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SS

【SS】 カノン 「さよならっ……」

 ▼ 1 スノキ 15/01/25 02:34:00 ID:DcjZ/2f6 [1/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「アルトマーレ展?」
 (http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=25338


・上記SSの続編となります。同作をお読みいただいた方が、話が分かりやすいかと思います。

・時系列は、アニポケXY第56話と57話の間を想定(ヌメラをゲット後、ヒヨクシティ到着前)。
 ▼ 2 スノキ 15/01/25 02:35:00 ID:DcjZ/2f6 [2/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 24 】


 カノン 「パレットよし。絵具24色よし。スケッチブックよし。台座も……よしっと」


アルトマーレは今日も快晴。風は穏やかで、暑過ぎず寒過ぎずの、過ごしやすい日だ。

こんな日は、絶好のスケッチ日和。風が穏やかと言うことは、波も高くないはずだ。……今日はあそこへ行ってみようかな。


 ボンゴレ 「入るぞカノン」


ノックとともに、おじいさんが部屋に入って来た。今日はゴンドラの修理ヒマなのかな?


 ボンゴレ 「なんじゃ。また絵を描きに行くのか」

 カノン 「えぇ。絶好のスケッチ日和だから」

 ボンゴレ 「カノンは昔から絵を描くのが好きじゃからなぁ。……なら、これは必要ないかな?」

 カノン 「えっ?」

 ボンゴレ 「いや実はな。今日明日と、大聖堂でイベントが開かれるんじゃ」


おじいさんはそう言うと、パンフレットを見せてくれた。
 ▼ 3 スノキ 15/01/25 02:35:32 ID:DcjZ/2f6 [3/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「トライポカロンエキシビジョン……アルトマーレ公演?」

 ボンゴレ 「そうじゃ。遠い地方発祥のイベントで、移動公演が、アルトマーレで開かれるらしい」

 カノン 「ポケモンの美しさを競い合う……女の子のイベント……」

 ボンゴレ 「カノンも良い年頃の女の子じゃ。絵描きも良いが、たまにはこういった、女の子らしいイベントを見てみるのも悪くないと思ってな」

 カノン 「そっかぁ……。ありがとう、おじいさん。でも、私は興味無いかなっ。絵を描いてる方が落ち着けるし、楽しいもん」

 ボンゴレ 「ははっ。じゃろうな。ワシは午後から、そのイベントの裏方の応援に行ってくる。鍵を持って出かけるんじゃぞ」

 カノン 「はいっ」


机の引き出しから鍵を取り出すとき、上に置いてあったピカチュウの置物に目が行った。


 カノン 「(……やっぱり、ちゃんと言うべきだったのかな)」


私は置物を手に取ると、自分の手のひらの上に、そっと置いた。


 ≪ ピカッチュウ! ≫


ホッペを赤く光らせながら、置物のピカチュウは可愛く鳴いた。

この“てのひらピカチュウ”は、サトシ君から貰ったプレゼント。男の子から貰った唯一のプレゼントだ。
 ▼ 4 スノキ 15/01/25 02:36:00 ID:DcjZ/2f6 [4/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「(サトシ君……元気にしてるかなぁ……)」


画材道具一式をバッグに詰め込んで、部屋を出る。

……そうだ。ラティアスも誘ってあげようかなっ。


家の裏から通路を通って、秘密の庭に足を踏み入れる。サッと風が吹いたかと思うと、私の気配を感じたのか、ラティアスはすぐに姿を現した。


     「くぅん!」

 カノン 「ふふっ。おはようラティアス。スケッチに行くんだけど、ラティアスも来る?」

     「くぅぅ!」


ラティアスは嬉しそうに頷いた。


いつ来ても、やっぱり、この秘密の庭の風景は大好きだ。

高い木が立ち並んで、緑のグラデーションが空を覆っている。茂みや小池には野生ポケモン達が住み着いていて、穏やかなポケモン達の姿を、いつでも眺められるからだ。

オブジェや風の置物、石畳の散歩道――。私が生まれた時から、この庭の風景は変わらない。変わっているところと言えば、だんだん成長していく低木群くらいかな。四季を通じて咲き乱れる花は、私にとって恰好のスケッチ対象だ。
 ▼ 5 スノキ 15/01/25 02:37:00 ID:DcjZ/2f6 [5/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
小さい頃から遊んでいたブランコの前を通って、階段上の噴水に、私は足を運んだ。


     「くぅぅ?」

 カノン 「うん」


噴水を覗きこめば、そこにあるのは、暖かな光。

透き通るように清らかな水の中で輝いているのは、“こころのしずく”。……この街を守ってくれた、ラティオスの化身だ。


 カノン 「おはようラティオス。ちょっと、ラティアスとスケッチに行ってくるね」

     「くぅぅん!」


ラティオスに挨拶して、私たちは、秘密の庭を後にした。

ラティオスに会いに行くのは、私の日課になっている。

大津波から街を救ってくれた、アルトマーレの護神。そして、ポケモンハンターに襲われた時も、私たちを助けてくれた。感謝してもしきれないよ、ラティオス……。
 ▼ 6 スノキ 15/01/25 02:38:00 ID:DcjZ/2f6 [6/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
姿を消したラティアスと、アルトマーレの街並みを眺めながら細い路地を歩いて行く。運河は運搬船や観光ゴンドラで賑わい、上を見上げれば、ポッポが数話、建物の間を縫うように飛んでいる。

いつも通りの光景だ。


大聖堂の前を通ると、何やら人だかりが出来上がっていた。

おじいさんが言っていた、トライポカロンのイベントを見に来た人だろう。私には、それがどれくらい有名なのか、どの程度の規模なのかは、さっぱり分からない。けれど、これだけの集客効果があるってことは、それなりに人気のイベントなんだろうな。

イベントは大聖堂の中で行われるのではなく、大聖堂の正面に特設ステージが作られて、そこで開催されるようだ。観客席も、きちんと段々に作られていて、パッと見、あれが仮設ステージだとは思えなかった。


そんな雑踏を通り抜け、アルトマーレの端っこに到着した。

簡単な木造の桟橋の先端が、私のお気に入りのポイントだ。大きな海と、アルトマーレの街並み、それに、ラティアスとラティオスのモニュメントを、1枚の画用紙におさめることができる。


 カノン 「ふぅっ。じゃあラティアス。私はここでスケッチするから、あんまり遠くに行っちゃダメよ」

     「くぅん♪」


パレットに絵具を取り出し、筆を握る。今日はどんなテーマで描こうかな。大きく海を入れてみようかな。

そんなことを考えながら、私は大海原の先を見た。


 カノン 「(ここは……思い出の場所だもんね……)」
 ▼ 7 スノキ 15/01/25 02:39:00 ID:DcjZ/2f6 [7/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あの日……サトシ君が帰る日。


この場所で、私はサトシ君に絵を渡して、そして……キスをした。

恥ずかしくって、何も話さずに帰っちゃったけど、今考えてみると、随分と思い切ったことをしたなぁと思う。

きっと、サトシ君に会うことはもうないだろうと思ったからだろう。


……でも、サトシ君とは再開した。

カロス地方のとある街で開かれた、アルトマーレ展イベントで。

カロスを旅していたサトシ君を、一緒に行ったラティアスが偶然見つけて、再び会うことが出来た。そこで私は……あのお祭りの中をデート気分で散策して……。楽しかったな。


私は、あの時のサトシ君を思いだす。

ポケモンハンターにラティアスが襲われて、一緒に戦ってくれた。メガ進化したラティアスと一体となって、一緒に戦ったんだ。

私にとってもラティアスにとっても、あんな本格的なバトルは生まれて初めてだった。そんな私たちを、サトシ君は支えてくれた。……そう。サトシ君がいたから、私たちは、“アルトマーレの護神”としての自信がついたんだよ?


感謝してもしきれない気持ちは、ちゃんとサトシ君に伝わったかな。お別れの寂しさが辛くて、もしかしたら、うまく伝わってなかったかも知れない。
 ▼ 8 スノキ 15/01/25 02:40:00 ID:DcjZ/2f6 [8/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……そして、サトシ君のことが、好きだと言う気持ちも。

秘密の庭を守る私たちの一族は、結婚だって、一族の間で執り行われる。だから、関係ない男の子を好きになってしまうのは、本当だったら いけないことなのだ。


でも、もう会えないとなれば、好きだよと伝えてしまっていた方が、ずっと気持ちが楽になっていたかもしれない。

現に今も、サトシ君のことを思いだすだけで、胸がキュンと締め付けられる。また会いたいという思いが、込み上げてくる……。


 カノン 「ダメだな私。ずっと引きずっちゃうよ……」


私は一つ深呼吸して、心を落ち着かせる。そして、スケッチブックへ筆を走らせた。
 ▼ 9 ミラミ@おちゃ 15/01/25 02:51:14 ID:WIHKkVCU NGネーム登録 NGID登録 報告
待ってたよ!
 ▼ 10 ラカッチ@ピッピにんぎょう 15/01/25 02:52:25 ID:3og7dzwE NGネーム登録 NGID登録 報告
あの感動の続きを味わえるのか…
ワクワクするw

真夜中の支援です
 ▼ 11 テボース@リゾチウム 15/01/25 02:52:46 ID:xewi13r2 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!
 ▼ 12 ンパン@ハートのウロコ 15/01/25 02:58:44 ID:cauu6PY2 NGネーム登録 NGID登録 報告
待ってました!
支援!
 ▼ 13 マガル@サイコソーダ 15/01/25 03:06:12 ID:IYwPRfT6 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
最近体のカノニウムが不足してるんじゃ〜
 ▼ 14 ノガッサ@ピーピーマックス 15/01/25 08:39:57 ID:cpOG4SpA NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!
 ▼ 15 マサラ人3 15/01/25 08:58:21 ID:94hDv.7Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
丁度昨日映画観た所でしたw(マジです)
もう5回目くらいになるだろうか…。
支援です。

にしてもさよならって…?
 ▼ 16 ンタロス@りゅうのキバ 15/01/25 09:08:04 ID:kwLrYlKA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
待ってました!

支援
 ▼ 17 マシュン@のんきのおこう 15/01/25 10:01:59 ID:5G9qJb4k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クスノキさんかと思って開いたらやっぱりクスノキさんだった
支援
 ▼ 18 リアドス@どくけし 15/01/25 12:10:18 ID:X2lX8C3c NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 19 い!安いぞナナゲマン◆7GET..QpIk 15/01/25 12:20:35 ID:k7B75I6U NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 20 ーチス大統領 15/01/25 12:41:51 ID:gdvLsNjA NGネーム登録 NGID登録 報告
支援します!
 ▼ 21 ピナス@エルレイドナイト 15/01/25 12:49:04 ID:Awko591s NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 22 ーフィ@こだわりメガネ 15/01/25 13:52:49 ID:cXNekVjg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 23 ーバーン@かいふくのくすり 15/01/25 14:02:06 ID:lxpXtjA. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クスノキさんぽいSSだけど一度カノンSS書いたから違うかなと思ったらクスノキさんだった
支援
 ▼ 24 マシュン@ピーピーリカバー 15/01/25 14:41:02 ID:3kS7qJ8Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 25 グリュー@プロテクター 15/01/25 14:51:05 ID:72P/Bpeg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クスノキさんのSS待ってました。まさかもう新作のSSを書いてるとは... 支援です!
 ▼ 26 サキとカヨ 15/01/25 18:04:28 ID:kC/mOn3A NGネーム登録 NGID登録 報告
クスノキさんキター

カノン好きの俺得

ラティアス こころのしずく→アサキとカヨ
 ▼ 27 グザグマ@いのちのたま 15/01/25 19:28:53 ID:5jjoZrv. NGネーム登録 NGID登録 報告
あげ
 ▼ 28 スノキ 15/01/25 21:45:01 ID:DcjZ/2f6 [9/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 25 】


カロスリーグ出場を目指して、旅を続けるサトシ達。

……しかし今は、大海原の真上にいる。


 アナウンス 『本日も、アルトマーレ汽船をご利用いただきまして、ありがとうございます。当船は、美しい水の都、アルトマーレへと、皆様をお連れ致します。素晴らしい海上の旅を、どうぞお楽しみ下さいませ』


 ユリーカ 「わぁぁぁキャモメがいっぱい飛んでる! あぁ! マンタイン! あっちにはママンボウも!」

 セレナ 「本当だ! 海のポケモンがいっぱいねっ!」


アルトマーレへ向かう船上で、サトシ達は思い思いの時を過ごしていた。ユリーカとセレナは、初めて見るポケモン達に興味津々。そんな光景を、サトシとシトロンは微笑ましく眺めている。


 サトシ 「ユリーカ楽しそうだな」

 シトロン 「えぇ。船に乗るのは初めてですからね。……それより、サトシの くじ運の良さには驚かされましたよ」

 サトシ 「いや、あれはピカチュウのお陰さっ」

     「ぴっかぁ♪」
 ▼ 29 スノキ 15/01/25 21:46:00 ID:DcjZ/2f6 [10/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あの時オレ達は、ヒヨクシティの手前にある、比較的規模の大きな街に立ち寄っていた。

その街のデパートでは福引キャンペーンが行われていて、一定金額ごとに、福引を回せるらしい。


 ユリーカ 「お兄ちゃん! 福引あるよ福引!」

 シトロン 「本当ですね」

 セレナ 「へぇ〜。1等は……、エルさんのエキシビジョン、アルトマーレ公演招待券!?」

 サトシ 「アルトマーレかぁ!」

 シトロン 「アルトマーレと言えば、カノンの故郷でしたね。そこでエルさんのエキシビジョンとは……。トライポカロンも知名度を上げて来てますね」

 セレナ 「エルさんの特別公演……見てみたいなぁ!」

 ユリーカ 「わたしもっ! それにアルトマーレにも行ってみたい!」

 サトシ 「そうだな。カノンやラティアスが元気にしてるか気になるし!」

 ユリーカ 「じゃあお兄ちゃん! このデパートで買い物しようよ! ほら、1,000円で1回、福引まわせるって!」

 シトロン 「確かに旅のものを買う必要はありますが……そう簡単に当りませんよ。ほら、1等は1本しか入ってないみたいですし、2等……いや、3等の“ダイゴさんチェア”が当たれば良い所でしょうね」

 ユリーカ 「もぉ〜お兄ちゃんは夢が無いなぁ。それに、ユリーカあんな椅子いらないもん!」

 セレナ 「でも、せっかくだからやってみましょうよ。買い物があるんなら、挑戦してもバチは当たらないでしょ?」

 サトシ 「そうだぜシトロン!」
 ▼ 30 スノキ 15/01/25 21:47:00 ID:DcjZ/2f6 [11/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そうしてシトロンは、食料など旅に必要な物資を、4,000円分購入。全員で1回ずつ、福引を回すことになった。


 ユリーカ 「えいっ!」 ガラガラッ……コトン!

 係員 「……あぁ惜しかったねぇ。、4等だよ。はいっ、“エルフーンの身代わりぬいぐるみ(小)”だよ!」

 ユリーカ 「わはっ……可愛い!」


 セレナ 「次は私が……それっ!」 ガラガラッ……コトン!

 係員 「ありゃっ……残念お嬢ちゃん。末等はポケットティッシュね」

 セレナ 「そんなぁ……」


 シトロン 「では僕も……はいっ!」 ガラガラッ……コトン!

 係員 「……はいっ、お兄さんもポケットティッシュ」

 シトロン 「ガクッ……」
 ▼ 31 スノキ 15/01/25 21:48:00 ID:DcjZ/2f6 [12/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「よし! 最後は俺だ。……頼んだぜピカチュウ!」

     「ぴかっ!」

 サトシ 「そりゃっ!」 バチッガラッ……コトン!


 シトロン 「やっぱり、こういう福引はなかなか当たりませんよ。世の中都合よくは……」


 ― カラン! カラン! カラン! カラン!

 係員 「出たーっ!? おめでとーお兄さん! エルさんのアルトマーレ公演招待券! 1等賞ー!」


 サトシ 「ぃよっしゃぁ!」

     「ぴかぴっかぁ!」

 セレナ 「凄いサトシ!」

 ユリーカ 「やったぁ!」

 シトロン 「……えぇっ!?」


こうしてオレ達は、幸運にもアルトマーレへのチケットを手に入れたのだった。
 ▼ 32 スノキ 15/01/25 21:49:00 ID:DcjZ/2f6 [13/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 シトロン 「まさか本当に1等が出るなんて思いませんでしたよ。けど、ピカチュウのお陰、とは?」

 サトシ 「……ここだけの話だぜ。1等の玉って、金色だったじゃん?」

 シトロン 「はい」

 サトシ 「それ、金属製だと思ってさ、ピカチュウに頼んだんだ。弱い電気を出して、金色の玉を出口に運んでくれって」

 シトロン 「え゙っ……」

 サトシ 「そしたらホントに金属製だったみたいでさ、ピカチュウの電気に反応して、金色の玉が出たって訳さ」

     「ぴかぴぃか♪」

 シトロン 「それってイカサマなんじゃ……」

 サトシ 「いいじゃん。セレナもユリーカも楽しそうだし。それに……ほら! アルトマーレが見えてきたぜ!」


青く透き通った海の向こうに、島影が見えてきた。あの大きな屋根は大聖堂。手前に立つ2本の柱は、ラティアスとラティオスのモニュメントだ。


 シトロン 「まぁ……、聞かなかったことにしますよ、サトシ」

 サトシ 「へへっ」
 ▼ 33 ネコ@ポイントマックス 15/01/25 21:49:43 ID:YJJvCX0U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ダイゴサンイスw 確かに要らない
支援
 ▼ 34 スノキ 15/01/25 21:50:01 ID:DcjZ/2f6 [14/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アルトマーレの影は どんどん近づいてきて、美しい街並みが、だんだんと目線に入ってくる。


 ユリーカ 「わぁっ! あれがアルトマーレっ!?」

 セレナ 「そうみたいね! アルトマーレ展でも見たけど、やっぱり実物は綺麗ね!」

 ユリーカ 「お兄ちゃーん! サトシー! すっごい綺麗!」

 サトシ 「あぁ! 街の中は もっと綺麗だからなっ!」

 セレナ 「ふふっ。楽しみねっ」

 ユリーカ 「うん!」


船はゆっくりと港に入って行き、波も穏やかなアルトマーレに着岸した。

セレナ達にとっては初めての、オレにとっては2回目のアルトマーレ。異国の香り漂う美しい水の街は、あの時と全く変わっていなかった。
 ▼ 35 ブトプス@ポケモンのふえ 15/01/25 22:28:18 ID:ZIxNDHBQ [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
新作キター
支援
 ▼ 36 タフリー@ヘルガナイト 15/01/25 22:33:45 ID:IYwPRfT6 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 37 サキとカヨ 15/01/25 23:09:22 ID:OG.KPYW6 NGネーム登録 NGID登録 報告
やっぱりか
ピカチュウのお陰でってことはって…
うそじゃないです
 ▼ 38 ンジャラ@オーキドのてがみ 15/01/25 23:14:37 ID:inpMo94Q NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシはそんなことしないよ
 ▼ 39 スノキ 15/01/25 23:25:00 ID:DcjZ/2f6 [15/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
細い路地が入り組むアルトマーレの街は、バスや電車なんてものは無い。移動は徒歩か、観光ゴンドラだ。

しかし、この美しい街並みを探索するのも楽しみ方の一つである。オレ達はまず、カノンの家を訪ねることにした。


 セレナ 「すごい綺麗な街並みね〜」

 ユリーカ 「うん! 可愛いお家がいっぱい!」

 シトロン 「建物の間を張り巡る水路……水と共存する街、まさしく水の都ですね」

 サトシ 「ホント、やっぱりアルトマーレは綺麗だよなぁ。でも、迷わないようにしないとな」

     「ぴかっ!」

 サトシ 「初めて来たときも、けっこう迷ったんだ、オレ達」

 セレナ 「そうなんだ」

 ユリーカ 「サトシは直感で行動するから、すぐ迷っちゃいそうだね」

 サトシ 「ははっ。ホントそれだよ」
 ▼ 40 スノキ 15/01/25 23:26:01 ID:DcjZ/2f6 [16/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
念のため、案内板の地図を確認する。


