殿堂入りした次の日、何気なくこう聞かれました。
「フシギバナ、お前は今誰に会いたい?」
俺は母さんかな……と照れながら言うマスターをよそに、私はゆっくりと考えます。
今会いたい誰か。 頭の中で何かがくすぶり出しました。
掴みたくても掴めない。 辿りたくても辿れない。 それでも確かにいる、「誰か」。
たいていそういうものは思いつかず、思いつこうとしたことすら消えていきます。
でも今日は。 それだけは嫌だと、強く願ったその時でした。
唐突に舞い戻って来たのです──ふわりふわりとした香りが。
大好きだった師匠の花の香りが。
「フシギバナ、お前は今誰に会いたい?」
俺は母さんかな……と照れながら言うマスターをよそに、私はゆっくりと考えます。
今会いたい誰か。 頭の中で何かがくすぶり出しました。
掴みたくても掴めない。 辿りたくても辿れない。 それでも確かにいる、「誰か」。
たいていそういうものは思いつかず、思いつこうとしたことすら消えていきます。
でも今日は。 それだけは嫌だと、強く願ったその時でした。
唐突に舞い戻って来たのです──ふわりふわりとした香りが。
大好きだった師匠の花の香りが。
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