【安価あり】オタク「ユウリちゃそのサインが欲しいでござる」

オタク「背番号999、ユウリ選手……拙者、新たな推しを見つけたでござるよ」

オタク「ビジュアルはきっとご両親に用意してもらったであろう素敵な可愛らしい服装の素朴な少女……999を選ぶ結構適当な性格も伺い知れる尊き少女。
しかし拙者は気づいてしまった！」

オタク「あの戦闘時にだけ見せる剣の切っ先のごとく凶暴な戦意！　拙者、あれはチャンピオンダンデ氏に匹敵する才能だと確信しましたぞ！」

オタク「まだジムバッジは一つも持っておられませぬが、きっとシュートシティにまで行くでしょう！」

オタク「推せる！！！！　サインが欲しいでござる！！」

ボールガイ「……」

ボールガイ(ヤバい奴に出会ってしまったボル……)

ｼｭｳｳ……

オタク「ちんもくん！」

サカキ「4体倒れた……これで、きみを追い出し、装置を動かすことが……」

サカキ「！」

オタク「！」


ちんもくん「……っ」残り1

やきう「ギリギリで耐えて……！」

オタク「ちんもくん！かみくだく！」

ちんもくん「ッ！」ｶﾞｷﾞﾝ

ミュウツー「……っ！」

サカキ「ミュウツー！」

ミュウツー「……」

サカキ「……っなぜだ！ミュウツーの体力に問題はない、あと少しで倒しきれる！それなのに何故……」

サカキ「わたしは、この男を脅威と感じている……！？」



オタク「……」

オタク「確かに、拙者は学もなく身体能力もなく、要領も悪いキモヲタでござる」

オタク「貴殿が恐れる『若い才能』と比べれば大したことない……対局にある存在でござるな」

オタク「……でも」

オタク(友人が背中を押してくれたように)

オタク(相棒が教えてくれたように)

オタク(仲間が励ましてくれたように)

オタク(憧れが応援してくれたように)


オタク「そんな……モブのような奴にだって、誰かの力にはなれるのでござるよ！」

オタク「モブにだって、貴殿の脅威になり得るのでござる！」

オタク「サカキ！貴殿の敗因は、若い才能を潰しそこねたからじゃない……」

オタク「モブをナメたことでござる！」

サカキ「……！この男……本気で抹消する必要があるな」

サカキ「ミュウツー！回復だ！」

ミュウツー「……！」

やきう「全回復……」

ちんもくん「……」

ｵｵｵｵ……

オタク「…………」

ｵｵｵｵｵｵｵｵ

オタク「チェックアウトでござる」

やきう「チェックメイトな？」

ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

ｽﾞﾄﾞｵｵｯ！！

ミュウツー「ッ！！」

サカキ「！！」

サカキ(上空から、赤い光線！？それだけじゃない)

ｽﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

サカキ(我々の全方位から、ミュウツーを狙っての攻撃がなされている！)

