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【スワップSS】ブニャット「誰がデブじゃオラァ」

 ▼ 1 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/04/08 10:25:53 ID:OY8wAmXA NGネーム登録 NGID登録 報告
このSSは「スワップSS祭2020」に参加していますので、続きは他の方が書きます
企画本スレ→https://pokemonbbs.com/sp/poke/read.cgi?no=1189712

レパルダス「で、何の用?お・ば・さ・ん?」

ブニャット「あ? なんやと? 破壊光線すっぞオラァ」

レパルダス「まぁまぁ、落ち着いて? 何のために私を呼び出したの? “おデブなおばさま”?」

ブニャット「それはな……」

ブニャット「テメェを潰すためだァ!!」ダーン!

レパルダス(s種族値106)「下らない。 私がちょっと頑張って逃げればおデブなあなたは追い付けないっていうのに…」スタタタタッ

ブニャット(s種族値112)「ウォォォォオオ!!」ドタドタドタ!

レパルダス「ファッ!?」

このSSは…

ブニャット「のしかかりィィ!」ニブニブニブ…

レパルダス「ふがぁっ!!」ドシーン!

動けるデブなとらねこポケモン…

レパルダス「嘘……私のすばやさ…遅すぎ……?」

ブニャット「やったぜ。」

ブニャットの物語である……
 ▼ 125 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/15 03:09:37 ID:JruAvlZA [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アロペル「捕縛しろ」

ニャイキング×4「ハ……」ガシッ

エネコロロ「あ……えっ?」

アロペル「あー。……お前ェには言ってなかったんだけどよォ、この建物な、ついこの間から、屋内に監視カメラを設置することになったんだ」

エネコロロ「は、はあ……あの、これは……?」

アロペル「素行不良な組員の監視が目的だったんだが、まさかお前ェがそのうちの一匹だったなんてなァ……」

エネコロロ「え、ええと……」

アロペル「ああ、そうだ。このお茶だが、俺らは喉が渇いてるワケでもねェからよォ、お前が代わりに飲んでくれて構わねえぜ?」スッ

エネコロロ「え……あ、あの、遠慮して……」

アロペル「遠慮なんてすんなよォ、ほら、口開けろ」

ニャイキング×4「……」グイ

エネコロロ「あぐ……」

アロペル「ほらよ」クイ

エネコロロ「ん……っ」


ゴクッ


エネコロロ「う……」カク

アロペル「……睡眠薬かァ。なァんでこんなもん飲ませようとしたんだァ?」

エネコロロ「……」zzz

アロペル「……まァいいか。後でゆっくり聞いてやるよォ」


アロペル「連れてけ」

ニャイキング×4「ハイ……」ササッ


アロペル「あーあ。割と気に入ってたヤツだったんだがなァ……」
 ▼ 126 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/15 03:10:14 ID:JruAvlZA [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――


ズルズル…

エネコロロ「……」

ズルズル…

エネコロロ(……実は飲んだふりだったりして)

ズルズル…

エネコロロ(……でも、どうにかできそうな状況じゃないわよね)

ズルズル…

エネコロロ(うぅーん……。正直、お手上げだわ……)

ズルズル…

エネコロロ(あと頼れるのは、お姉ちゃんくらい……ね)

ズルズル……


――――



――――二日後
 ▼ 127 386えん】 ひろった! 20/05/15 08:16:51 ID:sCIISw2. NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
(*^_^*)
 ▼ 128 187えん】 ひろった! 20/05/15 10:15:32 ID:eWA6enU2 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 129 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/18 04:17:19 ID:VRG2jwkQ [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――"南の森"、"しゅんぱつの洞窟"



ズバットJ「血ぃよこせぇーい!」ババッ

ブニャット「しっ……!」バシッ

ズバットJ「ぐえっ」


バチュルG「ひぇぇっ、こっちくんなー!」ビビビッ

ブニャット「……!」サ、サッ

バチュルG「お、おわわっ、踏むな踏むなぁっ」


ライボルト「いいぞ……確実に早くなってきている」

ライボルト「目で見た情報だけに頼るな! 死角の動きも常に警戒するんだ!」

ライボルト「はぁ!」バチチチッ!!


ブニャット「!」

ブニャット「……っ」バッ

ライボルト「反応が遅れたぞ! 体力が少なくなっているときこそ集中するんだ!」

ゴルバットD「隙ありィィ!!」ガッ!

ブニャット「ぐっ……!」

ズバットK「ボクも混ぜてー!」バササッ

ズバットL「血ィ!」シャァッ

ブニャット「ぐっ……」


ブニャット「……ふうっ」ピリッ…


ライボルト「!」
 ▼ 130 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/18 04:17:57 ID:VRG2jwkQ [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブニャット「……おっらぁ!」バリバリバリッ!!

ゴルバットD「!!? ……うぎゃあああ!!」バチバチバチッ

ズバットK「うわぁ!?」ビクッ

ズバットL「で、電撃だ! 逃げろ!」

ブニャット「あぁぁぁ……!」バチチチッ!!


ライボルト「あれは、10まんボルト!」

ライボルト「使えた……? いや……まさか、覚えたのか、今この状況で!」


ブニャット「……フゥ」スッ

ブニャット「……」

ブニャット「……」スゥー…


バチュルH「な、なんだ、動きが止まったぞ?」

バチュルI「みんな! やるなら今よ!」

バチュルJ「うおおーー!!」シュバッ


ブニャット「……!」カッ

ブニャット「ニャ゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!!!!!」ズアァァッ!!


ライボルト「!?」

バチュルH「!!」

バチュルI「な、なにこれ! うるさっ!」

バチュルJ「ぐあああっ!!」キーンッ


ビリビリビリビリ……
 ▼ 131 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/18 04:19:45 ID:VRG2jwkQ [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブニャット「……どうだ!」

ライボルト(今のは……ハイパーボイスか?)

ズバットM「み、耳がぁっ」キーン…

ゴルバットE「怯むな! 一斉に畳みかけるんだ!」

ズバットN「や、やだよぉ……。だってあいつ、バケモノみたいに強くなってるんだもん……」


ブニャット「……」ジリ…

バチュルK「……」タジ…


ライボルト(うぅむ……)

ライボルト(そろそろいい時分か……)


ブニャット「はっ!」シュバッ

バチュルK「(/;ω;)/」


ライボルト「そこまで!!」

ブニャット「!」ピタッ

ライボルト「……今日の訓練は終わりだ。夕餉にするぞ、休息を取れ」

ブニャット「ああ? んだよ、オレはまだやれっぞ!」

ライボルト「そうだな……。だが貴様が大丈夫であっても、過度な利用をしたせいで、この訓練場そのものが悲鳴を上げ始めているんだ……」

ブニャット「……!」

ライボルト「正直、貴様の成長速度は僕が思った以上だ。よって、調整を行う最終日に向けて、今日の訓練はここで切り上げる」

ブニャット「……それで、問題は無いんだろうな……?」

ライボルト「……。成長速度が速いと言っても、成長の限界まで引き上げられているわけではない。『死ぬ気でやる』と言うが、無理をして動けなくなったら元も子もないんだ」

ブニャット「……だけどっ」

ライボルト「貴様が格段に強くなっていることは紛れもない事実だ。嘘を吐いたりはしない、……信じてほしい」

ブニャット「……」
 ▼ 132 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/18 04:22:19 ID:VRG2jwkQ [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――数刻後


ブニャット「……あのさ」ガブッ

ライボルト「なんだ」

ブニャット「お前はさ、いったい……どうして……」モグモグ…

ライボルト「行儀が悪いぞ。飲みこんでから喋れ」

ブニャット「……」ゴクン…


ブニャット「……お前はさ、どうしてオレに協力してるんだよ。だって、いくらなんでもおかしくないか……?」

ライボルト「余計なことは考えなくていい……」ガブ

ブニャット「んだよ……つれねえな」

ライボルト「……」モグモグ

ブニャット「……」シャクッ

ライボルト「……」ゴクリ

ブニャット「……」シャクシャク…


ライボルト「……ペルシアンさんにはな」

ブニャット「ん……?」ゴクン

ライボルト「妹がいるんだ。歳の2つ離れた妹が」
 ▼ 133 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/18 04:29:30 ID:VRG2jwkQ [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ライボルト「彼女に似て気丈だが、いつも他者のことばかり気に掛けるような、優しいポケモンでな……」

ブニャット「ああ、エネコだろ? レパルダスから聞いたよ。確かすごく優秀だったから、王サマの下で働いてたって」

ライボルト「知っていたか……だが、彼女はもう進化してエネコロロになっている」

ブニャット「あっ、そうかもしかして、あいつの話に出てきたラクライって……」

ライボルト「ん、ああ……きっと僕のことだろう。僕とエネコロロは、人間との戦争を終えて、たった二匹だけ生き残った元王兵の一員だ……」

ブニャット「へぇ。そのエネコロロって、今は何してるんだ?」

ライボルト「……」


ライボルト「お前は、……完全に"猫潰し組"を裏切っている立場、でいいんだよな……? いや、レパルダスさんを疑うつもりはないのだが……」

ブニャット「あ? 急になんだよ、……そんなの、あんな奴ら最初から仲間だとも思ってねぇよ!」

ライボルト「そうだな、すまない……。まあ、彼女も明日には任務を解かれることになっているから、話しても大丈夫だろう……」

ブニャット「任務? 何の話だ?」

ライボルト「彼女……エネコロロはな、諜報員として、"猫潰し組"に潜入しているんだ」

ブニャット「え……あっ」

ライボルト「近年勢力を伸ばし、森の脅威となり得るような組織への調査を行うためにな」

ブニャット「お、オレ、会ったぞ、一匹、エネコロロに」

ライボルト「なに、本当か?」

ブニャット「ああ……いや、だが、妹……? 似ていたようには思えないんだが……」

ライボルト「腹違いの姉妹だからな……。それに彼女は、レパルダスさんとは他人への接し方がまるで違う」

ブニャット「なら、やっぱりアイツかもな……。なんであんなとこに居たのか、すごく不思議だったんだ。周りの血の気が多い奴らとは全然違って、なんと言うか、腰が低くて……」

ライボルト「そうだ、それがきっとエネコロロだ。 様子はどうだった? 元気そうにしていたか?」

ブニャット「え、ああ。まあ、元気そうだったけど」

ライボルト「そうか、良かった……」

ブニャット「ああ……。え……それで? 協力してくれる理由を話すわけじゃなかったのか……?」

ライボルト「ん、ああいや。……この話は、これで終わろう」

ブニャット「は?」

ライボルト「ほら、残さず食べろよ。レパルダスさんが用意してくれてる夕飯なんだ。食べたら休んで、体力を回復させろ。明日は僕が直接訓練をつけてやるからな」

ブニャット「……一体なんなんだ?」



――――
 ▼ 134 ジッチュ@きいろいかけら 20/05/18 13:49:01 ID:Pu9AntOE NGネーム登録 NGID登録 報告
支援ですぞwww
 ▼ 135 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/19 04:38:37 ID:ioZkqSxM [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

――
―――
――――


『――ニャルマー。あなたはね、繧ケ繝ャ繝�ラ家に仕える身として、きちんとした立派なポケモンにならなくちゃいけないの』

「ニャ?」

『心配はいらないわ、私がいろいろ教えてあげる。あなたはいい子だから、きっとすぐにそうなれるはずよ』

「ニャア」


――――
 ▼ 136 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/19 04:39:29 ID:ioZkqSxM [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――


「ニャッ」ペッ

『あら、やっぱりダメだった……?』

「ニャー……」

『そうよね、病気でもないのにお薬なんて変だものね……』

「ニャア……」

『気にしないで、ニャルマー。こんなもの飲まなくたって、強くなる方法は他にもたくさんあるわ』

「ニャマ」

『そうね、じゃあちょっとお散歩に行きましょう。外で思いっきり体を動かすのよ!』

「ニャア!」

『パパ! ママ! ちょっと出かけて来るわね!』


――――
 ▼ 137 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/19 04:40:17 ID:ioZkqSxM [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――


『この町は、とってもいいところよね』

「ニャン」

『私、この町が好き。……決して裕福な町ではないけど、みんな優しくて、いつも賑やかで』

「ニャア」

『私も……大きくなったらパパみたいな、町の人の役に立てるお仕事がしてみたわ』

「ニャンマ」

『そのためには、あなたの力が必要不可欠なの。一緒に頑張りましょう、ニャルマー!』

「ニャマ!」

『……あ、そろそろ町の外れね。ほら見て、あの辺りに、野生のポケモンがいるのよ』

「ニャア……」

『えぇと、この本によれば……』


――――
 ▼ 138 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/19 04:40:49 ID:ioZkqSxM [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――


「ニャー……っマ!」バシュバシュッ

『す……』

「ニャマ!」スタッ

『っ……すごいわニャルマー! 今の、スピードスター? まさか、倒しちゃうなんて!」

「ニャフ!」

『やっぱり、あなたって天才ね!」


――――
 ▼ 139 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/19 04:44:05 ID:ioZkqSxM [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――


『そこよ、ニャルマー! めざめるパワー!』

「ニャマー!」シュパァァァッ

『いいわよ、続けてエコーボイス!』

「ニャニャアー!」ビリビリビリ

『いい調子! あなた、どんどん強くなってるわ!』


「ニャンマ……」…パァァァ

『あら……? ニャルマー、あなた、身体が光って……』


パァァァァァ……シュパァンッ


「ブニャアァッ!」

『あ……あ……』

「ニャ、ニャ……?」キョロキョロ

『あなた、進化したのね……!?』

「ブニャ?」

『や……やった、やったわ! ニャルマー……いいえ、……ええと、……そう、ブニャット!』

「ニャット?」

『ブニャット! おめでとう! あなたって、本当にすごいわ!』

「ブニャ……?」

『あなた、進化したのよ! 進化は強くなっている証拠なの! 身体もこんなに大きくなって、どんどん立派なポケモンに近づいているわ! 早く、パパとママに知らせなくっちゃ!』


