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【SS】氷炎狐と昼夜狼

 ▼ 1 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/10 21:00:01 ID:V.RIn8Y6 [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は、生まれたときから不思議な体質をしている。

それは──

気分次第で姿が変わってしまうこと。



僕の一族は、不思議な性質を持っている。

それは──

時間帯によって性格が変わってしまうこと。



──これは、そんなふたりの冒険を描いた物語。
 ▼ 2 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/10 21:01:26 ID:V.RIn8Y6 [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◇◇◇


『やーい、やーい!』

『変わり者ー、変わり者ー!』


……悪い記憶が蘇る。

どうして私はこんな体質を持っているんだろう……。


私はロコン。

でも、ただのロコンじゃない。


気分が上がっている時はほのおタイプに、気分が下がっている時はこおりタイプになる。


……そのせいで、いろんなポケモンから嫌われたり、からかわれたり……。


もう、ウンザリだ。
 ▼ 3 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/10 21:01:49 ID:V.RIn8Y6 [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おそらく、キュウコンの両親の片方、母親がアローラ地方の姿だったからだろう。

血の問題だかなんだか知らないけれど、私だけこんな変な力を持ってしまった。


しかも、この一族は隠れ特性を持っている。


……普通だったらバトルで有利な"ひでり"や"ゆきふらし"。

私の場合、気分が急激に上がったり下がったりすると天候を変えてしまうので、仲間から迷惑に思われていた。


そして、私は感情の起伏が激しい……。

つまり、タイプや天候がコロコロ変わる。

周りからの目は冷たい。


もう、耐えきれなかった。


……だから、ついこの前仲間が暮らしている村から逃げ出してきたのだ。
 ▼ 4 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/10 21:02:09 ID:V.RIn8Y6 [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だけど……。


ロコン「ひとりぼっちがこんなにつらいなんて……」


ひとつだけ、私は両親からは愛されていた。

でも、私がいると親にも迷惑をかけてしまうから……。


森に逃げ込んできたのはいいものの、ひとりで歩くのは心細い。

食料を探すのも一苦労。


……ひとり、夜の空を見上げる。

空に浮かんでいる満月の光が私の白い身体を照らす。


ロコン「これからどうしよう……」


ポツリと呟き、私は眠りについた。
 ▼ 5 ルディオ@りゅうのウロコ 18/09/10 21:53:03 ID:yT5Iah6E NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 6 クレオン@こだいのせきぞう 18/09/11 14:49:24 ID:eI2.Sc3k NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
支援
 ▼ 7 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 20:35:55 ID:KmD69feE [1/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◆◆◆


『俺たちは一生変わり者として生きていくんだ』

『嫌だ! 僕はこんな中途半端なポケモンに進化するのは嫌だ!!』


……嫌なものを思い出してしまった。

どうして僕はこんな身体なんだ……。


僕はイワンコ。

でも、僕の一族はかなり変わっている。


昼は正常なのに、夜になると豹変して凶暴になる。

ルガルガンになると、昼と夜とで姿も変わる。


そのせいで、僕の一族は周りから孤立していた。


僕は、ずっと嫌だった。
 ▼ 8 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 20:36:17 ID:KmD69feE [2/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
はるか昔のご先祖さまが、昼の力と夜の力を強く持っていたのだろうか。

かなり前から僕の一族はこの力を持っているらしい。


ほかのみんなはこの力を受け入れ、夜は早く寝るようにしていた。


でも僕は、許せなかった。

夜になって豹変するこの恐ろしい身体を。

進化して、姿が変わってしまうのことを。


……僕は僕でありたい。

姿がコロコロ変わるくらいなら、昼でもない、夜でもない姿になりたい。


僕に、ここは合わない。


だから、ついこの前に一族の群れから逃げ出してきたのだ。
 ▼ 9 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 20:37:20 ID:KmD69feE [3/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
でも……。


