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SS

【SS】幸運のタマゴ

 ▼ 1 チャモ@カセキのトリ 23/02/22 20:00:07 ID:XKesj7Ms [1/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
【第一章】はじめての相棒

さながら神経衰弱で裏を向いているトランプの札とでも言うべきだろうか。

ポケモンのタマゴは皆同じ模様と形をしている。

どれをとっても変わらず無機質なその容貌からは、どのような内面を秘めているかは知る由もない。実際にかえしてみるまでは分からないのである。

神経衰弱は一度返した札は皆に見られ、記憶に残るだろう。

ならば、ポケモンのタマゴはどうだろうか。

孵った瞬間を誰も見ていなければ、誰の記憶にも残らない…



「うわぁ…!ポケストップを回したらタマゴが出てきた!」

「ポケモンのタマゴ…初めて見た!」

「暖かい…白くてころんころんしてる…」

「この子が生まれたら…僕の初めての相棒になってくれるのかなあ?」

「そしたら…もうポケモンを持ってないことで馬鹿にされることも二度とないんだね!」

「めっちゃ強く育てて、あいつらを見返してやる…!」

「いつ生まれるんだろ!?明日!?明後日!?100年後!?」

「どんな子が生まれてくるんだろう…意地悪な子は、ちょっと嫌だなあ…」

「どんなニックネームをつけようかなぁ…!」
 ▼ 2 ッソン@アメボトル 23/02/22 20:01:42 ID:.LRArkf2 NGネーム登録 NGID登録 報告
伊勢崎よ
悪いことは言わないから一週間だけbbsから目を離すことを勧める
 ▼ 3 テノ@どくけしのみ 23/02/22 20:01:48 ID:XKesj7Ms [2/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
暗くて狭くて、でもいつかここを出なくてはいけないことは分かっているけれど出たくない。

きっと出てしまったら辛く厳しい現実が待ち受けているから。

だってこんなにも寒いんだもん、嫌だなあ。

狭い中で身体をくねらせるとこぽり、と音がする。

とても暖かかったのに、今ではひどく寒かった。

ゆらゆらと動けば喜びの声が聞こえたのに、つんざくような悲鳴が聞こえた後からは、ずっと静かなままだ。

このまま。

このままずっと、ここで。

終わってしまおうと思った。

望まれていたのに、望まれなくなったから。

なのに。

「ポケストップ回したらポケモンのタマゴが出てきた…!」

お腹の真ん中がひゅん、となった。

誰かが持ち上げたからだ。

見えないのに、そう思った。

そのまま手を滑らせて落としてくれて構わない。

離さないで、優しく受け止めて欲しい。

相反する気持ちがせめぎ合った。

僅かな期待、でも怖い。

「どんな子が生まれてくるんだろ…?」

声の主は誰かは分からない。

けれど、抱えてくれたその手は暖かくて、少し幸せを感じた。
 ▼ 4 トベター@テラピースくさ 23/02/22 20:03:39 ID:I6qkmGRI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
こいつ懲りないな
 ▼ 5 ッシブーン@ゴールドスプレー 23/02/22 20:04:07 ID:oXvkGA/k NGネーム登録 NGID登録 報告
こういうのにはレスしないのがいちばん効く
所詮かまちょのレス乞食だからな
 ▼ 6 ズクモ@ピーピーリカバー 23/02/22 20:04:12 ID:sX5sejVA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
中身当ててやる「アローラロコン」
 ▼ 7 ローラキュウコン@ナモのみ 23/02/22 20:13:45 ID:XKesj7Ms [3/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
『お前まだポケモン持ってないのw?』

