▼  |  全表示382   | << 前100 | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |   ▼   
                  スレ一覧                  
SS

【SS】ガブリアス「や、やっちまった……」

 ▼ 1 1◆v1GnTfaqxg 17/02/23 15:00:24 ID:wIXUSBUs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


とある街のはずれでその事件は起こった……




一匹の若いガブリアスの前に、頭から血を流したフライゴンの死体が転がっている……


ガブリアス「や、やべぇ……お、俺は悪くねぇぞ!!」
 ▼ 243 ボミー@マグマブースター 17/02/27 00:46:48 ID:1NP3xpIs [1/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
何故すぐにバレる嘘をつくのか...
 ▼ 244 ルミル@ピーピーマックス 17/02/27 00:47:25 ID:1NP3xpIs [2/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
>>243
あ、何でもないです...
 ▼ 245 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 00:53:38 ID:T45YuLZQ [1/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ヌメルゴンがどんどんボーマンダに近づいていく……


ガブリアス「(ああ……俺はなんて事を……)」


ガブリアスが諦めかけたその時……


フライゴンが急に立ち上がり、ヌメルゴンの手を握って店の外へと走り出した!


ヌメルゴン「!?」

ゴーリキー「料理お待たせしました……ってうわっ!?」


ガブリアス「へ!?」

ボーマンダ「は!?」

クリムガン「ちょっ……王様の指示は絶対よ!?」

オノノクス「でも……こんな展開もいいかも……」

ジャラランガ「青春ね……」

 ▼ 246 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 00:58:26 ID:T45YuLZQ [2/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴンは肌寒い冬の街をヌメルゴンの手を握りしめて走り続ける……


沢山のポケモンの波を抜けて……少し開けた所に出た……



フライゴンは息を切らせて立ち止まった……



フライゴン「はぁ……はぁ……」

ヌメルゴン「び、びっくりしたぁ……」

フライゴン「(って……ええっ!? お、俺何してんだよ!!)」


あたふたとしているフライゴンにヌメルゴンが笑いかけた。


ヌメルゴン「フライゴン君って意外と積極的なんだね!」

 ▼ 247 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 01:01:46 ID:T45YuLZQ [3/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

フライゴン「え……あ……その……」


空から雪がちらほらと降り始める……



フライゴンは拳を握りしめた……



フライゴン「(ここまで来たら……やるしかない!!)」


フライゴンは冷たい街の空気を大きく吸った……




フライゴン「お、俺と付き合って下さいっ!!」


 ▼ 248 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 01:05:53 ID:T45YuLZQ [4/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

フライゴンの言葉が白い息と共に消えた……


ヌメルゴンはその言葉を聞いて……あの日と同じ様な笑顔を返した……


ヌメルゴン「こちらこそ、よろしくお願いします!」


フライゴン「え……」


フライゴンは何が起こったのかわからなくなり……騒がしい街中の筈なのに、まるでこの場に自分とヌメルゴンしかいないのではないか、と錯覚するぐらいに思考が鈍った……


しかし、そんな鈍った思考の中でも……OKの返事が貰えた事だけは理解していた……


 ▼ 249 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 01:09:23 ID:T45YuLZQ [5/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


ヌメルゴンがフライゴンに近寄ってきた……


ヌメルゴン「ほら、メルアド交換しよ?」


ヌメルゴンがスマホを差し出した……その時、フライゴンは我に帰った……



フライゴン「あ……俺、スマホ持ってない……」



ヌメルゴン「え?」


 ▼ 250 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 01:13:23 ID:T45YuLZQ [6/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

その時、フライゴンのカバンから着信音が鳴った……


ヌメルゴン「フライゴン君、スマホ鳴ってるよ?」

フライゴン「え? なんで?」



フライゴンがカバンを調べると……見覚えのあるスマホが中から出てきた……


フライゴン「え、えっと……」


フライゴンがとりあえずその電話に出てみると……聞き覚えのある声が聞こえた……



ガブリアス「おい、聞こえるか?」


 ▼ 251 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 01:19:16 ID:T45YuLZQ [7/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴン「え、あ……えっと……なんで?」


ガブリアス「それは俺のスマホだ。今はカイリューのスマホからお前に電話かけてるんだ。よく考えたらお前ってスマホ持ってない気がして……だから、お前のカバンに俺のスマホを仕込んどいたんだ……安心しろ、ナンバーロックは切ってある……ヌメルゴンちゃんとメルアド交換するなりなんなり……自由に使ってくれよ」


フライゴン「お前……」


ガブリアス「それにしても、まさかお前がそこまで出来るオスだとは俺も思わなかったぜ? 何となくだけどさ……今、すっごくいい雰囲気な気がする……」


フライゴン「ああ……なんとかOK貰えたよ……」


 ▼ 252 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 01:22:40 ID:T45YuLZQ [8/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ガブリアス「えっ!? マジで!? おい!ボーマンダ! カップル成立だってよ!!」


ボーマンダ「おいおい! お前、俺からメスを奪うなんてやるじゃん!! 幸せにな!!」


クリムガン「おめでとー! なかなかお似合いだよー!」


オノノクス「漫画の展開みたいでドキドキしちゃった! おめでと!」


ジャラランガ「私……フライゴン君に惚れちゃったかも……」




フライゴン「みんな……」


 ▼ 253 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 01:26:07 ID:T45YuLZQ [9/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ガブリアス「とりあえず、邪魔者は退散するけど……うまくやれよ! じゃな!」

ブチっ!




