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【SS】ムウマ「とりっく おあ とりーと!」

 ▼ 1 コスモウム@デボンのにもつ 20/10/31 23:52:59 ID:9rPwitxY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
夏の彩から秋の彩へと変化し澄んだ空気が身を清めるように流れている心地のよい空間の森───
そこにはムウマとボクレーがいた。

ムウマ「とうとうわたしたちの出番!うでが鳴るわー!」

ボクレー「ムウマちゃんいくらハロウィンでもやりすぎはダメだよ」


ムウマ「なにいってんの、ほらいくわよ!」

嫌がるボクレーを強引に連れては森を散策するムウマ
彼女はイタズラ好きで遊びに来た人間達の後ろから甲高い声で叫んだりあやしい光で幻覚を見せたりするという


ボクレー「ムウマちゃんそっちはダメだよ!“恐ろしの森”って呼ばれてるんだよ」

ムウマ「“恐ろしの森”?」

ボクレー「音の無いポケモンがいるって言ってた、そしたらいつの間にか食べられちゃうって」

ムウマ「私も音なく近寄れるから似たもの同士!なおさら行きたくなってきたわ!」

ボクレー「ムウマちゃんってばー!」

???「ムウマ。どこ行くの?」
 ▼ 2 イエッサン@しょくパン 20/10/31 23:53:50 ID:.Da2swyI NGネーム登録 NGID登録 報告
乙!面白かった
 ▼ 3 チラチーノ@にじいろのはな 20/11/01 00:04:46 ID:LuV26mMU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ムウマ「お姉ちゃん!」

声がした方を振り返るとそこにはムウマの姉、ムウマージがいた

ムウマージ「ボクレーくんいつも妹と仲良くしてくれてありがとう。ところでどこに行く気なの?」

ボクレー「聞いてください!ムウマちゃん“恐ろしの森”に行くつもりなんです!」

ムウマージ「“恐ろしの森”ねぇ、彼処は色んな噂があるところよ、あくまで噂だけど」

ボクレー「どんな噂ですか?」

ムウマージ「災厄を告げる神獣とそれを守るように追従する黒獣……私が聞いたのはこれくらい」

ボクレー「見つかったらどうなっちゃうんですか?」

ムウマージ「分からないわ、あくまで噂だし食われるかそのまま帰してくれるかはその噂の主次第って所」

ボクレー「そんな……!やっぱりやめとこうよムウマちゃん」

ムウマ「そんな面白そうなこと聞いたのにやめるわけないでしょ!それで?場所はどこにあるの?」

ムウマージ「リザードンの翼の辺り」

ボクレー「リザードン?」

ムウマージ「ここは空から見た時、図鑑に載っている悠然と佇み上を見据えるリザードンに見えるように植樹されたの、今は歪な森にしか見えなくなっちゃったけど、私たちがいるのはリザードンの胴の辺り」

ボクレー「そうだったんですね初めて知りました」

ムウマージ「さて、ここまで聞いたけどやめておく……わけないか」

ムウマ「当たり前!ほら、ハロウィンが終わる前にいくよ!」

ボクレー「ムウマちゃんてばー!?」

ゴーイングマイウェイな妹に引き摺られる妹の幼なじみを見送ると小さく微笑んだ。



 ▼ 4 ガラガラ@バーゲンチケット 20/11/02 13:00:22 ID:zaV6ixyI NGネーム登録 NGID登録 報告
リザードンの胴の部分から“恐ろしの森”と呼ばれている翼の部分へと歩を進めるが気弱なボクレーの歩みは遅い

ボクレー「うう……ぼく怖いの苦手なのに……」


ムウマ「わたしはたのしいわ、だってわたしと同じ音無しの子に会えるんだもの!」

ムウマは未知の領域に住む自分と同じ怪異との邂逅に対して前向きな気持ちになっているようだ

ボクレー(ぼくとは大違いだな……)

未知の領域に住む怪異に対して後ろ向きな感情を抱くボクレー。
対照的だがこれでも仲良しなのである。
 ▼ 5 メガニウム@しめつけバンド 20/11/03 20:25:16 ID:WslcMJKE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ムウマ「だんだん薄暗くなってきた」

