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【SS】シンジ「カロス地方か、悪くない」

 ▼ 1 バクガメス更新◆cmpL4pCqEY 20/02/25 22:53:09 ID:y4UU.Ndk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジンダイ「シャドーパンチ!」

シンジ「――! ドンカラス!?」

ソウタロウ「ドンカラス戦闘不能、サマヨールの勝ち! よって勝者、ピラミッドキング・ジンダイ!!」

ジンダイ「喝!! 挑戦者よ、バトルを堪能させてもらったぞ。だがお前のバトルは計算に頼りすぎている。勝つために敵を知り、策を立てることは悪くない。しかしそれを頼りにしすぎる故、想定外の事態に陥った際の判断が遅れる傾向が見える。臨機応変な対応もまた、バトルにおいて重要だということを忘れてはならん」

シンジ「……バトル、ありがとうございました」

ジンダイ「……以前バトルした時より、格段に強くなっていた。ポケモンだけではない、お前自身の心もだ。少年よ、また挑戦しにくる時を楽しみにしているぞ」

シンジ「……! 失礼します」

シンオウリーグでアイツに敗れた後、俺はキッサキ神殿を守護するジンダイさんのもとへ赴き、再戦を申し込んでいた。彼から課せられた“自分ならではの強さ”。その答えをアイツとのバトルの中で見つけられた気がしたからだ。だが結果は見ての通り。俺はまたジンダイさんに勝つことはできなかった。ジンダイさんの指摘はもっともだった。振り返ってみれば、アイツとのバトルの時も、それが原因でドラピオンやテッカニンを失った。そのことに気づけたことを考えれば、負けこそはしたが、今日のバトルは決して無駄ではなかったのだろう。

 ▼ 850 カジリガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/08 22:03:48 ID:3bXQiMfw [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
******

ジョーイさんに連れられ、ゴニョニョが移された病室へと入る、と──

ゴニョニョ「にょにょい!」

ヒガナ「おっ…と、シガナ…!」

ヒガナに向かって飛び付いてきたのは、件のゴニョニョだった。

ユリーカ「ジョーイさん、この子もう大丈夫なの?」

ジョーイ「ええ、もう心配は要らないわ」

ヒガナ「そう、良かった。……ごめんね、シガナ」

ゴニョニョ「にょ?」

ヒガナ「私、焦ってた。あの人の代わりにって。……ふふ、貴方に言っても分からないよね」

ゴニョニョ「………? にょい!」
 ▼ 851 カジリガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/08 22:04:27 ID:3bXQiMfw [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「気にするな」とでも言うように、頬をすり寄せるゴニョニョ。
それに応じ、頬を緩ませて抱擁するヒガナ。

シンジ「…………」

ユリーカ「ねえ、あの──「ユリーカ」──なに、お兄ちゃん」

“あの人”、それはヒガナ以外では俺しか知らぬ事。
シトロンも気になっただろうが、ここは空気を読んだらしい。

シトロン「……今は、そっとしておこう」

ユリーカ「……うん、わかった」

ショータ「……そうですね」

ただ黙って、一人と一匹の、その様子を見守る。
暫しの間、今日になってから初めて訪れた、平穏な時間が流れていった。
 ▼ 852 ホエルオー@イトケのみ 21/01/09 22:36:20 ID:YXxcNekM NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 853 カムカメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/09 22:51:21 ID:tcEs.wpw [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジョーイ「それじゃあ、私は仕事に戻るわね」

ジョーイ「検査の時間になったら呼びに来るから、それまではゆっくりしていて大丈夫よ」

そう言ってジョーイさんが振り返る、と……

ジョーイ「あらウルップさん、いらしてたんですね」

プクリンに連れられたウルップさんが、まさに今、こちらへ歩いて来るところだった。

ウルップ「おう、おはようさん。……お、どうやらソイツも元気になったみてぇだな」

ジョーイ「はい。後は数日間検査入院という形で、問題が無ければ退院できるかと」

ウルップ「そうかそうか。そいつはあれだ、良かったな!」

ジョーイ「それでは、私は今度こそ戻りますね」

ウルップ「プクリン、案内ありがとな。お前さんもあれだ、もう戻って構わねぇぞ」

ウルップさんがそう告げると、プクリンも一つ返事をし、ジョーイさんに付いて去っていく。
 ▼ 854 カムカメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/09 22:51:57 ID:tcEs.wpw [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ウルップ「………ふむ」

ヒガナ「………何か?」

そして、ジョーイさんと入れ替わりで入室したウルップさんは、ヒガナの顔をまじまじと見つめ……

ウルップ「いや、あれだよ。お前さんも随分と良い顔するようになったと思ってな。昨日とは見違えたよ」

ヒガナ「………はぁ」

そう言って、満足そうに一つ頷いた。

ウルップ「あれだ、お前さんに任せて正解だったみてぇだな」

シンジ「……それは、どうも」
 ▼ 855 カムカメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/09 22:52:44 ID:tcEs.wpw [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ショータ「……あの〜」

と、ここで控えめに、一つの手が挙がる。

ショータ「そろそろ僕らにも説明してほしいんですが。何が何だかサッパリで……」

そして、視線をヒガナへと移し……

ショータ「特にその、手のひらを返したような態度が気になるというか……」

ユリーカ「そうそれ、私も聞こうと思ってたの!」

ヒガナ「ん? そうねぇ……簡単に言えば、彼がモヤモヤ気分をきりばらいしてくれた、ってとこかな?」

ショータ「き、きりばらい……?」

ユリーカ「んぅ? ナニソレ、全然わかんないんだけど……」

要領を得ないその説明に、困惑する二人。
そんな様子を面白がるように、ヒガナはそれきり口を噤んだ。
 ▼ 856 カムカメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/09 22:54:46 ID:tcEs.wpw [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユリーカ「ねぇ、なんなの〜?」

ヒガナ「さあて、何だろね?」

ユリーカ「………むぅ〜」

ヒガナからは聞き出せないと判断したか、今度はこちらに振り向くユリーカ。

ユリーカ「……ねえ、シンジ?」

シンジ「別に、ただバトルをしただけだ」

ショータ「バトルって、それはそれで分からないんですが……」

シンジ「……チッ、だから、コイツが気に食わないから叩き潰した。それだけだ」

ショータ「叩き潰したって、えぇ……」
 ▼ 857 カムカメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/09 22:55:37 ID:tcEs.wpw [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユリーカ「……お兄ちゃん!」

シトロン「……あー、とにかく、僕らの“目的”は達成されたってことかな。……ですよね?」

同意を求められたところで、俺に返せる答えはない。
確かに暴走は止めてやったが、それが即ち俺達の“目的”の達成となるわけではないのだから。

シトロン「……あぁ、僕も、事情を全部知っているわけではないですからね」

シトロン「真面目な話、今後のためにも、一旦状況を整理した方が良いとは思います。……良いですね?」

シンジ「ああ、それでいい」

ヒガナ「……まあ、そうだね。君達がどこまで事態を把握しているのか、私としても知っておきたいから」
 ▼ 858 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/10 22:17:04 ID:yAdMFBk6 [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シトロン「……僕らの把握してること、ですか」

ヒガナ「そ、ばば様がチャンピオンサマに何か話したらしいけど、具体的に何を、とは聞いてないからね」

ショータ「ダイゴさんが、長老さんに聞いたこと……」

シンジ「…………」

〜〜〜〜〜〜

ユリーカ『それじゃあ、エイセツシティへ向かってしゅっぱーつ!』

シトロン『もう、緊張感がないんだから……』

シンジ『諦めろ。いつものことだ』

そうして踏み出そうとした時、響いた呼び出し音。
それは、ホウエンで調査中のダイゴさんからのものだった。
 ▼ 859 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/10 22:17:44 ID:yAdMFBk6 [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ショータ『はいショータです。……今はレンリタウンに。……そうです。……えっ、ほ、本当ですか!?』

ユリーカ『なになに、どうしたの?』

ユリーカがそう尋ねれば、ショータはこちらに向き直り、破顔して告げる。

ショータ『ダイゴさんが、流星の民の長老さんとの接触に成功したそうです!』

シンジ『で、何と言っている。重要なのはそっちだ』

ショータ『あ、はい。そうですね』

そう言って、ショータはエントリーコールのハンズフリー機能を起動する。

ショータ『ダイゴさん、準備できました』

ダイゴ『ありがとうショータくん。それじゃあ皆、聞いてくれるかな────』

〜〜〜
 ▼ 860 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/10 22:19:39 ID:yAdMFBk6 [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
全ての始まりは、 “巨石”が失われたことだ。
そう語るのは、古くからこの地に住む“流星の民”の末裔、その長老だった。

