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【SS】人類最強の俺はポケモン界で敗北を知りたい

 ▼ 1 レディバ@ピジョットナイト 21/06/02 22:49:00 ID:WoIcLwpw [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ラテラルタウンに佇むジム、ラテラルジム。

ここでは多くのかくとうポケモントレーナー達が己とポケモンたちの技を高めんと足を運ぶ。

???「はっ!やぁっ!」

バコ!バコ!

透き通った声と共に、華麗な足蹴りで木の板を叩き割る女性。

ラテラルジム ジムリーダー 「サイトウ」

ガラルが誇るかくとうポケモンのエキスパートであり自身もガラル空手の使い手である彼女は、今日もその技に磨きをかける為、修行に励んでいた。

モブ郎「お見事です!サイトウさん!」

こいつはモブ郎。サイトウの後輩にあたる空手家。

サイトウ「モブ郎。次はあなたがやって見なさい。」

モブ郎「はい!おりゃー!!」ブォン!ブォン!

板割りに意気揚々と挑んだモブ郎。
しかしその蹴りは大きく空を切った。

モブ郎「くっそー!またダメだー!」

サイトウ「まだまだね」

ダゲキ「ダゲダゲ!」

ナゲキ「ナゲナゲ!」

わっはっはっは!

これがラテラルジムの日常だ。
門下のトレーナーたちとポケモンたち。
双方が笑い合い、競い合いながら研鑽を積む場所。
しかし、そんな日常が唐突に壊れようとしているのを彼らは知らない。

「頼もう」
 ▼ 2 ダーテング@とくせいカプセル 21/06/02 23:05:56 ID:WoIcLwpw [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ラテラルジムのドアを開けたのは一人の大男。身長は180cmはありそうで、筋骨隆々。
そして身にまとったそのオーラはどこか血に飢えた獣のようであった。

サイトウ「ジムチャレンジをお受けになる方ですか?申し訳ないのですが今日はお休みで……」

男「そんなんじゃねえよ。俺は……アンタと闘いたくてここへ来たんだ!」

ゴワァァァァアアアアアーーーーッ!

その言葉を言い終えた後、今にも人を食いそうな勢いの圧がジムを包んだ!
ジムにいるポケモンたちが一斉に身構える。

ダゲキ「ダゲェ……」

ナゲキ「ナゲェ……」

サイトウ「……
道場破りですか!?」

男「そういうことだァアアアーッ!」

サイトウ「……!」

ビュンッ!

その常人離れのスピードに、警戒していたダケキとナゲキは反応が遅れた!
男がサイトウ目掛けて走り来る!

サイトウは瞬時に空手の構えに移り、迎え撃とうとする。しかし。

モブ郎「やめろおおお!」

男「おぉっ!?」ピタッ!

モブ郎がサイトウを庇うように前に出た。
すると男はモブ郎の鼻先寸前でピタリと静止した。
 ▼ 3 ベロリンガ@だいすきメール 21/06/02 23:23:44 ID:xblE4Jbo NGネーム登録 NGID登録 報告
男「坊主。お前が俺の相手してくれんのか?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
地鳴りのようなオーラ!

モブ郎「そうだあああ!サイトウさんを倒したいならまず俺を倒していけええええ!!」ガクガク

男「異性の割に随分足が震えてるな」

モブ郎「ももももも、問答無用おおおおーっ!チェストオオオオオーーー!」ズドッ

涙目になりながら、小便も漏らしながら震えた足を弾ませて飛び蹴りを放とうとした瞬間!
激痛と共に男の二本指がすでに自分の鳩尾にくい込んでいることに気づいた。

モブ郎「……っ!?…………がはっ!?」

モブ郎はその場に蹲り、倒れた。

サイトウ「モブ郎!」

サイトウは感じ取った。
この男のただならぬ強さを!「人智」を超えた「人」であるということを!

