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【クロスオーバーSS】ポケットモンスター スカーレット/バイオレット 〜ひろがる青い空・戦慄のダークエース〜

 ▼ 1 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 18:38:08 ID:IMuUmRRI [1/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※このSSは、以下3作品によるクロスオーバーSSのリメイク作品になります。
ポケットモンスター スカーレット/バイオレット
ひろがるスカイ!プリキュア
仮面ライダーギーツ

【クロスオーバー】【オリジナルキャラクター】が苦手な方はブラウザバック推奨です。

また、先に申し上げますが、当SSは既存含め、このサイトに投稿されたこれまでのクロスSS作者とは関係ございませんのでご了承ください。
 ▼ 15 アブソル@アイテムドロップ 25/06/07 18:56:20 ID:PtbouVUU [1/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
セレナへの風評被害ェ……
 ▼ 16 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 18:56:48 ID:IMuUmRRI [2/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダークヘッド「セレナーデは要塞の門を守れ。そしてデデ鼠冠よ。キュアスカイとアオイを始末しろ。今から与える三匹の中から好きなものを選ぶが良い」
デデ鼠冠「はは、ありがたき幸せですダークヘッド様!」

 組織のリーダー・ダークヘッドはニヤリと笑うと三つのマスターボールを浮かび上がらせた。

ダークヘッド「ようこそデデ鼠冠。ポケットモンスターの世界へ。選ぶが良い。サザンドラか、カエンジシか、グソクムシャか。この私が時空を超えて強者から奪い取り、アンダーグ・エナジーで強化した最強のポケモンたちだ。負けは許されない。私のポケモンが敗北するなどありえない。もし負けるのであれば貴様の問題だデデ鼠冠。敗北は死を持って償ってもらう。それでも、構わないな?」
デデ鼠冠「仰せの通りに。かつてイッシュ地方を悪夢に陥れたという男が操っていた切り札――サザンドラをお借りしましょう」

 そんな恐ろしい光景を見せつけられながらも、決して折れない光があった。
 天上から吊るされたキュアプリズム。虹ヶ丘ましろ。

ダークエース「その余裕…いつまで持つかな?ハハハハッ」

 ダークエースことアンダーグ・エナジー・ギーツは冷たい笑みで彼女をあざ笑うのだった。


〜〜〜〜〜
 ▼ 17 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 18:59:56 ID:IMuUmRRI [3/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
*「トップ。そろそろ失礼します」
*「パルデア全域を襲うジャマトの攻撃は激しくなっています。一刻も早く、ジャマトを操るデデンネ鼠冠と、彼の語る『あのお方』を倒さねばなりません」

 トップチャンピオン・オモダカの言葉に同意するアオイたち。場所をハッコウシティからチャンプルタウンに移し、宝食堂で対策を練ることとなった。
 昼休憩と称して4時間以上も食事をして定時を迎えていたアオキを仲間に加え、戦力は十分、いよいよジャマトたちの居城へと乗り込むのだ。

アオキ「トップ。そろそろ失礼します」
ソラ・ハレワタール「アオイさん、そのディスクの使い方がわかっているお顔をしていますね!」
アオイ「ん、ソラ。私はこれにそっくりなディスクを『使った』ことがある」

 アオイが「ディスク」を使った時のことを詳しくは話さなかったものの、その柔らかい表情に、ソラにも「何か大切な思い出になるようなことがあった」と想像できた。

アオキ「トップ。そろそろ失礼します」
オモダカ「エリアゼロのゼロラボにディスクを持っていくんですね。エリアゼロにはものすごく強いポケモンさんがたくさんいると聞いていますが、私とジュカインさんなら大丈夫です」
アオイ「ありがとう、ソラ。それに、あなたはキュアスカイというテラスタルみたいな力を使うこともできる。頼りにしているわ」
ソラ・ハレワタール「はい!この力で操られたポケモンさんも助けてみせます!それが、ヒーローですから!」
アオキ「トップ。そろそろ失礼します」
オモダカ「キラフロル。テラバースト」

〜〜〜〜〜
 ▼ 18 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:01:03 ID:IMuUmRRI [4/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
*「ウェーニバル!炎のお化けに『アクアステップ』!!ヌメルゴンは『りゅうのはどう』でオンバーンを近づけさせないで!」

 褐色の肌にポニーテールの少女ネモがオレンジアカデミーに侵入しようと迫るジャマトの軍を防いでいた。
 その先頭にいるジャマトたちを率いたポケモン・オンバーンとオノノクス、セグレイブ。

*「すみませんネモさん!小生のポケモンですが、遠慮はいりません!彼らもそう望んでいるはずです」

 アカデミーの教師兼・四天王のハッサクのポケモンもまた、突如として現れた「スキンヘッドの謎の男」により暴走させられていた。

ネモ「はいっ!手加減してはハッサク先生のドラゴンポケモンたちに失礼ですから!それに、あの骨のポケモン?たちも強いです。ここで必ず食い止めてみせます!」

 勇ましい台詞を言いながらも、ネモの表情は嬉しそうだった。

ハッサク「さすがはチャンピオンですね。このような状況でも笑顔を失わない…!小生も負けてはいられませんですよ!さあ、ドラミドロ!ネモさんと協力してアカデミーを守りましょう!よーい、ドラゴンッ!!!!」

 ドラミドロが輝く。空に煌めき。無数の流れ星が降り注ぎ、セグレイブとオノノクスに直撃。素早いオンバーンはヒラリヒラリと回避してしまったが、ハッサクはドラミドロの攻撃に手ごたえを感じて――いなかった。

ハッサク「む…本来のセグレイブとオノノクスの耐久力であれば、今の『りゅうせいぐん』で倒れるはずですが…小生の育て方が素晴らしかったのでしょうか?」

ネモ「あの赤い目…ハッサク先生、なんだかパワーアップしているみたいです」

ハッサク「あ、そうでしたか…ううむ」

 むくり、と起き上がり迫るセグレイブとオノノクス。

ネモ「相手にとって不足はなし!ウェーニバル!ヌメルゴン!もうひと踏ん張りだよ!あちこちでポケモンと骨のお化けが暴れているみたいだし、やることは山ほどあるからね!く〜!戦りた〜い!」

ハッサク「ネモさん、本音が出ていますですよ…」

〜〜〜〜〜
 ▼ 19 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:02:05 ID:IMuUmRRI [5/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 各地域での注意喚起と防衛をペパーとボタン、そしてスター団に託し(なぜかネモは連絡に出なかった)、本丸エリアゼロに到着したチャンピオン・アオイと、それに匹敵するジュカインの使い手ソラ。トップのオモダカと、ジムリーダー兼四天王アオキ。
 悪事を働いているトレーナーがこの四人を見れば、裸足で逃げ出すだろう。

