【SS】届きはしない大声:ポケモンBBS(掲示板) 【SS】届きはしない大声:ポケモンBBS

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SS

【SS】届きはしない大声

 ▼ 1 。◆7EKIxx0XLM 16/10/25 02:14:35 ID:2KWYTZQ2 NGネーム登録 NGID登録 報告
※この作品には嘔吐シーンや食虫シーンが含まれています。
※ポケモンが日本語を話す世界です。
そういうのが苦手な方は閲覧に注意して下さい。


とある病院

僕「はぁ……はぁ……」

キレイハナ「大丈夫……?」

僕「もう……ダメかも知れない……」

キレイハナ「お医者さん!タローの様子が!」

医者「う〜む……」

僕「はぁ……はぁ……」

キレイハナ「ど……どうしましょう………」

医者「これはもう腹パンするしかないようですね……」
 ▼ 70 。◆7EKIxx0XLM 16/10/29 06:19:53 ID:XKFXQZ2s [1/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
ナゾノクサ「………………」

僕「ナゾノクサの声が……聞こるようになってた………?」

ナゾノクサ「………………」

ナゾノクサ「もういいんだ」

僕「?」

ナゾノクサ「もう忘れようよ……お兄さん」

僕「あぁ……そ、そだね」

セミ「あ…あの……何があったんですか……?」
 ▼ 71 。◆7EKIxx0XLM 16/10/29 06:25:17 ID:XKFXQZ2s [2/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
ナゾノクサ「………………」

僕「実は前に……」

ナゾノクサの体験談からタローの能力まで全てをセミに話した

セミ「そ…そんな壮絶なことがあったんですねぇ……」

僕「うん、短い間にいろいろ起こりすぎた」

セミ「人の一生はセミには到底理解しきれないですねぇ〜」

僕「普通の人じゃないけどね……」

ナゾノクサ「早く実験の続きやろうよ〜」

僕「そうだね、暗い話をしてても嫌だもんね」
 ▼ 72 。◆7EKIxx0XLM 16/10/29 06:37:33 ID:XKFXQZ2s [3/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
ナゾノクサ「さて、では次のターゲットは〜」

セミ「デケデケデケデケデケデケ……デン!」

ナゾノクサ「ぷっちんプリン!」

僕「え?」

ナゾノクサ「何?」

僕「いいの?」

ナゾノクサ「と言うと?」

僕「いや…てっきりカブトムシとかそっち系だと思ってたからさ……」

ナゾノクサ「カブトムシは後でやる予定です」

僕「………………」
 ▼ 73 。◆7EKIxx0XLM 16/10/29 06:41:11 ID:XKFXQZ2s [4/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「そ……それでプリンをどうしようって言うのさ?」

ナゾノクサ「プリンを卵にできるかどうかの実験を」

僕「そうきたか……」

僕「確かにプリンには卵が使われてたような気がする……」

セミ「ガンバです!」

僕「まぁ……頑張ってみるけどさぁ……」
 ▼ 74 。◆7EKIxx0XLM 16/10/29 06:46:51 ID:XKFXQZ2s [5/5] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「はぁ……プリンをこんなに複雑な気持ちで食べるのは初めてだ………」

ナゾノクサ「早く早く!」

セミ「楽しみです〜♪」

僕「いただきます……」パクッ

ナゾノクサ「さーてここから数分待ちましょう」

セミ「(^-^)〜♪」

僕「泣きそう」

 ▼ 75 。◆7EKIxx0XLM 16/10/31 02:17:52 ID:HjST2btM [1/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
5分後

僕「あのさぁ」

ナゾノクサ「何?」

僕「出そう」

ナゾノクサ「どぞ」

僕「よっと」

ポロン

ナゾトクサ「これは……」

セミ「 大きめのタマゴですね」

僕「割ろうぜ」

ナゾノクサ「これってプリンの原料のタマゴなんですかね?」

僕「大きさからするに違うと思うけど」

ナゾノクサ「なるほど」
 ▼ 76 。◆7EKIxx0XLM 16/10/31 02:21:58 ID:HjST2btM [2/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「よいしょ」

