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SS

【SS】僕の奥様はマフォクシー

 ▼ 1 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/19 11:28:10 ID:GY0DppMg [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
僕の奥様はマフォクシー。

僕が小さい時、まだまだ生まれて幼い女の子のフォッコを可愛がってあげた大切なポケモンだ。

「フォッコ〜!よしよし…良い子だね〜」

「フォコフォコ♪」

「可愛いなあ〜」


「フォッコ〜♪フォコフォッコ」

「お腹空いたのかな〜?じゃあこのポフレ食べさせてあげるね」

「フォッコ!」

「はいはいそんなに焦らないで〜。」

あれから幾つかの時が経ったのだろうか…あっという間にフォッコが成長し、テールナーに進化した。
 ▼ 13 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/19 20:13:07 ID:GY0DppMg [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「マフォ〜マッフォックシ」

「良い匂いだな〜。君、大分料理の腕が上達したようだね」

「マッフォッフォッ」

マフォクシーは照れ顔で僕に向かってニッコリと微笑んだ。そんなマフォクシーがとても大好きだ。

ちゃんと飲み物のコーヒーまで用意してくれるなんて…彼女はしっかりとやる事をこなすのだ。

「ふう〜ごちそうさま」

「マフォフォ〜」


「じゃあ後片付けは君に頼んだよ」

「マッフォ〜」

「あっ!やっぱり僕も手伝うよ!」

後片付けをマフォクシーに任せようとすると僕もついつい彼女の皿洗いを一緒に手伝ってしまう事がしばしばある。
 ▼ 14 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/19 20:17:27 ID:GY0DppMg [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
僕の奥様はマフォクシー。彼女が苦手なのは…水に濡れる事だ。

水自体苦手ではないがお風呂に浸るのは大嫌いでいつも彼女の体毛をブラッシングしてあげている。

ブラシを少し水に濡らした程度でマフォクシーの毛皮スカートや幅広い耳毛を丁寧に磨いていく。

「マッフォ〜…」

「気持ちいいかい?」


「マフォ♪」

「そうかそうか〜。よ〜しもう少しするからそこから動かないでね」

「マッフォ〜」

マフォクシーの全身の毛並みがツヤツヤになって見栄えが良くなった。

「マッフォ〜マフォマフォク」
 ▼ 15 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/19 20:58:29 ID:GY0DppMg [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「いえいえどういたしまして」

外に出掛ける際は雨が降ってる時傘を差すだけではなくマフォクシー専用のレインコートを彼女に着させてあげている。

「マフォクシー、買い物に行こうか。雨降ってるけど…」

「マフォ」


「行くんだね。じゃあ合羽着ていこうか。」

「マッフォ〜ン」

近くのマーケットに来るとレインコートを脱がして店の中に入る。

そして買い物が終わった後再びレインコートを着させ、自宅に帰る。

「マッフォ〜マフォマフォ」

「そうだね〜。良い買い物したねマフォクシー」

ここ数日も雨が降っていると彼女は少し元気が無くなる。
 ▼ 16 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/19 21:01:35 ID:GY0DppMg [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ちょっぴり憂鬱な気分になっているみたいなので励ましてあげることにした。

「明日は晴れるそうだよマフォクシー」

「マフォ〜?」

「うんそうだよ。それから晴れたら少し遠い場所に出掛けようよ」

「マフォ…マッフォ〜?」

「勿論マフォクシーが好きな所に連れてってあげるよ」


「マッフォ!!」

どうやら無事に元気を取り戻した…だがしかし次の日は、やはり雨だった。

「マフォ…」

「ごめん…天気予報は晴れだって言ってたんだけど…」

「マフォ!マフォ!」

「わわっ!怒らないで!今度晴れたら必ず行ってあげるから勘弁して!」

「マフォ!!マフォクーシー!!」

元気になったどころか逆に今度は怒りが爆発してしまって不機嫌になってしまった。
 ▼ 17 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/19 22:19:51 ID:GY0DppMg [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
僕の奥様はマフォクシー。彼女の特技は火や物を操る事。