ソラ・ハレワタール「ジュカインさん!デリバードさんにアクロバットです!!」
アオイ「サーフゴー!ハリテヤマにシャドーボール!!」

しかし、アオイたちを待ち構えていたのは見たことのないポケモンたちだった。

ソラ・ハレワタール「わわっ!?デリバードさんの首がっ!?」
アオイ「たぶん、そういう種類なんだと思う!このハリテヤマも、さっきのバンギラスも!」

 金属光沢のような光を放つ謎のポケモンたち。

オモダカ「これは一体…?既存のポケモンを機械に改造したかのような…これらもデデ鼠冠・デデンネ鼠冠の仕業なのでしょうか…キラフロル、機械サザンドラにパワージェム」
アオキ「トップ。そろそろ失礼します」
オモダカ「続けてアオキにテラバースト」

 彼女たちには知る由もないが、機械のようなポケモンはパラドックスポケモンである。さらに言えば、このパルデアには生息していない種族。

アオイ「強い…!私が見たパラドックスポケモンと同じくらい…!でも、タイプや戦術もまるで違う!サーフゴー!サザンドラに『10まんボルト』!」

 アオイはサーフゴーに指示を出しながら、戦ってきたパラドックスポケモンたちを思い出す。野性味溢れる猛獣たち。サケブシッポ。アバレルタケ。トドロクツキ。
 眼前の未知の機械ポケモンたちは、それらに勝るとも劣らない実力を持っていた。
 ▼ 20 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:02:38 ID:IMuUmRRI [6/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オモダカ「さすがはチャンピオンです。なぜあの機械サザンドラにでんきタイプの技が効くと?」
アオイ「オモダカさんのキラフロルの攻撃が効いていましたから、ひこうタイプを持っているのではないかと判断しただけです…」

 オモダカに褒められてアオイは照れ臭そうに帽子で目元を隠す。

ソラ・ハレワタール「ジュカインさん!エルレイドさん…サーナイトさん?に『リーフブレード』です!!」

 ジュカインの必殺の一撃が「テツノブジン」にヒットした。一刀で最強のパラドックスポケモンの一体を倒すソラのジュカイン。

オモダカ「さすがはヒーローのポケモンです。よく育てられていますね」
ソラ・ハレワタール「ありがとうございます、オモダカさん」
アオイ「本当に凄いよソラ。あなたがいてくれて良かった。…それにしても、効きすぎな気もするけど。どれだけ強いのよ、そのジュカイン」
ソラ・ハレワタール「え、えへへ」

〜〜〜〜〜

 エリアゼロの最奥。ゼロラボの周囲は不気味なほどに静まり返っていた。
 アオイはためらいなく黒いディスクをゼロラボ前の機械に挿入した。

アオキ「トップ。そろそろ失礼します」
アオイ「…オモダカさん、アオキさんにボーナスを弾んであげてください」
オモダカ「すみません、アオイさんの頼みと言えども、それだけは…彼はゴミです…」

 ゼロラボに入り、狭苦しい部屋を抜けてエレベーターに乗る。

アオイ「ソラ、オモダカさん、アオキさん、きっと新しい場所に繋がっているはずです」

 アオイの言葉通り、エレベーターはするすると下へ降りて行った。

アオイ「そろそろ止まります。一番下の階層には伝説のポケモン・テラパゴスがいた…あれ、止まらない?」

 ゼロの大空洞よりもさらに下。長い時間をかけてようやくエレベーターが停止する。
 チャイム音と共にドアが開くと、そこにはおぞましい空間が広がっていた。
 黒いオーラが溢れる地下洞窟。エリアゼロの神秘的な風景とはまるで異なった、地獄のような洞窟に無数の怪物たちが跋扈していた。
 ▼ 21 シャワーズ@いかりまんじゅう 25/06/07 19:03:25 ID:PtbouVUU [2/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
アオキにダイレクトアタックは草
サボるなw
 ▼ 22 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:03:31 ID:IMuUmRRI [7/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオイ「ジャマトの群れ!?ソラ!みんな!気を付けて!いけっマスカーニャ…」

白い骨を纏ったジャマトたちが一斉に道を開ける。

アオイ「襲ってこない…?」

 動かないジャマトたちの奥。そこには巨大な要塞がそびえ立っていた。
 テラスタルの結晶を削り取って、色を黒くしたような建物である。
 そんな異様な光景よりも、アオイとソラは門番のように立っている美しい銀髪の女性に警戒を露にした。

セレナーデ「ようこそ、アンダーグ要塞へ。私はセレナーデ。ましろとかいう小娘を助けに来たのかしら?残念。それは無理わよ」

 セレナーデがマスターボールを構える。

セレナーデ「それは、私のアンダーグ・エナジーで強化されたポケモンに殺されるからよ!あー、ダブルバトルしたいわね!アンダーグ・マルマイン!アンダーグ・ゴローニャ!!」
「あれはアローラのゴローニャ…!でんきタイプ遣いか!ならばランドロス!!」

 アオイがランドロスを繰り出す。神々しい雰囲気の屈強なポケモンが、ファイティングポーズを取った。

セレナーデ「そんなおじ様みたいなポケモンに負けるわけないじゃない!マルマイン、『エレキネット』!ゴローニャ、『ストーンエッジ』わよ!」
ソラ・ハレワタール「ジュカインさん!『ストーンエッジ』を受け止めてから、ゴローニャさんに『リーフブレード』です!!」

 戦闘が始まった。電気遣いのセレナーデが襲い掛かる。アンダーグ・エナジーとやらで強化されたマルマインとゴローニャは赤い瞳を爛々と輝かせ、咆哮を上げた。

ソラ・ハレワタール「ジュカインさんのスピードが落ちている…!?あ、あの電気の網のせい!?」
セレナーデ「アハハ!私のマルマイン強すぎじゃない!さらに『ひかりのかべ』!ゴローニャはランドロスに『れいとうパンチ』!死んでも殺しなさい!代わりはいくらでもいるわよ!」
アオイ「…ふさけるなよ。セレナーデ」
セレナーデ「え?」

 アオイはこれまでにないほどの冷徹な目でセレナーデを。そしてマルマインとゴローニャ…の向こうにいるセレナーデを睨みつけると、空気が凍り付く。
 ▼ 23 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:04:05 ID:IMuUmRRI [8/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオイ「見てごらん。マルマインとゴローニャの目を。その子達も、本当はこんなことしたくない。泣いてる」