フライゴン「……なんだよ」


フライゴンはスマホを見つめて微笑むと……ヌメルゴンにスマホを差し出した……



フライゴン「お待たせ、メルアド交換しようか……」



ヌメルゴン「うん!」





降る雪が街の明かりを反射してキラキラと……


虹色の光が二匹を優しく包んでいった……
 ▼ 254 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 01:30:20 ID:T45YuLZQ [10/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


その頃、合コン組は……



クリムガン「二組も決まっちゃった訳だし……残り二組も決めちゃお?」


ガブリアス「へっ!? べ、別に無理に決めなくても……」

ボーマンダ「そ、そうだぜ!! 世界には俺なんかよりもかっこいいオスが沢山……」


オノノクス「ほら、二匹とも恥ずかしがってないで!」


オノノクスとクリムガンがボーマンダとガブリアスにぴったりとくっついて離れない……



ガブリアス「は、恥ずかしがってなんかないって!! マジで!!」


ボーマンダ「もう合コンなんて嫌だぁ!!」



続く
 ▼ 255 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 01:31:56 ID:T45YuLZQ [11/50] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
第六話おしまい

長編SSばっかり書いてると指が痛くて仕方ない……時間もないし……

明日の更新も微妙な所です……

では
 ▼ 256 ーギラス@ちかのカギ 17/02/27 01:34:41 ID:XYzC1I0w NGネーム登録 NGID登録 報告
やめないでください!
 ▼ 257 シャーナ@ポフィンケース 17/02/27 01:35:18 ID:eflhKQOE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 258 ータス@さざなみのおこう 17/02/27 02:52:46 ID:rsJLSsPs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
こんなに面白いss
支援するしかないじゃない
 ▼ 259 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 09:31:59 ID:T45YuLZQ [12/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


その日の深夜……



ガブリアス「ひ、酷い目にあった……」


ガブリアスがフラフラとアパートに帰ってくると、先にフライゴンが部屋の前の廊下で待っていた……


ガブリアス「おう、どうだった?」


フライゴン「あ、あわわ……ど、どどどどうしよう……」


ガブリアス「どうした? そんなに焦って……」


フライゴン「あ、明日デートする約束しちゃった……」





ガブリアス「えええええええええええ!?」

 ▼ 260 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 09:32:45 ID:T45YuLZQ [13/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告










第七話 あいつ×あの子=デート








 ▼ 261 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 09:37:24 ID:T45YuLZQ [14/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


201号室……


二匹はコタツに向かい合って入った。


フライゴン「どうしようどうしようどうしよう……」


ガブリアス「……明日か……まず、デートの時間は?」


フライゴン「えっと……昼の3時から……」


ガブリアス「どこで?」


フライゴン「と、とりあえず買い物に行きたいんだって……」


ガブリアス「買い物か……メスの買い物は長いって言うし……大変そうだな……」



 ▼ 262 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 10:03:58 ID:T45YuLZQ [15/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴン「本当にどうしよう……俺、デートなんて初めてだぞ……」

ガブリアス「俺だってデートなんてした事ねーよ……ふぁぁ……だめだ、酒が入ってるせいで眠い……ごめん、寝るわ……」


フライゴン「ええ!?」


ガブリアスはコタツで横になると、そのまま眠ってしまった…… 


ガブリアス「ぐごぉぉぉ……」

フライゴン「ど、どうしよう……」



フライゴンは頭を抱えていたが……やがて睡魔に負けて眠ってしまった……






 ▼ 263 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 10:12:57 ID:T45YuLZQ [16/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告






フライゴン「……うぅ……頭が痛い……」


フライゴンはコタツで目を覚ますと時計を見た……まだ2時である……


フライゴン「なんだよ……まだ夜か……にしては明るいな…………明るい?……っ!!!」


フライゴンは飛び起きた!



フライゴン「ねねねねねね寝坊したぁあああああ!!」





 ▼ 264 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 10:28:49 ID:T45YuLZQ [17/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ガブリアス「なんだよ……うるさいな……」


ガブリアスが頭をさすりながら体を起こした……


ガブリアス「二日酔いってやつかな……頭が……」

フライゴン「そんな事どーだっていいだろ!! どうすんだよ! 寝坊してるんだぞ!!」

ガブリアス「ん? 今日なんか用事あったっけ?」

フライゴン「デートだよ!!」

ガブリアス「デート?…………っ!?」


ガブリアスも事の重大さに気づいた。


ガブリアス「これヤバいだろ!!」
 ▼ 265 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 10:42:52 ID:T45YuLZQ [18/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴン「ど、どうすんだよ! あと一時間しかない!!」


ガブリアスが慌てふためくフライゴンを押さえつけた。


ガブリアス「まぁ待て……移動の時間とかを考えると……一時間も無いぞ」

フライゴン「あああ!! ヤバいヤバい!!」


ガブリアスは再びフライゴンを押さえつけた。


ガブリアス「落ち着け、三十分あれば間に合う……」

フライゴン「ま、間に合うか?」

ガブリアス「とりあえず身だしなみを整えろ。洗面所行って顔洗ってこい」

フライゴン「わ、わかった……」


フライゴンは洗面所へ向かった……
 ▼ 266 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 11:05:34 ID:T45YuLZQ [19/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


しばらくして……フライゴンが洗面所から戻ってきた。


フライゴン「……顔を洗ったら少し落ち着いた……」

ガブリアス「よし、とりあえずこれを見ろ」

フライゴン「?」


コタツの上にはスケッチブックとマジックペンが置いてある……


フライゴン「なんだこれ?」

ガブリアス「お前はどうにも不安な所があるからな……俺が隠れて見守ってやる」

フライゴン「た、助かる……」

ガブリアス「何かあったらこいつに文字を書いて指示出すから……必ず従えよ」

フライゴン「わかった……」
 ▼ 267 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 11:10:52 ID:T45YuLZQ [20/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

