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【スワップSS】存在証明ギグ

 ▼ 1 ュウツーギーグ◆lz9korzdeY 18/10/20 21:11:29 ID:zWpYMbfQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告

『誰 お前』


忘れられた時、人は死ぬ。

『こんな奴いたっけ?』

『出てきた意味あったの?』

『なんでキャプテンじゃないの?』


歌は褒められても、ちっとも売れない時代があった。

それでも、相棒のポケットモンスター達と共に 貪欲に、がむしゃらにシャウトする。


リュウキ「メンバー紹介! リュウキのベイビー達 おいで」

ジャラランガ「じゃらんじゃらんじゃんっ!」

“自称スター”は、自分が生きている証明を人々の心に刻む為に、ベイビー達とギグを繰り返す。


 ▼ 2 ュウツーギーグ◆lz9korzdeY 18/10/20 21:14:08 ID:zWpYMbfQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告

http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=897810
↑こちらのスワップSS企画に参加します
作者がスワップされ、スワップ先の作者がこの続きを書くことになります

後は頼んだ
 ▼ 3 dX3IS9Elqo 18/10/24 20:35:02 ID:inLcMLmU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
こちらのSSを引き継ぎました。よろしくお願いします
 ▼ 4 ュウツーギーグ◆lz9korzdeY 18/10/24 20:52:36 ID:5XkYBPao NGネーム登録 NGID登録 報告
ありがとうございます
リュウキというキャラクターについて色々考えていただけたら幸いです
 ▼ 5 dX3IS9Elqo 18/10/26 15:10:18 ID:xXhUzKmE [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

                       ステージ
リュウキ「リュウキとベイビー達が最高に輝ける『舞台』ッ! といえば やっぱあそこしかないよね!」


リュウキの目指す先、そこにそびえ立つのは……

彼のまとう"紅"と対照的な雪化粧に身を包んだ、常夏のアローラに似つかわしくない霊峰――。


スター同士 熱狂を呼ぶ、アローラで一番ソウルフルなポケモン勝負が繰り広げられる舞台だ。


リュウキ「さあ行こう ベイビー達! 俺達のシャウトをアローラに響かせる為に!」

ジャラランガ「じゃらんじゃらんじゃんっ!」


天下を取る為、海を越えて遥々訪れたアローラ地方。
                                        ギグ
今からその最高峰の舞台で、"自称スター"と"真のスター"による、己が存在証明の『ポケモン勝負』が始まる――。

 ▼ 6 dX3IS9Elqo 18/10/26 15:28:17 ID:xXhUzKmE [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


________

____



リュウキ「俺 リュウキ。いわゆるスター!」

コウミ「はい……?」


であいがしらの名乗り。それを受けたチャンピオンに浮かび上がるのは、『こんな奴いたっけ?』の表情。

だが、それもその筈……。なぜなら、彼らはここが初対面なのだ。


USUMで追加された、リュウキ達の新たな舞台――"ジムオブカントー"。

しかし、コウミはこの場所を訪れてはいなかった。


……正確にいえば『訪れてはいたが、中に足を踏み入れることはなかった』のだ。

 ▼ 7 dX3IS9Elqo 18/10/26 15:45:23 ID:xXhUzKmE [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


店に入ったオキャクサマがまず出会うのは、"コンパニオン GAIDO"を自称するカタコトの女性。

彼女の口から語られる、店の謳い文句は『ファイト & トレジャー & レジャー ベリーエキサイティングカフェ』。

入口から見渡せる店内、そこに構えるは女性スタッフの数々、無数のゴミ箱、男性常連客の面々……


そして、極めつけは『1ドリンク & チャージで1000円ポッキリ』である。


……思春期真っ盛りのコウミにとって、この店は大変いかがわしいものに見えたのであろう。

店内に足を踏み入れる事なく、早々に入口でリタイアしてしまったという訳である。

 ▼ 8 dX3IS9Elqo 18/10/26 16:13:40 ID:xXhUzKmE [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


……そういった事情もあってか、微妙な空気の漂うチャンピオンの間。


リュウキ「だって パートナーはポケットモンスター。当然 俺もスター! 天下取る為 海を越えて遥々アローラに来たのさ!」


だが、そんなことはお構いなしとばかりに、マックスハイテンションでリュウキは自己紹介を続ける。

『基本どこでもハイテンション』、それがリュウキだ。


コウミ「アローラチャンピオンのコウミです。よろしくお願いします」


互いに挨拶を済ませると、早々にバトルフィールドを両極へと分け合い……

そして、相対する。

                   ソウル
ここから先は、言葉ではなく、互いの『魂』のぶつかり合い――。

 ▼ 9 dX3IS9Elqo 18/10/26 16:24:37 ID:xXhUzKmE [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



アローラNo.1トレーナーの座を決するポケモン勝負、ついに   開  幕   !!


