【ポケダン超SS】夏休みに

――あのさ、ナエトル。

――何？　ニャスパー。

――夏休みも、またみんなで調査団に行く事になったんだけど……。

――ホント？！

――忙しかったりしない？

――まあ、忙しいのは忙しいけど、でもニャスパーたちならいつでも大歓迎だよ。

――そっか、ありがとう。

――で、いつ来られる？


――――――


ニャスパー（はぁ、疲れた……）

ニャスパー（最近全然テレパシー使ってなかったし、それに……）

ニャスパー（……）

ニャスパー（大丈夫。私、ちゃんと言えるはず）

8月19日　調査団来訪　初日

シキジカ「あっ、みんな、見えて来たよ！」

ヌメラ「ホントだ！　ワイワイタウンの門！」

ヤンチャム「ふぅ、やっと到着だ」

チョボマキ「遠いよねぇ、ホントに」

ニャスパー「行こう！　2匹が待ってるよ」

シキジカ「だね」

ヤンチャム「よっしゃ！　みんな競走しようぜ！」

チョボマキ「おーっ！」

ヌメラ「えーっ！」

シキジカ「大丈夫だって。別に負けたら何って訳でもないし」

ヌメラ「うーん、まあ、そうだよね」

ヤンチャム「それじゃ、よーいスタート！」

シキジカ「あっ、ちょっとヤンチャムズルい！」

支援

ヤンチャム「おっしゃいっちばんのりー！」

シキジカ「あのさぁ、スタートはもっとちゃんとしないとダメでしょ！」

ヤンチャム「いいじゃねぇか別に！」

ニャスパー（もう完全に引きずってないね。子どもの日のあの事件）

チョボマキ「ったく、ニャスパーはえぇよ……」

ヌメラ「はあっ……はあっ……」

シキジカ「お疲れ様、ヌメラ」

ニャスパー「さ、みんな行こう」

ヤンチャム「だな！」

ヌメラ「ちょっと休ませて……」

ニャスパー「ダーメ。もうちょっとで着くんだよ、調査団。着いたらいつでも休めるって」

ヌメラ「うぅ……」

ヤンチャム「甘ったれんな！」

ヤンチャム「そんなんじゃシキジカちゃんは渡せねぇぞ」

ヌメラ「えっ？　なんか言った？　声ちっさ過ぎて」

ヤンチャム「なんでもない。行くぞ！」

ワイワイタウン
ポケモン調査団

ヌメラ「とうちゃーく！」

シキジカ「すいませーん、デンリュウさんいますかー？」

デンリュウ「はーい、今行きますよー！」

ドン

クチート「うわっ！」

デンリュウ「――」

クチート「〜〜〜」

ニャスパー「クチートさんの声だ、なんかあったのかな」

シキジカ「ドン、って……まさか」

デンリュウ「すいませーん！　2階にあがって来てくださーい！」

ヌメラ「行こう！」

調査団　2階

シキジカ「どうかしたんですか？！」

クチート「まったく、調査団の中でまで方向音痴って……」

デンリュウ「やれやれ、ですね」

クチート「貴重な資料も混ざってるんだ、丁寧に……あっ、みんな、到着したんだ」

ニャスパー「あの、まさかとは思うんですけどデンリュウさん、方向音痴をこんなとこで……」

デンリュウ「部屋を出たら左に曲がらないといけないんですけど、ついうっかり」

クチート「曲がり忘れるってどういう事」

デンリュウ「すいませんすいません……」

チョボマキ「……」

シキジカ「良ければ手伝いましょうか？」

デンリュウ「お願いします」

ヤンチャム「ふぅ、終わったぜ。ったく、気を付けろよな」

デンリュウ「面目ない」

クチート「こっちに来て早々、手伝わせちゃって申し訳ないな。まあ、ゆっくりしていってくれ。夕方には2匹とも戻って来るだろうから」

シキジカ「はい」

夕刻

チョボマキ「そろそろかなぁ」

ブイゼル「ただいま――おっ、みんなして到着か。1月以来だっけ」

ニャスパー「になりますね。学校が長期休みじゃないとなかなか来られないんで」

ブイゼル「そっか、夏休みだもんな。いやー、懐かしい。夏もほとんど仕事だもんなー」

ヌメラ「大人って大変なんだね……」

ブイゼル「おう。だから、今の内にしっかり楽しんどけよー」

ピカチュウ「もう私たちは手遅れだけどね。ま、楽しいんだけど仕事自体は」

ブイゼル「おっ、帰って来た。んじゃ、俺はこの辺で」

ピカチュウ「ただいま、みんな。いらっしゃい！」

4匹「お帰り！」

ニャスパー（さて、ようやく帰って来た訳だけど……いつ切り出そう）

ナエトル「ん？　どうかしたの？　ニャスパー」

ニャスパー「なんでも。久しぶり……って言っても、6月の父の日以来か。先月はともかく、月1ぐらいで会ってるね」

ヌメラ「そういやさ、今2匹ってどんな仕事してるの？」

ピカチュウ「あー、実は最近忙しくってさ。カラマネロってポケモン探してるの」

