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SS

フーパ「さぁ、お前の願いを3つまで叶えてやるぜ」ディアンシー「う〜ん……特にありませんわ」

 ▼ 1 ズマオウ@ハンサムチケット 22/10/10 20:15:02 ID:A3iAplyw NGネーム登録 NGID登録 報告
フーパ「えっ」

ディアンシー「特にありませんわ」

フーパ「いや聞こえなかったんじゃなくて!マジでないのか!?」

ディアンシー「だってぇ、本当にありませんもの」

フーパ「もっとよく考えてみろよ!絶対一つはあるって!ほら、世界一の大金持ちになりたいとか!」

ディアンシー「私、ダイヤモンドを生み出せますの」ポン

フーパ「う、美味いものを山ほど食べたいとか!」

ディアンシー「太ってしまいますわ……」

フーパ「じゃああれだ!デカい城に住みたいとか!」

ディアンシー「あちらをご覧下さいな」

フーパ「…………」

ディアンシー「お城ならもうありますわ」

フーパ「」




フーパ「チクショォォォォ!よりによって壺を開けたのが大抵のものは手に入るお姫様とは!!」
 ▼ 237 ナギラス@ガケガニのハサミ 24/05/07 17:47:04 ID:SvsgC9Yk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
こうなると三つ目の願いってどうなるんだ
 ▼ 238 クスロー@ドリームボール 24/05/25 21:36:19 ID:DKqQ26Y2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 239 チルゼル@エレベータのカギ 24/06/07 21:45:00 ID:4.0g8pUQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 240 ンバス@メグロコのツメ 24/06/07 23:06:58 ID:MMjMPqN2 NGネーム登録 NGID登録 報告
ディアンシー「ねえ……」

フーパ「うっ!/////」

ディアンシー「フーパ……」

フーパ「うぐ……ぁ……///」


フーパ「だ、ダメだ!!」クルッ


ディアンシー「え?」

フーパ「ダメなんだよ!これ以上は!」

ディアンシー「……どうして、ですか?」

フーパ「仲良くなったって……意味ないんだよ!!」

ディアンシー「!」

フーパ「あんたは願いを言う。俺はそれを叶えてツボから解放される。これでいいんだよ!これ以上深く関わる必要なんてない!!」

ディアンシー「フーパ……」

フーパ「どんなに仲良くなってもいつか別れる時が来るんだ!関係が深くなるほどその別れが辛くなる!」



フーパ「あの時みたいに!!」



ディアンシー(……!!)


フーパ「はッ……」


ディアンシー「『あの時』……?」

フーパ「え、あ……」


フーパ(何だ?今、何口走った?)


フーパ(あの時って)


フーパ(何だ……?)
 ▼ 241 ーベム@グルトンのけ 24/06/07 23:14:07 ID:tkzQG8jw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 242 ンデツンデ@ボロのつりざお 24/06/24 20:12:12 ID:nrPYzE3w NGネーム登録 NGID登録 報告
フーパ「え、えーっと、今のは」

ディアンシー「フーパ……」

フーパ「お……」

フーパ「思い出せないんだ……」

ディアンシー「!」

フーパ「どんな顔をしてたのか、どんな形で出会ったのか、どうやって過ごしたのか……全く。今までにも何度か思い出せそうな気がしたけど、ダメだった。モヤがかかってるみたいになって、どうしても辿り着けない……」

ディアンシー「……」

フーパ「出来ることなら全部思い出したい!でも思い出せない……」


フーパ「『忘れたくない』って思ってたのに……!」


ディアンシー「……」

フーパ「!」ハッ

フーパ「あ、ご、ごめん。いきなりこんな話されても困るよな」

キュッ

フーパ「!」


ディアンシー「とても……素敵だと思います」


フーパ「…………えっ?」


ディアンシー「『忘れたくない』だなんて、きっとあなたにとって大切な人なのですね」

フーパ(……!!)

ディアンシー「それほどまでに大切なことなら思い出せます。今は出来なくても、いつか、必ず」

フーパ「……ほんとか?」

ディアンシー「ええ」ニコッ

フーパ「……」
 ▼ 243 ルフーン@きょうかポケット 24/06/25 22:59:45 ID:Ld7EgeTA NGネーム登録 NGID登録 報告
ディアンシー「『いつか別れる時が来る』……確かにそうかもしれません。でも……たとその時が来るとしても、この出会いは決して無駄にならないと思うんです」

フーパ「無駄に……ならない……?」

ディアンシー「エルフーンさん、モンメンくん、タブンネさん……そして祭りで会った人達。あなたが見せてくれた景色、あなたが繋いでくれた人達……私はこの先もずっと忘れません」


ディアンシー「大変なこともありましたが……この出会い、この経験は思い出となり……心を彩ってくれると思います」


フーパ(……!!)




ジ??ロ?『全ての物事には意味があるんじゃよ。無駄なことなんて一つもない』




フーパ(まただ。でもどうせ思い出せな……)

フーパ(いや……)




ジ?ーロ?『この知識も今すぐには役に立たんかもしれん。でもいつか……周りの人や、自身を助けてくれるじゃろう』




フーパ(これは……)





ジジーロン『この出会いにも……きっと意味がある』





フーパ(ああ)


フーパ(そうだ)



フーパ(やっと……思い出した!!)


 ▼ 244 ャラコ@りゅうのプレート 24/06/25 23:02:09 ID:4doUEVls NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!!
 ▼ 245 レディア@ヨプのみ 24/06/28 22:33:28 ID:q7UoBCsE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
ヒュウウウゥゥ…

ディアンシー「もうすっかり暗くなりましたね……」

フーパ「ああ……」

ヒュウッ

ディアンシー「んっ……」

パッ!

ディアンシー「あっ!花が!」

フーパ「」スイッ

パシッ

フーパ「……」フワフワ

ディアンシー「あ、ありがとうございます…………くしゅんっ」

フーパ「寒いか?」

ディアンシー「少し……」

フーパ「……」ルルルル…

ヴンッ

ディアンシー(! 真っ白な景色……ここは!)

フーパ「夜の海は冷える」



フーパ「──────この亜空間の中に入ってくれないか」



ディアンシー「っ!」


フーパ「……頼むよ……」


ディアンシー(真剣な表情……)

ディアンシー「はい……!」
 ▼ 246 タチマル@たからぶくろ 24/06/28 23:36:37 ID:q7UoBCsE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告





─────亜空間内─────





フワ…フワ…


ディアンシー「ここが亜空間……」キョロキョロ

フーパ「この亜空間は大事なものをしまっておく場所なんだ。花はここに漂わせとこう」パッ…

フワッ

フーパ「ここは時間の概念がない。だから枯れることもない」

ディアンシー「不思議です……」

クイッ

ディアンシー「きゃっ……」

フーパ「こっちだ」フワフワ

ディアンシー「は、はい」

フーパ「手ぇ離すなよ?はぐれるから」

ディアンシー「はい、もちろん」



フワフワ…

ディアンシー(どちらが上か下か分からない……風も、声も聞こえない……)


ディアンシー(怖くなるほど静かで、真っ白な空間……)


ディアンシー(でも……)


フーパ「大丈夫か?」

ディアンシー「ええ」

フーパ「そっか……」

ディアンシー「……」

フーパ「……」
 ▼ 247 ーパ@はっきんだま 24/06/29 22:38:43 ID:jFY.knh2 [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
フーパ「ここら辺でいいかな」ピタッ

ディアンシー(……)

フーパ「思い出したんだ。全部」

ディアンシー「!」

フーパ「ちょっと昔の話。ずっと忘れてたけど、今やっと思い出せた」

ディアンシー「それは……先ほど話していた人の?」

フーパ「ああ。ここなら静かだし邪魔が入らないと思ったんだ」


フーパ「聞いてくれるか?」


ディアンシー「ええ、もちろんですわ……!」

フーパ「ありがとう」

フーパ「さてと、どこから話せばいいか……」

ディアンシー「……」

フーパ「ふぅ……」





フーパ「あれは……72年前……」



 ▼ 248 トトカゲ@とつげきチョッキ 24/06/29 23:33:14 ID:jFY.knh2 [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告










──────72年前──────









 ▼ 249 オタチ@バンギラスナイト 24/06/29 23:48:26 ID:jFY.knh2 [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
ポンッ


モクモク…


フーパ(おっ、やっと誰かツボを開けたか。待ちくたびれたぜ。さてさて今度はどんな奴が開けたのやら)


フーパ(願いを叶え終わる前にご主人様が死ぬと俺はツボに閉じ込められるらしいが……)


ジジーロン「何とまあ……こりゃ驚いた」ヨボヨボ


フーパ(今にもポックリ逝きそうなジジイじゃねえか!!)

フーパ「あー仕方ねえ、選り好みしてる立場じゃねーし。おいジジイ、ツボを開けたのはお前だな?」

ジジーロン「ほおほお……」ヨボヨボ

フーパ「いいかよく聞け。今からお前の願いを3つまで叶えてやる。きっかり3つまでだ。願いを増やせとかズルはなしだからな。そもそも出来ないけど」

ジジーロン「はぁあ……」ヨボヨボ

フーパ「分かったか?さあ早く願いを言え。俺は早く自由に……」


ジジーロン「儂にもとうとうお迎えが……」


フーパ「」ズコッ

フーパ「何か勘違いしてんな……そんなんじゃねえ!魔神だよま、じ、ん!!」

ジジーロン「砂塵?」

フーパ「魔神」

ジジーロン「花瓶?」

フーパ「『ん』しか合ってねえよ!」

ジジーロン「菓子?」

フーパ「ひとっ掠りもしてねえよ!もうフーパでいい!!」

ジジーロン「ブツブツ……」

フーパ「ん?」

ジジーロン「ナンマイダブナンマイダブ……」

フーパ「だから違うって言ってんだろ!話聞けジジイ!!!」イライライライラ
 ▼ 250 スモッグ@デボンのにもつ 24/06/30 21:42:29 ID:TCV2t64s NGネーム登録 NGID登録 報告
ジジーロン「ナンマイダブナンマイダブ……」

フーパ「もういいって……おい!おい!!」

ジジーロン「んああ?」

フーパ「はーやっと止まった……おいジジイ、お前の願いは何だ」

ジジーロン「願い?」

フーパ「そ。お前がツボを開けたからお前がご主人様だ。願いを3つ叶えてやるよ」

フーパ(さっきも説明したけどな)

ジジーロン「ほほう、願いまで叶えて下さるとは。ありがたいありがたい……」

フーパ(まだ勘違いしてるけどもうツッコむ気にもならん)

フーパ「何でもいいぜ。リングで何とか出来ることなら」

ジジーロン「う〜ん……と言われてものぅ」

フーパ「さぁさぁ」

ジジーロン「うぅ〜ん……」

フーパ「小さなことでもいいぞ。その方が楽だしな」

ジジーロン「うぅぅ〜ん……」

フーパ「まだかよ?」

ジジーロン「……」

フーパ「おい?」

ジジーロン「……グゥゥ」プクー


フーパ「寝るな!!!!起きろ!!!!!」

ジジーロン「はっ」パチン
 ▼ 251 リーン@イダイトウだんご 24/07/02 01:02:55 ID:vcOs/fqo [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
フーパ「ったく……早く1000人目達成してーのにさ……」ブツブツ

ジジーロン「んん〜?」パチクリ

フーパ「おいジジイ起きたか!?さっさと願いを言……」

ジジーロン「どちら様かえ?」

フーパ「は?」

ジジーロン「見かけない顔じゃのう……引っ越してきた人かえ?」

フーパ「いや……今説明したろ!?俺はツボから出てきた魔神だよ!願いを3つ叶える!」

ジジーロン「魔神……??願い……???」キョトン

フーパ(ま、まさかこのジジイ……)


フーパ(めちゃくちゃボケてる!?)


フーパ(マジかよ!マズいぞこれは初めてのパターンだ……!ボケてたら願いを思い付いても忘れるじゃねえか!!いやまず願いは思い付くのか!?)

ジジーロン「ほえ〜この輪っかは何かのう?最近の若い子は洒落てるのう」マジマジ

フーパ「ハッ、いいぜ……それならとことん付き合ってやるよ!これも自由になるためだ!!」



フーパ「ジジイ!願いは決まったか!」

ジジーロン「もうちっとじゃ」


フーパ「ジジイ!早く願いを言え!」

ジジーロン「どちら様かえ?」


フーパ「おいまだか!」

ジジーロン「ちと待っとくれ〜」


フーパ「些細なことでもいいぞ!」

ジジーロン「おや初めまして」

フーパ「」



フーパ「願い」

ジジーロン「思い付かんのう」



フーパ「うがァァァァァ!!やってられるかァ!!」ヒューン
 ▼ 252 ッポ@モトトカゲのウロコ 24/07/02 21:22:37 ID:vcOs/fqo [2/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
フワフワ

フーパ「勢いで飛び出しちまったけど……願いを叶えなきゃ先に進めないのに何やってんだ俺……」フワフワ

フーパ「今何人くらいだっけ?えーと……そうだ確か900人とかそこらだ。あと少し……って思うところだがあのジジイがあんな調子じゃあな」フヨフヨ

フーパ「何とかあのジジイが死ぬまでにちゃっちゃと願いを叶えないと……」グルグル

フーパそもそも『死ぬ』って色々あるよな?事故とか病気とか……寿命が尽きた場合どういう判定になるんだ?クソーあの野郎!説明不足なんだよ!!」


〜〜〜

フーパ「結局夜になっちまったな」

フーパ「あのジジイの居場所はっと……」ルルルル…


スポッ

フーパ「この家か。まだ明かりは付いてるな」

フーパ「おっ、窓から見えそう」スイッ
 ▼ 253 ノプス@なぞのかけらS 24/07/02 21:24:49 ID:vcOs/fqo [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告