サカキ「ミュウツー！バリアを強化して……」

オタク「ふいうち！」

やきう「おらよっ！」ｽﾞﾄﾞ

ミュウツー「！」ﾊﾟﾘｨﾝ

やきう「姐御やちんもくんみてーな活躍はできないが、おいしいとこはもってくぜｗ」

オタク「ナイスでござるやきう！」

支援

ドラキ姐さん……来てくれ……

<数十秒前　ワイルドエリアの空>

ネズ『準備はいいですね？』

ユウリ「はい！いくよ、ムゲンダイナ」

ムゲンダイナ「揺レルゾ」

ホップ「見えた！ダイマックスしたポケモン……！あれがミュウツーか！」

ユウリ「もう射程圏内だ！乗ったまま撃つからしっかり掴まってて……」

ユウリ「ダイマックスほう！！」

ｷｨｨﾝ……

ムゲンダイナ「オオオオ！」ｽﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

マリィ「アニキ！こっちもミュウツーの周りの巣穴に着いた！」

ネズ『よし、一斉攻撃です！』

ヤロー「キョダイサンゲキ！」

ルリナ「キョダイガンジン！」

カブ「キョダイヒャッカ！」

サイトウ「キョダイシンゲキ！」

マクワ「キョダイフンセキ！」

ビート「キョダイテンバツ」

マリィ「キョダイスイマ！」

キバナ「キョダイゲンスイ！」

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

サカキ「……！(全方位から……！)」

ミュウツー「……ッ！」ｸﾞﾗ

サカキ「ミュウツー！もう一度バリアを……」


？？？「貴様の企みも……」

？？？「これで終わりだ！」


ミュウツー「！」


ユウリ「いくよザシアン！」

ホップ「やるぞザマゼンタ！」


ザシアン　　　　　　　　　ざん！！」ｽﾞﾊﾞｯ
　　　　　　「きょじゅう
ザマゼンタ　　　　　　　　だん！」ｽﾞﾄﾞｯ


ミュウツー「──っ」

ﾄﾞｺﾞｵｵｵｵｵｵﾝ

ﾊﾞｼｭｳ……

サカキ「なんだと……！」

オタク「時間稼ぎ、成功でござる！」

サカキ「く……ッ、こうなったら装置だけでも……！」

オタク「！」


？？？「かみくだく！」ｶﾞｷﾝｯ


サカキ「……！」ﾎﾞﾛｯ


ドラキ(ドラピオン)「よう、数日ぶりだな？……相棒」

オタク「ドラキ！」

ちんもくん「！」

やきう「姐御〜！」

サカキ「ふ……ここでの計画は失敗のようだな」

ｼｭﾜﾝｯ

？？？「サカキさま」

オタク「！？テレポート……？で人が！」

ドラキ「増援か？言っとくが周りにはジムリーダーたちがいるぞ」

サカキ「いいや、撤退だ。はは……きみの言うとおり、わたしは若き才能ばかりを恐れ、それ以外への注意が欠けていたようだな」

サカキ「いいことを気づかせてもらった。感謝する」

オタク「……」

サカキ「わたしは捕まらないし、レインボーロケット団の野望が潰えることはない。そうだな、次は……」

サカキ「特定の強者のいない世界にでも行って……新たな悪巧みをしようか」

？？？「行きましょう」ｼｭﾜﾝｯ

ドラキ「！」

やきう「消えた……」

ドラキ「逃げられた……みたいだな」

オタク「……はーーーーー……疲れたでござる……」

ちんもくん「……」

やきう「さっさと回復してえよ」

ドラキ「しかし、お前があのミュウツー相手に時間稼ぎをやり切ったのか……」

オタク「拙者にしては頑張ったでござろう？」

ドラキ「馬鹿。お前は最初からそれくらいできるんだよ。だから言うとすれば……」

ドラキ「流石だな、相棒」

オタク「……ありがとう、でござる」

立木文彦「そして、そもそもの計画を立ち上げたソッドとシルディ、その信者たちは逮捕された」

立木文彦「レインボーロケット団のメンバーは見つからなかったが、ガラルを混乱に陥れようとしていた輩はいなくなったのだった」


<数日後>

オタク「ユウリ選手、今回のトーナメントも優勝おめでとうでござる！」

ユウリ「オタクさん。ありがとう！」

ソニア「あっいたいたユウリ！」

ユウリ「あれ、ソニアさん。どうしたんですか？」

ソニア「いや、大した用事じゃないんだけど……おばあさまからヨロイ島行きのチケットをもらったからあげようかなって……あれ？」

ソニア「あなたは、えーっと……」

オタク「オタクと読んでいただければ」

ソニア「そうそう、オタクさん！ほんとにユウリのファンなんですね。前回のトーナメントでも観戦してたし」

オタク「まあ、仕事もないでござるからな。時間はたっぷりとあるのでござるよ」

ソニア「え、仕事がない？」

オタク「？はい」

ソニア「……」

ユウリ「ソニアさん？」

ソニア「オタクさん、ちょっと見てほしいものがあるんですけど……」

明日が最終更新になります

支援！！

ドラキ姐さんかっこいい！

<数年後>


「社長、お客様です」

社長「はい。……どなたですか？」

「チャンピオンの……」

社長「えっ、は、早くお通しして！」

ｶﾞﾁｬ

ユウリ「お邪魔します！久しぶりだね、オタクさん」

社長(オタク)「久しぶりでござる……今日はどうしてここに？」

ユウリ「ちょっと時間ができたから、渡したいものがあって」

社長「？」

ユウリ「はい！わたしのサイン！」

社長「！！どうしてそれを……」

ユウリ「この前ボールガイに聞いてね。アイツまだもらってないんだボルか！？って言ってたよ」

社長「ボールガイ……」

社長「いや、ともかくありがたく受け取らせてもらうでござるよ」

ユウリ「……しかしオタクさんが今じゃバトルタワーの社長だなんてね」

社長「表向きのオーナーはダンデ氏でござるが、ソニア氏には感謝でござるな」

ソニア『オタクさん、社長になってみませんか？』

オタク『しゃ、社長！？』

ソニア『ローズさんが自首した影響で、ローズタワーはバトルタワーっていう施設に生まれ変わることになったんです』

ソニア『で、そこのオーナーをダンデくんが務めるんだけど……流石にバトルもしながら経営は難しいってことで、バトルタワーを運営する会社がマクロコスモス系列で作られることになって』