ナエトル「先月、七夕にジラーチの願いを叶えるって能力を悪用しようとしてたんだ。スリーパーを操って」

ピカチュウ「あっ、そういやさシキジカ、5月辺りにスリーパーさんの芸見たってホント？」

シキジカ「なんで知って……あ、もしかして操られてたスリーパーってあの？」

ピカチュウ「そうなんだ」

シキジカ「ウソっ！」

ピカチュウ「まぁ、そっちの話は話すとホントに長くなるから」

ピカチュウ「それで、そっちはどう？」

ヤンチャム「俺たちの方は、何も変わらないかな」

ヌメラ「父の日以降、大した事も起きてないしね」

ピカチュウ「平和で良かった。あっ、そういや言い忘れてた。もしカラマネロとか見かけても、絶対近付いちゃダメだよ。危ないから」

ニャスパー「わかってる。あなたたち2匹が本気で追ってるってなると、相当なもんでしょ」

ナエトル「まあ、そうなるね。自分で言うのもなんだけど」

ペロッパフ「ごはん出来ましたよー！」

ピカチュウ「よし、湿っぽい話はここで終わり！　みんな、行こ！」

「「ごちそうさまでした」」


シキジカ「おいしかったー」

ペロッパフ「そう言ってもらえるとありがたいです」

ピカチュウ「今日は勉強しなくてもいいよねデデンネ！　じゃ、みんな後から部屋に来て！　高速移動！」

デデンネ「あっ……まあ、いいんだけど」

ヌメラ「……どうしたの？」

ナエトル「勉強が嫌で、逃げちゃっただけだよ。万が一もあり得るしね……」

ピカチュウ「あっ、おーい」

ヤンチャム「やっぱお前、足はっええなぁ」

ピカチュウ「でしょ！」

ヌメラ「明日は前みたいに仕事のお手伝い？」

ナエトル「になるのかな」

ピカチュウ「だけどカラマネロ追っかけないとダメだからね私たち。ついてけないかも」

ヌメラ「えっ？！　そんなー……」

シキジカ「忙しいんだから、あんまりわがまま言っちゃダメだよ」

ヌメラ「はぁい」

ヤンチャム「気にすんなよヌメラ。俺たちだけでもちゃんと出来るって事、見せつけてやろうぜ！」

チョボマキ「やろうぜ！」

ニャスパー「ま、そうね」

ニャスパー「ところでさ、探すって具体的に、どんな風にしてるの？」

ピカチュウ「うーん、つながりオーブでいろいろ手伝ってもらってるけど、私たちもいろんなダンジョンに潜っていないか探したりね」

ニャスパー「2匹って確か、アルセウスとかパルキアとかもコネクトしてたよね」

ピカチュウ「え？　うん」

ニャスパー「それでも見付からないの？　その2匹の協力を得てるのに？」

ピカチュウ「それがどうしたの？」

ニャスパー「……いくらなんでも、おかしいよねそれ」

ナエトル「うん。完璧に存在を消してる、って事になる」

ピカチュウ「えっ、ちょっと待ってどう言う事？」

ニャスパー「神の力さえ及ばない領域……ヤな予感しかしないよ」

ヤンチャム「お前ら！　わけわかんねぇから説明しろよ！　何の話してんだよ！」

ニャスパー「ああ、ごめんごめん。空間の神の力をもってしてもその空間の中のどこにいるのかわからないって事でしょ？」

ナエトル「だから、神の力さえ及ばない、って事になるのか。例えば……虚無の世界、とか？」

ピカチュウ「虚無の世界って、あの？！」

ナエトル「あくまで例えばだよ。まあ、その可能性は否定しないけど」

ピカチュウ「え、それ……」

チョボマキ「まあ、難しい話はいいじゃん。明日に備えて早く寝ようぜ」

ヌメラ「それもそうだね」

ピカチュウ「うん……。じゃあみんな、お休み」

みんな「お休みー」

しぇん

8月20日　調査団来訪　2日目

ピカチュウ「ふあぁ……あっ、そうだ、みんな来てたんだ」

ピカチュウ「起きて！　そろそろ朝会だよ！」

ニャスパー「うーん……、あ、おはよう」

シキジカ「ふああっ」

――

ナエトル「みんな起きて！」

ヌメラ「くああっ……おはよ、ナエトル」

ヤンチャム「ZZZ」

チョボマキ「ZZZ」

ピカチュウ「おはよ！」

ヌメラ「おはようみんな！」

シキジカ「ったく、ヤンチャムたちはまだ寝てるの？」

ニャスパー「こら、起きなさい」

シキジカ「起きろおぉぉおおおおお！」

ピカチュウ（うわっ飛び蹴りって、痛そー）

ヤンチャム「ごえっ」

ヤンチャム「あーいてて……」

ヤンチャム（でもシキジカちゃんのキックなら……）

――あんまり変な考えしない方がいいよ。それ、ただのドM。

ヤンチャム（ニャ、ニャスパー！　いきなりテレパシーとかビビるだろ！）

チョボマキ「ヤンチャムどうしたの？」

ヤンチャム「な、なんでもねぇよ！」

シキジカ「ほら、急いで！」

ヤンチャム「おうよ！」