イワンコ「ひとりでいることって、こんなに大変だったなんて……」


僕の意見を理解してくれない両親から逃げてきたようなものだけど、親がご飯を用意してくれたり、世話をしてくれていたのも事実だ。

偶然見つけた森の中に駆け込んだはいいものの、食料探しでさえも大変だ。


……それと、僕はここに来てから夜の力の制御を試みている。

前までは夜の力が出ないうちに早く寝ていたのを、自分自身で制御できるように夜まで起きているようにしているのだ。

……しかし、毎回気付かぬうちに暴れてボロボロで倒れている。


イワンコ「今日は……今日こそは……」


そのとき、雲が晴れ、そこから月が見えた。


……不運にも、今日は満月だった。

満月の夜は、夜の力が強まる。


……僕の体の中の、夜の力が一気に出てくるのを感じた。
 ▼ 10 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 21:19:48 ID:KmD69feE [4/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◇◇◇


太陽の日差しが、木々の隙間から差し込んできた。


ロコン「んーっ」


私は伸びをしてその場から立ち上がる。


夏の日差しはジリジリと暑い。

その光は、こおりタイプの冷たい身体に強く刺さった。


ロコン「なにか食べ物探さなきゃ……」


と、きのみを探しに歩き出す。


途中、バキバキに折れている気を見つけた。

なにか恐ろしいポケモンでもいるのだろうか……。


いつまでも森にいるわけには行かないな……。
 ▼ 11 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 21:20:12 ID:KmD69feE [5/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
とは言っても。


ロコン「ここって一体どこなんだろう……」


そう。私は……迷子。

その日その日で違う場所に寝泊まりしているけれど、森の出口は一向に見つからない。

野生のポケモンはいるにはいるみたいだけれど、自分の縄張りにいるのか、あまり出てこない。


だから、私はひとり歩くしかないわけだ。

心細いし、この先がとても不安だ。


ロコン「……死んでしまったらどうしよう……」


目から涙がこぼれ落ちる。
 ▼ 12 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 21:20:27 ID:KmD69feE [6/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
と、その時。

空が曇り、雪がふわふわと舞い降りてきた。


……あぁ、私のせいだ。

私は、悲しみが最大になると、勝手に雪を降らせてしまう。


ロコン「もう、嫌だぁ……」


ひとり、涙を流しながら雪の降る森の中で私は佇んだ。
 ▼ 13 トラポット◆Pcf6Vw29GM 18/09/12 22:13:46 ID:F25k3Q3Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
俺のSSと同じ日に書き始めてますね
頑張りましょう
 ▼ 14 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:53:48 ID:KmD69feE [7/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◆◆◆


……差し込んだ陽の光で目が覚める。


周りを見渡すと、近くの木がバキバキに折れていた。

身体を見ると、ボロボロになっている。


イワンコ「今日もダメだったか……」


傷ついた身体を起こし、体力を回復するためと、朝ごはんも兼ねてのきのみを探しに行く。
 ▼ 15 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:54:03 ID:KmD69feE [8/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
食料も安定して取れないこんな森、早く抜けてしまいたいものだ。

でも……。

あいにく僕は迷子だ。


出口が見つかれば、これから先のことも色々考えられるのにな……。


……僕は歩いた先にきのみのある木を見つけ、一つ、きのみをもぎ取った。

これはオボンのみ。

回復にはうってつけだ。今日は運がいい。


僕はオボンのみをかじり、元気になったところでまた歩き出す。
 ▼ 16 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:54:26 ID:KmD69feE [9/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
と、その時。

空がいきなり曇り……。

なんとそこから雪が降ってきた。


イワンコ「な、なんで……今は夏なのに……」


辺りを見渡すと、少し遠くの方に雪が激しい場所があった。

あそこからこの雪が降らされているのだろうか。


僕は、行ってみることにした。
 ▼ 17 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:54:51 ID:KmD69feE [10/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
──
────
──────


僕は、おそらく雪の発生源であろう場所に向かって駆ける。

しばらく走っていくと、辺りは吹雪が吹き荒れ、その中心に何かがいるのが見えた。


吹雪をかき分け、そこへ向かう。

そこに居たのは泣き叫ぶ一匹のロコンだった。


イワンコ「ねぇ君、大丈夫……?」


僕が話しかけると泣くのを止め、こちらを向いた。


ロコン「ぐすっ……ごめんなさい……」

イワンコ「謝らなくていいよ、どうしたの?」


泣き止むまで、僕はロコンの背中をさする。
 ▼ 18 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:55:15 ID:KmD69feE [11/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しばらくすると、ロコンは目を擦りながら、「もう大丈夫、ありがとう」と言った。


