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グルーシャの視線の先では、ジムの挑戦者がこれから雪山を滑り降りるべく、見たことのないライドポケモンに乗って開始時間を待っている。
やる気に満ちた彼女の表情をぼんやりと眺めながら、グルーシャは今朝から続く違和感の正体を探っていた。
◇◇
今朝は、数日のあいだ降り続いた大雪が嘘だったかのように晴れ渡っていた。
喧しく騒ぎ立てる目覚まし時計を止め、顔を洗い、ポケモン達の食事を用意し、自分も朝食を摂る。
そんな変わり映えのない毎朝のルーティンの中で、グルーシャはふと昨夜の夢を思い出した。
ポケモン勝負の夢だ。
自分ではなく、他のトレーナー達による勝負だった。
そこにいたポケモンはケケンカニ、ドリュウズ、そしてユキノオー。
ドリュウズは、ここパルデアでは見る事のないポケモンだ。
しかしドリュウズを知らない人はパルデアにはいないだろう。
あまりにも有名なトレーナーの切り札ポケモンだからだ。
グルーシャがナッペ山ジムに着くと、数人のジムスタッフはすでに出勤し、建物周りの雪かきをしていた。
「グルーシャさん、おはようございます」
「おはよう。早くからお疲れさま」
挨拶を交わし、グルーシャもシャベルを持って雪かきに参加する。