 歯を食いしばって、涙を流しながらセレナーデの命令に逆らおうとする意志。マルマインとゴローニャには、悪の力「アンダーグ・エナジー」に必死で耐えていたのだ。

セレナーデ「だから何?悪いことをしたくないって…悪いことをすることに何か問題でもあるの?ポケモンは道具なんだから、死んでも従うのが当たり前じゃない。むしろアンダーグ・エナジーでパワーアップさせてあげたことを感謝してほしいくらいよ」
アオイ「…本気で言ってるの?」

 アオイが一歩踏み出す。ランドロスも怒りを露にして吠える。

セレナーデ「ど、どうしたマルマイン!ゴローニャ!!早くそいつを殺しなさい!ランドロスはもういい!トレーナーを直接狙いなさいよ!!噛み殺すわよ!!」
アオイ「マルマイン、ゴローニャ…辛かったよね。もう頑張らなくていいんだよ」

 アオイがそう言うと、二体のポケモンが嬉しそうに笑った。その二体の身体が輝き始める。

アオイ「セレナーデ。爆発で自害しろ。それがお前にできる唯一の善行だ。無理やり従わせたマルマインとゴローニャに謝り、あの世へ行け。お前の前にいるのは、邪悪な心に抗い続けた誇り高きポケモンたち、だ」
「そ、そんな…あり得ない…この私が…って、ふざけんじゃないわよ!」

 『だいばくはつ』。マルマインとゴローニャの放つ一撃、否、二撃が収まった時、無残に焦げたセレナーデが倒れ伏していた。モンスター(笑)はポケモンの意思を、心を軽んじたが故に敗北したのだ。

ソラ・ハレワタール「…マルマインさんとゴローニャさんは、自らの意思を貫いたんですね。ゆっくり休んでください」

 ソラが二匹をボールに戻そうとすると、ボロボロのままでマルマインはエネエネと笑い、ゴローニャはガッツポーズを取ってみせた。

ソラ・ハレワタール「…今もジャマトたちは…操られたポケモンさんたちはパルデアを襲っています。一刻も早く止めないと…ポケモンさんたちのためにも!!」
アオイ「うん、ソラ。行こう!」
 アオイは消耗したランドロスを一旦ボックスのメタグロスと入れ替え、邪悪なる要塞へと足を踏み入れた。

〜〜〜〜〜
 ▼ 24 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:04:54 ID:IMuUmRRI [9/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダークエース「やっと来たか。ヒーローガールにチャンピオン。セレナーデを倒したんだな。そうそう、それくらい簡単にやってもらわないと」

 タキシード姿の青年が、城の中で一行を迎えた。

ソラ・ハレワタール「アンダーグ・エナジー…やはり、あなたが!ダークヘッド!!」

 ソラが叫ぶ名は、玉座でレックウザを従えている男のもの。

ダークヘッド「久しいな、ソラ・ハレワタール。いや、キュアスカイ。かつて私はプリキュア共に計画を滅茶苦茶にされた。だが今回はそうはいかん。力だ。圧倒的な力こそが、正義。次元を渡り、悪の具現たちを集わせ、そして――」
ダークエース「この俺が生まれたってわけ。いわゆる『偽仮面ライダー・ギーツ』ってヤツだが…ダークエースと呼んでくれよ」

 青年がゾロアークと金属質なポケモンを繰り出す。

アオイ「あれは…ビリジオン…?」
ソラ・ハレワタール「わかりません…でも、凄まじい闘気を感じます…!ダークエース…英寿さんに似ていますが、あなたは、一体…?」
ダークエース「ハハハハハ!!それは嬉しいね。仮面ライダーギーツ…デザイアグランプリの覇者…俺の憧れる人間さ。尊敬する相手の姿で生み出してくれたことはダークヘッドに感謝しているよ。だが、姿だけじゃ足りない。英寿の強さを手に入れる。だから、このゾロアークとテツノイサハは、俺自身が一から育てた。そこのデデンネ鼠冠の模造品とは違うってことだよ」

 ダークエースが示すのは、既にエモンガのぬいぐるみに埋もれて息絶えているデデ鼠冠だった。

ソラ・ハレワタール「そんな…デデ鼠冠は仲間ではなかったのですか!?」
ダークエース「仲間だよ。だがこいつは負けた。サラリーマンのおっさん、アンタがやったんだろ」
アオキ「トップ。そろそろ失礼します」
オモダカ「なるほど…アオキ…サボっているふりをして密かにデデ鼠冠を倒していたのですね。チャンプルタウンの裏手に転がっていたジャマトたちは、あなたが」

 満面の笑みでアオキを褒めるオモダカに、さすがのアオイもゾッとした。
 ▼ 25 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:06:57 ID:IMuUmRRI [10/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオキ「…ええ、まあ。自分がやりました。昇給を希望します」
オモダカ「しかし戦闘の痕跡はじめんタイプの振動と、はがねタイプの打撃のようでしたが。たとえるなら、ナマズンとデカヌチャンのような、ね」
アオキ「トップ。そろそろ失礼します」
オモダカ「チリとポピーですね」
アオキ「トップ。そろそろ失礼します」
ダークエース「なるほど、おっさんじゃなかったのか。まあ能書きはどうでもいいか」

 ダークエースのテラスタルオーブが水色の光を放ち、ゾロアークを包み込む。
同時にオモダカの手がアオキの首を締め上げる。

ダークエース「チャンピオン、ヒーローガール。俺は君たちと限界を超えた究極のバトルを楽しみたい。このバトルはテラスタルを無制限に使用可能としよう。もちろんメガシンカやダイマックス、Zワザだって自由に使って良い」

 アオイに予備のテラスタルオーブを渡すダークエース。

ダークエース「そいつを使ってくれよ」
アオイ「敵に施しをするなんて…私を舐めているの?…ッ!?」
 ▼ 26 ソーナノ@カゴのみ 25/06/07 19:07:28 ID:PtbouVUU [3/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
これはアオキにテラバーストではすみませんね…(諦め)
 ▼ 27 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:08:19 ID:IMuUmRRI [11/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 冷気。こおりタイプに変化したヒスイゾロアーク。
その力が、これまで戦ったジャマトや操られたポケモンたちの比ではないことを、二人は直感した。

ダークエース「俺たちのポケモンは、ダークヘッドが外の世界から持ち込んだものだ。たとえば、そこのサザンドラは過去のイッシュ地方から。カエンジシもパルデアで捕まえたやつじゃない。当然、グソクムシャもだ。そいつらは強力なトレーナーの手持ちでね。言うことも聞かないんだが…」
ダークヘッド「私のアンダーグ・エナジーで洗脳し、強化した。人々を襲う殺りく兵器としてな」

