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SS

ルクシオ「気が付いたらシンオウ半周してたんだが……」

 ▼ 1 1◆J44kAZeDOM 15/11/04 19:49:55 ID:sp7TIKqo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
前スレ

http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=141983

アカリたちがトバリを出発した所からです。
 ▼ 903 1◆J44kAZeDOM 16/02/17 23:14:58 ID:Y79CLPjU [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
2本のしっぽ。

2匹のポケモン。

ぶつかり合って、衝撃音が鳴り響く。

普通にすれば単体攻撃の雷パンチ、しかし、エテボースが行う事で、それは2匹同時に攻撃する事を可能にしていた。

アカリ「エンペルトっ!」

アキラ「ちっ、火炎車!」

電気の攻撃が苦手なエンペルトは、たたらを踏む。

しかし、ゴウカザルは耐え凌ぎ、その身に炎をまとった。

アキラ「ぶちかませっ!」

デンジ「とっておきで迎え撃て!」
 ▼ 904 1◆J44kAZeDOM 16/02/17 23:25:53 ID:Y79CLPjU [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
とっておき。

全ての技を出して、初めて出せる技。

アカリ「雷パンチ、タネ爆弾、穴を掘る……か」

アカリ「エンペルト、今は休んでっ! 体力を蓄えるの!」

アキラ「……ゴウカザル、行くぞ! インファイト!」

デンジ「押し切れっ!」

アキラ「行けっ!」

技と技がぶつかり合う。

その力が、激しく交錯する。

エンペルト(……私、今は入れそうにないな)

その2匹の鬼気迫る表情を見ながら、エンペルトは、束の間の休息を取っていた。

アカリ「タイミングを見計らって、冷凍ビーム行くよ」

アキラ「任せた」
 ▼ 905 1◆J44kAZeDOM 16/02/17 23:33:15 ID:Y79CLPjU [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポケモンの技、特に物理技は、永続的に続く物は少ない。

疲労が表層化し、いづれその動きを止めざるを得ないのだ。

アキラ(……かと言って今引いたらやられる……。向こうが止まるのを待つしかない)

アカリ「ゴウカザルが身を引いたら行くよ、エンペルト」

エンペルト『了解』

ゴウカザルとエテボースは、まだ打ち合いを続けている。

アキラは、その素早い動きを必死に目で追う。

アキラ(クソッ、あのエテボース、体力底なしかよ)

アキラ(体力よりPPのが先に尽きそうってか……インファイトの耐久力ダウンで、向こうが疲れるより先にこっちが負けるんじゃ……)

アキラ「アカリ、このままじゃ持たない。そのまま冷凍ビーム突っ込んでくれ」

アカリ「え、でも……ゴウカザルに当たるかも……」

アキラ「しーんぱいすんな。俺に考えがある」
 ▼ 906 日はここまで◆J44kAZeDOM 16/02/17 23:38:46 ID:Y79CLPjU [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アキラ「ゴウカザル! そのまま炎をまとえ! 氷に耐え切るぞ!」

アカリ「あっ、なるほど。エンペルト、冷凍ビーム!」

デンジ「なっ」

アキラ「そのままぶちかませっ! 火炎車っ!」

まとった炎は、エテボースを怯ませるには充分だった。

そして、そこに生まれた隙を狙って、エンペルトが冷凍ビームを叩き込む。

エテボースは、その直後に受けた火炎車のダメージも相まって、崩れ落ちた。
 ▼ 907 カンプー@ヤミラミナイト 16/02/18 00:37:50 ID:TjeqA56E NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 908 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 20:13:58 ID:9GLh7Nck [1/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
デンジ「戻れ、エテボース」

デンジ「……なかなか追い詰められてきたな」

デンジ「……面白くなって来た」

デンジ「頼んだぞ、エレキブルっ!」

アカリ「……エレキブルか。きついな」

アキラ「なるべく俺が削る。アカリ、またかく乱頼む」

アカリ「うん!」

アカリ「アクアジェット!」

アキラ「エレキブルの動きを見極めろ!」

デンジ「地震!」
 ▼ 909 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 20:18:17 ID:9GLh7Nck [2/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アキラ「なっ」

