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そう思うきっかけは、先日、星を見に行ったときのことだった。
ミヅキさんは、とても表情豊かな人だ。
私はどの表情も好きだし、それが私に向けられていることが嬉しかった。
でも、以前に一度だけ見せてくれた、虚ろな顔。
何も考えずに、遠い目をして、感情が一切こもっていなくて、隣にいるはずの私とは、どこか違う所にいる。
その表情に、私は目を奪われた。
どれだけの時間かはわからないが、私が彼女に見惚れていると、彼女は「どうしたの?」と、優しく微笑んだ。
いつもは癒されるはずの微笑みが、その時はただ、物足りない。違うものが、さっきの顔が欲しいと、そう思った。
ミヅキさんに表情は要らない。表情を作る感情なんてものも要らない。
首をはねてしまったら、痛みに苦しむ表情、恐怖に怯える表情、要らない表情で固まってしまう。
首をはねられてもまだ数秒は意識があると、本で読んだことがあった。
だから、表情を作る顔なんて要らないと、そう思った。
彼女の、頭蓋骨があればいい。
「ミヅキさん」
「なぁに、リーリエ」
「ずっと、一緒ですよ」
私を見つめる虚ろな双眸。
そこに眼球なんてものはなくて、真っ黒な穴があるだけ。
私はうっとりと、白い、彼女の頭を撫でた。
「──ずっと、一緒ですよ……」
今日の昼食はチーズチキンカツでした