パカッ

僕「!?」

ナゾノクサ「!?」

セミ「(^-^)〜♪」

僕「これは……」

ナゾノクサ「小さめのタマゴ……?」

僕「やっぱりプリンから卵にすることは可能だったみたい……」

ナゾノクサ「不思議ですね〜」

セミ「その卵をまた食べたらどうなるんですか?」

ナゾノクサ「なるほど」
 ▼ 77 。◆7EKIxx0XLM 16/10/31 02:27:15 ID:HjST2btM [3/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「……………」

ナゾノクサ「早くやれよ」

僕「はい……」

僕「殻ついたまま食べんの?」

ナゾノクサ「その辺はそっちに任せるよ」

僕「じゃあそのまんま食べるか」

ナゾノクサ「丸のみ?」

僕「そうする」

セミ「さすがっス!」

僕「って思ったけどこの卵の中まだ確認してないんだよね」

ナゾノクサ「じゃあ先にそれやるか」
 ▼ 78 。◆7EKIxx0XLM 16/10/31 02:30:11 ID:HjST2btM [4/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
コンコン

パカッ

僕「おぉ〜」

ナゾノクサ「生卵だね」

僕「まぁ予想通りと言う感じだね」

僕「じゃあ食べるか」

ナゾノクサ「マヨネーズとかいります?」

僕「もういいよそのくだり」

パクッ
 ▼ 79 。◆7EKIxx0XLM 16/10/31 02:35:00 ID:HjST2btM [5/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「やっぱそのまんま食べても美味しくないね」

セミ「殻を忘れてますよ!」

僕「いっけね」

バリバリ

ナゾノクサ「うわぁ……」

僕「よし待とう」

5分後

僕「ファイナルアタック!」

ぽろん

ナゾノクサ「安定してきましたね」

セミ「さすがっス」
 ▼ 80 。◆7EKIxx0XLM 16/10/31 02:38:36 ID:HjST2btM [6/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「さてまたしても少し大きめのタマゴだったわけですが」

ナゾノクサ「割ろうぜ」

僕「もういいよそのくだり」

パカッ

ナゾノクサ「さっきと同じやんけ」

僕「中身はまた生卵っぽいね……」

セミ「失敗ですね〜」

僕「う〜む……」

タマゴ「……………」ピキピキ

ナゾノクサ「おい見ろ!」

僕「なんだと!?」
 ▼ 81 。◆7EKIxx0XLM 16/10/31 02:45:12 ID:HjST2btM [7/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
タマゴ「…………」ピキピキ

ナゾノクサ「何かが生まれてくる……?」

僕「セミのときと同じ感じだ……」

パカーッ!

スバメ「…………?」

僕「……!」

ナゾノクサ「……!!」

スバメ「………!!!」

僕「ス……スバメ………?」

ナゾノクサ「なんなんだこれは………」

スバメ「…………?」チラッ

僕「可愛い」
 ▼ 82 。◆7EKIxx0XLM 16/10/31 02:51:34 ID:HjST2btM [8/9] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
スバメ「こ…ここはどこトリー?」

僕「(なんかしゃべった……)」

ナゾノクサ「語尾がうぜぇ」

僕「ここは僕の家だ」

スバメ「そうなんですか……」

ナゾノクサ「しかしおかしくないか?」

僕「タマゴについてのことか?」

ナゾノクサ「もちろん」

スバメ「??」

僕「つまりこれ無精卵が有精卵になってるんだよね……」

ナゾノクサ「そうなんだよな……」

ナゾノクサ「有精卵になる理由はよくわからんがこれはすごいぞ」
 ▼ 83 日はここまで。◆7EKIxx0XLM 16/10/31 02:58:36 ID:HjST2btM [9/9] NGネーム登録 NGID登録 報告
僕「でも本当、なんで生き返るんだろうね」