デンリュウ「それではみなさん、今日も頑張って行きましょう！」

おー！！！


デンリュウ「それで、みなさん、今日の仕事なんですが……」

ナエトル「あの、ニャスパー連れてってもいいですか？」

ニャスパー「えっ？！」

ピカチュウ「そんな話、私全く聞いてないよ！」

ナエトル「うん。だって言ってないし。だけど、昨日話して、一緒に探してくれるとなると心強いなって」

ヌメラ「えーっ、ズルい！」

ピカチュウ「まあ、確かにニャスパーは凄いけど、でも危ないよ！　もしそれでホントにカラマネロ見付けちゃったら、どうするの？」

ナエトル「大丈夫だって。カラマネロは、たぶんバトルはそんなに強くない。じゃないとわざわざ間接的にスリーパー使ってピカチュウを操ったりしない」

ピカチュウ「……まあ、私たちなら大丈夫かもしれないけど」

ニャスパー「大丈夫よ、私は。操られ状態って、催眠術を2回かけられた時に発症するんだよね。だからふみんリングルを付ければ回避できる」

ピカチュウ「せ、正解」

ナエトル「操られさえしなければ、後は自分たちでなんとか出来るし。それとたぶん、そんないきなりカラマネロに出会う確率は低い気もする」

ニャスパー「なるほど。私は一緒に行ける。で、どうですか？　デンリュウさん」

デンリュウ「もちろんOKですよ」

ナエトル「よし」

シキジカ「いいなぁニャスパー」

ヤンチャム「これはズルい」

ヌメラ「ホントに」

デンリュウ「それで、残ったみなさんは……どうしましょうかね。信頼出来る大人が欲しいんですが……」

ヌメラ「うーん……そうだ！　あの時のギャラドス！」

チョボマキ「ああ、1月に俺とお前とナエトルで倒したあのお尋ね者か」

ヌメラ「頼めば一緒に来てくれそうだし」

ピカチュウ「後は……スリーパーにも手伝ってもらえるよね。カラマネロを探す一環でもあるんだし」

ナエトル「シャッターはないね、2匹とも。大丈夫そうだよ」

デンリュウ「決まりですね」

ピカチュウ「よーし、じゃあ、行くぞ！」

みんな「おー！！！」

ニャスパー（私、ナエトル、ピカチュウか……）

ニャスパー（なんとかして、ナエトルと2匹っきりになりたいかな）

ニャスパー（じゃないと、到底言えっこないし）

ピカチュウ「ニャスパー、どうかした？」

ニャスパー「ううん、なんでもない。で、どうやって探す？」

ナエトル「うーん、虚無の世界についても調べたいけど、それに一番詳しいのは……」

ピカチュウ「えっ、わ、私？！」

ナエトル「自分は記憶が回復してないし。ピカチュウ、ううん、ミュウ一択だと思う」

ピカチュウ「……まあ、そうだよね。虚無の世界かぁ……」

ピカチュウ「と、まあ、こんな訳で。そう簡単に行き来は出来ないし、ダークマターが石化させないと行く事も出来ないはずだよ」

ニャスパー「ダークマター自身は行けないの？」

ピカチュウ「まあ、ダークマターはあの世界に影響を与えてる訳だし、やろうと思えば行けるんじゃない？　行く必要がなかったから来なかっただけで」

ニャスパー「なるほどね……」

ピカチュウ「でも、ちょっと待ってよ！　あくまで仮定の話でしょ！　カラマネロがダークマターに操られてるなんて……ダークマターは完全に消滅したよね？」

ナエトル「ううん、それは違う。僕の心にも、ピカチュウの心にも、誰の心にも、ダークマターは残ってる。それが、受け入れるって事なんだから。

　　　　　　悪の心を遠ざけた結果、集まって生まれるんだよ、ダークマターって」

ニャスパー「深いな……悪の心も自分自身って事か」

ピカチュウ「あーもう！　仮定で話を進めるのは危ないって！」

ナエトル「わかってる。だけど、アルセウスたちの力が及ばないとなると、他に思い浮かばないんだ」

ピカチュウ「……わかったよ。確かに虚無の世界に神の力は届かない。けど、わざと潜ったりなんてするかなぁ……。

　　　　　　　それと、ダークマターがそんなすぐに出来るとは到底思えないんだけど」

ナエトル「うん。そこがネック。……仮定の話で考えるのは確かに危険だけど、そうでもしないと手掛かりがなさ過ぎてさ……」

ピカチュウ「まあ、それもそうだね……」

ニャスパー「……そうだ、ゼルネアスに聞いてみるのもありじゃない？　そういう事もあり得るからって」

ピカチュウ「よし、そうと決まれば行きますか！　生命の樹！」

ラプラス「なるほど……わかりました。生命の樹ですね」

ピカチュウ「お願いします！」

ラプラス「それと、もし何かしら情報を掴んだら、お伝えしますね」

ピカチュウ「ありがとうございます！」

ラプラス「じゃあ、行きますよ」