――――
 ▼ 140 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/19 04:47:57 ID:ioZkqSxM [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――


「ニャー?」キョロキョロ

『……、ブニャット?』

「ニャー!」タタッ

『待たせてごめんなさい、迎えに来てくれたのね。……もう用事は済んだわ』

「ブニャア!」

『……そうね……ええと』

「……?」

『……はぁ』

「ブニャー?」

『……ブニャット。ごめんなさい』

「ニャア?」

『あのね……、パパのお仕事がね……上手くいってないんだって』

「ニャ……」

『この間ね、町の人々が協力して、資源を確保するために、周りの森への開拓に乗り出したの』

「ニャア」

『パパは、それを指揮する重要な役に就いていたんだけど、結果はあまり良くなかった……』

「……」

『森のポケモンたちの抵抗で、町からも多くの犠牲者を出してしまって……』

「ニャァ……」

『パパは、その責任を負わなくちゃいけないんだって……』

「……」


『ブニャット……。 私たち……これからどうなってしまうのかしら……』

「……ニャー」

『……はぁ、ごめんなさい。あなたに話しても分からないわよね』

「ニャート……」

『心配してくれてありがとう。でも私、は大丈夫よ……。さ、今日は何をして遊ぼうかしら?』


――――
 ▼ 141 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/19 04:51:53 ID:ioZkqSxM [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――


『ブニャット……ごめんなさい……』

「ブニャ……」

『私たち、もう、お金がなくて……』

「ニャー……?」

『あなたの面倒を、これ以上は見ることができないって……』

「……」

『あなたとは、もうお別れしなくちゃいけないって……』

「……ニャー」

『ごめんなさい……ブニャット、……ごめんなさい』





ごめんなさい……




――――
―――
――





ブニャット「……はっ」パチッ

レパルダス「あら、起きた?」

ブニャット「ん……」

レパルダス「何か、夢でも見ていたの? 途中まで幸せそうだったのに、急に静かになってたけど……」

ブニャット「いや……別に」

レパルダス「そう」


レパルダス「朝ご飯持ってきたわ。 食べたら洞窟に集合って、ライボルトが」

ブニャット「ああ、分かった」

レパルダス「今日も、頑張ってね……!」
 ▼ 142 ノハナ@グランドコート 20/05/19 08:35:55 ID:HpqUGJvM NGネーム登録 NGID登録 報告
毎朝見てる
 ▼ 143 ガゲンガー@はかせのふくめん 20/05/20 03:47:27 ID:SX/wQLY6 [1/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――


ブニャット(夢……、見ていたような気がするけど……)

ブニャット(忘れちまったな)

ブニャット(嫌だったような、懐かしかったような……)


ブニャット(……)

ブニャット(ふーん……)

ブニャット(まあいいか)


ブニャット(あれから……)

ブニャット(もう四年も経つんだな……)


ブニャット(……)


ブニャット(……知ってる)

ブニャット(自分の立場くらい……)


ブニャット(知ってる……)


 
――――
 ▼ 144 ュラルドン@クリティカッター 20/05/20 03:50:46 ID:SX/wQLY6 [2/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――"しゅんぱつの洞窟"入口


ライボルト「……来たか」

ブニャット「おう」


ブニャット「特訓、今日で終わるんだろ?」

ライボルト「ああ。……どうだ、強くなった実感はあるか」

ブニャット「まあ、少しくらいは……な」

ライボルト「なんだ、まだ修行し足りないか?」

ブニャット「バカ言えっ。急いでんだよこっちは」


ブニャット「アイツのところに、早く行ってやんねえと……!」

ライボルト「……そうだな」


ライボルト「レパルダスさんの交渉が上手くいけば……きっと」

ライボルト「だが、大切なものを守るためには、時として強さも必要になる……。いざというときは貴様が……」


ブニャット「分かってるよっ。なあ、もう早く始めてくれよな。今日はいつもと違うことをするんだろ?」

ライボルト「ああ、そうだ。じゃあ、始めるか」


ライボルト「こっちだ、付いてきてくれ……」


――――
 ▼ 145 ーフィ@エフェクトガード 20/05/20 03:55:22 ID:SX/wQLY6 [3/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブニャット「こっちって……、いつものデカい空洞じゃんか」


ライボルト「……」ザ…ザ…ザ…

ブニャット「?」


ライボルト「……」ピタ

ライボルト「……」スゥ-

ライボルト「……おーい、出てきてくれ!」


ブニャット「!」


クロバット「……」バサッバサッ

デンチュラ「おーす、おーす。おーはよー」カサカサカサカサ


ブニャット「なんだ、……誰だ?」


ライボルト「クロバットとデンチュラ。……一応、この洞窟で最も実力があるやつらに来てもらった」

クロバット「えぇ、一応ってなに……」バサバサ

デンチュラ「やほー、ブニャットチャン。ちゃんと挨拶するのは初めてだねぇ。いつも見てたよー」


ブニャット「……実力があるやつら?」

ライボルト「ああ。今日は僕ら三匹が、貴様に最後の修行をつける」

ブニャット「あ、そうか、お前もなのか」

ライボルト「そうだ。『僕が直接』と言っただろう」


ライボルト「最後だからと甘くしてやるつもりはない。覚悟しろよ」

ブニャット「上等だ、やってやらぁ!」


――――
 ▼ 146 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/20 03:58:14 ID:SX/wQLY6 [4/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――"猫潰し組"本部


アローニャA「なー。アレなんだろ、あんなとこにあったっけ?」

アローニャB「え? ……あ、ホントだ。なんだアレ、なんかの機械……?」

アローニャA「やっぱお前も知らない?」

アローニャB「知らないなー」

アローニャA「そっかぁ……。機械ってことは……ペルシアンさんの発明かな……?」

アローニャB「さぁ……」


――――本部地下


アローニャB『どうだろなー……』


ペルシアン「ん……。こいつら、隠しカメラに気づいたのか……」


アローニャA『あ、そう言えばさ……こんな話は知ってるか?』

アローニャB『え、どんな?』

アローニャA『ボスとペルシアンさんの、昔の話』


ペルシアン「ああ……?」


アローニャB『うーん、特に聞いたことないな。どんな話なんだ?』

アローニャA『ボスとペルシアンさんってさ、昔おんなじトレーナーのところに居たんだって』


ペルシアン「おい、ちょっと待て。どうしてお前がそんなことを……」
 ▼ 147 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/20 04:04:02 ID:SX/wQLY6 [5/5] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローニャA『二匹とも小さい頃からそのトレーナーに鍛えられてたんだけど、二匹とも、進化した後捨てられっちゃったんだって』

アローニャB『え、なんでだ?』

アローニャA『俺が聞いた話によるとなー……なんか、そのトレーナーってのが酷い奴だったらしくて、ボスたちの進化してないままの姿をデキアイしてたんだって』

アローニャB『は?』

アローニャA『つまりな、ボスやペルシアンさんの進化した姿が嫌で、二匹を捨てたんだって』

アローニャB『ええ!? イミ分かんねー』

アローニャA『なー、ほんとイミ分かんねーよな』

アローニャB『ボスもペルシアンさんもカッコいいのに、なんでなんだろな』


アロペル「こいつ、どこから知ったんだ……俺は誰にも話してねェぞ……?」


『そりゃあその人間が、どうしようもないクズだったってことさ』


アロペル「ん?」


アローニャA『あ!』

アローニャB『アネさん……!』


アロペル「マニューラ……?」


マニューラ『アンタたち、面白そうな話してんじゃないか』

マニューラ『アタシも混ぜとくれよ』
 ▼ 148 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/21 03:39:46 ID:e2JcALZA [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローニャA『い、いいすけど、俺ら別に変なこと喋ってたわけじゃないっすよ……』

アローニャB『そうそう……ただの世間話で……』

マニューラ『なにをそんなに怯えてんだい、アタシはただお喋りを楽しみに来ただけさ。アンタの言ってたガオガエンたちの話だって、アタシが教えてやったんじゃないか』

アローニャA『あ、そういえば……』


アロペル「お前ェかよっ」

アロペル「ガオガエンがマニューラに話したのか……?」


アローニャB『でも、話すったっていったい何を……』

アローニャA『そうっすよ、俺らアネさんに話せるような、楽しい話題なんて何も持ってないっすよ』

マニューラ『いいよいいよ、アタシに話さておくれ。ガオガエンのことなら、何でも知ってるからね。アンタらも気になんだろ?』

アローニャA『ボスの話っすか』

アローニャB『それは確かに気になる……』

マニューラ『ふふふ。そうさね、じゃあ今日は何を話そうか……』
 ▼ 149 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/21 03:44:33 ID:e2JcALZA [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マニューラ『うーん。……二匹がまだ小さかった頃の話と、ガオガエンがアタシに出会うまでの話とか。どうだい?』

アローニャA『小さかった頃……?』

アローニャB『……っていうと、今の俺らみたいに進化する前で、まだニンゲンの下に居た頃……てことっすか?』

マニューラ『ああ。そうだね』

アローニャA『え、す、すげー。アネさん、何でそんなことまで知ってんすか』

マニューラ『言っただろう。ガオガエンのことなら何でも知ってるって』


アロペル「まずいぞこの心酔オンナ……、余計なことでも喋られたら……」


マニューラ『……アイツら二匹はね、確かに生まれた時から一緒で、双子のように成長してきたんだ』

マニューラ『だがそれと同時に、お互いに憧れ合ってもいたのさ』

アローニャB『憧れ合っていた……?』

マニューラ『そう。お互いに、お互いが持っていないものを持っていたってことさね』


マニューラ『ガオガエンなら、力強さとバトルの才能』

マニューラ『ペルシアンなら、器用さと賢い頭脳。……といった具合にね』

マニューラ『そうして二匹は、協力したり、時には対立したりしながら、徐々に成長していって……』


アロペル「おい……ちょっと……」


マニューラ『――で……が○○、□□××……』

アローニャA・B『へぇ〜』

マニューラ『◆◇◆の▽△▽が□■□■で、&※$▼%?¥……』

アローニャA・B『ええー!?』



アロペル「おいおいおい……やめろやめろっ」

アロペル「ダメだ、聞いてらんねェぞ……」

アロペル「おーい誰か、誰かいえねェのかっ?」

アロペル「早く、誰か、このストーカーの口を閉じてこい!」

アロペル「こいつがとんでもねェこと口走る前にだ! 急げ!」


――――
 ▼ 150 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/21 03:45:18 ID:e2JcALZA [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――数分後


アロペル(あんのヤロウ……、ヒトの過去をべらっべら喋りやがって……)

アロペル(……ったく。とんだ邪魔が入っちまった)

アロペル(だが……)


アロペル「ククク……」

アロペル「実験は順調、兵器の開発も最終段階」

アロペル「明日にでも、試験運用ができそうだ……」
 ▼ 151 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/05/21 13:03:42 ID:S9zcTFbE NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 152 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/22 03:38:48 ID:vpN.SC8A [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――夕刻


――――"南の森"、"しゅんぱつの洞窟"



――ドガァッ!


ブニャット「ぐ、ぬぬ……」ググ…

クロバット「う……」

ブニャット「ふんっ!」ブンッ

クロバット「おわわっ……」バササッ


ライボルト「いいぞ、よく止めた」

ライボルト「はかいこうせん後のクールタイム、かなり縮まったな」

デンチュラ「でもやっぱり大技だから、なるべく温存しといた方がいいかもねー」


ブニャット「……はぁ、はぁ」

クロバット「うーん、止められた……結構強めにやったんだけどな。疲れてるのにすごいや……」

ブニャット「へっ、鍛えられたのは素早さだけじゃねえってこった……!」


ライボルト「よし……」

ライボルト「そこまでだ! 訓練はこれで終了とする」


ブニャット「へ……?」

ブニャット「な、なんだ、これで終わりなのか?」

ブニャット「……確かにもうずいぶんやったかも知んないけど、オレはまだまだ動けるぞ」
 ▼ 153 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/22 03:54:53 ID:vpN.SC8A [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ライボルト「……」


ライボルト「クロバット」

クロバット「うん、なに?」

ライボルト「君、門限は大丈夫か?」

クロバット「え、……あ! ……し、しまったっ、母さんに叱られる!」バサササッ!