ナゾノクサ「タローの寿命を削って他の生き物に生命を与えてるとか?」

僕「そ…そんなわけは……できればあって欲しくはないかな……」

ナゾノクサ「だよね〜」

セミ「でもありえますよね」

僕「う、うん……」

ナゾノクサ「でもさぁ、それってタロー側にメリットないし生物学的におかしくね?」

僕「それね〜」

ナゾノクサ「だよね〜」

ナゾノクサ「もうそんな話は後でいいからさっさとカブトムシ食えよ」

僕「………………」
 ▼ 84 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 12:25:46 ID:iq1.gSuM [1/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
セミ「ファイトです〜」

僕「…………」

10分後

僕「ふざけんじゃねぇぞー!」

ぽろん

ナゾノクサ「勢いよく出てきましたね」

セミ「さすがです」

スバメ「でもタマゴ割れちゃいましたね」

僕「はぁ…はぁ……まあどうぜ割るし好都合だぜ……」

カブトムシ「………?」

ナゾノクサ「おっ」

カブトムシ「………!!」

僕「もういいよそのくだり」
 ▼ 85 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 12:29:26 ID:iq1.gSuM [2/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
セミ「カブトムシ君ビックリしてますよ」

僕「知ったこっちゃねーぜ!」

僕「生き返ったんだから文句ないでしょ!」

僕「はぁ……はぁ……」

ナゾノクサ「怒ってるの?」

僕「なんかもう……いろいろ疲れた……」

僕「ごめんちょっと外行ってくるよ……」

セミ「はーい」

ナゾノクサ「じゃあね〜」
 ▼ 86 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 12:35:54 ID:iq1.gSuM [3/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「カブトムシのことは頼んだ」

ガチャ

バタン

カブトムシ「あのぉ……」

ナゾノクサ「どした?」

カブトムシ「いったい何が起こったんですか……?」

ナゾノクサ「さっき出てった人には凄い能力があってね」

かくかくしかじか

カブトムシ「マジやべぇぜ」

ナゾノクサ「だろ?」

スバメ「びっくり!」

セミ「命の恩人ですよ〜」

ナゾノクサ「まぁそういうことなんだよな」

カブトムシ「すごいですね〜」

セミ「ところでこれから僕らどうします?」
 ▼ 87 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 12:40:12 ID:iq1.gSuM [4/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
ナゾノクサ「それぞれ好きなことしてていいと思うよ」

全員「りょうかーい」

ナゾノクサ「しっかしヒマだなぁ」

ナゾノクサ「何しよっかな……」

ナゾノクサ「さっきの寄生生物の図鑑でも見てるか」

ナゾノケサ「よっと」ペラペラ

ナゾノクサ「うわきめぇ」

ナゾノケサ「やっぱ見た目アレなの多いなぁ……」ペラペラ

ナゾノクサ「あれ……?」

ナゾノクサ「これって……」

ナゾノクサ「嘘だろ………」
 ▼ 88 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 12:44:36 ID:iq1.gSuM [5/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告


僕「はぁ……」

僕「僕は一体何者なんだろう……」

僕「あの能力を使う度に体が少し痛む」

僕「みんなには悟られない程度に痛む」

僕「なんなんだろう……」

僕「そして……」

僕「この能力はいつから使えたんだろう……?」
 ▼ 89 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 12:48:45 ID:iq1.gSuM [6/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「思い出せない……?」

僕「なんで……?」

僕「あ…あれ……?」

僕「つい最近の記憶しか思い出せない……」

僕「病院へ行った前の日までの記憶しか……ない?」

僕「ここ1週間くらいの記憶しか思い出せないのか……?」
 ▼ 90 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 12:53:00 ID:iq1.gSuM [7/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「今思えば親の顔も……名前すら覚えてない気がする……」

