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【クリスマスSS】思いを繋ぐウルトラホール 聖夜に起こる一つの奇跡

 ▼ 1 グザグマ@みどりのかけら 17/12/13 01:33:14 ID:rUaunF3E NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「早いな…あの日からもう…三年も経つんだな」
ポニの大峡谷の頂上、日輪の祭壇から広がる青空にふと思い出したように呟いた。
アローラ地方のチャンピオンとなった者の風習…というわけではないが半年に一回、俺はこの祭壇に立ち寄っていた。己を見失わないように、そして三年前の旅を何一つ忘れないようにするために。


「またいつかアローラに来ますね!」

旅立つ前に彼女は俺達にこう言った。その時の彼女の瞳は母の病気を治すためにアローラを離れる強い決意と、一人前のトレーナーになって帰ってくるという夢で満ち溢れていた。

本当は止めたかった。何度もここに残って欲しいと言いたかった。でも俺は、彼女が悩み抜いた末に出した答えを否定するような真似はしたくなかったし、何より人の都合で留めようとするのは自分にとって一番許せないことだったからだ。

だから言いたかったことも、伝えたかった思いも全て押し殺して笑顔で彼女を見送った。変に後ろ髪引かれるような思いは彼女にしてほしくなかったから。

必ずここに帰ってくる…そんな彼女の言葉を信じて。


「ラリオーーナ!」

「!悪い悪い。ちょっとボーッとしちゃってな。」

「ラリオッ!」

「ああ分かってる、一番近くにいたお前が言うんだ。間違い無いよな。……さてそろそろ行くかほしぐも。今日の防衛戦も気合い入れていこうぜ?」

「ラリオッ!」

帽子を被りなおし、ほしぐもにまたがると、けたたましい叫び声と共に大峡谷の険しい道中へと走り出した。
 ▼ 2 タング@きれいなぬけがら 17/12/18 00:02:58 ID:4GObUz3c [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「そこだ!ジュナイパー!影縫い!」
「迎え撃てアシレーヌ!ムーンフォース!」

12月…すっかり冷え込んであちこちで雪が降る…のは、ここウラウラ島のラナキラマウンテンだけであろう。アローラのような温暖な地においても標高4000Mを越えれば、大気の影響で雪も降りだすようだ。
カントー出身の俺にとっては街でクリスマスの催しを見るよりもこちらの方が季節感を感じることができる。

そんなラナキラマウンテン頂上に位置するポケモンリーグ、最深部のチャンピオンの間では今、ラナキラの雪を溶かしてしまうくらいのバトルをチャレンジャーと繰り広げていた。

「そのまま爆煙に突っ込め!リーフブレード!」
「ジュパッ!!」
「アシレーヌ、ハイパーボイスで爆煙ごと吹き飛ばせ!」
「レエエエエエヌッ〜〜!!!!!」

ポケモンリーグでの戦いほど熱くなる戦いはそうないと俺は思う。
確かに他の地方のトレーナーとも戦えるバトルツリーも魅力的ではあるが、お互いに最大の緊張の中で戦える舞台はこの場所以外にはないだろう。

「よし!これでっ……!?いないっ!?」
「…行くぞ!ジュナイパー!」
「!後ろっ!?」

ジュナイパーの十八番、モクローの時から得意としていた、背後へと回り込む戦術は、進化したことでさらに洗練され、例え一度それを見たとしても躱すのは容易ではない。

そして…

「数多の矢で敵を打ち沈めろ!シャドーアローズストライク!」
「ジュパアアアアアッ!」

完全に虚を突いて放たれるz技を避けるのは至難の業、確実に相手へ命中する。
 ▼ 3 ナフィ@ジャポのみ 17/12/18 00:04:37 ID:rgCUk.6Y NGネーム登録 NGID登録 報告
ヨウリエSSですか?
 ▼ 4 ブリボン@こだいのおうかん 17/12/18 00:05:51 ID:4GObUz3c [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>3
なんとか書ききってみせます!
 ▼ 5 ゲキッス@フライングメモリ 17/12/19 00:48:26 ID:Qpwp1kz2 [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「アシレーヌ!戦闘不能!ジュナイパーの勝ち!よって勝者アローラチャンピオンのヨウ!」

