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ルカリオ「……今までありがとう」ミミロップ「こちらこそ」

 ▼ 1 リムガン@きいろのバンダナ 18/06/01 22:04:59 ID:2k1QlQLE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
蒼黒く澄み渡った夜空に浮かぶ月が煌々と光を放ち、辺り一面を青い光の底に沈ませていた。

そこに佇む二匹のポケモン。

淡く優しい光に照らされて木々が眠りへと誘われる中、彼らはお互いが向ける強い視線をそれぞれ真摯に受け止め、気を張り詰めさせている。

風も、森も、空も、彼らの事を認め察しているのだろうか、物音一つ立てる事無く静かにそこで二匹の事を見守っているようだ。

普段は周辺で日々を過ごしているであろう者達の姿は見当たらない。また、新たにこの場へ立ち入って静謐を乱そうとする者も現れない。

森閑と静まり返ったこの舞台で、ただ彼らだけが存在を赦されていた。

ルカリオ「……悪く、思わないでね」

ミミロップ「うん」

やがて彼は凛とした声を以って、四隣の寂寞を破った。そして目を閉じ僅かに腰を落としつつ、その身に纏わせている空気を更に色濃くしていく。

再び訪れる無音。しかしその次の瞬間には、彼の踏み鳴らした跫音が、周囲の木々に木霊して大気に満ちる。

強い、とても強い、足音だった。
 ▼ 812 ラベベ@ナゾのみ 18/12/31 00:19:41 ID:L3hcfcpk [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「つまりそれは……」

ポケモンにしかできない殺害方法であったり、超常現象的な何かが原因となったりしているわけではない、ということだろうか。それを尋ねるより先に、ゾロアークはこれでお仕舞いとばかりに右手を前に出し、左右にスライドさせた。

ゾロアーク「あたしからはそれだけ。じゃ、一応あんたの言う事呑んであげるから、さっさと解決するなりしてここを出て頂戴ね」

ゾロアークは一瞬だけ厳しい視線をルカリオに向け、再び不気味な笑みを浮かべて踵を返す。そしてルカリオの言葉も待たずに歩き出し、やがて書架の暗闇に消えていった。

追いかけても、きっと彼女を見つけることさえできないだろう。もしかしたら、さっきの彼女の姿さえ幻想だったのかもしれない。

ルカリオ「……で、俺はどうしたら」

声「あ、ルカリオ!」

と、突然後ろから声をかけられる。

振り向けば、そこには世界一大切な者の姿。

ルカリオ「ミミロップちゃん」

ミミロップ「もう、急に消えちゃうからどうしたのかと思ったわよ!」

両手を腰にあて、怒りをあらわにするミミロップ。ぷっくりと頬を膨らませる様子も可愛らしい。

ルカリオ「ごめんごめん。俺は大丈夫だから」

ミミロップ「ならいいけど……」

ルカリオはミミロップを抱き寄せ、優しく抱きしめる。

ああ、これだ。この感触、匂い、ぬくもり、どれをとっても自分が愛してやまない存在に間違いない。ルカリオはそれを確信し、抱きしめる手に力を込めた。
 ▼ 813 ノノクス@しろいハーブ 18/12/31 00:20:01 ID:L3hcfcpk [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告




ルカリオ「……というわけらしい」

そのままずっと抱き合っていたいのも山々だが、状況を解決する事が先決、名残を惜しみながらもルカリオはミミロップから手を離し、ゾロアークに会った事を話した。

現時点ではここを出る事が最優先……ではあるのだが、彼女に隠し事をしたくないという一心で、ルカリオはゾロアークが組織の一員である可能性や、もしかしたらミミロップやアブソルを酷い目に遭わせたポケモンかもしれない事も話した。

それを聞いて、最初は驚きと怒りに目を見開いていたミミロップだが、さすがもう以前の彼女ではない、すぐに落ち着きを取り戻し短く息を吐いて気持ちを切り替えた。

色々と思う所はあるだろうが、今優先すべきは彼女に対する憎しみを募らせることではない。ミミロップは長い耳をかき上げた。

ミミロップ「てことは、そのゴーストを探し出して事件の推理を聞かせてあげたらいいのね」

ルカリオ「たぶん。正解を言わないと出られないのか推理だけでも大丈夫なのかはわからないけど、とにかくゴーストに会って話をしないとね」

ミミロップ「でも聞いた感じじゃ、ゴーストに会う前に事件について調べておく必要がありそうだけど」

ルカリオ「まぁ……そうするより仕方ないか」

人間達の間で起きた事件についてポケモンが思案をめぐらせるというのもおかしな話ではある。本来であれば関わる事を遠慮したい案件ではあるが、状況が状況だ、仕方が無い。

ミミロップ「サーナイトさんいたらなぁ」

ルカリオ「俺たちじゃちょっと頭脳が足りないかもね……」

何とかやってみようと決めたはいいものの、彼らは頭より身体を使う方が得意。本当に推理らしい推理を思いつくかさえ怪しいものだ。

ルカリオ「あ」

ミミロップ「どうしたの?」

ルカリオ「手記が……」

また何かの条件を満たしたのだろう、ルカリオの持つ手記に新たな一文が追加されていた。
 ▼ 814 ニスズメ@ほしのかけら 18/12/31 00:20:25 ID:L3hcfcpk [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

『おかしい、ありえない。この部屋は外側からしか鍵がかけられず、中から扉を空ける事は不可能。つまり、ここから出ていけるわけがない。だが、この部屋の鍵は事件の起きた部屋で見つかった。まるで意味がわからない』


ルカリオ「ふむ」

ミミロップ「意味がわからないのは私達だっての」

どうやらこの部屋でも何かが起きたようだが、新たに浮かび上がってきた文字からそれを読み取ることは難しそうだった。

ルカリオ「で、次はどこへ……」

バタン!