『ここの男子でポケモン持ってないのお前だけだぞw?』

『ちょっとやめてよ!だってポケモンと仲良くなれるか分からないんだもん!』

『男のくせに女みたいな性格しちゃってさーwポケモン捕まえられませーん!』

『お世話できまちぇーん!』

『www』


『やめたれやめたれ(笑)こいつにとってはポケモンバトルよりウマ娘(笑)とかプロセカ(笑)とか原神(笑)が楽しいんだよ』

『そっかー。お前萌え豚だもんなw』

『は?違うし普通にゲームとして楽しいからw』

『こいつチビだし萌え豚ゲーやってるしポケモン持ってないしホントナード臭ぇなwww』

『ちょっとやめなよ!』

『やべ!生徒会長の禰󠄀毛だ!逃げろー!』

『パーモット!でんこうそうげき!』

『ヘイwパーモットさん床の隙間の汚れwatch!ww…』

『パモバモパモパモパモパモパモパモ…』

『やべ!あれ食らったら頭がアフロになっちゃう!逃げろー!!』スタタタ



『また助けてくれたんだ…ありがとう、禰󠄀毛』

『きみっていつもいじめっ子のターゲットにされてて大変だね…』

『まあ、いつも禰󠄀毛が助けてくれるから大丈夫』

『あのね、わたしは君の友達だから、君を助けることは構わないけど、わたしも生徒会の仕事があるからいつも助けてあげることはできないの』

『でも、ポケモンは怖いの…』

『大丈夫だよ!ポケモンは君が思ってるほど攻撃的じゃないの。わたしのパーモットは怖くないでしょ?』

『そうだけど…』

『できる!自分を信じて!ほらモンスターボール10コあげるから、これで何か捕まえてきなよ』
 ▼ 8 ミイルカ@ウルトラボール 23/02/22 20:15:46 ID:v/DIfYfM NGネーム登録 NGID登録 報告
パーモットは突然暴走した
僕と禰󠄀毛は死んだ
 ▼ 9 ニリュウ@スペシャルアップ 23/02/22 20:22:22 ID:XKesj7Ms [4/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
パチパチと音がする。

声の主は、自分を大切に抱えて連れ帰ってくれて、柔らかな布で包んでくれたのだろうと思う。

そうして、柔らかなたくさんの声で話しかけるのだ。

君は、どんな姿をしているのかな。

早く出ておいで。

怖くないよ。

一緒に遊ぼう。

ふわふわする。こんな気持ち、ずっと忘れていた。

こんなにも、こんなにも望まれていることが嬉しい。

ふわふわする。ああ、早く会いたい。

「ねえねえ、早く外に出てきて遊ぼうよ」

低く柔らかな声がする。

1番声をかけ続けてくれる、誰かの声。

この声に会いたくて、一生懸命身体をよじった。



「タマゴから孵ったポケモンは、最初に見た動くものを親だと思うって授業でも言ってた…!」

「じゃあ、このタマゴから出てくる子は、きっと僕を親だと思ってくれるよね?」



(腕の中で、ころんころんと動く…)

(早く外に出たいんだね)ヨシヨシ




チャプチャプ…

「お風呂にまで持ってきちゃった…」

「これ、お湯に浸して温めれば、早く生まれたりしないかな?」ナデナデ

「でも、ゆで卵になっちゃいそう…」



「うーん…タマゴが気になって眠れないし、ゲームも集中できない…」

「かといってどこかに置き去りにしたら、児童虐待も同然よね?」

「はぁ…魔法で解決できないものかね」
 ▼ 10 クーン@ケンタロスのけ 23/02/22 20:24:05 ID:g5Rwt0Yc NGネーム登録 NGID登録 報告
石鹸がついた手でタマゴを持ったら落として割れてしまった
中にいたポケモンはグチャグチャになって死んでしまった
僕は泣いた
 ▼ 11 ーフィ@からぶりほけん 23/02/22 20:25:59 ID:EjfUif4. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
何で荒れてるの?
 ▼ 12 ッシブーン@ざいりょうぶくろ 23/02/22 20:27:48 ID:9OPkmzVU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>11
SS界隈の嫌われ者が書いてるから
 ▼ 13 ンパン@タマゴけん 23/02/22 20:32:21 ID:XKesj7Ms [5/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
声の主は、一体だれだろうか。

こんなにも自分を大切にしてくれるんだ。優しい人に違いない。

きっとタマゴからかえった自分を抱きしめて、撫でてくれるだろう…

ああ、早く会いたい。

けれどタマゴは硬い。

思いっきり殴ってみたり、頭突きしてみてもびくともしない。

びくともしない…?