ジジーロン「ごちそうさまでした」

カタンッ カタッ


フーパ(この時間になってもジジイ以外誰もいない……ってことは一人暮らしか。これなら都合が良い。無関係の奴に願いを叶えろ叶えろって言われずに済むからな)スッ

フーパ「……」ピタッ

フーパ(また忘れてるかもな……もう一から説明すんのめんどくさくなってきたな……今日は疲れたし寝よう。一日じゃ死なねえだろ多分。うんうん)フワッ



フーパ「せっかく久しぶりにツボから出たんだ、外で寝る方がいいや。どこで寝るかな」キョロキョロ

フーパ「……と、とりあえず近くの木の上でいっか」

フーパ「あー今日は疲れた」ポスッ


フーパ「……」


フーパ「…………」


フーパ「……………………」





フーパ「あのジジイ寝てる間に死なねえだろうな」ムクッ
 ▼ 254 ーディ@しめったいわ 24/07/02 22:55:05 ID:Joz2FhUo NGネーム登録 NGID登録 報告
こういうの良いね
支援
 ▼ 255 ノマダム@くろぼんぐり 24/07/02 23:23:13 ID:vcOs/fqo [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
ルルルル… スポッ


ジジーロン「グゥゥ……」

フーパ「よし、呼吸はしてるな」ゴロン

フーパ「ぐぅぅ……」




ジジーロン「…………フグッ?」パチッ

ジジーロン「ん?」

フーパ「ぐかー……」

ジジーロン「はて???」

フーパ「ぐぅぅ……」

ジジーロン「このままでは風邪を引いてしまう……」ゴソゴソ

ガサッ

ジジーロン「これでよし。グゥゥ……」


〜翌朝〜

フーパ「う……んんん、何かチクチクする……」パチッ

フーパ「ん?何だこれ?藁?」バサ

フーパ「……フン」




フーパ「おいジジイ!願いはまだか!」

ジジーロン「昨日はよく眠れたかえ?」

フーパ「まあな!ほら早く願いを言え!」

ジジーロン「その前に一緒に朝ご飯を食べよう」

フーパ「分かった。じゃあそれ終わったら願い考えろよ!」

ジジーロン「はいはい」
 ▼ 256 ロリーム@ロゼルのみ 24/07/03 11:20:03 ID:Pvps9156 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 257 リープ@けいけんアメXS 24/07/07 23:26:55 ID:qqE.b4lI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 258 イパム@クズモーのどくそ 24/07/21 00:08:34 ID:kUtYUZhg NGネーム登録 NGID登録 報告
 こうして俺はその家で暮らし始めた。側にいる方がすぐに願いを聞き出せると思ったから。


ジジーロン「昼ご飯を食べよう」

フーパ「もう食ったぞ」


ジジーロン「お腹空いてないかえ?お昼にしよう」

フーパ「さっきも言ったけどもう食った……」


ジジーロン「昼……」

フーパ「だーーーらもう食ったって!何べんも言ってんだろ!!」

ジジーロン「はて?そうじゃったかのう……」


 最初はずっとこんな調子だった。

 でも同じことを何度も聞くだけならまだいい方で……


ズル…ズル…

フーパ(ん?)

パタンッ

フーパ(またか!)バッ


ジジーロン「……」ズル…ズル…

フーパ「おい、おい!ジジイ!!ったく……」ルルルル…

スポッ

ジジーロン「んん〜?ここは?」

フーパ「家の中だ。何勝手に出歩いてんだよ!お前が死んだら俺が困るって言ったろ!!」

ジジーロン「ちと散歩を……」

フーパ「ああいいぜ。こんな真夜中じゃなけりゃな!!ったく面倒かけんなよなー!」

ジジーロン「月明かりがあるから大丈夫じゃ……」

フーパ「よくねーよ!何かあってからじゃ遅いだろうが!こんな時間に出歩くな!!分かったか!!!」

ジジーロン「すまんのぅ……」

フーパ「っ……はぁ……行きたいところがあるなら明るい時に連れてってやるから。だから夜中は勘弁してくれよ」

ジジーロン「ありがとう……」

フーパ「ふわぁぁぁ……眠い……」
 ▼ 259 オラント@カプサイジのたね 24/07/23 20:01:13 ID:0WioGkKQ NGネーム登録 NGID登録 報告
認知症か…
 ▼ 260 イバニラ@スターのみ 24/09/07 01:00:51 ID:RVp.Qga. [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「いいか?願いを思い付いたらすぐ言えよ、叶えてやるから。ってか叶えないと先に進めないから」

ジジーロン「分かった」コックリ

フーパ(ほんとに分かってんのかな……)


フーパ「って言ったものの……」

ジジーロン「グゥゥ……グゥゥ……」

フーパ「おい起きろよジジイ!こんな時間から寝てるから夜中起きるんだろうが!早寝早起きが過ぎるぞ!おい!おいって!!」ユサユサ

ジジーロン「ングゥゥゥ……」プゥプゥ

フーパ「あーダメだ全然起きねえこのジジイ。鼻ちょうちん膨らましやがって」

フーパ「ここん家物少ないんだよな。1階は最低限の食器とテーブルと藁……つまんね〜」

ジジーロン「グゥ……グゥ……」

フーパ「寝てたら願いもクソもないしな。気分転換に外行くか」ガチャッ

〜〜

フーパ「他に家は見当たらない……これじゃ願いを叶えても……」フワフワ

フーパ「んっ?……何だよあそこに村あるじゃねえか!行ってみよ!」ヒューン…


「ほら、早く帰るわよ!」

「お母さん待ってぇ〜!」


フーパ(……)チラッ


「ほら、村外れに住んでるジジーロンさん!」

「ああ!あのお爺さんね」


フーパ(ジジーロン……そういやあのジジイそんな名前だったな)ピタッ


「あたし前に野菜をお裾分けしに行ったんだけどさぁ、だいぶボケが進んでるみたいで『どちら様?』なんて!」

「そういえばご家族の方は?」

「いないみたいよ。可哀想に」

「大変そうよねぇ、手助けしてあげたいのは山々なんだけどあたしも腰痛いから〜」

「ね〜え」


フーパ(やっぱり家族はいないのか)クルッ

フーパ(……何でこんな会話盗み聞きしてんだ俺は)
 ▼ 261 チグマ@くろいたてがみ 24/09/07 11:25:39 ID:RVp.Qga. [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「暗くなってきた。さすがにジジイ起きてるよな?」フワフワ



フーパ「おーい、戻ったぞ」ガチャッ

シーン…

フーパ「おーい!」

シーン…

フーパ「い、いない……!?2階は!?」バッ


フーパ「ゲッホ、ゲホッ!埃まみれなの忘れてた……!」


フーパ「やっぱりここにはいない……おーい!ジジイ!どこにいるんだよ!」


フーパ「まさか一人で外に出たのかよ……!?」バッ

バタンッ!


フーパ「おーーーい!!いたら返事しろーーーー!!」ヒューン


フーパ「はぁ、はぁ、マズい……あのジジイに何かあったら……そうだ!リングで探せばいいじゃん!」ルルルル…


ズル…ズル…


フーパ「ん?」


ジジーロン「はあ……」トボトボ


フーパ「あっ!ジジイ!」

ジジーロン「……ん?おお!」
 ▼ 262 ゲンダイナ@ププリンのけ 24/09/07 11:34:12 ID:RVp.Qga. [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「どこ行ってたんだよ!探したじゃねえか!一人で出歩くなっていつも言ってん……」

ジジーロン「おお……おお……!」

ガシッ

フーパ「ぐえっ!?お、おい何すんだ苦し……」


ジジーロン「よかったよかった……見つかってよかった……!」ギュゥゥゥ


フーパ(…………!!)


ジジーロン「起きたらお前さんが見当たらなくてのぅ……家の中も探したがいなくてのぅ……外に出て、ずっと、ずうっと、探しておったんじゃ。見つかってよかった……」ギュゥゥ

フーパ(ずっと……)

ジジーロン「心配したんじゃよ。怪我してないかえ?」

フーパ「別に」

ジジーロン「よかったよかった……」ポンポン

フーパ「もういいって。苦しいから。おい、おいって」グイッ

ジジーロン「おや、ごめんよ」

フーパ「……何も言わず出てって悪かったよ。ちょっと村の方に行ったんだ」

ジジーロン「ほうかえ、ほうかえ」

フーパ「でも心配させたな。ごめん」

ジジーロン「いいんじゃよ。こうして無事なら。さあ帰ろう」

フーパ「ああ、帰ろう」
 ▼ 263 ガジュペッタ@ホズのみ 24/09/07 11:39:50 ID:mZc27us2 NGネーム登録 NGID登録 報告
紫煙
 ▼ 264 イホーン@ザングースのツメ 24/09/10 23:49:07 ID:EO6.mHHc NGネーム登録 NGID登録 報告
〜数日後〜

ジジーロン「フーパや。来ておくれ〜」

フーパ「何?爺さん」スイッ

ジジーロン「フォッフォッフォッ……」ニコニコ

フーパ「いやフォッフォッフォッじゃなくて。何か用事あっから呼んだんじゃねーの?」

ジジーロン「何じゃったかのう……お前さんの元気な姿を見たら忘れてしもうたわい」

フーパ「な、何だそれ。しっかりしてくれよ爺さん……願いも考えなきゃいけないんだからさ」

ジジーロン「あぁ思い出した。願い事じゃが……」

フーパ「おお!ようやく1つ目の願いか!いいぞいいぞ!」


ジジーロン「背中を掻いてくれんかのぅ?」


フーパ「」ズルッ

ジジーロン「おや?」

フーパ「あ、あのさ爺さん……確かに小さなことでもいいとは言ったけどこうもショボすぎると何か、うん……」ヨロヨロ

ジジーロン「そうかのぅ……」

フーパ「ってか今背中掻いてなくね?ほんとに痒いのか?」

ジジーロン「……ありゃ、痒くないのう」

フーパ「痒くないんかい!!」

ジジーロン「おおそうじゃ。これを頼もう」

フーパ「お?」


ジジーロン「肩叩きをしてくれんかのう?」


フーパ「カタタタキ?」





フーパ「何だそれ……」
 ▼ 265 リリ@ビリジオンのおやつ 24/09/11 00:27:45 ID:ymMQafHU NGネーム登録 NGID登録 報告
ジジーロン「肩叩きはの、手で拳を作っての、肩を叩いてほぐすんじゃ……」

フーパ「フーン、簡単そうだな。いいぜ、やるよ。これで1つ叶えられるな」

ジジーロン「よろしく頼むよ……」



フーパ「爺さん首長すぎだろ!肩どこだよ!」

ジジーロン「ここじゃ、ここ」チョイチョイ

フーパ「いや分かんねーよ!もう適当にやるぞ!」

トントン…

ジジーロン「そこそこ……もうちっと下じゃ……」

フーパ「ここ?」トントン

ジジーロン「おお、そこそこ。あぁ気持ちいい」

フーパ「年寄りってよく分かんねえな。こんなんがいいのか?」

ジジーロン「いいともいいとも。もうちっと強く……」

フーパ「へいへい……」トントン

ジジーロン「フーパ」

フーパ「んー?」

ジジーロン「……ありがとう」

フーパ「な、何だよ改まって。願いのためだし別にいいって。それよりさ、あと2つも残ってんだから考えてくれよな」

ジジーロン「分かった」

フーパ「……」トントン

ジジーロン「疲れたらやめていいよ」

フーパ「いや、まだ大丈夫」トントン

ジジーロン「ほうかえ。ありがとう」
 ▼ 266 ラヒナ@デボンのにもつ 24/09/16 17:11:42 ID:lyY2gY8Y [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜次の日〜

フーパ「ふわぁぁ……あれ?爺さんは?」キョロキョロ

ザクッ ザクッ

フーパ「な、何だこの音?家の外から……?」

ガチャッ



フーパ「爺さん!」

ジジーロン「おや、おはようフーパ」

フーパ「こんな朝早くから何やってんだ?鎌なんか持ち出して……ってかどこにあったんだそれ」

ジジーロン「長い間畑の世話を怠けておったことを思い出してのう……今雑草を刈り取っているところじゃ……」

フーパ「それ畑だったのか……草ボーボーすぎて分からんかった」

ジジーロン「フォッフォッフォッ。さあて続きじゃ……ほったらかしてすまんかったのう……」ザクザク

ジジーロン「ンググ……こりゃ手強そうな雑草じゃ……」グググ

フーパ「爺さん大丈夫?」

ジジーロン「も、もう少し……」ググッ

ブチッ!

スポッ

ジジーロン「あり?」


ヒュンヒュンヒュン…


フーパ「えっ……ギャーーーー!」サッ


ドスッ

フーパ「はぁ……はぁ……殺す気か!!」

ジジーロン「すまんすまん。すっぽ抜けてしもうた」

フーパ「ったく気ぃ付けてくれよ……ん?そうだ!いい考えがある!」

ジジーロン「?」
 ▼ 267 ルシアン@パピモッチのけ 24/09/16 17:16:53 ID:lyY2gY8Y [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルルルル…

ジジーロン「何かのう……?」

フーパ「まあ見てろって」

スポッ



ストライク「……ん!?な、何だここは!?」キョロキョロ



ジジーロン「おおぉぉ……!こりゃたまげた!リングの中からポケモンが……!」

フーパ「なあ、ちょっと手伝ってほしいことがあるんだけどさ」

ストライク「お前かこの野郎!」ジャキン!

フーパ「おっと」

ストライク「訳の分からんところに連れてきて『手伝ってほしい』だとォ?人に物を頼む時の態度っつうモンがあるだろが!俺ァ朝っぱら叩き起こされて気分悪りぃんだ!ふざけたこと抜かしてっとテメェを細切れに……!」

フーパ(あちゃー、厄介な奴呼び出しちまったかな……)

ジジーロン「これはこれは……朝早くからありがとうございます」

ストライク「あ、あァ……?何だお前」

ジジーロン「儂はジジーロンと申します……」

ストライク「名前なんか聞いてねえよ!」

ジジーロン「いきなり無礼な真似をして申し訳ありません……この子なりに儂の草刈りを手伝おうとしてくれたんです……悪気はないのでどうかお許し下さい……」

フーパ(じ、爺さん……?)

