▼  |  全表示61   | <<    前    | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |   ▼   
                  スレ一覧                  
SS

【バレンタインSS】セレナ「……これなら、サトシも喜んでくれるかな」【サトセレ】

 ▼ 1 まるのうむ◆3gdAyaJciI 17/02/13 19:18:36 ID:T.htNVtI [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ビター&スウィート



熱くとろける、チョコレート



そう、それはときめく、恋の味
 ▼ 2 アノプス@ピーピーマックス 17/02/13 19:21:20 ID:T.htNVtI [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「…………」

午後の陽光が差し込むキッチンで、セレナは一人、

自分が焼いたチョコレート・ケーキに神妙な顔をして向かい合っていた。

「…………」

彼女は、そのケーキにコゲや歪みが無いか、色々な角度からじっくりと観察する。

問題ない事が分かると、少し安堵したような表情になり、ひとつ頷いた。

「よかった、上手く出来てる。味はどうかな……」

包丁を取り出し、ケーキを小さく切り分ける。それをさらにフォークで一口分切り取って、口に運んだ。

ゆっくり、咀嚼して味わうと、しっとりとした食感と、チョコレートの濃厚な甘さと香りが口の中に広がった。
 ▼ 3 アーボ@ポイズンメモリ 17/02/13 19:22:43 ID:lhAOahT6 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 4 タイプ:ヌル@たんけんセット 17/02/13 19:24:23 ID:T.htNVtI [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「……んん〜!お・い・し〜い!」

未だ緊張と不安が拭いきれない様子だったセレナは、ようやく顔をほころばせる。

自画自賛ながら、それは今まで食べたどんなチョコレート菓子よりおいしいと彼女は思った。

「これならバレンタイン当日も、きっと大丈夫ね」

そう、これは予行演習。セレナは、今や10日後に迫ったバレンタインデー当日に向けて、

チョコレート・ケーキを試作していたのだ。

ケーキの試作だけではない。彼女は1ヶ月程前から、少しずつ時間を作っては

こうしてバレンタインデーの準備を進めてきていた。

かくも手抜かりなく準備を整え、チョコレートを渡す相手はもちろん、彼である。
 ▼ 5 ハネッコ@すごいつりざお 17/02/13 19:27:37 ID:T.htNVtI [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「……これなら、サトシも喜んでくれるかな」

彼はカロスを共に旅した、仲間であり、憧れであり。

大好きな人。

セレナは、サトシにチョコレートを渡す時のことを想像する。

(ありがとうセレナ、嬉しいよ。こんな素敵なチョコレート・ケーキをくれるなんて)

(セレナの気持ち、ちゃんと伝わったよ。返事してもいいかな?)

(ホワイトデーまで待てないから……セレナ、目を閉じて……)

(そう言ってサトシは、ゆっくりと、私に顔を近づけてそして二人の唇が重なって――)

「……キャーッ!キャーッ!なんちゃって!なんちゃって!」
 ▼ 6 アブソル@もののけプレート 17/02/13 19:32:27 ID:T.htNVtI [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セレナは、自分の妄想で真っ赤になった顔を両手で抑えながら、ぱたぱたと悶えた。

彼女は、はしゃいでいた。

今より少し前、チョコレート・ケーキをオーブンで焼いている間にも、今のように妄想に耽っており、

その為にケーキを焦がしそうになったりもしたのだが、その事は特に気にせず再び妄想を膨らませる。

だが、それは仕方がない。

何故なら、バレンタインデーは、恋する乙女が最強になる日なのだから。

メガシンカも、Zワザも、どんな伝説のポケモンだろうと敵わない、

恋と言う名の無敵の特性。

「あ、そうだ。あっちの状況も確認しておこう」

セレナは妄想を一時中断して、通信端末を手に取り、操作する。

チョコレート・ケーキの試作成功と、妄想の興奮冷めやらぬ弾んだ声で、端末に話しかけた。

「もしもし、アローラ!」
 ▼ 7 ベロリンガ@ひかりのねんど 17/02/13 20:02:15 ID:Y5F.DPAw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 8 カイリキー@おちゃ 17/02/13 20:12:02 ID:T.htNVtI [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
諸々の準備がある為、セレナはバレンタインデーの3日前にその地に降り立った。

ここはアローラ地方。サトシが今暮らしているところだ。

セレナは、せっかくのバレンタインデーなのだし、どうせならチョコレートを手渡ししたいと考えて、

ホウエン地方から遠く離れたこの地まで、飛行機に乗ってやって来たのだ。

チョコレートは宅急便か何かで届けられるし、メール等でメッセージを送る事もできる。

だけどセレナは、それでは想いが伝わらないような気がした。

(それに、久しぶりにサトシに会いたかったし)

