▼  |  全表示107   | << 前100 | 次  |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |   ▼   
                  スレ一覧                  
SS

ミルフィ「ねえサトシ。私とエッチしてるとこ、セレナに見せつけてあげましょ?」ズチュズチュ!! サトシ「あっあっ・・」

 ▼ 1 ツロイド@みどりのはなびら 21/03/20 10:08:15 ID:st6EY2GY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セレナ「いやああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
 ▼ 68 リーラ@ライドギア 21/06/23 05:05:20 ID:Cf9ogJKk [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ミルフィはキスの途中、突如ひざまづくとサトシのハーフパンツに手をかけ、ゆっくりと下に引きずりおろす。
 ブルンッという音を立てる勢いでサトシのペニスがミルフィの頬をかすめて天を向いた。
「……ヒィッ…!」
 セレナは思わず息を呑んだ。
 サトシのパンツの下から現れたのは、太くて長く浅黒い、肉でできた棒だったからだ。先っぽには赤く小さな割れ目があり、そこから透明な滴が垂れていた。
 セレナはサトシに似つかわしくないグロテスクな肉棒の出現に軽いめまいを覚えた。
 しかし対照的に、ミルフィはサトシの肉棒に鼻を寄せて匂いを嗅ぐとうっとりとした表情になり、愛おしそうに頬ずりをする。
「は…早く、口でしてくれよ…ミルフィ…!」
 サトシが懇願するような切ない声を漏らす。
 セレナはサトシのそんな似つかわしくない情け無い声を聞くのははじめてだった。
 ミルフィは、少しの躊躇いもなく口を大きく開けるとサトシのペニスを先っぽから飲み込んだ。
 やがて、じゅるるるるっ…というなにかを啜るような下品な音とともに、ミルフィは頭を前後に動かしはじめる。
「あっ…ああっ!いっ…いいっ…ぜっ!」
 サトシは、ミルフィの頭を撫でながら、気持ちよさそうな声をあげる。
 かぽっ…かぽっ…じゅぱっ…じゅるるるる…
 しばらくの間、水音だけが森の奥に響き渡る。
 セレナは茂みの奥でじっと動かず、ただただ二人の紡ぎ合いを見つめ続ける。
 やがて、サトシは腰をビクビクと振るわせると、
「うっ…!!」
 と小さく呻く、と同時に
「んんっ!?んむ〜〜〜っ!!?」
 サトシのペニスを咥えたままミルフィが慌てたようなくぐもった声を出す。
 が、その直後、ミルフィは喉をコクンゴクンと鳴らして何かを飲み込んだようだった。
「ケホッ…コホッ…、もう、射精すなら射精すっていいなさいよね!」
 ミルフィはペニスから口を離すとむせながらサトシに抗議した。
 しかしサトシは、
「悪りぃ…、でもミルフィの口が気持ち良すぎてつい…。」
 と悪びれず答えると、
「今度はオレがミルフィを気持ちよくしてやるぜ!」
 と言いながらミルフィを押し倒した。
 サトシは軽くキスをすると舌を首筋に這わせる。すると
「あんっ♡あっ…♡」
 ミルフィは敏感に反応しはじめた。
 サトシはミルフィの反応を伺いながら彼女の丸みを帯びてきたバストに舌先を動かす。左の乳房を口に含むと同時に左の乳首を指先で弄る。
「ひぎぃっ…♡はぁっ…♡いひっ…♡」
 ミルフィはサトシが攻めるたびに首をよがらせて快感に喘いだ。

(あっ…ダメよっ!そんなことしたら…。)
 セレナは知らず知らずのうちに、こっそりとショーツ越しに己の割れ目を指でなぞりはじめていた。自分でもしてはいけないことだと自覚していたが、脳裏の奥からは快感が徐々に体を支配し始めていた。
 ショーツのクロッチ部分はすでに湿り気を帯びている。
 セレナは快感によがるミルフィを自分に重ね合わせて、自慰行為を続けた。
 ▼ 69 ゴラス@ジュカインナイト 21/06/23 05:12:11 ID:/xQYYDnE NGネーム登録 NGID登録 報告
エロ過ぎ支援
 ▼ 70 トム@かざんのおきいし 21/06/23 05:36:36 ID:Cf9ogJKk [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシは責めをミルフィの下半身に向けた。
 邪魔なズボンとショーツを剥ぎ取り、強引にミルフィの股を開いた。
 ミルフィの透き通るような白い肌、彼女の下半身の中央には綺麗なピンク色の、しかし使い込まれて開き切ったヴァギナがサトシの眼に飛び込んでくる。
 サトシは軽く舌なめずりすると躊躇なく、ミルフィの花弁を舐めはじめた。
「あっ…♡いっいいわっ♡もっとぉ♡」
 ミルフィはクンニの快感に一切の恥じらいを見せずによがる。

(ダメッ…♡サトシッ…♡そんなとこまで舐めちゃ…♡)
 セレナは、ミルフィに自分を重ね合わせ自慰を続ける。すでにショーツは用をなさないほど濡れそぼっていた。割れ目をなぞるだけでは満足できなくなったセレナは、膣口の入り口に浅く指を入れはじめた。
 紛れもなく目の前の現実から逃避するための自慰行為だったが、今のセレナは快楽に夢中でそのことには気付いていなかった。

