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【G】リーリエ:Gルート

 ▼ 1 オマタノオロチ 17/11/23 00:52:11 ID:4xJYvJyQ [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告


─海に浮かぶ白いパラダイス、その最上階にあるだだっ広い理事長室………間接照明だけの暗いとも明るいとも決め難いその空間で、一人の女が理事長席に腰掛け、もう一人、男がその傍らで立ち、受話器を耳にあてていた。


男「………えぇ、では今回のトレードも桟橋での手渡しということで………えぇはい、あぁその件は、っはい申し訳ございませんはい。」

「……ああはいトバリ三番ポートですねはい、……はいでは宜しくお願い致しますぅではー。」


「……………はぁ。」

女「……うふふ、滑稽なモノだわ、目の前に誰も居ないのにペコペコしちゃって。」

男「誰のせいだと思ってらっしゃるんですか………先月のキッサキでの交渉でヘマやらかしたのにも関わらず、こうやって再度交渉に掛け合ってくれる向こうには上がる頭がありませんよ……。」


女「誰のせいって………ちょっと歩きに船を降りただけじゃない?南国のここじゃ中々会えないコにも会いたいし?」

男「『ちょっと歩く』でテンガン山のふもとまで行かないで下さいよぉ!お陰で何時間向こうを待たせたと思ってやがるんですか!?」

女「なにその敬語。」


「ねぇ、それより、リーリエの事だけど………さっき例のサンプルを弄ろうとしてたらしいじゃない?今はもう大人しく部屋に居てくれてる?」

男「?はい、今確認します……………」ピピッ


「………っ!!!お嬢様は今さっき監視の隙を突き例のサンプルを担いで逃走……!ボートエリア方面へ向かっている模様です!!」
 ▼ 2 ムウマ@あやしいパッチ 17/11/23 01:08:45 ID:tV713Utg NGネーム登録 NGID登録 報告
ジェノサイド?
 ▼ 3 ネッコアラ@かがやくいし 17/11/23 01:44:02 ID:AI5H70Kk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 4 ポポッコ@せいしんのハネ 17/11/23 01:59:12 ID:nB2sNE7k NGネーム登録 NGID登録 報告
しええん
 ▼ 5 エネコ@せんせいのツメ 17/11/23 02:00:55 ID:UffAgH0o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
誰がChara役なんかね
 ▼ 6 オマタノオロチ 17/11/23 10:04:57 ID:4xJYvJyQ [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告

─カンカンカンカンカンカン………何台ものボートが停めてある桟橋の大通りを駆け抜ける白い少女。
白い床と白いスニーカーの区別がつかない程に辺りは暗くなっており、その中で少女が掲げるバッグだけが籠るような光を発している。

そのすぐ後を、白い制服の男女二人が怒声をあげながらハンドライトを振り回し追う。


少女「はぁ、はぁ、はぁ、ほしぐもちゃん、うっ大丈夫だからね………はぁ、はぁ、………」

既に結構な距離を疾走したらしく、細い脚は動いているがおぼつかない。


少女「…………二番ポートに、ジェイムズが手配してくれたお舟がある筈…………」

そう書かれたらしいメモを片手に、三番ポート付近の物陰でしゃがみこんでいると、案の定追っ手の足音は近付いてくる。


制服男「くっそぉどこ行きやがった!?ッハァゲホッ」

制服女「アンタ普段からちゃんと運動してる?育ち盛りの子供とはいえ女の子に追い付けないって………どうなの?」

制服男「それはお前も同じだろーがぁ!?それに俺は紳士を目指しているんだ!迂闊に掴んで怪我でもさせてしまったら………」

制服女「あーはいはい気持ち悪い気持ち悪い。…………でも半分正解かな、怪我させちゃあ手柄が半減しちゃうかも。」

制服男「お前も大概報酬の事しか頭にないのな。」


この施設の職員であろう二人は、走りながらペチャクチャ喋っている。



少女(……………ま、まずい、もっと奥に隠れないと…………)

