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【SS】青色なキミとぼくの夢の話

 ▼ 1 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/16 10:25:07 ID:GyXITT1g [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


「キミにきめた!」


そういって彼女がぼくを抱上げて笑った日、彼女はぼくの一番大切なものになった。
白い手袋越しにぼくに触れた手は柔らかくて優しくて、大きかった。


「ふむ、みずのポケモン、ゼニガメにきめるのじゃな?」

「うん! ありがとう、博士! よろしくね、ゼニガメ!」


栗色の長い髪の毛、黒いワンピース。
くりくりした目とふっくらした頬が可愛らしい女の子。
天使って、会ったことないけど、きっとこういう子のことを言うんだろう。


「えーと、こんにちは! わたし、ブルーっていうの!よろしくね、ゼニガメ!」


ブルー、という彼女の名前と、青色の体のぼくはピッタリの相棒のように思えた。
ぼくに向けた無邪気な笑顔を見た時、これから先彼女のすぐそばで一緒に歩いて行けることがひたすらに嬉しかった。
 ▼ 2 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/16 10:28:08 ID:GyXITT1g [2/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ブルー「いい? ゼニガメ、わたしは主人公になるの」


出会ったその日、彼女はそう言った。


ブルー「わたしね、アニメの主人公みたいに、誰よりも強くて優しくなって、みんなが憧れるようなトレーナーになりたいんだー」

主人公。キミがそんなに憧れるものなら、きっと素晴らしいものなんだろうね。

ブルー「わたしが主人公になったら、ゼニガメは主人公の一番の相棒ね!」

ぼくが主人公の相棒。その響き、なんだかとってもいいかんじ。


返事の代わりに一声鳴き声を上げると、まあるいくりくりした目がぼくを見てまた笑った。
彼女の夢はぼくの夢だ。その日から、彼女を主人公にすることがぼくの夢になった。
 ▼ 3 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/16 10:29:14 ID:GyXITT1g [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ぼくらは旅に出た。
バトルをした。いっぱい歩いた。仲間が増えた。
仲間がたくさん増えたけど、彼女と一番長い付き合いはぼくで、ぼくが彼女の一番の相棒だということは変わることはなかった。
それがぼくの一番の誇りだ。

はじまりの町から旅立ったのはぼくと彼女だけじゃなかった。
何かにつけてつっかかってくるとげとげ頭の男の子と、赤い帽子を被った無口な男の子。
そして、ぼくと研究所にいたヒトカゲとフシギダネ。
ヒトカゲはとげとげ頭の子と、フシギダネは無口な男の子と旅に出たみたいだった。

時には彼らとバトルすることもあった。
勝負は五分五分になることが多かったと思う。
負けたら彼女は悔しそうな顔をする。でも、勝ったら天使みたいに笑い声を上げて、ぼくをぎゅっと抱き締めてくれる。


「おつかれさま。ありがとう。だいすきだよ」


勝っても負けても、彼女はぼくを労ってそう言ってくれた。だからぼくはバトルが好きだ。
何度も勝ったり負けたりを繰り返すうちに、ぼくの体は大きくなって、進化して姿も変わって、それでもぼくは変わることなく彼女を愛していた。
 ▼ 4 ロンダ@みどりのかけら 23/07/16 17:49:26 ID:tdJE9PjA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 5 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/16 23:56:51 ID:AF/QvuZk [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

旅立ってからしばらくして。

だんだんと、一緒に旅に出た2人との勝負に勝てなくなってきた。
彼女は少しずつ、ぼくのことを抱き締めてくれなくなった。
ジムでのバトルは相変わらず勝ったり負けたりで、ぼくらの歩みはゆっくりしたものだった。

なのに、無口の彼とフシギダネ……いや、もうフシギバナか。彼らと仲間たちは負け知らず。ジムもどんどん突破してゆく。とげとげ頭の男の子も同じだ。
彼らの勝利の噂を聞くたびに、少しずつ、少しずつ焦りの感情が彼女の表情に現れ始めた。

焦れば焦る程、ぼくは勝てなくなった。

彼女が悪いんじゃない。ぼくが弱いせいで、彼女は笑えなくなった。焦る気持ちが、彼女から笑顔を奪ったみたいだった。


ブルー「……ごめんね、カメックス」


どうして謝るんだろう。彼女は何も焦ることなんてないのに。

赤色のあの子が先を行ったって、とげとげ頭がイヤミを言ってきたって、ぼくらはぼくらのペースで進めばいいんだ。

そう言ってあげたかったけど、ぼくは言葉が話せない。態度で伝えようとしても、焦っている彼女はぼくを見る余裕をなくしているみたいで、結局ぼくの気持ちは彼女に伝わらなかった。
 ▼ 6 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/16 23:58:06 ID:AF/QvuZk [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