木の杖を片手に持ちその枝の先端から炎を出す事が出来る。

彼女は好戦的でいつも他のポケモンを連れたトレーナーを見るなりすぐさまそっちに向かってポケモンバトルをしたがるのだ。

「マフォ〜!!マフォマフォ!」


「え?あそこにいる人の近くにいるポケモンと戦いたいって?」

「マフォ!」

マフォクシーはやる気満々のようだ。

「やれやれしょうがないなあ…いいよ。じゃあ僕が戦っていいかどうか聞いてくるから」

僕はその男性トレーナーに話しかける。どうやらポケモンバトルしてもオッケーのようだ。

「引き受けてくれてありがとうございます。では僕はこのマフォクシーで戦います」

「そうか、それならこっちは今ここにいる手持ちのスワンナで…勝負だ!」
 ▼ 18 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/19 22:24:44 ID:GY0DppMg [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
僕の嫁のマフォクシーと対する相手トレーナーのスワンナとの一騎打ちだ。

互いに接戦が続く中いよいよ勝負の大詰めとなって来た時の事…。

「マフォクシー!かえんほうしゃ!」

「マフォーー!!」

「スワンナ!みずのはどう!」

「スワンッ!」

マフォクシーの炎がスワンナの水の波動によって消火される。


その残った水の波動の流れの勢いでマフォクシーは全身に水がぶっ掛かってずぶ濡れになってしまった。

「マッ!マッフォ…」

「マフォクシー!大丈夫か!?」

「マッフォ〜マフォ…」
 ▼ 19 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/19 22:50:07 ID:GY0DppMg [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ごめんね!今すぐ拭いてあげるから!」

僕は慌てて持参していたタオルでマフォクシーの体を拭いてあげる。

「ちょっと君!まだバトルの最中だぞ!終わるまでは手の施しをするのはダメだぞ」

「ごめん!マフォクシーは濡れるのは嫌いだから…」

「マフォ…」


「え?マフォクシー…濡れたからもうバトル止めにするって?」

「マフォ〜マフォ」

「わかった。あの〜…申しワケないんですが…バトルを中止させてもらってもいいですか?」

「え〜?君がバトルを申し込んできたというってのに…負けるのが嫌で中断しようとしたんじゃないのか?」

「いえ…そういう訳じゃないんです。」
 ▼ 20 シツブテ@ラティオスナイト 16/09/20 15:56:19 ID:22RXUgs2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>11
確かに・・・そっちのが自然と来るかもな。
それを最初にやって、なぜそうなったのかであの流れを持っていって、それで現在に至る、ってね。


赤い糸テールナー氏の新作・・・上記の件で何かと不安になってきましたね・・・。
前作に関しても此方で色々と修正・変更を加えたくなる位の物も感じてましたし、今作でもそうなる可能性あるかも。
 ▼ 21 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:12:20 ID:b1P54nJY [1/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
僕は必死に説明して勝負は取り消しとなった。

「マッフォ…」

「え?ごめんって?いいんだよ。気にしなくても。」

マフォクシーは何度も僕に謝るがそれでも僕はマフォクシーを責めたりはしなかった。

苦手な事を無理に克服させるなんて可哀相だと思ったからだ。


その後僕は優しくマフォクシーの頭や背中を撫でてあげて家に帰って行った。

「マフォ〜…」

「え?まだ気にしてるのか?そんなの水に流して次頑張ろうよ!ドンマイドンマイ!」

「マフォ」

「うんうん。マフォクシーは腕が良いんだから次はきっと勝てるよ!」
 ▼ 22 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:15:07 ID:b1P54nJY [2/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
僕の奥様はマフォクシー。ある日僕と近くの公園に散歩していた時の出来事。