「あっっっ♡いっくううぅぅぅぅぅ♡」
 ミルフィはサトシの責めに耐えきれず、絶頂を迎えたのか体をビクンビクンと跳ねさせながら声をだした。
「へへっ、良かったろ?」
 得意げな顔のサトシ、しかし今度はミルフィがサトシを押し倒した。
 仰向けになったサトシ、彼の怒張はすでに一回目の射精から回復し湯気が立つ勢いで、真っ直ぐと天を向いていた。
 ミルフィはサトシにまたがると、男根を受け入れたくてヒクついたヴァギナを亀頭にあてがうと、
「今日は、わたしが搾り取ってあげる♡」
 と妖しく微笑みならサトシに告げた。
「へへっ、楽しみだ!」
 サトシは期待に満ちた眼差しでミルフィを見つめ返す。
 ミルフィはそのまま腰を下ろし、サトシの肉棒を膣の奥まで挿入した。
「おほぉっ♡♡サトシのっ♡♡おっきぃぃぃ♡♡♡」
 ミルフィは口をだらしなく開け、よだれを垂らしながら喘ぐ。
「うっ…、ミルフィの膣内もキュンキュンしまって、きもちいっ…ぜ!」
 サトシも堪えるような声でミルフィに快感を告げる。
 そして、
「あっ♡はぁっ♡あっ♡あっ♡……」
 ミルフィは腰を上下に激しく振り始めた。
 ミルフィが腰を上にあげるたびに二人の結合部から糸が引くのが見える。

(サトシッ♡サトシッ♡サトシの大きくて気持ちいいよっ♡)
 セレナもサトシに下から突かれて快感に喘ぐ自分を妄想し、己の股間を濡らしていく。
 ▼ 71 ニスズメ@デンキZ 21/06/23 05:49:33 ID:Cf9ogJKk [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 しかし、

「ねえサトシィ…んっ♡わたしとエッチしてるとこ…おっ♡セレナにぃ…♡見せつけてあげましょ?」
 ミルフィは、ズチュズチュと腰を動かしながら唐突に告げた。

 自慰に夢中だったセレナの指がピタリと止まった。
 サトシの自分への気持ちがわかるのではないか…、セレナは会話を聞くことに集中した。

「あっあっあっ………セレナァ?」
 喘ぎ声を出していたサトシは、キョトンとした表情をする。
「だってあの子、サトシのことが大好きなんだもの…。んっ♡」
「セレナがオレのことが好き…?」
 サトシもセレナは自分のことを特別扱いしていることは感じていたが、男女間の好意だとは気づいていなかった。
「ええ…あっ♡あの子、わたしたちがこんな関係になってるって知ったら…んっ♡♡どんな顔するかしら?」
 ミルフィは腰を振るスピードを落としながら意地悪そうな顔で言った。

 セレナは僅かな望みにかけて祈った。
 サトシがミルフィとの行為に溺れるのは性欲のためだけで、心の方はまだ自分の方に向く可能性があるのではないか、と。
 ▼ 72 ャース@カイロスナイト 21/06/23 06:10:20 ID:Cf9ogJKk [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 しかしサトシの答えはあまりにも残酷だった。

「オレはセレナのこと…悪いけどそんなふうに見れないぜ…。」
 サトシは快感顔を歪めながらそう言うと、結合したまま上半身を起こした。
「ああっ♡そ、そうなの?」
 体位変換に喘ぎながらミルフィは聞き返す。
「へへっ…、オレが好きなのは…ミルフィだけだぜ…。」
「えっ…!?」
 照れ臭そうに告白するサトシと驚くミルフィ。
 サトシは照れ臭さを誤魔化すためかミルフィにキスをする。
 対面座位で密着した二人はキスをしながら上下に激しく体を動かす。

(そんな…うそ…でしょ…)
 セレナはサトシの出した答えに目の前が真っ暗になった。
 セレナの脳内でサトシとの思い出がフラッシュバックし考えがまとまらない。
 そしてショックのあまり、再び無意識に己の秘部をなぞった。
 クチュリッ…、水音とともに甘い快感がセレナの脳内を走った。
「……んっ…ふっ…ふぅぅっ…!」
 セレナはすがるものを求めるように快感を求めて自慰行為を再開した。

「そっ…そろそろイきそうだっ…!ミルフィ!!」
 サトシはミルフィの尻を掴み激しく揺さぶりながら告げる。
「んっ♡うんっ♡射精してっ♡♡わたしの膣内にいっぱい♡いっぱいらしてっ♡♡♡」
 ミルフィはヨダレを垂らしながらサトシに伝える。
「ミルフィ、ミルフィ好きだっ!くぅぅ!!!」
 サトシは叫びながら体をビクンと大きく震わせた。
「好きぃ♡わたしもサトシが好きぃ♡♡あっあぁぁぁ♡♡♡」
 ミルフィも体全体をビクンビクンと痙攣させるように震わせながら叫んだ。
「あっはぁ♡サトシの♡せぇしっ♡いっぱいいっぱいでてる♡♡」
 ミルフィは射精を感じながら、幸せいっぱいの表情でサトシにキスをする。
 サトシも頬を染めながらミルフィのキスを受け入れた。
 二人の結合部からは、膣と子宮に入りきれなかった精子がドロドロと溢れ出ていた。
 
 ほぼ同時に絶頂していたセレナは、呆然と精子が地面に落ちていくのを眺めることしかできなかった。
 ▼ 73 ルット@ポケモンボックス 21/06/23 06:14:47 ID:VKu29RnU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あーあ。ミルフィのお腹の中に赤ちゃんが...
 ▼ 74 ンチュラ@ぐんぐんこやし 21/06/23 08:45:28 ID:juQoBHPU NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 75 イスポス@やさいパック 21/06/23 18:25:10 ID:1L/sPkXQ NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
 サトシとミルフィの営みを目撃してからというもの、セレナは明らかに調子を崩してしまった。
 ぼーっとすることが多くなり、トライポカロンもポケモンたちとの連携が取れなくなり結果が振るわず、ある時には本人が気づかないうちに涙を流すほどだった。
 サトシはじめシトロンたちは、セレナがおかしくなったことを心配し、できる限りのケアをしたが、セレナの回復の兆しが見られない。
 唯一、ユリーカにだけは心を開いているようだった。
 
