【SS】アフター・アローラ

アローラリーグ設立から9年、カントー地方・セキエイ高原ーー

男「ニョロトノ、とびはねろ！」

ニョロトノ「ゲロッ！」ピョーン↑

ヒューン…↓

？？？「メガニウム、ソーラービーム！」

メガニウム「ニューム！」ズァッ

ニョロトノ「ゲロギャーッ！！」ドーン

男「ああっ！ニョロトノ！」

審判「ニョロトノ戦闘不能！よって勝者、ヨシノシティのミライ！」

実況「決まりましたーっ！ポケモンリーグセキエイ大会、ジョウトブロックの激戦を勝ち抜いたのは、ヨシノシティのミライ選手です！」

ミライ「やったなメガニウム！」

メガニウム「ニューム！」

実況「これで決勝戦の組み合わせが決定しました！ジョウトブロック勝者のミライ選手！そしてカントーブロック勝者のユウリ選手です！」

実況「両者共に全くの無名選手！まさに台風の目といった選手同士の対決です！」

実況「それでは、決勝戦の前に3位決定戦を行いますーー」



スタジアム裏ーー

ミライ「よーし、ついに決勝戦まで来た！もうここまで来たら勝つしかない！みんな、頑張ろうな！」

？？？「ミライさん」

ミライ「ん？」

ユウリ「わたし、決勝戦の相手をします、ユウリです。今日はよろしくお願いしますね。」

ミライ「こちらこそ！最高のバトルにしましょう！」

ユウリ「…フフ」

ミライ「？」

ユウリ「あ、いえ…あなたを見ていると、遠くの友人を思い出して」

ミライ「友人？」

ユウリ「はい。わたしにとって、かけがえのない人です。」

ミライ「へぇ…」

ユウリ「その人も強い強いトレーナーで、わたしはあの人に少しでも近づけるようにってトレーナーになったんです。」

ユウリ「今度機会があればゆっくりお話ししてあげますね。」

ミライ「ぜひ！」

ワアァァ…！

ユウリ「どうやら試合が終わったみたいですね。」

ユウリ「それでは、また後で。」

ミライ「はい！お互い、全力で頑張りましょう！」

実況「長らくお待たせ致しました！セキエイリーグもいよいよ大詰め！決勝戦を取り行います！両選手、入場！」

ワアァァ！！

ユウリ「よろしくお願いしますね。」

ミライ「はい！」

審判「それでは、バトル開始！！」

ミライ「いけっ、デンリュウ！」

デンリュウ「リュー！」

ユウリ「キュウコン、頑張って！」

キュウコン「キュー！」

ピカーッ

実況「おおっと、キュウコンの特性によって陽射しが強くなった！」

ミライ「隠れ特性…！」

ミライ「デンリュウ、放電！」

ユウリ「キュウコン、火炎放射！」

ズオォッ

ミライ「陽射しの影響で威力が上がってる…！分が悪いな、戻れデンリュウ！」

ユウリ「そうはいきません！炎の渦！」

ボオオ！

ミライ「くっ！」

ユウリ「今です！ソーラービーム！」

ズァッ

ミライ「！まずい、雷で相殺するんだ！」

バチィ！

ミライ「あ、危ない…」

ユウリ「続けてソーラービーム！」

ミライ「も、もう一度雷だ！」

スカッ

ミライ「！？」

ズァッ

デンリュウ「リュー…」バタッ

審判「デンリュウ、戦闘不能！」

実況「ああっと早くもミライ選手のデンリュウが敗れてしまった！これは悪いスタートを切りましたミライ選手！」

ミライ「つ、次！キングラー出ろ！クラブハンマーだ！」

キングラー「グオゴゴゴ！」

ユウリ「怪しい光！」ホワワーン

キングラー「」

ユウリ「ソーラービーム！」ズァッ

キングラー「ギャアーッ！」

実況「つ、強い強い！ユウリ選手のキュウコン、あっという間に2体を倒してしまったーっ！」

ミライ「負けるな！ヘルガー！噛み砕く！」

ヘルガー「ガウッ！」ガブゥッ

キュウコン「キュアァッ！」

実況「3番手ヘルガー、素早くキュウコンの喉元に噛みつきました！」

ユウリ「キュウコン！」

ミライ「反撃の隙を与えるな！もう一度噛み砕く！」

ガブゥッ

キュウコン「ンキュゥ…」バタッ

実況「ここでキュウコンダウン！ミライ選手、3番手にして辛くも一勝をもぎ取りました！」

ユウリ「お疲れ様ですキュウコン。次はキレイハナ！お願いします！」

キレイハナ「ハナハナー！」

ミライ「炎タイプに草タイプを出してきた？ヘルガー、何かされる前に倒すんだ！炎の牙！」

ヘルガー「ガウッ！」

ユウリ「ムーンフォース！」

ミライ「！！跳んでかわせ！」

ヘルガー「ガウッ」バッ

ミライ「このキレイハナ、速い…！そうか、葉緑素！」

ユウリ「キレイハナ、もう一度ムーンフォース！」

ミライ「ヘルガー！受けて突っ込め！炎の牙！」

ズバッ！

ヘルガー「グッ、ガウッ！」ガブゥッ

キレイハナ「はにゃあっ！」ドタッ

ヘルガー「グゥゥッ」ドサッ

審判「キレイハナ、ヘルガー、共に戦闘不能！」

実況「ヘルガーの捨て身の一撃で、両者相打ち！展開は、手持ちの数で勝るユウリ選手の有利状況となっています！…と、陽射しが弱まってきたようです」

ミライ「頑張れ、ベトベトン！」

ユウリ「出番です、クロバット！」

ミライ(相手も毒タイプ…有効打は無い…けどそれは相手も同じはず！だったら！)

