド、リーフ、キュウコンは一斉に駆け抜けた。
 ポッポ、コラッタはこちらを途中から追おうとはせず、森の奥へと引っ込んでいった。


《トキワシティ》

リーフ「やっぱり、警戒心も強くなってるわよね」

虹ヶ丘ましろ「それって、やっぱりジャマト達が来たから…?」

レッド「…」コクッ

ソラ・ハレワタール「怖かった…でも、あのポケモンさん達の方がもっと怖かったですよね」

リーフ「ええ…」
 ▼ 281 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:22:51 ID:EllQhwBQ [10/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 普段より一層強い縄張り意識に、普段はこちらのことを近づかない限り気にも留めない群れでさえも、自分たち以外の接近に対し過敏になっている。相手がジャマトのような怪物でないと認識していてもなお気が立っているからだ。

グリーン「おー、来たか」

レッド「!」
リーフ「ええ、何とかね。トキワシティは昨日大丈夫だった?」

グリーン「まあな」

虹ヶ丘ましろ「グリーンさん!よかった、無事だったんだね!」

ソラ・ハレワタール「よかったです!」

 待ちくたびれたかのようにこちらに向かってきたのはグリーン。ジムトレーナーと共にジャマトの夜襲などを警戒していたが、特に異常はないとのこと。

レッド「……?」

グリーン「英寿もこの後来るはずなんだが、まだみたいだ」

虹ヶ丘ましろ(ずっと思ってたけど、なんでレッドさんが何を言っているのかこの人達はわかるんだろう…?)

 無口なレッドだが明らかに彼が何かを問い、それに答えるように返事するグリーンや周りの人間を見てきて、不思議に思うのは英寿だけではなかった。
 ▼ 282 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:23:59 ID:EllQhwBQ [11/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



グリーン「そうか、昨日退院する日に見た夢がそんな光景だったのか」

ソラ・ハレワタール「はい。夢の話とはいえ、これまで見てきた通り、私が見た光景でした。…ポケモンさん達も見たんです」

リーフ「中に川があって、そんな見た目のポケモンもいる……話を聞く限りだとゴルダック、マルマイン、レアコイル、ユンゲラーだよね」

グリーン「そいつらがいる洞窟…あそこしかねぇな」

レッド「…!」コクッ

ソラ・ハレワタール「ど、どこですか…!?」

リーフ「ハナダの洞窟よ。あなたが抜け出してきてすぐの町、カスミが守っていた町、ハナダシティの近くにあるわ」

ソラ・ハレワタール「あそこに…!?」

グリーン「本来、あそこはポケモンリーグが厳重に管理しているんだ。住んでいる野生のポケモンが強く気性も激しいからな。余程強いトレーナーじゃなきゃ入ることも許されねえ」

 ソラ・ハレワタールが囚われていた場所について、彼女から聞く話からハナダの洞窟であると特定、そこに拠点があるのではないかと一同が考えを一致させる。そもそもカントー地方に洞窟と呼べる場所は少なく、まして中に川が通っていたりするのも、そのような生態系をしているのもここ以外にない。
 ジムバッジを8個集め、ポケモンリーグを突破できるようなトレーナー出なければ立ち入りを禁じられ、そしてそれ相当の実力があるトレーナーでさえ、ただ探索するだけでも危険が伴う。それ程までに険しいところなのだ。
 ▼ 283 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:24:49 ID:EllQhwBQ [12/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「そんなに危ないところなのに、クラムは洞窟を占拠しちゃうなんて…!」

リーフ「でも、不思議じゃないわ。何せあんな化け物達を無尽蔵に従えてるんだもの…」

ソラ・ハレワタール「それに、何よりあそこに住んでいたポケモンさん達だってかわいそうですよ!ただ過ごしていただけなのに、突然その住処を奪われるなんて!」

ソラ・ハレワタール「…まだこの世界に来て日は浅いですし、野生のポケモンさんも必ずしも友好的でないことは、多少なりとも学んだつもりです。でも!皆さん懸命に生きているんです!野生のポケモンさんも、皆さんと共に生きているポケモンさんも!」

ソラ・ハレワタール「……こんな素晴らしい世界が、今まさに本当に悪者に脅かされながら生きるなんて…悲しいじゃないですか…!」


 悲しむソラに、「その通りだよ」と寄り添うましろに、頷く一同。

虹ヶ丘ましろ「さっきのポケモン達だって昨日も私達を見て威嚇してたけど、怖がってるようにしか見えなかったもん!それに、ソラちゃんがいた病院だって、人もポケモンも、レッドさん達が来る前まで皆暗かった!」

グリーン「…だろうな」

レッド「……!」

リーフ「ポケモンリーグに連絡して、あそこを調べて何としても突き止めないとね!」

 全員がこれから調査に向けて動き出そうとしたその時、グリーンの元に誰かが走ってきた。

ジムトレーナー「グリーンさん!た、大変です!」

グリーン「ん?アキエ、どうした」

 女性のエリートトレーナーであるアキエは、トキワジムのトレーナーである。鬼気迫る表情をしていた彼女の報せに、全員の表情が引き締まる。
 ▼ 284 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:25:50 ID:EllQhwBQ [13/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グリーン「……セキエイ高原が!?」

ジムトレーナーのアキエ「はい!あそこに、何だか翼と尻尾が生えたジャマトの軍団が一気に攻め込んできてます!」

リーフ「翼と尻尾…リザードンかプテラか…それかカイリューをモチーフにしてるかもしれないわ!」

グリーン「また厄介な奴を…!」

アキエ「英寿さんもそこで既に戦っているみたいです!」

グリーン「…わかった!まずはそこを助けに行くぞ!アキエ!ここを任せても大丈夫か!?」

アキエ「任せてください!もしまたジャマトが来ても、必ず守り切ります!」

グリーン「よし、頼んだぜ!」


 町の防衛を任せ、全員がセキエイ高原を目指す。町のトレーナーやジムトレーナーも脅威に立ち向かうために特訓をしており、グリーンもそのうえでこの町を任せるという判断を下した。

ソラ・ハレワタール「ヒーローの出番です!」

全員「おう!」「うん!」「…!」

 レッド達のリザードン、プテラとピジョット、カイリューにソラとましろも乗り、セキエイ高原の戦線へと向かって行った。

アキエ「皆さんも、どうかご無事で…!」

 ▼ 285 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:27:17 ID:EllQhwBQ [14/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《セキエイ高原》

イツキ「ネイティオ、サイコキネシス!」
ネイティオ「とぅーとぅー」グニャアァ…

カリン「ブラッキー、あくのはどう!」
ブラッキー「ぶぅらっ!」ゴウッ!


竜ポーンジャマト「エイン ダン ツ ツ ツ !」



カンナ「こいつら…見た目がこれでも中身が怪物じゃあ、どの攻撃が有効なのかわからないわね…」
シバ「だが効かない訳ではない!やるぞ皆!ウーッ!ハーッ!」

カイリキー「リキッ!」
エビワラー「エビビ!」
サワムラー「サワッ!」

竜ポーンジャマト「ポス ツ ス!」



「RAIL GUN」
仮面ライダーギーツ\「はっ!」
竜ポーンジャマト「ポス ツ ス!?」

「BLADE」
仮面ライダーギーツ\「まだまだ!」
竜ポーンジャマト「エイン ダン ツ ツ ツ !?」
 ▼ 286 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:28:41 ID:EllQhwBQ [15/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セキエイ高原。ポケモントレーナーの最高峰、チャンピオンを目指すトレーナーが集う聖地。
 ジムバッジを8つすべて集め、最後の関門である険しい洞窟・チャンピオンロードを潜り抜けた猛者が集い、ポケモンリーグ四天王、チャンピオンと雌雄を決する場所。

 当然、挑戦者達を待ち受ける四天王とチャンピオンはその地方でもトップクラスに強く、他の地方の強者と張り合える力がある。そんなトレーナー達が集うこの場所を総本山と見たのか、屈強なドラゴン型のジャマト達が襲撃。山吹色の鱗のようにも見えるその鎧には一対の翼、そして強靭な尻尾が生えており、その姿はポケモンのカイリューを連想させる。しかしいくら見た目を真似ようと誰の目にも映るその姿はこれまでのようなポーンジャマトだ。

 四天王とチャンピオン、そして一足先に駆け付けていた英寿が交戦中。英寿は既に仮面ライダーギーツ\に変身している。

 四天王達もまたポケモントレーナーであり、戦闘の際にはポケモンと共に戦う。それゆえ水や炎、氷などの「タイプ」を持った攻撃を使用するが、ジャマトは根本的にポケモンとは全く異なる存在。タイプという概念がなく、効き目の強いタイプが判別できない。これがモチーフになったポケモンと同じであれば弱点も判別できるのだが、どうやら違うらしい。

 英寿はそもそも今までジャマトとの戦闘には慣れているため、お構いなしに自身の技を当てていく。華麗に躱し、舞いながらギーツバスターQB9による銃撃や斬撃、流れるような物理攻撃で次々にダメージを与えていく。


仮面ライダーギーツ\「ちっ、今回のヤツはちょっとタフなヤツだな」

 今までのポーンジャマトより少々フィジカルに秀でているのか、1体1体がこれまで通りにあっさりとは敗れず、すぐさま反撃に出る。


竜ポーンジャマト「エイン ダン ツ ツ ツ !」ボウッ!

仮面ライダーギーツ\「おっと」

竜ポーンジャマト「エイン ダン ツ ツ ツ !」バチバチッ!

仮面ライダーギーツ\「はっ!」

 今度は相手の攻撃となり、ジャマト達は個体により火炎、電撃、吹雪、水流、暴風などを放ってくる。四方八方からの様々な攻撃を躱しつつ同時にトリガーを引いてカウンターの銃撃も行いつつ、ダメージを蓄積させていく。
 ▼ 287 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:30:24 ID:EllQhwBQ [16/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「敵ながら、なかなかやるな」

 余裕そうにそう言う英寿は、この状況でもなお自信があり、こちらからも仕掛けていく。

「BOOST CHARGE!」
「BOOST TACTICAL VICTORY!!」

仮面ライダーギーツ\「はああっ!!」

 威力強化された光線が次々にジャマト達を撃ち抜いて行った。

竜ポーンジャマトの群れ「ポス ツ コ コ コ !?」

 英寿を取り囲んでいたジャマトはとうとう爆散。銃口に息を吹きかけるように「ふぅ」と呟き、四天王達の方を見やる。

仮面ライダーギーツ\「あっちも加勢しますか」




ワタル「カイリュー、はかいこうせん!」

カイリュー「フオオオオッ!!」
竜ポーンジャマトの群れ「ポス ツ コ コ コ !?」

 すさまじいエネルギーを一点に集め、強力な光線として放ち、眼前のジャマト達を消し飛ばす。この技を使うことでカイリューは疲労し、動きが止まるが…。
 ▼ 288 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:31:42 ID:EllQhwBQ [17/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ギャラドス「ぎゃらああ!!」

リザードン「グオオオ!!」

 取り囲むようにワタルの他のポケモンがカバーする。

ワタル「リザードン、エアスラッシュ!ギャラドスはこおりのキバ!」

ギャラドス・リザードン「ガアアア!」

周囲の竜ポーンジャマト達「ツ ビビ コ コ!?」

 英寿同様、単独で複数のジャマトを相手取るそのトレーナーは現セキエイリーグチャンピオンを務めている、ドラゴン使いのワタル。
 ドラゴンタイプのポケモンをメインに使用するが、ギャラドスやリザードンのように、ドラゴンタイプを持たないポケモンも使用している。


バサッ!
グリーン「ワタル!英寿!」

ソラ・ハレワタール「助けに来ました!」

ワタル「おお!来てくれたか!」

仮面ライダーギーツ\「よう、待っていたぜ」
撃ち抜かれた竜ポーンジャマト「デデ カカ カカ…!」ボォォン

 空からようやくレッド達マサラのトレーナーと、ソラ達プリキュアが降り立つ。
 ▼ 289 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:32:48 ID:EllQhwBQ [18/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キョウ「ファファファ…!役者が揃った今、攻勢に出るのみぞ!」

キクコ「フン!野垂れ死ぬことなく来れなきゃ話にならないさ。ほら、さっさと攻めるよ!」


虹ヶ丘ましろ「はい!みんな、行こう!」

レッド「…!」
リザードン「ザアァッ!」

グリーン「カントートップレベルの実力、なめんじゃねえぞ?」
ピジョット「ピジョーッ!」
プテラ「キエエエエ!」

リーフ「油断しないで!あのジャマト達、きっとこれまでより強いわよ!」
カイリュー「ばうー!」


ソラ・ハレワタール「必ず勝ち抜くと信じます!正しいことを何としてもやり遂げましょう!」

ソラ・ハレワタール&虹ヶ丘ましろ「ひろがるチェンジ!」

 空中を移動するために繰り出したポケモン達を続投させて挑むレッド達。

 キュアスカイ、キュアプリズムに変身したソラとましろ。

 彼等、彼女等が戦線に加入し、反撃に出る連合軍とジャマト達との闘いは激化していく…。
 ▼ 290 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:34:34 ID:EllQhwBQ [19/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「たああっ!!」

仮面ライダーギーツ\「ふっ…!」


バキッ!ズダダダダッ!


竜ポーンジャマト「ポス ツ …ポス ツ コ コ コ !」

ビュゴオオオッ!🌪


キュアスカイ「くっ!」

仮面ライダーギーツ\「よっと」


 2人がかりの攻撃をものともせず、ジャマトはその翼で巨大な竜巻を発生させる。
 同時に回避し、2人はジャマトに再度接近。

キュアスカイ「やああああっ!」ブンッ!


バサッ!

竜ポーンジャマト「エイン ダン ツ ツ!!」
 ▼ 291 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:34:57 ID:EllQhwBQ [20/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 パンチで懐に飛び込むスカイだが、それを見越していたジャマトは飛翔、躱されてしまうがその先には既にギーツが跳躍していた。

仮面ライダーギーツ\「おっと、空中で背中がお留守だぜ?」チャキッ


 空中かつ零距離から、ジャマトの反撃の隙も与える間もない速射。撃墜されたジャマトは爆散した。

キュアスカイ「英寿さん、ありがとうございます!」

仮面ライダーギーツ\「調子良いじゃん。流石ヒーロー」

キュアスカイ「英寿さんや皆さんが背中を押してくださったお陰です!」


竜ポーンジャマト「ビビ コ コ コ!」

 称え合う2人に別のジャマトがその剛腕を振るいに来るが、すぐに…


🌪ゴオオオ!
ビビビビ!

竜ポーンジャマト「」ボォォン…

たつまきとりゅうのはどう、2つのドラゴン技が浴びせられて爆散した。
竜ポーンジャマト「」ボォォン…

グリーン「余裕だな。ヒーローさんよ」
ピジョット「ピジョーッ!」

リーフ「ジャマトの数はどんどん減ってるわ!押し切りましょう!」
カイリュー「ばう!」

キュアスカイ「はい!」
 ▼ 292 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:36:45 ID:EllQhwBQ [21/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「…!」

リザードン「リザァ!」ドガアァッ!



 空中へ連れ去ったジャマトを、フリーフォールのように引力を利用して投げ飛ばす「ちきゅうなげ」。投げた先にもジャマトの群れがいたため、そのまま投げられたジャマトと同士討ちをしたその隙を、レッドは逃さない。

レッド「だいもんじ!」

リザードン「リザァァァ!!」ボオォッ!

 立て続けの攻撃指示にも追いつくリザードンの放っただいもんじは、大きく広がりジャマト達を焼き尽くした。


竜ポーンジャマト達「ケ カカ カカ カカ!」

レッド「…ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピッカァ!」

 背後から襲ってくるジャマト達に対し、新たにピカチュウを投入したレッド。そして…

レッド「10まんボルト!」

ピカチュウ「ピ〜カチュウ〜〜!!」バリバリバリ!

竜ポーンジャマト達「デデ コ コ コ!?」

 強烈な電撃により、こちらもまた多くの撃墜数を誇る。いくらドラゴンポケモンを模倣しようと、所詮は見た目とでも言わんばかりに、ドラゴンに対して効き目の薄い炎と雷の攻撃で討滅していった。
 ▼ 293 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:37:39 ID:EllQhwBQ [22/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアプリズム「ヒーローガールプリズムショット!!」ドンッ!

カンナ「ラプラス、れいとうビーム!」
キクコ「ゲンガー、シャドーボール!」
キョウ「クロバット、クロスポイズン!」

ラプラス「らぁぁ〜!」ビィィ!ガチガチ…
ゲンガー「げんげろ〜ん!」ボッ!

竜ポーンジャマト達「デデ ク ク ク!?」

クロバット「バァーット!!」ザシュッ!

竜ポーンジャマト「」バラバラ…


 一方、キュアプリズムはより大きな光弾を放つ必殺の浄化技を、続くように四天王前任のカンナとキクコ、現四天王のキョウのポケモン達による追撃でこちらも堅実に数を減らしていく。浄化技もジャマトの前では浄化効果がなく、純粋な攻撃技として機能しているものの、確実に貢献している。

 やがて、ニビやヤマブキ襲撃時とは比にならない質・量であったにもかかわらず、ジャマトの影はたちまち消え失せた…




 …ように見えたのも束の間。
 ▼ 294 ovpJ0.R7ps 25/12/06 15:38:20 ID:EllQhwBQ [23/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ズシィィン!


竜ポーンジャマト(大)「エイン ダン ツ ツ ツ !」


仮面ライダーギーツ\「おっと、今度はでかいな」

レッド「…!」

グリーン「ったく、ここに来て少しは骨のあるヤツか?」

キュアスカイ「…!?皆さん、あれ、見てください!今現れたジャマトの頭の上!」


 先程まで跋扈していたどのカイリュー型ジャマトよりも一回り大きな体躯を持つ同型のジャマトが吠える。
 それを見た一同の中で、キュアスカイはすぐに気づいたものがあり、全員もスカイの言う通りジャマトの頭上に注目する。

レッド「…!?」

リーフ「あれは…!?」


クラム「あなた達だったのですね…英寿やソラさん、ましろさんを洗脳しただけに留まらず私のポケモン達を次々と倒していった、化け物使いというのは!」

仮面ライダーギーツ\「へぇ、察するにお前か。自分を正義だと信じてやまないイカレ野郎・クラムってのは」

キュアプリズム「何ですって…スカイ、そうなの!?」

キュアスカイ「ええ!とうとう姿を現しましたね!」

ワタル「あれが…今回の黒幕、クラムか!」


 冷静に分析する者、大切な友を傷つけた相手の出現に驚く者、現れた元凶に改めて敵意を向ける者。
 黒い装束を身に纏うその者こそ、今回のジャマト襲撃事件を起こした張本人、クラムだったのだ。
 ▼ 295 ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:32:30 ID:EllQhwBQ [24/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 長らくクラムに捉えられ、疲弊し、精神すら侵されかけていたソラ。
 虹ヶ丘ましろと共に、これまで悪夢として現れ自身を苦しめてきたクラムとの記憶に打ち勝ち、完全復活したソラ・ハレワタールは、再びキュアスカイとして、ポケモンの世界を守るために立ち上がる。

 遂にポケモントレーナー、仮面ライダー、プリキュアの連合軍が結成され、カントー地方各地で起こっているジャマト襲撃から世界を守る彼等。

 セキエイ高原に現れた、ドラゴン型のジャマトの群れからポケモンリーグを守る為、奮戦していた彼等の前に現れたのは、更に屈強な大型のジャマト。
 そして、一連の事件を起こし、ソラを拉致していた首謀者・クラムが遂にレッド達の前に姿を現した。

クラム「よくも散々、私の邪魔をしてくれましたね…ヒーローとして、あなた達を…いえ、貴様達は最早看過できん!」

グリーン「てめぇか…!人様の世界に入り込んで散々好き勝手しやがったクソ野郎ってのは!」

ビィィィィッ!