 サトシとシトロンたちが一向に良くならないセレナを心配し、彼女を実家に返すことを相談始めたころ、セレナはユリーカに心境の変化の理由を語り始めた。
 もっとも、セレナはことの次第を具体的に話すことなく、かなり抽象的にぼかしてユリーカに話すにとどめてはいた。
 しかし、聡いユリーカには、セレナが失恋したこと、そしてその相手がサトシであり、そのサトシはミルフィといい関係であることをすぐに見抜いた。
 ユリーカは兄にこっそりと相談し、サトシとミルフィ、二人と別れることを提案した。
 相談を受けたシトロンは悩んだ。理由もなくサトシと別れるにはサトシ自身が納得しないはずだし、理由を正直に話してサトシにショックを与えることも避けたい。
 シトロンは悩みに悩み抜いたが、セレナがさめざめと涙を流すところを目撃すると、迷いは吹き飛んだ。

「サトシ…。」
 ある町のポケモンセンターに泊まった夜、シトロンはサトシを呼び止めた。
「どうした、シトロン…?」
 セレナがおかしくなってからというもの、サトシも暗い顔をすることが多くなっていた。無意識のうちに自分に原因があることを理解していたのだろうか。
「単刀直入に言います。僕たちの旅を終わらせましょう…!」
 シトロンは自分でも驚くくらいに圧を込めた声で言った。
 ▼ 76 ンドン@せいれいプレート 21/06/24 18:30:14 ID:b0F.DBQg [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援ね
 ▼ 77 ワガノン@まんたんのくすり 21/06/24 20:14:24 ID:j6XE6PP2 NGネーム登録 NGID登録 報告
そしてサトシとミルフィで毎日獣のsex→妊娠結婚ルートか...
 ▼ 78 ゲンダイナ@おきがえトランク 21/06/24 20:38:35 ID:b0F.DBQg [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セレナvsミルフィの取り合い希望
 ▼ 79 ェリム@フォトアルバム 21/06/24 21:05:50 ID:ITCsEg5. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
「……!!」
 サトシはシトロンの言葉と迫力にたじろぎ、そのまま俯いて黙ってしまった。
 鈍感なサトシにもシトロン何が言いたいのかわかってしまっていた。
 大切な仲間のセレナをおかしくしてしまったのは自分のせいだと。
 サトシは体側に添えた握り拳を震わせながら答えた。
「ああ…わかっ」
「待って!!」
 唐突にサトシの言葉を遮る者がいた。
 サトシとシトロンが声のした方を向くと、ミルフィが立っていた。
「サトシは悪くないわ…。セレナがおかしくなったのはわたしのせいなの…。」
 ミルフィは声を振り絞るように言った。
「わたしがセレナからサトシを奪ったから…。それもひどい方法で…。」
「ミルフィ…。」
 サトシは、ミルフィもセレナがおかしくなってから苦しんでいることを理解していた。
 表情に翳りが増え、セレナ同様にトライポカロンのパフォーマンスが落ちていった。なにより二人だけの時間が減っていったことがミルフィの心境の変化を示していた。
 ミルフィにとってもセレナは大切な存在だったのだ。
 だからミルフィはセレナを狂わせた重責を自覚していた。
「だから…!これ以上みんなと一緒に旅を続けることは無理なんです!」
 シトロンは二人に怒りながら叫んだ。
 サトシ、セレナ、ユリーカそしてシトロン。四人の旅は波乱に満ちたものであったが、まるで導かれたように知り合ったメンバーはいつも仲良く、楽しく旅をしていた。
 それが、突如として現れたミルフィと彼女になびいたサトシのせいで全てが台無しになってしまった。
 涙目になりながらシトロンは思いを伝えた。
「ごめんなさい…、シトロン…。」
 ミルフィは涙を流しながら謝った。
「待ってくれ、シトロン!悪いのはオレだ、オレなんだ!」
 サトシは頭を下げて謝罪した。
「……!」
 シトロンは奥歯を噛み締めながらサトシを睨みつけた。
 しばらく沈黙が三人を包み込んだ。
 そして、誰も話さないまま小一時間ほど経とうとしていた時、ミルフィが口を開いた。
 ▼ 80 ントル@カセキのトリ 21/06/24 21:33:06 ID:ITCsEg5. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
「一日、いえ…、一晩だけ時間をちょうだい…。」
 ミルフィは二人に懇願するように言った。
「ミルフィ…。」
「…いったい何をするつもりなんです?」
 ミルフィを心配するサトシと懐疑的なシトロン。
「大丈夫…。決して悪いようにはしないわ…!」
 ミルフィは決意を込めた表情で二人に訴えかけた。
 二人はミルフィの決意に押され、首を頷くかざるをえなかった。