『速報です!速報です!10歳の男の子が、セキエイリーグで新たに殿堂入りしました!マサラタウンのレッドくん!10代の若さでリーグ突破は異例の事態です!!』

「……」


ポケモンセンターのテレビモニターに映る帽子の男の子。大人達に囲まれてはにかんだ笑顔を見せた彼を、ぼくらはモニター越しに別の町でみていた。

ぼくらの先を行った彼は、もう追い付けない程に遠くへ行って、いつのまにかゴールまで辿り着いていた。
でも、ぼくらはまだ道半ば。中々勝てなくて、努力をしている途中だった。

新しいチャンピオンの誕生に、周囲の人々はざわめいていた。
彼女は何も言わなかった。何も言わずに、ぼくをボールに戻した。ボールに戻す直前に、ぼそりと一言。


「……あのとき、ゼニガメじゃなくてフシギダネを選んでたら」


はっきり聞こえた。聞こえてしまった。たった一言なのに、ぼくの心はつめたくなった。

一番の相棒だと思っていた。
勝つのは勿論うれしいけど、勝てなくてもぼくを愛してくれてると思ってた。
そう思ってたのはぼくだけだったの?
 ▼ 7 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/17 20:15:24 ID:GqvsGM2E [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ミュウツーの存在を知ったのはその後だった。
ポケモン屋敷に残された日誌を読んだ彼女は、最強のポケモンを手に入れるために行動を始めた。

最強のポケモン。勝つために造り出された戦闘のためのポケモン。確かにそのポケモンさえいればぼくらは負けない。弱いぼくを補ってくれる圧倒的強さのポケモン。ぼくが弱いから、代わりの強いポケモンが欲しいんだろう。

ミュウツーを手に入れてしまえば、きっとぼくは用済みになるんだろう。だって、バトルに勝てないぼくは彼女にとって価値がないからだ。
相棒でもなんでもないからだ。

それでもぼくは、ミュウツーを捕まえるために進む彼女の手伝いをした。彼女がぼくをいらない子だと思っていても、ぼくには彼女しかいなかった。

彼女の目の奥から、旅に出た日の無邪気な喜びの色は消えた。
代わりに、勝てない悔しさと勝つための闘志が燃えてギラギラと輝いていた。見返してやりたいと、彼女が強く思っているのが伝わってきた。
……それが寂しいと思うのは、ぼくが弱虫だからなんだろうな。
 ▼ 8 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/17 20:16:07 ID:GqvsGM2E [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ミュウツーを手に入れるためには、ハナダの洞窟へ行かなくちゃいけない。
ハナダの洞窟は殿堂入りした腕の立つトレーナーとポケモンしか入れない。

ぼくらは血の滲むような努力をして、ようやく殿堂入りを果たした。主人公みたいに強くなるためのゴールは、本来はここだったはずだ。でも今は最強のポケモンをてにいれるための通過点でしかなかった。

殿堂入りしても、世間はぼくらにさほどの興味を示さなかった。
赤いあの子ととげとげの男の子が先に殿堂入りしたから、所詮二番煎じのぼくらなんて、注目されなかった。


「……結局、主役はあいつらってことね」


彼女は言った。悔しそうに拳を握っていた。
ぼくも悔しかった。本当ならここで彼女は夢を叶えて笑っていたはずなのに。
夢を叶えた彼女の隣で、ぼくは一番の相棒として笑えていたはずなのに。

悔しさをバネにして、ぼくらは進んだ。狙うはミュウツー。最強のポケモン。
……ミュウツーさえ捕まえたら、彼女はもういちど笑ってくれるかもしれないから。
 ▼ 9 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/17 20:39:10 ID:GqvsGM2E [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◆◆◆◆


やわらかな青い光があたりにぼんやりと輝くハナダの洞窟。

かつての黒一色のワンピース姿じゃない、洞窟を歩きやすいホットパンツと、捕獲用モンスターボールがたくさん入った黄色のカバンを身につけて、彼女は歩いた。

ぼくは彼女を守るため、ボールの外で警戒にあたる。
ミュウツー以外にも、この洞窟には怖いくらい強いポケモンがたくさん生息している。もしそいつらが彼女を傷つけようとするなら、ぼくは彼女の盾となるのだ。
自慢の甲羅が傷つこうと、彼女のことをまもれるならぼくは気にしない。