仮面ライダーギーツ\「……ちっ」

カンナ「すり抜けた…!?」

イツキ「ホログラム…!そう簡単にはやらせてくれないということか」
 ▼ 296 ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:32:45 ID:EllQhwBQ [25/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#12 クラム降臨
 長らくクラムに捉えられ、疲弊し、精神すら侵されかけていたソラ。
 虹ヶ丘ましろと共に、これまで悪夢として現れ自身を苦しめてきたクラムとの記憶に打ち勝ち、完全復活したソラ・ハレワタールは、再びキュアスカイとして、ポケモンの世界を守るために立ち上がる。

 遂にポケモントレーナー、仮面ライダー、プリキュアの連合軍が結成され、カントー地方各地で起こっているジャマト襲撃から世界を守る彼等。

 セキエイ高原に現れた、ドラゴン型のジャマトの群れからポケモンリーグを守る為、奮戦していた彼等の前に現れたのは、更に屈強な大型のジャマト。
 そして、一連の事件を起こし、ソラを拉致していた首謀者・クラムが遂にレッド達の前に姿を現した。

クラム「よくも散々、私の邪魔をしてくれましたね…ヒーローとして、あなた達を…いえ、貴様達は最早看過できん!」

グリーン「てめぇか…!人様の世界に入り込んで散々好き勝手しやがったクソ野郎ってのは!」

ビィィィィッ!


仮面ライダーギーツ\「……ちっ」

カンナ「すり抜けた…!?」

イツキ「ホログラム…!そう簡単にはやらせてくれないということか」
 ▼ 297 ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:33:04 ID:EllQhwBQ [26/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ギーツが放ったギーツバスターQB9の銃撃は、クラムの身体ど真ん中を貫通――ではなく、そのまま文字通りすり抜けた。ホログラム映像で現れたクラムは意に介さず怒り狂う。

クラム「ここはポケモンの世界、貴様達が使ってる化け物の存在が許されて、私が連れてきたポケモンが追い出されるなど狂っている!彼等は紛れもなくポケモンなのです!」

グリーン「目ん玉腐ってんのかよクソ野郎!お前の作り出した化け物はお呼びじゃないんだ!お前のような侵略者もな!」

キュアプリズム「よくも私達の世界にまで現れて、ソラちゃんにひどいことをしたわね!」

リーフ「それに洗脳しようとしたのはあんたじゃない!英寿も、ソラちゃんもましろちゃんもあなたのものなんかにならないわ!」


 自身を正義と主張し、怒るクラムは当然誰からも賛同されず、更に怒る。

クラム「やはりこの世界は間違ってる!揃いも揃って、まだ我等を攻撃するのならば許さん!」
クラム「いけ、カイリュー!奴等を殲滅せよ!!」

竜ポーンジャマト(大)「エイン ダン ツ ツ ツ !」

 その声を最後にホログラムのクラムは消え、咆哮と共に襲い来るジャマト。

キュアスカイ「待ちなさい!」
仮面ライダーギーツ\「奴は逃げたか。仕方ない、今はあのジャマトを倒すぞ!」

 連合軍も一斉に再度、臨戦態勢をとった。
 ▼ 298 ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:34:02 ID:EllQhwBQ [27/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フッ…


全員「!?」


ドドドドドッ!



カンナ「くっ…!?ラ、ラプラス!?」

シバ「なんだと…今、何が…!?」

キクコ「あの速さ…しんそくかい!」


シュバッ

竜ポーンジャマト(大)「エイン ダン ツ ツ ツ !」


 刹那、誰の目にも止まらぬ速さで動いたジャマトの攻撃により、四天王陣営の殆どのポケモンが倒された。
 先の戦いで疲弊していた四天王達のポケモンが先に狙われ、耐え抜いたのは、しんそくをタイプで無効化したキクコのゲンガー、高い耐久力を誇るカリンのブラッキー、そしてチャンピオンにより屈強に育てられたワタルのカイリューだった。

レッド「…!?」

グリーン「ポケモンでもないバケモンが相変わらず一丁前に技だけ真似やがって…!」
 ▼ 299 ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:34:20 ID:EllQhwBQ [28/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
竜ポーンジャマト(大)「エイン ダン ツ ツ ツ !」ゴオオオオッ!

キュアプリズム「あ、あれは何!?」

リーフ「…!まさかあの動き…まずい、りゅうのまいだわ!」

キュアプリズム「りゅうのまい!?」

ワタル「あれも本来ならポケモンの技だ。攻撃力とスピードが、さらに上がる…!」

キクコ「ちっ…ゲンガー、仕留めな!シャドーボール!」
カリン「ブラッキー、あくのはどう!」

ゲンガー「ゲェェェン!」
ブラッキー「ぶらぁ!」
ボッ


ドォン!

グリーン「集中攻撃だ!ピジョット、エアスラッシュ!プテラはストーンエッジ!」
リーフ「カイリュー、りゅうのはどう!」
レッド「ピカチュウ、10まんボルト!リザードン、だいもんじ!」

3人のポケモン達「チュウ〜!」「リザアアア!」「ばううう!」「ピジョッ!」「クワーッ!」

ドドドドッ!


フシュ〜……


竜ポーンジャマト(大)「エイン ダン ツ…!」

仮面ライダーギーツ\「しぶとい奴だが、効いてるぞ!」


竜ポーンジャマト(大)「エイン ダン ツ ツ ツ !」ゴゴゴゴゴッ!

全員「!?」
 ▼ 300 ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:34:36 ID:EllQhwBQ [29/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「…!」

キュアプリズム「きゃああ!?」
キュアスカイ「プリズム…!あああぁっ!!」

仮面ライダーギーツ\「うおおおっ…!」


 突如として大きく揺れる地面。ジャマトは上がった攻撃力から大地を揺るがす「じしん」攻撃を放つ。
 これには接地していた者、ポケモン全員がダメージを受けてしまう。

ピカチュウ「チャ〜…」バタッ
ゲンガー「ゲェェ…」 ブラッキー「ぶら…」バタバタッ

キクコ「ゲンガー!」
カリン「なんてこと…!ブラッキー、しっかり!」

キュアスカイ「ぐっ…み、皆さん、大丈夫ですか!?」

キュアプリズム「なんとか……!」

仮面ライダーギーツ\「痛ってぇな…今のは効いたぜ」


 四天王側の残ったゲンガー、ブラッキーも倒され、レッドのピカチュウもダウン。
 異世界のヒーロー達はどうにか耐え抜き、リザードンやカイリュー、ピジョット、プテラは空中にいたおかげで難を逃れた。

竜ポーンジャマト(大)「ポス ツ …」フワッ

ワタル「…!?まずい!カイリュー、りゅうせいぐんだ!」

カイリュー「ブルゥゥオオオオ!」カッ…!
 ▼ 301 ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:34:55 ID:EllQhwBQ [30/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドガガガガガガッ!


 突如ジャマトが地面に降り立ち、羽のエフェクトを発生させ傷が癒えていく。それを察知したワタルはすぐにカイリューに大技を指示、一気に勝負を決めようと攻め込んだ。

…が。


シュ〜…

竜ポーンジャマト(大)「ポス ツ ス!」


ワタル「ダメか…!」

キョウ「はねやすめ…!」

 ひこうタイプが一時的に地面に降り立ち無防備になる代わりに体力を回復するポケモンの技「はねやすめ」。
 傷が癒えたことで、ワタルのカイリューの「りゅうせいぐん」すら凌ぎ切ってしまった。

竜ポーンジャマト(大)「ポス ツ ス!」ヒュンッ

リーフ「!」


ガッ…!


竜ポーンジャマト(大)「!」

仮面ライダーギーツ\「ちっ…!」
キュアスカイ「ぐううっ…!」

レッド「!」

リーフ「英寿!ソラちゃん!」

 「しんそく」でリーフに狙いを定めたジャマトを、瞬時に反応したギーツとキュアスカイが2人がかりで止める。特に腕っぷしの強いスカイが加わっていることで、ジャマトの突撃の勢いは確実に止められている。
 ▼ 302 ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:35:35 ID:EllQhwBQ [31/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「はっ!」

竜ポーンジャマト(大)「ポス ツ !?」

 掴みながら、零距離でギーツバスターQB9・レールガンモードの銃撃を咄嗟に浴びせ、流石の不意打ちに一瞬怯んだジャマト。その気を逃すまいと、号令をかける。

仮面ライダーギーツ\「今だ!こいつの体力を削り切れ!」

 その言葉と同時に2人はすぐにその場を離れた。そして…

ワタル「全員、総攻撃だ!」

レッド「…!」
グリーン・リーフ「いっけぇーー!!」

 りゅうせいぐん、だいもんじ、エアスラッシュ、ストーンエッジ、りゅうのはどうが一斉に放たれ、更にキュアプリズムも加わった。

キュアプリズム「ヒーローガールプリズムショット!!」

 ポケモンの技と、プリズムの巨大な光弾がジャマトに一斉に浴びせられ、回復した体力は一気に消耗する。

竜ポーンジャマト(大)「ビビ コ コ…!!」

グリーン「また回復…!今度はお前らの番だ!」
仮面ライダーギーツ\「任せときな」
キュアスカイ「はいっ!」

 再び体力を回復せんと「はねやすめ」の動作を取る。グリーンの察知を受け、今度は英寿とソラが急接近。
 多少の体力回復は許してしまうが、先程より大きなダメージを回復する分、裏を返せばいくらジャマトであっても長大な時間を要する。彼等が懐に飛び込むには十分だった。

「DYNAMITE BOOST TIME!!」
「BOOST \ VICTORY!」

仮面ライダーギーツ\「うおおおおおっ!!」

 英寿はブースト\ビクトリーを発動、回復中のジャマトに対し、ライダーキックを叩きこむ。
 ▼ 303 ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:36:03 ID:EllQhwBQ [32/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
竜ポーンジャマト(大)「デデ ビビ コ…!」フラフラ

キクコ「これでもまだ耐えるなんてしぶといやつだね!」

イツキ「…!だが見える!ヤツは確実に弱っている!」

レッド「…… ……!」

リーフ「またしんそくが来るわ!」

キュアスカイ「任せてください!」


竜ポーンジャマト(大)「デデ ク コ コ コ コ!!!」

 よろけながらも再び高速で突っ込んでくるジャマト。しかしそのよろめきから予備動作が見通され、キュアスカイが飛び込む。

 ズザアアアッ!と、地面が抉られる音がするが、それもすぐに止まった。


キュアスカイ「こんのおおおお……!」

キュアプリズム「やった…!止められた!!」

仮面ライダーギーツ\「いけるぞ!トドメは任せた!」

キュアスカイ「これで決めます!」

 ジャマトのしんそくの勢いが最高潮に達するより早く、正面から止めに入り、受け止めたキュアスカイは、そのままジャマトを振り回した。
 ▼ 304 295はミスです◆ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:36:42 ID:EllQhwBQ [33/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「たあああああ!!」

竜ポーンジャマト(大)「ビビ コ コ コ コ コ…!?」

 そのまま自分より大きな体躯のジャマトを大きく振り回す。そして…


キュアスカイ「大回転プリキュア返しいいいいい!!!」ブンッ!


 ジャイアントスイングのように、ジャマトを大きく空へと投げ飛ばした。



 離れたところで、そのまま墜落したジャマトは爆発し、とうとう撃破に至った。



ワタル「救援、感謝するよ。勇敢なヒーロー達」

ソラ・ハレワタール「ワタルさん達こそ、ありがとうございました!」

浮世英寿「勇敢なのは皆もだろ。あんな得体の知れない、それもお前達の世界の理解を超えるような化け物相手に、仮面ライダーでもないのに怯まず立ち向かえるんだからさ」

カリン「この辺りのジャマトも倒したし、この様子ならそろそろ相手の手札も尽きてきた頃かしら?」

イツキ「……いや、まだだ。あとはヤツの本拠地を一刻も早く叩かないとまた襲ってくる!」
 ▼ 305 ovpJ0.R7ps 25/12/06 21:37:44 ID:EllQhwBQ [34/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「…… ……、……!」

ワタル「なんだって!?それは本当なのかい、レッド君!それに、ソラちゃんも!」

ソラ・ハレワタール「は、はいっ?」

 レッドがワタルに何かを語りかけ、それを理解したかのように問い返すワタル。レッドの言葉(?)が聞こえず困惑するソラ。

シバ「ヤツらの本拠地は…ソラ、君が悪夢の中で見た君自身の記憶通りなら、ハナダの洞窟だというのか!?」

ソラ・ハレワタール「は、はいっ!皆さん、あの場所をそう呼んでました!」

 レッドは、ソラから聞いた話をそのまま四天王達に伝えた。その時だった。

ワタル「……ん、すまない。連絡が来た…カスミから?…………何!?」

全員「!?」

キョウ「何事だ、ワタル殿」

 カスミからの連絡を受け、ワタルが目を見開く。通話後、彼の口から語られた内容に、全員が戦慄した。

ワタル「ハナダの洞窟から、今度は白昼堂々とジャマト達が次々に出現した!」
 ▼ 306 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:13:17 ID:.s.E/2/w [1/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#13 決戦の時
《ハナダシティ》

魚竜ポーンジャマト「ケケ ゼラ オズ コ コ!」
鍬形ポーンジャマト「デ バ コ コ !」
猿ポーンジャマト「ツ ケ キョ キョ !」

エリカ「くっ……ここに彼らの本拠地があったなんて…!」

タケシ「数が多すぎる…!」

カツラ「それにこやつら、これまでとは様子がおかしいぞ!」


精霊ポーンジャマト「シ エイン ゼラ コ コ !」
牛ポーンジャマト「ワス モ ク ク ク !」
花飾りポーンジャマト「ケ ダン バ コ !」

ナツメ「前よりも凶暴に感じる…!メタグロス、コメットパンチ!」

アンズ「アリアドス、クロスポイズン!……ああもう、今度はこっちから!?」


蛾ポーンジャマト「モ ガ シ ク ラ !」
馬ポーンジャマト「セ セ キョ ラ !」
犬ポーンジャマト「バ ラ ス!」

マチス「Shit!遂にビリビリシビレを切らしたようだネー!」

カスミ「とうとう人やポケモンを襲い出しちゃって!けが人の1人だって出してやるもんですか!」


蜘蛛ポーンジャマト「エ ダン オズ コ コ !」
歯車ポーンジャマト「ケケ ケケ ケケ コ ガ !」
 ▼ 307 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:14:21 ID:.s.E/2/w [2/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「……!」

浮世英寿「おいおい……マジかよ」

ソラ・ハレワタール「ひどい…!皆さんが…皆さんの町が…!」


 レッド達がハナダシティに到着すると、そこは地獄絵図であった。
 今まではクラムの思想に従わない者はあくまでもその町から追い出すだけに留め、過剰に攻撃したりまではしていなかった。
 しかし、今まさに目の前に広がっている光景は、そのジャマト達がハナダの洞窟から次々に這い出て、積極的に町や住民、ポケモンに攻撃していた。


虹ヶ丘ましろ「あっ!やっぱりあそこにいた!」

 ましろが指をさした方向には、入り口前に立っていたクラム……のホログラムであった。


カンナ「あんた!まだやる気なの!?」

イツキ「ここまで徹底的に刺客を倒されて、しまいにはこの有様か!」

 連合軍が自身の存在に気づいたところで、クラムもまた彼らに向き直る。

クラム「もはや、断じて許さない。貴様ら化け物共も、この世界も」
クラム「ここが本来ポケモンの世界でありながら、ポケモンを次々と滅ぼし!」
クラム「ヒーローが共存する正しい世界への創世をも散々邪魔し!」
クラム「しまいにはそのヒーローである仮面ライダーもプリキュアも、結局最後まで貴様らに洗脳されたまま!!」

クラム「どこまで俺の邪魔をすれば気が済むんだよ!!」

 もう完全に本性を露にして逆上し、罵詈雑言を吐き、傲慢にもソラ達異世界の英雄がポケモン達に洗脳されていると言い放つ。クラムは更に続けた。
 ▼ 308 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:15:03 ID:.s.E/2/w [3/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム「それに、本来なら俺にだって、創世の力が宿っている筈なのに宿っていない!俺なら正しく使えるのに!」

浮世英寿「創世の力…どういうことだ。お前になんて、宿るはずがない!」

クラム「黙れ!!俺にだって宿って然るべきだった!!それを差し引いたとしても英寿!!なぜお前は、創世の力がありながらそれを正しく使おうとしない!?」

浮世英寿「あんたこそ一体なんなんだ。最初から思っていたが、なぜ俺や、ソラ達の事を知っている。ここにいる誰もが、お前とはこの世界で初対面の筈だぜ」


ソラ・ハレワタール「そうせいの、ちから…?」

イツキ「読んで字の如くなら、世界を創る、言葉通りの力といったところか。しかし英寿…いや、ギーツにそんな力が…?」

浮世英寿「あぁ、お前らには言ってなかったか。けどその話は今は良い。それより、あいつはさっきから何を言っている…!」

 創世の力。
 神へと生まれ変わったギーツこと浮世英寿が宿した、まさに神と呼ぶに相応しい力。人間から神になった彼のように、人智を超えた力。

 それを、全く縁のない筈のクラムは自分も持つはずだったと激昂。

浮世英寿「この力の使い方が正しいかどうかは、持ち主が、いや、その世界に住む皆が決めることだぜ。少なくともお前が思う使い方は、何の罪もない生命を滅ぼす他ない」

浮世英寿「人間を、ポケモンを信じられない。自分が気に食わないってだけですべてを拒絶するお前なんか正義でもなければ神でもない!…流石に神まで冒涜されて大人しくしていられる程、俺も呑気じゃない」

 睨む英寿に、睨み返すクラムはこう返した。
 ▼ 309 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:16:06 ID:.s.E/2/w [4/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム「そうやって俺を世界から追い出そうとしやがって!平和な世界創造の邪魔をしやがって!」

クラム「ここまで腐った世界にもう存在価値はない!創世の為にも、一度貴様ら化け物諸共この世界を破壊する!やれ、ポケモン達!」


 そう言ってホログラムは消え去り、ジャマト達の攻撃はさらに激化する。


ワタル「ギャラドス、アクアテール!」
ギャラドス「キシャアアー!!」

ドゴォ!