あれ。こんなところに昨日はなかった穴が空いている。

そこから確かな光が漏れている。

外を見ることはできないけれど、希望は見えてきた。

声の主はタマゴの外からずっと声をかけてくれた。

🎶〜🎶〜🎶〜🎶〜🎶

“どうして!?” “ああして!!”も「全部」だいすき!
がいいじゃん!!
みんなみんな笑っちゃえの魂胆(こんたん)で

🎶〜🎶〜🎶〜🎶〜🎶

「あぁもうこんなんじゃ絶対アイドルになれないよ!」

「こんなの…人様に聴かれられる出来じゃない…」

「プロの世界じゃ、妥協は許されないのに…」



ゴロン ゴロン ゴロン

「外に出ようとする力が…だんだん強くなってる…」

「そっか…タマゴの君も頑張ってるんだね…」

「じゃあいずれ親となる僕が、頑張らなくてどうする!」

🎶〜🎶〜🎶〜🎶〜🎶

さぁ、怖くはない、不安はない、私の夢は みんなの願い!
歌唄えばココロ晴れる 大丈夫よ、私は最強!!

🎶〜🎶〜🎶〜🎶〜🎶

「タマゴが…光った!?」

「もしかして僕の歌声に反応したのかな?」

「分からない…けどもっと頑張る!」
 ▼ 14 つばん@ヨロイこうせき 23/02/22 20:33:41 ID:/L7IHU06 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
たった1レスで見破ってるとかもう一周回ってファンだろ
 ▼ 15 ルシェン@ハガネールナイト 23/02/22 20:58:35 ID:n6dUlhoY [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
まるで母の慈愛のように、タマゴを揺らしてあやした。

タマゴがずっしりと重くなるのを感じた。

ポケモンは、タマゴの中から感覚で外の様子を感じ取っているらしい。

そのため、親がタマゴをどれだけ大切にしたかに、生まれるポケモンの人格が関わってくるのだ。

タマゴから孵ったポケモンは、もちろん戦わせなければならない。

そうしなければ、いじめっ子に対抗できない。

だが、今の彼なら、きっとよい親になれるだろう。

世の中にはタマゴから生まれたばかりのポケモンを平気で捨てるトレーナーがいるという。

『何これ個体値ゴミじゃん』

『セビエー!!??可愛くなーい!!』

心ない言葉を吐かれ、深く傷ついたポケモンは野生に帰っても長く生きられない。

殻越しに勇気をくれたタマゴ…命懸けで守ってみせる。

それが責任というものだろう。

タマゴをイースターエッグのように飾り付けようと思ったが、なんだか不謹慎な気がしてやまないのでやめた。



やがてその時はきた。

課題を終わらせて昼寝をとろうとした、その時。

「タマゴ…?もしかして…?」

大切に育てられたタマゴが、内側から強い光を放った。

「もしかしてら…生まれるの?」

タマゴは爆発のような光を放ち、大きく動き始める。

「頑張れ!頑張れ…!」

そして、大きな破裂音と共に、中からポケモンが姿を現した。

「ガァーウ!」

「ははぁ…生まれた…よく頑張ったね」 


黒い縞模様が入った、濃いオレンジ色の毛皮に、逆立った白い鬣、白い体毛に覆われた胸元と尻尾が特徴の犬型ポケモン。

風貌としては狛犬に近い印象である。

人に懐きやすく、忠実な性格で、トレーナーの指示によく従ってくれる。

親であるトレーナーを守るためなら、自分より大きな相手にも果敢に立ち向かう勇敢さも持っている。

タマゴから生まれたのはこいぬポケモン、ガーディであった。
 ▼ 16 ウカザル@ふといホネ 23/02/22 21:11:56 ID:n6dUlhoY [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
生まれたばかりのガーディは外の景色が眩しくて目を覆う。

