【ホラーSS】誰もいない海水浴場:ポケモンBBS(掲示板) 【ホラーSS】誰もいない海水浴場:ポケモンBBS

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【ホラーSS】誰もいない海水浴場

 ▼ 1 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/07/28 01:37:56 ID:RNWwz8rE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
※四足歩行ポケモンが二足歩行している設定です


ある夏の日の夜、ロコンの家から一本の電話が掛かってきた。


ロコン(♀)「はい…もしもしロコンですけど…。あっ!ルカリオ君!」

ルカリオ(♂)「やあロコン。夏休み…十分満喫してるかい?」

ロコン「ええ。それで、私に何かご用?」

ルカリオ「明後日から3日…用事とか旅行とか予定はしてない?」

ロコン「うん…特に何も無いわ」

ルカリオ「実は僕とガバイトとオノンドそれからライチュウと一緒に2泊3日の海水浴旅行に行くんだけど君も一緒に来る?」

ロコン「いいの?」
 ▼ 55 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:06:16 ID:1LBoXWME [1/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オノンド「あんなのただの脅しに決まってるだろ!さあ俺達の班から出発するぞ!」


ガバイト「お…おう」

ライチュウ「はーい」

オノンド「ルカリオとロコンは5分後に出発しろよ。いいな?」


ルカリオ「わかったよオノンド」

ロコン「怪我しないでね…」

オノンドはガバイトとライチュウと共に海神神社の中へ進む。

その後、特に彼らにトラブルに見舞われる事無く順調に神社の近くの浜辺まで足を運ぶ。
 ▼ 56 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:06:54 ID:1LBoXWME [2/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
― 浜辺 ―

オノンド「ここまで来たが別に大した事ないよな?」


ガバイト「ああ。さっさと海水汲んで戻ろうぜ」

時が止まったかのように辺りがシンと静まり返り、水面の波の揺らぎがピタリと静止したかのようで何処か不気味さが漂ってくる。

オノンド「あれ?」

ガバイト「どうしたオノンド?」


オノンド「ライチュウの奴…どこ行った?」

ガバイト「知らねえよ。一人で先にスタート地点まで行っちまったんじゃないか?」

オノンド「いや、さっきまで近くにいたはず」

ガバイト「あいつ探そうぜ。3人一緒に帰らないと失格になるからな」
 ▼ 57 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:08:08 ID:1LBoXWME [3/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オノンド「全く…ライチュウには世話が焼けるぜ!」


ガバイトとオノンドは居なくなったライチュウを捜す。

5分位捜索したもののライチュウは一向に見当たらない。

オノンド「ライチュウの奴…俺達を置いて帰るはずはないんだが…。なあガバイト」

オノンドが振り向くとガバイトの姿も見なくなった。


オノンド「あ?ガバイト?何処行った?さっきまで俺の近くにいたはずなのに」

昨日サザンビーチに行った際に異常な寒気を感じ取るオノンドは嫌な予感を察した。

オノンド「あ…あいつら!俺を一人にさせやがって!ぜ、全然怖くないからな!」
 ▼ 58 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:10:36 ID:1LBoXWME [4/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一人叫ぶオノンドは浅瀬付近をウロウロし始める。

すると水面下から泡がポコポコと吹き出してる所を発見し、恐る恐る近づいてみる。


オノンド「な…なんだ?どうしてここだけ泡が吹いて…あっ!!」

オノンドが見た物とは途中で居なくなったライチュウとガバイトがなんと水中からオノンドを見上げ、そして彼らは互いにオノンドの足を引っ張り出す。

オノンドは後ろに倒れ込んでそのままライチュウとガバイトに海の奥深くまで連れて行こうとする。

オノンド「ぐぼあ!おい!何しやが…ゴボボ!離せ!」


オノンドはもがきながら二人にドラゴンクローを繰り出そうとするが足の自由を奪われどうする事も出来ない絶望的な状況に追われていた。

オノンド「ガボボボボ!」

意識がどんどん薄れていく中、ぼんやりと4つの謎の白く輝く物体が彼の目の前に現れる。

そのまま海底まで連れ去られオノンドの意識は失ってしまった。

 ▼ 59 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:12:17 ID:1LBoXWME [5/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一方ルカリオとロコン派オノンド達の帰りを待っていた。

