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【スワップSS】セカイセイフク

 ▼ 1 HA6yLBpTEI 18/10/21 17:07:53 ID:BcYso2ko [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
サーナイト「最近世の中物騒ねぇ」

隣にいるサーナイトが僕に話しかけてきた

その言葉にはテレビで延々流れている事件の数々への不安が混じっている

エルレイド「うーん、ポケモン同士の戦争が今起きようとしてるらしいからね 皆不安になっているんだと思うよ」

サーナイト「何で戦争なんか起きるのかな どっちも得することなんてないのにね」

何で戦争が起きるのか、そんなこと考えたこと無かったな

エルレイド「どこかの偉い人が勝手に決めたのかな」

サーナイト「じゃ、その偉い人が何人もいるから戦争が起きるのね 酷い話だわ」

僕達は戦争なんて起きてほしくはない

しかし今こうしている間にも戦争の時は近づいている

それなのに僕達はこうして戦争に対する愚痴を言い合う事しかすることが出来ない

サーナイト「あーあ、誰か世界征服でもしてくれないかなぁ そうすれば戦争なんて起きないのにね」

そう言ってサーナイトは苦笑いする

エルレイド「世界征服? まぁ確かに戦争が起きることは無くなるかもしれないけど…… してくれる人がいるかが問題だね」

サーナイト「やっぱりそこが問題かぁ 良いと思ったんだけどなー」

サーナイト「ま、私達が何言っても戦争は起こっちゃうんだけどね」

エルレイド「僕達に特別な力とかがあったら良かったのに……」

サーナイト「私達に出来ることと言えば戦争が早く終わる様に願う位しか出来ないわね」

エルレイド「そういえばサーナイト、今日急ぎの要事があるって言ってなかった?」

僕はサーナイトの言っていた事を思いだし、ふと訊ねた

サーナイト「え? ………ああっーー! 忘れてた! ありがとエルレイド、それじゃまたね!」

……やっぱり忘れてたか サーナイトは大急ぎでこの場を去って行った

しかし世界征服か…… 面白そうなアイデアだ
 ▼ 2 HA6yLBpTEI 18/10/21 17:12:56 ID:BcYso2ko [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
【SS企画】スワップSS祭 企画本スレ:ポケモン掲示板(ポケモンBBS) http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=897810

このSSは上記のSS企画の参加作となっております
従ってこの続きは他の参加者の方が書くことになります
 ▼ 3 メガ◆jnO9hG2JaU 18/10/24 21:56:25 ID:q9MI0QtA NGネーム登録 NGID登録 報告
この作品の続きを書かせてもらうことになった者です。
力のおよぶ限り、完結を目指しますのでよろしくお願いします!
 ▼ 4 HA6yLBpTEI 18/10/27 02:36:28 ID:3G9EB4y6 NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
挨拶遅れました!

オメガさん、1読者として楽しみに待ってますね
お互い頑張りましょう
 ▼ 5 メガ◆jnO9hG2JaU 18/10/27 12:30:20 ID:tuf.HzKE [1/5] NGネーム登録 NGID登録 報告

街に出ても、サーナイトと話す事ぐらいしかやることのなかった僕は、仕方ないので家へと戻る事にした。
歩き慣れたコンクリートの道を右へ左へと早足で進んでいく。
普段ならばもう少しのんびりと歩く所なのだが、今日は違った。