やがて慣れてきたのか、今度は毛繕いをはじめた。

軽やかに尻尾を振りながら、慕う目つきでこちらを見つめる。

まだ歩くのもままならない様子で、練習が必要だ。

ガーディの頭の殻をとって頭を撫でてやり、思い切り抱きしめた。

全身で温もりを感じながら…

外の世界へようこそ。

まだ小さく幼いガーディが、色々なものに触れて、大きく立派に成長できますように…



学園にて

「お手!」

「ワウ!」

「お座り!」

「ガフ!」

「はい、エサだよ🖤」

「ガーウ!」ガツガツガウガツ



「おうおうこれがうぬの相棒ポケモンか!可愛らしいのう!」

「ははぁ…すっごく、わんだほーい!だね!」

「うわ可愛い!インスタ映えしそう!写真撮らせてよ!」

「俺は興味ねぇ。草食動物が従えるポケモンなどたかが知れているからな」

「もう、いつもそうやって意地悪言うんだから…」

翌日、さっそく学園ではじめての相棒を披露した。

相棒は誇らしげな様子で振る舞う。

みんなには遅れをとったが、ようやくポケモントレーナーとしてデビューできたのだ。



「見ろよあいつ!赤ん坊のガーディ如きでトレーナー気取りだぞ」

「あんなやつ、ボスのポケモンならイチコロですよ」

「へっ!そろそろさんざん俺らに喧嘩を売ってきた罰を与えるか!」

「思い知らせてやろうぜ…?」
 ▼ 17 ギア@ごりごりミネラル 23/02/22 21:31:11 ID:n6dUlhoY [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
少年の名前は伊勢崎柴太。

小さな会社の社長を父親に持つ御曹司で、魔法学園の生徒。

中性的な可愛らしい顔立ちに、小柄な体格で、透明感のあるライトブルーの髪色に、花のような紫色の大きな瞳をもつ美少年。

そして第一の特徴はやはり、頭頂部からぴょこんと生えた犬のような大きな耳と、尻から伸びたもふもふとした尻尾だろうか。

感情に合わせて大きく動く耳と尻尾は、さながら子犬のようで、獣人族に末裔である彼のそれは本物である。

歌、絵、料理と多彩な特技を持ち、男子でありながら小動物のようなルックスで女子人気が高いが、体力がなく男子からは舐められやすい。

果物全般をこよなく愛し、特にいちごやメロンが好きらしい。

幼少期から歌で皆を幸せにするアイドルに憧れており、そのために合唱部に入りボイストレーニングを自主的に通っているほどだ。

性格は至って明るく無邪気で、わがままな末っ子気質。

今までポケモンを持っていないことで皆に馬鹿にされていたが、タマゴを育てて孵化させたことでトレーナーとしてデビューした。

しかし…



「ああもうまたオーディションに落ちた!最悪…」

「がう?」

「このオーディション厳しすぎ…ベストを尽くしたのに…」

今月でアイドルのオーディションに落ちたのは、これで30回目だ。

今まで50回…いや100回は落ちているオーディション。

実力が足りないのか、容姿が足りないのか、覚悟が足りないのか、何かが欠けている自分。

柴太はやがて、自信を、憧れを見失ってしまった。

「もうやだ…やめたい…」

「ガァーウ」

「ガーディ…?」

「がうっ!わふっ!」フリフリ

「ガーディ…元気付けてくれてるの?」

「がぁうっ!」

「…ありがとう」ナデナデ

「ガーディがそんなに言うなら、もっと頑張ってみようかな」
 ▼ 18 ジョン@こぶしのプレート 23/02/22 21:45:52 ID:XKesj7Ms [6/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜第一章 王子様と夢追い歌〜

〜🎶〜🎶〜🎶〜🎶〜

いちごの国の王子様、となりまち娘に恋をした〜🎶
「あの子が欲しい」「あの子ってだあれ?」

家臣たち手柄立てようと、となりまち娘を見つけ出す〜🎶
「連れてきました」「さあ告白を!」

『どうしよう、初めての告白。』
見つめあって見つめあって狙いさだめて、バンっ!


命令!僕を好きになって!『王子様は絶対だ』
運命!それは僕の決定!ほらこっちきて?
「おいで」

ねぇねぇ君を好きになって!『この世界は色づいた』
初めてのI LOVE YOU、君に捧げよう。
『KISS』!

🎶〜🎶〜🎶〜🎶

パチパチパチパチ

「素晴らしい歌声でしたよ。ただ、合否はこの後こちらで決めさせてもらいます」

「はい!今日はありがとうございました!」


柴太は、これを200回以上繰り返してきた。

結果は全て不合格。

プロなんて夢のまた夢。

いつもなら、座り込んで落胆していたことだろう。

だか、今日の柴太は今までより明るい顔をしている。

「ガーディ!今日はなんか合格できそうな気がするんだ!」

「がう!?」

「君がボールの中から、応援してくれたおかげだよ!」

「がぁーう!」

柴太はいつもは憂鬱な結果発表が楽しみであった。
 ▼ 19 ードラ@ヒメリのみ 23/02/22 21:47:28 ID:AUXsNoTQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アイドル中年の乗っ取りは飽きたんか?
 ▼ 20 クシー@くろぼんぐり 23/02/22 21:57:29 ID:XKesj7Ms [7/7] NGネーム登録 NGID登録 報告
やがて、合否メールがきた。