マフォクシーは向こうの草の茂みがガサガサと音が聞こえてくるのを感知した。

「マッフォ!」

「え?どうしたんだい?」

「マフォ!マッフォ〜!」

「あそこの草むらに何かがあるって?」

「マフォッ!」


僕はその草の茂みに近づいてみる。するとそこには傷ついてまだ幼いポケモンイーブイが痛みに苦しんでその場でぐったりしていた。

「これは…イーブイじゃないか」

「イ…ブイ…」

「どうしたんだろ?あれ?首輪を付けられてるみたいだけど?まさかどこかの飼い主に捨てられたのかな?」

「ブ…イ…」
 ▼ 23 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:17:42 ID:b1P54nJY [3/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「マフォ〜」

マフォクシーは傷ついたイーブイを両手で拾い上げ傷跡を優しく舌で舐めだした。

「まだこんなに小さいのに…こんなにボロボロな姿になって…」

「ブイ〜…」

「マ〜ッフォマフォフォ」

「え?傷の手当をするから家に戻るって?あ…うん、別に構わないけど」

家に帰宅した後マフォクシーはイーブイを寝かせて救急箱を取り出し傷薬をイーブイにサッと吹きかける。


「マ〜フォ、マフォフォフォ」

「ブイ…イブイ…」

「ふう…イーブイの容体は良好になってきてるね。良かった〜、もし助けるのが遅かったら手遅れになってかもしれないね」

「マフォ〜」
 ▼ 24 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:23:33 ID:b1P54nJY [4/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ブブイッ!ブブブイー!」

「マフォ〜マッフォ!」

傷薬が体に沁みるイーブイは痛がってバタバタとのたうち回るがマフォクシーはしっかりとイーブイを自分の懐に抑えつけた。

暫くしてイーブイは大人しくなりゆっくりと目を閉じ、浅い眠りについた。

「マフォクシー、お疲れ様。僕じゃ絶対に傷を治すなんて難しすぎて出来っこないからね〜」

「マフォ!」


「あっ!ごめん、折角イーブイが寝てるのに大声出したら起こしちゃうよね」

イーブイが目を覚ますまでマフォクシーはず〜っとあの子を見守っていた。

まるで自分の子供だと思い込んでいるかのように。

「このイーブイ…まだ小さいのにほらっ、体は尋常じゃない位痩せ細ってしまってる」

「マフォ〜。マッフォッフォ」
 ▼ 25 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:24:58 ID:b1P54nJY [5/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「うん。起きたらたくさんご飯あげてあげないとね」

「マフォマフォ〜」

「ええ!?このイーブイを飼いたいって?捨てられたから代わりに私が面倒を見るって!?」

突然のマフォクシーの発言に僕は何も言葉が出てこなかった。

「マフォマフォ…マッフォマフォ」

「可哀相だからどうしても放っておけないって?う〜ん…どうしよう」


「マッフォ」

「私からのお願い…。そうだね、このイーブイの飼い主が誰だかは知らないから捜すのもキリがないしね。」

「マフォ〜…」

「いいよ。今日からこのイーブイは我が家の家族だ。でもちゃんと世話はマフォクシーがするんだよ?」

「マフォ!」

こうして僕らの新しい家族が増えた。
 ▼ 26 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:28:57 ID:b1P54nJY [6/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
どうやらこのイーブイの性別は女の子のようで好奇心旺盛で見る物すべてに興味を持つ性格な子であった。

「ブイ〜」

「マフッ」

イーブイはすっかりマフォクシーを母親だと認識しているみたい。

「マフォクシー、ちゃんとイーブイを世話してくれてるんだね」

「マッフォマフォ」

「えーっと確かイーブイは進化ポケモンという名が付いているよね」

「マフォ〜?」


「イーブイは色んな方法で進化の分岐が別れているんだよ。だからこの子は後に8種類の中からどれかに進化するって事だよ。」

「マッフォ!マッフォ」

「え?例えばどんなのがいるって?それはポケモンの本を見ないといけないね」
 ▼ 27 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:30:32 ID:b1P54nJY [7/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
僕はポケモンに進化関する書物を持ち出した。

