▼  |  全表示50   | << 前100 | 次  |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |   ▼   
                  スレ一覧                  
SS

ゼクロム「月が綺麗だな」レシラム「…………」

 ▼ 1 イバニラ@Zリング 18/04/22 18:26:23 ID:BxL8IIIE [1/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
蒼黒のレースに満点の星を散りばめた夜の帳が下りて暫く、街の灯りが一つまた一つと消えていくのをぼんやりと眺めている者がいた。

眠らない街と言われたイッシュの大都会ヒウンも、妖怪達が騒ぎ踊りだす頃には人々の生活の証をまばらにしか見せなくなる。街を彩るネオンも、民家に灯る明りも、少しずつその存在を潜めていってしまう。

彼は僅かも視線をそらすこと無く、しかし特別熱心にそれらを観察するでもなく、ただ漆黒の瞳にその光景を焼き付けていた。

もう、何度この景色を眺めただろう、何度期待を抱いただろう。

考えても仕方の無い事を、彼はこの日も、壊れたラジオのように何度も何度も頭の中に響かせていた。

ゼクロム「今日も徒労に終わるのだろうか……」

そう言って彼は肩で息をするようにして、大きくため息を吐いた。

苛立ちや焦燥、様々な感情がない交ぜになり彼の心を容赦なく抉っていく。

その感情がとても理不尽なものである事は彼自身よくわかってはいたが、木々が白い化粧をし始めるこの季節のそよ風程度では、彼の心の昂りはおろか、それに伴って僅かに上昇する彼の体温を冷ます事さえできなかった。

今日「も」もう諦めよう。そう思い彼は最後に大きく空を仰ぐ。




美しく大きな月が、煌々と輝いていた。
 ▼ 2 バイト@オレンのみ 18/04/22 18:27:15 ID:9/DYc7N2 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 3 ギアル@デルダマ 18/04/22 18:27:59 ID:BxL8IIIE [2/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その日は朝から一部ポケモンによる集会が行われていた。世情を基にポケモン達の目線から秩序を考えていく、という趣旨だ。

しかしそのようなものはただの建前に過ぎず、実際は不満を漏らし合うだけの、ただの飲み会となっていた。

彼はこの集会があまり好きではなかった。

集まる連中は誰も彼も人間達から伝説だの幻だの言われている格式高いポケモン達だが、口を開けばご高説をたれるか愚痴を零すばかりで建設的な話など滅多に出てこない。

気持ちはわかる。普段彼らはだらりと姿勢を崩して不満を漏らすようなことなどせず、人間達の評するそれのように、厳粛で荘厳な存在として相応しい言動を心がけ気を張り詰めているのだろう。

誰にでもガス抜きは必要、つまりはそういうことだ。

しかし彼にしてみれば、そのような話をされても共感こそすれ同じように彼らに混じって愚痴をこぼそうとは思わない。むしろ、どれだけ日ごろストレスをためているのだと疑問にさえ思ってしまう。

勿論彼らを見下したりしているわけではないのだが、もう少ししっかりしてくれよと思いため息を吐いているのは事実だ。
 ▼ 4 ィオネ@ながながこやし 18/04/22 18:28:15 ID:VMHvlGGs [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 5 ャオブー@パワーリスト 18/04/22 18:29:18 ID:vM7GFB6I NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「3000年前はもっと綺麗でした」
 ▼ 6 ギアナ@まひなおしのみ 18/04/22 18:30:01 ID:BxL8IIIE [3/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しかし、彼は集会へ来ることを欠かさない。

やや固い頭をしているとはいえ真面目なポケモンかと問われれば返答に困るような、そんな彼であるにも関わらず。

掃き溜めに鶴、泥中の蓮。

唯一匹、彼の心を魅了して止まない存在が、そこにはいるからだ。

一目見た時から心奪われ、その瞬間からずっと彼女の事が頭から離れない。

一時暫く会うことのない時期が続いたこともあったが、数十年が経過しこの集会が開かれるようになって彼女と再開したその瞬間、彼は再び心を奪われた。

何度も他愛ない話をし、共に満月の中夜空を飛び回り、酒の杯を交わし……彼は自身の心に確信を持つ。






理想の黒は、真実の白に、恋をした。
 ▼ 7 イケンキ@ゲンガナイト 18/04/22 18:31:54 ID:BxL8IIIE [4/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レックウザ「……街の美化についてはこういう事にしたいのだが、ゼクロム君はいかがかね」

ゼクロム「…………え、あ?」

レックウザ「なんだ、聞いていなかったのか」

ゼクロム「あ、え……すんません」

突然の事態に頭が真っ白になる。

まるで、人間でいうところの、考え事をしている最中に先生に名前を呼ばれた生徒のような感覚。彼は自身の頬に体温が集中していくのを感じた。

落ち着いてくると所々から失笑が漏れているのがわかる。それを聞いて彼は更に縮こまった。
 ▼ 8 ギアナ@げんきのかけら 18/04/22 18:33:25 ID:BxL8IIIE [5/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゼクロム「(レシラムさんにも笑われたかな……)」

ちらりと彼女の方を見るも、彼女はいつも通り会議に集中しているばかりで、そもそもこちらに関心さえ寄せていないようだった。

レックウザ「では次に、迷惑防止条例違反の件だが……」

ゼクロム「(なんで今日に限って真面目に話してるんだよ……くそ)」

非常に身勝手な話だが、彼はレックウザを恨んだ。

しかし直後には、真面目に会議をするならばと彼は意識を入れ替えて机に向き直る。

ふと正面を見れば、滝のように汗を流しているラティオスと目が途轍もなく泳いでいるラティアスが視界に映った。
 ▼ 9 ブリー@こんごうだま 18/04/22 18:35:25 ID:BxL8IIIE [6/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レックウザ「各地方、見回りの強化をお願いしたい。特に、廃墟となっている辺りはポケモン狩りが行われている可能性もあるため注意が必要だ」