時計を見ると……いつの間にか2時20分になっていた……


ガブリアス「もう時間も時間だから……行くぞ」


ガブリアスはマフラーを巻いてサングラスをかけると、更に帽子を深くかぶった。


ガブリアス「これでよしっと……」

フライゴン「じゃあ……行くか……」



二匹は部屋を出て、早足で街へ向かって歩き出した……

 ▼ 268 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 11:29:30 ID:T45YuLZQ [21/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


2時50分……集合場所、駅前にて……



駅前にはそれ程多くのポケモンの姿は無く、見通しは良かった……


ガブリアス「ここで待ち合わせなんだな?」

フライゴン「……のはずだけど……まだ来てないっぽいな」

ガブリアス「そう言えば昨日も少し遅れて来たっけ……じゃあここから先はお前一匹で行け! 俺は影からサポートするから!」


ガブリアスに背中を押されると……フライゴンはひょこひょこと歩き出し……近くのベンチに座った。


 ▼ 269 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 11:35:26 ID:T45YuLZQ [22/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ガブリアスは遠くのビルの影に隠れた……


フライゴンは一度ガブリアスの方に目をやると……軽く手をあげた……

ガブリアスも手を軽くあげて返す……


ガブリアス「(頑張れよ……)」




 ▼ 270 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 11:40:38 ID:T45YuLZQ [23/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ヌメルゴンはまだ来ない……


フライゴンはしばらく空を見上げていたが……不意に視線を地面に落とした……


ガブリアス「……ん? ま、まさかあいつ……」


ガブリアスがビルの影から身を乗り出してよく見ると……フライゴンの手に3DSが握られていた!


ガブリアス「やっぱり! ってあいつ……いつの間にゲームを持ってってたんだ!?」

ガブリアスはスケッチブックを取り出して、素早く『ゲームをしまえ!』と書いてフライゴンに向けた……


しかし、フライゴンは気づかない……


ガブリアス「あのバカ!! いきなり何やらかしてるんだよ!!」

 ▼ 271 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 11:44:43 ID:T45YuLZQ [24/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

その時、最悪のタイミングでヌメルゴンが歩いてくるのが見えた……


ガブリアス「げっ! ま、まずい……」


ヌメルゴンがフライゴンの前に立つ……

しかし、ゲームに集中しているフライゴンはヌメルゴンに全く気づかない……


ガブリアス「最悪だな……あいつ……」


ガブリアスは頭を抱えた……




 ▼ 272 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 11:49:08 ID:T45YuLZQ [25/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ヌメルゴンはしばらくゲームをしているフライゴンの前で待っていたが……やがて、ヌメルゴンは3DSの画面を覗いた……


ヌメルゴン「何のゲームやってるの?」

フライゴン「っ!?」


フライゴンはヌメルゴンに気づくと勢いよく3DSをたたんだ。

フライゴン「ぬ、ヌメルゴンちゃん! いつの間に!」


ガブリアス「いつの間に……じゃねーよ……」


 ▼ 273 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 11:54:01 ID:T45YuLZQ [26/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ヌメルゴン「フライゴン君ってゲーム好きなんだねー!」

フライゴン「え、あ……うん」

ヌメルゴン「私もゲーム好きなんだー! 今度一緒にやろうね!」

フライゴン「う、うん」


ヌメルゴン「じゃあ……行こっか」


ヌメルゴンはフライゴンの手を握ると歩き出した……

フライゴンは手を引かれるがままに歩いていく……



ガブリアス「本当心配だ……初っ端からやらかしやがって……」


ガブリアスもこそこそとあとを追った……
 ▼ 274 ンギラス@ひみつのカギ 17/02/27 14:35:44 ID:Sg7pO3cs NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
あ...(察し)
 ▼ 275 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 21:32:09 ID:T45YuLZQ [27/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


某百貨店……ファッションフロアー


ヌメルゴンは先ほどからずっと服やアクセサリーの並ぶ同じ様な店をぐるぐると回っている……

フライゴンもヌメルゴンについて店をうろついている……


ガブリアスは遠くの柱の影から見ているだけでわかった……

フライゴンはこの店の雰囲気に飽き飽きしている……と



ガブリアス「まぁ……オスだからこんな店はつまんないよなぁ……わかるぜ? でも……」


ガブリアスはスケッチブックに『耐えろ、今はぐっと我慢だ』と書き込むとフライゴンに向けて振って見せた。


フライゴンはそれに気づくと小さく頷いた。

ガブリアス「耐えてくれよ……頼むぞ……」
 ▼ 276 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 21:40:19 ID:T45YuLZQ [28/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ヌメルゴンが帽子をかぶってフライゴンに体を向けた……


ヌメルゴン「フライゴン君、この帽子どうかな……?」

フライゴン「え……うん、いいと思うよ」


このやり取り、実はもう十回近くはやっている……


ヌメルゴンは不意に思いついた様に幾つかの服やアクセサリーを手に取ると試着室へ向かった……

ヌメルゴン「ちょっと待っててね」
  
フライゴン「う、うん……」


ヌメルゴンは試着室に入るとカーテンを閉めた。



ガブリアス「それにしてもデートって大変そうだな……」


ガブリアスがフライゴンを見ていると……フライゴンの手がゆっくりとカバンに向かっている事に気づく。

 
ガブリアス「!!」
 ▼ 277 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 21:46:48 ID:T45YuLZQ [29/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ガブリアスは走ってフライゴンのもとに向かうとスケッチブックでフライゴンの頭を叩いた。

ばしっ!!

