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【戦争SS】タツベイ「俺は……飛べるっ!」

 ▼ 1 1◆FvXQeTACDA 16/01/22 23:18:03 ID:VSHMJE5M [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「うー……とりゃああああっ!」


タツベイ「いっててて……ちっ、また失敗かよ」

あーもう、なんかバカバカしくなって来た。

こうやって頭ぶつけるだけだしさ……おかげでなんだよ! この石頭! 俺はただ、空を飛びたいだけなのによ。

はあ……ん? あそこに人影?
 ▼ 2 1◆FvXQeTACDA 16/01/22 23:18:32 ID:VSHMJE5M [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あれは……ニンゲンか。

ニンゲン「あ、あんなとこに……大丈夫?! 頭ケガしてるよ!」

ほっとけ。

ニンゲン「えっと……そうだ! あっちに木の実があったと思うから、取って来る!」

だから、気にすんな。木の実ぐらい自分で取れる。

そう伝えたいが、相手はニンゲン。言葉もどうせ通じない。

だから、ほっとく。そして隙を見て逃げる。ニンゲンの対処には、それが一番楽だ。

まあ、それはそのニンゲンが好意的だった時だけだがな。

タツベイ「さあて、妙な関わり合いにならない内に逃げるか」
 ▼ 3 1◆FvXQeTACDA 16/01/22 23:18:55 ID:VSHMJE5M [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
???「うわあああああああああ!」

な、なんだ?

いきなり大声で……

ニンゲン「うわあああああああああ!」

スピアー「てめえ、待てやこらあああああっ!」

なっ、バカヤロお前っ、スピアー怒らせたらダメな事ぐらいわかんだろっ!

スピアー「俺の木の実返せえええええっ!」

ニンゲン「ごめんなさああああいっ!」

……やれやれ、こいつ、バカだ。それも、筋金入りの。

ちっ、仕方ねえな。

タツベイ「おい! スピアー!」
 ▼ 4 1◆FvXQeTACDA 16/01/22 23:19:21 ID:VSHMJE5M [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スピアー「! なんだ、タツベイか。どうした? ってか、そんな事よりニンゲンだよ! あいつ俺のメシを……」

ニンゲン「あ! さっきのタツベイ! これ! 木の実!」

あっ、バカ投げんな!

いくら追われてるからって食べ物粗末にすんな!

……そこか。

タツベイ「……ふうっ、ナイスキャッチ、俺。すまん。あいつ、俺のためだーとか言ってお前の木の実取っちまったんだろ。おらよ、返す」

ニンゲン「ああっ、なんで返しちゃうの?」

タツベイ「お前はちょっと黙ってろ」
 ▼ 5 1◆FvXQeTACDA 16/01/22 23:19:43 ID:VSHMJE5M [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「こいつ、俺がケガしてるのを見て、それで何を勘違いしたのか木の実取って来るって言いだして」

スピアー「それで、俺のメシを、か。バカだな」

タツベイ「ああ。大バカだ」

スピアー「にしてもお前がニンゲンから木の実を素直に受け取ろうとする、ねえ」

タツベイ「勘違いすんな。俺は逃げようとした。お前が妙に追い立てるからたまたままた出会っちまっただけだ」

スピアー「ふうん。ま、そう言う事にしとくよ。じゃあな」

タツベイ「あんまカッカすんなよ」

スピアー「うるさい」
 ▼ 6 今日はここまで◆FvXQeTACDA 16/01/22 23:20:05 ID:VSHMJE5M [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ニンゲン「た、助かった……でもなんで返しちゃったの?」

んな怒るみたいな言い方すんな。元はと言えば悪いのは全部お前だ。

ニンゲン「あ、もしかして、僕スピアーのごはん盗っちゃったの?」

ああそうだよ。ようやく気付いたのかよ。遅すぎ。

ニンゲン「そっか、そりゃ怒るよね、ハハハ」

何のんきに笑ってんだよ。あいつ怒らすと怖いんだぞ。

お前なんか死んでてもおかしくなかった。

ニンゲン「でも、君が助けてくれたんだよね? ありがとう」

俺は何にもしてねえよ。もう会う事もない、そんな関係だからな。

ニンゲン「ところで、僕、コデマって言うの! 君は?」

タツベイ「……タツベイ」

コデマ「へえ、ベイって言うんだ。よろしくね、ベイ!」

いや、言わないと面倒な事になりそうだから名前言っただけでお前つるむ気は毛頭ないから。

だからとっとと帰れ。

コデマ「あ、そろそろ行かなきゃ。じゃあね!」
 ▼ 7 ドリュウズ@ラブラブボール 16/01/22 23:20:52 ID:i6FUy7Uo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援です
 ▼ 8 ゲンシカイオーガ@シルクのスカーフ 16/01/22 23:23:06 ID:MAIjuu3E NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
書き溜めしてない人よりかは期待できる
がんばって
 ▼ 9 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:41:01 ID:NahXFsGY [1/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――

???「お前みたいなザコなんていらねえんだよ」

タツベイ「なんで? なんでそんな事言うの? ねえってば!」

???「こいつの方が強いしな。な、ファイアロー」

ファイアロー「……」

タツベイ「おいファイアロー! なんとか言えよ! 頼む、言ってくれよ……」

ファイアロー「……ごめん。あたしには何にも」

???「じゃ、そう言う事だ。好きに生きな。俺はお前なんて知らない。じゃあな」

――

タツベイ「……はあっ! なんだ夢か……」

もう諦めてんだ、あいつの事は。

いや、諦めてるなんてのはかっこ悪い。

俺は、あいつに見切りをつけた。だから、もう会わない。

それだけだ。
 ▼ 10 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:41:47 ID:NahXFsGY [2/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「とおおおおおおっ! うわあああああああああ!」


タツベイ「ちっ、今日も無理だったか。いてて……」

コデマ「あ、ベイ!」

なっ、こいつ今日も来たのかよ。

コデマ「また頭ケガしてるよ? どうしたの?」

だからほっとけって。
 ▼ 11 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:42:08 ID:NahXFsGY [3/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「ホントに大丈夫なの? 結構痛そうだけど……」

あー、うざったい。

もう住処変えた方がいい気がして来たな。

コデマ「あっ、待ってよ!」

知らね。勝手にやってろ。

コデマ「待って!」

タツベイ「うるさい! ついて来んな!」

コデマ「ひっ」

ちょっとビビらせちまったかな。でもこのぐらいがちょうどいいんだ。

無闇に干渉して来たお前が悪い。
 ▼ 12 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:44:50 ID:NahXFsGY [4/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「ねえってば!」