ジャマト達「デデ カカ…!」ボォン…


 襲い来るジャマトの不意打ちもいなし、四天王達もハナダシティに集結したジムリーダー達に加勢した。

ワタル「レッド!グリーンにリーフ!…そして英寿、ソラ君にましろ君!」
ワタル「この町と他の町は、我々ポケモンリーグが総力を挙げて防衛する!」

ワタル「君達は……奴のこれ以上の暴挙を止める為、ハナダの洞窟へと突入してくれ!」

ソラ・ハレワタール「で、でも!それじゃあワタルさん達は!」

シバ「俺達なら心配するな、ソラ!我らのハイパーパワーの前に、やつらなど恐るるに足らん!」

イツキ「今見えている未来は、強大な悪が立ちはだかる絶望的な未来…でも、それを変えられる可能性があるとすれば、君達を除いて他にいない!」
ネイティオ「とぅーとぅー」
 ▼ 310 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:17:08 ID:.s.E/2/w [5/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「……!」

グリーン「みんな……!」

浮世英寿「……絶対に、1人も死ぬなよ」

キクコ「フン!誰に物を言ってんだい。当たり前じゃあないか」

カンナ「こっちのことは心配しないで。必ずみんな、無事に乗り越えましょう」


ソラ・ハレワタール「皆さん……!はい!」

虹ヶ丘ましろ「必ずやってみせます!行こう、ソラちゃん!みんな!」



グリーン「こういう時こそ、お前達の言葉があるだろ?必ず勝ち抜く、そう信じたやつが運を引き寄せる!それに…」

レッド「ヒーローの出番!」


ソラ・ハレワタール「レッドさん……!はい!ここからが、ヒーローの出番ですね!」

浮世英寿「見せてもらうぜ。お前達のハイライトを!平和な世界創造を!」


リーフ「それじゃあ、みんな行きましょう!」

グリーン「クラムの野望を止め、この世界を守るために!」




「ハナダの洞窟へ!!!」
 ▼ 311 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:17:30 ID:.s.E/2/w [6/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《ハナダの洞窟》

虹ヶ丘ましろ「ここが…ハナダの洞窟…!すごくピリピリする…!」

ソラ・ハレワタール「間違いありません…夢の中で見た…そして、私がクラムの元を脱出する時に通った洞窟です!」

グリーン「……ソラが言っていた通り、本当にこの辺りでポケモン達が住処を追われてたんだな」


 入るだけで全身を突き刺すようなプレッシャーを感じさせられ、まさに「危険地帯」と形容するに差し支えないハナダの洞窟。屈強な野生のポケモンが根城にしているだけでなく、最深部には人工的に作られた凶暴なポケモンが佇んでいた洞窟でもある。
 そのポケモンがその場所からいなくなった今でも、元々住んでいたポケモン達は変わらなかった。クラムがジャマトを従えて攻め込んでくるまでは…。

グリーン「だとしたら、ここにいたポケモン達を追い出しちまった、あるいはそのポケモン達でさえ命の危機を感じて逃げ出したそのジャマトが、どれ程凶暴なのか…」

浮世英寿「さっき戦ったあのドラゴンみたいなジャマトより強いヤツが、そろそろ出て来るだろうな」

 英寿の言葉に全員の注目が集まる。かつて自身の世界でジャマトと戦ってきた身だからこそわかる彼は、既にこの先に出て来る敵についておおよそ確信していた。

浮世英寿「これまで町を襲っていたジャマト……どいつもこいつも骸骨みたいなツラしてただろ。あいつらはただの駒、兵隊みたいなもんだ」
浮世英寿「大規模な襲撃でさえ、ただ姿のバリエーションがあるってだけで兵隊なのは変わっていない…つまり、兵隊長のポジションのヤツが出てきていなかったんだ。強いて言えばソラが倒したあの偽者ぐらいか」

レッド「…… ……?」
リーフ「じゃあ、その兵隊長、みたいなジャマトがこの先出て来るってこと?」

浮世英寿「ああ。恐らく、見覚えのあるツラしたヤツらがな」
 ▼ 312 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:18:52 ID:.s.E/2/w [7/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「とうとうここまで乗り込んできたな」


 洞窟内に響くこの声。全員が身構える。
 やがて、彼等の正面に、またしても現れるクラムのホログラム。

ソラ・ハレワタール「クラム!」

クラム「正しい世界創造の邪魔をするばかりでなく、とうとう俺をも滅ぼしに来やがって!」
クラム「それでも正しいと考え続けるヒーローなのか、ソラさん!」

ソラ・ハレワタール「…確かに、ヒーローは正しいとは何か、考え続けなければならないと思っています。ですが!」

ソラ・ハレワタール「あなたのように、自分以外のすべての人や生き物たちを悲しませるようなことだけは、絶対に間違ってます!だから私は、いえ、私達は戦うんです!皆を、皆が住むこの世界を守るために!」

 強気に反論するソラに、英寿も続く。

浮世英寿「やれやれ、最後までお前は歩み寄りもしないで、一方的に化け物だ洗脳だ、要するにお前の味方にならない奴はすべてそうやって片付けてきた。今までも、そうだったんだろ?」

 反論されただけでなく英寿の言葉が癇に障ったのか、再び激昂するクラム。

クラム「英寿!!お前に何がわかるんだよ!!俺はただヒーローが存在を許される世界へ創世しようとしただけだぞ!!それなのにここまで散々な目に遭って…!」
クラム「…けどな、気が付いたら俺は力を手に入れたんだよ。この間違った世界を創り直すことだって、この力があれば不可能じゃない!」

浮世英寿「わかりたくもないね。世界を壊すとかほざき、今まで何度も壊しに来ていたお前の気持ちなんてな」
レッド「…… …… ……!」
虹ヶ丘ましろ「皆の住む世界をあなたになんか渡さないわ!」

 感情をぶつけてもなお、英寿には冷静に一蹴され、その周りの人物からも同意を得られなかったことに、クラムは更に腹を立てるが、すぐにすっと怒りが表情から消える。
 ▼ 313 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:19:39 ID:.s.E/2/w [8/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム「仮面ライダーも、プリキュアも、その化け物共のせいでおかしくなってしまったのなら、必ず俺が取り戻す。ヒーローとして正しい姿をな」
クラム「本当はこんな手段を使わず、対話で目を覚ましてほしかったが、もうやむを得ない。最強のポケモンたち、そしてヒーロー達で、実現させる!!」

 ホログラムのクラムの言葉に応じ、程なくして奥から何者かが迫ってきた。

虹ヶ丘ましろ「な、何あれ!?」

グリーン「出やがったか、怪物め!」



クラム「俺がより手塩にかけて育てたポケモン達さ!いけ、ウツボット!キノガッサ、そしてノクタス!!」
ルークジャマト「ツ ス ロス ス オ !」
ナイトジャマト「ルク デ ト コ ア !」
ビジョップジャマト「ケ ルク ク !」

 その言葉と共に現れたのは、これまでのポーンジャマトとはまた異なる、骸骨のような形相でもない、植物のようにも見える怪物だった。

ソラ・ハレワタール「あれが、英寿さんが言っていた兵隊長の…!?」

浮世英寿「…やっぱり雑魚のジャマトだけじゃなかったか!」

クラム「まだいますよ、私が手塩にかけて育てた最強のポケモン達!行きなさい!ウオチルドン、ドラピオン!」

ダンクルオステウスジャマト「ツ ク エ キョ キョ !」
オパビニアジャマト「ヴォ オズ コ コ コ !」

虹ヶ丘ましろ「ジャマトが5体も!?しかもどれも今までと違う…英寿が言っていたのは、こういうことなの!?」
ソラ・ハレワタール「くっ…これがみんな、さっきのドラゴンのジャマトより強いなんて…!」

 更にジャマトが出現。こちらもまた、ポーンとは異なる姿を持ち、ポケモンの名前をクラムに呼ばれるとともに出現した。

浮世英寿「やっぱりジャマトのことをポケモン呼ばわり…!」



「「ヒーローの出番です!!」」


「!?」
 ▼ 314 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:20:35 ID:.s.E/2/w [9/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「ソ、ソラちゃん?」

ソラ・ハレワタール「いえ…今の、私じゃないです!」

レッド「…!?」

リーフ「じゃあ誰が…?あっ!」

 ソラと同じ声で、同じ決め台詞が突如二重に響く。
 現れたジャマト軍団の奥にいたその声の主に、誰もが困惑・驚愕する。そこにいたのは、キュアスカイとスカイギーツだった。


キュアスカイ?「クラムさんの世界創造、邪魔はさせません!」
スカイギーツ?「今こそヒーローとして戦う時です!このポケモンさん達と共に!」

ソラ・ハレワタール「スカイギーツに…!?」
虹ヶ丘ましろ「キュアスカイ…!?どういうことなの!?」

 ソラ・ハレワタールの変身後の姿が、今ここにいるソラとは別個に存在。更に以前倒したはずのスカイギーツもいた。誰もが信じられないその光景だが、考える暇もなく彼らは襲い掛かってくる。

ソラ・ハレワタール「くっ……やるしかありません!ひろがるチェンジ・スカイ!」
虹ヶ丘ましろ「ひろがるチェンジ・プリズム!」
浮世英寿「変身!」

 対峙する3人は、それぞれキュアスカイ、キュアプリズム、仮面ライダーギーツ\へと変身する。


リーフ「キュアスカイが、2人…!?一体どうなってるの…また偽者!?」

グリーン「けど、ソラの偽者を生み出す装置はもうない筈だぜ!ましてやキュアスカイに至っては余計にわかんねぇよ…!」
 ▼ 315 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:21:06 ID:.s.E/2/w [10/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム「これは世界の、そしてヒーロー好きの威厳と誇りをかけた戦い!必ず勝利してみせましょう!」

 その言葉を最後に、ホログラムは消えた。


レッド「……ピカチュウ、エーフィ!」ポン!
ピカチュウ「ピッカァ!」
エーフィ「ふぃーあっ!」

グリーン「ええい、考えるのは後だ!オレ達も続くぞ!」
リーフ「うん!」

 先陣を切ってポケモンを出し、臨戦態勢に入るレッドに続き、グリーンとリーフもポケモンを繰り出し、ジャマト達と対峙した。





キュアプリズム「たああっ!」

プリズムは光弾を連射し、スカイギーツに目掛けて光弾の雨を降らせる。

スカイギーツ?「…ふっ!」

キュアプリズム「!?」

 だがスカイギーツは、以前倒したそれと比べて明らかに細かく、かつ最小限の動きだけで回避し、高速でプリズムに接近。

スカイギーツ?「はあああっ!」
スカイギーツの拳がプリズムを襲う――
 ▼ 316 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:22:25 ID:.s.E/2/w [11/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ビィィィッ!

スカイギーツ?「はっ!」

 ―――横からの威嚇射撃。ギーツの援護だ。
 だが、まるでそれすら見越していたかのように、急停止してバックステップでそれすらも躱してしまう。幸いなことにそのおかげでプリズムへの攻撃は届かなかったが。

キュアプリズム「た、助かった…ありがとう英寿さん!」

仮面ライダーギーツ\「ああ。…しかし妙に動きが洗練され過ぎているな」

 敵の動きにいち早く違和感を覚えたのは英寿だ。流石に不意打ちなら掠りはすると読んで放った射撃が、綺麗に全て躱されたのだ。



キュアスカイ「たあっ!」

ヒュッ…

キュアスカイ?「…ふんっ!」

ガッ…!

キュアスカイ「くっ…何者なんですかあなたは!」

キュアスカイ?「私は…ヒーローです!」

 一方キュアスカイは、自身と同じ姿を持つ敵と対峙していた。キュアスカイの攻撃を的確に躱してカウンターを叩きこむ敵に対し、キュアスカイはギリギリで防ぐ。動きに余裕があるかないかの差が顕著に表れている。
 ▼ 317 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:22:56 ID:.s.E/2/w [12/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「ひゃああっ!?このっ!」

 死角からも飛んでくる拳をなんとか躱し、反撃を見舞うが余裕で躱されてしまう。至近距離での攻撃にもかかわらずそれすら見切っているかのような敵の動きにスカイも翻弄されていた。

仮面ライダーギーツ\「結構やるな。ならこれはどうだ!?」
「BLADE」

 ギーツは、ギーツバスターQB9をブレードモードに変える。レースカーの加速音のような音を響かせ、青い炎の残像と共に連続で瞬間移動を繰り返し、相手のキュアスカイとスカイギーツに急接近した。

 人知を超えた力による瞬間移動。たとえ予見できたとしても回避は困難を極める神業だ。

仮面ライダーギーツ\「もらった!」

 そして刃が、2体の至近距離、それも死角から振り下ろされる。

キュアプリズム「これなら…当たる!」

 だがその時だった。

キュアスカイ?「敵の攻撃、予備動作確認」
スカイギーツ?「防御シークエンス、開始!」

3人「!?」

 突如2体の敵から、一瞬何かの機械音が流れたと思えば、2体のソラに似せた雰囲気は一変、冷静な分析をしたかのような台詞を発した。

 そして、ギーツの剣は2体のいたその場に振り降ろされ、確かに捉えた――
 ▼ 318 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:24:08 ID:.s.E/2/w [13/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「……!?そ、そんな!?」


 ――が、そこにいたのはその刃の持ち手を平然と受け止め、立っている2体であった。

仮面ライダーギーツ\「何…!?」

キュアスカイ?「防御完了、ヒーローガールスカイパンチ!」

ドッガァッ!


仮面ライダーギーツ\「が…はっ……!?」

キュアスカイ「!?英寿さん!!」

 直後、キュアスカイの必殺技と同じ「ヒーローガールスカイパンチ」が敵から繰り出され、ギーツが吹っ飛ばされる。
 立て続けにスカイギーツはスカイとプリズムに襲い掛かる。

キュアスカイ「このっ…やぁ!」
キュアプリズム「えいっ!てやっ!」

 応戦する2人は体術とプリズムの光弾を交えながらスカイギーツと2対1、しかし2人の攻撃を同時にすべていなして、スカイギーツは2人を蹴り飛ばす。

スカイギーツ「はっ!」バキッ!
キュアスカイ「うわっ…!」
キュアプリズム「きゃああ!!」
 ▼ 319 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:25:41 ID:.s.E/2/w [14/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「な、なんなんだあいつら…!」

キュアスカイ?「トドメです!」

 襲い掛かるキュアスカイ型の敵。同じ先に吹っ飛ばされたキュアスカイとプリズム、そしてギーツの3人に追撃しにかかる。

キュアスカイ「くっ……やぁ!!」

 その時、ギーツが近くに落としたギーツバスターQB9を拾い上げたキュアスカイがすぐに強く振った。これは予測できていなかったのか、迫りくる敵の左肩に直撃、敵の左肩に掠り、敵はすぐにバックジャンプで後退した。



 だがその切り裂かれた跡を見て、3人は驚愕した。

キュアスカイ「え……?な、なんですかあれ…!?」

 迫ってきていた敵のキュアスカイの肩は、装甲が外れ、その内部が見えた。どう見ても、その内部は機械であった…。

仮面ライダーギーツ\「……そういうこと、かよ」

キュアプリズム「あれって一体、何なの…!?」



「これは君たちを取り戻す為の最終兵器、『ソラ・アンドロイド』の『コードC』と『コードG』です」

3人「!?」
 ▼ 320 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:26:28 ID:.s.E/2/w [15/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 一方、レッド達ポケモントレーナーは繰り出された5体のジャマトを相手にしていた。
 1体1体がポーンより強いという英寿の言葉通りであり、レッド達は苦戦を強いられている。

ピカチュウ「ピッカァ!!」バヂィィッ…!

ルークジャマト「ツ ス ロス ス オ !」ブンッ

エーフィ「ふぃーーーっ!」ゴッ

 ピカチュウのボルテッカーを受け、それでも少しはダメージを負わせられたが、すぐに反撃の拳をお見舞いする。そこにエーフィが助けに入ってシャドーボールを放ち、ようやく吹っ飛ばした。

ルークジャマト「ツ ス ロス…!」

レッド「…!」

ナイトジャマト「ルク デ ト!!」ブンッ

レッド「アイアンテール!」

ピカチュウ「チュウゥゥ〜ピッカ!」


ガギィィンッ…

レッド「…!」
ピカチュウ「ピカァ…!」

ナイトジャマト「ルク デ ト コ ア !」
 ▼ 321 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:28:15 ID:.s.E/2/w [16/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ナイトジャマトは何股にも割れたサボテンのような鉾を持ち、ルークジャマトから離脱した直後のピカチュウを狙うが、レッドの指示により隙潰しのアイアンテールで防いだ。それでも相殺がやっとであり、レッドは更にポケモンを投入する。

リザードン「リザァァ!」
ラプラス「らぷぅ〜♪」

 この後にクラムが控えているため、闇雲に消耗させるのは本来危険ではあるが、かと言ってここでの対処に戸惑ったり、戦力追加を躊躇してやられてしまっては本末転倒。そう判断したレッドは持てる力を惜しみなく投入するつもりである。



ダンクルオステウスジャマト「ツ ク エ キョ キョ !」ブンッ

グリーン「よけろカイリキー、カメックス!」

カイリキー「リキッ!」
カメックス「ガメ!」

ビジョップジャマト「ケ ルク ビビ コ ス ポ!」ファサーッ

グリーン「胞子…ピジョット!」
ピジョット「ピジョーッ!」バサバサッ!