フライゴン「いてっ!!」


ガブリアス「お前はバカか! またゲームしようとしてただろ!! デート中にゲームする奴があるか!」

フライゴン「だ、だって暇だし……」


ガブリアス「これは没収な」


ガブリアスはフライゴンのカバンから3DSを取り出して自分のカバンに突っ込んだ。

 ▼ 278 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 21:50:28 ID:T45YuLZQ [30/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴン「えぇ……まじかよ……」


試着室からヌメルゴンの声がした。


ヌメルゴン「フライゴン君、何か言った?」

フライゴン「い、いや……別に?」


ガブリアス「じゃ、頑張れよ」


ガブリアスはそう言うと柱の影に走っていった……
 ▼ 279 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 21:55:53 ID:T45YuLZQ [31/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

その時、試着室のカーテンが開いた……


フライゴン「!!」

ヌメルゴン「どうかな……?」


試着室から現れたヌメルゴンの姿は、なんとも可愛らしいもので……フライゴンはその姿にみとれて言葉を漏らした……


フライゴン「か、可愛い……」

ヌメルゴン「ほんとー? じゃあこれ買っちゃおっかな!」


ヌメルゴンはそのままレジに向かった。




ガブリアス「とりあえず買い物はこれで終わりかな……はぁ……見てるこっちがヒヤヒヤする……」


 ▼ 280 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 22:04:14 ID:T45YuLZQ [32/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

買い物を終えた二匹はビルの外へ出た……

外は既に夕焼け空……遠くに見える公園の時計の針は午後の四時半をさしている……


ヌメルゴン「次はどこに行こっか……」

フライゴン「俺は別にどこでも……」

ヌメルゴン「んーと……あっ! あれ!」

フライゴン「?」


ヌメルゴンの視線の先に行列のできている屋台が見えた……


フライゴン「なんだあれ? ヒウンアイス?」

ヌメルゴン「あのアイスすっごい人気なんだ!! 私あれ食べたい!!」


フライゴンはまた、ヌメルゴンに手を引かれるままに歩き出した……


ガブリアス「おいおい……行列に並ぶって……あいつ大丈夫か?」


ガブリアスは近くの木の陰から二匹を見守る事にした……
 ▼ 281 ククラゲ@サイコシード 17/02/27 22:30:43 ID:BM/UL48w NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
支援
 ▼ 282 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 22:38:01 ID:T45YuLZQ [33/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告





それからどれだけの時間がたっただろうか……気づけば辺りは暗くなっている……


ガブリアスは木の陰で驚きを隠せずにいた……


ガブリアス「あ、あいつ……なんで」


フライゴンとヌメルゴンは仲良く行列に並んでいる……並び始めてから既に四十分程はたっているはずだ……


ガブリアス「どう言う事だ……?」


 ▼ 283 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 22:43:01 ID:T45YuLZQ [34/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴン「(この程度の行列……新作ゲームの発売日の行列に比べたらまだまだだな……それに)」


フライはヌメルゴンを見た……


フライゴン「(今はヌメルゴンちゃんがいるから……ゲームの行列より楽しいや)」


フライゴンは大きく伸びをした。


フライゴン「けど……食べ物の行列にしては長いな……」

ヌメルゴン「でももうすぐだよ! 楽しみだね!」


 ▼ 284 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 22:47:27 ID:T45YuLZQ [35/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


そんな話をしていると……ついに二匹の順番が回ってきた。


バイバニラ「お待たせしました! ヒウンアイスいくつにしましょうか?」

ヌメルゴン「2つ下さい!」

バイバニラ「はい! ありがとうございます!」


フライゴンとヌメルゴンは料金を払うとアイスを受け取った。


バイバニラ「ありがとうございました!」



ガブリアス「いいな……俺も食べたい……」



二匹が満足そうに屋台を後にしようとした……その時、二匹の背後から声がした……





 ▼ 285 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 22:52:00 ID:T45YuLZQ [36/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

バイバニラ「すいませんお客様……本日は完売してしまいまして……」

ピチュー「嫌だ嫌だ!! こんなに並んだのにぃ!!」

ライチュウ「こら! わがまま言うんじゃありません!!」


フライゴン「?」


フライゴンが振り返ると……アイスを買えなかった子どもが駄々をこねていた……


ライチュウ「ほら、行くよ。ピチュー」


母親のライチュウがピチューの手を無理やり引いて歩こうとすると、ピチューはライチュウの手をはたいた。


ピチュー「嫌だ!! お母さんのバカ!! お母さんなんて嫌いだぁ!!」

 ▼ 286 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 22:56:13 ID:T45YuLZQ [37/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
フライゴン「……」


フライゴンはピチューに向かって歩き出した……


ヌメルゴン「フライゴン君?」

ガブリアス「な、何を……?」


ピチュー「?」

フライゴンはピチューのそばで屈むとピチューの頭に手を置いた……


フライゴン「おい、これが食べたいのか?」

ピチュー「え? う、うん……」

フライゴン「ならお前にやるよ……」

ピチュー「いいの!? あ、ありがとう!」
 ▼ 287 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 22:59:19 ID:T45YuLZQ [38/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

しかし、ピチューがアイスを受け取ろうとすると、フライゴンはアイスを持つ手を高く上げた……

フライゴン「でも一つ約束しろ……」

ピチュー「……何?」


フライゴン「かーちゃんを……大切にしろよ……」


ピチューはしばらくフライゴンの目を見つめていたが……やがて静かに頷いた……


ピチュー「うん!」

フライゴン「それじゃ、かーちゃんと仲良く食べろよ」


フライゴンはピチューにアイスを渡すとヌメルゴンのもとに向かった。


ライチュウ「あ、ありがとうございます!!」

ピチュー「お兄ちゃんありがとー!!」

 
 ▼ 288 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:03:50 ID:T45YuLZQ [39/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