思い当たる場所があるのだろう、銘々が資料を眺めながらうなったりメモを取ったりしている。

自分の所はと考えかけたが横目で見たレシラムの資料に既に地名が幾つか書き込まれていたので、話しかける口実にもと、彼は後で訊いてみる事にして考えるのを止めた。

それからはそれなりに真面目に会議に参加していたが、もうレックウザに名指しされることはなかった。

軽く呆れられたのか? 彼にとっては、どうでもいい事だった。
 ▼ 10 ナバァ@ルームキー 18/04/22 18:37:25 ID:PL9vTPrA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラムが「私死んでもいいわ」って返すのかな?
 ▼ 11 ドキング@いしょうトランク 18/04/22 18:37:25 ID:BxL8IIIE [7/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「街郊外と、ストレンジャーハウスも一度見ておいた方がいいかもしれません」

ゼクロム「だよな、やっぱりその辺だよな」

果たして彼の目論見は成功し、無事レシラムと会話することができた。

美しく艶やかな彼女の体毛に目を奪われながらも、彼は心中を悟られないように会議の議題となっていた話を振り続けた。

レシラム「ん……」

ゼクロム「うお……」

と、ひときわ大きな風が山の方から吹きつけ、二匹の頬を撫でてゆく。

この時間の風にしては冷たい、冬の訪れを感じずにはいられない寒風だった。
 ▼ 12 レイシア@アクZ 18/04/22 18:39:18 ID:BxL8IIIE [8/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゼクロム「……あ、よかったらだけど、その見回り一緒に行かないか?」

レシラム「どうしてですか?」

ゼクロム「ポケモンハンターみたいなのもいるかもしれないだろ? 一匹より二匹、だ」

レシラム「そうですか」

ゼクロム「嫌か?」

レシラム「嫌ではありませんけども」

彼女の返事に彼はこっそり安堵の息を吐く。さらりと言ったように見えて、彼は内心断られるのではないかとひやひやしていた。

それも杞憂に終わり、彼は心の中で小さく拳を突き上げた。
 ▼ 13 オップ@タポルのみ 18/04/22 18:41:34 ID:BxL8IIIE [9/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「そういえば……」

ゼクロム「うん?」

レシラム「もうすぐ、満月ですね」

ゼクロム「あ、そうなの?」

レシラム「…………そうです」

彼女が小さく息を吐いた気がした。

もしかして、無学なのを笑われてしまったのだろうか……彼は天体の勉強を始めるにあたって誰に教わればいいかを考え始めた。

レシラム「では、私は行きますので」

ゼクロム「あ」

彼が返事をするより早く、彼女は飛び去ってしまった。

彼女を見上げた瞬間、再び強い風が吹きつけ彼にぶつかり通り抜けていく。

心なしかその風は、先ほど感じたものよりもいっそう冷たく感じられた。
 ▼ 14 グノム@ソルガレオZ 18/04/22 18:42:56 ID:IVaXAcC. NGネーム登録 NGID登録 報告
(どう見ても脈)ないです
 ▼ 15 ュリネ@エレクトロメモリ 18/04/22 18:43:23 ID:BxL8IIIE [10/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゼクロム「今日も来ないか……」

今日も今日とてこの場に落ち着き街の灯を眺めている彼は、神妙な面持ちで目を細めた。

遠くの茂みが揺れている。きっとそこには必死に日々を生き抜くポケモン達の営みがあるのだろう。今日はこの場所へ来る途中にストライクとラランテスが中睦まじく歩いているのを見た。

もしかしたらあの揺れは彼らなのかもしれない、などと考えつつ頬杖をつきながら星空を見上げる。昨日に負けないくらい美しく燦然と輝く星に、彼は更に目を細めた。

だが、いくら目を細めようとも望む光景が目に映る事は無い。彼の切望や焦燥とは一切関係なく時間は流れ、空は白み始めていく。

ここへ来るようになって、期待が外れてしまって、もう何回目になるだろうか。また同じ疑問を自身に問いかけては意味の無い思案を繰り返す。もはや暇つぶしにすらならない問答。
 ▼ 16 ールナー@サファイア 18/04/22 18:45:11 ID:BxL8IIIE [11/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いつの頃だっただろう、ある日星を眺めにこの場へやってきていた彼は、遠くリュウラセンの塔辺りから飛び立つ一匹の竜を見た。

真っ白な翼をはためかせ、華麗に空を舞うその姿はまさに伝説と呼ぶに相応しい姿。彼は星を眺める事などすっかり忘れ、夜空という大海を泳ぐ彼女の姿だけをじっと、ずっと見ていた。

彼女と再会し、僅か数日後の事だった。

それから彼は彼女が夜空を飛び回る姿を見るべく、足しげくこの地に通っている。しかし、彼女は毎日空を遊泳しているわけではないらしく、毎日ここへやって来ても見る事ができるのはせいぜい月に一度くらいのものだった。

彼女を見たいという気持ちが大きいだけに、期待が外れた時は身勝手ながら苦虫を噛み潰したような表情を浮かべてしまう。自らが勝手に期待していることとはいえ、無駄足ともなれば苛立ちも募る。

ゼクロム「……そういや、満月がどうこう言ってたっけ」

不意に、会議の後に彼女が言っていた事を思い出した。

たまにではあるが夜空を飛び回るのは、もしかしたら月や星が好きだからかもしれない。そう彼が結論付けるのに時間はかからなかった。
 ▼ 17 ドラ@ボロのつりざお 18/04/22 18:48:14 ID:BxL8IIIE [12/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
寒暖差激しく何かと過ごし辛かった秋が終わりを告げ、吹き付ける風が肌に厳しい季節となった。

ここ暫くは会議も無く寂しい思いをしていた彼だったが、この日ついに待ち望んでいた見回りの時がやってきていた。

かつては青々と賑わいを見せていた木々の枝達も薄っすらと白く化粧を纏い、その上に弱々しい陽光が落ちてキラキラと美しく輝いている。

しかし彼はそのような景色などには目もくれず、ただすぐ前で座する息を呑むほど美しい存在に目を奪われていた。

タイプ相性の関係上寒さを感じる事は滅多に無いのだろうか、彼女は相変わらず綺麗な体毛を惜しげもなく外に晒し出している。寒さに弱い彼は、彼女には美しさを感じると同時に羨ましさも感じていた。