ミライ/ユウリ「「戻れ、ベトベトン！/戻ってクロバット！」」

ユウリ「！」

実況「おおっと、毒タイプ同士の対面、両選手ポケモンを退げました！」

ミライ「いけっメガニウム！」

ユウリ「行って！ライチュウ！」

ミライ「よし、これならこっちの方が有利だ！」

ミライ「メガニウム、毒の粉！」

メガニウム「ニューム」ファサー

ライチュウ「」

ユウリ「ううっ、ライチュウ！気合い玉！」

ミライ「かわしてマジカルリーフ！」

メガニウム「ニューム！」シュパパパ

ユウリ「うう、この技はあまり使いたくありませんでしたが…ライチュウ！ボルテッカー！」

ズバババーッ！

ミライ「メガニウム、ソーラービームで撃ち返せ！」

メガニウム「ニューム！」ズァッ

ズボッ

ミライ「！？」

メガニウム「ニュッ！？」

ズドン！

実況「なんと、ソーラービームを突き抜けるボルテッカーの威力！メガニウム、まともに食らってしまいました！」

メガニウム「ニューゥ…」

ライチュウ「チュ、チュラーイ…」ドテッ

実況「メガニウム、なんとか持ち堪えました！しかしライチュウは反動を受けてダウンです！」

ミライ「メガニウム、よく頑張ったな、少し休んでて！いけっ、ベトベトン！」

ユウリ「ライチュウ、ありがとうございました！お願いします、ピクシー！」

ミライ「ベトベトン、溶ける！」

トロトロ〜

ユウリ「ピクシー、指を振る！」

指を振ったらサイケ光線が出た！

ミライ「ゲッ！？」

バババババ

ベトベトン「ベト！？」

ミライ「な、なんて引きの強さだ！オボンの実がなけりゃやばかった！」

ユウリ「もう一度指を振る！」

指を振ったら捨て身タックルが出た！

ズドドド…

ミライ「ベトベトン、受け止めろ！」

ベトベトン「ベト！」ガシッ

ピクシー「ピッ！？」

ミライ「今だ！とっておきのアレを！」











ベトベトン「ゲェーップ ！」

ピクシー「ピギャアーッ！？」ズダーン

ユウリ「ピ、ピクシーッ！」

審判「ピ、ピクシー戦闘不能…おえっ」

ユウリ「ふ、不覚でした…！クロバット！翼で打つ！」

バシィ！

ベトベトン「ベトッ」ズデーン

審判「ベトベトン戦闘不能！」

ミライ「フォレトス！お前の出番だ！」

フォレトス「フォッフォッフォッ」

ミライ「まきびし！」

ユウリ「翼で打つ！」

ミライ「まきびし！」

ユウリ「翼で打つ！」

ミライ「まきびし！」

ユウリ「翼で打つ！」

実況「まきびしと翼で打つの打ち合い！防御に優れたフォレトスにはダメージが薄いか！？」

ユウリ「このままじゃ埒があきません！クロバット！とどめの翼で打つ！」

ミライ「そうはいかないよ！フォレトス！」











ミライ「大爆発！！」