 笑うダークヘッド。ソラが悲しそうな顔で呟く。

ソラ・ハレワタール「どうして、そんな酷いことを…」
ダークエース「おっと、勘違いしないでくれよ。あくまで俺以外の手持ちは、だ。俺のゾロアークとテツノイサハは違うって。こいつらは俺が一から育てたって言ったろ。ダークヘッドには悪いが、俺が求めているのは本物の強さだよ。神にも通用しうるほどのな。アンダーグ・エナジーを注入された、いわば借り物の力に意味はない。目的のための手段として使う分には否定はしないが、結局そういう奴らってヒーローガールに倒されるモンだろ?」
ソラ・ハレワタール「何を言っているのです…!?」
ダークエース「ゾロアのころから特訓をして、死闘の末にテツノイサハを捕まえ、そして育てた。俺の尊敬する浮世英寿ならそうする。他者から与えられた力など、何の意味もない。さあ、始めよう。君たち風に言うなら、チャンピオンタイムってところかな?偽物なりに、挑戦させてもらうよ。パルデアのチャンピオン!!」
アオイ「くっ…コライドン!」
ソラ・ハレワタール「ジュカインさん…きゃあっ!?」

 ダークヘッドが放つ暗黒のオーラが、ソラを縛り上げる。もちろん、ソラにとってはそんなものは障害にならないのだが、動けなかった。
 いつの間にか、天上から吊るされていた虹ヶ丘ましろが、ダークヘッドの手の中に握られていたからだ。

アオイ「人質を取るなんて…!」
ダークヘッド「まずはお手並み拝見だ。ダークエースとアオイのバトルを楽しもうではないか。我が軍最強のアンダーグ・エナジー・ギーツに勝てるわけがないがね」

 ダークエースの繰り出したこおりタイプのヒスイゾロアーク。相対するアオイのコライドン。お互いに攻撃有利な対面である。

アオイ「コライドン!加減は不要だ!『アクセルブレイク』!!」
ダークエース「かわせゾロアーク!!『ポルターガイスト』!!」

 コライドンが持っていた『たつじんのおび』が浮かび上がり、暴れまわる。そのままゾロアークは口に冷気を充填した。
 ▼ 28 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:09:42 ID:IMuUmRRI [12/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダークエース「パラドックスポケモンにも俺のゾロアークは劣らないだろ!?ハハハハハ!!いけ!氷『テラバースト』…何っ!?」
アオイ「おあいにく様。テラスタルが使えるのは、あなただけじゃない!コライドン!!」

 熱く滾る緋色の鼓動。赤い炎に包まれたコライドン。
 そこには、古代ポケモンの王が烈火の如く佇んでいた。

ダークエース「これはっ、まさかほのおタイプのテラスタル!?まずいゾロアーク!かわせ!!相手もテラバーストならば軌道は予測できる…」
アオイ「今更遅い!コライドン!!『フレアドライブ』!!」

 太陽【ソルガレオ】のように、流星【デオキシス】のように。重く、速い一撃がヒスイゾロアークを貫いた。
 効果抜群なうえに、攻撃力こそ一級品だが耐久力の低いゾロアークは一撃でダウン。

ダークエース「さすがだよチャンピオン。俺の相棒をあっさりと。仕方ないな。テツノイサハでじっくり戦いたかったが、炎タイプの技も持っているなら草タイプのイサハじゃかわいそうだよな。よしよし、下がってな。俺の最強の切り札を出す」

 テツノイサハを撫でる姿に違和感を覚えながらも、アオイは次の相手を待つ。
 ダークエースがボールを無造作に投げた。

――再び禍々しいオーラに、ダークエースとダークヘッド以外の誰もが震えあがった。

 そこに立っていたのはコライドンに似て非なる機械のような怪物だった。
 ▼ 29 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:10:12 ID:IMuUmRRI [13/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオイ「それ、は?」
ダークエース「カッコいいだろ。俺の切り札さ。ライドできるところも最高だよなあ。俺個人の意見だが…コイツを超えるでんきポケモンはいないと思ってる。それが伝説のサンダーや、ライコウ、イッシュのボルトロスであっても」

 紫の装甲を身に着けた、美しくも邪悪なる気配を漂わせているポケモン。

ダークエース「ミライドンっていうんだ。俺たちアンダーグの操る最高傑作。正直、ダークヘッドのレックウザにも負けないと思ってるぜ。さあ、来いよコライドン。チャンピオン!!」

〜〜〜〜〜

アオイ「コライドン!ドラゴンクロー!!」
ダークエース「ミライドン!パワージェム!!」

 古代と未来。時空を超えて邂逅した二体のドラゴンが、ぶつかり合う。
 コライドンの爪がミライドンを吹き飛ばし、ミライドンの光線がコライドンを薙ぎ払う。

アオイ「互角!?ならば、『アクセルブレイク』!!」
ダークエース「もう一度『パワージェム』だ!!」
アオイ「ぐっ…おそらくでんき・ドラゴンタイプのはず…それなのに、その不一致パワージェムの威力…足元のエレキフィールドが関係しているの!?」
ダークエース「その通りだ。君のコライドンも、密かに日照り状態を維持しているだろ。推測だが、こいつらは元々同じ存在なんだろうな。場の状態でパワーアップする特性を持つ。俺はこの力を『ハドロンエンジン』と呼んでいる」

 ダークエースが右手を掲げると、その手に出現するテラスタルオーブ。

「さあ、ここからがハイライトだ!ミライドン!!最後に勝つのは俺とミライドンだ!!テラスタル!!」

 ミライドンを包み込むブロンズ色のオーラ。
 その姿にアオイが絶句した。

アオイ「そんな、こんなことって!元々地面タイプを弱点に持つポケモンを、防御性能の変わらない『いわタイプにテラスタルする』なんて!?」
ダークエース「驚いてくれて嬉しいよチャンピオン」

 一礼するダークエースが顔を上げると、凄惨な笑みが浮かび上がっていた。
 ▼ 30 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:11:35 ID:IMuUmRRI [14/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダークエース「決めろミライドン!!パワージェム!!」
アオイ「コライドン!かわせ…」
ダークエース「無駄だ。なぜ俺がパワージェムに『こだわる』か、もうわかったろ?」
アオイ「は、速い――」