ボクレー「あとちょっとだよ」

歩き続けて数分。翼の先までは目と鼻の先。そう思った時ボクレーの真上と背筋から刺すような視線を感じた。
 ▼ 6 ユクシー@すごいつりざお 20/11/03 20:27:08 ID:f/VY9mcw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 7 ディアルガ@リーフのいし 20/11/04 15:07:32 ID:aOT.M0FM NGネーム登録 NGID登録 報告
ボクレー「……っ!だれ?」

樹上には闇夜が姿を覆い隠したのかエメラルドキャッツアイが2つ。左隣には2つのルビー。右隣にはルビーが4つ。それしか見えない状態だった。
正体が分からない不安と恐怖に苛まされるがムウマに何かあってはいけないとムウマに小さな震える声でぼくの後ろ、と指示をする


ボクレー「お姉さんだれですか?」

レパルダス「そんなことどうでもいいじゃない、私と遊びましょ」

落ち葉の絨毯で僅かに葉擦れの音と声が聞き取れるが気配は分からない。ボクレーは“おにび”でその正体を突き止めた。音無しのポケモンはレパルダスだったのだ。
 ▼ 8 シンボラー@いでんしのくさび 20/11/04 19:50:31 ID:Lgv6a6Ws NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
??「姉さん、あんまり揶揄うのはおよしよ」

レパルダスがじりじりと距離を詰めようとした時、気だるげに咎める声が降ってきた。
 ▼ 9 バチンキー@れいせいミント 20/11/05 12:30:52 ID:Ji5Y6wgM NGネーム登録 NGID登録 報告
レパルダス「知り合いのズバットからお客さんが来るってきいたからもてなそうと思ったのに」


???「狩りに行く歩み寄り方だった」

レパルダスは樹上から咎める声と知り合いか何やら言い合っていた。が、暫くすると咎める気配がしゅた、と降り立った。

アブソル「やぁこんばんは、可愛いお客さんたち」
 ▼ 10 オオスバメ@たんちき 20/11/05 21:51:05 ID:DheYTOik [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ムウマ「あんた誰よ……?」

先程まで声を発していなかったムウマが漸く声を発した。ボクレーの後ろからだが。

アブソル「ボクの名はアブソル、噂の謎を解き明かしにでも来たのかい?」

ムウマ「そうよ!音無しのポケモンってだれのこと?」

アブソル「ああ、それなら姉さんのことだと思うよ」
レパルダスを一瞥すると彼女はしたり顔だ。

ムウマ「お姉さんが音無しの子なの?わたしムウマ!」

レパルダス「元気のいい子ね、私の名はレパルダスそっちの勇敢な子は誰?」

ボクレー「ボクレーです。音のないポケモン以外にもムウマちゃんのお姉さんが災厄を告げる神獣とかそれを守る黒獣の話がここにあるって聞いたんです……」
 ▼ 11 ゴチム@チイラのみ 20/11/05 22:27:14 ID:DheYTOik [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アブソル「災厄を告げるのは正解。神獣は外れ。僕を見たのが満月の夜だったから月明かりがそれっぽく見せただけかも」

レパルダス「見間違いとか酔っ払っていたが故の幻覚……怪異なんてのは元をたどれは単純なもの」


ボクレー「そうだったんですね、あ、じゃあ黒獣って一体……」


???「アブソルの野郎のパシリなんざごめんだぜ、ったくよ」

???「そう言うなエナ、折角の客人だ」


 ▼ 12 サナギラス@とくせいカプセル 20/11/06 19:54:14 ID:Oo7.wE26 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
葉擦れの音と同時に声が聞こえた方に振り返るとそこには……

グラエナ「なんだガキ共」

ヘルガー「遠いところまで大変だったな、こいつはエナ。グラエナのエナだ」

グラエナ「よろしくなガキ共、どうせ冷やかしで来たんだろさっさと帰れ」

ボクレー「アブソルさんを守ってる黒獣さん達ってヘルガーさんとグラエナさん……?」

ヘルガー「正解、黒獣は見た目そのものだな犬っぽいだろ」

怪異の正体があっさりとわかったことに拍子抜けしつつも驚異ではなさそうだと判断すればほっと一安心と言ったようにため息をついた

ヘルガー「ところでお前らはどうしてここに……ああ、今日はハロウィンか」
滅多にポケモンが寄り付かない領域に幼い二匹がいることに首を傾げつつひとつの可能性にたどり着く。