ちっ、崖の上までついて来んのかよ、こいつ。

いいかげん

タツベイ「しつこいな!」

コデマ「うっ……でも、心配なんだもん……」

タツベイ「ちっ」

もう、どうにでもなれ。

タツベイ「じゃあな」


タツベイ「うおりゃああああ!」

コデマ「あっ! ベイ! ベぇぇええイ!」


タツベイ「まあ、さすがに飛ぶのは無理か。あーいって」

割と痛むから1日1回って決めてたってのに。

それもこれも、あのコデマってニンゲンのせいだ。あークソ。

まあでも、さすがにもう来ないだろ。いてて……
 ▼ 13 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:45:16 ID:NahXFsGY [5/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「ベイっ! 無事っ?!」

……マジかよ。

こいつからは、逃げられない、か。住処変えよっと。

コデマ「良かった……でも頭の傷が……」

コデマ「あ、もしかして、いっつも落とされてるの?」

無用の心配大きなお世話。

それに俺は落とされてなんかない。

自分で勝手に落ちてるだけだ。

コデマ「違うのか。ならよかった。あ! じゃあもしかして、自分で落ちてるの?」

ああそうだよ。それがどうかしたのかよ。
 ▼ 14 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:45:37 ID:NahXFsGY [6/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「でも、なんで? なんでそんなバカな事……」

タツベイ「……バカって言うな」

コデマ「えっ、お、怒らせちゃった?」

タツベイ「バカって言うなっ! いかり!」

コデマ「いぎっ! な、何するの……?」

タツベイ「うざい。消えろ」

コデマ「……もしかして、崖から落ちるのには、何か意味がある……もしかして、飛びたいの?」

タツベイ「……」

コデマ「やっぱりそうなんだ! ごめん、さっきはバカとか言って。僕がバカだった」

タツベイ「わかればいいんだけどよ、でも消えr」

コデマ「お詫びに、僕も協力するよ」

タツベイ「……はあ?!」


その日から、俺とコデマ、2人の物語が紡ぎだされる事になる。
 ▼ 15 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:46:06 ID:NahXFsGY [7/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――

タツベイ「すげえ……よくこんな飛べるな」

ファイアロー「とまあ、こんな感じ」

ファイアロー「あの……」

ファイアロー「あいつのとこにあたしだけ残れて、ホントに悪いと思ってる。だけど……」

タツベイ「仕方ない、だろ? わかってるよ。俺は俺で今も全然楽しいし、気にすんな。ってか思い出させるような事言わないでくれ」

ファイアロー「あ、ご、ごめんね?」

タツベイ「いいよ、別に」

――

あ、また夢か。

……あんな事があってからも、ファイアローは定期的に俺の面倒を見てくれた。

だから、俺はファイアローに憧れて、空を飛びたい、そう思ってるんだ。

なんて自己分析出来るぐらいには、俺も大人になって来た、って事かな。
 ▼ 16 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:46:30 ID:NahXFsGY [8/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「おーい、ベイ!」

げ、もう来やがった。まだ朝飯すら食ってないってのに。

ってか最近妙な夢ばっか見るのも全部こいつのせいだよな?

ったく、ふざけやがって……

コデマ「空を飛ぶ、練習方法をいろいろ考えてみたんだ。あんな風に闇雲にジャンプしてもどうにもならないし」

ちっ、俺のアイデアを闇雲とかそんなに言われたら立つ瀬がないっての。

それより先に、飯を食わせろっての!

コデマ「まずはこれ! 風船! 飛ぶ感覚を掴むよ!」

……ちっ。
 ▼ 17 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:46:53 ID:NahXFsGY [9/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「そうそう! あ、危ない! バランス取って!」

タツベイ「おっと、ふう」

……まあ、空を飛ぶのに協力してくれるなら、仕方ねえじゃん?

コデマ「いいよ! じゃあ、今度はそのまま何か技を出して!」

タツベイ「技……竜の息吹!」

コデマ「うわああっ!」

あ、しまった。ついうっかり……ま、いいか。
 ▼ 18 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:47:18 ID:NahXFsGY [10/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「じゃ、次行くよ! あんな高くからいきなりジャンプするのも危険だし、まずはあの木の上から!」

タツベイ「……なるほど」

そうか。確かに段階を踏んで行かないと、空を飛ぶなんて絶対ムリだ。

こいつ、バカだと思ってたけど、意外に賢い……?

コデマ「おーい! 早く登って来なよ! え、う、うわあっ!」

……あーあ、落ちちゃったよ。

前言撤回、やっぱりバカだ。

タツベイ「よっ……」

うーむ、風船使ってバランス取るのやっぱきついな。ま、出来たけど。

コデマ「いっててて……あ、僕も行く! 風船取らないと落ちれないからね」

落ち「ら」れない、な。それに、俺は落ちるんじゃなくて、飛ぶの。失敗するのは目に見えてるけどさ。

タツベイ「ふうっ……とりゃあああ! うわあああっ!」

うぐっ、いてて……

コデマ「あー、失敗か……え? なんか浮いてる……うわあっ! 飛んでっちゃうよ!」

……知−らねっと。
 ▼ 19 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:47:39 ID:NahXFsGY [11/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「はあっ、はあっ……た、助かった……」

スピアー「……俺が割ったからよかった物の、気付かなかったらこいつ今頃空の彼方だぞ」

タツベイ「……バカだよな」

スピアー「って言う割に、お前、頑張ってんな。そのバカと」

タツベイ「うるさい。こいつのメニュー案外悪くねえんだよ。こいつはバカだけど」

スピアー「あくまでもこいつの練習に惹かれてるだけ、ねえ」

タツベイ「……なんだよ、その目」

コデマ「こないだのスピアーだよね? 助けてくれてありがとう!」

スピアー「にしても、風船? これで飛ぶ感覚を掴む、か。確かに理に適ってる」

タツベイ「飛べる奴のお墨付きなら心配ねえな。じゃ、俺はまだしばらく練習するから」

スピアー「おう。んじゃな。頑張れよ!」
 ▼ 20 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:48:08 ID:NahXFsGY [12/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「じゃあ、取りあえず今日はここまで! お疲れ様」

タツベイ「おうよ」

コデマ「また明日ね!」

……明日も来んのかよ。まあいいけど。

……腹減ったな。メシでも取って来るか。

まずは飛ぶ感覚を掴む、そして低いとこからだんだん上げて行く、か。

タツベイ「よっと。オレン見っけ」

……そうだ。こっから飛び降りてみるか。

タツベイ「うおりゃあああっ!」

うぐっ……あ、でもそんな痛くねえ。

さっきは慣れなかったけど、なんとなくわかった……気がする。
 ▼ 21 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:48:33 ID:NahXFsGY [13/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「いっただっきまあす!」

……ふう、疲れた体にオレンが沁みわたる。まあ、オボンのが旨いんだがな。

なんだろ、コデマのあの練習、悔しい事に結構効いてるよな。

……俺、さっきからずっとあいつの事考えてね?