たとえ、この先彼女がミュウツーを捕まえて……ぼくが彼女の相棒じゃなくなるとしても、ぼくは彼女を最後まで守り抜いてみせる。
 ▼ 10 ローラベトベター@カンムリパス 23/07/17 20:40:02 ID:UEx2Jz2o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シエンネ
 ▼ 11 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/17 20:49:04 ID:GqvsGM2E [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「……このあたりかな」


洞窟の一番奥で立ち止まる。不気味な静けさがぼくらを包み込んだ。
ほのかに青く光る洞窟の鉱石以外は、ぼくらの視界には何もない。入り口の方ではあんなにたくさんいた野生のポケモンも、この洞窟最奥部ではあまり見かけない。

ミュウツーがいるとするならば、この最奥部に違いないと彼女は言っていた。
だけど、不思議なことにそれらしき気配は一切感じられない。最強のポケモンと呼ばれるくらいだから、きっと強いプレッシャーを放っているはずなのに、不気味なほどになんの気配もしないのだ。

何かがおかしい。そう思った時だった。


ザッ

「!」


地面を踏む音。その微かな音にぼくは反応して臨戦態勢をとる。傍らの彼女はというと、ぼくが反応する一瞬先に反応して、手に持っていたモンスターボールを投げつけた。


「いてっ」

「あ、あれ?」


彼女は困惑した声を出した。
目の前にいたのはミュウツーじゃなく……彼女よりも一回りくらい年下の男の子だった。
 ▼ 12 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/17 21:10:08 ID:GqvsGM2E [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「ポ、ポケモンじゃなくて……ヒトだ」

「……。」


ボールがぶつかった後頭部をさすりながら顔をあげた少年は、赤色のキャップを被り、肩にピカチュウを乗せている。
なんだか妙に、一緒に旅立ったあの赤い男の子に似ていた。


「ゴメン、暗いから間違えちゃった」

「……」


少年は一瞬むっとした顔をしたが、すぐに元の表情に戻る。あまり喋らないのが、ますますあの男の子に似ていて、なんだかへんな気分になった。


「……えーと、ブルーです」

「……カケル、です」


カケルと名乗った少年は、ぺこりと頭を下げた。よく見ると、肩に乗っているピカチュウも少年とお揃いの帽子を被っている。
毛並みも整っていて、愛されているのがよく伝わってくる。
羨ましい気持ちで、ぼくの胸がほんの少しだけ痛んだ。


「……もしかして、キミもあのポケモン、探してるの?」


彼女はおずおずと問いかけた。
カケルは首を傾げる。少し考えた後、手に持っていた紫色のボールを差し出した。


「……ミュウツーのこと?」

「へっ?」
 ▼ 13 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/20 21:02:46 ID:q0l2xgrM [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「つかまえちゃったの……?」

「うん」

カケルはボールの開閉スイッチを押した。
カチッ、という音と同時に大きな影が飛び出す。

「みゅうぅぅ!」

目の前に現れたそのポケモンは、集めてきた資料にあったミュウツーの姿そのもの。ギラギラとした目と、周囲に放つ只者でないオーラが、追い求めてきた最強のポケモンそのものであることを証明していた。

カケルはミュウツーを一撫でして、それからもういちどボールへ戻した。

「……そ、んな」

彼女の表情が、愕然としたものに変わる。
追い求めてきた最強のポケモンが、もう既に他の人のものになっていた。

また、追い越されてしまった。

「……くやしい」

彼女の口から、ずっと心に押し込めていた思いが言葉となって溢れた。

「ミュウツーはわたしがつかまえるはずだったのに……っ!!!!」

絶叫に近い声をあげて、彼女はボールを投げた。ポン、と現れたのは先鋒のピクシー。
普段ならいきなりバトルを仕掛けるなんてしないはずなのに、取り乱した彼女は激情のままに動いた。
 ▼ 14 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/20 21:04:04 ID:q0l2xgrM [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「ムーンフォース!!!」

「! ピカチュウ、アイアンテールで迎え撃て!」

カケルは突然の攻撃にも反応し、肩のピカチュウに指示を出した。
閃光のように飛び出したピカチュウは、ピクシーのムーンフォースのエネルギーに向かって尻尾を叩きつける。


パァンッッッ!!!!


エネルギーが弾け、ムーンフォースは不発。

「っ、ピクシー、もういちどムーンフォ」

「電光石火、からのアイアンテールだ!!」

カケルの声が洞窟に響く。ピカチュウは小柄な体で信じられない速度でピクシーへ突っ込み、そのまま


ガ、ガガッ!!!