レシラム「ん、いらしたのですね」

ゼクロム「ああ、今日はよろしく頼む」

レシラム「ええ、こちらこそ」

出来る限り彼女を眺めていようと思っていたが、彼がすぐ傍まで近づくと彼女は彼に気づき立ち上がった。

何かを考えていたのだろうか。彼を待つ彼女はどこか遠くの方を眺めながら物思いにふけっているようにも見えた。
 ▼ 18 ンテール@スピーダー 18/04/22 18:49:02 ID:umAemsQk NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 19 ラーミィ@ルールブック 18/04/22 18:49:25 ID:BxL8IIIE [13/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゼクロム「……そういえば、天体の勉強をしてみた」

レシラム「そうですか」

ゼクロム「今夜が満月みたいだな」

レシラム「……そうですね」

ゼクロム「……見に行ったりするのか?」

レシラム「…………」

彼女は何も答えなかった。

彼の隣にできる足跡の幅が次第に大きくなっていく。それを見て彼は腕を組まずにはいられなかった。

それから暫くぎこちない沈黙が続いたが、見回りの目的地の一つに辿り着いた事でそれは打ち破られた。
 ▼ 20 ーフィア@アクアカセット 18/04/22 18:52:17 ID:BxL8IIIE [14/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「この辺りは見通しも悪く、ハンター達に狙われるポケモンも多いそうです」

ゼクロム「確かにここは昼間でも薄暗いなぁ」

レシラム「今は誰もいないようですが、今後気をつけて見ておくといいでしょう」

ゼクロム「そうだな。要注意、と」

レシラム「……どうして天体の勉強を?」

ゼクロム「え? あぁ……」

不意の質問に、でかかった言葉を慌てて呑み込む。

有り体に言ってしまえば、全て彼女の気を惹くため。しかしそのような事など言えるはずもなく、どう理由をつけようかと少しの間悩んでしまった。

このまま適当な返答をして誤魔化してしまおうかとも思ったが、ふと見た彼女の視線はどこか熱を帯びていて、まるでこれから彼が紡ごうとしている言葉に期待を寄せているように感じられた。

やはり彼女は天体に興味を持っているのだろうか。無難な回答ではあるが、自分も興味を持ったと答えれば少なくとも悪いほうへ話が進むことはないだろう。

だが彼には、彼女の視線がただそれだけのものとはどうにも思う事ができなかった。自意識過剰と言われるかもしれないが、内容はどうあれ、彼女は彼の返答に、返答の内容に何かを求めている気がした。

ゼクロム「……満月が、見たいから」

そして搾り出した答えがそれだった。

彼の本心としてはやや離れているような、しかし決して嘘の無い範囲での回答だった。しかし、彼にはこれが一番の正解に思えた。

レシラム「……そうですか」

それに対し、彼女はいつもそうしているように短く返事をする。だが直後に「私も」と前置きをし、幾らばかりか沈黙を挟んだ後、はにかんだように彼に言った。

レシラム「満月が、見たいです」
 ▼ 21 リーラ@みずたまリボン 18/04/22 18:56:32 ID:BxL8IIIE [15/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その夜、二匹はリュウラセンの塔から夜空を見上げていた。

あれだけ主張を激しくしていた大小さまざまな星達も、今夜は満月を引き立てるためかどうにも大人しくしているように見える。

辺りはまるで音という音を忘れてしまったかのように静まり返っており、まさに今ここに、二匹だけの時間が出来上がっていた。

だが彼には唯一耳障りで仕方の無いものがある。それは、自らの鼓動だ。

しかし心を落ち着かせようにも、どうにも身体がいう事を聞いてくれない。彼女の気を惹くため天体の勉強をしてみようと思った矢先に目論見が通ってしまったのだから無理も無い。

彼は彼女が好きだ。一匹のポケモンとして、一匹の♀として。

雰囲気は既に出来上がっている。彼の気持ちさえ固まれば、勇気さえ振り絞る事ができれば、いつ話を切り出してもおかしくはない状態だ。

これまで何十年何百年、それよりもずっとずっと長い時間、彼は彼女を好きでいた。その心は今この瞬間に至るまで衰える事は無く、むしろ彼女を目にする度に膨れ上がってさえいた。

話すなら、今しかない。彼自身、押し寄せる感情の波にこれ以上耐えることは難しく感じていた。

しかしそう思う反面、想いが届かなかった時の事を考えると胸が痛くなる。張り裂けそうになり、今にも自棄に陥ってしまいそうになる。

ゼクロム「(…………よし)」

そして、覚悟は決まった。

やはり、この心を抑えきる事などできない。彼は大きく息を吸い込み目を閉じると、この長きに渡って抱き続けてきた想いに決着をつけようと神妙に口を開いた。

ゼクロム「月が綺麗だな」

レシラム「…………」
 ▼ 22 ーマンダ@くろいヘドロ 18/04/22 19:01:09 ID:BxL8IIIE [16/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
彼女は言葉を返さなかった。

少し訝しげにも見える表情で彼の方を見て固まっている。彼はそれに対し何も言わず、ただ煌々と光を放つ満ちた月を仰ぎ睨みつけていた。

鼓動が嫌らしい程にうるさく鳴る。すぐ傍にいる彼女にまで聞こえているのではないかと思える程、彼の耳は自らの動悸に支配されていた。

レシラム「……空を、飛びませんか?」

ゼクロム「…………」

しかし、沈黙を破った彼女が紡いだ言葉は、彼が期待するものではなかった。

彼は彼なりに照れを隠しつつも精一杯思いの丈をぶつけたつもりだった。だが、彼女の返答は肯定でも否定でも無く、全く方向性の違うものだった。

彼は思った。自分は、振られてしまったのだろうかと。

だが彼女の問いかけに答えねばと、胸を抉るような辛さをなんとかおさえつつ声を振り絞る。果たして返事になっていたかどうか定かではないが、彼女が頷いて飛び立った所を見ると伝わってはいたようだ。