 サトシ 「えっと、あの時……カノンに送って貰った時は、この川をこう行って……ポケモンセンターの前だから……この辺だなっ!」


オレは地図の中央付近に目星を付けた。

細い水路が入り組む街の中央は、地図上では森になっている。ここが“秘密の庭”であり、カノンの家でもあるのだ。


 シトロン 「では、行きましょうか」

 サトシ 「あぁ! 川沿いだから、迷うことは無いしな!」


目に映る街並みは、特段、観光名所だとか、保存建築という訳では無い。全て人が住んでいる、アルトマーレにとっては普通の家だ。

けれど、それがここまで美しく感じるのだから面白い。旅をするって、こういう発見があるから楽しいんだよな。
 ▼ 41 サキとカヨ 15/01/25 23:26:31 ID:kiup/Wd2 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
あれっラティアスを追って迷ったんじゃなかった?
 ▼ 42 スノキ 15/01/25 23:27:00 ID:DcjZ/2f6 [17/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
20分ほど歩き、無事にカノンの家に到着した。

カノンの家――ボンゴレさんの家は、ゴンドラの修理工場を営んでいる。家の隣にある工場は川まで傾斜になっていて、ゴンドラを直接引き揚げることができるようだ。


ボンゴレさんは、その傾斜を使って、まさしくゴンドラを押し出しているところだった。


 サトシ 「ボンゴレさん!」

 ボンゴレ 「……ん? サトシ君じゃないかぁ!」


ボンゴレさんはオレの呼びかけに対し、目を大きくして答えてくれた。

前に会った時と変わらない姿……、首から名札のようなものをぶら下げているけど、これから大聖堂のガイドにでも行くのだろうか。


 サトシ 「お久しぶりです!」

     「ぴっかぁ!」

 ボンゴレ 「おぉ良く来たねサトシ君。元気そうでなによりだ」

 サトシ 「ボンゴレさんも! あ、この3人は、オレの旅仲間なんです」
 ▼ 43 スノキ 15/01/25 23:28:00 ID:DcjZ/2f6 [18/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「初めまして。私、セレナです」

 ユリーカ 「わたしユリーカ! こっちはデデンネ」

     「でねー!」

 ユリーカ 「こっちはお兄ちゃんの……」

 シトロン 「シトロンです。アルトマーレ展の時は、カノンにお世話になりました」

 ボンゴレ 「ワシはボンゴレじゃ。よろしく。そうか君たちが……」

 セレナ 「え?」

 ボンゴレ 「いやな、アルトマーレ展に行ったカノン、帰って来るなり嬉しそうに話しておったよ。サトシ君達とその友達に会えて、凄く楽しかったとな。ワシの方こそ、カノンと仲良くしてくれてありがとう」

 セレナ 「そんなっ」

 サトシ 「当然じゃないですか。カノンは大切な友達ですよっ」

 ボンゴレ 「ありがとう。あの子は友達が少ないから、それを聞いてワシも安心したんじゃ」

 サトシ 「えっ……そうなんですか?」

 セレナ 「あんなに良い子なのに?」


 ボンゴレ (ワシら一族の使命が原因なんじゃろうな……)
 ▼ 44 ラセクト@こうかくレンズ 15/01/25 23:28:28 ID:ZIxNDHBQ [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 45 スノキ 15/01/25 23:29:00 ID:DcjZ/2f6 [19/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セレナたちは聞こえなかったようだけど、ボンゴレさんは、ボソッとそう言った。オレにはハッキリそう聞こえた……。


 シトロン 「ところでボンゴレさん、もしかしてお出かけになるところでしたか?」

 ボンゴレ 「ん? あぁ、これから大聖堂へ行ってな。イベントの裏方の手伝いがあるんじゃ」

 セレナ 「大聖堂ってことは……そのイベントって、トライポカロンですか?」

 ボンゴレ 「おぉなんじゃ、知っておったのか」

 セレナ 「私たち、そのトライポカロンを見に来たんです」

 ユリーカ 「福引が当たってね!」

 ボンゴレ 「そうじゃったか。なら乗って行きなさい」

 ユリーカ 「えぇっ!? 良いの!?」

 ボンゴレ 「構わんよ。行く先が同じなら、別々に行く理由は無いじゃろう」

 ユリーカ 「わーい! ありがとうボンゴレおじいちゃん!」

 セレナ 「ありがとうございます! 私、アルトマーレのゴンドラって一度乗って見たかったんだ!」

 ボンゴレ 「はっは。年老いても、ゴンドラの操り魂はまだまだ衰えてないからの。観光船顔負けのガイドで、大聖堂まで連れて行ってあげよう」
 ▼ 46 バゴーラ@オーロラチケット 15/01/25 23:29:52 ID:ss5m0RmY NGネーム登録 NGID登録 報告
エル…シェイミ…うっ、頭が
 ▼ 47 スノキ 15/01/25 23:30:00 ID:DcjZ/2f6 [20/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「……あっ、そう言えばカノンは?」


家の前でこれだけ声を出しているのだから、カノンが部屋にいるとしたら、気付くはずだ。

それが出てこないと言うことは、ラティアスたちの所に行っているのか、それとも……。


 ボンゴレ 「カノンなら、今日も絵を描きに行っておるよ。うまいこと、どこかで会えれば良いんじゃがな」


やっぱり絵を描きに行ってるのか。

カノンの絵の上手さは折り紙付きだ。何せ、アルトマーレ展に展示されたのだから。

オレとピカチュウの絵も、2回描いて貰った。初めてアルトマーレに来た時に1枚、それは家に飾ってある。もう1枚は、アルトマーレ展でお別れのときに貰った絵。筒のケースに入れて、折れないように大切に持ち歩いてる。


オレがポケモンバトルを好きなように、カノンは絵が大好きなんだろうな。

オレの脳裏に、美しい風景の中、画用紙に筆を走らせるカノンの姿が浮かんだ。そのカノンは、とても楽しそうな表情を浮かべている。……そう言えば、絵を描いているカノンを見たことは無かったっけ。



オレ達はボンゴレさんのゴンドラに乗り込んで、大聖堂へと向かった。

ボンゴレさんは自負していた通り、操縦がとても上手かった。揺れはほとんど無いし、他の船とすれ違う時も、波が立たないように上手く船首をコントロールしてる。

ゴンドラに座った低い目線からは、また一味違ったアルトマーレの景色を見ることが出来た。
 ▼ 48 サキとカヨ 15/01/25 23:33:24 ID:kiup/Wd2 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
前のあれか
一族以外と結婚しては…てやつか
 ▼ 49 ラセクト@ひみつのカギ 15/01/25 23:39:42 ID:ZIxNDHBQ [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 50 ボミー@がくしゅうそうち 15/01/25 23:50:21 ID:FOaWVOY. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
期待してるっすよ
 ▼ 51 ゲハント@ボスゴドラナイト 15/01/26 00:12:39 ID:wZqjcy5Y NGネーム登録 NGID登録 報告
支援です
 ▼ 52 ロエネコロロ 15/01/26 00:14:45 ID:r94.aSxo NGネーム登録 NGID登録 報告
支援

クスノキssは「っ」連発だな
タイトルからこの人だってわかる
 ▼ 53 サキとカヨ 15/01/26 00:51:36 ID:USgtLoJs NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 54 ビワラー@ジュカインナイト 15/01/26 01:11:45 ID:spulMkm6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 55 スノキ 15/01/26 02:53:00 ID:zz0a5Hfs [1/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボンゴレさんの観光ガイドを聞いているうちに、あっという間に大聖堂に到着した。


 セレナ 「これがアルトマーレの大聖堂……」

 ユリーカ 「おっきぃー!」

 シトロン 「歴史の重みを感じる造りですね」

 ボンゴレ 「さてと……」


ボンゴレさんはゴンドラを係留すると、オレ達にチケットをくれた。


 ボンゴレ 「大聖堂の特別招待券じゃ。これで見学すると良い」

 シトロン 「良いんですか頂いてしまって……」

 ボンゴレ 「なぁに、構わんよ。ワシはそこでガイドのボランティアをやっていてな、招待券は何枚でも貰えるんじゃ」

 セレナ 「ありがとうございます、ボンゴレさん!」
 ▼ 56 スノキ 15/01/26 02:54:02 ID:zz0a5Hfs [2/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ボンゴレ 「はっは。……ところでサトシ君達、トライポカロンのイベントは2日間行われるんじゃが、見学は今日なのか?」

 サトシ 「2日間……?」

 セレナ 「えっ……サトシが当てたチケットで、いつでも入れるんじゃ……」

 サトシ 「……あ、これ明日の日付になってる!」


そう。トライポカロンのイベントは、今日明日の2日間行われることになっていて、客席は全席指定のようだ。オレが当てたチケットに書かれていた日は、明日。今日は関係ないと言うことだ。


 ユリーカ 「あらら」

 シトロン 「まぁ良いじゃないですか。アルトマーレ観光が今日になったと思えば」

 セレナ 「……そうね」

 ボンゴレ 「そんなにトライポカロンを楽しみにしていたのか」

 セレナ 「はいっ。私、今度トライポカロンに出場するんです!」

 ボンゴレ 「そうかそうか。なら、大聖堂の特別企画展に行ってみなさい。このイベントと連動して、トライポカロン関連の展示を しておるぞ」

 ユリーカ 「そうなんだ! じゃあ行ってみようよセレナ!」

 セレナ 「うん!」
 ▼ 57 スノキ 15/01/26 02:55:00 ID:zz0a5Hfs [3/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ボンゴレ 「それじゃあワシはこれで失礼するよ。18時には家に戻るから、良ければ来なさい。今日はウチに泊まると良い」

 シトロン 「よろしいんですか?」

 ボンゴレ 「あぁ。サトシ君の友達なら大歓迎さ。それに、カノンもその方が喜ぶじゃろう」

 セレナ 「なにからなにまで、ボンゴレさん、ありがとうございます」

 シトロン 「チケットにホテルは含まれていなかったので助かります」

 ボンゴレ 「気にするでない。……カノンのやつ、せっかくサトシ君達が来ていると言うのにのぉ」

 サトシ 「……あ、じゃあオレ、カノンを探してきますよ」

 セレナ 「えっ?」

 サトシ 「セレナたちは、大聖堂の展示を見ててくれよ。すぐに戻るからさっ」

 ボンゴレ 「しかし、闇雲に探しても迷うだけじゃぞ?」

 サトシ 「大丈夫です。景色が良い所に行けば、きっと会えますよ! 行くぞピカチュウ!」

     「ぴっか!」


それだけ言って、オレはセレナ達と別れて、ピカチュウと一緒にカノンを探しに出かけた。
 ▼ 58 スノキ 15/01/26 02:56:00 ID:zz0a5Hfs [4/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「懐かしいな、アルトマーレ」

     「ぴかぴかぁ〜」


本当に、アルトマーレはあの時と変わっていない。

住人も、観光客も、思い思いの時間を過ごしている。……平和そのものだ。


ここにいる人たちはきっと、怪盗姉妹が“こころのしずく”を奪って、アルトマーレが消滅の危機に陥っていたことなんて、知らないんだろうな。

あの夜のことは忘れもしない。ラティアスとラティオスが全力で……ラティオスは命を捨ててまで。

2匹がいたから、今日の平和なアルトマーレが存在するのだ。


 サトシ 「絵を描くとしたら……、トライポカロンで混んでるから、大聖堂には居ないよな。ってことは、海沿いかな?」

     「ぴぃか」

 サトシ 「あぁ。じゃあ海沿いを歩いてみるか」


ピカチュウも賛成のようで、オレは大聖堂からほど近い海岸線へと向かった。

ラティアスとラティオスの石柱が、高い位置にある午後の太陽を受けて鈍く輝いている。

はるか昔、アルトマーレを怪物から守ったラティアスとラティオス。その子孫に当たるのが、あのラティアスだ。

無邪気で御転婆だけど、メガ進化を遂げ、ポケモンハンターJと互角に戦って、そして勝利したラティアス。護神としての素質は、十分にあったと言う訳だ。
 ▼ 59 スノキ 15/01/26 02:57:00 ID:zz0a5Hfs [5/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
大きな橋を越えて、海岸線は倉庫街のような場所に辿り着く。貨物の埠頭なのか、人通りは全くない。


 サトシ 「確かここって……」

     「ぴかぴぃか」 ニヤニヤ

 サトシ 「そっか。カノンと別れた所だったっけ……」


アルトマーレから帰るとき、ここで船を止めて貰って、桟橋で、カノンとお別れした。その時オレは、カノンに絵を貰って、キスされて……。

あの時は驚いたな。驚いたせいで、ちゃんと「さよなら」を伝えられなかったっけ。


倉庫の影から抜けると、その桟橋が目に飛び込んで来た……が、何だか様子がおかしい。

桟橋の先に、絵を描いているカノンの姿を発見したけど、桟橋の入口には、女の子が2人、それに、グランブルとマリルリが。なにやら怒鳴り声も聞こえる。

そうこうしているうちに、マリルリとグランブルが、ジリジリとカノンの元へ詰め寄り始めた。


 サトシ 「……行くぞピカチュウ!」

     「ぴっか!」


とにかく、カノンが不利な状況だと言うことに変わりはない。オレは咄嗟に駆け出し、カノンを追い詰めているかのような女の子2人に向けて、声を上げた。


 サトシ 「なにやってんだ!?」
 ▼ 60 スノキ 15/01/26 03:00:00 ID:zz0a5Hfs [6/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今夜はこの辺で終了します。
ここまでのご支援ありがとうございました。

また明日の夜に再開します。
 ▼ 61 ガリザードンY@スピアーナイト 15/01/26 03:05:10 ID:n/w5V6cw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙、明日も楽しみにしてます。

にしても、3時ジャストって凄いですね!
 ▼ 62 ーブル@のろいのおふだ 15/01/26 11:19:32 ID:fgNbR.EI [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>61
あ、本当だ
 ▼ 63 ッパ@ヘルガナイト 15/01/26 12:04:44 ID:fgNbR.EI [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そうだ、HPから小説ページへってしたらハルカの出なかったんだけれども、バグ?
追加してなかったらすいませ
 ▼ 64 15/01/26 18:45:02 ID:s8wtl9wM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クスノキさんだ!!
支援
 ▼ 65 スノキ 15/01/26 21:38:00 ID:zz0a5Hfs [7/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>46
にっ……2月12日以降に書くんだからっ……!

>>63
HPへのご訪問ありがとうございます。
同小説ですが、まだ手直し中ですので、直接アクセスできないようになっています。
近いうちに公開する予定です。
 ▼ 66 スノキ 15/01/26 21:40:00 ID:zz0a5Hfs [8/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 26 】


 カノン 「……ふぅ。あとは細かい色入れね」


絵を描き始めて、どれくらい時間が経っただろうか。太陽は高い位置にあるから、少なくともお昼は過ぎている。

ラティアスは……海でマンタインやラブガス達と遊んでいた。


 カノン 「(ラティアスったら。すぐ仲良くなっちゃうんだから)」


ラティアスの社交的な性格は、野生ポケモンとすぐに仲良くなれると言う、大きな強みだった。

今だってそうだし、アルトマーレ展の時だって、野生のヤミカラスと友達になっていた。

そんなラティアスを、私はちょっぴり、羨ましいと思う。

本来なら、こころのしずくや秘密の庭を護る者として、あんまり他人に親しくするのは避けるべきだ。少なくとも、私はそう教わって来た。ラティオスだって、積極的に外へ出たり、秘密の庭の外に住む野生ポケモンとは関わろうとしなかった。


だから私は、当然、友達が少ない。……いや、いない、と言ってもいいのかな。小さい頃から仲の良かった子とは、もう疎遠になっている。

成長するにつれて、私自身の役目、一族の使命を理解するにつれて、あまり部外者と関わてはいけないんだという考えが生まれて来て、そして、いつしか親しい友達は居なくなっていた。


孤立するようになった私を待ち受けていたのは、嫌がらせだった。と言っても、別に物を隠されるとか、暴力を受けるとか、そういうものではない。

……無視されるの。
 ▼ 67 スノキ 15/01/26 21:40:56 ID:zz0a5Hfs [9/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
始めのうちは、悪口を言われていた。

大好きなスケッチを1人で楽しんでいる時も、私への嫌がらせは続いた。


……けどある時。

いい加減怒ったのか、ラティアスとラティオスが突風を巻き起こして、私に嫌がらせしてくる人を、川に落としたのだ。

当然、ラティアスたちの姿は見えていないから、いじめっ子は不思議そうな顔をする。そして怖がる。

そのうち、私には地縛霊が付いてるーとか、関わったら呪われるーとか言いだされ始め、いつしか、みんな私を無視するようになった。


私にとっては好都合だった。

大好きなスケッチを静かに こなせるし、部外者と関わらない方が良いと言う、一族の暗黙のルールにも合致する。

こうやって静かに絵を描いて、秘密の庭ではラティアスやラティオスと一緒に遊んで……。それだけで、私は満足だった。


……けど、今も時々、私にちょっかい出してくる子が現れる。


 *** 「うわーまた絵ぇ描いてるよ! あの根暗女ー!」

 *** 「ホント! 自分が可愛いからって調子乗ってんじゃないわよー!」
 ▼ 68 スノキ 15/01/26 21:42:00 ID:zz0a5Hfs [10/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アルトマーレに住む、あれは……A子とB子だ。私の姿を見かけると、こうやって悪口を言ってくる。

私はもう慣れっこで、おおよそ無視することに決めている。……1人の時は。


 A子 「おいまた無視かよ根暗!」

 B子 「ホント! おしとやかぶってウザったい!」


 カノン 「……そこ、もうすぐ突風が来るわよ!」


 A子 「は?」

 B子 「なにを……キャッ!」


私が忠告した通り、突風が2人の間を通り抜ける。……あらら、2人とも、パンツ丸見えね。


 カノン (ふふっ。ありがとう、ラティアス) ヒソヒソ

     (くぅ〜くぅ〜ん♪) ヒソヒソ
 ▼ 69 スノキ 15/01/26 21:43:00 ID:zz0a5Hfs [11/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 A子 「なんなのよもぉ〜!」

 B子 「アイツに近付くと、いっつも変な風吹くんだから! 出て来てグランブル!」

 A子 「マリルリも! 今日こそアイツの風の正体暴いてやるわ! 偶然なんて言わせないんだから!」


 カノン 「えっ……!?」


今日は何かが違う。A子とB子はポケモンを繰り出し、桟橋を塞いだ。

どうしよう……。風の正体がラティアスだってバレるのは絶対にダメ……。でも、桟橋が塞がれちゃって、逃げ道も無い……。


     (くぅぅっ……)

 カノン (大丈夫よラティアス。あなたのせいじゃないわ)


でもどうしよう……。逃げるとしたら、海に飛び込んでラティアスと一緒に水中を移動するしか……。でも、大切な画材道具がダメになっちゃう。置いて行く訳にもいかないし……。


 A子 「マリルリ、アイツに“バブルこうせん”!」


えっ……ワザを!? どうしよう……やっぱりここはラティアスに……。


 ※※※ 「なにやってんだ!?」
 ▼ 70 マサラ人3 15/01/26 21:48:29 ID:nz.2Hpg2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>68
A子、B子www

支援です。
 ▼ 71 エンジシ@じめじめこやし 15/01/26 21:51:35 ID:fgNbR.EI [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>65
なるほどです分かりました
 ▼ 72 れいなゲーチス大統領 15/01/26 22:12:36 ID:Nw8PdhGs NGネーム登録 NGID登録 報告
支援します!
 ▼ 73 スノキ 15/01/26 22:35:01 ID:zz0a5Hfs [12/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その時、威勢の良い声が響いた。

その声の主を、私は知っている。……けど、そんなことがあり得るの?


     (くぅ♪)


ラティアスが嬉しそうに鳴いた。

やっぱりそうだ。サトシ君が、アルトマーレに着てくれたんだ!