僕「どうして……」

僕「自分の名字すら覚えてない……?」

僕「一体なんで……どうしてなんだよ……!!」

トコトコ……

僕「!?」

僕「誰……あっ……」

キレイハナ「ハロー」

僕「こんにちは……」
 ▼ 91 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 12:57:47 ID:iq1.gSuM [8/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
キレイハナ「タロー君、自分が誰だか知りたい?」

僕「話聞いてたんだ……」

キレイハナ「悪い?」

僕「いや…いいんだ……そして僕が誰だか知ってるの?」

キレイハナ「もちろんよ」

キレイハナ「私達は同じ種族なんだから……ふふっ♪」

僕「人間とポケモンを同じ種族と思っているのかい……?」
 ▼ 92 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 13:02:55 ID:iq1.gSuM [9/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
キレイハナ「何を言ってるのタロー?」

僕「?」


キレイハナ「私もあなたも……同じ寄生生物よ」


僕「は……はぁ?」

僕「下手クソなジョークだね、アメリカ人もビックリ」

キレイハナ「ものわかりの悪い人ね」

キレイハナ「いいや……人ではなかったわ……」

僕「もういいから早く帰ってよ」

キレイハナ「姿こそポケモンや人間だけど中身は寄生生物なのよ」

 ▼ 93 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 13:06:05 ID:iq1.gSuM [10/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「証拠無しに信じることなんて出来ないよ」

僕「無論、あっても信じないと思うけどね」

キレイハナ「タロー君の能力」

僕「!!」

僕「知ってたのか……」

キレイハナ「あの能力ね……実は」


キレイハナ「私も使えるのよ」
 ▼ 94 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 13:26:53 ID:iq1.gSuM [11/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「は……?」

キレイハナ「これまで言ってこなかったことを今説明してあげましょう」

僕「どーぞ」

キレイハナ「まず最初に私達はどのような寄生生物なのかと言うこと」

キレイハナ「それは寄生した生物の体内に卵を産み付けて体を乗っとると言うもの」

僕「……………」

キレイハナ「寄生生物にはよくあるタイプではあるけどね」

キレイハナ「問題はそのタマゴから産まれてくるのは本体ではなく特殊な細胞であると言うこと」

僕「………?」

キレイハナ「その細胞はタマゴから孵るとすぐに宿主、つまり寄生された生物のことね」

キレイハナ「その宿主の細胞を全て食べ尽くして書き替えるというものなの」

僕「???」
 ▼ 95 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 13:33:14 ID:iq1.gSuM [12/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
キレイハナ「わかりやすい良い例をさっき見たわ」

僕「聞いてやるよ」

キレイハナ「あなたの部屋にいるセミ達のことよ」

僕「………!」

キレイハナ「そもそもどうやって寄生させるかをまず話しておこうかしら」

キレイハナ「体内に取り入れた生物を寄生細胞と共にタマゴの中に入れると言うもの」

僕「!?」

僕「つまり……」

僕「出てきたセミやスバメは寄生され細胞を食われた状態だった……ということなのか……?」

キレイハナ「ご名答、さすがよ」

僕「なるほどだから生き返ったのか……」

キレイハナ「彼らは生き返ったわけではないわ……」
 ▼ 96 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 13:40:19 ID:iq1.gSuM [13/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「ど…どういうこと……?」

キレイハナ「確かに彼らは生きた状態に見えるでしょうね」

キレイハナ「でもあれは寄生した細胞が無理やり体内の機関を動かしているだけ」

キレイハナ「いずれ生きていた頃の記憶も無くなる」

キレイハナ「そうなった彼らは生きながら死んでいるのよ」

僕「生きながら……死んでる………」

キレイハナ「彼らもいずれ私達と同じ寄生生物になるのよ」

僕「!?」

キレイハナ「そうして私達は寄生を繰り返し仲間を増やす」

キレイハナ「タロー、あなたはそういう生物なの」
 ▼ 97 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 13:45:48 ID:iq1.gSuM [14/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「……………」