ロコン「ごめんね、迷惑かけちゃって。周り、雪まみれになっちゃったね……」

イワンコ「僕は大丈夫。まあ、しばらくしたら溶けると思うよ。……それで、君はなんでこんなところで泣いていたの?」


僕がロコンに質問すると、痛い所を突かれたように彼女は俯いてしまった。


イワンコ「あ、ごめん……言いたくなかった?」

ロコン「……ううん、大丈夫。長くなるけど話すね……」


と、ロコンはひとつひとつ、ぽつりぽつりと話してくれた。
 ▼ 19 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:55:30 ID:KmD69feE [12/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私はロコン。

でも、変な体質で……姿が気分によって変わっちゃうの。

そのせいで、周りのポケモン達からもからかわれて……。

だから、この前村から逃げ出してきちゃったの。

それで、勢いで森に入ったんだ。

……だけど、ひとりぼっちがつらくて……。

この先が不安で……。

とても悲しくなっちゃって……。

そしたら、気がつくとこんな猛吹雪を起こしてたんだ……。
 ▼ 20 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:55:45 ID:KmD69feE [13/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「感情がたかぶると、勝手に天候を変えちゃうんだ」


……話を聞いた僕は、驚いた。

僕とロコン、似ている。


イワンコ「……話してくれて、ありがとう」

ロコン「ううん。ところで、あなたこそ何でここに……?」

イワンコ「それが、僕もこの前自分の群れから逃げ出してきてさ。似てるなって」

ロコン「へぇ、そうなんだ! あなたも私と一緒なのね!」


そう言ったロコンの身体は、真っ白い毛から一気に真っ赤な毛に変わった。


イワンコ「なるほど、これが体質……」

ロコン「あっ……うん、そう。ほんと嫌になる……」


と言った途端、また元の白い毛に戻ってしまった。


イワンコ「……っと、僕の理由を話すね」


僕はロコンに向けて、事情を話しだした。
 ▼ 21 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:56:05 ID:KmD69feE [14/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
僕はイワンコ。

僕にも変な性質があって……昼と夜で性格が豹変するんだ。

今はこんな感じだけど、夜は無意識に凶暴になってて。

僕の一族みんなそうなんだけど、周りからは孤立しててね……。

でも、昔聞いた伝説を僕は信じて、反対する親を押し切って逃げてきたんだ。

で、この森に来たわけだけど、出口が見つからなくてね。

そんな時にいきなり雪が降ってくるから……。
 ▼ 22 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:56:22 ID:KmD69feE [15/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……伝説って?」

イワンコ「昼でも夜でもない姿の伝説さ」


僕は伝説について語り出した。


イワンコ「群れでの長老に聞いたんだけど、この世には"真昼の姿"でも"真夜中の姿"でもない姿があるんだって」

イワンコ「それが伝説の第3の姿」


イワンコ「僕の一族は進化すると、昼と夜で姿が変わるんだ」

イワンコ「でもその伝説の姿になれば、姿が変わらないで、性格も変わらないでいられるのかなって思ってさ!」

ロコン「へぇ……そうなんだ」

イワンコ「僕はそれになりたいんだ!」
 ▼ 23 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:56:45 ID:KmD69feE [16/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「私も……この力を制御できるようになりたい……」

イワンコ「……それなら! どちらかに進化すればどちらかの力だけに出来るんじゃないかな?」

ロコン「あぁ! その手があったか!!」


またロコンの姿が赤くなる。


ロコン「あ、でも進化するための石がないと……」

ロコン「石の入手は難しいし……」

イワンコ「僕と一緒に探そうよ!!」


姿が変わりそうなロコンに向かって、僕は叫んだ。


ロコン「一緒に……?」

イワンコ「うん! ふたりで一緒に探せば、早く見つかるんじゃないかなって」

ロコン「……いいの?」

イワンコ「うん!」

ロコン「じゃあ私もイワンコの進化手伝うよ!」

イワンコ「……ほんと!?」

ロコン「うん! 一緒に頑張ろ!」


こうして、僕たちふたりは共に進化をするための旅をすることになった。
 ▼ 24 日はここまで◆Xq21k6pIJA 18/09/12 22:57:07 ID:KmD69feE [17/17] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イワンコ「ロコンは赤と白、どっちの姿になりたいの?」