鈍い音が響いた。
効果抜群のアイアンテールはピクシーの体にヒットし、ピクシーの身体はいとも簡単に弾き飛ばされた。

「そんなっ、ピクシー!!」

気絶したピクシーをボールに戻し、彼女はカケルの方を見た。この威力、あの小さなピカチュウが出せるような威力じゃない。
 ▼ 15 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/20 21:06:29 ID:q0l2xgrM [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「……ッ、ガルーラ!お願い!」

次に出したのはガルーラ。だけど、結果はほとんど同じ。
他の手持ちも、どんどん倒されていく。
あのピカチュウは、普通のピカチュウとは比べ物にならないくらい、強い。


カケルとお揃いの帽子のつばの下、ピカチュウの丸い目の奥には勝負を心から楽しむような光が見えた。
同じように、カケルも帽子のつばをぐっと引き下げ、ニヤッと口角をあげた。

その仕草が、一緒に旅立った赤い帽子の男の子そっくりで。
勝負を心から楽しみ、圧倒的な強さを誇る姿が、まるで、はじまりのあの日に彼女が語ったアニメの主人公のようで。

……彼女がなりたかった『主人公』が、今目の前に立っている。

勝たなくては。勝たなければ、彼女はいつまでも主人公にはなれないまま、ずっと心から笑えないままになってしまう。
 ▼ 16 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/23 19:04:47 ID:8/W.W7mI [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「……カメックス。」

静かな声で彼女がぼくを呼んだ。
仲間たちはみんな、倒された。
残りはぼくだけ。悔しそうに握り拳を握った彼女の横を通りすぎて、ぼくはピカチュウに立ちはだかる。

負けるわけにはいかない。
彼女がまた笑うためには、何がなんでも最強のポケモンが必要なんだ。

たとえ、最強のポケモンを手に入れたあと、彼女がぼくのことを捨てるのだとしても、ぼくは最後まで彼女に尽くしたいのだ。

彼女がもうこれ以上傷つかないためにぼくが最後の砦となる。

彼女の手の中に握られた石を見た。
ぼくらが最強を目指すあいだ、新しく手に入れた姿。
その姿を、今解き放つ。

「カメックス!メガシンカ!!!」

その言葉と同時にぼくの体が輝く。瞬く間に姿が変化し、ぼくは"進化を超えた進化"をする。

背中の2対の砲台がひとつになった代わりに、巨大化。腕にも小さなランチャーがつき、連射能力があがった。

この姿で誰かに負けたことなんてない。負けるわけがない。負けたくない。
彼女とぼくの負けたくない気持ちがシンクロして、ぼくを高みへと連れて行く。ぼくらの本気の姿だ。

目の前の少年は、ニヤリと笑った。
 ▼ 17 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/23 19:05:55 ID:8/W.W7mI [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「10万ボルト!!!」

「みずのはどう!!!」

ほとんど同時に放たれた指示。
ピカチュウは素早く反応し、予備動作もほとんどない完璧な動きで放電する。
空気中を駆け巡る電撃。そのへんの水タイプのポケモンなら恐れをなして逃げ出す攻撃だろう。
だけどぼくは違う。


ズドォッ!

「ピ……!?」


真正面から電撃を受けた上で、右腕のランチャーからみずのはどうを放つ。
技の後の隙をつかれたピカチュウにもろにヒットした。
水浸しになったピカチュウの体が、地面に叩きつけられる。

ぼくにはピカチュウのような足の速さはない。
身体も大きくて重いからかわすのも不可能だ。
でも、ぼくの硬い身体はちょっとの攻撃ではびくともしない。
相手の攻撃を受けた上で反撃する。ぼくだからこそできる芸当。彼女と一緒に考えた、最強の戦法だ。
 ▼ 18 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/23 19:06:59 ID:8/W.W7mI [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「ピカチュウ!!大丈夫か!」

プルプルと水しぶきを飛ばすピカチュウの顔には明らかに動揺が浮かんでいた。カケルが何か言うよりも先に、こちらの指示が飛ぶ。

「もういちど! みずのはどう!」

「……っ、かわせっ!!」

右腕のランチャーをピカチュウへ向ける。咄嗟に左へと逃げたピカチュウに、逃がすまい、と左のランチャーを向けた。


ズドォッ!