ストライク「……フン。あーあ、もう怒りがどっか行っちまったよ。で?どこを刈り取ればいい?」

ジジーロン「この畑にある雑草全部をお願いします……」

ストライク「ハッ!この俺をコキ使おうだなんて肝の据わったジジイだ!お前に免じて許してやる!行くぞオラァ!!」バッ
 ▼ 268 ワパレス@ダイマックスアメ 24/09/16 17:32:34 ID:lyY2gY8Y [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「じ、爺さんすげえな……」

ジジーロン「はて?何かしたかのう?」



ストライク「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」ザックザックザックザック



ジジーロン「ほぉ〜すごいのう……!」あっという間に雑草が刈り取られていく……!」

フーパ「おぉー」



ストライク「終わったぞ!」

ジジーロン「あの短時間で……ありがとうございます、ありがとうございます……」ペコリ

ストライク「なーにチョロいもんよ!」

ジジーロン「ほら、フーパもお礼を」

フーパ「あ、あー……ありがとうございました」ペコッ

ストライク「フン!ジイさんに孝行しろよボウズ!」

フーパ(へいへい……)

ジジーロン「少ないですがほんのお礼の木の実です……」

ストライク「おっ!気が利くじゃねえか!」ブスッ!

ルルルル…

ストライク「あばよ!」スポッ

ジジーロン「さようなら〜」

フーパ「さいなら」


ジジーロン「いい人じゃったのう」

フーパ「……ああ」
 ▼ 269 オップ@こだいのぎんか 24/09/16 21:20:38 ID:lyY2gY8Y [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジジーロン「ええと次は……そうじゃ、畑を耕すんじゃ」

フーパ「たが……何だって?」

ジジーロン「土を掘り返して柔らかくするんじゃ。硬いままだと作物が育たんからのう……」

フーパ「ふーん。なるほどな」ルルルル…

ジジーロン「待った。今度はリングを使わなくていいよ」

フーパ「え?何で?その方が楽じゃん」

ジジーロン「なるべく自分の力でやりたいんじゃ」

フーパ「めんどくさいと思うけどなぁ……分かったよ」

ジジーロン「確か鍬が物置にあったはず……」ズルズル

ガタッ ガタガタ

フーパ(自分の力で、か……)



ジジーロン「うんとこしょ、どっこいしょ」ザックザック

フーパ「……」ジッ

ジジーロン「ほいしょ、フゥ、フゥ……」

フーパ「」スッ

ルルルル…

カランッ

フーパ「」ヒョイッ

ジジーロン「フゥ、フゥ……ハァ……」

フーパ「よっと……」ザクザク

ジジーロン「んっ?」

フーパ「……俺もやるよ」

ジジーロン「フォッフォッフォッ……こうやって角度をつけるんじゃ」

フーパ「こう?」ザックザック

ジジーロン「そうそうその調子……」
 ▼ 270 リーニョ@きれいなハネ 24/09/16 21:21:29 ID:lyY2gY8Y [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


ルルルル…

スポッ

フーパ「棚にある種ってこれ?」

ジジーロン「おおそうじゃ。ありがとう……」

ジジーロン「じゃあその種を蒔いてくれんかのう……そのあとは土を被せて……」

フーパ「へーい」フワフワ

パラパラッ

ザッ ザッ ザッ ザッ

フーパ「出来たぞ!次は?」

ジジーロン「ご苦労様。あとは水を遣れば終わりじゃ。雨が降ってくれればその方がええんじゃが……しばらく降りそうにないからのう……」

フーパ「ふーん」

ジジーロン「ではジョウロを取ってくるよ……待ってておくれ……」ズルズル


フーパ「雨か……出来るかもな」ルルルル…

スポッ


ドータクン「キャーーー!なーに!?何ですか!?ここどこ!?」キョロキョロ

フーパ「なあ、ちょっと雨降らして……違うな。えーっとすいません、雨を降らせてくれませんか?この畑の上だけでいいから」

ドータクン「ちょっとぉ!?いきなり訳も分からずこんな辺鄙なところに連れてきて『雨降らせろ』ですってぇ!?そりゃないでしょあーた!ワタークシご飯食べてる途中だったんですよ!?ワタークシに対する敬意が足りないんじゃないですか!?」

フーパ「出来ねえの?」

ドータクン「出来ますけどぉ!?」
 ▼ 271 ラルマッギョ@ジャポのみ 24/09/16 21:51:45 ID:lyY2gY8Y [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ザァァァ…

ドータクン「見なさい!ワタークシの清らかな雨を!感じるのです!ワタークシの偉大さを!『豊作の神』と呼ばれしこのワタークシを崇め讃えるのです!!」フワフワ ザーザー


ジジーロン「ありゃあ……リングを使わんでもよかったんじゃが……」

フーパ「いいじゃん。爺さん疲れてるし」

ジジーロン「フーパ……」

ジジーロン「ではお茶をご用意しよう……」ズルズル




ドータクン「終わりましたよ!我ながらいい働きっぷりでした!」

フーパ「さんきゅー」

ドータクン「コホン、ではぁ!ワタークシは寛容ですからぁ!代金はサービスしてぇ!いちおく……」

フーパ「さいなら」ポーイ

ドータクン「ガッデム!!」


ジジーロン「お茶をお持ちしましたよ……ありゃ?あの人は?」カタカタ

フーパ「あ〜……用事があるって帰った」

ジジーロン「せっかくお茶を淹れたのに残念じゃ……」
 ▼ 272 ダンギル@カントーのせきばん 24/09/18 23:57:40 ID:XQ8.iJZU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


フーパ「なあこれいつ芽出るんだ?」

ジジーロン「そうじゃのう……一週間くらいかの……」

フーパ「一週間!?一日でポッと出るもんだと……」

ジジーロン「長い間放置していた畑じゃからのう……もしかしたらもっとかかるやもしれん……」

ジジーロン「そうじゃ、二階に農業に関する本がある。取ってこよう」

〜二階〜

ブワッ

フーパ「ゲッホ!ゴホゴホ!」

ジジーロン「ゲッホン!ゲホゲホ……」

フーパ「爺さん!本当にあるんだろうな!?こんな埃まみれの本棚に!!」

ジジーロン「ゲホッ……そうじゃ。確かに以前読んだ覚えがある……」

フーパ(今度掃除しなくちゃな……)

ジジーロン「ええと、どこじゃったかな。何せ何年も前のことじゃからのう……」ゴソゴソ

フーパ(……)パラパラ

フーパ(……分からん)パタンッ

ジジーロン「ん?それじゃ。その本じゃ」

フーパ「え?これ?」

ジジーロン「おおよかった。思いの外早く見つかって」

フーパ「爺さん、こっちのは?」

ジジーロン「うん?それは小説じゃよ」

フーパ「え!?あ、ああ、間違えた」サッ

フーパ「じゃあこっちは……あっ」

ジジーロン「それは絵本じゃ」

ジジーロン「フーパ、もしや……」

フーパ「……俺、字読めないんだよ」

ジジーロン「ほうかえ、ほうかえ」コックリ

ジジーロン「それは『パチリスのぼうけん』と読むんじゃ。では農業の本と、何冊か絵本も持って降りよう。これとあれとそれと……」スッ パタッ
 ▼ 273 ローラガラガラ@パワーウエイト 24/09/21 16:03:14 ID:ebDILWQE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジジーロン「今まで字が読めなくて大丈夫だったんかえ?」

フーパ「願いは全部口頭だったからな。特に読めなくて困ることもなかった。本を読む機会もなかったし」

ジジーロン「でも言葉はたくさん知っとるの。それなら字を覚えるのも早そうじゃ」

フーパ「え?覚える?」

ジジーロン「字を覚えて損はないよ。今後のためにも読めるようになった方がいいじゃろう」

フーパ「まあ……爺さんがそう言うのなら、そうなんだろうな」



フーパ「あるところに……森の中に小さなパチリスが生きて……」ブツブツ

ジジーロン「『住んで』、と読むんじゃ」

フーパ「住んでいました。パチリスは……?」

ジジーロン「『病気の』」

フーパ「病気の……お母さん?いや、おばあさんのためにリンゴ?を……」ブツブツ

ジジーロン「フォッフォッフォッ……」


〜一週間後〜

ピョコッ

フーパ「おぉぉぉ……やっと芽が出た……!」

ジジーロン「よかったのう、よかったのう。あの人らに感謝しなくては」

フーパ「ああ!」

ジジーロン「しかし芽が出て終わりではないよ。雑草を抜いたり水を遣ったり……実が成るまで毎日世話をせねばならんのじゃ」

フーパ「毎日ぃ?めんどくせー」

ジジーロン「フォッフォッフォッ……作物を育てるということはそういうことじゃ」

フーパ「結構大変なんだな」

ジジーロン「物忘れが酷くなり畑の存在すら忘れてしもうたが……またこうして畑仕事が出来るとは」

ジジーロン「すまんかったのう……また昔のようにきちんと手入れするからの」

ルルルル…

フーパ「ジョウロに水入れてきたぞ!」タプンッ

ジジーロン「ありがとう。さあ、これが終わったらまた勉強しよう」

フーパ(勉強もいいけどそろそろ2つ目の願いを決めてほしいんだけどな……まあいっか!)
 ▼ 274 イナン@ふといながねぎ 24/09/22 18:32:16 ID:JLq2JjIY [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



「おーいフーパーーー!あーそーぼーーー!!」



ジジーロン「呼んどるよフーパ」

フーパ「いないって言ってくれ」ルルルル…

ジジーロン「おやおや」


「フーパ〜〜〜!……あれぇ?留守かなぁ?」


フーパ「はぁ、さすがに屋根の上までは来ねえだろ……ったく何なんだアイツは。ここんとこ毎日来るぞ。俺は忙しいんだから他を当たれよ……爺さんの願いも叶えなきゃいけないのに」


イーブイ「みっけ!!!!」


フーパ「うわあぁぁっ!?」ビクッ

イーブイ「アハハハハ!びっくりした?びっくりした!?大成功〜!」ケラケラ

フーパ「おっ、お前……どうやって登ってきた!?ここ屋根の上だぞ!」

イーブイ「おじーさんがこ〜〜〜やって首伸ばして手伝ってくれた!」ビヨーン

フーパ「爺さーん!!余計なことすんなよー!!」

イーブイ「ねえ遊ぼ遊ぼ!僕かくれんぼやりたい!」

フーパ「やなこった!つーか村で遊んでこいよ!」

イーブイ「だってぇ〜キルリアちゃんはおままごとばっかりでつまんないしルカリオ兄ちゃんは家の手伝いで忙しいしオンバットはまだ赤ちゃんだし……」

フーパ「あー分かった分かった!」

イーブイ「やったぁ!じゃあ早く行こー!」ピョンピョン

ズルッ

イーブイ「わぁぁぁぁっ!」ヒューン

フーパ「あっ!バカ!」

カッ!

イーブイ「おっと」フワッ

フーパ「ったく屋根の上でチョロチョロ動くな!」

イーブイ「面白〜い!それエスパータイプの技?もう一回やって〜!」キャッキャッ

フーパ「やらん!!」
 ▼ 275 ァイアロー@ピカチュウZ 24/09/22 18:50:11 ID:JLq2JjIY [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜夕方〜

ヤミカラス「カー!カー!」

イーブイ「あっ!ヤミカラスが鳴くからか〜えろ〜じゃあね!明日も来るよ!」

フーパ「来なくていい!」

イーブイ「ばいば〜い!」タターッ

フーパ「聞いちゃいねえ……」

ジジーロン「フォッフォッフォッ、楽しそうじゃったのう」

フーパ「疲れるだけだよ……アイツ、よく来るよなあ。わざわざ坂道上って来てんだぜ」

ジジーロン「それだけお前さんと遊びたいんじゃろう。迎えておやり」

フーパ「え゛〜……」




〜イーブイの家〜

イーブイ「ただいまー!お母さん晩ご飯なーにー?」

グレイシア「『晩ご飯なーにー?』じゃないわよ!暗くなる前に帰ってきなさいっていつも言ってるでしょう!どこ行ってたの!」

イーブイ「フーパと遊んでた!」

グレイシア「またジジーロンさんちの子ね!全くしょうがないんだから……一言文句言ってやろうかしら」

ブースター「ハハハ、そう怒ってやるな。男なんて泥だらけになるまで遊ぶくらいがちょうどいいんだぞ」

イーブイ「うんうん!お父さん良いこと言うー!」

グレイシア「あなた……?」ゴゴゴゴ

ブースター「ヒェッ」

グレイシア「余計なこと言わないでくださる?怪我でもしたらどうするんです」

ブースター「そ、そうだな……オホン、まあとにかく……あまり母さんを心配させるんじゃないぞイーブイ!」

イーブイ「はぁーい。ゴメンナサーイ」

グレイシア「本当に思ってるんでしょうね!?」
 ▼ 276 ータス@ひみつのコハク 24/09/22 23:18:20 ID:JLq2JjIY [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イーブイ「ねえ!フーパってさ、進化出来る!?」

フーパ「いやー、無理だと思うぞ」

イーブイ「そーなの?進化ってさあすごいんだよ!前の自分より強くなるんだ!」

フーパ「前の自分より強く、ねえ……だったら尚更無理だな」

イーブイ「どういう意味?」

フーパ「こっちの話」

イーブイ「僕ねーいっぱい進化出来るよ!シャワーズでしょ、グレイシアでしょ、ブースターにサンダースにリーフィア……えーとえと……とにかくいっぱい!早く進化したいなあ!」

フーパ「なら石持ってきた方が手っ取り早いだろ」

イーブイ「進化の石って高いんだよー!だからお母さんに誕生日にねって言われたけどあと九ヶ月も先なんだよ?それまで待てない!」

フーパ「んじゃ石を使わないやつに進化するとか」

イーブイ「そっか。ニンフィアのリボンでグルグル巻きにしてー……あっ!エーフィもいいなぁ!念力使えるし!」

フーパ「ブラッキーは?」

イーブイ「……ブラッキーはヤダ。何か真っ黒で怖いもん」

フーパ「何だそりゃ。ま、エスパータイプに進化してくれりゃ弱点突けるからいいや」

イーブイ「やっぱりブラッキーにしよ!あくタイプだからエスパータイプに効果抜群だし!」

フーパ「進化したところで勝てるか分かんねえけどな」

イーブイ「ムッ!勝てるもん!」

フーパ「お?それならやるか?」ニッ

イーブイ「望むところだー!」



イーブイ「」ボロッ

フーパ「まあこうなるわな」パンパン

イーブイ「僕の技ほとんど効かない……」

フーパ「ゴーストタイプだからな。でもお前もシャドーボール効かねーじゃん」

イーブイ「やっぱり二つもタイプあるのずるいよぉぉぉぉ〜!一個減らして〜!」ゴロゴロジタバタ

フーパ「無茶言うなよ」
 ▼ 277 リルリ@ヤタピのみ 24/09/23 11:50:25 ID:.76s.t/2 [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イーブイ「もっかい!もっかい勝負するーーー!!」バタバタ

