【暑い日SS】　アシレーヌ「♂たちの夏休み」

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ……

アシレーヌ「ようやく……夏休み突入ー！！」

ガブリアス「いや宿題多いじゃんやってらんねーよ！　夏休みなんて無くていいっつの！」

フライゴン「前もってやることが重要だ」

ボーマンダ「もう去年の冬休みに半分終わらしたよ」

ガブリアス「…………！？」

アシレーヌ「とにかく、あなたが夏休みをエンジョイ出来るまで私は待ちますからね！」

ガブリアス「何する気だよ……」

アシレーヌ「SM」

ﾅﾆｱﾉﾋﾄ……ｱﾝﾅｶﾜｲｲｶｵｼﾃＳＭﾄｶｲｯﾃﾙﾜ……ﾃﾞｭﾌﾌｱｼﾚｰﾇﾀｰﾝ……

フライゴン「問題発言は町中ですんなよ」

アシレーヌ「はーい……」ｳﾈｳﾈ

ﾐｰﾝﾐﾝﾐﾝﾐﾝﾐｰﾝ……

ガブリアス「ただいま……」

ｼｰﾝ……

ガブリアス「親が居ないのか……そうだ、アイスアイス」

効果抜群タイプが食べても倒れないヒウンアイスを買いだめしておいたはずだから……。
冷凍庫を開けて、と。

ｶﾞﾗｯ

ガブリアス「アイスが無い！？　なんで！？」　

よく見たら、メモが冷凍庫の中にある。嫌な予感……。

＝＝＝＝＝＝＝＝
ヒウンアイスは全て頂いた！
返して欲しければクッp……私の家まで来なさい！

アシレーヌ
＝＝＝＝＝＝＝＝

予感的中とかそういう問題じゃなかった。あいつ、とうとう立派な家宅侵入しやがったな。
そう思いながら、俺はアシレーヌの家に歩みを進めた。

＝＝アシレーヌ宅＝＝

ガブリアス「おじゃましM……玄関で待機してんじゃねえ」

アシレーヌ「ねえびっくりした？　ねえねえびっくりした！？」ﾆｺﾆｺ

ガブリアス「……んで、俺を家におびき寄せてまで何がしたかったんだよ」

アシレーヌ「別に用はなーし♪」

ガブリアス「俺から、暑い中で学校から帰ってからの、唯一の楽しみを奪っておいてそれか？」

アシレーヌ「うそでっす！　一緒に私の部屋で何かしようよ、って呼ぼうとしたの！」

ガブリアス「いや躊躇なく学校で言えよ」

アシレーヌ「だって、恥ずかしいし……／／／」

ガブリアス「人の家に忍び込んだ野郎がよくそんなこと言えるな」

しえーん

しえんぬ

ガブリアス「んで……何しようってんだ？」

アシレーヌ「とりあえず、部屋に入ろうよ」ｶﾞﾁｬ

ガブリアス「……お前の部屋、いつ見ても女々しいな」

アシレーヌ「つーらいよおーー」

ガブリアス「絶対エンジョイしてるだろお前。結局何すんの？」　
　
アシレーヌ「じゃあ、DVD見ましょ？」ﾎﾟﾁｯ

『キノコの胞子レイプ！　野獣と化した夜ガルガン先輩！』

ガブリアス「……未成年がこんなん見ちゃ駄目」ﾌﾟﾁﾝ

アシレーヌ「えーもうつまんなー乗り悪いー」ﾀﾞﾀﾞｺﾈ

ガブリアス「そんなこと言ってないで、はよアイス返せ」

アシレーヌ「……あった」ｺﾞｿｺﾞｿ

ガブリアス「俺んちのアイス、いつ盗んだんだお前」

アシレーヌ「どうだっていいじゃん♪」

ガブリアス「黙れ家宅侵入」

アシレーヌ「それで……アイスを君は食べたいの？　それとも私から食べさせてもらいたいの？」

ガブリアス「いいよ一人で食べるかr痛い！！」ﾍﾟﾁﾝ

アシレーヌ「ふふふ……んで、どうするんですか？」ﾆﾔﾆﾔ　ﾑﾁﾋﾟｰﾝ

ガブリアス「（やっべえ、ドSタイム入ってる……ここは食べさせてもらうしかないか……）」

ガブリアス「わかった……アシレーヌに食べさせてもらいたい！」

アシレーヌ「良く言えました♪」ﾆｯｺﾘ

ガブリアス「（……今スイッチ入る必要無いのになー）」

アシレーヌ「夏休みだからこそ……ゆっくりあんなことやこんなことが出来るんですよね♪」

ガブリアス「（……やばいやばいやばい逃げるぞっ！！）」

ﾀﾞｯ！

アシレーヌ「え！？　ちょ、ちょっと！！　ヒウンアイス奪っていかれた……」

＝＝外＝＝

ガブリアス「あんなことに付き合ってたら……色々とおかしくなる！」ｽﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ！！