ルカミミ「!」

狙いすましたように、物音が聞こえてくる。どこかのドアが強く閉まったような音だ。

ルカリオ「うまい具合に案内されてるって感じだね」

ミミロップ「これ、ゾロアークがやってるの? 私達にさっさと出てって欲しいならこういう面倒なことしなきゃいいのに」

ルカリオ「ほんとにね」

それでもやはり幾らかは迷い込んだポケモンの動きを見て楽しみたいのだろうか、そう簡単にゴーストの所へたどり着かせてはもらえないようだ。

ルカリオ「今の音は、どっち?」

ミミロップ「今の私達から見て丁度三時の方向ね」

ルカリオ「奥の部屋か」

部屋のドアを開け、三時の方を見る。正確に言えば右側には壁しかないわけだが、その向こうは広い部屋か廊下にでもなっているのだろう。とりあえず、ここから音源は見えそうにない。

ルカリオ「……でも、何が起きるかわからないからね。あのゾロアーク、すごく気まぐれっぽかったから」

ミミロップ「好きじゃないタイプだわ。って、聞かれてるかしら?」

ルカリオ「あはは、どうだろうね」

聞かれていないのか、聞かれていても流してくれているのか、彼女の言葉に状況が変化する様子はなかった。
 ▼ 815 リル@ロメのみ 18/12/31 00:20:58 ID:L3hcfcpk [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告



部屋を出て音のする方に向かえば、大きなドアに辿り着く。そのドアを押し開けて中へ入ると、広い廊下と垂直に交わった。

廊下はそれなりの長さを誇っているが見通しは良く一直線であるため、端から端まで動かずとも見渡せる。丁度正面に一つ部屋があり、これを中央に、左右に二つずつ部屋が見える。部屋の位置まで完全なシンメトリー、この光景にはどこか不気味なものさえ感じてしまう。

ルカリオ「どの部屋かな?」

ミミロップ「音がしたのは一番右の部屋だと思うわ」

ミミロップが言うのだから間違いないだろう。ルカリオはミミロップの手をぎゅっと握り、少し先導するように歩き出す。

正面の部屋、その隣の部屋と通り過ぎて行く。どちらの部屋もドアが閉まっていて中の様子を見る事はできなかった。

そして、何も起きないまま一番奥の部屋の前に立つ。

ルカリオ「このドアが閉まったのか」

ミミロップ「実際に閉まったかはわからないけどね」

それでも物音がしたのはこの場所だ。誘導されているのだとしたら、次の目的地はここで間違いないだろう。

ルカリオ「……あけるよ?」

ミミロップ「うん……」

そっとドアに触れる。事件当時を再現しているのだろうか、相変わらず豪華絢爛な周囲とは異なり、この部屋のドアは錆びてぼろぼろだった。

ルカリオ「……開いたな」

ミミロップ「鍵とかかかってなかったわね……」

ぎぎぎと軋む音が想像以上に大きく響く。それに二匹は驚きこそしなかったが、思わずぐっと身構えた。

ミミロップ「……真っ暗ね」

ルカリオ「また暗いのか……やだなぁ」

ドアを開けた分廊下の明かりが室内を照らすのみで、どんな部屋なのか何が置いてあるのかまるでわからない。
 ▼ 816 ガラティアス@モンスターボール 18/12/31 00:21:35 ID:L3hcfcpk [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオは波動で探りを入れてみるも、特に気になるものは感じない。ミミロップも耳を立てて物音に集中するが、何の音も聞こえず静かなものだ。

ミミロップ「あれ、それ光ってない?」

ルカリオ「え、ほんとだ」

それというのは、ルカリオの持つ手記のこと。もしかして内容が更新されているのかもしれない、少しの期待を胸に、ルカリオは手記を開いた。


『部屋の中で彼女に待機してもらい、部屋の前で俺はゴーストと警備をした。窓には鍵をかけてもらい、このドアは二重ロック。ゴーストには黒い眼差しを応用してもらい、ゴーストタイプでも部屋の中に入れないように仕掛けをしてもらった。だが、彼女は殺されてしまった。犯人は誰も侵入などできるはずも無い部屋に入り、彼女を殺し、忽然と姿を消してしまった。この洋館では、本当にありえない現象が起きるというのか……』


ルカリオ「なんか核心みたいなのきたけど」

ミミロップ「でも、文面からしてゴーストの主が殺されたわけじゃないみたいね。むしろ、誰かを守ってた?」

ルカリオ「そうっぽいね。てことは、ここでの話はあんまり関係ないのかな?」

ミミロップ「でも、こうして幻覚を見せられてるって事は、これも解かなきゃいけないんじゃないの?」

ルカリオ「まじかよ」

おそらくは、ここで起きたらしい事件の真相がゴーストの主の死の真相に絡んでくるのだろう。主を死なせた人物とここで起きた事件の犯人は、同じなのかもしれない。

ルカリオ「これ以上は何も書かれてない」

ミミロップ「部屋の中を見てみるしかないか……」

二匹して、視線を室内に戻す。

ミミロップ「あ」

するとその瞬間、部屋の中がぱっと明るくなった。

ルカリオ「なーんか、遊ばれてるなぁ」

最初は不気味な状況に恐怖さえ感じていたルカリオだが、ゾロアークの仕業とわかってしまえばなんということはない、次々起きる怪奇現象にただただ苛立ちが募るばかりである。
 ▼ 817 プリン@おこづかいポン 19/01/03 22:52:51 ID:l0A2Gi2w NGネーム登録 NGID登録 報告
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 ▼ 818 ーマルド@ぎんのはっぱ 19/01/22 03:07:58 ID:092AMjsE NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 819 ガルガン@エスパーZ 19/02/01 22:20:37 ID:jT0M9Uiw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 820 ードラ@あかいバンダナ 19/02/08 18:35:42 ID:UGMsbXbI [1/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ミミロップ「入る?」