キレイハナ「ナゾノクサもあなたが寄生させたのよ」

僕「そ……そんな………」

キレイハナ「しかし賢い生物よね」

僕「は?」

キレイハナ「寄生した生物の形をそのまま残して数を増やすなんて」

キレイハナ「他の生き物にはそんなこと出来ないわよ」

キレイハナ「数を増やすためにあらゆる環境に適応した生物をそのまま使うなんて素晴らしいわよね」

僕「素晴らしくなんかないね」

キレイハナ「ふふっ、相変わらず強がりさんね」
 ▼ 98 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 13:51:27 ID:iq1.gSuM [15/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「でもさ……」

キレイハナ「?」

僕「どうして生卵がスバメになったり、生物でもない本とか電池も綺麗になるんだ……?」

キレイハナ「本や電池が綺麗になるのは寄生細胞が頑張ったからよ」

キレイハナ「まぁ寄生できずに死んでしまうのだけれど」

僕「そ…そうなんだ……」

キレイハナ「生卵についてはね」

キレイハナ「寄生細胞が宿主をコントロールできる状態にする能力を持ってるからよ」

僕「超便利……」

キレイハナ「他に何か質問はあるかしら?」
 ▼ 99 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 13:58:03 ID:iq1.gSuM [16/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「えっと…さっきから寄生生物って言ってたけどさ、名前とかないの?」

キレイハナ「面白い質問ね」

僕「どこがだよ」

キレイハナ「いいわ教えてあげる」

キレイハナ「その寄生生物の名称はね……」

キレイハナ「『タロー』と言う名前なの」

僕「!?」

キレイハナ「驚きのようね」

キレイハナ「あなたの部屋に寄生生物について書いた図鑑があったハズよ」

キレイハナ「それに書いてあったじゃない」

僕「で……でもあれは真っ黒にコゲていて……」

キレイハナ「それ、あなたがやったのよ」

僕「……!?」
 ▼ 100 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 14:06:03 ID:iq1.gSuM [17/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「もしかしてそれって………」

キレイハナ「あなたが“本当のあなたの状態で”生きていた頃の話よ」

僕「本当の……僕………」

キレイハナ「えぇ、あなたの本当の名前はね」

キレイハナ「漢字で『太郎』って書くの」

僕「カタカナじゃなかったのか……」

キレイハナ「本を燃やしたことも私が腹パンする前日にナゾノクサを食べたことも」

キレイハナ「あなたは全て忘れたのね」

僕「僕は……もう………」

僕「すっかりタローになっちゃったのかな………」

キレイハナ「……………」

キレイハナ「えぇ……そうよ………」

僕「そんな……」
 ▼ 101 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 14:11:12 ID:iq1.gSuM [18/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「最後に1つ聞かせてくれ」

キレイハナ「何かしら」

僕「本当はナゾノクサの言葉を最初から聞き取れていたんだろう?」

キレイハナ「当たり前でしょ」

僕「ならなんであんなマネをしたんだ?」

キレイハナ「あの子にはいち早く、完璧なタローになってほしかったからよ」

僕「……………」

キレイハナ「寄生したタローが生きてる頃の記憶を消すのには時間がかかるの」

キレイハナ「それを早めたかった、ただそれだけよ」

僕「お前………!」

僕「ナゾノクサが一体どんなに怖い思いをしたのかわかってんのかそのクソババァ!!!」
 ▼ 102 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 14:21:11 ID:iq1.gSuM [19/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
キレイハナ「そうでもしないとタローである私の子供にはならないのよ……!」

僕「………!」

キレイハナ「私には……タローに寄生される前に子供がいたの……」

僕「……………」

キレイハナ「それがあのナゾノクサなの……」

僕「………!?」

キレイハナ「私は生きてる頃……遊び半分で花火を向けてくる子ども達に殺されたの……」

キレイハナ「そして燃えてボロボロになった私をタローと化した虫が少しずつ食べた」

キレイハナ「その虫をまた違うタローが食べる」

キレイハナ「そして私はタローとしてこの地に生き返った……」

キレイハナ「その私を助けてくれたタローはね……」

キレイハナ「私の子どものナゾノクサちゃんだったの……」
 ▼ 103 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 14:26:41 ID:iq1.gSuM [20/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「……………」