 ▼ 10 dX3IS9Elqo 18/10/26 17:00:35 ID:xXhUzKmE [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


リュウキ「まずは 最初のメンバー紹介ッ! カモンッ ガブリアス!」

コウミ「よろしくね! キュウコン!」


ガブリアス「ぎゃあああす!!」

キュウコン「こおぉーーん!!」


片や、リュウキが天に拳を突き上げる特徴的な構え。対して、コウミがチャンピオンとはいえまだ日の浅いトレーナーらしい、教科書通りの綺麗なフォーム。

――それぞれのスタイルでボールを投げると、二体のポケモンがフィールドへと放たれ、咆哮を上げた。


リュウキのボールから現れたポケモン。それは砂漠を支配し、マッハのスピードで空を駆けるという竜の王者――ガブリアス。

迎え討つコウミのポケモン。それはこの霊峰を住処とし、その極寒の気候に身を置くことで培った真っ白な毛並みの美しい、1000年の時を生きるという獣――キュウコン。


『ドラゴン・じめん』のガブリアスに対して、『こおり・フェアリー』のアローラのキュウコン……

リュウキの圧倒的不利対面。

 ▼ 11 ャオニクス@ピーピーマックス 18/10/26 17:21:25 ID:upOIBZVk NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
支援
 ▼ 12 dX3IS9Elqo 18/10/26 21:52:13 ID:xXhUzKmE [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


だが――


リュウキ「まずは この技でッ! リュウキ達のソウル チャンピオンの記憶に刻むよ!」

リュウキ「ガブリアス! "どくづき"!」


そんな逆境を前にしても、彼はただ がむしゃらにシャウトする。


ガブリアス「ぎゅおおおお……ッ!!」


低く、唸り声を上げるガブリアス。そんな彼の体内で、今 急速に精製されているモノ――それは、毒液。

……その毒が、彼のヒレの先端に輝く鋭利な爪、そこから溢れ出すと、瞬く間に全体が紫に染められた。


ガブリアス「……がぶッ!!」


刹那、ガブリアスが後ろ足で力強くフィールドを蹴り、キュウコンの喉元へと迫る。




コウミ「キュウコン! "あられ"!」


対するコウミが選択した一手、それは迎撃でも回避でもなく、天候を支配する技――"あられ"。


キュウコン「こおぉーーん!!」


天に向かって放たれたキュウコンの叫び、その甲高い声がチャンピオンの間 全体へと響き渡ると、その上空が雲に覆われた。

その雲からフィールドへと、パラパラと氷の粒が降り注ぐ。


"あられ"は文字通り バトルフィールドの天候を『あられ』へと変えることで、『こおり』タイプを持たないポケモンに一定時間ごとにダメージを与える技。


……だが、もちろん 高速で滑空するガブリアスを止める事はおろか、勢いを殺す事も出来ない程の威力しかない。

故に、このガブリアスの攻撃は回避不可能。その、毒に染め上げられた爪が、キュウコンを確実に穿つ――

 ▼ 13 dX3IS9Elqo 18/10/26 22:31:01 ID:xXhUzKmE [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


筈だった。


ガブリアス「……がうっ!?」

リュウキ「何ッ!!?」


キュウコンの姿が霞の如く消え、ガブリアスの刺突が空を切り裂く。

キュウコンの特性――"ゆきがくれ"だ。


コウミ「続けて"オーロラベール"!」

キュウコン「こおぉーーん!!」


間髪入れずコウミの次なる指示が飛ぶと、どことなく姿を消したキュウコンの声が再び響く。

その声を合図に、コウミ側のバトルフィールドに極光のカーテンがかかる。


ガブリアス「ぐわっ!?」

リュウキ「……ガブリアスッ!!」


立て続けに繰り出されるコウミの手、リュウキ達がそれに手をこまねいている間にも、『あられ』は容赦なくガブリアスの肌を切り刻む。




相手の技を完璧に往なし、防御の布陣を敷き、さらには 微弱ながらダメージも与えた……

開幕の攻防は、コウミ達の完全勝利と言ってもいいだろう。


リュウキ「……」


黙って俯くリュウキの肩が、小刻みにリズムを奏でる。


……僅かなやり取りからも感じる実力差。その事実に、リュウキは――

 ▼ 14 dX3IS9Elqo 18/10/26 23:37:53 ID:xXhUzKmE [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


