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【ss】ファンタスティックMY LOVE ヒードラン様!!【この愛よヒードラン様に届け】

 ▼ 1 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:14:13 ID:lEKEjMHc [1/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


わたし(体が火照って仕方なかった)

わたし(部屋に備え付けられたエアコンは絶えず冷風を送り続けているし、扇風機は懸命にファンを回している)

わたし(だというのに涼しくなる気配は全くなく、全身汗だくの私の体はまるで水分をたっぷり吸い込んだスポンジのようだった。多分、それは真夏の灼熱のせいだけではなかった)

わたし(だって、この部屋には彼がいる。私の彼氏が、つい最近告白しあって恋人の関係と相成った彼氏が、私と同じ部屋にいる)

わたし(……同じベッドで、寝そべっている)

わたし(それだけで、私の心臓は高鳴ってしまう)

わたし(彼がそこにいる、勇気を出せば触れ合える距離にいる、私と彼の目の前に、またとない機会が悠然と転がっている!)

わたし(血液が沸騰するんじゃないかと思った。頭がぐるぐる回り、全身が朱色に染まっていく感覚がする。なんというか、死んじゃう。死んでしまう)

わたし(訳もなくぎゅっと目を瞑った私であったが、そのとき彼の口から言葉ともうめき声とも取れないような音が聞こえた)


ヒードラン「ド、ドラァ……」

 ▼ 2 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:19:54 ID:lEKEjMHc [2/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


わたし(一体何だと思って瞼を開けると、そこには私以上に身体の火照った彼氏がいた)

わたし(いや、自分のことはよく分からないし他人から見たら私も相当に火照ってるんじゃないかとは思うが、それにしたって今の彼氏ほどではないだろう)

わたし(だって、今彼は"光っている"。心臓のばくばくに耐えかねて血液が本当に沸騰したのだろう。いや、もしかしたら沸点なんてとっくに超えているのかもしれない)

わたし(何にせよ、今彼の血液は非常に熱く滾っている)

わたし(滾りすぎて発光すらしている。まるでルビーのような紅色)

わたし(トマトのような、鮮血のような、炎のような紅色だった)

 ▼ 3 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:21:27 ID:lEKEjMHc [3/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
わたし(何だか可笑しくなって、私はくすりとした)


わたし「もう。あなたったら、いくら何でも緊張しすぎじゃない?」


わたし(私が言うと、彼は恥ずかしそうに「ドラァ……」と溢した)

わたし(その情けなさと言ったら! 普段のどっしりと腰を据えた頼りがいのあるあの姿はどこに消えていったのだろう?)

わたし(とても目の前の彼と同一人物には見えず、私は気付いたら吹き出していた)

わたし(乾いた私の笑い声が広くはない部屋に充満し、彼は縮こまってますます赤くなった)

わたし(それがまた可笑しくて、私は笑い続ける)


ヒードラン「ドラァ…………」


わたし(何故だか部屋の体感気温が上がった気がした)

 ▼ 4 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:22:40 ID:lEKEjMHc [4/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




 ○


わたし(ひとしきり笑った後、私は改めて彼に向き直った)

わたし(先ほどと比べて驚くほど緊張が抜けていた)

わたし(彼を見ていたら緊張するのも馬鹿らしくなったのだ。その本人は未だ縮こまって赤くなっているが)

わたし(私は彼の耳元に移動すると、にやりと笑って囁いた)


わたし「ねえ、しない?」

ヒードラン「ド、ドラァッ!?」

 ▼ 5 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:23:52 ID:lEKEjMHc [5/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


わたし(途端、彼は分かりやすすぎるくらいに狼狽した)

わたし(ただでさえ大きい目を更に見開いて体を揺らし、その勢いで玉のような汗があちこちに飛び散っていく)

わたし(ばり高い体温のせいか、その汗は炎のように赤かった)


▽ヒードラン の はじけるほのお!


わたし(汗が床に着弾し、火花がぱちぱちと音を立てて広がっていく)

わたし(床が焼け焦げていく匂いがそこらに漂い始め、私の鼻腔を突き抜けていく)

 ▼ 6 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:25:15 ID:lEKEjMHc [6/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



わたし「何、その反応」


わたし(私が白い目を向けると、彼はコキコキと頭を掻いて)


▽ヒードラン の ねっぷう!


わたし(やたらと熱のこもった息を吐き、私の瞳を射抜くように見つめてきた)


ヒードラン「ドララァ?」


わたし(その視線が余りにも真剣なものだったから、私は暫し呼吸をすることを忘れた)

わたし(彼は、「本当にいいのか?」と問うてきたのだ)

わたし(本当にしていいのか。本当に奪ってもいいのか。本当に私は彼とやっても満足なのかと、そう問うてきた)

わたし(この期に及んで尚、彼は私を労ろうとしていた。自分の性欲よりも、他人を慮ることを優先する人なのだ)

 ▼ 7 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:26:22 ID:lEKEjMHc [7/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


わたし(そんな人を、今更どうして拒絶することが出来ようか)

わたし(私はニッコリと笑って頷いた。彼は、)