ダイゴ『“巨石”、ですか……?』

長老『そうじゃ。彼方のカロス地方を襲った厄災、それに利用された“伝説の巨石”』

長老『あれは代々、我ら“流星の民”が護り、受け継いできたものじゃった』

ダイゴ『………!!』

長老『だというのに、其方らは愚かにもその封印を解き、あまつさえ消失させてしまった……!』

ダイゴ『──っ、それは……!』

何一つとして、返す言葉が無かった。
僕があの時、“彼”に乗せられてしまったばかりに。
それは確かに、取り返しの付かない大失態だった。
 ▼ 861 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/10 22:21:05 ID:yAdMFBk6 [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
長老『そんな其方に、これ以上話すことなど何もない。チャンピオン、悪いがもう帰ってくれんかの』

そう言って、背を向けてしまう長老。
だが、ここで引き下がるわけにはいかない。
僕はもう、失敗するわけにはいかないのだ。

ダイゴ『……確かに、その件については此方に大きな落ち度があります。それは深く謝罪致します』


長老『…………』

ダイゴ『ですが、これは我々だけの問題ではない』

チラリとこちらを見やる長老の目を見据え、訴えかける。

ダイゴ『ホウエンやカロス、シンオウ、世界中の全ての人やポケモン達にとっての危機なんです』

ダイゴ『お願いします。どうか、どうかご助力を!』

そう言って、深く頭を下げる。
何が、“結局僕が一番強くて凄い”、だ。
こんなことしかできない僕は、あまりにも無力だ。
 ▼ 862 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/10 22:23:29 ID:yAdMFBk6 [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
長老『……其方も知っておろう。此度の危機は既に、選ばれし者、“伝承者”が対処に当たっておる』

ダイゴ『……それが、“彼女”だと?』

長老『そうじゃ。故に、これ以上の手出しは無用。……さあ、もう帰っとくれ』

今度こそ口を噤んでしまう長老。
だが、僅かにその目に浮かんだ色を、僕は見逃さなかった。

ダイゴ『……彼女、ヒガナはあまりにも不安定だ』

長老『………!』

一度だけこの目にした、彼女の姿。
一見気丈に振舞って見えるが、その内は違う。

“彼ら”への問いかけ、その返答を耳にしたときに、彼女の目に浮かんだ動揺。
長距離通信の画面越しだったが、それは火を見るよりも明らかなことだった。
 ▼ 863 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/10 22:24:04 ID:yAdMFBk6 [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダイゴ『彼女が何を抱えているのかは知らない。そして、それを無理に聞こうとも思わない』

長老『…………』

ダイゴ『……だが僕には、それが“伝承者”の“使命”だけだとは思えないんです』

“彼”、フラダリに騙されて以降、僕は人の本質を見る目を少なからず養ってきたつもりだ。
彼女はこのままでは、壊れてしまうかもしれない。

ダイゴ『……お願いします。世界のためにも、彼女のためにも』

この人の目に映った“心配”の色も、それを考えてのことに違いないはずだ。

長老『……………』

ダイゴ『……………』

長老『……はあ、確かにあの子は、ちと気負いすぎる節があるからの』

ダイゴ『……では…?』

長老『致し方あるまい。本来は我ら一族のみに伝えられる伝承だが、聞いてゆけ』

ダイゴ『……!! 感謝致します…!』
 ▼ 864 ハヤシガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/11 22:35:42 ID:0alIXsh2 [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
長老は目を閉じ、ゆっくりを息を吐きながら、語りだす。

長老『時は、今より数千年前の原始の頃───』

──地上には、自然のエネルギーが満ち溢れていた。
そのエネルギーを奪い合い、激しい衝突を繰り返す二体の超古代ポケモン。

ダイゴ『……超古代ポケモン。つまり、それは──』

長老『──そう。以前カナズミ沖で衝突した、ゲンシグラードンとゲンシカイオーガじゃ』

そんな二体の超常的な力の前に人々のなす術は無く、ただその脅威が過ぎ去るのを待つしかなかった。

そんな中、天空の更に上、漆黒の宇宙から数多の隕石が降り注ぐ。
そして隕石は、ドラゴンポケモンを使う一族が住んでいた滝を直撃したのだった。
 ▼ 865 ハヤシガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/11 22:37:14 ID:0alIXsh2 [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
隕石はまるで生命を宿したかのように、七色に輝く。
するとその輝きに応じたかのように、天空より、萌黄色の輝きを纏うポケモンが舞い降りた。

……かのポケモンは、レックウザ。
レックウザは、ゲンシカイキした二匹さえもその力で圧倒し、世の中に平穏を取り戻した。

ダイゴ『……三体の超古代ポケモンの衝突。ホウエンでは、有名な伝説ですね』

長老『確かにそうじゃ。だが、その話はまだ早い』

ダイゴ『………?』

二体のポケモンを鎮め、争いを止めたレックウザ。
それを目の当たりにした人々は、レックウザを救いの神として崇めるようになった。

それから千年後、再び宇宙から隕石が落下してきた。
一回目よりも更に巨大な隕石は、海さえも抉り、巨大なクレーターを作った。

ダイゴ『海を抉った隕石とクレーター。それは……』

長老『うむ。このクレーターは、後にルネと呼ばれるようになる』
 ▼ 866 ハヤシガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/11 22:38:06 ID:0alIXsh2 [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダイゴ『……いや、待ってください。三体が衝突したのは、ルネの出来た後だったはずでは?』

長老『だから、まだ早いと言ったじゃろうて』

巨大隕石に続いて、人々を更なる厄災が襲う。
隕石の直撃によってホウエンの大地はひび割れ、奥底に溜まっていた自然のエネルギーが溢れ出した。

そのエネルギーを求めて、二体の超古代ポケモンが目覚めてしまったのだ。
人々は願った。千年前を思い出し……あの萌黄色の輝きを纏った、伝説のポケモンが現れることを。

ダイゴ『グラードンとカイオーガが、目覚めた? では、三体のポケモンは……』

長老『長い歴史上で、二度の衝突をしていたということじゃ』

ダイゴ『一度きりじゃ、なかった……』

長老『其方の学んだ歴史は、“ルネの民”に伝わる伝承が元じゃろう?』

ダイゴ『……なるほど。一度目の衝突は、ルネができる前の出来事だから──』

長老『──“ルネの民”の伝承には、残っておらんというわけじゃ』

ダイゴ『……………』
 ▼ 867 ハヤシガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/11 22:39:20 ID:0alIXsh2 [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
人々が願いを捧げたとき、ルネの中心に落ちた巨大な隕石が、溢れんばかりの輝きを放ちだす。

すると再び、天空より舞い降りるレックウザ。
降臨したレックウザに、人々は更なる祈りを捧げた。

するとレックウザの姿に変化が現れる。
眩い光に包まれたのちに現れたその姿は、人々の知るレックウザとは違った。
更に神々しく、圧倒的な生命力に満ちていたのだ。

ダイゴ『眩い光と、変化する姿。メガシンカ、か』

長老『今では、そんな呼び方をするらしいの』

二体のポケモンと、再び相まみえるレックウザ。
その身体から伸びる金色の髭が空を覆うと、周囲には萌黄色の輝きが照り付け、凄まじい風が吹き荒れた。

そして光と風は、みるみるうちにゲンシグラードン、ゲンシカイオーガの力を奪っていった。
 ▼ 868 ハヤシガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/01/11 22:39:52 ID:0alIXsh2 [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダイゴ『……ゲンシの力を奪う。それは、“エアロック”…とは違いますね?』

長老『そうじゃな……其方らの言い方に合わせるのならば、メガシンカによって得た新たな特性、“デルタストリーム”とでも言おうかの?』

ダイゴ『デルタストリーム……ゲンシの力を打ち消す特性、か……』

ゲンシの力を失った二匹は、大地と海の彼方に姿を消した。
それを見届けたレックウザは、通常の姿に戻ると、再び天空へと舞い戻ったのだった。

その後レックウザとその力の源になった七色の石を祀るため、また少しでも天空に住むレックウザに近づく為、流星の民は巨大な塔を建造した。

ダイゴ『天空に近い場所、七色の石……まさか!?』

長老『それが、あの“巨石”だったというわけじゃ』

ダイゴ『そう、だったのか……』

長老『話はまだ終わっとらん。落ち込むのはその後にいくらでも好きにせい』
 ▼ 869 明日の更新休みます◆cmpL4pCqEY 21/01/11 22:40:52 ID:0alIXsh2 [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……それから千年の間、平和な時が続いた。
流星の民はこれまで繰り返してきた歴史の流れから、再び宇宙より隕石が降り注ぐことを予言した。
次にやってくる隕石は過去二回よりも更に巨大で、世界そのものを消滅させる程の規模であると。