アカリ「ウソでしょ?!」

地震は地面タイプの技。

鋼タイプを含むエンペルトにも、炎タイプを含むゴウカザルにも、効果は抜群。

アカリ「電気タイプなのに……地震」

アキラ「ゴウカザルっ! 飛び上がれ!」

アカリ「エンペルトも上よっ!」

咄嗟に回避の指示を出す2人。

しかし、それすらも、デンジの予想通り。

そして、その直後、落下の勢いを利用して攻撃する所まで読み切っていた。

デンジ「ダブル雷パンチ!」
 ▼ 910 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 20:23:51 ID:9GLh7Nck [3/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
落下の勢いは、重力加速度に従ってどんどん速くなって行く。

そこを、全力を込めた拳で撃ち抜かれたらどうなるか。

その素早さは、そのまま、自らを襲う刃となる。

もちろん、並大抵の力で出来る所為ではない。

エレキブルの力は、その衝撃に耐えうる物だった。

アカリ「エンペルトっ!」

アキラ「ゴウカザル大丈夫かっ!」

悲鳴にも似た叫びがあがる。

デンジは、思わず立ち上がって、指示を出した。

デンジ「地震だっ!」
 ▼ 911 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 20:29:58 ID:9GLh7Nck [4/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エンペルトとゴウカザルが地に落ちる。

そこを、猛烈な揺れが襲う。

無抵抗なままその揺れに巻き込まれ、あっという間に力尽きた。

アカリ「つ、強い……」

アキラ「エレキブル……デンジさんの本懐、か」

デンジ「さて、戦闘不能だな。どうした? もっと俺を楽しませてくれ!」

そう言ったデンジの目は、2人の腕に注がれている。

しかし、2人は、その事には気付かない。

アカリ「地震対策は余裕だよね。あんたのドータクン、浮遊だし」

アキラ「まあな。って事は、アカリは……」

アカリ「もちろん。ロトム、任せたよ!」

アキラ「じゃあ、頼んだドータクン!」
 ▼ 912 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 20:45:14 ID:9GLh7Nck [5/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
デンジ「ヒートロトムに、ドータクンか」

デンジ「エレキブル、ロトムに岩石封じ!」

アキラ「ドータクン! 鉄壁で攻撃に備えろ!」

アカリ「ロトム、怪しい風!」

エレキブルが、岩の塊を生み出し、ロトムめがけて投げつける。

その岩は、ロトムの体の自由を奪う。

が、それをロトムは暴風で吹き飛ばし、笑って見せる。

アカリ「ナイスロトム! 今度こそ決めちゃって! 怪しい風!」

アキラ「神通力でサポートだっ!」

デンジ「ドータクンに炎のパンチ!」

エレキブルは、その体を俊敏に動かし、ドータクンに殴りかかる。

その拳に、炎をまとって。

ロトムの攻撃、そして、ドータクンの攻撃を物ともせずに。
 ▼ 913 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 20:53:20 ID:9GLh7Nck [6/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その拳は、ドータクンを吹き飛ばした。

だが。

アキラ「ドータクン、まだ大丈夫だな?」

ドータクンも頷くように体を上下に揺する。

アカリ「やっぱ、あんたのドータクンおかしいって。耐久力の鬼!」

アキラ「鉄壁ってすげえよな」

デンジ「さすがの耐久力だな。それでこそ突破のしがいがあるって物だ!」

アカリ「ロトム! 決めに行こう! オーバー……」

デンジ「させるか! 岩石封じだっ!」

石の塊。

ヒートの姿のロトムには、効果抜群だ。

その攻撃は、致命的な物になる。

アカリ「ロトム避けてっ!」
 ▼ 914 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 21:02:29 ID:9GLh7Nck [7/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロトムは、攻撃をすんでの所でかわす。