ブニャット「あっ……」

ライボルト「今日までの修業は、これで終わりだ。残りの時間は、本番のために休息を取り、体力を回復させるために使え」

ブニャット「な……」

デンチュラ「あーねえ、あたしもさー、兄弟の面倒見てやんないとだから、そろそろ帰んないとなんだよね」


ライボルト「……、そういうことだ」

ブニャット「……っだが」

ライボルト「不安か?」

ブニャット「いや、そんなんじゃないが……」

ライボルト「……」


ライボルト「元々……」

ブニャット「……?」


ライボルト「元々、レパルダスさんの目的は、"猫潰し組"を無血解体させることだった」

ライボルト「もし、作戦が計画通りに遂行されるのだとしたら、本来はこちら側に戦力なんて必要ない……」

ライボルト「だが、相手は血気盛んなギャング集団だ。武力行使を考慮から完全に除外するのは無理があると言うもの……」

ライボルト「……貴様の力は、なにも敵を倒すために必要なわけじゃない」

ライボルト「自分を、仲間を守るために、必要になるものなんだ」


ブニャット「守るために……」


ライボルト「そう。……力がなければ、守れるものも守れない」

ライボルト「お前は……、大切なポケモンなんだろう、そのニャスパー。……必ず助け出してやれ」

ライボルト「そしてレパルダスさんは、それを手伝うと言っているんだ。……お前も、彼女に協力してやってほしい」


ブニャット「……」
 ▼ 154 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/22 03:59:44 ID:vpN.SC8A [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブニャット「……なあ、なら一つ聞いてもいいか?」

ライボルト「なんだ」


ブニャット「この森の奴らはみんな、自分の仲間を大切にするんだろ……?」

ブニャット「ここまでレパルダスに協力してるんだから、お前らがこのまま、アイツに力を貸して、"猫潰し組"まで行ってやるんじゃダメなのか?」

ブニャット「どうしてそれがオレなのか、やっぱり理由が分からねえんだ」

ブニャット「……お前らからすれば、オレは部外者みたいなもんだろう?」


デンチュラ「ブニャットチャン、……それは無理だよ」フルフル

ブニャット「なぜ……?」


ライボルト「……貴様も、レパルダスさんから聞いているだろう」

ライボルト「彼女の最終的な狙いは、他でもない……ガオガエンの救済なんだ」

ライボルト「元々ガオガエンは余所者で、その上……王妃の死の一因となってしまったポケモン」

ライボルト「それを助けようとするレパルダスさんの行為は、完全な自己都合でしかないんだ」

ライボルト「僕は……個人的な事情もあるけれど、少なくとも公の立場で、彼女を助けたいとは思う」

ライボルト「だがそれも、この森の中に限っての話だ」


デンチュラ「そうそう。それに、そのなんとかって組織も、まだ私らの中じゃ、特別先手を打たなきゃならない相手って程じゃあないんだ」

デンチュラ「残念だけど、今積極的にレパルダスを助けたいと思ってるポケモンは、この森にはほぼ居ないだろうね」


デンチュラ「……ってな調子だからブニャットチャン、この話のイチバンの適任は、やっぱりアンタなんだ」

ブニャット「……、そうなのか……」

ライボルト「そう。大事に至らない限り、我々がこの森を離れることはない。……レパルダスさんは、貴様にこの仕事を頼むのは気が引けると言っていたが……」

ブニャット「ああいや、いいんだ、もう大丈夫だから」

ライボルト「頼まれてくれるな……?」

ブニャット「おう。……ここまでやっといて、今更しっぽ巻いて逃げるわけにゃいかねえからな」


――――
 ▼ 155 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/25 03:52:33 ID:EQH.lmUE [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レパルダス「――ライボルト……、ライボルトー!」タタタタタ

ライボルト「あ、レパルダスさん。訓練ちょうど今終わったところで……って……」

レパルダス「ライボルト、大変なのっ……!」タタタタ…

ライボルト「ど、どうかしたんですか……?」

レパルダス「変なのよ……妹が、エネコロロが帰ってこないの……っ」ハァハァ…

ライボルト「え!?」

レパルダス「今日、任務を終えて、連絡のために帰ってくるはずだったのに……。仕事場で待っていたんだけど、時間になっても現れないのよ……」

ライボルト「そんな……エネコロロが……?」


ブニャット「ん、なんだ。なんかあったのか……?」

レパルダス「ブニャットさんっ、どうしよう……妹が……」

ライボルト「……レパルダスさん、心配かもしれませんが、一旦落ち着いて……。……なあ、ブニャット」

ブニャット「なんだ?」

ライボルト「お前……貴様は確か昨日、組織でエネコロロに会ったと言っていたな」

ブニャット「ああ、そうだったな」

レパルダス「本当……!? あなた、エネコロロに会ってたの?」

ブニャット「んまあ、本人かどうかは確認できないけど、たぶん……な」

レパルダス「それは、いつ?」

ブニャット「ええと……四日前、だな」

レパルダス「四日前……様子はどうだった?」

ブニャット「いやあ別に、元気そうだったぞ。……そんな、帰ってこれないような様子にも見えなかったけどな」

レパルダス「なら、少なくともこの四日のうちになにかあったに違いないわ……」

ライボルト「あのエネコロロに限って、そんなことがあるでしょうか……。だって彼女は……」

レパルダス「そう。あの子は真面目で、任務でミスをすることなんて今まで一度もなかったわ。……でもだからこそ、姿を見せないのがとても心配なのよ……」

ライボルト「……」

レパルダス「何か……何か悪いことがあったんじゃないかって……」
 ▼ 156 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/25 03:53:31 ID:EQH.lmUE [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レパルダス「本当は、明日の朝出発するつもりだったのだけど、……そんな、待っていられる余裕なんて今の私にはないわ。今すぐでも、エネコロロを助けに行きたい……」

ライボルト「それは、作戦の決行を早めるということですか」

レパルダス「ええ、そうよ」

ブニャット「ほお……」

ライボルト「危険です。せめて我々が……」

ブニャット「いや、一匹で先走らずに、ここまで知らせに来たのは正解だったな。いいじゃねえか、早まったんならさっさと行こう。オレぁ元から急いでたんだ」

ライボルト「無茶だ。お前はさっきまでずっと、休みもなしに修業していたんだぞ。体力の回復を待ってから行くべきだ……」

ブニャット「オレぁ体力にゃあ自信があんだよ。一刻を争うってときに、休みもくそもあるかってんだ」

レパルダス「ブニャットさん、いいの。大丈夫なのね……?」

ブニャット「おう」
 ▼ 157 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/25 03:56:31 ID:EQH.lmUE [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ライボルト「しかし……」

ブニャット「ライボルトよぉ、これはお前の言う、『大変な事態』になるんじゃねえのか?」

ライボルト「いや、……そうだ。その通りだ。森の警備に連絡をしたら、僕達がすぐに組織に向かう……だから……レパルダスさんはここで待機して……」

レパルダス「でも、救出へ向かうための十分な要員なんて、今この森じゃすぐには集められないわ……」

ブニャット「なあ、目的が一つ増えただけだろ。戦力としちゃもともと事足りてたはずじゃねえのか」

ライボルト「そんな簡単な話じゃない……!」


レパルダス「引き止めても、私は行くわよ。ブニャットさんがダメそうだったら、私だけでも行くつもりだったの……」

ライボルト「……っ」

レパルダス「ライボルト……ごめんなさい」

ライボルト「……、分かりましたよ。……止めても無駄なら……できるだけ、早く動いたほうがいい」

ライボルト「元々は……隠密作戦だということ、忘れないでください。……我々が向かうまで、決して無茶なことはしないように……」


レパルダス「ええ」

レパルダス「大丈夫。私、こう見えて頑丈なのよ」


レパルダス「……じゃあブニャットさん、もう大丈夫かしら」

ブニャット「ああ」

レパルダス「……ありがとう。……ライボルトも、本当にありがとう」

ライボルト「いえ……」

ブニャット「礼は全部終わってから言ってくれ」

レパルダス「そうね。……じゃあ、行きましょう」タッ

ブニャット「おう」ダッ

ライボルト「……どうか、ご無事で」クルッ



――――
 ▼ 158 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/25 03:59:42 ID:EQH.lmUE [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――



レパルダス「はいこれ、体力回復のきのみ。悪いけど、進みながら食べましょう」スッ

ブニャット「ああ」


レパルダス「それと一応、元々どういう作戦だったのか、計画の内容を説明するわね」

ブニャット「おう……」シャクッ


レパルダス「私たちの最終的な目的は、ガオガエンと話をつけ、ニャスパーちゃんを救出すること」

レパルダス「私は、何度か組織を訪ねてみたけれど、まともに取り合ってもらえたことはなかったわ」

レパルダス「だから今回は、あなたの力を借りて、組織に潜入することにしたの」

レパルダス「元々が大所帯だから、あなたと一緒に行動していれば、目立たずに行動できるはず」

レパルダス「潜入するタイミングもそう。一日のうちで、最も混雑する時間帯を狙う」

レパルダス「あなたも知っているでしょう。"猫潰し組"は、一日に二度、昼と夜の構成員を総入れ替えする時間がある」


ブニャット「ああ」

ブニャット「お前は逆に、よくそんなこと知ってたな」モグモグ


レパルダス「それくらいは外から見ていても分かるわ」

レパルダス「本来は明日の朝のタイミングを狙っていたのだけれど、それまで待ってはいられないから……」

レパルダス「夕方の、昼型から夜型へシフトする時間帯を狙うわ」


ブニャット「そのタイミングが、これから来るんだな。……間に合うのか?」

レパルダス「ええ」


レパルダス「きのみはどう、食べ終わった?」

ブニャット「ああ。美味かったぞ」

レパルダス「そう。それじゃ、少し急ぐわよ」タタッ
 ▼ 159 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/26 04:42:48 ID:CAgAVIW. [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――数十分後


――――"猫潰し組"本部、裏路地


ガラルニャース「今日のカレーさ、限定仕様の特別レシピだって知ってた?」

アローラニャース「え、マジで!? やべぇ、俺もそれにしよう」



――――裏路地の大広間


ニャース「お疲れ。今日はどうだった?」

ニャビー「ん、まあボチボチかな。なんとかノルマはクリアできそうだよ。アンタも頑張んなね」



――――広間横


ニャイキング「あぁ〜。食った食った……、やべえしばらく動けねぇかも……」

ニューラ「ちょっと、こんなとこで寝てたら体に障りますよ。ほら立って……」



――――本部棟内


シーン…


 
 ▼ 160 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/26 04:43:06 ID:CAgAVIW. [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――給仕に並ぶ列


ニャビー「そう言えば、何日か前に入ってきた新人、あんまり見かけない気がしませんか」

ニャヒート「確かに姿を見ないな。あんだけデカい図体してりゃ、嫌でも目につきそうなもんだけど」

ニャビー「どっかで野垂れ死にか、脱走でもしたんですかね」

ニャヒート「うーん、珍しいことじゃないからなぁ。……ま、人事のことは上が扱っているんだ。俺らは考えなくったっていい話だよ」

ニャビー「そっすね。あ、そうだ。今日のカレーが限定仕様ってウワサ、あれデマらしいっすよ」

ニャヒート「え、マジ?」



――――広間横、植え込みの影


ブニャット「――食事中だ、な」

レパルダス「えらく賑わってるわね。まるでお祭りみたい」

ブニャット「入れ替わりのタイミングと同じなんだな。この調子じゃ、建物ん中はほとんどからっぽだぞ」

レパルダス「いいわね、こっそり入っちゃいましょう。……ガオガエンとエネコロロ、それにニャスパーちゃんがどこにいるのか、ブニャットさんは知ってるの?」

ブニャット「ガオガエンはいつものとこだろ。……ニャスパーの居場所は、教えられなかった。エネコロロは……囚われているんだとすれば、座敷牢の部屋だと思うが……」

レパルダス「なら、まずはその座敷牢へ行って、妹が居るかどうか確かめたいわ」

ブニャット「分かった。こっちだ」



――――
 ▼ 161 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/26 04:47:33 ID:CAgAVIW. [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――本部地下、ペルシアンの部屋


ペルシアン「――おいボウズ、そこから出てきな」ガシャン

ニャスパー「……」ビクッ

ペルシアン「ほら早くしろ。俺様は忙しいんだ」

ニャスパー「……」オドオド…


――――


ペルシアン「……よぅし、こいつを被れ。そう、頭につけるんだ」

ニャスパー「……? ……?」

ペルシアン「こうだよォ、トロイやつだな」ガポ

ニャスパー「あぅ……っ」

ペルシアン「いいぞ、……電子ロックは正常……まだ動作は重いか、まあいい。脳内のメディカルスキャニングを開始……」ブツブツ…

ニャスパー「これ……前が見えないよ……」

ペルシアン「オメェは何も見る必要はねェんだよ。……ええと、……ちっ、解析システムにエラー? 場所はどこだ、……脳波受信系のバグ? いや……いっちょ前に自衛してやがんのか……?」

ニャスパー「ねえ……これ、なに……? なにをするの……?」

ペルシアン「面倒くせェな……。ああー……、いいか、いったん落とそう」ピ、ポ

ブゥゥゥン…

ニャスパー「え……?」

パシュンッ

ニャスパー「あっ」クラッ

ニャスパー「……」パタ


ペルシアン「おっと、……一応貴重なサンプルだから、慎重に扱うべきか」グイ

ペルシアン「そうしたら……、サイコパワー制御野のチェックを再起動して……現実干渉と影響範囲のスペクトルを表示……」ブツブツ…


監視モニター『……』


――――
 ▼ 162 ガヤンマ◆tNBlQV57Hs 20/05/26 07:45:43 ID:1NqcIB5. NGネーム登録 NGID登録 報告
応援しとーで
 ▼ 163 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/28 04:49:16 ID:WipAr1U6 [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――座敷牢前の廊下


ブニャット「ちっ、さすがにここには見張りがいるな……」

レパルダス「エネコロロ……本当にいるかしら」

ブニャット「さぁ……。拘束されるとしたら、たぶんここだ。だがここにいなかった時は、無事でいる保証はできないな……」

レパルダス「……。ここからだと牢の中は確認できないわね、どうするの?」

ブニャット「オレが行って確認してこよう」

レパルダス「大丈夫なの……?」

ブニャット「まあ、危なくなったら力ずくでなんとかする」

レパルダス「ホントに大丈夫……?」


――――


ブニャット「……」ノソ

看守アローニャC「おや、あなたは……? こんなところに何の用です?」

ブニャット「ん、いや、ちょっと野暮用だよ」

看守アローニャD「お前、知ってるぞ……。前にここで囚人と一緒に寝ようとして、マニューラのアネキにボコボコにされてたブニャットだろ」

ブニャット「……うっせーな。オレはちょっとした確認をしに来ただけで……」チラッ
 ▼ 164 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/28 04:53:48 ID:WipAr1U6 [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブニャット「!」