ルカリオ「まぁ……そうしないと話が進まないんだろうな」

入った途端ドアが閉まってまた閉じ込められる、なんて事も考えられる。さっさと出て行けと言う割にきっちりしかけ染みたことを順々に起こしているのだ、きっとそれくらい当たり前のようにしてくるだろう。考えの読めない相手に、二匹は辟易とするばかりだ。

ミミロップ「またドア見張る?」

ルカリオ「ううん、一緒に行こう。何かあるとしたら、どうせさっきみたいに強制的に連れられる」

ミミロップ「もう同じことか」

言うが早いかドアを開けきり、明るくなった室内へ。

部屋の中は、事件当時を再現しているのか、書斎のような部屋と同じく内装がぼろぼろだった。壁紙ははげ物は散乱し床は塵や埃にまみれ、酷い有様である。事件が起きた当時でさえ、この洋館が無人となってから数年が経過しているのだ、仕方が無い事ではあるのだが。

ただ、その当時は誰かがここを使っていたのだろう、部屋の中央は比較的ゴミが少なく、物を動かした跡も見える。

ルカリオ「手記の内容から考えれば、ここで誰かが被害に遭ったんだよね」

ミミロップ「入れないはずの部屋に侵入した犯人に殺された、ってやつね」

ルカリオ「入る事も出る事も不可能な状況、か……」

ざっと部屋の中を見回してみる。ぼろぼろの内装が見えるだけで、特に変わった点は見当たらない。

ミミロップ「えっと、窓は鍵かかってるのよね。で、このドアにも二重ロックがしてあって、ドアの前にはゴーストの主がいたと」

ルカリオ「そのゴーストがポケモンさえ部屋に入れないように術を施してたらしいから、完全に密室だね」

ミミロップ「で、部屋の中でかくまわれてた? よくわかんないけど、その人は何故かやられちゃったと……何か感じたりしない? 残留思念的な」

ルカリオ「やってみるけど、ここ自体が幻想の中だしなぁ。実際にその場に立ってればまだわかったかもだけど」

たぶん無理だろうと思いつつも、目を閉じ神経を集中させ波動で周囲を探ってみる。が、やはり何も得られないようで、ルカリオは目を開くなり肩をすくめてみせた。
 ▼ 821 ラーチ@きょかしょう 19/02/08 18:36:15 ID:UGMsbXbI [2/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ルカリオ「カラクリもなさそうだし、誰かが隠れられる場所もないか……うーん、状況はわかったけど、それでどうしたらいいんだ」

ミミロップ「確認できたらもう次でいいんじゃないの? これ以上何もないでしょ。手記は?」

ルカリオ「ん、追記があるかも」

手記を開く。予想通り、そこには新たな文がいつの間にやらつづられていた。


『同時に起きた書斎での殺人。書斎には鍵がかけられており、その鍵はこの部屋から見つかった。つまり、書斎に出入りするには、密室となったこの部屋から鍵を持ち出し、再びここへ戻さなくてはならない。そんなことできるわけがない。テレポートの応用ならできるのだろうか、しかしポケモンの気配は一切しなかった。技を使った跡も見られなかった』


ミミロップ「さっきの、あの変な部屋でも何かあったのね。でも、同時に起きたうえに部屋の鍵がこの部屋にあったのか……」

ルカリオ「鍵を使って開閉するのに同時って、無理じゃない? 多少のズレはあるのかな」

ミミロップ「ぜーんぜんわかんないわ」

当時どのような状況だったのか、手記に書かれている事がどの程度正確なのか、何一つわからない。ただわかるのは、この部屋でも書斎でも密室殺人が起きていて、いわゆる不可能犯罪であるらしいことだけ。

カツーン

ルカリオ「……また音か」

ミミロップ「今度はあっち……中央の部屋かしら」

部屋から顔を出し、廊下の向こうを指差すミミロップ。同じようにルカリオも廊下を覗き込み、前に突き出されたミミロップの指を手ごと握って、来た時と同じように廊下を歩き始めた。

今度は廊下の各所にも視線をやり、何か不審な点がないか探してみる。無論、何が不審で何がそうでないか、彼らにわかるとは限らないのだが。
 ▼ 822 ォレトス@ソクノのみ 19/02/08 18:36:36 ID:UGMsbXbI [3/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
廊下中央、ちょうどこの廊下へ入ってきたドアの真正面の部屋から物音が聞こえてきたらしい。その部屋を前に、二匹は顔を見合わせる。

ルカリオ「あけるよ」

ミミロップ「うん」

ドアに手を沿え、力を込める。

ドアはやはり軋む音を響かせ、ゆっくりとその身を部屋の中へと滑り込ませていった。

ミミロップ「今度は最初から明るいわ」

ルカリオ「ここでは事件とか起きなかったのかな?」

そこは、どうやら寝室のようだった。これまたシンメトリーのように、部屋の左右に窓や本棚、ベッドなどが置かれている。違っているものといえば、ゴミ箱が一つしかないことくらいだ。

そして、この部屋も同様にぼろぼろだった。どうしてエントランスや廊下は煌びやかなのに、部屋の中だけは風化しているのか……ゴーストが何を訴えたいかが、いまいち把握できない。

ミミロップ「手記は?」

ルカリオ「ん……なんか、やばそうな感じだ」

そこに浮かび上がった文字を見て、ルカリオは眉をひそめる。


『終わりだ、全てが終わりだ。主人は殺されてしまった。何者かに。この洋館で起きた、事件の犯人に。でも、ありえない。だって誰も残ってない。みんなみんな、殺されてしまった。じゃあ誰が主人を殺したんだ? 誰か知ってるなら教えてくれ。誰でもいい、俺に何が起きたのか、真相を教えてくれ……』


