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ポケモン

【クリスマスSS】女性「眠れないあなたには昔話をしてあげる」イーブイ「ぶい?」

 ▼ 1 雲◆456.dDuykg 17/12/25 18:48:29 ID:Y4Fp0tXM [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――郊外にある小さな街、今夜は静かでどこか和やかな空気が流れている。

街外れにあるレンガ造りの一軒家、ひっそりと暮らす一人と一匹も聖夜のその独特な風情に浸っていた。

女性「今日はたくさん食べたわね、イーブイ」

イーブイ「ぶい♪」

女性「……その様子じゃまだ全然眠くなさそうね」

  「いつもはそろそろ寝ちゃう時間帯なのに」

イーブイ「ぶいぶい!」

女性「本当に元気ねアナタは」

  「……クリスマスイブだからかしら」

イーブイ「いぶ?」

女性「そう、イブよ……」

  「聖なる日の前夜祭、だから今日はご馳走を作ったのよ」

イーブイ「ぶーい♪」

女性「おいしかった?」

  「そう、ありがとう」 
 ▼ 2 ゲピー@ムシZ 17/12/25 19:10:52 ID:R3H9gt5I NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 3 雲◆456.dDuykg 17/12/25 22:35:46 ID:Y4Fp0tXM [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イーブイ「いぶっ♪いぶっ♪ぶいっ♪ぶいっ♪」

女性「寝る気全くゼロだわこの子ぉ……なんか踊ってるしこの子ぉ……」

  「………………」

  「ねぇ、イーブイ?アナタにとってのクリスマスって何かしら」

イーブイ「ぶい?」

女性「だって意味もなくこんなにもはしゃいでるんだもの、聖夜の力ってすごいなーって思って」

  「クリスマスの持つパワー、すごく興味的じゃない?」

イーブイ「ぶい!」

女性「そうね、不思議とハッピーになるわね」

  「なぜ心が弾むのか……知りたくない?」

イーブイ「ぶいぶい!」

女性「興味津々ね、いいわ」

  「眠れなさそうなアナタには昔話をしてあげる」
 ▼ 4 サナン@サファリボール 17/12/25 23:26:05 ID:Y4Fp0tXM [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それは昔々、みんなまだ神さまの存在を信じていた頃のお話。


今では幻のポケモンだと考えられている、その神さまを信じていた人々のお話。




――――あるところに、婚約をしたばかりのひとりの女の人がいました。


ある朝、彼女の前に突然目も開けられぬほどのい光とともに、空から何かがゆっくりと降りてきました。


それは星の形によく似たポケモンのようでした。
 ▼ 5 雲◆456.dDuykg 17/12/25 23:32:42 ID:Y4Fp0tXM [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
女性「あ、メテノじゃないわよ」


イーブイ「ぶい?」



――――ほら、もう一匹いたでしょう?願いを叶えるといわれるあの……
 ▼ 6 雲◆456.dDuykg 17/12/25 23:44:22 ID:Y4Fp0tXM [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカッ


女「キャッ!!」


ヒューーー


ファサッ


????「おめでとう!」


女「あ、あなたは……?」


????「ボク?ボクは……」


ジラーチ「天使かな!それより散歩中にいきなり降りてきてごめんね!」
 ▼ 7 雲◆456.dDuykg 17/12/26 00:17:44 ID:.HzAWgRE [1/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
女「て、天使……?」

ジラーチ「そう!キミにかみさまからの伝言を伝えにきたんだよ!」

女「か、神様……?」

ジラーチ「そう!とってもいい知らせだよ!」

女「い、いい知らせ……?」

ジラーチ「すごい!疑問ばっかりなのねキミ!」

 ▼ 8 雲◆456.dDuykg 17/12/26 00:56:38 ID:.HzAWgRE [2/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
女「すみません……」

ジラーチ「謝ることないよ、これからとてつもない祝福を受けるんだから!」

女「祝福……」

 「いまいちピンと来ないんですがその、いい知らせというのは……?」

ジラーチ「そうだね、じゃあ発表に移るね」

    「いくよ……」


ドゥルドゥルドゥルドゥル
ドゥルドゥルドゥルドゥル
ドゥルドゥルドゥルドゥル
ドゥルドゥルドゥルドゥル(これドラムロール口ずさんでるんだよ〜コゴエ)

ドゥン!