ニャスパー「うーん、1月以来か。ラプラス大陸便」

ラプラス「ですね。あの時は、なんだか鬼気迫る感じでした」

ピカチュウ「あー、あの時の？　そーいや、あれから何か進展あった？」

――それ……どっちの意味で？

――さあね。

ニャスパー「まあ、いいや。あったと言えばあったし、なかったと言えばなかったかな」

ナエトル「何の話？」

ピカチュウ「ひ・み・つ」

ナエトル「まあいいけど。察しは付くし」

ラプラス「着きましたよ」

ニャスパー「待っててくださいね」

ラプラス「わかってます」

ピカチュウ「こっちだよ！　速く速く！」

ナエトル「おーい、ちょっと待って！」

ニャスパー「……変わってないね。あっ、ナエトル、ちょっといい？」

ナエトル「後でいい？」

ニャスパー「まあ、いいけど……2匹っきりで話したい」

ナエトル「了解。勉強関連でなんとかなると思うから、じゃあその時に」

ニャスパー「わかった。おーい、ピカチュウ速過ぎ」

ピカチュウ「まだー？」

ニャスパー「焦っても意味ないよ」

ピカチュウ「わかってるけどさぁ……」

ゼルネアス「どうかしましたか？」

ピカチュウ「なんでもな……い事はないか。あの、ゼルネアス。ちょっとお願いしたい事があって来たの」

ゼルネアス「お願い……。なんでしょうか。出来る事ならなんでも力になりますよ」

ピカチュウ「えっと……なんだっけ」

ナエトル「虚無の世界に関して、今あそこに誰かいたりとか、わかったりします？」

ゼルネアス「うーん、少し難しいですね」

ナエトル「そうですか」

ゼルネアス「それで、どうしてそんな事を？」

ニャスパー「実はカクカクシキジカで」

ゼルネアス「なるほど……。とにかく、何かわかりましたら、つながりオーブから連絡しますね」

ピカチュウ「ありがとうございます！」

ピカチュウ「結局スカかぁ……」

ニャスパー「まあ、いいじゃない。相手が何か行動を起こし始めたら、わかるはずでしょ？　世界中にあなたたちの仲間はいるんだから」

ピカチュウ「まあね……。なんなら別のだろうけどカラマネロにまで頼んでる訳だし」

ニャスパー「でも、だとすると、余計にわからない。時間軸を移動しててもディアルガにはバレる訳だし、万が一裏の世界に行こうとしてもギラティナがいる」

ナエトル「……陸、海、空、どこに隠れてもグラードン、カイオーガ、レックウザがいる」

ピカチュウ「パルキアなら、その全てを把握出来そうだもんね。ちょっと脳筋っぽいけど」

ニャスパー「ナエトルたちから隠れるのって、不可能よね、考えてみたら」

ナエトル「その不可能を可能にしてる奴が現実にいる訳だけど」

ピカチュウ「うーん……あっ、ちょっと聞きたい事があるの！　待っててくれない？」

ニャスパー「え、何？」

ピカチュウ「虚無の世界以外に、誰からもバレない隠れ場所がないか、ゼルネアスに聞いてみたいんだ」

ニャスパー「ああ、なるほど。消去法的にか」

ピカチュウ「ってな訳で、行って来まーす！」

ピカチュウ「ただいま！」

ニャスパー「はやっ」

ピカチュウ「結果だけど、たぶんない、だって。つまり……」

ナエトル「たぶんない、か。じゃあ、本格的にダークマターが絡んで来る可能性が、あがって来た訳だ」

ピカチュウ「ゼルネアスも万が一に備えて対策を練るだって」

ニャスパー「……でも、石化事件とかは聞かないよね。何かあったのかな？」

ピカチュウ「うーん……ナエトル、なんかわかる？」

ナエトル「ううん、さっぱり。星の周期うんぬんとかもあった気がするんだけど……」

ピカチュウ「1年も前だからなぁ……あの戦いも」

ニャスパー「まあ、考えてても仕方ない。可能性が出て来たんだから、どうにかしないと」

ピカチュウ「だね。でも、もう少し調べて、証拠が欲しいかな」

ナエトル「まあね。……とりあえず、そろそろ帰ろう。もう、空も暗いよ」

ラプラス「そうですか……。ダークマターがまた……」

ピカチュウ「あくまでも可能性だけどね。うーん、テンケイ山の泉は復活……してたっけ」

ナエトル「してないはずだよ。まあ、ゼルネアスがなんとかしてくれそうだけど。古代だとどうやってあそこの水を？」

ピカチュウ「生命の樹のエネルギーを注入した訳だから、確かにゼルネアスの協力があれば出来るかな」

ニャスパー「……なんだろう、ダークマターは安らぎの感情に変わったんだよね？」

ピカチュウ「の、はずだけど」

ラプラス「まあ、ポケモンの負の感情は、なくなったりはしませんし、消え去る事はない、とも言えますが」

ピカチュウ「よい時を共に過ごした魂は、必ず惹かれ合い、また会える」

