【クリスマスSS】聖夜の探検隊スノードロップ:ポケモンBBS(掲示板) 【クリスマスSS】聖夜の探検隊スノードロップ:ポケモンBBS

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【クリスマスSS】聖夜の探検隊スノードロップ

 ▼ 1 ◆XSB9B4V/6I 17/12/20 23:22:03 ID:LF71DT9U NGネーム登録 NGID登録 報告

12月24日、クリスマスイヴの夜。

僕はただ一人空を見上げていた。



街は賑やかだ。あちこちでイルミネーションが光り、底抜けに明るいクリスマスソングが鳴り響く。

だけど、この路地裏には人気も明かりもなく、酷くうら寂しい。



僕の座り込んだ場所には、沢山のゴミが無造作に積み重なっていた。

クリスマスケーキの空箱、ビリビリに破かれた包装紙、新しい玩具の入っていたパッケージ――用済みになった物達。

用済みになったゴミ……そう、僕も同じだ。


僕は今宵、捨てられたのだ。










雪が降り積もり、体が重たくなっていく。

薄れていく意識の中で、僕はあの子の事を想った。



大好きだったあの子。

僕を愛してくれたあの子。



薄れていく意識の最中、たくさんの思い出が走馬灯のように流れていく。

だけど今は、そんな思い出が苦しい。

あの子の顔を思い浮かべる度に、僕の中で恐ろしい感情が渦を巻くのだ。



――許さない


それは、「憎しみ」だった。
 ▼ 104 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 13:24:46 ID:eHjTkv8. [1/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

ブースター「……何か話せない事情があるんだよね? じゃあ、これだけ教えて。あなたたちは街の子供? もしそうだったら、この穴抜けの玉で脱出するといいよ」


ブースターは仕方ないと体をすくめた後、僕らに不思議玉を差し出した。


リングマ「おい!そいつを渡しちまったら引き返せなくなるじゃねぇか!」

ブースター「でも、こんなにぼろぼろになった小さい子をそのままにできる? 玉ならまた拾えるし、なんなら私たちも一度街に引き返したっていいんだよ」

リングマ「せっかくこんな深層まで来れたってのに引き返すなんて許さねえぞ! 俺はこの事件の元凶を見つけるまでは絶対に帰らねえ!」

キテルグマ「りー、落ち着け。喧嘩は駄目だ」


どうやらこの穴抜けの玉は彼らのパーティで最後の一個の品らしい。

不思議玉はあまり頻繁に拾えるものではなく、その中でも穴抜けの玉は需要の多さに供給が釣り合わない物の代表格だ。

それをこの状況で見知らぬ僕達に渡してくれるのは、余程の善意か、あるいは策略があるのか……



キルリア「ねえジュペッタ。信じてみようよ」


逡巡している僕をキルリアは促した。


キルリア「私たちふたりだと、この先も辛いでしょ? ギルドは助け合いだってユキメノコさんが言ってたけど、ギルドの中だけじゃないよ。誰かを頼って、助け合うことって大切だと思うの。どんなに強いポケモンだとしても……」

キルリア「疑ってばっかりじゃ、いつか絶対ひとりぼっちになっちゃう。ひとりは寂しいし、苦しいよ」


キルリアは目を伏せ、自分自身にも言い聞かせているように見えた。
 ▼ 105 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 13:25:22 ID:eHjTkv8. [2/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

キルリア「それに、このひとたちが森の外から来たのなら……信用しても大丈夫なんじゃないかな……」


それは確かに一理あった。

彼らは謂わば部外者。味方と完全に言い切ることはできないが、敵であるとも言えない。

森の南の入り口からこの北の廃墟までやって来れる実力者揃いのチーム。もし、事情を話して彼らが味方になってくれたらどれだけ心強いだろうか。



僕は、これまでの経緯を全て彼らに話すことにした。



僕がこの地で目覚めたこと。記憶を失ったこと。

森の中にある小さな町スノードロップと、そこで活躍する探検隊ギルドのこと。



すると、彼らは驚愕とともに僕の話に何度も追究を求めた。


ブースター「森の中に町が? そんなもの、私たちは今まで一度も見かけたことはなかったのに……」

リングマ「ツンベアー!? おい! そのツンベアーはまだ生きているのか!!」

キテルグマ「ムチュール、そこにいた。お母さん、ずっと探して、何度も祈りに行ってた。……こないだ誰かにやられてたの、そのせいだったのか」





僕が森の中のギルドで体験した話と、森の外の者に伝わっている話。


その二つが合わさったとき、まるでばらばらになったパズルのピースがほんの少しの謎を残して全て組み立てられたように、真実の大部分が判明したのだった。
 ▼ 106 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:47:52 ID:eHjTkv8. [3/38] NGネーム登録 NGID登録 報告







chapter4 僕の居場所






 ▼ 107 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:48:13 ID:eHjTkv8. [4/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

―白銀の霊峰―


リングマ「ぬおおおおおっ! 食らいやがれっ!」

ズガアアアアァァン!