いや、かわしきれず、攻撃はロトムをかすった。

アカリ「ロトムっ!」

デンジ「ドータクンに炎のパンチ!」

アキラ「鉄壁で受け止めろっ!」

エレキブルは、炎をまとった拳をドータクンに叩き込む。

ドータクンは、その身の硬さを増して、攻撃に備えた。

衝撃がアカリの髪を揺らす。

アキラ「なんつー威力……」

デンジ「何度でも! ドータクンに炎のパンチをぶちかませっ!」

アキラ「神通力で動きを止めろっ!」

アカリ「ロトムも怪しい風でエレキブルを止めてっ!」
 ▼ 915 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 21:12:28 ID:9GLh7Nck [8/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドータクンは、それでも効果抜群の一撃を耐えきる。

ロトムの攻撃も相まって、エレキブルは、その攻撃の手を止めた。

その頃には、しかし、さしものドータクンの体も、傷付き、しかも、火傷状態になっていた。

アキラ「ドータクン大丈夫かっ!」

アカリ「どう見ても大丈夫じゃないよ! アキラ、あんた最後の1匹なんだよね?」

アキラ「……」

アキラは、かばんに視線を落とす。

その視線に浮かぶ惑いに、アカリには気付くヒマもない。

アカリ「あーもう! ロトム、さすがに倒しきれるでしょ! オーバーヒートっ!」

デンジ「岩石封じっ!」
 ▼ 916 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 21:19:57 ID:9GLh7Nck [9/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「ロトムっ! そのままゴー!」

その炎は、

岩石封じの岩に阻まれ、しかしその熱気をエレキブルに伝えた。

その岩石は、

ロトムの体を見事に封じ込めた。

アキラ「ドータクン! 神通力だっ! 岩をどかせっ!」

アカリ「ロトムっ!」

デンジ「エレキブルっ!」

ロトムは、その岩に体力のほぼ全てを奪われ、エレキブルも蓄積した疲労により、立っているのがやっとと言う程だった。

アカリ「ロトムっ! 大丈夫っ?!」

ロトムは、力なく頷く。

アカリ「……最後の悪あがきっ! 怪しい風よっ!」

デンジ「エレキブル! 岩石封じっ!」

お互いの技は、お互いに相手に届き、お互いにその体力を奪い、そして。

お互いに力尽きた。再び相討ちだった。
 ▼ 917 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 21:24:24 ID:9GLh7Nck [10/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「……お疲れ様、ロトム」

アカリ「たぶん……向こうも最後の1匹、レントラーなんだよね」

アキラ「だろうな」

アカリ「あんたのドータクン、もう、ほとんど何も出来ないよね」

アキラ「ああ。もう持たない」

アカリ「あんた、最後の1匹よね」

アキラ「……ああ」

アカリ「あたしの最後の手持ちもレントラー。レベルはたぶん、負けてる」

アキラ「……」

アカリ「やるっきゃないよね。アキラ、まずはトリックルームでお願い。素早さだけでも、勝たないと」

アキラ「わかった」
 ▼ 918 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 21:29:53 ID:9GLh7Nck [11/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「よろしく頼んだよっ、レントラー!」

デンジ「……こっちも最後の1匹、か。ここまで追い詰められたの、久々だな」

デンジ「そう。これを待っていた! この、血沸き肉躍る、この感覚をっ!」

デンジ「こいつが俺の切り札っ! 行けっ、レントラー!」

アカリ(案の定っ……。でも、やるしかない)

アカリ「レントラー、最後の1匹だよ! こっちも向こうも!」

アカリのレントラー(以下アレン)『わかってる』

アレン(まさか6匹フルで使って来るとはな……)

アカリのレントラーの特性は威嚇。

それに思わず身じろぎしたデンジのレントラーの特性は闘争心。

結果として、双方の特性は互いに打ち消し合う結果となる。
 ▼ 919 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 21:48:10 ID:9GLh7Nck [12/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アキラ「トリックルーム!」