ルカリオ「あの三人…まだ帰ってこないね」


ロコン「何かあったのかしら?」

ルカリオ「僕達も出発しようか」

ロコン「う…うん」


ルカリオとロコンは海神神社に行く事になった。

― 海神神社 ―

ルカリオ「周りが木々で生い茂って真っ暗だから足元に気をつけて歩いてね」

ロコン「……」

ルカリオ「怖い?」

ロコン「ううん」
 ▼ 60 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:12:49 ID:1LBoXWME [6/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコンは無言で足をブルブル震えさせながらルカリオの手をギュッと強く握った。

ロコン(怖いって素直に言えないけど…やっぱり体が態度を示しちゃうのよね)


ルカリオ「この石段を下りて行った先に浜辺があるんだよね」

ロコン「うん…」

ルカリオ「足を踏み外して転げ落ちない様にゆっくり下りようか」

石段を下りて行く二人の後をコッソリと社の襖からジャローダが見つめる。

ジャローダ「……」


― 浜辺 ―

ルカリオ「オノンド達もここに来てるはずなんだけど…」

ロコン「もう先に行ったのかしら」

ルカリオ「あっ!ちょっとまって!あそこに何か落ちてるよ」
 ▼ 61 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:14:08 ID:1LBoXWME [7/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオは波打ち際で流されている小さなペットボトルを見つけた。

ロコン「これって…肝試しをする際にオノンドが持ってたペットボトルじゃないの」


ルカリオ「やっぱりオノンド達はいたんだね。でも彼らは何処に…」

ロコン「ひょっとしたら…悪い幽霊に連れ去られたりして…」

ルカリオ「そんな訳ないじゃないか。きっと僕達を恐がらそうとしてるだけだよ」

ロコン「そ…そうかしら?」


ルカリオ「とにかく海水汲んで戻ろう」

ルカリオはペットボトルの蓋を開けて満タンになるまで海水を入れて浜辺を後にする。

ルカリオ「一旦旅館に戻ってオノンド達が帰ってきてるか聞いてみるよ」

ロコン「ん?」
 ▼ 62 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:14:43 ID:1LBoXWME [8/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「どうしたのロコン?」

ロコン「なんだか私達…さっきから誰かに見られてる気がするのよ」


ルカリオ「僕は特に何も感じないけどなあ。ロコンちょっと疲れてるみたいじゃないかな」

ロコン「そうかしら…」

二人は一度旅館はなかまに引き返す事にした。

― 旅館はなかま ―

ルカリオ「え?オノンド達…まだ帰ってきてないんですか?」


ラランテス「え…はい。その方達はまだお戻りになられていませんが…」

ロコン「一体何処まで行ったのかしら…」

ラランテス「まさか…あなた方はあの例の浜辺に行ったのですか?」
 ▼ 63 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:16:05 ID:1LBoXWME [9/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「は…はい。肝試しをするとかで僕達全員で海神神社に行ったんです」

ラランテス「そんな…。あの場所は決して夜に来てはいけないと云われている所に…」


ロコン「私とルカリオは懸命に捜したんですが一向に彼らを見つける事は出来なかったんです」

ラランテス「私もどうすればいいのか分かりませんが…とりあえず警察に連絡を入れた方がよろしいかと」


ルカリオ「僕、もう一度あの浜辺に行って来ます!」

ロコン「わ…私も!」

ラランテス「え?危険ですよ!あなた方まで行方不明になるかもしれないのですよ?」

ルカリオ「でも!友達を見捨てるわけにはいかないんです!行かせてください!」
 ▼ 64 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:16:52 ID:1LBoXWME [10/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「ルカリオ君は勇敢な性格だから正義感がポケ一倍強いのよね…」


ラランテス「……わ…わかりました!私も一緒にあなた方の友人を捜してあげます!」

ルカリオ「ラランテスさん…」

ロコン「いいのですか?女将さんもお仕事中ですのに」


ラランテス「はい。私があなた方の力になれるか不安ですが…こうしている間にもルカリオさん達のお友達の身に危機が迫っているかもしれません」

ルカリオ「急ごう!」

― 海神神社 ―

ラランテス「外とはいえととえも肌寒く感じます」

ルカリオ「昨日サザンビーチで花火をした時と同じくらいの冷え込みがする…」
 ▼ 65 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:17:52 ID:1LBoXWME [11/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジャローダ「お主ら…こんな夜遅くにここで何をしておる」

