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【暑い日SS】お祭に行った話

 ▼ 1 メノクラゲ◆aBzVwREZ7c 17/08/19 08:08:51 ID:0hlaVCxs [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
もう募集は締め切りになっていますが、審査外であれば参加可能と言われたので投下します




今年も、暑い夏がやってきた。
窓から外を見れば、子供たちが水タイプのポケモンたちと戯れている。
懐かしいなぁ、私も子供の時はああやって遊んでたっけな。

私たちはいつの間にか立派な大人になっていて、もう遊ぶ側ではなく遊ぶ子供を見守る側となっていた。
グリーンはまだまだ元気な博士の手伝いをしつつジムリーダー業に専念し、
レッドは今も様々な地方を旅していて、滅多にカントーに帰ってこない。
だが、気ままに図鑑を埋める旅をしているようだ。

冷房の効いた部屋の中で、絵本作家という今の私の仕事をこなしていると、作業台の上のモンスターボールが揺れた。

「フシギバナ。あなたも昔の事、思い出してた?」

昔、レッドとグリーンと共に博士に貰った最初のポケモン、フシギダネ。
二人と同じ時期に旅立ち、フシギソウ、フシギバナへと姿を変えた私の相棒。

フシギバナもまた、思い出に浸っていたようで。
フシギバナの入ったモンスターボールが、ゆらりと、頷くようにまた揺れた。
 ▼ 2 メノクラゲ◆aBzVwREZ7c 17/08/19 08:09:21 ID:0hlaVCxs [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

夕暮れ時。
夕ご飯の買い物の帰り、掲示板の前を通った。
お得な情報やお尋ね者の情報。その情報と一緒に、告知の張り紙が張られていた。

「…ああ。もうそんな時期かぁ」

それは明日、お祭りがあることの告知の張り紙。
子供の時は毎年レッドたちと行ってたなぁ。
今年は、久々に三人で行きたいなぁ…と思ったのは何年目だろう。
毎年レッドは他の地方にいて、グリーンは研究とジムリーダーの仕事で忙しいと断られ。

「今年もダメ元でグリーンだけでも誘ってみようかなー、どうせ断られるのがオチだけど」

そう呟いて、年季の入った自転車を漕ぎ進めた。

そして家に帰ってから気づいた。

プクリンのモンスターボールがない!
 ▼ 3 メノクラゲ◆aBzVwREZ7c 17/08/19 08:09:49 ID:0hlaVCxs [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

「どうしよう、買い物の時に落としちゃったんだよね、探しにいかなくちゃ…!」

自転車のカギを握り、買ったものを冷蔵庫にしまうのも忘れて外へと飛び出した。
勢いよく扉を開けると、そこには驚いた表情の男の人が。
ああ、お客様だ。

「ごめんなさい、今それどころじゃなくって!大事なポケモンのモンスターボール落としてきちゃったの!」

「…いや、あの、まって。そのポケモンって、この子、だよね」

「…へ?」

男の人が差し出したのは、少しくすんだモンスターボール。
そして出てきたプクリンが、私に抱き着いてきた。
すぐに抱き返して、ごめんね、と謝った。

「やっぱり、リーフのプクリンだったんだ」

…あれ?彼はなんで私の名前を?
というか、なんでプクリンが私のポケモンだと気づき私の家に送り届けられたの?

…いや?待って。
赤い帽子。
肩に乗ったピカチュウ。
…まさか。

「あなた、レッド!?」

「…うん」

目の前の男性は、私とグリーンの昔馴染みだった。
 ▼ 4 メノクラゲ◆aBzVwREZ7c 17/08/19 08:10:23 ID:0hlaVCxs [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「いやー、久しぶりね!しばらく見ない間に随分雰囲気変わったじゃない!」

