▼  |  全表示51   | <<    前    | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |   ▼   
                  スレ一覧                  
SS

【バレンタインSS】ルリ「……やっぱり、愛情を込めないチョコレートなんて作れそうにないね……あはは……」

 ▼ 1 ちっど◆.jJQDDIcAM 23/01/14 19:10:44 ID:cMCIxe1o [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チラーミィ「ミィ?」

ルリ「あ、ううん、大丈夫、みんなの分は大好きって気持ちをたくさん込めるから。愛情を込めないのはキョウヘイくんの分の話だよ。」

ルリ「これ、試しに作ってみたんだけど……どうしても受け取る相手のことを考えなきゃって思っちゃって。」

チラーミィ「チラミィ?ミィ!チャーミィ!」バンバン


きれい好きのチラーミィにしては珍しく、埃が出そうなほどしっぽで地面を叩いている。……つまり、猛抗議。


ルリ「もう、チラーミィったら……もちろんこれはキョウヘイくんのじゃなくてあなたのだよ、はい。」

チラーミィ「チラミィ♪」パクパク

ルリ(わたしが作るった料理を一番にあげないとすごく怒ること以外はお利口さんなんだけどね……まあ、そこもかわいいんだけど。)

ルリ「ふふっ、どうかな、味見隊長さん。」

チラーミィ「チラーミィ!」


くるっと回っての元気な返事。機嫌は治ったようだ。


ルリ「おいしかった?……よかった、味見ありがとうね。やっぱり愛情たっぷりの方がおいしいに決まってるよね。」

ルリ「キョウヘイくんにも食べてもらいたかったけど……彼女さんがいるのにそんなことしちゃったら……」


言いかけて脳裏に浮かぶのは少し困ったような……嬉しそうな顔をしながら自分に彼女ができたと報告してきた想い人のことだった。


ルリ「……だから……ぐすっ……」

チラーミィ「ミィ?」

ルリ「ごめんね。ちょっと思い出しちゃっただけなの。まだ受け入れられなくって。」

ルリ「パートナーに心配させちゃうなんて、わたしもトレーナーとしてまだまだだね……あはは」
 ▼ 2 ちっど◆.jJQDDIcAM 23/01/14 20:47:57 ID:cMCIxe1o [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
心配そうに見つめるチラーミィを撫でながら、溢れてしまったものを抑えるように少しずつ言葉にしていく。


ルリ「でも、そうだね……恋人ができたらわたしと一緒にいるなんてできないよね。あなたもときどき一緒に遊んでたし、寂しくなっちゃうかな?」

ルリ「……よく考えたら電話だってしてくれなくなっちゃったりとか」


ティロリロリンティロリロリン♪ティロリロリンティロリロリン♪


ルリ「!」

ルリ「電話、誰から……」


ルリ「……『キョウヘイくん』!?なん、で……」


予想外のことに同様しつつも、慌てて連絡に答える。

いつもそうしていたように。


キョウヘイ『もしもし?』

ルリ「もっもしもしキョウヘイくん!?」

キョウヘイ『う、うん……あの、大丈夫?何かあった?』

ルリ「な、何かって……?」

キョウヘイ『いや、その、泣いてるからさ。』

ルリ「あっ……それは、その、さっきまで映画を見ていたからそれで……あはは……」

ルリ(そうだった。わたし泣いてたんだった……)

キョウヘイ『そ、そっか。大丈夫なんだね?』

ルリ「うん。わたしは大丈夫だよ、心配してくれてありがとう。」

キョウヘイ『よかった。えーっと……今からまた観覧車のところで会える?』

ルリ「ええっ!?あ、会えるけど……」

キョウヘイ『じゃあそこで待ってるね!』

ルリ「う、うん……すぐ行くね……」


プツリ


ルリ(……諦めなくちゃいけないのに、どうしよう)

ルリ(あなたからの連絡が嬉しかった。少し前のことなんか忘れちゃうぐらい……)
 ▼ 3 ちっど◆.jJQDDIcAM 23/01/14 22:47:57 ID:cMCIxe1o [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜ライモンシティ〜


キョウヘイ「あ、ルリちゃーん!」

ルリ「あ、もう来てたんだね……ごめんなさい、遅くなっちゃって。」

キョウヘイ「いやいや。それじゃあ乗ろうか。」




ルリ(……まるで何もなかったみたい。本当に、そうだったら嬉しいんだけど。)