フーパ「ヘッ、結果が見えてるからやんねー」

イーブイ「フーパ大人気ないよ!」

フーパ「お前より年上なんでね」

イーブイ「僕8歳だけどフーパは何歳?」

フーパ「2500歳」

イーブイ「にせん……?えーっと100がいち、にい、さん……」

フーパ「…………冗談だよ。んなわけねーだろ」

イーブイ「じゃーほんとは何歳?」

フーパ「……20歳」

イーブイ「ウッソだぁー!!」

フーパ「どういう意味だよ!じゃあ15歳」

イーブイ「じゃあって何!」

フーパ「うるせー!15歳なら文句ねーだろ!」

イーブイ「15歳……ならキルリアちゃんとルカリオ兄ちゃんの間くらいだ!」

フーパ「へ、へー……」


ジジーロン「お〜い二人共〜」

フーパ「あ、爺さん」

ジジーロン「飲み物用意したからおいで〜」

イーブイ「わーい!僕喉カラカラ!」タタター

フーパ(ガキ……)
 ▼ 278 ノムー@ゲンキノツボミ 24/09/23 15:42:38 ID:2dzgvATs NGネーム登録 NGID登録 報告
ディアンシーちゃんは何歳くらいだろうか
 ▼ 279 ニスズメ@ブリーのみ 24/09/23 15:46:33 ID:DAlEVUz6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
久しぶりに見たらまだ続いてたのか…
支援
 ▼ 280 ンド@あらしのせきばん 24/09/23 17:00:54 ID:.76s.t/2 [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イーブイ「ぷはー!おじーさんありがとう!」

ジジーロン「フーパや、願いのことなんじゃが……」

フーパ「ストーーーーップ!!」バッ

ジジーロン「ムグッ」

フーパ「言っただろ!今は爺さんの願いしか叶えてやれないから面倒なことにならないよう、このことは秘密だって!」ヒソヒソ

ジジーロン「そうじゃったそうじゃった」ヒソヒソ

フーパ「まあ、3つ目を叶え終えれば話してもいいけど。新しいご主人様を待たなくて済むしな」ヒソヒソ

イーブイ「どうしたの〜?」

フーパ「何でもない何でもない」

イーブイ「ねえ、フーパとおじーさんって本当に親戚?」

フーパ「あ、ああ、もちろん!」ギクッ

イーブイ「ふーん、全然似てないね!」

フーパ(やっぱ親戚設定は無理あるか……)

ジジーロン「フォッフォッフォッ。似てなくても儂とフーパは家族じゃよ」


フーパ「…………!!」


イーブイ「そっか!そうだよね!」

フーパ(……)



フーパ(『家族』……か……)
 ▼ 281 ココッチ@メガチャーム 24/09/23 17:21:17 ID:.76s.t/2 [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜夜〜

グレイシア「どう遊んだらこんなボサボサになるのよー!」

イーブイ「今日フーパと勝負したんだ!負けちゃったけどね」

グレイシア(また……)

イーブイ「フーパすごいんだよー!リングから色んなもの取り出せちゃうんだ!リングを潜れば遠いところだって行けるし!でも勝負の時はズルいからなしにした!」

ブースター「そりゃ面白い!父さんも見てみたいな」

グレイシア「面白くありません!そんな奇妙な道具を使うなんて……イーブイが犯罪に巻き込まれたらどうするんです!」

イーブイ「フーパそんなことしないよ〜」

グレイシア「そもそも親戚っていうのも怪しいわ……ジジーロンさんって数ヶ月前まで一人暮らしだったじゃない。いきなり現れるなんて変よ」

ブースター「ボケが進んだお爺さんが心配で来たとか、そんな感じじゃないか?」

イーブイ「おじーさんは家族だって言ってた!」

ブースター「ハハハ、だろう?それに近所の子達はあまり勝負を好まない子が多い。イーブイにも良い経験になるだろう。年はいくつだ?」

イーブイ「15歳だって」

ブースター「若いのに偉いじゃないか!大丈夫さ」

グレイシア「だからこそ心配なんです!大人が見てないところで何するか分かったものじゃないわ……」

イーブイ「お母さ〜ん……」


グレイシア「イーブイ!明日からジジーロンさんちの子と遊ぶのはやめなさい!」


イーブイ「えぇ〜〜〜!?」
 ▼ 282 イクン@とくせいパッチ 24/09/23 21:21:22 ID:.76s.t/2 [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜数日後〜

フーパ「……アイツ今日も来ねえな」

ジジーロン「気になるかえ?」

フーパ「べ、別に。静かでせいせいする」

ジジーロン「フォッフォッフォッ……」

フーパ「何だよ!言いたいことあるなら言えよ!」

ジジーロン「しかし何日も来ないのは初めてじゃのう……そうじゃ。育てた木の実をお裾分けするついでに見に行ってみようか」

フーパ「そ、そだな!」カランッ




ルルルル…

フーパ「よっと」スポッ

イーブイ「あー!フーパ!」

フーパ「よう」

イーブイ「大変大変!大変なんだよー!」

フーパ「ど、どうした?」


イーブイ「オンバットの熱が下がらないんだって!」


フーパ「オンバット?ああ、赤ん坊って言ってた……」

ジジーロン「それは一大事じゃ。案内しておくれ」

イーブイ「うん!オンバーンさんの家はこっち!」タタッ
 ▼ 283 ーバー@スチールメモリ 24/09/23 21:27:28 ID:.76s.t/2 [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


オンバット「ハァ……ハァ……うぅ〜///」

母オンバーン「オンバットちゃん!しっかり!」

父オンバーン「先生!薬は!」

ヤドキング「そ、それがですねぇ……この村にはもう熱冷ましの薬がないんですよ……熱が高すぎてすり潰した木の実すら食べられないので、いやしのはどうを送ってるんですが……」

ジジーロン「お邪魔しますよ」スウッ

父オンバーン「じ……ジジーロンさん!?これはこれはお久しぶりです……」

ジジーロン「これはうちで育てた木の実です。よければどうぞ」ズイッ

父オンバーン「は、はあ……?どうも……」

ジジーロン「話は聞かせてもらいましたよ。彼が力になってくれます」

フーパ「ども」ペコッ

父オンバーン「き、君は?」

ジジーロン「儂と一緒に暮らしているフーパといいます。フーパのリングを使えば薬草を取り寄せられます」

フーパ「ああ、特徴を言ってくれれば出せ……ますよ」

父オンバーン「あ、ありがとうございます!ありがとうございます!」

ヤドキング「それはありがたい!ではその薬草の特徴は……」







フーパ「」チーン

イーブイ「わー、葉っぱで布団作れそう〜」ポフポフ

ジジーロン「これも違う、これも違う……」パッパッ

ヤドキング「どれも似たような草ばかりですなぁ……その薬草自体目立った特徴がなく、私も時々間違えそうになるんですよ」

フーパ「それ先に言ってくれよ!」
 ▼ 284 クタン@ネクロプラスルナ 24/09/23 21:31:55 ID:.76s.t/2 [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
グレイシア「ごめんください!オンバットちゃんが熱を出したと聞いて!」

母オンバーン「まぁグレイシアさん!わざわざすみません!」

グレイシア「いいえ、私はこおりタイプなので力になれるんじゃないかと思って……あっ」

フーパ「ん?」

グレイシア(例の……!何やってんのこんなところで!)キッ

フーパ「なぁ、あの人お前の母さんだろ?何でこっち睨んでくるんだ?」ヒソヒソ

イーブイ「う〜ん……」


ジジーロン「仕方ない。直接取りに行きましょう」

ヤドキング「え?いやしかし……」

ジジーロン「熱冷ましの薬草なら儂も知っています。先生はここでいやしのはどうを送り続けて下され」

フーパ「じゃあ俺も行くよ!」

ヤドキング「ではお願いします!」

ジジーロン「フーパ、森の中に繋げてくれんか?」

フーパ「分かった!」ルルルル…

母オンバーン「まあ!不思議ねえ!」

父オンバーン「エスパータイプのポケモンはあんなことが出来るのか!」

ヤドキング「いやいや、彼だけだと思いますよ」


ジジーロン「さあ行こうフーパ!」スポッ

フーパ「ああ!」スポッ


グレイシア「ねえ……ジジーロンさんってあんな感じだったかしら?前はもっとボケーッとしてるっていうか、ぬぼーっとしてるっていうか……」

イーブイ「? いつもあんな感じだよ?」

グレイシア「そ、そう?」


オンバット「ハァ……ウゥ〜……///」

母オンバーン「可哀想に……ああ代わってあげたい!」

グレイシア「おでこに私の手を乗せれば少しは……」ピトッ

母オンバーン「もう少しよオンバットちゃん、頑張って!」

父オンバーン「が、頑張れ!」
 ▼ 285 ミズズ@みついりりんご 24/09/23 21:49:20 ID:.76s.t/2 [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜森の中〜

フーパ「クソー!一体どこに生えてんだよ!!」

ジジーロン「フォッフォッフォッ。大丈夫じゃ、熱冷ましの薬草はそれほど珍しいものではない。落ち着いて探せばきっと見つかるわい」

フーパ「そう言ってさっきからずーーーっと探してんのにちっとも見つかんねえぞ!ほんとに見たことあるのか?」

ジジーロン「もちろんじゃ。見たらすぐ分かるぞい」

フーパ「ってことは見逃してるわけじゃないのね……あ〜リングで取り出せたらなぁ……」

ジジーロン「じゃが、リングで取り出すのは……」

フーパ「わーーーってるよ!出来ないんだろ!?目立った特徴がないせいで違う薬草ばっか出てきたから、こうやって直接森の中を探した方が早いって!じゃあせめてどんな場所に生えてるのか思い出してくれよ!もう日が暮れちまうよ!」

ジジーロン「すまんのう……日陰を好むのは覚えとるんじゃが……」

フーパ「このクソ広い森の中にどんだけ日陰があると思ってんだよ!?」

ジジーロン「おおそうじゃ思い出した!日陰と、湿度が高い場所を好むのじゃ!」

フーパ「湿度?ってことは水辺の近くなら……!」

ジジーロン「うむ!」

フーパよしきた!こいつの出番だ!」ルルルル…



スポッ

フーパ「ここは……泉か!」


フーパ「日陰、薬草、薬草、どこだ……」


ジジーロン「暗くてよく見えんのう……」キョロキョロ


フーパ「あーーーっ!!」
 ▼ 286 イオーガ@トレジャーメール 24/09/23 22:26:45 ID:.76s.t/2 [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


オンバット「スゥ……スゥ……」

母オンバーン「よかった……気持ちよさそうに寝てるわ!」ヒソヒソ

グレイシア「ええ!甘い木の実と混ぜたら何とか飲んでくれましたね!」ヒソヒソ


父オンバーン「本当にありがとうございました!」

ジジーロン「いいえ〜困った時はお互い様じゃ」

父オンバーン「君もありがとう!」

母オンバーン「ありがとうね!」

フーパ「い、いや……別に……」

イーブイ「あーフーパ照れてる!」

フーパ「うっせ」ベシッ

イーブイ「いたぁ!ボーリョクはんたーい!」

ヤドキング「シ〜〜〜っ……!」

フーパ「ムグッ」

イーブイ「むむっ」


グレイシア「……」

グレイシア(悪い子じゃないのかも……)

グレイシア(イーブイがあんなに懐いてて、オンバットちゃんのためにジジーロンさんと一緒に薬草を探してきてくれて……それなのに私ったら……ダメね)スッ

グレイシア「ねえ」

フーパ「あっ……はい?」

フーパ(やっべ、コイツの母さんがいるのに思っくそ頭はたいた。怒られっかな)

グレイシア「ありがとう。そして……ごめんなさい」

フーパ(ご、ごめんなさい?何で?)

