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SS

【SS】おーちゃんと俺

 ▼ 1 1◆v1GnTfaqxg 16/12/17 23:45:01 ID:U.z1Wzo2 [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



森の奥深く……



誰も足を踏み入れない洞窟があって……



その中にはなんでも食べちゃうこわーい怪獣がいるんだって……



 ▼ 2 1◆v1GnTfaqxg 16/12/17 23:48:16 ID:U.z1Wzo2 [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポッチャマ「そんな噂知ってる?」

ヒコザル「いや、聞いたことないな」

ナエトル「ぼ、ぼく怖いよぅ……」

震えているナエトルをヒコザルが笑い飛ばした。

ヒコザル「なんだよ! ナエトルはやっぱり意気地なしだな! よし! 今からその洞窟に行ってみようぜ!」

ナエトル「ええ!? い、嫌だよぅ!!」

ポッチャマ「でも面白そう!」

その時、三匹の後ろから誰かが声をかけた。



?「ねぇ、何の話してるの?」

 ▼ 3 1◆v1GnTfaqxg 16/12/17 23:53:27 ID:U.z1Wzo2 [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒコザル「何の話って……そりゃ」

三匹が振り返ると……そこにはオオタチがいた。 

ヒコザル「げぇ!? オオタチねぇちゃん!!」

オオタチ「ねぇ、私もお話に混ぜて?」

ポッチャマ「な、何も話なんかしてないよ! ね? みんな?」

ヒコザル「そうそう! なんの話もしてないって! じゃあ向こう行こうぜ!」

三匹はどこかへ走って行った……

オオタチは口をとがらせた。

オオタチ「……三匹とも意地悪ね!」
 ▼ 4 1◆v1GnTfaqxg 16/12/17 23:59:51 ID:U.z1Wzo2 [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



ポッチャマ「……と、言うわけで来てみたけど……」

三匹の前には洞窟がある……

ナエトル「や、やっぱり怖いよぅ……」

ナエトルは震えている……

ヒコザル「絶対そんな怪獣いないって! よし! ナエトル! お前が洞窟の中を見てこい!!」

ナエトル「な、なんでだよう……ひ、ヒコザルが行ってよ!」

ポッチャマ「ぼ、僕は嫌だからね」

ヒコザル「……な、なんだよ! い、意気地なし!! わかったよ! 俺が行けばいいんだろ!!」

 ▼ 5 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 00:03:11 ID:priwiB3U [1/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヒコザルがガタガタと震える足を一歩前に進めたその時……洞窟から恐ろしい呻き声が響いた……


ぐあぁおぉぉぉう!!


ヒコザル「ぎゃあ!! で、でたぁ!!」

ナエトル「うわぁ!!」

二匹は一目散に走って逃げ出した。

ポッチャマ「あ、あわ……わ……」

ポッチャマは一瞬で気を失い、口から泡を吹きながら倒れた。
 ▼ 6 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 00:07:22 ID:priwiB3U [2/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



?「んー……なんだよ……うるさいな……」


洞窟の中から不機嫌そうな顔をして現れたのはリザードンだった。


リザードンは洞窟から数歩外に出ると空を見上げた……

空はまだ綺麗な青空だ……

リザードン「まだ寝たりないな……」

リザードンは大きくあくびをすると薄暗い洞窟の中にのそのそと帰って行った。



 ▼ 7 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 00:18:50 ID:priwiB3U [3/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
第一話 あの娘と怪獣


そんなこんなでもう夕方……

空は綺麗なオレンジ色……

こんな時間にもなると、この森の中をうろつくポケモンもまずいなくなる……

いつもリザードンはこれくらいの時間に目を覚ます。




リザードン「(……もう夕方か)」

暗い洞窟の中で目覚めたリザードンはだるそうに体を起こすと伸びをした。

リザードン「(腹減ったな……)」

リザードンはそう呟くと洞窟の外へ向かった……
 ▼ 8 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 00:23:34 ID:priwiB3U [4/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その頃、洞窟の付近では……


二匹のポケモンが、走っていた……



ヒコザル「オオタチねぇちゃん……隠し事しててごめん……」

オオタチ「そんな事よりはやくポッチャマ君を探さなきゃ!!」

ヒコザル「あっ! この辺だよ!」



ヒコザルとオオタチは洞窟の前にたどり着いた。


 ▼ 9 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 00:30:00 ID:priwiB3U [5/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その時、二匹の近くのくさむらが揺れた!

ガサガサ!