「あったこれこれ!えーっとイーブイの進化後はシャワーズとブースターとサンダースとそれからエーフィにブラッキーに後リーフィアにグレイシアそしてニンフィア…だね」

「マッフォ〜…」

「そうだね、こんなに沢山あるとどれに進化させるか迷っちゃうよねどれにするかはマフォクシーに決めてもらってもいいかな?」


「マッフォ!マフォフォ…マッフォ」

「え?それはマフォクシーじゃなくてイーブイに決めさせるって?」

「ブイブイ〜」

「マフォ」

「まあ自分の好きなものになったらそれでいいけど…じゃあイーブイに決める事にさせようか」

「マフォマフォ〜」

「ブブイ!ブイ〜!」
 ▼ 28 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:31:37 ID:b1P54nJY [8/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「マフォマフォマッフォ」

「え?イーブイはまだこのままでいたいっていうの?」

「マッフォ〜」

「そうだね…もう少し大きくなってからの方がいいよね。ごめんね、無理に進化させるって言ったりしちゃって…」

マフォクシーは別に気にしないでと言ってくれたが僕はなんとなくリーフィアに進化させたかった欲望があった。

数年経つとイーブイは順調に成長し、あれ程酷く痩せ細っていた体型が元の健康が良い状態まで戻っていた。


イーブイは家の中を燥ぎ回り、部屋の彼方此方がイーブイの毛が舞っていた。

「もお〜!イーブイったらまたこんなに毛を散らばして…」

「マフォ〜」

「え〜?それ位許してあげてって?マフォクシーはイーブイの母親になったんだからたまには心を鬼にしてちゃんとイーブイを躾けてあげてよ!」
 ▼ 29 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:34:27 ID:b1P54nJY [9/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「マッフォ…マフォ」

「可愛いからついつい許しちゃうって?でも甘やかしてばかりだと将来ロクな大人にならないんだよ?」

「マッフォ!!!」

「なんでそんなに怒るんだよ…」

「ブイ〜…」

「マフォ〜マフォ」


「やれやれ…しょうがないなあ…」

マフォクシーはどれだけイーブイがヘマをしても彼女は一切キツく叱ったりはしなかった。

それから一週間後、とうとうイーブイは進化する事を決意したのだ。

「ブイブイ!!ブイー!」

「マフォ!マッフォ!マフ!」

「え?急に進化したいって言い出したの?イーブイが?」
 ▼ 30 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:39:35 ID:b1P54nJY [10/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「マフォ〜」

「そうか…でもその前にイーブイを捨てた元飼い主を捜すのが第一の目的じゃないのかな?」

「マフォ!」

「ダメ?でも君が一生懸命イーブイを育てたから離れたくない気持ちは分かるけど…」

「マフォ〜!マフォクシ!」

「仕方ないよ。元々イーブイは僕らが産んだ子じゃないからね」


マフォクシーはどうやら拾ったイーブイを手放したくないと僕に向かって必死に抗議しまくった。

「ブイブイ!ブイー!」

イーブイは早く進化させて!僕に駄々をこねてきた。

「マッフォ〜」
 ▼ 31 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:44:58 ID:b1P54nJY [11/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「はあ〜…わかったよ。イーブイを進化させてあげたいからどれか選んでよ」