ガブリアス「家に帰って……一人で濃厚ヒウンアイスを味わって食べるんだぁ！！」ｶﾞｵｰ！！

ﾈｰﾈｰｵｶｱｻﾝ、ｱﾉｵﾆｲﾁｬﾝﾅﾝｶｻｹﾝﾃﾞﾙﾖ。　ｼｰｯ、ﾐﾁｬﾀﾞﾒﾖ

支援ぬ

＝＝ガブリアス宅＝＝

ガブリアス「はぁ……はぁ……これで、ようやく一人でおいしく食べられる……」

ガブリアス「……あれ？　なんで家の鍵開いてるんだ？」ｶﾞﾁｬ

アシレーヌ「アローラ！」ﾆｺﾆｺ

ガブリアス「」

＝＝＝＝＝＝＝＝

ガブリアス「だーかーらー、俺は美味しく一人で食べたいんだ！」

アシレーヌ「そうですか……じゃあ、一人で食べさせてあげますよ？」

ガブリアス「おっ、物わかりいいzy「めざ炎」」ﾎﾞｫｯ

悲運アイス「それをとかすだなんて　とんでもない！」ﾍﾛﾍﾛｰ

ガブリアス「…………」

アシレーヌ「何か言うことは？」ﾆｺｯ

ガブリアス「お願いしますいい加減食べさせて下さいなんでもいいから」

アシレーヌ「よく言えました♪」

アシレーヌ「テレビつけて……今やってそうな良いドラマはなし」

ガブリアス「早よくれ……もう７：００過ぎてんぞ」

アシレーヌ「！！……」ﾊﾟｸｯ

ガブリアス「何で俺にくれずに一気食いしてんだよ！？　それしかアイス無……！？」ｷﾞｭｳｯ

抱きしめられた。ソファーがギシギシ言ってる。
そろそろ買い替え時……ってそんな場合じゃねえよ。

アシレーヌ「……」ﾁｭｯ！

ガブリアス「……！？」

ガブリアス「（口からヒウンアイスが流れ込んでくる……口移しで食わせるなよな……！！）」ｶｧｧ

アシレーヌ「（私の甘い蜜にとろけちゃって……どうしようもないですね）」ﾆﾔｯ

アシレーヌ「んっ……グッ……」ﾄﾞｸｯﾄﾞｸｯ

ガブリアス「んふっ……おふっ……！？」ｺﾞｸｺﾞｸ

アシレーヌ「ぷはっ……美味しいですか？」

ガブリアス「そういや、いつもより甘く感じたな……お前のせいか？」ﾆﾔｯ

アシレーヌ「温度がポケ肌に近付くほど、味って濃く感じるんですよ？」

アシレーヌ「変態さん、何考えてるんですかねえ……」ｸｽｸｽ

ガブリアス「またしてもやられたッ……！！」

そんな、真っ赤な顔をしている俺を見て、くすくす笑うアシレーヌ。
振り回されてるけど……不思議と嫌な気持ちじゃないな。

アシレーヌ「まだまだありますから……いつでも好きな時にやってあげますからね？」

ガブリアス「もう、絶対に要らねえ」

これは断ったけど。

なぜか、アシレーヌが今日泊まっていくことになった。
おいそこやらしいこと考えたな？　今回はそういうの一切なしのほのぼの編だ。

アシレーヌ「ご飯作りますけど、食べますかー？」