ボカァァン!
ビジョップジャマト「!?」

グリーン「うわあの胞子爆発すんのかよ!?危ねー…」

 古代魚のような姿をし、ウオチルドンと呼ばれたダンクルオステウスジャマトは得物である大剣を振り回す。
 きのこのような姿をし、キノガッサと呼ばれたビジョップジャマトは様々な効果を持つ胞子を武器とする。
 どちらもこれまでのジャマトとの戦闘経験、何より元々ジムリーダーとしての戦いの素質に長けたグリーンの機転により対処され、現状は互角に近い。
 ▼ 322 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:29:07 ID:.s.E/2/w [17/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オパビニアジャマト「ヴォ オズ コ コ コ !」

レッド「!?」

グリーン「ちっ…」

 その隙を逃がさんと、2人の戦闘の中に更に突撃してきたオパビニアジャマト。

リーフ「フシギバナ、だいちのちから!!」
フシギバナ「バナァァァ!」

オパビニアジャマト「…!」

 足元から噴き出す大地の力が直撃したが、足止めにしかならず…。

ダンクルオステウスジャマト「ツ ク エ キョ キョ !」

ナイトジャマト「ルク デ ト コ ア !」

 2体のジャマトが立ち上がって更に襲ってくる。

レッド「ピカチュウ、10まんボルト!」
グリーン「ウインディ、つばめがえし!」

ピカチュウ「ピ〜カ、チュウウウウウ〜!!」バリバリバリッ!
ウインディ「ガルルルウッ!」スパッ…

ダンクルオステウス・ナイト「…!」
 ▼ 323 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:32:06 ID:.s.E/2/w [18/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ジャマトに攻撃をし、ダメージは通っている様に見えるもののかなりのタフネスを持ち、足を止めるだけ。
 迎撃を繰り返すだけで、まだ撃破には時間がかかりそうだ。

 そしてそんな中で、英寿とソラ、ましろの戦線の方からホログラムの声が聞こえてきた。


「これは君たちを取り戻す為の最終兵器、『ソラ・アンドロイド』の『コードC』と『コードG』です」


レッド「……!?」

グリーン「…どおりで変だと思ったら、やっぱりあいつらも偽者だったのかよ…それもアンドロイド!」

リーフ「ふざけないで!どこまでソラちゃんの偽者を暴れさせれば気が済むわけ!?」



ルークジャマト「ツ ス ロス ク ク ク!」

ビジョップジャマト「ケ ルク ビビ コ ス ポ !」


リーフ「ちっ…!ジュゴン、うずしお!キュウコンはかえんほうしゃ!」
ジュゴン「ジュゴォ!」
キュウコン「コォォン!」

ルーク・ビジョップ「…!」


グリーン「こいつら…しぶと過ぎるな…」
リーフ「英寿達も、どうか無事に勝って…!」
レッド「……!」

 熾烈を極める、クラムの刺客達との死闘。レッド達、英寿、ソラ達の運命は如何に。
 ▼ 324 ovpJ0.R7ps 25/12/07 10:39:15 ID:.s.E/2/w [19/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【敵キャラ紹介】
【1】再生ジャマト達
いずれもギーツの世界にいたジャマトで、デザイアグランプリの各ミッションのラスボスとして出現した個体や、それより更に戦闘能力・凶暴性がある古代種の個体がいる。
クラムの手により複製・および再生され、元々の能力は一部から全部失われているが、クラムがその名を与えたポケモンの能力を保有する。また、人間の言葉を話す個体もいたが、再生後は一切話さず、代わりにこれまでの再生ポーンジャマト同様、彼等特有の言語で構成された不気味な咆哮をあげるようになっている。

■ルークジャマト
・敵からの呼称:ウツボット
・モチーフ:ウツボカズラ
上級ジャマトの1体。クラムにより複製された。

■ナイトジャマト
・敵からの呼称:ノクタス
・モチーフ:サボテン
上級ジャマトの1体。クラムにより複製された。

■ビショップジャマト
・敵からの呼称:キノガッサ
・モチーフ:きのこ
胞子には幻惑効果や起爆性などがある。
上級ジャマトの1体。クラムにより複製された。

■ダンクルオステウスジャマト
・敵からの呼称:ウオチルドン
・モチーフ:魚と化石
高い凶暴性と戦闘力を持つ古生物ジャマト。クラムにより再生された。
ギーツ原作では大剣を武器にしている他、地面を液状化させてからの潜水、巨大なトゲ射出、地面からのトゲ召喚、巨大な古代魚の召喚および使役を行う。

■オパビニアジャマト
・敵からの呼称:ドラピオン
・モチーフ:約5億年前のカンブリア紀に生息した古生物のオパビニア。ムカデのような姿である。クラムにより再生された。
高い凶暴性と戦闘力を持つ古生物ジャマト。映画「仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐」に登場し、最後まで倒されることはなく、このジャマトの存在そのものが劇中でとある仮面ライダー誕生の媒体となった。





【2】ソラ・アンドロイド
本物のソラ・ハレワタールを取り返された後にクラムによって生み出されたアンドロイド。
キュアスカイの姿をした「コードC」、スカイギーツの姿をした「コードG」の2体が存在し、同じ声、一部同じ人格を持つ。クラムの命令に忠実なため冷徹。
AIを搭載しており、クラムが知っていたギーツとプリキュアのデータ、更に今回の侵略で得たレッド達のデータを取り入れており、対ギーツ、スカイ、プリズムに必要なデータはなぜか彼らをよく知っているクラムの設計により全て網羅されている。その為データ内の行動に対しては100%の回避率・防御率を誇る。
 ▼ 325 ovpJ0.R7ps 25/12/07 16:59:05 ID:.s.E/2/w [20/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#14 英寿の切り札
 クラムが根城として構えていた場所は、カントー地方でも屈指の危険地帯であるハナダの洞窟。
 そこに住む屈強な野生のポケモンも、彼が生み出した強力なジャマトにより立ち退かされてしまった。

 更にはそのジャマトに加え、ソラ・ハレワタールの偽者と、キュアスカイを模したアンドロイドを2体投入してきたうえに、そのアンドロイドはギーツやキュアスカイ、キュアプリズムの戦闘データが記録されたAI搭載型。
 キュアスカイの不意打ち以外の彼等の行動を的確に捌く2体のアンドロイド、レッド達のポケモンの攻撃と渡り合う屈強なジャマト達に、彼等は苦戦を強いられていた。


キュアスカイ「ヒーローガールスカイパンチ!はああああっ!」

コードC「……予測完了!はっ!」

キュアスカイ「くっ…また当たらない…!」
キュアプリズム「ソラちゃん、下がって!てええええいっ!」ババババッ!

コードC「予測完了!」
コードG「全弾回避します!」

ドドドドッ!

キュアプリズム「これも当たらない…!?英寿さん!」

「BOOST TACTICAL VICTORY!!」

仮面ライダーギーツ\「今度こそ!」

ドドドドッ!
 ▼ 326 ovpJ0.R7ps 25/12/07 16:59:59 ID:.s.E/2/w [21/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シュ〜…


コードC「回避完了!」
コードG「被弾ゼロ、これがヒーローの力です!」

仮面ライダーギーツ\「くっそ……チートかよ」

 スカイの攻撃に続き、プリズムの光弾連射、ギーツのレールガンを立て続けに行い、回避先狩りを狙った波状攻撃すらも完全に無傷でやり過ごされ、3人は苦渋を嚙む。


コードC「ヒーローガールスカイパンチ!」

キュアプリズム「スカイ、来るよ!」
キュアスカイ「はい!避け…!」
コードC「無駄です!回避先分析完了!」

ドォォン!

キュアスカイ・プリズム「きゃああっ!」

仮面ライダーギーツ\「ソラ!ましろ!」

コードG「あなたの相手は私です!必ずクラムさんの元へ連れて行きます!」

仮面ライダーギーツ\「舐めるな!」

 回避行動すら読み切り、本物と同じ必殺技を受けて吹き飛ばされてしまう2人。意に介さず襲い掛かるコードGを相手に、ギーツはギーツバスターQB9をのレールガンを連射してけん制しようとするが、全て躱され、距離を詰められてしまった。
 ▼ 327 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:01:58 ID:.s.E/2/w [22/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「ふっ!」

コードG「甘い!」ヒラリ

バキッ!

仮面ライダーギーツ\「ぐあっ…!」

 接近されてもすぐに物理攻撃に切り替えた英寿だったが、それすら見切られてしまい、カウンターを受けて吹っ飛ばされてしまう。



仮面ライダーギーツ\「くそ…大丈夫か2人とも!?」

キュアスカイ「は、はい…!なんとか…!」

キュアプリズム「私も大丈夫…!」


仮面ライダーギーツ\「ったく、どういう訳か俺達の事を熟知してやがる…不意打ちもブラフも通らなそうだ……ん?」

仮面ライダーギーツ\(不意打ちと言えば……そういえばあの時…!)

 ふと何かを思い出したように考える英寿であった。
 ▼ 328 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:05:11 ID:.s.E/2/w [23/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「…!」
ピカチュウ「ピーカ…!」
リザードン「ガウ…!」

グリーン「ったく、タフなヤツだ…」
ピジョット「ピジョ…」
カメックス「ガメ…!」

リーフ「こっちは何とか攻撃が通るけど全然倒れない…早く3人を助けなきゃいけないのに…!」
イーブイ「ぶい…!」
フシギバナ「ばな…!」


ルークジャマト「ツ ス ロス ス オ !」
ナイトジャマト「ルク デ ト コ ア !」
ビショップジャマト「ケ ルク ク !」
ビショップジャマト「ケ ルク ビビ コ ス ポ !」
ダンクルオステウスジャマト「ツ ク エ キョ キョ !」
オパビニアジャマト「ヴォ オズ コ コ コ !」


 クラムがウツボットやウオチルドン、キノガッサなどの名前で呼びながら送り込んだ強力なジャマト達。数が多く強力ではあるが、元々トップクラスのポケモントレーナーが対ジャマトの経験を積んだこともあって、こちらは極端な劣勢に陥っていない。
 しかし、英寿達が劣勢であることを把握しており、そちらへの救援が長引いている上に、ここまでの戦闘すらもかなり消耗している彼等が依然として不利であることには変わりない。
 ▼ 329 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:07:52 ID:.s.E/2/w [24/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジャマト軍団「キシャアアアーーー!!!」



3人「!!」

グリーン「正面から一斉にきやがった…!トドメを刺そうってか…!」

レッド「…… ……!」

リーフ「! そうだわ!今こそ使うときよ!」

グリーン「…もうそれしかねえな。決めるぞ!」



レッド「リザードン!」
グリーン「カメックス!」
リーフ「フシギバナ!」

3匹「!!」

 ジャマト達が疲弊した彼等のポケモンを見て勝機と悟り、畳みかけてきた。
 だが彼らに連携能力がないためか、全員まとめて真正面からかかってくる。その姿はまるで雪崩の様であり、巻き込まれればポケモン達はおろか、トレーナーもただでは済まない。

 そんな危険な状況、土壇場でレッドが2人に伝えた勝利への一手に呼応し、3匹の相棒達が力をみなぎらせる。
 ▼ 330 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:11:21 ID:.s.E/2/w [25/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードン「リザアアアーー!!」🔥

カメックス「ガメェェェーー!!」🌊

フシギバナ「バナバナァァー!!」🍃


 3匹は消耗した体力を力に変える。彼等の特性「もうか」「げきりゅう」「しんりょく」が発動し、土壇場に追い込まれた彼らはそれぞれの主砲である炎、水、草の力を増幅させる。窮鼠猫を嚙む、一発逆転の反撃を見舞う。


レッド「ブラストバーン!」
グリーン「ハイドロカノン!」
リーフ「ハードプラント!」


リザードン「リザァァァ!!」ボゴオオォォ!
カメックス「ガメーークス!」ザバアアアァァッ!
フシギバナ「バナフシッ!!」シュルルルッ!

 3匹の放った爆炎、高水圧の大砲、巨大な蔦が、真正面から襲い来るジャマト達へと向かって行き、そして―――


ジャマト達「―――!?」

 完全にフリーな状態から、究極の技に直撃し、大きく吹っ飛ばされた。
 ▼ 331 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:12:22 ID:.s.E/2/w [26/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 一方で、アンドロイドと交戦中のギーツ、キュアスカイ、キュアプリズムは追い詰められていた。

仮面ライダーギーツ\「くそっ…」
キュアスカイ「きゃあっ!」ドサッ
キュアプリズム「あうっ!」ドサッ

 3人はとうとう防ぐことすらままならず、2体の完璧な攻撃と完璧な防御の前に絶体絶命であった。

仮面ライダーギーツ\(くそ……賭けに出る切り札があっても、打つ暇がなさ過ぎる…!)

コードC「これで決めます!はあああっ!」


 2体が3人にトドメを刺そうと接近したその時―


バッゴォォン!!

コードC「な、何!?」
コードG「回避…がっ!」

ギーツ・スカイ・プリズム「!?」

 突如飛んできた何かに、2体の攻撃は阻まれる。しかも、回避はできなかった。

仮面ライダーギーツ\(やっぱりそうか…!それに、これはチャンスだ!)

 レッド達が吹き飛ばしたジャマトの大群だった。
 突然、それもターゲットであるギーツやプリキュア以外からの予期せぬ衝撃に、AIは対処ができなかった。
 それを見て何かを確信した英寿は、この好機を逃すまいととった行動は…――
 ▼ 332 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:17:48 ID:.s.E/2/w [27/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「え、英寿さん!?」

キュアプリズム「変身を…解いちゃった…?」


 ―――変身を解き、英寿の姿に戻る。それだけで既に困惑している2人に、英寿は更に衝撃の行動に出た。

浮世英寿「ソラ。お前が最後の切り札だ。



このデザイアドライバーとコアIDで、お前が仮面ライダーギーツに変身するんだ!」

キュアスカイ・プリズム「ええええええっ!?」


 英寿が自信満々に言い放ったその作戦に、更に驚愕し、困惑する2人。英寿は続ける。

浮世英寿「あいつらはどういう訳か俺達…正確には“俺が変身する仮面ライダーギーツ”、“ソラが変身するキュアスカイ”、“ましろが変身するキュアプリズム”のデータを完全に分析している。つまりこのまま攻めても勝てない」

浮世英寿「だがあいつの正体がバレた時、ソラは俺の武器を使って不意打ちし、それをあいつらは避けきれず掠った………たったあれしきの行動でさえあいつらにとってはデータ外だということが推測できる」

浮世英寿「…正直俺以外がこれで変身できるとは思えないが、もしこの世界がDGPと関係ない世界だとすれば、もうこのIDだって個人認証もクソもない。試す価値はあるさ」


 そう力説する英寿に、ただただ話を聞く2人。更に英寿は続けた。
 ▼ 333 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:19:55 ID:.s.E/2/w [28/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「…それにどのみちこのまま続行しても、相手がこっちの情報を完璧に握っているAIである以上勝ち目はない。だから、根底からあいつらの思考を引っ掻き回すぐらいじゃないと、勝てないさ」

浮世英寿「必ず勝ち抜くと信じ、正しいと思ったことを最後までやりきろうとする今のお前なら、いけるさ!俺が保証してやる!」


キュアプリズム「そ、それはそうだけど…本当にできるの…?」

キュアスカイ「………英寿さん」

 そして、キュアスカイは変身を解き、英寿から手渡されたデザイアドライバー、ギーツコアID、ブーストマーク\レイズバックルを手にした。


ソラ・ハレワタール「私、やってみます!」

キュアプリズム「ソラちゃん…!」

浮世英寿「…へへ、その言葉を待ってたぜ。ヒーローガール」
 ▼ 334 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:21:35 ID:.s.E/2/w [29/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ソラが英寿からギーツの力を託されている一方、ジャマト達が昏倒している間に襲い掛かってきたアンドロイド2体を対処していたレッド達。こちらにはアンドロイドの計算が通用しないものの、そもそも元がソラ・ハレワタールおよびキュアスカイ。基礎性能が高くジャマトを相手している時と同様に苦戦している。

レッド「ピカチュウ、10まんボルト!」
ピカチュウ「ピ〜カ、チュ〜〜!」

グリーン「ピジョット、エアスラッシュ!」
ピジョット「ピジョーッ!」

ドォォン!

コードC「くっ…間一髪…まさかあのポケモン達を押しのけてしまうとは…!」
コードG「彼らはあくまで捕縛対象。今はターゲットを変更し、あの化け物使い達から倒します!」

レッド「…!」

グリーン「ちっ…まずい!」

リーフ「フシギバナ達は今はまだ動けない…!」

 3匹は先程の大技の反動で息を切らしている。今襲われれば間違いなく倒されてしまう。3匹と、そのトレーナー達に2体の矛先が向き、危険が迫るそんな時だった。



ソラ・ハレワタール「させません!!!」


ザッ…


リーフ「ま、ましろちゃん!?」
 ▼ 335 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:22:50 ID:.s.E/2/w [30/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 襲い来る2体と、レッド達の間にソラが割って入り、2体の前に立ち塞がる。既にデザイアドライバーを装着し、その手にはブーストマーク\レイズバックルが握られていた。

グリーン「お、おい!それは英寿が使っていたデザイアドライバーじゃねえか!?」

コードC「…何かと思えば、無駄ですね」

コードG「それは英寿さんにしか使えない。あなたでは変身などできるはずがない。このまま私達と来てもらいます」



ソラ・ハレワタール「…英寿さんは、私達のヒーローは、私を信じてくれました。だから!!」

ガチャッ

ソラ・ハレワタール「たとえあなた達に否定されようと、やって見せます!」

「MARK \」
「SET IGNITION」

 ソラはそう言いベルトを身に着け、バックルを装着。機械音声が鳴り、盛大なファンファーレが流れ、「GEATS \」の文字が浮かび上がる。

コードC「無駄なことを…」

レッド「!?」

グリーン「おいおい…まさか…本当に変身、しちまうのか!?」

ソラ・ハレワタール「相手がどんなに強くても、正しい事を最後までやり抜く。それがヒーローです!」

 ソラは、英寿が変身したときと同じ動きを思い出し、見よう見まねで構え、最後に指を鳴らして叫んだ。
 ▼ 336 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:24:39 ID:.s.E/2/w [31/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「変身ッッ!!」

「REVOLVE ON」

 最後に、ブーストスロットルレバーを操作し、英寿の時のような青い炎が吹きあがる。すなわち、変身者の姿がギーツ\へと変わることを意味していた。

「DYNAMITE BOOST!」

 どこからともなく現れた白い九尾の狐のロボット・レジェンドキュウビが駆け巡り、9本の光の柱がソラの身体を包み込み、瞬く間に、仮面ライダーギーツ\へと姿を変える。


コードC「!?」

コードG「バ、バカな!そんなはずが…!?」



「GEATS \!」


 そして、完全に姿を変えたソラ・ハレワタール――


 ――否、今は、今この瞬間だけは、彼女こそが「仮面ライダーギーツ」である。
 ▼ 337 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:25:23 ID:.s.E/2/w [32/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「……!」

リーフ「ほ、ほんとに変身しちゃった……」

グリーン「し、信じらんねえ…」


キュアプリズム「ソ、ソラちゃんが仮面ライダーギーツに…!」

浮世英寿「〜♪流石俺。天才の目に狂いはなかったな。


見せてもらうぜ、ソラ。お前のハイライトを…!」


コードC「どういうことです…!?なぜDGP参加者ですらない、ましてや異世界人のあなたが…!?」

コードG「あり得ない…!」

 英寿の目論見通り、彼の世界と全く関係のないこの世界で、デザイアドライバーどころか、コアIDすらも転用でき、そしてアンドロイドも困惑していた。

「READY FIGHT!!」

ギーツ\(ソラ)「ここからが、ハイライトです!!」
 ▼ 338 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:26:41 ID:.s.E/2/w [33/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 変身完了と共に、戦闘開始を意味する機械音が鳴る。
 ジャマト達は、レッド達のポケモン三位一体の大技から立て続けに追撃を受けたことで態勢を立て直せていない。

 アンドロイド達に畳みかけるなら、今しかないのだ。

ギーツ\(ソラ)「たああっ!」

コードC・コードG「分析開始!」


 アンドロイドの中で演算処理が始まる。元々持っている英寿ことギーツ、ソラことキュアスカイ、ましろことキュアプリズムのデータから彼等の行動を予測し、攻撃・防御及び回避を絶対のものにしてしまう驚異の兵器。
 だがその弱点を推測した英寿の考察通り、データにないものは避けきれないとすれば…。


「ERROR」


コードC・コードG「!?」

ギーツ\(ソラ)「はあっ!」

ドカッ!バキッ!