ダイゴ『それが、ゴジカさんの“視た”隕石だと?』

長老『カロス伝に伝えられし預言者マジカの系譜は、神がかり的な直感での預言を行う。ゴジカとやらも、それにより此度の危機を察知したのじゃろう』

長老『そして我ら流星の民が行うは、歴史に裏打ちされた確かな予言。いや、予測と言っても良い』

長老『そして星の危機を阻止するために、知恵を持つ者たちは考えた』

長老『隕石の落下よりも先に救いの神──レックウザを降臨させ、その力で世界を救う計画を──』
 ▼ 870 コータス@ふといながねぎ 21/01/13 01:19:59 ID:KacIPcQY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
更新されてたか
 ▼ 871 報告◆cmpL4pCqEY 21/01/13 20:58:10 ID:CmcAJQcQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
申し訳ありません、今日の更新も休みます
次回更新は16日以降になりそうです
 ▼ 872 メロエッタ@チョークいし 21/01/15 12:02:08 ID:LtjEc3NU NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 873 けつばん@ナモのみ 21/01/15 21:18:47 ID:9tb2Ec.w NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>871
待ってまーす
 ▼ 874 メガラグラージ@ヤタピのみ 21/01/15 21:19:59 ID:9bRwI3mU NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!
 ▼ 875 ウソハチ@ざいりょうぶくろ 21/01/15 21:23:39 ID:RTtk2YGs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今思うとOPの完成度高くてビックリしたわ
支援
 ▼ 876 ビードル@カイスのみ 21/01/17 01:01:38 ID:mJvMS8/c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
すっかり年も明けたし作者も忙しくなるよね…
待ってるんでまた余裕ができたらお願いします
 ▼ 877 ナエトル更新◆cmpL4pCqEY 21/01/17 22:22:51 ID:CZUY7OPc [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>869より続き

ダイゴ『……そして、それを実行に移す人物が、ヒガナということですか』

長老『そういうことじゃ。……さて、これで話は終わりじゃ。まだ何かあるかの?』

ダイゴ『……レックウザの力で世界を救うという計画は、理解しました。しかし、“巨石”はもう──』

長老『……そうじゃ、“巨石”はもう無い』

ダイゴ『では、彼女はどのようにレックウザを呼ぶつもりなのか……』

長老『さあの。それは、あの子から直接聞けば良い』

長老『そもそも儂は、其方を完全に信用したわけではない。そのことを忘れるでない』

……それはつまり、彼女を説得し、こちらが協力するに値することを示せ、ということか。

ダイゴ『……わかりました。大変参考になる話を、ありがとうございました』

長老『…………』

〜〜〜〜〜〜
 ▼ 878 ナエトル更新◆cmpL4pCqEY 21/01/17 22:23:16 ID:CZUY7OPc [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シトロン「──ということがあったので、そのぐらいですかね?」

ショータ「ですね」

ユリーカ「ねー」

シトロンが語り、二人が相槌を打つ。
そして一方のヒガナは、大きく天井を仰ぎ……

ヒガナ「いや、そのぐらいって、ホントに殆ど全部じゃない……」

シンジ「だから、そう言っただろう」

ヒガナ「………はぁ、そっかぁ〜」

……片手で顔を覆い、深く嘆息した。

シンジ「そんなことはどうでもいい。それよりも、そろそろ聞かせてもらおうか」

そう、この場における本題はそこだ。
こいつが、どんな選択をしたのかということ。

ヒガナ「……ああ、そうだね、うん」

そう零すと、居住まいを正し、こちらに向き直る。
 ▼ 879 ナエトル更新◆cmpL4pCqEY 21/01/17 22:24:18 ID:CZUY7OPc [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「……先に言っておくと、私は“巨石”に関して、今でも許してないし、今後も許すつもりはない」

シトロン「…………」

ヒガナ「だから私は、あのチャンピオンサマにいくら協力を求められたとして、一切応じるつもりはない」

ショータ「………!」

ヒガナ「そう、応じるつもりはない。……でもね」

ユリーカ「………?」

ヒガナ「私にだって、護りたい物の一つや二つぐらいはあるんだ」

ウルップ「…………」

ヒガナ「……だから、お願い。力を貸して」

シンジ「…………」

ヒガナ「あの人の生きた世界を、あの人の護りたかった世界を、護り抜く為に……!」
 ▼ 880 バクガメス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/19 00:40:26 ID:zOSsMJbM [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シンジ「……それが、お前の選択か?」

ヒガナ「……うん。これが、私の選択」

真っ直ぐに、こちらの目を見て答えるヒガナ。
その瞳の中に、確かに曇りは見受けられない。

シンジ「……まあ、及第点といったところか」

ヒガナ「なにそれ、随分と上から物を言うじゃない」

シンジ「お前は俺に負けた。何も間違ってはいない」

ヒガナ「……はあ。そうね、降参。君には負けたよ」

両手を挙げてヒラヒラと振るヒガナを認め、シトロンが口を開く。

シトロン「では、聞かせてもらえますか。なぜ貴女が、あのような行動を取ったのかを」
 ▼ 881 バクガメス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/19 00:41:10 ID:zOSsMJbM [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「ふ〜む…そうだね、どこから話そうか……」

顎に手を当て、思案するヒガナ。
そうして暫し経ち、ポンと一つ手を打った。

ヒガナ「……そうだ。この話からしよっか」

ヒガナ「君達は当然、ポケモンをメガシンカさせる仕組みは知ってるよね?」

ショータ「それはまあ、知ってますが」

シンジ「知っているから、なんだ」

ヒガナ「まあ焦らないで聞いてよ。……いいかい、“巨石”ってのは、云わば巨大なメガストーンなんだ」

シトロン「巨大な、メガストーン……?」

ウルップ「……あれか。“巨石”は、“レックウザナイト”だとでも言うってのか?」

ヒガナ「“レックウザナイト”、言い得て妙だね」

ウルップさんの発言に、軽く頷いて返すヒガナ。

ヒガナ「要するにレックウザは、隕石のエネルギーを力に変え、メガシンカを発現させるってことだ」
 ▼ 882 バクガメス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/19 00:42:28 ID:zOSsMJbM [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シトロン「隕石のエネルギーで、メガシンカを……」

ショータ「あれ、でもそれって……」

〜〜〜〜〜〜

ソライシ『メテノの外殻は成層圏にある塵が主成分ですがね、中には外星物質も混じっているんですよ』

プラターヌ『ほう、それは興味深い。詳しく聞いても?』

ソライシ『ええ、まあ簡単に言えば隕石の欠片なんかも含まれるわけですが、なんとこれを伝説のポケモン、レックウザが吸収する姿も確認されているんです!』

プラターヌ『……! レックウザが!?』

ソライシ『ええ、隕石から何かしらのエネルギーを摂取していると、私は踏んでいるのですがね……』

プラターヌ『ほうほう、隕石からエネルギーを……』

〜〜〜〜〜〜

ショータ「……普段から吸収しているのなら、“巨石”は必要ないはずじゃ?」

ショータがそう指摘するが、ヒガナは笑って返す。

ヒガナ「その程度の隕石じゃ、メガシンカなんてできやしないよ。精々が生きていける程度だろうね」

まあ冷静に考えて、伝説なんて存在のメガシンカなら、膨大なエネルギーが必要なことは想像に難くない。
欠片程度の隕石では足りないのも納得できる。
 ▼ 883 バクガメス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/19 00:43:51 ID:zOSsMJbM [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「“巨石”の莫大なエネルギーは、レックウザをメガシンカさせるに必要不可欠だったわけだね」

ヒガナ「でも、それだけじゃあ、まだメガシンカは出来ないんだ。何でかわかるかい?」

ユリーカ「……あ、キーストーン?」

ヒガナ「正解。グッドポイントゲットだよ!」

答えたユリーカを指さし、そう返すヒガナ。
だが続けて、そのまま指を上に向け……

ヒガナ「但し、それは現代科学の範疇の話だけどね」

ユリーカ「………?」

シトロン「現代科学の、範疇……?」

ヒガナ「端的に言えば、メガシンカに“キーストーン”は、必ずしも必要じゃないってことだ」
 ▼ 884 コータス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/20 22:57:12 ID:CNp2vlhw [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ショータ「“キーストーン”が、必要じゃない…!?」

シンジ「………どういうことだ」

ヒガナ「通常、メガシンカに必要な“石”は二つ。でも伝承に、“二つ目の石”なんてのは……?」

ユリーカ「………! 出てきてなかった!!」

ヒガナ「そう、伝承に出てきたのは“巨石”と“祈り”だけ」

そう言って、ヒガナは続ける。

伝承でレックウザのメガシンカの鍵となった、“巨石”と人々の祈り。

人々の祈りとは、生きようとする意思の具現。
即ち、人々の生きる力の源、生体エネルギー。

“巨石”の持つ自然エネルギーと、人々の生体エネルギーの共鳴。
それこそが、レックウザをメガシンカさせるために必要なことだと。

ヒガナ「“キーストーン”はそれらを繋ぎ、安定化させる意味では確かに大きな役割を果たしている」

ヒガナ「けど、メガシンカそのものを発現させるのに、“石”は必須じゃないんだね」
 ▼ 885 コータス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/20 22:58:46 ID:CNp2vlhw [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ウルップ「……うーん、だがよ、伝承に無いってだけでそう決めつけるのは早いんじゃねえか?」