 B子 「なによアンタ!?」

 サトシ 「そっちこそ! カノンに何しようとしてたんだ!?」

 A子 「あらアンタ、カノンの知り合いなの? カノンって友達いたのね」

 B子 「言っとくけど、カノンと付き合うとロクなこと無いわよ。どうせ顔で惹かれたんでしょうけど、アイツはいつも……」

 サトシ 「お前らの話なんて聞きたくない! カノンから離れろ!」

 A子 「なによアイツ……マリルリ行って!」

 B子 「グランブルも! あのピカチュウに“アイアンテール”よ!」

 A子 「マリルリは“きあいパンチ”!」

 サトシ 「そっちがその気なら……行くぞピカチュウ!」
 ▼ 74 スノキ 15/01/26 22:35:30 ID:zz0a5Hfs [13/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
嬉しい気持ちに浸っている一瞬の間に、バトルが始まってしまった。

こんなにも突発的に始まるなんて……やっぱり私、バトルの知識が少なすぎるんだろうな……。


 サトシ 「“でんこうせっか”で かわせ!」

     「ぴっか!」


迫りくる“アクアテール”と“きあいパンチ”を、ピカチュウは難なく回避する。


 サトシ 「“10万ボルト”だ!」

     「ぴぃかぁぁぁちゅぅぅぅぅぅ!」


黄色い閃光が走ったかと思うと、バチバチと音を立てながら、“10万ボルト”が2匹に直撃した。

砂埃が上がり、それが晴れると、そこには倒れているマリルリとグランブルの姿があった。


 A子 「マリルリ!?」

 B子 「グランブル!? うそっ!?」

 サトシ 「えぇっ……たった1発で……?」

     「ぴかぁ……?」
 ▼ 75 スノキ 15/01/26 22:36:01 ID:zz0a5Hfs [14/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 A子 「戻ってマリルリ。……何よアンタ。ヒーロー気取り!?」

 B子 「行こうよA子。こんな奴相手にしても つまんないし」


2人はポケモンをボールに戻すと、そそくさと立ち去って行った。


 サトシ 「あっ……オイ! カノンに何して……」

 カノン 「良いのサトシ君! あの2人は放っておいて」

 サトシ 「けどっ……」


サトシ君は納得しきれない表情だけど、わざわざあの2人を問い詰めることも無いの。


 カノン 「ありがとうサトシ君、助けてくれて。それに、久しぶりね」

     (くぅぅ〜♪)


姿を消したまま、ラティアスはサトシ君に擦り寄った。こんな甘えた声のラティアス……、サトシ君の前でしか聞かないな。


 サトシ 「おっ……いたのかラティアス。久しぶりっ」

     (くぅ♪)
 ▼ 76 スノキ 15/01/26 22:36:30 ID:zz0a5Hfs [15/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「カノン……大丈夫なのか?」


サトシ君は、ラティアスを撫でながら言った。


 カノン 「うん。私は全然平気っ。それよりサトシ君とピカチュウ、やっぱり強いね。格好良かったよ?」

     「ぴぃっか〜」

 サトシ 「……なぁカノン。良かったら話してくれよ。カノンがそんな……ちょっかい出されるなんて、オレ思えないんだ」

 カノン 「うん……」


私とサトシ君は、桟橋に腰掛けた。

足は海にブランと垂らし、つま先で水面を突くと、波紋がゆったりと広がっていく。


 サトシ 「懐かしいよな。前にアルトマーレに来た時は、ここでお別れして」

 カノン 「ふふっ。そうよね。あの時と同じみたい。よく晴れてて、波も穏やかで……」

 サトシ 「ってこは、やっぱりカノンだったんだな、あの時の」

 カノン 「えっ……あっ ///」
 ▼ 77 スノキ 15/01/26 22:37:00 ID:zz0a5Hfs [16/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「あの時貰った絵はカノンが描いてくれたって分かったけど、渡してくれたの、カノンかラティアスか、ずっと分からなかったんだ。でも、やっとカノンって確信持てたよ。なっ?」

     (くぅぅ〜♪)


サトシ君はラティアスが居る方向を眺めながら、言った。

もぉ……サトシ君そんなフェイントずるいよぉ……。


 サトシ 「……それで、さっきの2人は?」


けどサトシ君は、すぐに話題を戻した。てっきりキスのことを言われるかと思ったけど……、サトシ君は大人だった。


 カノン 「さっきのはね、私の……その……、付き合い方が原因なんだ」

 サトシ 「付き合い方……?」

 カノン 「うん。友達を作ろうとか、誰かと親しくなろうとか、そういうこと、自分で避けてきた結果なの。情けないよね、私、こんなこと……」

 サトシ 「……でもそれって、一族の使命が関係あるんだよな?」

 カノン 「えっ!?」

 サトシ 「さっきボンゴレさんに会ったんだけど、聞いちゃったんだ。カノンが友達が少ないのは、一族の使命が原因なんだろうってさ……」

 カノン 「……そっか」
 ▼ 78 スノキ 15/01/26 22:37:30 ID:zz0a5Hfs [17/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おじいさんが何てそんなこと言ったのかは分からないけど、サトシ君には、全部お見通しみたい。

サトシ君には正直に私の気持ちを話そう。サトシ君には、隠し事は したくない。私は何故だか、そんな気持ちになった。


 カノン 「……私達一族はね、先祖代々、ラティアスたちと秘密の庭を護って来たの」

 サトシ 「あぁ。前にも話してくれたよな」

 カノン 「うん。でね、そういう秘密を抱えていると……誰かと仲良くするのって、怖いんだ。つい口を滑らせちゃったら、取り返しのつかないことになるから……」

 サトシ 「そうだよなぁ。ラティアスたちはアルトマーレの伝説として語られてるポケモンだし、秘密の庭だって、こころのしずくだってそうだもんな……」

 カノン 「うん。だからね、自然と避けてきちゃったの。誰かと仲良くすることを……」

 サトシ 「そっか……」


サトシ君は、これ以上のことは聞いてこなかった。

私の想いを感じ取ってくれたのかな。だとしたらサトシ君、すっごく優しいんだな……。


 カノン 「……だから私ね、サトシ君と仲良くなれて、嬉しかったんだ」
 ▼ 79 スノキ 15/01/26 22:38:00 ID:zz0a5Hfs [18/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「へへっ。オレも、カノンと友達になれて良かったって思ってるよ。でも、なんでオレは良かったんだ?」

 カノン 「えっ……それはっ……ほら! ラティアスが気に入ってくれた人だから……。最初はちょっと不安だったけど、一緒にお話し出来て、サトシ君が……本当に純粋な人なんだなって分かったから……///」

 サトシ 「そう言えばカノン、初めて話したときは冷たかったもんなぁ。ラティアスが紛らわしいからだぞっ?」

     (くぅ〜ぅ♪)

 サトシ 「はははっ」


サトシ君とラティアスは、楽しそうに戯れていた。

こういう場面を見ても、やっぱりラティアスが羨ましく感じてしまう。私ももっと積極的に……って思うけど、そればっかりは出来ない。

一族の使命として、サトシ君と仲良くなることと、サトシ君を好きだと伝えることは、全く違うことなのだ。


 サトシ 「でもさカノン。部外者のオレが言うのもアレだけど、使命にとらわれ過ぎて友達を作らないってのも、ちょっと違うんじゃないかなっ?」

 カノン 「えっ?」

 サトシ 「上手く言えないんだけど……、友達いないって話してくれたカノン、なんか寂しそうだったからさ、心配になっちまって……。何でも話せる友達がいないと、一人で思い悩んじゃうことだってあるんだぜ?」

 カノン 「あっ……うん……」
 ▼ 80 スノキ 15/01/26 22:39:00 ID:zz0a5Hfs [19/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「オレの旅仲間でさ、もう別れたんだけど、トップコーディネーターになった奴がいるんだ。そいつは夢を叶えた訳だから、熱心に仕事に打ち込んでて……。でも、事務所と対立して、絶対に出来ない仕事を振られて、すっごい悩んでたんだ。家族に心配かけないように、一人で頑張って……」

 カノン 「サトシ君の友達にそんな子が……。大丈夫だったの?」

 サトシ 「あぁ。だからオレ達、そいつに連絡とって、助けに行ったんだ。それで、仕事とかも無事に終わって。今でもトップコーディネーターの仕事を続けてるよ」

 カノン 「そう……良かった……」

 サトシ 「だからカノン。オレ、カノンもそうならないか、ちょっと心配になってきたんだ」


サトシ君は、真剣な表情で言った。

あぁ……優しいなサトシ君。私のことを心配してくれて……。それに、そのトップコーディネーターの子を助けてあげて。

本当に、本当に良い人だよ、サトシ君って……。


 サトシ 「オレ、カノンの使命がどれだけ重要なのか、全然分かってない。でもっ、その使命のせいでカノンが苦しむようなら、オレは絶対に……」

 カノン 「ありがとうサトシ君っ」


私はサトシ君の言葉を遮って、言った。

サトシ君の優しさ、もう十分伝わって来たよ? 私を心配してくれて……本当に嬉しいよ、私。
 ▼ 81 スノキ 15/01/26 22:40:00 ID:zz0a5Hfs [20/20] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「ありがとう。でもね、安易に他人と仲良くなっちゃいけないって言うのは、一族の暗黙のルールなの。だから、私は大丈夫」

 サトシ 「カノン……」

 カノン 「それに、なんでも話せる友達なら……ラティアスがいるもんね?」

     (くぅ〜!)

 サトシ 「……そっか。そうだよな」

 カノン (それに……サトシ君もだよっ)

 サトシ 「え?」

 カノン 「ううん、なんでもない。ありがとうサトシ君。サトシ君に話せて、すっきりしちゃったかな」

 サトシ 「そっか。……じゃあカノン、セレナたちも来てるんだ。みんな大聖堂に居るから、一緒に行こうぜ!」

 カノン 「えぇ!」


そう、私は一人じゃない。確かに寂しい時だってあるけど、それは私の運命だもん。

こうやって、私のことを心配してくれる人がいる――。それだけで、私はすっごく嬉しいんだよ、サトシ君?
 ▼ 82 リテヤマ@くろいビードロ 15/01/26 22:56:53 ID:4s8ic3Ak NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 83 サキとカヨ 15/01/26 22:58:41 ID:x8ny4vtI NGネーム登録 NGID登録 報告
カノンマジで可愛い
クスノキさんマジで神
 ▼ 84 レブー@ふしぎなアメ 15/01/26 23:15:32 ID:fgNbR.EI [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
メガ支援を通り越してギガ支援!!!!!!
 ▼ 85 ノワール@フシギバナイト 15/01/26 23:28:08 ID:x5RGhAEA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
30分になって更新されてなかったら寝る
 ▼ 86 ダツボミ@メガストーン 15/01/26 23:41:31 ID:7drnxJJI NGネーム登録 NGID登録 報告
あげる
 ▼ 87 モネギ@まんまるいし 15/01/27 01:20:21 ID:LaYnmZtY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 88 スノキ 15/01/27 01:44:00 ID:RT6Oe1.A [1/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 27 】


 ユリーカ 「サトシ遅いね」

 シトロン 「そうですね。やはり見つからないのでしょうか……。かと言って、待ち合わせしている手前、僕たちがここから動くわけにはいきませんし……」

 ユリーカ 「どうするセレナぁ?」


ユリーカが私に尋ねてきた。

う〜ん……、サトシはカノンを連れて来るからここにいてって言ってたし……。


 セレナ 「ここで待ってるしかないわよ。トライポカロンの展示は見終わったし、向こうの……ほら、アルトマーレの伝説展、先に見ちゃう?」


トライポカロンの特別展示は、もうゆっくり見て回った。この大聖堂は広いので、いわゆる常設展示も、けっこう見ごたえがあるはずだ。


 シトロン 「そうしましょうか。時間が勿体ないですしね」
 ▼ 89 スノキ 15/01/27 01:44:30 ID:RT6Oe1.A [2/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシ、カノンにまだ会えてないのかな?

それとも、もうとっくに会ってて、2人でお話ししてるのかな。


私は、カノンがサトシを好きだってことを知っている。

けどカノン、自分に定められた使命を護るために、サトシに気持ちは伝えないと言っていた。

お別れの時も、カノンはサトシに伝えないで……、本当に、自分の使命を優先したんだと思う。


でも今日……、カノンはサトシと再開する。


カノン、どんな風に思うんだろう。

サトシと会って、カノンの気持ちに迷いが生まれないかな。

私はただただ、それが心配だ。

カノンが頑張って決心したのに……、本当に、私たちはアルトマーレに来て良かったのだろうか。


 *** 「あのっ……セレナちゃんですよね!?」
 ▼ 90 スノキ 15/01/27 01:45:00 ID:RT6Oe1.A [3/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「えっ?」


不意に声をかけられた方を振り向くと、私たちと同い年くらいの女の子が立っていた。

綺麗なストレートの黒髪に、淡い蒼色のワンピースを着ている。


 *** 「やっぱりセレナちゃんだ! ポケビジョン見ましたっ! あ、私、ミズホって言います」

 セレナ 「ポケビジョン……わぁ〜ありがとう!」

 ユリーカ 「わはっ……セレナ、どんどん有名になってるねっ! そうだ! ミズホさん、お兄ちゃんをシルブプレ!」

 ミズホ 「えっ……?」

 シトロン 「ユリーカもぉいい加減にしなさいってぇぇぇ!」


シトロンはエイパムアームでユリーカを摘まみ、常設展示の方へと逃げて行った。


 セレナ 「あははっ……気にしないでね」

 ミズホ 「あっ……うん」
 ▼ 91 スノキ 15/01/27 01:46:00 ID:RT6Oe1.A [4/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「ミズホも観光なの?」

 ミズホ 「うん。昨日からアルトマーレに来ててね、昨日は観光して、これからトライポカロンを見るの! カロスで有名なエルさんの演技……一度見て見たかったから!」

 セレナ 「じゃあ、私と同じだねっ。私たちも、明日のエルさんの演技を見るんだ」

 ミズホ 「そうなんだぁ。カロスってけっこう遠いのに……セレナちゃんも、エルさんのことチェックしてるんだねっ」

 セレナ 「えぇ。でも、来れたのは福引で当たったからなんだけどね。ミズホはどこから来たの?」

 ミズホ 「私はシンオウ地方の、ヨスガシティって所から来たんだ。ホントは友達と一緒に来るはずだったんだけど、都合が悪くなっちゃって、私1人で来たの」

 セレナ 「そうだったんだ。残念だったわね、友達が来れなくて……」

 ミズホ 「でもセレナちゃんと会えたからっ! セレナちゃんのフォッコのコスプレ、すっごい可愛かったんだもん。いつかお話ししてみたいって思ってたんだよっ」

 セレナ 「そんな恥ずかしいよ……。あ、じゃあミズホもトライポカロンに興味あるの?」

 ミズホ 「うん! 実は私、ホントはコーディネーターなの。でも、トライポカロンも面白そうだねってみんなと話して、じゃあ見に行こうってなって、今日ここに来たんだっ」

 セレナ 「ふ〜ん。凄いねっ、ミズホってコーディネーターだったんだ。じゃあみんなって言うのも……」

 ミズホ 「うん。コーディネーター仲間っ! あ、写真見せてあげるねっ」
 ▼ 92 スノキ 15/01/27 01:46:30 ID:RT6Oe1.A [5/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そう言うと、ミズホはスマホを取り出して、写真を見せてくれた。

そこにはミズホと並んで、4人の女の子が写っている。


 ミズホ 「このオレンジ色の髪の、サングラスをかけた子がノゾミちゃん。隣にいる、ピンクのスカートを穿いた子がヒカリちゃん。隣は私で、一番右が、サクラちゃん」


ポケモンセンターで撮ったであろう写真には、ミズホと並んで、ノゾミ、ヒカリ、サクラと言う、4人のコーディネーター仲間が楽しそうに写っていた。


 セレナ 「わぁっ。みんな仲良いんだねっ」

 ミズホ 「うん。こうやって仲間がいると、競い合うことになるけど、お互い励まし合って、もっと良い演技を! って思えるんだっ!」

 セレナ 「そっか……演技の、仲間かぁ……」


そう言えば、私にはまだ、そう言う仲間がいない(※)。

ヒヨクシティのトライポカロンに出るには出るけど、何の経験もない、1からのスタートになる。考えてみると、なかなか不安なことだった。


 セレナ 「(羨ましいな、そんな仲間がいるって……)」



(※) サナのライバル宣言は、2月12日放送のトライポカロン会で明言されるものとします。
 ▼ 93 スノキ 15/01/27 01:48:00 ID:RT6Oe1.A [6/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ミズホ 「仲間って、やっぱり大切だなって思うの。……このヒカリちゃんって子、いま、スランプになっちゃってるの」

 セレナ 「スランプ……?」

 ミズホ 「うん。実力は すっごいあるんだけど、なんだか演技が思い通りにいかないみたいで……。みんな心配してるんだ」

 セレナ 「そうなんだ……。良いよね仲間って。そういう異変に気付いて、支えてあげれるんだもん」

 ミズホ 「うん。……ヒカリちゃんのスランプは、まだ抜け出せてないんだけどね、でも、すっごく感謝されたんだ。気遣ってくれてありがとうって。そう言って貰えると、仲間でいて本当に良かったって思えるの!」

 セレナ 「そっか……」


 アナウンス 『ご来館の皆様にお知らせいたします。間もなく14時より、大聖堂前の特設ステージにて、カロスクイーンのエルさんによる、トライポカロン特別エキシビジョンを開催いたします。本日付のチケットをお持ちのお客様は、特設会場前へお集まりください』


 ミズホ 「あっ……もう行かなくちゃ! それじゃあセレナちゃん、お話しで来て楽しかったよ!」

 セレナ 「あ、うん! 私もっ!」

 ミズホ 「私、エキシビジョンが終わってすぐの船で帰っちゃうから、ここでお別れだね。またいつか会おうねっ!」

 セレナ 「えぇ! 今度会った時は、ミズホの演技見せてね!」

 ミズホ 「うん! 喜んでっ! ばいばーい!」
 ▼ 94 スノキ 15/01/27 01:49:00 ID:RT6Oe1.A [7/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ミズホは目一杯の笑顔を見せて、大聖堂の外へと駆けて行った。


ポケモンコーディネーター、ハルカと同じ世界の子ってことか……。それに、旅仲間が4人も……。

私もトライポカロンに挑戦して、仲間を作れるのかな。一緒に支え合える仲間に、出会えるのかな?


 サトシ 「おーいセレナー!」


そんな一抹の不安を抱えている私の元に、サトシが帰って来た。カノンも一緒だ。

……サトシの姿を見て、なんだか安心してしまった。

そうよ。だって私には、サトシって言う仲間がいるじゃない。いつも真っ直ぐで、優しくて、私のことを気遣ってくれる、とっても素敵な人が。


 セレナ 「サトシー! カノーン!」


サトシもそうだけど、カノンだって、お互いのことを深く知った仲だ。たとえ住んでる所が違っても、目指すものが違っても、誰かと繋がっていることこと自体が、私の支えになってくれる。

私は自然と笑顔になって、サトシとカノンを迎え入れた。
 ▼ 95 スノキ 15/01/27 01:50:50 ID:RT6Oe1.A [8/8] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今夜はこの辺で終了します。
ここまでのご支援ありがとうございました。

明日の夜は更新しない可能性があります。


>>70
もうモブの名前考えるの疲れました(笑)
 ▼ 96 ブネーク@オーロラチケット 15/01/27 01:51:51 ID:aOunEV.I NGネーム登録 NGID登録 報告
 ▼ 97 リマロン@プラスパワー 15/01/27 04:06:03 ID:k3PJaJtw NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 98 サキとカヨ 15/01/27 18:14:11 ID:DQX8cI.I NGネーム登録 NGID登録 報告
エール
ビーツ
こんなのは?
かなりてきとーだが
支援
 ▼ 99 ンプジン@けむりだま 15/01/27 18:16:03 ID:o8DVyNJ. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あ、俺と逆ですね
モブの名前考えるの好き
 ▼ 100 797えん】 ひろった! 15/01/27 19:37:26 ID:SAXslN0A NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 101 ルキー@プテラナイト 15/01/27 19:58:29 ID:LaYnmZtY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カノンちゃんが良い子すぎて生きるのが辛くなる
 ▼ 102 ロピウス@アップグレード 15/01/27 20:30:20 ID:b1OKeRew NGネーム登録 NGID登録 報告
>>92
あれ?
ヒカリとノゾミって・・・
 ▼ 103 ニャット@ピーピーリカバー 15/01/27 23:18:08 ID:/SMhWl.A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 104 ルキモノ@あさせのしお 15/01/27 23:25:40 ID:olCGipKA NGネーム登録 NGID登録 報告
http://www.geocities.jp/marinecity_hama_oln2//toethu_3_1_2.htmlの作者=クスノキさん?