柴太はいつものようにメールを開いた。

これまで100回は開いたメール。

不採用。

これまで200回は開いた手紙。

不採用。

これまで300回は見た内容。

不採用。

不合格、不合格、不合格…

柴太はもはや不採用を恐れることすらなかった。

だって自分にはガーディがいる。

「はぁ…また不合格かよ」

初期の未熟だった自分なら、やけくそになって物に当たり散らしたり、大声で叫んだりしただろう。

一日中不機嫌になって、禰󠄀毛に当たり散らした日もあった。

だが、今はどんな評価も覚悟する。

いや、もはや楽しみである。

「不合格…まった、不がない!?」

「わふっ!?」

柴太は目を凝らして画面を見た。

合格。

次に、シャットダウンしてからもう一度開いて見た。

合格。

最後に思い切り顔を引っ叩いてから見た。





合格。

真っ赤な文字で大きく書かれた下には、お祝いメッセージが添えられている。

きっとガーディのお祝いのおかげだ。

「やったああああぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」
 ▼ 21 ジッチュ@いかりまんじゅう 23/02/22 22:01:41 ID:mmacRpUA [1/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
『今日が悪い日なら、明日はもっといい日にしよう!』

『はぁ…かっこいいなぁ!』


『まあ、アイドルになりたいの?』

『頑張って、あなたならできる!』


『アイドルの綺麗なところだけ見れば、そりゃあ誰だって憧れるでしょうね』
 ▼ 22 ニーブ@マグマブースター 23/02/22 22:10:32 ID:mmacRpUA [2/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
『お前がアイドルにw?』

『夢を叶えたら、どうしてそれが幸せにつながるの?』

『本気なんだね?半端な覚悟で夢を見る奴は地獄を見るよ』

『ふーん、お前がアイドルになったらいじめをやめてやるよ。まあ無理だけどな!』

『泣いて帰ってくんなよ?』

『顔がよくて歌がうまければ、誰でもなれるものじゃない』

『やめとけ、お前のために言っておく』

『君には根性と体力が…足りないねえ』

『アイドルになった後のことは考えているの?』

『普通に働いた方が楽だよ?』

『時には夢ではなく現実を見れるのも必要なんじゃないかい王子様』




思えば大変だった自己PR。

アイドルになる夢を踏み潰したいじめっ子。

アイドルになる覚悟を問いた部活の先輩。

200回以上顔を合わせた面接官。

喉を枯らすまで行った特訓。

全ては、この日のためにあったのだ。

柴太は幼少期からアイドルが大好きで、アイドルと共に育った。

どんな憂鬱も、アイドルに救われてきた。

だから同じことを、誰かにしてあげたかったのだ。
 ▼ 23 レイシア@ポケモンのふえ 23/02/22 22:11:28 ID:mmacRpUA [3/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜アイドル事務所

「所長、このアイドルプロダクションも設立当初から大きく成長しましたね」

「ああ。所属するメンバーも増えた上に、どれも優秀で一生懸命な子ばかりで、年々利益も増加している。君たちの絶え間ない努力のおかげだよ」

「はい、この事務所に勤める者として大変誇り高いです」

「これからもこの調子で頑張ってくれよな」

「はい。精進して努めて参ります。まあ、ただのアイドルプロダクションだけでここまで大きくなれたのかと訊かれれば、嘘を吐かざるを得ない状況に陥りますが」

「おっと、どうかそのことは絶対に口外するなよ。これはあまり公にしてはならないのだが、君が知っている通りこの事務所はただの事務所ではない。まあ、裏で少し危険な研究をしているだけだがな」