 テラスタルにより強化された『パワージェム』がコライドンに炸裂した。
 炎のオーラが消え失せ、コライドンがダウンする。膝をついてしまうアオイ。

アオイ「『こだわりスカーフ』を、持たせていたの…!?」
ダークエース「ああ。ドラパルトのように、パルデア地方にはミライドンすらも超える速さのポケモンがいる。俺はコイツに最速でいてほしいからな」
ソラ・ハレワタール「アオイさんっ…まだ負けたわけではありません!」
アオイ「ごめん、ソラ…そうだった。メタグロス!」

 次のポケモンを繰り出すアオイだが、ダークエースは当然ミライドンを引っ込める。
 代わりに現れたのは人型の赤い炎ポケモン。

ダークエース「バシャーモ!『ブレイズキック』でメタグロスを粉砕しろ!!」
アオイ「メタグロス!『しねんのずつき』、いや、戻ってメタグロス!」
ダークエース「いいのか。時間を与えて」
アオイ「…ッ、いけ!カイリュー!!」

 アオイがカイリューを繰り出すと同時にダークエースのバシャーモを包み込む風。
 特性の『かそく』が発動し、より速く、鋭く。

アオイ「そうか…あなたの戦術は、圧倒的スピード…!ヒスイゾロアークも、ミライドンも!テツノイサハがビリジオンと似た能力を持つなら、当然その速さも…!」
ダークエース「ご名答。だが分かったところで何を出す?『かそく』が発動したバシャーモは無敵だぜ?いいや、それだけで終わらない」
 ▼ 31 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:12:02 ID:IMuUmRRI [15/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ダークエースのタキシードが翻る。その腰に巻かれたベルト。
 ソラも見たことのある、異世界のアイテム。変身者のベルト。

――その中央に輝く虹色の宝玉。

ダークエース「バシャーモ!メガシンカだ!!」
アオイ「なっ…」

 アオイが瞬きをする間に、メガバシャーモが片足を上げて、アオイに向かって人差し指を「クイッ」と曲げる。
 かかってこい、と言わんばかりのジェスチャーである。

ダークエース「メガバシャーモ!『ストーンエッジ』!!」

 その後の展開は一方的だった。カイリューとメタグロスが叩き伏せられ、マスカーニャとサーブゴーは『ブレイズキック』で。最後の頼みのイルカマンすらも、メガバシャーモの『インファイト』で蹴散らされる。
 絶望するアオイに近付くダークエース。

ダークエース「どうだ、チャンピオン。俺が育てた相棒たちの力は」
ダークヘッド「余興はここまでだ、ダークエース」

 ダークヘッドが手を振り、静かに浮いていたレックウザに指示を出す。
 ▼ 32 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:13:52 ID:IMuUmRRI [16/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダークヘッド「あとは私に任せてもらおう。パルデアチャンピオンは倒れ、忌々しいソラ・ハレワタールも虹ヶ丘ましろを人質に取られれば動けまい」
ソラ・ハレワタール「卑怯な…!!」
ダークエース「なるほど、なら人質がいなきゃいいってわけだ」
ダークヘッド「…何っ!?」

 突如として強烈な蹴りがダークヘッドのオーラを打ち砕き、ましろを解放した。
ソラ・ハレワタール「!?」
虹ヶ丘ましろ「きゃあっ…!」
ソラ・ハレワタール「ましろさんっ!!くっ…ひろがるチェンジ・スカイ!」

 変身しながら全速力で駆け出し、落下するましろをキャッチするソラ――キュアスカイ。

キュアスカイ「ましろさんっ!!」
虹ヶ丘ましろ「ソラちゃんっ!!」

 しっかりと抱きしめ合う二人。
 ダークヘッドのオーラを、ダークエースが変身前の状態で放ったライダーキックが打ち砕いたのだ。

ダークヘッド「…ダークエース。何のつもりだ?」
 ▼ 33 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:14:09 ID:IMuUmRRI [17/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダークエース「俺がソラを倒す。邪魔はしないで貰いたいね。一対一で戦いたかったからましろを拘束してもらったが、アオイを倒した以上、もう必要ないというだけのことさ」

 メガバシャーモの両手に炎が灯り、辺りの気温がぐんぐんと上昇した。

ダークエース「俺は俺のポケモンでソラを倒す。先に言っておくが、プリキュアの浄化の力は通用しないぜ。俺のポケモンは、自分自身の意思でこの場に立っている。勝利への渇望が、俺たちの存在意義だ。正々堂々と戦い、勝つ!そして俺は浮世英寿を超える!!」
ダークヘッド「愚か者めが…!!お前に英寿の因子を混ぜ込んだのは失敗だった!!この私に逆らおうなどと…!!黒きレックウザ!ブラックジャマト!!この愚かな部下を粛清しろ!!」

 とうとうレックウザよりも黒く、禍々しい怪物が咢を開く。

〜〜〜〜〜
 ▼ 34 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:14:53 ID:IMuUmRRI [18/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 怒り狂うダークヘッドに応えるようにレックウザは『はかいこうせん』を、ブラックジャマトもまたガラルの伝説のポケモン【ムゲンダイナ】が使うというレーザー光線をダークエースに向けて放つ。

キュアスカイ・虹ヶ丘ましろ「させ/ません!!/ないっ!!」
ダークヘッド「グウッ!!おのれプリキュア共!!」
虹ヶ丘ましろ「ひろがるチェンジ・プリズム!」

 キュアスカイと、虹ヶ丘ましろ――チェンジしたキュアプリズムが美しい光と共に二つのレーザーを跳ね返す。
 ふわり、とひろがったキュアプリズムの光のカーテンがレックウザを包むと、黒き竜は藻掻き苦しみ始めた。
 アンダーグ・エナジーが薄れ、正気を取り戻しつつある。
 セレナーデのマルマインとゴローニャのように、封じ込められた正義の心が、アンダーグ・エナジーの洗脳に抗っているのだ。

キュアスカイ「レックウザさん!正気に戻ってください!」

 叫ぶキュアスカイに、ダークエースが困惑して尋ねる。

ダークエース「なぜ攻撃しない?絶好のチャンスだ。君のポケモンは無傷だろ。それに、変身した君たちならダメージを与えられるんじゃないのか?」
キュアスカイ「倒すだけではダメです…!レックウザさんは、今ダークヘッドの洗脳と戦っているんです!私たちヒーローにできるのは、そのお手伝いをすることです!だから!」

 浄化の光。キュアスカイとキュアプリズムも光の出力を上げる。
 当然負担は大きく、二人の表情も苦しそうになる。
 ▼ 35 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:15:18 ID:IMuUmRRI [19/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダークヘッド「させるか!!ブラックジャマト!!プリキュア共を抹殺しろ!!」