デンジ「させるかっ! ドータクンにかみくだくっ!」

アカリ「レントラー、かばって! スパークよっ!」

ドータクンは、死力を振り絞り、空間を捻じ曲げるだけの力を蓄える。

そこに襲い掛かるデンジのレントラー(以下デレン)をなんとかして食い止めようと走るアレン。

アカリ「行けっ!」

アキラ「ドータクン、踏ん張れっ!」

デンジ「決めろっ!」

3つの激励の声が飛ぶ。

アレン『ドータクン、頼んだぞ!』

ドータクン『ウン……ウグッ』

アレン(ドータクンって、こんな苦しむんだ……)
 ▼ 920 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 21:51:28 ID:9GLh7Nck [13/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いつも澄ました表情のドータクンの顔が、苦悶に歪む。

それが、物珍しかった。

だが、そんな事を考えている場合じゃないと頭を振り、電気をまとう。

そのままデレンにぶつかり、その牙の痛みを感じながら、アレンは振り向いた。

ドータクンが、ニヤリと笑った、ような気がした。

アキラ「行けっ!」

アカリ「ナイスっ!」

アキラ「トリックルーム!」

空間が爆発した。

ここに、トリックルームが完成する。
 ▼ 921 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 21:56:54 ID:9GLh7Nck [14/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アキラ「ドータクン、お疲れ様」

全ての力を使い果たしたのか、はたまた火傷のダメージか、ドータクンは地に落ちた。

それを、ボールの中に戻すアキラ。

アキラ「……俺が使える、ってか俺と戦ってくれるポケモンは、もういない。アカリ、任せた」

アカリ「任されたっ! レントラー、頑張ろうね!」

デンジ「……メガシンカは使わないのか?」

アカリ「え?」

デンジ「その腕、キーストーンを付けているが」

アカリ「あ、これ? まだメガストーンを1つも持ってないんです」

デンジ「なっ……」

その驚愕の表情を見て、アレンは察した。

アレン(もしかして……キーストーン持ってたから、全力で?)

アレン『まあ、何にせよ、俺に全部かかってると。責任重大だな』

デンジ「そうか、それなら仕方ない。レントラー、一気に決めるぞっ!」

デレン『おうよ!』
 ▼ 922 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 22:00:54 ID:9GLh7Nck [15/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「素早さでは今、勝ってる! レントラー、スパークっ!」

デンジ「まあ、もう言葉はいらないな。レントラー、ワイルドボルトっ!」

2匹のレントラーは、その身に電気をまとう。

そして、そのまま相手に向けて走り出す。

ぶつかり合う、その衝撃に、アカリは思わず目を背けた。

トリックルームは、残り3ターン。

アカリ(短期決戦に持ち込みたいけど……無理がある。それなら、今この間に、出来るだけ削り切らなきゃ!)

デンジ「ワイルドボルトっ!」

アカリ「スパークっ!」
 ▼ 923 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 22:07:54 ID:9GLh7Nck [16/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トリックルームの効果で、アレンの方が行動は速い。

それだけでなく、ワイルドボルトには反動がある。それがスパークにはない。

しかし、その分威力も低く収まってしまう。

結局は、同族同士、意地と意地の、力と力のぶつかり合いだ。

アカリ「何度でもっ!」

デンジ「応戦だっ!」

派手なぶつかり合いは、攻撃回数のアレン、一撃のデレンと、均衡を保ったまま、淡々と続く。

アカリ「まずいな……」

デンジ「トリックルームがもうすぐ解除されるからな」

作戦を超えた所で、2匹のレントラーは、互いの持てる力の全てをぶつけ合っていた。

アレン(だが……このままじゃ負ける。クソッ、スパークじゃ火力が……)

デレン『そんな物か? 俺たちを、もっと楽しませてくれ』

アレン『クソッ!』
 ▼ 924 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 22:11:36 ID:9GLh7Nck [17/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「レントラーっ! 頑張って!」

デンジ「最後まで気を抜くなっ!」

アレン(クソッ、打開策は……)

アレン(……いや、思い出せ、この旅を)

アレン(俺が、スパークを覚えた時を!)