「所長。お言葉ですがあなたの謂うプロジェクトは少し過激です」

「まあ、そう言わずに考えてごらん。我々がなんのためにこのプロジェクトを決行したのかを。君は、この月国が3年ほど前に日本と友好関係を築いたのを覚えているかい?」

「魔法と技術を駆使することで、長年をかけて並行世界…いわばウルトラホールを繋ぐ装置が完成した。」

「懐かしいですね。当時はこの事務所の者たちも期待に胸を躍らせて歓声を上げておりました」

「そして世界中から研究者が集い、並行世界をしばらく観測したところ…なんと我々月国に人口も面積も類似している国が見つかったのだ」

「はい、存じ上げております。それが今の日本ですね。あの国はいわゆる並行世界のわが国だと考えられており、対等な関係で友好関係を築けると、天皇陛下もお考えになられたのでしょう」

「全くもってその通りだ。しかし、あの友好条約は果たして意味があったのか?私はそうは思わない。あの国はわが国と全く同じ人口と土地を持ちながら、産業、資源、技術、娯楽…なに一つこの国に優っていないんだ」

「その通りです。月国が何かを提供すればするほど、奴等は欲を張るばかりです」

「そう。奴等はいつだって他人に頼って生きている。だからペットを戦わせるポケモンバトルとかいうもんが連中の間で大人気なんだよ。自分がどれだけ弱くてもできるからな」

「そうですか。そんな腐りきった国…支配しても罪になりませんよね」

「仮にこれを決行する場合、邪魔になる人物がひとりいる。」
 ▼ 24 ロバット@ピカピカだんご 23/02/22 22:12:07 ID:mmacRpUA [4/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
「所長の甥…ああ、あの水色髪の少年ですか」

「そう。私の可愛い甥にして、この事務所の売れっ子アイドル、伊勢崎柴太だよ」

「ええ。彼の容姿は高級感と美しさを感じます」

「試験として一時的に日本に送ったんだ。友好の証としてわが国が誇るアイドルを贈ります、とね」

「ええ、そのような企画が過去にございましたね」

「あの企画でわたしが知りたかったのは伊勢崎柴太がどれだけ世間で通用する実力を持っているかではない。あの国の民がどれだけ低脳かだ」

「そうだったのですか」

「この国ではまあせいぜい新人に毛が生えた程度の実力しかない柴太が…なんと向こうの世界ではあっという間に人気者になったのさ」

「あの程度の実力で国中の人々を虜にする…あの国の民はどれだけ偶像崇拝が好きなのですか」

「まあ、彼は歌うことで魔法を放つ魔法使いでもあるからな。現に通っている魔法学園で素晴らしい成績を残している」

「お言葉ですが所長。彼は未成年です。学業と芸能活動の両立は、やがて厳しくなると思われます」

「分かっているさ。経営者たるもの、常に先の先を読んで行動する。基本だろう?」

「その通りですが、所長、彼は最近ポケモントレーナーを始めたそうです。プロジェクトを知ったとき、反逆されかねません」

「ああ、構わんよ。小柄で体力がない奴が育てられるポケモンなんぞたかが知れてる。トレーナー共々魔法で●せるさ」

「所長。相手も魔法使いであることをお忘れなく」

「彼が扱う魔法など、赤ん坊のポケモンと同レベル。それにどうして私が可愛い甥を魔法で●しなきゃならないんだい?一応彼は氷属性の魔法を使えるが、彼の魔法はひたすら味方の火力増強などのサポートばかり。人に頼ってばかりで、いつまでも甘えん坊だよあいつは」

「はっきり言って甥は頭がいいと思わない。日本からくだらない玩具を大量に持ち帰ってきたからな。やれすとぷりだプロセカだスプラだスパイファミリーだ…くっだらねぇゴミに夢中になってやがる。おまけに家が金持ちであることを鼻にかけ、自分を本物の王子だと思っているとな」

「まあ、あんなものに夢中になるほど頭がよろしくないのであれば、我々の計画など何一つ理解できないでしょうね」

「というわけだ。柴太は頭も良くなければ運動神経もない。おまけに使役するポケモンまで悲しいほどに弱いのだ。」

「実の甥にこんなことを言うのも気が引けるが…柴太はオタクで低身長でナード。はっきり言って世間では不必要な人間だ」

「私は綺麗事が嫌いだ。世の中にはいなくなってもいい人間は少なからずいるんだ。まだ柴太は容姿と財産があるからいいとして」

「オタク。低身長。ナード。不細工。田舎者。これらが当てはまる人間は、子孫を残す資格の優先順位は低い。こんな奴が生きるために消費される資源だとか食糧は、もったいないと思わないかい?」

