セレナ「こちら デデンネのラタトゥイユでございます」 謎の男「…美味い」

謎の男「セレナ…」

セレナ「えっなんで私の名前を…ってその声まさか！」

セレナ父「ああ 父さんだ 会いたかったよセレナ」

セレナ「ええー！！！！！！！！ ほんとに…ほんとにお父さんだ…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

父「今まで長い間家に帰ってこなくて本当にすまん 母さんにもお前にも本当に心配かけてしまったな」

セレナ「いいよ…今こうして目の前にお父さんがいるんだし…」

父「セレナは母さん似の優しい子だな まさかシェフになっているとは想像もしなかったが」

セレナ「へへ… ってお父さんなんで私がここで働いてるって分かったの？ここミアレシティだよ？」

父「本当は家に帰りたかったんだけど色々あって記憶が所々無くて家がどこかすらわからないんだ…」

セレナ「えっ」

商品化待ったなしﾝﾈ

父「気がついたらよくわからない場所にいて僅かな記憶を頼りに取り敢えず人が多そうな場所を探してカロス中を彷徨ってたんだけどいざミアレに辿り着いても何をすれば良いのかすらわからなくて途方にくれてたんだ」

父「そんな時にちょうど目に入ったのがお前が写ってたこの店の看板だったんだ」

父「父さん、赤ちゃんの頃のセレナしか見たことなかったし記憶も飛んでるけど それでも看板を一目見てすぐセレナだってわかったよ」

セレナ「お父さん…///」

セレナ「でも一体今まで何をしてたの？記憶がないってどういうこと？」

父「ああ 母さんとセレナには話さなくちゃいけないね なんで父さんが帰ってこなかったのか さっき言ったみたいに記憶が曖昧だけど思い出せる範囲で全部話すから聞いてほしい」

セレナ「うん…」

父「まだセレナがちっちゃい頃 父さんはいつも通り会社に行こうとしてたんだ でも通勤中に土砂崩れに見舞われてね 動けないどころか息も出来なくて死を覚悟したんだ ここまではハッキリ覚えてる」

セレナ「そんなことが…」

父「そして朦朧とした意識の中、紫のウネウネしたポケモン？のような生物が二匹くらい近付いきてね そこから気を失ったんだと思う」

セレナ（紫でうねうねしてるポケモン…？そんなポケモンカロスにいたっけ…？）

レミーと美味しいレストランかと思ったら違った

父「ああ思い出した！その後一度意識を取り戻したんだ 目を覚ますと父さんは知らない場所でベッドの上に寝かされててね さっきのウネウネがこっちをずっと見てたんだ」

セレナ「ええ！？父さんその記憶本当に確かなの？？」

父「ああ、 あの時はとても怖かったけど今思い返すときっとあのウネウネが手術して父さんを死から救ってくれたんだ その証拠に今こうして生きてるしね」

セレナ（確かに傷を癒してくれるポケモンがいるのは間違いないけど…瀕死の重傷を完治させるポケモンっていうのは考えにくいかも…それこそ生命を司る伝説のポケモンくらいじゃないと…）

セレナ「お父さん、もう一回聞くけど父さんが見たものってウネウネしてて紫色で二匹くらいいたんだよね？」

父「ああそうだ」

セレナ（だとしたらあの伝説のポケモンであることは更に考えにくいわね…）

紫のウネウネ＝エーフィ＝助けたのはアメリア
ピカチュウ並の推理

父「話を続けよう そのウネウネがこっちをずっと見てて怖かったから飛び起きて逃げようと思ったんだけどなんせあんなことがあったからね…身体中痛くて動けなかったんだ 」

父「恐怖のあまりかまた意識を失ったみたいで…気が付いたらカロスの名もなき平原で眠ってたんだ ウネウネもいなくなってた それからすっかり元気になった父さんはミアレを目指して今こうしてようやくセレナに会えたんだ」

セレナ「うーん聞けば聞くほどわかんないね」

父「もっと色々覚えてたら…うーんもどかしい」

セレナ「まあとにかく今日は今から仕事切り上げてもらうようお願いするし一緒に家に帰ってお母さんとゆっくり話そ！」

父「そうだね 久し振りに母さんの飯が食いたい 勿論セレナのもね」

デデンネがおいしいレストラン

家にて

母「あなた！！！」

父「今まで家に帰らなくて 本当にすまん！ 謝って許されることではないこともわかってる…！」

母「…」

セレナ「お母さん！お父さんにも事情があっ…」

母「わかってるわ どうせあなたのことだから何かあったんでしょ？お帰りなさい」

父「母さん… ただいま」

父「実はカクカクメブキジカなことがあって…」

母「そうだったのね…」

母「ところであなた太った？お腹周りだいぶガッチリしてない？」

父「ああこれね 実は目が覚めてから体に機械が埋め込まれててね 多分これで延命してるんだと思う」

セレナ&母「！？」

セレナ「お父さん！なんでそういう大事なことをもっと先に言わないの！」

父「すまんすまん アハハ」

母「フフフ…」

父「ん？」

母「いや、 家族揃ってこんな日が来るとは思わなかったから…」

父「母さん…」

父「なんかお腹に取り付けられた機械にはデジタル時計機能が付いてるみたいでね 自力では取り外せないけどお腹を見ればいつでも時間を確認できて便利だよ 全く親切だなぁ」

セレナ&母（そんなの絶対嫌なんですけど…）

セレナ「っていうかお父さんそのお腹の時計時間ズレてるよ」

父「あれ、本当だ というかむしろ時間がさっきより巻き戻ってる…」

父「さっきは”1:05”だったのに”0:27”になってるなぁ 見たところ設定で時間を合わせることもできなさそうだ」

セレナ「時計としても使えそうにないね」

父「そんなぁ」

母「まあそのお腹に埋め込まれた時計みたいな機械も取り除けるかもしれないし明日病院に行きましょ」

父「そうだな」


〜続く〜

レミーの映画のラタトゥイユ美味しそうだったな

デデンネのせいで話が頭に入らない…

紫のウネウネいったい何者だ

そうか！お腹の中に爆弾が！

関係ないけどレミーの美味しいレストランの原題のRatatouilleはRat（ネズミ）と料理のラタトゥイユをかけているんだぞ