――

アカリ「コリンク、体当たり!」

お互いがお互いめがけて走り寄る。

しかしコリンクは、自分自身の考えで、ある行動をとった。

走りながら、技「充電」を使用したのだ。

少しでも相手にダメージを与えようとした結果である。

コリンク「うおおお! スパーク!」

体に電気をまとった体当たりは、そのままスパークへと昇華する。

――
 ▼ 925 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 22:16:13 ID:9GLh7Nck [18/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アレン(そうだ。体当たりに、充電を乗せて、俺はスパークを習得した)

アレン『……充電!』

デレン『そんなヒマあるのかな?』

デンジ「止まった! 今だ! ワイルドボルトっ!」

アカリ「レントラぁぁぁあああああ!」

アカリの叫び声が、アレンの耳に響く。

それに応えて、レントラーの力が、目に見えて増して行くようだった。

アレン『うぉぉおおおおおおお! ワイルド……ボルトぉぉおおおおっ!』

スパークが、さらなる電撃の力を受けて、ワイルドボルトへと昇華する。

2匹のレントラーがぶつかり合い、爆発が発生する。

その衝撃を聞きながら、レントラーの意識は、遠ざかって行った……。
 ▼ 926 1◆J44kAZeDOM 16/02/18 22:18:42 ID:9GLh7Nck [19/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
立ち込める煙の中、アカリは必死に目を凝らす。

アカリ(どうだ……)

煙が徐々に晴れて行き、アカリは、その状況を捉えた。

レントラーが倒れているのが見える。

それを見下ろすレントラーが、ニヤリと笑ったように見えた。

そのレントラーは、



デンジのレントラーだ。



そして。



そのレントラーも。




ふっと糸が切れたように、崩れ落ちた。
 ▼ 927 ルバット@くさのジュエル 16/02/18 22:19:04 ID:9GLh7Nck [20/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はここまでです
 ▼ 928 ルガモス@しんかいのウロコ 16/02/19 01:12:15 ID:vu74oEdM NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 929 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 21:34:05 ID:2dmTD7Vs [1/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

アカリ「……えっと」

アキラ「引き分け……。この場合、どうなるんだ?」

デンジ「お疲れ様、レントラー」

デンジさんが立ち上がって、あたしたちの方に歩いて来る。

デンジ「ありがとう。久々に楽しい勝負だった」

アキラ「それで……こう言う場合、どうなるんですか?」

デンジ「それよりまず、レントラーをボールに戻してやったらどうだ?」

アカリ「あ、そうだ! 戻ってレントラー! ……お疲れ様」

デンジ「……引き分けだ。俺は全力で戦って、お前たちと引き分けた」

デンジ「1つだけ言える事がある。この勝負……」

デンジ「心躍った。俺はずっと待っていたんだ。コウキたち以来の、とてつもない強者との戦いをな」

アキラ「でも……アカリがいなかったら、俺は負けてました。アカリだって、たぶん。2人がかりじゃないとダメだったんです」

デンジ「だが、俺は、ジムリーダーとして規定されているレベル以上のポケモンを、しかも6匹フルで使った」

デンジ「この結果になるとは、正直思わなかった」
 ▼ 930 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 21:34:55 ID:2dmTD7Vs [2/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
デンジ「だから、迷ったら、ジムの規定に定められてる通りでいいんだ」

デンジ「ジムリーダーがその強さを認めたら、ジムバッジを渡していい、と」

アカリ「えっ、じゃあ!」

デンジ「ああ。ビーコンバッジ、受け取ってくれ」

アキラ「いや、でもダメです。俺たちは、まだバッジに足りる実力が……」

アカリ「アキラ! 正論を言うのは構わない。だけど、今はビーコンバッジが必要なの。シンオウを……世界を救うために」

デンジさんに聞こえないように、小声で話す。

アキラも、はっとしたような顔をして、あたしを見詰めた。

その顔が、納得に上書きされていく。

アキラ「わかりました。今は、バッジを受け取ります」

アキラ「だけど……だけど、もっと強くなって、デンジさん、まずはあなたに勝ちます!」

アカリ「あ……気を悪くしないでくださいね? アキラ、コウキ兄ちゃんを目標にしてるから……」

デンジ「ふふっ、そうか。それなら、次戦うのを楽しみにしている。それと、アカリ……だったかな」
 ▼ 931 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 21:35:19 ID:2dmTD7Vs [3/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「あ、はいそうですけど、どうかしました?」