エネコロロ「……!?」ハッ

ブニャット「いた、やっぱり……ここに捕まってたんだ……! おい、エネコロロ……!」ガシャ

エネコロロ「え……、嘘……」

ブニャット「ちょっと、お前に聞きたいことがあるんだよっ。いいか?」


アローニャC「囚人に質問……? なにか変ですね……」


エネコロロ「ブニャットさん……? なんで……どうしてここに……?」

ブニャット「近くに来てくれ。質問、いいか。お前さ……兄弟がいたりとかって……って」

エネコロロ「ブニャットさん……」ボロボロ

ブニャット「お、おい? ……何泣いてんだよ」

エネコロロ「ブニャットさん……、良かった……、無事だったんですね……!」グスグス

ブニャット「おい大丈夫かお前……?」

エネコロロ「私は、大丈夫です……。でも、ブニャットさん……」グシグシ

エネコロロ「ここに居たら、あなたが危険です……っ」


エネコロロ「ペルシアンがあなたを森へ差し向けたのは、あなたを始末するのが目的だったんです……」

エネコロロ「その目的が果たされて、あなたはもう亡くなってしまったものだと思われていたのに、ここへ戻ってきてしまっては元も子もないです……」

エネコロロ「早く、ここから逃げてください……!」

ブニャット「ああ……まあそうなんだろうけど、……だがそうも言ってらんないだろ。こっちはニャスパーを人質に取られてんだから」
 ▼ 165 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/28 04:56:05 ID:WipAr1U6 [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローニャC「……これ、報告した方が良いのでは……?」

アローニャD「だよな……俺、ちょっと誰か呼んでくる……」タタッ


ブニャット「……んで、たぶんお前で間違いないんだろうが、一応確認しとくぞ。……お前、レパルダスの姉がいるな?」

エネコロロ「え、どうしてそれを……!?」

ブニャット「会ったんだよ、"南の森"で。ここへ乗り込んでくるために、手を組むことになったんだ」

エネコロロ「……姉もここにいるんですか!?」


アローニャC「……姉ぇ?」

ブニャット「ばかっ……声がデケえ……」

エネコロロ「す、すみません……っ」

アローニャC「やはり怪しい……」


アローニャC「……そもそも、許可もなしに囚人との面会に来るなんて、規約違反に他なりませんよ」ジリ

ブニャット「ふ、ふん。少しくらい良いだろ別に」

アローニャC「良い訳がないでしょうが。大人しくなさい、既に規約監視官には報告を送っています」

ブニャット「げ……本当だ、一匹いねぇ……。マズいな……」

アローニャC「なにがマズいのですか? 言ってみなさい」ジリ…

ブニャット「……」
 ▼ 166 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/28 04:57:46 ID:WipAr1U6 [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レパルダス「あら、なにもマズいことなんてないわよ」ズルズル…

ブニャット「レパルダス!」

アローニャD「……」zzz

アローニャC「D!? なっ、貴様、何者だ……!?」

レパルダス「アナタも眠りなさい」パサッ

アローニャC「!? こ、これ……は……」クラクラ… パタッ


レパルダス「……ふぅ。持っててよかった、ねむりごな」

ブニャット「眠ってる……? こいつ、報告しに行こうとしてたやつか。……お前、意外とやるな」

レパルダス「ええ。まあ、このくらいはね」



レパルダス「……さてと」クル

エネコロロ「お、お……」

レパルダス「良かった、怪我はなさそうね、エネコロロ」

エネコロロ「お姉ちゃん!!」

レパルダス「待ってね、今そこから出してあげたいのだけど……」


ブニャット「おい、こいつらが持ってるこれ、牢のカギじゃねぇか?」

レパルダス「カギ……? ポケモンの組織なのに、そんなものまであるのね」

ブニャット「ペルシアンのヤロウは、変なもんをこさえるのが趣味らしい。……ああ、ダメだな。オレの手じゃ上手く扱えねえや。……頼む」

レパルダス「ええ……」スッ


ガチャンッ……
 ▼ 167 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/28 05:00:39 ID:WipAr1U6 [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レパルダス「……エネコロロ、大丈夫だった?」タタッ

エネコロロ「お姉ちゃん……。ごめんなさい、私……」

レパルダス「……」ギュ

エネコロロ「……私、失敗しちゃって」

レパルダス「いいのよ、あなたが無事なら……。身体はどこも傷まない? お腹は減っていたりしない? アイツらに、何か変なこととか……」

エネコロロ「うん、大丈夫よ……。心配かけてごめんなさい……」

レパルダス「本当に……昔から無茶ばかりするんだから……」


エネコロロ「……あのね、お姉ちゃん。一つだけどうしても、今すぐ伝えなきゃいけないことがあるの」

レパルダス「なに……?」

エネコロロ「落ち着いて聞いてほしいのだけど……」


エネコロロ「ブニャットさんのお連れさんって、分かるかしら……」

レパルダス「ニャスパーちゃん?」


エネコロロ「そう、あの子……いいえ、あのお方は……」

エネコロロ「"南の森"の故王レントラー様と、その王妃ニャオニクス様のご子息……」

エネコロロ「ニャスパー王子だったのよ……!」


――――
 ▼ 168 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/28 05:02:56 ID:WipAr1U6 [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

――
―――
――――


「――あ、ふふふ。見てください、あなた。王子が笑いましたよ」

「え……」

「あら、どうしてそんなポカンとした顔をするのですか?」

「へ、いや……まさか、君が笑うなんてと思って……」

「私が? なんのことですか?」

「い、いやいや、……君が笑うのなんて本当、いつぶりだい。プロポーズした直後に、僕がきのみの皮を踏んづけて、派手に横転したとき以来じゃないか……?」

「ふふふ、思い出させないでくださいよ」

「また笑った……」

「もう。私だって普段から笑っていますよ。ただちょっと最近は、この子のこともあって、張り詰めていただけです」

「そうか……。僕はてっきり、この子も君に似て、あんまり表情を表に出さない子なのかと思っていたよ……」

「そんなことないですよ。あなたの見ていないところで、結構笑っていますよ。……ほら、また」

「本当だ……」

「ねぇ、まるでこの森の木漏れ日みたいに優しい笑顔でしょう……」

「ああ。……将来はきっと君に似て、優しい王になるんだろうな」

「あら。あなたのように、勇敢な王になるかもしれませんよ?」

「え、そうかい。なんだか照れるなぁ……」




「……あなたの持つその技は、ご先祖様によって代々受け継がれてきた特別な技」

「力を持つものが使えば、どんな攻撃からも仲間を守る強靭な盾になる」

「ニャスパー、この森に住むすべての命を護れるような、立派な王になるのですよ……」



――――
―――
――
 ▼ 169 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/28 05:04:19 ID:WipAr1U6 [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「――」フッ


ニャスパー「……」パチ


ニャスパー(……ここは)

ニャスパー(暗い……)

ニャスパー(真っ黒で、何も見えない……)

ニャスパー(頭が重くて……くらくらする……)

ニャスパー(身体も、動かない……)


「〜〜」


ニャスパー(……?)

ニャスパー(なにか、聞こえる……?)


「……ブニャット……」


ニャスパー(ブニャット……お姉さん……?)


――――


アロペル「……くそっ、あのヤロウ、生きてやがったのか」

アロペル「ちょっと監視モニターから目を離した隙に、好き勝手やってくれてやがる」

アロペル「このレパルダスはなんだ? 見覚えがある気がするが……、そんなこと言ってる場合じゃねェ」

アロペル「組員とガオガエンは何をやってんだ!」

アロペル「おい誰か、はやく向かえ! 場所は……」

アロペル「あ……? こいつら、どこ向かってんだ? その先に居んのは……」
 ▼ 170 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/28 05:05:54 ID:WipAr1U6 [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――少し前


レパルダス「――さて……と」

レパルダス「エネコロロには事実を伝えるために森へ向かってもらったから、私たちはこのまま作戦を続行するわよ」


ブニャット「エネコロロの話だと、この屋敷のいたるところに監視カメラが仕掛けられてるらしいが……」

レパルダス「大丈夫。あの子なら、同じミスは絶対にしないわ」

ブニャット「いやそれだけじゃなくてさ、オレらの行動も見られてるかもしれないってことだろ?」

レパルダス「ええ。もう形振り構っていられないわね。急いでガオガエンと話をつけなくっちゃ」

ブニャット「だな。……よし、こっちだ」


――――現在


――バン!


ブニャット「ガオガエン! いるか!」


ガオガエン「……あー。んーだー……?」ムクリ

ガオガエン「んん? お前、ブニャット……死んだんじゃなかったのか……」

ブニャット「へ、お前とこいつを合わせるために、地獄から蘇ってやったんだよ」

ガオガエン「こいつぅ……? いったい誰のことだ……」


レパルダス「久しぶりね、ガオガエン……」ザッ


ガオガエン「お前は……?」

ガオガエン「……お前、いや待て、お前……」

ガオガエン「チョロネコ……?」

ガオガエン「まさか、チョロネコなのか……?!」
 ▼ 171 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/30 03:29:52 ID:XKzMQEbM [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レパルダス「……そうよ。今はレパルダスだけどね」

ガオガエン「進化……したんだな」

レパルダス「ええ。……もう四年も経っているんだもの、進化くらいするわ。でも……あなたは、変わっていないのね、四年前と……」

ガオガエン「そりゃ俺はもう進化しないから……いや、そうじゃねえ、お前……、何をしにこんなとこへ来たんだ……ここはお前なんかが来るような場所じゃない……帰るんだ」

レパルダス「ガオガエン、あなたに会いに来たのよ。あなたと話をするためにね」

ガオガエン「話……? ダメだ、帰れ……」

レパルダス「お願い、聞いて。……こんなこと、もう止めて欲しいの」

ガオガエン「こんなこと……?」

レパルダス「危ないギャングの真似事よ」

レパルダス「弱い相手を力で従わせて、貧しい者から食べ物を奪う。昔のあなたなら、そんなこと絶対にしなかったのに……! これじゃ、あのとき森へ攻めてきた人間たちと、まるで同じじゃない!」


ガオガエン「ギャングの真似事なんかじゃない……! これにはちゃんと理由があるんだ。自分勝手な人間共とは違う!」

レパルダス「どう違うって言うのよ!」

ガオガエン「……。……もうすぐ手筈が整うんだ……。そうすれば、お前にも分かる……!」

レパルダス「手筈……? 一体なんのこと……?」

ガオガエン「いいか、俺がやろうとしていることは……」


「ガオガエン!!!」バン!


ブニャット「!」ビクッ

ブニャット「げ……出た」


マニューラ「アンタ、何してんだい? ……そいつらは?」
 ▼ 172 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/30 03:36:19 ID:XKzMQEbM [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――地下


アロペル「……このペルシアン、ガオガエンの知り合いなのか?」

アロペル「だとしたら、あいつが昔暮らしてたっていう、"南の森"のポケモン……?」

アロペル「こいつがガオガエンに近づくために、あのブニャットを利用したんだとすれば……」

アロペル「ブニャットが生きているのにも納得がいくが……」


アローニャA「ペルシアンさん、マニューラのアネキが到着したみたいっすよ」

アローニャB「すげぇ……。ボスとアネさん、共闘するのかな」

アロペル「おい……何のんきに眺めてんだ。収集命令掛かってんだろ、お前らも行くんだよ」

アローニャA「えー!」

アローニャB「ま、マジっすか?」

アロペル「当たり前だろ、何言ってんだ。とっとと行け!」


――――
 ▼ 173 1◆N8Nz6gyiSo 20/05/30 03:38:37 ID:XKzMQEbM [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――数分後


アローニャA「――どやどや、何が起きてるんだ……?」

アローニャB「ボスの居る部屋の前、もうみんな集まってるな……」

アローニャA「ひぇ。あんまり一度に集まるから、廊下までイッパイだぞ」

アローニャB「こんなに集まる必要なかったんじゃないか……? 相手はたったの二匹だろ?」

アローニャA「待て、……なんか聞こえないか?」

アローニャB「ん……、ホントだ。なんだこの、地響き……?」


「ニャ゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!!!!!」ブアァァッ!!

ズドオォオォ!!


アローニャA「うわわっ、なんだなんだ!」

アローニャB「部屋を覗いてた奴らがふっとんだ!?」


「ニャ゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!!!!!」ズアァァッ!!

ズバアァアァン!!


アローニャB「まただ! 部屋の中から……衝撃波!?」

アローニャA「や、やべぇ……。中にバケモンがいるぞ……っ」


「ニャ゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!!!!!」ゴオォォッ!!

ゴッシャアァアァ!!!!