ガブリアス「お前まともなもん作れんの？」

アシレーヌ「なっ……！　失礼な、私の得意料理はランターンのマトマの実煮込みです！」

ガブリアス「くそ暑いのにそれ食うのもな……よし、麺類でも茹でるか？」

アシレーヌ「まともなもん作れるんですかー？」

ガブリアス「伊達に共働き家庭に生まれてないからな、お手の物だ」

支援

ガブリアス「まずは水を熱するぞ」

アシレーヌ「はい熱湯どうぞ♪」ｻﾞﾊﾞｧ

ガブリアス「……おまえ、技スペースどうなってんだ？」

アシレーヌ「技マシンってご存じかしら？　とりあえず、ひとつ手間は省けたわよ」

ガブリアス「次、ゆでたい麺を投入する」ｿｳﾒﾝｻﾞｻﾞｰ

アシレーヌ「ゆでたい麺ね！」ﾊﾟｽﾀｻﾞｻﾞｰ

ガブリアス「ばっかやろー！！　何で同じ鍋にパスタと素麺入れてんだよ！！」

アシレーヌ「あっ……」

ガブリアス「とりあえず、家に『時○砂』があったからなんとかなったものの……」

アシレーヌ「なんでそんなものがあるんですかねぇ……」

ガブリアス「ま、気を取り直して茹でるぞ！」ｿｳﾒﾝｻﾞｻﾞｰ

＝＝＝＝＝＝＝＝

ガブリアス「出来たーー！　後は盛り付けるだけ！」

アシレーヌ「……あっ」

ガブリアス「どうした？」

アシレーヌ「麺つゆと薬味がない……」

ガブリアス「oh……」

ｶﾗﾝｶﾗｰﾝ……ﾗｯｼｬｲ！

ガブリアス「買い出しにくるはめになるとは……」

アシレーヌ「お金は全部ガブ持ちね！」

ガブリアス「ふっ……ふざけんな！　お前も食うんだから少しは金出せよ！」

アシレーヌ「うわー、女の子に向かってそんなこというんだー」

ガブリアス「お前女子じゃないだろ」

アシレーヌ「ﾁｯ……とりあえず、早く買おう？」ｳﾜﾒ

ガブリアス「（……上目遣いやめろ）」

ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟｯ……

ラティアス「お買い上げ４点で６９０円になりまーす」

ガブリアス「……もしかして、俺たちの先生の親戚！？」

アシレーヌ「ポケ違いじゃないの？」

ラティアス「ええ、うちの兄は教師やってるわよ」

アシレーヌ「ﾏｼﾞｶｰ（��▽��　）」

ラティアス「あななたちのことは、何も聞いてないけど……エスパータイプだから、分かっちゃうのよ」ﾌﾌｯ

ガブリアス「……どんなことが？」

ラティアス「♂ばっか恋愛してるってこと」

アシガブ「」ﾋﾔｱｾﾀﾗｰ

ｱｻﾞｼﾀｰ……

ガブリアス「とりあえず買えた……それにしてもあっちいなー！」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