ユウリ「！？」

ズドォン！！

実況「な、なんとフォレトス、大爆発でクロバットを道連れにした！」

クロバット「クルォ…」ポテッ

フォレトス「フォッフォッフォッ…」ドシン

ミライ「さあ、舞台は整った！メガニウム！最後に暴れるぞ！」

ユウリ「あなたにはびっくりさせられてばかり…でもそれを楽しみに感じているわたしがいるんです！カメックス！行ってください！」

ブスブスブスブス

カメックス「いてててて」

実況「カメックスに大量のまきびしが刺さる！！」

ミライ「勝負を決めるぞ！メガニウムーー」

ユウリ「いけない！カメックス、守る！」

ミライ「ソーラービーム！」

ユウリ「！？しまっ…カメックス！ハイドロポンプ！溜めさせてはダメです！」

カメックス「フンッ！」ドボーッ

ミライ「もう遅いよ！充填完了！ってぇーっ！！」

メガニウム「ニュウゥーム！！」ズァッ

ドオォーン…！

カメックスだけ普通に喋ってて草

実況「両者の攻撃が衝突！！勝ったのはどちらだーっ！？」

実況「！？これは…！」

ミライ「えっ！？」

ユウリ「まさか…」

審判「…メガニウム、カメックス、共に戦闘不能。よってこの勝負……ドロー！」

ザワッ！？

実況「こ、これは一体どうしたことでしょう！？」

実況「ど、どうやら大会委員会で審議中のようです」

実況「あっ、大会委員長が出てきました…」

委員長「えー、審議の結果、ただいまの試合は引き分けとし、ユウリ選手、ミライ選手両名の同時優勝ということとします！」

実況「あーっと、これは思いもよらぬ裁決が出ました！選手二人の同時優勝！？」

委員長「もちろん優勝賞金は両者に全額支払われます！商品のマスターボールも、副賞のアローラの旅も、しっかり両者に受け渡されます！」

ワアァァ！！

客A「二人とも！おめでとう！」

客B「よく頑張ったな！」

ミライ「…。」

ユウリ「…。」

ミライ /ユウリ(ふ、腑に落ちない…ッ！！)

ミライ /ユウリ(でも観客もみんな納得してるみたいだし、)

ミライ /ユウリ(何より次戦ったら負けるかもしれない)

ミライ /ユウリ(ここまで来て賞金/アローラの旅は諦められない…)

委員長「お二人はそれでよろしいかな？」

ミライ「ッ…わ、わかりました」

ユウリ「わ、わたしも異存ございません」

委員長「ではこれにて、ポケモンリーグセキエイ大会を閉会とします！皆様、熱き戦いを繰り広げた両者に盛大な拍手を！」

パチパチパチパチパチパチ……

数日後、クチバ港ーー

ユウリ「あっ、ミライさん！お待たせしました！」

ユウリ「すみません、一緒に行こうだなんて我儘を聞いてもらって」

ミライ「大丈夫ですよ。一人旅より二人の方が楽しいですし」

ミライ(役得みたいな物だよなぁ)