アローニャA「か、壁が!」

アローニャB「この廊下にいたら危険だ、いったん離れよう……!」


――――
 ▼ 175 tNBlQV57Hs 20/05/30 20:20:47 ID:CMNA7XM. NGネーム登録 NGID登録 報告
続いてて嬉しいでほんま
 ▼ 176 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/05 03:37:52 ID:IiMc4/8E [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローニャA「や、止んだか……?」

アローニャB「……一体何が起きてるんだ? あの部屋にいるのは、ボスとアネさんと……あのブニャット、それに謎のレパルダスだけだったんじゃないのか……?」

アローニャA「どうする? 様子見に行くか……?」

アローニャB「い、嫌だよ……関わりたくねぇ……」

アローニャA「だよな……。じゃあ……」

アローニャB「逃げる……?」

アローニャA「逃げるか……」

アローニャB「よし、逃げよう……」

アローニャA「そうだな。二人で逃げれば……」


ガオガエン「――おい待て! 止まれお前ら!」


アローニャA「うぇ……っ」ビクッ

アローニャB「ボ、ボスの声だ……!」

アローニャA「さっきの部屋から聞こえたぞ……、ボスは無事なのか」


レパルダス「――ブニャットさんやめて! 一旦止まって!」

ブニャット「――向こうが先に攻撃してきたんだ!」


アローニャB「あ、あのブニャットの声だ……」

アローニャA「攻撃……? さっきの衝撃波は……誰かが戦闘をしていたってことなのか……?」


――――
 ▼ 177 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/05 03:48:13 ID:IiMc4/8E [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――


マニューラ「なにしてんだいアンタ達! さっさと侵入者を捕らえるんだよ!」

ガオガエン「やめろお前ら……マニューラも、落ち着いてくれ」

マニューラ「なっ……、奴らを追い出さないのかい……ガオガエン? アンタ、コイツらが何者なのか知っているの?」

ガオガエン「……」


ブニャット「何者ォ? テメェ、五日前に自分が放り投げた相手のことも覚えてねぇのか?」

マニューラ「は、アンタみたいな腰抜けの裏切り者、アタシは知らないよ」

ブニャット「んだとぉ? 今ここでこの間の借りを返してやろうか!」

マニューラ「あれだけボコボコにされておいて、よくそんなことが言えたもんだ……、威勢だけは立派だね」


レパルダス「やめて。ブニャットさん……、まだガオガエンの話の先が聞けてない」

ブニャット「……」

レパルダス「ガオガエン、あなたがやろうとしていることって何なの? 私にも分かるって、一体何が……?」


マニューラ「なんだいこの女……ガオガエン、アンタら一体どういう関係なんだい……?」

ガオガエン「マニューラ……、しばらく口を閉じていてくれないか……」

マニューラ「な……っ」
 ▼ 178 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/05 03:48:25 ID:IiMc4/8E [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガオガエン「チョロネコ……いや、レパルダス」

ガオガエン「四年前、お前に何も言わずに森から出て行ってしまったこと、悪かったと思ってる……」


レパルダス「ガオガエン……」

レパルダス「私は最初、あなたは罪悪感で森を去ったのだと思ってた……」

レパルダス「森のポケモンに怪我を負わせてしまったし……、王女様が亡くなってしまったのも、自分のせいだと思っているんじゃないかって」

レパルダス「……答えてほしい、ガオガエン。何も言わずに森を出たあなたがやりたかったことが、こんなギャングごっこなの……?」


ガオガエン「やめてくれ。これはギャングごっこなんかじゃない……」

ガオガエン「この組織も、ここにいる大勢の構成員も、……俺の目的の実現のために、必要な存在なんだ」


レパルダス「目的……?」


ガオガエン「そう……」

ガオガエン「……俺が四年前、お前に何も言わずにあの森を立ち去ったのは、お前がその目的に巻き込まれないようにするためだったんだ」


レパルダス「目的って、なんなの……?」


ガオガエン「……。四年前のあの日……、あの森で起きた惨劇を、もう二度と繰り返させないこと……」

ガオガエン「それが、俺の目的だ」
 ▼ 179 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/05 03:48:55 ID:IiMc4/8E [4/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
――――廊下


アローニャA「なぁ……お前、知ってたか?」

アローニャB「なにを……?」

アローニャA「今、ボスが話してたことをだよ」

アローニャB「いや……。知らなかった」

アローニャA「だよな……森で起きた悲劇って、なんの話だろう。俺ずっと、"猫潰し組"は俺みたいな……目的もなんもない奴らが集まってるもんだと思ってた……」

アローニャB「俺も……」

アローニャA「ボスが言ってること、本当なのかな」

アローニャB「どうだろう……。でも、今までボスが俺たちに嘘を言ったことなんてあったか?」

アローニャA「……いや」


――――
 ▼ 180 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/05 04:07:38 ID:IiMc4/8E [5/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
――――居間


ガオガエン「――必要なのは、"人間の知恵"と"森のポケモンが持つ資源"の二つ」

ガオガエン「それを集めるために、俺はこの組織を作ったんだ」


レパルダス「人間の知恵と、ポケモンの資源……?」


ガオガエン「……」

ガオガエン「『眠らず熱』という奇病が、"南の森"でのみ発生するのがなぜか知っているか?」


レパルダス「……?」


ガオガエン「……"南の森"以外で発生していたあの病気が、例外なく人間の手によって治療され、この地域一帯から根絶されていたからなんだ」

ガオガエン「本来は、『眠らず熱』なんて名前で呼ばれてもいない。この町と、人間の手が及んでいた"南"以外の森では、とうの昔に脅威を抑えられていた、取るに足らない病なんだ」


レパルダス「え……」


ガオガエン「"人間の知恵"……言わば、人間がより高尚な生き方をするために、物事を考え出す力……」

ガオガエン「これは、人間にしかない、あらゆる生き物にとっての脅威の力であり、同時に俺達ポケモンが、喉から手が出るほど欲している力だ……」


ガオガエン「……そして、"森のポケモンが持つ資源"」

ガオガエン「これは、『眠らず熱』のものよりもずっと単純な話だ」

ガオガエン「……お前も知っているだろう。"森"には、文字通り腐るほど多くの資源、とくに食料がある」

ガオガエン「俺は森に入るまで、あんなにも多くの食物で溢れているものだとは知らなかったが……」


ガオガエン「四年前、"南の森"に人間たちが攻め込んできたのは、そんな豊富にある森の資源を、自分たちのものにするためだった……」

ガオガエン「もし仮に、森の資源が人間側にも十分に供給されていたとしたら、あんなことは起こらなかったんじゃないか……?」


レパルダス「……」


ガオガエン「……この組織の目的というのはつまるところ、人間の能力を取り入れ、すべての人間とポケモンに十分な食料を供給し、町や森を、疫病や貧困や排他意識のない、平穏な場所に創り変えることだ」

ガオガエン「レパルダス……お前なら分かってくれるはずだ。四年前のあの苦しみを、繰り返したくはないだろう……」
 ▼ 181 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/05 04:16:36 ID:IiMc4/8E [6/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
レパルダス「そんなことが、本当にできると言うの……?」


ガオガエン「この組織を見れば分かるはずだ。既に町全体だけでなく、三つの森の奥深くにまで勢力を伸ばした」

ガオガエン「町と森はあともう少しで、"猫潰し組"によって一つになる……。森のポケモンと町の人間が、互いにいがみ合う必要もなくなるんだ……」


レパルダス「まさか、そんなこと……」

ガオガエン「俺を信じてくれ、レパルダス」

レパルダス「確かにあなたは、嘘をつくようなポケモンじゃないわ……。だけど……でも……」


レパルダス「ブニャットさん、どうしよう……」

レパルダス「私、これが良いことなのか悪いことなのか、分からなくなってきちゃった……」


ブニャット「いや……、やろうとしてることは良いことなのかもしれねぇけどさ、今こいつらがやってることは、どう考えても悪いことだろ」

ブニャット「暴力に略奪に誘拐……、仲良くしたいってんならまず、話し合うべきじゃないのか?」


ガオガエン「……いいや違う」

ガオガエン「仲良くしたい訳じゃない……」

ガオガエン「勝負では勝てないはずなのに自分たちのほうが上だと思い込んでいる傲慢な人間と、仲間と自分が幸せであればそれで良いと考えている身勝手なポケモン達……」

ガオガエン「そんなやつらを引き合わせるんだ……。統一には当然、強大な力が必要になる」

ガオガエン「"猫潰し組"の支配の下で、ポケモンも人間も幸せに生きるんだ……」

ガオガエン「他に方法はない……」


レパルダス「できるはずがないわ!」

ガオガエン「いいや、できる! 俺はもう、その強大な力を手に入れたんだ!」

ガオガエン「レパルダス……お前には見ていてほしい。お前が止めても、俺はやる。もう、決めたことだ……」

レパルダス「……」
 ▼ 182 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/05 04:20:50 ID:IiMc4/8E [7/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ガオガエン「……一つ、提案がある」

レパルダス「なに……?」


ガオガエン「……レパルダス、俺のところへ来ないか?」


レパルダス「へ……?」

マニューラ「なっ……」


ガオガエン「確かに、この組織が今までやってきたことは、少々……乱暴だったと思う……」

ガオガエン「結果を急いでいたし……、俺自身がそういうことしかできないせいで、血の気の多い奴らばかり集まったんだ……」

ガオガエン「だが、……お前が来てくれるのなら、多少はマシになるかもしれない……」

ガオガエン「少なくとも、お前と暮らしていたころの俺は…………その……」

ガオガエン「優しい気持ちで……居られたんだ……」


レパルダス「……っ」


ガオガエン「ダメか……?」

ガオガエン「お前が来てくれるのなら……あのニャスパーを、そこのブニャットに返してやってもいい……」


ブニャット「……そ、そうだニャスパー! アイツは無事なのか!?」

ガオガエン「ああ、無事だ。アレを俺達から奪い返すのも、お前達がここへ来た理由の一つなんだろう?」

レパルダス「……本当なの?」

ガオガエン「誓って本当だ……」

マニューラ「ちょ、ちょ……ちょいと待ちなよ!」


マニューラ「ヒトが黙って聞いていればっ……その女と暮らしていた?! 一体どういうことだい……!?」

ガオガエン「……マニューラ」

マニューラ「アンタには、アタシがいるじゃないか……ガオガエン。ここへソイツを招き入れるだって、まさか本気じゃないだろうね? そんなこと……そんなこと……」ワナワナ

ガオガエン「マニューラ、……お前は何か勘違いを……いや、酷い思い込みをしているんだ。このことについては、後でゆっくり話をするから……」

マニューラ「アタシはそんなの……そんなの認めない……」ワナワナ
 ▼ 183 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/05 04:24:31 ID:IiMc4/8E [8/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ガオガエン「……どうだ、レパルダス……?」

レパルダス「私と交換で、ニャスパーちゃんを解放してくれるのね……?」

ガオガエン「ああそうだ……」

レパルダス「……分かった。その条件、飲むわ。……私はここ、"猫潰し組"に入る」


ブニャット「レパルダス……!?」

レパルダス「良いの、ブニャットさん。これであの子を助けることができるのなら……」


ガオガエン「本当か?」

レパルダス「ええ……。……早くニャスパーちゃんをここへ連れてきてちょうだい」

ガオガエン「ああ、分かった。すぐに連れてくる、待っていてくれ……」


――――


ブニャット「レパルダス、お前……」

レパルダス「ブニャットさん、良かったわね。ニャスパーちゃん、帰って来るわよ」

ブニャット「だ、だが……お前は、この組織を解体させに来たんじゃなかったのか……?」

レパルダス「それは、私個人の自分勝手な願いよ。今は……もっと重要なことがあるでしょう……」

ブニャット「……」

レパルダス「ブニャットさん、最後まであなたに頼ってしまってごめんなさいね……。あなたはいいポケモンだから……。王子をお願い。森のみんなに、よろしくね……」
 ▼ 184 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/05 04:24:43 ID:IiMc4/8E [9/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
マニューラ「〜〜……んな……」ブツブツ…

マニューラ「そんな、そんな……そんなこと……」ブツブツ…

マニューラ「そんなこと、アタシは認めない!」バッ


レパルダス「!?」

ブニャット「レパルダス!」


ガンッッ!!


レパルダス「……痛っ……、嘘……っ」


マニューラ「ガオガエンの傍に居るべきなのは、アタシなんだ! アンタじゃない!」

マニューラ「アンタなんか……アンタなんか……!!」


ブニャット「おい、大丈夫かっ!?」

レパルダス「た、ただのパンチがこんなに痛いのは初めてだわ……。なんてパワーなの……」

ブニャット「お前……マジかよ」
 ▼ 185 ルレイド@キラキラメール 20/06/05 08:32:27 ID:G6zsVMtg NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
あっ、更新来てる
支援
 ▼ 186 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 03:42:55 ID:tiaIStrI [1/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――廊下


アローニャA「た、大変だ、アネキが切れた……!」

アローニャB「い、今、殴ったよな……大丈夫なのか……?」

アローニャA「大丈夫なもんか……あのレパルダス、なんで立ってらてれるんだ?」

アローニャB「いやそれもそうだけど……、ボスは待ってろって言ってたよな……殴っていいのか……?」

アローニャA「や、ダメだろ……。だけど……、あんなに切れてるアネキ、ボス以外で誰が止められるってんだ……」

アローニャB「ボスが向かったの、地下だよな……俺らで伝えに行ったほうがいいんじゃないか?」

アローニャA「ああ、行こう……。何より早くここを離れたい……」


――――
 ▼ 187 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 03:44:51 ID:tiaIStrI [2/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マニューラ「アンタは……アタシが潰す!!」ヒュッ

ブニャット「お、おい、ちょっ……くそっ」バッ


ガッッ……!


ブニャット「先にやってきたのはそっちだからな……ここであん時の借りを返してやる……」グググ…

マニューラ「邪魔だよ! また吹っ飛ばされたいのかい!」ググ…

ブニャット「はん、やれるもんならやってみやがれ!」

マニューラ「……」フッ

ブニャット「うぉっ……」グラ…

マニューラ「フン!」ブォン!!