上の小説のファンなので支援
 ▼ 105 サキとカヨ 15/01/27 23:30:42 ID:u/hj/0ak NGネーム登録 NGID登録 報告
久しぶりにハートゴールドやったら
ポケギアにミズホっていうトレーナーがいて
ワロタ
 ▼ 106 リン@あおいビードロ 15/01/28 01:08:36 ID:kXYFhuuM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あげ
 ▼ 107 スノキ 15/01/28 02:37:00 ID:GGLUn/Tg [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>102
おそらくご想像の通りです(笑)


今日は更新できなかったので、カノン(&ラティアス)の画像を貼っておきますね。
http://i.imgur.com/W0R1tlq.jpg
http://i.imgur.com/PAOHyHF.jpg
http://i.imgur.com/VHbHtga.jpg
http://i.imgur.com/BWW0CFj.jpg
http://i.imgur.com/xpeTK58.jpg
http://i.imgur.com/DbGPmBe.jpg
 ▼ 108 ジャンボ@だいちのプレート 15/01/28 06:36:07 ID:KtHZuT8Y [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>107
カノンってこんなエロい体つきだったのか…


 ▼ 109 ピナス@なぞのすいしょう 15/01/28 16:45:02 ID:jzbl8o9c NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>107
胸でけー
 ▼ 110 キノオー@マグマのしるし 15/01/28 17:25:43 ID:GbH06Fvs NGネーム登録 NGID登録 報告
>>107
カノンは可愛いのに画像とか少ないからなぁ。

支援
 ▼ 111 スノキ 15/01/28 20:54:00 ID:GGLUn/Tg [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 28 】


 カノン 「セレナちゃん久しぶりだねっ」

 セレナ 「うん! カノン、あれから元気だった?」

 カノン 「えぇ! セレナちゃんも元気そうで良かった」


セレナちゃんと再会した私は、なんだか嬉しくて堪らなかった。

アルトマーレに友達がいなくても、こうやって、お互いことをよく知っている友達が、私には ちゃんといる――。そのことが、私の心を十分に満たしてくれた。


 サトシ 「セレナ、シトロンとユリーカは?」

 セレナ 「あぁ、2人なら、先に向こうの展示を見てるわよ」

 サトシ 「そっか。じゃあ早いとこ合流しようぜ!」

 カノン 「えぇ。じゃあせっかくだから、大聖堂のガイド、私がしてあげるねっ!」


私たちは、先に進んでいたシトロン君とユリーカちゃんと合流して、大聖堂の中を、ゆっくりと見学し始めた。
 ▼ 112 スノキ 15/01/28 20:54:30 ID:GGLUn/Tg [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「……島の言い伝えでは、この聖堂と太陽の塔は、古代の人が、街を護ってくれたラティアスとラティオス達への感謝の気持ちを込めて作ったものと言われています。……この装置も、平和のために造られたらしいのですが、その使い方は分かっていません。この聖堂は、何度か改修工事が行われましたが、この装置自体は、初めから、この場所にあったと言われています」

 セレナ 「へぇ〜。凄いのね、大聖堂って」

 ユリーカ 「ラティアスとラティオスにありがとうって伝えたくて、こんな大きい建物を作ったんだね!」

 カノン 「そうよユリーカちゃん。古代の人にとって、ラティアスとラティオスは、神様のような存在だったの」

 シトロン 「それにしてもカノン、凄いですね。これほど詳しく、展示物の説明を出来るなんて」

 カノン 「ふふっ。観光シーズンはね、おじいさんと一緒にガイドのボランティアをやってるの。聖堂のことなら、ここの係の人より詳しい自信あるわよっ」

 サトシ 「流石だなカノン!」

 カノン 「えへへっ……」


セレナちゃんとユリーカちゃん、それにシトロン君は、古代マシンを興味深く眺めている。

サトシ君は前に見たからか、そこまで熱心に食い付いてはいなかったけど……、私にとっては、マシンについて きちんと伝えるチャンスだった。
 ▼ 113 スノキ 15/01/28 20:55:00 ID:GGLUn/Tg [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン (ねぇサトシ君……)

 サトシ 「どうした?」

 カノン (前……、このマシンが暴走したわよね)

 サトシ (えっ……あぁ。怪盗姉妹のせいで……)

 カノン (うん。だからね、……他の人には伝えてないんだけど、“こころのしずく”の台座を、撤去しちゃったの)

 サトシ (そうなのか!?)

 カノン (うん。サトシ君たちが帰った後の改修工事でね。……歴史的に重要なものだけど、もう二度とあんなこと起きて欲しくないから、おじいさんが撤去しちゃったんだ)

 サトシ (そうだったのか……。でも、その方がいいだろうな。いくら平和のためのマシンだって、悪い奴が使ったら意味無いし……。ある意味、ラティオスが身を持って教えてくれたんだな……)

 カノン (うん……)


マシンに手を加えたのは、悩んだ末の答え。ずっと昔からあるこのマシンは、歴史的に見ても、ポケモン学的から見ても、とても価値が高い。手を加えるのは、私もおじいさんも、最後まで悩んだことだった。

けど、サトシ君の言う通り、もしまた悪い人が襲ってきて、あの怪盗姉妹と同じようなことをしたら……。

ラティアスの命、そしてアルトマーレの平和が、奪われてしまうかもしれない。そう考えると、マシンの価値で迷っている訳にはいかなかった。
 ▼ 114 スノキ 15/01/28 20:55:30 ID:GGLUn/Tg [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 シトロン 「いやぁ、なかなか見ごたえがありましたね、大聖堂」

 ユリーカ 「うん! ラティアスやラティオスのこともいっぱい見れたしね!」

 セレナ 「えぇ! アルトマーレの伝説展が、特に面白かったかなっ」

 カノン 「ふふっ。良かった、みんなに楽しんで貰えて」


私たちは大聖堂を後にした。時刻は15時半過ぎで、特設ステージからは、トライポカロンの歓声が聞こえてくる。


 ユリーカ 「あーあ。私もラティアスとラティオスに会ってみたいなぁ」

 シトロン 「流石のそれは無理ですよユリーカ。2匹は伝説のポケモンなんですから、そう簡単に会えるものでは無いですよ」

 ユリーカ 「分かってるけど……」


……そう言えば、ユリーカちゃんとシトロン君は、アルトマーレ展の時、ラティアスに会ってなかったっけ。


 カノン 「ユリーカちゃん、私の家の近くにね、すっごい綺麗な お庭があるの。良かったら行ってみない? ポケモンが沢山いるわよ」

 ユリーカ 「ポケモンが!? 行く行く! 絶対行くっ!」

 カノン 「ふふっ。じゃあ決まりねっ」

 サトシ (カノン、庭って……いいのか?)

 カノン (うん。サトシ君の友達なら安心だもん)
 ▼ 115 スノキ 15/01/28 20:56:00 ID:GGLUn/Tg [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私はサトシ君たちを、秘密の庭へと案内した。

ラティアスは、さっきから私たちの傍にいるけど、姿を消しているから、ユリーカちゃんにもシトロン君にも、セレナちゃんにだって、まだ見つかっていない。

みんなにラティアスを紹介できるのは、秘密の庭だけだ。


私の家には秘密の通路があって、そこから秘密の庭へ抜けることが出来る。

……確か、前にサトシ君がアルトマーレに来た時以来のことだな、一族の関係者以外で、ここを通るのは。


 セレナ 「わぁ……凄い! お庭……って言うより、庭園!?」

 ユリーカ 「すっごーい! 木がいっぱい! あ、ヤンヤンマがいる! ウパーとヌオーも!」

 シトロン 「アルトマーレの街中に、こんな空間があったとは……。これってカノンの家の土地なんですか?」

 カノン 「えっと……うん、そんなところかな」

 サトシ 「やっぱりここは、いつ見ても凄いよなぁ」

 ユリーカ 「サトシ、ここに来たことあるの?」

 サトシ 「あぁ。カノンと初めて会った時にな」

 カノン 「……ねぇユリーカちゃん。珍しいポケモンに合わせてあげるから、ちょっと目を瞑ってて。シトロン君もっ」

 ユリーカ 「珍しいポケモン!? なにかな〜なにかな〜……」 ギュッ

 シトロン 「僕もですか? はいっ、瞑りましたけど……」
 ▼ 116 スノキ 15/01/28 20:56:30 ID:GGLUn/Tg [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ (ふふっ。2人とも驚くわねっ)

 サトシ (あぁ!)

 カノン (ラティアス、お願い)


     「くぅぅ〜♪」


嬉しそうな鳴き声と共に、ラティアスは姿を現した。そして……まるでいたずらっ子のように、目を瞑っているユリーカの目の前に移動した。


 カノン 「ふふっ。2人とも、もう目を開けていいわよ」

 ユリーカ 「……わっ!? えっ……えぇっ!? この子……ラティアス!?」

     「くぅぅん!」

 シトロン 「えっ……ラティアスって……伝説じゃ無かったんですか!?」

 カノン 「えぇ。ここはね、ラティアスとラティオス達が羽休めに来る お庭のっ」

 ユリーカ 「すごいすごーい! わぁ〜ラティアス……本物! はじめましてラティアス〜」 スリスリ

     「くぅぅ♪」

 ユリーカ 「わはっ……可愛いぃぃぃ!」
 ▼ 117 ガハガネール@つきのいし 15/01/28 20:57:16 ID:iAhuF5ME [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>109
これだけ大きいって事は、やっぱサトシ達より大分上なのかな?
15〜16くらい?
しかしやっぱカノンいいなあ…。
 ▼ 118 トライク@すごいキズぐすり 15/01/28 21:13:58 ID:ka0NxAEQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 119 コッチ@フォーカスレンズ 15/01/28 21:38:02 ID:KtHZuT8Y [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 120 リー 15/01/28 21:46:15 ID:rxONkj6E NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>104
俺も好きだし続き楽しみ
でもこっちも楽しみ
星に願ってメガ支援
 ▼ 121 スノキ 15/01/28 21:53:00 ID:GGLUn/Tg [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユリーカちゃんは目を真ん丸にして、ラティアスと戯れる。小さい子のこういう反応、すっごい癒されるな。ラティアスも楽しそう。


     「くぅぅ!」

 サトシ 「おっ……と! こらラティアスぅ」

     「くぅぅ〜きゅぅぅ〜♪」


ラティアスは、今度はサトシ君に抱き付いた。

やっと姿を現せたんだもんね。外じゃ人目に付いちゃうけど、ここなら思いっきり甘えることが出来る。ずっと我慢してたんだろうな、ラティアス。


 シトロン 「ラティアス……随分とサトシに懐いてますね」

 ユリーカ 「サトシばっかりずるーい!」

 サトシ 「へへっ」

 カノン 「ラティアス、サトシ君のこと気に入ってるみたいなの。前にサトシ君がアルトマーレに来た時も、ラティアスがサトシ君をここに連れてきたんだもんね」

     「くぅうぅ〜♪」
 ▼ 122 スノキ 15/01/28 21:57:00 ID:GGLUn/Tg [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
するとラティアスは、姿を変えた。……勿論、私の格好だ。


 シトロン 「……えっ!?」

 ユリーカ 「あれっ……ラティアスって変身できるの!?」

 カノン 「えぇ。正確には、羽毛で光を屈折させてるから、変身、とはちょっと違うかな?」

 ユリーカ 「でも凄い! 凄いよラティアス!」

 シトロン 「人間と話せたり、テレパシーを送り合えるポケモンは見たことがありますが、姿を変えるポケモンと言うのは、初めて見ましたね」

 カノン 「人間の姿を出来るポケモンはね、ラティアスとラティオス、それに、ゾロアとゾロアーク、あとメタモン……それくらいって言われてるわ」

 ユリーカ 「凄い凄いっ! ラティアス本当に凄いっ!」

 カノン 「ふふっ」


ユリーカちゃんの興奮をよそに、ラティアスは私の姿のまま、サトシ君の手を引いて庭の奥の方へと駆けて行く。
 ▼ 123 スノキ 15/01/28 22:00:00 ID:GGLUn/Tg [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「おいラティアス……!」

 ユリーカ 「あぁっ……待ってラティアス!」

 セレナ 「カノン、私たちも奥の方へ行って……」

 カノン 「勿論良いわよ。ポケモンも沢山いるからっ」

 セレナ 「ありがとう! じゃあユリーカ、行ってみよ!」

 ユリーカ 「うんっ!」


私たちも、ラティアスとサトシ君を追って、庭の奥の方へと進んで行く。


ラティアスはブランコの前で立ち止まると、サトシ君と一緒にブランコに乗って遊び始めた。


 ※ http://i.imgur.com/Vfy4UwM.jpg
  (頑張ってXY仕様に加工した。微妙な出来の割に死ぬほど疲れた)


 サトシ 「ははっ。そう言えば最初に会った時も、こうやって一緒にブランコに乗ったっけ」

     「♪〜」


ラティアスは、本当に楽しそうにサトシ君と遊んでいる。考えてみると、ラティアスにとって、サトシ君は本当に頼りになる……お兄ちゃんみたいな存在だもんね。

それに、サトシ君は近いうちに帰ってしまうことを、ラティアスは分かっている。だからラティアス……、思いっきり甘えたいんだろうな。
 ▼ 124 15/01/28 22:17:20 ID:Fi6M2MWA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
123の画像すげー
 ▼ 125 メパト@ふねのチケット 15/01/28 22:21:03 ID:pYnhWfDw NGネーム登録 NGID登録 報告
>>123
ってかカノン見えてね?
 ▼ 126 オー@メンタルハーブ 15/01/28 22:22:20 ID:KtHZuT8Y [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>123
際どい
っていうか見えてない?
 ▼ 127 ルット@シルクのスカーフ 15/01/28 22:31:08 ID:iAhuF5ME [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>126
俺も思った。絶対見えてる。
 ▼ 128 ーロット@ゴールドスプレー 15/01/28 22:35:41 ID:FHrhczEo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
見えてる
 ▼ 129 ラナクシ@ほのおのいし 15/01/28 22:42:10 ID:Ns1AsGqw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クスノキさんのssすごい好きだわ
まとめてるところがあるなら教えてほしい
 ▼ 130 ーナンス@ダークストーン 15/01/28 23:36:29 ID:8vOM.V9o NGネーム登録 NGID登録 報告
カノンのパンツは白だったのか。

……ふぅ
 ▼ 131 スノキ 15/01/29 00:56:00 ID:pjnmO2zA [1/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 シトロン 「……なんだかこうやって見ていると、サトシとカノンが恋人のように見えますね」

 セレナ 「えっ……」

 カノン 「えっ……///」

 ユリーカ 「もぉ〜あれはラティアスだよお兄ちゃん」

 シトロン 「ははっ。そうですけど、姿が同じだと、どうしてもそう思ってしまうんですよね……」


私は、サトシ君と遊んでいるラティアスの姿に、自分の姿を重ね合わせる。

もしあれが私だったら……、サトシ君は、同じように楽しく遊んでくれているのかな。
私がラティアスみたいに積極的にサトシ君に好意を伝えたら……、サトシ君、どんな反応するんだろう……。


 ユリーカ 「サトシとラティアスばっかりずるーい! わたしも一緒に遊ぶ!」

 サトシ 「そうだな。じゃあ……缶蹴りでもやるか! みんなで出来るし!」

 ユリーカ 「うん! やるやる! お兄ちゃんたちも缶蹴りやろー!」

 シトロン 「そうですね。せっかくですし……」


どうやらサトシ君たちは、缶蹴りを始めるようだ。やっぱり男の子って、思いっきり動き回る遊びが好きなんだな。

せっかくだし、私は遊んでるみんなの絵を……。
 ▼ 132 スノキ 15/01/29 00:57:00 ID:pjnmO2zA [2/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「缶蹴りなんて、小さい頃に公園でやって以来ね。ほら、カノンもっ!」

 カノン 「えっ?」

 セレナ 「せっかくなんだし、皆で遊びましょうよ」

 カノン 「でも私……スカートだし……」

 セレナ 「私もスカートよ。大丈夫。思いっきり蹴り上げなければ見えないって」

 カノン 「でも……」


 サトシ 「セレナー! カノーン! 2人も早く来いよー!」

 セレナ 「ほら、サトシも呼んでるし。ねっ!?」

 カノン 「じゃあ……うん」


少し気が引けたけど、私も混ざって、缶蹴りを始めた。
 ▼ 133 スノキ 15/01/29 00:58:31 ID:pjnmO2zA [3/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私がちょっと躊躇った理由……それは、あんまり子供っぽい遊びを、今までしてこなかったからだ。

私は物心ついた頃から絵を描くのが好きで、暇さえあれば、絵を描いていた。外で遊ぶ時だって、やっぱり絵を描いていた。

成長するにつれて、秘密の庭を守り、ラティアス達のお世話をすると言う一族の使命を、私は徐々に理解していった。

そしてその使命に就くからには、普段から真面目じゃなければいけない。走り回ったり、大声を出して遊んだりするのは良くない……。そう思っていた。

私に友達がいないのも、それが原因の一つかもしれない。

そうだよね。誘われても断って、大声で遊ぶことを拒否している私に、何度も声をかけてくれる子なんていない……。


 サトシ 「よ〜し蹴るぞ! おりゃぁ!」 カーン!

