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そんな海の底深くに、私はいる。
「初めまして、ピカチュウ。君がここに来てくれたこと、心から感謝するよ」
周りのポケモン達から王子と呼ばれたポケモン、マナフィはそう言っていかにも育ちの良さそうなお辞儀をしてみせた。
私は、普通のポケモンだ。普通のライチュウの親から生まれ、普通の陸上での暮らしを営んでいた。
普通の友達に囲まれ、普通の恋をし、普通にタマゴを作る。
普通のポケモン人生を送る。そう思っていた。
けど、違った。私の、普通のピカチュウとしてのポケモン人生は突然終わりを告げた。海の近くを通りかかった際、突如として海からポケモンが飛び出し、私を深海の底へ拐ってしまったのだ。海の底のはずなのに、何故か息が出来る海の底の都。そして、その中心にそびえ立つ大きな神殿のような建物。その中を私を拐ったポケモンと共に、マナフィの下へ通されたのだった。
「突然ここへ連れてきてしまったこと、本当にすまないと思っているよ。でも……ある日、地上の海で君を見てから……僕は君に恋をしてしまって……」
彼は真剣な表情で私を見つめる。
「全ては貴方の意思を尊重する。もし君が今すぐ帰りたいと言えば、すぐにでも地上へ帰そう。」
「でも…… 君がもし僕を受け入れてくれるなら……僕の妃になってもらえないかな?」
私は……どうすればいいのだろう。