コードC[きゃあっ!?」
コードG「ぐああっ!」

 データに存在しない、「ソラ・ハレワタールが変身した仮面ライダーギーツ」の行動など読めるはずがないのである。ここに来て初めて、攻撃を直撃させることができた。
 ▼ 339 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:27:52 ID:.s.E/2/w [34/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コードC「う、動きが全く読めません…!」
コードG「こんなことがあり得るなんて…!?」

 自分達の視界が赤くなり、エラーの音声と共に、ギーツの攻撃に被弾したアンドロイドは戸惑いを隠せない。
 ギーツは続けざまにラッシュ。反撃の隙を与えない。

ギーツ\(ソラ)「はああっ!」

 アンドロイド達の目の前にいるのは、仮面ライダーギーツ\。変身者が浮世英寿であれば華麗な動きと武器捌きで翻弄するが、今の変身者はソラ。キュアスカイの時と同様、接近してインファイトを仕掛ける。データが一致せず再演算せざるを得ない。

浮世英寿「思った通り、AIといっても、これぐらいのズラしにも対応しきれない程度のスペックだったようだな。ソラ!ヤツらがお前の動きを見切る前にやっちまえ!」

ギーツ\(ソラ)「はいっ!やあああっ!」


ガッシィィッ…!


コードC「ぐうっ…!」

コードG「私達が、押されているなんて…!」

 大きく後退させられるAI達。ソラは更に距離を詰める。
 そこで、2体の内最初にコードCが前に出る。そして2体は分析を再開した。

コードC「演算パターン、ソラ・ハレワタールのキュアスカイに変更!」ピピピ…
コードG「演算パターン、浮世英寿の仮面ライダーギーツに変更!」ピピピ…
 ▼ 340 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:28:29 ID:.s.E/2/w [35/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 今度は目の前のソラのギーツを、それぞれキュアスカイ、英寿が変身したギーツ\とみなして分析をあてはめ始めた。


コードC「……読めた!そこです!」

ギーツ\(ソラ)「ふっ!」

ガキンッ!

 ギーツの蹴りを読み、防ぐコードC。

コードC「造作もない…!」

ギーツ\(ソラ)「…!いえ、まだです!」チャキッ

ドンドンッ!

コードC「ぐはっ!?」バヂヂッ…

 咄嗟に空いた手でギーツバスターQB9を使用、キュアスカイベースの分析が仇となり、銃撃で徐々に身体が破損し始めた。

コードG「ならば私が…!」ピピピ…

 コードGが動く。このアンドロイドの目のカメラには、次に銃を構え、発砲してくるギーツとその弾道が予測されていた。

コードG「読めます…回避し―
 ▼ 341 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:32:14 ID:.s.E/2/w [36/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
バキイィッ!!ガガガガッ!

コードG「ごふっ!?」

 コードGの予測とは裏腹に、銃を持ったまま打撃。銃撃回避の前提で動いていたコードGは当然ノーガード。防御も回避も間に合わずにギーツのラッシュを受け、徐々に内部の機械が露出、煙が吹き出始めている。
 仮面ライダーギーツをベースに演算するとソラのラッシュに対応できず、キュアスカイをベースに演算すると不意の銃撃や斬撃に対応できず、先程までの完封ぶりが嘘のように翻弄されていたのだ。


レッド「…!」ザッ

ギーツ\(ソラ)「レッドさん!それにピカチュウさんも…一緒に戦ってくれるんですか!?」

レッド「…」コクッ👍
ピカチュウ「ピッカ!」

ギーツ\(ソラ)「ありがとうございます!ここで決めましょう!」

 ソラは英寿の必殺技の予備動作を思い出し、バックル動かす。ダイナマイトブーストタイムに移行した音声を聞いたアンドロイドは、演算をし始めた。

コードC「予備動作確認!」ピピピ…
コードG「ブースト\ストライク、ブースト\ビクトリー・回避シークエンス開始…!」ピピピ…
 ▼ 342 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:33:16 ID:.s.E/2/w [37/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「10まんボルト!」
ピカチュウ「ピーカァァ、チュウ〜〜〜!」バリバリバリ!

バチィィッッ…!


コードC・G「ぐあ…!」

 回避行動をとろうとするアンドロイド2体に対し、咄嗟に電撃を入れて怯ませる。更に…

レッド「アイアンテール!」

ピカチュウ「ピッ!」シュンッ


コードC・G「!?」

ピカチュウ「チュピッカァ!」ズバァッ!


コードC・G「ぐあっ…!」

 指示と同時に高速で接近し、硬質化させた尻尾を刀の斬撃のように振るい、アンドロイド達に一閃、怯ませて隙を作る。そして…
 ▼ 343 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:35:16 ID:.s.E/2/w [38/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>334
リーフ「ま、ましろちゃん!?」→リーフ「ソ、ソラちゃん!?」
 ▼ 344 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:37:17 ID:.s.E/2/w [39/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ギーツ\(ソラ)「はっ!」

 ソラは跳躍した。それを見たアンドロイドは、ライダーキック技・ブースト\ビクトリーであると判断し、回避のために中破した身体を動かそうとする。

レッド「! リザードン!」
リザードン「ザァァッ!」

 ブラストバーンの反動が解け、レッドの指示を受けて動き出す。

レッド「だいもんじ!」

 指示を受け、だいもんじが放たれる。それを好機と見たソラは、技を繰り出した。
 繰り出された技は、AIも、英寿達の予測をも更に超えて行った。

「BOOST \ STRIKE!」

ギーツ\(ソラ)「ヒーローガール・だいもんじパンチ!はぁぁぁぁっ!!!」

 だいもんじの後ろから、ブーストの勢いを利用して空中からパンチで突貫。炎と、創世の力を纏ったパンチが2体のアンドロイドを包み込む。アンドロイドは回避時にエラーが起き、正面から防ぐ体制を咄嗟に取った。

コードC「ぐうウうウウっ!?」バヂバヂッ…ボンッ
コードG「何っ…!?バカな……ギーツの技デ…も…キュ……アスカ…イの技デモ……ナい……!?」ボォン…バキバキ…

 ギーツ渾身のパンチを受け止めてはいるが、耐え切れず徐々に腕から崩れていく。

 そして……

ズドォォォン!
コードC・G「ぐあアああアアアっっッ!?!?」

 遂にギーツの攻撃が、2体のアンドロイドを貫く。ポケモンの力、創世の力と併せた力を受けたアンドロイド達は大爆発と共に消え去った。

ギーツ\(ソラ)「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

浮世英寿「流石、ヒーローだな」

キュアプリズム「すごい……すごい!やったよソラちゃん!」
 ▼ 345 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:40:20 ID:.s.E/2/w [40/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 束の間、背後の存在に気付くソラ。先程吹っ飛ばされたジャマト達が再び起き上がり始めていたのだ。

浮世英寿「! まずい、あいつら起き始めたぞ!」
キュアプリズム「危ない!」

ギーツ\(ソラ)「くっ…!」

ジャマト軍団「キシャアアアーーー!!!」

レッド「ピカチュウ、アイアンテール!」
ピカチュウ「ピッカァ!」ザシュッ!

ジャマト軍団「ギッ…!?」

 すかさず繰り出されたレッドの指示、ピカチュウの尻尾の一閃だ。更に…。

レッド「リザードン、ブラストバーン!」
リザードン「リザァァァァ!」

 立て続けに、リザードンは再び猛火の爆炎を放ち、ジャマト達を包み込む。

ジャマト軍団「ビビ コ コ コ コ コ コ!?」

 獄炎の中で、次々に爆発していくジャマト達。吹き上がる炎が消えた頃には、ジャマト達は全滅していた。
 ▼ 346 ovpJ0.R7ps 25/12/07 17:43:38 ID:.s.E/2/w [41/41] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リーフ「レッド!よかった…!」
グリーン「ヒヤヒヤしたぜ…けど、これで全部だな!」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん!みんな!」

 ましろ、グリーン、リーフはレッドとソラの元に駆け寄り、その後ろで、英寿は拍手をしながら歩み寄って来る。

浮世英寿「必ず、やり遂げてくれるって信じていたよ」

ギーツ\(ソラ)「皆さん……皆さんがいてくれたお陰です!」
レッド「^^」アリガトウ!

 そしてソラは変身を解除した。

ソラ・ハレワタール「私の隣には、いつもましろさんがいて、周りには、レッドさんにグリーンさん、リーフさんに、ポケモンさんがいて、

そして、英寿さんは私の背中を、ずーっと押してくれていました!ありがとうございます!」

 感激の表情を浮かべながら、ソラは皆に礼を言う。そんな彼女の肩にポンと手を置いて、英寿は更に激励する。

浮世英寿「お前の実力と信念が実を結んだんだ。誇っていくんだ、ソラ」

ソラ・ハレワタール「英寿さん……!」

虹ヶ丘ましろ「ソラちゃん!絶対この世界を守ろう!」

グリーン「あんなヤツの好きにはさせない。それももう少しだ!」

リーフ「これでもうジャマトも、ソラちゃんの偽者ももういない筈。あとはクラムだけだよ!」

ソラ・ハレワタール「皆さん……!はい!必ずやり遂げましょう!」


 一行は、遂に最深部で待ち構えるクラムの元へと急いだ。
 全ての配下を撃破し、とうとう諸悪の根源との決戦に臨む。

 謎に包まれた元凶・クラムの正体とは……。
 ▼ 347 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:22:10 ID:Tr9M.AMs [1/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#15 最終決戦・クラムの正体
《ハナダの洞窟 地下1階》

ザッ…


ソラ・ハレワタール「この先に…クラムがいます!」

浮世英寿「いよいよラスボスとご対面か」


 クラムがけしかけたジャマト軍団とアンドロイドを退けた一行は、遂に最深部へと足を踏み入れる。
 奥へ進むたびに見えてくるのは、かつてここに囚われていたソラが脱出中に破壊した機械の残骸。
 そして進むたびに、この空間に広がっていた肌がピリつくようなプレッシャーは更に強くなっていく。


レッド「…… ……!」ブルッ

グリーン「おいおい、まさかレッド、武者震いか?」

レッド「……!」

グリーン「…ミュウツーがここにいた時よりも強い殺気、ね」

リーフ「わかるわ……私も、何だか全身を締め付けて来るような、そんな感覚がしてくるの」
 ▼ 348 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:23:22 ID:Tr9M.AMs [2/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「えっと…そのミュウツーってポケモン?」

グリーン「ああ……レッドはほら、ポケモンリーグも制覇しちまった凄いトレーナーでさ、こいつだけこの洞窟のここまで来たんだとよ。そこでこいつが対面した伝説のポケモン、それがミュウツーだ」

 レッドはポケモン図鑑にミュウツーを映し出し、ましろに見せる。話を横で聞いていたソラと英寿も覗き込んだ。


浮世英寿「人の手で作られた、世界で一番凶暴なポケモンねぇ…」

ソラ・ハレワタール「ひどい…どうして優しいポケモンにならなかったんですか…!」

グリーン「…クラムってヤツみたいに、人間の中にも腐り切ったバカ野郎がいるもんだ。そういうヤツらが作ればまぁそうなるさ」

リーフ「優しい心とかが、少しでもその人達にもあれば、また違ったかもね…」

浮世英寿「そんなヤツの時よりも強いプレッシャー、か。まぁでもそりゃそうだろうな。結局そいつ、この洞窟から出て人を襲うとかはなかったんだろ?」

レッド「……」コクン


 ミュウツーはかつてとある科学者の暴走によって生み出されたポケモン。レッドはこのハナダの洞窟最深部に佇んでいたミュウツーと戦って勝利。そして彼の手によりゲットされた。
 だがミュウツーが生み出された当時、その後ハナダの洞窟に住み着くようになって以来は英寿の言う通り、人を襲うまではいかなかった。これは戦いに備えて力を蓄える為であった。結果として凶暴なポケモンながらも、自ら人的被害を生むようなことをしなかった。

 英寿はその点で、クラムのように、進んで人的被害を生み出す存在と対比した上で、クラムをより恐ろしい存在であるとし、彼等が強いプレッシャーを感じている点も納得した。
 ▼ 349 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:24:08 ID:Tr9M.AMs [3/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
虹ヶ丘ましろ「英寿さんは、怖くないの?」

浮世英寿「なぁに。こういう事にはもう嫌という程慣れたさ。世界を滅ぼされたこともあったっけな」

 はっはっはと軽く笑う英寿に、ましろ達は一瞬引いていたが、すぐにまた彼は真剣な表情に戻る。

浮世英寿「けど、こんな悲劇は繰り返されない方が良いのは確かだ。創世の力でやり直しても無意味なら、根本から倒すしかない」

ソラ・ハレワタール「英寿さんの言う通りです」

 英寿の言葉に続くソラ。

ソラ・ハレワタール「正直、私もこの後に待ち受ける戦いが怖い。けど、クラムに平和を脅かされ、笑顔を奪われた人達を、この短い間に私もずっと見てきました。皆さんの方がずっと、怖い思いをしているんです。だから…!」

 拳を握り締めながらそう語るソラに、皆も頷きながら黙って聞く。

ソラ・ハレワタール「ここで恐れて立ち止まるわけにはいきません!相手がどんなに強くても、正しいことを最後までやり抜く!それがヒーローだから!」

レッド「……!」
ピカチュウ「ピカチュー!」

グリーン「本当に逞しいヤツだな。やってやろうぜ、ヒーロー」

ソラ・ハレワタール「はい!」
 ▼ 350 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:25:04 ID:Tr9M.AMs [4/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《ハナダの洞窟 地下 クラムのアジト》
 ミュウツーがかつて佇んでいた地に着くと、その先の壁が壊れていた。下へと続く暗い階段。恐らくクラムが新造し、更に下に自身の本拠地を構えたのだろう。
 一行はその階段を降り、しばらく先へ進んだところで広い空間に出た。その先にいる人物はこちらへと振り返る。

クラム「…とうとう、ここまで来てしまいましたか」

レッド「……!」

浮世英寿「…ああ、待ちくたびれたかい?」

ソラ・ハレワタール「クラム…!」

 ハナダの洞窟地下1階の最深部。その奥の壁を壊して更に地下。人為的に、かつ、大々的に掘り起こしたかのような広大な空洞。
 かつてソラ・ハレワタールを捉えていた時のかごやベッド、彼女と成り代わりジャマトを率いて暗躍していたソラ・ジャマトを生み出したと思われる巨大培養カプセルの残骸、そしてカントー地方をジャマトが襲撃している様子を映し出したホログラムの巨大モニター。

 これらを構えた部屋にて待ち受けていたのは、諸悪の根源・クラム。身を包んだ黒いフードを脱いだその姿は、一見すると至って普通の人間の青年のようであった。フードの中から姿を現したその風貌は、随分と色褪せた金髪に、血の気が少なくなっているのか、かなり白い肌をしており、全体的に生気を感じにくい。

クラム「あなた達は、私の元に辿り着くまでに、多くのポケモンの命、そして影武者とはいえ大切なソラさんの命をも奪い、今尚この化け物が跋扈するポケモンの世界を食い荒らす害虫です」

リーフ「人の世界に入り込んで好き放題してたのはあんたでしょうが!ソラちゃん達にもひどいことをしたのだって、許さないんだから!」

虹ヶ丘ましろ「あなたが何でこんなことをするのかわかんないけど、これ以上酷いことはさせないよ!」

浮世英寿「お前から仕掛けた、こんな誰も幸せにならないゲームは終わらせてもらうぞ」

ソラ・ハレワタール「もうこんなことはやめてください!それでもやめないなら、私達が止めてみせます!ヒーローとして!」

グリーン「覚悟してもらうぜ!」

レッド「……!」グッ
ピカチュウ「ピーカー…!」

 全員からの敵意を受け取ったクラムは、懐から“あるもの”を取り出した。

 それを見たその場の全員が驚く。

レッド「……!?」
ピカチュウ「ピカァ!?」

グリーン「お、おい…あれって…!?」
 ▼ 351 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:25:34 ID:Tr9M.AMs [5/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「デザイアドライバーに…そのコアID、ギーツか!?」

 彼が取り出したのは、紛れもなく仮面ライダーの証。デザイアドライバー、そして、英寿が持つギーツコアIDと酷似した、謎のコアIDであった。

浮世英寿「………メラのものでもなければ、未来の俺が持っていたものとも違う…どういうことだ!」

クラム「……私には、まだ不完全ながらも創世の力がある」

全員「!?」

クラム「その力で、この部屋を、ポケモン達を……そして」

「MASTER GEATS」
「SET ReCREATE」

クラム「この力を作り上げた」

 デザイアグランプリで数々の修羅場を潜り抜け、世界を一度滅ぼした黒いギーツを倒し、千年先の未来の自身と一時は対立しながらも未来を救った英寿でさえ、未知の仮面ライダーの力を目の当たりにした。
 クラムが装着、操作しているデザイアドライバーの様子は、ギーツ\と随所が酷似していた。
 ▼ 352 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:26:44 ID:Tr9M.AMs [6/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クラム「私は………いえ……俺は必ず、創世の力を完全に手に入れる。あるいは、浮世英寿、お前の目を覚まさせて、俺と、ソラさんと、ましろさん、それぞれの仲間の皆さんと共に正しい世界を作り上げる…たとえ、どんなに敵である化け物共が強くても、最後まで諦めない」