ヒードラン「ドラァ」


わたし(さっきの真剣な表情が嘘のように柔和に微笑むと、私を優しく抱きしめた)

わたし(彼の体温が私の体温をほぐし、同化し、温めていく。温めていく。どんどん温めていく。火傷しそうなくらい、身体を熱くしていく)

わたし(ただただ嬉しかった。彼の温もりが、包み込んでいるこの温もりが、嬉しくて愛おしくてたまらなかった。本当に、ただただ嬉しかった)

わたし(既にもう、私の体は燃え上がってしまうくらい熱かった)

 ▼ 8 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:27:30 ID:lEKEjMHc [8/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




ヒードラン「ドラララァ……!」

 
わたし(そんな、燃え上がる私の肉体に、彼は恐る恐る手を伸ばそうとした)

わたし(しかし私が反射的にその手を振り払うと、どこか残念そうな、納得したような、悲しそうな表情を浮かべてしまった)

わたし(違う、そうじゃない。今手を振り払ったのは、ノータッチの意を示したわけじゃない)

わたし(私としては全然タッチしてもらっても構わない。むしろあなたにだったらどんどんして欲しい)

わたし(それなのに手を振り払ったのは、単純に物事には順序があるというだけ)


わたし「ばか。……キスが先でしょ」

 ▼ 9 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:28:42 ID:lEKEjMHc [9/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


わたし(ハッとした表情を浮かべる彼の唇に向って、私はかぶりつくように一直線に向かった)


わたし(そのまま口内をこじ開け、舌先を思いっきり突っ込む。歯茎の合間を、ひだを、唾液を舐めとって舌を絡ませ合う)


わたし(最初はびっくりしていた彼もだんだん気持ちよくなってきたのか、舌を積極的に動かしてくる。私の歯茎を、ひだを舐めとって、唾液を注入してくる)


わたし(気持ちいい。気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい!)

わたし(愛する人とするキスがこれほどまでに嬉しくて、幸せなものなんだということを、私はこのときはじめて知ったのだ)


わたし(溶けてしまいそうになるくらい幸せだった。たかだか唾液を交換したくらいで昇天してしまうのもおかしい話だが、それくらい気持ちよかった)


わたし(それにしても、身体が熱い。火傷どころか、身体が融解してしまいそうだ)

 ▼ 10 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:31:31 ID:lEKEjMHc [10/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


わたし(……いや。実際、私は融解していた。身体のあちこちからぐつぐつと煮えていく音がする)

わたし(物体が溶けていく。内臓が溶けていく。身体が溶けていく。彼と唾液を交換した口内から食道を通って、たくさんの内臓にまで渡って。私は、溶けていった)

わたし(視界がぼやけていく中、瞼に全力で力を込める。少しだけ視界が鮮明になり、同時に彼が呆然と口を開けているのが見えた)

わたし(その口内は爆発しているかのように輝いていて、垂れ落ちる涎は溶岩のようにどろりと紅かった)

わたし(そっか。彼の唾液はマグマだったんだ。さっきディープキスして、唾液を交換してしまったものだから。体内に侵入したマグマが私を文字通りぐちゃぐちゃに溶かしていったんだ)

 ▼ 11 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:32:26 ID:lEKEjMHc [11/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




ヒードラン「ドラララララララララララララドラァ!!!!」


わたし(納得する私の耳に、いや耳だったものに、いつになく大きい彼の声が届いた。まるで、「死ぬな」と言っているかのように)

わたし(嫌だなあ、私だって本当は死にたくないのに。もっと、彼と一緒の人生を過ごしていきたかったのに。やりたいことがまだまだいっぱいあったのに)

わたし(でも、もういい。だって、彼と交換した唾液で死ねるんなら、それはそれで、こんなに幸せなことはない)

 ▼ 12 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:33:35 ID:lEKEjMHc [12/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




ヒードラン「ドラララララララララララララドラララララララララララララララララララララララララァ!!!!」


わたし(視界は黒く塗りつぶされ、聴覚も徐々に薄切れていく。彼の絶叫も、だんだん小さくなっていく)
 
わたし(やめてよ。嘆き悲しむのは分かるけど、せめて笑って送ってほしいなあ)

わたし(薄れゆく感覚の中、私は)

わたし(なんとか、絶叫だけでも抑えてもらおうとして)
 
わたし(高らかに、サムズアップをして――――)

 ▼ 13 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:33:58 ID:lEKEjMHc [13/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




























わたし(――そこで、私の意識は完全に掻き消えた)

 ▼ 14 ープルフレイム◆mL2ZRk1cK. 18/09/13 17:37:23 ID:lEKEjMHc [14/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
これで終わりです。ヒードランとディープキスするとマグマを口内に流し込まれるんかなーという思い付きで書いたヒードランの夢女子ssです。
本当は普通に地の文ばっかりの小説にする予定だったんですが、ヒードランの表記がないと途中でクレイジーダイヤモンドの夢小説に読めなくもないことが発覚したため急いで変更しました。
 ▼ 15 ーキャンサー◆.EWo6M1jQ6 18/09/13 20:05:27 ID:tAnQHo1M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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