ナエトル（！）

ピカチュウ「……魂は、また会える」

ナエトル「それ、なんなの？　どっかで聞いた気が……」

ピカチュウ「古代。私たちが生まれ変わる時に、ナエトル……ううん、ニンゲンが、また会えるか不安だって言ったから、私が言ったの」

ナエトル「なるほど……。3月のホルビー事件でも思い出して、推測の参考にしたんだけど」

ピカチュウ「あー、なるほど。確かに使えるね。まあ、それはともかく……ダークマターは魂の塊なんだよ。

　　　　　　　しかも、最後のあの瞬間は、絶対いい時だった。だから……また会える。会えてしまう。そんな気がする」

ラプラス「着きました。……頑張ってくださいね」

ピカチュウ「わっかりましたぁ！」

ニャスパー「行こう。報告しなきゃ」

ナエトル「……自分のセリフ」

ニャスパー「えっ、あ、ごめん」

ナエトル「まあいいけど」

ピカチュウ「おーい、行こうよ」

ニャスパー「ああ、うん」

デンリュウ「……なるほど」

ナエトル「まだ可能性の段階ですけど」

ピカチュウ「もう1回運命の塔に行って、アルセウスにも確認を取りに行こうかなって」

デンリュウ「わかりました。とにかく、お疲れ様です。ニャスパーも、ありがとうございました」

ニャスパー「いえいえ、私は何も」

――

ピカチュウ「でさ、みんなはどうだったの？」

ヌメラ「楽しかったよ！　ピカチュウたちと一緒に行きたかったけど」

ピカチュウ「ごめん、そんなむくれないでよ」

デデンネ「大丈夫よ。晩ごはんが終わったら、一緒に勉強できるから」

ピカチュウ「げっ。今はそれどころじゃなくない……？」

デデンネ「何か起きた時に、知識は多いに越した事ないでしょ」

ピカチュウ「掛け算がなんの役に立つって言うの！」

デデンネ「意外に役立ったりするかもよ？」

ピカチュウ「例えば！」

デデンネ「プチ復活のタネを買う個数から値段を計算できるとか？」

ピカチュウ「あ……」

デデンネ「せっかくみんないるんだし、みんなで楽しくやろうよ」

ピカチュウ「……はぁい」

――ナエトル。

――うん。覚えてるよニャスパー。

――じゃあ、勉強中に。

――だけど、何の用なの？

――限界まで個人的な用。

――そう。

ペロッパフ「ごはん出来ましたよー！」

ヤンチャム「やっとだ！　もうお腹ぺっこぺこだ」

チョボマキ「さっきからぐーぐーうるさいもんな！」

ヤンチャム「な、なんだよ！」

みんな「アハハ！」

ヤンチャム「と、とにかく飯食わせろ！」

ペロッパフ「私も早く食べたいです……」

デンリュウ「じゃあ、行きましょう！」

ぱくぱく　ぱくぱく
ぱくぱく　ぱくぱく


ヤンチャム「ふー、旨かった」

シキジカ「ホントにここの料理おいしいよね。アバゴーラさんとどっちがおいしいだろ」

ピカチュウ「うーん、おじいの料理もペロッパフのもめちゃくちゃおいしいんだけど、ペロッパフのは豪快で、おじいのは繊細って感じかな？　ちょっと違うよね」

ヌメラ「あー、なるほど。わかる気がする」

ピカチュウ「だよね！」

シキジカ「まあ、おいしいんだからいいじゃない！　さて、勉強か……」

ヤンチャム「……マジでやるのか？」

シキジカ「なんのために夏休みの宿題持って来たと思ってるの？」

ヤンチャム「さっすがだなぁ、シキジカちゃんは」

ヌメラ「まあ、終わらせないとダメだし。ヤンチャム大丈夫なの？」

ヤンチャム「全く手も付けてないぜ！」

チョボマキ「ダメじゃん」

ピカチュウ「懐かしいな……。去年の今頃だから、夏休みの宿題は全くした事ないけど」

ナエトル「した事ないって……」

ピカチュウ「正直最後までやらないつもりだったし！」

ナエトル「ドヤ顔で言う事じゃない」

ニャスパー「その顔なんか変だよって、前言わなかったっけ」

ピカチュウ「いいもん。知らないもん」

デデンネ「じゃ、みんなで片付けちゃおう！」

支援！

ピカチュウ「えーっと、これがこうで……」

シキジカ「そうじゃなくて、これがこう！」

ニャスパー「ごめん、ちょっとトイレに行ってもいいですか？」

デデンネ「行ってらっしゃい」

ヤンチャム「これはこうだろ？」

ヌメラ「いや、こうじゃないかな？」

チョボマキ「いやこうだろ」

ヤンチャム「いーや絶対こうだ」

シキジカ「チョボマキが正解だよ」

チョボマキ「ほーら！」

ヤンチャム「ぐぬぬ……」

ナエトル「あ、ちょっと喉乾いたから、水飲んできますね」

デデンネ「わかった」

ニャスパー「来てくれた」

ナエトル「まあ、そりゃあそこまで意味深な態度取られたら、気になるよ」