クラム「ヒーローとしてな…!」

 やがて、クラムは英寿と同じ、狐のように象った指を鳴らし、高々に宣言。

クラム「変身!」

「REVOLVE ON」
「ELYSION BOOST!MASTER GEATS!」

リーフ「な、何…!?」

ピカチュウ「ピカ…!?」

浮世英寿「エリュシオン・ブースト……マスターギーツだと…!?」

 目の前の光景に困惑する一同。ギーツに酷似したその姿に、変身を終えたクラムは語る。

クラム「この力を得て…俺は創世した正しい世界の主……“マスター”になる。その願いを込めて俺はこの姿を…」

マスターギーツ「“仮面ライダーマスターギーツ”…そう名付けた」

「READY FIGHT…!」

 姿を現したクラムの姿。それは、ギーツ\を模したような、黒を基調に金色のラインと赤い九尾を備えた、帝王のような姿・マスターギーツであった。

マスターギーツ「今まで隠してて悪かったよ。ソラさん、ましろさん、英寿。俺がもっと早く、この力を使っていれば…」

ソラ・ハレワタール「謝ることはそんなことですか?」

マスターギーツ「ん?」

 飄々と語るマスターギーツに対し、ソラはふつふつと怒りがこみあげてきていた。
 ▼ 353 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:27:12 ID:Tr9M.AMs [7/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「あなた…あなたはこの世界にも、ましろさんにも、どれだけの人に迷惑をかけてきたと思ってるんですか!!」

ソラ・ハレワタール「そしてそれをあたかも正義であるかのように…!私達が洗脳されているみたいに!!」

ソラ・ハレワタール「ふざけないで!私達は、あなたのような人には絶対に屈しません!」

ソラ・ハレワタール「最後まで、ヒーローとしての使命を果たします!」


 ソラの怒りに、皆も同調する一方、マスターギーツも激昂するのかと思えば冷静だった。

マスターギーツ「残念だが、この際やむを得ない。この戦いで、俺が君達を取り戻し、そして…後ろにいる化け物共は根こそぎ滅ぼしてやる!」


浮世英寿「交渉決裂だな」

「MARK \」「SET IGNITION!」

浮世英寿「変身!」
「REVOLVE ON」
「DYNAMITE BOOST!GEATS \!」
「READY FIGHT!!」

ソラ・ハレワタール「私達も参りましょう!」
虹ヶ丘ましろ「うん!」

ソラ・ハレワタール&虹ヶ丘ましろ「スカイミラージュ!トーンコネクト!」
 ▼ 354 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:27:28 ID:Tr9M.AMs [8/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「ひろがるチェンジ!スカイ!」
虹ヶ丘ましろ「ひろがるチェンジ!プリズム!」


キュアスカイ「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」
キュアプリズム「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」

レッド「……ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピッカァ!」ピョンッ

グリーン「これが最後だ!覚悟しろよ化け物野郎!」ポン!
ピジョット「ピジョーッ!」

リーフ「絶対にこの世界を守ってみせるわ!」ポン!
イーブイ「いっぶぃ!」

仮面ライダーギーツ\「さぁ、これが最後のハイライトだ!」

 仮面ライダー、プリキュアの変身。
 ポケモンを繰り出し、共に戦うトレーナー。

 元々住んでいた世界は違えど、心は一つ。
 それぞれの英雄達と、世界を我が物にせんとすギーツに酷似した元凶。

 最後の戦いの火ぶたが、切って落とされた。
 ▼ 355 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:27:44 ID:Tr9M.AMs [9/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《ニビシティ》

タケシ「おーい!」


ニビジムトレーナー「タケシさん!」

 ハナダシティを起点に始まった、ポーンジャマト大群による総攻撃をある程度鎮静化させ、各ジムリーダーはそれぞれの持ち場へと戻る。
 一番の火種にされた町を守っている間に、撃ち損じたジャマトが押し寄せた他の町は無事かと戦々恐々としていたが、どうやら各町のジムトレーナー、およびポケモンリーグからの援軍、チャンピオンロードにいたトレーナー達の増援により守り切れていたようだ。

タケシ「皆無事かー!?」

リーグ本部「ああ、問題ない。住民の避難も完了し、誰一人死傷者はいない。建物は…流石に損壊が出始めているがな」

タケシ「そうか…とはいえ、その様子なら人的被害がなさそうなのが不幸中の幸いといったところか」

ザッ…

助っ人「他の町からも報告が上がっているけど、概ね同じよ。少なくとも人的被害は確実に抑えきっているわ」

タケシ「ひとまずよかった…!レッド達がハナダの洞窟で戦っているんだ、俺達も乗り切るぞ!」


ジャマト軍団「ビビ ク ク ク !」


 まだまだジャマトはいる。タケシ達はポケモンを繰り出し、今度は持ち場を守る。

タケシ(レッド…グリーン…リーフ……それに英寿、ソラ、ましろ…皆無事に戻ってくれ…!)
 ▼ 356 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:28:30 ID:Tr9M.AMs [10/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《ハナダの洞窟》

キュアスカイ「ヒーローガールスカイパンチ!」

マスターギーツ「!」

キュアスカイ「はあああああっ!!」


ガッ…

マスターギーツ「キュアスカイ……実に残念です。そのような化け物に絆され、正しいとは何かを忘れてしまうとは!」ブンッ

キュアスカイ「ぐうっ!」

 キュアスカイ渾身の鉄拳は受け止められ、押し返される。しかし倒そうという意思が感じられない。
 一方で…


リーフ「イーブイ、すてみタックル!」
イーブイ「ぶいぶー!!」ドドドッ

マスターギーツ「化け物が…死ね!!」グオッ

イーブイ「ぶい!?」

 ポケモンに対しては容赦なく、殺意さえ顕わにして反撃する。いくら威力の高い技であっても、人外じみた力に、イーブイとクラム、もといマスターギーツの蹴りでは敵う筈もなく―――
 ▼ 357 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:29:13 ID:Tr9M.AMs [11/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キィン!


マスターギーツ「くっ…英寿ぅぅぅ…!」
仮面ライダーギーツ\「今だ、いけ!」

イーブイ「ぶ…ぶいいい!!」

 ―――間に入ったギーツの攻撃により蹴りはブロックされ、一度急停止したイーブイは再度突撃し、マスターギーツの腹に突っ込んだ。

マスターギーツ「ぐふっ…!」

仮面ライダーギーツ\「普通に攻撃が通る分まだ良心的だな。はあっ!!」

スパァァン!

マスターギーツ「ぐおおおお…!」

 ギーツの追撃。手にしたギーツバスターQB9による斬撃に怯むマスターギーツ。
 しかしそれでも此度の騒動におけるジャマト達の元締めということもあり、先程まで交戦していた再生ジャマト以上のタフネス。痛覚はあれど傷はまるでつかない。

キュアプリズム「私も攻めるよ!やあああ!」
 プリズムの光弾連続発射。そこに…

レッド「ピカチュウ、10まんボルト!」
ピカチュウ「ピ〜カチュウウウ〜〜!!!」

 電撃を乗せ、光弾を伝い、包み込み、合わさってマスターギーツに向かって飛んでいく。

グリーン「いけるか…!?」
 ▼ 358 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:30:13 ID:Tr9M.AMs [12/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ELYSION SHIELD」

シュウウウ……


仮面ライダーギーツ\「…ちっ、腐ってもラスボスってとこか」

レッド「…!」

ピカチュウ「ピーカ…!」

キュアプリズム「これだけの攻撃を防ぎきるなんて!?」


 煙の向こうから聞こえた音声。煙が晴れるとそこには掌から光のシールドを展開していたマスターギーツがいた。

マスターギーツ「オリジナルやクロスギーツ、ドゥームズギーツとも違う能力ゆえ、俺も少しは困惑しているが、この戦いにおいては使い勝手の良さに助けられますね」

仮面ライダーギーツ\「……そいつらの名前まで知ってるなんて、お前一体何者だ?」


 かつて自身の力・知恵・運を吸収した未来の指名手配が変身した最凶の黒狐・クロスギーツ。
 1000年後の未来の自分が変身した金色の神・ドゥームズギーツ。

 まるで面識がない筈の自身や、ソラ達プリキュアの存在を同時に知っていたことに加え、これらの存在についても知っていた彼に対し、英寿は流石に仮面の下に隠れた眉間に皺を寄せて問う。
 ▼ 359 ovpJ0.R7ps 25/12/08 21:31:27 ID:Tr9M.AMs [13/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マスターギーツ「俺は英寿、ソラさん、ましろさん、あなた達のようなヒーローが好きな、ただの人間さ」

キュアスカイ「…っ!」ゾワッ
キュアプリズム「え…え!?」ブルブル

グリーン「はぁ…?」

リーフ「な、何よそれ…」

レッド「…!?」

 予想外の答えに、戸惑う一同。中でも「好き」と言われたヒーロー達。その中でもギーツ\は平静を保っていた一方、キュアスカイ、キュアプリズムの2人はただただ悪寒を感じていた。
 ▼ 360 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:48:27 ID:Tr9M.AMs [14/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#16 戦いの果てに
 カントー地方を、ソラ達プリキュアを襲った事件の首謀者・クラムと対面したレッド達。
 クラムは謎のベルトを使用し、「マスターギーツ」と名乗る戦士へ変身。ポケモンとポケモントレーナーを滅ぼし、仮面ライダーとプリキュア、そして世界を我が物にせんと襲い掛かり、決戦が始まる。
 死闘の最中、マスターギーツが初対面の筈の仮面ライダーやプリキュアについて博識である点に当初から疑問を感じていた英寿。マスターギーツの答えは、「仮面ライダーやプリキュアのようなヒーローが好きだから」と、これまでの行動からは全く考えられないことを口にした。

 ある者は困惑し、ある者は背筋が凍り付くも、意に介さずマスターギーツは更に続けた。

マスターギーツ「…だからこそ、そんな大好きなヒーローが住めるような世界をひろげる。その為に、まずはこの世界に目を付けた」

マスターギーツ「この世界はとても住み心地がよい。そこにいるような、化け物がいることを除けばね」

マスターギーツ「しかし、世界は残酷だ。ポケモン達の世界にポケモンを連れて行こうとしたのに、ここに来る前、誰もが俺のポケモン達を化け物だと吐き捨てた。攻撃までしてきた。だから、このベルトの力だけでは不完全と判断し、ソラさん、ましろさん、手始めにあなた達に救援を求めた」

マスターギーツ「なのにあなた達も、私やポケモン達を拒んだ。結局このポケモンの世界でも受け入れられず、俺は攻撃された。この世界の愚かな人間共はともかく、俺が憧れたヒーローが正気でそんなことをするはずがない。なので多少強引なやり方をしてでもあなた達に来てもらう他なかったのだ」

 戦闘の最中、この世界を襲った動機を、あくまでも自分が被害者、自分が正しいという自分視点で語るマスターギーツ。一通り聞いた後で、その後の少しの沈黙を最初に破ったのは英寿であった。

仮面ライダーギーツ\「…あぁ、やっぱりロクなものじゃなかったな。紛い物の仮面ライダー」

マスターギーツ「何だと…!?」
 ▼ 361 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:49:34 ID:Tr9M.AMs [15/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
仮面ライダーギーツ\「あくまで自分一人が正しい、そんな奴がヒーロー?随分と面白くないギャグだな」

マスターギーツ「ギャグだと!?ふざけるな!俺は真剣だ!」

仮面ライダーギーツ\「お前はヒーローが好きと言いながら、結局はヒーローのガワが、そしてお前の中の妄想のヒーローが好きなだけだな」

マスターギーツ「英寿…!ヒーローでもあるあなたとあろう者が、なぜわからない!?」」

仮面ライダーギーツ\「わからないし、わかりたくもないね。少なくとも、憧れている筈のヒーローと真逆の事を本気で正しいと思っているお前のことなんてな」

 吐き捨てる英寿に続いたのは、ソラだ。

キュアスカイ「確かに、英寿さんはヒーローです。私や、皆さんの背中を押してくださり、導いてくれるヒーロー」

マスターギーツ「ソラさん…!」

キュアスカイ「私は、未だに正しいとは何か考えるようにしています。でも!今も変わらないのは、あなたは間違っているということです!」

キュアスカイ「どんな理由があれ、あなたの好き嫌いなんかで、あなたに対し何もしていない一般人、この世界で平和に生きている命を、脅かしていい理由なんて絶対にありはしません!!」

仮面ライダーギーツ\「お前の言うお前の『正しい』とやら…お前はそれを周りにも認められるだけのことをしてきたか?独り善がりでしかなかったんじゃねぇの?」

マスターギーツ「…!」

 自分が好きだと言っていたヒーロー達に同調されるばかりか反論される。英寿は軽蔑し、ソラは真剣に訴えている。

ザッ…

マスターギーツ「な…!」

 さらに、レッド達も前に出た。
 ▼ 362 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:49:59 ID:Tr9M.AMs [16/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「…… ……!」

ピカチュウ「ピカァ…!」


グリーン「オレらは別にお前がどこの誰かも知ったことじゃねえ」

グリーン「けど要はオマエはこの世界が、ポケモンが嫌いなんだ。化け物だと罵倒するぐらいにはな」

グリーン「嫌いなくせに無理やりにでも場所を奪おうとするようなオマエなら、正直ここに来る前に何をしていやがったかなんて大体想像つくぜ」

リーフ「勝手にこの世界に来て、化け物だなんて決めつけて!あんたこそ化け物よ!身も!心も!」


 ポケモン達を罵るために自身が使っていた言葉である「化け物」と呼ばれたマスターギーツは動揺し始めた。


キュアプリズム「どうして私達を好きなのかはわからない……けど私は嬉しくない!」

マスターギーツ「ま、ましろさん…!?」

キュアプリズム「あなたみたいな人はその名前で呼ばないで!!私の大切な友達や、この世界で生きている何の罪もない人やポケモンを襲うようなひどい人なんて、私は…ううん、私達は大っ嫌いなんだから!!!」


マスターギーツ「なっ……!」


 とうとうキュアプリズム――虹ヶ丘ましろからも本気の怒りをぶつけられ、拒絶されたマスターギーツ。よろめき、俯き、黙り込んだ。
 ▼ 363 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:51:05 ID:Tr9M.AMs [17/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 沈黙の間、全員は様子を伺う。やがて最初にキュアスカイがその沈黙を破った。

キュアスカイ「もうやめましょう、こんな戦い。あなたは誰かを傷つけてばかりです。たとえ本当にあなたを誰かが傷つけたとしても、今あなたがしていることは、全く関係ない人を傷つけているだけです。仕返しでも何でもない、ただただ傷つけるだけ!」

キュアスカイ「ヒーローが好きだと言うのなら、ヒーローや、ヒーローが守る人やポケモンさん達が悲しむことはやめてください!!」

 スカイの訴えに、プリズムが頷き、レッド達も頷く。ギーツは静観している。



「…まれ」

キュアスカイ「…!?」


マスターギーツ「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ
ああああああああああああああああああああああっ!!!!!」

仮面ライダーギーツ\「……ソラがこんだけ必死に訴えても、やはりダメか」

マスターギーツ「ふざけるな!みんなで正しい世界を創ろうとすることの何が悪い!!

ヒーローは、俺の好きなソラさんはそんなこと言わないっ!!

ましろさん、英寿もあんな奴らの味方なんてしないっ!!」

仮面ライダーギーツ\「好きと言いながら、所詮お前のエゴを押し付けてるだけか」

 自分が好きだと言っていた人物から、これでもかというぐらいに否定された…だがその中でもソラ・ハレワタールだけは少しでも歩み寄ろうとしたが、一切冷静になることなく、マスターギーツは狂乱する。
 ▼ 364 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:51:27 ID:Tr9M.AMs [18/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マスターギーツ「ふざけるなふざけるなふざけるな!!やはりこの世界は間違っている!!英寿もソラさんもましろさんも、間違った価値観に操られている!!」

マスターギーツ「こんな間違った世界など、すべて破壊するまでだ!!もう、こうでもしないと、ヒーロー達はずっと縛られたままだ!!」


「ELYSION SWORD!」


 バックルを操作したマスターギーツの腕から光の剣が出現。金色の光を放ち、まるで実体を持たないかのような形状のそれを、レッド達とポケモン達に向けた。


マスターギーツ「やはりまずはお前らからだ…化け物共を滅ぼし、この世界を破壊する!!そして創り直す!この世界も!!英寿も!!ソラさんも!!ましろさんも!!」

マスターギーツ「俺こそが本当の意味で創世の神になってやるんだああああ!!!」


レッド「…… ……!」

グリーン「来るぞ!」

リーフ「ええ!」


ピカチュウ「ピカァ!」
ピジョット「ピジョッ!」
イーブイ「ぶいぶい!」
 ▼ 365 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:51:53 ID:Tr9M.AMs [19/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「10まんボルト!」
ピカチュウ「ピ〜カチュウウ〜〜!!」

グリーン「エアスラッシュ!」
ピジョット「ピッジョォー!」

リーフ「シャドーボール!」
イーブイ「ぶぅぅいっ!」



マスターギーツ「そんなもの…はあぁっ!」ブォン

スパスパッ…


レッド「…!」

グリーン「野郎…!」

リーフ「そんな…!」


 真っ先にポケモンへと突っ込んできたマスターギーツを止めるための集中砲火は、彼の光剣が容易く切り裂いてしまう。

マスターギーツ「お前らさえ倒せば、あの3人も正気に戻る!滅べえええ!」

 自身に敵対してきたギーツやプリキュアの3人を、あくまでも洗脳されているのだと一方的に決めつけている彼はそのまま再度突っ込んできた。
 ▼ 366 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:52:43 ID:Tr9M.AMs [20/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアプリズム「させない!えいっ!」

仮面ライダーギーツ\「はっ!」
「RAIL GUN」


マスターギーツ「ちっ…!」


 キュアプリズムの光弾、ギーツのレールガンの銃撃に咄嗟に反応し、剣で弾く。更に…。


キュアスカイ「たあああっ!!」

マスターギーツ「キュアスカイ…!」ガキィッ…!

 キュアスカイが立て続けに突撃。その拳に対し空いた手でガード。剣を振るわず防いだだけである。
 マスターギーツは片方の手に宿していた光剣を消し、もう片方の手でキュアスカイが振るった方の腕を掴んで拘束。

キュアスカイ「!?」

 振りほどこうとするが振りほどけない。そのままマスターギーツはキュアスカイを自分の方へ引っ張った。

マスターギーツ「目を覚ませキュアスカイ!戦うべきはあの化け物共だ!」

キュアスカイ「このっ…!あなたという人はまだそんなことを言っているんですか!私をおかしくしようとしていたあなたが!」
 ▼ 367 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:53:12 ID:Tr9M.AMs [21/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マスターギーツ「俺は君の目を覚まさせるためにここまで頑張ってきた!!ソラさん、君は正義の味方の筈だ!いつまであいつらに洗脳されているんだ!!」

キュアスカイ「私は……今を!明日を!懸命に生きる皆さんを守る、ヒーローですっ!!」


バキッ!!