ヒコザル「ひぃ!?」

オオタチ「ヒコザル君!逃げて!」

ヒコザル「で、でも……」

くさむらは怪しく揺れている……

ヒコザル「や、やっぱり……怪獣はいたんだ!!」

ヒコザルがそう呟いたその時、くさむらからポッチャマが飛び出した!

 ▼ 10 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 00:33:26 ID:priwiB3U [6/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポッチャマ「オオタチねぇちゃん!!」

ポッチャマは飛び出してくるなりオオタチに抱きついた。

ヒコザル「なんだよ……ポッチャマか……でもよかった! てっきり怪獣に食べられたのかのと思ってた……」

ポッチャマ「うえぇん! 怖かったよぉ!!」

オオタチが笑った。

オオタチ「もう大丈夫! さ、一緒に帰ろ?」


 ▼ 11 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 00:38:05 ID:priwiB3U [7/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
三匹が帰ろうとしたその時、洞窟から大きな足音が聞こえた……


ドス……ドス……


ヒコザル「ひぃ!!」

今度はヒコザルがポッチャマに抱きついた。

ポッチャマ「こ、これってもしかして……怪獣の足音!?」

オオタチ「二匹とも逃げて! 帰り道はわかるでしょ!」

ヒコザル「で、でも……オオタチねぇちゃんが……」

オオタチ「私はいいから!」

二匹「う、う……うわあぁぁん!!」

二匹は大声をあげて逃げていった……

 ▼ 12 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 01:01:58 ID:priwiB3U [8/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドス……ドス……


だんだんと足音は大きくなる……

オオタチ「……」

オオタチはただまっすぐに洞窟を見ていた……



そして……洞窟からリザードンが現れた。

リザードンは出てくるなりオオタチを睨んだ。

リザードン「なんだ、お前か? さっきからぎゃあぎゃあうるさいな……くっちまうぞ?」

リザードンは不機嫌そうな顔をしている……それと比べてオオタチはご機嫌な表情だ。

オオタチ「あなたが怪獣さんね?」

リザードン「怪獣さんだと? ふざけるな……俺は腹が減っているし、さっきの騒ぎで頭も痛い……あんまり変な事を言って俺の気分を悪くさせるな?」
 ▼ 13 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 01:06:48 ID:priwiB3U [9/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オオタチ「ごめんね、うるさくして……」

その時、リザードンは自分が何年ぶりに誰かと話している事に気づいた。

リザードン「っ!……お、お前は……俺が怖くないのか?」

オオタチ「別に怖くないよ?」

リザードンは頭をかいた。

リザードン「……」

オオタチ「村の子が迷子になって……探しにきてたの」

リザードン「見つかったのか? その……迷子って奴は」

オオタチ「うん、ついさっきね」

リザードン「そりゃよかったな……なら、さっさとここから失せろ……あんまり俺と関わるとお前まで不幸になるぞ……」

 ▼ 14 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 01:16:06 ID:priwiB3U [10/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オオタチ「不幸になるって……どういう事?」

リザードン「その迷子もきっとそうだ……多分、俺の変な噂を確かめに来たんだ……怪獣だとか……くわれるだとか……本当は俺、肉を食べると腹を壊すから草食なんだよ……だからポケモンを捕まえて食べるって言うのも全部誰かが流した嘘だ……」

オオタチ「ふーん……」

リザードン「ほら、俺なんかと話してると仲間だと思われるぞ? 仲間だと思われたらひとたまりもないだろ?」

オオタチ「その嘘、嘘なら嘘だよってみんなに教えてあげればいいじゃん」

リザードンは悲しげな顔をした。

リザードン「……いいんだ……こんな姿でうろつく俺が悪い……じゃあな」

リザードンは森の奥へ歩いていく……
 ▼ 15 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 01:20:48 ID:priwiB3U [11/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

オオタチ「ねぇ、どこ行くの?」

リザードン「食べ物をとってくるだけだ……」

オオタチ「私もついて行っていい?」

リザードンはずっこけた。

リザードン「はぁ!? お前、聞いてなかったのか? 俺に関わると……」

オオタチは笑った。

オオタチ「だってそれ、嘘なんでしょ? あなたがそんな事言ってるから変な噂が流れるだけだよ!」

リザードン「あのなぁ……」

 ▼ 16 マギアナ@シャラサブレ 16/12/18 01:24:30 ID:3cfPlL7M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援ネ
 ▼ 17 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 01:26:54 ID:priwiB3U [12/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オオタチ「だってあなた、優しいから! 仲良くなりたいの!」