ニャスパー「じゃあ……単刀直入に言うよ。別れたい」

ナエトル「うん……って、え？」

ニャスパー「私じゃ無理だって、ずっとわかってたけど……」

ナエトル「ちょっと待ってよ、いきなりどうしたの――」

ニャスパー「とにかく、この手紙を読んで。直接言うのは恥ずかしいけど、6月の、父の日で、手紙なら言えるってわかったの」

ナエトル「……まあ、1月もやってたね。わかった。こっそり、どこかで読むよ」

ニャスパー「わかった。あんまり待たせるのも不自然だもんね。ナエトル、先戻ってて。トイレだから、長くても言い訳出来るし」

ナエトル「了解」

ピカチュウ「お帰り、遅かったね」

ナエトル「あっつくて。何杯も飲んじゃったよ」

ピカチュウ「まあ、暑いしね……」

ヤンチャム「にしてもニャスパー遅いな」

ピカチュウ「大きい方なんじゃない？」

シキジカ「……ま、そうなんだろうけどさ……」

チョボマキ「お前ちょっとストレート過ぎ」

ピカチュウ「気にしたら負けだよそんなの！」

ニャスパー「ただいま。みんな、進んだ？」

ヤンチャム「おうよ！」

シキジカ「見栄張らないの！　全然じゃない」

ピカチュウ「みんな、頑張ってね！　宿題はないから私」

デデンネ「じゃ、出してあげよっか？」

ピカチュウ「え？！　いやいやいや！　いらないいらないいらない！」

デデンネ「冗談よ。仕事もあるから、やってる時間ないしね」

ピカチュウ「ほっ……」

ナエトル（ニャスパー、いきなりどうしたんだろう……って言うか、いきなりじゃないのか）

デデンネ「そろそろ終わりにしよっか。もう遅いし」

ピカチュウ「はぁー、終わったー」

ピカチュウ「ふああっ……疲れたぁ」

ヌメラ「明日にはお別れかぁ……」

シキジカ「まあ、また会えるよ。冬休みも行ける訳だし」

ヤンチャム「なんか1年って、短いな。ナエトルが来てから、もうとっくに1年経ってる訳だし」

チョボマキ「だな」

ニャスパー「凄い濃い1年だったなぁ」

ピカチュウ「ニャスパーなんか特にだろうね。世界平和のために戦って、しかも自分の過去まで乗り越えて」

ナエトル「ありがとうね、みんな。自分たちを受け入れてくれたのが、みんなでよかった」

ピカチュウ「だよね。私もいい場所選んだよ、ホントに」

ヤンチャム「て、照れるじゃねぇか……」

ピカチュウ「やっぱり、平和が一番だよ」

シキジカ「ホントにね」

ピカチュウ「あー、今度こそ眠くなって来ちゃった。お休み……」

みんな「お休みー」

ナエトル「自分たちも、そろそろ部屋を移動しよっか」

ヤンチャム「だな」

ナエトル「……」

ナエトル「3匹とも寝たかな……」

ナエトル「おーい、起きてる？」

3匹「ZZZ……」

ナエトル「大丈夫そうだ。……読もう」

ナエトルへ。

何て言えばいいのかわからないから、もうただ、思い付くまま書くね。

私は、あなたの事が好き。

だから、1月に、告白した。（1月の最後の部分参照。うらるは完結後に掲載します）

そしたら、あなたはOKしてくれた。

ただし、「自分は恋愛感情がわからないから、それを知るために」という条件付きで。

凄く嬉しかったけど、だけど、わかってたの。

本当は、あなたはピカチュウの事が好きだって。

ほら、私、心が読めるからさ。

だけど、自分でも気付いてないみたいだったし、ピカチュウも、私の背中を押してくれた。あの時は、ね。

だから、素直になろうって、そう決めたんだ。

私がしたい事。たまには、押し通してみてもいいんじゃないかなって。

だけど……ダメだった。あなたを見ると、どうしても、わかっちゃうの。あなたの隣にいるべきなのは、私じゃない、って。

2月、バレンタイン。

ピカチュウから、男子3匹にはクッキーが、私とシキジカには、手紙が送られてきた。

シキジカへの手紙になんて書いてたのかはわからない。

だけど、私への手紙には、こう書いてあった。

「ホントにごめん。1月は、あんなカッコいい事言っちゃったけど、私、やっぱり諦めきれない」（2月、最後の部分参照）

この時から、漠然とした予感はあった。

私は、ピカチュウには勝てない、って。

まあ、だからこそ、負けたくないとも思った訳だけど。

4月の入学式事件で、ナエトルは、私の発言から正解を導き出した。

だからわかってると思うんだけど、

「自分にない物に憧れる物だからね、ポケモンって」（4月>>19参照）

あなたもたぶん、こう言った。もちろん、それは私もわかってた。

それを改めて言葉にした瞬間、これはダメだって、本格的に思った。

私とあなたは、似てる。どうしようもなく、似てるの。