アシレーヌ「冷凍ビームで凍らしてあげましょうか？」

ガブリアス「それ　やりすぎ。扇風機ぐらいでいいんだよ」

アシレーヌ「……暑さの原因、わかったかもしれません」

ガブリアス「？」

アシレーヌ「私に向かって発情してるんじゃないんですか？」ﾆﾔｯ

ガブリアス「期待して損した、さっさと帰るぞ」

アシレーヌ「我が家に帰宅！」ｲｴｰｲ

ガブリアス「俺の家を我が家と呼ぶな」

アシレーヌ「早く素麺食べて、（ﾋﾟｰ）して（ﾋﾟｰ）して（ﾋﾟｰ）しましょ？」

ガブリアス「今回はほのぼので行くと何回言ったら分かるんだ」

＝＝＝＝＝＝＝＝

ガブリアス「……よいしょ、準備出来たぞ」

アシレーヌ「はーい！　それじゃあ……」

アシガブ「いっただきまーす！」

ｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞ……

ガブリアス「……普通に旨いな」

アシレーヌ「私より料理上手じゃないですか。これはいい彼をゲットしました」

ガブリアス「ゲットって……」

アシレーヌ「何か異論でも？」ﾆｺｯ

ガブリアス「…………」ｶﾞﾊﾞｯ！

ｷﾞｭｯ！

ガブリアス「ゲットとかいうなよ！　……いい彼と暮らせそう、とか言ってくれよ」

アシレーヌ「おっと……ずいぶんと簡潔な意見ですね、だけどそれには賛成です♪」

ガブリアス「……これからもよろしくな！」

アシレーヌ「はい♪」

アブソル「今回のSSは、今まで書いたカプ（♂限定）で書くつもりです。↑が一話分ぐらいです」

アブソル「四話まで書くつもりですので、最後までお楽しみ下さい……」

支援です

支援です！

支援を受けし我らが神聖なるスレ主を讃えよ

アブソル「フライゴン×ボーマンダstart！」

＝＝＝＝＝＝＝＝

気怠い夏の昼下がりを、僕のスマホの着信音が掻き消した。

ボーマンダ「……フライゴン！？」

『今、暇かー？　折角だしどっか行こうぜ』14:50

『どっか行くっていっても面倒くない？』14:52　既読

『直ぐそこの本屋ならどうだ』14:55

『OK。暑いから外出そんなにしたくなかったけどね』14:56　既読

『別に面倒くさいなら来なくていいぞ』14:58

『行くっての……』15:00　既読

＝＝本屋＝＝

ボーマンダ「……あ、いたいた！　フライゴーン！！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

フライゴン「おっ……来たか。来ないと思ってたぞ」

ボーマンダ「冷房が部屋に無い。これだけいえばわかるよね？」

フライゴン「本を探すのは二の次、か。お前らしいな」ｸｽｯ

ｶﾗﾝｶﾗｰﾝ……

二匹（……涼しい……）

フライゴン「今、お前俺と同じこと考えただろ」

ボーマンダ「え、フライゴンも？」

ボーマンダ「来たはいいけど……何すんの？」

フライゴン「お前は涼んでんだろ、俺は参考書を探しにきた」

ボーマンダ「じゃあ僕呼ばなくて良かったじゃん？」

フライゴン「いいじゃん、何となくだよ……／／／」

ボーマンダ「まさか、さびしかったのー？　仕様がないな♪」

フライゴン「う……うるさい！」

そんなこと言ってても絶対うれしがってる。