ヒガナ「それはわかってます。だから、私なりに調べて、別の根拠も見つけた」

ウルップ「ほお。そりゃあ、どんなのだ?」

ヒガナ「うーん、どう説明しようか……あ、そうだ」

そう言って、ヒガナはシトロンの方へ振り向く。

ヒガナ「君、“神秘科学”って知ってる?」

シトロン「え…? ええ勿論。“神秘科学”の大家エリファスは、僕の理想の発明家ですから」

ヒガナ「さっすが、ミアレの天才児。感心だね」

シトロン「それは、どうも……?」
 ▼ 886 コータス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/20 22:59:25 ID:CNp2vlhw [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「そいじゃ、次の質問。マギアナってポケモン、知ってる?」

シトロン「マギアナ? いえ、聞いたこともありませんが」

ショータ「僕も知りませんね。シンジは?」

シンジ「俺も知らん」

ウルップ「いったい何なんだ。その…あれだ、マギアナとかいうのは?」

ヒガナ「ふむふむなるほど。んじゃ、そこからだね」

そうして、ヒガナは語りだす。

ヒガナ「マギアナは、約500年前にエリファスが造り出した、世界に一体しかいないポケモンなんだよ」

シトロン「人工の、ポケモン……?」

人工のポケモン。つまり、ポリゴンのようなものか?

ヒガナ「いや、少し違うかな。ポリゴンが搭載しているのはAI、つまり人工知能でしょ?」

シンジ「……何が違う?」

ヒガナ「マギアナの持つ“ソウルハート”は、まさにエリファスの最高傑作と言って良い」

ヒガナ「人に造られた物でありながら、本物の“魂”を持つと言われているんだからね」
 ▼ 887 コータス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/20 22:59:56 ID:CNp2vlhw [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シンジ「本物の、魂だと?」

シトロン「ま、まさかそんなことが……!?」

ヒガナ「まあ、本当のところは分からないけど。当のマギアナは、戦乱で行方知れずになっちゃったし」

ヒガナ「噂では、遠い地方の資産家が買い取ったって話も聞いたけど……」

ウルップ「……あー、それであれだ、その話が、どうメガシンカと関係するんだ?」

ウルップさんのその指摘に、ヒガナはハッとして頭を掻く。

ヒガナ「そうだった、横道にそれちゃったね」

そして一つ咳払いをし、改めて口を開く。

ヒガナ「ちょいと前にね、“神秘科学”を応用して、人工的にメガシンカをさせる研究がされてたんだよ」

ヒガナ「あれは……そう、確か──」
 ▼ 888 蛇足◆cmpL4pCqEY 21/01/20 23:11:20 ID:CNp2vlhw [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
現在少々リアルが忙しいため、明日以降の更新が遅くなります
完全に更新停止するというわけではなく、最低でも週に一度は更新していこうとは思っていますので、輪をかけて亀更新となりますが、今後ともよろしくお願いします

また、この場を借りて本編について一点だけ補足をします
このSSでは、アニメ同様に劇場版はパラレルという扱いです
なので、兄妹はアゾット王国には行っていませんし、マギアナとも出会っていないという設定です
この点はご了承いただけると幸いです

お目汚し失礼いたしました
 ▼ 889 アギルダー@けいけんアメXL 21/01/23 22:52:27 ID:S.uwMIKU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 890 カメックス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/28 21:57:21 ID:9YaMo1WY [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>887より続き

ヒガナ「あれは……そう、確か──」

研究を行っていたのは、エリファスの築き上げた超絡繰都市“アゾット王国”の大臣であったジャービス。

その男は、魂をも生み出した神秘を用い、とある装置を開発した。

“メガウェーブ”と名付けられたそれは、“神秘科学”で生み出した疑似生体エネルギーの結晶と、ポケモンの体内エネルギーを共鳴させる。
そして、キーストーンも、メガストーンすら使わずに強制的にメガシンカを発現させるものだった。

その実態は、不完全なエネルギーとポケモン自身のエネルギーを用いる都合上負担が大きく、能力を完全には引き出しきれない紛い物でしかなかったが……
 ▼ 891 カメックス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/28 21:57:48 ID:9YaMo1WY [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「──でも、“石”を使わずメガシンカをさせた実例は、仮説を裏付けるには十分だと思わない?」

ウルップ「なるほどなぁ。“石”を使わねぇメガシンカ、か」

シトロン「そんな実験がされていたなんて……」

ヒガナ「兎も角、そんな実例があったもんだから、私も初めはエネルギーだけを集めようとしてたわけだ」

シンジ「……それが、あの事件に繋がるってわけか」

あの事件とは、言うまでも無くコボクタウンの件だ。
ヒトツキが、町中の人々から生気を吸ったあの事件。
 ▼ 892 カメックス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/28 21:58:19 ID:9YaMo1WY [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「安定させるだけなら私の“石”で充分だったし、足りないのはエネルギーの量だけだったからね」

ヒガナ「“石”を集めるとなると、そりゃあ目立つことをしなきゃならない」

ヒガナ「実際、そうなった結果が今だしね。リスクは避けるに越したことは無かったわけ」

ショータ「……町一つ巻き込んだ時点で、充分目立つことだったと思うんですが」

ヒガナ「でも、結局私にはたどり着かなかったわけでしょ? つまりはそういうことだったんだよね」

シンジ「…………」

自分は表に出ず、ヒトツキに生気を集めさせる。
そして、それをレックウザ召喚のためのエネルギーに還元しようとした、というわけか。

ヒガナ「まあ、それも失敗に終わったし、結局は“石”を集める方向にシフトチェンジしたわけだけども」
 ▼ 893 カメックス更新◆cmpL4pCqEY 21/01/28 21:58:53 ID:9YaMo1WY [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シトロン「……なるほど、大体事情は把握しました」

そう言って一つ頷くシトロン。だが、こう続ける。

シトロン「ですが、まだ重要な問題が一つ。一体“巨石”の代わりはどうするつもりなんです?」

それは、もっともな疑問だった。
ヒガナが“石”を集める理由については明かされたが、その点については何一つわかっていないのだから。

ヒガナ「ん? それなら、君達も知ってるでしょ?」

シトロン「……はい?」

ヒガナ「“巨石”と同じ、宇宙から来た高エネルギー体。そして、カロスの地にそんなものは一つだけ」

シトロン「───!!」

ショータ「それって、まさか……!!」

シンジ「……日時計、か」

ヒガナ「そう、ヒャッコクシティの日時計。それこそが、レックウザを覚醒させるもう一つの鍵なんだよ」
 ▼ 894 ギギアル@パワーアンクル 21/01/28 23:12:27 ID:DRfQJDmY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 895 ジュゴン@サイコソーダ 21/01/31 00:24:48 ID:gZ8IoucM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
きた
 ▼ 896 ゼブライカ@たてのカセキ 21/01/31 22:02:16 ID:ZRPgV73w NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シンジ×ヒガナなったら嬉しいな
 ▼ 897 カメール更新◆cmpL4pCqEY 21/02/02 22:03:58 ID:IkSgu55s [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
******

あれから数日。ゴニョニョの検査期間を終え、エイセツシティを発った俺達。そして……

ヒガナ「……ヒャッコクシティ、帰ってきたね」

ゴニョニョ「にょい!」

シンジ「…………」

シトロン「先ずはジムに行きましょう。ゴジカさんには、前もって連絡をしておきましたから」

シトロンのその言葉に頷き、ジムへと歩を進める。
程なく目的の場所に到着し、中へと足を踏み入れた。

シトロン「ゴジカさん、ただいま戻りました!」

シトロンのその声に、中にいた人物が振り返る。
 ▼ 898 カメール更新◆cmpL4pCqEY 21/02/02 22:04:20 ID:IkSgu55s [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴジカ「よくぞ戻った。待っていたぞ、少年達よ。そして……」