 その日の夜、ミルフィはセレナのいる部屋に訪れた。
 部屋を覗くと、セレナは生気が抜けまるで人形のような無表情で虚空を見つめていた。
「いったい何の用?」
 ミルフィが部屋に入った開口一番、セレナに寄り添っていたユリーカが刺々しい声で言った。
 出会った頃からは考えられないほどの冷たい目をしているユリーカを尻目にミルフィはセレナに質問を投げかけた。
「ねぇ、セレナ…。今でもサトシのこと好き…?」
「ミルフィ、何を言ってるの!?」
 ユリーカはミルフィに飛びかかるような勢いで詰め寄った。
「あんたのせいで…、セレナは…、セレナは!」
 ユリーカは鬼気迫る表情でミルフィに食ってかかったが、ミルフィは幼な子をあしらい、真剣な目でセレナを見つめた。
 セレナは、ミルフィの真剣さに心を動かされたのか涙をポロポロこぼしながら答えた。
「……き…、好きなの…。ミルフィに取られても…サトシが好き…。」
 絞り出すようなセレナの声に、ミルフィは寂しそうな笑顔で告げた。
「そう…安心したわ…。今までゴメンね…セレナ…。わたしの最高のライバル…。
 さよなら…。」
 そう言い終わると、モンスターボールを取り出し、中からポケモンをだした。
 セレナもユリーカも突然のミルフィの行動に反応できず、ミルフィのモンスターボールから出た赤い光を呆然と見つめるだけだった。
 ▼ 81 カチュウ@グラスメモリ 21/06/24 21:58:19 ID:KxSAhYzg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
何が起こったんじゃ……?
 ▼ 82 チート@2ごうしつのカギ 21/06/25 06:12:12 ID:gblM4GmE [1/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
 ポケモンセンターの個室でサトシは深刻な表情でベッドに腰掛けていた。すでに、シトロンたちとは別れて旅を続けることを決心していたがミルフィが今夜したいということの次第を見守ってから出発するつもりだった。
 コンコン…
「サトシ…。」
 個室のドアから乾いたノック音と共にミルフィの声が届いた。
「ミルフィ…。」
 サトシはベッドから立ち上がりドアを開けると、やはりそこにはミルフィが立っていた。彼女は手に小さなバスケットを持っていた。
「どうだった…?」
 サトシはミルフィを部屋にいれながら結果を尋ねた。
「…うん、もう大丈夫…!明日には全部元通りだから…。」
 ミルフィは確信めいた表情で答えると、
「はい、サトシ!今日はスイーツたくさん作ってきたから一緒に食べましょ♩」
 ニッコリと笑顔を輝かせながらバスケットの蓋を開く。中にはマカロン、ドーナツ、スフレ、クッキー…色んな種類のスイーツが並んでいる。
「えっ…。セレナはどうなったんだ?」
 セレナのことはもう解決したと言わんばかりのミルフィの唐突な提案にサトシは戸惑った。
「そのことはもう大丈だから♪」
 ミルフィはマカロンを一つ取り出すと、サトシの口に入れながら安心させるような声で言った。
「むぐっ…!………んっ…!うまい!」
 やや強引なミルフィにサトシは抵抗しようとしたが、ミルフィの素晴らしい味のマカロンに屈し、大人しく甘みを味わうことにした。
 それから二人はベッドに腰掛けながら、スイーツを楽しんだ。と言ってもミルフィが一方的にサトシに食べさせて、彼女はサトシの顔を幸せそうに見つめているだけだったが。
 やがてバスケットの中が空になる頃、
「サトシ…美味しかった…?」
 とミルフィは尋ねた。
「ああ!スッゲー美味かったぜ!」
 サトシは満足した笑顔でニッコリと答えた。
「そう!良かった…。」
 ミルフィはサトシの答えに幸せな表情をし、彼の唇にキスをした。
 キスは唇同士の接触からすぐに舌の絡み合いに発展し、ミルフィの口内に甘い味が広がった。
 やがて、ぷはっ、という二人の息漏れと共に唇が離れる。
 二人はうるわせた瞳で見つめ合う。
「ねぇサトシ…。」
「なんだ、ミルフィ?」
「好きよ…。」
「オレもミルフィのこと大好きだ…。」
「わたし、あなたを好きになってよかったわ…。一生忘れたくない…!」
「オレだって、ミルフィが好きで幸せだ…!ずっと一緒にいようぜ!」
 サトシはミルフィが奇妙なことを言うなと思いつつ、自分の気持ちをストレートに言葉にのせた。
「ありがとう…サトシ…。愛してる…。
 でも…さようなら…。」
「ミルフィ、さっきから何を」
「ニャスパー、さいみんじゅつ。」
「え?」
 ミルフィは唐突にモンスターボールからニャスパーを出すとサトシにさいみんじゅつをかけた。
 突如として現れたニャスパーの放つさいみんじゅつを避けるまもなくサトシの目は虚になった。
「ニャスパー、さっきセレナたちにかけたみたいに暗示をかけて…。
 わたしとわたしに関することを全て忘れるって!」
 ミルフィは目に涙を溜めながら、パートナーのニャスパーに命じた。
「ニャッ……。」
 ニャスパーは悲しい顔をしながらさいみんじゅつのレベルをより強く上げた。
 ▼ 83 ギア@カイロスナイト 21/06/25 07:45:09 ID:jIg.WDoA NGネーム登録 NGID登録 報告
ゴア展開じゃなくてよかった…のか?
 ▼ 84 ャオブー@メンタルハーブ 21/06/25 07:45:50 ID:gblM4GmE [2/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
 次の日の朝、シトロンは憂鬱な気分で部屋を出た。
 いくらミルフィが頑張ったところで事態が好転するとは思えない。
 結局サトシたちとは別れなければならないという事実にシトロンの気分は落ち込んでいた。
 しかし、シトロンが俯きながらとぼとぼ廊下を歩いていると驚きの光景が目に入った。
 サトシ、ユリーカ、そしてセレナの3人が楽しく談笑しているのだ。
 いったいどういう心境の変化で再び仲良くなったのか?シトロンは廊下に立ち呆然としていると、
「おはよ、シトロン!」
「おはよう、シトロン。」
「お兄ちゃん、おはよう!」
 三人から明るい朝の挨拶を受けた。
「お…おはようございます…。いい朝ですね…。」
 シトロンは恐る恐る声をかけた。
「ああ!こんな日は早く出発して次の町に行きたいぜ!」
「うん!わたしも最近負け続けだったから次のポカロンは頑張るわ!」
「というわけでお兄ちゃん!早く出発しよう!」
 まるでミルフィが現れる前のような朗らかな3人の様子にシトロンは戸惑い、そしてミルフィが姿を見せないことに疑問をもった。
「あの…ミルフィはどこに?…!!」
 思わず疑問を口にしてしまってから口を覆った。
 今のセレナにミルフィの名前を出すのはあまりに認識が甘いと思ったからだ。
 しかし、
「ミル…フィ?」
「なにそれ、お兄ちゃん?」
「ミルフィって誰だ?」
 3人ともキョトンとした表情になった。
 シトロンは驚愕した。三人とも嘘をついた感じではないことはすぐにわかる。まるでミルフィのことを覚えていない事実にシトロンの困惑は大きくなる。
「トライポカロンでセレナと競い合った、お菓子作りが得意な女の子ですよ!」
 困惑しつつも訴えかけるシトロンだったが、
「え〜、お兄ちゃんが覚えてるくらいかわいい子なの?今度あったらシルブプレしよっ♪」
「ん〜、そんな子いたっけ?ゴメン、ライバルは結構多いから忘れちゃったのかも。」
「そんなことより早く出発しようぜ!」
 3人は結局ミルフィのことを何も覚えていないようだった。
 シトロンは戸惑いつつも、3人の表情が以前のように明るくなったことを認め、4人の旅を続けることを決心した。
「わかりました!それでは出発しましょう!」
「おう!」
「うん!」
「ええ!」

