タロ「ほらほら、こっちに来てください。わたしのお膝に頭を乗せて、ゆーっくり……ぐっすり、お休みになってください」
僕「うん……ありがとう、タロちゃん」
タロ「ふふ……」
彼女が手をやる、陶器のような可憐さを孕ませた両の膝に後頭部を載せようとする。しかし、それは受け止められるところで受け止められず、薄い絨毯の上に転がされた。
タロ「ブブーッ!」
僕「あ、あれ……? タロちゃん、どこ? どこなの?」
タロ「こっちです、こっち……わたしを抱きしめて……」
僕「うん……もう逃げないでね……?」
両手を広げた彼女の、無垢な優しさを湛えたその胸に飛び込もうとするが、再び予定が狂わされる。消え去っていく。
僕「あ、あれ? タロちゃん? 僕を揶揄わないでよ」
タロ「ブブーッ! ほら、僕さん……今度はこっち。わたしの唇を、奪ってください……」
僕「もう、さっきみたいなのはこりごりだからね……?」
瞳を閉じて、血管の蒼が薄い瞼に透けて見える。その下で主張する、自然と人工が入り混じった紅に僕の唇が吸い寄せられていく。
が、これも叶わない。
僕「え……? タロちゃん! タロちゃん……! どうしてそうやって僕を弄ぶの?」
タロ「ブブーッ! わたしは無意味に僕さんを虐めてるわけではありません……可愛いんです、わたしの幻影に惑わされる僕さんが……ああ本当に可愛い……」
僕「タロちゃん? タロちゃんどこに行っちゃったの?」
冷え切った洋室は世界から切り離されたかのように孤独だった。僕の乱れた呼吸だけが、その空間に息づいていた。
僕「うん……ありがとう、タロちゃん」
タロ「ふふ……」
彼女が手をやる、陶器のような可憐さを孕ませた両の膝に後頭部を載せようとする。しかし、それは受け止められるところで受け止められず、薄い絨毯の上に転がされた。
タロ「ブブーッ!」
僕「あ、あれ……? タロちゃん、どこ? どこなの?」
タロ「こっちです、こっち……わたしを抱きしめて……」
僕「うん……もう逃げないでね……?」
両手を広げた彼女の、無垢な優しさを湛えたその胸に飛び込もうとするが、再び予定が狂わされる。消え去っていく。
僕「あ、あれ? タロちゃん? 僕を揶揄わないでよ」
タロ「ブブーッ! ほら、僕さん……今度はこっち。わたしの唇を、奪ってください……」
僕「もう、さっきみたいなのはこりごりだからね……?」
瞳を閉じて、血管の蒼が薄い瞼に透けて見える。その下で主張する、自然と人工が入り混じった紅に僕の唇が吸い寄せられていく。
が、これも叶わない。
僕「え……? タロちゃん! タロちゃん……! どうしてそうやって僕を弄ぶの?」
タロ「ブブーッ! わたしは無意味に僕さんを虐めてるわけではありません……可愛いんです、わたしの幻影に惑わされる僕さんが……ああ本当に可愛い……」
僕「タロちゃん? タロちゃんどこに行っちゃったの?」
冷え切った洋室は世界から切り離されたかのように孤独だった。僕の乱れた呼吸だけが、その空間に息づいていた。
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