いやまさか……な。
 ▼ 22 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:48:59 ID:NahXFsGY [14/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――

おい! 待ってくれ! 頼む!

行くな! お願いだから……頼むから……

えっ、止まって……うわっ!

急に止まるな……いてて……

えっ、コデマ?

――

タツベイ「うわあっ!」

……あいつが、コデマに?

ってか俺、まだあいつにいて欲しいってか? バカらしい。

だいたいがそうだ。ニンゲンなんて、始めだけは仲良くしてくれるんだ。始め「だけ」は。

どうせあいつもそうなんだ。そうに決まってる……
 ▼ 23 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:49:23 ID:NahXFsGY [15/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「おーい! 来たよー!」

コデマ「はい、風船! 今日は飛ばないように気を付けるよ」

当たり前だろ? むしろ初めから気を付けとけよ。

コデマ「これでよし。じゃあ、練習スタート!」

さて、やりますか。

コデマ「取りあえず右に行って! それであっちのあれを取って来る!」

コデマ「今度は左に行ってあの木にタッチ!」

コデマ「いいよ! じゃあ今度は飛びながら技!」

コデマ「そうそう! どう? 飛べる?」

いや、まだ無理だろ。それはわかっていても、なぜかこいつといると、飛べるような気がしないでもない。

まあ、気のせいなんだけどな。
 ▼ 24 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:49:44 ID:NahXFsGY [16/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「うーん、まださすがに無理だよね。羽もないし。あ! そうだ! じゃあ今日は羽を作ってみるよ! もしかしたらなんか変わるかも!」

羽、ねえ。

俺に付けても、俺がそれを自由に動かせなかったら意味ないんじゃね?

ま、その辺はやっぱりバカのする事ってか。

コデマ「じゃ、僕もう帰るね! 羽作らないとダメだし!」

そうか、それは大歓迎だ。

って、ホントに俺、そう思ってんのか?

……いや、まさか。思ってるに決まってる。

タツベイ「あーもう! 取りあえず昼飯だ! あの木に登るぞ!」
 ▼ 25 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:50:04 ID:NahXFsGY [17/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お、ラッキー。ラムじゃん。

さあて、と。

飛ぶか……ん? あ。

タツベイ「おおい! ファイアロー!」

ファイアロー「ああ! タツベイ!」

うおっ、さすが、はええ。

ファイアロー「あ、ラムの実ね。おいしそう」

タツベイ「あげないよ。ファイアローはまだエサとかもらってんだろ?」

ファイアロー「誰も欲しいなんて言ってない。それで、飛べるようになった?」

タツベイ「全然」

???「ひっ」

あっ、もしかして、来ちゃったのか。

まあ、怖がってるクセに好きみたいだしな。
 ▼ 26 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:50:30 ID:NahXFsGY [18/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「スピアー。だからファイアローは全然怖くないって」

スピアー「鳥ダメ鳥ダメ鳥ダメ鳥ダメ」

ファイアロー「まあ、タイプの問題だから、こればっかりは仕方ないよ。ところで、最近どう?」

スピアー「ささささ、最近ここここ、こいつ、にににに、ニンゲンと飛ぶれれれれ、練習して……」

ファイアロー「ニンゲンと?! あんたが?!」

タツベイ「まあな。バカだけど、飛ぶための練習としては割と納得出来る事が多いから、付き合ってる」

ファイアロー「ふうん。それはそうと、あたし、もうここに来られないかもしれない」

スピアー「えっ?! なななな、なんで?!」

ファイアロー「ニンゲンが、戦争ってのを始めるらしくって。それで、あたしのトレーナーもそれに参加するらしいの」

ファイアロー「あたしも巻き込まれるだろうね。仕方ないけど」

タツベイ「ふうん」

スピアー「せせせ、戦争ってなななな、何だ?」

ファイアロー「ニンゲンたちが殺し合いするの。武装してね。あたしたちポケモンも使うらしいわ」

タツベイ「ひでえ……」

俺の言葉を最後に、辺りに沈黙が訪れた。
 ▼ 27 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:51:05 ID:NahXFsGY [19/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ファイアロー「ねえ、タツベイ」

唐突に口を開いたファイアロー。

タツベイ「何?」

ファイアロー「もう話す事はないと思う。だから、これが最後の言葉よ」

ファイアロー「しっかり生きてね! それじゃ!」

スピアー「あっ!」

タツベイ「行っちゃった……もう来ない、か」

スピアー「ファイアロー……もう会えない……」
 ▼ 28 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:51:28 ID:NahXFsGY [20/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「残念だったな。でもなんで、そんな怖いのに好きなんだ?」

スピアー「わかんねえよ。わかんねえけど……」

まあ、確かにわからない。

唐突に現れて、もう二度と会う事はないとか言われても、現実感に乏しいっつーかなんつーか。

戦争とか、イマイチよくわかんねえしな。

まあ、俺には関係ない話か。

スピアー「……戦争、か」

タツベイ「なんか知ってんの?」

スピアー「いや……全く。ファイアローぉぉぉおおおお!」

スピアー、コクってもないのにフラれたショックで傷ついてるのか。

……そっとしといてやろっと。
 ▼ 29 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:52:46 ID:NahXFsGY [21/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
よし、上手く着地成功。

空中での感覚って点では、割と慣れて来たかな。

……コデマの練習、やっぱすげえ。

練習は、だがな。

……結局空を飛べるようにはなれそうもないけど。

まあこればっかりは難しい、のかも。

いや、諦めたらそこで終わりだ。俺は飛べる!
 ▼ 30 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:53:12 ID:NahXFsGY [22/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その日からも、俺とコデマ、時々スピアーの飛行練習は続いた。

それでも、一向に飛べる気配はなかった。

そして時代はその間にも、着々と俺たちに牙をむく、その準備を始めていた。
 ▼ 31 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:53:33 ID:NahXFsGY [23/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「ごめん……明日からしばらく、来られないかも」

は? いや俺は別にいいんだけれども。

コデマ「この森に……立ち入り禁止になったんだ、ニンゲンは」

そうか。まあそれなら……

コデマ「この森がっ! この森が、戦争で、危険なんだって……お父さんが……」

ん? 危険?