マスターギーツ「ぐふっ!」

 蹴りを入れ、マスターギーツが怯んだ隙に脱出したキュアスカイはすぐに距離を取る。

キュアスカイ「今です!」


キュアプリズム「ヒーローガールプリズムショット!」

レッド「ピカチュウ、10まんボルト!」
グリーン「ピジョット、エアスラッシュ!」
リーフ「イーブイ、シャドーボール!それから…」

リーフ「カイリュー、あなたもお願い!りゅうのはどう!」ポン!

ピカチュウ「ピ〜カチュウウ〜!!」
ピジョット「ピジョオオッ!!」
イーブイ「い〜〜、ぶいやーーっ!!」
カイリュー「リュウウウッ!」

ドドドドドドッ!

マスターギーツ「ぐぬううう!?」
 ▼ 368 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:55:49 ID:Tr9M.AMs [22/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ポケモンとキュアプリズムによる一斉砲撃がマスターギーツに集中する。
 ソラ、もといキュアスカイを再度自分の言いなりにしようと迫っていたために、防御態勢などとれなかったが、周りも迂闊に突っ込めばソラも巻き込まれる。その状態をソラ自らが脱したことで全てが隙となり、完全に無防備な状態で受けた。当然、先程までのような光のシールド展開も間に合わず、今度こそ直撃した。

キュアスカイ「ヒーローガールスカイパンチ!はあああっ!!」

 再びキュアスカイの攻撃。今度は彼女の浄化技だ。対するマスターギーツは…

マスターギーツ「まだだ!まだ、終わっていない!」

「ELYSION SWORD」

 再び右手に先程の光剣を宿し、その光剣は力を溜めているのかより大きくなっていく。

キュアスカイ「!?」

マスターギーツ「くたばれえええええ!!!」

 再び生成した光剣で、キュアスカイを飛び越えてレッド達へと斬りかかっていく。

キュアスカイ「させません!」

マスターギーツ「!」

キィィン!

キュアスカイ「うっ……!」

 キュアスカイが技の発動中に跳躍して、宙のマスターギーツへと軌道を変えた。マスターギーツはポケモン達へ振り下ろそうとした剣の刀身を盾にするよう咄嗟に構え、攻撃を防ぐ。いよいよポケモンを滅ぼそうとしたかと思えば、キュアスカイに対しては防御に転用した。

キュアスカイ「硬い……破れない…!」

マスターギーツ「操られているとは言えソラさん達に本気で剣なんて向けない!向ける必要はない!あいつらを倒せばいいからな!」

キュアスカイ「しまった…っ!」

マスターギーツ「死ねえええええっ!!」


レッド「……!」

 キュアスカイを押しのけて着地し、今度こそその刃がポケモンとポケモントレーナーに向けられる。彼の怨念がそう駆り立て、渾身の一撃が振るわれる。
 ▼ 369 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:56:34 ID:Tr9M.AMs [23/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「させません!」「させない!」「させるかよ!」

ガッ…!

マスターギーツ「この…また君達は邪魔を…!」

 一度後退したスカイ、遠隔攻撃後はフリーだったプリズム、ギーツが止めに入り、マスターギーツの光剣は届かなかった。


グリーン「あっぶねぇ〜!さっきよりリーチが伸びやがって!」

リーフ「ありがとう!英寿、ソラちゃん、ましろちゃん!」


グググ…!

 3人がかりで抑えているため、まだ攻撃が止んだ訳ではない。だが英寿は冷静に片手を一瞬離した。

フッ…


マスターギーツ「!?」

仮面ライダーギーツ\「そこだ!」

 同時に素早くギーツバスターQB9を発砲。ほんの一瞬の隙だったが、精密かつ迅速な射撃はマスターギーツの右手に直撃する。

マスターギーツ「あがっ!?」
 ▼ 370 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:57:12 ID:Tr9M.AMs [24/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 よろめいたところに更に…

キュアスカイ&プリズム「はああっ!!」

バキッ!


マスターギーツ「がああ!?」

 2人のパンチを受け、吹っ飛ばされる。恐らくこの光剣がマスターギーツの必殺技だったのだろう。それを不発にされてカウンターを受けて倒れるもなお立ち上がる。


仮面ライダーギーツ\「ったく、タフな野郎だぜ……ん?」

 すると英寿は起き上がったマスターギーツを見て何かに気づく。

 よく見ると攻撃を受けた個所が少しずつ崩れ始めており、その中には…


グリーン「お、おい…あれって…!」

リーフ「ま、まさかあいつも…!?」

レッド「…!」


仮面ライダーギーツ\「…やっぱり、そういうことだったのか」
 ▼ 371 ovpJ0.R7ps 25/12/08 22:59:56 ID:Tr9M.AMs [25/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マスターギーツ「ぐぅ…!」

 砕けた装甲の一部から、歪な蔦のようなものが露出しかけている。

仮面ライダーギーツ\「おかしいと思ったぜ。異様な気配を追ってこの世界に降り立って来てみればそこでお前の起こした騒ぎに…そしてその黒幕だったお前も、やっぱり怪物だったってわけか」

マスターギーツ「違う!俺は……俺はヒーローが好きな元・一般人……今は、仮面ライダーや!」

仮面ライダーギーツ\「仮にお前がその通りであっても…その様子ならその元・一般人だった頃から、心はバケモンのようだな」

マスターギーツ「そんなはずはない!俺は…!俺はぁ……!ああああああ!!!」

「ELYSION BOOST TIME!」

仮面ライダーギーツ\「洒落込む気か。なら俺も、いや、“俺達”も打ち上げと行かせてもらうぜ」

「DYNAMITE BOOST TIME!」


 お互いがベルトについているバックルを操作、それぞれバックルのレバーを2回捻り、それぞれの強化状態“エリュシオンブーストタイム”、“ダイナマイトブーストタイム”へ移行する。

マスターギーツ「この一撃で…今度こそお前らを滅ぼす!」

キュアスカイ「させません!この世界は皆のものです!」



レッド「……決めよう!みんな!」

グリーン「おう!」 リーフ「うん!」


キュアプリズム「そうだね!終わらせよう!こんな悲しい戦いは!」


 マスターギーツは、徐々に力を蓄え、禍々しくも強大な力を溜めていく。一方、ギーツ\は創世の力を最大出力にまで高めている。さらにその後ろには、プリキュアの力の源・キラキラエナジーを最大まで高めたキュアスカイ、キュアプリズム。
 そして、マスターギーツ最大の攻撃を迎え撃つ布陣に切り替えたレッド達。ピカチュウ、リザードン、ピジョット、カメックス、フシギバナ、カイリューが揃い踏みだ。
 ▼ 372 ovpJ0.R7ps 25/12/08 23:02:44 ID:Tr9M.AMs [26/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マスターギーツ「英寿!勝つのは俺だ!俺がこの間違った世界を変える!」
「MASTER GEATS VICTORY!」

仮面ライダーギーツ\「違うな。この世界が間違っているかは、お前が決めることじゃない。それに……

勝つのは俺達、そう決まってるんだよ!」
「BOOST \ VICTORY!」

 2人のそれぞれのライダーキック、“マスターギーツビクトリー”と“ブースト\ビクトリー”がぶつかり合う。

マスターギーツ「うおおおお……!」

仮面ライダーギーツ\「……っ!」

 そして、上空で炸裂。2人は落下していく。しかし、すぐにマスターギーツだけが態勢を立て直した。

マスターギーツ「どうだ!これがヒーローの力!ギリギリ俺の勝ちだ!」

 そう勝ち誇るマスターギーツ。しかし、ギーツ\は落下しながら、笑みを浮かべた。

仮面ライダーギーツ\「ギリギリ…?フッ!」

マスターギーツ「なっ!?」
 ▼ 373 ovpJ0.R7ps 25/12/08 23:05:18 ID:Tr9M.AMs [27/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ここで初めてマスターギーツは気づいた。ギーツ\は撃ち負けていなかった。むしろ、相討ちになった際、わざと態勢を戻して反撃しようとしなかったこと、そしてその意図に。

仮面ライダーギーツ\「ギリギリなら、“俺達”の勝ちだ!」

マスターギーツ「英寿…まさか、最初からそのつもりで…!?」

 マスターギーツ、そして「後は任せた」とアイコンタクトを送ったギーツ\の視線の先には、ポケモントレーナー、プリキュアが、既に攻撃態勢に入っていたのだ。
 確実に決着をつける。その為にマスターギーツに大技を引き出させ、それを自身の力をぶつけて相殺まで持っていき、無力化する。初めから英寿は自身の力だけでマスターギーツを倒すつもりなどなかった。そのことに気づいたのだ。
 そして、気づいた頃にはもう時既に遅し。マスターギーツは現在、大技を撃ち終えてゆっくり地上に落下中。その間は隙だらけであり、既に次の行動に移れない。いわゆるポケモンでいうところの、「攻撃の反動で動けない」というものだろう。

キュアプリズム「みんな、準備はいい!?」

レッド「!」コクッ
ピカチュウ「ピッカァ!」
リザードン「リザァァ!」

グリーン「オレ達の世界なんだ。そりゃあ、オレ達の手で守らないとな」
ピジョット「ピジョーッ!」
カメックス「ガメェェ!」

リーフ「皆でこの世界を守るんだから!」
イーブイ「ぶい!」
カイリュー「リュウ!」

キュアスカイ「決めましょう!」

全員「おう!」「うん!」
 ▼ 374 ovpJ0.R7ps 25/12/08 23:06:06 ID:Tr9M.AMs [28/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「ヒーローガールスカイパンチ!はああああっ!!!」

キュアプリズム「ヒーローガールプリズムショット!」

 プリキュア達が技を放つ。それに続き、レッド、グリーン、リーフの3人も一斉に指示を出す。

レッド「ピカチュウ、ボルテッカー!リザードンはブラストバーン!」
ピカチュウ「ピッカァァァァァ!」
リザードン「リザアアアァァッ!」

グリーン「ピジョット、はかいこうせん!カメックス、ハイドロカノン!」
ピジョット「ピッジョォォォーーッ!」
カメックス「ガメエエエーーックス!」

リーフ「カイリュー、りゅうせいぐん!フシギバナはハードプラント!」
カイリュー「リュウウウウッ!」
フシギバナ「バァァァナアアーーーッ!」

 ヒーローガールプリズムショットは、ポケモン達の遠隔攻撃を受けて巨大化。その後ろから、ヒーローガールスカイパンチとボルテッカーで突っ込むキュアスカイとピカチュウ。
 全員の力がやがて合わさって奇跡の一撃となり、宙を落下していくマスターギーツへと向かい…。
 ▼ 375 ovpJ0.R7ps 25/12/08 23:07:06 ID:Tr9M.AMs [29/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マスターギーツ「!!」

 再び必殺技を発動しようとするマスターギーツ。だがそれより早く…。

ポケモントレーナー&プリキュア「いっけえええぇぇぇぇぇ!!!」

 眩く巨大な光、炎、雷…様々なエネルギーの集合体が、マスターギーツを包み込んだ。

ドガアアアァァァン!!!



マスターギーツ「ぐあああああっ!?な、なぜだっ…なぜ、こんな…こんなやつらにぃぃぃ!?」



 衝突し、爆風の中、ギーツを模した装甲は剥がれていき、その中身が見える。
 歪な、蔦に覆われた、おおよそ仮面ライダーとも人間とも見れず、皮肉にも自身が再生し、使役していたジャマトのような正体であった。

仮面ライダーギーツ\「クラム。お前が負けた要因は色々あるだろうが、根本的なものはただ一つだ」

 肉体が消えつつあるマスターギーツ。ギーツ\の宣告が聞こえてくる。

仮面ライダーギーツ\「お前は俺の、創世の力を得て神にでもなるつもりだったんだろう。だがな、人間を信じられない神なんて、神失格だ」
仮面ライダーギーツ\「人間だけじゃない。神って言うのは生きている者が神を信じるんじゃない。神がみんなを信じるべきなのさ。お前が化け物だと罵っていた、ポケモン達だって、それは変わらない」

 浮世英寿が過去の戦いの中で得た教訓。人間や、地上の生物に神を信仰させても傲慢でしかない。自身が神になったつもりで心が化け物である輩を、彼はずっと見てきた。数多の戦いを乗り越えた彼だからこその、重みのある言葉は、ポケモンの世界でも変わらなかった。
 クラムは、最初の方こそ勝っているように見えて、初めから負けていた。誰も信じないから、自分のためだけに世界侵略を働き、正義であるかのように騙り、配下として怪物を生み出していたその様、本人に自覚があるかはさておき、どこまでいっても、彼は「1人」になるように自分で宿命づけ、そして自分以外を敵に回していたのだ。

マスターギーツ「い、いやだ…!いやだ、俺のっ…俺の愛するヒーローがっ……あんな、あんな化け物なんかと一緒に俺を滅ぼすのだけはっ…!」

 徐々に身体は焼けていき、しかし同時に光となっていくように消えていき…。



 ▼ 376 ovpJ0.R7ps 25/12/08 23:07:53 ID:Tr9M.AMs [30/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マスターギーツ「いヤダアアあああアアアあアあアアッ!!!」



 断末魔と共に消え去った。
 最後に、プリキュアの浄化の力が働いたからなのか、残った炎も澄み切った光となり、しかしそれらは天に昇り切ることなく霧散していった。





キュアスカイ「終わったんですね……」

仮面ライダーギーツ\「ああ……。結局、あいつ自身もジャマトだったんだな」

 撃ち合いの後、1人無事着地していたギーツ\こと英寿。同じく攻撃を終え、着地したキュアスカイと共に、マスターギーツが消え去った後の、洞窟の空洞の天井を見上げていた。結局、外の光に包まれることなく、マスターギーツ、もといクラムは彼自身の要塞の中で消えていったのだ。

 身勝手なエゴを掲げて世界の破壊を行ない、皮肉にも味方に引き入れようとしたヒーローからも拒絶され、最後まで「1人」、否、「1体」の怪物だったクラム。
 正しいことを成し遂げる、みんなの世界を守る。その意思の下に、たとえ引き離されようとも集結し、多くの仲間達と共に平和を守り切った仮面ライダー、プリキュア、そしてポケモントレーナー。

 壊す者と守る者。この戦いの答えは、全てそこにあったのだ。
 ▼ 377 ovpJ0.R7ps 25/12/08 23:08:21 ID:Tr9M.AMs [31/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「おーい!」

仮面ライダーギーツ\&キュアスカイ「!」

 声のする方を振り向くと、レッド達だ。
 キュアプリズム…の変身を解いた虹ヶ丘ましろの声に呼ばれ、2人は振り返る。ギーツとキュアスカイもまた変身を解き、浮世英寿とソラ・ハレワタールの姿に戻った。

グリーン「やり遂げたな、ヒーロー!」

ソラ・ハレワタール「はいっ!!皆さんのお陰です!!本当に、本当にありがとうございました!!」

リーフ「私達こそ、世界を守ってくれてありがとうだよ!」

浮世英寿「お前らは最高のヒーローだ。最高のハイライト、見せてもらったぜ」

グリーン「なーに言ってんだよ。最高のヒーローはあんたもだろ、英寿」

レッド「本当にありがとう!」

 一行は、洞窟を後にした。

 戦いは終わった。
 敵がいなくなったハナダの洞窟を、駆け抜けた。
 ▼ 378 ovpJ0.R7ps 25/12/08 23:09:33 ID:Tr9M.AMs [32/32] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《ハナダシティ》
 町に出ると、あれだけ暴れていたジャマト達は、完全に姿を消していた。町の人によれば、戦いの最中に突如力を失ったかのように枯れていき、今ではカントー各地どこにもジャマトはいない。恐らく、黒幕のマスターギーツを撃破したあたりからだろうと推測した。

ソラ・ハレワタール「これで…戦いが終わったんですね……」

グリーン「オレ達……やったんだよ…世界を、守ったんだぜ!」

虹ヶ丘ましろ「よかった…!本当によかったよぉ〜!」

浮世英寿「めでたしめでたし、ってな」



 こうして、突然異世界から現れた侵略者によるポケモンの抹殺とヒーローの洗脳、世界の創世という名の支配計画は崩壊。
 ここに、彼等の戦いは終わりを告げた。
 ▼ 379 ovpJ0.R7ps 25/12/09 20:40:16 ID:VZMguIHQ [1/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#17 それぞれの世界


 あれから数日後。
 ハナダの洞窟はその後、崩落した箇所の復旧、野生ポケモンの一時的な保護と共に、倒されたマスターギーツ、もといクラムが建造した装置の残骸などの撤去や空洞の埋め立てを行なっていた。

 また、カントー地方の各地でジャマトの攻撃を受けた町も損壊を受けている。各地トレーナーの尽力により被害はこれでもだいぶ抑えられた方である。


ワタル「…それで、ヤツがいたと思われる場所から、こんな石が見つかったんだ」

 そう言ってワタルがソラやレッド達に差し出したのは、透き通った青い鉱石だった。

リーフ「これは…みずのいしかなぁ?」

グリーン「けどあんなところに落ちてたか?」

レッド「?」ウーン…


 3人が首をかしげている一方、ソラとましろは両手で口を押えて驚いていた。

虹ヶ丘ましろ「それって…!」

リーフ「ましろちゃん、ソラちゃん。みずのいしを知っているの?」

ソラ・ハレワタール「違います!」

 みずのいしではないと言うソラは続けた。
 ▼ 380 ovpJ0.R7ps 25/12/09 20:40:35 ID:VZMguIHQ [2/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「これはスカイジュエルです!スカイランドの鉱石です!……ましろさんの世界にも、とある場所にたまに落ちてますけど」

虹ヶ丘ましろ「でもなんでこれを…!?」

ワタル「わからない。恐らくヤツが何かに使おうとしていたのだろうな」

ソラ・ハレワタール「クラムが…一体何のために…」

グリーン「少なくとも悪いようにしかならねえだろうな」

ワタル「それと……同じ場所にこれも落ちていた」

 続けてワタルが差し出したのは、黒い鉄くずのようにも見える何かの残骸。だがこれはレッド達も、ソラ達もピンときた。

リーフ「これ…まさかあいつが使っていた、デザイアドライバーみたいな物の残骸!?」

ワタル「当時の痕跡を見るに、どうやらヤツのそのデザイアドライバー…?みたいなものの中に埋めこまれていたと見られる」

ソラ・ハレワタール「スカイジュエルが、クラムの悪巧みの力の源だったのかも…」

リーフ「あ〜あ……こんな時に英寿がいればなぁ」

虹ヶ丘ましろ「確かに、あの人なら何かわかるかもしれないよね…」

 浮世英寿はあの戦いの後、いつの間にか姿を消していた。
 才覚に秀でた彼なら確かに何か知っていても不思議ではない。そんな彼が不在の状況では、何もわからない。
 ▼ 381 ovpJ0.R7ps 25/12/09 20:40:55 ID:VZMguIHQ [3/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ワタル「…彼は戻るのか?」