ミミロップ「真っ赤な字……これ、ゴーストかな?」

ルカリオ「たぶんね。おそらく、主人が死んでしまって、残された彼が最後だけ書き記したんじゃないかな」

血を思わせるような、真っ赤な字。ゴーストが何でこれを書いたかはわからないが、この文字から彼の悲痛さがよくよくうかがい知れる。
 ▼ 823 ナップ@ウッディメール 19/02/08 18:36:54 ID:UGMsbXbI [4/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
声「……君達が、事件の真相を解いてくれるのかい?」

ルカリオ「!?」

ミミロップ「きゃっ」

急に後ろから声がした。

慌てて飛び退き振り向けば、いつの間にそこにいたのか、ゴーストがぽつんと浮いていた。彼が手記に出てきた、そして最後の文章を書き連ねたゴーストなのだろうか。

ルカリオ「……お前が知りたがってるのは、真犯人か?」

ゴースト「おぉ、その手記、読んでくれたんだね。よかった、よかった」

ミミロップ「読んだも何も、強制的にそうするようになってたみたいなもんだけどね」

おそるおそるゴーストの出方を窺うルカリオに対し、ミミロップはやれやれといった風に両手を挙げている。何が起きてもこの感じ、彼女の肝っ玉には感心すら覚える。

ゴースト「それなら、教えてくれ。誰が主人を殺したんだ……」

ルカリオ「まぁ待て。俺たちは確かに手記に書かれている文字を見たが、正直何がなんだかわからない。説明できる事があれば、教えてくれないか」

ゴースト「……そうかい」

ルカリオ「頼む。協力したいのは山々なんだが、情報が少なすぎる」

ゴースト「……仕方ないな」

ルカリオの言葉にゴーストは一瞬途轍もなく怖ろしい顔をしたように見えたが、彼が納得して話を始めてくれる頃にはそれは見る影もなかった。

ゴースト「俺と俺の主人は、ハクタイシティの警察署で働いてたんだ。っても俺たちは窓際刑事みたいなもんで、捜査はいつも主人とその先輩としかしなかったけどな。それで、ある日から俺たちは、この洋館で起きた事件について調べることになったんだ」
 ▼ 824 ガスピアー@かえんだま 19/02/08 18:38:32 ID:UGMsbXbI [5/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告


そもそも事の発端は、ハクタイシティ郊外で起きた事故にあった。

当時珍しく出動を要請された俺の主人は、世話になってる先輩刑事と共に現場へ急行。現場は森のすぐ近くで、辺りは日中でも人気(ひとけ)が全く無い場所だった。

近くには木に衝突し、正面がボコボコになった車があった。どうも、運転を誤って木にぶつかり、その衝撃で外へ放り出されてしまったらしい。ただ、衝突した時点で即死だった。

その事件はそれらしい何かが見つかったわけでもなかったから、事故として処理されたんだ。一応関係者を洗い出して事情聴取もしたんだけど、事件性が薄いからか誰も彼もすぐに解放されたんだよ。

それからも何かが起きるわけでもなく、その事件はそれで終了。捜査もほとんどされないままに、すっかり過去の事件となってしまった。

だけど……ある日のことだった。

その事故について、ある情報が寄せられた。それは、あれは事故ではなく殺人だったというものだった。

とはいえ、事故発生当時はうちの主人はじめ警察達がきっちり捜査した。車に細工された形跡はなかったし、被害者が例えば睡眠薬を飲まされていたような事もなかった。曖昧な捜査をしたせいじゃなくて、きちんと捜査がされたうえで事件性は薄いと判断されたんだ。

ただ、その情報には気がかりな事が記載されていた。それは、誰もが首を傾げるような、この事故と何の関連性があるかわからないような、そんな内容だった。

『一週間後、森の洋館で真実が暴露される。この情報は関係者に送られている。真実が知りたければ、またはそれを止めたければ、現地へ赴くべし』

勿論、警察はこんな情報鵜呑みにしない。ただ、うちの主人とその上司は念のためにということで、洋館へ向かうことになった。

そして、事件は起きてしまった。
 ▼ 825 ミロル@サイコシード 19/02/09 17:35:04 ID:tABc37Qg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 826 獣先輩の後輩のデデンネ 19/02/10 02:18:41 ID:g5gARlLM [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援するしかない
 ▼ 827 獣先輩の後輩のデデンネ 19/02/10 14:59:24 ID:g5gARlLM [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
というか、作者が今まで書いたssのurl教えてくれ、誰でもいいから
 ▼ 828 サルミ◆tgqAAlSPpw 19/02/17 01:43:07 ID:RYu6GSD6 [1/8] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
>>827
ご興味くださりありがとうございます。
宣伝するのも忍びないので、僭越ながら数点ほどだけ。

ゼクロム「月が綺麗だな」レシラム「…………」
https://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=811768&l=1-

ミミロップ「安価でエッチのマンネリ化を解消したい」
https://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=812371&l=1-

不思議な仮面舞踏会
https://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=824351&l=1-

あとはツイッターに纏めているので、もしよかったらそちらを覗いてくださるとありがたいです。
 ▼ 829 ワンテ@サンのみ 19/02/17 01:43:52 ID:RYu6GSD6 [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
俺たちが洋館に来たとき、既に関係者たちはそこに集まっていた。

被害者の友人であったエリートトレーナーの男、被害者とネットで知り合ったというオカルトマニアの女、雑誌記者をしているという男、全く別な理由でここへ来たというガールスカウト、このときはいなかったんだけど後で洋館に来た謎のジェントルマン。そしてもしものためにジョーイさんを一人連れてきて、主人と上司も合わせて計8人の人間がこの洋館に集まった。

このうちエリートトレーナーとオカルトマニアについては事故当時も事情聴取を行ってたから顔見知りだったけど、記者はどこで話を聞きつけたのか、何故か最初から集合してた。ジェントルマンは道に迷ったらしく、その日の夜に洋館を訪れたんだ。ガールスカウトについては最後まで理由がよくわからなかったけど、なんか探し物をしてるとか言ってた。