「ピッ……」


素早い身のこなしで間一髪上へと飛び上がったピカチュウ。それも作戦のうちだ。
どんなにすばしっこくても、空中では逃げることはできない。


ガコンッ


背中の砲台の砲口を空中のピカチュウに向ける。チャンスは一度。狙いは外さない。

「……カメックス!!ハイドロカノン!!!!」

彼女の指示を合図に放つ、とっておきの技。
狙いを定め、貯め込んだ水の力を解き放つ。
これがぼくの出せる最高威力の技だ!!!!


ズドオオォォォォーーーーッッッ!!!!!


全身全霊をこめて放つ水の砲撃は、ピカチュウの身体にもろに当たった。
 ▼ 19 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/07/23 19:08:31 ID:8/W.W7mI [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「カハッ」

この技を受けて立ち上がるポケモンはいない。
ピカチュウの口から、空気が漏れるような声にならない声が出て、そのまま地面に落下し、動かなくなった。

「ピカチュウ……ごめん、ありがとな」

「ピィカ……」

カケルは傷ついたピカチュウを抱き上げた。ピカチュウをボールへ戻そうとしない。カケルはピカチュウを抱いたまま、こちらを見据えた。

「強いですね、お姉さん」

そう言った声色は、喜びに満ちているように聞こえた。

「ピカチュウ一匹倒したからって油断はしないわよ」

彼女は相変わらず笑わない。カケルはまだピカチュウしか出していないのだ。他の手持ちもこんなに強ければ、勝てるかどうか分からない。

カケルはくすりと笑った。
手の中の紫色のボールを、空中へ投げ上げる。

「みゅうぅぅ!」

ボールから現れたのは、追い求め続けた最強のポケモン。細い身体から溢れでるプレッシャーに身体がすくむ。
これが、最強のポケモン。
 ▼ 20 ギガナイト@ワシボンのはね 23/07/25 23:33:54 ID:4qCM3gMs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 21 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/08/06 20:19:12 ID:pprYaq86 [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カケルは帽子を被り直すと、ミュウツーを一瞥した。
それから、大きな声で指示を出す。


「……ミュウツー!サイコキネシス!」

「カメックス!防御体勢!」


ハイドロカノンを撃った後は、しばらく技を出すことができない。
その間、ぼくは自慢の甲羅で相手の攻撃を耐えて、反撃の隙をうかがう。それがぼくのバトルスタイルだ。

さっと頭と足を甲羅の中へ引っ込める。外の状況が分からなくなる代わりに、この姿だとぼくはどんな攻撃も耐えきれる。

サイコキネシスにより、ふわり、と身体が浮く感覚がした。
空中に持ち上げられているのだろう。
確か、事前に調べていた資料だとミュウツーはエスパータイプだったはずだ。

ぐ、と身体全体に圧力がかかる。
サイコキネシスの力で強い圧力が身体にかけられているようだ。

だけど、僕の甲羅は破れない。誰にも破らせたことなんてない。甲羅の中にさえいればダメージをうけることはないんだ。

甲羅が破れなくて諦めたところで一気に……


……ピシッ。


「!? カメックス!!?」


彼女の声が聞こえる。何、何だ、このピシッって音。
ミシミシ、メキメキ。
何だ、何だこの音。こわい。痛い。痛い!痛い!!!痛い!!!!!!
痛い。なんで?ぼく、今甲羅の中にいるはずなのに?なんで、こんなに痛───


「ミュウツー!叩きつけろ!」

「みゅううぅ!!」



どおぉぉん!!!!
 ▼ 22 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/08/06 20:21:30 ID:pprYaq86 [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

強い衝撃が伝わり、痛みで一瞬呼吸が止まった。
頭がふらふらする。状況が全く飲み込めない。
どうにかこうにか頭と手足を甲羅の外に出し、状況を確認する。

……自分の姿を見た途端、絶句した。
ひびの入った甲羅。今までどんなポケモンだって傷つけられなかった僕の甲羅に、腹側から左脇のあたりに裂傷が走っている。

……さっきのピシッという音は、サイコキネシスで甲羅が裂ける音だったのか。


「カ……カメックス」


振り向くと、彼女が僕を見ていた。その目に浮かぶのは絶望の色。声も震えている。

ごめん。ぼく、また勝てないかもしれない。
そんな顔、させたくなかったのに。勝って、また前みたいに、僕を抱きしめて、たくさん笑って、世界一幸せにしてあげたかったのに。
世界一幸せになった君のすぐそばで、ぼくは笑っていたかったのに。