リュウキ「いいねッ チャンピオン! その 強さ!」


燃えた。燃え上がった。


リュウキ「ジェラシーの炎 燃えるッ! 炎 リュウキ強くするッ!」

コウミ「は、はぁ……。ありがとうございます」




リュウキ「観客が姿を隠してちゃステージは盛り上がらない……。まずは 出て来てもらわないとねッ!」

リュウキ「ガブリアス! "じしん"!」


リュウキとガブリアスの次なる一手。それは、凝縮した毒が『点』を穿つ"どくづき"とは対照的に、拡散する振動が『面』を支配する技――"じしん"。


リュウキ「さあッ! リュウキのベイビーが大地に刻むビート! たとえ どこにいても響くよッ!」

ガブリアス「がぁぶッ!!」


ガブリアスがヒレを大きく振りかぶり、その鋭い爪をフィールドへと突き立てる。

すると、そこから まるで波紋のようにエネルギーが拡がり、バトルフィールドを激しい揺れが襲った。


……リュウキの言葉通り、この技から身を隠すのは困難だろう。




コウミ「……跳んで!!」

キュウコン「こんっ!!」


――あくまで、『フィールド上』では。

 ▼ 15 dX3IS9Elqo 18/10/27 22:07:00 ID:wYIYxj/Q [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


小雪舞うバトルフィールド上空に、影が一つ踊り出た。

直後、その真下を衝撃波が駆け抜ける。

                     シャウト
再び往なされ、不発と終わったリュウキ達の『技』。またしても『あられ』によってガブリアスの体力が削がれ、このままでは先程と変わらないように見える。


リュウキ「……フッ」


だが――


リュウキ「それを待っていたよッ!」

コウミ「……っ!」


リュウキの狙いは、この攻撃でキュウコンを討つことではなかった。


そう、リュウキの狙いはその言葉通り、キュウコンに『出て来てもらう』こと。

……もとより、この"じしん"を当てるつもりなどなかったのだ。


宙を舞うキュウコンへと素早く向き直ると、ガブリアスが再び低く唸り始めた。……毒液精製の合図だ。


リュウキ「空中なら 逃げも隠れも出来ないよねッ! ゴー ガブリアスッ!」


リュウキからのゴーサインを受け、ガブリアスの後ろ足がまた フィールドを蹴る。


片や、左ヒレはコンパクトに折り畳み。片や、右ヒレは獲物に目掛けて真っ直ぐに突き出し……

まるで シャトルのようなフォルムを形どると、『マッハポケモン』の名に恥じない、超高速の弾丸がキュウコンに向け飛翔する。


キュウコンは高い『とくぼう』のステータスを誇るポケモンだが、反面『HP』や『ぼうぎょ』は並以下でしかない。

対して、ガブリアスは あのカイリキーにも並ぶ高い『こうげき』を誇る……


"オーロラベール"を考慮すると この攻撃で仕留めることは叶わないだろうが、それでも大きく体力を削ぎ落とすことは出来るだろう。


リュウキ「さあッ! 今度こそ リュウキ達のソウル!」

リュウキ「記憶に刻んでもらうよッ!」


リュウキは確かな手応えを確信する。

 ▼ 16 dX3IS9Elqo 18/10/27 22:54:09 ID:wYIYxj/Q [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




コウミ「……フフッ♪」


しかし――


コウミ「きっと そうくるだろうって思ってました!」

リュウキ「……ッ!?」


それすらも、コウミの予想以下だった。


コウミ「キュウコン! "ふぶき"!」

キュウコン「こぉ!!」


「待ってました!」と言わんばかりにキュウコンが声を上げると、すかさず身を翻し、そしてガブリアスへと向き直る。

そのキュウコンの身体を、周囲の空気がキラキラと輝く程の冷気が包む。


リュウキ「ッ……! ガブリアス 避け――」

ガブリアス「がぶっ……!?」

リュウキ「……!」


ガブリアスのその焦りの表情を見て、リュウキは察する。

「空中なら逃げも隠れも出来ない」――それは裏を返せば、そこに攻め入る自分も回避が難しいということ。……ましてや、相手に致命打を与えるべく、音を置き去りにする程の高速で飛翔している最中なら尚更だろう。


意趣返し……リュウキ達の策は完全に裏目に出てしまった。


そして――


キュウコン「こおおおおおるッ!!!」

 ▼ 17 dX3IS9Elqo 18/10/28 16:59:53 ID:jEM./Bac [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


キュウコンの口から放たれた、極寒の冷気。その奔流が、ついに――


ガブリアス「があああああああッ!!?」


ガブリアスを……呑み込んだ!