「……世界、か」

今まで、考えもしなかった。
普遍的に見えて破天荒なその思考に、僕の心脈は熱く滾っていく。


 ▼ 6 メガ◆jnO9hG2JaU 18/10/27 12:30:35 ID:tuf.HzKE [2/5] NGネーム登録 NGID登録 報告


考えている内に、いつの間にか僕の住む住宅へとたどり着く。瓦葺きの屋根に木製の外壁。日向の当たる方角にこしらえた縁側と自然を取り入れた小さな和風庭園。

かこん、と水が流れる合間で響く鹿おどしが耳へと静かに染み渡った。

「そろそろ、庭の手入れもしとかなきゃな」

僕の家は、由緒正しい…とされているとある武家の末裔。この見事なまでに硬派な”武家屋敷”こそが、その象徴だった。

 ▼ 7 メガ◆jnO9hG2JaU 18/10/27 12:30:57 ID:tuf.HzKE [3/5] NGネーム登録 NGID登録 報告


「ただいま」

玄関に入ってそう言っても、返答してくれる者は誰もいない。いいや、居るはずがないのだ。
既にこの家で、ここの血を引く者は”僕ひとり”となってしまったのだから。

母方からは礼儀作法、生活の諸々を。
父方からは剣術、武道にまつわる技術を。

それらを教えるだけ教えて、まず母が病に伏した。それを追うようにして、父さえも日に日に衰弱して亡きものとなった。


上に兄が二人ほど居ることにはいるが、彼らとは連絡の一切も繋ぐことが出来ず、どうしているのかも分からない状況にいる。よって暫定的に、僕がこの武家の”次代当主”となってしまったのだ。

 ▼ 8 メガ◆jnO9hG2JaU 18/10/27 12:31:23 ID:tuf.HzKE [4/5] NGネーム登録 NGID登録 報告


「特別な力、ね……」



唐突に周りが恭しくなった中でも、幼なじみであるサーナイトは、昔と変わらずに話しかけてくれている。

そんな彼女との、今日の会話にて………僕は『世界征服』という言葉に興味を持った。

「………」

玄関の隅でひっそりと置かれたニョロトノ型の置物。僕は周りに誰もいないことを確認し、像の頭部にある触覚を180度左に回した。


 ▼ 9 メガ◆jnO9hG2JaU 18/10/27 12:37:38 ID:tuf.HzKE [5/5] NGネーム登録 NGID登録 報告

「!!」

がこん、とどこからか音がした次の瞬間、辺りが眩い光に包まれる。それはまだ慣れるものではなく、思わず目を固く閉じた。









視界に光が差す前に、聴覚で感じ取ったのは2種類の呆れ声。姿を見ずとも退屈しているのが想像出来る物と、如何にもはんなりとした物による、二つの声色。


「おやおや、ようやく来たのか」

「あんさん、来はるんとろいんではおまへんか?」

目を開ければ、そこはこれまた落ち着いた雰囲気を帯びた畳部屋。大きめの机に座布団三枚。そのうち二枚を占領するのは、黒き狐に雪女。

方や、やれやれと言わんばかりの表情。
方や、穏やかで掴みどころのない表情。

既に見慣れたこの光景に、内心笑みを零した。

「……で、今日はどんなのを狙うんだ。さぞ面白い物なんだろう?」

ついさっきまで机に突っ伏していた黒狐が、のっそりと身体を起こし、乗り出した。やる気十分、そんな言葉が今の彼に似合う。そして、僕は口角を少し上げて………言った。





「うーん、そうだな。


じゃあ……………”世界”なんて、どうだい?」






武家当主である僕、エルレイドの裏の顔。

それは―――――――社会の裏で暗躍する怪盗団”夢幻”の団長だった。



 ▼ 10 メガ◆jnO9hG2JaU 18/11/04 22:13:01 ID:KjBcyxFU [1/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
某国 政府


「あそこか………」

数多くの警備員が張り込んでいる施設周辺。至る所に監視カメラの数々。

それもそうだ、戦争がいつ勃発してもおかしくない状況に”予告状”なんて送ったのだから。

恐らく、他にも様々な仕掛けがあるのだろうが、僕に猶予なんてものはない。

如何に素早く糸口を掴むか、それが問題だ。


「ふぁぁ……寝てぇ……」

そんな時に見つけた突破口。向こうからすれば緊急事態だと言うのに一人呑気に欠伸をしている警備員……ゴーリキーの姿。おまけにその位置は周りから見えずらい。



まぁ、悪く思わないでくれよ。



 ▼ 11 メガ◆jnO9hG2JaU 18/11/04 22:13:56 ID:KjBcyxFU [2/9] NGネーム登録 NGID登録 報告



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「確か、この辺りに保管室があるはず………」

僕には些か大きすぎる赤い制服を着込み、堂々と廊下を闊歩する。今回の狙いである”ある物”が眠る部屋へと着実に歩を進めた。

勿論、この制服は外で警備していたゴーリキーの物だ。今頃彼は、素っ裸でグースカと眠っていることだろう。だが、あと少しもすればそれを発見したお仲間が警報を鳴らしてもおかしくない。先を急がねばならない。