 4人は揃ってポケモンセンターを出て次の街に向かったのであった。
 ▼ 85 バイト@ソニアのほん 21/06/25 07:46:46 ID:gblM4GmE [3/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
 ポケモンセンターの陰から、4人の背中を見送る者がいた。
 他でもないミルフィだ。
 彼女は
 ▼ 86 ャランゴ@コンテストパス 21/06/25 08:07:07 ID:gblM4GmE [4/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
 ポケモンセンターの陰から、4人の背中を見送る者がいた。
 他でもないミルフィだ。
 彼女は彼らが明るい顔で出発するのを見届けると、満足な顔をしてモンスターボールからニャスパーを出した。
「あとは、わたしの記憶を消すだけ…。サトシとの思い出を全部…。」
 ミルフィは寂しそうに呟いた。

 ミルフィの狙いは、サトシたちからミルフィに関する記憶を消し去り、全てをゼロにすることだった。
 自分がサトシと結ばれたことで狂った4人の旅路の歯車をもとに戻る、そのためにニャスパーのさいみんじゅつを用い、彼らの記憶を改竄したのだ。
 本来なら許されることではないが、セレナを元に戻すためには他に仕方がなかった。
 そしてミルフィは最後のケジメとして、自分とサトシとの思い出を全て消し去ることにしたのだ。
「ニャスパー…今度はわたしに向けて、さいみんじゅつよ…。サトシとの思い出を全部消し去って!」
「ニャァ…。」
 涙ながらに命令するミルフィにニャスパーはなかなか技を出せない。
「さあ!やりなさ……。
 うっ…!?」
 ニャスパーに強く命じようとしたミルフィを突然吐き気が襲った。
 慌ててミルフィはポケモンセンターのトイレに駆け込んだ。
「ニャァ…。」
 ニャスパーは心配そうな顔でミルフィを見つめていた。



「おめでたですね…。」

「えっ……?」

 ジョーイさんが複雑な表情でミルフィに告げた。
 サトシとの数え切れないほどの営みの果てに、新しい生命がミルフィの胎内に宿っていたのだ。
 ミルフィは絶望的な気持ちと同時に言葉では言い表せない暖かない気持ちになった。
 そして彼女にとても強い決意が生まれた。それはとても気高くしかしあまりにも残酷な決意。


 そして次の日、ミルフィはその決意を胸にカロスから姿を消したのだった。
 ▼ 87 マガル@のびたバネ 21/06/25 08:24:13 ID:gblM4GmE [5/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
 それから5年の歳月が流れた。

 シトロンはジムリーダーに復帰し順調な日々を送り、ユリーカはポケモントレーナーとして旅だった。
 セレナはパフォーマーとしてグンと成長し、カロスクイーンまで上り詰め、その勢いのままサトシに告白した。

 そしてサトシはしばらくは平然と過ごしていたが、ある時から胸にポッカリと穴が空いた気持ちになっていることに気づいた。
 バトルに没頭し優秀な成績を収めても喪失感は拭えない。
 セレナと付き合うことになってもいまいち彼女との関係に熱中できなかった。
 結局セレナとは長続きせず別れてしまい、サトシは喪失感を補うかのようにますますバトルに熱中した。
 そして、いつからか最強のトレーナーの一角として数えられるようになってからも彼は世界を放浪し続けていた。
 まるで何かを探すかのように。
 ▼ 88 クライ@あやしいパッチ 21/06/25 09:07:17 ID:rC.cP3wI NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
支援
やっぱり孕んだか…
 ▼ 89 ルガモス@ずぶといミント 21/06/25 09:19:16 ID:gblM4GmE [6/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
 ガラル地方のシュートシティ、町外れのとある一角に知る人ぞ知る評判の喫茶店があった。
 かつてその店は老夫婦が細々と経営していたが、5年前、ある腕利きのパティシエを雇ってからというもの評判がうなぎのぼりになった。
 そのパティシエの作るスイーツは、カロス地方の流れを汲む本格的なもので、一口でも食べたもの全てを魅了し夢中にさせた。
 立地が悪いせいか客が押し寄せるほどの評判ではなかったが、経営は良好で、地元からの評判は高かった。

 15歳程の少女は喫茶店の中の後片付けを終えると店主の老夫婦に声をかけた。
「それじゃあ、子どもの迎えに行ってきます!」
 少女の表情は明るかったが、
「はい、気をつけてな。」
「最近、評判を聞きつけておまえを強引にスカウトしようとしている輩がいるって噂もあるが大丈夫か?」
 老夫婦は心配そうに声をかける。
 しかし、
「大丈夫よ!ね、ニャオニクス!」
「ンニャ!」
 そう言うとミルフィは颯爽と喫茶店を出て行った。