リザードン「はぁ!?」

オオタチ「ねぇ、お友達になりましょ?」

リザードン「……」

オオタチはリザードンの周りをクルクルと走り回っている……

オオタチ「ねぇ? あなた名前は? 私はオオタチって言うの!」

リザードン「俺は……リザードンだ……」

オオタチ「リザ君って言うんだ」

リザードン「もう好きにしやがれ……」

二匹は森の奥へと歩いていった……


 ▼ 18 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 01:31:39 ID:priwiB3U [13/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


そして太陽は沈み……月が空高く登った頃……



リザードン「なかなか大漁だったな……これならしばらくは食いつなげる!」

リザードンは両手いっぱいにキノコや山菜を抱えご機嫌だ。

オオタチ「よかったね! リザ君!」

リザードン「……や、やめろ……その呼び方は」

オオタチ「可愛いからいいじゃん」

リザードン「か、可愛いって……」

オオタチ「さ、ついたよ?」

気づけばもう二匹は洞窟の前についていた。
 ▼ 19 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 01:35:43 ID:priwiB3U [14/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードンは再びオオタチを睨んだ……

リザードン「……食べ物を一緒に探してくれたのは感謝するが……もう二度と俺の前に出てくるなよ……次出てきたら本当にお前をくってやるからな?」

オオタチ「そっかぁ……じゃあ! また明日ね!!」

オオタチはそう言うと夜の森をかけていった……

リザードン「おい! また明日ってお前……話きいてたのか!?」

オオタチは振り返る事なく、そのまま走っていってしまった。

 ▼ 20 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 01:38:20 ID:priwiB3U [15/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードンはしばらく遠ざかるオオタチを見つめていたが……やがてため息を一つついて洞窟に向かった。

リザードン「なんだかんだでもう会うこともないだろうな……こんな事言ってるのにそれでも会いに来たらあいつは相当のバカだ……でも……」





楽しかったぜ……




リザードンは尻尾を大きく振りながら洞窟の闇に消えた……


続く
 ▼ 21 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 22:42:29 ID:priwiB3U [16/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

第二話 あの娘と散歩



次の日の早朝……


リザードンは洞窟の奥で仰向けになりぐっすりと眠っている……

リザードン「ぐごぉぉ……」

リザードンのいびきだけがうるさく響く洞窟の中にそのいびきを上回る大声が響いた。

オオタチ「おっはよー! リザ君!!」

オオタチがリザードンのお腹に飛び乗った。

ぽすっ

リザードン「う、うるせぇ……頭が痛い……もう少し寝かせろ……」

リザードンは片手でオオタチを掴んでお腹からおろすと寝返りをうった。




リザードン「……って……ええ!?」

 ▼ 22 ニャース@たからぶくろ 16/12/18 22:43:07 ID:4RMqWp2M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 23 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 22:47:31 ID:priwiB3U [17/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

リザードンは飛び起きた。

確かに目の前にはオオタチがいる……

オオタチ「おはよ、リザ君!」

リザードン「な、なんで……昨日言っただろ! 次俺に会いに来たらくってやるって!!」

オオタチ「だってリザ君優しいからそんな事しないでしょ? それに昨日、自分は草食だって言ったじゃん」

リザードンは頭をかいた……

 ▼ 24 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 22:51:23 ID:priwiB3U [18/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードン「……もう少し寝かせろ」

リザードンは寝転がった。

オオタチ「だめ! 起きて!!」

すかさずオオタチがリザードンをくすぐった。

リザードン「ぶっ! や、やめろ! わかった! 起きるから!!」

リザードンは思わず笑ってしまった。

オオタチ「リザ君初めて笑ってくれたね!」

その言葉を聞いたリザードンは驚いた。

リザードン「っ!!……こ、これが……『笑う』って事なのか?」
 ▼ 25 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 23:01:59 ID:priwiB3U [19/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オオタチ「え? なに?……もしかして……生まれて初めて笑ったの?」

リザードン「……俺は……これまで十数年誰とも関わる事が無かったからな……『笑う』とは聞いた事があるだけで……初めてだ……」

オオタチ「ふーん……じゃあ、リザ君って知らない事沢山あるの?」

リザードン「恥ずかしいけど……そうだろうな……」

オオタチ「じゃあ外に行こうよ! 外には『初めて』がいっぱいあると思う!!」

そう言うとオオタチは洞窟の外へ走っていった……
 ▼ 26 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 23:11:45 ID:priwiB3U [20/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードンはため息をつくとだるそうに立ち上がった。