 ダークヘッドの命令でブラックジャマトが再び『ダイマックスほう』を放とうと大きく口を開けた。

ダークエース「ミライドン!!『イナズマドライブ』!!」
ブラックジャマト「グオオオオオオッ!?」

 突然、回転する電撃のエナジーがブラックジャマトを吹き飛ばした。
 ダークエースのミライドンが、攻撃を中断させたのだ。

ダークヘッド「ダークエース!!キサマァアアアア!!」
ダークエース「悪いな。ヒーローが心に呼びかけているのに、邪魔するなんてできないぜ。浮世英寿ならそうする…いや、英寿に憧れる偽物【ダークエース】ならそうするね!メガバシャーモ!!ブラックジャマトに『インファイト』!!テツノイサハは『シザークロス』をお見舞いしてやれ!!本当のハイライトはこっからだ!!」
キュアスカイ「ダークエースさん…!私たちも、レックウザさんを諦めない!!ジュカインさん!!ブラックジャマトに『リーフブレード』です!!」

 キュアスカイは光をレックウザに当てながら、ジュカインを繰り出してブラックジャマトを止めようとする。
 しかしブラックジャマトは強大だった。

ダークヘッド「おのれプリキュア共!!おのれポケモン共!!ゴミが私の邪魔をするなァアアアア!!ブラックジャマト!!テラスタル!!」
キュアプリズム「ジャマトがテラスタルを!?スカイっ!まずいかも!!」

 ダークヘッドの発動したテラスタルは完璧だった。
 メガバシャーモの『インファイト』を。テツノイサハの『シザークロス』を。そしてジュカインの『リーフブレード』を。
 かくとうタイプも、むしタイプも、くさタイプも、全く異なるタイプであるそれらの全てを防御することのできる「タイプ」が存在した。
 ▼ 36 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:16:17 ID:IMuUmRRI [20/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオイ「そんな!この局面でむしタイプのテラスタル!?」
ダークヘッド「フハハハハ!!予想できたか?できまいなあ!!ブラックジャマト!!メガバシャーモに『エアロブラスト』!テツノイサハに『シャドーレイ』!!」

 軽々と伝説のポケモン・ルギアとルナアーラの技を放つブラックジャマト。
 ダークエースのポケモンが一撃でダウンさせられる。

ダークエース「くそ…!やっぱ偽物には何もできないってのかよ!!」
ダークヘッド「そうだ!所詮キサマは浮世英寿の劣化コピーなのだ!!本物のギーツであれば、もう少し抗うこともできただろうがな!!では終わらせよう!!ブラックジャマト!!ジュカインに『メガホーン』!!」
キュアプリズム「ソラちゃんのジュカインが…!避けてぇえ!!」

 回転しながらドリルのようにジュカインへと突っ込むブラックジャマト。

キュアスカイ「絶対に…諦めない!!ジュカインさん!!『リーフブレード』です!!」
ジュカイン「く……くるるぁーーーーっ!!」
ダークヘッド「フハハハハ!!バカめ!虫タイプにテラスタルしたブラックジャマトに――」

 斬撃。ジュカインの放った『リーフブレード』が『メガホーン』を食い止めるばかりか、ブラックジャマトの巨体を一刀両断した。

ダークヘッド「――は?」

〜〜〜〜〜
 ▼ 37 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:17:25 ID:IMuUmRRI [21/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アオイ「そうか、あの時のジュカインの『リーフブレード』…エルレイドに似た機械ポケモンを倒した威力…そして『メガホーン』も相殺して、むしタイプの装甲を貫いた…!ソラ!あなたのジュカインは…!」

 アオイが納得したように叫ぶ。ソラのジュカインは蒼天を思わせる、ソラの髪色と同じ青い光を纏っていた。
 優しくも鮮やかなそれは、テラスタル…よりもさらに神々しい光。

キュアプリズム「ジュカインは、スカイと同じ輝きを持っていたんだ!キュアスカイの力と同じ、ひこうタイプなんだよ、アオイちゃん!」

アオイ「ん。ましろの言う通りだね。『リーフブレード』も、ルチャブルの『フライングプレス』のようにくさタイプとひこうタイプを併せ持っていたんだ…ううん、もっと凄い。『テラバースト』がポケモンの隠された能力を引き出す【攻撃と特攻の高い方で計算する】って聞いたことがあるけれど、それに近いのかも。くさタイプとひこうタイプ。弱点を突きやすい方のタイプに変化する、新たなリーフブレード…!」

ダークエース「マジかよ…さしずめ、『スカイブレード』ってとこかな。レジェンド級じゃんか」

キュアスカイ「『スカイブレード』…そんな力があったなんて…ジュカインさん、すごいです!すごすぎます!」

ジュカイン「くるる」

 アオイとダークエースが感嘆のため息を漏らし、キュアスカイ自身でさえその未知の力に感激する。
 予想外の一撃でブラックジャマトを倒されたダークヘッドは口を中途半端に開いたり閉じたりしながら、硬直していた。
 ▼ 38 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:22:21 ID:IMuUmRRI [22/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダークヘッド「使えん…使えん使えん使えん使えん使えん使えん使えんッ!!ゴミ共が!!私の計画を!!殺す!!殺してやるぞキサマらァアアアアッ!!」

 ダークヘッドの全身に邪悪なアンダーグ・エナジーが満ちる。
 黒いレックウザが浮かび上がり、ダークヘッドの肉体に飲み込まれてゆく。
 その姿がスキンヘッドの男から、悍ましい大蛇の姿に変化した。

*「フハハハハ!!見るが良い!この偉大なる姿を!そして称えよ!ブラックナイト・ダイジャーグの名を!!」
キュアスカイ「ブラックナイト…ダイジャーグ!?レックウザさんが!?」

 キュアスカイは戦慄した。かつて倒したはずのダークヘッド。そしてその全ての力が解放された姿ダイジャーグ。眼前の黒き魔龍は、ソレとは違う姿をしていた。
 朽ち果てた骨の龍。所々に腐った肉がこびり付いている。

アオイ「ムゲンダイナに似てる…」

 アオイが呟いた。

キュアスカイ「アオイさん、プリズム、ダークエースさん。これが最後の戦いです」
アオイ「ん…だよね。でも私のポケモンは…」
ペパー「お〜いアオイ!おまたせちゃんだぜ!!」
アオイ「ペパー!?」