正直になったほうが、楽しいのにな……。

フライゴン「……お待たせ、数学の本見つけたぞ」

ボーマンダ「何所らへんが苦手なの？　教えられるところなら教えるよ」

フライゴン「いや、これ高校以上の問題集」

ボーマンダ「……僕が教えてもらったほうがいいかもね」ｸｽｯ

ｶﾗﾝｶﾗｰﾝ……ｱﾘｶﾞﾄｳｺﾞｻﾞｲﾏｼﾀｰ

支援

帰り道。日も傾きはじめ、過ごすのにはぴったりな温度になってきた。

フライゴン「……なあ、俺たちが巡り会えた確率ってどれぐらいだと思う？」

ボーマンダ「え？　何パーセントとか、そんな感じ？」

フライゴンが、真面目に頷いた。

ボーマンダ「いや……突然言われても。宝くじの一等に当たるぐらい？」

フライゴン「全然違う。実は、俺とお前が巡り会う確率は……」

そう言うと、スマホの電卓機能を弄り出した。
少しの間沈黙が流れ、フライゴンが振り返った。

フライゴン「七十四億分の一……宝くじなんてメじゃない」

フライゴン「だから……俺たちが出会えたのは、とんでもない偶然なんだよな」

ボーマンダ「……偶然じゃない、必然だよ！」

フライゴン「！？」

ボーマンダ「必然的に、僕達は出会う運命だったんだと思う」

ボーマンダ「それこそ、神々の遊びみたいな感じでさ」

フライゴン「……暇を持て余しているからこそ、♂同士をくっつけたってことか？」ｸｽｯ

ボーマンダ「知らないけど、そこらへんは想像で補おうよ」ﾌﾌｯ

僕達の笑い声が、建物に木霊した。

＝＝やりのはしら＝＝

アルセウス「……次のカップルどうしようかな……」

ディアルガ「何故、我が父はカップルについて悩んでいるのだ？」ﾋｿﾋｿ

パルキア「暇すぎて、認知症にならないようにって毎日やってるらしい」ﾋｿﾋｿ

ギラティナ「……認知症程度のことで、人々を結び付けるのか」ﾋｿﾋｿ

ディアルガ「というか、神が認知症になるものなのか？」

ギラティナ「知らんな」

パルキア「……平和ボケ防止？」

ギラティナ＆ディアルガ「ああ……納得」

本当に神々の遊びで、結ばれたことは二匹は知らない……。

フライゴン×ボーマンダ　end

アブソル「次は、前書いたSS中で書くといったワニバク編になります！」

オーダイル「……え？　ホラー映画を見に行く？」

『そうだよ！　お前と一緒に見に行きたいんだ！』

電話口からでかい声が聞こえてきて、俺は少し耳を離した。

オーダイル「でもお前……恐いの苦手じゃなかったのか？」

『大丈夫大丈夫！　じゃ、今日の午後に映画館前に集合な！！』ﾌﾟﾂﾝ

オーダイル「ちょt……ﾊｧ」

あいつ、意地張るから怖いんだよな。
一昨年は俺が誘って、映画を見に行った。その時……。

一昨年。
俺は、あいつ──バクフーンと一緒に映画を見にいった。
まだ互いに何も無かった頃。もちろん、体の関係も。

その時、俺がホラー映画を見に行こうと言ったんだ。
あいつも賛成して、一昨年の今日。まさに今日見にいった。

ケンゴ「くえええええええ！！！」ﾀﾞﾀﾞｯ

モブ「キャアアアアア！！！」

正直、CGも微妙だし全く恐くなかった。口コミ見れば良かったな、とジュースを啜りながら横を向いた。
バクフーンが、泣きながらこっちにすがりつくような態勢で見ていた。