フライゴンとヌメルゴンは公園に向かって歩き出した……


ヌメルゴン「フライゴン君って優しいんだね!」

フライゴン「///」


目をそらしたフライゴンの口元にヌメルゴンがアイスを差し出した……


ヌメルゴン「一緒に食べよっか!」


フライゴン「……うん」








ガブリアス「くっそ……あいつ……マジで羨ましいぞ……」
 ▼ 289 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:08:56 ID:T45YuLZQ [40/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

時間はもう五時半……

暗い公園の片隅、小さな明かりが照らすベンチに二匹は腰掛けていた……



ヌメルゴン「ねぇ、フライゴン君……」

フライゴン「な、なんだ?」


ヌメルゴン「今日は楽しかったね」

フライゴン「うん、俺も楽しかった……」


公園の草陰から二匹を見ていたガブリアスは二匹よりも緊張していた……


ガブリアス「す、すっげぇいい雰囲気……」



 ▼ 290 ラッキー@ふといホネ 17/02/27 23:11:17 ID:jlPjXJug [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 291 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:15:06 ID:T45YuLZQ [41/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ヌメルゴン「私、フライゴン君に会えて良かった……」

フライゴン「?」


ヌメルゴンが不意に目を閉じて……フライゴンに顔を近づけた……


フライゴン「!?(こ、これって!? キス!?)」


草陰のガブリアスがガッツポーズをした。

ガブリアス「(これで今日のデートは成功だな!……でも、さっきから何か忘れてる気がするんだよな……なんだっけ……えっと……えっと……あっ!? マズい!!)」

ガブリアスは素早くスケッチブックに文字を書いて草陰からフライゴンに見えるようにそれを掲げた……


フライゴン「?」

フライゴンがスケッチブックに気づいた……そこには……



『お前って死んでるからヌメルゴンちゃんはお前に触れる事が出来ないだろ!! マズいぞ!! 幽霊ってバレる!!』

 ▼ 292 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:18:12 ID:T45YuLZQ [42/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

フライゴン「!!」


ヌメルゴンはゆっくりと近づいてくる……


フライゴン「(そうだった! で、でも……もう逃げられない!!)」

ヌメルゴンの顔がフライゴンのすぐ前に来ている……


ガブリアス「(こ、こんな所まで来て……くそっ! なんで早く気づかなかったんだよ!!)」


フライゴン「(もうだめだ……)」

そして……



ヌメルゴンとフライゴンの口が重なり……そして離れた……


ガブリアス「……え?」


 ▼ 293 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:21:10 ID:T45YuLZQ [43/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

フライゴンも何が起こったのかわからないでいた……


フライゴン「つ、冷たい……?」


その時、ヌメルゴンの体から白い光の玉がふわふわと現れて消えた……


フライゴン「!?」

ガブリアス「あ、あれって!!」



ヌメルゴン「ごめんね……フライゴン君……」


フライゴン「もしかして……ヌメルゴンちゃんも……」


ヌメルゴン「うん、私は幽霊なの」

 ▼ 294 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:26:46 ID:T45YuLZQ [44/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴン「なんで……」


ヌメルゴン「私、初めてのデートの日……待ち合わせの最中に車にひかれて……それからずっと幽霊としてこの街をさまよってたの……そんな時にフライゴン君に会ったんだ……」


ヌメルゴン「フライゴン君、初めて会った日の事覚えてる?」

フライゴン「え、えっと……ゲーセンで……」

ヌメルゴン「そう、あの時に私、フライゴン君からぬいぐるみを貰って嬉しくて……ついフライゴン君の手を握っちゃって……」


フライゴン「!!」


 ▼ 295 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:29:01 ID:T45YuLZQ [45/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
あの日、バンギランドのゲームセンターで……





ヌメルゴンはフライゴンの手を握るとぴょんぴょんと跳ねた。


フライゴン「え……あ、ああ」

ヌメルゴン「じゃあね!」


ヌメルゴンは何処かへ走っていった……




 ▼ 296 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:33:21 ID:T45YuLZQ [46/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

フライゴン「(そう言えば……あの時俺に触れる事が出来たのも……今日、何度も手を繋いで歩いたのも……ヌメルゴンちゃんが幽霊だったからか……)」


ヌメルゴン「フライゴン君の手はすっごく冷たかった……それで私は確信したの。フライゴン君も幽霊なんだって……」


ヌメルゴンの体から次々と光の玉が現れては消えていく……


ヌメルゴン「その後、合コンで会った時に……運命を感じた……私にはフライゴン君しかいないって……」


フライゴン「ヌメルゴンちゃん……」

 ▼ 297 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:39:02 ID:T45YuLZQ [47/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ヌメルゴン「フライゴン君、ありがと……私は先に天国に行っちゃうけど……天国でも私の事、好きでいてくれるかな……」


フライゴン「……当たり前だろ?」


ヌメルゴンはその答えに静かに笑うと……さらに強い光に包まれた……


ヌメルゴン「ありがと……じゃあ私、先に天国で待ってるからね……ずっと待ってるからね……」


フライゴン「ヌメルゴンちゃん!!」


フライゴンもガブリアスも眩しさのあまり目をつむり……再び目を開くと……そこにヌメルゴンの姿はなかった……



 ▼ 298 ギア@コイン 17/02/27 23:41:53 ID:jlPjXJug [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
泣ける
 ▼ 299 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:43:14 ID:T45YuLZQ [48/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