(それにしてもやけに静かだな…)



そこから一分も経たないうちに、とうとう目的地の面前へと至った。見た目は如何にも重々しい鉄の扉。しかし一度近づけば呆気なく、自動で左右に引っ込み、進む道を作った。

「……結構、広いな」

予想以上の面積を持つ内部に広がる、スーパーコンピュータの数々。その全てが所々で点滅し、無人で演算を繰り返す光景は異様そのものであった。

そう、この部屋―――――この某国の兵器系統を司る”制御室”にこそ、僕の狙うお宝は存在する。

 ▼ 12 メガ◆jnO9hG2JaU 18/11/04 22:15:33 ID:KjBcyxFU [3/9] NGネーム登録 NGID登録 報告


「確かこの辺りだったはずだ」

広大な面積を誇るコンピュータの壁から、目当ての部分を捜索する。仰々しい見た目に気を取られないように迅速に、しかし隈無く。

そして見つけた、部屋の端………そこにあったメモリの差込口。僕は予め用意しておいた”秘密道具”をそこに接続。その途端、画面が乱入した数式、プログラムに蹂躙され始めた。

「……まるで、ネオン街みたいだな」






仕事完了まで、およそ五分。

今のところは何の変哲もない、なかった。
………不気味な程に。



しかしその頃から、部屋の中に僅かながら―――熱が篭もり始める。そう、まるで密閉されたかのように。そして、唐突に入口から聞こえたメカニカルな音が決定的だった。

「…ッ!?」

気になって、最初通ったドアに立ってもまるで反応がない。力づくで開けようにもドアがあまりに重すぎて、話にもならない。

「閉じ込められた……か」

けたたましく稼働しているコンピュータ達から排出されている熱気。こんな所で袋のラッタ……いや、蒸しラッタにはなりたくない。

 ▼ 13 メガ◆jnO9hG2JaU 18/11/04 22:16:07 ID:KjBcyxFU [4/9] NGネーム登録 NGID登録 報告



とりあえず、ここから脱出しなければ。

出来ればこの熱された空気を吸いたくはないが、深呼吸を一つ。

そうしてから、僕は入口の檻前に立った。



「――――――――――」



目の前に塞がるは、文字通りの鉄壁。

僕は両目をそっと閉じ、右腕を左の腰へと携えた。




どんな物にも、脆弱な点が存在する。

生きていようが、無機物であろうが、それは変わらない。



そうだ、僕は怪盗である以前に……武家の末裔。この程度の壁で遮ろうなど、笑止千万。



瞼の裏に、か細い一筋の光が走る。




「―――――――――」



我に帰った時、右腕は既に刃と化し、切っ先は右斜め上の宙を指していた。

肝心の鉄壁は………
 ▼ 14 メガ◆jnO9hG2JaU 18/11/04 22:17:46 ID:KjBcyxFU [5/9] NGネーム登録 NGID登録 報告