オーダイル「……おい、大丈夫か？」ﾋｿﾋｿ

バクフーン「……」ﾌﾙﾌﾙ

首を横に振るあいつに、俺は手を繋いでやった。それで安心したようだった。
俗にいうツンデレ……。

と、まあそんなことがあった訳だけど。
その後、互いになんやかんやあって唇と体を重ねてしまい、今に至るって訳だ。

先輩の中でも、♂同士で付き合ってるらしいからな……。
別に今さらどうとも思わないけど、なんか安心する。
奇妙な感じになりながら、約束の場所に歩いていった。

＝＝映画館＝＝

バクフーン「遅いぞクロ○ダイン！！」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

オーダイル「そのあだ名止めろよ……」

バクフーン「今回、あれ見ようぜ！」

バクフーンが指差す先には、最近恐すぎると評判のホラー映画があった。

オーダイル「え……『kenghost』見るのか？」

バクフーン「その……ケンゴースト？　見ようぜ！」

オーダイル「止めた方がいいだろ絶対」

バクフーン「お前恐いのか？　お前だけ帰ってもいいんだぞ？」ﾆﾔﾆﾔ

オーダイル「その映画、前にお前が泣きながら見た映画の続編だぞ」

バクフーン「……」ｱｾﾞﾝ

少しして、バクフーンは顔を赤らめながらこう言った。

バクフーン「一緒に……見てくれるか？」

オーダイル「おう。お前だけだったら多分発狂するだろ？」

バクフーン「う、うっさい！　ほら、早く買いにいくぞ！」

ラティアス「えー、ポップコーンハーフLサイズと……ドリンクが二つですね？」

バクフーン「はい！」

＝＝＝＝＝＝＝＝

バクフーン「早く見てえな……」ﾜｸﾜｸ

オーダイル「強気になっても仕様がないぞ、本当は？」

バクフーン「……怖いです怖くなったら手を繋いで下さい……」ｶﾞｸｶﾞｸ

オーダイル「へいへい……」

バクフーン「そろそろ始まるってよ！」

オーダイル「……よっしゃ見るぞ」ｶﾞﾀｯ

＝＝＝＝＝＝＝＝

ﾌﾞｰｰｰｰｰｰ……

オーダイル（……あ、始まった）

『kenghost』は、ケンゴがゴースト化したホラー映画……らしい。
前にあいつが泣いた映画は、『ケンゴのはらわた』だったっけ……？

ケンゴ「ｷｴｴｴｴ！　ｺﾛｽｺﾛｽ　ｸﾊﾊﾊﾊ！！！　ｲｴｴｴｴｴｴｲ」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