リザードン「なにしてんだよ……俺……」

洞窟の外を見ると……数年ぶりに見た朝の日差しが眩しすぎて目がくらんだ……

リザードン「……どうしてこうなっちまったんだ?」



オオタチ「リザ君! はやくっ!」

オオタチが洞窟の外からこちらを覗いて手を振っている……

リザードン「仕方ないな……」

リザードンも洞窟の外へと向かった……
 ▼ 27 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 23:28:26 ID:priwiB3U [21/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


洞窟の外……



リザードン「ま、眩しい……クラクラする……」

リザードンは両手で目を覆っている……

オオタチ「早起きすると気持ちがいいでしょ?」

リザードン「今何時だよ……」

オオタチ「えっと……私が起きたのが4時半だったから……今は多分5時かな」

リザードン「……まだ寝てても大丈夫だろ……もう少し寝てくる……」

洞窟に戻ろうとするリザードンをオオタチが引っ張った。

オオタチ「だめ! せっかく早起きしたんだから! 早起きは三文の徳って言うでしょ!」

リザードン「さ、三文?……それ、どういう意味だ?」

オオタチ「早起きすると良いことあるよ!って意味!」

リザードン「ふーん……勉強になった」
 ▼ 28 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 23:35:32 ID:priwiB3U [22/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オオタチ「だからリザ君お越しにきたの! これから毎日起こしにきてあげるからねっ!」

リザードン「はぁ!? 俺の睡眠時間を奪って殺すつもりか!? 今日は3時間くらいしかねてないぞ!!」

オオタチ「じゃあ早く寝たらいいよね?」

リザードン「う……ま、まぁそうだけども……俺は出来れば夜に活動したいんだよ……」

オオタチ「なんで?」

リザードン「昨日も言っただろ! 俺は怖がられてる! 俺みたいなのが昼間からうろついてたら怖いだろ!?」

オオタチは笑った。

オオタチ「じゃあ、私だって言ったでしょ? リザ君怖くないって!」

リザードンは頭を抱えた。

リザードン「……だめだ……理解できん……」
 ▼ 29 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 23:43:59 ID:priwiB3U [23/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オオタチ「ほら、リザ君! 散歩にいこっか!」

オオタチがリザードンの手を引っ張る……

リザードン「な、なんで……」

オオタチ「イワンコも歩けば棒に当たるって言うでしょ!」

リザードン「棒に当たる?……どういう事だ?」

オオタチ「何か行動を起こせば良いことあるかもって意味! まぁ……悪い事の場合もあるけどね!」

リザードン「へぇ……勉強になった」

オオタチ「ほら! だから行動を起こさなきゃ!」

オオタチはリザードンの手を強く引っ張った。

リザードン「その悪い事の場合だったらどうするんだよ……」


リザードンはオオタチに引っ張られるがままに歩き出した……
 ▼ 30 1◆v1GnTfaqxg 16/12/18 23:49:21 ID:priwiB3U [24/24] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


今日の更新はここまでにします。

クリスマスまでに完結する予定です。

では
 ▼ 32 RIVER◆zFLCCAWaiw 16/12/18 23:54:00 ID:VYDKm8JM NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 33 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 15:01:51 ID:LUELaEdc [1/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



森を歩いていると、二匹は様々なポケモン達に出会った……




オオタチ「あ! ミルタンクさん! おはようございます!」

ミルタンク「あら、おはよう! オオタチちゃん!……隣の子は?」

オオタチ「リザ君って言うの! 私の友達!」

ミルタンク「あら、お友達だったの! はじめまして。私はミルタンクって言うの!」

リザードン「ど、どうも……」

ミルタンク「そうだ! これあげる!」


ミルタンクは肩に掛けたカバンからモーモーミルクを取り出すとリザードンに渡した。


 ▼ 34 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 15:07:01 ID:LUELaEdc [2/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ミルタンク「それじゃ、私は朝の配達があるから! またね!」

オオタチ「バイバーイ!」

ミルタンクは走っていった。

リザードン「……」

オオタチ「ほら、言ったでしょ? 早起きは三文の徳って! ミルタンクさんのモーモーミルクおいしいんだよ!」

リザードン「ふうん……ってそれよりさっきから会う奴に片っ端から俺の事、『友達』って言いやがって……」

オオタチ「いいじゃん!」

リザードン「……」
 ▼ 35 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 15:15:13 ID:LUELaEdc [3/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