ロコン「わっ!また出たあ!」


ジャローダ「いい加減にせんとわらわの怒りを買う事になるぞ。とっとと立ち去れ」

ルカリオ「ごめんなさいジャローダさん。実は…」

ジャローダ「言い訳など聞きたくはないわ」


ルカリオ「僕達の友達でオノンドとガバイトとライチュウが浜辺に行ったきり帰って来ないんです」

ロコン「ひょっとしたらお化けに攫われたかもしれないの!」

ジャローダ「ふん!お主らに散々警告していたはずじゃ。警告を無視した当然の報いじゃ」
 ▼ 66 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:21:45 ID:1LBoXWME [12/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「お願いです!彼らを助ける方法はないんですか?」

ジャローダ「そんなものは有りはせん。大人しく亡くなって浜に打ち上げられるまで待つしかなかろう」


ロコン「そんな…」

ラランテス「ジャローダ!あなた困っている子供達を放っておくつもり?」


ジャローダ「久しいのう…ラランテス。お主は相変わらずお淑やかのように見せ掛けて口が達者じゃのう」

ルカリオ「え?二人共知り合いなのですか?」

ラランテス「わたくしとジャローダは実は幼馴染なのです。でも何故か急にお互い仲が悪くなって余り会う事がなかったの」

ジャローダ「子供相手に良い子ぶって…偉そうに」
 ▼ 67 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:22:53 ID:1LBoXWME [13/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ラランテス「霊媒師のあなたならルカリオ君達の友人を救えるはずです!お願い!彼らに協力して!」

ジャローダ「わらわに頼った所でどうなる?不幸な事に巻き込まれるのは勘弁しておくれ」


ラランテス「あなたの息子ツタージャが亡く魂が今でもあの海辺に彷徨ってるかもしれないんですよ」

ジャローダ「ツタージャ…」


ラランテス「ちゃんとお別れの挨拶もせずに待っている息子さんのお顔を見てあげられないの」

ジャローダ「くっ…。亡き息子の名を語ってわらわの心を動かせる気か!リーフストーム!」

ラランテス「きゃあ!」
 ▼ 68 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/06 00:24:02 ID:1LBoXWME [14/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「ラランテスさん!」

ロコン「大丈夫ですか!?」


ラランテス「は、はい…思ったよりは痛くは無かったです。ジャローダ…手加減したのね」

ジャローダ「お主らが素直に退けばこうはならなかったぞ。さあとっとと出て行くがよい」

ルカリオ「ジャローダさん!お願いします!」


ジャローダ「無駄じゃ無駄じゃ!お主もこのラランテスと同じ目に遭いたいか?」

ジャローダの脅しに屈しず、ルカリオはなんとジャローダの目の前で土下座し、何度も何度も頭を下げて彼女に力になって欲しいと頼んだ。

ジャローダ「なんという奴じゃ…。一歩も退かんとはよほどお主らの友が大事か?」

ルカリオ「お願いします!お願いします!」
 ▼ 69 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/07 23:29:46 ID:6xPcuzPE [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ジャローダ「流石にこうも泣きつかれては堪ったもんじゃないな。仕方あるまい…今回だけ特別に助太刀してやろう」

ルカリオ「本当ですか!?ありがとうございます!」

ロコン「そうと決まったら早く浜辺に行きましょ!」

― 浜辺 ―

ラランテス「ジャローダ、何か感じ取った?」

ジャローダ「浅瀬から霊感を感じる…」

ルカリオ「悪霊とかいるの?だとしたら油断禁物だね」
 ▼ 70 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/07 23:52:46 ID:6xPcuzPE [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジャローダ「むっ!お主ら…少しわらわから離れてくれぬか?」