ユウリ「そうですか…それじゃあ、乗りましょうか。」

サントアンヌ号船内ーー

アナウンス「間も無く本船は出航いたします」

ミライ「それじゃあ僕はこっちですので」

ユウリ「それじゃあ、また夕食の時に。」

ﾊﾞﾀﾝーー

ミライ「ふぅ、とりあえずひと段落かな。」

ミライ「……。」

ミライ「…暇だな…」

ミライ「甲板にでも行こうか…」

一方ーー

ユウリ「…ようやくここまできました」

ユウリ「念願のアローラへの切符…」

ユウリ「待っていてください、今帰りますから！」

ユウリ「…それにしても、夕食まで何をしてましょう」

ユウリ「とりあえず船の中を廻ってみましょうか」

ｶﾞﾁｬｯ

ミライ/ユウリ「あっ」

ミライ「…海でも見に行きますか」

ユウリ「…そうですね」

十数時間後ーー

アナウンス「間も無く本船はメレメレ島、ハウオリシティポートエリアに到着致します。」

ミライ「いよいよ到着ですね」

ユウリ「はい。思う存分、アローラを堪能しましょう！」ｶﾞﾁｬ


//////////////////
/////夜。/////
//////////////////

ユウリ「…。」

ミライ「まあ、随分と船に揺られてたから…」

ユウリ「…今日のところは宿に行きましょうか。」

支援

これは良作

翌日ーー

ミライ「うーん、よく寝たなぁ。よし、少し散歩でもしてこようかな」

ｺﾝｺﾝ

ミライ「うん？」

ｶﾞﾁｬ

ユウリ「あっ、おはようございます。」

ミライ「ユウリさん？どうしたんですか？」

ユウリ「あの、朝ごはんにマラサダでも食べに行きませんかって誘いにきたんです」

ミライ「はあ、いいですけど…？」

マラサダショップーー

ドン！(おおきいマラサダ)

ドン！(ダメ押し)

ドドン！(ゴリ押し)

ユウリ「…すごい食欲ですね…そんなに食べてもたれませんか？」

ミライ「そうでもないですよ。朝は鱈腹食べるって決めてるんです。」ﾓｸﾞﾑｼｬ

ユウリ「…。」

ミライ「ところで今日は何をしようかな」

ユウリ「あ、それならジム戦はどうですか？ハウオリのジムリーダーはとても強いと聞いていますし。」

ミライ「へぇ。どんなひとなんだろう？」

ハウオリジムーー

ミライ「ここがハウオリジム…」

ユウリ「ハウオリのジムリーダー・イリマさんはノーマルタイプの使い手です。巧みな戦略でプリンスの異名を持っています。」

ミライ「へぇー、楽しみだな」

ミライ「…あれ、ユウリさん行かないんです？」

ユウリ「あ、ちょっとお手洗いに…後から追いつきますから」

ミライ「わかりました、先に行ってますね」

おもしろい

支援

ｳｨ-ﾝ

ミライ「ここがハウオリジム…」

おっさん「おーす！未来のチャンピオン！」

ミライ「………。(どこにでもいるんだなぁこの人)」

おっさん「イリマさんはノーマルタイプの使い手！対策は万全か？」

ミライ(そういえば格闘タイプの技を覚えたポケモンがいないな…)

ミライ(最悪フォレトスで何とかするか)

ミニスカート「イリマさんと戦う資格があるか試してあげる！」

ミライ「他のトレーナーと戦わないといけないのか…面倒だなぁ」

(5分後)

ミニスカート「資格がある上に死角は無いだなんて…！」

ミライ(上手い事言ったつもりか)

短パン小僧「次は俺が相手だ！」

(4分後)