だけど、ピカチュウは全然違う。

自分にない物に憧れるのは、たぶん、ニンゲンだって同じでしょ？

だから、私は、もう諦めた方がいいかなって。

その確信をホントに深めたのは、5月の、ピッタリ子どもの日だった。

ヤンチャムが、シキジカに告白しようとしたの。

こっぴどくフラれちゃったけどね。

で、その相談に乗ってた私は、どうしても自分の事を、重ね合わせちゃった。

「普段通りの自分を好きになってもらえないなら、どっちみち、いつか破綻するわ」（5月>>7参照）

「その気持ち、ほんっとにわかる。だけど、他人の心までは変えられないの」　「だから、伝えたら、後は祈るだけ」（5月>>13参照）

「恋愛対象として好きになれないのなら、そうやって言うべき。ヤンチャムにも言ったけど、無理に心を惹いても、結局は元に戻る物よ」（5月>>14参照）

これ全部、私が言ったのよ？

ホント、ただのブーメラン。言葉の刃は、私をボロボロにした。

それで決めたの。ちゃんと言おうって。

だけど私ったら臆病で、6月、父の日に来てくれた時も、ドヤ顔で推理だけして結局言えなかった。

で、手紙にする事にした。

手紙を読み上げる方式なら、恥ずかしさとか、減るんじゃないかって。

ニャスパー「結局、読む事すら辛くって、こうやって手渡すだけになっちゃったけど」

ナエトル「うわっ！　ニャ、ニャスパー」

ニャスパー「……私、辛かった。本当に、辛かった」

ナエトル「ごめん、自分が鈍感なばっかりに」

ニャスパー「違う。ナエトルのせいじゃない。誰が悪いとか……そんなんじゃない……」

ナエトル（な、泣いてる……）

ニャスパー「どうすれば、どうすればよかったのよ……何万年前からの付き合いって、勝ち目なんて、ないじゃないの……」

ナエトル「……」

ニャスパー「……私、あなたの事、大好きだったよ」

ナエトル「自分も、ニャスパーの事は好き」

ニャスパー「でも、それは友達として、世界を救った仲間として、でしょ？」

ナエトル「……」

ニャスパー「いいの。私は……全部わかってる。わかっちゃう。……アハハ、でも、スッキリしたよ。

　　　　　　　頑張って、ナエトル。あなたが、恋愛感情を思い出せるように、応援してる。

　　　　　　　ピカチュウへの気持ちに、早く気付けるように……」

ナエトル「……待って、自分は、まだ何も言ってない」

ニャスパー「……え？」

ナエトル「確かに、自分には今、恋愛感情が欠けている。

　　　　　　2連続で記憶を消された障害なんじゃないかなって自己分析してるんだけど、そんな事はどうでもいいよね。

　　　　　　だって、それで2匹も傷つけてるんだから、言い訳にしていいはずがない。

　　　　　　そんな自分なのに、自分でもわからない内に、「あなたはだれだれが好き」だなんて言われて、正直かなり困ってる。

　　　　　　だけど……ニャスパー。

　　　　　　ありがとう。

　　　　　　自分は、本当に君の事が大好きだ。

　　　　　　だけど、それと同じぐらい、みんなの事も好きで、だから、咎められて、泣かれても、自分は止められない。

　　　　　　止める権利すらないから、これしか言えないんだ。

　　　　　　ありがとう。僕の、友達でいてくれて。恋人でいてくれて、ありがとう。

　　　　　　そして、ごめん」

ナエトル「傷つけたんなら、謝る。だけど、自分は、もっと、自分の感情に、目を向けてみたい」

ニャスパー「……うん。それでこそ、ナエトルだよ」

ナエトル「え？」

ニャスパー「必要以上に自分を攻めず、前向きに、変わろうとしてる。それでこそ、だよ」

ナエトル「……まあ、それはいいや。とりあえず、もう遅いし、寝よう。明日、キリタッタ山脈で寝ぼけて落ちたなんて言われたら、自分、死んじゃうよ。

　　　　　　ショックで自殺したとか思い込んで」

ニャスパー「変な事言わないでよ。だけど、一理あるね。じゃあ、お休み、また今度」

ナエトル「うん。また明日ね」

支援

8月21日　調査団来訪　最終日

ヤンチャム「……おい、ヌメラ、起きろ」

ヌメラ「う、うーん……」

ヤンチャム「シキジカちゃんを、頼んだぞ。泣かせたりしたら、俺が許さねぇからな！」

ヌメラ「え、いきなりどうしたの……？」

ヤンチャム「うるさい！　ほら！　みんな起こすの手伝え！」

ヌメラ「え……？」

シキジカ「おはよーみんな」

ピカチュウ「急ごう！　朝会始まっちゃうよ！」

チョボマキ「え、マジ？！　ヤベェ！」

ピカチュウ「ほら、ナエトルもボーっとしないの！」

ナエトル「あ、ご、ごめん……」

ニャスパー「じゃ、行こ」