ロコン「どうして?」


ジャローダ「…いいから早く退かぬか!わらわの息子の魂が微かに…見えるのじゃ」

ルカリオ「ホントですか!?」

ジャローダ「恐らくわらわと二人きりでしか話がしたいようじゃ」


ロコン「そ…そうなんですか。では私達ジャローダさんが話終えるまで遠くで待機しています」

ジャローダは浅瀬に浮かんでいるツタージャの幽霊と意思伝達し始める。

ジャローダ「ツタージャ…」

ツタージャ(♂)「……」
 ▼ 71 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/07 23:54:42 ID:6xPcuzPE [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジャローダ「わらわが見えるか?」


ツタージャ「あ…おか…おかあ…さん」

ジャローダ「すまんな…。あんたが亡くなってから衝撃を受けて頭が空っぽになって…」


ジャローダ「辛い思いをさせてしまって…本当に申し訳ない気持ちでいっぱいじゃ」

ツタージャ「…あいたかった。ぼく…さみしかった」

ジャローダ「わらわも…。再会を果たして嬉しいのだがツタージャ…実は…お願い事があるのじゃ」

ツタージャ「……?」
 ▼ 72 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/07 23:56:38 ID:6xPcuzPE [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジャローダ「あっ!ツタージャよ、暫くそこで待っててくれぬか!」

ジャローダはルカリオ達の元に向かってくる。

ロコン「あっ!ジャローダさんが戻って来た!」


ジャローダ「待たせたな。お主ら、オノンドとライチュウ後ガバイトとやらを救出する方法を発見したぞ」

ルカリオ「ええっ!?ホントですか?でも一体どうやってオノンド達を助けるんですか!?」


ジャローダ「まあ冷静になれ。ツタージャがお主らを海の底にある屋敷へ連れてってくれるそうじゃ」

ロコン「海の底にある屋敷?」

ジャローダ「前にも話したじゃろ。昔…この付近に屋敷があって荒らしが起き高波にのまれてしまった起きた事を」
 ▼ 73 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 00:02:01 ID:sG56I.Ws [1/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ラランテス「今でも…実在してるっていうの?」


ジャローダ「それは実際に行って確かめるしか他に道はない」

ロコン「私達…過去に幽霊のポケモンに出会った事があるのよね」

ルカリオ「うん。あの時は夢でも見てるのかと思ったけど」


ジャローダ「なぬ?お主ら…霊が真面に直視出来るのか?」

ルカリオ「一応…」

ジャローダ「それなら話は早い。ツタージャの所に行くのじゃ」

ルカリオ・ロコン「はい!」
 ▼ 74 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 00:02:23 ID:sG56I.Ws [2/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオとロコンは浅瀬に向かって走り出す。


ラランテス「ジャローダ、ルカリオ君とロコンさんだけ任せても大丈夫?」

ジャローダ「心配するな。きっと彼らなら…上手くやってくれるはずじゃ」

ラランテス「私達も何かルカリオ君達の力になってあげたいけど…」


ツタージャ「あっ…きみたちはだれ?」

ルカリオ「…君がツタージャだね。僕はルカリオ。こっちはロコン。」

ロコン「あの…念の為一つ聞くけど。私達を襲ったりはしない?」

ツタージャ「ううん」
 ▼ 75 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 00:03:53 ID:sG56I.Ws [3/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「君のお母さんのジャローダっていうポケモンに色々と事情を聞いたんだけど…」


ツタージャ「それね…。お母さんが君達をお屋敷に連れてってあげるお約束をしたんだ」

ロコン「でも水没してるんでしょ?海の中に潜ったら私達溺れちゃうわよ?」

ツタージャ「大丈夫。僕につかまって。そうすれば息苦しくもないから」


ロコン「ねぇルカリオ君。この幽霊ポケモンの事信じてもいいの?」

ルカリオ「ここは一か八か賭けてみるしかないよ」

ロコン「死んだポケモンに触れるとなると正直不安に圧し潰されそうなんだけど…私」

ツタージャ「僕を信じて」

ルカリオ「ロコン行こう。もしこれがラストチャンスだとしたらやらなきゃ意味ないかもしれない」
 ▼ 76 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 00:04:16 ID:sG56I.Ws [4/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「物は試しね。うん!私も勇気を振り絞ってオノンド達を助けに行くわ」