デンジ「これを技マシン代わりにやる。俺のレントラーも気に入ってる物なんだ。もしかしたら、お前のレントラーも気に入るかもな」

そう言って渡されたのは、丸っこい石ころ。

腕の辺りが、ほんのり暖かくなったような気がした。

デンジ「俺が渡すマシンはワイルドボルト。だが、レントラーが、自力で習得してしまった以上、これは必要ないだろうし」

アカリ「ありがとうございます! ……なんだろこれ。あったかい……」

デンジ「あ、そっちのアキラ? には、普通に技マシンをやる。ワイルドボルトだ。と言っても、お前のポケモンでは、誰も覚えられないが……」

アキラ「ありがとうございます」
 ▼ 932 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 21:35:54 ID:2dmTD7Vs [4/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
デンジ「それにしても……メガシンカ、使って欲しかった物だな。まあいい。これで最後のジムバッジだな?」

アキラ「あ、はい」

デンジ「この街を北上して、223番水道を抜けたら、ポケモンリーグはすぐそこだ。今のお前たちなら、満足に戦えるだろうな」

デンジ「ま、頑張れよ」

アキラ「ありがとうございます」

アカリ「頑張ります! それじゃ、行こ、アキラ」

アキラ「ああ。対戦ありがとうございました!」

デンジ「こちらこそ」
 ▼ 933 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 21:39:33 ID:2dmTD7Vs [5/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「ふう……つっかれたぁ」

アキラ「にしても、レントラーが好きな石……ねぇ」

アカリ「なんだろうね、これ。ま、いっか。取りあえず、回復したげなきゃ!」

アキラ「だな」


ポケモンセンター


ヒカリ「お疲れ、どうだった?」

アカリ「お姉ちゃん?! 行ったんじゃなかったの?!」

ヒカリ「いや、さ。2人がまだ持ってない秘伝マシン、あるかもしれないじゃん」

ヒカリ「チャンピオンロードとこの水道で、波乗り、滝登り、岩砕き、ロッククライム、怪力がいるんだけど」
 ▼ 934 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 21:48:15 ID:2dmTD7Vs [6/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「え、そんなに?! アキラ、何持ってる?」

アキラ「えっと……岩砕き、居合切り、霧払い、空を飛ぶ……か」

アカリ「あたしは岩砕き、居合切り、霧払い、波乗り……」

ヒカリ「まあ、そんな事だろうとは思った。足りないのは怪力、ロッククライム、滝登りの3つね」

ヒカリ「はいこれ、秘伝マシン。2人で攻略するのかもしれないけど、それでも、滝登りだけは絶対2人とも自分の手持ちに教えさせた方がいいよ。後、波乗りも」

アキラ「はあ……トリトドンだな、波乗りと滝登りは。それと……」

アカリ「岩砕きはリオルでいいよね。忘れるのは嫌な音で。怪力は……レントラーの雷の牙がいらないかな」

アキラ「ロッククライムはゴウカザルに教えるか」

アカリ「んじゃ、リオルにまねっこしてもらうとしますか!」

アキラ「おい……」

ヒカリ「OK。じゃ、覚えさせて」

アカリ「と、その前に、まだ回復させてないんだよ! 行こ、アキラ!」

アキラ「お前がいきなり話しだすからだよ……」
 ▼ 935 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 21:53:46 ID:2dmTD7Vs [7/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
さあて、もろもろ完了!

ヒカリ「じゃあ、あたしは、サターンと話し合って、プルートがいる場所を割り出して来るね。2人は……一旦ポケモンリーグまで行く?」

あ、そうか。

お姉ちゃんたちは知らないんだ。

だけど……。

レントラー、さすがに言っちゃダメだよね?