リングマが咆哮とともに繰り出した一撃が、敵のユキカブリを遥か遠方まで吹き飛ばす。



ブースター「ちょっとリングマさん! こんな冬山で暴れたら危ないでしょ! 雪崩でも起きたら大変よ」

リングマ「『暴れる』は使ってねえよ! 俺はただ普通に戦ってるだけだ!」

キテルグマ「りーはいつも暴れてる。だから、常に混乱状態」

リングマ「誰が混乱状態だ!」


彼らの明るく活気に満ちた喧騒が、うら寂しい雪山にこだまする。



僕が全ての経緯を話し終わり、互いの話を照らし合わせて真実を確かめ合った後、僕はキュウコンに授けられた使命を彼らに打ち明けた。

そしたら、彼らは二つ返事でそれに協力すると答えてくれたのだ。
 ▼ 108 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:48:32 ID:eHjTkv8. [5/38] NGネーム登録 NGID登録 報告



リングマ「行くぜ大将、とっととフリーザーとやらをブッ倒そうぜ!」


リングマは僕を小脇に抱えて意気揚々と山道を歩いた。


キテルグマ「りー、違う。敵はユキメノコ。フリーザーは、多分味方」

リングマ「あーまどろっこしいぜ! とにかくフリーザーに会った後ユキメノコをブッ潰すんだろ? そしたらツンベアーも戻って来て、『チーム ベアクロー』の再結成だ!!」


リングマが嬉々として語るそのチーム名は、彼らが以前にツンベアーと共に組んでいた探検隊のものだった。

そう、ツンベアーもまた、以前に南の街で行方不明になったポケモンのひとりだというのだ。



キテルグマ「ムチュール。あの子が戻ったら、きっとお母さん喜ぶ。早く会わせてあげたい」


キテルグマはムチュール(今は進化してしまってるんだけど)が生きていることを知って、その希望に歓喜していた。

ムチュールはつい最近に姿を消したポケモンであり、今まさに彼らが捜索を頼まれている子のひとりであった。


リングマ「それにしても、あのおっかさんをのしちまったのがお前らだったとはな……」


僕らが初任務の際に遭遇し、倒してしまったルージュラ。彼女は行方不明の自分の娘を探し半ば狂乱となっていたらしく、いつも森の祭壇にああして祈りを捧げていたそう。

あの場所は取引場所などではなく、ポインセチアに住むポケモン達が神隠しを恐れて供物を捧げている祭壇だった。

……つまり僕達が承った任務の内容は、全て嘘だったというわけになる。
 ▼ 109 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:48:50 ID:eHjTkv8. [6/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

ブースター「もう、無神経なんだから。仕方ないよ、君たちは知らなかったんだもん。ルージュラさんだって娘に会えたらきっと許してくれるよ」


ブースターは僕たちが気に病んでいると思ったのか、そう言ってフォローしてくれた。

でも、真に傷ついているのは僕じゃない。


キルリア「……」



キルリアは、あれからずっとほとんど口を聞かずに思い悩んでいた。

無理もない。彼女は僕よりずっと長い期間ギルドにいた。その分ユキメノコやギルドそのものを信頼していたのだから。

僕だって、ギルドで過ごした日々は楽しかったし、ユキメノコに対して母親的な愛情を感じて憧れていたのは否めない。

今でも僕は、出来る限り彼女と和解できることを望んでいるのだ。



ジュペッタ「キルリア、大丈夫?」


僕は、何度目になるかわからないその問いかけを繰り返す。


キルリア「……うん、私は大丈夫だよ」


だけど、キルリアは毎回力ない作り笑顔でそう答えるだけだった。
 ▼ 110 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:49:09 ID:eHjTkv8. [7/38] NGネーム登録 NGID登録 報告