ジラーチ「なんと!キミには赤ちゃんができています!」キラーン

女「えええええええ!?」
 ▼ 9 雲◆456.dDuykg 17/12/26 01:07:01 ID:.HzAWgRE [3/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――――――――――――

イーブイ「ぶい?」

女性「え?なぜ女の人はそんなに驚いたのかって?」

  「それは彼女が男の人と手を握ったことすらなかったからよ」

  「この時代は結婚前に男女の関係を持ってしまうと罪に問われることさえあったそうよ」

イーブイ「ぶい……」

女性「大変な時代だったのねぇ」

――――――――――――――
 ▼ 10 雲◆456.dDuykg 17/12/26 01:23:04 ID:.HzAWgRE [4/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジラーチ「まぁ驚くよね、でもそれだけじゃないよ……」フフフ

    「しかもその赤ちゃんはなんと全世界の希望となります!」

    「みんなの王となる存在らしいですよー偉大な人らしいですよー」

女「……そもそも男の人を知らない私がどうして子どもを産めるでしょうか」

ジラーチ「それはかみさまのすっごいチカラのおかげだよ!」

    「かみさまに出来ないことはなんにもないんだよ!」

女「………………」

 (……ここで信じずにこのポケモンの言う言葉を拒否することも出来る)

 (……でも)

 (神様が約束してくださった祝福)

 (本当ならとても喜ばしい)

 (神様の働きのお力になりたい)
 ▼ 11 雲◆456.dDuykg 17/12/26 01:35:27 ID:.HzAWgRE [5/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
女「…………(……うん)」

 
 「…………(決めた!)」

 
 「……天使さん」

ジラーチ「ずいぶん考え込んでたね、なぁに?」

女「私……」

 
 「決心しました」

 
 「神様のお言葉通りになりますように」

ジラーチ「うん!それはよかった!」

    「実はもうちょっと悩むんじゃないかなーって思ってた」

    「突然赤ちゃんがいるって言われてしかも全世界の希望ですよーって言われてもね」

    「普通の人なら『無理』とか『そんなワケない』とか言うよたぶん」

    「キミは見かけより何倍もずっと強いんだねぇ」
 ▼ 12 雲◆456.dDuykg 17/12/26 01:46:53 ID:.HzAWgRE [6/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
女「これも神様が決断を導いてくれたのかもしれませんね」

ジラーチ「高慢にもならないね、すごい」

    「ボクもキミならこんな重役も大丈夫だと思う」

    「キミは強い人だからがんばって」
    
女「ありがとうございます」    
    
ジラーチ「じゃあそういうことでボクは帰るね」ピカッヒュン



女「……天使さん一瞬で消えちゃった」

 
 「…………」

 
 「頑張ろう、私には神様がついてる」

 

 「……帰ってお昼ご飯食べよう」
 ▼ 13 サナン@ヒウンアイス 17/12/26 01:48:06 ID:W6wZB8iQ NGネーム登録 NGID登録 報告
タイトルでNHKの深夜に市原悦子さんボイスの昔話のやつ思い出した
 ▼ 14 雲◆456.dDuykg 17/12/26 01:59:29 ID:.HzAWgRE [7/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――――――――――――

女性「しかし、現実は険しい道なのよ」

  「赤ちゃんが出来ているならお腹はどんどん膨らんでいくわ」 

  「その女の人は街中で噂になるでしょう、どう転んだとしても悪い方のね」  

  「当然婚約者の耳にも噂は入ってくるでしょうね」
  
  「自分の婚約者のお腹に、身に覚えのない命が宿っていると聞いたら――――」

  

  「――――男の人はどう思うでしょうね?」

イーブイ「……ぶい?」

女性「……イーブイにはちょっと難しかったか」

――――――――――――――
 ▼ 15 雲◆456.dDuykg 17/12/26 02:17:10 ID:.HzAWgRE [8/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――悪い噂が耳に入ってしまった悲劇の婚約者。