この事はサトシ本人にはまだ言ってない。

当日まで内緒にしておいてびっくりさせよう、と言うセレナのいたずら心だ。
 ▼ 9 ボルトロス@アクロママシーン 17/02/13 20:19:39 ID:T.htNVtI [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゲートを抜け、荷物を受け取ったセレナは、写真で見た顔を探して、きょろきょろとあたりを見回す。

「アローラ、セレナ!」

セレナは先ず自分を呼ぶ声に気付いて、それからすぐにその声の主を見つけた。

見つけやすいようにぶんぶんと大きく手を振る彼女に駆け寄る。

「マオ!アローラ!」

「アローラへようこそ!初めまして……でいいのかな?メールとか電話ではもう何度も話してるけど」

「でも、こうして直接会うのは初めてだもんね……何だか不思議」

二人はくすっと笑いあった。
 ▼ 10 ヒドイデ@そうこのカギ 17/02/13 20:26:50 ID:T.htNVtI [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セレナは、手作りしたチョコレートをアローラへ持ってくるよりは、

アローラでチョコレートを作った方が良いだろうと考えた。

そのため、現地でキッチンを貸してくれる場所を探していたのだが、その時に知り合ったのがマオだった。

マオはセレナから事情を聞くと、快く協力を引き受けてくれて、

「自宅よりも設備が整っているから」と言う理由で、自らも使わせてもらう予定だった

パンケーキが美味しい馴染みの喫茶店のキッチンを、セレナも使わせてもらえるよう頼んでくれた。

その上、アローラに滞在する間は自分の家に泊っていけばいい、とすら言ってくれた。

流石にそれは迷惑じゃないか、とセレナは断ろうとしたものの、

――セレナが旅したカロスやホウエンの事色々聞きたいんだ!迷惑じゃなければだけど……ね、お願い!

結局、そう言ってくれたマオの好意に甘える事にした。
 ▼ 11 ジャラランガ@あくのジュエル 17/02/13 20:32:34 ID:T.htNVtI [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セレナのバレンタインデーの計画は、マオが居てくれたからこそ立てられたと言っても過言ではない。

セレナは改めて、マオへの心からの感謝の気持ちを伝えた。

「マオ、色々、ほんっとーに、ありがとう!」

マオは笑いながら、否定するように両手を胸の前でわたわたと振る。

「ううん、気にしないでいいよ!それに……」

少し言葉を濁した後、照れた顔をして続けた。

「私も好きな人にチョコあげようって思ってたから、他人事に思えなかったんだよね。

 だから、いいの。これは私の為でもあるの」

「マオ……」
 ▼ 12 ドクケイル@こうてつプレート 17/02/13 20:33:27 ID:xFHnTzGg NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 13 ヤングース@スターのみ 17/02/13 20:38:32 ID:T.htNVtI [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セレナは、マオもチョコレートを作るつもりだと言う事は知っていたが、

好きな人にあげると言うのは今初めて知った。

そしてマオも、セレナが好きな人が誰なのか知らない。

お互いの事を話す機会はあったが、気恥ずかしくてそういう事はあまり話題にしなかった。

(マオにも好きな人が居るんだ)

はにかむマオを見て、セレナは彼女の恋が実る事を願った。

「さっ、そろそろ行こっか!とりあえずウチに荷物降ろしてこよう」

マオは再び明るく笑い、セレナを先導して歩き出す。

「……うんっ」

そんなマオを見て、セレナにも自然と笑みがこぼれた。二人は笑顔で空港の出口に向かう。

きっと全てが上手くいくと二人は思った。
 ▼ 14 まるのうむ◆3gdAyaJciI 17/02/13 20:41:52 ID:T.htNVtI [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
とりあえず今日はここまでです
明日中に完結する予定です
 ▼ 15 ガントル@マグマスーツ 17/02/13 21:05:34 ID:4Mvpr1Z6 NGネーム登録 NGID登録 報告
甘い……これからもっと美味しくなるのかな……
支援
 ▼ 16 リグレー@じめんのジュエル 17/02/13 22:47:46 ID:w8bgHAA2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
はおおおお
支援
 ▼ 17 まるのうむ◆3gdAyaJciI 17/02/14 20:05:52 ID:RIlDpdWE [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして迎えたバレンタインデー当日。