ヒガナ「……どうも」

ゴジカ「……ふむ、道は拓かれたようだな」

ヒガナ「おかげ様で、ね」

その様子に、僅かに目元を緩ませるゴジカさん。
そして、その背後から人影がもう一つ。

???「……ゴジカさん、この子が?」

ゴジカ「そうだ。龍を呼び、世界を救う任を“託されし”者」

ヒガナ「………!」

現れた姿には、見覚えがあった。
特徴的な羽飾りの付いた純白の衣装。
そして、胸元に輝くペンダント“メガチャーム”。
そう、その人物こそ───

ショータ「ち、チャンピオン!?」

ユリーカ「カルネさん、来てたの!?」

カロスポケモンリーグ・チャンピオンのカルネ。
大女優にして、カロス最強と謳われるトレーナーだ。
 ▼ 899 カメール更新◆cmpL4pCqEY 21/02/02 22:05:15 ID:IkSgu55s [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルネ「シトロンくんにユリーカちゃん、ショータくんもお久しぶり」

カルネ「それから、君がシンジくんね。初めまして」

シンジ「……! お会いできて光栄です」

シトロン経由で、行動を起こしていることは把握していたが、まさかここで邂逅することになろうとは。
思った以上に“段取り”は上手く進んでいるらしい。

カルネ「そうね……それじゃあ早速で悪いんだけど、これからの確認をしてもいいかしら?」

シトロン「はい、勿論です」

これからのこと、つまりはレックウザを呼ぶ計画。
それは、街一つを巻き込んだ大掛かりなものとなる。

〜〜〜〜〜〜
 ▼ 900 カメール更新◆cmpL4pCqEY 21/02/02 22:09:18 ID:IkSgu55s [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ『ヒャッコクシティの日時計。それこそが、レックウザを覚醒させるもう一つの鍵なんだよ』

シンジ『………』

確かに、日時計の放つエネルギーはメガストーンのそれと同じだと、プラターヌ博士は言っていた。
理論上は、不可能ではないのかもしれない。だが……

ショータ『ちょっと待ってください。それじゃあ、街中でレックウザを!? あまりにも危険です!!』

シトロン『僕も同意見です。正直、諸手を挙げて賛成は出来かねます』

ウルップ『あれだ、俺も右に同じだな』

まあ、常識的に考えたらそう返されるのがオチだ。
 ▼ 901 カメール更新◆cmpL4pCqEY 21/02/02 22:09:59 ID:IkSgu55s [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シンジ『当然、何か方法を考えているんだろうな?』

ヒガナ『ん〜……そうだね、一つだけ』

ユリーカ『えっ、なになに?』

ヒガナ『なに、簡単なことだよ。街中でボーマンダを大暴れさせれば良いのさ』

シンジ『……は?』

ヒガナ『そうすれば、みんな街から逃げ出して居なくなる。危険に晒される人はもういない。ほら、解決』

ショータ『な、何を言ってるんですか! そんなの認められるわけないでしょう!?』

ヒガナ『だってさ、考えてもみてよ。レックウザに比べたら、ボーマンダなんて可愛いものでしょう?』

シトロン『だとしてもです。第一そんなことは、ジムリーダーである僕達、特にゴジカさんが許しません』

断固とした態度のシトロンに、頷くウルップさん。
しかしヒガナは、そんな様子に怯む様子も見せず……

ヒガナ『だから言ったでしょ。力を貸して、って』

〜〜〜〜〜〜
 ▼ 902 カメール更新◆cmpL4pCqEY 21/02/02 22:21:02 ID:IkSgu55s [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴジカ「決行はこれより五日後。その日、ヒャッコクから全ての住民が居なくなる」

カルネ「正直、皆さんへの説得が上手くいくとは思えなかったのだけど、これも偏にゴジカさんの人徳ね」

ゴジカ「なに、これぐらいは容易い事よ。それよりも、これから大変なのは其方達であろう?」

そう言ってヒガナを見やれば、こちらも神妙な顔をして頷く。

ヒガナ「……そうだね。無事召喚が成功しても、“巨石”を奪われ、怒りに満ちるレックウザが話を聞いてくれる保証は無い」

ヒガナ「場合によってはバトルで鎮め、レックウザをゲットするしかないんだから」
 ▼ 903 バタフリー@グラスメモリ 21/02/03 09:42:33 ID:rWD2J00. NGネーム登録 NGID登録 報告
おおカルネと初対面か
支援
 ▼ 904 ゼニガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/03 22:17:00 ID:SYnwizR6 [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
******

隕石の接近は、預言者ゴジカの名の下に公表された。
迎撃隊が集うため、ヒャッコクの地を開けて欲しいと求めるその姿に、諸手を挙げて賛同する民衆。
その光景を直接目にしたわけではないが、思わず目に浮かぶような、そんな衝撃を受けたのは確かだ。

ユリーカ「……すっごい。本当にだぁれもいないね」

思わずと言った様子で、ユリーカが零す。
それもそのはず。普段は人通りの多い街道のようだが、今はそれが見る影も無い。

ショータ「ゴジカさんの人望を疑うわけではないですが、それにしたって凄いですよね……」

シトロン「脱帽ですね。僕だったら、ここまで事を上手くは運べませんよ……」

そうしているうちに、見えてくる日時計前の広場。
そこいるのは、ゴジカさん、カルネさん、ジュンサ―さんの三人だ。
 ▼ 905 ゼニガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/03 22:20:22 ID:SYnwizR6 [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジュンサ―「ゴジカさんからの要請で、我々ヒャッコク警察もバックアップに入ることになりました」

カルネ「おはよう皆、調子はどうかしら?」

ゴジカ「各々、抜かりはないな?」

ユリーカ「バッチリ、元気いっぱいだよ!」

シトロン「万全を期して来ました。後は皆の到着を待つだけです!」

ショータ「いよいよ、ですね……」

ヒガナ「…………」

シンジ「何だ、怖気づいたか?」

ヒガナ「……は、冗談止してよ。ただの武者震いさ」

そう話している側から、続々と集い始める協力者達。
 ▼ 906 ゼニガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/03 22:20:38 ID:SYnwizR6 [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴジカ「みな、良くぞ集ってくれた」

コルニ「君達、いっつも何かに巻き込まれてない?」

マーシュ「ふふっ、悪戯妖精でもいるんやろかね?」

シトロン「否定できないのが何とも言えません……」

フクジ「ほっほっほ、若いうちに積んだ経験は無駄にはならん。そう悲観するばかりではないぞ?」

ウルップ「あー、あれだ。人生山あり谷ありの方が退屈しなくて良いじゃねぇか!」

ザクロ「そうそう、壁は幾ら登ったって良いのです」

ビオラ「いや、ザクロくんは登りすぎだわ……」

招集に応じ、各地より馳せ参じたジムリーダー達。
 ▼ 907 ゼニガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/03 22:21:07 ID:SYnwizR6 [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アラン「……やっぱり、お前はミアレに残った方が良かったんじゃないか?」

マノン「のんのん! アランだけ危険なとこには行かせられないでしょ!」

プラターヌ「ユリーカちゃん、シトロンくんは何処に?」

ユリーカ「お兄ちゃんは、今そっちでジムリーダーのみんなと一緒!」

プラターヌ「……あー、それなら後で良いかな?」

ユリーカ「………?」

シロナ「シンジくん、その後調子はどう?」

シンジ「お陰様で、好調です」

博士やアラン、シロナさん等ミアレから来た面々。
 ▼ 908 ゼニガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/03 22:21:40 ID:SYnwizR6 [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダイゴ「此度の協力、感謝するよ」

ヒガナ「図に乗らないで欲しいね。君に協力してるつもりは微塵もない。私は、彼に期待した。それだけ」

ダイゴ「それでも言わせてくれ。ありがとう、と」

ヒガナ「……勝手に言ってれば?」



ダイゴ「……ショータくん。彼女、少し変わった?」

ショータ「……ですね。ダイゴさん凄く嫌われてたから、爆発しないかと内心ヒヤヒヤしてたんですが」

ダイゴ「……ショータくん。君も少し変わったね」

ショータ「えっ!? そ、そんなことは……!?」

ダイゴさんが到着した際には、そんな一幕もあり……

カルネ「……これで、全員揃ったわね」
 ▼ 909 ゼニガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/03 22:23:59 ID:SYnwizR6 [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルネ「それでは、今一度作戦を確認します」

この作戦の成功条件は二つ。
一つは無論、迫り来る隕石を破壊すること。
そしてもう一つは、ヒャッコクシティの防衛。

カルネ「レックウザは、フレア団により“伝説の巨石”を奪われ、怒りを覚えている可能性が非常に高い」

カルネ「もしそうなら、戦闘が起こる可能性も充分にあり得る。そこで皆さんの出番というわけです」

とは言え、全員でレックウザに掛かるわけではない。
そんなことをすれば、余計に怒りを買うのがオチだ。
 ▼ 910 ゼニガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/03 22:24:29 ID:SYnwizR6 [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カルネ「皆さんにお願いしたいのは、戦闘の余波で市街地に被害が及ばぬようにすること」