集められた総勢は何かが起きる事を警戒するも、いつまでたっても何も起きないし誰も来ない。悪戯にしては事情を知りすぎているということで確実に何かはあるんだろうという話になったけど、日が暮れても夜を迎えても、洋館で何かが起きることはなかった。

自分の目的がなかなか達せられないのかガールスカウトは洋館を離れなかったし、そうこうしているうちにジェントルマンが洋館を訪ねてきた。それでも、洋館で何かが起きる気配は一切しなかった。

ただ、俺の目から見ても、エリートトレーナーとオカルトマニアは怪しかった。事件は事故として処理されているにも関わらず彼らはここに集まり、悪戯だという可能性を排除してここに残り続けている。彼らを疑うわけではないが警察も知らない事情を知っているようだったから、主人と上司は事件について知ってる事をお互い話そうと提案した。

状況が状況だからか、彼らは当時話さなかった事情を説明してくれた。どうしてあの時言わなかったんだと問い詰める事もできたけど、この時はそれよりも状況をどうにかする方を優先させたくて、主人たちはただ彼らの話を静かに聞いた。

しかしわかったのは、事情聴取当時聞いていたよりも彼らは事故被害者と深い関係にあったという話ばかりで、事件に結びつきそうな何かは全く無かった。勿論、彼らがもし事件に深く関わっていた場合それを隠している、という可能性はあったけど。

その中でひとつ、気になる話があった。それは、事故被害者がこの洋館に関係していたらしいというもの。この話は記者の男が主人達の話に横槍を入れる形でされたものだったけど、非常に興味深い内容だったから一旦事情聴取を取りやめて、皆でそいつの話を聞くことにしたんだ。
 ▼ 830 ルメタル@ヒコウZ 19/02/17 01:44:07 ID:RYu6GSD6 [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
事故被害者はそもそも、善人ではなかった。いわゆる「お宝」を求めて各地を点々とする、いわばトレジャーハンター。しかしその実態は、目的のものを手に入れるためには盗みも厭わない、非道な心の持ち主だったらしい。

その彼はこの森の洋館に目をつけ、暫くの間ハクタイシティに滞在していた。ハクタイシティには『この洋館ではその昔事件が起きたため今では無人となっている』という誰もが知っている話が存在する。これについては様々な憶測や噂が飛び交っているが、中には「洋館のどこかに財宝が眠っている」などという、いかにも彼が飛びつきそうな案件も噂されていた。

記者の男が言うには、彼はその手がかりかもしくは現物を見つけたのではないか、とのこと。そして、もし彼が死ぬこととなってしまった事件が事故ではなく殺人だとするのなら、動機はこの案件に深い関わりがあるのではないか。そう彼は推理した。

いかにもそれらしい話。というか、主人含めここに来た面々を集めたのは記者の彼ではないのかとさえ思えた。どこから今日この日ここへ集まるという話を聞きつけたのかと尋ねると、彼は不気味な笑みを浮かべ、「そいつぁ教えられませんなぁ、いくら警察と言えども、俺にも守秘義務ってモンがある」と情報の出所を秘匿した。

話はそこで終わり、再び沈黙の時間が訪れた。どうしたものかと考えていた主人達だったけど……ついに、それが起きてしまったんだ。

主人たちは全員洋館で一番広い食堂に集まってたんだけど、気がつけば数人がその部屋から姿を消していた。エリートトレーナー、オカルトマニア、そしてガールスカウト。この三人は知らない間に食堂を抜け出し、どこかへ行っているようだった。

何が起きるかわからないのにと苛立ちを隠さずにため息を吐く上司の後に続き、ジョーイさんを食堂に残し、主人は彼らを探すことにした。

そして、主人たちは発見した。

二階の廊下、その右側の隅で、エリートトレーナーが無残な姿で殺害されているのを。
 ▼ 831 ルガー@しずくプレート 19/02/17 01:44:31 ID:RYu6GSD6 [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
状況に困惑していると、すぐ近くの部屋からオカルトマニアが出てきた。二人の視線が彼女に集中し、それに気づいた彼女は慌てた素振りを見せる。その様子から主人たちは彼女がエリートトレーナーを殺害したのだと思い、彼女の身柄を確保しに向かう。だが……

結論から言えば、オカルトマニアは彼を殺した犯人ではなさそうだった。主人達に詰め寄られても抵抗一つせず、その後の会話で初めて、すぐ近くでエリートトレーナーが殺害されていることを知って叫び声を上げた。

過呼吸を起こしそうになる彼女をなんとかなだめ、状況を確認する。彼女は、エリートトレーナーと共に辺りの散策を行っていた。彼女は霊的な何かを求めて、エリートトレーナーは記者が言っていた財宝を探すため、彼女たちはそれぞれ別々に部屋を探ることにして、途中から別行動を取ったという。

簡潔に彼女の話から状況を整理すると、二人は散策を行うため食堂を抜け出し、二階の部屋を探るべく別々に行動していた。そして彼女がこの部屋に入っている間に、この部屋の前で、彼は殺されてしまった。彼女は部屋から出るまで、主人達に問い詰められるまで、彼が殺されていることに気がつかなかった。

物音も無く静かな夜。この場で殺害されたのなら、何らかの音や彼の声をオカルトマニアが聞かないはずがない。だが、彼の殺され方はいわゆる猟奇的なもので、辺りには彼の血肉が飛び散っていた。こんな彼を運ぼうものなら、廊下中に血の跡がついていてもおかしくないのだが、どこにもそんな跡は見当たらない。

こうなると彼女が彼を殺害したと考えるのが妥当だが、彼女の反応はとても演技には見えなかった。それは、俺から見ても本当にそう思った。

仮に彼女が犯人ではないとすれば、食堂にいた面々はともかく、ガールスカウトが怪しいと思うのが自然だ。オカルトマニアを除けば、現時点でガールスカウトの所在だけが確認できずアリバイを立証できない。