夜が来ると、雪の斜面に横穴を掘ってビバークした。

炎タイプのブースターが担当する調理はユキメノコの繊細な味に比べると少しばかり大味だったけれど、寒さに凍える体には何よりも満たされるものだった。


ブースター「遠慮しないで食べてね♪」

リングマ「おい、今日は焦がすなよ。貴重な食糧なんだからな!」

ブースター「焦がしてない! ……香ばしくしてるだけなの」


というブースターの言葉が本当なのかは不明だが、表面を火で炙ったヤチェの実は少し焦げ臭いけど中が柔らかくとろけていて美味だった。



食事が終わった後、毛皮を持たない僕とキルリアを囲むようにして皆で寄り添って眠った。


……でもその前に、僕はブースターさんとこっそり会話を交わしていた。



ブースター「それでね、ジュペッタ。行方不明のリストを調べてみたんだけど……キルリアの名前はどこにもなかったわ」


ブースターの報告に、僕は身を固くした。

昼間、僕はブースターに行方不明者の名簿を調べてもらうようにお願いしていた。

僕の予想通り、あのギルドは以前街で行方不明になった者達で結成されていた。


そして、森の外から兄と一緒にやってきてギルドに加入したというキルリア。事実関係が合っているとしたら、彼女もそこに載っているはずだった。
 ▼ 111 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:49:41 ID:eHjTkv8. [8/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

キルリア「……」


すやすやと眠るキルリアの寝顔を見て、僕は複雑な感情に苛まれていた。


ブースター「……ジュペッタ、あの子は……」

ジュペッタ「……」

ブースター「ジュペッタ。今は、信じてあげて」


ブースターの、焚火の炎を映した黒い瞳が、僕を一心に見つめていた。


ブースター「あの子は君を信頼してここまで着いて来た、それは本当でしょう。だったら、あなたも信じてあげて」


僕は深く頷いた。

素性がわからないのは僕だって同じだった。

それでも彼女は、常に僕に寄り添ってくれた。

そのぬくもりが、かけられた言葉が、全て偽りだったとは思えない。


キルリア。

僕は君を……






――――――

――――

――
 ▼ 112 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:50:26 ID:eHjTkv8. [9/38] NGネーム登録 NGID登録 報告


夢の中に、再び同じ光景が現れた。


吹き乱れる氷雪。そこで対峙しているのは、エルレイドとユキメノコ。

鋭利な氷柱の攻撃をかわし、エルレイドは腕の刃を閃かせてユキメノコに肉薄する。


しかし、その刃が食い込もうとした瞬間、少女の泣き叫ぶ声が響き渡る。



『お兄ちゃん! やめてっ!』






――――――

――――

――
 ▼ 113 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:50:52 ID:eHjTkv8. [10/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

―白銀の霊峰 山頂付近―


僕達は歩き続けた。

山の頂に近づく程に吹雪は強まり、僕達の行く手を阻む。



ブースター「ふたりとも大丈夫?」


ブースターがこちらを振り返って心配する。

僕とキルリアはキテルグマに抱えられて運ばれていた。

ブースター自身も寒さに強いとはいえ流石にこの強風には堪えるらしく、必死に踏ん張って歩いているようだった。


リングマ「あーーっ! 何だってんだこの寒さは! 目をつぶったら今にも冬眠しちまいそうだ!」

ブースター「それ、洒落にならないからやめて……」


ふたりの軽口にも少しだけ余裕が消えていた。

一体、いつになったら頂上に着くのだろう。それまでにもし皆の体力がもたなかったら……


そんな僕の不安を煽るように、冷たい風は更に勢いを増した。



ビュウウウウウウゥゥゥ!!



リングマ「…ぐっ!」

ブースター「きゃあっ!」

キテルグマ「危ないっ…!」


吹き飛ばされそうになり、僕達は身を寄せ合って堪えた。



???「ここから先へは通さない」



不意に、氷雪の中から声がした。
 ▼ 114 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:51:10 ID:eHjTkv8. [11/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

その声がした瞬間、キテルグマが高く跳躍し、リングマの高らかなる咆哮が響き渡った。


リングマ「グオオオオオオオオオオオオオオオ!!」


激しく何かが砕ける音。ブースターの悲鳴。そしてキルリアの心臓が激しく鼓動する音が聞こえた。

キテルグマが再び地面へと降り立ち、僕らを離すとすぐその声の方向へと駆け出す。

僕とキルリアもその後を追う。


吹雪の中、戦うシルエットだけが確認できた。


膝をつくリングマ。彼を守るように立ち回り、強靭な拳を振るうキテルグマ。

そして、長い髪を振り乱して戦う影と、翻弄するように動く小さな影。


ブースターが吐いた火炎の塊によって、辺りの氷雪が晴れ、その姿があらわになる。


キルリア「グレイシアさん! ルージュラ!」


キルリアの悲痛な声に、彼らがこちらを振り向いた。
 ▼ 115 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:51:31 ID:eHjTkv8. [12/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