グレイシア「よかったら……またうちの子と仲良くしてもらえないかしら?」

フーパ「……???いいっすよ」

グレイシア「ジジーロンさんも……ご迷惑をおかけすると思いますが」

ジジーロン「いつでも歓迎しますよ。フォッフォッフォッ……」

イーブイ(お母さん……!)パアアッ
 ▼ 287 ミツルギ@こだいのきんか 24/09/23 23:05:52 ID:.76s.t/2 [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジジーロン「熱が下がってよかったのう」

フーパ「ああ、まあな」

ジジーロン「お前さんのリングのおかげじゃ」

フーパ「何言ってんだよ。爺さんの知識がなかったら取ってこれなかったぞ」

ジジーロン「フォッフォッフォッ……さあ帰るとするかのう」

フーパ「おう!」ルルルル…


ルカリオ「あっ!イーブイ!こんなところにいたのか!」

キルリア「聞いたわよ!オンバットが熱出したんですって?」

イーブイ「ルカリオ兄ちゃん!キルリアちゃん!オンバットならもう大丈夫だよ!……あっ!」

イーブイ「フーパー!ばいばーーーい!」

フーパ「おー」

スポッ


ルカリオ「イーブイ、ジジーロンさんの隣にいるの誰だ?」

キルリア「オシャレなリングね!あたしも欲しい〜!」


イーブイ「フーパだよ!不思議なリングを使うんだ!すっごくカッコいいんだよ!」

 ▼ 288 ビィ@イナズマカセット 24/09/24 12:50:00 ID:AaLI.8Eo NGネーム登録 NGID登録 報告
グレイシア良いお母さんね
支援
 ▼ 289 ャルマー@げんきのかたまり 24/09/28 16:37:49 ID:16MwV.MM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジジーロン「ほほう、もうそんな分厚い本を読めるようになったんかえ。その小説は読むのに根気がいると思ったんじゃが」

フーパ「まあ面白いから大して苦じゃないな」

ジジーロン「フォッフォッフォッ……つい一月前までは絵本じゃったのにのう。お前さんは賢いのう」

フーパ「そ、そうかな。……ってそれより爺さん、早く2つ目の願いを決めてくれよ」

ジジーロン「おおそうじゃった忘れてたよ」

フーパ「忘れるな!一番の目的なのに!全く……」パタン

ジジーロン「では何にしようか……今までの人は何を願ったんじゃ?」

フーパ「そうだな。やっぱり『大金持ちになりたい』が多かったな。他にもデカい城に住みたいって言う奴もいた」

ジジーロン「うーむ。儂は今の暮らしで十分じゃからのう」

フーパ「だよなぁ」

ジジーロン「それに儂はもう老い先短いからのう。大金を貰っても困るんじゃ」

フーパ「……縁起でもないこと言うなよ」

ジジーロン「すまんすまん。しかし大金持ちになりたいという願いはどうやって叶えたんじゃ?」

フーパ「んなの沈没船とか砂漠の遺跡群にあるお宝を持ってくりゃいいんだよ」

ジジーロン「何と……そんなことが」

フーパ「俺のリングで取り寄せられないものはないんだぜ。すげーだろ?」

ジジーロン「いやはやすごいのう……」

ジジーロン「しかしそれは……場合によっては人の物を持ってきてしまうこともあるということかえ?」

フーパ「えぇ?どこから持ってきたなんて気にしたことなかったけどなあ」

ジジーロン「……フーパ、約束しておくれ。これからリングで物を取り寄せる時は、誰のものでもないか確かめることを。そして間違って持ってきてしまった時は必ず持ち主に返すことを」

フーパ「わ、分かったよ」

ジジーロン「よかったよかった……」
 ▼ 290 ケッチャ@つながりのヒモ 24/09/29 15:51:50 ID:LeSw6H9c [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「そういや爺さんってどこでツボを手に入れたんだ?誰かに譲ってもらったとか?」

ジジーロン「はて?どうじゃったか。もう半年近く前のことじゃからのぅ……」

フーパ「半年ぃ?大丈夫かそれ……めちゃくちゃボケてた時期じゃん」

ジジーロン「そうじゃ思い出した!」


ジジーロン「幸せが舞い込むツボと言われて買ったんじゃ!」

フーパ「しっかり騙されてんじゃねえか!!」


ジジーロン「騙され?まさか。懇切丁寧な対応じゃったよ」

フーパ「当たり前だよ売り込もうとしてんだから!えぇ何!?それでホイホイ買ったのか!?ダメだって怪しいモン買ったら!こういうのは大体詐欺なんだからさぁ!誰か止める人は……いねえよな一人暮らしだったもんなァ!もう年寄り相手に変なもん売り付けてくるやつは全部詐欺だと思え!クソー、俺が動けないのをいいことにツボで金儲けだなんていい度胸じゃねえか!でも俺多分その時寝てたから偉そうなこと言えねえわ何かごめんなぁ!?」

ジジーロン「輪っかが6つも付いてるからご利益があると思ったんじゃ」

フーパ「ねーよ!ただの飾りだよこれェ!んでいくらで買ったんだ!!」

ジジーロン「ええと確か……」

フーパ「あーやっぱいい!聞くのが怖い!!」
 ▼ 291 ッウ@ギンガだんのカギ 24/09/29 15:57:56 ID:LeSw6H9c [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「はぁーあ……そんな入手経緯だったとは……嘘八百並べやがって」

ジジーロン「いいや、嘘ではないよ」

フーパ「え?」

ジジーロン「フーパが来てくれたからのぅ」

フーパ「なっ!……に言ってんだよ。願いを叶えたのは大分あとだろ」

ジジーロン「願いが叶うことだけが幸せではないよ。側にいてくれるだけで十分じゃ。お前さんといると毎日が楽しい」

フーパ(……)



『何でこの願いが叶えられねえんだよ!?役立たず!!』

『この願いはダメ!?何のための魔神だよ!!』

『何も殺せと言ってるわけじゃないんだ。アイツらが潰し合うように仕向けてくれたらいい……』



フーパ「……本当に?」

ジジーロン「嘘ではないよ。心の底からそう思っとる。お前さんはいつも儂の話し相手になってくれるからのぅ……」

フーパ「そんなこと初めて言われた」

ジジーロン「そうかえ」

フーパ「……ちょっと畑の様子見てくる!」パッ

ジジーロン「ありがとう」











ジジーロン「……ゴホッ」
 ▼ 292 ブリム@うすもものミツ 24/11/06 18:47:12 ID:mXp2Es/Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 293 ッコウガ@ネコブのみ 24/12/22 23:52:39 ID:vw5Qfl6k [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜三ヶ月後〜

フーパ「……まずい。さすがにまずい」


フーパ「呑気に畑耕したり本読んでる場合じゃねえ!!早く願いを叶えなきゃいけないのに!!」


フーパ「つっても爺さんが願いを思い付かない限り叶えようがないんだよなぁ……あーーー!!またこの繰り返し!!早く元に戻りて……!!」

イーブイ「さっきから何騒いでんの?」

フーパ「あぁ?何でって爺さんの願いが……だああぁぁぁっ!?お、お前いつからそこに!!」

イーブイ「ドア叩いても返事がないからお邪魔した!」

フーパ「勝手にお邪魔すんじゃねーよ!爺さんまた鍵かけてなかったな!!用心しろって何べんも言ってんのに!!」

イーブイ「それよりさぁ、願いって何?」

フーパ「!?」ギクッ

イーブイ「あー!何か隠してる顔!」

フーパ「か、かか隠してない隠してない!」

イーブイ「ウソだー!絶対隠してるー!願いってなあにー!教えて教えてー!」ユーラユーラ

フーパ「だから関係ないって!イデデデ!リングにぶら下がるな!」

イーブイ「教えてくれたっていいじゃんケチー!」

ジジーロン「おやおや、賑やかだと思えばイーブイくんか。いらっしゃい」

イーブイ「あ!おじーさんお邪魔してまーす!はいこれ!お母さんが持ってけって!」

ジジーロン「おぉ、これは立派なオボンの実じゃ。いつもありがとう。お母さんによろしく言っといてくれんかのぅ」

イーブイ「うん!」

ジジーロン「ところで何の話をしておったんじゃ?」

イーブイ「フーパが隠し事してるんだよ!願いって何?って聞いても教えてくれないんだよー!」

ジジーロン「願い……」チラッ

フーパ(シーッ!コイツに教えたらめんどくさいことになるから!)ブンブン

ジジーロン「フォッフォッフォッ、分かった分かった」

ジジーロン「フーパが望むのなら……願いを叶える魔神ということは秘密にしておこうかのぅ」

フーパ「爺さんー!!!!」

ジジーロン「あ、しまった」

イーブイ「魔神……?」
 ▼ 294 リーン@ストライクのツメ 24/12/22 23:59:27 ID:vw5Qfl6k [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


フーパ「〜〜〜……って訳なんだよ。だから爺さんの願いを叶え終えるまでは……」

イーブイ「ツボ……願い……魔神……」

ジジーロン「やはり信じられんかのぅ?」

フーパ「いや、コイツの場合は多分……」

イーブイ「すごーーーーーーーーーい!!!!」

フーパ「ほらな」

ジジーロン「ありゃあ」

イーブイ「今まで色んな人の願い叶えてきたの!?それってすごいじゃん!フーパすごいすごーい!ウルトラスーパー魔神じゃん!!」

フーパ「ハハハ……さて次に来る言葉は……」

イーブイ「ねえ僕の願いも叶えて!!」

フーパ「やっぱり……今は無理だ。爺さんの願いを叶え終えてからな」

イーブイ「そっか、順番は守らないとね。おじーさん思い付かないの?」

フーパ「今の生活に満足してるからってさ」

イーブイ「そうなんだ……」

ジジーロン「すまんのぅ。出来ることならフーパのためにも早く願いを言ってやりたいんじゃが……思い付かんのじゃこれが……」

イーブイ「僕と逆だね〜バンバン思い付くけどなぁ。えーっと、かけっこが早くなりたい、ルカリオ兄ちゃんより大きくなりたい、ジャンプで海まで行けるようになりたい……」

フーパ「そういうのは自分で何とかしろ!」

フーパ(物を取り寄せることしか出来ないし……)

イーブイ「ちぇーダメかぁ」

ジジーロン「フォッフォッフォッ、子供の自由な発想力は素晴らしいのぅ。儂も見習いたいものじゃ」

イーブイ「おじーさん!思い付かないなら僕も一緒に考えてあげるよ!」

ジジーロン「それは助かる。是非お願いしようかのぅ」

イーブイ「任しといて!」

フーパ(時間かかりそ……)

フーパ「じゃあ俺は水遣り行ってくるから、ゆっくり考えといてくれよ」

ジジーロン「いってらっしゃい」
 ▼ 295 クーダ@しんぴのしずく 24/12/23 00:10:20 ID:B8zMCVpU [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


フーパ「ったくアイツ……何でいつもいつもウチに来るんだか」フヨフヨ

フーパ「雑草抜いて……これもうすぐ収穫出来そうだな。おっ、こっちもう芽が出てる」


「おじーさん!しっかりして!!おじーさん!!」


フーパ「えっ……!?」


バンッ!


フーパ「爺さん!!」

イーブイ「フーパ!木の実食べてたら……おじーさんがっ……急に苦しみ出して……!!」

ジジーロン「ウグ……ウゥ……ゲホッ!」

フーパ(……ッ!?)

フーパ「おい爺さん!しっかりしろ!!どこか痛いのか!?苦しいのか!?」

ジジーロン「ウゥ……の……み……」

イーブイ「あっ……何か言ってる!!」サッ

フーパ「ほんとか!!」バッ

ジジーロン「ハバンの…………実……が………食べ、たい……」

フーパ「ハバンの実って!?」

イーブイ「ドラゴンタイプのポケモンが好きな木の実だよ!オンバーンのおじさんが言ってた!!でもそんな珍しい木の実ないよ……!どうしよう……!」

フーパ「俺が取ってくる!!」ルルルル…

イーブイ「あっ!そっかリング!!」

フーパ「爺さんを頼む!」

イーブイ「うん!」

フーパ「待っててくれ爺さん!すぐ戻ってくるから!!」バッ!


イーブイ「おじーさん大丈夫だよ!フーパがハバンの実取ってきてくれるって!頑張れ頑張れ!!もう少しの辛抱だよ!」サスサス

ジジーロン「ウ……ウゥ……!」
 ▼ 296 ーシィ@テラピースむし 24/12/23 00:18:51 ID:B8zMCVpU [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜

フーパ「えっ!ない!?」

父オンバーン「ごめんよ……ついこの前切らしてしまって……」

フーパ「そうですか……分かりました。他を探してみます」ルルルル…

父オンバーン「あっ!ハバンの実は赤くて小さくて丸い木の実だよ!」

母オンバーン「森の奥に実ってると思うわ!」

フーパ「ありがとうございます!」



フーパ「森の奥って言ってたな……ハバンの実、ハバンの実、どこだ……?」


フーパ(爺さん……!)


ジジーロン『ありがとうフーパ』


フーパ(爺さん……!)


ジジーロン『儂とフーパは家族じゃよ』



フーパ(爺さん!!)


 ▼ 297 リキザン@こうかくレンズ 25/02/08 00:04:03 ID:oKY21p5. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜

フーパ「あったぞ爺さん!!ハバンの実!これだろ!!」

ジジーロン「おかえりフーパ」

イーブイ「おかえりー!」

フーパ「!?」ズザァァァァァァァ!!

フーパ「な……何でェ!?何でェ!?」

ジジーロン「すまんすまん。実は……」


フーパ「何ぃ!?木の実を喉に詰まらせただけぇ!?」


イーブイ「揺さぶったら『もう大丈夫じゃ』ってケロッとして……」

ジジーロン「おかげで無事に吐き出すことが出来たんじゃよ」

イーブイ「えっへん!!!」


フーパ「なぁんだ……よかった……」ヘナッ


ジジーロン「! フーパ!」

イーブイ(!!)

フーパ「よかった……俺爺さん死ぬんじゃないかって思ってたんだよ……最近咳込んでるし……本当によかった……」

ジジーロン「心配かけてすまんかったのぅ……」

フーパ「今度からちゃんと噛めよ」

ジジーロン「フォッフォッフォッ、肝に銘じるよ」

フーパ「……ありがとな。おかげで助かった」

イーブイ「えへへ〜」
 ▼ 298 ブリボン@ゼニガメじょうろ 25/02/08 00:06:56 ID:oKY21p5. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジジーロン「うむ、やはりハバンの実は美味しいのぅ」モグモグ

イーブイ「僕も食べていい?」

ジジーロン「構わんがこれは……」

イーブイ「パクッ……にっがあぁぁぁぁ〜!!」

ジジーロン「フォッフォッフォッ、ハバンの実は生で食べると苦味が強いんじゃ。煮詰めてジャムにすると甘くなるんじゃよ」

フーパ「へー……」

ジジーロン「ところでフーパ、今ので2つ目の願いは叶ったんじゃないかえ?」

フーパ「え?あっ!そうか!これが爺さんの願いだから……!」

イーブイ「じゃああと1つだね!」

フーパ「な、何だかなぁ……」

ジジーロン「これでよかったんじゃ。フーパを自由にするためじゃからのぅ」

フーパ「……俺のために?」

ジジーロン「もちろん」

フーパ「ハハッ……そっか……」

イーブイ「よーし!あと1つ願い事決めるぞー!」

フーパ「言っとくけど爺さんの願いだぞ」

イーブイ「分かってるって!」

ジジーロン「フォッフォッフォッ……」



ジジーロン(……)
 ▼ 299 ンフィア@グッズケース 25/03/22 23:40:18 ID:NzToCQAc NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
sage支援
 ▼ 300 ンシカイオーガ@ホイップポップ 25/05/09 23:50:52 ID:sbpgieT6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜数ヶ月後・村〜

フーパ「ハバンの実は買ったし……これで全部かな」フヨフヨ


「すっかり変わったわねぇジジーロンさん!」


フーパ(ん?)