ツタージャ「じゃあ今すぐ君達を連れて行くね」

ツタージャはルカリオとロコンを引っ張りながら海の底へ潜り出す。

不思議な事に水中にも関わらずツタージャの言う通り息苦しい酸欠状態にならなかった。

あっという間に昔に水没したと思われる古びた屋敷に辿り着く。


屋敷の周りには海藻やコケがこびり付いて緑色に覆われている。

ルカリオ「この先に…オノンド達が…」

ロコン「水の中なのに普通に喋れるのね」
 ▼ 77 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 00:05:33 ID:sG56I.Ws [5/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ツタージャ「君達のお友達はたぶんここにいるよ。でも気をつけた方がいいよ」

ロコン「何に気をつけるの?」


ツタージャ「僕以外にも幽霊ポケモンがいるから…。もしかしたら何か悪さされるかも」

ルカリオ「そうか。とにかくオノンド達を見つけるのが先決だ。行くよ皆!」

海底に沈んだ屋敷内を歩き回る。

―居間―

ルカリオ「ここにも彼らは居なさそうだね」

ロコン「ま…まままさかツタージャが言ってた悪霊に喰べられちゃったのかしら…」

ルカリオ「ロコン、そんなマイナス思考にならないでよ。もっと気分を明るく!」
 ▼ 78 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 21:22:51 ID:sG56I.Ws [6/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「あ…あそこに倒れてるポケモンが!きっとお化けに違いないわ!」


ルカリオ「なんだって!?…ってオノンド!それにガバイトとライチュウまで!」

ロコン「あら?お化けじゃなかったの…。なんだかぐったりしてるみたいだけど意識はありそう?」

ツタージャ「起こしてみて」

ルカリオ「オノンド!ガバイト!ライチュウ!」


ロコン「しっかりして!」

オノンド「……うう」

ガバイト「んあ…お?ルカリオとロコンじゃんか」

ライチュウ「ふあ〜…もう朝〜?」
 ▼ 79 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 21:36:30 ID:sG56I.Ws [7/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「良かった!皆無事だったんだね!」


オノンド「それよりさ、ここはいったいどこだよ?うわっ!しかも幽霊が!」

ガバイト「おいおいルカリオまた変なの連れてきやがって!って俺達確か…砂浜にいたんだよな?」

ライチュウ「うん。そこからえーっと…あれ?何も思い出せない〜」


ルカリオ「君達がここにいる理由は後から説明するよ」

ロコン「ツタージャ、皆揃ったから私達を元の場所に連れてってくれる?」

ツタージャ「!!」

ツタージャは険しい表情をしてルカリオ達に直ぐに逃げるように大声を出す。
 ▼ 80 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 21:39:34 ID:sG56I.Ws [8/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ツタージャ「みんな逃げて!早く!早く!」

ルカリオ「えっ!?」


ツタージャ「とにかく早くここを離れて!」

ツタージャの周りに4つの亡霊がぼんやりと出現し、ツタージャの動きを止めるかのようにその場で留まる。


オノンド「なんだありゃ!一体全体何が起きてやがるんだ?」

ガバイト「察するからに俺達かなりヤバい状況に遭ってるのは間違いないな」

ライチュウ「逃げるのはいいけどツタージャはどうするの〜?」

ルカリオ「どうするって言われてもどうしたらいいか僕には分からないよ」
 ▼ 81 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 21:43:37 ID:sG56I.Ws [9/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ツタージャ「僕の事はいいから早く外に!」


ロコン「ルカリオ君!」

ルカリオ「……よし!皆、今すぐこの屋敷から出るよ!ついてきて!」

オノンド「ああ!」

ガバイト「何か見捨てる感じで罪悪感半端ねぇって思うが…」


ライチュウ「ルカリオ〜やっぱりツタージャも一緒に連れて逃げようよ〜」

ルカリオ「ごめん。…ツタージャの指示通りに…動いて…」

ツタージャ「あ…あの…これだけはおかあさんに伝えておいて」

ロコン「な…何を」
 ▼ 82 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 21:50:00 ID:sG56I.Ws [10/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ツタージャ「…ぼくはお母さんの事…大好きだって」