「よっし!良くやったぞジュナイパー!」

「ジュナ♪」

「お疲れ、アシレーヌ。ゆっくり休んでね。」

「レーヌ…」

「あーあ…また負けちゃったな〜。やっぱヨウは強いね!」

「何言ってんだよ、先に5体目のジュナイパー引きずり出されたのは俺だぜ?ハウ。」

「そうかもしれないけどさ〜…結局今回はほしぐもちゃんに辿り着けなかったし…」

三年前の旅を始めた時から、ずっとライバルとして競ってきたハウはこうしてチャンピオンとなった後も、ここに来るチャレンジャーの中ではやっぱり一番の強敵だ。そして今はハラさんの後を継いだアローラ最年少の島キング。

そのうえ大抵のチャレンジャーには、ほしぐもを除いたジュナイパー達五体で相手を倒すことはできるのだが、ハウと、あるもう一人のトレーナーにはこいつを使わざる終えない状況にされることがある。
今日も後一歩で引きずり出されていたかもしれない。

「ははっ、そう簡単には辿り着かせないぜ?ほしぐもにも…チャンピオンの座にもな。」

「分かってる!次はもっと強くなってここに来るからね!首洗って待っててよ!」

「おう!また次の防衛戦を楽しみにしてるぜ!」

こうしてまた強くなってこの場所にチャレンジャーはやって来る。チャンピオンを諦めずに何度も挑戦してきてくれるチャレンジャーを見ると、俺もチャンピオンのやり甲斐があるってもんだ。

「……ってそうだ!」

「?どうかしたか?」

「ヨウ、確かこれで今日は終わりでしょ?だったら今からマラサダショップ行かない?」

「?いいけど…どうかしたのか?」

「ほら、もうすぐクリスマスでしょ?今年は僕らの島が主催でイベントをするからいろいろ相談したくてさ〜」

「!もうそんな時期か…」

毎年、もうそんな季節か、と感じてしまう。
防衛戦に備えてポケモンを育てたり、特訓したり、時には遠い地方に赴いて仕事をしたり…。
そんなことをしてる間にあっという間に一年は過ぎてしまうのだと最近思うようになった。

それにクリスマスといえばプレゼント。
このプレゼントという言葉が、俺に彼女のことを思い出させる……。

「ヨウ〜どうしたの?もしかして都合悪い?」

「!いや、何でもない。リーグ閉めたらすぐ行くから待っててくれよ!」

「了解〜!じゃあ1時間後にハウオリでね!」

駆け足で降りて行くハウを見送ると、気持ち早めにしながら今日のリーグを閉める準備に取り掛かった。
 ▼ 6 カリオ@ライドギア 17/12/19 00:51:00 ID:SBCy7/oE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
USUMはコウタじゃなかったっけ?
 ▼ 7 ビィ@だいちのプレート 17/12/19 00:56:56 ID:Qpwp1kz2 [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>6
世界線はSMを準拠としています
 ▼ 8 ザードン@リンドのみ 17/12/19 01:11:14 ID:Qpwp1kz2 [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>1です
まだまだ序盤ですが文章に違和感はないでしょうか?
他の作品の方々に比べ更新が遅いのですが見てくれていたら嬉しいです。最後まで書ききりますのでよろしくお願いします。
 ▼ 10 クレオン@ルカリオナイト 17/12/19 23:41:18 ID:O3v8AklA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>9
えへへへへ
 ▼ 11 ガリザの使者◆JQwUHiE1ZY 17/12/20 01:00:32 ID:b/pK5oIU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>9
>>10
はっ…いつの間にBBSリーリエが交じって…