リュウキ「ガブリアスッ! くっ……!」


リュウキ「……ベイビーの熱く燃えるソウルなら その程度の風……跳ね退けられる筈だよッ!」


その光景を目の当たりにして尚、リュウキの口からはガブリアスへの確かな信頼が伺える言葉が発せられる。


……だが、実際には『ドラゴン・じめん』タイプに対して、『こおり』タイプは『こうかは ばつぐん』の二乗……すなわち、四倍。

さらに そこへ、タイプ一致の1.5倍を加えることで、その威力は六倍にも達する。


……到底 耐えることは叶わないだろう。

つまり、今のガブリアスに残された使命。それは、『体力が完全に尽きるまでの間に 何を成せるか』である。


そんな 絶体絶命の窮地の中、ガブリアスの瞳に映るもの。

それは――


キュウコン「……」


仇敵、キュウコンの姿に他ならない。

 ▼ 18 チリス@あさせのしお 18/10/28 19:42:43 ID:qkj./HkA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 19 dX3IS9Elqo 18/10/28 19:57:26 ID:jEM./Bac [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


自身の身が段々と凍りつき、全身から力が失われていく状況においても……

ガブリアスは まだ、キュウコンを討つことを諦めてはいなかった。



トレーナーと手持ちポケモンは似るもの……もちろん、このガブリアスとて それは例外ではない。

夢に目掛け 貪欲に、がむしゃらにシャウトする己が主人の背中……

普段から それを目にしてきたガブリアスの辞書に、『諦める』という言葉は存在しない。


その身が朽ちるまで、目標に目掛け 貪欲に、がむしゃらに……シャウトする。



……己が存在を示す為に!



ガブリアス「……がぁぶッ!!」

コウミ「……!」

キュウコン「こ……こんっ!?」


ガブリアスの瞳に、熱い炎が宿る。

再び勢いを盛り返すと、徐々に徐々に……"ふぶき"を押し戻し始めた。


コウミ「まだ こんな余力を残していたなんてね……」

コウミ「押し切るよ! キュウコン!」

キュウコン「こぉる!!」


リュウキ「その調子だよ ベイビー!」

リュウキ「さあ……届けるよッ!」

ガブリアス「がぁぶッ!!」



「「いっけぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」



チャンピオンの間に響く、二組の叫び。果たして……征するのは!?

 ▼ 20 dX3IS9Elqo 18/10/28 20:32:05 ID:jEM./Bac [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告






ガブリアス「が…………あ……ッ」


――失速。


リュウキ「……ッ!!」


向かい風に抗い、ガブリアスの毒爪がキュウコンの喉を捉える……その、直前。

……ガブリアスの体力は、ついに尽きてしまった。

そのまま、眼下のフィールドへとまっ逆さまに墜ちる。


『ひんし』状態……開幕戦はリュウキ達の敗北に終わった。

 ▼ 21 ジョット@スピーダー 18/10/28 21:12:51 ID:yITwti3A NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 22 dX3IS9Elqo 18/10/28 22:58:37 ID:jEM./Bac [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


リュウキ「良いシャウトだったよッ ベイビー!」


労い。そして その名が呼ばれるのとほぼ同時に、リュウキの掌中の『ハイパーボール』へとガブリアスの身体が吸い込まれる。

脱落者は勝負が終わりポケモンセンターで治療が施されるまでの間、ここで しばしの休息を取るのだ。




一方、開幕戦を征したコウミ達はというと……?


コウミ「やったね キュウコン! まずは一勝♪」


地上へと舞い戻ったキュウコンを、歓喜と共に……コウミが暖かく迎え入れていた。


キュウコン「こぉる……」

コウミ「……? どうしたの? キュウ――」


――だが。


コウミ「……っ!」


どうやら、然しものチャンピオンのパートナーといえど、あの激闘で……無傷とはいかなかったらしい。

 ▼ 23 dX3IS9Elqo 18/10/28 23:57:24 ID:jEM./Bac [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


コウミの気がついたキュウコンの異変。それは微かだが首筋に残る、ほんのり紫がかった傷……


そう。一見すると僅かに及ばなかったかのように見えた、ガブリアスのラストアタック……。だが、その実は切っ先だけとはいえ、確かにキュウコンの元へと達していた。

そして、その傷によって引き起こされたもの。それは――


キュウコン「こ、こぉ……!」

コウミ「キュウコン……大丈夫!?」


――『どく』状態!


その状態異常に冒されたポケモンは、ボールの外にいる限り、たとえ何もせずとも時間の経過だけで体力を奪われる……

つまりキュウコンは、このままジワジワと体力を蝕まれるか、それとも後ろに引くかの二択を迫られるという、大きなハンデを負ってしまったということ。


……ガブリアスはその最後の力を振り絞り、キュウコンの身体へと確かにその存在を刻んでいたのだ。


リュウキ「ガブリアスの熱い シャウトッ! しっかりと覚えておいてよッ!」

コウミ「っ……!」




コウミ「……やってくれるね。"おにいさん"」


コウミの口角が、微かに上がった――。

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