……諦めたくない。

彼女の笑顔を、諦めたくない。
勝ちたい。負けたくない。

ギリギリの力を踏ん張って、相手に向かい立つ。
最強のポケモンがなんだっていうんだ。
ぼくは彼女のために勝たなきゃいけないんだ。
 ▼ 23 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/08/06 20:24:46 ID:pprYaq86 [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「……! おどろいた、まだ立てるんだ。瀕死にしたつもりだったのに」


カケルが少し驚いた顔をして僕を見た。
正直、カケルの言う通り、ぼくは瀕死ギリギリといったところだった。本当にギリギリ、気力で立っているだけ。メガシンカだって気を抜けば解除されてしまいそう。

でも、ぼくは彼女のために、勝たなきゃいけないから。


ガコンッ


「!」

照準をミュウツーに合わせる。彼女からの指示はない。僕の独断の行動。
もういちどあの技を使うんだ。ミュウツーを倒すにはあの技しかない。
だけど、どんなすごい攻撃も当たらなければ意味がない。当たらずに力尽きたら勝機は僕にはない。

一か八かだ。


「ミュウツー!でかいのが来る!よく見てかわせ!!」


そうはさせるものか!

僕は素早く頭と手足をひび割れた甲羅に格納し、身体を回転させる。
高速スピン。普段のろまなぼくでも素早く動ける技だ。


「みゅっ!?」


面食らったミュウツーの声が聞こえる。そりゃ砲台を構えたやつが相手なら砲台から攻撃が来ると思うよな。

高速スピンをしながら、ぼくはミュウツーへ接近する。


ゴッ


「みっ」

隙を見せたミュウツーの懐に飛び込み高速スピンをお見舞い。そのまま、ぼくはミュウツーの至近距離で頭と手足を甲羅から出す。
この距離ではかわすことも守ることもできないだろう。


ガコン


砲台をミュウツーに押し付ける。
見ていて、ブルー。最強のポケモンに勝つから。ぼくは君を勝たせてあげるからね。


ズドオォォォォォォオオオオオンン!!!!


ぼくの渾身の水の大砲が、ミュウツーにぶつかって激しく水飛沫をあげた。
 ▼ 24 みべのガラス◆Q4mtYDuwUA 23/08/06 20:28:02 ID:pprYaq86 [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

……至近距離での渾身の技。
きっと、ミュウツーはもう立てない。
ぼくも、もう、これ以上、は……


ザッ


「……!?」

水飛沫で見えにくい洞窟、そこに確かに立っている影。
もうもうと水煙が立ち込める中、闘志を滾らせたミュウツーが、そこにしっかりと立っていた。
水浸しになっているから、技は当たったのだろうけど……最強のポケモンと呼ばれるミュウツーを倒しきるには、ぼくの最高威力の技でも威力が足らなかったのか。

……ああ。敵わなかった。最強のポケモンには、勝てなかった。
身体の力が抜けて、がくっ、と膝をついた。

あ、だめだ。動けない。
メガシンカが解ける。
負けてしまった。ごめん、ブルー。
またぼくは、君を勝たせてあげられなかった。


……君を、主人公にしてあげられなかった。

暗くなる視界、意識を手放す直前に見たのは、駆け寄ってくるブルーの姿。


「カメックス……カメックス!」


彼女が僕を呼ぶけど、ぼくはもうそれに答える気力はなかった。
ごめんね、負けちゃって。
ぼくの心にはごめんねの気持ちばかりが渦巻いていて、そのまま、意識が遠のいていった……。
 ▼ 25 みべのガラス◆jqdlUGb8oc 23/08/18 21:27:49 ID:Whq2.knk [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



◆◆◆◆◆◆◆


「……カメックス。出ておいで」

ぽん。

モンスターボールから出たときには、もう既に僕の怪我は完治していた。
甲羅の裂傷も、きれいさっぱり消えてなくなっている。
周囲を見ると、どうやらポケモンセンターの中のようだ。
僕が負けてから、ポケモンセンターまで戻ってきたんだろう。

目の前の彼女は、無言で俯いたまま動かない。
僕のせいだ。最強のポケモンを捕まえられる、その直前で僕が負けてしまった。
また僕が弱いせいで負けてしまったんだ。

叱られる、と思った。
今度こそ、見限られて捨てられると思った。
それでも仕方がない。だって……弱い僕は君の夢一つ叶えられないんだから。


「……ごめんね」


彼女の口から発せられた言葉は、謝罪の言葉だった。
 ▼ 26 みべのガラス◆jqdlUGb8oc 23/08/18 21:28:17 ID:Whq2.knk [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ごめんね……私が弱いせいで、また負けちゃった」