「はい、その通りです。」

「人間社会は自然界と比べて甘すぎる。自然界では淘汰されるような個体をお情けで保護し生かす。はっきり言って無駄が多い。特に最近はな。柴太は性根が甘ちゃんだし、昔の厳しい時代に生まれていたらやがて自●していただろうな」

「そうですね。彼が現代社会にもまれながら、歯を食いしばって前向きに生きる姿が想像できません」

「だから連中は何でもかんでもポケモンバトルで解決したがるんだよ。頑張るのは自分ではなくポケモンだからな」
 ▼ 25 ドゼルガ@ダイマックスB 23/02/22 22:17:14 ID:mmacRpUA [5/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
「所長。お言葉ですが、伊勢崎柴太が一生懸命努力してオーディション合格を勝ち取ったのは事実です」

「やはり、そろそろ君もそう考えるようになってきたか…ではこれを見てくれ」



「さあ、脱ぎなさい…」

 はるか
「春 佳ちゃんの陰毛はツルツルで確定★」グイッグイッ

「あそこも丸見えだよ🖤もう少し下を移しても…」グイッグイッ

「ガーディが起きちゃうから、静かにね」チュパチュパ

「おませさんですなぁ」グイッグイッ



「これはとあるアダルトサイトに投稿された動画だ」

「顔は完全には分からないが、顔と声が完全に伊勢崎柴太だろう?」

「はい。水色の髪に紫色の瞳、可愛らしい顔、おまけに犬耳と尻尾まで、完全に伊勢崎柴太の特徴と一致します」

「彼のアイドルに対する態度は、(表向きは一生懸命でも)少々過激だと思わないかい?」

「はい。思います…」

「彼の合格を認めたのは私だが、はっきり言って彼のことはクビにしたい。派手な遊びが激しいからね。うちでアイドルをするなら、財布扱いされる覚悟もしてほしいものだがね」

??「長年私に付き添ってきた君なら分かると思うが…君はこの世の人間の価値が平等だと思うかい?」

??「いいえ。思いません」

??「そうか。ならば聞かせてもらおう。どんな人間が不必要だと思う?」

??「まずは低身長であったり体力のない男性は男性として認められないので削除して構いません」

??「それから成人して尚アニメやゲーム、漫画などのくだらない虚構に夢中になっている者も必要ありません」

??「全くもってその通りだ。さすがは私の秘書。」

??「人は二つにわかれる。与えるものと奪うものだ……!」

??「わたしは与える存在になりたい」

??「所長には頭が上がりません」

??「1つしか無いものは分けあえない。分けあえないものは奪い合う。奪い合えば足りなくなる」

??「争わず 奪い合わずに 美しく生きていくには 命の数を減らすしかない」
 ▼ 26 ンキー@みどりのプレート 23/02/22 22:18:18 ID:mmacRpUA [6/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
〜回想シーン〜

中学時代の伊勢崎柴太

柴太「あのさ、掃除の仕方が雑。やり直し」

  「は?なんでテメェに命令されなきゃいけないんだよ」

柴太「ここでは俺がルール。俺が一番偉いんだよゴミカス庶民」

  「なんだお前…」

柴太「お前じゃないよね?貴方様だよね?」

  「おい柴太!人に暴言を吐くんじゃない!」

柴太「ちっ。なんで俺が怒られるんだよ」

〜〜〜〜〜〜

柴太「俺より先に食べるな、ゴミ」

  「は?お前に何の権限があるんだよ」

柴太「俺様より先に食事を取るのは、俺様に失礼だろ」

  「てめぇあんま調子乗ってっと…」


家が金持ちで、顔がよくて、絵も歌も料理も得意で…


生まれつきあらゆることに秀でていた俺は、周りの人間がゴミカスにしか見えなかった。


パパとママは、俺を花よ蝶よと甘やかした。


俺はわがまま放題に育ったから、我慢や忍耐なんてできなかった。


ゴミカスとの上手な関わり方が分からなくて、俺は仲間がいなくなった。


二人組をつくるときにはいつも余ったし、いじめられたときも誰も助けてくれなかった。


そんな俺を、いつまでも友達として認めてくれたのが、禰󠄀毛だった。


だけど俺はいつしか、禰󠄀毛とも関わらなくなってしまった…
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