コデマ「そうだよね……今この森は平和だし、そんないきなり言われても訳わかんないよね。でも……」

コデマ「この森は、もうすぐポケモンが住めるような森じゃなくなるんだって……」

おいおい、それは聞き捨てなんねえぞ。

コデマ「ねえベイ! 一緒に行こう! ここにいたら、死んじゃうよ……」

コデマ「お願いだから、一緒に来て……うっ、うわあああああん!」

なんか急に泣き出しやがったぞ、こいつ。
 ▼ 32 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:53:55 ID:NahXFsGY [24/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
にしても、戦争って危険な事なんだろ?

それなのに、こいつは自分の事より俺の事を。

やっぱりバカだ。でも、最高のバカだ、こいつは。

でも、その気持ちはありがたいが、俺は受け取れない。

この森が危険に巻き込まれるってなら、俺はみんなにそれを話さないといけない。

それで、この森を守る。

俺たちの住処を、ニンゲンごときに壊させはしない!

コデマ「……そっか、ここにいたいんだ……わかった。でも、死んじゃダメだよ。約束だよ!」

あ、行っちまった。

仕方ねえ。俺も俺でやるべき事はいっぱいあるんだ。

あいつに気を取られてる場合じゃねえ。
 ▼ 33 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:54:28 ID:NahXFsGY [25/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポケモンA「戦争? 何それおいしいの?」

タツベイ「いや、どうにも危険らしい。この森全体が危険になるぐらいな」

ポケモンA「はあ?」

タツベイ「武装したニンゲンに警戒してくれ。それと、みんなに伝えてくれ」

――

スピアー「はあ?! 戦争ってそこまで危険なのか?!」

タツベイ「らしい。この森全体が危険な目に遭うってコデマが」

スピアー「そんな危険な事に、ファイアローが……」

タツベイ「そういやそうだ……大丈夫かな」

スピアー「……きっと大丈夫だ。そうに決まってる」

もちろんだ。あいつは強い。

俺を要らない子扱いさせる程には。

タツベイ「とにかく、みんなに伝えてくれ。武装したニンゲンに要注意、って」

スピアー「わかった」
 ▼ 34 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:54:52 ID:NahXFsGY [26/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
情報は森のネットワークに支えられ、飛ぶような勢いで伝達されて行った。

ポケモンB「聞いたか? 戦争の話」

タツベイ「いや、それ流したの俺なんだけど……」

ポケモンB「マジかよ」

なんて事もちょくちょく起こった。

それでも、数時間のうちに、森で戦争の事を知らないポケモンはいなくなっていた。
 ▼ 35 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:55:12 ID:NahXFsGY [27/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
とは言え、それほどすぐに事が起こるとも思えない。

コデマがまだ森に入って来てたしな。

……ファイアロー、大丈夫かな。

それと、戦争に巻き込まれて、この森はどうなっちまうんだろ……

まあ、考えても答えなんて出ないけどさ。

タツベイ「はあ……」
 ▼ 36 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:55:44 ID:NahXFsGY [28/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――

人間A「ほう、いろんなポケモンがいるな、あの森」

人間B「出来るだけたくさんのポケモンを探せ、だもんな。どう言う事なんだろ?」

人間A「さあな。でも、戦力は多ければ多いほどいい、だろ?」

人間B「それもそうか」

???「あの森……」

人間A「どうした? アプライ?」

アプライ「いや、俺のファイアローがよくあの森に行ってるんだよ」
 ▼ 37 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:56:04 ID:NahXFsGY [29/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
人間B「野生が懐かしい、ってか?」

アプライ「いや、タマゴの頃から俺と一緒なんだが……」

人間A「まあ、お前なんだかんだ言って優しいもんな」

アプライ「はあ? 俺はポケモンを捨てたんだぞ!」

人間A・B「へえ」

アプライ「なんだよその目は」

人間A「強情だな……」

アプライ「はあ?」

――
 ▼ 38 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:56:25 ID:NahXFsGY [30/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――

コデマ「ねえお父さん……戦争、どうしてもしないとダメなの?」

父「ああ……避けられそうにない」

コデマ「やだよ! 危ないんでしょ? そんなのに行かないでよ!」

父「あまりそう言う事を言うな。戦争を否定したらダメだよ」

コデマ「なんで? お父さんもだし、あの森も壊されちゃうんでしょ? 嫌だよ、そんなのヤだよ……」

父「コデマ……お前を1人にさせて、すまない」

父「だからコデマ、しっかり生きてくれ。母さんと父さんの分まで」

コデマ「でも……でも……」

――
 ▼ 39 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:56:47 ID:NahXFsGY [31/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「! ……なんだ?」

なんか背後に気配。

タツベイ「誰だっ?」

スピアー「俺だよ! 俺!」

タツベイ「あ、なんだスピアーk」

スピアー「しっ」

タツベイ「え?」

スピアー「今、ニンゲンがいたんだよ。武装した、な」

タツベイ「な……」

スピアー「無用な争いは避けたいから、取りあえず逃げて来た」

タツベイ「わかった。みんなに伝えようぜ。ついにニンゲンが攻めて来た、ってな」

スピアー「おうよ」
 ▼ 40 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:57:20 ID:NahXFsGY [32/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「あ」

コデマ「うう……」

コデマ「あれ? いつの間に森に……ベイ?!」

タツベイ「おま……コデマか?」

コデマ「よかった、無事で……」

来ないんじゃねえのかよ。まあ、心強くはあるけど。

コデマ「お父さんも戦争に行っちゃって……お母さんはいないし……よかった……ベイ、無事でいてくれてありがとう……」

あ、おいバカ! もっと静かに泣けよ!