草陰から現れたガブリアスがフライゴンの隣に座った……


ガブリアス「まさか……ヌメルゴンちゃんまで幽霊だっあなんてな……」


フライゴン「……」


ガブリアス「それよりお前はまた、成仏出来なかったんだな……」


フライゴン「そうだな……でも」


ガブリアス「でも?」


フライゴン「俺、なんとなくわかったんだよ……俺が……遊園地や合コン……デートなんかよりもやりたかった事……」


ガブリアス「やりたかった……事……?」
 ▼ 300 ントラー@ダイゴへのてがみ 17/02/27 23:43:39 ID:jlPjXJug [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 301 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:47:39 ID:T45YuLZQ [49/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

フライゴン「ああ……いい加減に俺も向こうに行かないとな……かーちゃんやヌメルゴンちゃんを待たせる訳にもいかないし……」


ガブリアス「お前が本当にやりたかった事って……なんだ?」


フライゴン「とりあえず帰ろうぜ、オス二匹でこんな所に座ってても気持ち悪いだけだからな……」


フライゴンは立ち上がった……


ガブリアス「な、なんだよ……悪かったな」



二匹は暗い公園を後にした……

二匹の座っていたベンチを公園の小さな明かりがいつまでも優しく照らしていた……


続く



 ▼ 302 1◆v1GnTfaqxg 17/02/27 23:49:23 ID:T45YuLZQ [50/50] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
第七話おしまい

明日完結させないとリアルにヤバい事になるので明日、出来れば完結まで持って行こうと思います……

急ぎ足ですみません……

では
 ▼ 303 リガロン@ちからのこな 17/02/28 00:17:11 ID:9JRPQ0wg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガブはSSだと大抵ヒール役だからこういうの和むわ
楽しみにしてる
支援
 ▼ 304 ルフーン@たんちき 17/02/28 00:32:19 ID:EAbH7Nac NGネーム登録 NGID登録 報告
頑張ってください
支援
 ▼ 305 ガジュペッタ@2ごうしつのカギ 17/02/28 00:57:53 ID:7pAsYFEs NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 306 ラッキー@グラスメモリ 17/02/28 07:09:34 ID:L8SwAH8M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>303
人(ポケモン)殺してるから悪役だぞ〜笑
 ▼ 307 ッシー@ふっかつそう 17/02/28 07:31:52 ID:CwxvT9w2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
神スレ
 ▼ 308 ルシェン@スチールメモリ 17/02/28 07:36:16 ID:MifV0Ruo NGネーム登録 NGID登録 報告
何処となく漂うあの花感

俺は好きだぞー
 ▼ 309 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 09:18:50 ID:dH4LsLRs [1/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


アパートの201号室……



二匹は帰ってくると部屋の明かりをつけて、いつも通りコタツに入った。


ガブリアス「で? お前の本当にやりたかった事ってなんだよ」



フライゴン「……」



ガブリアス「なんだよ、黙っててもわからないぞ?」


 ▼ 310 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 09:22:39 ID:dH4LsLRs [2/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴンは自分の手のひらを見つめて呟いた……


フライゴン「俺は……」


ガブリアス「……?」


フライゴン「俺は……この数日間でリア充みたいな事沢山した……正直自分でも驚いてる……」


ガブリアスはダンボール箱からオレンの実を2つ取り出すと1つフライゴンに投げて渡した。


ガブリアス「そうだな……正直俺なんかよりもお前の方がよっぽどリア充だ」

 ▼ 311 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 09:28:33 ID:dH4LsLRs [3/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

フライゴン「……でも、やっぱり俺にはこんなの似合わないなって……」


ガブリアスはオレンの皮をむいた……


ガブリアス「似合わない?」


フライゴン「ああ……」


ガブリアス「何を今更……」

 
フライゴン「何て言うか……リア充のしてる様な事って何だかむず痒くて恥ずかしい……そんな事より俺はやっぱりゲームが好きなんだ……それでさ、やっとわかったんだよ……」



フライゴン「俺は……別にリア充になりたかったんじゃなくて……ただ、一緒にゲームをしてくれる……一緒にバカ騒ぎ出来る友達が欲しかっただけなんだって……」



ガブリアス「!!」

 ▼ 312 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 09:31:04 ID:dH4LsLRs [4/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴンは立ち上がると……近くにあったダンボール箱を開けてコントローラーを取り出した……



フライゴン「お前と出会ったあの日……つけられなかった決着を今、お前とつけたい……どうだ?」



ガブリアスは少し照れくさそうに笑って立ち上がった。



ガブリアス「その勝負、のったぜ」


 ▼ 313 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 09:31:53 ID:dH4LsLRs [5/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告









第八話 俺×あいつ=……?