 アオイの親友・ペパーが後を追って駆けつけてくれたのだ。
 ▼ 39 ボクレー@すくすくこやし 25/06/07 19:23:45 ID:PtbouVUU [4/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
なんでアオイは未来のパラドックスポケモンを知らないんだ…と思ったけど、そうかコライドン持ってるから本来ここの世界線はスカーレットか
ダークエースが偽者とは思えん程カッコ良すぎる。正々堂々タイプのヴィランは正直ドストライク
 ▼ 40 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:25:35 ID:IMuUmRRI [23/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ペパー「実はアオイのポケモンが騒いでて…きっと心配してたんだろ。そんで、なんか変な『グニャグニャ』な穴が出てきて、それを潜ったらイケメンな兄ちゃんがいて、ここに連れてきてくれた…ってイケメン兄ちゃんがいる!?」

 ダークエースを見て驚くぺパー。その言葉を聞いて何かを察したのか、ダークエースが苦笑いした。

ダークエース「なんだよ。さすがは創世の神だ…しっかり見守ってくれているのか。本物には敵わないな」
ペパー「あれ、でも微妙に違う?あの兄ちゃんの双子の弟さんとかかよ?」
ダークエース「そんなところだ。で、チャンピオンのダチ。それは、アオイのポケモンか?」

 ぶうぶうとパフュートンが鳴く。その頭を撫でるアオイ。

アオイ「パフュートン…!私の大切な、二番目のポケモン…わかった。一緒にレックウザを助けて、あいつを倒そう」

ペパー「よし。俺も協力するぜ!協力はスパイス集め以来か?手加減はなしだ!マフィティフ!」

ダークエース「俺も負けてられないな…まだやれるか、ミライドン。偽物なりにやってやろうぜ」

 決意を固め、アオイが代表してキュアスカイとキュアプリズムの手を握る。

アオイ「ソラ、ましろ。やろう」

キュアスカイ「はい、アオイさん!ジュカインさん!もうひと踏ん張りです!」

キュアプリズム「うん!アオイちゃん、スカイ、一緒に!私がプリズムシャインでブラックナイト・ダイジャーグを照らしてみせる。だから、みんな!お手伝いお願いします!!」

アオイ/ペパー/ダークエース/キュアスカイ「ん!/任せろちゃんだぜ!/ああ!/はい!」

 四対一。運命のレイドバトルが始まった。

〜〜〜〜〜
 ▼ 41 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:26:36 ID:IMuUmRRI [24/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 破壊の限りを尽くすダイジャーグ。
 しかしヒーローたちの目は希望に満ちていた。

ペパー「マフィティフ!!『バークアウト』だ!アオイが取り戻してくれたお前のデカい声!聞かせてやれ!」
アオイ「今だパフュートン!!『じゃれつく』!!」

 マフィティフの『バークアウト』で一瞬だけ動きを止めるダイジャーグ。そこへパフュートンが襲い掛かる。ダイジャーグがさらに怯んだ。すぐに攻撃が再開されるが、『じゃれつく』の追加効果で心なしか威力が下がっている。

ダークエース「ミライドン!『イナズマドライブ』ぶちかませ!!」

キュアスカイ「ジュカインさん!!『スカイブレード』です!!」

 偽ライダーの一撃と、ヒーローガールの想い。二つの技がダイジャーグの巨体を横に倒した。

ブラックナイト・ダイジャーグ「グアアッ!?小癪な…!!『ダイマックスほう』でまとめて塵にしてくれる!!」

 恐ろしい破壊力のレーザー光線が放たれるが、パフュートンも、マフィティフも、ミライドンも、ジュカインも倒れない。

ブラックナイト・ダイジャーグ「な、なぜだ!?キサマらは限界のはずだ!!それに、なぜレックウザのパワーが引き出せない!?」

ダークエース「それは、アンタの中でレックウザが心を取り戻そうと必死だからだろ」
 ▼ 42 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:28:17 ID:IMuUmRRI [25/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ダークエースがミライドンの顎を撫でる。

ダークエース「反省するよ、こんな醜い奴の手下として戦っていたことを。英寿を超える力を手に入れれば、俺も本物のギーツになれると信じていた。だが、そうじゃなかった。本当に大切なものは、人も、ポケモンも、俺のような偽物も関係ない。正しい心なんだってな。ようやくわかったよ。アオイ、ソラ、君たちのおかげかな」
ブラックナイト・ダイジャーグ「ダークエース!!キサマァアアアアッ!!グアッ!?」

 ブラックナイト・ダイジャーグの身体から、レックウザが解き放たれた。

ブラックナイト・ダイジャーグ「おのれえええ!!戻れレックウザ!!キサマは私の手駒だろうが!!」

 とうとうダークヘッドの支配を抜け出したのだ。

キュアスカイ「レックウザさん!もう大丈夫です!!プリズムっ!!レックウザさんは無事です!」
キュアプリズム「うん、スカイっ!こっちも準備OKだよ!!はああああっ!!プリズムシャイン!!」

 太陽のような温かく清らかな光が降り注ぎ、ブラックナイト・ダイジャーグが絶叫した。
 ▼ 43 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:29:52 ID:IMuUmRRI [26/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブラックナイト・ダイジャーグ「ギャアアアアアッ!!私のオリジナルが敗北したのと同じ技に倒れるものかッ!!おのれキュアプリズムめッ!!」
キュアスカイ「オリジナル…?そうか、やっぱり本物じゃなかった。あなたは偽ダークヘッド!本物のダークヘッドは、もう…!」

――これが最強の力…私の負けだ…。

 本物のダークヘッドは負けを認めて消滅したのだから。

ブラックナイト・ダイジャーグ「オリジナルと同じ末路は辿らん!!ダークヘッドの悪意の残滓であるこの私が!!プリキュア如きにッ!!」
キュアスカイ「プリキュアだけじゃありませんっ!!ジュカインさん!!一緒に!!」

 キュアスカイに応えて、ジュカインが大きく跳んだ。空色のエネルギーの刃を振り上げる。プリズムシャインの光を背中に受けて、ジュカインの姿が変化した。
 青く輝く、ドラゴンの力を宿したジュカインの究極の姿。それは――!