???「お? なんか泣き声が聞こえるぞ?」

あーあ、やっちまった。

タツベイ「……逃げるぞ」

言葉は通じない。それでも、動作でたぶん、感付いてくれる。

コデマ「……どうしたの?」

……気付け、バカ。
 ▼ 41 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:57:43 ID:NahXFsGY [33/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
もう割と近付いて来てる。

お前には足音が聞こえないのか?

コデマ「あ、なんか足音……もしかして! や、ヤバいよベイ! 逃げよう!」

……もう知−らね。

大声出して、バレるに決まってんだろうがバーカ!

???「おい! こっちだ!」
 ▼ 42 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:58:07 ID:NahXFsGY [34/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ちっ、厄介な事になったぜ……

コデマ「あ、マズイよベイ……」

ほぼ100%お前のせいだ。

ってかマズイ。コデマに隠れとけ。

兵士A「ほら、いたぞ、なんでこんなとこにいるんだ?」

コデマ「だって……だって……」

兵士B「ここは危険だ。早く帰った方がいい」

コデマ「でも……僕はここにいたい! お父さんも戦争に行っちゃって、僕1人なんだもん! 森にいても家にいても一緒なんだもん!」

兵士A「でも死にたくはないだろ? ここにいると何が起きるかわからんぞ」

コデマ「いいもん! 僕はこの森にいる! ベイと一緒に!」

な……なぜ俺の存在をバラす!

兵士A「ベイ?」

コデマ「この子だよ! 一緒に空を飛ぼうって!」

……マジか。隠すどころか自分から見せびらかしていくのな。
 ▼ 43 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:58:29 ID:NahXFsGY [35/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
兵士B「なあ、君。悪い事は言わない。そのタツベイを俺たちにくれないかな?」

コデマ「ええっ?! ダ、ダメだよ!」

? 狙いは俺?

兵士A「戦争に必要なんだ。たくさんのポケモンがね。君もこの国が大事だろ?」

コデマ「そりゃそうだけど……でもベイの方が大事だもん!」

兵士A「これでも……か?」

腰に吊るした金属製の何かを突き付けて、そう言った。

コデマ「ひっ!」

……へえ。この反応からして、危険な物だな。

だとすると、俺にはもう、選択の余地はないって訳だ。
 ▼ 44 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 20:58:54 ID:NahXFsGY [36/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
自分を守る。そして、ついでにコデマも守る!

タツベイ「かみ砕くっ!」

兵士A「うおっ!」

兵士B「大丈夫か?!」

兵士A「なんとか……」

コデマ「ベイ!」

勘違いすんな。あのままだとお前、俺を渡しただろ。

ニンゲンなんて、どうせ大事だーとか言っときながら、いらなくなったら捨てる。そう言う生き物なんだから。
 ▼ 45 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 21:58:40 ID:NahXFsGY [37/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
にしても厄介なのを敵に回したな……俺、まだバトル慣れしてねえんだよ。

今までは平和だったからな!

まあ皮肉はいいんだ。1対2……相手は戦い慣れしてんだろ? 圧倒的不利じゃねえか。

唯一の勝機は、俺は遠距離攻撃を持ってる、って事ぐらいだしよ。

まあ、それに賭けるか。

タツベイ「竜の息吹!」

兵士たち「うおっ!」

タツベイ「逃げるぞ!」

コデマ「あ、待ってよ! どこ行くの!」

兵士B「あっ、逃げた!」

兵士A「追えっ!」
 ▼ 46 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 21:59:13 ID:NahXFsGY [38/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「はあっ、はあっ……」

タツベイ「こっちだ」

コデマ「うん……」

ふう、焦った。

取りあえず、ここに隠れとけば安心だろ。

コデマ「……助けてくれて、ありがとう」

コデマ「しばらくここにいていい?」

タツベイ「……勝手にしろ」

コデマ「あれ……なんか急に眠気が……」

そうか。

にしても、スピアー大丈夫かね?

他の森のみんなも、どうしてるんだろ……

ちっ、腹減って来たな……

取りあえず、メシ探すか。
 ▼ 47 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 21:59:36 ID:NahXFsGY [39/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
よし、いないな。ニンゲン。

よっと。

よっしゃ。お、こんな時にムダなラッキー。オボンか。

いや、体力が回復するからムダでもないな。

タツベイ「とおっ。……ふう、着地成功」

静かに着地するって言うこのテクニック、なんか今すげえありがたい。

ん? 俺2個取ってんのか。いつの間に……

まあ、あいつも食うだろ。ムダにはならない。

ん? なんか声……
 ▼ 48 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 21:59:58 ID:NahXFsGY [40/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
兵士A「いたか?」

兵士B「いや……」

ちっ、マズイ。音をたてない様に……1歩、1歩、落ち着いて、ゆっくりと……

兵士A「俺は向こう探して来る。お前は他のポケモンを探しといてくれ」

兵士B「なんでだ?」

兵士A「明らかにそっちの方が効率的だからさ。今探してるのは子どももだが、メインはポケモンだ」

おい、マジか。俺にとっちゃ朗報だが、他のみんなが……

まあ大丈夫だ。なんだかんだ言って、そんなヤワじゃねえだろうし。

兵士B「なるほど。確かにそうだな。じゃあ、子どもは任せた。ちゃんと……」

そこから先は、距離が離れたせいで、聞こえなかった。
 ▼ 49 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:00:25 ID:NahXFsGY [41/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「おい」

コデマ「うーん……何?」

目ぐらい開けろ。じゃねえと話が通じねえんだよ。

オボン見せたらわかるだろうが、見てもらえないんじゃどうやってもわかんねえだろ!