「ブイ…」

イーブイは進化の本をジーッと真剣に閲覧していた。

イーブイはニンフィアというポケモンの絵の所に手を差し伸べた。

「これのニンフィアっていうのに進化したいの?」

「ブイッ!」


「マフォ〜。マフォ?」

「どうやって進化させるって?えーとね、まずは好感度を上げてからフェアリータイプの技を覚えさせればいいんだっけ」

「ブイ!」

「これにするんだね?でも一度進化したら元の姿に戻れないけど…それでもニンフィアになるんだね?」

「マッフォ〜マフォマフォ」

「ブイブイ…ブイー!」
 ▼ 32 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/20 23:49:47 ID:b1P54nJY [12/12] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
どうやらイーブイはニンフィアにこだわっているようだった。

こうして迎えた運命の進化の時…僕とマフォクシーはイーブイを静かに見守る。

…イーブイは体が色白く光り、彼女は無事にニンフィアに進化する事が出来たのだ。

「フィア〜」

「おお!ニンフィアに進化した!やったー!」

「マッフォ〜!」

僕とマフォクシーは思わず大喜びで子供のように騒いだ。


「フィア〜フィア」

「これまた可愛いなあ〜…まさに妖精って感じだよね」

「マフォ〜」

「フィア!フィフィア!」

「マッフォ!」

「ニンフィア、お母さんここまで育ててくれてありがとうって言ってるようだね」
 ▼ 33 CSn9vcIqE6 16/09/21 08:22:35 ID:ERU//9oc NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!
 ▼ 34 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 16:23:41 ID:gnoPE.bo [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「マフォ」

イーブイがニンフィアになってから2週間…なんと元飼い主と思われる人物が現れたのだ。

慌てて家の外に出てみるとそこには古ぼけたコートを身に纏っている中年の男性が目の前に来ていた。

「あの〜…突然お宅にお邪魔して申し訳ないんですが…」

「え?あ…はい?えーと…どちら様で?」

「私、以前に公園にイーブイを…イーブイを…置いてきた者なんですが…今どこにいるか捜し回っている者で…」


「イーブイ?それってまさか…首輪が付いていたポケモンの事ですか?」

「そうなんです…」

「あの〜…実は…前に僕がその子を拾って…ニンフィアに進化させたんです」

「ええっ!?」

イーブイを公園に置いてきぼりにした男性はそれはそれは凄く驚いた。

「だとするとあなたが…公園に置いてきたイーブイの飼い主なんですね?」
 ▼ 35 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 16:29:33 ID:gnoPE.bo [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「は…はい。そうです」

「フィア…」

「ええ!?あの…突然ですが…その事を詳しく聞かせて下さい!」

「まあ…いいですけど…実は…」

僕は元飼い主から事情を聴いた。どうやら生活に困っていたらしく、やむを得ずイーブイを公園に捨てたという。

「僕が世話したのではなくこのマフォクシーがイーブイの世話をしてくれました」

「マフォ!」

「そうだったのですか…ではもう既にニンフィアに進化させて今あなた達の家族の一員となっているのですね」


「はい。この子、とっても懐いてるんですよ」

「誠に申し訳ないんですが…そのニンフィアを私に引き渡して欲しいんです!もう今は安定した生活を送れていますので」

「本当ですか!?」

「やはり私独り身ではどうも落ち着かなくて…ですからそのニンフィアを私にお譲り下さい!」
 ▼ 36 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 16:41:19 ID:gnoPE.bo [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
元飼い主は捨てたイーブイが恋しくなって毎日イーブイが頭に過って夜も寝れらない状態になりつつあった。

「イーブイ…じゃなくてニンフィア…もう一度私の所に来てくれないか?」

しかしニンフィアは見向きもせずマフォクシーに縋り寄る。

「ニンフィア!どうして?私の事覚えてないのか?」

「フィア〜!!」

「ニンフィア…怒ってる?」


「きっとマフォクシーを母親だと思ってるからあなたの所に行かないと思うんですが」

マフォクシーから離れずジッと元飼い主を睨んでいるがマフォクシーはニンフィアにそっちに行きなさいと声を掛ける。

「マフォ!マフォフォ!」

「フィア!」

「マフォフォ〜!マフォフォフォ!」
 ▼ 37 イリュー@ハートスイーツ 16/09/22 18:51:49 ID:LpIRCiQ. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 38 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 20:05:06 ID:gnoPE.bo [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マフォクシーはニンフィアにあんたはあの方に育てられた親だからと必死に説得仕出した。