グレイシア「こうなるとは思っていなかったよ。キルリア」


グレイシアは冷笑する。その笑みには、呆れのようなものが含まれていた。


ルージュラ「命令を受けたの。裏切ったふたりとキュウコン、みんなまとめて倒すようにってね」


ルージュラはあの頃の無邪気さなど欠片もない冷酷な顔で言い放った。



ついに、信じたくなかった事実に確信が宿ってしまった。もう目は背けられない。立ち向かうしかないのだ。

僕は、声をふりしきり叫ぶ。


ジュペッタ「僕はもう知っているんだ! 君たちのいたギルドの正体を! ユキメノコの所業も!」


僕は叫びながらも、傍らのキルリアが気にかかった。

キルリアは苦しげにふたりを見つめていた。次々に突きつけられていく辛い現実に、どれだけ心を痛めているのだろう。


ジュペッタ「目を覚ますんだ! 君たちだって本当は連れ去られただけなんだろ! ユキメノコに騙されているだけなんだ」


僕は僅かばかりの希望を、戦わずにすむ道がないかを確かめた。

だけど、その一縷の望みは叶わなかった。
 ▼ 116 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:51:52 ID:eHjTkv8. [13/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

グレイシア「……僕は任務をこなすまでだ」

ルージュラ「あたちはユキメノコさんを助ける!『チーム フレイヤ』の一員として!」



グレイシアが僕らのもとへと接近し、それを止めようとしたキテルグマにルージュラが襲いかかる。

僕がそれを待ち受けるべく両手にエネルギーを溜め始めたそのとき、目の前に誰かが立ち塞がる。


ブースター「待って! あなたは、あなたはブイ君……だよね?」


ブースターだった。

グレイシアは彼女の前で凍りついたように固まる。


その名は、ブースターのかつての幼馴染の名前。そのポケモンは幼い頃妹と共に森で行方不明になって、ブースターが探検隊を志すきっかけになった相手だった。

グレイシアは驚きと、戸惑いと、様々な感情でまぜこぜになった表情で彼女を見つめていた。


グレイシア「……本当にこうなると思ってなかったよ」

ブースター「ブイ君、事情を聞いて。あなたは惑わされていたの。ユキメノコは……」

グレイシア「黙れっっ!!」


グレイシアは震えた声で叫び、吹雪を巻き起こした。
 ▼ 117 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:52:13 ID:eHjTkv8. [14/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

ブースター「……くっ! 熱風!」


ブースターの放った熱風が吹雪を相殺する。


グレイシア「僕は! 僕はもう戻れないんだ! 何もかも! もう、失ってしまったんだ!!」

ブースター「お願い! やめて! 話を聞いてブイ君!」


ふたりが苦しげな胸中で戦いを始めた。

僕達は立っているのが精一杯で、それでも加勢しなければと僕は彼らのもとへ向かおうとした。


キテルグマ「行って、ふたりとも。ここは、きー達が収める」


しかし、キテルグマに制される。


キルリア「……行こう、ジュペッタ」


食い下がろうとした僕の服の裾を、キルリアが引っ張った。

その瞳に、もう迷いの色は見当たらなかった。



僕達は、山の頂を目指して一心不乱に駆け出した。
 ▼ 118 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:52:38 ID:eHjTkv8. [15/38] NGネーム登録 NGID登録 報告





――ねえ、ジュペッタ。



懸命に走りながら、キルリアは僕に告げた。



――私はね……





 ▼ 119 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:53:06 ID:eHjTkv8. [16/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

―白銀の霊峰 頂―


ジュペッタ「キルリア! 頂上が見えたよ!」

キルリア「……ああ、やっと……」


僕はふらふらになったキルリアを支え、山の頂を踏みしめる。

空に浮ける僕でさえ辛いんだ、ずっと歩き通しの彼女は尚更体力の消耗が激しく、既に意識も薄れ始めていた。





頂には、巨大な氷の塊が鎮座していた。

……否、それは氷に包まれて眠るポケモンの姿だった。



ジュペッタ「フリーザー! あなたの力が必要なんだ!」


僕は氷を叩いてそのポケモンに訴えかける。

だけど、フリーザーは静謐に目を閉じたまま微動だにしない。


嘘だ。ここまで来て、僕は見放されるのか。

僕は愕然として、目の前が真っ白になった。

ブースター達を巻き込んで置き去りにし、僕もキルリアも、もう一歩も歩けないくらい消耗している。

そこまでの犠牲を払って、全てが無駄足になっただなんて、信じたくない。


ジュペッタ「フリーザー!!」
 ▼ 120 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:53:45 ID:eHjTkv8. [17/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