 シトロン 「あーちょっと飛ばし過ぎですよサトシー!?」

 サトシ 「よっしゃみんな隠れろ!」

 ユリーカ 「わーい!」

     「くぅぅ♪」

     「ぴかぴっかぁ!」


でも……なんでだろう。サトシ君たちと一緒だと、そんな真面目に装う必要が感じられなくなっちゃう。
 ▼ 134 スノキ 15/01/29 00:59:00 ID:pjnmO2zA [4/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「私たちも早く隠れよっ!」

 カノン 「……えぇ!」


やっぱり……、大勢で遊ぶって楽しいんだな。

普通だったらもっと小さい頃に分かってたはずなのに……今になってそれが分かるなんて。

私……、真面目に生きてきすぎちゃったのかな……。


 サトシ 「……おっ、カノンもここに隠れてたのか」

 カノン 「サトシ君……」


私が隠れていた茂みに、サトシ君が入って来た。


 サトシ 「へへっ。缶蹴りなんて久しぶりだよなぁ。カノンは?」

 カノン 「私は……ルールは知ってたけど、やるのは これが初めてなんだ」

 サトシ 「そっか。やっぱり女の子だもんな!」

 カノン 「えっ……?」
 ▼ 135 スノキ 15/01/29 01:00:00 ID:pjnmO2zA [5/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
多分、サトシ君は何気なく言ったんだと思う。

でも、自分が生真面目に生きてきたことが正しかったのか迷ってる私にとって、このサトシ君の言葉に、何となく救われたような気がした。

“真面目”じゃなくて、“女の子”だから、か……。


 サトシ 「じゃあオレ別の所に隠れるよ。カノン捕まるなよ〜」

 カノン 「あっ……サトシ君……」


私が呼び止める前に、サトシ君は茂みから出て行ってしまった。


 カノン (ありがとう、サトシ君っ……)


自分でも、なんでこんなにスッキリしたのか分からない。

思いっきり遊べたからなのか、それとも、サトシ君に言われたからなのか……。


私はしばらく、皆と一緒に缶蹴りを楽しんだ。こんなに はしゃぐの、今日だけなんだからっ。
 ▼ 136 スノキ 15/01/29 01:30:00 ID:pjnmO2zA [6/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ボンゴレ 「おぉーいみんなー!」


おじいさんの声が聞こえた。

太陽は傾き、秘密の庭全体がオレンジ色に染まっている。日時計を見ると、18時を回ったところ。2時間近く遊んでいたようだ。


 カノン 「お帰りなさい、おじいさん」

 ボンゴレ 「おぉ。……なんじゃカノン。そんなに汗をかきおって」

 カノン 「えっ!? やだっ……」


気が付くと、私の体は汗でびっしょり。服が肌にはりついているほどだ。


 サトシ 「いやぁ〜けっこう走ったもんなぁ。オレも汗だくだぜ」

     「ぴぃ〜かっ」

     「くぅ〜んくぅぅ〜♪」

 カノン 「サトシ君っ……恥ずかしいからあんまり見ないでよ……///」

 サトシ 「恥ずかしいか?」


私の薄い服は、汗で濡れると、ブラが透けてしまう……。サトシ君に見られるのは流石に恥ずかしい……。
 ▼ 137 スノキ 15/01/29 01:31:00 ID:pjnmO2zA [7/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ボンゴレ 「ははっ。汗が気にならないほど夢中になるとは、カノン、楽しかったんじゃな。すぐ風呂に入ってしまいなさい」

 カノン 「うん……そうする」

 ボンゴレ 「サトシ君とシトロン君……、すまんが手伝ってくれんか。今のうちに、空き部屋に布団を入れてしまおう」

 サトシ 「はいっ!」

 シトロン 「分かりました!」

 カノン 「えっ……サトシ君たち、うちに泊まるの?」

 ボンゴレ 「あぁ。その方が楽しいじゃろう」

 サトシ 「へへっ。お邪魔するぜ、カノン?」

 カノン 「あっ……うん!」


そっか、サトシ君たち、泊まってくれるんだ。今夜は賑やかになりそうだなっ。
 ▼ 138 スノキ 15/01/29 01:32:00 ID:pjnmO2zA [8/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「カノン、私、なにかお手伝いすることないかな?」

 ユリーカ 「あっ! ユリーカも!」

 カノン 「それじゃあ……お夕食の準備を手伝って貰おうかなっ」

 セレナ 「えぇ! 任せてっ」

 ユリーカ 「わはっ……アルトマーレのお料理、また食べれるんだね!」

 カノン 「えぇ。美味しいパスタを作ってあげるわ」

 ユリーカ 「やったー!」

 ボンゴレ 「すまんのぉみんな。お客さんなのに手伝って貰ってしまって。……じゃあセレナ君とユリーカ君、先に風呂に入ってしまいなさい。夕飯はそれからでいいだろう」

 セレナ 「はいっ」

 カノン 「あ、じゃあセレナちゃん、ユリーカちゃん。一緒に入る? 私の家、お風呂はちょっと自慢なんだっ」

 セレナ 「へぇ〜! じゃあ3人で入りましょ!」

 ユリーカ 「うん!」


私たちは賑やかに、秘密の庭を後にした。

今夜はサトシ君たちと一緒……お泊まり会みたいなものだ。ワクワクするな、本当にっ。
 ▼ 139 スノキ 15/01/29 01:35:00 ID:pjnmO2zA [9/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 ※※※ (……ようやく出て行ったか)


 ※※※ (秘密の庭、古代マシン、アルトマーレの伝説、そしてラティアス……)


 ※※※ (楽しそうでいられるのも今のうちだと言うのに……呑気な奴等だな、まったく)


 ※※※ (……さて。作戦の開始は明日の17時。それまで綿密に準備をさせて貰おう)
 ▼ 140 スノキ 15/01/29 01:37:00 ID:pjnmO2zA [10/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今夜はこの辺で終了いたします。
これまでのご支援、ご感想、ありがとうございました。

また明日の夜、更新再開する予定です。


>>123 の画像ですが、案外好評(?)のようなので、比較用に元画像を置いておきますね。

【元の画像】 → http://i.imgur.com/Sg9JwWN.jpg

【加工画像】 → http://i.imgur.com/Vfy4UwM.jpg
 ▼ 141 メパト@しんかいのキバ 15/01/29 02:04:49 ID:DwAcaEok NGネーム登録 NGID登録 報告
サクラとミズホってカスミの姉ちゃんとタケシの母さんの名前w
 ▼ 142 ニャット@ガルーラナイト 15/01/29 02:09:19 ID:joUnTmYQ NGネーム登録 NGID登録 報告
カノン=髪型サニーゴさん
SS 頑張れ!支援!
 ▼ 143 ラスル@フシギバナイト 15/01/29 04:17:56 ID:lcrYulKA NGネーム登録 NGID登録 報告


カノンのパンチラに元気を貰いました!
 ▼ 144 ノズ@スピーダー 15/01/29 05:46:50 ID:Z65xq0vk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>140
パンチラは加工なの?
レベルたかい
さらに支援
 ▼ 145 マルルガ@ちからのねっこ 15/01/29 08:51:41 ID:8BqVwcfY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今更聞くのもあれだけど>>94を見る限りセレナってハルカと会った事があるの?
それとも名前を知っているだけ?
 ▼ 146 ッスグマ@アブソルナイト 15/01/29 11:37:15 ID:xUxL8B.k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>145
クスノキさんのハルカSSを見れば分かる

カノンちゃんがだんだん明るい子になって本当に嬉しいです(´;ω;`)
陰ながら応援してます
 ▼ 147 15/01/29 17:52:17 ID:9sqC83U2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
139いったい誰なんや
 ▼ 148 クロッグ@ほしのかけら 15/01/29 18:33:09 ID:S9G/Fans [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 149 けりん 15/01/29 20:00:44 ID:TImatzr2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
はよ
しえん
 ▼ 150 ュペッタ@ゴッドストーン 15/01/29 20:07:49 ID:o.L9v6iI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援。ラティ映画本当に好き。













ダークライの次に、ね(泣)
 ▼ 151 スノキ 15/01/29 20:29:00 ID:pjnmO2zA [11/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
皆様のご支援に感謝致します。

>>141
そうなんですよね。ただ、今後のストーリー上、あえてその名前を使いました。

>>145
これは私の話の構成が悪かったですね。>>146 の方が仰っているように、私が以前書いたSS内で、セレナとハルカは会っています。もしよろしければご参照ください。
 ※【http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=50724

>>143>>144
ありがとうございます。
時間が空いた時、暇つぶし程度に加工しています(変態)
 ※【http://i.imgur.com/8OqMd3y.jpg
 ▼ 152 スノキ 15/01/29 20:29:30 ID:pjnmO2zA [12/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 29 】


 ユリーカ 「わぁ! お船の お風呂!」


カノンの家のお風呂に入るなり、ユリーカが声を上げた。


 カノン 「うん。古くなったゴンドラを再利用してるの」

 ユリーカ 「すっごーい!」


お風呂の中にあったのは、ゴンドラだった。中の椅子や出っ張りは綺麗に削られていて、大きな浴槽になっている。


 セレナ 「凄いねカノン! こんな大きなお風呂、温泉以外では初めてかも。それに、木の良い香りねっ!」

 カノン 「ふふっ。おじいさんがゴンドラの修理工場を営んでるから、古くなったゴンドラを貰って、お風呂用に手を加えたんだ。本当は10mくらいあったんだけど、お風呂に入れるから短くしたの」

 セレナ 「ふ〜ん」

 カノン 「私、先にシャンプーしちゃうから、セレナちゃんとユリーカちゃん、ゴンドラに浸かってみて。結構気持ち良いわよっ」

 ユリーカ 「うん!」

 セレナ 「ありがとう。じゃあ、先に入れて貰うねっ」
 ▼ 153 スノキ 15/01/29 20:30:00 ID:pjnmO2zA [13/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シャワーで体を流して、ユリーカと一緒にゴンドラのお風呂に浸かった。


 ユリーカ 「うぅぅ〜ん! 気持ち良いぃ〜」

 セレナ 「ホントね〜。足も思いっきり伸ばせるし……肌触りも最高ね〜」

 カノン 「ふふっ。おじいさんの力作よ」


カノンは髪を洗いながら言った。

こんなに素敵なお風呂に毎日は入れるなんて……羨ましいなぁ。ポケモンセンターのユニットバスは狭いし、本当、生き返るなぁ。


交代交代で体を洗い、しばらくお風呂で寛ぐ私たち。こんなに気持ち良いと、いつまでも入っていられそう。


 ユリーカ 「わたし、熱くなっちゃった。先に出てるねっ」

 セレナ 「えぇ。私たちももうすぐ上がるから、サトシ達にも伝えてあげて」

 カノン 「あ、ユリーカちゃん。扉の横にタオル置いておいたから使ってね」

 ユリーカ 「うん、ありがとう!」
 ▼ 154 スノキ 15/01/29 20:30:30 ID:pjnmO2zA [14/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ユリーカが先に上がり、私はカノンと一緒に、ゴンドラのお風呂で肌を寄せ合っている。


 セレナ 「なんだか……思いだすね。アルトマーレ展の時、……ほら、ハンターに襲われた後、ホテルのお風呂に一緒に入った時のこと」

 カノン 「そうね。……あれからもう2か月以上経つんだよね」

 セレナ 「カノン、足の傷、跡が残らなかったのねっ」

 カノン 「あっ、うん。綺麗に消えてくれたの。スカート穿けるようになって良かったわ」

 セレナ 「そっか。やっぱり女の子はスカートよねっ」

 カノン 「えぇ!」

 セレナ 「それにしても……カノン、胸大きくて羨ましいなぁ」

 カノン 「えっ……そんなことないよぉ」

 セレナ 「大きいじゃない。このぉっ!」 プニュッ!

 カノン 「きゃっ!? セレナちゃん……」

 セレナ 「ふふっ……ごめんねカノン」

 カノン 「もぉ〜」
 ▼ 155 スノキ 15/01/29 20:31:00 ID:pjnmO2zA [15/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カノンは伸ばしていた足を折り曲げて小さくなる。そして、ひとつ深呼吸して、言った。


 カノン 「……楽しいなっ」

 セレナ 「えっ?」

 カノン 「私、友達と一緒にお風呂入ったの、セレナちゃんが初めてなの。アルトマーレ展の時が最初で最後かなって思ってたけど、……また一緒に入れるなんて、思ってなかったなぁ」

 セレナ 「最初で最後って……、カノン?」

 カノン 「……さっきサトシ君には話したんだけどね。私、一族の使命を任された責任を感じて、友達がいないんだ。……ほら、ラティアス達のこと、アルトマーレの人たちに見つかったらいけないし」

 セレナ 「……そっかぁ。大変なんだね、カノン」

 カノン 「うん。だから私、サトシ君やセレナちゃんと友達になれて、本当に嬉しかったの。一緒に遊べて、こうやって、私の気持ちを伝えられて……。こんなに楽しい感じ、本当に久しぶりだなぁ」

 セレナ 「ふふっ。そう言って貰えると、私も友達として嬉しいなっ。……私は一族の使命とか、そういう立場のことは分からないけど、カノンが苦労してるって気持ち、なんとなく分かるよ。他の人にバレちゃいけない秘密を持って、でもこの街で暮らして行かなきゃいけない……。凄いと思う、カノン」

 カノン 「そんなっ。いっぱいいっぱいだよ、私。絵を描いてる時だけが、唯一心が落ち着く時間かな?」

 セレナ 「ふふっ。カノン、絵、上手だもんね。……でも、あんまり思い詰めたりしないでね? カノンが大事な使命を背負ってるのは分かるけど、そのせいでカノンが悩んじゃったりするのは、なんだか心配だから」

 カノン 「そっか……。ありがとうセレナちゃん。心配してくれて」

 セレナ 「ううん。友達だもん!」

 カノン 「ふふっ。……サトシ君にも、同じこと言われちゃったな」

 セレナ 「えっ? サトシにも?」
 ▼ 156 スノキ 15/01/29 20:31:30 ID:pjnmO2zA [16/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「うん。セレナちゃん達と会う前にね。サトシ君もセレナちゃんも、本当に優しくて……、私嬉しいよ?」

 セレナ 「そっか、サトシも……。カノンが明るく元気に過ごしてほしいって、私もサトシも思ってるよ。だから頑張ってね、カノン!」

 カノン 「……うん。ありがとうセレナちゃん」

 セレナ 「ふふっ」

 カノン 「……ところでセレナちゃん?」

 セレナ 「なぁに?」

 カノン 「あの後……ちゃんとサトシ君に、気持ちを伝えたの?」

 セレナ 「ふぇっ……? あっ……そのっ……なんと言うか……」

 カノン 「ふふっ。聞かないでおくねっ。セレナちゃんも、もっともっと頑張らないとねっ」

 セレナ 「あははっ……」

 カノン 「……じゃあ、そろそろ上がりましょ。夕ご飯の準備しないと」

 セレナ 「そうね!」


カノン、こんなに良い子なのに、一族の使命を背負ってるせいで、友達がいないなんて……。なんだか可哀想だな。

サトシとの話を振られたのは予想外だったけど、それだけカノンの気持ちに余裕があるのなら、大丈夫ってことよね。


なんとなく、カノンの振る舞いに微笑ましいものを感じながら、私たちはお風呂から上がって、夕ご飯の準備に取り掛かった。
 ▼ 157 リテヤマ@しんじゅ 15/01/29 21:11:45 ID:S9G/Fans [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
カノンほんとに可愛い。
支援します(^^)
 ▼ 158 イコウオ@プレミアボール 15/01/29 21:28:47 ID:Z8oJXPHI NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 159 ラセクト@マスターボール 15/01/29 22:20:33 ID:rNk8GicQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
俺も揉みたい
 ▼ 160 ッピ@シールいれ 15/01/30 00:14:08 ID:HwizOEuY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 161 才的な馬鹿 ◆B/WBfd3Z1U 15/01/30 00:56:46 ID:61dWzY9w NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
http://livedoor.2.blogimg.jp/netamichelin/imgs/f/2/f2967418.jpg

なんだこれは……たまげたなぁ
 ▼ 162 スノキ 15/01/30 01:26:00 ID:qfaSal8U [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
夕食を終え、みんなでお喋りした後、私とユリーカは、カノンの部屋に入った。サトシ

とシトロンは空き部屋で寝るみたいで、扉の前でお別れした。

カノンはベッドに、私とユリーカは布団に横になった。部屋の電気を消せば、月明かりがカーテン越しにひっそりと明るみを見せる。


 ユリーカ 「そう言えばカノンお姉ちゃん。ラティオスはいないの?」


ユリーカが聞いた。そう言えば、私も気になっていた。ラティアスがいて、ラティオスがいないのはどうしてなのか。


 カノン 「……ラティオスは、今はいないんだ。秘密の庭はね、時々やって来るラティアスとラティオスをお迎えするために造られたの。あのラティアスは秘密の庭に住んでるんだけど、他の個体は、たまに来る程度なんだ」

 ユリーカ 「ふーん。寂しくないのかなぁ、ラティアス?」

 カノン 「それは……寂しいと思うよ。だから私とおじいさんが、きちんとお世話してあげてるの」

 ユリーカ 「そっか。なら寂しくないね!」

 カノン 「………」

 ユリーカ 「カノンお姉ちゃん……?」

 カノン 「あっ……うん、そうね。それに、ユリーカちゃんたちが遊びに来てくれたから、ラティアスも喜んでたわよ」

 ユリーカ 「ぇへへっ」
 ▼ 163 スノキ 15/01/30 01:26:30 ID:qfaSal8U [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カノン……どうしたんだろう。何だか表情が……。ラティアスに何かあったのかな……?

でも、今それを聞くわけにはいかない。ユリーカの質問に対するカノンの反応を見るに、それは明らかだ。


 カノン 「じゃあ、おやすみなさい」

 セレナ 「おやすみっ」

 ユリーカ 「おやすみなさーい。セレナ、明日のエルさんのトライポカロン楽しみだねっ」

 セレナ 「ふふっ……そうね」


エルさんのトライポカロンも楽しみだけど、今日こうやってカノンと再会して、ラティアスにも会えて、秘密の庭で遊んだことが、何よりも楽しかった。


こうして私たちのアルトマーレの1日目は、静かに終わりを告げた。
 ▼ 164 スノキ 15/01/30 01:32:00 ID:qfaSal8U [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
少ないですが、今夜はこの辺で終了します。
ご支援ご感想、ありがとうございました。

明日の夜は更新しない可能性があります。


またカノンの画像を載せておきますね。
カノンは映画ヒロインの割に、笑顔が少ないのが残念……。

http://i.imgur.com/Xzw8OKO.jpg
http://i.imgur.com/RmaKeoH.jpg
 ▼ 165 クシー@せんせいのツメ 15/01/30 01:45:05 ID:HwizOEuY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
カノン可愛いなぁ〜。
 ▼ 166 レビィ@せいなるはい 15/01/30 06:28:07 ID:ssxMIdEY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援支援支援支援www
 ▼ 167 羅パンツ◆pqpS78nrA6 15/01/30 08:19:47 ID:cSmfd7yo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
円堂カノン(イナズマイレブン)
 ▼ 168 ウカザル@つららのプレート 15/01/30 17:56:07 ID:HzPHmyes NGネーム登録 NGID登録 報告
支援

カノンの魅力に嵌まりつつある
 ▼ 169 バメ@パークボール 15/01/30 17:57:47 ID:ssxMIdEY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>167
いたなそんなの。







支援する
 ▼ 170 ガボーマンダ@くろいビードロ 15/01/30 19:27:08 ID:GTh3BQdo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
何故かボンゴラおじさんの顔で吹いてしまった

支援
 ▼ 171 ルタンク@ゴールドスプレー 15/01/30 23:09:01 ID:WLxveUYs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ボンゴラおじさん顔丸杉www
 ▼ 172 スノキ 15/01/31 01:09:00 ID:vFZiw83Q [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 30 】


 「「「 ごちそうさまでしたー 」」」


翌朝。朝飯を食べ終わったオレ達は、午後のトライポカロンまで、アルトマーレを観光することになった。


 カノン 「まずは、アルトマーレでも特に伝統的な建物が残っている区画に案内するね」

 セレナ 「それって、よくアルトマーレのパンフレットに載ってるところ?」

 カノン 「えぇ、そうよ」

 セレナ 「わぁっ……楽しみねっ」

 ユリーカ 「うん!」

 サトシ 「頼んだぜカノン。……あ、ラティアスも誘ってやろうぜ!」

 カノン 「えぇ。ラティアスも喜ぶと思うわ」
 ▼ 173 スノキ 15/01/31 01:09:30 ID:vFZiw83Q [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
身支度整え、秘密の庭へ足を運ぶ。ラティアスは、すぐに出迎えてくれた。


     「くぅぅ〜♪」

 サトシ 「おはようラティアス! 一緒にアルトマーレの観光しようぜっ!」

     「ぴかぴっか!」

     「くぅ!」


ラティアスは嬉しそうに、オレ達のまわりを飛び回る。そして、カノンの姿に変身した。


 カノン 「ラティアス……ふふっ。その方が、サトシ君たちと同じ目線で観光できるもんね」

     「♪〜」

 シトロン 「しかし、カノンが2人いるように見えてしまいますけど……大丈夫ですか?」

 カノン 「えぇ。これから行く区画までは裏通りだから、人にはほとんど会わないの。それに、人の気配がしたら、ラティアスは姿を消してくれるから」

 サトシ 「そっか。じゃあ行こうぜラティアス!」

     「♪!」

 サトシ 「あっ……ちょっと落ち着けってラティアス〜」


ラティアスは、早速オレの手を掴んで走り出す。ラティアスが案内してくれるってことか。
 ▼ 174 スノキ 15/01/31 01:10:00 ID:vFZiw83Q [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ユリーカ 「ラティアス楽しそうだね」

 シトロン 「よっぽどサトシのことを気に入ってるんでしょうね」

 カノン 「こら待ってラティアス! あんまり はしゃいじゃダメだって!」


カノンたちも遅れて追いかけてきたけど、ラティアスは よっぽど楽しいのか、走る勢いを緩めようとしない。


 サトシ 「ほらラティアス! あんまり思いっきり走ると、アルトマーレ展の時みたいに……」


と言った矢先。ラティアスの走る勢いに、向かい風が手伝って、スカートがふわりと捲れ上がった。


 ※ http://i.imgur.com/cB5aycY.jpg


 サトシ 「あっ……」


 カノン 「ちょっと……もぉラティアスっ!」


後ろから、カノンの恥ずかしそうな声が聞こえる。そこでようやく、ラティアスは足を止めた。
 ▼ 175 スノキ 15/01/31 01:10:30 ID:vFZiw83Q [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「ダメだぞラティアス。カノンの格好なんだから……」


……と言っても、ラティアスは首をかしげるばかりだ。まぁ、ラティアスに限らず、ポケモンにスカートが捲れると言っても、どういう意味なのか理解できないだろうな。


 カノン 「もぉ〜ラティアス少し落ち着いてっ!」

 サトシ 「ははっ。そう怒るなよカノン。ラティアスも楽しいみたいだし」

 カノン 「でもっ……」


 セレナ 「はぁっ……はぁっ……みんな走るの速いわよ……」

 ユリーカ 「お兄ちゃん置いてきちゃったよ?」

 サトシ 「あっ……じゃあ少し待ってるか」

 セレナ 「そうね。休憩がてら……」

 ユリーカ 「ラティアス元気いっぱいだねっ!」

     「♪♪♪」
 ▼ 176 スノキ 15/01/31 01:11:00 ID:vFZiw83Q [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン (サトシ君……)

 サトシ (どうした?)