僕「そうだったのか……」

キレイハナ「でもお母さんである私はナゾノクサちゃんがタローになってることに驚きを隠せなかった……」

キレイハナ「だから私がタローとしてその記憶を消すことにしたの……」

僕「自分でナゾノクサを食べだ……と言うことかい?」

キレイハナ「いいえ、残念ながら違うわ」

キレイハナ「私がナゾノクサをタローにするためのタローを作ることにしたの」

僕「……………」

キレイハナ「そのタローはね……」
 ▼ 104 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 14:32:13 ID:iq1.gSuM [21/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
キレイハナ「太郎……あなたなの……」

僕「………!?」

僕「君が僕を……タローにしたって言うの……?」

キレイハナ「えぇそうよ、あなたが一番適任だと思ってね」

僕「僕と君になんの接点があったって言うのさ……」


キレイハナ「あなたが私を花火で燃やして殺したのよ?」


僕「…………!?」

僕「………………」

僕「僕が…君を……殺した……?」
 ▼ 105 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 14:40:23 ID:iq1.gSuM [22/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
キレイハナ「すっかりタローになったあなたに生前の記憶はないのね」

キレイハナ「私が切断した甲斐があったわ……ふふっ♪」

僕「そ……そんな殺され方されてたんだ……」

キレイハナ「そりゃそうよ、私があなたサイズの人間を食べてるわけないでしょ?」

僕「確かに……」

キレキハナ「同じ苦しみを与えてあげないとナゾノクサが可哀想だもの」

僕「……………」

キレイハナ「あなたはもう立派なタローなのよ」

キレイハナ「もう昔の太郎には戻れない」

僕「……………」
 ▼ 106 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 14:53:07 ID:iq1.gSuM [23/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
キレイハナ「そして私もいずれは生前の記憶も無くなって完全なタローになる」

キレイハナ「もうナゾノクサちゃんとも家族ではいられない……」

僕「いいや違う」

キレイハナ「………?」

僕「助けてくれたナゾノクサのためにも君はタローであるべきなんじゃないのかい?」

僕「タローだっていいじゃない、タローのままでいいじゃない」

キレイハナ「……………」

僕「タローによって救われた命をタローとして生きる」

僕「ただそれだけじゃないか!」

キレイハナ「………!」
 ▼ 107 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 14:59:12 ID:iq1.gSuM [24/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「タローになる前の記憶はしばらくしたら消える」

僕「だからさ、生前の記憶が消えたら」

僕「僕ら3人が本当の家族になれる気がするんだ」

キレイハナ「うぅ………」グスン

キレイハナ「こんな私でも……いいの………?」

僕「それはこっちのセリフだよ、むしろ君は僕を許してくれるのかい……?」

キレイハナ「ゆ……許すー!」

僕「ありがとう」
 ▼ 108 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 15:07:14 ID:iq1.gSuM [25/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
僕「それじゃ僕はナゾノクサのところに戻るよ」

キレイハナ「あ、うん!」

タッタッタッ

僕「あら?」

ナゾノクサ「お兄さん!」

僕「どした?」

ナゾノクサ「この図鑑に載ってるやつ!」
 ▼ 109 。◆7EKIxx0XLM 16/11/02 15:13:47 ID:iq1.gSuM [26/26] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
ナゾノクサ「これお兄さんと同じ症状だよ!」

ナゾノクサ「しかもタローって言う名前なんだって!」

僕「よく見つけたね、タロー」

ナゾノクサ「タロー?」

僕「君もタローなんだよ」

ナゾノクサ「僕、タロー?」

僕「君、タロー」



END
みんなタロー
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