僕は叫び、渾身の力で氷を叩く。

手が破けてしまいそうな冷たくびりびりとした痛みが襲う。


『騒々しい。どうやら無礼な客の来訪のようだな』


そのとき、冷たく尖った声が辺りに響いた。

顔を上げると、氷の中のフリーザーが目を開けてこちらを見据えていた。


フリーザー『貴様は……』


フリーザーは僕を、そしてキルリアを見て驚嘆の声を上げた。


フリーザー『また、繰り返すというのか。あの悲劇を……嗚呼、キュウコンよ』


フリーザーの言葉に、キルリアがビクリと肩を強張らせて怯える。

僕はキュウコンから授けられたお守りをフリーザーにかざした。


ジュペッタ「僕はキュウコンに使命を託されました。キルリアは、共に戦ってくれるパートナーです」


僕はキルリアの手を握りしめる。

キルリアは、その手を強く握り返した。
 ▼ 121 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:54:25 ID:eHjTkv8. [18/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

フリーザー『……なるほどな。感情に惑わされぬ虚ろな魂。今度はそれに頼るということか』


フリーザーは僕の方を見てそう呟いたあと、キルリアの方を見る。


フリーザー『しかし、その者は信じるな。こやつは、一度敗れたのだ。偽りの幻に……』

キルリア「負けません!」


キルリアは、フリーザーの言葉を強く否定した。

その目には、炎のような輝きが宿っている。


キルリア「私は、もう負けません。……お兄ちゃんのときみたいに、ジュペッタを失いたくない!」


キルリアと繋いだ手に、熱いものが流れる。そして、キルリアの触角が赤く光り輝いた。



フリーザー『……わかった。我ももう一度だけ、信じてみよう。……キュウコンよ』


その刹那、巨大な氷が音を立てて崩壊した。





『そなたらの赤き瞳に宿る意思、それが偽りの幻を破る武器だ』


光に包まれた僕たちは、フリーザーの荘厳なる声を聞いた。







――――――

――――

――
 ▼ 122 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:55:23 ID:eHjTkv8. [19/38] NGネーム登録 NGID登録 報告


ユキメノコ「お帰りなさい、ふたりとも。疲れたでしょう」


ユキメノコ「皆、あなたたちの帰りを待っていたのよ。温かいスープも作ってあるわ」


ユキメノコ「キルリア。あなたのお兄さんもさっき戻って来たの。ずっとあなたに会いたかったそうよ」


ユキメノコ「ジュペッタ。あなたは随分立派な探検隊になったのね。今度また一緒に手合わせしましょう。きっとすごく強くなったのでしょうね……」





ジュペッタ「もうやめて!! ユキメノコさん!!」





僕の叫びによって、幻はかき消された。


残ったのは、ひとり佇むユキメノコと、一面に並べられた氷の棺だった。



キルリア「……っ!?」


キルリアが、僕の腕にしがみついて震える。

氷の棺の中には、ギルドで見知ったポケモン達が納められていた。


ツンベアー、オニゴーリ、ユキノオー、マニューラ、サンドパン、デリバード。

そして、



キルリア「お兄ちゃん……」


キルリアが見つめる先には、エルレイドが眠っていた。
 ▼ 123 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:55:55 ID:eHjTkv8. [20/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

ユキメノコ「そう……知ってしまったのね。可哀想に、知らなければこのままずっと幸せに過ごせたのに」


ユキメノコは心痛な面持ちで嘆いた。

だけど、今の僕にはその仕草の全てが演技がかって見えていた。


ユキメノコ「もう一度、全てを忘れて私と暮らしましょう。ね、キルリア……」


ユキメノコは優しげな声色のまま、キルリアに甘い罠を迫った。

だけど、僕はキルリアの手を強く握った。


キルリア「嫌!!」


キルリアが声をふりしきって叫ぶ。

すると、途端に強い吹雪がユキメノコの背後から襲いかかってくる。



ユキメノコ「何故! 何故なの! あの忌まわしい狐に何を吹き込まれたの!?」


ユキメノコは激昂して僕達を吹雪で襲った。

これが、彼女の本性だったのだ。
 ▼ 124 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:56:18 ID:eHjTkv8. [21/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