モブ「キャアアアアアアアアアア！！！」

オーダイル（そこそこ恐いな……ストーリーは一歩も進化してないが）

一昨年のあの時のように、俺はバクフーンの方を向いた。

バクフーン「…………ﾔｯﾊﾟﾘｺﾜｲ」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

オーダイル「ﾊｧ……ほら、腕貸すから好きなようにしろ」ｽｯ

これは、実はあいつの反応を見たかったから、腕だけわざと貸した。

バクフーン「……」ｷﾞｭｯ

腕にしがみつかれた。……やめろよ興奮しちゃうじゃん。

涼しく快適だったはずの映画館が、あいつだけで熱くなる。
どんどんと映画の恐怖が増していくにつれて、エスカレートするバクフーン。

腕を抱きしめられた後、腕に顔を埋められた。
少しずつこっち側に移動してきながら、怖くなると腕を掴む力が強くなる。

バクフーン（あいつのにおい……安心する……）ﾑｷﾞｭｯ

オーダイル（なんだよ甘えてきやがって。可愛いやつだな）ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

バクフーン「止めろッ……」ﾊﾞｯ

バクフーン「こんなところでやるな、せめて家でやってくれ……／／／」ﾋｿﾋｿ

オーダイル「……そうか。じゃあ家で散々可愛がってやる」ﾋｿﾋｿ

映画そっちのけで、なぜかこうなってしまった。
普段、こんなに甘々にならないからな……すごいうれしかった。

帰り道。

オーダイル「お前、毛皮着込んでよく暑くないよな……」

バクフーン「ふっかふかだからな。たまに暑いが気にするほどじゃない」

オーダイル「すげー……おっと、そっちの道じゃないぞ」ｸﾞｲｯ

自分の家に帰ろうとするバクフーンを慌てて引き止めた。

バクフーン「な、なんだよっ！　俺の家はこっちだぞ！？」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

オーダイル「……さっき、お前言ったよな？　『せめて家でやってくれ』って」ﾆﾔｯ

バクフーン「あ、あれはつい……／／／」

オーダイル「と　い　う　わ　け　で……お持ち帰り決定！　家で散々涼しみながらいちゃつくぞ！」ｶﾞｼｯ

バクフーン「わ、わかった！　わかったから……お姫さま抱っこだけはやめろおおお！！」

オーダイル×バクフーン　end　

アブソル「それではレントウラー×ライバルトstart！」

＝＝＝＝＝＝＝＝

八月の昼下がり……。

レントウラー「……連投監視センターも暇やな」ﾌｧｰ

ライバルト「なんてったって白黒さんが、安価スレ一時停止してるんすもん」ﾎﾟｹｰｯ

レントウラー「他のスレに出張するのはあかんし……せや！　今日はもう終わりや！」

ライバルト「ええーっ！？」

レントウラー「どうせ仕事無いなら、休んだ方がええやろ」

ライバルト「……じゃあ先輩、花火とかどうっすか？」ﾜｸﾜｸ

レントウラー「なんやなんや、今日の夜？　どうせやし、見に行こか？」ﾓﾌﾓﾌ

ライバルト「あざっす先輩！　……でも毛を一々モフるのやめてください！」

ライバルト「ていうか先輩って、なんでコガネ弁なんすか？」

レントウラー「……一応、コガネ生まれなんや」

ライバルト「それ後付け設定っすよね？」

レントウラー「ばれた？　……あっ、会場見えてきたで！」

ライバルト「話ずらさないで下さいよ。あっちですよ」

ライバルト（花火大会始まったら、先輩驚くだろうな……♪）

レントウラー「屋台がえらい多いな♪」

ライバルト「そりゃあ、ここらへんで一番盛り上がる花火大会っすからね」

レントウラー「……ちょっと何か買ってきたるわ！」ﾀﾞｯ

ライバルト「あっ、ちょっと先輩！？」ﾀﾞﾀﾞｯ

＝＝＝＝＝＝＝＝

グラエナ「……かき氷二つ、で良いのか？」

レントウラー「あ、シロップは二つともメロンな！　ワイはあれが一番好みや！」

ライバルト「先輩……まさか知らないんすか？　あのシロップって、ほぼ味は同じなんですよ」

レントウラー「……嘘やろ」

グラエナ「あんた、結構夢抱いてるな……はいよ、お代は一万円」

ライバルト「どこのぼったくり商店すか？」

グラエナ「お前何歳だよ、そのネタどっから出てきた？」

レントウラー「……十七歳。はいよ、上に書いてあった四百円」ﾁｬﾘﾁｬﾘﾁｬﾘﾁｬﾘ

グラエナ（……全部五十円玉で払いやがった）

ライバルト「……先輩、さっきあの♂のこと凝視してましたよね」ｷﾞﾛｯ

レントウラー「えっ……いや、いい筋肉のつき方やなって」

ライバルト「先輩は俺だけのものっす。絶対、ほかの誰にも渡したくない」