 カノン (あのっ……見えちゃった? 今回も……?)

 サトシ (えっ……と……いやっ……)

 カノン (……やっぱり見られちゃったのね!? もぉ……///)

 サトシ (ぁっ……なんか……ごめん)

 カノン (ラティアス……私の恥ずかしさも考えてよぉ……///)

     「???」


多分、ラティアスが理解するのは難しいだろうな……。


その後、やっと追いついたシトロンと合流し、オレ達は午前中いっぱい、アルトマーレの街を観光した。
 ▼ 177 スノキ 15/01/31 01:11:30 ID:vFZiw83Q [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「エルさんのトライポカロン楽しみね〜!」

 ユリーカ 「サトシーお兄ちゃーん! 早く早くー!」


 シトロン 「待ってくださいよ2人ともー!」

 カノン 「ふふっ。セレナちゃんもユリーカちゃんも、よっぽど楽しみだったのねっ」


綺麗な景色の場所、歴史的な建物、美味しいクレープ屋さん、本場アルトマーレ料理のレストラン。

カノンの案内で、少し駆け足でアルトマーレを見て回ったオレ達は、14時から始まるトライポカロンの会場へ向かっている。

セレナとユリーカは楽しそうに先を走っていくけど、……こうやって見ると、2人は姉妹みたいだな。


 サトシ 「……でも、ホントにカノンは見なくて良いのか?」


オレは念のため、カノンに聞いてみた。

福引で当たったトライポカロンのチケットは4枚だけだし、色々お世話になったカノンを置いてオレ達だけで見学するのは、何となく気が引ける。


 カノン 「うん。……セレナちゃんたちには悪いけど、私はそこまで興味無いから」

 サトシ 「そっか」


女の子ならみんなトライポカロンに興味あると思ったけど、そうでもないんだな。
 ▼ 178 スノキ 15/01/31 01:12:00 ID:vFZiw83Q [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
大聖堂の前にある特設会場に到着すると、既に多くの観客が集まっていた。


 セレナ 「うわぁ……凄い人ね」

 ユリーカ 「まだ1時間も前なのにね。私達も並んでた方が良いのかなぁ?」

 シトロン 「……そうか。チケットは自由席。良い席で見れるように、みんな早めに並んでるんですよ」

 セレナ 「そうなんだ。じゃあ私たちも並んでおかないとね」

 ユリーカ 「うん!」

 サトシ 「……じゃあカノン。オレ達は列に入るから、一旦お別れだな」

 カノン 「えぇ。私は近くで絵を描いてるから……終わるのは18時くらいだったわよね?」

 セレナ 「うん、18時よ。悪いわねカノン。私たちだけ……」

 カノン 「ううん、大丈夫よ。私、人ごみとかあんまり好きじゃないから」

 セレナ 「そぉ?」

 カノン 「うん。みんなで楽しんできてね!」

 サトシ 「あぁ。ごめんなカノン」

 カノン 「ふふっ。……じゃあ、また後でねっ」


そう言って、カノンと、姿を消したラティアスは、海辺の方へ歩いて行った。
 ▼ 179 スノキ 15/01/31 01:12:30 ID:vFZiw83Q [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「えっと……プログラムだと、14時に開演で、最初と最後にエルさんのエキシビジョンがあるみたい!」

 サトシ 「最初と最後? じゃあ真ん中は?」

 セレナ 「えっと……、一般参加の演技だって。カロス以外でトライポカロンが行われるのは、これが初めてなんですって」

 シトロン 「事前に公募があったんでしょうね。ともあれ、トライポカロンも知名度を上げて来てますね。ヒヨクシティのトライポカロン、全国放送されるんじゃないですか?」

 ユリーカ 「わぁ……セレナ、テレビデビューだねっ!」

 セレナ 「全国って……なんだか恥ずかしいな……」

 サトシ 「大丈夫だって! セレナとフォッコとヤンチャムなら、絶対うまく行くさ!」

 セレナ 「ふふっ。ありがとう、サトシ」


しばらく待って、ようやく列が動き出す。

みな我先へと最前列にダッシュしていくが、オレ達は最前列を奪取できるような位置には並べなかったので、前から5列目くらいの席に落ち着いた。


 セレナ 「エルさんのエキシビジョン……ワクワクするなぁ」

 ユリーカ 「この前の演技も凄かったし、今日はどんな演技を見せてくれるのかなっ」


2人の本当にワクワクしている様子が、見ていて伝わってくる。

もうすぐ14時。開演時間まで、あと少しだ。
 ▼ 180 スノキ 15/01/31 01:15:00 ID:vFZiw83Q [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今夜も少なめですが、この辺で終了します。
ここまでのご支援、ご感想、ありがとうございました。

次の更新は日曜日の夜(以降)になります。
 ▼ 181 ワーク@しらたま 15/01/31 06:31:45 ID:q99vbI9g NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援なんだな
 ▼ 182 ガディアンシー@ぼうけんノート 15/01/31 12:04:01 ID:7hwm6tzs NGネーム登録 NGID登録 報告


支援
 ▼ 183 レザード@タブンネナイト 15/01/31 12:16:05 ID:lQTReYEE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 184 チート@メタグロスナイト 15/01/31 15:25:01 ID:MCA4N9EU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙。カノン可愛いよなっ。支援。
 ▼ 185 ルーラ@なんでもなおし 15/01/31 16:26:12 ID:F9N1q2TU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 186 ーホー@エレベータのカギ 15/01/31 19:34:15 ID:cyRlv.WE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 187 ガレックウザ@タウンマップ 15/01/31 20:37:17 ID:8KC1P3O2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 188 ムナイト@ピーピーエイド 15/01/31 22:01:03 ID:teXjc192 NGネーム登録 NGID登録 報告
>>174
カノンのパンチラ癒されますわ。

支援
 ▼ 189 スノキ 15/02/01 12:01:00 ID:HDHiYFRM [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エルさんのエキシビジョンは、大盛況をもって幕を閉じた。

テールナーの炎を操った演技と、それに息を合わせるエルさんは、トライポカロンにそこまで興味が無いオレでも見入るほどだった。エルさんのマフォクシー、大きくなっても可愛さは変わらないな。


 係員 『……以上を持ちまして、エルさんのエキシビジョン・アルトマーレ公演を終了いたします。なおこの後、ステージ上にて、エルさんのサイン会と握手会を続けて実施いたします。どうぞ皆様、時間はありますので、慌てず走らず、落ち着いて移動をお願いいたします』


 セレナ 「エルさんの握手会!?」

 ユリーカ 「サインも貰えるの!? 早く行こうよセレナ!」

 セレナ 「えぇ!」

 シトロン 「そんなイベントもあったんですね! ではせっかくなので僕も! サトシもどうですか?」

 セレナ 「えっ……!?」

 サトシ 「いや、オレはいいよ。ステージの脇で待ってるから」

 セレナ (良かった……)
 ▼ 190 スノキ 15/02/01 12:01:30 ID:HDHiYFRM [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
エルさんの握手とサインが貰えると言うことで、ステージ上に向けた列が、あっという間に出来上がった。ほとんどは女の子だけど、男の姿も見える。きっとファンなんだろうな。

ステージ上に目をやると、椅子とテーブルが用意されていて、エルさんはそこでサインを書き、立ち上がって握手をしていた。眩しいような笑顔で。

こうやって多くの人の声援に応える仕事と言うのは、やっぱり凄いと思う。辛くても、疲れていても、決してそんな素振りは見せず、ファンのために一生懸命取り組むさまは、生半可な思いじゃ出来ないだろう。

しかもエルさんは、ポケビジョンの人気から始まったカロスクイーンだと聞いた。完全な一般人が、こうやって多くの人の注目を集める存在になれると言う現実。


オレだって、いつか絶対にポケモンマスターになってやるんだ!


そう決意した瞬間だった。



 ― ドガァァァァァァァン!!!


 *** 「なにっ!?」

 *** 「えっ……爆発!?」

 *** 「うそっ……きゃあああぁぁぁ!」

 *** 「早く逃げて! 早くー!」

 係員 『皆様落ち着いてください! 落ち着いてください!』


突如響き渡った爆発音。それは、ステージ脇から発せられたものだった。
 ▼ 191 スノキ 15/02/01 12:03:00 ID:HDHiYFRM [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 192 スノキ 15/02/01 12:04:00 ID:HDHiYFRM [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 193 スノキ 15/02/01 12:05:00 ID:HDHiYFRM [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 194 スノキ 15/02/01 12:05:30 ID:HDHiYFRM [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 195 スノキ 15/02/01 12:09:00 ID:HDHiYFRM [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 196 ツカツソース◆KeyZDRX/L6 15/02/01 12:11:47 ID:UUePfchE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援あんてす
 ▼ 197 グノム@じてんしゃ 15/02/01 12:49:25 ID:Y7bBWIr6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 198 マサラ人3 15/02/01 12:56:41 ID:UoJjaM3k NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
自分も経験あります。私の場合は、一度投稿した内容が後日消えてしまったというケースですので、
クスノキさんとは異なりますが…。ほんと、なんなんでしょうね。回線が混雑しているのかな…?
取り敢えず支援です。
 ▼ 199 ノクラゲ@ヘビーボール 15/02/01 14:56:32 ID:h.GaSJjA [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 200 メグマ@ボスゴドラナイト 15/02/01 14:56:38 ID:h.GaSJjA [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 201 ンテイ@でんきだま 15/02/01 15:34:53 ID:Cj8xgWFA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 202 クティニ@ピジョットナイト 15/02/01 15:55:27 ID:qe9ctpKo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 203 ッポウオ@ダウジングマシン 15/02/01 19:25:52 ID:iZWdt/cA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 204 スノキ 15/02/01 23:30:00 ID:HDHiYFRM [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 205 スノキ 15/02/01 23:30:40 ID:HDHiYFRM [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 206 スノキ 15/02/01 23:33:10 ID:HDHiYFRM [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 208 ウワウ@リザードナイトY 15/02/02 00:51:28 ID:uadZwBuo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
初めまして。支援です。
 ▼ 209 ルノズク@メンバーズカード 15/02/02 00:59:21 ID:E0wST.Qs [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 210 ルガルド@きかいのぶひん 15/02/02 01:01:11 ID:E0wST.Qs [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
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 ▼ 211 テトプス@スピーダー 15/02/02 01:02:13 ID:E0wST.Qs [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
しかし大変だな…
 ▼ 212 理人★ 15/02/02 01:45:12 ID:-------- NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
荒らし対策用の処理が原因で文字が消えてしまっていました。
重複投稿となってしまっている投稿と>>209-210のテスト投稿を勝手ながら-で表示させて頂きました。
お手数をおかけしました。
 ▼ 213 ュゴン@リザードナイトX 15/02/02 02:01:52 ID:6lgawW6s [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
原因が分かってよかった。

支援
 ▼ 214 ルガルド@だいちのプレート 15/02/02 02:03:58 ID:E0wST.Qs [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
なるほどですね分かりました
ありがとうございます
 ▼ 215 スノキ 15/02/02 02:12:00 ID:eNhY8xRo [1/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
管理人様

この度は迅速なご対応ありがとうございました。
この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。


また、超マサラ人3様はじめ、ご心配して頂きました皆様、ありがとうございました。

 ▼ 216 スノキ 15/02/02 02:13:00 ID:eNhY8xRo [2/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「なんだっ!?」


ステージの一部が吹き飛び、黒煙が上がっている。そして、火の手も。


 係員 『皆さん! 落ち着いて避難して下さい! 落ち着いて!』


係員たちの切迫したアナウンスが、会場内に響き渡る。悲鳴が上がり、観客たちは我先へと出口へ逃げ惑い、大混乱が発生した。


 ― ドガン! ドガァァァン! ドガァァァァァン!


爆発は さらに続く。これだけ爆発すると言うことは、事故では無い。誰かが意図的に、爆発を引き起こしたに違いない。


 サトシ 「……セレナたちは!?」


列に並んでいたセレナたちを探すも、逃げ惑う人で騒然とし、姿を見つけることは出来ない。人の流れに呑み込まれたとすれば、出口の方へ誘導されているはずだ。


 サトシ 「ひとまずオレ達も出るぞ! ピカチュウ!」

     「ぴかっ!」
 ▼ 217 スノキ 15/02/02 02:13:30 ID:eNhY8xRo [3/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オレ達も出口へ向かって走り出すが、少ない出口に人が密集し、なかなか出て行かない。


 サトシ 「……誰がこんなことをっ」


ふと爆発したステージの方を見ると、ステージの上には、エルさんが残っていた。


 サトシ 「……なんでっ!?」


いるはずの係員やSPの姿は見えない。先に逃げ出したと言うのか? もしくは、この観客の誘導をしているのか。

そしてエルさんは、必死で何かを叫んでいる。集中して聞いてみると、落ち着いて! と叫んでいるようだった。

自分が逃げる前に、観客を優先している。自分も危険な状況なのに……。


 サトシ 「あっ……危ないっ!」


ステージの上にあるスポットライトが、今まさに落ちる瞬間を目撃する。


オレの体は、ステージに向かって走り出す。


     「ぴかぴっ!?」
 ▼ 218 スノキ 15/02/02 02:15:00 ID:eNhY8xRo [4/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「エルさん危ないっ!」

 エル 「えっ!?」


オレは大きくジャンプしてステージに上り、エルさんを抱き付くように突き倒した。


その直後、背後で大きな音がした。そして、パラパラと細かな破片が、オレの背中に降り注ぐ。


 サトシ 「大丈夫ですかエルさん!?」

 エル 「あっ……うん、大丈夫! それよりあなたは!?」

 サトシ 「オレは大丈夫です。落ちてきた破片も、そんなに大きいモノじゃないですし。それより早く逃げないと! ステージの上は危ないですよ!」

 エル 「えっと……助けてくれてありがとう。でも、ここは私のステージ。お客さん達は、私の演技を見に来てくれたの。私が先に逃げるなんて、絶対に出来ない!」

 サトシ 「けどっ!」

 エル 「それが舞台に立つ者の心得。どんなことが起きても、お客さんが一番大事なの。さ、早くあなたも……」

 サトシ 「いくらお客さんが大事だからって! それでエルさんが怪我したら! お客さん達は それが一番悲しいんですよ!?」

 エル 「えっ……」

 サトシ 「オレは舞台のこととかは分からないけど、お客さん達だってエルさんのことが大切なんです! 無事に脱出して無傷でまたステージに立つことだって、エルさんの使命なんじゃないですか!?」

 エル 「あっ……はい……///」
 ▼ 219 スノキ 15/02/02 02:16:00 ID:eNhY8xRo [5/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 マネージャー 「エルちゃん! ステージの一部を解体したから、お客さん達は すぐに全員脱出できるわ! 私たちも!」

 エル 「えぇ!」

 マネージャー 「ほら、あなたも!」

 サトシ 「はいっ!」


マネージャーらしき人に急かされて、オレも出口へと続く観客の波に合流した。


 エル 「あのっ! 貴方はっ……!?」


後ろからエルさんの声が聞こえたけど、人の波に呑み込まれてしまったため、振り向くことも、返事をすることも出来なかった。



特設会場の外へ出て、少し離れた所に誘導される。


 セレナ 「サトシっ!」

 サトシ 「セレナ! それにみんなも! 無事だったんだな!」

 シトロン 「えぇ。人の波に呑まれてしまって、早い段階で脱出できたんですが」

 セレナ 「サトシがまだだったから心配してたの」

 ユリーカ 「サトシもピカチュウも無事で良かった……」
 ▼ 220 スノキ 15/02/02 02:16:30 ID:eNhY8xRo [6/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「あぁ。……でも、なんなんだこの爆発は!?」

 セレナ 「分からない。事故……じゃないわよね?」

 シトロン 「えぇ。何回も爆発したところを見ると、爆弾が仕掛けられていたか……」

 サトシ 「爆弾!? なんのために!?」

 セレナ 「……まさか、エルさんを襲うためじゃ!?」

 シトロン 「可能性はありますね。しかし、もう警察が来てますし、エルさんは……ほら、係員と一緒に居ます。エルさんが直ちに危険と言うことは無いでしょう」

 サトシ 「ならいいけど……」

 ユリーカ 「エルさん……大丈夫なのかなぁ」

 シトロン 「有名になることを良く思わない人間だって、一定数存在します。しかし、こんな騒ぎを起こすとは……」

 セレナ 「エルさん……ショック受けてなければ良いわね……」

 サトシ 「あぁ……」


その後、カノンとボンゴレさんと合流し、オレ達はトライポカロンの会場を後にした。
 ▼ 221 スノキ 15/02/02 02:17:00 ID:eNhY8xRo [7/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「なんだったのかな、あの爆発……」


カノンの家に戻ったオレ達は、夕食を囲みながら、先ほどのことについて話す。

カノンお手製のアサリのパスタは、絶妙な茹で具合と味加減で、オレ達の喉を唸らす。カノン、料理も上手なんだな。


 ボンゴレ 「警察は、エルと言う子への過激ないたずらと見て捜査しているようじゃが……」

 サトシ 「いたずらですか!?」

 セレナ 「あんなのいたずらじゃ済まされないわよ!」

 ボンゴレ 「その通りじゃ。まったく許せん。聖堂は立ち入り禁止となってしまったし……、まさかアルトマーレで、こんな事件が起こるとはなぁ」

 カノン 「大聖堂……しばらく観光できないのね」

 ボンゴレ 「あぁ。じゃが、聖堂に損傷が無かったことが、不幸中の幸いじゃな。あの爆発で怪我人が出たと言う話も聞かないし、早く犯人が捕まればいいのぉ」
 ▼ 222 スノキ 15/02/02 02:18:00 ID:eNhY8xRo [8/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その時だった。


     「くうううぅぅぅぅぅっ!」



 サトシ 「今の鳴き声!?」


悲鳴のようなラティアスの声が響き渡った。秘密の庭から少し離れているここまで聞こえるなんて、相当なことだ。


 カノン 「ラティアス!?」


その声を聞き、いち早く立ち上がったカノン。


 サトシ 「待てカノン! 一人じゃ危ない!」


そしてカノンは駆けだす。オレも慌てて追いかけ、セレナたちも後に続く。


カノンは身なりを気にせず走る。ラティアスを案ずる一心で。ラティアスを護りたい一心で。そんな迷いの無さは、アルトマーレ展の時と同じだ。
 ▼ 223 スノキ 15/02/02 02:19:00 ID:eNhY8xRo [9/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
秘密の庭に辿り着く。