ルリ(そもそもなんでキョウヘイくんはわたしと……)

キョウヘイ「ルリちゃーん!早く乗ろう!」

ルリ「う、うん!今行くね!」

ルリ(そうだったよね。いつもなら2人一緒に乗り場まで急いでたもんね。)
 ▼ 4 ツハニー@たまねぎスライス 23/01/14 22:49:52 ID:wWykK1gA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 5 トモシ@かわらのかけら 23/01/14 22:50:10 ID:3iB.p5bI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
せつねえ
 ▼ 6 ちっど◆.jJQDDIcAM 23/01/14 23:06:12 ID:cMCIxe1o [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キョウヘイ「……あ、あのさ……今日は疲れてたりとかする?」

ルリ「えっ?そんなことないけど……どうして?」

キョウヘイ「その、全然喋らないからさ……」

ルリ「あっ……ごめんね。」

キョウヘイ「いや、謝ることでもないんだけどさ……はは……」

ルリ(キョウヘイくんと一緒にいられるのは嬉しいんだけど……顔を見るとまた心がぐちゃぐちゃになっちゃって……)

ルリ「ねぇキョウヘイくん、彼女さんとはうまくいってる?」

キョウヘイ「あ、ああ……まあ、いい感じなんじゃないかな。たぶん。」

ルリ「……そっか。もう、たぶんいい感じなんて……大事にしてあげなきゃダメだよ?」

キョウヘイ「はは……ごめん。」

ルリ(……そうだよね。これは本当に起きていることで……今更変わったりしないよね。)


ルリ「そういえば……わたしと居て大丈夫なの?」

キョウヘイ「大丈夫って何が?」

ルリ「何って……えっと……」


女友達と二人っきりで会ったりしたら彼女の方は嫉妬どころではないんじゃないか。

そもそも自分とのやりとり自体疑われるのではないか。

そんな言葉を思い付いたところで……言いとどまる。


ルリ(……本当はそうするべきってわかってるけど……わたし、それでもあなたと……)

キョウヘイ「ルリちゃん?」

ルリ「あーえーっと、なんでわたしといつも会ってくれるのかなーって……あはは……」

キョウヘイ「そりゃあルリちゃんが観覧車好きだから……」

ルリ「そうじゃなくて、観覧車は抜きにして考えて欲しいんだけど……」

キョウヘイ「なるほど……それはねー。」


キョウヘイ「ルリちゃん、俺といると元気貰えるって、それで仕事も頑張れるって言ってたでしょ?友達の助けになれるなら嬉しいからさ。」


ルリ「……そうなんだね、いつもありがとう。」

キョウヘイ「いえいえ。俺も楽しいしね!」


ルリ(……本当に、優しいね。だからきっと、好きになっちゃうんだろうな。)
 ▼ 7 ちっど◆.jJQDDIcAM 23/01/14 23:20:58 ID:cMCIxe1o [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルリ「今日はありがとう。またね。」

キョウヘイ「うん。じゃーねー!」


ルリ(ああ、やっぱり……あなたにわたしの気持ちを伝えられたらって……そう思っちゃうな。)

ルリ(……それが無理なら、せめてこの時間が永遠に続いてくれれば……今日はありがとう、ってあと何回言えるのかな。)



ルリ(今日はありがとう、か……そうだね……そうだよね……感謝の気持ちなら……)

ルリ(それなら伝えたって……きっと、大丈夫だよね。チラーミィだって心の込もったチョコは喜んでいたし、心を込めないよりずっとおいしくなるはず。)


道が定まってしまえばその後は早かった。彼女は……ルリは料理が趣味であり、その研究にも熱心であったからである。


ルリ「こうなったらやることは1つ、だよね……!」
 ▼ 8 ちっど◆.jJQDDIcAM 23/01/15 12:41:22 ID:L/XEOUnc [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルリ「うーん、どれにしようかな〜?」