コデマ「……ああ、そうか。僕、今森に……ベイ、どうしたの?」

タツベイ「おら。これ食え」

コデマ「え……くれるの?」

いちいち聞くな、めんどくさい。

俺は勝手に食うから……うん。旨い。

コデマ「ありがと……ごめんね、迷惑かけて」

ホントだよ。お前がいなかったら俺はきっと今頃普通に逃げてた。

お前がいたから……

ははっ。まあ、それもそれで仕方ない、か。

さあて、体力も回復して来た事だし、ずっとここに隠れてる訳にもいかねえよな。

みんなと合流して、あいつらを森から追い出さねえと。
 ▼ 50 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:00:56 ID:NahXFsGY [42/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そのためには、まず俺らを追いかけてるあいつを上手く仕留めねえとな。

コデマ「でも……これからどうしよ……」

心配すんな、俺に策はある。

さっきみたいな直接対決ならともかく、こう影から狙ってる範囲では、地の利は俺にある。

言葉を伝えらんねえのがきついが、まあ頑張れば俺1人で出来る。

コデマ、お前の練習の成果、見せてやるよ。
 ▼ 51 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:01:34 ID:NahXFsGY [43/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……あそこをああ行ったって事は、この辺に普通に来ようと思ったら、後……

もうそろそろスタンバッとくとするか。

コデマ「何しようとしてるの?」

まあ見てな。

よっと。

コデマ「木登り……」

兵士A「この辺はまだ見てないよな……」

やっぱり来た。読み通り。

でもまだだ。まだ引き付けろ。この木にもっと……

兵士A「いねえな……」

来た! 今だっ!
 ▼ 52 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:02:07 ID:NahXFsGY [44/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「うー……とりゃああああっ!」

兵士A「なっ!」

それだけじゃダメだ。威嚇にしかならない。

だがな、俺は練習してた。飛びながら技を出す練習をな!

タツベイ「竜の息吹っ!」

兵士A「ぐおおっ!」

よしっ! 見事顔面に命中!

コデマ「ベイ……すごい」

兵士A「目が! 目がああああああっ!」

マヒしたか。それはよかった。

目がマヒしたら、こいつはもう使い物にならねえだろ。

コデマ「……大丈夫かなぁ?」

タツベイ「こんな奴の事心配してどうする」

コデマ「まあ、仕方ないよね。行こう、ベイ」

兵士A「ぐああああああ!」

コデマ「うわっ……だ、大丈夫」
 ▼ 53 自然保護区色オノノ◆BGG1T1Jy4I 16/01/23 22:02:08 ID:BeRtFBSM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 54 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:02:51 ID:NahXFsGY [45/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
不安気な声を出すコデマを横目に、思う。

にしても、これで俺とコデマは、完全に他のニンゲンを敵に回した訳だ。

これから無事でいられんのかね、こいつは。

俺はまあ、なんとかなるだろ。

でもなあ……

ま、気にしても仕方ない。元はと言えばこいつのせいだし。

ポケモンC「あ、タツベイ……ニンゲン?!」

タツベイ「ああ、安心してくれ。こいつは悪い奴じゃない」

じゃ、を強調しておいた。悪い奴じゃねえが、天然で俺の存在をバラしたしな。

ポケモンC「そう……」

タツベイ「あ、俺1人ニンゲン倒しといた。みんなは大丈夫か?」

ポケモンC「ええ……こっちよ。と言っても、みんなで倒しちゃってるけどね、1人」

タツベイ「そりゃよかった!」
 ▼ 55 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:03:18 ID:NahXFsGY [46/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「おーい! みんな!」

スピアー「おお! タツベイ!」

タツベイ「大丈夫だった?」

スピアー「まあな。お前こそ……って、コデマ?」

タツベイ「ああ。いろいろあって、巻き込んだ」

正確に言えば巻き込まれたのは俺だがな。

スピアー「おいおい……あ、みんな。このニンゲンはタツベイと一緒に飛ぶ練習してた奴だ。安心してくれ」

タツベイ「な、なんだよスピアーその目! 成り行きだ!」

スピアー「へえ。まあ、そう言う事にしとくよ」

タツベイ「ところでさ……ニンゲンって、こいつを除いて2人だけ?」

コデマと今目の前に倒れてる奴と目がマヒしたあいつ。で合計3人。

スピアー「恐らくは。だが、みんなしてのしちまったからな……これからはいろいろ面倒な事になるぞ」

タツベイ「まあ……そうだな」

まあ、絶対復讐しに来るだろう。どう考えても。

目を完全に潰したりしたしな。
 ▼ 56 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:03:46 ID:NahXFsGY [47/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「ねえ……これからどうしよ」

そんな事言われても、俺たちの言葉はお前には通じないだろ。

まあ、こんなポケモンだらけのとこに自分だけ言葉が通じないまま投げ出されて、不安になるだろうが、それは自分の蒔いた種だ。諦めてもらうしかない。

長老「なあみんな! 取りあえず、これからもニンゲンは襲って来るだろう。それでも、俺たちなら追い返せる。よな?」

叫ぶように言う長老に応えるように、怒号が沸き起こる。

長老「だから! みんなで絶対この森を守るぞ!」

みんな「おーーーー!」

いつも思うんだけど、長老って若過ぎだよな。

長老って言えるような精神年齢してないし。

なんて思ってたら、不意に涙目のコデマが聞いて来た。

コデマ「……大丈夫だよね? また、みんな、人間とポケモンで仲良く出来るよね?」

さあな。その意味を込めて首を傾けた。

コデマ「……」

……あーもう、なんかこいつの事が気になる。
 ▼ 57 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:04:18 ID:NahXFsGY [48/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
長老「取りあえず、今までみたいにバラバラで暮らしてたら何かあった時に助け合い辛い。しばらくは最低2人で行動する事!」

長老は、必死に指示を飛ばしている。

長老「タツベイ。お前は別。コデマを守ってくれ」

タツベイ「了解」

スピアー「あの、俺も手伝いますよ」

長老「おお、頼んだぞ」

ふう、やっと行ってくれた。

俺なんか長老苦手なんだよな。まあ普段は滅多に会う事もないし、全然いいんだけど。

スピアー「俺たちでこいつを守る。この森と一緒に、な」

スピアー「もしかすると、同じニンゲンって事でニンゲンも手加減して、上手くすると攻撃を止めてくれるかm」

タツベイ「残念だけど、その可能性は薄いと思うよ。俺をかばおうとしたこいつになんか攻撃しようとしてたし」

スピアー「そうか……まあ、なんとかなるさ」

タツベイ「だといいな」
 ▼ 58 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:04:40 ID:NahXFsGY [49/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それから数日。

警戒が功を奏したのかそれともたまたまなのか、平穏無事な時間が流れていた。

たった1人を除いて。

コデマ「お父さん……お父さん……」

こいつの父親も戦争に行かされたのだろう。

だからこそここにずっといるのだが。

スピアー「コデマもきついだろうな。せめて会話出来たら違うんだろうけど……」

タツベイ「……」

スピアー「戦争って、いつまで続くんだろうな」

タツベイ「さあな。早く今まで通りの暮らしがしたいぜ」

タツベイ「普通に空を飛ぶ練習して、普通にメシ食って普通に寝て……」

スピアー「……懐かしいよな。懐かしいと言えば、ファイアロー、今頃どうしてんだろ……」
 ▼ 59 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:05:02 ID:NahXFsGY [50/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「なあ、ずっと疑問なんだけど……お前、ファイアローが怖いんだよな?」