ジュペッタ「ぐ…シャドーボー……」

ユキメノコ「そんなものでは私を倒せないわ!!」


僕が闇の力を放とうとすると、ユキメノコに先手でシャドーボールを叩きつけられる。


ジュペッタ「あああああっ!」

キルリア「ジュペッタ!!」

ユキメノコ「あなた如きに! 空っぽの人形のあなたにわかるはずもないわ! 私の苦しみが!」


ゴーストタイプの怨念の力は、自分自身が一番その恐ろしさを知っている。

僕は彼女の攻撃を受けてその苦しみの深さを感じていた。

無念の想い、延々と灯し続けた恨みの炎、そして深い悲しみ……


それは、僕が抱いているものより、ずっと深く巨大な力だった。





キルリア「ジュペッタ!!」


キルリアの呼びかけで、薄れていた意識を取り戻す。

彼女の握り締めた拳には炎が宿っていた。これで僕達の氷を壊してくれたようだ。

僕はすぐにユキメノコに向き直った。
 ▼ 125 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:56:41 ID:eHjTkv8. [22/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

ユキメノコ「……ジュペッタ、キルリア。あなたたちは私の可愛いお人形。ずっと、一緒に過ごしましょう。それがあなたたちの望みでしょう……」


ユキメノコは、今度は静かなる冷気を放った。

みるみると辺りが美しい薄青色の氷で包まれていく。

それは、確実に僕達を仕留める技、絶対零度だった。


僕は、氷に侵食されながら、記憶の奥底に眠った「あの子」のことを思った。


あの子は僕を捨てた。

クリスマスイヴの夜に。

新しいぬいぐるみを抱きしめて眠るあの子から引き離され、僕は冷たい路地裏に捨てられた。



キルリア「ジュペッタ!」



だけど、もう僕の心に恨みの心はない。

僕は、新たな居場所を見つけたんだ。







ジュペッタ「シャドーボールッッ!!」
 ▼ 126 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:57:45 ID:eHjTkv8. [23/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

グレイシア「彼女は既にこの世に存在しない! その魂を繋ぎとめているものを壊すんだ!!」


グレイシアは氷の棺が立ち並ぶ場所へと駆け寄ろうとする。

しかし、


ユキメノコ「やめて!! やめてえええええええええええええええええええ!!」


ユキメノコは絶叫とともに巨大な氷柱を放ち、グレイシアは突き飛ばされて地面に叩きつけられた。


ジュペッタ「グレイシア!」

グレイシア「彼女の依り代は……この世に残した未練は……あれだっ!」


駆け寄った僕に、グレイシアはある一つの氷像を指し示した。



ブースター「ブイ君!」

リングマ「ぬおおおお!見つけたぞユキメノコ!」

キテルグマ「絶対、終わらせる…!」


チームの皆も駆け付けていた。

皆はユキメノコと彼女の生み出す氷塊に攻撃を放ち、僕らに道を作り出した。



グレイシア「……さあ、行くんだ!」


グレイシアの声を背後に僕とキルリアは駆け出した。
 ▼ 127 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:58:04 ID:eHjTkv8. [24/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

その氷像の中に閉じ込められていたものは、藁と布でできた人形だった。

それは、ユキワラシの形を模しているようだった。


キルリアは一瞬泣きそうな顔になったが、すぐに自分を奮い立たせて拳を握りしめる。


キルリア「ジュペッタ!」

ジュペッタ「……うん!」


僕達は顔を見合わせ、持っている力の全てをその氷像にぶつけた。


パキーン!


氷像が音を立てて壊れ、朽ち切った人形が床に落ちたとき、全ての氷が割れた。





ユキメノコ「ああああああああああああああああああああああああああああ!!」


そして、ユキメノコは悲痛な断末魔を上げて消えていった。
 ▼ 128 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:58:37 ID:eHjTkv8. [25/38] NGネーム登録 NGID登録 報告


〜〜〜〜〜

リングマ「うおおおおおおおおおおおおおお!ツンベアアアアアアアア!!」

キテルグマ「ツーーーーーーー!!」

ツンベアー「ぐあっ!? ちょ、お前ら、離せ! 圧死するーっ!!」



グレイシア「イブ!!」

ブースター「イブちゃん!」

イーブイ「ふぁ……おにーちゃん? おねーちゃん?」

グレイシア「ごめん……ごめんよイブ……君を見捨てて……ずっと助けてあげられなくて……」

ブースター「本当に…グスッ…よかった……」



それぞれが再開をかわす中、僕はそれをぼんやりとして見ていた。



キルリア「お兄ちゃん! お兄ちゃん! うわあああああああん!!」

エルレイド「……よく頑張ったね。キルリア」


キルリアもまた、兄のエルレイドとの再会に涙していた。
 ▼ 129 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:59:28 ID:eHjTkv8. [26/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