そんな主人達の考えを裏付けるかのように、ガールスカウトはそれから姿を現さなくなった。オカルトマニアを連れ食堂へ戻り、全員に事情を説明する。誰もが主人達の話に驚き、恐怖した。

すぐにここを出たいのは山々だが、時刻は深夜に差し掛かっている。ハクタイの森、それもこの洋館付近は視界がとても悪く、方向感覚も狂いやすい。町が近くにあることは確かなのだが、今外に出れば真っ暗な森を彷徨うことになるのは火を見るより明らかだった。

少なくとも、この洋館にはエリートトレーナーを殺した犯人がいる。その人物と共に、もしかして殺されるかもしれないという恐怖を抱きながら朝を待つか、死を覚悟しつつ夜の森を彷徨うか、彼らは選択を迫られた。

数分の話し合いの末、結論が出る。ほぼ満場一致で、ここで朝を待つ、という答えだった。
 ▼ 832 リキテル@ぎんのおうかん 19/02/17 01:44:50 ID:RYu6GSD6 [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
たいがい、こういう状況下では「一つの部屋に集まり、そこを動かない」という取り決めがなされるも、ほとんどの場合は誰かが外に出てしまうか、停電が起きるなどして外に出ざるを得なくなってしまう。

主人達の場合も例外に漏れず、しばらくは食堂で誰も一歩も外へ出る事無く過ごしていたのだが、夜中の2時を迎える頃にはオカルトマニアを別な部屋へ移す事になった。

彼女は食堂に戻ってからずっと何かに怯えた様子で身体を縮こまらせていた。何事かと尋ねると、彼女は何度も話すのを躊躇いつつ、事情を説明してくれた。

彼女が部屋を散策しているとき、彼女宛の手紙を見つけたらしい。そこには彼女が犯した罪が書き連ねられ、「次はお前だ」と脅しをかけられていた。どうして彼女がこんなものを真に受けるのか、それは彼女の犯した罪というのが、例の事故についてだったからだった。事故ではなく殺人、彼女はその犯人だった。

エリートトレーナーの死を受け、このままでは殺されてしまうと思った彼女は主人達に助けを求める。全員が一緒にいるこの場では何かの拍子に殺されてしまうかもしれないと泣き出したため、彼女一人を別な部屋で隔離することにした。

この洋館で、その当時でも鍵が鍵として機能する部屋は二つしかなかった。二階の右奥の部屋と、エントランスから右側の階段をのぼってすぐの書斎。ただ、書斎は既に鍵がかけられていて入れなかったため、オカルトマニアには二階廊下右奥の部屋で待機してもらうことにした。その部屋の前で見張りを行ったのが、主人と俺だ。

上司は食堂に戻り他の全員を見張ることになり、部屋にはオカルトマニアが一人、その部屋の前には俺と主人だけとなった。無論、部屋の中に誰かがいないか念入りに確認したし、隠し通路等存在しない事も確かめた。部屋の窓は鍵をかけ、ドアは二重でロックし完全な密室にした。それでもと念には念を入れ、俺は黒い眼差しを応用して、この部屋に出入りする者がいればすぐにわかる仕掛けを施した。

この状態であれば、オカルトマニアに手は出せない。物理的に、この部屋へ入る事は不可能だ。仮にゴーストタイプのポケモンが進入しても俺がすぐに反応できる。俺はバトルはそう強くないけど、こういう能力には人一倍長けている。たとえ伝説のポケモンがその身を忍ばせたとしても、俺なら気づく自信がある。

万全の体制。一応オカルトマニアにも疑いの目は向けているので、彼女が急に出てきて襲ってくる可能性もきちんと考慮してある。誰かに襲われたとしても応戦するくらいの心得は当然あるし、上司が食堂で他の面々を見張ってくれている今なら、彼女以外に襲ってくると考えられるのはガールスカウトか外部犯しかいない。余程の事が無い限り、襲われて負けるようなことはないだろう。

この状況下なら、無事に朝を迎えられる。そう、俺は確信していた。

だけど……
 ▼ 833 ンホロウ@きんのいれば 19/02/17 01:45:10 ID:RYu6GSD6 [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
突然、オカルトマニアの声がした。

「なんなの、あなた……どこから入ってきたの!?」と、叫んでいた。

驚いて部屋の方を見る主人と俺。だって、そんなはずはない。これだけ厳重な態勢を整えたにも関わらず、中に誰かが侵入できるはずなどない。

ドアを叩いて彼女を呼ぶも、彼女は反応しない。それどころか、目の前にいるであろう何者かに対して怯えた様子で言葉を続けている。ドアを開けようとするも、開かない。鍵をかけているのだから当然だ。

そして彼女が「嘘でしょ、待って、お願いだから、まっ……」と何かを懇願した直後……

パァン!

乾いた銃声が、周囲に木霊した。

俺を見る主人。俺は黙って身体を横に振る。だって、ありえない。この部屋に何者かが出入りする気配など一切なかった。部屋の中を見回った時、誰一人誰一匹存在しなかった。なのに、どうして部屋の中に誰かがいる? ありえない。

銃声を聞いて上司が他の全員を連れて俺たちの所へやってくる。そして何とかドアをぶち破り、状況を確認した。

部屋では、オカルトマニアが床に倒れて死んでいた。辺り一面を、血に染めて。

上司が現場を荒らさないよう慎重に近づき、状態を確認する。続けてジョーイさんを呼び診断をしてもらった……やはり、彼女は死んでいた。俺と主人は部屋の中におかしな部分が無いか見て回る。だが、部屋に隠れられるような場所は無く、誰の姿も見当たらない。