彼は今苦悩の真っ只中のようです。

彼は正しい人でした。

彼は二つの選択肢の中で揺れていました。


1つ目は、彼女を姦淫の罪で訴えること。


しかし、これは最悪の場合彼女が石打の刑で死んでしまいます。


2つ目は、このまま赤子を受け入れて結婚すること。


しかし、これでは自分が結婚する前に淫らな行為に及んだと周囲から思われ、汚れた人間という烙印を背負って生きることになってしまうのです。

彼は優しい人でもありました。

出来ることならこっそり婚約を破棄して穏便に縁を切りたい。

そうすれば彼女も自分も守られます。

しかしこの時代、婚約の効力は強く簡単には破棄できないのです。

彼はとても悩んでいましたのです。
 ▼ 16 雲◆456.dDuykg 17/12/26 02:30:04 ID:.HzAWgRE [9/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「どうしようか……」

 「彼女を守ってやりたいが、軽い人間だと思われるのはまっぴらごめんだ」

 「……あぁ、考えてもキリがない」

 「……とりあえず寝るか」


ピカッ


男「!?」

 「何だ!?」


パァァッァァッ


ジラーチ「はーい!どーもジラゲフンゲフン」

    「……てんしでーす」

男「…………」

 「ジラー「てんしな」
 ▼ 17 雲◆456.dDuykg 17/12/26 02:35:46 ID:.HzAWgRE [10/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジラーチ「……かみさまに頼まれて天使やってるの!」

    「でも久しぶりに起きたっていうのにいきなり用事頼むなんて」

    「かみさまも人遣いわるいとおもわない?」

男「…………」

ジラーチ「ウソウソ、物凄くめでたいことだからボクも快く引き受けたよ!」

男「…………」

ジラーチ「本当だってー!今のはじょーだんっ!」

男(うさんくさい天使だな)
 ▼ 18 雲◆456.dDuykg 17/12/26 02:51:23 ID:.HzAWgRE [11/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クリスマスは終わりません
後程更新
 ▼ 19 ケッチャ@ハッサムナイト 17/12/26 02:52:07 ID:eHjTkv8. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 20 雲◆456.dDuykg 17/12/26 17:08:07 ID:.HzAWgRE [12/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジラーチ「ねぇ聞いてる?」

男「……俺に何か用なの、天使サン?」

ジラーチ「キミ絶対バカにしてるでしょもー」

    「……まぁいいや、キミにかみさまからの伝言があるの」

男「伝言……?」

 「今考え事してたところなんだ、手短に頼む」

ジラーチ「天使の扱いがぞんざいだね……!」プンスカ

    「しかもキミ今寝ようとしてたところでしょ考え事してなかったでしょめんどくさい奴から早く解放されたいからそういっ「わかったごめんごめん」


ジラーチ「もっと言うとこれ夢の中だからね!」

    「眠ろうとしている夢の中にボクはお邪魔したの!」プンプン

男「これ夢なのか……?」

 「夢の中くらい休ませてくれよ……」
 ▼ 21 雲◆456.dDuykg 17/12/26 17:34:41 ID:.HzAWgRE [13/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジラーチ「夢の中でも考え事なんてよっぽど悩んでるんだねキミ」

男「……今かなり苦しい状況でな、まぁお前には関係ないけど」

ジラーチ「かんけい、あ!り!ま!す!」

    「そうそう今日はそのことで来たんだからね!」

男「へぇぇ……」

 「神からの伝言?だっけ?」

ジラーチ「そう!まだキミ半信半疑っぽいけど伝えるね」

    「発表のドラムロールいる?」

男「いらん」

ジラーチ「ノリわるいなぁ……まぁいいや」

    「発表します!」

ドゥルドゥルドゥルドゥル
男「おい」
ドゥルドゥルドゥルドゥル
ドゥルドゥルドゥルドゥル
男「ドラムロール」
ドゥルドゥルドゥルドゥル

ドゥン!
 ▼ 22 雲◆456.dDuykg 17/12/26 18:11:00 ID:.HzAWgRE [14/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジラーチ「なんと!キミの婚約者には赤ちゃんができています!」キラーン