お姉ちゃん、リアリストだから、信じてくれるとも思えないし。

アカリ「そのつもり」

ヒカリ「頑張ってね。たぶん、今コウキ君とバトル出来ないだろうけど」

ヒカリ「事件が解決するまでは、だよね? わかってるよ。でも、1回行ったとこなら空を飛ぶで行けるしね」

ヒカリ「うん。頑張ってね。じゃあ、行って来る。フワライド! 空を飛ぶ!」
 ▼ 936 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 21:58:27 ID:2dmTD7Vs [8/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 レントラー

目が覚めたら、アカリたちが話していた。

アキラ「……言わないでよかったのか?」

アカリ「大丈夫。お姉ちゃんも、きっと、気付いてくれるよ。謎の場所の存在に」

アキラ「……今は、その大丈夫にはツッコまない。信じるっきゃないもんな」

アカリ「うん。よし、まずはデンジさんからもらったあの石、レントラーに持たせてみよっと。おいで! レントラー!」

不意にボールから出され、驚く。

なんだ? どうした? ここには、何もないぞ?

って言うか、俺たちは勝てたのか? いや、負けたな。ああそうだ。あいつ、俺にこう言った。

デレン「俺の勝ちだ」

じゃあ、再挑戦なのか。

で、特訓、と。
 ▼ 937 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 22:02:56 ID:2dmTD7Vs [9/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「そういや言ってないな。あたしたち、引き分けだけど、バッジは無事ゲットしたよ!」

な!

引き分け……か。

向こうもワイルドボルトで、あれは反動きついからな。

アカリ「でね。デンジさんから、技マシンの代わりにこんなのもらったんだけど……レントラー、何かわかる?」

見せられた石ころに、俺は、思わず魅入った。

その石に、並々ならぬ力がこもっていて、それが流れ込んで来る。そんな感じだった。

アカリ「あ、気に入ってる。やっぱ間違いなかったんだ。デンジさん。はいこれ、レントラーに……」

アカリは、ヘアゴムを取り、それをちゃちゃっと組み替えて、ネックレスのような物を創りあげた。

アキラ「相変わらずそう言う事には器用だな」

アカリ「これでもあたし、女子だもーん!」
 ▼ 938 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 22:06:00 ID:2dmTD7Vs [10/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アカリ「ま、それはともかく、この石付きのネックレスだよ、レントラー」

ほどいた髪をなびかせながら、アカリは、それを俺の首に巻き付けた。

アカリ「うん、似合ってる! じゃあ、戻って、レントラー」

アカリ「よし、これで準備完了。行こう!」

アキラ「だな」
 ▼ 939 1◆J44kAZeDOM 16/02/19 22:10:08 ID:2dmTD7Vs [11/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 アカリ

アカリ「さて、行きますか、223番水道!」

アカリ「エンペルト! よろしくっ! 波乗りよっ!」

アキラ「トリトドン! お前も頼んだ!」

きっと、この先には、プルートがあたしを……と言うよりは、たぶんだけどロトムを待っていて、

あたしたちは、それと……アルセウスと、戦わなくちゃいけなくなる。

だけど。

アキラの横顔を見詰めて、思う。

アキラとなら……みんなとなら、絶対大丈夫!

アカリ「アキラ、よろしくね、最後まで」

アキラ「……ああ」
 ▼ 940 ニーゴ@ヘルガナイト 16/02/19 22:11:41 ID:2dmTD7Vs [12/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
当スレでの更新は本日で最後となります。

ここまでお読みくださりありがとうございます

続きは次スレ

レントラー「気が付いたらシンオウ1週してたんだが……」

になります

もう少しだけ、お付き合いお願いします
 ▼ 941 コリータ@しろいビードロ 16/02/19 22:13:37 ID:2dmTD7Vs [13/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
また、学生が避けては通れない例のあれが少しずつ迫りつつあるので、更新頻度が少し落ちるかもしれません

ご容赦ください
 ▼ 942 カマル@ギャラドスナイト 16/02/19 23:35:11 ID:2dmTD7Vs [14/14] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
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