スピアー「え、ああ」

タツベイ「なのに好き、か」

スピアー「悪かったな!」

タツベイ「……コデマには、こんな風に冗談言って笑いあえる奴がいない。なあ、スピアー」

スピアー「なんだ?」

タツベイ「やっぱり俺、こいつをニンゲンの世界に返すべきだと思う」

どんな反応が帰って来るのかとスピアーの方を覗き見る。

何バカな事言ってんだよ、みたいな風に言われる事も覚悟の上、いや、そう言われる前提で、それでもふっと口を突いて出た言葉。
 ▼ 60 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:05:23 ID:NahXFsGY [51/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しかし、スピアーはそれをバカげた考えだなんて否定しなかった。

スピアー「それが出来たら、そうするのが一番だ。出来れば、俺たちも、この辺りに住んでるニンゲンとかも知らないような、それでもニンゲンのいる場所」

タツベイ「な……」

スピアー「お前は飛べないドラゴンだ。だけど、まだ進化の可能性がある訳だ」

スピアー「それによっては、もしかしたら、お前なら行けるかもしれない」

ビックリした。考えを受け入れてもらえるだなんて思ってなかったから。しかし。

スピアー「でもそのためには、まずお前は飛ばないとな!」

タツベイ「ああ……」

自覚はしてないだろう。それでも、スピアーのその言葉はひどく辛辣な物だった。

俺は飛べない。俺が飛べたらコデマを楽にしてやれる。その事実を、いきなり目の前に突き付けられたのだから。

でも、どうしろってんだよ……

スピアー「ま、取りあえずは目の前の危険の対策だな。つっても、俺たちは完全に受け身に回る訳だからやっぱ不利なんだよな……」
 ▼ 61 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:05:45 ID:NahXFsGY [52/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それからも、俺たちの緊迫した日々は続いた。

もう大丈夫じゃないか? いや、まだ危機が去った訳ではない……

2つの心理が複雑に組み合わさり、森のみんなの精神を蝕んで行った。

俺は明らかな悲観派。だからそこについて迷う事はなかったが、それでも俺は俺で、悩みを抱えたまま時間だけが流れて行く。

そんなある日の事だった。
 ▼ 62 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:06:35 ID:NahXFsGY [53/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「……あれ何?」

タツベイ「え、あれ……なんだ?」

スピアー「空を飛んでるけど……虫とか鳥ポケモンじゃない? あれは……金属だ。エアームドじゃないって事は、ニンゲンが作った物っぽいな」

スピアー「ってな訳で俺、みんなに知らせて来る! お前はコデマを守れっ!」

タツベイ「おうよ!」

コデマ「……戦闘機、ヤバいよベイ! あれがこっち来たら、森を守るとか、そんなレベルじゃない!」

スピアー「え? 今なんつった?」

帰って来たぞ、スピアー。

コデマ「あれからは……爆弾が降って来る。自爆はわかるよね? それと同じ事が起こるんだ!」

スピアー「な!」

タツベイ「なん……だと?」
 ▼ 63 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:07:21 ID:NahXFsGY [54/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「こうしちゃいられないよ! 早く逃げなきゃ!」

スピアー「……なあ、タツベイ。……俺たちの使命ってなんだっけ?」

タツベイ「……こいつを守る、だけどお前、そんな、みんなを見捨てるような事、」出来んの? 俺は無理だ!」

スピアー「わかってる。言ってみただけだって。な? とにかく笑っとけ。お前はこの辛い現実を笑い飛ばしながら、こいつを守るんだ」

スピアー「俺が行って来る。……任せたぞ」

タツベイ「ああ……」

こいつまさか、俺が飛べない事を悩んでるって事に気付いて……!

……ありがとう。
 ▼ 64 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:07:48 ID:NahXFsGY [55/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
タツベイ「コデマ。取りあえず逃げるぞ」

コデマ「……やっぱりあれ、こっちに来る」

まあまだこの森に落とされるって決まった訳じゃないが、その可能性はひどく高い。

にしても自爆か……あれに耐えられるような物が、この森にあるのか?

たぶんだが、ほとんどない。

その爆発が1つならいい。だが2つなら? もっといっぱいだったら?

それこそ、この森は崩壊し、火の海に包まれる。

そんな事になったら、俺たちに未来はない。

だからと言って、対策が出来るとも思えないのがまた厄介だな……

コデマ「あっ! 落ちて来た!」

ちっ、この辺かよ。

……ん? あの辺確か……

タツベイ「スピアー!」
 ▼ 65 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:08:11 ID:NahXFsGY [56/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「待ってよどこ行くの! そっちは危ないよっ!」

タツベイ「クソッ、みんな……」

コデマ「止まって!」

タツベイ「やめろっ! 腕離せっ!」

コデマ「だって……あっち行ったら、ベイが、ベイが……」

タツベイ「……」

コデマ「もう僕には……ベイしかいないんだ。これでベイまでいなくなっちゃったら……」

タツベイ「……」

コデマ「だからお願い! みんなが心配なのはわかるけど……」

タツベイ「……ちっ」

スピアー、みんな、無事でいてくれよ。

……俺は、こいつを守る!
 ▼ 66 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:08:39 ID:NahXFsGY [57/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「……? ベイ? どうしたの?」

例え何があろうと……

コデマ「光ってる……」

この戦争とやらが終わるまで……

コデマ「も、もしかして!」

俺は、こいつを守るっ!

コモルー「コデマ。わかった。とにかく逃げるぞ!」
 ▼ 67 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:09:01 ID:NahXFsGY [58/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「し、進化した……」

ん? 進化?

うおっ、俺4足歩行してる!

……にしてもなんだ? この殻……

コデマ「……ぷっ、あはははは!」

コモルー「な、急にどうしたんだよっ!」

コデマ「ごめん。だけど、その体型だと、空飛ぶなんて絶対ムリだなぁ、って」

コモルー「はあ?」

いや、笑いごとじゃねえだろそれ。

……まあでも、久々にこいつの笑った顔見たな。

最近ずっと暗かったし、笑ってくれるならまあ、それで。

コデマ「でもその体だったら、防御力は高そうだね。まあいいや、逃げよう!」

だな。考えてるヒマはない。俺はこいつを守る、そう決めたから。
 ▼ 68 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:09:27 ID:NahXFsGY [59/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コモルー「はあっ、はあっ……」

この体走りにくい……だるい。

……っ! この地響き……

コデマ「ああ……火が……」

クソッ。クソッ!