アオイ「あれは、メガジュカイン!?メガストーンもなしに、メガシンカした…ソラ!ううん、キュアスカイ!!やっちゃえ!!」
パフュートン「ぶうぶう〜!!」

 アオイとパフュートンが叫ぶ。
 ▼ 44 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:37:36 ID:IMuUmRRI [27/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
キュアスカイ「無限にひろがる青い空!!ヒーローガール・スカイパンチ!!」

 青。蒼。藍。紺碧の光となりて。レックウザが発動可能な必殺技・『ガリョウテンセイ』を思わせるキュアスカイのスカイパンチと、メガジュカインのスカイブレードが同時にダイジャーグの身体を貫いた。

ブラックナイト・ダイジャーグ「が…ぐお…ばかな…このブラックナイト・ダイジャーグが…オリジナルをも超えたはずの…私が…敗れる…だと…グギャアアアアアアッ!!」

 爆発。とうとうブラックナイト・ダイジャーグが消滅した。

アオイ「やった!!すごいよソラ!ましろ!!」

二人に抱き着くアオイだったが、ハッとして離れる。

アオイ「…その、ごめん。飛びついて」
キュアスカイ「アオイさんっ!!ましろさんっ!!」
キュアプリズム「わわっ、ソラちゃんっ!?」
アオイ「ソラっ!?ましろも困ってるってば…!」

 抱き合う三人の少女たち。ペパーは鼻の下を指で擦り、ダークエースを見た。

ペパー「やったなグニャグニャの兄ちゃんにそっくりな兄ちゃん!マフィティフもよくやったぜ!」
ダークエース「ははは…そうだな。ありがとうな、ミライドン、バシャーモ、テツノイサハ…ゾロアーク。こんな俺でも、少しは本物の仮面ライダーギーツに近付けたかな?」

 ダークエースの言葉に、四匹の仲間ポケモンたちは嬉しそうに鳴いた。

〜〜〜〜〜
 ▼ 45 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:41:10 ID:IMuUmRRI [28/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ジャマトたちに破壊された町を復興するアオイたち。
 ソラも解放されたレックウザと共に身体能力を活かし、ましろとペパーも一生懸命動いている。
 そしてダークエースもミライドンにライドして資材を運んでいた。その姿を「戦りたそう」に見つめているネモの姿に、さすがのダークエースも少し落ち着かない様子ではあったが。

 作業場の端ではパンイチにされたアオキがオモダカとチリとハッサクに殴られていた。
 ブラックジャマトが登場した辺りで、勝手にエレベーターで帰宅したのだ。その時間は、ちょうど定時であったという。

 そんな姿を「グニャグニャ」の向こうから見つめる男がいた。

浮世英寿「ほらなペパー。いらなかっただろ、俺の助けは」

 誰に言うでもなく呟く、浮世英寿。

浮世英寿「このパルデアは、俺の助けがなくてもやっていける。ジャマトだって倒せる。ヒーローガールは次の世界に行くんだろうけど、パルデアにはチャンピオンがいる。それに…」

 英寿はニヤリと笑い、チャンプルタウンの料理を配るダークエースを見つめた。

浮世英寿「もう一人の俺がいるんだ。心配することなんて何もない。もう、新しい世界は始まっているんだ。答えは、分かり切っているさ」

〜〜〜〜〜
 ▼ 46 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:42:47 ID:IMuUmRRI [29/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
*「ブラックナイト・ダイジャーグ…良いアイデアだと思ったんだけどねえ〜」

 スーツ姿の男性が、口ひげを触りながら唸る。
 黒いコンピューターに囲まれた空間で、男性はソファーに腰掛けた。

*「ムゲンダイナのデータを使って生み出したブラックジャマト。そしてプリキュアたちの記憶データから生み出したダークヘッド。仮面ライダーのレプリカであるダークエース。そのどれもが予想外の展開を迎えちゃうし」

 男性は困ったような声の調子だが、不気味に笑ってモニターを見る。

*「厳しいなあ…そういうの良くないんじゃないの?足りなかったのかもしれないね。心の闇が。そうだね、世界の全てを、自分が生まれたことすら憎むくらいじゃないとブラックナイトは再現できないのかもねえ。君も、そう思う?ミュウツー君」

 男性が振り向くと、液体の詰まった3メートルほどのカプセルの中に封じ込められたポケモンが、答えた。
 ▼ 47 ◆XWlOntTaTE 25/06/07 19:44:36 ID:IMuUmRRI [30/30] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ミュウツー「…煩わしい…光…心…破壊…私に命令するがいい…何を殺すか…何を壊すか…ローズ委員長」

 男性…ローズは満足そうに頷くと、並べられた6つのカプセルを順番に見る。ムゲンダイナ、ギラティナ、ダークルギア、キュレム、ジガルデ…そしてミュウツー。
 カプセルの液体はアンダーグ・エナジーだ。伝説のポケモンすらも、偽ダークヘッドのレックウザのように、闇に染めるのだ。

 ミュウツーの姿は異形。ジャマトのような骨格に覆われている。

ローズ「次は上手くやらないとね。厄介なキュアスカイとキュアプリズムからやっつけちゃおうかな。さあ始めよう。本当のブラックナイトを」

 コツン。ブーツの音。
 ローズ委員長が笑みを浮かべたまま、来客を迎えた。

ローズ「待っていたよ。フラダリさん。資源は有限だ。宇宙は有限だ。ならばどうするか?わかるよね」

フラダリ「世界を減らす。それだけしか方法はない」

 骨格に覆われたジャマト・ゼルネアスと、禍々しいオーラに包まれたアンダーグ・イベルタルを引き連れた長身の男・フラダリ。

 新たなる脅威が動き出そうとしていた――。



〜〜〜終〜〜〜
 ▼ 48 チョンチー@ボチのろう 25/06/07 19:47:28 ID:PtbouVUU [5/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
ダークエース、あんたは偽者なんかじゃない
少なくとも今はもう立派なヒーロー

アオイのクールでいながら照れ屋さんなところ可愛すぎるのと、ソラのジュカインが奇跡過ぎた

お疲れ様でした!!
 ▼ 49 ロコン@ワシボンのはね 25/06/07 20:15:59 ID:PtbouVUU [6/6] NGネーム登録 NGID登録 報告
とりあえずアオキは昇給どころか減給ですね…
 ▼ 50 カジッチュ@こだわりスカーフ 25/06/08 13:35:41 ID:sYoI5P.6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
名作スレから来ました、乙です
アオイちゃんとソラちゃんはかっこよくてかわいいのだ(`・ω・´)
 ▼ 51 ヤレユータン@ずぶといミント 25/06/08 17:35:17 ID:ItHICWSc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙
 ▼ 52 スリープ@きあいのハチマキ 25/06/16 18:22:44 ID:d6owDisE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
必ず勝ち抜けると信じたからこそ運を引き寄せた
光の勝利
 ▼ 53 マダツボミ@ジャポのみ 25/06/16 18:26:18 ID:d6owDisE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
相手がどんなに強くても、“正しい事”を最後までやり抜く。それがヒーロー
 ▼ 54 ニャローテ@フリーザーのおやつ 25/07/06 14:55:40 ID:d/T2PIgk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
結局アオキ何もしてなくて草



キラフロル、テラバースト
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