 ▼ 314 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 09:37:13 ID:dH4LsLRs [6/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


二匹はケーブルなどのセットを済ませると、肩を並べてコントローラーを手に取った……


あの日以来、触っていなかったWiiの電源を入れてスマブラXを起動する……



フライゴン「絶対負けない……!」


ガブリアス「俺だって負けたくない……!」


二匹は顔を見合わせ笑った。



 ▼ 315 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 09:42:39 ID:dH4LsLRs [7/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

気が付くと、キャラクター選択の画面になっていた……


ガブリアス「お前はスネーク使いだったっけ?」


そう言いながらガブリアスはランダムにカーソルを合わせた。


フライゴン「あんな強キャラ使って勝っても嬉しくねーよ」


フライゴンもランダムにカーソルを合わせた……


ガブリアス「なんだよ、お前もランダムかよ」


フライゴン「この方がフェアだろ?」

 ▼ 316 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 09:45:14 ID:dH4LsLRs [8/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴンはルール設定のメニューを開くと……ストックを3……そして、アイテムを全部オンにした……



ガブリアス「えっ!?」


フライゴン「なんだよ? アイテム無しがいいか?」


ガブリアス「いや、それでいいけど……(出会った日のお前とは大違いだな……)」

 ▼ 317 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 09:47:56 ID:dH4LsLRs [9/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


そして、フライゴンはステージセレクトのカーソルをランダムに合わせた……












ガブリアス「……早くボタン押せよ」


フライゴン「泣いても笑っても、これが最後の勝負だぞ? 覚悟しろよ?」


ガブリアス「何をもったいぶって……ってええ!?」



ガブリアスがフライゴンを見ると……フライゴンの体から白い光の玉が次々と現れて……そして消えていた……

 ▼ 318 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 09:54:59 ID:dH4LsLRs [10/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ガブリアス「お、お前……」


フライゴン「やっぱり俺が本当にやりたかった事はこれみたいだな……それより早くやるぞ。俺が消えちまう前に……」


ガブリアス「……おう」


フライゴンがボタンを押すと……ステージは終点に決まった……


ガブリアス「なんだよ、ランダム使っても結局終点か……ま、仕方ないな……」

フライゴン「アイテムがあるだけましだろ? 始まるぞ……」


画面が切り替わり、キャラクターが現れる……

ガブリアスのキャラクターはドンキーコング……そして、フライゴンのキャラクターはカービィに決まった……


ガブリアス「げ……ドンキーとかあんまり使った事ないぞ……」


フライゴン「俺だってカービィなんて普段使わないから大丈夫だ」


 ▼ 319 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:00:20 ID:dH4LsLRs [11/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

そして試合が始まる……


試合が始まると共に、ドンキーがアピールをした。


フライゴン「おい! ふざけてるのか!」

ガブリアス「いやいや……ドンキー使ったらこれは絶対するだろ……」


ガブリアスは連続でアピールを続ける……


フライゴン「なら俺もアピールを……」


フライゴンのカービィが踊りだした瞬間、ドンキーが走ってきてカービィを殴った。


フライゴン「おい! ずるいぞ!」

ガブリアス「これも作戦だぞ!」

フライゴン「なんだそれ!」


 ▼ 320 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:05:05 ID:dH4LsLRs [12/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


二匹は笑いながらゲームを続ける……


技術でダメージを稼ぐフライゴンとアイテム頼みのガブリアス……

アイテムと言うハンデが彼等の実力をほぼ同じにしていた……







そして、楽しい時間と言うのはあっという間に過ぎ去って行くものである……



ついに、二匹のキャラクターのストックは残り1となり、ダメージも100%を超えた……

 ▼ 321 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:09:48 ID:dH4LsLRs [13/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


突然ガブリアスの操るドンキーの動きがピタリと止まった……


フライゴン「ん? どうした?」


フライゴンが手を止めてガブリアスを見ると……ガブリアスは目からボロボロと涙を流していた……


ガブリアス「嫌だ……いかないでくれ……」


フライゴンは少し悲しげな顔をすると、スタートボタンを押してゲームを止めた……


フライゴン「なんだよ……今更……お前、最初は俺の事……嫌がってたじゃん……」


フライゴンもつられて泣き出した……


 ▼ 322 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:14:58 ID:dH4LsLRs [14/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ガブリアス「でも……俺、今はお前と過ごせる毎日が楽しくて……すごく楽しくて……」


フライゴンは涙を拭った……


フライゴン「俺だってお前と別れるのは辛い……だけど……だけどな?」


ガブリアス「?」


フライゴン「いつかまた、こんな風にお前と遊べる日がきっと来る……約束するから……」


ガブリアス「絶対だぞ……お前、言ったからな?」


フライゴン「ああ……」



フライゴンはスタートボタンを押してポーズを解除した……

 ▼ 323 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:19:15 ID:dH4LsLRs [15/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

再びゲームが始まる……


フライゴン「悪いけど……これで決めさせて貰うからな……」


フライゴン操るカービィがドンキー目掛けて走ってきたかと思うと……小さくジャンプしてドンキーを吸い込んだ。


ガブリアス「!!」


カービィはそのままゆっくりと場外へと落ちて行く……


 ▼ 324 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:23:30 ID:dH4LsLRs [16/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴン「なぁ……そう言えば俺達ってさ……ずっとお互いの事を名前で呼んだ事ってなかったよな」


ガブリアス「っ!……そう言えば……」


ガブリアスはそう言いながら必死にもがいている……


フライゴン「最後くらいは名前で呼んでくれよ……俺はフライゴンって言うんだ」


カービィの口からドンキーが吐き出された……


ガブリアス「俺は……ガブリアスだ……」


ドンキーは必死にジャンプするが……カービィのホバリングには遠く及ばない……


 ▼ 325 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:25:57 ID:dH4LsLRs [17/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


フライゴン「……ガブリアス」


ガブリアス「なんだ? フライゴン」


フライゴン「……ありがとう……全部お前のお陰だ……」


ガブリアス「なんだよ……今更……」



ガブリアスは諦めてコントローラーを床に置くと笑った。



 ▼ 326 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:28:22 ID:dH4LsLRs [18/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ゲームセットの声が響くと共に、フライゴンは眩しく光輝いた……







フライゴン「じゃあな……楽しかったぜ……」








ガブリアス「……」









ガブリアスが目を閉じて……再び目を開くと……フライゴンの姿はそこには無かった……
 ▼ 327 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:31:28 ID:dH4LsLRs [19/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