 カロス地方を去ったミルフィは誰も自分を知ることのない場所を求めてガラル地方のシュートシティにたどり着いた。
 ミルフィの決心、それはサトシとの思い出を残したまま出産し、そしてサトシとは二度と会わないことだった。
 二人の愛の結晶を、何も知らない無垢の命を奪うことは忍びず、しかしセレナたちを傷つけたことは許されることではないとも思っていた。だからミルフィは一人で子どもを産み育てることを決意した。
 たとえ子どもが大きくなり、なぜ父親がいないのかと責められても甘んじて受け入れるつもりだった。
 はじめはガラル地方に着いた先のことを考えていなかったミルフィは路頭に迷いそうになっていた。しかし偶然にも喫茶店を営んでいた親切な老夫婦に拾われる形で、住み込みで働かせてもらえることになった。
 子供のいない老夫婦はミルフィを可愛がり、彼女は老夫婦の恩に報いるためお菓子作りを頑張り、店の名物を次々と生み出していった。
 やがてミルフィのお腹が膨らんできたことに老夫婦は驚愕し、妊娠を察した。
 はじめはミルフィの体を心配し堕胎を勧めたが、ミルフィは出産を固く決意していたためこれをがんと固辞した。
 そして老夫婦はミルフィの決心を認めると積極的に出産に協力し、結果苦しみながらもミルフィは、無事に元気な男の子を出産したのだった。
 老夫婦の協力もあって子どもは健やかに成長していった。

 そしてミルフィが子どもを保育園に向かいにいった直後、15歳ぐらいの黒髪のトレーナーが喫茶店に入ってきた。
 彼はこの店の評判を聞きつけてこの店に入ったわけではなかった。この街に別の用事があり、時間潰しのためにたまたまこの店に入ったのだった。
「紅茶と……マカロン…。」
 少年は席につきボソリと注文すると、ぼんやりと窓の外を眺めた。
 一見無愛想な少年だったが、彼の肩に座るピカチュウは少年に仲良さげにピタリと寄り添い、彼の穏やかな人柄を想像させた。
 ▼ 90 レキッド@Zリング 21/06/25 10:22:50 ID:gblM4GmE [7/7] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
「はい、紅茶とマカロンです。」
「…どうも…。」
 少年はボソリとお礼を言うと老婦人がテーブルの上に置いた紅茶とマカロンに目をやった。
 そのとき少年の心の奥がうづいた。マカロンの鮮やかなピンク色が少年の心の奥を揺さぶった。
 一口、少年はマカロンを口に入れ噛み締めると少年に脳に衝撃が走った。
 少年の脳に刻まれていた甘い味わいが口中に広がる。
 と同時に忘れはいけないもの、しかしどうしてもそれを思い出せないもどかしさが頭をもたげた。
「すいません!」
「はい?」
 少年はガタンと椅子から立ち上がると老婦人を呼び止めた。
「オレはマサラタウンのサトシと言います。どうかこのマカロンを作った人を教えてくれませんか?
 お願いします!」
 サトシは自己紹介をすると頭を深く下げて老婦人に頼み込んだ。
「…えっ!?」
 一瞬ギョッとした老婦人だったが、顔を上げたサトシの真っ直ぐな純粋な目を見つめると彼の願いをあっさりと聞き入れることにした。
 普段からこの手の質問が来たらすげなく断ってきたのだが、老婦人には、サトシという名前に聞き覚えがあった。

 かつてミルフィが出産するとき、ガラル地方での身寄りのないミルフィに老婦人が立ち会っていた。
 陣痛に苦しむミルフィを老婦人が必死に励ましていたときだった。
 ミルフィはたった一度だけ小さな声つぶやいた。
「…サトシ…」
 と。

 何かを察した老婦人は、
「そのマカロンを作った娘は、ここから出て左にまっすぐ歩いたところの保育園にいますよ。青い髪の女の子で…名前を…」
 そこまで言いかけたところ、
「ありがとうございます!!」
 サトシはいてもたってもいられなくなり、財布を取り出しお金を取り出そうとしたが、それすらもどかしくなり、財布を丸ごと置くとすぐに店を出ていった。
 
 青い髪の女の子…
 サトシは走りながら懸命に記憶を辿る。
 お菓子作りが得意で、セレナをしょっちゅうからかっていて、トライポカロンで綺麗な演技をして、でも負けると影でこっそりと悔し泣きをしていた、笑った顔が綺麗な少女…彼女の名前は…。
 ▼ 91 コリザル@ナモのみ 21/06/25 12:18:23 ID:m2n.ehxU [1/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
 その頃、ミルフィは子どもを保育園から引き取った帰り道、数人の男に行手を阻まれていた。
 男たちの狙いはミルフィを喫茶店から引き抜き、ガラル地方でも著名なお菓子企業で働かせるように脅しつけることだった。
 ミルフィのスイーツ作りの腕前に目をつけた企業は、ミルフィを自らの企業で働かせようとあの手この手でミルフィを勧誘したが、彼女は全てを断った。
 自分を救ってくれた老夫婦の店を出て行く気にはどうしてもなれなかった。
 業を煮やした企業はとうとう、脅迫することを決心し強行的手段に及ぼうとしていた。