ロコン「あっ!亡霊達がこっちに迫って来るわ!」

オノンド「くっ!くそっ!攻撃が全然当たんねぇぞ!」

ガバイト「おいおいオノンド、無理するなって。相手はお化けだぜ?」

ルカリオ「行こう…。早く脱出しないと生きて帰ってこれないかもしれないし」


ルカリオはロコンの手を強く引っ張って屋敷の玄関まで突っ走る。

オノンド達もルカリオとロコンの後を追う。

玄関口まで来ると玄関の扉が光眩しく金色に輝き出した。

ルカリオ「うわ!眩しい!」
 ▼ 83 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 21:50:54 ID:sG56I.Ws [11/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オノンド「ここを抜けたら元居た所へワープするのか?」


ガバイト「絶対そうだろ!ここまで来たら前進あるのみだぜ!」

ライチュウ「ひょっとしてあの世に行ったりして〜」

ロコン「ちょっとライチュウ!縁起でもない事言わないでよ〜!」

ライチュウ「ごめんなさい〜」

ルカリオ「消えない内に扉に入ろう!」


………………………………………………………………………………

― 浜辺 ―

ラランテス「まだ戻って来ないわね…」

ジャローダ「……」

ラランテス「ジャローダ、何か感じる?」
 ▼ 84 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 21:53:00 ID:sG56I.Ws [12/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジャローダ「ふっ…」

ラランテス「な…何よため息ついちゃって」


ジャローダ「ラランテスよ、気付かぬか?ルカリオ達が無事生還したという事を」

ラランテス「え?」

ラランテスは辺りを見回すと波打ち際から少し離れた場所にルカリオ達が
横たわっている姿を目撃する。

ラランテス「まあ!皆さん!大丈夫ですか!?」

ジャローダ「心配するな。気を失ってるだけだ。ひとまずわらわの神社へ連れていくのじゃ」

― 海神神社 ―

ルカリオ「う〜ん…」
 ▼ 85 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 21:55:22 ID:sG56I.Ws [13/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ロコン「ん〜?あら?ここは…」

オノンド「まさかライチュウの言う通りあの世に来たんじゃ」


ジャローダ「何があの世じゃ。お主らは生きていることを自覚して無さそうじゃの」

ガバイト「うわっ!また出たな幽霊め!」

ジャローダ「こらっ!わらわはまだ死んでおらんぞ!無礼者め!」


ライチュウ「ユウレイじゃなくても怖いよ〜!」

ラランテス「皆さんご無事で!」

ルカリオ「ご心配かけてすみませんでした」

ジャローダ「所でお主ら、ツタージャは…何かわらわに何か申しおったか?」
 ▼ 86 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 21:57:19 ID:sG56I.Ws [14/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「えーっと。ツタージャは…お母さんが大好きだと言っていましたよ」

ジャローダ「………そうか」


オノンド「何か訳ありって顔してやがるな」

ジャローダ「うむ。実は…」

ジャローダは亡きツタージャの過去について語り出した。

嘗てツタージャは怖がりで臆病な性格でよく同じ年齢のポケモンに虐められていた。


そんなある日、ツタージャにとって大事な物を4人のポケモンが誰も使われていない屋敷に隠す。

怖がりなツタージャは隠された宝物を屋敷中探し回る。

その時、未だ嘗てない大嵐が起き、ツタージャと4人のポケモンが大波に飲まれて亡くなってしまった。
 ▼ 87 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/11 22:02:30 ID:sG56I.Ws [15/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジャローダ「あの出来事が一生でわらわにとって史上最悪の不幸な災いじゃった…」

ルカリオ「ジャローダさん…」

ジャローダ「もっと…もっと早くツタージャの辛い気持ちが分かれば…こんな事には…」

ラランテス「ジャローダ…」


ジャローダ「すまぬ…。今は一人にしてくれぬか」

ロコン「なんだか…とても切ない話ですね」

オノンド「…俺達はお呼びでないっていう雰囲気が漂ってるな」

ガバイト「じゃあジャローダの言う通り潔くここから立ち去ろうぜ」
 ▼ 88 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/12 19:12:55 ID:5tlgH8MI [1/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