ロコン「うーん……悩むけど……やっぱり、明るくいきたいから赤……ほのおタイプの方かな」

イワンコ「じゃあ、”ほのおのいし”が必要だね」

イワンコ「たぶん、あの火山あたりにあるんじゃないかな」


僕は遠くにある火山を指さした。


ロコン「本当?」

イワンコ「うん! よし、じゃああの火山に行こう!」

ロコン「うん!!」


そうして僕らは火山に向かって歩き出した。
 ▼ 25 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/13 20:05:15 ID:2SOIlMTc [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◇◇◇


イワンコと進化への旅に出ることになった。

遠くに見える、火山に向かって。


私一人じゃ諦めてしまう距離だけど、ふたりだったらなんとなく大丈夫っていう気がした。


イワンコ「……まずは、森を抜ける方法を考えようか」

ロコン「うん!」


その時。
私のお腹がぐうと鳴る。


イワンコ「その前に、朝ごはん探しからだね」


彼は笑ってそう言った。
 ▼ 26 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/13 20:06:26 ID:2SOIlMTc [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イワンコ「僕は向こうの方を探してみるね」

ロコン「ありがとう! 私はこっちを探すね」


ふたりで手分けしてきのみを探す。

ひとりよりも効率がいい。


イワンコ「おーい! こっちにきのみあったよー!」

ロコン「ほんと!?」


ひとりで探すよりも圧倒的な早さできのみが見つかった。

やっぱり、仲間がいると心強い。


……ん、仲間……?
 ▼ 27 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/13 20:07:19 ID:2SOIlMTc [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イワンコ「はい、これ」

ロコン「ありがとう!」


イワンコからモモンのみを受け取り、微笑む。

イワンコも同じように微笑んだ。


そこら辺に座り、ふたりできのみをかじる。


ロコン「ひとりで食べるより、誰かと一緒に食べた方が美味しいね」

イワンコ「確かに……そうだね!」


イワンコ「僕、ロコンといるとなんだか安心するよ」

ロコン「私も……イワンコといると安心する」


お互い同じ気持ちで嬉しい。
 ▼ 28 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/13 20:07:52 ID:2SOIlMTc [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「ねぇ、私たちって"仲間"だよね?」

イワンコ「"仲間"? ……そうだね、仲間だ!」

イワンコ「仲間だから……お互い、助け合っていこう!」

ロコン「うん!」


私たちはきのみを食べ終わると、森の出口を探しに歩いた。

ロコン「……私たちって、迷子だよね」

イワンコ「あはは……まあね……」

ロコン「本当に抜けられるかな……」

イワンコ「……大丈夫! ふたりなら!」
 ▼ 29 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/13 20:08:45 ID:2SOIlMTc [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イワンコが励ましてくれる。

私も、なんだかできるような気がしてきた。


イワンコ「はぐれると危ないから、できるだけ離れないように歩こう」

ロコン「うん……!」


でも……私は彼に助けられてばっかり。

これじゃ、助け合いじゃないよ……。


イワンコ「……どうしたの? 何か嫌なことでも思い出した?」

ロコン「えっ!? いや、あっ……」


気がついたら、私の身体は白くなっていたみたいだ。
 ▼ 30 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/13 20:11:57 ID:2SOIlMTc [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……ごめん」