男「次はアンタだな」

サイトウ「そこまでです。トレーナーに危害を加えた以上、実力行使であなたを追い出させてもらいます。ダゲキ!」

ダゲキ「ダゲッ!」

男「おいおい、ただの人間相手にポケモンで対抗か?怖いねぇ」

サイトウ「(ただの人間……?冗談じゃない。私より遥かに手練の格闘者……
いや、もしかしたらあのシジマさんやレンブさんよりも……いや、今は……)」

サイトウは考えるのをやめた。
無心の境地。サイトウは闘いに没入する為、この状態に至る。
この集中力こそ、彼女がジムリーダーたる所以!
 ▼ 4 ドロンチ@けいけんアメXS 21/06/02 23:46:38 ID:.pn2iDDM NGネーム登録 NGID登録 報告
サイトウ「ダゲキ!敵を壊せ!かわらわり!」

ダゲキ「ダゲェ!」

サイトウ「(いくら強くともそれは人間基準での話。どれだけ人間が鍛えようと、ポケモンには敵わない……それが道理!)」

男「ほう」

ダゲキの手刀が男に目掛けて今振り下ろされると思ったその時、強力な抵抗に阻まれた!
ダゲキのかわらわりを繰り出すはずの手首が男の左手に掴まれている!

ダゲキ「グギギ…………!」

男「さすがポケモンだなあ。人間とは比べ物にならねえ力だ……だが!」

男はすかさず右肘を鋭角に曲げてダゲキの懐に潜り、その胴体を……

男「勢ッ!!!」

ドゴォ!

突いたッ!!
たまらずダゲキ、後ずさる!

ダゲキ「ダ、ダゲェ……!」フラフラ

サイトウ「…………………!?!?!?」

サイトウは思考を再開せざるを得なかった!
ポケモンの膂力が人間に劣った。いや、人間が勝ったその事実。考え難し!!!!!
考えが交錯しているうち、ダゲキへの指示が遅れる。

男「不破ァ!!!」

男の攻撃は止まらない!
突いた右肘から左足を踏み込み左正拳突きから右貫手。さらによろけたダゲキの足を左足で踏みつけ、後退を阻害。そして……

男「活ッ!!!!!」

どうんっ!

渾身の右正拳突き。

ダゲキは断末魔の雄叫びすら挙げずに崩れ去った!

ダゲキ「ダゲェエエエエ!!」
 ▼ 5 バクオング@でんきだま 21/06/02 23:50:04 ID:aHqYR4Uo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
断末魔挙げてるじゃn(殴
 ▼ 6 ポットデス@しろいビードロ 21/06/03 00:03:40 ID:wRIIrGtY NGネーム登録 NGID登録 報告
男「断末魔の雄叫びあげてるじゃねえか」(誤植でした)

サイトウ「……あなたの戦闘スタイルはわかりました。
どこの流派かはわかりませんが、ダゲキと同じ空手のようです」

男「で、どうするよ」

サイトウ「ナゲキ」

ナゲキ「ナゲェ!」

サイトウ「あなたが剛の拳ならばこちらは柔道で迎え撃ちます!」

男「面白い!」

男とナゲキが睨み合う。
これありえない事だ。ポケモンと人間とではあまりにも人間に分が悪すぎる。
にも関わらずこの男はナゲキの技を真っ向から受けようとしている。
本来ならば自殺願望者と思われても不思議ではない。

男「うおらぁ!」ブォン!

男のパンチがナゲキ目掛けて放たれる。
しかし、ナゲキはこれをすかさず掴み、背負い投げをかける!

グググ……グググ……

男は腕一本で投げに抗う。

男「うおおおおおおおおおおおおおおーーーー!!!!」

ナゲキ「ナゲェぇぇええええーーー!」

ナゲキの体に血管が浮きでる。
この男の体幹、筋力。尋常ではない!
 ▼ 7 モクロー@ポケモンずかん 21/06/03 00:35:51 ID:lLKAPZxA NGネーム登録 NGID登録 報告
男「はあああああああああああ!!」

ナゲキ「ナアアアアアアアアアアアア!!」

拮抗する力比べ……!
勝者は!

ナゲキ「ナゲウァアアアアアーーー!!!」

男「うおおぉっ!?」

ぐるんっ!

ナゲキだ!投げは決まった!

サイトウ「(投げに抗った分だけその反動で大きく地面に叩きつけられる。勝っ……)」

ドゴォン!

投げは決まった。かに思えた。
男はなんと投げられたあと、間一髪で地面に両足をつき、ふんぞり返りながら持ちこたえた!

男「惜しかったなぁ!今度はこっちの番だ!」

男は地面に背中をつけて支えにし、ナゲキの投げた右腕に両腕で取り付いた。
次に両脚でナゲキの首を挟み、そこから背中を仰け反らせて行く。するとどうなるか。

ナゲキ「ナゲナゲナゲナゲエエエ!!!!!!」ミシシ

そう、関節技となる!
ナゲキの右肘が本来とは逆方向にしなってゆく!

