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【SS】森の中で出会ったリングマ

 ▼ 1 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/08 00:39:27 ID:q3BNQP9c [1/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
小さい頃から読む絵本は決まって、スピアーやオニドリルが悪役だった。
どうして仲良く出来ないポケモンがいるんだろう。幼心にそう疑問に感じた。

なんで、どうして、と両親を質問攻めにしてはよく困らせてしまったものだ。


世の中には強くて怖いポケモンもいるのよ。

お母さんは私を落ち着かせるように優しく答えた。
 ▼ 2 メガヤドラン@ブリーのみ 16/05/08 00:40:20 ID:.zXx8qj2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私も明日SS書こうと思ってるんで参考にします
 ▼ 3 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/08 00:41:49 ID:q3BNQP9c [2/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
そんな私もすくすくと成長し、旅に出る事が出来る年齢になった。
私は研究所からチコリータを貰って旅に出た。

私は格好良いポケモンよりも可愛いポケモンが大好きで、手持ちにしていく子達も可愛い子ばかりだった。
 ▼ 4 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/08 00:46:23 ID:q3BNQP9c [3/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
旅を始めてずいぶんと時間が過ぎた。
相棒のチコリータも、今じゃ立派にメカニズムへと進化を遂げている。それでも旅はまだまだ終わりそうにない。


私は森に入って、次の街を目指していた。

この一本道をしばらく行った先に次の街があると聞いて、ひたすら歩き続けていた。

すると、進む道の先に大きな黒っぽい塊があるのが見えた。
道を塞いでいるようで、通れない事もないけど少し邪魔に思えた。
 ▼ 5 ズガイドス@ゼニガメじょうろ 16/05/08 00:49:23 ID:3cH5VqbE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
前にもメガニウム→メカニズムって書いてる人いたな。ネタなの?
 ▼ 6 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/08 00:51:20 ID:q3BNQP9c [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>5
あっ、本気で間違えてました…。申し訳ないです。
ご指摘ありがとうございます。携帯の予測変換つらい…。
メガニウムもごめん…。
 ▼ 7 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/09 00:05:50 ID:xGoznNqw [1/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
そんな事を思いながら、塊にどんどん近付く。
黒っぽいと思っていた色は実は茶色で、ふさふさした毛まである。

塊の目の前に来たところで、少し嫌な予感がした。

その塊は私の気配に気が付いたのか、振り返って私とぱっちり目があった。
 ▼ 8 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/09 00:06:43 ID:xGoznNqw [2/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
そうして体ごと私へと向き返って、ずしんと立ち上がった。
目の前にあった塊は見上げる程に大きくなった。

威嚇するように唸り声をあげて私を睨むそのポケモンは、私が初めて見るリングマだった。
 ▼ 9 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/09 00:08:05 ID:xGoznNqw [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
小さい頃に読んだ絵本をふと思い出した。

確かそれはリングマが悪役で、他のポケモンをいじめて食べ物を独り占めしているような物語だった。
そこに正義のポケモンがやってきて、リングマを追い払って一軒落着で終わっていた。

最後までリングマは悪いやつのままだった。
 ▼ 10 アリゲイツ@ペアチケット 16/05/09 06:19:38 ID:dYrJnDmk NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 11 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/11 00:14:38 ID:3XcI204w [1/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
記憶の中のそれよりも、大きくて迫力のあるリングマは今まで見てきたどのポケモンよりも怖く感じる。

逃げるという選択肢もあったが、道は前と後ろのみ。
長い時間かけて進んだ道をわざわざ戻るなんて、そんな事は意地でもしたくない。
 ▼ 12 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/11 00:15:39 ID:3XcI204w [2/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
消去法で残るのは、このリングマが立ちはだかる前だけになった。

私はメガニウムをボールから出して、いつ攻撃されても大丈夫なように整えた。
無駄なバトルはしたくないんだけど、どうしよう。
 ▼ 13 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/11 00:17:07 ID:3XcI204w [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
するとリングマの後ろから、ひょっこりと顔を出したヒメグマが興味津々に私達を見てきた。

あ、可愛い。

ポケモンの言葉は分からないけど、リングマはヒメグマに隠れろと言っているように見えた。
 ▼ 14 ポカブ@くろいビードロ 16/05/11 00:55:20 ID:RpxvN7Ps NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リングマァァァ
 ▼ 15 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/12 00:47:07 ID:rS/WBGOY [1/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
それでも止めないヒメグマにリングマは、少しヒメグマへと体を向ける。
その拍子に、大きなリングマの後ろにもう一匹のヒメグマがいる事が分かった。

最初のヒメグマと違うのは、ぐったりした様子で息をするのも苦しそうに横たわっていた事だった。
 ▼ 16 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/12 00:48:58 ID:rS/WBGOY [2/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
少女「え、大変!ポケモンセンターに、」


連れて行かなきゃ、と私は急いで倒れているヒメグマに近付こうと駆け出した。

それに気が付いたリングマは、私にヒメグマを近づけまいと立ち塞がる。
そしてその大きな手が私に向かって振り下ろされた。

ペシッと甲高い音を立てたかと思うと、その手はつるに巻かれて空中で動きを止めていた。
 ▼ 17 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/12 00:51:51 ID:rS/WBGOY [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
少女「ありがとう、メガニウム」