イワンコ「謝らなくていいよ。ほら、行こ?」


イワンコはニコッと笑い、そう言った。

イワンコは私と違って太陽みたいだ。


ロコン「イワンコって……本当に太陽みたい」

イワンコ「えっ……?」


しばしの沈黙。

どうしたのかと聞こうとした時、昼と夜で性格が変わるという話を思い出しあたふたする。


ロコン「ごめっ……」

イワンコ「あははっ、僕が君の太陽になれてるなら嬉しいや」

イワンコ「ただ……じゃあ、夜の姿は見せたくないな……」


イワンコはどこか遠くを見た様子でそう言った。
 ▼ 31 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/13 20:13:16 ID:2SOIlMTc [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イワンコ「君も、太陽になれるといいね」

ロコン「えっ?」

イワンコ「赤い時の君、すっごく太陽みたいだったよ」

イワンコ「君はほのおタイプの方になりたいんでしょ? なら、太陽になれるように頑張ろうよ!」

ロコン「ふぇっ……」


私が……太陽に?

太陽みたいだった……?


イワンコ「ふたりで、月に立ち向かおう。そして、克服しよう」


月……私のこの面。

ネガティブばっかりな面。

克服……したい!
 ▼ 32 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/13 20:13:48 ID:2SOIlMTc [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「……うんっ!!」


私は精一杯の返事を返した。


ロコン「私、太陽になる!」


イワンコはにっこり微笑み、「さあ、行こう」と足を進めた。


出会って間もないのにこんなに優しくしてくれるイワンコ。

私を励ましてくれるイワンコ。


イワンコは私の憧れだ。


憧れの太陽だ。
 ▼ 33 ンキー@パワーベルト 18/09/13 20:52:43 ID:/2g2Hf8I NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 34 ジョッチ@ラグラージナイト 18/09/13 23:45:49 ID:NuxILSws NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 35 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/14 20:00:55 ID:koaMpFUY [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◆◆◆


この森の中で、ロコンのことをたくさん知ることが出来た。

どことなく似たもの同士。


ロコンとなら、僕も克服できるかもしれない。


いや、するんだ。


……ロコンと話をしながらしばらく歩いていると、道とも言えない道の先に光が見えてきた。


ロコン「あ、あれが出口じゃない!?」

イワンコ「うん、そうだ! やっと森から出られるぞ!」

ロコン「やったぁ……!」


そういうロコンの姿は、未だに白いままで、少し不安になる。

夜の姿の話をしてしまったからだろうか。

それとも単に歩き疲れか。


……考えつつも、僕たちは先へ進んだ。
 ▼ 36 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/14 20:01:17 ID:koaMpFUY [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
森を抜けて、開けた道に出る。


ロコン「ふぅ……ようやく出れた」

イワンコ「もうすぐ夕方だね……」

ロコン「どこか、泊まる場所を探さないと。一本道で寝るのはアレだし」

ロコン「イワンコ、早く寝なきゃなんだよね……急がないと」

イワンコ「あ……うん」


ロコンがいれば、克服できる気がする。

でも、ロコンがいると、制御のための訓練ができない。
 ▼ 37 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/14 20:01:33 ID:koaMpFUY [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あの時の、『太陽みたい』のあとの沈黙。

あの言葉を言われた時、僕は真っ先に「違う!」と叫びたかった。

でもその言葉を飲み込んで、何も言えなくなってしまった。


ロコンに申し訳ない。


僕を太陽みたいと慕ってくれるロコン。

そんなロコンに"太陽みたいな僕"ではない、もう一つの僕は、絶対に見せたくない……。

だから、早く宿泊場所を探さなくては。


イワンコ「……よし、走るよ!」

ロコン「えぇっ!?」
 ▼ 38 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/14 20:02:03 ID:koaMpFUY [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イワンコ「急がないと! ……ねっ?」

ロコン「あ……うん! そうだねっ!」


色々考えてもムダ。

夜の姿を見せたくなければ、早く行動しないと。


僕たちは一本道をひたすらに駆ける。


やがて、走り続けていると横に海が見えてきた。


イワンコ「海だ!」

ロコン「ほんとだ。綺麗……」


僕たちは足を止める。
 ▼ 39 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/14 20:02:43 ID:koaMpFUY [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そこには、真っ赤な夕日が映っていた。