ブニャット「うおおおっ……!!」


レパルダス「ブニャットさん!」
 ▼ 188 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 03:46:46 ID:tiaIStrI [3/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 


「うわああっ!」「ア、アネさん、怒ってるぞ……」「デブが吹っ飛ばされたぁっ!」


ブニャット「ぐ……っ」ゴオオオオ

ブニャット「ンニャロめ……食らえ、"はかいこうせん"!!!」ズアアァァァアアァァッッ

マニューラ「!!!」


ズドオォォォッッ…ッ


――ガンッ


ブニャット「ぐはっ……」


「うわ、思いっきり壁に……」「あ、あいつ今、飛ばされながら技を撃ってたぞ」「と、とんでもねえ威力だ……アネさんは……?」


マニューラ「こんな攻撃を隠していたとはね……」プスプス…

ブニャット「くっ……くそ、レパルダス、逃げろ……!」

レパルダス「ブニャットさん、しっかり……!」

ブニャット「ダメだ、オレはしばらく動けない……。ア、アイツだ、っ、ガオガエンを追いかけるんだ……!」

レパルダス「でも……」

ブニャット「早く……行け……!」

レパルダス「わ、分かったわっ」タタッ

マニューラ「待ちな! 逃がさないよ!」シュッ


――――
 ▼ 189 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 03:55:41 ID:tiaIStrI [4/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブニャット「ぐ……ぅ……」ヨロヨロ


「あ、あいつも、アネキの攻撃を食らったのに立とうとしてるぞ……」

「お、おい、どうしたらいいんだ……誰か、事情を知ってる奴はいねえのか?」

「集まれって言われたから来ただけだよ、その先の支持はまだ……」

「ボスは手を出すなって言ってたけど……」


――パッ


『――あーあー……お前ら、この声が聞こえるな?」ザザッ


「ペルシアンさんの声だ!」

「ど、どこにいるんだ?」


アロペル『あー、俺はその部屋にはいねェよ。別の場所から喋ってんだ』

アロペル『いいかお前ら、今から俺が言うことをよく聞くんだ』

アロペル『今マニューラに吹っ飛ばされていたブニャット……、そいつはこの組の裏切り者だ。一斉に殴り掛かって、潰せ』

アロペル『いいな、これは上官命令だ。繰り返す……、そのブニャットを潰せ』


ブニャット「あんだとぉ……?」
 ▼ 190 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 03:58:31 ID:tiaIStrI [5/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「う、裏切り者だって……ペルシアンさんが言うなら……」

「でもこいつ、さっきとんでもねえ攻撃を撃ってたよな……」

「ああ、あれを食らったら一溜りもないよ……」


アロペル『そいつの攻撃のカラクリなら割れてるぞ』

アロペル『高威力の特殊攻撃だ』

アロペル『そいつは特殊攻撃を徹底的に鍛えている。それであんな威力の高い"ハイパーボイス"や"はかいこうせんが"撃てているわけだ』

アロペル『だが、それ以外は大したことはない』

アロペル『つまりこいつは、特殊攻撃さえ抑えちまえばどうとでもなるんだ……』

アロペル『そうだな、"バークアウト"か"ゆうわく"が使える奴は、それを優先的に使って攻撃しろ。それで十分抑えられる』


「トクシュコウゲキってなんだ……?」

「いや、わからんが、ペルシアンさんが言うんなら間違いないだろう……」

「や、やるぞっ……、食らえ! "バークアウト"!」バババッ


ブニャット「んーな攻撃が聞くかよ!」バシィッ



ブニャット「ふざけやがって、おい! ……ペルシアン!」

ブニャット「テメェ、オレを攻撃するってことは、ガオガエンの意思に背くってことなんだぞ!」


『……』


ブニャット「くそ! 聞こえてんだろ! なんとか言いやがれ!」
 ▼ 191 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 04:01:52 ID:tiaIStrI [6/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――本部、地下


ブニャット『おい!』


アロペル「……」



アロペル「――お前らしくねェなァ」

アロペル「ええ? ……なんのためにここへ来たんだ?」

アロペル「ガオガエン?」


ガオガエン「ペルシアン、俺はニャスパーを引き取りに来たんだ。人質はもはや必要ない、アイツをブニャットに返してやるぞ」

アロペル「必要ないってェ……、ハナっからお前にはそうだったろう?」


アロペル「……実際、コイツを必要としてたのは俺さ。だが、お前にとっても必要なものであることは確かなんだぜ?」

ガオガエン「『コイツ』? ……ニャスパーはどこにいるんだ」

アロペル「この機械の中だ。今は眠ってる」スッ

ガオガエン「機械の中? ……一体なんの機械だ?」

アロペル「前から説明してただろォ。こいつが例の『新兵器』だよォ、もうあとほんの少しで調整が完了すんだ……」

ガオガエン「これにニャスパーが関係あるのか?」

アロペル「だから、コイツがいなけりゃこの兵器は作動しねぇんだよ」
 ▼ 192 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 04:05:35 ID:tiaIStrI [7/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アロペル「いいか、この兵器は平たく言えば、"サイコパワー超増幅装置"だ」

アロペル「核となるエスパーポケモンが持つ力を強制的に増幅させ、超強力な攻撃力に変える……」

アロペル「もっとも……今できるのは、せいぜい増幅させたサイコパワーをそのまま放出して敵を制圧することくらいだろうが、ゆくゆくはそのエネルギーを様々なことに転用して……」


ガオガエン「それをして、中にいるニャスパーはどうなるんだ?」

アロペル「そりゃ本来制限されるはずの力を無理やり引き出すんだから、数回も使えばダメになるんじゃねェかな」

ガオガエン「バカな……! そんな兵器は必要ない!」

アロペル「まあまあ……実証試験もまだなんだ。実際に使ってみなきゃ、どうなるかは分かんねえよ」

ガオガエン「そういう話じゃない、いいからニャスパーを出せ。アイツは返すと、レパルダスにそう約束したんだ……」

アロペル「ああ、そのレパルダスなんだが……、今ちとまずいことになってるみてェだぜ……?」

ガオガエン「なに……?」
 ▼ 193 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 04:08:32 ID:tiaIStrI [8/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローニャA「ボスー!」タタタタタ

アローニャB「大変なんです!」タタタタタ

ガオガエン「なんだ、どうした!」

アローニャA「ア、アネキが急に、カンシャクを起こしたみたいで……」

アローニャB「あの……レパルダスに、殴り掛かったんです」

ガオガエン「な、なんだと!?」

アローニャA「俺たちじゃ抑えられそうにないんで、ボスを呼びに来たんですよぅ……」

ガオガエン「あいつ……何をやってんだ……!」



ガオガエン「くそ……っ」

ガオガエン「ペルシアン……もう一度言うが、この組織にそんな兵器は必要ない! ニャスパーはお前がブニャットに返しておくんだ!」

ガオガエン「俺はレパルダスのところへ行く、いいな!」ダッ


アロペル「……」

アロペル「……」フゥ

アロペル「……ガオガエン……お前、いつからそんなに甘くなっちまったんだ?」

アロペル「分かってねェな……。そんなんじゃあダメなんだよ……」
 ▼ 194 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 04:11:58 ID:tiaIStrI [9/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――数分前



レパルダス「はぁ……はぁ……、ガオガエン、どこにいるの……?」タタタタタッ

マニューラ「アンタ、トロイね……、それにそっちは……」シュタタッ

レパルダス「……っ」ハッ

マニューラ「残念、行き止まりだよ!」

レパルダス「くっ……」サッ

マニューラ「……やる気になったかい? いいよ、どちらがガオガエンの傍にいるのに相応しいか、白黒はっきりさせようじゃないか!」ジリ…

レパルダス「ちょ、ちょっと待って……!」

マニューラ「断るよ!」バシュッ


マニューラ「フン!」ブン!

レパルダス「や……っ」ガッ!

マニューラ「ガオガエンに必要なのはねっ、アタシみたいな、強いポケモンなんだ!」ブン! ブン!

レパルダス「やめて……、私は……アナタを攻撃するつもりなんてない……っ」ガッ ゴッ

マニューラ「だったら大人しくやられることだね! この! このっ!」ブン! ブン!

レパルダス「……っ」ガッ ガッ

マニューラ「アタシの攻撃を、ここまで耐えてるんだっ、アンタも相当やるようだが……っ」ブン! ブン! ブン!

レパルダス「……」ガッ ガッ ゴッ

マニューラ「守ってばっかで……情けないやつだ……、ねっ!」ブォン!

レパルダス「……」ガッ!


レパルダス「……」スッ…

マニューラ「ん……?」
 ▼ 195 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 04:14:51 ID:tiaIStrI [10/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マニューラ「……なんだい、こりゃ」パシッ

レパルダス「あっ」

マニューラ「……ふぅん、懐に妙なものを隠してたみたいだね」

レパルダス「か、返して!」バッ

マニューラ「おっと悪いね、アタシは"わるいてぐせ"なんだ……」サッ


マニューラ「……これ、『ねむりごな』かい? ……そういえば、最近ウチに潜入してたってスパイが、同じようなものを持っていたって聞いたような……」

レパルダス「返してよ!」シュバッ

マニューラ「ムダだよ、アンタの速さじゃアタシには追いつかない……」

レパルダス「てい!」ヒュオ

マニューラ「……!?」ヒュバッ

マニューラ(なんだ、すばやさが増した……!?)


レパルダス「……」キッ

マニューラ「ふん……。差し詰め、これでアタシを眠らせようって魂胆だったんだろう……?」

レパルダス「……ええ。私、生まれつき攻撃は得意じゃないからね……」

マニューラ「そうかい、それは残念。もう隠し玉はこっちの手に渡っちまったよ……」

レパルダス「だったら、取り返すまでよ……!」ヒュンッ

マニューラ(やっぱり、速い……!)サッ
 ▼ 196 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 04:17:43 ID:tiaIStrI [11/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レパルダス「……っ! えいっ!」シャッ シャッ

マニューラ「なんだいアンタ、アタシを攻撃するつもりはないんじゃなかったのかい……!」サッ サッ

マニューラ(あれだけ攻撃を喰らって、まだこんなに動けるのか……)


レパルダス「アナタ、それが分かってて……。卑怯ね……っ」シュッ

マニューラ「だから、何だってんだいっ」ブンッ!


バキィッ!


レパルダス「っ……。攻撃しないとは言ったけど……」ググ…

マニューラ(モ、モロに入ったのに……っ。どうなってんだいこのレパルダスっ……!)グググ…

レパルダス「……眠らせないとは言っていないわよ!」シャッ

マニューラ「はっ、どっちが卑怯なんだか……」

マニューラ(コイツ……脅威ではないけれど厄介だね……)


マニューラ(想像以上にタフで、どうやら防御がかなり高い……)

マニューラ(そして、なぜか急にすばやさが上がった……)

マニューラ(これは、とっととケリを付けちまった方が良さそうだが……)

マニューラ(……だったら)
 ▼ 197 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 04:23:34 ID:tiaIStrI [12/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
レパルダス「……アナタ、動きが素早くて強いけれど、体力はそんなに無いみたいね」

レパルダス「さっき急にパンチしてきたときよりも、だんだん威力が落ちているわ」


マニューラ「言うね。だけど……アンタを今ここで潰してこそ、ガオガエンの傍に居るのに相応しいってもんだ……」


レパルダス「……」ジリ…

マニューラ「……」ジリ…


レパルダス「……」

レパルダス「たあ!」シュタッ

マニューラ「……」ニヤ

レパルダス「てい!」シュッ

マニューラ「眠るのはそっちだよ!」パサッ

レパルダス「……っ」ニッ

マニューラ「……!」

レパルダス「……」モグ…

マニューラ(な、なんだ……!?)


マニューラ「……!」ハッ

レパルダス「……えい!」パシィ

マニューラ「……っ」サッ…

レパルダス「返してもらったわ、ねむりごな!」

マニューラ(くっ、速い……でも……!)