エルレイド「ジュペッタ、あなたもです。本当に、本当にありがとうございます」


エルレイドは僕にも労りの言葉をかけてくれた。


エルレイド「私はかつて、あなたと同じようにこの世界に導かれ、妹とともにキュウコン様から使命を預かったものです」

エルレイド「ですが志半ばで敗れてしまい、この子は記憶を封じられてユキメノコのもとに。私は氷の棺の中から精神だけを分離させ、精霊の使いとして務めを果たしていました」


エルレイドの言葉に、キルリアは付け足した。


キルリア「……私、怖かった。お母さんみたいなユキメノコさんが敵になるのが。お兄ちゃんを助けるのが。だから、全部忘れて偽りのギルドで働いていたの」

キルリア「だから、ジュペッタがいてくれたから……私、取り戻せたの。ありがとう、ジュペッタ。私とパートナーになってくれて……」


キルリアは再び泣き出し、僕に抱きついた。



僕は、その身体を抱きしめ返したかった。

だけど……
 ▼ 130 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 18:59:48 ID:eHjTkv8. [27/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

Aキュウコン『ジュペッタ』


僕の傍に、いつの間にかキュウコンとフリーザーが佇んでいた。

彼らもまたこの世に肉体を残していない存在であるため、その身体は幻で透き通っていた。


Aキュウコン『ジュペッタ。本当にありがとうございます。あなたのおかげでこの森は救われました』


キュウコンは穏やかな声でそう告げた。


Aキュウコン『かつて……私の一族は森を守る者として巨大な魔力を持っていました。ですが、その力は皆の祈りによるもの。既に失われた信仰の中で、私はただ救世主であるあなたたちを呼び寄せて頼るしかありませんでした。ごめんなさい……』

フリーザー『かつてこの森に危機が訪れたとき、信仰の力を失った一族は根絶やしにされた。キュウコンは、一族の最期の希望として生き延びたひとりだった』

フリーザー『こやつがまだ尻尾の生えそろっていない小娘だった頃、こやつはひとりの相棒を連れて我のもとにやってきた……』

Aキュウコン『それが、ユキワラシ……あのユキメノコの子供でした』


彼らの語る真実に僕は聞き入った。
 ▼ 131 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:00:14 ID:eHjTkv8. [28/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

森に巨大な悪がはびこり、たったひとり残された一族の生き残りのロコン。

彼女に力を貸したのが、勇敢な一匹のユキワラシ……それがユキメノコの息子だった。

彼はその勇敢さと優しさ故に命懸けでロコンを助け、そしてこの世を去った。

それが、母親のユキメノコを恨みと悲しみの怨念の元になったのだった。



キュウコンは、何度も何度も謝罪していた。

使命を背負わされた僕らに、そして今は亡き親子に向けて。





僕達がキュウコンの語る真実を受け入れた後、フリーザーは僕に向けて問いかけた。


フリーザー『ジュペッタ、そなたはどうするのだ?』



その問いかけに、キルリアが反応した。


キルリア「どうするって……まさか……」


キルリアの瞳が途端に不安で揺らぐ。

僕はそれを見ないようにして、答えた。





「僕は、元の場所へ帰ります」
 ▼ 132 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:00:51 ID:eHjTkv8. [29/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

――ジュペッタ!どうして!



薄れていく意識の中、キルリアの声が聞こえる。





――ずっと一緒に探検隊やろうって約束したのに! どうして!



ごめん、キルリア。

君を悲しませるのは本当に辛かった。

だけど、僕の居場所は、君の隣ではないんだ。

君にはもう、本当の家族が。エルレイドがいる。





――行かないで!!



僕にも、大切な家族がいるんだ。

その子は、僕に命をくれた。僕を愛してくれた。




――やめて! ノエルを捨てないで!