ニンフィアも負けじと抵抗するがマフォクシーはなんとニンフィアに向かってかえんほうしゃを放ってきたのだ。

「フィアー!」

「マフォ!」

「マフフォフォ!」

「フィア〜フィア…」


「マフォクシー!どうして急に火炎放射を?」

「マフォ〜」

「え?ニンフィアを育て親に返す為にやったって?でもさすがにそれはやり過ぎじゃない?」

「マ〜マフォ!!」

「これくらいしないといつまで経っても私に寄って来るって?」
 ▼ 39 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 20:07:01 ID:gnoPE.bo [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「マフォ〜」

「う〜ん…もう少し真面なやり方があるんじゃない?」

マフォクシーはそれからもニンフィアに説得し続ける。

30分後、ようやくニンフィアは諦めた表情を見せてトボトボと元飼い主の所へ歩いて行く。


「ニンフィア!戻って来てくれたんだね!」

「フィア…」

「本当に…ごめんね…もう二度と君を離したりはしないから!また一緒に暮らそう!」

「フィアー!」

どうやらお互いに二人の心が打ち解けたようだ。

「良かった…これもあれも全部マフォクシーのお陰だね」
 ▼ 40 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 20:11:02 ID:gnoPE.bo [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「マフォ〜」

ニンフィアと元飼い主の男性は再び共に人生を歩む事になったのだ。

マフォクシーは離れていく二人を見て少しうるうると目から涙がポロリと出て泣き顔になっていた。

別れは辛いよね、僕も何れかは…マフォクシーと別れる運命があるのかもしれない…。

僕の奥様はマフォクシー。十数年経ったマフォクシーの様子が少し変だ。


時々足が竦んで歩けなくなる事があり、しかも歩く度に痛そうな声を上げてそのばで座り込むことがある。

僕はマフォクシーが随分と年を取っていることを知っていた。

もう体全体がふやけて目も窶れて体も急激に痩せてしまっていた。

僕はマフォクシーを介護していつもの家事は僕が全部こなしている。

「マフォクシー!僕がやるから君は休んでて」

「…マフォ」
 ▼ 41 生道◆vk6BMl.pcI 16/09/22 20:11:15 ID:k5rrc02A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>11
奥様は魔女は名作だよな
 ▼ 42 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 20:19:09 ID:gnoPE.bo [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「いいよいいよ!君はもう年で体が弱くなってきてるから…」

「マフォマフォ…」

そして次の日…マフォクシーはベッドから寝たきりで起き上がれる状態ではなかった。

彼女の衰弱した姿に僕は悲しみが込み上がって来た。

「マフォクシー…立てるかい?」

「…マフォ」


「そう…。僕、君がもう少し長生きできる方法を探し出してくるからね」

「マフォ〜?」

僕はありとあらゆる方法でポケモンの生体について日夜研究に励んだ。

なんとしてでもマフォクシーをもっと長生きさせたい。

しかし虚しくも…そう簡単には長生きさせる秘訣は見つからなかった。
 ▼ 43 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 20:23:46 ID:gnoPE.bo [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そしていよいよ今日がマフォクシーの命日となってしまう日を迎えてしまった。