男「うん、さっきからその件で悩んでる」

ジラーチ「あれれ、そうだった」

    「えーと」

    
    「そう!その赤ちゃんはかみさまの不思議な力でお腹に宿ったんだよ」

    「全世界の希望となるすごい子なんだって」

男「…………」

ジラーチ「すぐに受け入れるの難しいかもね」

    「でもかみさまに出来ないことはないんだよ!」

    「キミを救い主の父親として選んでくれたんだ」

    「とっても正しくて優しいキミを」

男「…………」

    
 ▼ 23 雲◆456.dDuykg 17/12/26 18:27:38 ID:.HzAWgRE [15/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジラーチ「…………」

    「先にキミの婚約者に会って来たよ」

男「…………」

ジラーチ「彼女は強い人だよ」

    「かみさまを信じて進む真っすぐな人だったよ」

男「………………」

ジラーチ「『神さまのお言葉通りになりますように』って彼女は答えた」

    「迷いを捨ててあんなことを口に出来たのも」

    「婚約者のキミを信じていたからこそじゃないかな」

男「…………」

ジラーチ「これから結婚するんでしょキミたち」

    「赤ちゃんのことで悪いウワサが流れるのは彼女だって承知だったと思う」
    
    「それでも決断できたのは」
   
    「キミと一緒に乗り越えられると思えたからじゃないかな」

男「…………!」
 ▼ 24 雲◆456.dDuykg 17/12/26 18:43:57 ID:.HzAWgRE [16/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「……」

 「彼女が俺と共に耐え忍び、生きると決めているのなら……」
 
 「……俺もそれに応えてやらないとな」フッ


ジラーチ「……よかった」

    「悩みも吹っ切れたみたいだね」

    「キミたちにかみさまの祝福がありますように……」

男「ありがとう」

 「あんたがいなきゃ俺は間違った選択をしていたかもしれない」

 「本当にありがとうな、天使サン」

ジラーチ「礼には及ばないよ!」

    「全部これから始まる喜びのためさ!」

    「じゃあもうそろそろボクはお暇するね」

男「あぁ、またいつか会えたらいいな」

ジラーチ「ボクはいつでもキミたちを見守ってるよ!」

    「バイバイ!」ピカッヒュン
 ▼ 25 雲◆456.dDuykg 17/12/26 18:47:50 ID:.HzAWgRE [17/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
―――――――


ガバッ


男「夢か……」

 
 「とても気分のいい夢だったな」

  
 (……ありがとうな、天使サン)

―――――――

 ▼ 26 雲◆456.dDuykg 17/12/26 19:02:33 ID:.HzAWgRE [18/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
―――――――――――――


――それから少し経ち、二人は結婚しました。


周りから何を言われようとも二人は幸せの中でした。


だって、二人は神さまからの祝福を信じていましたから。


二人のその信仰は何にも打ち砕かれることはなかったのです。




――季節は冬に差し掛かっていました。


数か月の内に、彼女のお腹はどんどん膨らんでいきました。
 ▼ 27 雲◆456.dDuykg 17/12/26 19:17:07 ID:.HzAWgRE [19/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
―――――――――――――

女「その国を治める王が人口調査を始めたの」

 「調査の方法は、自分の生まれた町に帰って書類を提出するというものよ」

イーブイ「ぶい?」

女「うん、彼女はかなり産気づいていたわ」

 「離れた故郷に帰る旅は、簡単なものじゃなかったの」

「二人はバンバドロに乗って、ゆっくりとゆっくりと旅をしたわ」

 「身重な女と大荷物、盗賊の美味しい獲物だったでしょうね」

 「でも、神さまはその旅路を守ってくださったわ」

イーブイ「ぶい♪」

女「しかし、問題はそれだけじゃなかったの」

 「ようやく着いた故郷には同じ人口調査で里帰り中の人々が溢れていたの」

 「宿屋はどこもいっぱいで何処にも泊まるところがなかったの」

イーブイ「ぶい……」

―――――――――――――
 ▼ 28 雲◆456.dDuykg 17/12/26 19:24:44 ID:.HzAWgRE [20/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
―――――――――――――

