えんじ「おにーちゃん！レンタルポケモン同士で勝負しようよ！」キリヤ「わかった」

えんじ「かったー！」

キリヤ「…………」

えんじ「レンタルポケモン同士だとトレーナーの実力が直に反映されるんだよ！」

キリヤ「…………」

えんじ「おにーちゃんはあたちより“下”ってコト♪よわよわトレーナーさんだね♪」

キリヤ「…………」

えんじ「ざあこ♡ざあこ♡」

キリヤ「…………」

ピッピで戦って勝ってたらまた違ったろうに・・・

リーリエはマジでこういうことやりそうで怖い

支援

確かにここは伝説を出すところじゃねーよな

まあ伝説幻は偶然とかじゃないと手に入らんだろ、とは思うが

でもレッドやサトシなんかはピカチュウでも最強だし…

伝説出さなかったら出す価値ない雑魚と思ってんだろとか言い出すに違いねぇ

リーリエ「ピッピちゃんやアブリボンちゃんでボコるべきでしたね…」

公式は間違ってなかった

リーリエに関しては原作からしてこんな感じだからな
主人公とほしぐもに頼りきりなくせになんか成長した気になって偉そうなこと語る

キリヤがロリコンに目覚める展開かと思ってた

キリヤ「勝てないからイワンコを出さない。君はそれを酷いと言った」

キリヤ「逆に聞くが、何故リーリエはこの勝負でルナアーラを使った？」

リーリエ「それは……負けるわけにはいかないと思ったからです！」

キリヤ「レンタルポケモンは強いからね。さらに強い伝説ポケモンで戦うのはいい判断だよ」

キリヤ「つまり君は、ピッピやアブリボンでは負けると思ったから出さなかったわけだ」

リーリエ「！！」

キリヤ「ピッピじゃ勝てないから使わない……」

リーリエ「ち、ちが……」

キリヤ「イワンコじゃ勝てないからイワンコを使わない自分。ピッピじゃ勝てないからルナアーラを使ったリーリエ。何が違う？」

キリヤ「君には他人にどうこう語る資格ないよ」

リーリエ「…………」

キリヤ「…………」

キリヤ「あと三日でレンタルポケモンの期限が終わる……」

キリヤ「せっかく戦う強さを手に入れたと思ったのに……」

キリヤ「…………」

キリヤ（バンギラス、サザンドラ、ギャラドス、フーディン。いずれも才能あるトレーナーが長い年月をかけてようやく育てることのできる強いポケモンだ）

キリヤ（イワンコ一匹育てられない自分には、二度と手に入らないかもしれないポケモン達……）

キリヤ「…………借りたものは返さないといかない……」

キリヤ（嫌だ……）

キリヤ（仮にこいつらを連れてパシオの外に逃げてもすぐに捕まる。優秀なトレーナーはもちろん、ここには国際警察までいるんだ。逃げられるわけはない）

キリヤ「どうしたらいいんだ……」

キリヤ「……そういえばシルバーは、他人のポケモンを盗んだ事があるんだよな？」

キリヤ「あのニューラだ……盗んでそのまま譲り受けたとヒビキから聞いた……」

キリヤ「……………………」

キリヤ「……絆があれば、盗んだポケモンとバディになっても許されるんだ……」

草

まぁニューラはどうだかわからんが
御三家に関してはガチで絆のお陰でお咎めなしになってるからなぁ・・・

ウツギが甘いだけとも言えるかもしれないが

オーダイルの方のシルバーはそうだよな

キリヤ（シルバーはいいトレーナーだよな。伝説ポケモンホウオウにも認められた、正しい心の素晴らしいトレーナーだ）

キリヤ（ポケモンを盗んでも絆があれば強く正しいトレーナーなんだ）

ブレイク団「な、何をする！？」

キリヤ「ブレイク団……散々人のポケモンやモノを奪い、ことある事に悪事を働く悪い奴ら……」

やまおとこ「うわあ！俺の仮面返せー！」

キリヤ「因果応報だ。仮面一つ奪われるくらいで騒ぐな」

やまおとこ「うぐ……」ﾄﾞｻｯ

キリヤ「…………」

キリヤ（この仮面があれば自分とバレることは無い）

キリヤ（ブレイク団のフリをして他人のポケモンを奪う。絆を育めれば、それは許されるんだろ？）

え・・・？レンタルポケモンと絆を深めるって流れじゃ・・・？

支援

ブレイク団（以下B団）おとなのおねえさん「リーダー！収穫ですよ〜！」

キリヤ「ご苦労」