ニドクイン「ほらぁ覚えてる?前まですん〜〜〜ごいボケてたでしょ!それが今じゃ物知りおじいさんだもんねぇ〜!」

グレイシア「ええほんとに。うちの息子もお世話になって……」

ニドクイン「あの人この先大丈夫かってあたし心配だったのよ〜!いや〜変わるもんなのねぇ!」

グレイシア「一緒に住んでる親戚の子も……」

ニドクイン「あぁあのリングの?あんまり話したことないけど不思議な子よねぇ」

グレイシア「私も最初は誤解してたんですけど……息子も懐いてるしいい人ですよ。……あら?」

フーパ(!)

グレイシア「」ニコッ

フーパ「……」ペコッ

フワフワ


フーパ「へへっ、今の爺さんの印象ってあんな感じなのか」

フーパ「……」


フーパ(……何だかんだでここに来て一年か)
 ▼ 301 ーモット@ちいさなはなたば 25/05/09 23:51:31 ID:vAc6dd7E NGネーム登録 NGID登録 報告
上げるタイミングに意図があるようだ
 ▼ 302 ワパレス@あらしのせきばん 25/07/02 17:26:04 ID:xAvgdeKM NGネーム登録 NGID登録 報告
しえん
 ▼ 303 カグース@ちからのハチマキ 25/08/27 17:15:45 ID:RwKEg5rw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 304 ビィ@ギンガだんのカギ 25/10/18 01:16:31 ID:94s.xKsE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ほしゅ
 ▼ 305 ルガレオ@シシコのたてがみ 25/11/21 21:37:12 ID:pZ4gMhew NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 306 ーケン@しんぴのチケット 25/12/30 19:47:51 ID:mi.2w3vE [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ(はじめは爺さんボケてるし全く願いは決まらないしでどうなるかと思ったけど、今じゃ願いは残り1つだもんな)

フーパ(早く解放されたいが……こんな生活も悪くないって思ってる自分がいるな)

フーパ(このまま……)


イーブイ「あーーーっ!フーパだーーーー!」


フーパ「うわっ!?」

イーブイ「今から帰るの?遊びに行ってもいい?」

フーパ「今日はダメだ。畑仕事があるんだよ」

イーブイ「そんなぁ」

フーパ「また明日な」

イーブイ「うん!じゃあ明日行くね!」

フーパ(爺さんは今の生活で満足してる。特に願いはない)

フーパ(そう……このまま……)






ジジーロン「おや、そろそろ寝る時間じゃ。明かりを消すよ」

フーパ「ああ」パタン

ジジーロン「フーパや、すまんがこの本もついでに直しておいてくれんか」

フーパ「分かった。……なぁ爺さん、前から気になってたんだけど」

ジジーロン「うん?」

フーパ「何でウチって絵本があるんだ?あれは本来子供が読むものなんだろ?」

ジジーロン「……」ピタッ
 ▼ 307 ャラコ@けいけんアメM 25/12/30 19:51:02 ID:mi.2w3vE [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「ウチに子供はいないし何でかなって。それにどれも薄っすら黒い汚れがあるし……」

ジジーロン「そろそろ、話すべきかのぅ」


ジジーロン「あの絵本は……儂の娘のものじゃ」


フーパ「む、娘!?爺さん娘がいたのか?」

ジジーロン「遠い昔……いたんじゃよ」

フーパ「『いた』?」

ジジーロン「もう何十年も昔の話じゃ……」



ジジーロン「儂には妻と娘がいた。娘は妻に似て歌うことが好きでのぅ。いつも二人で美しい歌を聴かせてくれた……ある日、儂は町外れまで仕事に出掛けていた。妻と娘に『いってきます』と言って……二人も『いってらっしゃい』と言ってくれて……それが最後の会話じゃった」

フーパ「……ふぅん」

ジジーロン「山火事じゃった。儂が仕事に行っている間に起きたのじゃ。それが我が家に燃え移ったと。知らせを聞いて急いで帰ってきたが、もう妻と娘は……手遅れじゃった」

フーパ「……ヘェ」

ジジーロン「あれは娘が読んでいた絵本じゃ。うちにある絵本は延焼を免れたものをかき集めたものなんじゃ」

フーパ「……」

ジジーロン「あの時二人に避難するよう伝えておけば、あの時もっと早く仕事を切り上げて帰っていれば、あの時仕事に行かなければ……後悔してもしきれんかった……歳だけを重ね、どんどん自分を見失っておった。やがて何もかもがぼんやりと霧がかり、その時の儂は抜け殻のようだったと思う」

フーパ「……」


ジジーロン「そんな時に出会ったのがお前さんじゃ」

フーパ「え?」
 ▼ 308 ガフーディン@ラボのカードキーC 25/12/30 19:52:26 ID:mi.2w3vE [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジジーロン「『幸せが舞い込むツボ』と言われて買ったが、本当じゃったのぅ。こうしてお前さんと出会えたのだから」

フーパ「……はは」

ジジーロン「おや、信じられんかね。全ての物事には意味があるよ。無駄なことなんて一つもない」

フーパ「意味が、ある?」

ジジーロン「そうじゃ。今思えばツボを買ったのも何か力が働いたのかもしれんのぅ。儂とフーパが出会うために」

フーパ「……」

ジジーロン「フーパよ。お前さんは儂にとって大切な存在じゃ。これからもずっと。生きる意味を見失っておった儂に生きる希望をくれた」

フーパ「よ、よせよ。大袈裟だな」

ジジーロン「いいや本当のことじゃよ。老い先短い者には十分すぎるくらいじゃ」

フーパ「……縁起でもないこと言うなよ」クルッ

ジジーロン「? フーパ?」

フーパ「……」ゴシゴシ

ジジーロン「……」

フーパ「さぁ、願いはあと1つだ。俺が絶対に……叶えてやるから」クルッ

ジジーロン「フォッフォッフォッ……ありがとう。でも今日はもう遅い。また明日ゆっくり考えよう」

フーパ「そうだな。おやすみ」

ジジーロン「ああ、おやすみ」

パタン



ジジーロン「……さてと」



カリカリ... カリカリ... シャッシャッ...
 ▼ 309 ンデツンデ@そらいろたまいし 25/12/30 20:08:17 ID:mi.2w3vE [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




ヒュウウウ... カタカタッ...





フーパ「うーんんん……爺さんおはよ……あれ?まだ起きてない?」


ガチャッ


「……」

フーパ「あ、まだ寝てんのか、珍しいな。おーい爺さん、そろそろ起きなよ」ユサユサ

「……」

フーパ(ん?冷たい……いくらドラゴンタイプでもこんなに冷たかったっけ……)

「……」

フーパ「なぁ爺さ……」ビクッ

フーパ(な、何だこの妙な気配……?)


ガタッ...



ガタガタガタガタガタガタッ!




ズォッ!










フーパ「………………はっ?」
 ▼ 310 ガドーン@チルットのはね 25/12/30 20:24:31 ID:mi.2w3vE [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「な、何だここ!家の中じゃない!色も変だ……!」キョロキョロ

フーパ「一体ここは……グッ……」


フーパ「……思い出した。ここはツボの中だ。すっかり忘れてたぜ、忌々しい。あの妙な気配の正体はツボだったのか……いつの間にか亜空間から抜け出しやがって」


フーパ「おい!どういうことだ!まだ爺さんの願い全部叶えてねえぞ!戻される理由はねえ!!早くここから出せ!!」


フーパ「こんなところに閉じこもってる場合じゃねえんだよ!そうだ!外の様子は……!」



『フ-……パ……』




フーパ「!!」

フーパ(こ、この地の底から響くような声は……!!)


『……オ……………モ………イ……………ダ……セ……………』


フーパ「思い出せ?何を……ハッ!」

フーパ「まさか……おい!」



フーパ「爺さんは死んだのか!?」

 ▼ 311 メレオン@レインボーパス 25/12/30 21:40:52 ID:mi.2w3vE [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
『…………』


フーパ「ご主人様が途中で死ぬとツボに閉じ込められるんだったよな!あの言葉が本当なら、爺さんは死んだのか!?だから今ここにいるのか!?なぁ!答えろよ!!」


『…………』


フーパ「黙ってないで何とか言え!!」


『………チ…………カ…………ヅ……キ………ス…………ギ…………タ…………』


フーパ「何だよそれ……ふざけんな!意味分かんねえよ!だったら……」ブゥン

フーパ「シャドーボール!!」ブォン!


ヒュン... シュパッ

フーパ「き、消えた!?クソッ!サイコショック!!」ババッ

ヒュン...

フーパ「いじげんホー……」サッ


バチンッ!


フーパ「くっ!……何で!」ブンッ

ヒュン...

フーパ「何で!!」

ヒュン...


フーパ「何で爺さんが死ななきゃいけないんだよ!!クソッタレ!!」


ヒュン...
 ▼ 312 ャビー@いちごアメざいく 25/12/30 22:49:55 ID:mi.2w3vE [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イーブイ「うぅっ……ヒック……おじーさん……!うえぇぇぇ……」

グレイシア「イーブイ……」サスサス

ブースター「見つけたのがうちの息子とは……相当ショックだったろう」

グレイシア「鍵が開いてたみたいです。それで気になって中に入ってみたら、冷たくなったジジーロンさんを見つけて……ついこの間まで元気だったのに……」

母オンバーン「ご病気だったのかしら……残念だわ」

父オンバーン「いや、老衰らしい。うちの子もお世話になったな……」

グレイシア「老衰……」

イーブイ「うあああぁぁん……!ぐすっ……うえッ……!」

グレイシア「辛いわよね。あんなに仲良しだったん……ですもの……」

ブースター「キミの方こそ……」

イーブイ「ううぅぅぅっ、ぐすっ……フーパは……?」

グレイシア「えっ?そ、そういえば見てないわ。もしかしたら畑の方にいるのかも」

イーブイ「僕……探してくる……」フラッ

グレイシア「い、イーブイ!」

ブースター「入れ違いになったらいけない。僕は村の周りを探してくるよ。キミはイーブイと一緒にいてやってくれ」

グレイシア「ええ!お願いします!」タッ



タタタタ...


イーブイ「フーパーーー!どこなのーーーー!!おじーさんが大変なんだよーーーー!出てきてェーーーーー!!!」

イーブイ「フーパぁぁーーーー!!はぁ……はぁ……もしかしたら家に戻ってるのかな?」
 ▼ 313 ドクイン@ガンバリのじゃり 25/12/30 22:58:16 ID:mi.2w3vE [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜ジジーロンの家〜

イーブイ「畑にはいない!だったら家の中?」ガチャッ

イーブイ「フーパぁ!どこなのさ!いたら返事してよ!フーパぁぁぁーーー!!」



イーブイ「……フーパ……どこ行っちゃったの……」

カタンッ...

イーブイ「ん?机の上から音がした!えいっ、それっ!」ピョンッ スタッ

イーブイ「うぐぐ、何でここん家椅子ないの……」


イーブイ「あっ!これって……フーパが言ってたツボ!」


イーブイ「絶対そうだ!このツボ、フーパにそっくり!きっとこれを開けたらフーパが出てくるぞー!絵本みたいに!」スッ

ガタッ

イーブイ「え?これ、今動い……」


シュンッ...


イーブイ「わあっ!?き……消えた!?ねえ、待って!行かないでよ!!」



イーブイ「お願いだよ戻ってきて!!ねえってば!!」





イーブイ「フーパぁぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!」




イーブイ「何で……何でェ……!!」


イーブイ「何で…………」
 ▼ 314 タッコ@アップグレード 25/12/31 00:06:50 ID:0F/AJZ3E [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


フーパ「ガアアアアアアアアアッ!!」


ヒュン...


フーパ「はぁっ……はぁっ……」


フーパ(あぁ、ダメだ)


フーパ(技を放ってもここじゃ消える。リングも使えない。外には声も届かない。もう……どうすることも出来ない)

フーパ(こんなことならもっとたくさん話しておけばよかった。願いがなくても、リングでどこか連れていったり、美味いもん食わせてあげたり……もっと、もっと……!なのに俺は爺さんの言葉に甘んじて、普段と変わらない日常を送ってた……)


『お前さんは儂にとって大切な存在じゃ。これからもずっと』


フーパ(照れ臭くて『よせよ』なんて言っちまったけど、あの時ちゃんと……)


フーパ(『ありがとう』って言えばよかった……)



フーパ(爺さんごめん。せめて爺さんの顔を一目見たかった……いや、この俺にそんな資格はないか)


フーパ「爺さん…………ごめん…………本当に…………」




フーパ「ごめん…………」


 ▼ 315 ルトラネクロズマ@サンのみ 25/12/31 18:29:26 ID:0F/AJZ3E [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

──────現代──────



フーパ「その後……俺はツボに戻された。自然死だったからか、永久に閉じ込められることはなかったけどな。これが俺と爺さんの話。長くなって悪かったな」

ディアンシー「そんなことが……」

フーパ「明日が来るなんて当たり前みたいに思ってた。それで何もしなかった。挙げ句の果てに爺さんのことを忘れちまって……どうしようもない馬鹿だよ、俺は」

ディアンシー「いいえ……いいえ!」

フーパ「あんなに大切だったのに……何で忘れちまったんだろうな。ハハ、笑っちまうぜ」

ディアンシー「おそらく、ですが……記憶に蓋をしていたのだと思います」

フーパ「蓋を?」

ディアンシー「だって、そんなに大切な人なんですもの!忘れるとしたら……きっと辛い記憶から心を守るために……無意識に……そうしてしまったのだと思います……」

フーパ「そうか……ありがとう。ちょっと気が楽になった」

ディアンシー「……っ……」

フーパ「おいおい、何でお前がそんな顔するんだよ」

ディアンシー「……」グッ

フーパ「さぁ出よう。今度は海じゃなくてもう少し暖かいところに。まだ外は夜だと思うから」

ディアンシー「……はい」

ルルルル...