ライチュウ「ジャローダさん〜さようなら〜」

翌日の朝…

―旅館はなかま―

ルカリオ「色んな事があったけど…あれからジャローダさんどうなったんだろ」

ロコン「気になるわね…。ツタージャの伝言を聞いて以降相当落ち込んでたみたいだし」

オノンド「そうか?」

ガバイト「皆で励ましに行くか?」


ルカリオ「励ますか…。そっとして置いた方がいいと思うけど」

ライチュウ「気になるなら神社に行ってみようよ〜」

ロコン「行ったらまた怒られない?」

オノンド「その時はその時だ」
 ▼ 89 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/12 19:30:52 ID:5tlgH8MI [2/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
朝ご飯を食べ終わったルカリオ一行は客室に戻り荷物を纏め、旅館のロビーまで
移動し女将のラランテスに挨拶をする。

ルカリオ「ラランテスさん、二日間どうもお世話になりました」

ラランテス「皆さん色々と大変な出来事に巻き込まれまして海水浴を十分満喫出来なかったですよね…」

ロコン「ヒヤヒヤした体験を味わったけど…いい夏の思い出になりました」


オノンド「またいつか来るぜ!」

ガバイト「一時はどうなるかと思ったけどな」

ライチュウ「今度こそカイス割りする〜!」

ラランテス「皆さん、道中お気をつけてお帰り下さいね。それでは…またのお越しをお待ちしております」
 ▼ 90 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/12 19:49:30 ID:5tlgH8MI [3/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ラランテスは深く一礼をした後、ルカリオ一行は旅館を後にする。


ジャローダが気になって海神神社へ寄り道する事になった。

― 海神神社 ―

ジャローダは外でツタで箒を持って周りを掃除していた。


ジャローダ「なんじゃお主ら。また来おったか」

ルカリオ「ジャローダさんにお別れの挨拶をしようと改めて神社にお参りに来ました」

ジャローダ「ほう…律義な子達じゃな。ところでお主らはもう帰るのか?」

ロコン「はい、そうです」

ジャローダ「そうか。お主らに礼を言わんといかんな。わらわの思いがツタージャに届いて本当に嬉しぞ」
 ▼ 91 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/12 20:12:14 ID:5tlgH8MI [4/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オノンド「礼なんていらねぇよ。ただ俺達は事件に巻き込まれただけなのに」

ガバイト「でもまだ油断は出来ねぇよな。また幽霊共に誘拐されるのはマジで御免だぜ」

ジャローダ「その心配は無用じゃ。先程わらわが浜辺で除霊の儀式を行ったからな」

ルカリオ「じゃあもうあの浜辺には幽霊は出現しないんですか?」


ジャローダ「無論、もう誰も脅かされる事は無くなる。そしてまたあの場所に大勢のポケモン達が海水浴に来るはずじゃ」

ロコン「あの…私、ここに来る前にラランテスさんにお花を幾つか貰ったの」

ライチュウ「そのお花をお供えしに来たんだよ〜」
 ▼ 92 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/12 20:14:47 ID:5tlgH8MI [5/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジャローダ「お主ら…なにからなにまですまんな…」

オノンド「あー!暑い暑い!早く供えて帰ろうぜ!」

ガバイト「ホント暑がりだな〜オノンドは」

オノンド「うるせぇ!」

ガバイト「なんだと〜!?」


ロコン「ほらほら二人共!ケンカしちゃだめ!」

ルカリオ「そうだね。熱中症になったら大変だから」

ルカリオ達は浜辺に向かい、そして浅瀬に花束をそっと置いて黙祷をする。

ジャローダと別れた後、ルカリオ達はバス停まで歩いて旅の帰路につく。

何時しか浜辺に幽霊が出る噂が無くなり、観光客が次々と浜辺に海水浴を楽しみにやって来るようになった。

                         ― おわり ―
 ▼ 93 い糸テールナー◆r8RzcYRKik 18/08/12 20:15:59 ID:5tlgH8MI [6/6] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
以上で【ホラーSS】誰もいない海水浴場のSSを終了とさせていただきます

見て下さった方、支援して下さった方ありがとうございました!
 ▼ 94 スマス@タマゴふかポン 18/08/13 00:43:27 ID:emVofKUY NGネーム登録 NGID登録 報告
良かった
乙です
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