「何度言われたって、わたしはあの店を出て行かないわ!」
 キッとした表情で、ミルフィは我が子を背に隠しながら言い放った。
「そうは言われてもお嬢さん、いやご婦人かな?こっちとしてもいい条件は提示しているつもりなんですがねぇ…。」
 屈強な男は怒りで頬を引き攣らせながらミルフィに迫る。
「しつこいわね!行かないったら行かないわ!!」
 毅然と答えるミルフィに、男たちは逆上した。
「こうなったらガキごと連れ去るぜ!一発ヤれば大人しくなるだろ!」
「おう!」
 男たちはミルフィを取り囲もうとする。
 咄嗟にミルフィのポケットからニャオニクスが飛び出し、リフレクターを形成し男の手を阻んだ。
「しゃらくせぇ!ゴロンダ、かわらわりだ!」
 しかし男の一人がゴロンダを呼び出しかわらわりであっさりとリフレクターを粉砕した。
「ひっ…!」
 ミルフィの背中に隠れていた男の子が悲鳴をあげた。
「ぎひひひひ…。」
 男たちは下卑た笑いを浮かべながらミルフィに手を伸ばして行く。
「くっ……嫌っ……
 サトシっ…!」
 ミルフィは我が子を庇いながら小さく、今も愛している少年の名前を呼んだ。
 ▼ 92 ッキー@けいけんアメL 21/06/25 12:20:44 ID:x.cIwfv6 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
sage支援
 ▼ 93 ニドリル@おはなアメざいく 21/06/25 19:12:18 ID:m2n.ehxU [2/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
 しかし次の瞬間、
「ピカチュウ、10まんボルト!!」
「ピィカァチュウウウウウウ!!」
 男たちの背後から少年の声と共に雷撃がゴロンダを包み込む。
「………ッッ…!!」
 ゴロンダは断末魔をあげるまもなくバタリと倒れた。
 青天の霹靂に男たちが振り返ると、ミルフィと同じぐらいの年齢の少年が立っていた。彼の足元のピカチュウが頬袋から赤い雷をビリビリと漏らして男たちを威嚇する。
「いきなりなにしやがるっ!」
 男たちはそう叫ぶと次々に持っていたモンスターボールから、カイリキー、サザンドラ、ジャラランガと凶暴そうなポケモンを取り出し、一斉に飛びかからせた。
 しかし、怒りに燃えるピカチュウと少年を止めるには遠く及ばなかった。
 再び放たれた10まんボルトは男たち全員を飲み込み触れたものを黒焦げにし、再起不能に追いやった。

「もう大丈夫ですよ…。」
 少年は地面に膝をつき、子どもを庇う少女の背中に声をかける。
 少女は、恐る恐る振り返ると、男たちが倒れてるのを認めゆっくりと顔をあげた。
 少女の、ミルフィの目に少年、サトシの顔が目に入った。
「……っ!?」
 昔と変わらない、太めの眉毛に優しさをたたえたブラウンの瞳。
 ミルフィは思わず息を呑み、子どもを抱きしめる腕に力が入った。
「おかあさん、いたいっ!」
 腕の中の子供が痛がると、ミルフィは慌ててゴメンと謝りながら子どもを解放した。
 そしてミルフィは呼吸を整えるとゆっくり立ち上がり、努めて無表情を作り言った。
「見ず知らずのわたしたち親子のためにありがとうございます…。」
 他人行儀に深々と頭を下げるミルフィ。

 対するサトシはミルフィと目があった瞬間から心の奥の疼きが大きくなっていた。
 なにか言わないと…。この人に何か伝えないと…。
 心の奥がそう訴えているがサトシにはなにを言ったらいいかわからない。
 拳をギュッと握りしめ、何か言おうとするサトシを尻目にミルフィは子どもの手を引き、そそくさとその場を立ち去ろうとした。
「ありがとうございました…。」
 そう言って顔を伏せながら去ろうとするミルフィの手をサトシは思わず掴み、ゆっくりと口を開いた。
「ミ…ル…フィ…?」
 ▼ 94 クフーン@マッハじてんしゃ 21/06/25 19:20:45 ID:x.cIwfv6 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
ハッピーエンドに向かっている……!?
 ▼ 95 ワルン@たからぶくろ 21/06/25 20:16:47 ID:m2n.ehxU [3/3] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
「おかあさん、なんでこの人おかあさんの名前を知ってるの?」
 ミルフィと手を繋いでいた子どもがキョトンとして顔を上げて尋ねた。
「……知らない…!こんな人知らないわ…!」
 ミルフィは顔を伏せ涙をこぼしながら声を絞り出す。
 そしてミルフィは手を振り払おうと腕を振ったが、どうやっても振り解けなかった。
「いきなりごめん…だけど、この手を離したらいけない気がして…。」
 サトシは静かにミルフィに語りかけた。
「さっき、喫茶店に行って、マカロンを注文してさ…。スッゲー美味しくて…でもそれだけじゃなくて…。なんだか懐かしい気がしてさ…。作った人を尋ねたらこの辺りにいるって教えてもらってさ…。青い髪の女の子だって…。君のことだろ…?」
 サトシはポツリポツリと語る。
 それでもミルフィは、
「離してください…!あんたなんか知らないっ!」
 全身で拒絶を示した。
 サトシは必死に拒むミルフィをどうすればいいか途方に暮れかけていた時だった。
「ニャッ!!」
 ミルフィのニャオニクス強い鳴き声を上げた。
「えっ!?」
「ど、どうしたの!?」
 二人が同時にニャオニクスに目を向けた瞬間、
「ニュゥアア……!」
 全身からさいみんじゅつを発した。