辺りを見回す。

噴水の前に、黒い影。


 カノン 「あなたっ……」

 サトシ 「あっ……お前っ!」


 ※※※ 「はぁっ……。また貴様らか!」


黒い服、銀髪、サングラス。その姿はまさしく、ポケモンハンターJだった。

アルトマーレ展の時もラティアスを襲い、傷つけ、バトルした相手。ラティアスがメガ進化したお陰で勝利をおさめたが、その後のJは消息不明だった。


 カノン 「……ラティアス!?」


Jの脇にはボーマンダがいて、がっしりとラティアスの首根っこを掴んでいる。攻撃を受けた後もある。


 カノン 「ラティアスを離して! もうラティアスを諦めてよっ!」

 J 「そうはいかない。私も依頼を受けた身なのだ。狙った獲物は必ず捕らえる。失敗など許されない!」
 ▼ 224 スノキ 15/02/02 02:20:00 ID:eNhY8xRo [10/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そう言ったJの手には、“こころのしずく”が握られていた。


 カノン 「こころのしずくがっ……」

 サトシ 「あっ……やめろJ! それはお前が持っちゃいけないものなんだ!」


悪しき者がこころのしずくに触れるとき、心は汚れ、雫は失われる、この街と共に――。

アルトマーレに伝わる伝説だ。以前、怪盗姉妹がこの言い伝えを破ったため、アルトマーレは消滅の危機に陥った。


 J 「ははっ。これさえあれば、ラティアスもメガ進化出来まい! これで貴様らが私に楯突くことは出来ないと言う訳だ!」

 サトシ 「なにぃ!?」


Jのボーマンダはメガ進化する。確かにあの時、オレ達のポケモンではメガボーマンダに太刀打ちできず、バトルに勝利したのは、メガラティアスのお陰だった。

その唯一の手段を、最初から塞がれたことになる……。


 J 「私に刃向った貴様ら、本当は私が直々に打ちのめしてやりたいところだが……今回は許してやろう。私が手を下さなくとも、大津波に呑み込まれるのだからな!」


それだけ言うと、Jはボーマンダに跨り、秘密の庭から飛び立った。ラティアスを掴んだまま。こころのしずくを持ったまま。
 ▼ 225 スノキ 15/02/02 02:21:00 ID:eNhY8xRo [11/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「大津波に呑み込まれるって……」

 ボンゴレ 「……いかん! 大聖堂じゃ!」

 カノン 「そんなっ……ラティオスと同じことをする気なの!?」


Jが何をするか、オレ達には すぐ分かった。

怪盗姉妹と同じように、大聖堂のマシンでラティアスの力を引き出し、“あえて”こころのしずくに触れることで、アルトマーレを大津波に呑み込ませようと言うのだ。


 サトシ 「そんなこと……させてたまるか!」

     「びかぁ!」

 カノン 「私だって……許さない!」


オレとピカチュウ、そしてカノンは、大聖堂へ向けて再び走り出す。一刻も早くJを止めなければ、ラティアスの命が危ない。


 セレナ 「待ってサトシ!」

 シトロン 「どういうことですか!?」

 サトシ 「説明は後だ! とにかくJを止めないと!」
 ▼ 226 スノキ 15/02/02 02:22:00 ID:eNhY8xRo [12/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
夜のアルトマーレを、オレ達は走る。月明かりが照らし、街並みはより一層美しく見えるが、今のオレ達に、そんな景色を楽しむ余裕は無い。


 カノン 「サトシ君こっち!」


カノンの的確な案内で大聖堂へと急ぐ。細い路地を受け、塀を飛び越え、急な階段を上がり、建物の屋根に登りだしたときは流石に驚いたけど、これが最短ルートなのだろう。


 サトシ 「カノン……けっこうアグレッシブなんだな!」

 カノン 「私だってこんなこと初めてよ。でも、ラティアスを護らなきゃいけないからっ!」


カノンの表情は、アルトマーレの護神として恥じない、キリッとしたものだった。あの時別れてから、より一層、カノンは護神の誇りを身に着けたんだろうな。


大きな橋を渡れば、大聖堂の裏手に出る。

いつの間にか、セレナたちと はぐれてしまったようだが、、待ってるような余裕は無い。
 ▼ 227 スノキ 15/02/02 02:24:00 ID:eNhY8xRo [13/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「……裏口が壊されてる。警報装置も!」


ポケットから鍵を取り出したカノンは、扉を見て叫んだ。

確かカノン、大聖堂のガイドのボランティアをやってると言ってた。裏口の鍵を持っているのは、そのためだろう。


 サトシ 「正面側はトライポカロンの爆発があって、警察が沢山いる……。Jは こっちの入口を使ったって訳か!」

 カノン 「……そっか。トライポカロンの爆発も、Jの仕業なのよ!」

 サトシ 「えっ!?」

 カノン 「あの爆発で、危ないから大聖堂は立ち入り禁止になったでしょ。本来なら常駐してる警備員さんも、多分今はいないのよ!」

 サトシ 「……なるほど! じゃああの爆発は、大聖堂から注意を背けるためってことか!」

 カノン 「えぇ、きっとそうよ!」


あの爆発は、エルさんを狙ったものじゃ無かった――。

Jがラティアスを捕まえて、大聖堂の古代マシンを動かし易くするためだったんだ。


オレ達は注意深く大聖堂の中に入って、Jが居るであろう、古代マシンのフロアへと向かった。
 ▼ 228 スノキ 15/02/02 02:25:00 ID:eNhY8xRo [14/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今夜はこの辺で終了します。
ご支援、ご感想、ありがとうございました。

また明日の夜に再開します。
 ▼ 229 ゲチック@れいかいのぬの 15/02/02 03:11:15 ID:6lgawW6s [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
「さよならっ……」って、
もしかして、ラティアスと??
 ▼ 230 ッキング@ピーピーマックス 15/02/02 06:37:42 ID:odWOU7N. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あれ?Jは死んだんじゃ?まあいいや前作見てないし。ドラピオンとメガボーマンダか。あれ?部下は?
 ▼ 231 クホーク@ピンクのバンダナ 15/02/02 09:31:59 ID:mJ7HQnGk NGネーム登録 NGID登録 報告
支援

>>230
そこは前作を見ればわかる
 ▼ 232 才的な馬鹿 ◆B/WBfd3Z1U 15/02/02 12:34:03 ID:9ClbT5Po NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アリーヴェデルチ!!
 ▼ 233 ギギアル@しらたま 15/02/02 18:13:26 ID:VZlanhAI NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 234 タフリー@きせきのタネ 15/02/02 21:19:33 ID:YwkFVwBo NGネーム登録 NGID登録 報告
テラ支援!
 ▼ 235 ポッコ@こころのしずく 15/02/02 22:26:11 ID:Vf3OhdVE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アゲーーチス
 ▼ 236 ングドラ@もりのヨウカン 15/02/03 06:50:27 ID:NyzeZmxs [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>235
そこはアゲェェェチスだよ。支援
 ▼ 237 ネネ@プレミアボール 15/02/03 07:55:51 ID:bXBE4Ems NGネーム登録 NGID登録 報告
初めまして、からの支援
 ▼ 238 ニョニョ@ピジョットナイト 15/02/03 16:15:40 ID:IEPGo6W. [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アゲェェェチス♪アゲェェェチス♪アーアー♪アゲェェェチス♪アゲェェェチス♪
 ▼ 239 ラーチ@かえんだま 15/02/03 16:16:08 ID:IEPGo6W. [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おっと忘れた メガしーえん♪
 ▼ 240 ワーク@くろいビードロ 15/02/03 16:17:23 ID:NyzeZmxs [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゲン支援
 ▼ 241 マズン@りゅうのウロコ 15/02/03 16:22:27 ID:Hze8bERQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ま た お ま え か

支援
 ▼ 242 ラス@むしよけスプレー 15/02/03 16:23:47 ID:IEPGo6W. [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>240
うまいっ!
 ▼ 243 ガサメハダー@トライパス 15/02/03 17:57:09 ID:bnNg3U9M NGネーム登録 NGID登録 報告
ひゅあん!
 ▼ 244 15/02/03 19:21:05 ID:gj3/GTnA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アゲェェェチス♪
 ▼ 245 リムガン@ゲンガナイト 15/02/03 19:41:11 ID:NyzeZmxs [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>242
元ネタはゲン支援カイキ



ガチ支援
 ▼ 246 ポッコ@げんきのかたまり 15/02/03 20:31:34 ID:GEUMHUpo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
続きが気になるなぁ
支援!!
 ▼ 247 ュゴン@エレキブースター 15/02/03 20:59:23 ID:OxJEGg7w NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 248 レビィ@ボスゴドラナイト 15/02/04 06:45:44 ID:BO.EvhLs [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
やべっ、ふりゃいごん氏のように逃げたなあいつ支援
 ▼ 249 ルビート@ラグラージナイト 15/02/04 18:10:56 ID:.TVd6qLE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援します!
 ▼ 250 ルミル@ふねのチケット 15/02/04 19:03:13 ID:hSdeTGOE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援です
 ▼ 251 スノキ 15/02/04 19:30:00 ID:dyyRzAcY [1/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お待たせ致しました。
ここ数日パソコンが不調だったものの、何とか持ち直したので、また更新して行きたいと思います。


>>230
Jについての前提は、私の説明不足でした。

Jはアニポケ内で、飛行マシンごとユクシーたちに追撃され、消息不明となっていました。
私のSSでは、Jは生還して(部下は不明)「アルトマーレ展」に登場、そこでラティアスの捕獲に失敗し、今作で再登場、という流れになっています。
 ▼ 252 リーセン@ながながこやし 15/02/04 19:30:07 ID:BO.EvhLs [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援多いな。




はやくこないと大いなる漆黒の闇(ダーク・オブ・ダークネス)にこのSSを落とすぞ(過去ログ的な)
 ▼ 253 ヤッキー@どくバリ 15/02/04 19:31:05 ID:BO.EvhLs [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>251
ありがとう、おかげで助かった。>>252みたいなの書いた俺恥ずかしい
 ▼ 254 スノキ 15/02/04 19:35:00 ID:dyyRzAcY [2/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
古代マシンのフロアに辿り着くと、まさにJが、ラティアスを古代マシンのリングに寝かせた所だった。


 カノン 「ラティアス!」

 サトシ 「やめろJ!」

 J 「来たか。……だが遅い!」


ラティアスの体が浮き上がり、古代マシンのリングが、その周りに纏わりつく。マシンがラティアスのパワーを吸い取る準備が完了したと言うことだ。


 J 「こころのしずくをセットすれば! 貴様らはこのマシン前に無力と化すのだ!」

 サトシ 「Jを止めるぞ! 出てこいゲコガシラ!」

     「げぇごぉぉぉ!」


 J 「無駄だ! さぁ! こころのしずくをセット……台座が無い!?」
 ▼ 255 スノキ 15/02/04 19:35:30 ID:dyyRzAcY [3/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「……ふふっ。マシンの動かし方をどこで知ったかは分からないけど。マシンの台座は撤去したのよ! 公表はしてないけどね!」

 J 「なにっ……!?」


確かに、昨日カノン、そんなことを言っていた。もう2度と同じことが起きないように、マシンの歴史的価値はあるものの、台座を撤去してしまったと。


 J 「馬鹿なっ……クッ! プランBに移行する! ラティアスを回収しろ!」


Jのボーマンダは、マシンから強引にラティアスを引き抜こうと動くが、そのタイミングで、セレナとユリーカがやって来た。


 ユリーカ 「サトシ! カノン!」

 サトシ 「……ってユリーカ!? それにセレナも! 危ないから来ちゃダメだ!」

 セレナ 「ううん! この前は、私は何も出来なかった。だから今回は私も一緒に戦うって決めたの! お願いフォッコ!」

     「ふぉこぉ!」

 J 「チッ。面倒な……。出てこいドラピオン! アリアドス!」

 サトシ 「カノンとユリーカは下がってるんだ! 行くぞピカチュウ! ゲコガシラ!」
 ▼ 256 スノキ 15/02/04 19:36:00 ID:dyyRzAcY [4/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
こちらはピカチュウとゲコガシラ、それにフォッコ。

対するJは、ドラピオンとアリアドス。ボーマンダはラティアスに付いているので、こっちに加勢することは無いだろう。


 J 「ドラピオンは“つじぎり”! アリアドスは“どくづき”!」

 セレナ 「フォッコ、アリアドスに“かえんほうしゃ”よ!」

 サトシ 「ピカチュウはドラピオンに“でんこうせっか”! ゲコガシラは“かげぶんしん”だ!」


ピカチュウとドラピオンの攻撃が衝突し、相殺。パワーは互角か。


 サトシ 「“10万ボルト”だ!」

 J 「ならば“ミサイルばり”!」


すぐにピカチュウの体勢を整えさせ、“10万ボルト”で反撃に出るも、“ミサイルばり”が先にピカチュウに直撃してしまう。


 サトシ 「クッ! ゲコガシラ“みずのはどう”だ!」
 ▼ 257 スノキ 15/02/04 19:36:30 ID:dyyRzAcY [5/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
攻撃を撃ったばかりで隙のあるドラピオンに、ゲコガシラの“みずのはどう”が直撃、押し返すことに成功する。

その間、フォッコの“かえんほうしゃ”は、アリアドスの素早い動きに回避され続け、徐々に間合いを詰められたかと思うと、セレナの一瞬の隙を突き、“どくづき”がフォッコに直撃した。


 セレナ 「フォッコ! 大丈夫!?」

 J 「そんなザコ畳みかけろ! “むしくい”!」

 サトシ 「フォッコを守るぞ! ゲコガシラ“つばめがえし”!」

 J 「させるか! ドラピオン“つじぎり”だ!」


さすがにJの動き、指示は完璧だ。オレ達に防御する暇さえ与えてくれない。

フォッコには“むしくい”、ゲコガシラには“つじぎり”が直撃してしまい、2匹とも倒れ込む。


 セレナ 「あぁっ……」

 サトシ 「クッ……ピカチュウ“10万ボルト”だ!」

 J 「甘い! ドラピオン“ミサイルばり”!」


ピカチュウの“10万ボルト”と“ミサイルばり”が衝突。威力的には“10万ボルト”の方が圧倒的に勝っている。“ミサイルばり”なんて押し返してやるぜ!
 ▼ 258 スノキ 15/02/04 19:37:00 ID:dyyRzAcY [6/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「なにっ……!?」


押し返せると思ったが、現実は違った。

“ミサイルばり”と衝突した瞬間、そこで“10万ボルト”の効力が切れたのだ。そして、バラバラと落ちて消える“ミサイルばり”の針。


 サトシ 「なんでっ……」

 J 「ふんっ。所詮、貴様らなんてその程度と言うことだ。アリアドスは“どくづき”! ドラピオンは“クロスポイズン”!」


戸惑った一瞬の隙を突かれ、ピカチュウに“どくづき”が、ゲコガシラに“クロスポイズン”が直撃した。


 サトシ 「ピカチュウ! ゲコガシラ!」


2匹は何とか立ち上がるが、体力の限界が近いように見える。セレナのフォッコも同じだ。


 セレナ 「サトシっ……」

 サトシ 「くそっ……なんで“10万ボルト”がっ……!?」
 ▼ 259 スノキ 15/02/04 19:38:00 ID:dyyRzAcY [7/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ガチャン! と大きな金属音が響き渡る。ボーマンダが、ラティアスを捕えているマシンのリングを破壊した音だ。


 ユリーカ 「このままじゃラティアスが連れてかれちゃう!」

 サトシ 「クッ……! ピカチュウの電撃が封じられちまったら……」

 カノン 「諦めないでサトシ君!」

 サトシ 「カノン……」

 カノン 「間違ってたら申し訳ないんだけど……、さっきの“ミサイルばり”、ピカチュウの“10万ボルト”が当たった瞬間、消えてなくなったわよね。あれって……“10万ボルト”を吸収させたんじゃないのかな? 避雷針みたいに」

 サトシ 「避雷針……!」


……そうか。“10万ボルト”が消えちまったのは、力で負けてた訳じゃ無い。吸収されてたのか!

 “ミサイルばり”の無数の針は、尖ってるから避雷針みたいな役割を果たしてくれる……。Jは そんな電撃対策をしてたって言うのか!


 サトシ 「サンキュー、カノン! 謎が解けたぜ!」

 カノン 「でもっ……あの“ミサイルばり”がある限り、ピカチュウのワザは……」

 サトシ 「あぁ、電撃は無効化される……。せめて避雷針を無視できる環境が作れれば……」

 カノン 「環境……?」

 サトシ 「例えば、電撃を壁に這わせるとか……」
 ▼ 260 スノキ 15/02/04 19:38:30 ID:dyyRzAcY [8/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「……ダメよサトシ君。この大聖堂、歴史的な建物だから、電気を通すような素材は使われてないの。防災設備も しっかりしてるから、万が一雷が落ちても、地中に電気を逃がす構造になってるし……」

 サトシ 「そっか。……クッ! なにか手は……ん? 防災設備!?」

 カノン 「えっ?」

 サトシ 「ならっ……あれだ! セレナ、フォッコ! 力を貸してくれ!」

 セレナ 「えっ……?」

     「ふぉこっ……」


 J 「さぁ、そろそろ終わりとしようじゃないか。ドラピオン! やつらに……」

 サトシ 「フォッコ! あの……天井のあそこに向かって“かえんほうしゃ”だ!」

 セレナ 「お願いフォッコ! “かえんほうしゃ”よ!」

     「ふぉこぉぉぉぉぉ!」

 J 「……血迷ったか?」


Jは、なんら警戒していない。当たり前か。Jのポケモン達とは全く関係ない方向、しかも天井に向けた“かえんほうしゃ”なのだから。
 ▼ 261 スノキ 15/02/04 19:39:00 ID:dyyRzAcY [9/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「みんな階段に!」


オレ達はすぐさま、後方にあった階段を、2,3段のぼる。若干視界が高くなり、古代マシンのフロアを見渡し易くなったが、そんなことどうでも良い。


 J 「ふん。無意味な行動を後悔するんだな! ドラピオンは“クロスポイズン”! アリアドスは“どくづき”で攻めろ!」


2匹が動き出す。スピードも速い。けど、オレ達が階段を上った分、時間的余裕が生まれる。……頑張れフォッコ!


     「ふぉっごおおおぉぉぉぉぉぉぉっ!」



 ― ピリッ! ジリリリリリリリリリリリリリリリ……!!!