男「しなりを加える毎に支えが背中から首、そして脳天に達する……するとどうなると思う……?」

ミシシシ……

ナゲキ「ナ、ナゲェ……」

ナゲキの表情が苦悶に歪む。
サイトウの顔色はみるみる青くなって行く

男「折れるぜ……?」ミシミシ

サイトウ「ま……参った!」

声が響いた。
それはジムのトレーナーの誰も聞いたことのないサイトウの降伏宣言(サレンダー)だった。

サイトウ「私ならどうしてくれてもいい!だからポケモンたちは許して欲しい!」

男「ククク、よかったなナゲキ。優秀なご主人のおかげでお前の腕は無事だ。」
 ▼ 8 ヒポポタス@きいろいバンダナ 21/06/03 19:33:45 ID:5/gYGVi2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
サイトウは未だに「これは夢なのでは」と疑っている。
無理もない。この男はかくとうポケモンを丸腰で倒して除けたのだから。

男「そんでよ、サイトウさん。あんたなんでもするんだよな?」

サイトウ「は、はい……」

男「じゃあよ、俺を「あの大会」に出してくれよ」

サイトウ「まさか……「究極かくとうポケモン大会」……!?
しかしあれは、ポケモンだけの大会……」

男「だからあんたに頼んでんじゃねえか」

サイトウ「あれはかくとうタイプの頂点を決める闘い……いくらあなたが超人でも無理です!」

???「それはどうかな」

恰幅のいい男がジムの扉から現れる

サイトウ「シジマさん……!」

シジマ「その男ならいい所まで行けるかもしれんぞ」

タンバジム ジムリーダー シジマ。
その人である。

サイトウ「シジマさんが一目置く……あなたは一体何者なのですか?」
 ▼ 9 メガボーマンダ@からぶりほけん 21/06/03 19:43:38 ID:5/gYGVi2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
男はそう尋ねられると親指をビシって自分に向けた。

男「名乗るのが遅れたな。俺は大好 惚気衛門(おおよし ぽけえもん)ってもんだ」

サイトウ「おおよし ぽけえもん……あの彗星の如く現れた格闘家最強決定戦で優勝した人類最強の男……!」

シジマ「この男、人類最強の次はポケモン最強の称号が欲しいと言い出してな」

サイトウ「しかし、無茶です!」

シジマ「サイトウくん君も見ただろう。君のナゲキとダゲキがあっけなくやられたのを」

サイトウ「…………くっ!」

シジマ「人類最強の男がやりたいと言っているのだ。この男がどこまでやれるのかワシは見てみたい。」

ぽけえもん「ああ、見せてやるよ。人類二ィ〜位!」ガシッ

惚気衛門とシジマが肩を組み合う。

シジマ「(人類とポケモンの壁……どうやって破壊するか見せてもらう……惚気衛門……!)」

サイトウ「仲良いな、この人たち……」
 ▼ 10 メルメタル@ほのおのジュエル 21/06/04 20:32:00 ID:txfMAOWw NGネーム登録 NGID登録 報告
〜一週間後〜

究極かくとうポケモン大会当日。
天気は快晴。絶好の死合日和!
会場の観客席は超満員。すでに興奮と熱気に包まれていた!

シジマ「ついにこの時が来たか。」

サイトウ「はい……」

会場はラテラルジム特設地下闘技場。
直径30m。一切の遮蔽物なし。
まさにポケモンとポケモンが誤魔化しの効かぬ力をぶつけ合うコロッセオ!

サイトウ「」

司会《さあ、遂にこの日がやって参りましたぁー!究極のかくとうポケモンを決める大会、その名も「究極かくとうポケモン大会」!!今、選手入場ーーーッ!》

入場口から出てきたポケモンが両足腕を高らかに上げる。

エビワラー「エビエビ!」

司会《で、出たあぁぁぁぁーーー!今大会最注目選手!「血塗りのグローブ」のエビワラーだぁぁあああーーーっ!》

ウオオオオオオオオオオオ!!

歓声がエビワラーを包む!

シジマ「あれが「血塗りのグローブ」のエビワラーか。
なんでもその赤色の拳は対戦相手の血に染まった為に赤色なのだとか……」

サイトウ「エビワラーの拳はもともと赤いと思うのですが……」
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