小さな手が、僕の甲羅を撫でた。さっきのバトルで受けた傷はもう完治していたけど、彼女には先程の傷が見えているのだろうか。そろり、と怪我をした箇所を撫でる。
触れた手は、震えていた。


「……やっぱり、私なんかに選ばれない方が、カメックスも幸せ……だったよね。もっと、あなたの強さを活かせる……レッドみたいな子に選ばれた方が……」


ぽつぽつと、独り言のように紡がれる言葉。
あの日言った「フシギダネを選んでいたら」という言葉は、そういう意味だったのか。


「勝てなくてごめんね……こんなに傷つけてさ……。何も考えずに突っ走って、自分のことしか考えなくて……」


つうっと彼女の頬に一筋の涙が零れた。
ぐすぐすと鼻を鳴らす彼女にぼくはどうしたらいいかわからなくなって、おろおろするしかなかった。
そんなに自分を責めないでほしい。ぼくが弱いのが悪いのに。
 ▼ 27 みべのガラス◆jqdlUGb8oc 23/08/18 21:29:09 ID:Whq2.knk [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


「お姉さんっ」


ぱたぱた、ポケモンセンターに駆け込んできたのは、ピカチュウを肩に乗せた少年。
カケルだ。

「……なによ、まだ何か用なの。どっか行ってよ」


腕の中にいた彼女は、慌てて顔を拭った。
つんとぶっきらぼうな調子で言うのは、泣いていたのがバレるのがいやだからだろう。


「僕にあんだけボールぶつけといてその態度ですか……」

「ピィカ」


後頭部の辺りを擦りながらカケルは困った顔をする。きずぐすりを使ってもらったのか、ピカチュウの傷は治っていて、カケルの肩の上で不服そうに僕を見ていた。

カケルはピカチュウの顎を少し撫でながら、彼女の方を見た。


「さっきの勝負。ピカチュウを倒して2体目のミュウツー出すなんて、凄いですね。カメックスも、お姉さんも」

「……そんなこと」


カケルはにこっと笑った。
彼女はというと、俯いてわずかに下唇を噛んだ。


「……負けは負けよ。ピカチュウを倒したからって、勝てなきゃ意味ない」

「そんなことないです。ピカチュウを倒すトレーナーなんて、滅多にいないんですから」


彼女はにこりともしない。
カケルはそんな彼女を不思議そうに見ていた。
 ▼ 28 みべのガラス◆jqdlUGb8oc 23/08/18 21:30:10 ID:Whq2.knk [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


「お姉さんはどうしてそんなに勝ちにこだわるんですか?」

「……」

「勝てなくても、バトルは楽しいですよ」

「……そんなの、勝者のあなたに言われたくない」


彼女はカケルの言葉に耳を貸さない。
ぼくも本当は、勝てなくてもバトルを楽しいと思っていたから、彼女のこだわりはわからなかった。

カケルがまっすぐ彼女を見つめた。


「ぼく、バトルが好きです。でも、最近は誰と戦っても簡単に勝っちゃって……手応えがなくて。久しぶりなんです!全力で戦ったの!」

「……贅沢な悩みね」

「……お姉さんも、カメックスも、もう十分強いんです。勝てなきゃ意味ないだなんて言わないでください」

「……あなたに何がわかるのよ」


彼女が握り拳を握った。下唇を噛んで、ふるふると震える身体が、静かな彼女の怒りを表していた。
 ▼ 29 みべのガラス◆jqdlUGb8oc 23/08/18 21:32:06 ID:Whq2.knk [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「……最初は……最初はそりゃあ、どんなバトルも楽しかったわ。勝っても負けても……でも、一緒に旅立ったレッドには勝てなくて、どんどん先に進むあいつに置いていかれて……主人公みたいな活躍するのはレッドばかりで、私はなんにもないの」

「……」

「……分かってるの。強くてかっこいい主人公にはなれないって……私はきっと、主人公に倒されるだけの存在なんだって……でも、それを認めたくなくて戦って……楽しいって思う余裕なんてないの。勝たないと。勝たないと……私は」


彼女はそこまで言って黙った。声が出てこないのか、唇を震わせている。

見ていられなくて、思わず抱き締めた。
旅に出た時僕を抱き上げた大きな腕は、いつの間にか小さくなっていて、大きくなった僕がこの子を守ってあげなきゃ、と心から思った。