「まあね。この前までグリーンとアローラ地方ってところに行ってて、グリーンが帰った後もしばらく旅してて…」

少しの間、彼のお土産話に耳を傾ける。
二人の行っていたアローラにはジムがまだなくて、代わりに島巡りとキャプテンと島キング、島クイーンによる試練があること。
アローラにはアローラの姿、と呼ばれる本来とは変わった姿のポケモンがいること。

色んな事を、彼から聞いた。

いつの間にか外は真っ暗になっていて、私たちの後ろで遊んでいたプクリンとピカチュウは疲れて寝てしまっていた。
私はプクリンをモンスターボールに戻し、レッドはピカチュウを優しく抱きかかえる。

「そういえば、レッドはピカチュウをモンスターボールに戻さないの?」

「…ピカチュウのモンスターボール、壊れちゃって。新しいのにもう一度入れようとしても拒むんだ」

「それで、さっきもレッドの肩の上にいたのね」

「うん。…じゃあ、そろそろ帰らないと。母さんに元気な顔見せてあげないとだから」

「そうね。ああ、そうだ。明日、お祭りがあるの。久々にみんなで行きましょうよ!」

レッドは私のお誘いにわかった、とだけ返して、自宅に戻っていった。
私は買ったものをレッドと話していたときずっと常温で放置していたことをすっかり忘れていた。
そうだった、買い物帰りだったんだ!
 ▼ 5 メノクラゲ◆aBzVwREZ7c 17/08/19 08:11:13 ID:0hlaVCxs [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
朝になり、私は研究所にやってきた。
そこには予想通り白衣のままソファで寝ているグリーン。

「起きなさーい!!!!!」

「うっせぇな!!!!耳元で叫ぶな!」

「おはようグリーン。目は覚めた?」

「覚めるつーか今から寝るとこなんだよ!ジムも今日は休暇貰って休むって決めてんだ」

「あら、そう。ところでグリーン。今日は何の日か知ってるでしょ?」

祭だろ、とあくび交じりに返答をして、グリーンはまたも眠る体制に入った。

「レッドも帰ってきてることだし久々に三人で行きましょうよ。夕方に。いいでしょ?」

「へーへー、わぁったから…」

確かに今、グリーンは分かったって言った。
分かったって言った!!


私は足取り軽やかに家に戻り、そして気づいた。
これデートのお誘いみたいじゃない!!

昔みたいなピュアな少年少女じゃなくて、もう私たちは立派な大人で、

「あああああ私ってばあああ!!!」

恥じらってるうちに、いつの間にか夕方になってたみたいだ。
ポケギアにグリーンから連絡が来て、もう会場についている、と。
時計を見るともう約束の時間で、私は急いで会場へと向かった。


「ごめん、おまたせ!」

「ったく、誘ってきた方が遅れるってどういうことだよ」

「ははは、ごめんごめん。さ、いこっか」

「うん。いこう」
 ▼ 6 メノクラゲ◆aBzVwREZ7c 17/08/19 08:11:47 ID:0hlaVCxs [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「じゃああんときか、ピカチュウのモンスターボール壊れたの」

「うん。多分その時」

「壊れちゃったのってアローラに行ってたときだったのね」

喋りながら人ごみの中を歩き、屋台の食べ物や遊びを楽しむ。
またこうして、昔みたいに三人で行動してるのが夢みたい…というのは大げさかな。
でも、今となってはまたとない機会になるのかも。
なら、この時をめいっぱい楽しもう。

空に打ちあがった打ち上げ花火が、その思いを強くさせた。
 ▼ 7 シェード@ネストボール 17/08/19 08:12:07 ID:1Q/HKL5A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
疎遠
 ▼ 8 メノクラゲ◆aBzVwREZ7c 17/08/19 08:13:15 ID:0hlaVCxs [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
これで投下は終わりです。
恐ろしいほど短かった…
書き貯めてた時はもう少し長くなるとは思ってたけど10レスいかないって参加したSSの中でも一番短いんじゃないかとおもいました。
このページは検索エンジン向けの機能制限版の旧ページです。
下URLから閲覧下さい。
https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=657101
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