ゼクロム「……わかっちゃいたけど」

彼は視線を落としながら翼をはためかせ、必要以上に大袈裟な動作を伴って勢い良く飛び立った。

きっと、今彼の目の前には、彼がずっと見たいと思っていた光景が広がっているのだろう。それも、これまで見てきたどの時の光景よりも一番近くで。

だけど彼は、頭を上げる事ができなかった。彼にとってそれは、もう自分が視界に映してさえいけないものになってしまったのだと感じた。

こういう時、今までに感じた色々な想いが脳裏を駆け巡ったりするのだろうか。しかし彼の頭の中には何も無く、ただ視線の先に映る池や木々の風景がぼんやりと認識されるだけだった。

レシラム「――――」

彼女が何かを言っている。しかし、その言葉はもう届かない。彼はやがて目を閉じ小さく息を吐くと、両手を広げ飛翔する事をやめた。





そして、彼は意識を手放した。
 ▼ 23 クフーン@つめたいいわ 18/04/22 19:02:57 ID:BxL8IIIE [17/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だだっ広く真っ白な部屋の大きなベッドに彼は寝かされていた。綺麗に整頓された、必要以上の物は何も置かれていない無機質な部屋、彼は病室にいた。

もう夜になっているのだろうか、カーテンの隙間からも光は漏れておらず、なんとなく全体的に薄暗い。

真っ白な天井、真っ白なベッド、真っ白なカーテン……そして、真っ白な彼女が申し訳無さそうに立っていた。

彼女は彼が目を覚ました事に気づくと駆け寄ってきて、真っ先にごめんなさいと謝った。彼はぼんやりした意識で彼女の言葉の意味を探り、目を閉じた。

ゼクロム「……俺の方こそ、ごめん」

レシラム「いえ、私が悪いのです……飛ぼうなんて言ったから」

それはどういう意味だと思わず口から出かけたが寸での所で呑み込み、奥深くにしまいこんだ。

もう、終わったのだ。しかし彼女はこうして接しに来てくれている、それでいいではないか。意識を失った事で心持に変化が訪れたのか、彼はそれをすんなり受け入れる事ができた。

ゼクロム「……いいんだよ、もう」

少しだけ眉をひそませて瞼を開く。真っ白な天井と、心配そうに彼の顔を覗き込む真っ白な彼女の顔が彼の瞳に映り込んだ。

レシラム「私は……よくないです」

ゼクロム「案外頑固なんだな」

レシラム「そうです。頑固、なんです」

ゼクロム「そうか」

レシラム「はい。だって、まだ私は……」

がらりと、スライドドアの開く音が小さな彼女の言葉をかき消した。
 ▼ 24 ントル@きのみ 18/04/22 19:05:51 ID:BxL8IIIE [18/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハピナス「そろそろ面会の時間が終了します。ご家族以外の方は、すみませんがご退出ください」

見回りにやってきたのだろう、ナースキャップをかぶったハピナスがドアから顔を覗かせていた。

これに対しレシラムは「はい」と短く返事をした後、ハピナスの方を向いてこう続けた。

レシラム「でしたら、何も問題はありません。私は、この方の家族となる者ですから」

ゼクロム「……え?」

そう言って彼女は小さく笑みを零し、再び彼の方を向く。

ハピナスはそんな二匹を見て、こちらも小さく笑みを零し「そうでしたか」と覗かせていた顔を引っ込めた。

ゼクロム「え、いや、おまえ……」

レシラム「私の気持ちを、勝手に決め付けないでください」

彼女は、何かを決心したような面持ちで彼の手を取る。そして彼の顔を真っ直ぐ見つめ、紅を散らしたように頬を赤く染めながら口を開いた。

レシラム「あの時の返事を、させてください」

ゼクロム「へ、返事って」

レシラム「今一度、私に言葉をかけていただけないでしょうか」

真剣な瞳、紅い頬、真っ白な毛並み、眩しいくらい美しい愛する者の姿。なるほど、彼女はさながら、満月のよう。

ゼクロム「月が綺麗だな」

レシラム「あなたと見る月だから」


二人のシルエットが、ゆっくりと重なった。
 ▼ 25 ネズミ@フィラのみ 18/04/22 19:07:56 ID:BxL8IIIE [19/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
短いですがこれで終わりです


>>10
それと迷いましたが、個人的に語感でこちらを選びました


おしまいと言いたい所ですが私のSSでエロ無しはありえないので後で書きにきます
この先はR18ということで
 ▼ 26 イホーン@けむりだま 18/04/22 21:24:57 ID:BxL8IIIE [20/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゼクロム「ちょっ、れ、レシラムさん……」

彼の口元をぺろりと舐め身体を寄せてきた白の彼女は、その体勢のまま彼に覆いかぶさった。

薄暗い部屋の中でもわかる、彼女の頬は炎を蓄え今にも放出してしまいそうな程に紅く染まっている。

ゆっくりと彼の口元で短く熱っぽい息を吐き、何かをねだるようにして彼の目を見上げる。その何とも妖艶な表情

に、彼は生唾を呑み込まずにはいられなかった。

ゼクロム「え、えっと、これはその……」

レシラム「私も恥ずかしいのです……察してください」

何も難しい事は無い。彼女は今、彼を求めている。それも、彼が想像しているより遥かに強く。

対する彼はそんな扇情的な彼女に心動かされながらも、いまだ戸惑いの色が勝る状態であった。

決死の告白をすかされたと思えば、次に目を覚ました時には受け入れられている。彼にとってこの状況は嬉しくも

不可解なものだった。
 ▼ 27 ギルダー@やすらぎのすず 18/04/22 21:26:27 ID:BxL8IIIE [21/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゼクロム「ま、待ってくれ」