カルネ「それでは各々配置へ。その後の指示は、シトロンくんより渡された通信機にて行われます」

その指示を受け、各々が自らの持ち場へと赴く。
日時計前に残ったのは、俺達と博士、カルネさんだけ。
アランやジムリーダー達は、ダイゴ・シロナ両チャンプを筆頭に、二つの班に分かれて街全体へと散った。

カルネ「理想は、皆が何もすること無く終えることなんだけど……」

プラターヌ「そればかりは、やってみなければ分からないですからね」

ショータ「あわわわ、き、緊張してきました……!」

シトロン「ユリーカ、僕から離れちゃダメだからね」

ユリーカ「わかってるって。もう、心配性なんだから……」
 ▼ 911 ゼニガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/03 22:25:13 ID:SYnwizR6 [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シンジ「……ここまで御膳立てしてやったんだ。抜かったらどうなるかわかるな?」

ヒガナ「そうだね。私も君達も、みんなまとめて宇宙の塵になっちゃうかも」

シンジ「…………」

ヒガナ「あはは。そうならないように頑張らなくちゃ、ね?」

そうしてヒガナは、ジッと日時計を見据え──

ヒガナ「…………よしっ」

ヒガナ「それじゃあ、いっちょやってみっかな」

──集めたキーストーンを取り出した。

ヒガナ「……今まで色々ごめん、だったね」

ヒガナ「私にもしものことがあったら、この子を……お願い……」

ユリーカ「……えっ?」

ゴニョニョ「………?」

ユリーカにそう語り掛け、更に前へと歩み出る。
………遂に、そのときがやって来た。
 ▼ 912 バクガメス@いちごアメざいく 21/02/03 23:04:55 ID:9ShYIIzc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
二日連続とは嬉しいじゃないか
 ▼ 913 アリアドス@ふしぎのプレート 21/02/04 19:33:37 ID:DRUQL/.k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>910
ダイゴ・シロナじゃなくてダイゴ・カルネだよね?
 ▼ 914 スカタンク@バーゲンチケット 21/02/04 19:38:57 ID:JD0MfzAY NGネーム登録 NGID登録 報告
>>913
シロナも来てるからダイゴ・シロナで合ってるかと
カルネは本陣の日時計前におるし
 ▼ 915 ホーホー@カメックスナイト 21/02/05 18:56:01 ID:73fEfT.2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
そういえばこのSSが始まってからもうすぐ1年経つな
 ▼ 916 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/05 22:10:07 ID:yojgEnJo [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「数多の人の御霊を込めし宝玉に、我が御霊をも込め申す」

ヒガナの持つキーストーンが、眩い光を放ちだし……

ヒガナ「……ッ、…うっ…うぅ…」

ヒガナ「汝、我が願いを……何卒、何と…ぞ、叶え賜え…っ……!」

―――叶えろ、レックウザ!!―――

ヒガナの叫びが、空の彼方へと吸い込まれてゆく。
辺りが静寂に包まれ、途端、空に暗雲が広がった。

そして、その暗雲の中から――

ヒガナ「…………来た!!」

――天空ポケモン、レックウザがその姿を現した。

カルネ「これが、レックウザ…!」

ユリーカ「うわぁ、すっごーい……」

シトロン「なんてプレッシャーなんだ……!?」

ショータ「僕、本物のレックウザなんて初めて見ました…!」

プラターヌ「中継で見るのとは、やはり迫力が段違いだね……」

シンジ「…………」

ヒガナ「ようやく、会えた……!」
 ▼ 917 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/05 22:11:02 ID:yojgEnJo [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
******

彼方の巨大水晶上空に現れた、翠緑の龍。
あの姿を目にするのは、これで三度目になる。

アラン「…………」

一度目はあの遺跡、二度目はカナズミ沖……

マノン「……アラン、顔怖いよ?」

アラン「……! すまない、つい力んでいた」

マノン「あの時のことなら、気にしないで良いのに」

アラン「いや、そうじゃない。ただ──」

──悔しい。そう、思った。

マノン「………?」
 ▼ 918 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/05 22:11:25 ID:yojgEnJo [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダイゴ「……その気持ち、僕にも分かるよ」

アラン「………ダイゴ」

ダイゴ「市街地を守ることも重要で、蔑ろにするつもりはない。でも本音を言えば、彼らを側で支えたい」

ダイゴ「だが、僕らはあのとき──」

アラン「──レックウザと“戦ってしまった”」

マノン「………!!」

そう、俺達は云わば“伝説の巨石”を奪った張本人。
下手にレックウザと交戦すれば、火に油を注ぐことになりかねない。

アラン「……シンジ、シトロン、頼んだぞ」

ダイゴ「……ショータくん、君に託したからね」
 ▼ 919 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/05 22:13:03 ID:yojgEnJo [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
******

シロナ「……天空ポケモン、レックウザ。ホウエン地方の伝承に伝わる超古代ポケモン、か」

考古学を研究する身としては、非常に興味深い存在。
いち研究者としてはもっと近くで見てみたい気持ちもあるけど、こればかりは仕方ない。

ゴジカ「シンオウのチャンピオン、少し良いか?」

シロナ「……? はい、どうされました?」

声をかけてきたのは、確か……ゴジカさん。
ヒャッコクジムのリーダーで、今回の隕石の接近も察知した預言者、だったはず。
 ▼ 920 ドダイトス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/05 22:13:29 ID:yojgEnJo [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゴジカ「何やら嫌な気を感じる。此度の作戦が楽なものではないのは知れたことだが、くれぐれも注意せよ」

シロナ「嫌な気、ですか……」

それはレックウザと関係があるものか、或いはまた別の存在に由るものなのだろうか?

ゴジカ「これは預言ではなく、妾の個人的な予感だ。故に、あまり強くは言えぬのだが……」

シロナ「……何かが起こる、と」

ゴジカ「うむ。……ただの奇遇なら良いのだがな」

シロナ「……ええ、私も同感です」

……これを乗り越えた時、貴方はもっと強くなれる。
だからシンジくん。くれぐれも、気を付けて。
 ▼ 921 カラマネロ@Zパワーリング 21/02/05 23:04:14 ID:B4kQSxSA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
中途半端なところでこのスレが1000レス迎えたら嫌だからもうレスしないけど、是非最後までやってくれ
 ▼ 922 メガチルタリス@ジュペッタナイト 21/02/05 23:07:30 ID:73fEfT.2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>921
どうかな…後にウルップ戦やカロスリーグもあるしキツそうじゃね?
 ▼ 923 エテボース@たんけんこころえ 21/02/06 00:26:38 ID:KLgIQDrI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>922
いやまあ残り80弱で完結は無理とは思ってるけどウルップ戦以降は次のスレでみたいな感じになればと
 ▼ 924 ハヤシガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/06 22:29:54 ID:U55c68HU [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
******

ヒガナ「………レックウザ」

レックウザ「………………」

降臨したレックウザは、目の前のヒガナを見据え──カッと口を大きく開く。

ヒガナ「………!」

甲高い音を立て、エネルギーが凝縮されていく。
そして───はかいこうせんが放たれた。

ヒガナ「───っ!!」

シンジ「───ニダンギル、まもるだ!!」

前もって握っていたボールを、即座に投げる。
間一髪、ニダンギルが割り込みシールドを展開した。

シンジ「チッ、ぼさっとするな!!」

ヒガナ「……! あ、ああ、ごめん…!」

我に返ったヒガナが、飛び退いて距離を取る。
 ▼ 925 ハヤシガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/06 22:30:38 ID:U55c68HU [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「……心の底で、怒りの炎が燃えている」

ヒガナ「怒りで我を失っている、って感じじゃないのが幸い。でも、話を聞いてくれそうにはないね……」

シンジ「それで、どうするんだ」

ヒガナ「決まってる。やるしかないでしょ!」

──ヒガナは、ボーマンダを繰り出した!!──

ヒガナ「シンジ、手を貸してくれる?」

シンジ「この状況で断れるほど、余裕があるのか?」

ニダンギルを下げ、新たにボールを握る。

シンジ「ボスゴドラ、バトルスタンバイ!!」

ボーマンダの隣に、ボスゴドラが並び立つ。
相手を視認し、好戦的な笑みを浮かべた。
そして、更にその両脇に────

──ショータは、ジュカインを繰り出した!!──

──シトロンは、デンリュウを繰り出した!!──
 ▼ 926 ハヤシガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/06 22:31:29 ID:U55c68HU [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「……! 君達何を……!?」