しかし、先程の激しい運動による疲労からか、立ち上がって踏み出そうとした二、三歩目で体勢が崩れて、桟橋から転落してしまった。

幸運にも、すぐ真下に停船してあった貨物船の布製の荷物の上に着地はしたが、気を失って倒れこんだままになってしまう。


その直後、さっきの二人が三番ポートに追い付き、桟橋の白い床にライトを当てるが、何が見つかる筈もなく、さっさと走り去った。

制服男「………桟橋はもう隅々まで探したってのにまだ見つからねぇ、建物に戻ったのか?」

制服女「そんなわけない、さっき他の職員にも通報しといたからエントランスにも裏口にも人員は足りてる筈。」


制服男「………くっ以前もこういう事は何度かあったけど、今回だけは訳が違う!」

「例のサンプルの事はおろか、近頃悪い意味で目立ちだしたギンガ団と、古くから協力関係にあるなんて事までもが明るみになったら………」

制服女「…………報酬どころの話じゃないねぇ……」



職員二人が途方に明け暮れる中、桟橋大通りのスピーカーが鳴る。
『ピーッ ピーッ 三番ポート トバリ行きが出航します』
係船柱に接続されたワイヤー製の係船具がガシャンと分離し、その船はやがてゆっくりと暗闇の海原へ漕ぎ出した。
捜索中の少女を乗せたままという事は、まだ誰も知らないで。

暗闇で眠る少女に抱えられたそのバッグは、未だにぼんやり光っていた。
 ▼ 7 ニャヒート@ダイブボール 17/11/23 10:38:34 ID:RSoeUCu6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オマタノオロチに草
 ▼ 8 オマタノオロチ 17/11/23 15:08:20 ID:4xJYvJyQ [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告


─上を向いている訳でもないのに、星空が見えます……それどころか足元にも………まるで宇宙に浮いているみたいな…………

あっ流れ星……じゃない……………………ほしぐもちゃん?

ああ、無事だったのですね、良かった。本当に。



………………えっ。……待ってどうしてどこにいくのほしぐもちゃん!待って!行かないで!
置いてきぼりにしないで!お願い!いい子にするから!
そんな、いや、いや、



「そんなのもういやあぁっ!」




─気が付くと、そこにあるのは見知らぬ天井と人の顔だった。

どうやら自分はベッドで寝ていて、周りを知らない大人達に囲まれていたようだ。


??「気が付いたようだな。やけにうなされてたから心配したぞ。」

??「お前がしている心配は情報源の安否だろう。全く道徳心の欠けた男だ。」


??「流石、タマムシ大学の元特待生は言うことが違いますね。それに、僕も優しい方ですよ?あのまま目覚めずにこの異国の地でオネンネすることにならずに済んで良かったねーっなんて思ってたりするんですよ、これが。」

??「寝言は寝ていえ!」


銀、というよりはもう少し青がかった髪に、体のラインがくっきりした銀色の統一服、まるで宇宙人のような風貌の男女二人は、口論に夢中だ。

少女(…………私………ここは……この人達は……………)


銀女「…………大丈夫か?状況は後で話そう。ひとまず顔を拭くといい、美少女が形無しだぞ。」

少女「…………は、はい、ありがとうござ…………」


言いながらイソイソと起き上がった途端、大粒の涙が布団にこぼれる。寝ている間、うなされて浮かべていた涙が表面張力を失ったのだろうか。

どうして涙が………
ふと疑問に思った瞬間、答えはすぐ頭に浮かんだ。


少女「……はっ!あっあの!ほしぐもちゃんはっ!?バッグにも居ないんですか!?」

銀男「ぽじほもちゃん?お前のポケモンの事か?それならほら、布団の中に。」


言われて布団をバッとはがすと、ほしぐもちゃんはお腹に抱き付いたまま眠っていた。
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