リザードンはモーモーミルクのビンを開けて一口飲んでみた。

リザードン「……うん、なかなかうまいな」

オオタチ「私にもちょうだい!」

オオタチはリザードンの手からビンを奪い取った。

リザードン「なっ! 勝手に取るな!」

オオタチ「んぐんぐ……やっぱり朝はモーモーミルクだねっ!」

リザードン「話を聞けよ……」

オオタチ「いいじゃん! 友達なんだから!」
 ▼ 36 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 17:06:57 ID:LUELaEdc [4/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



二匹の散歩は続く……



リザードン「……お前は……色んなポケモンに好かれているんだな……」

オオタチ「私ね、森のみんなと仲良しなの!」

リザードンはその言葉を聞くと、オオタチを羨むような目で見た。

リザードン「なら俺はお前の反対だ……俺は生まれた時から一匹だ……親にも会った事はない……」

オオタチ「そうだったんだ……じゃあ私と同じだね!」

リザードン「え?」

オオタチ「私もね、物心ついた時から一匹だった……お父さんやお母さんの事もよく知らないの……だからリザ君と一緒!」

リザードン「一緒って……」


オオタチ「リザ君と一緒! 嬉しいな!」

リザードン「……変な事で喜びやがって……」
 ▼ 37 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 17:12:45 ID:LUELaEdc [5/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


オオタチ「私、リザ君みたいな友達が欲しかったんだ」

リザードン「どうして俺みたいな……」

オオタチ「私はこの辺りに住んでる子どもの中でも一番年上だから……お兄ちゃんやお姉ちゃんが欲しかったんだ……」

リザードン「俺は……お兄ちゃんって言うよりおっさんだろ……」

オオタチ「いいの! こうして少しでも甘える事が出来るから!」

オオタチはリザードンの背中にとびのった。



 ▼ 38 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 17:19:54 ID:LUELaEdc [6/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードンは自分の背中で無邪気に笑っているオオタチを見ていると……だんだん申し訳ない気持ちになった……

リザードン「……なんかごめんな……俺、お前の事を何も知らずに一方的に突き放そうとしていた……」

オオタチ「いいの! 気にしないで!……そんな事よりいい加減私の事『お前』じゃなくて名前で呼んでよ」

リザードン「え」

オオタチ「はやくっ!」

リザードン「う……えーっと……オオタチ……さん?」

オオタチ「なんで『さん』付けなの? リザ君の方が年上でしょ?」

オオタチは笑っている。

リザードン「そ、そうか……」
 ▼ 39 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 17:24:45 ID:LUELaEdc [7/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


リザードン「えーっと……じゃあ……オオタチ?」

オオタチ「それじゃなんか硬い感じだよねー」

リザードン「……いちいち文句の多い奴だな……」

リザードンは頭をかいた。

リザードン「そ、それじゃあ……お、おーちゃん?」

オオタチ「っ! おーちゃん! リザ君! 私それ気に入ったよ!」

リザードン「そ、そうか……良かったな……」

リザードンは疲れた表情で言った。

オオタチ「リザ君なかなかセンスあるね!」

リザードン「そりゃどうも」
 ▼ 40 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 21:17:21 ID:LUELaEdc [8/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


リザードン「そうだ……えーっと……おーちゃん?」

オオタチ「なぁに? リザ君」

リザードン「空、飛んでみるか?」

オオタチ「え?」

リザードン「久しぶりに飛んでみようかと思ってな」

リザードンは首を鳴らした。

オオタチ「すごい! リザ君飛べるの!?」

リザードン「飛べなかったらこの翼は何のためにあるんだよ……」
 ▼ 41 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 21:19:46 ID:LUELaEdc [9/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

オオタチ「じゃあ飛んでみてよ!」

リザードンはニヤリとした。

リザードン「落ちないようにしっかりつかまってろよ」

オオタチ「うん!」

リザードンは翼を大きく羽ばたかせるとゆっくりと飛び上がった……




 ▼ 42 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 21:27:34 ID:LUELaEdc [10/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
森の上空……



