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「束の間の絵空事も……この際、燃やしてしまいましょう。あはは、あはははははは……」
現実のために火をつけた。ライターの炎はメラメラとゲームカセットに移りゆく。
ドロドロと溶けていて、パチパチと何かが弾ける音がして、彼にとっての甘美な幻の匂いに酔いしれた。
「大切だったお守りも、綺麗に燃やしてしいましょう……ははははははは」
目線は移る。毒々玉。ライターの火を次は……。
「あははははははは!あはははははは!綺麗だなぁ!綺麗だなぁ!」
紫がかった水晶は、構造を失ってドロドロになる。炎の光を反射して飴色に染まる。それがなんとも美しくて、それがなんともきらびやかで。
「僕の代わりも……全て燃やしてしまいましょう!あはははははははははははははははは!!!」
釘で何度も顔を貫かれたクレッフィの写真を、壁に刺さったまま……。少し糸を引いたように、焦げ目が広がる。床に灰が残り、
「あはははははは!全部燃えた!全部燃えた!やった!やった!全部燃えたんだ!」
顔を引きつらせて、高い声で。柱も焼けて、床も焼けて。煙の量が凄まじい。元より撒いていた液体を、タンクの中からさらに撒き散らす。そして、自分もバシャッと音を立ててかぶる。
「……いなくても成り立つものも、燃やしてしまいましょう……」
ライターの火は、彼の細い腕に……。