チラーミィ「ミィ?」

ルリ「チラーミィも気になる?研究のためにちょっと色々チョコレートを買ってみたんだ。キョウヘイくんに食べてもらって好みを調べようって思って。」

ルリ「もちろん直接聞いてもいいけどせっかくなら楽しみたいっていうか……」

チラーミィ「……。」モグモグ

ルリ「……お話の途中なのに、もう……でもそうだね、せっかくだからあなたが選んだのを最初に試してみようかな。」


ルリ「あっこら!全部食べちゃダメだよ!」

チラーミィ「ミィ!?チラーミィ……」シュン

ルリ「食べたいのはわかるけどわたしとキョウヘイくんの分も必要だし、食べ過ぎはよくないからね。今日はこれでおしまい!」
 ▼ 9 ちっど◆.jJQDDIcAM 23/01/15 22:05:07 ID:L/XEOUnc [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ルリ「キョウヘイくん、今日はチョコレートを持ってきたんだけど一緒に食べない?」

キョウヘイ「え、いいの?じゃあありがたくいただこうかな。……うん、おいしい。」

ルリ「やっぱりシンプルなミルクチョコレートはおいしいよね。」

キョウヘイ「いやー今日ちょっと頭を使ったから甘いもの欲しかったところなんだよね、ありがとう!」

ルリ「そ、そうなの?ふふ、役に立ててよかった……ちなみにどんなことをしてたの?」

キョウヘイ「彼女の勉強に付き合ってたんだよねー。俺もそんなにできるわけじゃないんだけど……」

ルリ「……そっか。頑張ってね。」

キョウヘイ「はは、まあできないなりにやってみるよ。」

ルリ「そうだね。きっと、キョウヘイくんが教えてくれるだけで……その子も嬉しいはずだから。」

キョウヘイ「そう言われるとちょっと自信出てきたかも!またまたありがとうだね!」

ルリ「あはは……」
 ▼ 10 オガラス@メガイカリ 23/01/16 02:28:31 ID:ZjJgXqis NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 11 ちっど◆.jJQDDIcAM 23/01/17 01:19:38 ID:uVOg4hVg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルリ「ねぇチラーミィ、キョウヘイくんがわたしに2回もありがとうって……えへへ。」

ルリ「そうだよね。一緒にいるって友達でもできることだし、キョウヘイくんが幸せならわたしもその方が嬉しいし。」

チラーミィ「……。」モグモグ

ルリ「もう、また……うん、明日はいちごチョコにしよっか。チーゴもいいけどこのかわいいいちごの色がいいと思うんだよね。」

ルリ「でもやっぱり食べ過ぎはよくないから明日はいつもより多めに運動だよ!本番も近いし体がなまらないようにしないと。明日から頑張ろうね!」


売出し中のポケドル……ポケモンと一緒に活動するアイドル、ルッコとして活動するルリは今年、バレンタインデー当日の生放送に出演することになっていた。

披露するのはもちろん、持ち歌の『ハートスイーツください』。チョコレートを渡したい恥ずかしがり屋な女の子。恥ずかしさの余り相手から貰ってしまいたいとすら思うような……そんな気持ちを表した歌である。


チラーミィ「……。」スンッ

ルリ「こんなときだけ分からないふりしても無駄だよ。あなたが賢いってこと知ってるんだからね?」

ルリ「それに……あなただってかわいく踊りたいでしょ?」

チラーミィ「……。」


しばし沈黙。一匹と一人、見つめ合う。


ルリ「……わかったら今日はおしまい。いい?」

チラーミィ「……ミィ」

ルリ「うん、いい子いい子。なでなでしてあげるからね〜♪うふふ……」
  ▲  |  全表示51   | <<    前    | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |  ▲      
                  スレ一覧                  
荒らしや削除されたレスには反応しないでください。
書込エラーが毎回起きる方はこちらからID発行申請をお願いします。(リンク先は初回訪問云々ありますがこの部分は無視して下さい)

. 書き込み前に、利用規約を確認して下さい。
レス番のリンクをクリックで返信が出来ます。
その他にも色々な機能があるので詳しくは、掲示板の機能を確認して下さい。
荒らしや煽りはスルーして下さい。荒らしに反応している人も荒らし同様対処します。




面白いスレはネタ投稿お願いします!
(消えた画像の復旧依頼は、問い合わせフォームからお願いします。)
スレ名とURLをコピー(クリックした時点でコピーされます。)
新着レス▼