 次の瞬間、サトシの脳内にミルフィとの全ての思い出が蘇った。
 ミルフィとの出会い、ミルフィの笑顔、泣き顔、愛し合ったこと、そして別れのキス…。

 サトシは気がつくと両腕でミルフィを抱きしめていた。
「…ごめんミルフィ…いま全部思い出した…。
 一人にして…ごめん…。」
 サトシはミルフィに謝りながらも腕の力を緩めない。
 ▼ 96 ブソル@みずべのハーブ 21/06/25 21:46:16 ID:4IbkLRaI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おおーーー支援ね
 ▼ 97 ーパ@まひなおし 21/06/25 22:34:26 ID:bOi2pxLM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セレナはぽっかり穴2つ空いてんだよな…
 ▼ 98 スゴドラ@ビスナのみ 21/06/26 04:20:15 ID:lAWAfPEA [1/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
ミルフィの人生が凄絶な事に…
 ▼ 99 ルキー@ゴージャスボール 21/06/26 05:48:56 ID:WWHMmlxg [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
 ミルフィは最初、無理にでもサトシを引き離そうとした。
 しかし腕から伝わる、サトシの優しさを、温かさを思い出し、やがて観念するようにサトシの胸に頭をうずめた。
「許してくれる…?わたしのこと…。」
 サトシの胸に顔を当てくぐもった声で聞くミルフィに、サトシは
「許すことなんてなにもない!オレの方こそ…ミルフィを一人にして…ごめん…!」
 サトシはミルフィの耳元で想いを伝える。
 しかしミルフィは、
「…一人じゃないわ…。」
 と答えた。
「喫茶店のおじいちゃんとおばあちゃん…それにこの子がいたもの…。」
「この子…?」
 キョトンとするサトシにミルフィはクスッと笑うと、一旦離れてそばにいた子どもを抱き上げた。
「え?」
 ミルフィが抱き上げた5歳くらいの男の子は、瞳が母親譲りのオレンジ色をしていたが、眉毛はサトシソックリの形をした太めの眉毛で、髪も父親譲りの漆黒だった。
「おかあさん、この人だあれ?」
 ミルフィと、サトシの子どもは、さっきピンチを救ってくれたヒーローを目を輝かせながら見つめる。
「この人はね…あなたの…お…とう…さん…よ…。」
 ミルフィは胸がいっぱいになり、涙をこぼしながら答えた。
「おとうさん…?ほんと!?」
 二人の子どもは顔いっぱいの喜びを浮かべた。
 そしてサトシはもう一度両腕を広げて、ミルフィと子どもをまとめて抱きしめた。

 それから二人は、子どもを挟んで手を繋ぎながら帰路についた。
「なぁ、ミルフィ?」
「なぁに、サトシ?」
「名前はなんて言うんだ?」
「この子の…?」
「ああ。」
 そういえばそうだったと、ミルフィは失笑した。順番が色々と無茶苦茶だからだ。
 しかし、自分とサトシの関係もそうだったなと微笑みながら思い出す。
「そうね…。それじゃあお互いに自己紹介から始めるのはどう?」
 ミルフィの提案にサトシは同意する。
 サトシはしゃがみ込み子どもと視線の高さを合わせると自己紹介をする。
「オレ、マサラタウンのサトシ!夢はポケモンマスターと…立派なパパになることだ!これからよろしく!」
 サトシの言葉にミルフィの眼は再び潤んだ。
 そして男の子も自己紹介を返す。
「ぼくの名前は…。」

 自己紹介を終えた二人はニッコリとそっくりな笑顔で笑いあった。
 ミルフィはその光景を見て、きっと訪れる幸せの予感に心が震えるのであった。


 ▼ 100 ワンナ@レインボーパス 21/06/26 05:56:06 ID:WWHMmlxg [2/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
くー疲(略)
足掛け2ヶ月かかりましたがようやく完結しました。
スレタイに惹かれて作ったSSでしたが、如何でしたでしょうか?
多数のご支援とコメントありがとうございました。

サトアイサトスイサトランサトハルそしてサトミルと書き上げたので次はなに描こうかな?
 ▼ 101 クノシタ@けいけんアメL 21/06/26 06:38:49 ID:5QpMEBMU NGネーム登録 NGID登録 [s] wf 報告
乙 やはりえっちは世界を救うね
 ▼ 102 シャーモ@おとなしいミント 21/06/26 07:19:09 ID:lAWAfPEA [2/2] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告

個人的には複数人でガチ修羅場あるようなの見たい
 ▼ 103 ンターン@ブルーカード 21/06/26 07:58:39 ID:W.36.rAw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

只セックスをするだけのssから感動物になるとは…面白かった。
もし次が決まってないならキミにきめたの世界観のサトシ×マコトとかどうですか?
マーシャドーの悪夢で見たポケモンのいない学生生活が舞台とか…
 ▼ 104 ルノリ@イナズマカセット 21/06/26 09:13:12 ID:cGOwXmUk NGネーム登録 NGID登録 報告

セレナのその後も知りたいな
 ▼ 105 ジョンド@いましめのツボ 21/06/26 11:10:33 ID:0EuAG2eQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

かなり読み応えあったわ 15の夫婦とか前途多難だろうけどとりあえずお金の問題はあの世界なら心配ないな!

同じくセレナのアフターケアというか モヤモヤを後日談で晴らしてほしい
 ▼ 106 ォッコ@ニビあられ 21/06/26 11:18:36 ID:d78YxjbA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙でした!
イッチのセンスある文章力に引き込まれた 面白かったな
個人的にはサトリエ好きなのでいつか書いてもらえたら嬉しい
 ▼ 107 ドゼルガ@モモンのみ 21/06/26 11:27:15 ID:byWg5ET6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
君は神だァ!
このページは検索エンジン向けの機能制限版の旧ページです。
下URLから閲覧下さい。
https://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=1409934
  ▲  |  全表示107   | << 前100 | 次  |  履歴   |   スレを履歴ページに追加  | 個人設定 |  ▲      
                  スレ一覧                  
荒らしや削除されたレスには反応しないでください。
書込エラーが毎回起きる方はこちらからID発行申請をお願いします。(リンク先は初回訪問云々ありますがこの部分は無視して下さい)

. 書き込み前に、利用規約を確認して下さい。
レス番のリンクをクリックで返信が出来ます。
その他にも色々な機能があるので詳しくは、掲示板の機能を確認して下さい。
荒らしや煽りはスルーして下さい。荒らしに反応している人も荒らし同様対処します。




面白いスレはネタ投稿お願いします!

(消えた画像の復旧依頼は、お問い合わせからお願いします。)
スレ名とURLをコピー(クリックした時点でコピーされます。)
新着レス▼