マオは放課後になると急いで件の喫茶店に向かい、キッチンで待ってたセレナと合流した。

既に二人とも、特にトラブルもなくチョコレートを作り終えて、包装まで済ませている。

後は相手に渡すだけだ。

「うーん、それにしても……セレナのケーキすごかったなぁ」

マオは包装される前に見た、綺麗にデコレーションされたセレナのチョコレート・ケーキを思い出した。

セレナがわざわざカロスのミルフィに連絡を取ってアドバイスを貰った

(だけどデザインはあくまで自分で考えた)

デコレーションは、事実、素人の物とは思えない程見事だった。
 ▼ 18 フェローチェ@あおぼんぐり 17/02/14 20:11:16 ID:RIlDpdWE [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「なんか、私のチョコが見劣りしてきたよ」

「そんな事ないって、マオのチョコ、すごく美味しそうだったよ」

マオは、色々なフルーツをチョコレートでコーティグしたものを作った。

シンプルながら、より美味しく食べられるようフルーツ毎にチョコレートの配分を変えるという

工夫が施されており、中々手が込んでいる。

「それに、マオが一生懸命作ったチョコだもん、だから大丈夫だよ。マオの想い、ちゃんと相手に伝わるよ」

「そうかな。そうだといいな」

マオはしばし眼を伏せて、想い人にチョコレートを渡した時、そして自分の想いが相手に伝わった時の事を想像した。

それから、ぱっと顔を上げセレナに向き直る。

「ねえねえセレナ、そろそろ聞いてもいいかな?」
 ▼ 19 ダストダス@シールぶくろ 17/02/14 20:20:11 ID:RIlDpdWE [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「聞くって……何を?」

「セレナの好きな人の事!ねえ、どんな人なの?どんなところが好きになったの?」

「ええっ!?……ええっと、うん……その、ね……」

セレナはマオの言葉に驚いて、恥ずかしさをごまかす様に両手を組んでもぞもぞと動かす。

やがて、ゆっくり、ぽつぽつと語りだした。

「最初のきっかけは、子供のころ怪我した私を助けてくれた事で……私が困ってたり、悩んでたりする時、

 助けてくれるのが、頼もしいって言うか……あと、夢に向かって真っすぐ頑張ってる姿が、

 眩しくって、か、カッコよくって……それで……」

「ふんふん、それでそれで?」

「……は、恥ずかしいからこれでおしまい!」
 ▼ 20 ニョロトノ@スチールメモリ 17/02/14 20:26:18 ID:RIlDpdWE [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ちぇー、残念。まあ、また今度ゆっくり聞かせてね」

悪びれもせずウインクしながらそう言うマオに、セレナは苦笑した。

「もう、マオったら」

「でも……なんだかセレナの好きな人って、私の好きな人にちょっと似てるかも」

「そうなの?……あ、じゃあ今度はマオの番ね。どんな人なのか教えてよ」

「ええっ!?」

興味津々に聞いて来るセレナに、今度はマオがたじろぐ番だ。

マオはセレナと同様、恥ずかしさを感じつつも、さっきは自分が同じ事をしたという弱みもあり

観念して口を開きかける。

だがその時、キッチンに誰かが入ってきた。
 ▼ 21 ルージュラ@あおいビードロ 17/02/14 20:34:44 ID:RIlDpdWE [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「アローラ、マオ!……あれ?そこにいるのは、もしかして……セレナ!?」

入ってきたのは、サトシだった。

「えっ?……え?あれっ?ええ!?え、え――――!!?ど、ど、どうしてサトシが!?」

「それはこっちのセリフだって!どうしてセレナが、マオと一緒に居るんだ!?」

狼狽するセレナとサトシ。マオはそんな二人をおろおろと交互に見た。

「二人って、し、知り合いだったの?……あ、じゃあさっき言ってたセレナの好きな人って、まさか……」

「わー!わー!マオー!言っちゃダメー!!」

セレナは耳まで真っ赤にして、あわててマオの口を塞ぐ。

マオはあからさまなセレナの態度を見て、今自分が口にした憶測が正しかった事を察した。
  ▲  |  全表示61   | <<    前    | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |  ▲      
                  スレ一覧                  
荒らしや削除されたレスには反応しないでください。
書込エラーが毎回起きる方はこちらからID発行申請をお願いします。(リンク先は初回訪問云々ありますがこの部分は無視して下さい)

. 書き込み前に、利用規約を確認して下さい。
レス番のリンクをクリックで返信が出来ます。
その他にも色々な機能があるので詳しくは、掲示板の機能を確認して下さい。
荒らしや煽りはスルーして下さい。荒らしに反応している人も荒らし同様対処します。




面白いスレはネタ投稿お願いします!
(消えた画像の復旧依頼は、問い合わせフォームからお願いします。)
スレ名とURLをコピー(クリックした時点でコピーされます。)
新着レス▼