───────────


────────


─────

パサッ ガサッ

ディアンシー「ふぅ、出来ましたわ」

フーパ「洞窟の中なら冷えないだろ。今夜はここで夜を明かそう」

ディアンシー「葉っぱだけでも温かいんですね。ちっとも知りませんでしたわ」

フーパ「一つ知識が増えたな。さぁ、寝ようぜ」ゴロン

ディアンシー「はい」
 ▼ 316 イゼル@ドラゴンZ 26/01/02 00:05:00 ID:mf/YHMa. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


ディアンシー「フーパ、もう寝てしまいました?」

フーパ「…………起きてるよ」

ディアンシー「何だか眠れませんの」

フーパ「俺もだ」

ディアンシー「もう少し近くに行ってもいいかしら?」

フーパ「……いいよ」

ズッ…

フーパ「どうしたんだ?」

ディアンシー「手を伸ばせば届く距離にいたいんです。今夜だけでも」

フーパ「……そうか」

ディアンシー「……」

フーパ「……あのさ」

ディアンシー「はい」

フーパ「その、悪かったな、あの時は。『仲良くなっても意味はない』なんて言って」

ディアンシー「いえ、そんな」

フーパ「……怖かったんだ」

ディアンシー「!」

フーパ「それまでの奴らには……願いを叶える以上のことはしなかったんだ。それこそ一緒に暮らしたりこんなふうに話したり。俺は1000人を達成するのに必死だったし、向こうも叶えた後はもう用済みだったから尚更」

ディアンシー「……」

フーパ「だから爺さんが家族だって言ってくれて嬉しかったんだ。今までずっと一人だったから。一緒に暮らして……新しいことを知って……楽しかった。だけど」

ディアンシー「あんなことが起きてしまった……」

フーパ「ああ。爺さんのことを忘れてもあの時の悲しい気持ちだけは覚えてた」
 ▼ 317 ウマ@ビッグカナリィぬい 26/01/02 01:29:35 ID:cTcsoyLk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 318 ーフゴー@くろいヘドロ 26/01/02 22:45:29 ID:mf/YHMa. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「酷いこと言ったと思う。そんなわけないのにな。あの時の俺すげー臆病だったよ」

ディアンシー「自然なことだと思いますわ。誰しもそんな経験をしたら……怖くなってしまうのは当たり前だと思いますから。理由が分からなければ尚更です」

ディアンシー「あなたは優しい人ですね」

フーパ「や、優しい?俺が?」

ディアンシー「ええ……フーパ、手を」

フーパ「?」スッ

キュッ...

フーパ「っ!?」ビクッ

ディアンシー「……」ギュ

フーパ「な、何やって」

ディアンシー「何となく、では……ダメですか?」ニコッ

フーパ「ッ……」

ディアンシー「ですがもし……もし嫌でしたら離してくださって構いませんわ」

フーパ「べ、別に嫌じゃ……いや違うな」

ディアンシー「え?」

キュッ

ディアンシー「!」

フーパ「お、俺も……こうしてたい」

ディアンシー「ふふっ、嬉しいです」

フーパ「このままで寝ることになるけどいいか?」

ディアンシー「構いませんわ。あなたですもの」

フーパ「そう、か。ディアンシー」

ディアンシー「はい」

フーパ「ありがとう。聞いてくれて」

ディアンシー「ふふふっ……どういたしまして。おやすみなさいフーパ」

フーパ「ああ、おやすみ」



ディアンシー(……)
 ▼ 319 リコオル@キノコよせだま 26/01/03 00:35:41 ID:CJV2FqEU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜翌朝〜


フーパ「うーん……もう朝か……?そろそろ起きよ……ん?」

ディアンシー「すぅ……すぅ……」

フーパ「……」


フーパ「っっっ!?!?!?」


フーパ(な、なな、な、何で手ェ繋いでるんだ!?昨日の夜はえーとえーと……あ、思い出した、あの話したんだっけ。その後のことはボヤーッとしててよく思い出せない……どういう経緯だっ……け……)

ディアンシー「すー……すー……」

フーパ(こんな近くで寝顔見たの初めてかも……)スッ

ディアンシー「くー……」

フーパ(可愛い顔してんな……って違う違う!何考えてんだ俺は!)

ディアンシー「んんっ……くすぐったぃ……」

フーパ「!?」ビクッ

ディアンシー「ふーぱぁ……?ぉはようございます……ふふふ」

フーパ「お、お、おはよう」ドキドキ

フーパ(寝顔見てたのバレたか?)

ディアンシー「あ……今も繋いでいてくれたんですね」クスッ

フーパ「え?あっ!」パッ

ディアンシー「ぁ……」

フーパ「わ、悪い」

ディアンシー「……知ってました?」

フーパ「何が?」

ディアンシー「私、少し早く目が覚めたんです。でもあなたがずっと手を繋いでいてくれていたことが嬉しくてもう一度眠ったんですよ?少しでも長くあなたを感じていたいからと」

フーパ「えっ……!?/////」ドキッ

ディアンシー「やっぱり気付いてなかったんですね。……あら?どうしてそっぽを向いてるんです?」

フーパ「いやあの……ちょっと……/////」

ディアンシー「ねえ」

フーパ「い……言わなくても分かるだろ!見られたくないんだよ!めちゃくちゃ情けない顔してるから!/////」

ディアンシー(可愛い人……なんて言えば怒られちゃうかしら)
 ▼ 320 ラルヒヒダルマ@カゴのみ 26/01/03 17:27:47 ID:4KLsTf9A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援 ディアンシーちゃんが魔性の女すぎる…
 ▼ 321 ルシアン@ラティオスナイト 26/01/04 18:49:25 ID:P71sHPKY [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「分かってる!こんなの、ガキみたいだって……!///」

ディアンシー「そんなことありませんわ。私のワガママを聞いてくれたんですもの。ありがとうございますフーパ」

フーパ「……ッ……///」

ディアンシー「昨日は大事なお話を聞けて嬉しかったです。旅をしていた時、何度か少し悲しそうな顔をしてらしたので」

フーパ「え……そ、そんな顔してたか?」

ディアンシー「はい」

フーパ「……そうか。でもさ!今は大丈夫だろ?な?」

ディアンシー「……」ニコ

フーパ(……)

フーパ「はぁ……そうだよ。まだ引っかかってる。爺さんが生きてたら何を願ってただろうって」

ディアンシー「」ホッ

フーパ「でも今更知りようがないんだよ……次の日に考えるつもりだったから。もっと早く行動してればよかった……なんて後悔しても遅いけどな」

ディアンシー「せめて何か形に残っていたら……」

フーパ「形?形……あぁっ!思い出した!確かあの夜爺さんが何か書いてる音がしたんだ!それが何なのか分かんねえけど……」

ディアンシー「探しましょう!!」

フーパ「うわっ!?」

ディアンシー「おじい様が書かれていたもの、気になりませんか?」

フーパ「そりゃ気になるけど……いや、やっぱり無理だ!あれから72年も経ってんだぞ!残ってるわけねえよ!」

ディアンシー「本当にそう思ってますか?」

フーパ「うっ…………そうだよな。少しでも可能性があるなら賭けてみるぜ」

ディアンシー「ですね!」

フーパ「あ、でもどーやって調べよ……」

ディアンシー「こ、れ、で、す、よ」チョンチョン

フーパ「あっ!リングか!ハハッ!すっかり忘れてたぜ!」


フーパ「じゃあ……一緒に来てくれるか?ディアンシー」

ディアンシー「はい!もちろん!」
 ▼ 322 ングラー@ライブスーツ 26/01/04 19:05:36 ID:P71sHPKY [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

──────62年前──────


ブラッキー「あれから10年が経った……」


ブラッキー「子供の頃は分からなかったけど、今なら分かります。貴方は黙ってどこかへ行くような人じゃない。きっと止むに止まれぬ事情があったのでしょう。行方を調べる手がかりがないのが悔やまれます」


ブラッキー「そして恐らく『これ』もまだ見ていない。ならば僕のやるべきことは一つ」


ブラッキー「貴方が再び現れる日まで、この場所で、『これ』を大切に持っています。『これ』は絶対に……貴方に渡さなくちゃいけないものだから」
 ▼ 323 サイドン@いじげんカシブのみ 26/01/04 22:01:30 ID:P71sHPKY [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「じゃ、じゃあ……行くぞ」

ディアンシー「はい!」

フーパ「スゥ……ハァ……」

フーパ「……よし」カランッ

ルルルル...

フーパ「爺さんが書いてたもの、爺さんが書いてたもの、開け、開け、開け開け開けェ……!」

キュッ

フーパ「!」

ディアンシー「大丈夫です」

フーパ「……ははっ」


ルルルル... パッ

フーパ「ひ、開いた!本当に開いた!」

ディアンシー「行ってみましょう!」

フーパ「おう!」

スポッ

スポッ



ヒュウウゥゥ...


ディアンシー「ここは……丘の上でしょうか?絶景ですね!」クルッ

ディアンシー「まぁ、綺麗なお家!二階があって……あら、煙突もありますわ!」


フーパ「な、何で……!?何でまだあるんだ!?」


ディアンシー「どうしました?」

フーパ「この家……俺と爺さんが住んでた家だ……」

ディアンシー「えぇっ!?」

フーパ「いや、形は同じでもこんなに新しくて綺麗じゃなかったな」

ディアンシー「一体どうして……72年前の話でしょう?」

フーパ「わ、分かんねえ。家なんてとっくになくなってると思ってた……もしかして誰かが住んでる……?と、とりあえずノックしてみるか」
 ▼ 324 イロス@キノコパック 26/01/04 22:02:01 ID:UhNMLw52 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
懐かしい まだあったんだ 久しぶりに見たわ
支援
 ▼ 325 コドラ@おちゃ 26/01/04 22:07:55 ID:P71sHPKY [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「」スッ

ディアンシー「……」

フーパ「うぅん……」サッ

ディアンシー「フーパ!」

フーパ「わ、分かってる!ここで止まってちゃダメだよな。ごめんください!」コンコン

「はぁ〜い。ちょっと待ってて下さいねぇ〜」

フーパ「やっぱ誰か住んでる……!」

ディアンシー「女性の声がしましたわ!」

エーフィ「はぁーい。あら?」ガチャッ

フーパ「ど、どうも、こんにちは」

ディアンシー「失礼いたします。突然お邪魔してすみません」ペコリ

フーパ「えーっと、ここの家の人ですか?」

エーフィ「はいそうです。何かご用でしょうか?あ、主人ならあいにく今留守でして」

フーパ「い、いえ違います。昔この家の人にお世話になった者です。多分かなり前の家主だと思うんですけど。その人の持ち物がここにあるとリン……ある方法で調べて辿り着いたんです。何か知りませんか?」

エーフィ「昔……と言いますとどのくらいでしょうか?」

フーパ「あーこれ言ってもいいのかな…………72年前です」

エーフィ「!!……ぁ……あ……」

ディアンシー「だ、大丈夫ですか?」

フーパ「やっぱマズかったかな……いきなり知らん奴が現れて72年ぶりに戻ってきましたーなんて言っても何のこっちゃだもんな……」ヒソヒソ

ディアンシー「ですが……」ヒソヒソ


エーフィ「貴方……フーパ……?」


フーパ「え、何で俺の名前を」

エーフィ「そう……貴方が……貴方がフーパなのね!ああよかった!!」

フーパ「えっ!?」

ディアンシー「!?」

エーフィ「おじいちゃんから話は聞いてたけどまさか本当にここに……夢じゃないかしら!!ええ大丈夫よ、夢じゃない夢じゃない……あぁんもう!こんな時に限って私一人だわ!」

ディアンシー「あの!どうか落ち着いて下さいまし!」

エーフィ「はっ!す、すみません私ったらつい興奮して……///とりあえずお入り下さい!」

フーパ・ディアンシー「「……?」」
 ▼ 326 ョジオーン@オーロラチケット 26/01/04 22:20:30 ID:P71sHPKY [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


エーフィ「先ほどは見苦しいところをお見せしてしまってすみません……どうぞ、紅茶です。お口に合えば」フワ...カチャリ

ディアンシー「ありがとうございます。いただきます。私、ディアンシーと申します」

エーフィ「ディアンシーさん!私はエーフィです」

ディアンシー「エーフィさんはご夫婦でお住まいなのですか?」

エーフィ「子供が二人。今は学校に行ってます」

ディアンシー「まぁ、そうなのですね!」

フーパ「お祖父さんの話……詳しく聞かせてくれませんか」

エーフィ「はい。私の祖父は……幼い私によくお話を聞かせてくれました。よくあるおとぎ話や、時には祖父自身が作った話なんかも。中でも頻繁にしてくれたのが魔神フーパとおじいさん話なんです」

フーパ「!」

ディアンシー「!」

エーフィ「でも作り話のはずなのに、この目で見てきたかのような話し方だったんです。まるで友人との思い出話を語るように。私は幼いながらにそれがずっと気になっていました」

フーパ(えっ?)

エーフィ「数年経ったある日、祖父が時折悲しそうな表情をして話しているのに気が付いたんです。そして聞いてみました。『どうしてその話だけそんなに悲しそうな顔をするの?』って。祖父は返事の代わりにあるものを見せてくれました」

フーパ「あるもの?」

エーフィ「これです」フワッ

ディアンシー「箱、ですか?」

エーフィ「この箱の中の……」コトン

パカッ...

