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大きくため息を吐いたのは、パティスリー『ムクロジ』の店長にしてセルクルジムリーダーのカエデである。
「お腹周りにお肉がたっぷり纏わりついちゃってますね…」
鏡の中心には彼女のお腹が映っている。
かつてあったくびれは贅肉に埋もれ、現在では丸々としたラインを形成している。その様はまるで鏡餅のようだ。
視界を真下に移すと、両胸よりもお腹の方がぽっこりと前に突き出ているのが嫌でも認識できる。
「こんなものはお菓子の材料にしちゃいたいです〜!」
そう言いながらカエデはお菓子の生地をこねるように自分のお腹を揉み始めた。以前は指で摘んでいたのだが、最近では手のひら全体で鷲掴みにしても溢れるようになってしまった。
多くが皮下脂肪で形成されているお腹はマシュマロのように形を変える。
「まあ、そんなこと出来るほど世の中甘くないですけど」
しかし両手を離すと、無情にもお腹は元の形状へと戻った。マシュマロのようにちぎったりすることなど不可能なのだ。
「……」
カエデは改めて自分の体型をチェックした。彼女の悩みはお腹だけではない。
脚は大根のように太くなり、太ももの隙間も無くなっている。お尻はだらしなく横に広がり、腕は動かすとふるふる揺れ、丸くなった顔はなんとか二重顎を作らないというラインで踏ん張っている。
胸も少し大きくなったものの、身体全体が太っているため巨乳と言うよりはデブの胸という印象を持たせている。加えてクーパー靭帯が支えきれなくなったのか、産後に授乳を終えた女性のように垂れてしまった。
「ってもうこんな時間…早く着替えないと」
カエデはそう言って服を手に取った。