B団おとなのおねえさん「きゃー♡褒められちゃった！」

B団エリトレ「へへ！リーダーが来てから絶好調だ！」

キリヤ（ブレイク団に扮して二日……自分に部下ができた）

キリヤ（仮面を着けて戦ってると変な奴らに慕われるようになった……自分にはどうでもいい才能があったようだ）

キリヤ（だが、そのおかげで何もしなくてもポケモンが手に入る。中にはそれなりに強いポケモンもいる……）

キリヤ（あとは絆さえ育めば、それも許される……）

B団こわいおじさん「報告です。現在当派閥のメンバーが30人突破しました！」

B団おとなのおねえさん「まあ♪」

キリヤ「わかった」

B団こわいおじさん「ブレイク団は横の繋がりは広いですけど、これと言ったボスはいない。それに見合う人がいなかったからなんですよ」

キリヤ「そうなのか？時折仕切ってるやつは見かけるが」

B団エリトレ「その中で一番強いトレーナーが、一時的にリーダー扱いされてるだけです。便宜上都合がいいってだけで……」

B団おとなのおねえさん「リーダーみたいに自然と集まるのは珍しいんですよぉ♡さっすがリーダー！」

B団こわいおじさん「他のメンツもリーダーに注文してるんですよ！」

キリヤ「…………」

キリヤ（そもそもリーダーやるなんて一言も言ってない…………何かと便利だしいいか……）

何度見てもメスガキ園児で笑う

悪のカリスマに目覚めだしててワロタ

キリヤ（ブレイク団共が奪った中でめぼしいのは……）

キリヤ（ボーマンダ、ゲンガー、ルカリオといったところか……）

キリヤ「こいつらは自分が引き取る」

B団エリトレ「残りはどうしますか？」

キリヤ「お前達の好きにしろ」

B団おとなのおねえさん「やった♪さすがリーダー！」

キリヤ「…………」

キリヤ（運営のレンタルポケモンも返しにいかないとな……）

キリヤ（レンタルポケモンは強い。こいつらと絆を結べるなら一番手っ取り早かったがそうもいかない）

キリヤ（レンタル用に訓練されたこいつらは、誰の言うことも聞く反面、本当にバディになるのは困難……何より奪えばライヤー達に目をつけられることになる）

キリヤ「……世話になったな。ありがとう」

バンギラス「ばぎゅあー！」

キリヤ「…………」

キリヤ「借りてたポケモンです」

ドリバル「ああ……確認した」

ドリバル「時にキリヤ、これからどうするつもりだ？若とチェレンがお前を心配しているぞ」

キリヤ「別に。どうもしません。自分にできることをするだけです」

キリヤ（自分にできること。自分が今するべきことを……）

キリヤ（新しいポケモン達と絆を育む……奪ったポケモンと本当のバディになる……）

ドリバル「…………」

ライヤー「おい待て」

キリヤ「……！！」

ドリバル「若！！」

ライヤー「ちゃんと返しに来たようだな。持ち逃げされないかとヒヤヒヤしたぞ」

キリヤ「……自分はそんなことしない」

ライヤー「冗談だ。例え持ち逃げしようとしてもパシオから出ることすら適わんからな」

キリヤ「…………」

ライヤー「……貴様。以前に増して目が濁っているぞ」

キリヤ「お前のサングラスが曇ってるんだろ」

ライヤー「レンタルポケモンを返却してこれからどうするつもりだ」

キリヤ「イワンコと一から鍛え直す。と言って信じるか？」

ライヤー「濁った目の今の貴様が言っても信用ならん」

キリヤ「信じる気がないならなぜ聞く？お互い時間の無駄じゃないのか」

ライヤー「…………」

ドリバル「若……」

ライヤー「……濁ったのは目だけじゃないな。性根まで腐ったか」

ライヤー「……まあいい。貴様のことはチェレンに任せた。俺様から言うことはない」

キリヤ「そうか。わかった」

ライヤー「が、これだけ言っておく。最近ブレイク団の動きが活発化してると報告があった」

キリヤ「…………」

ライヤー「これは貴様だけでなく全バディーズに通達してる事だ。奴らの狙いは分からんが、くれぐれも用心しろ」

キリヤ「わかった」ｽﾀｽﾀ

キリヤ（……自分達のことか）

キリヤ（狙いなど、何もないんだけどな……）

キリヤ「やれ！」

ルカリオ「くわんぬー！」

ゲンガー「うげー！」