オカルトマニアを殺した犯人は、まるで霧のようにこの部屋に侵入し、彼女を殺害し、そして霧散した。

どれだけ辺りを探っても、何一つ出てこない。それどころか調べれば調べるほどこの部屋の密室性は完璧で、不可能犯罪への肯定を深めてしまうばかり。

ともあれこの状況、犯人はガールスカウトか外部犯でしかありえない。俺たちは彼女を探すべく全員一緒に洋館内を探し回ることにした。
 ▼ 834 ローニャ@こうてつプレート 19/02/17 01:45:27 ID:RYu6GSD6 [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
果たして、彼女は見つかった。

だが、これも……ありえなかった。

彼女が見つかったのは、もう一つ鍵がかけられる部屋だという書斎だった。ただこの部屋の鍵は不思議な作りで、部屋の外からしか鍵をかける事ができない。内側にはツマミがなく、室内からは鍵に一切干渉する事ができない仕組みだった。

そんな部屋で、ガールスカウトは見つかった。それも、変わり果てた姿で。

彼女もエリートトレーナー同様、残酷な殺され方をしていた。死後どれくらい経過しているか正確なところはわからなかったけど、おそらくはオカルトマニアが殺された時刻と同じくらいであると判断された。

つまり、どういうわけかこの部屋に閉じ込められていたガールスカウトは、別の部屋でかくまわれていたオカルトマニアと、おおよそ同じ頃に殺されたということ。

しかし、状況は更に困難を極める。ガールスカウトが殺されていた部屋の鍵だが、ありえない事に、オカルトマニアが殺された部屋で見つかった。

書斎を密室にするには、ガールスカウトを殺害した後部屋に鍵をかけなければならない。だがその頃にはもう俺と主人はオカルトマニアをかくまっている部屋の前で警備をしている。つまり犯人は、ガールスカウトを殺害し部屋を密室にした後、鍵ごと霧となってオカルトマニアのいる部屋へ侵入し、鍵を置いてオカルトマニアを殺害、そして再び霧となってどこかへ消えた……

仮に、俺が霧状となったポケモンを見逃していたとしよう。ならば犯行は成立するように見えるが、鍵の存在がその可能性を否定する。いくら犯人が霧になれたとしても、鍵は霧になれない。なんとかしてなったとしても、元には戻れない。また、クレッフィやメタモンを手持ちに加えているトレーナーはいない。

だから、不可能なのだ。絶対に不可能なことを、犯人はやってみせた。

いったいこの洋館で何が起きているのか。例の事故と思われた事件と、その昔この洋館で起きた事件と、何か関係があるのだろうか。

わからない。何も、わからない。
 ▼ 835 ケッチャ@シルバースプレー 19/02/17 01:45:48 ID:RYu6GSD6 [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


ゴースト「……それからは、本当に急な出来事だらけだった」

ルカリオ「急?」

ゴースト「ああ。いよいよってことで全員で食堂に集まり、絶対にそこから動かないと誓い、朝を待つ事にした。俺たちポケモンはみんなボールに戻され、人間たちはそれぞれ一定の距離を保ったまま無言で時を過ごす事になった。そして……」

ゴーストが目を閉じ、大きく息を吐く。辛い過去を思い出しているのだ、表情も険しくなる。

ゴースト「朝、気がつけば……皆、死んでた。唯一、どういうわけか主人だけが生き残っていた」

ミミロップ「それが、手記に書いてあった……」

ゴースト「うん……だけどこの後、主人も何者かに殺されてしまった。呆然としているところを、後ろから……」

ルカリオ「ちょうど殺害されようとしていた時に目を覚ました、という所か」

ゴースト「おそらくね……俺はボールの中からそれを見てた。犯人の方は見えなかったけど、主人が撃たれて殺されたのはよく、見え……」

言葉にするのも辛いのだろう。ゴーストは言葉の終わりを曖昧に濁す。

ルカリオ「辛いことを思い出させてすまない。でも、ありがとう。おかげで状況はわかった」

ゴースト「……犯人、わかった?」

ルカリオ「いや……現時点では全くわからん」

ミミロップ「でも、何とかなるわ。ここまで情報があれば、ルカリオなら探る事ができる」

ゴースト「探る?」

ルカリオ「ああ。俺、波動が使えるんだ。だから、残留思念とかそういうものを読み取る事ができるんだ」

ゴースト「ほ、ほんとに!? なら、頼む、是非頼む! 俺は、俺は……」

主人を守る事ができなかったから。だから、せめて真実を知り、そして贖罪がしたい。

彼は、涙ながらにそう呟いた。その言葉は、遠い所にいる主人に向けられているようだった。

ゴースト「お願いだ、この事件を、この謎を……解き明かしてくれ!」
 ▼ 836 ガイアス@リザードナイトY 19/02/18 00:22:45 ID:VWy63BrA NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 837 レフワン@かたいいし 19/02/20 04:22:02 ID:MfTU8CHc NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 838 レッグル@スチールメモリ 19/02/26 22:11:57 ID:P92AJmOw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 839 ーミラー@こううんのおこう 19/02/28 10:59:30 ID:BahwyghE NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 840 ーフィア@ふっかつそう 19/03/04 12:57:53 ID:pjgsm7U2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえ
 ▼ 841 スボー@ハガネZ 19/03/10 21:47:14 ID:bRxEz.3k NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 842 ビゴン@つりざお 19/03/11 00:56:16 ID:gfIEWas. NGネーム登録 NGID登録 報告
失踪は勘弁してくれよ…?
 ▼ 843 チュー@どくのジュエル 19/03/11 01:28:54 ID:Xx8.0iog NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえ
 ▼ 844 サルミ◆tgqAAlSPpw 19/03/11 10:35:35 ID:vtx.9RrI [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
このSSを読んでくださっている方、もしおられたらありがとうございます。
執筆者のエサルミです。

突然ではございますが、私はこのスレの更新をここで終える事を決めました。


といいますのも、どういうわけかこのスレや私に対して嫌がらせや悪意を向けられる事が何度かあり、いい加減嫌になったからです。
私が嫌がるスレを立てる前後にこのスレにコメントを残していかれるので、確実な悪意と受け止めております。