余談ですが次より上記のコテハンで行います。本日は更新できません。

 ▼ 12 ガリザの使者◆JQwUHiE1ZY 17/12/21 00:40:02 ID:UiyOf1.M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「すみませんこんな夜遅くなのに…本当によろしいのですか?」

「そんなに気にしなくていいよ。俺もこの旅が終わったらしてあげたいって思ってたからさ。」

3年前…あのお祭りの花火が上がった時、彼女の見せた少し悲しそうな顔がどうしても頭から離れなかった。
そしてその日の夜、俺は彼女からある頼みを聞いてウラウラ島のカプの村へとやってきていた。

思えばこの時から、彼女はどこか遠くへ行ってしまうと自然と感じ取っていたのかもしれない。

「よし着いたよ。多分ここら辺にいるはずだけど…」

「っ!ヨウさん!あれ!」

「!いた!」

ナッシーアイランドで僕に言ったリーリエの願い。
それはポケモントレーナーになること。彼女がそう言ったときから、あの旅が全部終わった後は、リーリエのポケモントレーナーになるための手伝いをしてあげたいとずっと思っていた。

ターゲットはリーリエが子供の頃からずっと仲良くなりたいと願っていたアローラの姿のロコン。

「リーリエ、準備はいいね?」

「はいっ!よろしくお願いします!」

「ジュナイパー、リーリエを頼むぞ。」

「ジュパ!」

本当は俺が彼女にポケモンをプレゼントする予定だったのだが、自分でポケモンを捕まえたいという彼女の意思になるべく沿えるようにした結果、僕がポケモンを貸す形となった。

そして…

「そこですジュナイパー!リーフブレード!」

「ジュパッ!」

「!コオ…ッ!」

「!今です!モンスターボール!」

リーリエの投げたモンスターボールへロコンが吸い込まれ、地に落ちたボールがコロコロと揺れる。
俺もリーリエもその様子を固唾を飲んで見守る。



カチッ

 ▼ 13 リーパー@ナゾのみ 17/12/22 06:49:33 ID:tWwUUK7k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 14 ガリザの使者◆JQwUHiE1ZY 17/12/22 12:29:19 ID:M334hrrA NGネーム登録 NGID登録 報告
「「……!やった!!!」」

「ジュナッ♪」

思わず俺もリーリエも声を揃えて喜んだ。

「やりましたよヨウさん!ジュナイパーさん!ロコンゲットです!」

ロコンの入ったボールを両手に乗せて彼女は満面の笑みで僕に笑いかけた。

初めて会った時は、どこか内気で、少しでも触れたら壊れてしまいそうだったリーリエ。
けれど様々な人々との関わりを持ち、彼女は自分の意志を貫抜くことのできる勇気を持った人間へと成長した。
そして今ポケモントレーナーとして更なる一歩を踏み出そうとしている。
俺はそんな彼女を純粋に祝福してあげたかった。

「おめでとう、今日からリーリエもポケモントレーナーだな!」

ただ…一人前のトレーナーになるということは俺が助ける必要はなくなる。もう彼女は一人でやっていけるようになる、
そう思うと少し彼女が遠くへ行ってしまった気がして、純粋に祝福する事は出来なかった。

もちろん、そんな気持ちは全く見せなかったけれど。

「ヨウさん」

「?」

「素敵なプレゼント、ありがとうございます!」

これが俺のプレゼントの記憶。そしてアローラへ旅立つ前の、彼女との最後の思い出だった。

 ▼ 15 ガリザの使者◆JQwUHiE1ZY 17/12/24 01:11:07 ID:r21p4EPA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「…ガウ?」

「ん…悪い、もう着いてたのか。ありがとなリザードン」

リーグを出て、ライドポケモンのリザードンに乗った後、どうやらハウオリに着くまでに少し寝てしまったようだ。

起こしてくれたリザードンへお礼を言って別れると、ハウの待つマラサダショップの方へ向かった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「あ、ヨウ!こっちこっち!」