リザードンはオオタチを背にのせて朝日が照らす中、美しい大空を滑空していた……



オオタチ「す、すごい!飛んでる!!」

オオタチは目を輝かせて辺りを見渡している。

リザードン「どうだ? 飛んだ気分は」

オオタチ「すっごく気持ちいい! リザ君はいつもこんな風に飛んでるの?」

リザードン「最後に飛んだのはいつだろうな……あの洞窟にこもる前に少し飛んだっきりだな……」

オオタチ「えー……こんなに気持ちいいのに……もったいないなぁ」

リザードン「一匹で飛んでもつまらないからな……その……なんていうか……きっと、おーちゃんがいるから楽しいんだ」

オオタチ「……リザ君ありがと」




 ▼ 43 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 21:32:22 ID:LUELaEdc [11/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードン「ところでどうだ? 空から見る森は」

オオタチ「全部ちっちゃく見えるよ! あっ! あそこにおっきいお花畑もある! 私お花が大好きなの!」

オオタチの言うとおり、遠くに綺麗な花畑が見えた……

リザードン「そうなのか……じゃあ、またいつかあの花畑に連れて行ってやるよ」

オオタチ「うん! 楽しみにしてるからね!」

リザードン「……そろそろ降りるか」


リザードンは地上に向かって降下した……
 ▼ 44 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 21:38:58 ID:LUELaEdc [12/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告





リザードン「よっと……着いたぞ」

リザードンは洞窟のそばに着地した。

オオタチはリザードンの背中から飛びおりた。

オオタチ「楽しかった! ありがと、リザ君!」

オオタチの笑顔を見ると、リザードンは少し顔を赤くした。

リザードン「……今日は全然寝てないせいか……すごい疲れたからもう帰る……」

オオタチ「えー……もうおしまい?」

リザードン「……今日はちゃんと早く寝るから……その……なんだ……ま、また明日……な」

オオタチ「うん! じゃあね! リザ君! また明日ね!」



オオタチは森の中をかけていった……



 ▼ 45 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 21:41:26 ID:LUELaEdc [13/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードンは遠ざかるオオタチの背中を見ていると……なんだか少し胸が苦しくなった……


リザードン「?……お、俺は……どうしたんだ?」





この気持ちは……なんだろうな……




リザードンはそうつぶやくと暗い洞窟の中に消えた。



続く
 ▼ 46 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 22:42:15 ID:LUELaEdc [14/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
第三話  あの娘と運命



次の日の朝……


静かな洞窟の中に大きな声が響いた……

オオタチ「リザ君おっはよー!!」

オオタチはそう言うとリザードンのお腹にのしかかった。

リザードン「はぁ……はぁ……」

リザードンが苦しそうな表情でオオタチを見た。
 ▼ 47 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 22:46:03 ID:LUELaEdc [15/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


オオタチ「り、リザ君!? どうしたの!?」

リザードン「……な、なんか……苦しくてな……」

オオタチはリザードンの額を触った。

オオタチ「す、すごい熱!!」

リザードン「ご、ごめんな……今日は遊んでやれない……」

オオタチ「リザ君! 無理しないで!! 私が看病してあげるから!」

 ▼ 48 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 22:53:14 ID:LUELaEdc [16/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードン「……そんな事しなくても大丈夫だ……それより……俺の近くにいると……病気がうつっちまうぞ……」

オオタチ「リザ君無理しちゃだめ! 私、近くの山で薬草とってくる! きっとあれを飲んだらすぐによくなるから!」

オオタチはそう言うと洞窟の外へと走っていって……振り返った。

オオタチ「待っててね……リザ君……」

リザードン「……すまないな……ん?」

リザードンはその時一瞬、オオタチの悲しげな顔を見た気がした……



リザードン「おーちゃん……?」
 ▼ 49 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 23:00:15 ID:LUELaEdc [17/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告





そして……おーちゃんが出掛けてから二時間が過ぎた……



リザードンは洞窟の入り口でオオタチの帰りを待っていた……


リザードン「……まだかな……もしかして……なにかあったのか?」


その時、ポツポツと雨が降ってきた……


リザードン「雨か……」

リザードンはなんとか立ち上がると、洞窟の近くにはえていた大きな葉っぱをちぎって持った。

リザードン「おーちゃんが風邪をひいたらいけないな……近くの山って事はきっとあの山だ……」



リザードンは熱でうまく動かない体とぼーっとする頭に鞭打って雨の中を歩き出した……
 ▼ 50 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 23:05:28 ID:LUELaEdc [18/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


リザードンは雨の降る森の中を歩き続ける……


リザードン「はぁ……はぁ……」


雨は先程より強くなっていた……


リザードン「……俺は……なにやってるんだろうな……なんでおーちゃんの事……こんなに……」


そんな事を呟きながら歩いていると……いつの間にか山の麓にまでたどり着いていた。


リザードン「ついたか……」
 ▼ 51 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 23:08:52 ID:LUELaEdc [19/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



その時……



ずどおぉぉぉん!!