彼女と思うような関係になれた事の喜びと、これから起きるであろうそれに対する期待と、状況を納得しきれな疑

念と、様々な感情がない交ぜになり彼を襲う。それを理由にして、彼が悲鳴をあげるのにそう時間はかからなかった。

ゼクロム「そ、その、なんていうかな……こうなった事は、嬉しいよ。嬉しいんだけど、でも……状況が呑み込め

ないんだ」

彼は視線を僅かに落とし、思っている事を素直に話した。なぜ自分は受け入れられたのか。振られてしまったのではなかったか。

すると彼の肩に手を乗せ身体を密着させていた彼女は自身と彼の間に少しだけ隙間を作り、彼を見つめて可愛らし

い口を開く。

レシラム「……本当は、私から言うつもりでした」

ゼクロム「言うっていうのは」

レシラム「貴方を、好きだということです」

初めて彼女の口から直接的に好きという言葉が出てきた事に、彼は胸を高鳴らせた。やはり、ストレートな言葉と

いうものは単純ではあるが一番心に響くものなのだろう。

ゼクロム「けど、全然そんなそぶりなかったっていうか……」

レシラム「だって、それは……」
 ▼ 28 タモン@リピートボール 18/04/22 21:27:51 ID:BxL8IIIE [22/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「……恥ずかしかったのです」

彼女は視線を逸らしながら顔を一層紅く染め、短くそう呟いた。

レシラム「私は賑やかではないですし、感情を表に出す事が苦手です」

ゼクロム「だからいつも素っ気無く感じたのか……」

レシラム「ごめんなさい……」

ゼクロム「いやいや、じゃあ俺が勝手に勘違いしてたんだ」

これまでのやり取りを思い返してみるとなんだか可笑しくなり、思わず彼はふふっと笑みを零す。

レシラム「なんですか?」

ゼクロム「いや、そう思って思い出してみたら、やべぇ可愛いって」

レシラム「な、何を///」

ゼクロム「そっかそっか。じゃあ……」

彼は意気込み、彼女の目を真っ直ぐ見据えた。

ゼクロム「やっちゃって、いいんだな?」

彼女の瞳が静かに揺れる。

僅かな沈黙の後、彼女は心から安心しきったような笑みを浮かべて目を閉じた。

レシラム「はい、お願いします」
 ▼ 29 メモース@さざなみのおこう 18/04/22 21:29:07 ID:8o8IgbNI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 30 ンゲラー@あさせのしお 18/04/22 21:29:24 ID:BxL8IIIE [23/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
どさりと黒い巨体を持つ彼がベッドに横たわる。身体の力を抜き、両手をだらりとシーツの上に下ろした。

頑丈な身体であの高さから落ちたにも関わらず軽い怪我で済んだわけだが、流石に動き回る事は困難なようで、彼

女が自ら奉仕を買って出た。

仰向けになった彼の胸にそっと手を当て、彼女は身体を彼の方に押し付ける。

ちゅっ、と口先と口先が再び出会を果たした。

レシラム「ん、ちゅ、ぺろ……」

お互いに口を突き出しながら舌を絡ませる優しいキス。時折聞こえるそれぞれの息遣いが、二匹の心を更に高揚さ

せていく。

暖かい。キスとは、こんなにも幸せな気持ちにさせてくれるものだったのか。

♀っ気どころか友人すらあまりいない彼にとって、他のポケモンとの触れ合いがここまで心地の良いものだとは想

像もできなかった。

それは彼女の方も同じなのか、口付けの合間に視線をかち合わせては慌てて逸らすという動作を繰り返している。

それを見て彼は更に嬉しい気分になった。

ああ、こんなにも彼女は可愛い。その彼女にこんな事ができるのは、世界で自分だけなんだ。

支配欲にも似た感情が満たされていくのを感じ、支配感に対する僅かな後ろめたさとその何倍もの愛おしさを込めて彼は身体を更に突き出し、強くキスを求めた。
 ▼ 31 ブルモ@シャドーメール 18/04/22 21:31:43 ID:BxL8IIIE [24/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「もう、大きくなっていますね……」

ゼクロム「おぅ……」

このような行為を行っているのだから当然のことではあるが、彼のそれはこれまでに経験した事が無いくらいに大

きく、強くそそり立っていた。

彼女の手によって優しく触れられたそれは、まるで自分のものではない別の生き物のようにぴくんと跳ね、甘い刺

激を彼にもたらした。

こういうのを、電撃が走るというのだろうか。いかずちの力をつかさどる彼とはいえ、このタイプの衝撃はこれま

で味わった事が無く、場違いながらも「まだ自分の知らない電撃があるんだ」なんて事が一瞬だけ脳裏をかすめた



ゼクロム「だ、だがそれは」

レシラム「汚い、なんて言うつもりないですよね? だってこんなにも……///」

そこで初めて彼女はそれに視線を合わせたのだろう。知識や映像などで知ってはいても、実物を自分の目で見た時

の衝撃は計り知れない。彼女は不思議な感動を身に覚えながら、更に頬を紅く染めた。

レシラム「熱い……立派なのですね」

ゼクロム「……他のやつのなんて知らないからわからん」

レシラム「いいえ、他の方のものがどういうものであれ、私にはこれが一番に感じられると思います、きゃっ!」

瞬間的に、彼の心の中に嫉妬のような感情が生まれた。彼はそれをまじまじと眺めていた彼女を右手で強く抱き寄

せ、少しだけ乱暴に彼女の頭に顔をうずめる。

ゼクロム「他のやつのなんて想像しないでくれ」

レシラム「え……? あぁ、ふふっ、してませんよ。本で読んだことはありますが……実物は映像ですら見た事が

ありません」

ゼクロム「そうか……」

早とちりをしてしまったらしい。彼の顔は別の意味でも少し紅くなった。
 ▼ 32 コリータ@きのみジュース 18/04/22 21:33:05 ID:BxL8IIIE [25/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「私に、任せていただけないでしょうか」