ムウマ「その通り!とりっく おあ とりーと!」

グラエナ「ほらよ、これでいいか」

不遜な態度である木の実を投げ渡す。それはモモンのみであった。

ムウマ「……なんか納得できない」

グラエナ「ハロウィンって菓子をカツアゲするイベントだろ」

ヘルガー「違う」

ムウマ「あんたたち結構なかよし?」

ヘルガー「エナやアルとは昔から一緒の仲だからな」

アブソル「ボク達は家族みたいなものだからね、血の繋がりはないけど、もし暇なら寄ってく?」
 ▼ 13 マーシャドー@スキルコール 20/11/07 19:32:28 ID:D8ukaxQc [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボクレー「いい……」

ムウマ「もちろん!ハロウィンもあるけど綺麗でかっこいい音無しのポケモンに会えるなんて思わなかったもの!」

レパルダス「……こんなに好意的に見られたの初めて」

ボクレーの遠慮がちな言葉に食い気味にアブソルの誘いに乗るムウマ。怖がられる存在であると思っていたためか好意的に捉えてくれるムウマに戸惑いつつレパルダス達は自分達の住処へと案内する

ヘルガー「謎、わかってよかったな」

グラエナ「冷やかしじゃなかったのか?」

ヘルガー「」

グラエナ「だってこんなとこよっぽどじゃなきゃ誰も来ねぇしな、誰も来てくれねぇのが楽だけど」

はぁ、と面倒くさそうなため息をつきつつ誰よりも積極的に準備をしている
 ▼ 14 リングマ@どくバリ 20/11/07 21:34:38 ID:D8ukaxQc [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
準備を終えればハロウィンパーティの始まりである。

アブソル「こんな楽しい夜ははじめてだよ」

グラエナ「確かにな、あ、これ食えよガキ共。こないだ肝試しに来たやつが落としてったフロランタン」

ボクレー「ありがとうございます」

貰ったフロランタンを1口。
なるほど。香ばしいアーモンドとほろ苦いキャラメルのマリアージュが素晴らしい。


ヘルガー「すっかり打ち解けたな」

レパルダス「そうね」


先程までとは打って変わってすっかり仲良くなっている彼等の戯れに遠くから視線を向け、まるで無償の愛を注ぎたくなるような、親になったとしたらこのような気分になるのかと理解した。
 ▼ 15 ヤンヤンマ@りゅうのウロコ 20/11/07 23:07:39 ID:D8ukaxQc [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
11月1日の朝──
名残惜しいが可愛いお客さんたちともお別れの時間だ

レパルダス「じゃあね、ムウマちゃん」

ムウマ「また来年ね!」

ボクレー「昨日はありがとうございました……あの、また来ていいですか?」

アブソル「勿論だよ、ハロウィンの時以外にも来てくれると嬉しいな」

ムウマ「今度はわたしのお姉ちゃん連れてくる!」

ムウマとボクレーはアブソルとレパルダスに途中までは一緒に着いてきてもらい今度こそお別れだ。彼女達はムウマとボクレーの姿が見えなくなるまで見送った。
一方その頃……
 ▼ 16 あくタイプの人◆0PSMB.T17E 20/11/07 23:34:20 ID:D8ukaxQc [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グラエナ「やっと帰ったかガキ共、せいせいすらぁ」

ヘルガー「もう来ないでくれとでも言っておくか?」

グラエナ「そこまで言ってねぇよ…………まぁ、たまにならいいけどな、あ、たまにだからな!」

ヘルガー「はいはい」


来年のハロウィンもまた来てくれるだろうか
そう、密かに願った───
了
 ▼ 17 あくタイプの人◆0PSMB.T17E 20/11/07 23:38:10 ID:D8ukaxQc [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
追記
レス3の森のイメージ画像は
https://zukan.pokemon.co.jpのリザードンを参考にして頂きたいです
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