凄まじい音と地響きがした……


リザードン「な、何だ!? この地響きは!!」


リザードンは急に不安になり、駆け足で山を登りだした……

 ▼ 52 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 23:11:58 ID:LUELaEdc [20/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


山の中腹……


リザードン「おーちゃん! どこだ! 返事をしてくれ!!」


リザードンは更に強くなる大雨の中叫んでいた……

先程からずっとオオタチを探し続けているが……オオタチの姿は見えない……


リザードン「おーちゃん! おーちゃ……っ!!!」


リザードンの目の前に見覚えのある姿が現れた……








大岩の下敷きになった……


 ▼ 53 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 23:15:19 ID:LUELaEdc [21/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


リザードン「お、おーちゃん!!!」


リザードンはオオタチのもとに駆け寄り大岩を持ち上げようとしたが、岩は重く……足元もぬかるんでいてどうしようもなかった……


リザードンは膝から崩れ落ちた……


リザードン「俺なんかのせいでこんな事に!! くそ……くそぉ!!」


リザードンはぬかるんだ地面を殴りつけた。

 ▼ 54 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 23:18:29 ID:LUELaEdc [22/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その時、リザードンは気づいた……

大岩の下から伸びるオオタチの手にはしっかりと薬草が握られていた……


リザードン「おーちゃん……なんでだよ……俺を……俺を置いていかないでくれよ……」


リザードンの目から涙が落ちた……



その時、背後から声がした……




?「あなたがリザ君ね?」




リザードンが振り返ると……そこには見たことのないポケモンの姿があった……



続く
 ▼ 55 1◆v1GnTfaqxg 16/12/19 23:20:06 ID:LUELaEdc [23/23] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
本日更新分終了です。


指先がかじかんでうまく書き込めず更新ペースが落ちてます……すみません

あと明日は更新できるか今の所わかりません。

では
 ▼ 56 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 22:30:46 ID:KtcLkfGM [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



第四話 あの娘と真相




リザードン「お前は……?」

?「私はセレビィ。あなたに用があるからここに来たの……」

リザードン「何の用だ……?」

セレビィ「まずはその薬草でも食べなさい……あなた熱でてるんでしょ?」

リザードン「な、なんでそれを……」

セレビィ「そんな事どうでもいいから」

 ▼ 57 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 22:36:25 ID:KtcLkfGM [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードンはオオタチが握っていた薬草を拾い上げると口に入れた。

薬草はとても苦いものだったが、そんな事よりもオオタチの事の方がリザードンにはつらかった……


リザードン「おーちゃん……俺はどうすればいいんだよ……」

セレビィ「その事について話があるんだけど……」

リザードン「……?」


その瞬間、リザードンの足元が白く光りだした!


セレビィ「いってらっしゃい……数分前に……」

リザードン「数分前!?」


リザードンは白い光に飲み込まれた……
 ▼ 58 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 22:41:44 ID:KtcLkfGM [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告










リザードン「うぅ……こ、ここは……?」


リザードンが目を覚ますと……そこは先程の山の中腹だった……


リザードン「一体……何があったんだ?」


リザードンが辺りを見渡すと……先程のぬかるみは無く、あの忌まわしき大岩も無かった……

その時、雨が強く降ってきた。


リザードン「ほ、本当に数分前に戻ったのか!?……じゃあ……」


オオタチが山頂方面から歩いてくるのが見えた……


 ▼ 59 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 22:45:14 ID:KtcLkfGM [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リザードン「おーちゃん!!」


リザードンは駆け寄りオオタチを強く抱きしめた。

オオタチは笑った。


オオタチ「だめじゃん……熱あるのに……」

リザードン「俺が助けるから! おーちゃんの事!」


そう言ったリザードンの頬をオオタチがはたいた……


パシっ……


リザードン「お、おーちゃん……?」

オオタチ「だめなの……それをしたら……」
 ▼ 60 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 22:48:48 ID:KtcLkfGM [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


リザードン「なんで!」

オオタチ「リザ君は……私がいなくなった世界のリザ君だから……私を助けるとあなたは消えちゃうの……」

リザードン「消えてもいい! おーちゃんを助ける!!」


またオオタチがリザードンをはたいた……


パシっ……


オオタチ「私はリザ君に生きて欲しいの……」
 ▼ 61 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 22:56:22 ID:KtcLkfGM [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