ゼクロム「任せるって、何を?」

レシラム「所謂、ご奉仕というものです」

ゼクロム「それは、う、あっ」

彼が返事をするより先に、彼女は再び彼のそれに触れた。

今度は恐る恐るではあるがその手にそれを馴染ませ、ゆっくりと握っていく。彼女にも、それの鼓動が強く感じら

れた。

彼女はそれが愛おしくてたまらないというように、何度も何度も手や指で優しくなぞる。彼はというと、彼女の手

が先っぽや反った部分に触れるたび括約筋をぎゅっと収縮させている。

彼にしても、こうして他の誰かにそれを触られるのは初めての事だ。自分で触っている時とは段違いの快感に、思

わず情けない吐息が漏れる。

ゼクロム「な、なんか、すごいぞ……」

レシラム「私も、不思議な感じです。でも、こうして触っているだけではだめ、ですよね……?」

ゼクロム「それは、まぁ……」

彼女はそれをまるで子をあやすように撫でていたが、意を決し、次の段階へ進もうと身体を動かす。
 ▼ 33 ニーゴ@まんぷくおこう 18/04/22 21:35:05 ID:BxL8IIIE [26/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
彼女の柔らかな手が、ふんわりとした体毛が、彼のそれを淡く優しく刺激する。

触る事に慣れてきた彼女はゆっくりと手を上下させていき、理解してかせずしてか、彼の感じるポイントを探すようにツメの腹を動かした。

ゼクロム「お、うおっ///」

反った部分の先の方、人間で言う所のカリに当たる部分で彼は大きく反応を示した。その事を彼女は嬉しく思った

のか、重点的にその部分を弄っていく。

慣れない手つきでの手淫は強い刺激こそ弱いものの、玩ぶような焦らすような不思議な力加減の快感となり彼の官

能をより一層高めていく。

しかし、彼はまだ気づいていなかった。

慣れない快楽に彼は情けない顔をして上を向いているのだが、熱い息を吐いてふと下を見れば、自分の大好きなポ

ケモンが自分のそれを熱心に触っている。何とも淫靡で背徳的で、そして何より美しい。

その光景に気づき目にした事で、彼のそれからは一層多くの液体が噴出する。

レシラム「とても、ぬるぬるですね。それに……すごいにおい。ん、ぺろ」

ゼクロム「お、おい」

レシラム「ふふ、なんだか不思議な味です」

ゼクロム「〜〜〜〜//////」

彼女が彼の先走りを舐めとったのを見て、なんとも言えない高揚感に全身を支配される。

自身を大人しいと評した彼女が、こんなにも大胆な行動をとるとは思いもしなかった。彼女の魅力を新たに発見で

きた瞬間である。無論、誰にも見せる事のできない魅力だが。
 ▼ 34 ュレム@マスターボール 18/04/22 21:37:24 ID:BxL8IIIE [27/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「とてもビクビクしてます……なんだか苦しそう」

ゼクロム「そりゃまぁ……そろそろ出したいところでは、っ、ある」

滲み出る先走りの量も増えてきた。少しでも強い刺激が加われば今にでも精を放出してしまいそうな所まできてい

る。

彼は逸る気持ちをおさえつつ、彼女の頬に片手を添えて真剣な目をして言った。

ゼクロム「舐めてくれ」

レシラム「えっ///」

自分でとんでもない事を言っているというのは、頭では理解できている。だが彼自身、押し寄せる快楽にもう理性

など既に崩壊しかかっており、すぐにでも彼女を自分の欲望で満たしてしまいたくて仕方がなかった。

彼女も、次の段階ではそうなると承知していたのか、やや驚いた表情を浮かべつつも彼に小さく笑みを返すと、自

らの頭を彼の股間へと近づけた。

レシラム「ふぅ…………んちゅ!」

ゼクロム「う、おああああ!!///」

びくんとひときわ大きく彼のそれが跳ね、彼女の口の中で暴れまわる。だが、まだ果ててはいない。射精してしま

いそうになるのをなんとかこらえ、彼女の柔らかく暖かな口内の感触を先っぽで感じていた。

レシラム「ん、んんっ、ちゅ、ちゅる、ちゅぞぞっ、ちゅぷ」

何とも淫靡な音が病室内に木霊する。彼女が唾を出さずともそれは十二分に濡れており、彼女の口の中を液体で満

たすのに時間はかからなかった。

彼女は知識こそあるものの経験などあるはずも無く、ただ想像でどのようにすればよいかを考え、すぐさま実践し

てみている。

それはとてもたどたどしくぎこちないものではあるが、今の状態の彼には充分すぎる刺激だった。
 ▼ 35 ーホー@むしのジュエル 18/04/22 21:39:24 ID:BxL8IIIE [28/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
口の中に収めて吸い上げられたり、唾をたらしながら側面を舐め上げられたり、根元の方からじっくりと舌で味わわれつつ両の手を使って優しく揉まれてみたり……

きっと彼が病人でなければ、今にでも彼女の頭を手で掴み自らのそれを彼女の口に突き入れて淫らな欲望を吐き出

していることだろう。

いずれはそういう事もしてみたい、なんて考えていると、不意に彼女の歯が陰茎を強く刺激し、彼は大きく目を見

開く事になった。

ゼクロム「う、おおおっ……!!///」

レシラム「!!! ん、んんんっ!!」

それは、あまりにも唐突な射精。

急に強力な刺激に襲われたことで、彼のそれは大きく脈動し、体内から白濁液を吐き出した。

どくどくと精液を吐き出し続けるそれを彼女は口から離す事無く咥え続け、口内を覆い尽くす彼のそれを少しずつ

咽喉の向こうへと送り込んでいく。

初めてのフェラチオ、そして初めての精飲。彼女には刺激が強く未知の出来事ばかりだが、こういう時♀は強いも

のなのだろう、全ての精を飲み干した後、彼女はなんと笑ってみせた。

ゼクロム「レシラムさんっ!!」

そんな彼女を見て、彼はもう我慢の限界だった。自らの身体が痛むのも忘れ、動く限りの力をもってして彼女を自

分の方へ抱き寄せた。
 ▼ 36 ヌギダマ@リゾチウム 18/04/22 21:41:04 ID:BxL8IIIE [29/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゼクロム「はぁ、はぁ……俺、もう我慢できない……いれるからな」