「悪い、少し遅れちゃったな」

「ううん、全然いいよ〜!リーグお疲れ様〜」

店に入って、ハウのいるところへ行くと既に頼んでいたのか、テーブルには二、三皿、マラサダの載った皿が並べられていた。マラサダになると我慢が出来ない、三年経ってもそこは相変わらずだ。

「それで、早速なんだけどいいかな?」

「ああ、今年のイベントのことだったよな?」

「うん、俺としてはね〜……」

マラサダを一口食べつつ、ハウは真剣な顔つきになって話し始めた。
 ▼ 16 ガリザの使者◆JQwUHiE1ZY 17/12/25 01:56:01 ID:wlbKt9Fs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローラで行われるクリスマス…これは毎年4つの島の中でローテーションして行われる。

開催地の島にはアローラ中の人々が集まるので、他の島との交流をするきっかけになったり、普段島を出ない人達に開催される島のことを今一度よく知ってもらうという良い機会にもなる。

そのような大々的なイベントになるので島キングになって初めてのハウにとっては慎重に進めたい案件。
なので俺に相談を持ちかけた、というわけだ。

「ここを……すれば……」

「そうだね……よし…!こんなのでどうかな?」

「……うん、いいんじゃないかな?」

「オッケー!……っは〜終わった…!ありがとうね〜ヨウ助かったよ。」

「いやいや俺は殆どしてないよ…ハウが立てた原案に少し付け加えただけだろ?」

「そんなことないよ、ヨウがいなかったらしっかり決められなかったかもしれないしさ!」

「ははっ…それなら良かった。」

「クリスマスカップか〜!これなら盛り上がりそうだね〜!」

今回、計画したクリスマスカップは有志でポケモントレーナーを集め、トーナメント形式で行われるポケモンバトル。
ルールは公式戦のものをそのまま利用し、使用ポケモンは一体。

その中で勝ち上がったものは島キングであるハウと対戦する権利が与えられる、そしてさらに勝てば…

「でもいいの?これだとヨウ、クリスマス楽しめないんじゃない?」

「別にいいよ、むしろ強いトレーナーとバトル出来るのは俺にとってのクリスマスプレゼントだぜ?」

「でも…」

「そんなに気にしなくていいって。…それに、むしろこれで助かるのは俺だぜ?」

「えっ…何で?」

「……一昨年の人だかり、見ただろ?あれじゃまわるどころじゃなくなっちゃうからさ…」

「!ああ…そういうことか…」

三年前…チャンピオンになったばかりの頃は、まだそんなに知られていなかったから、人が集まることもなかったのだが、一年経って俺がチャンピオンだと知られるようになってからは、イベントで参加する度に人集りが出来てしまっていて、とてもクリスマスを楽しめるような状況ではなかった。

去年はそうなることを危惧して変装をし、あまり目立つわけにもいかない、と考えていたらいつのまにかイベントは終わっていた。

「だからこうすれば、俺も堂々とできるし、楽しめるかなって…そう考えれば全然気にする必要ないだろ?」

「うん…分かった!じゃあお願いするね!」

「ああ、任せとけ!」

チャンピオンと島キング、アローラを代表する二人と戦えるチャンスがあるのだから、自分で言うのもなんだが、そうなれば腕に自信のあるトレーナーなら必ず挑戦しに来るだろう。
それに他の地方のトレーナーがもしも勝ち上がれば、アローラのレベルを他地方に示すいい機会にもなる。

…昔はこんな風に考えることもなかったのだが、人というのはやはり変わることは余儀なくされるのかもしれない。

…カントーへ行った彼女も…例外ではないだろう。
 ▼ 17 ガリザの使者◆JQwUHiE1ZY 18/01/03 03:46:53 ID:B6GMzQUM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
このssは終了します
次のクリスマスのためしっかり考えて出直します
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