オオタチ「実は私……どうあがいても死んじゃう運命だったの。ここで死ななくてもね……」


オオタチ「私の体は治らない病気で蝕まれてた……だから、治す方法を見つける為に沢山友達を作って情報を集めた……でも、治す方法は見つからなかった……」


オオタチ「リザ君もセレビィちゃんに会ったでしょ? 私ね、セレビィちゃんの力で何度もタイムスリップしてるのよ?」


リザードン「ど、どう言う事だよ……?」


オオタチ「何度もタイムスリップして……自分が死ぬ歴史を変えようとした……でも……それもダメだった……そんな時にリザ君に会ったんだ……」
 ▼ 62 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 23:01:45 ID:KtcLkfGM [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


オオタチ「私、リザ君に会って……遊んで……お話して……すごく楽しかった……こんなに楽しかったのは生まれて初めてだったよ」


オオタチ「……でも、リザ君に会う未来でも結局は死んじゃう運命だった……だけど私、もうタイムスリップしたくないって初めて思ったの」


オオタチ「今までは死んじゃうのが怖くて……死んじゃうのが嫌で、何度もタイムスリップした……でも今は、私がタイムスリップしてリザ君に会った事実が無くなっちゃうのが……リザ君の中から私が消えちゃうのが怖くなったの……」
 ▼ 63 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 23:07:32 ID:KtcLkfGM [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

オオタチ「だから、最後にもう一度だけ……リザ君と出会う前までセレビィちゃんに戻してもらって……思う存分リザ君に甘えたんだ……」


オオタチ「そして最後は……私じゃなくてリザ君をタイムスリップさせて……こうして呼ぶことにしたの……死んじゃう前に……最後にもう一度だけリザ君に会いたかったから……ごめんね……わがままで……」


リザードン「おーちゃん……そんな……」


リザードンの目から涙が落ちた……


オオタチ「泣かないで、リザ君……」


オオタチがリザードンの涙を拭いた。


涙を拭うオオタチの手は……暖かくて……優しかった。
 ▼ 64 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 23:13:54 ID:KtcLkfGM [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

オオタチ「私、リザ君に会えて本当に良かったよ。リザ君といた時間は今まで生きてきた中で一番幸せだった」

リザードン「おーちゃんがいなくなったら俺は……どうすればいいんだよ……またひとりぼっちだ……」

オオタチ「リザ君は優しいから大丈夫! 私、優しいリザ君の事、大好きだもん」

リザードン「大……好き?」

オオタチ「あっ……大好きって言うのはね、あったかくて……楽しくて……いつまでも一緒にいたい事……かな」

リザードンはその言葉を聞くと更に強くオオタチを抱きしめた。

リザードン「じゃあ俺も……おーちゃんの事が大好きだったんだ……言葉が見つからなかったけど……大好きだったんだ……」



 ▼ 65 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 23:21:04 ID:KtcLkfGM [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オオタチ「ありがと、それだけでも私すっごく嬉しいよ……でも、そろそろ時間だよ? リザ君、離れて……」

リザードン「い、嫌だ! おーちゃん! 俺、おーちゃんと一緒にいたいのに! 大好きなのに!」


その時、リザードンの体が浮かび上がった……

リザードン「!?」


振り返るとそこにセレビィがいた……


セレビィ「……時間よ」

オオタチ「じゃあね、リザ君……ありがと」


リザードンの体は光に白い包まれた……


リザードン「い、嫌だ! やめろ! 俺はおーちゃんを……」


リザードンは白い光に包まれて消えた……
 ▼ 66 1◆v1GnTfaqxg 16/12/20 23:27:54 ID:KtcLkfGM [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


残されたセレビィはオオタチを見つめた……


セレビィ「本当にいいの?……オオタチちゃん……こんな結末で」

オオタチ「いいの……私はさっきの未来のリザ君に生きて欲しかったから……私はリザ君の中で生きていけたら幸せよ」

セレビィは哀れむような目でオオタチを見た……

セレビィ「あなたは本当にこれでよかったの? 何度も何度も時間を遡って未来を変えようとしていたのに……変わったのはさっきのポケモンに会えた事くらいじゃない……」

オオタチ「もういいんだ! 私は最後にリザ君に会えて心から幸せだったよ……でも……でも……」


オオタチは目に涙を浮かべた……


オオタチ「誰かに大好きになってもらえるのって……こんなに嬉しくて……あったかくて……つらいんだね……」
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