短パン小僧「つ、強い！」

ミライ(弱い…)

ミライ(お、次がいよいよジムリーダーとの戦いか)

イリマ「はい！ジムリーダーのイリマです。挑戦者の方ですね？長話も何ですので早速始めましょうか」

ミライ(随分とテンポの良い)

イリマ「行ってください、デカグース！」

デカグース「ぐしゅしゅ！」

ミライ「いけっ！フォレトス！」

フォレトス「フォッフォッフォッ」

ミライ(見た事無いポケモンだ。でも多分ノーマルタイプだろう)

ミライ「フォレトス、様子見で守れ！」

フォレトス「フォッ！」

イリマ「デカグース、怒りの前歯！」

デカグース「ぐしゅ！」ｶﾞﾁｨﾝ

ミライ「げっ、前歯か！フォレトス、悠長にしてられないぞ！ジャイロボール！」ｷﾞｭﾜｧ

イリマ「必殺前歯！」ｶﾞﾘｯ

ミライ「！？」

ミライ「まさか…高速回転するフォレトスを歯で受け止めた！？どれだけ頑丈な顎だよ！？」

イリマ「デカグースの特性は頑丈顎！！相手に噛み付く技の威力が上がる特性ですね！」

ミライ「ジョウトでは見なかった特性だ…でもこっちだって負けちゃいない！」

ミライ「フォレトス！そのまま大爆発だ！！」

イリマ「！？」

ｶｯ!

デカグース「ぐしゅ…」ﾊﾞﾀｯ

イリマ「……！！」

ミライ「やったなフォレトス！後はゆっくり休んでてくれ」

フォレトス「フォフォ…」

イリマ「捨て身で勝ちに行く姿勢…良いですね！ボクも少し熱くなってきました！」

イリマ「いきますよ！ドーブル！」

ドーブル「んぶぅ…」

ミライ「ドーブルか！頼んだぞメガニウム！！」

メガニウム「ニューム！」

ミライ(ドーブルは何をして来るか予想のつかないポケモンだ)

ミライ(でも長期戦に持ち込んで手の内を明かせばこっちにも勝ち筋がある！)

ミライ「メガニウム、ひかりのかべ！」ﾊﾟﾜﾜﾜ...

イリマ「ドーブル、雨乞いです！」ｻｱｧ...

ミライ「雨か…これじゃあソーラービームが撃てないな」

ミライ「メガニウム、マジカルリーフ！」ｼﾊﾟﾊﾟﾊﾟ

イリマ「ドーブル、ぼうふうです！」ｽﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

ミライ「ゲェッ！？葉っぱが飲み込まれた！」

メガニウム「ニュギャーッ！」ｽﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

ミライ「メ、メガニウムーッ！」

イリマ「ノーマルタイプのドーブルはかくとうタイプが弱点ですから、ひこうタイプの技を覚えさせておいて正解でしたね。」

ミライ「ぼうふうを確実に当てるためにわざわざ雨乞いを覚えさせていたのか…でも！」

ｽﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞｯ！

ドーブル「んぶ！」

イリマ「！？これは…！さっき吹き飛ばしたはずなのに！」

ミライ「マジカルリーフは何があっても相手に当たるまで追いかけ続けるんだ！」

イリマ「くっ…」

イリマ「しかし必ず当たるわさも、そう動きが遅くては使い物になりませんね！ドーブル、次の暴風でとどめです！」

ドーブル「んぶっ！」ｸﾞｵｵｵ

ミライ「もうそろそろ行けるかメガニウム！」

メガニウム「にゅむ！」

ミライ「よし、ソーラービーム！！」

メガニウム「ニュゥゥゥ…ガッ！」ｽﾞﾊﾞｯ

イリマ「ソーラービーム！？まさかずっと光を吸収していた為に動きが落ちて…！」

ｽﾞｧｯ

支援

しぇん

紫煙