僕は釘付けになる。


イワンコ「僕、夕日が大好きなんだ」

ロコン「へぇ! 綺麗だものね。私も好きだな」

イワンコ「小さい時に初めて見た、大きな夕日が忘れられなくてさ……」


ふと、叫びたくなる。


イワンコ「僕は夕日になる! 真っ赤な夕日に!」

ロコン「へっ?」

イワンコ「へへ……カッコつけちゃった」


うん。これからもがんばっていこう。

僕が目指すのはあの夕日だ。
 ▼ 40 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/14 20:03:22 ID:koaMpFUY [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……僕たちはしばらく歩き、道の横にいい寝床を見つけたのでそこで一泊することになった。

道の途中だが、暗い森よりはマシだ。


森で取っておいたきのみを食べ、僕たちは寝る用意をした。


ロコン「明日も……頑張ろうね」

イワンコ「……うん! おやすみ」


ロコンが未だに白いままなのが少し気になる。

でも、早く寝ないと夜の力が出てしまって危ないので、気にせず寝ることにした。
 ▼ 41 クシー@ラティオスナイト 18/09/14 20:33:17 ID:o9/MdzNA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
良い!支援!
 ▼ 42 シボン@カゴのみ 18/09/14 20:34:49 ID:NXmsBwmM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 43 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 19:03:14 ID:pF0sXI/I [1/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◇◇◇


……眠れない。

なかなか気分が上がらない。


やっぱり、この先のことが不安なのだろうか。

私は本当に進化できるのだろうか。


……考えてても始まらないのはわかっているんだけど……。


ふと空を見上げると、雲の切れ目に月が浮かんでいた。


月……。


克服しないといけない。

消さないと……!
 ▼ 44 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 19:04:16 ID:pF0sXI/I [2/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……朝。

陽の光で目が覚める。


イワンコはまだ寝ているみたい。

起こすのもあれだから少し歩き回る。


遠くに見える火山。

何日で着くだろうか。


いくらふたりだろうと本当にたどり着けるのだろうか。


……怖い……。
 ▼ 45 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 19:04:49 ID:pF0sXI/I [3/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イワンコ「……ん……」

ロコン「あ、イワンコ。おはよう」

イワンコ「おはよう、ロコン」


軽く挨拶をし、イワンコが立ち上がる。

また火山へ向け、歩き始める。


……その前に朝ごはん。


同じきのみばっかりだと、飽きてきたなぁ。

まあ、贅沢は言ってられないね。
 ▼ 46 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 19:05:04 ID:pF0sXI/I [4/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
──
────
──────


それからは、同じことの繰り返し。

ただ一本の道をひたすらに歩くだけ。

途中途中できのみを取り、食事をする。

そして寝る。


この繰り返し。


それでもまだまだ先は遠い。

私の気分は下がる一方だった。
 ▼ 47 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 19:05:32 ID:pF0sXI/I [5/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まず、思い切って旅というのが無理だったのではないか。

というか、最初から村を飛び出してきてしまったこと自体が間違いだ。

あぁ……。勢いで飛び出してこなければよかった……。


イワンコ「っ寒い……」


……気が付いたら無意識に冷気を出していたようだ。

雪が降るまであと一歩のところだった。


ロコン「あっ……ごめんっ!」

イワンコ「大丈夫。……僕になにか出来ることあるかな?」


……ただ一つ、イワンコと出会えたのは本当に良かった。
 ▼ 48 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 19:06:49 ID:pF0sXI/I [6/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「明るい気分になりたい……」

イワンコ「明るい気分ね……わかった」


彼は少し考えて、こう言った。


イワンコ「僕の方に前足を出して」

ロコン「前足を……?」


言われたとおり、前足を出す。


イワンコ「高くあげて!」

ロコン「高く……!」

イワンコ「よーし。……えいっ!」


といってイワンコは私の前足に自身の前足をぶつける。

パチンッといい音がした。


イワンコ「ハイタッチ。なんだか元気が出てこない?」

ロコン「……うん! イワンコのパワー、もらえた気がする……!」

イワンコ「へへ、それなら良かったや!」


気が付けば毛が赤くなっていた。

ハイタッチってこんなに気分が上がるんだ……!