レパルダス「眠るのはそっちよ!」バッ


マニューラ「見切ったよ、アンタの手の内!」

ペルシアン「……!?」
 ▼ 198 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/10 04:27:04 ID:tiaIStrI [13/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マニューラ「カラクリはこうだ、アンタはアタシがねむりごなを使うのを見越して、口にきのみを含んでいた、ねむり状態を回復するきのみをね……!」

マニューラ「アンタの策は成功して、アタシの使ったねむりごなに怯むことなく、アタシから粉を奪い返すことができた」

マニューラ「だけどアタシは……アンタがまだ懐に隠し持っていた、そのきのみの予備を奪うことができたんだ! これを口に含めば……!」ガリッ

マニューラ「アタシにも、そのねむりごなは効かなくなる!」


レパルダス「え……?」

マニューラ「く……、渋いね……。だがこれで眠らずに……」

レパルダス「それ……、ウイのみよ……?」


マニューラ「え……、は……?」

マニューラ「うっ……!?」クラッ

マニューラ(あ、頭が……視界が眩む……っ)


レパルダス「身体に合わないとこんらん状態になってしまうきのみよ。……知らなかった?」パサッ

マニューラ「あっ……」トロン…


――ドサッ……


レパルダス「悪いけどね……」

レパルダス「……アナタみたいな泥棒猫に、ガオガエンは渡せないのよ」


――――
 ▼ 199 キノオー@オッカのみ 20/06/10 07:38:36 ID:aS4QQyBQ NGネーム登録 NGID登録 報告
ええやないの(謎の上から目線)
 ▼ 200 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/20 03:34:26 ID:w4XoEWLM [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――


レパルダス(ふぅ……)

レパルダス(このマニューラ……、とんでもない馬鹿力だったわ)

レパルダス(なんとか眠らせられたけど、危ないところだった……)

レパルダス("かるわざ"、久々に使ったわね……、ちょっと疲れちゃった……)

レパルダス(少し、休もうかしら……)


――――
 ▼ 201 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/20 03:38:28 ID:w4XoEWLM [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「――……レパルダス」


ガオガエン「おい、レパルダス!」

レパルダス「……っ」ハッ

ガオガエン「しっかりしろ、大丈夫か!?」

レパルダス「が、ガオガエン……。私……?」

ガオガエン「マニューラにやられたんだな……! 怪我はしてないか……!? クソ、アイツから目を離すべきじゃなかった……!」

レパルダス「マニューラに……、ええ。……でも、大丈夫。眠らせたから」

ガオガエン「眠らせた?」

レパルダス「ほら、そこに……」


マニューラ「……むにゃ……ガオガエン……」zzz


レパルダス「……すごいパワーだったけれど、なんとか凌げたわ。少し休んだし、……私は大丈夫……」ググ…

ガオガエン「お、おいっ、ダメだ動くな、じっとしてろ……! 今手当てができる奴を呼んでやるっ」

レパルダス「そう? でもたしか、ええと……、どこにしまったっけ……」ゴソゴソ

ガオガエン「……?」

レパルダス「あ、あったわ」スッ

ガオガエン「これは?」

レパルダス「体力回復のきのみよ。念のために持って来ておいたの」

ガオガエン「そうか、あの森の……」

レパルダス「ええ。これを食べればすぐに治るわ……」
 ▼ 202 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/20 03:38:47 ID:w4XoEWLM [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローニャA「なあ……あのレパルダス、今どこからきのみを取り出したんだ?」

アローニャB「……さあ」

アローニャA「何者なのかな……? ボスとは知り合いみたいだけど……」

アローニャB「ボスの……カノジョ?」

アローニャA「でもボスのカノジョって……マニューラのアネキじゃないのか?」

アローニャB「第二のカノジョ……?」

アローニャA「第二の……? そんなことができるのか」

アローニャB「知らないよ。……そんなのいたことないし」

アローニャA「そっか」
 ▼ 203 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/20 03:39:30 ID:w4XoEWLM [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――居間



ブニャット「――はぁ……はぁ……っそが」

ブニャット「ん゛……、に゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛」ビリビリビリ…

ブニャット「……ッ……カハッ」ゴホゴホ


「あ、アイツの技、威力が弱まってるぞ……!」

「効いてる! やっぱり、ペルシアンさんの言ったことは本当だったんだ!」

「よ、よし、いけるぞ……っ。あのバケモノを倒せる……!」

「みんな、たたみかけろ!」


「「「「「「ウオオオオオ!!!!!」」」」」」ドドドドドッ


ブニャット「はっ……、対多戦闘は飽きるほどやってきてんだ!」

ブニャット「まとめて返り討ちにしてやらァ!!」バッ


ブニャット「でいっ!」ブンッ

ドグッ

「ぐはぁっ!」


ブニャット「オラァッ!」ボッ

ドガッ

「うごぁ!」


ブニャット「フン!」ブォン

ズドォッ

「のあああッ!」


ブニャット「ドオオラアァァ!!」ドドドド

ドガッ バキッ ズガッ ボグッ

「うぐぉっ」「ぶべぇっ」「に゛ゃ゛あ゛っ」「うおおっ」
 ▼ 204 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/20 03:39:46 ID:w4XoEWLM [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「……うっそだろこいつ!」

「あ、アネさんみたいな威力のパンチだ……!」

「ぐ……、ええい怯むな! 数は圧倒的にこっちが有利なんだ!」

「みんなで一斉にのしかかれ!!」


「「「「「「ウオオオオオ!!!!!」」」」」」ドドドドドッ


ブニャット「羽虫が何匹集まろうと同じなんだよ! まとめて叩き潰してやらァ!」

ブニャット「」ズキッ

ブニャット「……っ!?」グラッ

ブニャット(い、痛ぇ……っ くそ、修業の疲れがまだ完全に癒えてない……!)


「隙ありぃ!」シャッ

ズサッ

ブニャット「ぐぅっ」


「い、今だ! 畳みかけろ!」


「「「「「「ウオオオオオ!!!!!」」」」」」ドドドドドッ

ブニャット「ぬ……あああああ!!」
 ▼ 205 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/20 03:40:36 ID:w4XoEWLM [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――本部、地下



アロペル「んー……、まあなんとかなりそうだ」

アロペル「コイツの出番はなかったなァ……」

アロペル「さて……、後はガオガエンをどう言いくるめるか……」


――ビーッ! ビーッ!


アロペル「……?!」

アロペル「緊急警報? なんだ……?」

アロペル「試験用に取り付けた奴じゃねえか、大した脅威でもなけりゃ鳴らねェはずだが……」

アロペル「一体何が起きてやがる……」ピッ


アロペル「……な、なんだこれは……!?」



――――
 ▼ 206 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/20 03:40:51 ID:w4XoEWLM [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローニャA「んん……? な、なぁ……なんか……」

アローニャB「ん?」

アローニャA「音が聞こえないか? ……外から」

アローニャB「音? ……あ、ホントだ」

アローニャA「なんの音だろう……、なんか、足音……?」

アローニャB「そうだ、足音だ……それも、すごく大勢の……」

アローニャA「近づいてきてるよな……」

アローニャB「うん……近づいてきてる……」



ガオガエン「なんだ……?」

レパルダス「……」



――――
 ▼ 207 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/20 03:57:26 ID:w4XoEWLM [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――居間



ブニャット「ぬ……ああああああぁ……」グググ…


「い、いいぞ、そのまま抑えるんだ!」

「くそ、とんでもない馬鹿力だ……っ」

「まだ動ける奴全員で抑えろ! その間に止めを刺すんだ!」

「全員で抑えたら誰が止めを刺すんだよー!」


アローニャD「俺がやる!!」バンッ!

アローニャC「いいえ、私が!」バンッ!


「「「「アローニャCとD!」」」」


アローニャD「脱獄者を逃した上に眠らされていたなんて、大失態もいいところだ……っ!」

アローニャC「ええ……っ、ですがこのブニャットを潰せば……」

アローニャC・D「「汚名が返上できる!」」シュバッ


アローニャC・D「「うおおおおお!!!」」ドドドドド

ブニャット「ぬああああぁ……!」ググググ……


――バキィッ!!


ブニャット「…………」


アローニャC「……っ」


アローニャD「…………がっ」


「――ど、どうなった、やったのか!?」

「い、いや……CとDが、ふ、吹き飛ばされた……」

「え!?」

「だ、誰だお前!」
 ▼ 208 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/20 03:58:29 ID:w4XoEWLM [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
???「ずいぶんと前衛的な建物なのだな。……まあ、そのおかげで間に合ったようだが」

???「さ、さっきまでちゃんと壁があったのに……」

???「ブニャット……貴様、まさかそこから出られなくなっているのか? ……仕方ない、手伝ってやろう」バチッ


ブニャット「え、おまっ……ちょっ」


???「10まんボルト!!」バチバチバチッ!


「「「「「「「ぎゃああああああああ!!!!!」」」」」」」ビリビリビリビリッ

ブニャット「ぐああああ!!!」ビリビリビリッ


???「ブニャットさん!?」タッ


ブニャット「……かはっ」シュウゥゥ…

???「だ、大丈夫ですか!?」

ブニャット「……大丈夫に見えるかよ、……エネコロロ」プスプス…

エネコロロ「い、今運びます、しっかり……!」ズル…ズル…

ブニャット「てんめぇ……、ライボルトぉ……」


ライボルト「ほら、これを食べろ」ガッ

ブニャット「もがっ……」


エネコロロ「ちょっと、ライボルト! どうして急にこんなことをしたの!」

ライボルト「エネコロロ……、仕方のないことだったんだ。事態は急を要していた、コイツを巻き込まないようにのろのろと対処していれば、押し潰されていたところだったぞ」

エネコロロ「だからって、やりすぎよ……!」

ライボルト「……手加減はした。敵もかなりダメージを負っていたんだ、コイツの体力が残るような、ギリギリの調節をした。森のきのみを食べれば回復するのだから、問題はない」

エネコロロ「はぁ……、もういいわよ。今は急ぐのだから、話は後でゆっくり聞きます」


エネコロロ「ブニャットさん……ごめんなさい、大丈夫ですか?」

ブニャット「まあな……」モグモグ


ライボルト「それにだ、コイツはこれくらいの目には遭って然るべきなんだ。コイツが森で何をしでかしたのか、その非道を聞けば君だってきっと……」

エネコロロ「ライボルト、この作戦はあなたが指揮を執るんでしょう。ここからどうするか、早くみんなに指示を出して」
 ▼ 209 ッチャマ@よごれたハンカチ 20/06/20 08:15:56 ID:Q9kACRCM NGネーム登録 NGID登録 報告
支援なのだよ
 ▼ 210 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/29 04:07:40 ID:Rwx.UZiY [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アローニャD「くそ……ふいうちを喰らっちまった……」

アローニャC「な、何者なのですか、このポケモンは……?」


「そ、外を見ろっ、なんだこいつら……!?」

「囲まれてるぞ……、いつの間にこんな……」

「このブニャットの仲間……なのか……?」


ライボルト「……」スゥ…

ライボルト「……よく聞け、"猫潰し組"!」

ライボルト「我々は、"南の森"の自警団だ!」

ライボルト「大人しく話に応じれば、手荒な真似をするつもりはない!」

ライボルト「貴様らの頭目、ガオガエンに話がある!」


「んな、なな、なんだなんだ……っ」

「手荒な真似はしないって……あいつ、さっきニャースを殴り飛ばしてたぞ……?」

「言ってる場合か……とにかく、ボスを呼んで来ないと……」

「で、でも、ペルシアンさんの命令は……? まだあのブニャットを倒せていないぞ……」



――――
 ▼ 211 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/29 04:18:17 ID:Rwx.UZiY [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――



レパルダス「来たのね……」

ガオガエン「来た……?」

レパルダス「"南の森"から、仲間が来たわ」

ガオガエン「仲間……? お前を助けに来たのか……?」

レパルダス「私……? 私をわざわざ助けに来てくれるのなんて、妹くらいじゃないかしら……。森の仲良しの輪の中に、私は入っていないもの」

ガオガエン「どういうことだ? "南の森"の奴らがなぜ……」

レパルダス「……」



レパルダス「ガオガエン……、あなた、本当にこのままこの組織を続けるつもり……?」

ガオガエン「……なんだ、それが今なんの関係がある?」

レパルダス「……」

ガオガエン「……?」

レパルダス「実は私ね……あなたを騙そうとしてた……」

ガオガエン「は……?」

レパルダス「本当は、もっと順調に事が進んで……、あなたなら、私の話を分かってくれるはず……なんて、思っちゃってたのよね」

ガオガエン「お前、さっきからいったい何を……」

レパルダス「あなたの話を聞いて私、何も言えなくなっちゃって……結局、あなたの言葉に頷いてしまったのよ。あなたに真意を伝えないまま……ね」

ガオガエン「真意……? お前がうちに入る理由……?」
 ▼ 212 1◆N8Nz6gyiSo 20/06/29 04:19:06 ID:Rwx.UZiY [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ガオガエン「お前は、あのニャスパーを返す代わりに、この組織に入ると……」

ガオガエン「こんな要求をお前が飲むなんて、とは思ったが……」

ガオガエン「あのニャスパーに、何か関係があるのか……?」


レパルダス「そうね……。ニャスパーちゃんは、もうブニャットさんのところに連れて行ってくれた?」

ガオガエン「……いや、俺は……。ペルシアンが連れて行ったはすだ」

レパルダス「そう……早くした方がいいわ。森のポケモン達の目的は、ニャスパーちゃんにある……」

ガオガエン「……だから、どういうことなんだ。お前は、さっきから……。あのニャスパーがなんだって言うんだ……?」



アローニャA「あ、あの……ボス」

ガオガエン「ん……?」

アローニャA「行かなくていいんすか……? 侵入者、大勢来てますよ……っ」

ガオガエン「あ、ああ……」



――――
 ▼ 213 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 07:47:13 ID:6VsA0sK2 [1/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――居間


――プツッ


『あ゛ー……』ザザ


アロペル『……えー、悪いが、うちのボスは今取り込み中なんだ』


「ぺ、ペルシアンさん……」

「ペルシアンさんだ……!」


アロペル『話とやらは俺が聞こう。うちの組織に何の用だ?』

ライボルト「……単刀直入に言う。この組織に一匹のニャスパーが捕らわれているはずだ。その身柄を、こちらに引き渡してもらいたい」

アロペル『理由は?』

ライボルト「貴様らが知る必要はない」

アロペル『ほー。……その要求をのんだ場合、こっちにも何か見返りがあんのか?』

ライボルト「貴様らは不当にニャスパーを捕らえ、監禁したと聞いている。それを正すのに対価は不要と考える」

アロペル『はん、そいつァ虫のいい話だなァ。こっちが持ってるもんを、タダで受け取ろうってェ……』


ブニャット「おい! ちょっと待ちやがれ!!」

ライボルト「む……?」

アロペル『……』

エネコロロ「ブニャットさん……?」


ブニャット「ペルシアン……テメェ、ふざけてんじゃねえぞ!」

ブニャット「そのニャスパーの引き換えになるっつって、レパルダスはガオガエンの要求を受け入れたんだ!」


エネコロロ「……え」


ブニャット「それをテメェ、無かったことみたいに話しやがって!」

ブニャット「ここの雑魚共にオレを襲わせやがったのはどういう了見だ!」

ブニャット「テメェ本当にニャスパーを返す気あんのか!?」

ブニャット「ガオガエンが取り込み中? アイツはニャスパーを連れに行ったんじゃねぇのか!」

ブニャット「一体全体どういうことだ、説明しろペルシアン!」
 ▼ 214 ラッキー@トポのみ 20/07/15 07:48:16 ID:.VMIrffc NGネーム登録 NGID登録 報告
まだ続いとっとんかこれ