デンリュウ「それではみなさん、今日も頑張って行きましょう！」

おー！！！

ピカチュウ「にしてもさ……みんな、帰っちゃうね」

シキジカ「また、いつでもこっち来てよ！　大歓迎だよ！」

ピカチュウ「うん！」

ヌメラ「次はいつ調査団に来られるかな……」

チョボマキ「冬休みとかじゃねぇの？」

ヌメラ「それまで頑張ろう！　今度はもっと、勉強とか気にしないで済むように」

チョボマキ「だな」

ヤンチャム「……元気でいろよ、お前ら」

ピカチュウ「あったりまえよ！」

ヤンチャム「ナエトル、お前もだ！　しっかりしろよ！」

ナエトル「え？　あ、うん」

ニャスパー「調査団のみなさん、いろいろと、お世話になりました」

5匹「ありがとうございました！」

デンリュウ「いえいえ。あなたたちならいつでも大歓迎ですよ」

ピカチュウ「やった！　ダンチョー公認だ！」

デンリュウ「それでは、別れは名残惜しいですが、そろそろ時間もヤバいのではないでしょうか」

シキジカ「ですね。それじゃあ、またいつか！」

ワイワイタウン
入口の門

ピカチュウ「バイバーイ！」

ナエトル「また今度！」

5匹「またねー！」

ヤンチャム「ふう、あー、上り坂めんどくせー」

シキジカ「まあ、仕方ないよ。頑張って帰ろう！　家に帰るまでが遠足だよ！」

ヤンチャム「だな」

ヌメラ「……楽しかったね」

チョボマキ「だよなー。冬休みが今から楽しみだ」

ヤンチャム「ニャスパー」

ニャスパー「何？」

ヤンチャム「……」

――口では言い辛い？

――ああ。なあ、ニャスパー。あんまり落ち込むなよ。

――え？

――すまねぇ。昨日の話、聞いちまった。

――嘘。

――マジ。……その気持ちは、俺にもわかるからさ。

――ああ、うん。

――これからも、あいつらは俺たちの……し、親友とまではいかねぇけど！

――ツンデレって奴？　まあ、わかってるよ。ありがとう。

――ああ。んじゃ、テレパシー終了！

ヤンチャム「競走しようぜ！」

シキジカ「またぁ？」

ヤンチャム「よーい、ドン！」

チョボマキ「えっ、ちょ、ズルい！」

ヌメラ「待ってよ！」

ニャスパー（……ヤンチャム、私を励まそうと）

ニャスパー（……ホント、ありがとうね）

ニャスパー（ナエトル……。しっかり、世界の平和を守ってね）

ニャスパー（これから、何があったとしても）

――

ピカチュウ「寂しくなるなぁ……。さ、仕事仕事！」

ナエトル（ニャスパー、大丈夫かな……）

ピカチュウ「どうしたの？　ナエトル」

ナエトル「あ、ううん、なんでもない」

ナエトル（ピカチュウには、黙ってよう。凄い複雑な気持ちになるだろうしね）

ピカチュウ「じゃあ、今日のお仕事は……そうだ、運命の塔だ。あー、大変」

ナエトル（僕たちの仕事に、夏休みなんて、ない）

ナエトル（……そう、休んでるヒマなんてないんだ。ニャスパーも、自分がそれで仕事が出来なくなるなんて、望まないはずだ）

ナエトル（似た者同士だから、わかる）

ナエトル（……これからも、ずっと友達で、いいよね？）

ピカチュウ「さあて、用意出来たら行こう！」

ナエトル「うん」

TO　BE　CONTINUED……

当SSはこれにて完結です
お読み下さりありがとうございました

以下このSSで言及されたSSのうらる

http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=192377（1月。これのみ長編）
http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=249649（2月）
http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=268783（3月。ホルビー事件について）
http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=286359（4月）
http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=302716（5月）
http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=329143（6月。手紙にした理由）
http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=340105（7月。カラマネロを追う理由）

>>68
乙です…！
最後のうあるが>>1にあったらな