彼女は、僕の腕の中でしゃくりあげながら、ふるふると震えていた。それが怒りによるものか、苦しみによるものか……ぼくにはわからなかった。


「……カメックス……あなたのことも傷つけてばかりで……さっきのバトルだって、私、途中から声が出なかった……また負けるのが怖くなって……」

「……」

「強い主人公だったら……私が強い主人公だったら、あなたを勝たせてあげられるのに」


そんなこと、どうでもいいのに。
勝とうが負けようが、ぼくは君といれたらそれでいいのに。
主人公じゃなくてもいい。ぼくは君がいいのに。
 ▼ 30 みべのガラス◆jqdlUGb8oc 23/08/18 22:40:53 ID:Whq2.knk [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「……お姉さん」


カケルが静かに言った。


「……そんなに主人公になることにこだわらなくたって、カメックスにとって、お姉さんはもう十分、主人公みたいな存在なんじゃないですか?」

「……え?」


彼女は顔をあげた。
久々にぼくの目をまっすぐ見たその目は、涙に濡れていた。


「……」

「カメックス、お姉さんのことをずっと考えてるみたいでしたよ。バトルの時だって、お姉さんの方をずっと気にしてた」

「……そう、だったの?」

「……がめ」


こんなにまっすぐ見つめられるのはいつぶりだろう。なんだか気恥ずかしくなってくるくらいだ。彼女はぽかんとした顔でぼくを見つめている。


「がめっ」


カケルの言う通りだ。ぼくにとって、彼女はずっと主人公だ。
勝てなくたってそばにいたい、そう思える、ぼくだけの唯一無二の主人公なんだ。
 ▼ 31 みべのガラス◆jqdlUGb8oc 23/08/18 22:41:34 ID:Whq2.knk [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「がめっ」

「……そっか。……あなたにとって、私は……」


彼女の両腕がぼくの首に回される。
ぎゅ、と抱き締められて、ぼくはびっくりして固まった。
抱き締められるなんていつぶりだろう。ぼくの身体とはちがって彼女の腕は細くて柔らかい。
心地いいような、ちょっと恥ずかしいような……


「叶ってたんだね……主人公になるの。強くてかっこいい主人公じゃないかもだけど」

「がめっ」

「あなたの気持ちに気づけないし……トレーナーとして、全然未熟だけど……」

「がめっ!がめがめ!」


未熟だって気にしない。ぼくだって弱いんだからおあいこだ。
ぎゅっとお互い抱き締めあった。久しぶりに心が通じ合うような、幸せな感覚がぼくの心を満たしていった。
 ▼ 32 みべのガラス◆jqdlUGb8oc 23/08/18 22:42:19 ID:Whq2.knk [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「フフッ」


傍らで見ていたカケルが笑った。
彼女がむっとした顔で振り返る。


「……何笑ってるの」

「いや別に……お姉さんとカメックス、結構いいコンビだと思って」

「……結構、ってなによ」

「いてっ!? ボール投げないでください!」


彼女は手に持っていたぼくのボールをカケルに投げつけた。カケルはボールがぶつかったところを擦っている。


「……結構、じゃなくて、最高にいいコンビ、でしょ?」


ふふふ、と微笑んだ彼女は、出会った時と同じで、天使のように可愛かった。
夢を叶えて笑顔になった彼女の隣にいること。ぼくの夢は、もう叶ったって言えるかな。
 ▼ 33 みべのガラス◆jqdlUGb8oc 23/08/18 22:43:01 ID:Whq2.knk [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「……カケルくん! もう一回勝負して! 今度こそ勝つから!」

「えっ、今からですか?」

「……さっきとは違うんだから! だって私、今ならカメックスのことなんでも分かるような気がするの!」

「がめがめ!」


威勢よく宣戦布告する彼女の傍らで、ぼくはカケルをみる。ぼくも彼女と同じ気持ちだ。今なら勝てる気がする。
今なら、勝っても負けても、心から楽しめる気がするんだ。


「わたしが勝ったら、カケルくんミュウツーごとわたしのポケモンになってよ!」

「……まだミュウツー狙ってるんですか!?」

「うん!……カメックスや手持ちたちも大切だけど……わたし、欲張りだから!あなたを倒してミュウツー捕まえて、本当に主人公になるんだから!」


ぼくらの夢は叶った。けど、まだまだ強い人はたくさんいる。夢の向こうへ、まだまだぼくらは走っていける。
彼女とぼくの夢の話は、まだまだ続いていくんだ。



おわり
 ▼ 34 リゲイツ@おおきなキノコ 23/08/18 22:44:02 ID:ZTloUgOI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ▼ 35 ンテイ@パスタ 23/08/20 11:54:19 ID:dE0IN.vU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
めっちゃ良かった
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