そして、僕に名前をくれた大切な人なんだ。
 ▼ 133 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:01:21 ID:eHjTkv8. [30/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

――――――

――――

――




「ノエル!ノエル!どこに行ったの!」

「危ないですから、お母さん、押さえてて!」

「は、はい! ほら、お母さんが悪かったから、ね……」



僕は、懐かしい声で眠りから覚めた。

熱い。体が燃えてしまいそうなジリジリとした痛みが僕を包む。

辺りを見回すと沢山のごみが流れていて、その先には赤々と燃える炎があった。



僕が声を出せば、あの子は僕に気がつくだろう。

そして、捨てられた僕に頬ずりをして、また一緒のベッドで眠る日々がやってくるだろう。


あの子は僕を愛していた。捨てるはずがなかったんだ。

僕はそれを忘れかけていただけだったんだ。
 ▼ 134 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:01:45 ID:eHjTkv8. [31/38] NGネーム登録 NGID登録 報告



十年前のクリスマスの夜に、僕は生を受けた。

ぬいぐるみにとって、自分を愛して抱きしめてくれる人が現れたそのときが生誕なのだ。


あの子は寝たふりをして僕を待っていた。

枕元に僕が置かれて扉が閉められた後、あの子は僕を布団の中に引っ張っていって、そして強く抱きしめた。


『あなたの名前は、ノエルよ』


彼女の腕の中は、あたたかかくて、幸せだった。


 ▼ 135 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:02:12 ID:eHjTkv8. [32/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

「ノエル!どこ!どこに行ったの!」


あの子は泣きながらごみの山に飛び込む。

ガサガサとごみの山を漁り、必死で僕の姿を探した。



でも僕は、彼女に再び拾ってもらうために来たんじゃない。

お別れを言いに来たんだ。







「いい加減にしなさい! 新しい人形をあげたじゃない! ……それにあなたはもう十五歳になるのよ。もうぬいぐるみなんて卒業しなくちゃ……」

「嫌! 私にはノエルがいればいいの! ノエルじゃなきゃダメなの!」


彼女はもう子供じゃない。

普通なら、もうとっくにポケモントレーナーになっている年だ。

いつまでも自分の部屋に閉じこもって、ぬいぐるみの僕ととお喋りしているだけじゃ駄目なんだ。
 ▼ 136 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:02:28 ID:eHjTkv8. [33/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

「さようなら、――。」


今まで愛してくれてありがとう。

僕は、最後にそう告げた後、燃え盛る炎の中に身を投げた。





――いかないで。




泣き叫ぶ声が聞こえる。


だけど、僕に後悔はない。




ここが、僕の帰るべき場所だから――
 ▼ 137 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:12:33 ID:eHjTkv8. [34/38] NGネーム登録 NGID登録 報告







chapter5 聖夜の奇跡






 ▼ 138 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:13:08 ID:eHjTkv8. [35/38] NGネーム登録 NGID登録 報告

――遠くで、楽しげな声が聞こえる。


小さな子供や、仲睦まじい恋人、信頼し合った仲間たちの笑う合う声だ。

それらの声は一つ一つが全て懐かしくて、僕の胸の中があたたかく熱を持ち、そして同時に締め付けられるような苦しみも感じた。



会いたいな。

僕も、またみんなと会いたい。

大切なみんなと……それと……



僕が暗闇の中でそう願ったとき、世界に光が溢れた。
 ▼ 139 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:14:18 ID:eHjTkv8. [36/38] NGネーム登録 NGID登録 報告





「ジュペッタ!」


その懐かしい声は、僕をおもいきり抱きしめた。







「ただいま……キルリア」


僕も、彼女の体を強く抱き返した。










―fin―

 ▼ 140 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:17:35 ID:eHjTkv8. [37/38] NGネーム登録 NGID登録 報告
このSSは下記のクリスマス企画に参加しています↓
http://pokemonbbs.com/poke/read.cgi?no=721326#rescount40


読んでくださった方、支援くださった方、ありがとうございました。
 ▼ 141 ◆XSB9B4V/6I 17/12/26 19:32:38 ID:eHjTkv8. [38/38] NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
(後で語られなかった部分やキルリアSideの話も書いてみたいです。いつになるかは未定ですが…)
 ▼ 142 クロッグ@むらさきのミツ 17/12/26 20:34:40 ID:47bJdEDI NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 143 ◆XSB9B4V/6I 17/12/27 02:00:42 ID:6Oav6pio NGネーム登録 NGID登録 [s] 報告
>>125>>126の間にコピペ忘れがありました


――――――――――――


僕が放った黒い光の塊が、ユキメノコに直撃した。

つんざくような悲鳴。

そして、僕達を包んでいた氷が音を立てて割れた。



ユキメノコ「どうして……どうしてなの……」


ユキメノコはその身体がぼろぼろに朽ち果ててもなお、僕たちに手を伸ばそうとしていた。


キルリア「……ユキメノコさん……私、ずっと好きだった。お母さんみたいに思ってた。でも……」





グレイシア「依り代を壊せ!」


突然、背後からグレイシアの叫び声が聞こえた。

その言葉に、ユキメノコの顔色が変わる。
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