目を薄っすらを開いたマフォクシーに僕はこう語りかけた。

「マフォクシー…僕と結婚した日を覚えてる?」

「…マフォ〜…」

「あの時…僕はとても幸せだったんだよ?最初はお父さんやお母さんに断固拒否させられたけど僕と君の強い意志で君と結ばれたんだよね」

「…マフォ」


僕とマフォクシー二人の人生を走馬灯のように思い返しながら更に思い出語りが続く。

「…それで…ね…君が捨てられたイーブイ…拾って…さ…一生懸命君の子供みたいに…育ててくれたんだ…よね…」

「マッ…フォ」

話せば話すほど僕の出る涙が溢れ出し、止まらない。

「うっ…僕…ぼ…僕は……君と……愛…しあて…良かった…」

「……」

「マフォ…フォ…フォ」
 ▼ 44 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 20:29:26 ID:gnoPE.bo [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「ゆっくり…休んで…僕…あ…あ…」

「……」

マフォクシーは最後の力を振り絞って震える左手で僕の右手をソッと握って…その手を降ろし目を閉じ…永遠の…眠りについた。

「マフォクシー…」

「……」


「ねぇ……返事…して…し…」

僕が何度呼びかけてもマフォクシーは…声に応える事無く…ただ眠り続けているだけ。

最期の彼女の顔は、少し幸せそうな笑みを浮かべている。

僕は虚ろな目でマフォクシーをずっと…ずっと…見続けていた。

マフォクシーの葬式は遺族だけで行われた。

それから何日か経ったある日、僕はマフォクシーのお墓に立つと彼女がいつも常備していた大切な杖を墓石の前に置く。
 ▼ 45 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 20:33:00 ID:gnoPE.bo [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「マフォクシー、僕…決めたんだ。今度はポケモンじゃなくて真っ当に人間と結婚するって事をね。」

「今まで…一緒にいてくれてありがとう。僕絶対に君と過ごした一生は忘れないよ」

しばらくそこから動かなかったが…もうこの世にいない妻マフォクシーはまだ僕の心の中で生き続けている。


僕の嘗ての奥さまの名前はマフォクシー。

ごく普通のふたりはごく普通に恋をし、ごく普通の結婚をしました。

でもただひとつ違っていたのは 奥様はポケモンだったのです。

【SS】僕の奥様はマフォクシー ―終わり―
 ▼ 46 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 16/09/22 20:34:54 ID:gnoPE.bo [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
以上で僕の奥様はマフォクシーのSSを終了させて頂きます。

見て下さった方、支援して下さった方ありがとうございました!








…後SSとは全く関係ないのですが今日は私の誕生日でございます。
 ▼ 47 フキムシ@コンテストパス 16/09/22 20:39:43 ID:oZw9Qb.w NGネーム登録 NGID登録 報告
>>46

誕生日おめでとうございます。
 ▼ 48 クシーマフォクシー◆ZmNoEZzYKc 16/09/22 20:42:56 ID:AoOXbLE. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>46
乙です


・*・゚゚゚゚・*・゚゚゚゚・*☆・*
┏‥┓   ∧✿∧ 
┃誕├┓ (。・ω・。)
┗┬生├┳━〇━〇━┓
 ┗┬日┃おめでとう┃
  ┗‥.┻‥.━‥..┛
☆。。。。・*・。。。。・*・。。。。☆
 ▼ 49 ◆FdKRymFO22 16/09/22 23:11:29 ID:wsvB7zkg NGネーム登録 NGID登録 報告
支援しようと思ったら終わってた
お疲れさまです
 ▼ 50 バゴーラ@タポルのみ 16/09/23 00:21:59 ID:oniC08mQ NGネーム登録 NGID登録 報告
ニンフィアと元に戻った男もまた主人公とマフォクシーのように結ばれたのだろうか……

乙です
 ▼ 51 イコグマ@ポイントマックス 16/09/23 09:20:07 ID:EHBRIry. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>41
そういやあの文章の元ネタってそれだったっけな。内容見た事ないけど。

>>46
誕生日おめでとうございます。
本編も、まさかああいう悲しい結末が待ってようとは・・・(´・ω・`)
 ▼ 52 CSn9vcIqE6 16/10/04 08:14:27 ID:XunIB93I NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
乙でしたー!
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