イワンコは凄いや。
 ▼ 49 ギアナ@きんのおうかん 18/09/15 19:32:36 ID:TTt.nzOM NGネーム登録 NGID登録 報告
イワンコとロコンが1番好きだから嬉しい
支援
 ▼ 50 クケイル@ハガネールナイト 18/09/15 19:48:26 ID:eYBQ65Bw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
かわいい。支援
 ▼ 51 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 21:51:41 ID:pF0sXI/I [7/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◆◆◆


ロコンが元気になってくれてよかった。

仲間といいことがあった時はハイタッチしてたからなぁ。


ロコンの足取りも軽くなって、昨日よりもペースが上がった気がする。

この調子ならすぐ着くかも?


……と思っていたのがフラグだった。

だんだんと道が険しくなり、歩くのが大変になってきた。
 ▼ 52 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 21:53:22 ID:pF0sXI/I [8/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「疲れるね……」

イワンコ「うん……がんばろ……」


険しい道はしばらく続きそうだ。

ずっとずっと歩いていると、空はもう夕焼け色になっていた。


そろそろ寝る場所を探さないと……と言っても道が険しすぎて寝られる場所なんてない。


……どうしよう……。


イワンコ「ろ、ロコン。先行ってて」

ロコン「えっ、なんで……? ひとりじゃ心細いよ」

イワンコ「このままじゃ、ロコンが危ない」


こうなったらもう夜の力が出てしまうのは避けられないだろう。

だから、ロコンには逃げてもらわないと……!
 ▼ 53 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 21:54:03 ID:pF0sXI/I [9/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「っ……、大丈夫」

イワンコ「だ、大丈夫なわけないだろ……? 怖いでしょ?」


ロコンは首を横に振る。


イワンコ「僕は、ロコンを傷つけたくないんだよっ……!」

ロコン「……私は、イワンコと離れる方が嫌」


ロコンが震えながらそう言う。


日が沈み、空が闇に覆われる。

もう、ダメだ……。
 ▼ 55 レスミスですすみません◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:54:46 ID:pF0sXI/I [10/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◇◇◇


イワンコの夜の面を知るのは、正直怖い。

でも、イワンコのもうひとつの面を知りたい。

いや、知らないといけない……!


イワンコ「逃げ……て……」


イワンコが倒れる。


ロコン「イワンコっ!」


私が駆け寄ろうとすると……。


イワンコ「ヴァウッ!!」


ロコン「きゃあっ!」


イワンコが私に向かって攻撃をしてきた。

彼の目は赤くなり、物凄い形相で私を睨みつけてくる。


……優しいイワンコはどこへ行ってしまったのだろう。
 ▼ 56 レスミスですすみません◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:55:13 ID:pF0sXI/I [11/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「い、イワンコ……落ち着いて……」

イワンコ「グルルルル……」


体当たりされて離れた距離を、イワンコが一歩一歩じりじりと詰めていく。


ぶつかったところが痛い。

怖くて足が震える。

怖い、怖い……!

どうしよう……!


じりじりと距離を縮めていくイワンコ。

私は恐怖で後ずさりする。

……が。


ロコン「きゃっ!」


足場の悪い地面に足を躓いてしまい、転んでしまった。

イワンコが一気に距離を縮めてくる。
 ▼ 57 し忘れ◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:55:37 ID:pF0sXI/I [12/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「い、嫌っ……来ないで……!」


叫ぶものの、イワンコには聞こえていない。


イワンコ「ヴァヴッ!!」

ロコン「ッ……!!」

尖った爪で切りつけられる。

痛い。痛い……。


何度も何度も切りつけられる。

いつの間にか変わっていた白い毛から血が出てくる。


意識が朦朧とする……。

……私の意識はここで途絶えた。
 ▼ 58 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:56:42 ID:pF0sXI/I [13/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◆◆◆


……ここは……?

あれ、ロコンは……?