男「弱ったな……ここも満室らしい……」

女「困ったわね……」

男「……腹は痛むか?」

女「えぇ、少しだけ」

男「腹の子のためにも絶対に宿を見つけないと……」

女「ありがとう、私も見つかるよう祈ってるわね」

男「そうだな、神様がきっと与えて下さる」

 「……行くぞ、バンバドロ」

バンバドロ「ムヒヒウン!!!」
 ▼ 29 雲◆456.dDuykg 17/12/26 19:32:26 ID:.HzAWgRE [21/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
―――――――――――――


寒い夜は体を蝕んでいきます。


何軒も宿を回りますが、どこも一杯。


とうとう最後の一軒となってしまいました。


―――――――――――――
 ▼ 30 雲◆456.dDuykg 17/12/26 19:41:04 ID:.HzAWgRE [22/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「…………」
 
 (この町にはあとこの宿屋しかない……!)

 (諦めるしかない…のか……!)

女「大丈夫?」

男「…………」

 「……あぁ」

女「そう気に病まないで?」

 「私は全然大丈夫」

 「それに神様はいかなる時も最善の道を用意して下さるわ」

男「……お前の信仰はすごいものだな」

 「俺は不安で不安で仕方がない」

 「この宿屋がダメだったら俺たちはどうすればいいんだ……」

女「そんな時こそ祈り続けて、信じ続けるの……」

男「……あぁ、その通りだな」
 ▼ 31 雲◆456.dDuykg 17/12/26 19:44:07 ID:.HzAWgRE [23/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――――――――――――


彼は、意を決して宿屋に入った。


――――――――――――――
 ▼ 32 雲◆456.dDuykg 17/12/26 20:01:44 ID:.HzAWgRE [24/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
男「……ごめんください」

???「はーい、すぐ参ります」


―宿屋の主人らしきの声がして、ドタドタと音を立てながら階段を太った男が駆け下りてくる。


主人「もしかして、宿泊をご希望のお方でしょうか?」


――男は勢いよく、頭を深く下げた。


男「お願いします……!」

 「どれだけボロい部屋でもいいです……!お金だって……あまり積めませんが出せるだけは出します!」

 「外には腹に子供のいる妻がいるんです!」

 「お願いします……本当に……!」

主人「まぁまぁ一旦落ち着いて下さい……」
 ▼ 33 雲◆456.dDuykg 17/12/26 20:12:58 ID:.HzAWgRE [25/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
主人「お気持ちはよくわかります」
  
  「しかし……」
  
  「申し上げにくいのですがうちも満室なんですよ……」

男「そんな……」
  
主人「すみませんね……」

男「物置でもいいんです!何とかなりませんか……!」

 (お願いだ……)

 (どうか……神よ!)

主人「…………」

 ▼ 34 雲◆456.dDuykg 17/12/26 20:21:28 ID:.HzAWgRE [26/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
主人「…………」
  
  (助けてやりたいが……)

  (うちにはもう部屋は……)

  (部屋は……)

ジラーチ(あるでしょ?裏に)

主人(!?)

  (なんだ……今の声は)

  (裏……)

  (裏……?)

  「!!!!!」
 ▼ 35 雲◆456.dDuykg 17/12/26 20:32:56 ID:.HzAWgRE [27/27] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
主人「小屋……」

男「どうしました……?」

主人「ポケモン小屋!」

  「そうです!ポケモンたちの眠る小屋なら空いているはずだ!」

男「本当ですか!!!」

主人「あまり衛生的とは言えませんがあなたが良ければ……?」

男「もちろん……お願いします!」

主人「そうですか、ではご案内いたします」
 ▼ 36 カルゲ@スーパーボール 18/01/16 13:14:44 ID:WqnJR3Qc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あげ
 ▼ 37 バメ@いでんしのくさび 18/01/21 02:41:07 ID:yshb5xbo NGネーム登録 NGID登録 報告
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