レシラム「え、ええ……怖いけど、でも……お願い、します」

ゼクロム「っ!!///」

レシラム「んっ!!///」

ずぶりと、一度精を吐き出してもなお大きくそそり立つ彼の陰茎が彼女の秘部に挿入される。ゆっくりと、だが確

かに少しずつ彼のモノが彼女の中におさまってゆく。

二匹の体勢上彼が下から突き上げる形になっているが、彼女の方も僅かずつ腰を落としてきているため、想像して

いる以上に彼女の中を押し進む速度は速い。

ゼクロム「やべ、これ、っ……すごすぎる……///」

レシラム「はぁ、は、んっ、あっ、ああっ、っ……///」

彼女の中は、さながらミミズ千匹。幾つもの襞にうねうねとなで上げられる感触に、彼は早くも腰が砕けてきてい

る。

挿入した瞬間からまるで蠕動するミミズのごとき刺激を彼の陰茎に与え続けている彼女の性器は、まさしく名器と

呼ぶに相応しいものだった。

性器を彼女の膣内に挿しいれて僅か数秒後、彼はもう自ら動けなくなっていた。

レシラム「ん、ふうっ、はあ、んっ、ぜ、ゼク…ロムさん……あっ」

ゼクロム「にゃ、にゃんだ……っ、うあ」

レシラム「わたし、いっ、いま、んんっ、とても、幸せ、ぇえんっ、です……///」

ゼクロム「うっ、く、お、おりぇも……んあっ」

レシラム「あな、たの…大きな、っ、ん、のが、私のおなかの、あっ、中で動いて……いるのが、はう、わかりま

す、んっ」

ゼクロム「せ、説明しぇんでよりょし……///」
 ▼ 37 ニラン@スチールメモリ 18/04/22 21:44:10 ID:BxL8IIIE [30/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「はぁ、んあっ、あんっ、はぁ、ふぅ、ん、ふぅ、あっ、あっ……///」

ゼクロム「っく、く、んお、うっ……///」

二匹の荒い息遣いが夜の静かな病室を支配する。今この瞬間、誰がこの二匹のこのような姿を想像できるだろう。二匹の美しくも淫らなこの光景を、カーテンの隙間から僅かに欠けた月だけが覗いていた。

レシラム「あ、あの…んっ、わ、私の、あっ、具合は、どう、ですか……んんっ」

ゼクロム「お、おりぇにも、っ、言わせるのか……」

レシラム「は、い……あなたの口から、んっ、聞きたいです、はっ、はぁっ」

レシラムは真っ直ぐに彼の黒い瞳を見つめた。

それは体位の関係上どうしても上から見下ろす形になってしまうのだが、彼は彼女が自分を見下ろしているこの状

況に不思議な快感を感じ、更に頬の筋肉を緩めて破顔させていく。

そういうわけでは決してないのだが、彼はこれに女王様に従うしもべのような、そんな関係を見出していた。つまりは、これは命令なのだ。彼女の、愛おしくて仕方の無い存在からの、拒否できない言葉。

ゼクロム「は、はじめて、中にいれたけど……なんて、いうか、すごく、っ」

レシラム「す、すごく? んんっ」

ゼクロム「やばい///」

レシラム「んんっ、ほ、他に言い方は、ない、あんっ、の?」

ゼクロム「そんな、語彙力も、っ、余裕もねぇ、よ」
 ▼ 38 ガアブソル@サンのみ 18/04/22 21:46:20 ID:BxL8IIIE [31/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レシラム「と、とても、深いです、よ……あなたのが、大きくて、んっ、かたくて……んんっ」

ゼクロム「妙な知識だけは、あるんだな、っ、そういうのも、勉強、してた、のか?」

レシラム「あ、あなたと……」

ゼクロム「う、ん?」

レシラム「貴方と、あんっ、する事をかんがえ、て、んっ、いろいろ、ちしきを、みにつ、っ、みにつけました、

ああっ」

ゼクロム「//////」

何とも可愛いことを言ってくれるではないかと、彼は更に興奮した。自身に興味すらないと思っていた愛しい♀が

、実は自分のために性的な知識まで調べてくれていたのだ。

その事実だけでも、天にも昇る心地がする。それに合わせて彼の逸物が更に大きくなり、より彼女の深い所に突

き刺さる。

レシラム「ん、あああああっ!!/// きゅ、急に大きく……」

ゼクロム「わ、わり……も、もう、我慢とか、できそうにない……」

レシラム「えっ、がまん、って、ひゃあああああっ!!///」

彼は両手でベッドのふちを持ち、大きく腰をグラインドさせた。ぐいぐいと腰を彼女に押し付けていくことで、コ

レまで以上に彼の陰茎が彼女の膣内で暴れまわる。

逸物の先端はとうに彼女の奥深くまで達しており、彼が腰を押し入れるに連れそれは肉壁にぶつかりながら彼女の膣を押し広げていく。

身体の中を異物が押しあがってくる感触に、彼女は目を見開いて大きく熱い息を吐いた。目尻からは涙がこぼれ、

口角からは涎が顔を覗かせている。

まさに快楽の絶頂。彼女の方ももう我慢がきかない所まできているようで、彼から精を搾り取ろうと小刻みにきゅ

うきゅうと締め付けてくる。

一層締め付けが強くなった事で陰茎を押し込む為の力もより必要になったが、更に強い刺激が彼を襲うようになり

彼はたまらず顔をのけぞらせた。
 ▼ 39 ンバル@イバンのみ 18/04/22 21:48:19 ID:BxL8IIIE [32/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
終わりが近い。