シンジ「───!?」

ショータ「僕達だって、ただ見てるだけじゃないですから!」

シトロン「デンリュウ。パパじゃないけれど、一緒に戦ってくれるかい?」

そう言って二人が取り出したのは、紛れもなく“キーストーン”。

ヒガナ「キミの“石”、今は私が預かってる筈じゃ……?」

ショータ「“コレ”は後でダイゴさんに返さないといけない。だから“僕の”を早く返して貰わないと!」

シンジ「シトロンお前、それは……?」

シトロン「正義の味方、バシャーモ仮面から託されたんです。世界を守って来い、ってね!」

ヒガナ「……面白い。レイドバトルってヤツね!」

シンジ「……精々俺の足を引っ張らないことだな」

ショータ「ええ、当然じゃないですか…!」

シトロン「どれだけ君のバトルを見てきたと思ってるんです?」

そう返す言葉を聞きつつ、メガリングに手を添える。

ヒガナ「……ボーマンダ!!」

シンジ「……ボスゴドラ!!」

ショータ「……ジュカイン!!」

シトロン「……デンリュウ!!」

────進化を超えろ、メガシンカ!!────
 ▼ 927 ロゼリア@ライブドレス 21/02/08 20:05:57 ID:IZewPxL6 NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 928 ナエトル更新◆cmpL4pCqEY 21/02/08 22:16:49 ID:a3j2Vh4k [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
******

カルネ「総員に告ぎます。これよりレックウザとの交戦を開始。流れ弾に注意を払ってください!」

ダイゴ『了解です。ご健闘を祈ります!』

シロナ『こちらは任せてください!』

カルネ「……とは言え、私達の出番は無いかもしれないけれどね」

プラターヌ「マーベラス! こんなに沢山のメガシンカを同時に見られるなんて……!」

カルネ「本当に、滅多に見られるものではないですね……!」

ユリーカ「全くお兄ちゃんは、ユリーカに離れるなって言った癖に自分で飛び出して行っちゃうんだから」

ゴニョニョ「にょい?」

ユリーカ「困っちゃうよね〜?」

ゴニョニョ「にょにょい!」

プラターヌ「あはは……まあ、シトロンくんも我慢できなかったんだろうね」
 ▼ 929 ナエトル更新◆cmpL4pCqEY 21/02/08 22:17:16 ID:a3j2Vh4k [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユリーカ「でもお兄ちゃん、いつの間にデンリュウ連れて来てたの? それにメガストーンまで……」

プラターヌ「それなら、僕が連れて来たんだ」

ユリーカ「博士が?」

プラターヌ「君達のお父さんが、よろしく頼む、とね。デンリュウナイトも、僕からの餞別だよ」

〜〜〜〜〜〜

プラターヌ『皆も知っての通り、僕の助手アランは、現在メガストーンの鉱脈へ調査に出かけている』

プラターヌ『そしてそんな彼から、つい先日コレが送られてきたんだ』

シロナ『……これが、メガストーンですか?』

プラターヌ『薄橙に茶の模様がガルーラナイト、無色に黄の模様がデンリュウナイトだよ』

〜〜〜〜〜〜

ユリーカ「……あっ、あのときの!?」
 ▼ 930 ナエトル更新◆cmpL4pCqEY 21/02/08 22:19:24 ID:a3j2Vh4k [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
******

姿を現した、四体のメガシンカポケモン。
対するレックウザも咆哮し、真正面から向かい合う。

最初に動いたのは、スピードに秀でるジュカインだ。

ショータ「ジュカイン、ドラゴンクロー!!」

強靭な脚力を活かし一気に跳び上がったジュカイン。
だが上空へと退避するレックウザには届かず、その爪は空を切る。

ショータ「躱された!?」

シンジ「流石に、スピードもかなりのものか…!」

その隙を見逃す相手ではなく、即座にげんしのちからを発動。制御の効かないジュカインへと襲い掛かる。

シトロン「デンリュウ、ひかりのかべ!!」

あわや直撃というタイミングでひかりのかべが発動。
多少のダメージを負いつつも、立て直すジュカイン。

シンジ「ボスゴドラ、ラスターカノン!!」

ヒガナ「ボーマンダ、ジュカインを回収して!」

撃ち出された光線に、レックウザの注意が引かれる。
間髪入れずにボーマンダがジュカインを背に乗せ、そのままレックウザの周囲を旋回し始めた。
 ▼ 931 ナエトル更新◆cmpL4pCqEY 21/02/08 22:19:54 ID:a3j2Vh4k [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ショータ「ジュカイン、いわなだれ!!」

形成された岩石が、次々にレックウザへと降り注ぐ。
今度こそ、ジュカインの攻撃が届いた。

シトロン「畳みかけます。デンリュウ、かみなり!」

ショータ「ジュカイン、ドラゴンクロー!!」

ヒガナ「ボーマンダ、すてみタックル!!」

怯むレックウザを雷撃が撃ち抜き、爪が切り裂く。
更にダメ押しとばかりに、空圧を纏ったボーマンダの巨体が突き刺さった──が。

シンジ「…………!!」

レックウザ「──ギリュルルルルリィィィイ!!」

大きく咆哮すると共にボーマンダを撥ね退け、尾を唸らせジュカインを叩き落す。

ヒガナ「……! ボーマンダ!?」

ショータ「ジュカイン……!?」

続けざまに口内にエネルギーを溜め、墜落した二体目掛けてはかいこうせんを放つ。
 ▼ 932 ナエトル更新◆cmpL4pCqEY 21/02/08 22:20:51 ID:a3j2Vh4k [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シトロン「不味い、デンリ「受け止めろ!!」──え、ボスゴドラ!?」

二体を庇うボスゴドラに、はかいこうせんが直撃。
だが、ひかりのかべと鋼の耐性を以てこれを受け切る。さらに……

シンジ「そこだ、メタルバースト!!」

お返しとばかりに、極大の光弾を撃ち出す。
光弾は、反動で動けないレックウザ目掛けて一直線に飛び、轟音を立てて炸裂した。

シンジ「矢鱈に突っ込んで勝てる相手じゃないだろう。冷静に動きを観察しろ!」

ヒガナ「私は、君の援護まで想定して動いてるんだけどね?」

ショータ「僕だってそうですよ!」

シンジ「チッ、減らず口を……!」

シトロン「……! 次、来ますよ!」

シトロンの声と同時に、レックウザが煙を突き破る。
そのまま空高く昇り──無数の隕石を撃ち出した。
 ▼ 933 カジリガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/10 18:38:53 ID:HrYYUT22 [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
******

カルネ「……これは、ちょっと不味いかもしれないですね」

プラターヌ「ええ。あの場に居るのは、ボスゴドラを除き皆ドラゴンタイプですからね」

プラターヌ「ひかりのかべがあるとはいえ、このままでは流石に……」

カルネ「……ですね。私達も助けに「だいじょーぶだよ」──えっ?」

ユリーカ「だいじょーぶ、みんな強いもん。これぐらいで負けないって、ユリーカ信じてるもん!」

ユリーカ「……それにね」

プラターヌ「………?」

ユリーカ「お兄ちゃん、私を置いてっちゃったから」

ユリーカ「少しぐらい見せ場も作ってあげないと、カッコがつかないでしょ?」
 ▼ 934 カジリガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/10 18:39:48 ID:HrYYUT22 [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
******

シトロン「──よし、そろそろ良いですよ」

ショータ「では…ジュカイン、ハードプラント!!」

ジュカインが拳を打ち合わせ、大地を鳴らす。
巨大な蔓が呼び出され、一斉に上空へと伸びてゆく。
そして降り注ぐ隕石を、悉く打ち砕いた。

ショータ「あの土壇場で避雷針でのパワーアップを思いつくなんて、流石はシトロンさんですよ!」

ヒガナ「でもさ、メガデンリュウの特性って型破りじゃなかった?」

シトロン「型破りは特性を無視して“攻撃”できるだけですから。電気を送るだけなら関係ありません」

ヒガナ「……成程ね。その発想はなかったよ」
 ▼ 935 カジリガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/10 18:40:10 ID:HrYYUT22 [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シンジ「無駄口を叩いてないで集中しろ。隙を見逃すぞ!」

シトロン「了解、ではレックウザにかみなり!!」

デンリュウは送電を止め、上空に雷撃を放つ。
ハードプラントの合間を縫って放たれた一撃は、的確にレックウザを撃ち抜いた。

ヒガナ「ボーマンダ、りゅうのはどう!!」

シンジ「続け、ラスターカノン!!」

反動で動けないジュカインを庇い、畳みかけてゆく。
この連続攻撃には、さしものレックウザも揺らぎを見せた。
 ▼ 936 カジリガメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/10 18:40:55 ID:HrYYUT22 [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「……! ここだ、モンスターボール!!」