テレビからはカービィの勝利を告げるファンファーレが流れている……


ガブリアスは涙を拭って微笑むと……その場に寝転がった……





ガブリアス「フライゴン……ありがとな……俺もすっげー楽しかった……」








お前は俺の……最高の親友だ……







 ▼ 328 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:38:18 ID:dH4LsLRs [20/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告



その頃、街の外れ……



ビルの外壁にもたれてワンカップ酒を啜る赤いポケモンがいた……


そのポケモンがふと顔をあげると……遠くの星空に、上へ上へとゆっくり昇っていく小さな光を見つけた……



ハッサム「あんちゃん……成仏できたんだな……」



そのポケモンは微笑むとその場に腰を下ろした……


ハッサム「良かったな……あんちゃん……願いが叶って……」


その時、ハッサムの体から白い光の玉がふわりと現れて消えた……


ハッサム「……これで俺も……成仏できる……」
 ▼ 329 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:41:28 ID:dH4LsLRs [21/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


ハッサムは空を見上げた……


真っ暗な夜空に綺麗な月と星がきらめいている……


ハッサムの体から次々と現れる光の玉が星と重なり合って……美しく輝いた……


ハッサム「ずっと心配していたんだ……生き別れたあんちゃんの事を……俺のせいであんちゃんや母さんには沢山迷惑をかけてしまった……」


ハッサムはカップ酒を地面に置いた……
 ▼ 330 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:43:20 ID:dH4LsLRs [22/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ハッサム「許して貰えなくたっていい……ただ一言……謝らせてくれ……母さん……あんちゃん……」





ごめんな……






その言葉と共に、ハッサムの体は白い光に包まれて……そして消えた……




続く



 ▼ 331 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 10:44:20 ID:dH4LsLRs [23/33] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
第八話おしまい

今日中に完結させますのでしばしお待ちを……
 ▼ 332 コガシラ@エスパージュエル 17/02/28 11:19:51 ID:VWoNQx9s NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 333 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 14:16:52 ID:dH4LsLRs [24/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


カーテンの隙間から差した日の光がガブリアスの顔を照らす……



ガブリアス「……うぅ……」


ガブリアスはあまりの眩しさに目を覚ました……



どうやら昨日、あのまま寝てしまったらしい……

 ▼ 334 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 14:17:58 ID:dH4LsLRs [25/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告










最終話 俺−お前=その後








 ▼ 335 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 14:21:54 ID:dH4LsLRs [26/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告

ガブリアスは体を起こすとつけっぱなしのテレビとWiiの電源を落とした……



そして、Wiiをダンボール箱にしまっていく……



ガブリアス「……」


ガブリアスはフライゴンの使っていたコントローラーを見つめた……


ガブリアス「まだ……なんとなく、あいつのぬくもりを感じるな……」


ガブリアスはそっと目を閉じてフライゴンの事を思い出し……そして、ダンボール箱にコントローラーをしまった……


 ▼ 336 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 14:27:30 ID:dH4LsLRs [27/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


ふと時計を見ると……もう十一時になっている……


ガブリアス「……昼飯でも買ってくるか……」


ガブリアスが近くに転がっていたカバンを持ち上げると……中からフライゴンの3DSが出てきた……


ガブリアス「!……そう言えばデートの時に没収して……」


ガブリアスは何となくその3DSを開いた……

3DSの電源はつけっぱなしで……ゲームメモの画面が開かれていた……


ガブリアス「こ、これって……」


そのゲームメモには……何ページかに渡ってフライゴンからのメッセージが書かれていた……


 ▼ 337 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 14:29:58 ID:dH4LsLRs [28/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
お前のおかげでこのデートまでこぎつけた……

このデートが終わる頃、もしかすると俺は成仏してしまうかもしれないから……このメモにメッセージを書いておく……
 ▼ 338 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 14:32:57 ID:dH4LsLRs [29/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


思い出せば……お前とぶつかって、このnew3DSLLに傷がついたのが全ての始まりだった……


今更だけど、あの時は俺も悪かったよ……ごめんな
 ▼ 339 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 14:34:35 ID:dH4LsLRs [30/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告





もうあの事については怒ってはないから……




 ▼ 340 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 14:36:41 ID:dH4LsLRs [31/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告





もし、俺が成仏していなくなったら……このnew3DSLLを俺だと思って使ってくれたら嬉しい



 ▼ 341 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 14:39:35 ID:dH4LsLRs [32/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告





できれば修理には出すなよ? 

この傷があるnew3DSLLは世界に一台しかないんだからな?



 ▼ 342 1◆v1GnTfaqxg 17/02/28 14:41:24 ID:dH4LsLRs [33/33] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告






言葉で言うと恥ずかしいけど、文字でなら正直になれる気がするからここで言っておく……




  ▲  |  全表示382   | << 前100 | 次100 >> |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |  ▲      
                  スレ一覧                  
荒らしや削除されたレスには反応しないでください。
書込エラーが毎回起きる方はこちらからID発行申請をお願いします。(リンク先は初回訪問云々ありますがこの部分は無視して下さい)

. 書き込み前に、利用規約を確認して下さい。
レス番のリンクをクリックで返信が出来ます。
その他にも色々な機能があるので詳しくは、掲示板の機能を確認して下さい。
荒らしや煽りはスルーして下さい。荒らしに反応している人も荒らし同様対処します。




面白いスレはネタ投稿お願いします!
(消えた画像の復旧依頼は、問い合わせフォームからお願いします。)
スレ名とURLをコピー(クリックした時点でコピーされます。)
新着レス▼