コモルー「……振り向くな。行くぞ」

コデマ「ベイ! 上!」

コモルー「え?」

コデマ「爆弾だよっ! 振って来た!」

なっ……!
 ▼ 69 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:09:47 ID:NahXFsGY [60/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クソ野郎、どうにでもなれ!

コモルー「守るっ!」

コデマ「うわああああっ!」

クソッ、この爆発……威力ヤベえぞ。守る覚えたてだからこのままじゃ……

コモルー「うぐっ……うぉぉぉぉおおおおお!」

踏ん張れ、俺!

コデマ「ベイ……」

コデマ「……頑張れっ! 爆弾なんかに負けるな!」
 ▼ 70 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:10:12 ID:NahXFsGY [61/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……終わった、か。

コデマ「た、助かったぁ」

コモルー「行き過ぎちまったみたいだ。目的は達成されたのかな?」

コデマ「でも、なんでわざわざこの森を狙って?」

コモルー「さあな。俺たちを捕まえるのに、この森が邪魔だったから、とか?」

あ、いや……こいつに言葉は通じないんだ。

でも、あながち俺のアイデア、間違ってなくね?

現にこうして森だったここは焼け野原になってる訳だし。

……だとすると。

コモルー「取りあえずみんなの所に戻ろう。話はそれからだ」
 ▼ 71 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:10:43 ID:NahXFsGY [62/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「うわ、ひどい……森がほとんどなくなっちゃってる……」」

コデマ「みんな大丈夫かな……」

頼むからちょっと黙ってくれ。俺もそれを言われるときつい物がある。

コデマ「やっぱり僕……先行って様子見て来る!」

コモルー「あ、おい待てよ!」

いつニンゲンが襲って来るかわかんねえんだぞ?

コデマだって、もう俺たちと一緒にニンゲンを倒したんだ。どんな目に遭わせられるかわかったもんじゃねえ。

コモルー「ちっ」

行くか。動きにくいけど、それでも走ろう。

俺だって、心配だ。
 ▼ 72 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:11:58 ID:NahXFsGY [63/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コモルー「みんな! 大丈夫かっ!」

コデマ「……」

なっ、どうした?

コデマ「……なんで。なんで。なんで。なんでなんでなんで」

コモルー「落ち着け……なっ!」

し、死んでる……

コデマ「なんでっ! なんでみんな死ななきゃいけなかったんだよっ!」

スピアー「みんなじゃないぞ……痛っ」

コデマ「スピアー……」

コモルー「よかった、生きててくれて……」

スピアー「なんとかな……俺だけじゃねえ。生き残ってる奴もいっぱいいる。だが……」

コモルー「それと同じぐらい、死んだ奴も……か」
 ▼ 73 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:12:18 ID:NahXFsGY [64/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コデマ「……これからどうしよ」

スピアー「こんな事になった以上、もうここで暮らすのは無理だろ。で、どっかに行かないといけない訳だ」

スピアー「生き残った奴で、まだまともに物を考えられる奴はみんなそれを気にしてる」

コモルー「! って事は……」

スピアー「ああ、狂った奴もいるよ。家族とか、恋人とかが殺された、ってな」

スピアー「……ファイアロー、どうしてるかな……」

コモルー「大丈夫だろ、あいつは強い」
 ▼ 74 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:13:19 ID:NahXFsGY [65/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スピアー「だといいがな……ところでお前、進化した?」

コモルー「あ、まあ」

コモルー「こいつを守るんだ! って決めた途端に」

スピアー「はは。もうこれでお前も練習だけとか言えない訳だ」

コモルー「う……」

スピアー「そりゃいい事だ。お前なら、コデマと2人でやってけんだろ」

コモルー「……は?」

スピアー「俺は……もうお前らとは一緒にいられないかもしれない」

コモルー「……」

スピアー「でも、お前らならきっと大丈夫だ。ファイアローのが心配なレベル」

コモルー「……」
 ▼ 75 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:13:41 ID:NahXFsGY [66/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スピアー「俺は気ままな旅にでも出るかね。この森がなくなった以上、俺たちをここに縛り付ける物は、もうない」

スピアー「むしろ、ここにいたら危険だ。早く逃げないと。それも、出来るだけ散らばって」

コモルー「わかってる」

コデマ「? どうしたの?」

スピアー「ま、取りあえず、お前らも向こう行って話して来たらどうだ? 先の事とか、いろいろ決まるかもしれないぜ?」

コモルー「ああ、そうだな」
 ▼ 76 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:15:02 ID:NahXFsGY [67/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コモルー「なあ、みんな大丈夫だったか?」

長老「ああ、例のニンゲンは?」

コモルー「ここ。無事だ」

長老「それはよかった! にしても、進化したのか……」

コモルー「まあ、はい」

ポケモンD「ねえっ! あたしの夫、死んだのよ! あんたたち、ニンゲンのせいでっ!」

ポケモンB「落ち着けって。こいつは悪いニンゲンじゃ……」

ポケモンD「うるさいっ! 出て行って! 今すぐに!」

コモルー「……」

長老「しばらくしたら立ち直ると思う。だが……」
 ▼ 77 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:15:30 ID:NahXFsGY [68/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コモルー「いや、なんとなくわかりました。もうこの森では、ニンゲン=悪だって、そう思われてるんすね」

長老「いや、それは一部……」

コデマ「うわっ! 何するの?!」

ポケモンE「出てけ!」

ポケモン複数「出てけ!」

コモルー「一部、って訳でもないみたいすよ。わかりました。俺はあいつ連れて、出て行きます」

長老「早まるな!」

コモルー「早まってなんかない! 俺は……」

俺の記憶。

森のみんなは優しくて、ガキの俺を育ててくれた。

でも。
 ▼ 78 1◆FvXQeTACDA 16/01/23 22:16:28 ID:NahXFsGY [69/69] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スピアー「俺の木の実返せえええええっ!」

コデマ「ごめんなさああああいっ!」


バカみたいで。


コデマ「あー、失敗か……え? なんか浮いてる……うわあっ! 飛んでっちゃうよ!」


いや、完全にバカで。
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