辺りを見回す。

すると……。


そこには、傷だらけになったロコンが倒れていた。


……僕は絶句する。


あぁ、やってしまったんだ。
 ▼ 59 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:57:16 ID:pF0sXI/I [14/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
イワンコ「っ! ロコン!! しっかりしてっ!!」


身体を揺さぶり、生きているか確認する。


ロコン「……ぅ……」

イワンコ「!!」


何とか生きてはいたようだ。

よかった……。


いや、ちっともよくなんか無い。

……全部、僕のせいだ。
 ▼ 60 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:58:08 ID:pF0sXI/I [15/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコンの白い毛を汚してしまった。

ロコンを傷つけてしまった。


罪悪感に駆られる。

自分を殺したくなる。


あぁ……。

……前にもあった。

同じような過ちをしたことが前にもあった。

なのに僕は反省せずに……!!

また、繰り返し過ちを犯した……!!
 ▼ 61 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:58:31 ID:pF0sXI/I [16/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……僕と仲良くしてくれたイワンコがいた。

ハイタッチをしてくれたイワンコ。


そのイワンコと僕は、毎日遊んでいた。

楽しい日々だった。


でもある日、言いつけを守らずに夜まで遊んで……。

夜の力が出てしまった僕は彼のことを傷つけて……。


その日から、彼と僕は会えなくなってしまった。


……もう、思い出したくない。
 ▼ 62 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:58:47 ID:pF0sXI/I [17/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あれだけ反省したはずなのに。

なぜまた同じ過ちを繰り返してしまったんだ。


僕の夜の面。

月。


絶対に克服してみせる。

そして、二度とロコンを傷つけないように……!


……とりあえず、最優先はロコンの回復だ。

どこかできのみを取って、食べさせなければ。

そのためにらこの険しい道を抜けないといけない。
 ▼ 63 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:59:16 ID:pF0sXI/I [18/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
僕はロコンを背中に背負い、歩き始める。

大変だけど、ロコンの方がもっと苦しいはずだ。

僕が弱音なんて吐いていられない……!


……ロコンが目が覚めたあと、どうしよう。

僕のことは幻滅したはずだ。

僕はあこがれの太陽なんかじゃないってわかったはずだ。


僕はまた、ひとりに戻ってさまようのだろうか……。
 ▼ 64 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:59:33 ID:pF0sXI/I [19/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ただ黙々と……歩く、歩く、歩く。

休む時間も無く歩く。


険しい道なせいで足が痛い。

でもロコンの痛みに比べれば……!


……そこそこな距離を歩いた。

少し先の方には街が見える。

きのみはないけれど、おそらく回復はできる……!


ラストスパート、僕は足を早めた。
 ▼ 65 日はここまで◆Xq21k6pIJA 18/09/15 22:59:57 ID:pF0sXI/I [20/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
街に着く。

街ではたくさんのポケモンたちがいて、賑わっていた。

誰か回復ができるポケモンは……!

あ、あそこにラッキーが!


イワンコ「すみません!」

ラッキー「はい……って、そのロコン! どうしたんですか!?」

イワンコ「回復を頼みたくて……! 大丈夫ですか?」

ラッキー「はい! 私に任せて下さい!」


ラッキーが"いやしのはどう"を出す。

するとロコンの傷が癒え……ロコンが目を覚ました。
 ▼ 66 ジョン@くろいビードロ 18/09/16 06:20:17 ID:uT4IDtrU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 67 シラム@ゴールドスプレー 18/09/16 06:35:39 ID:PWzohipo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 68 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/16 22:30:11 ID:0Dfk40rk [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◇◇◇


ロコン「ここは……?」

ラッキー「街よ。あなたがボロボロだったから私が"いやしのはどう"を」

イワンコ「……」


ボロボロ……。

……あ。


あぁ……あぁぁああぁぁっ!

昨日はイワンコに襲われたんだ……。


でも、ここは街。

昨日はあの険しい道にいたはず。

……正気に戻ったイワンコが連れてきてくれたのか。
 ▼ 69 かちう◆Xq21k6pIJA 18/09/16 22:30:57 ID:0Dfk40rk [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン、「えぇっと、ありがとうございました!」


助けてくれたラッキーに礼を言う。


ラッキー「いえいえ。これが仕事だからね!」


と言ってラッキーはどこかへ行ってしまった。

そして残されたふたり。


しばらくの間、沈黙していた。


先に口を開いたのはイワンコだった。
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