これを好機と見たヒガナが、ボールを投擲する。
それは弧を描くように飛び、見事にヒットした。

ショータ「やった……!!」

シトロン「どうだ……!?」

レックウザの姿が、ボールの中へ吸収されてゆく。
……が、途端に罅が入り、木端微塵に破壊された。

ヒガナ「チッ……!」

シンジ「……やはり、まだ甘いか」

ボールから飛び出たレックウザは、一つ咆哮する。
そして大きく反動を付け、一直線に降下し始めた。
 ▼ 937 ナッシー@しっぽのくんせい 21/02/11 21:09:56 ID:X.wck/ok NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 938 最遅カムカメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/13 17:43:20 ID:YHRoQQ1I [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒガナ「──! この動き、まさか……!?」

シンジ「今度は何だ!」

ヒガナ「気を付けて、ガリョウテンセイが来る…!」

ショータ「ガリョウ、テンセイ……?」

ヒガナ「極限まで抵抗を減らし、加速しながら一直線に突撃する」

ヒガナ「カナズミ沖で衝突したゲンシカイキ二体をたったの一撃で鎮めた、レックウザの究極奥義……!」

シトロン「そんな……!?」

シンジ「……全員下がれ。行けるな、ボスゴドラ!!」

ヒガナ「なっ、まさかアレを受け止める気……!?」

ショータ「む、無茶ですよ!!」

シンジ「ゲンシカイキを鎮めたのはメガレックウザだろう? あれはまだ、ただのレックウザに過ぎない」

如何に究極奥義と言えど、物理攻撃に変わりはない。
それに、レックウザ固有のワザであるならタイプは飛行かドラゴン。鋼には効果は今一つ。
メガボスゴドラの防御力なら、受け切れるはずだ。
 ▼ 939 最遅カムカメ更新◆cmpL4pCqEY 21/02/13 17:43:41 ID:YHRoQQ1I [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シンジ「ボスゴドラ、てっぺきを重ねろ!!」

猛然と迫るレックウザを前に、ひたすら鎧を固めるボスゴドラ。

シトロン「……はあ、言っても君は止まりませんからね。デンリュウ、リフレクターで援護です!!」

半透明のシールドが、味方全体を包み込む。

ショータ「ええい、破れかぶれだ! ジュカイン、リーフストーム!!」

激しい草の嵐が、レックウザの加速を阻害する。

ヒガナ「……ふふ。君達は本当に……面白い!」

ヒガナ「ならここは任せたよ。飛べ、ボーマンダ!」

シンジ「………!!」

迫り来るレックウザの進路から外れるように、ボーマンダが空高く舞い上がる。

そして程なく、ボスゴドラの鎧に、ガリョウテンセイが突き刺さった。
 ▼ 940 蛇足◆cmpL4pCqEY 21/02/13 17:50:05 ID:YHRoQQ1I [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
明日はバレンタインらしいので、番外編出しました。

【SS】シンジ「チョコレートだと?」 ユリーカ「悪くないでしょ?」【番外編】
https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=1382042

時系列は、>>893から>>897の間となっています。
本編が現在シリアス?テイストなので、こちらは基本的におふざけです。
それでもよろしいという方は、見ていただけると幸いです、

次回更新は15日月曜の予定です。
お目汚し失礼いたしました。
 ▼ 941 最遅バクガメス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/15 22:33:13 ID:FnXs5BnQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>939より続き


一気に押し込まれたボスゴドラの身体から火花が散り、えぐり取られた地面の跡が衝撃の強さを物語る。

シンジ「──っ、これ程までに……!!」

そしてリフレクターの加護を受けてもなお、ガリョウテンセイの勢いは止まらない。

ヒガナ「お願い、もう少しだけ耐えて……!!」

シンジ「……チッ、もろはのずつきだ!!」

雄叫びを上げ、青いオーラを纏うボスゴドラ。
両腕で相手を抑えることを止め、大きく振りかぶった頭を打ち付けた。

シンジ「踏ん張れ、ボスゴドラ!!」

濃密なエネルギーが体を蝕み、苦痛に顔を歪ませる。
ボスゴドラは、それでもなお力を振り絞り───
 ▼ 942 最遅バクガメス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/15 22:34:06 ID:FnXs5BnQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シトロン「……止まっ…た…?」

ショータ「す、凄い……!」

シンジ「……今だ、やれ!!」

ヒガナ「流石だよシンジ、グッドタイミング…!」

ヒガナ「ボーマンダ、ギガインパクト!!」

舞うように飛んでいたボーマンダが、降下を始める。
破壊のオーラを纏いながら一気に加速し、レックウザの頭上に迫る。

ヒガナ「いっけええええええええええ!!」

落下の勢いそのままに、ギガインパクトが炸裂した。

ヒガナ「これで決める……!!」

握手にボールを構え、大きく振りかぶる。
そうして腕を振り抜こうとした、その時だった。

シンジ「………!?」

大地を割るようにして、巨大な“蔦”が現れたのは。
 ▼ 943 今更ながら訂正◆cmpL4pCqEY 21/02/16 01:55:49 ID:UVTUxtQg [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>942
握手→右手
 ▼ 944 コータス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/16 22:38:32 ID:UVTUxtQg [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シトロン「――っ、あの“蔦”は!!」

ショータ「そんな、まさか……!?」

“蔦”は傷つき倒れ伏すレックウザ目掛けて伸び、これを搦め捕る。

ヒガナ「レックウザ!?」

思わずといった様子でヒガナが駆けだそうとし──足を止める。

ヒガナ「これは……!?」

“蔦”は次々と現れ、俺達のポケモンをも捕らえた。

シトロン「デンリュウ!?」

ショータ「ジュカイン!?」

藻掻くポケモン達だが、戦闘での疲労からこれを脱することも叶わない。そして、それだけでなく……
 ▼ 945 コータス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/16 22:38:56 ID:UVTUxtQg [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボスゴドラ「───!?」

シンジ「なにっ!?」

突然、ポケモン達のメガシンカが解除される。
それは、普段戦闘後に解けるのとは様相が異なった。

シトロン「戻れデンリュウ! ……っ、ダメだ!」

シトロンがボールでデンリュウの回収を試みるが、“蔦”が邪魔して光線が上手く当たらない。
そうしているうちにも数は増え、遂には……

ショータ「シトロンさん、危ない!!」

シトロン「えっ!? うわ───」

「───ガブリアス、はかいこうせん!!」
 ▼ 946 コータス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/16 22:40:05 ID:UVTUxtQg [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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コルニ「シロナさんにガブリアス、ありがとう! ルカリオ、大丈夫?」

ルカリオ「……がう!」

シロナ「うん、大丈夫そうね。それにしても……」

街中に突如出現した、巨大な“蔦”。
今しがたガブリアスが攻撃し、崩れ落ちたソレの破片を拾い上げる。

シロナ「……この“蔦”、明らかに普通じゃないわね」

ゴジカさんが仰っていた“嫌な気”とは、コレのことだったのだろうか?

コルニ「……アタシ、コレ見覚えがあります」

シロナ「……! コルニさん、それって本当!?」

コルニ「はい。まさか、“また”コレを見ることになるなんて……」

シロナ「……詳しく聞かせてくれるかしら?」
 ▼ 947 コータス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/16 22:41:04 ID:UVTUxtQg [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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マーシュ「──っ! クチート!?」

アラン「リザードン、ドラゴンクロー!」

鋭い爪が、クチートに巻き付く“蔦”を切り裂く。

マーシュ「おおきに、ほんま助かったわ!」

アラン「構わない。……かえんほうしゃだ!!」

灼熱の炎が、“蔦”を次々に焼き払う。だが……

アラン「クソッ、まるでキリが無いな」

それを上回るペースで増殖を続けてゆく。

マーシュ「……なあ、これってアレやんね?」

アラン「……間違いない。だが、何故今になってコレが……?」

そうして、思考に囚われたのが良くなかった。
 ▼ 948 コータス更新◆cmpL4pCqEY 21/02/16 22:41:27 ID:UVTUxtQg [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マーシュ「……! 来とるよ!」

アラン「──ッ、しまった!!」

一瞬、リザードンの死角に迫るソレへ反応が遅れる。
虚をつかれたリザードンの腕に“蔦”が絡みつき──

マノン「ハリさん、ミサイルばり!!」

──飛来したミサイルばりに撃ち砕かれた。

マノン「さっすがハリさん。ナイスショット!」

ハリマロン「りーまー!」

アラン「すまないマノン、ハリマロン。助かった!」

リザードン「グォォ!」

マノン「らしくないじゃん。いつものアランなら、あんなのヘッチャラなのに……」

アラン「…………」

マノン「ノンノン! そうやってまた考え込んで、今はそんなことしてる場合じゃないでしょ!?」

アラン「……! 悪い、そうだったな」

後悔なんて、後でいくらでも出来る。
今は、ここをどう切り抜けるかに頭を使うべきだ。
 ▼ 949 カエンジシ@タウリン 21/02/18 22:45:52 ID:F8xQbpP6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
現状のシンジのカロスポケモンを教えてください。
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