「うわぁああああああ!?」
「おい!誰か応援を呼べ!」


向こう側で待機していた警備隊を巻き込んで、盛大な騒音を立てて上半分が切断されていた。その混乱に乗じ、警備員を飛び越えて全力疾走を開始する。

「!侵入者が逃げたぞ!」
「早く捕らえろ!」




その先を見ずとも、僕には分かる。次に取るべき行動が。




………次の角を右へ。

………警備員がその突き当たりで二人待ち伏せ。

………飛び越えた先に降りかけの防護シャッター。

警備員の一人が、息も絶え絶えに叫んだのを聞いた。

「畜、生……奴は、ここの、構造をっ、熟知してるってのか!?」

 ▼ 15 メガ◆jnO9hG2JaU 18/11/04 22:18:09 ID:KjBcyxFU [6/9] NGネーム登録 NGID登録 報告


「………」

あの時、僕は言った。

『特別な能力でもあればいいのに』と。

世界を救える様な、そんな能力は無い。

でも僕には誇れる、特別な(ささやかな)特技ならあった。


鉄板の一番脆い箇所や、初見の施設構造、その中で活動する生物や機械を隅々まで”見渡す”それ。

種族としての超能力の発展形である個性から、世間からの怪盗としての名は―――――――怪盗『天眼』なんて呼ばれている。

「!」

夜空の下へ飛び出した時、それは、セカイセイフクの一歩を踏み出した者の名となったのだ。




 ▼ 16 メガ◆jnO9hG2JaU 18/11/04 22:18:47 ID:KjBcyxFU [7/9] NGネーム登録 NGID登録 報告


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『仕事完了』

逃走帰りの船の中で、僕の端末に送られたその一言。送り付けたのは、『チームメイト』の二匹。

欺くことに長けた、怪盗『変幻』ことゾロアーク。

舞うように障害を凍らせる、怪盗『幽玄』ことユキメノコ。

この二人はまさに、宝を盗み出すにはピッタリの人材である。



結論から言えば、僕は最初から『陽動役』であった。




そもそも、あんな分かりやすい場所に”お目当ての品”を置いておくわけがない。

最も、あそこは確かに制御室であったが、行われるのはあくまでプログラムの自律調整位だ。

僕が差し込んだメモリは、ハッキング用のプログラム。制御室からとある場所―――秘密裏に隠されたコンピュータのセキュリティを解除するように仕向け、残り二人が無事逃走できるように注意を引きつける。

これこそが、僕に与えられた役割。

そして、僕らが狙っていたのは……………


 ▼ 17 メガ◆jnO9hG2JaU 18/11/04 22:19:46 ID:KjBcyxFU [8/9] NGネーム登録 NGID登録 報告




「ねえ、エルレイド。今日のニュース見た?」

「今日のニュース?」

「今戦争が起こりかけてる国から、”兵器の起動権限” が奪われたらしいね」


とまあ、僕の活動の裏できっちり仲間がその権限を国から盗み取った訳だ。
実質、兵器を手に入れた事と同義だと僕は思う。まあ、使う気はないけど。



「……でもまあ、良かったんじゃないかな。これで暫くは穏やかになりそうだし」

まだまだ、セカイセイフクまでは道のりは長いけど、ね。

―――――さて、次はどうしようか。

僕は狙いの算段を裏で立てつつ、普段通りの会話を表でしていた。

〜完〜

 ▼ 18 メガ◆jnO9hG2JaU 18/11/04 22:21:16 ID:KjBcyxFU [9/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
……かなり駆け足、締切ギリギリになってしまいましたがお付き合い下さりありがとうございました!
#HA6yLBpTEIさんにも御礼申し上げます!
 ▼ 19 HA6yLBpTEI 18/11/04 22:43:54 ID:vwR6kjLc NGネーム登録 NGID登録 報告
乙です!
明らかに1レス目の文章がグダグダだったというのに、ここまでのクオリティに仕上げて頂けるとは……
御礼を言いたいのは此方の方です
オメガさん、本当に有難うございます!
 ▼ 20 トラポット◆Pcf6Vw29GM 18/11/07 20:08:59 ID:w8P6TdUg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙です!
躍動感ある描写がかっこいい
雑ですが挿絵(?)描かせてもらったので上げます
 ▼ 21 メガ◆jnO9hG2JaU 18/11/08 22:30:44 ID:7anUECys NGネーム登録 NGID登録 報告
>>20
ありがとうございます……!
ありがとうございます…………!
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