海パンやろう「策に溺れた……すまねえ……！」

キリヤ「…………」

キリヤ（あれから三日……盗んだポケモンの扱いもだいぶサマになってきたな）

キリヤ（ポケモンに複雑な思考はない……少し一緒に過ごすだけで、簡単に自分の言うことを聞いてくれる……）

海パンやろう「くそっ……！ブレイク団なんかに……」

キリヤ「ミロカロスか……悪くない」

海パンやろう「や、やめろー！俺のミロカロスに触るんじゃねえ！！」

キリヤ「ブレイク団に負けるのが悪いんだ。もらっていくよ」

海パンやろう「やめろぉぉぉぉっ！！」

「待ちやがれッ！！」

キリヤ「……！！」

「人のポケモンを……大事な家族を奪うやつは俺が許さねえ！！」

キリヤ（……なんだ、このハリーセン頭の男……）

ヒュウ「俺は今から怒るぜッッ！！」

キリヤ「…………」

キリヤ（思い出した。ヒュウだ……以前メイから聞いた事がある……）

キリヤ「イッシュ地方の実力者ヒュウ……羨ましいなぁ」

キリヤ「たかが一つの地方を冒険しただけで力を付け正義を遂行する。強く正しい心のトレーナーか……」

ヒュウ「盗んだポケモン返しやがれええッ！！」

バッフロン「ブモオオオオオオッ！！」

キリヤ「正しい心で強さを求める……お前ができて、自分にはできなかった」

キリヤ「お前と自分は何が違う？」

ヒュウ「そこだ！」

ルカリオ「」

キリヤ「奪われた妹のポケモンを取り返すためにプラズマ団と戦った……だっけ？強い信念と優しい心だ……なぜお前は強くなれたのか？」

ヒュウ「ごちゃごちゃうるせえ！ポケモン泥棒がッ！！」

バッフロン「ブモオオオオオオッ！！」

ゲンガー「」

キリヤ（あっという間に二匹敗北……）

キリヤ「それは偏に、お前に才能があったからだ」

このヒュウにシルバーのやったこと教えたらどうなるのっと

キリヤ「育てる才能。戦う才能。両方があるから強くなれるんだ……」

キリヤ「本当に羨ましい」ﾊﾞｯ

B団エリトレ「合図！今だ！」

B団おとなのおねえさん「任せてリーダー！」

ヒュウ「何ッ！？伏兵だと……！」

バッフロン「ぶもっ！？」

キリヤ「が、自分にはそれがない……だから強くなれない……」

キリヤ「弱い自分が強くなるために、正しい手段なんて存在するのか？」

キリヤ「いけ、ボーマンダ！」

ボーマンダ「ぎゃおおおおん！」

B団おとなのおねえさん「おほほほ！この人数相手にどこまで持ち堪えられるかしら！」

ヒュウ「くっ……数で押そうってかッ！」

キリヤ「卑怯と思うか？おかしいな」

キリヤ「みんな弱いポケモンを育てろと言うのに、弱いまま集まるのは許さない」

キリヤ「本当に守りたいものがあるなら、そんな綺麗事は取っ払うべきなんだ」

B団こわいおじさん「押してますよリーダー！」

ヒュウ「ッ！このままじゃ負けちまう……！」

キリヤ「……邪魔をしたのはそっちだ、ヒュウ」

キリヤ「そのポケモンを奪われようと、お前は文句言えないはずだ」

B団おとなのおねえさん「覚悟しなさいな！！」

ヒュウ「くっ……！」

バッフロン「ブモオォ……！」

そも俺たちって最大手持ち6匹で1匹の野生の伝説や幻のポケモンに寄ってたかってボコってゲットとかしてるな

「マジカルシャイン！！」

キリヤ「……！？」

B団おとなのおねえさん「きゃっ！」

B団エリトレ「なんだあ！？」

「おやおや、随分手こずってるようですね。ヒュウくん？」

ヒュウ「お、お前は……ッ！」

ビート「僕が手を貸してあげてもいいですよ？」

ブリムオン「…………」

キリヤ「……撤退だ」

ヒュウ「ッ……助かるぜッ！」

B団エリトレ「はっ！たかが一人増えたところで……」

キリヤ「聞こえなかったか？撤退だ！」

B団おとなのおねえさん「リーダー！？私達の優位は変わりませんよ！！」

キリヤ「一人増えた分時間がかかる。その間に新たな仲間が来る」

キリヤ（ガラル地方の実力者ビート……）

キリヤ（ヒュウとビート、どちらか片方は兎も角、二人同時は自分達に分が悪い……！）

キリヤ「自分が殿を務める！お前達は先に退け！！」

B団こわいおじさん「……はい！どうかご無事で！」

ヒュウ「誰が逃がすかッ！」