グリーン「わかんねーな…」

ワタル「そうか……こちらでもできる限り調べてみるよ。町の復興も併せて、な」



 ワタルが去った後、レッド達もカントー地方の復興を手伝った。
 ポケモンを繰り出し、ポケモンと共に、そして…。


ソラ・ハレワタール「よい〜〜〜…しょっ!」ズシン…

町民「ソラちゃんすげー力持ちだなぁ」

ソラ・ハレワタール「まだまだやれます!」


虹ヶ丘ましろ「みんな〜、ご飯だよ〜♪」

野生ポケモン達「…!」ブルブル

虹ヶ丘ましろ「ふふ、もう大丈夫。怪物は、もういないから、大丈夫!」

 ソラ・ハレワタールは大工の職人達に混ざって力仕事をてきぱきとこなす。一方虹ヶ丘ましろは、周辺の野生ポケモンのケアを行う。つい先日までジャマトの襲撃に怯えていたポケモン達も少しずつ戻りつつあるが、まだ不安なポケモンも多い。だが彼女の優しさを感じ取ったのか、ポケモン達は少しずつ、与えられた木の実の山に近づいていった。
 ▼ 382 ovpJ0.R7ps 25/12/09 20:41:40 ID:VZMguIHQ [4/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポケモン達「(ムシャムシャ)」

虹ヶ丘ましろ「よかったぁ♪」



カイリキー「ムンッ!」

カイリュー「ばうっ」


グリーン「よーし、こっちも終わりだ」

リーフ「レッドー、そっちはー?」



レッド「……^^」👍

ピカチュウ「ピカピ!」



 高所への資材運搬や組立をポケモンで補助していた2人はレッドに呼びかける。
 レッドはピカチュウと共に各所を回り、電力の復旧を行なっていた。そして…

リザードン「リザー」
ピジョット「ピジョッッットー!」
ピクシー「ぴっくしー♪」
フシギバナ「バナバーナ」
カメックス「ガメッ」

グリーン「おお、お前等も戻ったか!」

 3人のポケモン達は水を集めたり、他にも流れ弾を受けた野生ポケモンの巣の復旧も行っていた。野生の勘が働き、かつ野生のポケモンからも人間と比べればまだ警戒されにくい彼等のポケモンであれば想定よりスムーズに事が進んでいったのだ。
 ▼ 383 ovpJ0.R7ps 25/12/09 20:42:43 ID:VZMguIHQ [5/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


 町の復旧が大方終わったある日の夕方。5人はセキエイ高原へと向かった。
 ちょうどいい頃にワタルから連絡があってそれに応じたのだ。

 ポケモンで空を移動し、5人が降り立ち、リーグ本部内の指定された部屋に通された。
 そこにはワタルと、つい先日まで不在だった浮世英寿がいた。


浮世英寿「よ。元気してたか?」

ソラ&ましろ「英寿さん!」
グリーン&リーフ「英寿!」
レッド「^^」✋

ワタル「この石の解析を進めていると、彼も来てくれてね。それじゃあ、あとのことは任せてよいかな?」

浮世英寿「ん。俺に任せとけって」

ワタル「わかった。さて、君達。先日回収したあのスカイジュエルと残骸、そしてそれに関わる話が、彼からあるそうだ。俺はこれで失礼するよ」

 ワタルは部屋から出て、この場には浮世英寿とソラ、ましろ、レッド、グリーン、リーフの6人だけとなった。

浮世英寿「本題に入る前に、別件1つ。以前お前等と俺が倒したあのマスターギーツ…もとい、クラムの正体を調べに行っていたんだ」

ソラ・ハレワタール「(ごくり)」

グリーン「あいつの正体…?」
 ▼ 384 ovpJ0.R7ps 25/12/09 20:43:28 ID:VZMguIHQ [6/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 英寿は、神となり世界を行き来し、クラムの消えかかっている残留思念を辿りとある世界に降り立ち、調べてきた。そわそわしている5人を前に、冷静に話し始める。

浮世英寿「まぁまずあいつ自体は…お前らも目の前で見て察した通り、ジャマトだ。だがこいつは、最初に現れたソラの偽者ともまた違った、特殊なジャマトらしくてね。俺も知らなかった……信じがたい生い立ちしてやがったよ」

浮世英寿「ヤツは………元は俺のいた世界とも、お前等全員がそれぞれいた世界とも全く違う世界から来た、元・人間だ」

5人「!?」

浮世英寿「………種族的には、な」

リーフ「元………人間!?」

虹ヶ丘ましろ「う、うそ……!」

浮世英寿「まぁ落ち着け。動揺する気持ちはわかるが、こっからだ」

グリーン「……種族的には、なんて含みのある言い方してたが、それか?」

浮世英寿「その通り!」

 パチンと指を鳴らし、英寿は続けた。
 ▼ 385 ovpJ0.R7ps 25/12/09 20:44:11 ID:VZMguIHQ [7/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
浮世英寿「あいつは確かに元人間だったが……心はその頃から化け物だったな。あいつ、戦っている間に言ってただろ」



―――――ここはポケモンの世界、貴様達が使ってる化け物の存在が許されて、私が連れてきたポケモンが追い出されるなど狂っている!彼等はどう見ても紛れもなくポケモンなのです!

―――――本来なら俺にだって、創世の力が宿っている筈なのに宿っていない!俺なら正しく使えるのに!

―――――正しい世界創造の邪魔をするばかりでなく、とうとう俺をも滅ぼしに来やがって!



グリーン「…違いねぇ。最初から最後まで狂っていたよ。なんであんな化け物になっちまったのかね」

浮世英寿「あいつがあんな風になったのは性格の問題かもしれんが、今回のような侵略行為に乗り出したきっかけは、ふとしたことから中途半端に力を得てしまったことにある」

レッド「!?」

ソラ・ハレワタール「ち、力を…!?」

浮世英寿「ああ…なんでも、元は未来人達ばかりいたデザイアグランプリの運営の、無名の1人だったらしい」

 英寿は、デザイアグランプリについてレッド達にも説明した。その上で、彼から語られたクラムの正体。
 クラムは、デザイアグランプリ中のイベントのルールを自身で決めようとしたが、その内容は運営内部でも反発を買って当然の内容であった。それでもなお強行しようとしたことが度重なり、追放される。

 あてもなく彷徨っていた彼は、偶然にもデザイアグランプリで脱落していった仮面ライダーや、倒されたジャマトライダーのバックルやドライバーなどの残骸を手に入れ、それらをもとに彼の変身形態・マスターギーツを生み出した。肉体がジャマト化したのは、その際にジャマトバックルを取り扱っている内に少しずつ変化していったと見られるが、彼自身は無自覚だったそうだ。
 ▼ 386 ovpJ0.R7ps 25/12/09 20:44:47 ID:VZMguIHQ [8/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 力を得た彼は、自身の力や思い、願い…もとい欲望が通用する、通用させられそうな世界へ旅立つ。半端な過程で得た力は、偶然にも英寿の持つ創世の力と性質が近く、時空間移動や怪物などの生成などができた。
 その力を利用し、ポケモンの世界に目をつけるが、単独では力不足を感じ、次に目を付け、味方に引き入れようとしたのが、ソラやましろなどが住んでいた世界であった。


ソラ・ハレワタール「そんなことがあったなんて…」

浮世英寿「皮肉なもんだな。今回の一連のジャマト復活の原因が1人の人間の自分勝手や逆恨みで、それがまさか本当にその身もジャマトになるなんてな……あいつが怪物と言われ否定していたのも、そういう経緯の中で、自身の現在を知る機会がなかったからだろう」


グリーン「ま、ここまでの話を聞く限り、たとえそんな機会があったとしても、あいつなら無碍にするだろ」

浮世英寿「違いないね。……で、ヤツが埋め込んでいたこのスカイジュエルだがな。ヤツに使われ続けて失われていたエネルギーが戻りつつある。明日には、この力と、俺の力を使って、ソラとましろを元の世界に帰してやれるさ」

ソラ・ハレワタール「ほ、ほんとですか!?」

虹ヶ丘ましろ「よかった〜!これで本当に一件落着だね!」

 わっと喜ぶ2人に、それを寂しくも微笑ましく見守る面々。
 ▼ 387 ovpJ0.R7ps 25/12/09 20:45:25 ID:VZMguIHQ [9/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「皆さんとのお別れは寂しいですが、いつかまた、必ずこの世界に来れるようになってみせます!今度は、私のお友達や仲間も連れて、遊びに行きたいです!」

グリーン「ああ!大歓迎だぜ!なぁ、英寿もどうだ?」

浮世英寿「あー…ま。こんなきっかけとは言えお前らと過ごした時間は悪くなかった。気が向いたら、お邪魔するかもな」

リーフ「もー、それは来ない人の言うセリフじゃーん。たまにはソラちゃん達にも顔見せなさい!今度は共に戦ったヒーロー仲間じゃなくて、友達としてね!」

浮世英寿「へいへい、考えておくよ」

虹ヶ丘ましろ「私達の世界にも遊びに来てね!歓迎するよー!」

レッド「………!^^」


 和やかな雰囲気でこの場はお開きとなり、その日はレッドの家で全員集まって晩餐を行なった。

 別れの時は刻一刻と近づいてくる。来訪者のヒーロー達には時折寂しさを見せる者もいたが、すぐに笑顔に変わり、悲しさや寂しさは吹き飛んでいた。


 またいつか、巡り合う約束を交わしたのだから。
 ▼ 388 ovpJ0.R7ps 25/12/09 20:45:52 ID:VZMguIHQ [10/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【ラスボス紹介】
クラム / マスターギーツ(=正式名称:ギーツジャマト)
本SSオリジナルキャラクター。由来は「目が眩む」より。
ポケモンの世界の支配、英寿やソラなどのヒーロー達をは如何に加えるなどを目論んだ本作の黒幕。

ギーツの世界でかつて行われたDGPの元・運営の1人だったが、DGP最中に私利私欲と承認欲求のみでゲームを進めようとした結果、運営の他のメンバーから見放される。その後はライダーのベルトの残骸やジャマトバックルの残骸などを集め、そこから新たなベルトやバックル一式を生成、「マスターギーツ」と名づける。
創世の力を半端に身につけてはいるものの、怪物やダンジョン精製、時空跳躍などが可能な反面、代償として本人無自覚なまま、その身体はジャマト化した。
戦闘形態であるマスターギーツ=ギーツジャマトは、ギーツ\と違い手持ち武器はないがベルト操作で光の剣や盾を生成する。「エリュシオンブーストタイム」と言う強化状態を発動して必殺技を繰り出す。
 ▼ 389 ovpJ0.R7ps 25/12/09 21:00:20 ID:VZMguIHQ [11/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
#18 無限にひろがるハイライト
 そうして、次の日を迎えた。

《ニビシティ》

タケシ「とうとう、お別れの時が来たかぁ」

カスミ「あなた達みたいな人がもう行っちゃうって聞いた時は、寂しくなっちゃったなぁ」

エリカ「ええ…もっと一緒に色々お話したかったですわ…欲を言えば、お昼寝も…」

マチス「But!また会えるとも聞いていマース!なので、ミーはその時を、いつまでも待ってるヨー!」

ナツメ「そう遠くない未来…あなた達の世界と私達の世界が繋がる…そう見えるわ」

アンズ「化け物退治を助けてくれただけでなく町も直してくれたし、あたいの知らない忍術もヒーローも見せてもらったりで感激させられっぱなしだよー!」

カツラ「ウム!今度は、平和な時で再会できると思うと、今からもう楽しみでたまらんぞい!ワッハッハッハ!」


 ジムリーダーや、多くの住民達に迎えられ、見送られることになったソラ、ましろ、英寿。
 クラムが持っていたスカイジュエルも力を取り戻し、英寿の手により、各々が元の世界へ帰る。

 元々クラムが得た世界移動の能力。それと彼が使っていただろう道具とスカイジュエルのエナジーを吸収して時空を超えていた為、それを一度限り再現することに成功した。
 ▼ 390 ovpJ0.R7ps 25/12/09 21:00:45 ID:VZMguIHQ [12/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グリーン「お前等のことは忘れないさ。何ならこれから語り継がれるさ。異世界から来たヒーロー達、ってな!」

ソラ・ハレワタール「グリーンさん…!」

リーフ「あっちに戻っても元気でね!ましろちゃん達も、英寿も!」

虹ヶ丘ましろ「リーフさん…みんな…!」


レッド「…… ……」
ピカチュウ「ピッカ!」


レッド「……元気でね、いつでも待ってる」

浮世英寿「…へへっ、人気者は大変だねえ。ありがとな、レッド、皆!」


 そして、光のゲート・ポータルが作動した。
 クラムが作り出した黒いポータルではなく、ソラとましろのいた世界同士を繋ぐときのような、創世の青い光のポータル。
 ここを潜り、ソラとましろは元の世界に帰り、英寿は神となっている今では自在に世界に出現・消滅が可能となっているため、単独で帰る。

 誰も知らない場所へと。
 ▼ 391 ovpJ0.R7ps 25/12/09 21:01:07 ID:VZMguIHQ [13/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ソラ・ハレワタール「『さよなら』は言いません!なぜなら…

この無限にひろがる青い空の下にいる限り、きっと会えますから!」


虹ヶ丘ましろ「みんな…本当にありがとう!元気でね!」



レッド「…またね!」

グリーン「また会おうぜ、ヒーロー達!」

リーフ「約束だよーー!!」


ピカチュウ「ピカピカー!」👋
3人のポケモン達「〜〜〜!」👋


 そうして、2人は光の奥へと消えていき、ポータルは閉じた…。

 浮世英寿「さて…俺も役目を終えたし、いつまでも長居するわけにはいかない」
 ▼ 392 ovpJ0.R7ps 25/12/09 21:01:40 ID:VZMguIHQ [14/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 英寿の身体が光に包まれていく。いよいよレッド達ポケモンの世界から去ろうとしていた。

浮世英寿「俺もさよならは言わない。俺は世界に何かあれば駆け付けるが…


お前等やあいつらと過ごした時間、悪くなかった。だから、平和な時でも、また顔出すよ」

グリーン「なんなら平和な方がいいけどな」

浮世英寿「違いないね……そろそろだな」



レッド「英寿!」

 呼び止められるその声に反応し、レッド達と顔を合わせる。そして…



レッド「また会おう、ヒーロー」

 彼の口からそう言われて少し驚きはしつつも、英寿は笑って返す。

浮世英寿「俺は、神様だよ。人間や、全ての生命を信じ、ただ世界を見守るだけの、な」
 ▼ 393 ovpJ0.R7ps 25/12/09 21:01:58 ID:VZMguIHQ [15/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「英寿は、神様。でも、僕達やソラちゃん達にとっては、ヒーローでもある」

 グリーンとリーフも頷いた。英寿は参った、というような顔で微笑み、

浮世英寿「こりゃ、かなわないね………この世界のヒーロー達にそう言われ、あの子らにもそう思われてるんじゃあな。ハハハ!」



浮世英寿「……生きとし生けるすべての生命に、幸あれ」

浮世英寿「またな…皆」



 そうして、英寿の姿は完全に消滅した。

 彼が元々いた世界で神となりその世界から消滅した際、ごく一部を除き皆、英寿のことを忘れてしまっていた。


 だが、この世界にいた住人や、共に過ごした仲間は、忘れることはなかったという…。
 ▼ 394 ovpJ0.R7ps 25/12/09 21:04:20 ID:VZMguIHQ [16/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 後日…。

《リーフの留学先・パルデア地方》
リーフ「無限にひろがる青い空に、羽ばたけ、私のポケモン!」

カイリュー🪽「リュウウッ!」

リーフ「この地方での新しい技!いくよカイリュー、テラバースト!」

どこかの地方のトレーナー「うわ!負けた!強いね君…!」

リーフ「あなたこそ!楽しいバトルありがとっ!」

トレーナー「それにしてもさっきの口上もかっこよかったね!」

リーフ「ありがとう!実は、私の友達の言葉でもあるんだ。今は遠いどこかで、元気にしてる友達のね!」
 ▼ 395 ovpJ0.R7ps 25/12/09 21:04:49 ID:VZMguIHQ [17/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
《トキワジム・防衛戦》

グリーン「骨のある挑戦者で感心するぜ。強いトレーナーと戦いたいってのはトレーナーの性だもんな!」

グリーン「なら見せてやるよ、ここからがハイライトだ!カメックス、メガシンカ!!」

メガカメックス「ガメエエエッ!」

グリーン「ハイドロポンプ!!」





挑戦者「あと一歩だったのに…!」

グリーン「オマエ、なかなか強かったぜ。けどあと一歩足りないがために負けた。そんだけさ」

グリーン「また挑戦、待ってるぜ。バイビー!」

グリーン「さて……お?」
 ▼ 396 ovpJ0.R7ps 25/12/09 21:05:24 ID:VZMguIHQ [18/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グリーン「……ははっ、いいぜ。オレもやっぱオマエとのバトルが楽しいからな!かかってこいよ、レッド!」


レッド「……いこう、リザードン!」

リザードン「リザァァァ!」

グリーン「オマエも見せてくれよ、このバトルで、ハイライトをな!」

カメックス「ガメッ!」



 たとえ世界は違えど、心は一つ。

 無限にひろがる広大な空の下で、生きとし生きる者達は懸命に日々を過ごす。

 英雄達に、そして、英雄達が守ったこの世界全てに幸あれ。





【SS】ポケットモンスター・クロスオーバー Re:無限にひろがるハイライト!
〜fin〜
 ▼ 397 ovpJ0.R7ps 25/12/09 21:06:38 ID:VZMguIHQ [19/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レッド「……」✋

グリーン「よう、ご無沙汰だな。…!へぇ、お前もソレ、手に入れたのか。メガストーン」

レッド「…」コクン

グリーン「……ははっ、いいぜ。オレもやっぱオマエとのバトルが楽しいからな!かかってこいよ、レッド!」


レッド「……いこう、リザードン!」

リザードン「リザァァァ!」

グリーン「オマエも見せてくれよ、このバトルで、ハイライトをな!」

カメックス「ガメッ!」



 たとえ世界は違えど、心は一つ。

 無限にひろがる広大な空の下で、生きとし生きる者達は懸命に日々を過ごす。

 英雄達に、そして、英雄達が守ったこの世界全てに幸あれ。





【SS】ポケットモンスター・クロスオーバー Re:無限にひろがるハイライト!
〜fin〜
 ▼ 398 メグマ@せっかちミント 25/12/10 19:35:55 ID:6T360QCI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

途中やべーのが湧いてたにもかかわらずしっかり正規ENDで完結させてくれてよかった、安心した
 ▼ 399 マシュン@ふたのカセキ 25/12/10 20:26:52 ID:m9.U7VCM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙!
閉鎖前にいいSSを見れた
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