ソニア『そこの社長になる人材を探してるらしいんですよ』

オタク『し、しかし拙者は社員ではない外部の人間でござるし、……仕事ができない人間なんでござるよ』

ソニア『大丈夫！経営の方は別に社長の手腕は関係ないんです。バトルタワーを盛り上げられる人材が求められてるから、オタクさんならぴったりなんじゃないかって！』

ユウリ『確かに！一回受けてみようよ、オタクさん！』

オタク『はあ……』

社長「面接でユウリ選手及び他のジムリーダーの方々の話をしたら一発で採用でござったな」

ユウリ「熱量すごかったからね。でもオタクさんが社長、結果的にすごく向いてたと思うよ」

社長「まあ、トレーナーの情報をまとめる仕事でござったからな……拙者にとっては天職でござる」

ユウリ「それに、最近はジムチャレンジの運営にも関わってるもんね」

ユウリ「ジムチャレンジに参加するチャレンジャーとジムリーダー全員、一人一人その魅力を長文で語るなんてあんまりできないと思うし」

ユウリ「ほんとに良かったよ」

ユウリ「……そうだ、オタクさん今時間ある？」

社長「えっ？あるでござるが……」

ユウリ「じゃあ勝負しよ！勝負！」

社長「え！？拙者とユウリ選手が！？」

ユウリ「せっかくバトルタワーに来たんだし、やっぱバトル好きだから！いい？」

社長「……よし！了解でござる！」ﾎﾞﾝｯ

ドラキ(ドラピオン)「バトルか？」

やきう(オーロンゲ)「負け確」

ジュゲム(サニゴーン)「コラそういうこと言わない！」

ちんもくん(ウオノラゴン)「……」

いんキャ(ドヒドイデ)「久々のバトルだぁ」

ウソップ(クレベース)「燃えるな」

社長「全員準備はいいでござるか？行くでござるよ！」

エピローグ

アナウンス『さあ今年もやってきました、ガラルエキシビジョンマッチ！！』ﾜｱｱｱｱｱｱｱ

アナウンス『今日の対戦カードはこちら！ガラル無敗のチャンピオン、ユウリ！対するは……』



ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

「いっけな〜い！遅刻遅刻でござる！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

ウソップ「だからちゃんと目覚ましかけとけって」

いんキャ「試合にはギリ間に合いそうだね」

ちんもくん「…………」

「うう、返す言葉もないでござる……」

ジュゲム「ほら走って！早くしないと間に合わないよ！」

やきう「いつもこれじゃねえか草」

ドラキ「はあ……ったく、お前はいつまで経っても落ち着きがねえな」

ドラキ「ま、今日も頑張れよ。相棒」

「了解でござる！」



アナウンス『実況はアナウンサーの●●、そして解説は……』

『遅れて申し訳ありません！バトルタワー社長、解説の■■です！』


ボールガイ「あいつまた遅刻してるボル……」

子供「ボールガイー」

ボールガイ「はぁい！ボールガイだボルよ〜」


アナウンス『では今回の対戦カードですが、まずユウリ選手についてはどうでしょうか？』

『そうですね……』


コメント「い つ も の」

コメント「ガチオタク来るぞ……」

『背番号999、ダ ン デ 氏を打ち破って新たな無敗のチャンピオンとなったユ ウ リ 選 手！ジムチャレンジャー時代からその才能を発揮してきたまごうことなき天才でございます！まずユ ウ リ 選 手のポケモンは他とは一線を画す動きを見せるのですが……』

アナウンス『■■さん？』

『体力を削りきったと思っても耐えきる！かわす！状態異常を気合で治す！ポケモンが特殊というより、ユ ウ リ 選 手のカリスマがなせる技なのですな！ジムチャレンジャー時代は自分の才能に振り回されがちなところもありましたが、今では完全に自分の力としています！そしてユ ウ リ 選 手の強さは才能だけではありません！捕まえたポケモンは全てきちんと育成し、一線級まで鍛えているので、特定のパーティが決まっていない！パートナーのインテレオンとストリンダー、ウーラオスなどはほぼ固定ですが、その他は読めないという点も彼女の強さなのです！そして……




オタク「ユウリちゃそのサインがほしいでござる」
　　　　　　　　　　　　　　　　　完

最初と同じくユウリを語って終わりです！
3月はじめから約4ヶ月書いてきましたが、支援を励みにここまで続けることができました。本当にありがとうございました！

お疲れさまでした！！

本当に楽しませてもらいました！

ちなみに私は安価でクレベースを取った者です

完結おめでとう！
凄く読みごたえのあるSSでした

乙です
いつも更新を楽しみにしていました、ありがとうございました！

初めの方にギモーを安価させて頂いたものです(ガラルで私が好きなポケモンであることとオタクに似合いそうだったため)
最後まで楽しまさせて頂きました！
お疲れ様です！！

４択で、ウオノラゴンを安価した者です。
まさか社長まで上り詰めるとは。　すごく面白かったです。
最後までお疲れさまでした！！

大出世やんけ！
お疲れ様です。
次回作は次の作品が出てからかな……？

乙です
次回作楽しみにしてます

おつですぞ

記念カキコ

>>718
ノリが古いな……