ライバルト「あんまりそんなことするなら……いっそ、監視センターに閉じ込めますよ？」

レントウラー「束縛してくるの恐いわ……」ｶﾞｸｶﾞｸ

＝＝＝＝＝＝＝＝

レントウラー「個人的にいいと思う場所に来たが……がらあきやな」

ライバルト「いやいや、だってここ発電所の屋上っすよ！？　誰も来ません！」

レントウラー「かき氷おいひいな……♪」ｼｬﾘｯ

ライバルト「悪くないっすね、一気にかき込んだりしたらダメッすy「ぐああああ！！」」

レントウラー「キーンときたぁぁ！！　あかんあかん、これは爆弾に近い何かや！」

ライバルト「ったく……これだから先輩は……」

ライバルト「……治りました？」

レントウラー「ああ、なんとか治ったわ……新しい状態異常か？」

ライバルト「阿呆なポケモンほどかかりやすいんすか？」ｸｽｸｽ

レントウラー「……先輩に対して、結構な物言いやな」

ライバルト「そろそろ花火始まるっすよ！」

レントウラー「おっ、まzﾋｭﾙﾙﾙﾙ……」

ﾄﾞｫｰｰﾝ……

レントウラー「台詞にようかぶるnﾋｭﾙﾙﾙﾙ……」

ﾄﾞｫｰｰﾝ……

ライバルト「先輩……笑かさないで下さいよ……！」ﾌﾟﾌﾟｯ

レントウラー「しゃあないやろ！　とつzﾋｭﾙﾙﾙﾙ……」ﾑｶｯ

ﾄﾞｫｰﾝ……

ライバルト「先輩がしゃべれる日はいつ来るんすかねえ」ｸｽｸｽ

レントウラー「明日になtﾋｭﾙﾙﾙﾙﾙﾙ……もう悲しいわ」

ﾊﾟﾝ！　ﾊﾟﾝ！！　ﾊﾟﾊﾟﾝ！！

ライバルト「きれいっすね……連発とかも色が混ざってて」

レントウラー「せやnﾋｭﾙﾙﾙﾙﾙﾙ……」

レントウラー「……そろそろ終わりか？」

ライバルト「とうとう花火の動きを見てしゃべるようになりましたね」

ﾋｭﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙ……

レントウラー「おっ、何か大玉の予感！」

ライバルト「最後の花火は、文字が夜空に浮かび上がるらしいっすよ！」

ﾄﾞｰﾝ……！！！

＿人人人人人人人人＿
＞　 I Love 先輩！！　＜
￣Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y￣

ライバルト「ということで先輩、これからもよろしくっす！」

レントウラー「……え！？　ちょ、ちょい待ち！！　今、花火にアイラブ先輩って……／／／」ｱｾｱｾ

ライバルト「ああ、あれっすか？　ちょっと花火職人に頼んで、作ってもらっちゃいました♪」

レントウラー「とんでもプロポーズやな……！」

レントウラー「か……金は大丈夫だったんか！？　もし良かったら払うで？」

ライバルト「先輩はそんなこと気にしないで下さい。そ　れ　よ　り……」

ライバルト「もうこれだけされたんですから、私の元から離れないで下さい♪」

レントウラー「せやな！　……ちょっとお前、こっち向きい！」

ライバルト「はい？　ﾑｸﾞｯ……！！」

レントウラー（不意打ちキスや……これだけすれば蕩けるやろ♪）

ライバルト（先輩の舌、ざらついてて……癖になる）

ﾁｭﾙｯ……ｸﾁｭﾙ……ﾋﾟﾁｬﾋﾟﾁｬ……

ライバルト「ーーーーッ！　はぁっ、はぁ……」ｾﾞｴｾﾞｴ

レントウラー「……ふふ、どうや突然のキスの味は？」

ライバルト「酸素が足りないっす……」ﾌﾗｯ

ﾊﾞﾀｰﾝ！！

レントウラー「え？　おい、ほんまか！？　起きろぉぉ！？」

＝＝連投監視センター＝＝

ライバルト「うぅ…………はっ！！」ﾊﾟﾁｯ

レントウラー「おっ、目覚めたか？　監視センターまでおぶるの大変だったんやで」

ライバルト「グゴゴゴゴ……何も思い出せぬ……」

レントウラー「どこの地獄の帝王や」

ライバルト「というのは嘘で……あれ、驚いてくれましたよね？」

レントウラー「つーか花火であんなん伝えられるんやな……知らんかったわ！」

レントウラー（来年は、同じことあいつにやったろ……驚かんだろうけど、そこでプレゼントも……！）

その後、花火のオーダーメイドの金額を見てレントウラーが怯んだのは言うまでもないだろう。

レントウラー×ライバルト　end

アブソル「これにて、今回のSSは終了です！」

アブソル「完成度は全体的に微妙ですが……ようやくワニバクが書けて良かったです！」

アシレーヌ「このSSが終わったので、ぼちぼち王様ゲームも復旧して行きますね♪」

アブソル「……そんなこんなでしたが、読んで下さりありがとうございました！」

乙

乙です

>>51
地味にエスタークいて草www

口元のニヤつきを抑えられかったぜ

乙