フーパ「これは……本?」

エーフィ「はい。祖父は子供の頃からこれをずっと大切に保管していました。『ある人に渡さないといけない』と。そしてあの話が子供の頃に起きた出来事だと教えてくれました。あの祖父の真剣な目は今でも忘れられません」

ディアンシー「かなり古いものですね……」

エーフィ「これはおそらく、おじいさん……ジジーロンさんの持ち物です」

フーパ「じ、爺さんの!?」

エーフィ「フーパさん、読んでいただけますか」

フーパ「お、俺が?いいんですか?」

エーフィ「祖父もそれを望んでいます」

フーパ「……分かりました」スッ
 ▼ 327 ナフィ@よせだまのもと 26/01/04 23:50:14 ID:P71sHPKY [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「ん?題名がない?まさかこれって……」パラッ


フーパ「この筆跡……間違いない!これは爺さんの日記だ!」


ディアンシー「まぁ!」

エーフィ「やっぱりそうでしたか!題名もないし、おじいちゃんに中身を読んではいけないと言われていたのでもしやと思ったんです」

フーパ「そうか、爺さんが書いてたのはこれだったのか。最初の日付は……俺が来て三ヶ月後だ」

『◯月△日
フーパが来てはや三ヶ月。時の流れとは早いものだ。かつては時間がゆっくりと進んでいたのに、フーパが来てくれてからはあっという間に時間が過ぎてしまう。毎日の楽しい出来事を忘れぬよう何十年かぶりに日記を付けることにした。』

フーパ「……ははっ」

『△月△日
今日はフーパと一緒に畑仕事をした。久しぶりの草刈りは体に堪えた。フーパは疲れた儂に気を遣って不思議な輪っかで草刈りの得意そうな人を連れてきてくれた。長く生きてきたがこのような体験は初めてだった。気の良い人で瞬きする間に草刈りを終わらせてくれた。フーパも疲れているだろうに最後まで畑仕事を手伝ってくれてとても嬉しかった。』

フーパ「……」パラッ

『×月◯日
フーパは字を読むことが難しいそうだ。それならと絵本を持ってきた。嫌がるかと思ったが素直に読んでくれた。これから読み書きが出来るようになれば将来にも困らないだろう。』

フーパ「将来って……しかも俺のことばっか書いてるな……」パラッ

フーパ(あっ!)


『フーパはどうやら千人の願いを三つ叶える仕事をしているらしい。以前、期限はあるのかと聞いてみたら特にないと言っていた。しかしツボから解放されたがっているため早く願いを決めねばなるまい。本当はずっとここにいてほしいが、あの子のためだ。』

『フーパが解放されるには儂が願いを三つ言うほかないそうだ。ならば』

フーパ「願いのことが書いてある!」

ディアンシー「本当ですか!」

パラッ
 ▼ 328 ジョン@チリソース 26/01/04 23:59:47 ID:P71sHPKY [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


『儂の願いはただ一つ。フーパの幸せだ。』


フーパ「……!!」


『儂はもう十分幸せをもらった。孤独だった儂を救ってくれたのはフーパだ。フーパのおかげで村の人達とも繋がりを持てた。フーパと過ごした日々はかけがえのない宝物。不安や恐怖に脅かされることなく、健やかに生きてほしい。それが最後の願いだ。明日、伝えようと思う。』


フーパ「は……はは……ははっ……最後の願いが……俺の幸せって……」

ディアンシー(フーパ……)

フーパ「バカだな爺さん……俺の……ために……こんな……願うなら自分の幸せだろ……なのに……なのに……」

フーパ(爺さん……)


ディアンシー「エーフィさんのお祖父様は、この日記をフーパに渡したかったのですね」

エーフィ「はい。祖父は『行方が分からなくとも同じ場所にいればいつか必ず再び巡り会える』と……そう言ってずっとこの家に住んでいました。ですが三年前に病に倒れまして……私が祖父の意志を引き継いだんです」

ディアンシー「そうだったのですね……この家を守るために!」

エーフィ「はい!」


『本当にいいのかい?』

『任せといて。おじいちゃんの願いはあたしが絶対叶えるわ!』

『でもいつになるか分からないよ。それこそ何年……何十年先になるか』

『その時はその時になったら考えるわ!ここで諦めたら誰がその魔神……?に渡すのよ!』

『ハッハッハッ……やはり私の孫娘だ』

『だからおじいちゃん安心してちょうだい。病気になんて負けちゃダメよ!』

『ありがとう……エーフィ……』


エーフィ(約束守ったからね。だからおじいちゃんも約束……守ってよね……)
 ▼ 329 ビヨン@バコウのみ 26/01/05 00:15:31 ID:onO25UZY [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「……ありがとうございました。おかげで爺さんの願いを知ることが出来ました」

エーフィ「私も貴方に渡すことが出来てよかったです。あ、この家なんですけど……」

フーパ「あぁいや、返さなくていいです。ここにあれば。まだやることが残ってるし……俺にはこの日記があれば十分です」

エーフィ「そうですか。ああよかった〜!引っ越さないといけないと思って焦っちゃいました〜!」

フーパ「ハハハ……俺達は旅を続けます。実は1000人目が……」

ディアンシー「私なんです」

エーフィ「まぁ!それでご一緒に!てっきり恋人かと」

フーパ「え゛っ!いや違いま……」

ディアンシー「」ニコニコ

フーパ「何か言えよ!///」

エーフィ(あらあら……フフフフ♪)

フーパ「ちなみにお祖父さんの名前を聞いても?」

エーフィ「ブラッキーです」

フーパ(途中でアイツかと思ったけど違ったか……アイツはブラッキーには進化したくないって言ってたしな)

ディアンシー「今日はありがとうございました。エーフィさん、お元気で!」

エーフィ「お二人もお元気で!ああそれと!」

フーパ・ディアンシー「「え?」」
 ▼ 330 ーディン@かたっぽピアス 26/01/05 00:21:01 ID:onO25UZY [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


フーパ「家の近くのこの辺りだって言ってたけど……」キョロキョロ

フーパ「あっ!あった!あそこだ!」

ディアンシー「はい!」

フーパ「ここだ、爺さんの墓。名前が刻まれてる」

ディアンシー「よかったです……本当に」

フーパ「感謝しなきゃな……」カランッ

ルルルル...

フーパ「よっと」スポッ

ディアンシー「それは?」

フーパ「ハバンの実。爺さんの好物だからな」ソッ...


フーパ(……爺さん。今まで忘れててごめん。あの時家族だって言ってくれたことも……俺の幸せを願ってくれたことも本当は嬉しかったんだよ……)

フーパ(ありがとう爺さん……)

ディアンシー(どうか安らかにお眠り下さい……)

フーパ「……」

ディアンシー「……」


フーパ「……さてと」



フーパ「行くか!」

ディアンシー「はい!」
 ▼ 331 ャノビー@ピンクのカナリィぬい2 26/01/05 00:32:54 ID:onO25UZY [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダダダダダダ...

サンダース「エーフィ!エーフィィィィィィ!」バ-ン!

エーフィ「あらあなた!どうしたの?お仕事早かったのね」

サンダース「き……キミのお祖父さんが!」

エーフィ「お、おじいちゃんが!?まだ入院中なのに……何かあったの!?」

サンダース「それが……か、回復してきたって!!」

エーフィ「本当!!」

サンダース「一刻も早くキミに知らせたくてね!光の速さで走ってきたのさ!!」

エーフィ「やだもうあなたったら!」バシン!

サンダース「イタッ!こ、こんな細い前足のどこにこんな力が……」

エーフィ「この前病状が悪化してたからすごく心配してたのよ!不思議なこともあるのね!!」

サンダース「ああ!よかったよかった……クンクン……あれ?紅茶の匂い?」

エーフィ「お客さんが来たのよ。72年前のね」

サンダース「な、ななじゅう……?」
 ▼ 332 ガジガルデ@でんせつのメモ1 26/01/10 14:05:56 ID:ILOg6RKA [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
フーパ「ありがとな。結局墓参りまで付き合ってもらっちゃってさ」

ディアンシー「大丈夫です。ついていくと決めたのは私の意思ですもの。それにあなたの大切な人は私にとっても大切な人ですから」

フーパ「そう言われると何か照れ臭いな……」

ディアンシー「ふふっ♪」

フーパ「さぁ、次は俺がお前の願いを叶える番だ」

ディアンシー「!」ピタッ

フーパ「願いは残り1つだ。何か思い付いたか?」

ディアンシー「……私の願いを叶えなければあなたは自由になれない……ツボから解放されないんですよね」

フーパ「まあ」

フーパ(な、何か含みのある言い方だな……気のせいか?)

ディアンシー「っ…………ごめんなさい。やっぱり思い付きません……」

フーパ「謝んなくていいって。じゃあまたリングでどっか行こうぜ。最初はそうしてたろ?場所を変えたらいい刺激になって思い付くんじゃないか?」

ディアンシー(……)

ディアンシー「ええ……お願い、します……」

フーパ「よし来た!んじゃ前みたいにランダムに切り替えて……」ルルルル...

シュン! シュン! シュン!

ディアンシー「……」

フーパ「適当なとこで声かけてくれよ」

シュン! シュン! シュン!

ディアンシー「……」

フーパ「?……ちょっと」

ディアンシー「……えっ?あっ!ストップ!」

ピタッ

ディアンシー「ごめんなさい、ボーッとして……」

フーパ「別にいいけど。さてさてどこに繋がったかな……お!山の頂上だ!」

ディアンシー「……」

フーパ「じゃあ行こうぜ!」

ディアンシー「あっ……」

グイッ

フーパ「ほらっ!」

ディアンシー「……!」
 ▼ 333 ョロネコ@コリンクのキバ 26/01/10 14:08:21 ID:ILOg6RKA [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ヒュウウウゥゥ...

ディアンシー「綺麗な景色……」

フーパ「晴れててよかったな。運が良かったら……ああほら!雲見えるぞ!」

ディアンシー「山の頂上は雲より高いと聞きましたが本当なんですね……!初めで見ましたわ!」

フーパ「そりゃよかった」

ディアンシー「前は綺麗な星空が見える夜でしたよね」

フーパ「そういえばそっか。短い時間だったのによく覚えてんな」

ディアンシー「覚えていますわ……あなたと一緒に過ごした時間ですもの」

フーパ「え……?」


ビュウッッッ!


フーパ「うわッ風が……!」

ディアンシー「きゃっ!」ヨロッ

フーパ「おっと!」

ガシッ

ディアンシー「ッ……!」

フーパ「あー、大丈夫?」

ディアンシー「ありがとうございます……」

フーパ「……」

ディアンシー「……」

フーパ(何だこの空気……)

フーパ「あ、ちょ、頂上は風が強いからな」パッ

ディアンシー「……」

フーパ「じゃ、行くか」

ディアンシー「……はい」
 ▼ 334 リデプス@ねっこのカセキ 26/01/10 14:13:21 ID:ILOg6RKA [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


サアアアア...

フーパ「ここは……高原か。空気が澄んでて気持ちいいな」

ディアンシー「はい……とっても」

フーパ「よっと」ゴロン

ディアンシー「……」ポスッ

フーパ「ま、たまにはこういう緑豊かな原っぱで寝転がるのもいいな」

ディアンシー「……ええ、そうですね……」

フーパ「どうした?」

ディアンシー「あっ、いえ……少し考えごとを」

フーパ「考えごとって願いの?別に何でもいいぜ。前の2つはどっちかというと願いってより手段だったからな。最後くらい自分のために使えよ」

ディアンシー(自分のため……)

フーパ「むしろ願いって本来そういうもんだろ?まあ性格的に難しいと思うけど」

ディアンシー「……」

フーパ(何かさっきから反応薄いような気がするなぁ)

フーパ「思い付かないんなら次行ってみようぜ」ムクリ

ディアンシー「は……はい」
 ▼ 335 ズマオウ@カロスエンブレム 26/01/10 23:51:03 ID:ILOg6RKA [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドドドドドドド...

ディアンシー「大きな滝ですね……!!」

フーパ「迫力あるな!!」

ディアンシー「水しぶきが冷たいですー!!」ドドドド

フーパ「えぇ!?何てェ!?滝の音がデカくて聞こえねえ!!」ドドドド

ディアンシー「つ、次に!!行きましょうー!!」ドドドド



ジリジリ...

フーパ「あ゛っっっづゥゥゥゥ〜〜〜……」

ディアンシー「実際の砂漠はこんなにも暑いんですね……」

フーパ「願いって思い……つかねえよな多分」

ディアンシー「……」



ヒュウゥゥゥゥゥ…

フーパ「今度は寒みぃ!!」ガタガタ

ディアンシー「ここは……雪山ですね……」ブルブル

フーパ「暑いとこ行ったからってこりゃちょっと極端だったかな……」

ディアンシー「でも雪が綺麗です……」

フーパ(まあ気に入ってくれたならよかった……)

ディアンシー「次に……行きましょう」

フーパ(え?もう?)

フーパ「わ、分かった」ルルルル...
 ▼ 336 ビヨン@ソルガレオZ 26/01/11 00:00:01 ID:VCBsZN82 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スポッ

フーパ「おっ、今度は暑くもなく寒くもなくちょうどいいんじゃないか?」

ディアンシー「ここは……?」

ワイワイ ガヤガヤ

フーパ「どっかの広場だ。こういうとこなら何か思い付きそうじゃね?」

ディアンシー「え、ええ……」

フーパ「何か店ねえかな〜」フワフワ

ディアンシー(私ったら何をしているんでしょう……こんなことをしても何も変わらないというのに。ただ彼を振り回しているだけ……)

ディアンシー(でも願いを叶え終えたら……私達は……)

フーパ「おい……おい!」

ディアンシー「はっ!あ、はい!」

フーパ「どうした?さっきから静かだな?市場とか祭りを見た時なんかはもっとはしゃいでたのに」

ディアンシー「……」キュッ

ディアンシー「ごめんなさい……」

フーパ「え?何で謝っ……」


ニャオニクス♀「見て!素敵なカップル!お似合いね!」


フーパ「えっ?」

ニャオニクス♂「まるで僕らみたいだねニクスちゃん♡」

ニャオニクス♀「もうニャオくんったら〜♡」


フーパ「ここでもカップルだと思われてる……何でこうも……」

ディアンシー「これは……」

フーパ「うん?何だ?」クルッ


〈ここは恋愛成就の木♡ハートの木が二人の恋を結んでくれます♡ここを訪れたカップルたちに幸あれ♡〉


フーパ「れ、恋愛成就の木!?」

フーパ(しまった!話しながら進んでたから気付かなかった!ってか木をハート型に切っただけだろこれ……)

ニャオニクス♂「さあ僕らも恋愛成就しに行こうニクスちゃん♡」

ニャオニクス♀「そうねニャオくん♡何度でも成就させましょう♡」

フーパ(それいる?)
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