メガニウムはお礼に応えるように一声鳴いた。リングマに叩かれる直前でメガニウムがつるのムチで助けてくれたのだ。
さすが私のヒーローだ。


少女「でも攻撃しちゃダメだからね」


私の言葉を理解したメガニウムは、つるをリングマからゆるりと解いた。

リングマもヒメグマを気にしてなのか、これ以上攻撃をしてこないようだった。さっきのリングマの攻撃は威嚇に近かったのかも。
 ▼ 18 ◆CSn9vcIqE6 16/05/12 18:52:10 ID:b4foB3qQ NGネーム登録 NGID登録 報告
支援ー!
 ▼ 19 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/13 01:47:48 ID:PP4I2JHE [1/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
野生のポケモンに無駄に近付きすぎるとやっぱり駄目か。
きずぐすりやなんでもなおしも一応は持っているけれど、そんな人工的な道具は使わせてくれないだろう。

私は鞄の中を漁って、昨日木の実を拾った事を思い出した。
私は鞄からオボンの実、モモンの実、クラボの実をリングマの前にそっと差し出す。

これなら大丈夫だろう。
 ▼ 20 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/13 01:50:12 ID:PP4I2JHE [2/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
リングマは私の様子を怪しげに見つめながら、恐る恐る木の実へ手を伸ばす。
そしてそれを掴むと、リングマは倒れているヒメグマに食べさせていた。

ヒメグマが木の実を全て完食してしばらくしていると、ヒメグマは元気に起き上がってきた。

良かった、木の実で回復出来るような事で。
 ▼ 21 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/13 01:53:36 ID:PP4I2JHE [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
私はほっと一息ついていると、最初から元気だったヒメグマが私へと近寄って来る。

またこの子はリングマに怒られるんじゃないか。
そう思ってリングマの方に恐る恐る目をやると、なんとリングマはヒメグマと私達の様子をじっと見るだけだった。

どうやら今度は止めに入らないらしい。
 ▼ 22 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/14 01:46:27 ID:cq5TMHtw [1/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
触ってもいいのだろうか。こんな可愛いポケモンを前にして、触れないという方が私にとっては辛いものだ。

私はドキドキしながらヒメグマにゆっくりと手を伸ばす。
ヒメグマはそんな私を知ってか知らずか、するりと私から逃れる。

やっぱり簡単には触らせてくれないか。
そしてヒメグマは私のそばにあった鞄に頭を突っ込んで、何やらガサゴソし始めた。

どうしたんだろう。人間の持ち物に興味を持ったのかな。
 ▼ 23 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/14 01:47:55 ID:cq5TMHtw [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
するとヒメグマは鞄からオボンの実を両手に持って顔をあげた。
そのままヒメグマはその場に座って、美味しそうに木の実を食べ始めた。

そうか、さっき私があげた木の実はもう一匹のヒメグマに全部あげたからこの子にはなかったな。
そんなに欲しかったのか、と思いながら今度こそヒメグマに手を伸ばす。

ふわふわと気持ちいい感触に抱き締めたくなるが、それこそリングマの逆鱗に触れてしまいそうでぐっと我慢した。
 ▼ 24 メガサーナイト@こわもてプレート 16/05/14 13:22:10 ID:6BipemIw NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 25 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/15 22:21:55 ID:72S0jWLY [1/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
ヒメグマをしばらく撫でていると、そんな私を構いもせずに急に立ち上がってリングマの元へと戻っていく。

そのヒメグマの片手には木の実がしっかりと握られている。
そしてそれをリングマへと手渡した。リングマは一瞬戸惑いながらも、それを一口で食べ切っていた。

そろそろお別れだろうな。

私は鞄を背負い直すとリングマに改めて向き合う。
 ▼ 26 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/15 22:24:08 ID:72S0jWLY [2/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
少女「ヒメグマ元気になって良かったね」

リングマ「…」

少女「それでね、私この道を進みたいんだけど通してくれるかな?」


私の言葉は伝わっただろうか。

少し不安になりながらも、一歩リングマに近付くと最初のような威嚇はない。
代わりに今度はリングマが私へと近付いてくる。そして両手を広げて私へと覆い被って来た。

攻撃されるかも。
でも私にはメガニウムがついていると内心を落ち着かせる。
 ▼ 27 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/15 22:25:44 ID:72S0jWLY [3/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
そしてリングマは、私を両手で挟む。
…いや、これは抱き締められてるって言った方がいいのかな。全く痛くもないし、優しい温もりだけが身体を包む。

足元には2匹のヒメグマがぎゅっと抱き着いて来た。

私が驚いて固まったままでいると、リングマとヒメグマは私から離れて行く。

一度私をちらりと見て、そうして森の中へ消えて行ってしまった。身体の自由が利く頃には、私は頬の緩みを抑える事が出来なかった。

本当のリングマは悪いポケモンなんかじゃなくて、暖かくて優しい仲間思いの良いポケモンだった。
 ▼ 28 そのへんのいし◆CV3xsuyxaw 16/05/15 22:26:26 ID:72S0jWLY [4/4] NGネーム登録 NGID登録 報告
「森の中で出会ったリングマ」おわり。
 ▼ 29 メガピジョット@れいかいのぬの 16/05/15 22:35:33 ID:N48dz8.U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙
 ▼ 30 ◆CSn9vcIqE6 16/05/16 08:01:35 ID:89jRpcOQ NGネーム登録 NGID登録 報告
乙でした!
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