私が嫌な顔するのを狙っているのでしょうか、このスレに脅威を感じ印象操作をしようとしているのでしょうか、はたまたBBSから追い出したいのでしょうか。理由はさっぱりわかりませんが、私やこのスレ(内容や設定)が気に入らないことは確かでしょう。だからといって嫌がらせをしていい理由にはなりませんが。

このSSを読んでどういう感想を抱こうと、それは個人の勝手ですので勿論問題はありません。好みはそれぞれですし、時には気に入らない事もあるでしょう。特にこの話は良くも悪くもそれぞれの立ち位置がはっきりしているので、読者様の思う形ではない設定が出てきてもおかしくありません。
しかしそれを理由に嫌がらせを行ったり印象操作をしようとするのは、はっきり言って不愉快です。そう思わせる事も目的なのでしょうけども。

繰り返しますが、私が嫌な思いをするスレを立てる前か後にこのスレにコメントを残すなどしているため、このスレを意識して立てた事は明らかで、悪い内容なら当然それは悪意にしかなりません。
すべてが同一人物によるものかどうかはわかりませんが、手口が似ていることから、いくつかは同じ人がやったことなのでしょう。


「そんな小さな事で」とか「そういうの見なきゃいい」とお思いかもしれません。しかし、私はミミロップやルカリオ、ルカミミ(カップリング)をはじめ、作品に登場する全てのポケモンが大好きです。特にミミロップについては本当に好きですので、悪意のあるスレやコメントには人一倍傷つきます。ましてや、それを自身に向けられているとなると、本当に嫌な気持ちになります。普通の人には小さな事でも、私にとっては物凄く大きなことなのです。
物語の性質上、ポケモンによって扱いに差があるのは確かです。しかし基として私は全てのポケモンが大好きですし、設定に差があれどそれはこのSS内でのみの話、他のスレに越境してこれをにおわせるコメントを残したりしませんし、ましてやSS以外で関連する新規スレを立てる事もありません。なぜなら、あくまでそれらは私の頭の中やこのスレの中だけのものであって、他の方のスレに越境していったり、わざわざ新スレを立てて言わなきゃいけない事ではないとわかっているからです。
 ▼ 845 サルミ◆tgqAAlSPpw 19/03/11 10:36:03 ID:vtx.9RrI [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は、趣味として楽しみながらポケモンのSSを書いています。無論、このような多くの人の目にとまる場所へ投稿しているのですから当然見ていただける可能性があることは承知の上ではありますが、度重なる嫌がらせを受け嫌な思いをしてまでBBSを利用しようとは思いません。

もしかしてこのSSの更新を待ってくださる方がおられたら、申し訳ないと思います。
BBSという環境や、親しくしてくださった方々、夏の企画に協力してくださった方々のことを思うと非常に申し訳ないです。
しかし、いい加減私も我慢しきれません。嫌がらせに屈するようで癪ではありますが、自身の創作活動や精神の安定を考え、結論としてこのスレの更新はこれで終わりたいと思います。

なお、このSS含めこれまで書いてきたSSを別な場所で公開、更新しております(BBS管理人様了解済み)
もしこの話の続きが読みたい等思ってくださる方がおられたら、ツイッターの方に遊びにきてください。URLを載せております。


長々と書きましたが、そういう事情でこのスレはここでおしまいとさせていただきます。中途半端なところで中断することになり、申しわけございません。
ご支援くださった皆様、イラストを描いてくださった皆様、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
 ▼ 846 バルオン@おいしいみず 19/03/11 10:42:55 ID:pTGY3jHg NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
お疲れさまでした
 ▼ 847 トツキ@スーパーボール 19/03/11 10:51:38 ID:VdoMecnY NGネーム登録 NGID登録 報告
件のコメントというのが自分のものかは分かりませんし、SSの休止について私がとやかく言うことなどできませんが、
もし支援のつもりの自分のコメントが傷付けてしまっていたなら申し訳ありませんでした
これからも貴方の活動を応援しております
 ▼ 848 サルミ◆tgqAAlSPpw 19/03/11 12:33:18 ID:vtx.9RrI [3/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
これまで極力返答などのレスはひかえてきましたが、読んでくださっていた方に誤解されると嫌なので、いただいたコメントにはご返信しておきます

>>846
ありがとうございます。そのお言葉だけでも、とても嬉しいし励みになります

>>847
支援コメントが迷惑なんてとんでもない。そのお言葉で頑張ってこれたのです、ありがとうございます。

問題としているのは、私のスレやその内容にアンチなスレなどを立てているのにわざわざこのスレに現れる行為などについてです。アンチみたいな内容のスレ立てちゃうくらいなのにわざわざこのスレに来るのは、嫌がらせ以外に理由が見当たらなくて
気にしないようにはしていましたが、何度かそういう事があると耐え切れなくなりました
 ▼ 849 ルキモノ@けむりだま 19/03/11 13:02:14 ID:C5XcKtzY NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
嫌がらせに耐えながらの更新、大変だったと思います
今までお疲れ様でした
 ▼ 850 サルミ◆tgqAAlSPpw 19/03/11 23:59:58 ID:vtx.9RrI [4/4] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
>>849
ありがとうございます。そう言っていただけると救われた気持ちになります。
常に何かをされていたわけではないので続けてこれましたが、間が空いていても何度もされると自己防衛したくなってしまいます。
心苦しいところはありますが、やっぱり楽しく書き続けたいので。
 ▼ 851 クロズマ@はかせのてがみ 19/04/24 09:35:13 ID:9KmYz.6o NGネーム登録 NGID登録 報告
えっ?
このページは検索エンジン向けの機能制限版の旧ページです。
下URLから閲覧下さい。
https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=832156
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