支援
 ▼ 215 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 07:55:48 ID:6VsA0sK2 [2/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アロペル『……チッ』

アロペル『あー……、そもそも大前提として、ニャスパーを拘束してんのは不当なことじゃねェ』

アロペル『そこのブニャットとの契約のためだ。あのニャスパーは、契約成立までの担保としてウチで預かっている』

アロペル『それをタダでぶん盗ろうなんざ、契約違反に他ならねェと考えるがァ?』


ブニャット「いい加減にしろよテメェ!」

ブニャット「オレを攻撃してきた理由を答えろってんだ!」


アロペル『……っせーな』

アロペル『……ハァ』

アロペル『おう、クソデブのブニャット……テメェがどうやって森の奴らを懐柔したのか知らねえが、生憎ウチには大人しく要求を飲んでやれるような用意がねェんだ』

アロペル『テメェにはこのまま、これ以上厄介を起こさねェ内に消えてもらわねェと困る……』


ブニャット「あんだと?」


アロペル『んで、"南の森"の畜生共よォ……』

アロペル『テメェら、ここがどこか知ってて突っ込んできたのかァ?』

アロペル『町の四方を囲む森のうち、三つの森を支配した"猫潰し組"、その総本山だぜ?』

アロペル『もちろんテメェらとの抗争も、近く起こることとして準備していたんだ』

アロペル『そしてその準備は、もうほとんど完了してんだよ……』

アロペル『……どういう意味か分かるなァ?』

アロペル『テメェらの方から出向いてきてくれたのは、むしろ好都合だった……』

アロペル『今ここで、宣戦布告してやるよ!』


アロペル『"猫潰し組"、総員戦闘用意だ! 待機していた上級戦闘員も応戦に当たれ!』

アロペル『畜生共、目にもの見せてやるよ。テメェら潰して、"南の森"にもこれから攻め込む』

アロペル『ヤロウ共行くぞ! 戦闘開始だ!!』


――プツッ
 ▼ 216 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 08:00:36 ID:6VsA0sK2 [3/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
「え……嘘だろ……?」

「戦闘って……、侵入者を捕らえるんじゃなかったのか……?」


アローニャD「バカな……、こっちはもうマンシンソーイだぞ……?」

アローニャC「しかし、上級戦闘員がまだ駆り出されていないのは事実です……」

アローニャD「んなこと言ったって……、情けねえ話だけど……、俺らあのブニャット止めるので手一杯だったんだ」

アローニャC「あのペルシアンさんがこんな命令を何の考えもなく出すとは思えません……、きっと何か策があるはずです」

アローニャD「でもよ……、人質一匹解放すりゃあそれで済む話なんだろ……? なんだって急にこんなよ……」

アローニャC「それです、奴らは話し合いに来たのであって、戦闘をしに来たのではない……。その虚を突いて攻撃を仕掛ければ、少しは持ちこたえられるのかもしれません……」

アローニャD「そりゃ……また悪役じみた卑怯な作戦だな……」

アローニャC「卑怯がなんぼ、我々はもともとゴロツキの集まりでしょう。それに……私たちはミスを犯しているんです……。何もしないわけにはいかないんですよ」

アローニャD「それもそうか……くそぅ、やるしかねえか……。いや、やってやる!」


「「「「「「うおおおおお!!!」」」」」」ドドドドド



ライボルト「なんだと。こいつら……ヤケでも起こしたのか?」

ライボルト「我々が戦闘になる準備もせずに乗り込んできたとでも思っている……?」

ライボルト「……いや」


ライボルト「……皆、応戦するぞ……っ、もはや話し合いの余地はなくなった!」

ライボルト「対象が要人であるということを悟られるな……、盾に取られる前に奴らの戦力をそぎ落とし、降伏させる!」


「「「「「おおおおお!!!」」」」」
 ▼ 217 ガリザードンY@フリーズカセット 20/07/15 08:01:36 ID:cC4Y1Kb2 NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
しししえん
 ▼ 218 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 08:09:27 ID:6VsA0sK2 [4/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エネコロロ「ブ、ブニャットさん……」

ブニャット「エネコロロ、ニャスパーの居場所が分かっているのか?」

エネコロロ「え、あ、はい……。伝えるタイミングがなかったですが……」

ブニャット「教えてくれ、場所を言ってくれれば、オレならすぐに向かえる」

エネコロロ「あ、あのっ……」

ブニャット「なんだ、どうした?」

エネコロロ「姉はどこですか……? その……ニャスパー王子の引き換えになったって一体……」

ブニャット「そうだった……。……レパルダスは今、マニューラに追われて逃げてるんだ」

エネコロロ「えっ……」

ブニャット「……」
 ▼ 219 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 08:09:39 ID:6VsA0sK2 [5/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブニャット「この組織は……最初から約束を守る気なんてなかったんだろうよ……」

ブニャット「アイツが先に狙われて、その後オレはあのペルシアンの命令で襲われた……」

ブニャット「こいつらに話し合いなんか通用しない……。のこのこと飛び込んだこっちが馬鹿だった……っ」

ブニャット「レパルダスはガオガエンに助けを求めに行ったが、アイツも信用なんてできたもんじゃねぇよ……」

ブニャット「ニャスパーとレパルダス……どっちも助ける方法は……」


エネコロロ「……っ」

エネコロロ「分かりました、ブニャットさん。王子の居場所を教えますから、救出に向かってください」

ブニャット「お……おう」

エネコロロ「王子と姉を両方とも助けるように動くより、この組織を叩くことに注力したほうが早い……ですよね」

ブニャット「……そうだ。それを言いたかった」

エネコロロ「それに……、お姉ちゃんならきっと無事です。……そんなに簡単にやられるはずはないですから……あの姉が」

ブニャット「ああ。……そうだといいけど」


エネコロロ「ブニャットさん。体力が回復したのなら、あなたはこの場にいる誰よりも素早く動くことができるはずです」

エネコロロ「あなたなら、敵の守りを掻い潜って突入できる。……というか、あなたもそう考えたから、王子の居場所を聞いてきたんですよね」

ブニャット「あ、ああ。その通りだ……よく分かったな」

エネコロロ「ええ。……救出したいと思っていたニャスパーさんが実は森の王子だったなんて知ったら、もしかしてあなたは助けるのをやめてしまうかもなんて思っていましたが、ここまで協力的にいてくださるなんて……」

ブニャット「そういう話は後でいいから……っ!」

エネコロロ「は、はいっ……」



――――
 ▼ 220 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 08:17:16 ID:6VsA0sK2 [6/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――地下



ニャイキングA「……」

ニャイキングB「……良かったんで?」


アロペル「ん、何がだ?」

ニャイキングB「このタイミングで、森との抗争を始めちまって……。ボスの許可もなしに……」

アロペル「抗争を仕掛けるタイミング、いつも決めてんのは俺だろ」


アロペル「今回はちょっとばかり早くなった程度だ。奴らと戦うための準備は、既に整っているからなァ……」

ニャイキングB「……」

ニャイキングA「……しかし」

アロペル「子ニャスパーの一匹くらい、解放してやってもよかったんじゃないかってか?」

ニャイキングA「……」

アロペル「その必要はねぇさ……。"準備"ができたということは、俺たちは力を手に入れたってことだ。奴らを組み伏し、従わせることができるだけの力がな……」


ニャイキングB「連中は、どうしてニャスパーの開放を……?」

アロペル「んー……、今んとこ考えられんのは、兵器の開発を止めるため……だが……」


アロペル「それにしちゃおかしな点が幾つかあるな」

アロペル「例のスパイがリークしたんだろうが、行動に移るのが速すぎる……」

アロペル「兵器の具体的な内容も、そのスパイにゃ知られていなかったはずなんだ」

アロペル「もしかしたら……このニャスパー……、奴らにとって、何か重要な存在だったのかもしれんなァ……」


ニャイキングA「なるほど……」

アロペル「ていうか、お前らもさっさと地上へ向かえ。邪魔者共をなるだけ減らすんだ」


アロペル「俺もすぐに向かうからなァ……」



――――
 ▼ 221 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 08:19:41 ID:6VsA0sK2 [7/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――



ガオガエン「ペルシアンの奴……今の放送はいったいなんだ?」タタタタ

レパルダス「森と戦争を始める気なの……?」タタタタ

ガオガエン「いや……俺にその意志はない……、アイツが勝手を言っているだけだ」タタタタ

レパルダス「それなら、早く止めなきゃじゃない……」タタタタ

ガオガエン「ああ……」タタタタ


アローニャA「も、もうすぐ着きますよっ」タタタタ

アローニャB「なんか……ヤな予感がするなぁ……」タタタタ



――――
 ▼ 222 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 08:22:12 ID:6VsA0sK2 [8/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 


ドドドドド……



「食らえ! シャドーボール!!」

「ミラーコート! お返しだ!」


――ドシャァッ


「オラァッ! ウッドハンマー!」

「遅い……、だいもんじ!!」


――ゴシャッ


「おらおらおら! ぶんまわぁす!」

「そいつはみがわりだぜ間抜け!」


――ズオオオォッ






ガオガエン「――こ、これは……」

レパルダス「地獄絵図じゃない……まさかこんなことになってるなんて……」


アローニャA「ここ……部屋があったはずじゃ……」

アローニャB「ボ、ボス……いったいどうすれば」

ガオガエン「っ……」バッ

アローニャB「あっ」
 ▼ 223 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 08:38:04 ID:6VsA0sK2 [9/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガオガエン「お前らァ、今すぐに戦闘をやめろ!!!!」ゴォッ



「え」「あ……」「ボス、……?」「ボスだ……!」「やつあたりだ! 食らえ!!」「オラぁ!」「れんぞくぎり!!」「メガトンパーンチ!!!」


「あ、あれ、レパルダス……?」「あいつ、何してんだ……?」「ふん、ねっとう!!」「だいちのちからだ!」「てりゃてりゃてりゃぁ!」「アシッドボムでも食らいな!!」


――――


エネコロロ「――お」

エネコロロ「お姉ちゃん……!?」


ライボルト「なんだと?」

エネコロロ「ほら、あそこよ!」

ライボルト「本当だ……。無事だったのか、レパルダスさん」

エネコロロ「ガオガエンもいる……、いったい何があったのかしら……」

ライボルト「あそこにいると危険だな……流れ弾に当たりかねない」

エネコロロ「私、行かないと……っ」タタッ

ライボルト「エネコロロっ……危険だと言っただろう……!」

エネコロロ「お姉ちゃーん!」タタタ

ライボルト「くっ……」タタッ


――――
 ▼ 224 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 08:40:06 ID:6VsA0sK2 [10/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガオガエン「何をしている! やめろ! 聞こえないのか!!」


「や、やめろって……」「でも、相手が攻撃……ぐあっ」「やりやがったな! 食らえ!!」「いわなだれでどうだ!」「あくのはどう!!」



レパルダス「……お願い! みんな、やめてー!」


「へ? なんだって……?」「ふん! ふん! ふんぬぁ!」「アイアンテール!」「エアスラッシュだ!」「とびひざげりィ!」



ガオガエン「くそっ…… おい! やめろー!!」

レパルダス「止まってー!」




「――よせよせ、止める必要はねェよォ……」


レパルダス「え……?」


――――


エネコロロ「あれは……、ペルシアン……!?」タタタタ

ライボルト「なんだあの、奴が持っている灰色の筒は……?」タタタタ


――――



アロペル「おーおー、なかなか大変なことになってんじゃねえか……」

ガオガエン「ペルシアン!? お前……」

アロペル「よォガオガエン。ま、ここは一つオレに任せてみてくれよなァ……」
 ▼ 225 1◆N8Nz6gyiSo 20/07/15 08:54:47 ID:6VsA0sK2 [11/11] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
――――地下



ブニャット「――居ねえ」

ブニャット「……居ねえぞ、あのヤロウ」

ブニャット「ペルシアンのヤロウがどこにも居ねえ!」

ブニャット「アイツいったいどこへ消えた!?」

ブニャット「エネコロロの言っていた場所はここだ……それは間違いない」

ブニャット「入れ違いになったのか……? ニャスパーはどこだ……?」

ブニャット「くそ……戻るか……? だが、奴がどこかに隠れているんだとしたら……」



――――



ガオガエン「お前がこれを支持したのか……、ペルシアン……!」

アロペル「おお。そうだぜ……?」

ガオガエン「なぜだ……。俺はお前に、ニャスパーをブニャットに返しておけと言ったはずだ。それはどうなった……」

アロペル「ガオガエンよォ……、その必要はないんだぜ?」

ガオガエン「必要がないだと? 必要がないのは人質だろう。……お前は、自分が何をしているか分かっているのか?」

アロペル「この組織を立ち上げる時に言ったろォ? 二人で最強の組織を作るんだってよ……。ガオガエン、この組織はお前ひとりだけのもんじゃねェ」

ガオガエン「いったい何を考えているんだ、ペルシアン……!」

アロペル「何をって? 目の前の敵を討ち取ることを、だよ。"南の森"との抗争を開始したんだ。今攻め込んで、確実に攻略できると判断したからな」

ガオガエン「早計が過ぎる……っ。今攻め込んだところで、返り討ちに遭うぞ!」

アロペル「それを防いで攻略を可能にするために、こいつを用意してたんだよォ……」スリスリ

ガオガエン「……なんだそれは……?」

アロペル「新兵器……。もう何度も説明しただろ……」ガチャン
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