二匹ともそれを感じているのか、もうお互いに言葉を交わす事はなくなった。愛に言葉はいらない。殊更この状況

下においては、行為の全てが愛の全てだ。

聞こえるのは押し殺すような喘ぎ声と、熱く甘い息遣い、卑猥に響く行為の音だけ。ここにもまた、二匹だけの時

間が出来上がっていた。

やがて快楽の波が最も大きく押し寄せてきたとき、彼はベッドのふちを掴んでいた両の手を離し彼女を強く抱きし

める。

彼女はそれを受け入れ彼に覆いかぶさる形となり、同じようにして彼の肩に手を回した。

レシラム「あっ、ああっ、ゼクロム、さん……ゼクロムさんっ!」

ゼクロム「っ、レシラムさんっ!!」

ぎゅうっと、ひときわ強くお互いを抱きしめあったとき、彼の愛が彼女の中で爆発した。

彼女のおなかを内側から抉るように突き入れられたそれから、大量の精子が放出される。どくどくと溢れ出続ける

それを、彼女は体内で何度も感じ取った。

長い長い射精。その量はとどまることを知らず、彼女の膣内に納まりきらずついには少しずつ縮んでいく彼のそれ

との間にできた隙間からベッドシーツの上にたれていった。

レシラム「はぁ、はぁ……す、すごいです」

ゼクロム「お、おう、やべぇなこれ……もう、何も考えられねぇわ……」

二匹の荒い息遣いが部屋中に木霊する。

お互い暫く繋がったままじっと動かず、愛する者と結ばれた喜びの余韻に浸っていた。
 ▼ 40 ナッキー@ファイトメモリ 18/04/22 21:50:17 ID:BxL8IIIE [33/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゼクロム「……なあ」

レシラム「なんでしょう」

二匹、ベッドの上に座り肩を抱き合いながら夜空に浮かぶ月を眺めていた。

ゼクロム「これから、どうする?」

レシラム「どう、というのは……」

ゼクロム「いや、なんていうか……勢いでここまで来ちゃったっつーかさ、その……」

レシラム「あぁ……」

レシラム「なる様に、なっていくと思います。だって……」

彼女が月から視線をはずし、彼の方を向いた。彼もそれに合わせて、彼女の方を向く。

レシラム「思い悩むことはもう、何も無いのですから」




おわり
 ▼ 41 ブト@フィラのみ 18/04/22 21:50:35 ID:BxL8IIIE [34/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お読みくださりありがとうございました
また機会があればよろしくお願いします
 ▼ 42 ドキング@だいちのプレート 18/04/22 22:01:55 ID:jV3d1Ipk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あぁあああ素晴らしいゼクレシをありがとうございます…!!!
夜景の描写とか叙情的な雰囲気も相まって初々しい二匹のやりとりがたまらない…!!
素晴らしいゼクレシ本当にありがとうございます!!(大事な事なので2回言う)
他人様の書くゼクレシを此処で読む事が出来て今日はとても幸せだ…。
 ▼ 43 ャワーズ@ギンガだんのカギ 18/04/22 22:06:01 ID:VMHvlGGs [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いいレシゼクだったホッコリ
恐縮ですが質問受付中ですか?
 ▼ 44 クーン@べにいろのたま 18/04/22 22:22:39 ID:BxL8IIIE [35/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>43
特に何も考えていませんでしたが、何かおありでしたらお願いします
 ▼ 45 ィオネ@ナナシのみ 18/04/22 22:24:49 ID:VMHvlGGs [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>44
なぜゼクロムは意識不明?になったのか分からなくて汗
壁などにぶつかって昏倒した、であってるでしょうか?
 ▼ 46 ャヒート@こだいのおうかん 18/04/22 22:31:20 ID:BxL8IIIE [36/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>45
説明不足ですみません

彼は振られたと勘違いした事により、自棄になって失意のまま空から転落しました
あまりに強いショックを受ける事で脳幹の血流が遮断されて気を失い、地に落ちたというつもりでした
確かに、自棄になって身を投げ塔に激突、の方がわかりやすくてよかったかもしれません




関係ないけどレスが1つずつ消えていってるのはなぜ……
 ▼ 47 ゲキ@イーブイZ 18/04/22 22:34:08 ID:jPNBU3i. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>46
消えてるんじゃなくて決まった数しか表示されないんじゃない?
 ▼ 48 ロバレル@ネコブのみ 18/04/22 22:35:11 ID:VMHvlGGs [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>46
解説ありがとうございます
ショックによる気絶だったんですねすっきりしました!
知識不足ですみません

ちなみに、レスが表示される数?が決まっていまして、全表示をクリックしますと、すべて表示されます
BBSの場合、1000レスまで投稿できますから、仮に400レスついたとして、それ全て読み込むと時間を要するため、こんな風に最新40前後しか表示できないのかと

 ▼ 49 ウカザル@のろいのおふだ 18/04/22 22:38:32 ID:BxL8IIIE [37/37] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>48
いえいえ、きちんと伝えきれていないのは完全に書き手の責任です。質問していただきありがとうございます。

>>47 >>48
究極にアホな無知晒しました……ありがとうございます

 ▼ 50 ントラー@Zリング 18/04/22 23:22:07 ID:GaitWF4o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

羨ましいくらいの表現力ですな
ニヤニヤさせてもらいました
このページは検索エンジン向けの機能制限版の旧ページです。
下URLから閲覧下さい。
https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=811768
  ▲  |  全表示50   | << 前100 | 次  |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |  ▲      
                  スレ一覧                  
荒らしや削除されたレスには反応しないでください。
書込エラーが毎回起きる方はこちらからID発行申請をお願いします。(リンク先は初回訪問云々ありますがこの部分は無視して下さい)

. 書き込み前に、利用規約を確認して下さい。
レス番のリンクをクリックで返信が出来ます。
その他にも色々な機能があるので詳しくは、掲示板の機能を確認して下さい。
荒らしや煽りはスルーして下さい。荒らしに反応している人も荒らし同様対処します。




面白いスレはネタ投稿お願いします!

(消えた画像の復旧依頼は、お問い合わせからお願いします。)
スレ名とURLをコピー(クリックした時点でコピーされます。)
新着レス▼