 J 「なにっ!?」

 サトシ 「よっしゃ!」
 ▼ 262 スノキ 15/02/04 19:39:30 ID:dyyRzAcY [10/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オレ達が何をしたか――。


そう、火災報知機を作動させたのだ。けたたましく鳴り響く非常ベル。

そして直後、スプリンクラーが作動。天井の配管からフロア内に勢いよく、水が噴き出した。


 J 「小癪なっ……!」


さすが貴重な古代マシン。火災を防ぐために、スプリンクラーの勢いは凄まじい。すぐさま床一面が水で覆われ、さながら大きな水たまりのようになる。


 サトシ 「今だピカチュウ! 最大パワーで“10万ボルト”だ!」

     「ぴぃぃかぁぁぁぢゅううぅぅぅぅぅ!」

 J 「クッ! ボーマンダ!」


Jは攻撃の意図を掴んだのか、ボーマンダを呼び寄せて飛び乗り、空中へ回避する。

床一面が水溜りなら、“10万ボルト”の電撃は、床全体に効果を表す。それは、足が床に着いているドラピオンとアリアドスに、“10万ボルト”の大ダメージを与えるのことに成功した。

オレ達は階段に上っているため、直接水浸しの床には触れていない。ラティアスも、浮いているリングに捕われているので、ダメージは発生しない。

Jのポケモンにピンポイントで電撃を浴びせる、これ以上ない攻撃方法なのだ。
 ▼ 263 クロッグ@かなめいし 15/02/04 19:39:34 ID:0RXzyfjA NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 264 スノキ 15/02/04 19:40:00 ID:dyyRzAcY [11/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「凄いサトシ……よくこんな方法、思いついたわね……」

 サトシ 「へへっ。ニビジムに挑戦するとき、スプリンクラーを作動させちゃってさ」


もはやドラピオンとアリアドスは虫の息。この2匹を倒してしまえば、俄然オレ達が有利になる。


 サトシ 「チャンスだピカチュウ! もう1発“10万ボルト”で……」

 J 「調子に乗るな! ボーマンダ! あいつらに“りゅうのはどう”だ!」

 サトシ 「なにっ……!?」

 セレナ 「うそっ……」

 カノン 「逃げてユリーカちゃん!」


なんで、ボーマンダの攻撃を考えていなかったんだろう。

そして、Jの冷酷非道な性格も、考慮するべきだった。


“りゅうのはどう”は、真っ直ぐ、オレ達に向けられた。メガ進化していないとは言え、生身の体で“りゅうのはどう”を喰らうことがどれほど危険か、想像するに容易い。
 ▼ 265 スノキ 15/02/04 19:40:30 ID:dyyRzAcY [12/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「逃げろっ!」


咄嗟に階段を上って逃げるが、“りゅうのはどう”は、もうそこまで迫っている。



破裂。



直撃こそしなかったものの、爆風に巻き込まれたオレ達は、階段に叩きつけられる。


 サトシ 「うわっ……」

 セレナ 「きゃぁっ!」

 ユリーカ 「痛いっ……」

 カノン 「んっ……!」


そして、ピカチュウ、ゲコガシラ、フォッコも。


 J 「アリアドス! 糸を吐いて あいつらを縛りつけろ!」


体を痛みが襲い、動けないでいる所に、アリアドスのネバネバした糸が、オレ達を階段に拘束した。
 ▼ 266 スノキ 15/02/04 19:41:00 ID:dyyRzAcY [13/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「あっ!?」

 サトシ 「クッ! 解け!」


粘着性のある糸は、オレ達の力じゃ千切ることは無理だった。

ピカチュウとゲコガシラは体力を消耗している。フォッコはダウンしてしまった。そして拘束されたこの状態じゃ、モンスターボールに手を伸ばすことも出来ない。


 J 「ふんっ。調子に乗った罰だ。このまま葬ってやりたいところだが……」


 ― ガチャン! ガランガラン……


 J 「ラティアスをマシンから引きずり出した。もうここには用は無い」


Jは、疲労が溜まっているアリアドスとドラピオンをボールに戻すと、大聖堂の外へ向かって歩き出した。

ボーマンダは、ラティアスの首根っこを掴み、その後を追う。
 ▼ 267 スノキ 15/02/04 19:41:30 ID:dyyRzAcY [14/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「あっ……待てっ!」

 カノン 「待って! ラティアスをどうするの!?」

 J 「……決まってるだろう。ラティアスを囮に、秘密の庭でラティオスを おびき寄せる。あの秘密の庭は、野生のラティアスとラティオスの移動ルート上にあると聞く。仲間のピンチとなれば、すぐに駆けつけるだろうな」

 サトシ 「なにっ……!?」

 カノン 「そんな……これ以上ラティアスに酷い事しないでっ! その子は何も悪くないの! あなたに傷つけられる理由なんて無いのよっ!」

 J 「確かに、傷つけられ理由は無いだろうが……ハンターにとっては、そんなことどうでも良い」


Jは冷たい笑みを浮かべて吐き捨てた。


 カノン 「そんなっ……」

 J 「確か貴様、言ったよな。“ラティアスたちは、守る立場のポケモン”だと。仲間が傷つけられれば、当然、それを守りに来る。大した仲間意識なことだ!」


それだけ言うと、Jはまるでオレ達を おちょくるように、笑いながら大聖堂から出て行った。Jの靴の音が、コツンコツンと床に響いて小さくなっていく。

Jの奴……オレ達を始末するより、ラティアス達を捕まえることを優先するって言うのか!


ただJの姿を見送ることしか出来ないなんて……しかも、ラティアスを みすみす奪われて……。

こんなこと、あっていいのかよっ!?
 ▼ 268 スノキ 15/02/04 19:42:00 ID:dyyRzAcY [15/15] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「なんとか……なんとか抜け出さないとっ!」 グスッ……


カノンは涙ながら、力一杯もがく。しかし、糸が体に密着してしまい、抜けられそうにない。


 ユリーカ 「サトシ……私たち、どうなっちゃうの……」

 サトシ 「……大丈夫だユリーカ! 必ず何とかなる! 心配するな!」

 セレナ 「そうよユリーカ。大丈夫だから……!」


オレも力一杯体を動かすが、やっぱり糸は解けない。

……怪盗姉妹に襲われた時も、カノンとボンゴレさんは、この糸に捕まっていた。その時は確か、ピカチュウの“でんきショック”で糸を千切った記憶がある。オレの力じゃビクともしなかったから……。


 サトシ 「……くっそぉ!」


なんで……なんでボーマンダが攻撃してくる可能性を考えなかったんだよオレはっ!?

Jを止められなかっただけじゃない。カノンと、セレナと、ユリーカと……。オレの判断ミスが、3人を危険な目に遭わせてしまっている。

男のオレが、みんなを守らなくちゃいけないって言うのにっ!


 サトシ 「くそっ……くそっ! くそぉっ!」
 ▼ 269 クロッグ@たからぶくろ 15/02/04 20:40:55 ID:h7mrCQJY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シトロン様はどこでございますか?
 ▼ 270 イリキー@メトロノーム 15/02/04 21:45:57 ID:HoQckMOw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
おもしろい早く更新を!!
支援!!
 ▼ 271 ダンギル@ひでんのくすり 15/02/04 23:46:19 ID:E6lr1ahA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 272 スノキ 15/02/05 02:08:00 ID:Sk905Q7Y [1/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 シトロン 「はぁっ……はぁっ……みなさん!」

 ボンゴレ 「カノン! みんな!?」


シトロンとボンゴレさんが、ようやくやって来た。体力的に到着が遅れたのだろう。


 ユリーカ 「お兄ちゃん遅いよぉ!」

 シトロン 「すみません……いま助けます! ルクシオ!」


ルクシオのスピードスターで糸が千切られ、オレ達は拘束から解放された。


 ボンゴレ 「みんな怪我は無いか?」

 セレナ 「えぇ……」

 ユリーカ 「体 打っちゃったけど、大丈夫だよ」

 シトロン 「打っちゃったって……大丈夫かいユリーカ!? 痛みとか無い!?」

 ユリーカ 「うん」
 ▼ 273 スノキ 15/02/05 02:08:30 ID:Sk905Q7Y [2/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「それより! Jは秘密の庭に向かったんです!」

 ボンゴレ 「なにっ!?」

 カノン 「ラティアスを囮に、ラティオスをおびき寄せるって! 早く助けに行かないとっ!」

 シトロン 「ラティオスをおびき寄せる……?」

 ボンゴレ 「もともとラティアスとラティオスは、渡り鳥のようなものなんじゃ。色々な地方を飛び回り、そのルートは、個体によって異なる。ただ、このアルトマーレだけは、全ての個体の飛行ルート上に存在するんじゃ」

 セレナ 「って言うことは、近くを飛んでるラティオス達は……」

 ボンゴレ 「ラティアスが捕われているとなれば、助けに来るはずじゃ」

 ユリーカ 「でもそれじゃあ! ラティオスも捕まっちゃうよ!」

 サトシ 「あぁ! だから一刻も早く秘密の庭に行かないと!」

 カノン 「うん!」

 セレナ 「お願いねカノン!」


オレとカノン、それにセレナは走り出す。

ラティアスを助けるためにも、他の個体のラティオス達を巻き込まないためにも、もう余裕は残されていないのだ。
 ▼ 274 スノキ 15/02/05 02:09:00 ID:Sk905Q7Y [3/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ボンゴレ 「待つんじゃ!」

 シトロン 「ボンゴレさん、ユリーカをお願いします!」

 ユリーカ 「えっ!? 私も一緒に行く!」

 シトロン 「ダメだ! これは遊びじゃない……あの女は、本当に僕たちを殺しかねないんだ!」

 ユリーカ 「うっ……」

 シトロン 「大丈夫だよユリーカ。これでも僕はジムリーダーです。サトシもいますし、何も心配いりません」

 ユリーカ 「お兄ちゃん……」

 シトロン 「僕もサトシ達に加勢してきます。ボンゴレさん、ユリーカのこと、よろしくお願いします」

 ボンゴレ 「あぁ。ワシは警察に連絡して、後から秘密の庭へ向かう。くれぐれも気を付けてくれ」

 シトロン 「はいっ!」


シトロンもまた、秘密の庭へ向かって走り出した。ユリーカに危害が加わらないよう、ボンゴレに預けて。

ゆっさゆっさと相変わらず不器用な走り方だが、その背中には、大切な妹を思い遣る、兄としての決心が現れていた。
 ▼ 275 スノキ 15/02/05 02:10:00 ID:Sk905Q7Y [4/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今夜はこの辺で終了します。
ご支援、ご感想、ありがとうございました。

また明日の夜に再開します。
 ▼ 276 キノオー@かわらずのいし 15/02/05 02:33:45 ID:Oh.Pc7zI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ▼ 277 ガニウム@さざなみのおこう 15/02/05 04:04:34 ID:JWvUvH56 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 278 ビワラー@タウリン 15/02/05 06:53:16 ID:uA4Nv/CA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
警察に連絡して………?まあいいや支援
 ▼ 279 スノキ 15/02/05 18:50:00 ID:Sk905Q7Y [5/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 31 】


私はサトシ君とセレナちゃんを引き連れて、最短ルートで秘密の庭へと走る。

途中で聞こえた消防車のサイレンは、きっと大聖堂に向かってるんだろう。火災報知機が作動したら、自動で消防署に通報するようになっている。

……そっか。J、消防隊が来るって分かったから、すぐに出て行ったのね。サトシ君が火災報知機を作動させたのは、良い判断だったのかもしれない。

おじいさんも警察に連絡してくれるし、大聖堂はひとまず問題無しかな。



……けど、私たちを待ち受けていたのは、非情な現実だった。


細い路地を抜けて、秘密の庭に入って、私は目を疑った。


 カノン 「ぁっ……えっ……」

 セレナ 「そんなっ……」

 サトシ 「秘密の庭が……」
 ▼ 280 スノキ 15/02/05 18:52:00 ID:Sk905Q7Y [6/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
あの美しい秘密の庭は、そこにはもう無かった。

木々は圧し折られて、モニュメントは破壊されて、水場は濁って……。


 カノン 「うそ……でしょっ……? 秘密の庭が……ラティアスたちの住処がっ……」


遊歩道のタイルは砕かれ、噴水は潰され、草木は炎が上がって……。


 J 「……なんだ貴様ら。懲りずにまだ私に刃向いに来たのか」


頭上で声がした。

見上げると、秘密の庭で一番大きな木の上に、Jの姿があった。

そしてそこには、ラティアスがアリアドスの糸で縛りつけられていた。


 カノン 「ラティアス!?」

 サトシ 「J! ラティアスを離せっ!」


ラティアスは気を失っているらしく、私たちの声に全く反応しない。

そうこうしていると、Jがボーマンダに跨り、私たちの前に下りてきた。ドラピオンとアリアドスも、Jの横で構えている。
 ▼ 281 スノキ 15/02/05 18:53:00 ID:Sk905Q7Y [7/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「これだけ庭を荒らせば……別個体のラティアスやラティオスが来るのは時間の問題か」

 セレナ 「酷い……あんなに綺麗な お庭だったのに……! あなた自分のやってること分かってるの!?」

 サトシ 「そうだ! ここは昔っからラティアスたちの住処なんだぞ! ここまで荒らす必要あったのかよ!?」

 J 「ふん。全てはラティオスを引き寄せるためだ。仮に来なかったとしても、あのラティアスは渡して貰う。高い値で取引できるからなぁ!」

 サトシ 「クッ! 行けヒノヤコマ! ラティアスを助けるんだ!」

     「やっこぉ!」

 セレナ 「お願いヤンチャム! 力を貸して!」

     「ちゃむちゃぁ!」

 J 「ボーマンダ、“かえんほうしゃ”だ」

 カノン 「えっ……!? やめてぇ!」


サトシ君とセレナちゃんがポケモンを繰り出すと、ボーマンダは木々に向かって“かえんほうしゃ”を繰り出した。

緑が多いこの庭で、ひとたび炎が上がればどうなるか……。

木に燃え移った炎は、見る見るうちに大きく燃え上がり、バチバチと音を立てながら延焼していく。
 ▼ 282 スノキ 15/02/05 18:54:00 ID:Sk905Q7Y [8/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 サトシ 「オイ……なにやってんだ!?」

 J 「貴様らが刃向おうと言うのなら、この庭は長く持たないと思え!」

 サトシ 「……クッ! 出てこいヌメラ!」

     「めらっ?」

 サトシ 「ヌメラ頼む! “あまごい”であの炎を消してくれ!」

     「めんら!」


サトシ君が繰り出したヌメラは、すぐに雨雲を呼び寄せて、炎の消火に当たってくれた。……けど、炎の勢いはまだまだ強い。


 サトシ 「ルチャブルも出てこい!」

     「ちゃぶぅぅ!」

 J 「私と遣り合おうと言うのか?」

 サトシ 「お前だけは……絶対に許さない! ラティアスを傷つけて、秘密の庭を無茶苦茶にして……絶対に許さないっ!」

 J 「では最後に忠告してやろう。貴様らに、私と戦ってる暇はない」

 サトシ 「……どういうことだ!?」
 ▼ 283 スノキ 15/02/05 18:55:00 ID:Sk905Q7Y [9/9] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「あの木……ラティアスの傍に、爆弾を仕掛けてある」

 サトシ 「えっ!?」

 セレナ 「爆弾っ!?」

 カノン 「そんな……ラティアスをどうするつもりなの!?」

 J 「安心しろ。別にラティアスをどうこうする訳では無い。この庭を破壊してしまえば、ラティオス達の定住地は無くなる……。ラティアスとラティオスの価値が格段に上がると言うことだ!」

 セレナ 「そんなっ……そんな理由で……!?」

 サトシ 「やっぱり……トライポカロンのステージを爆破させたのも お前の仕業なんだな!?」

 J 「トライポカロン? ……あぁ、聖堂前のステージか。あんな小さな爆発だと思ったら大間違いだ。確実にこの庭が吹き飛ぶ威力の爆弾を仕掛けてやったからなぁ!」

 サトシ 「クッ……! 絶対に爆発させない! ヒノヤコマ“ニトロチャージ”! ルチャブルは“フライングプレス”だ!」

 セレナ 「ヤンチャム、“あくのはどう”よ!」


サトシ君たちのバトルが始まったけど……、私はその場で立ち尽くしてしまった。


秘密の庭を破壊するような爆弾?

ラティアスたちの定住地を無くして、密猟の価格を上げる?


……分からない。なんでそんな酷いことが出来るのか、私には分からないっ!
 ▼ 284 ガヤミラミ@かえんだま 15/02/05 21:29:22 ID:s.bktlEs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援!.......6回目ww
 ▼ 285 メパト@ずがいのカセキ 15/02/05 23:40:37 ID:R/pVWxUY NGネーム登録 NGID登録 報告
>>274
女………?

支援
 ▼ 286 ーナンス@バクーダナイト 15/02/06 01:23:39 ID:TiEhxLGI NGネーム登録 NGID登録 報告
支援

>>285
Jは女で合ってる
 ▼ 287 ャオブー@パワーリスト 15/02/06 02:20:20 ID:ChYuI28M NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
J許すまじ
 ▼ 288 ンフィア@ポイントマックス 15/02/06 02:24:11 ID:uFLIhkIA [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!
 ▼ 289 スノキ 15/02/06 02:48:30 ID:Orx8BVm. [1/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「ドラピオンは“つじぎり”! アリアドスは回避して“どくづき”だ!」


ヒノヤコマとドラピオンのワザがぶつかり合い、相殺。ヤンチャムの攻撃を回避したアリアドスは、“どくづき”でヤンチャムに迫る。


 サトシ 「ヒノヤコマ加速だ! 連続で“ニトロチャージ”!」

 セレナ 「ヤンチャム! 引きつけて“つっぱり”よ!」


ヤンチャムの“つっぱり”が、アリアドスの“どくづき”と真っ向から ぶつかり合う。大聖堂で“10万ボルト”を受けて弱っているアリアドスの攻撃は、セレナちゃんのヤンチャムとパワーは互角……。


 サトシ 「今だヒノヤコマ! 軌道をアリアドスに変えろ!」

     「やぁぁぁっこぉぉぉ!」


そのタイミングで、サトシ君のヒノヤコマが、“ニトロチャージ”でアリアドスに突っ込んだ。

効果抜群のワザを受けて、アリアドスはダウン。


 J 「戻れアリアドス! 役立たずめ……」
 ▼ 290 スノキ 15/02/06 02:49:30 ID:Orx8BVm. [2/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「良いぞヒノヤコマ!」

 セレナ 「ありがとうヤンチャム! 格好良かったわよ!」

     「ちゃんむぅ〜」

     「やっこぉ〜!」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


この調子なら、サトシ君たちは大丈夫だ。なら、ポケモンを持っていない私に出来ることは一つしかない。


 カノン 「あなたたち、お願い。日を消すのを手伝って」


私は秘密の庭の隅っこへ移動し、ウパーとヌオーたちに声をかけた。元からここに住んでいたヌオーたちは、Jが暴れたせいで、怯えて隅っこに固まっていた。


     「うぱっ……」

     「ぬおぉぉ!」


ヌオーたちは頷いてくれた。


 カノン 「ありがとう! じゃあみんな、ついてきて!」
 ▼ 291 スノキ 15/02/06 02:50:00 ID:Orx8BVm. [3/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は、特に激しく燃えているエリアに、ヌオーたちを引き連れて行く。サトシ君のヌメラの“あまごい”があるけど、この広い庭の全体をカバーできる訳じゃ無いし、雨のような弱い水流では、この炎は消せそうにない。


 カノン 「みんなお願い。“みずてっぽう”!」

     「「「うぱぁぁぁぁ!」」」

     「「「ぬおおおぉぉぉぉ!」」」


ヌオーたちは、勢いよく“みずてっぽう”を発射して、消火に当たる。


その間に私は、ラティアスが捕まっている大木を見上げた。

Jが言うには、あそこに爆弾が仕掛けられている。しかも、この秘密の庭を吹き飛ばすほどの爆弾が……。

この庭の広さは相当なものだ。それを全て吹き飛ばす爆弾……威力は計り知れない。それに、あんなに高い位置で爆発してしまったら、アルトマーレの街にも被害が出てしまう。


 カノン 「(とにかく、あの爆弾をなんとかしないと……)」


Jはサトシ君たちとのバトルに集中していて、私の動きは全く気にしていない。ポケモンを持っていない私は、もともとマークされてなかったのかな。
 ▼ 292 スノキ 15/02/06 02:50:30 ID:Orx8BVm. [4/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
なら好都合だ。


私はJにバレないように、こっそりと大木に近付いて、Jから死角になる面を登り始めた。

この大木はツタが茂っているし、表面もゴツゴツしていて、登りやすい。


……そう言えば昔、よく秘密の庭の木に登って遊んでたっけ。空を飛ぶラティアスやラティオスに近付きたい一心で。

2匹とも、必死で登る私を応援してくれて……木の頂上から見た秘密の庭は、凄く綺麗だったな。


半分程度まで登って秘密の庭を見下ろすと、現実を突きつけられる。

至る所で炎が上がっている秘密の庭は、見るも無残な姿だった。あの頃のような美しさ、瑞々しさは……もう残っていない。ラティオスだっていない。


そして今、ラティアスも危機に瀕している。

私の役目は、ラティアスたちと共に、アルトマーレを護ること。でもそれには、私がラティアスを護らなければ始まらない。


……私は、覚悟を決める時なんだ。
 ▼ 293 スノキ 15/02/06 02:51:00 ID:Orx8BVm. [5/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
やっと大木を登り詰め、ラティアスが捕まっている幹の部分に到達した。

Jは この大木に背を向けているので、私がここにいることは まだバレていないはずだけど、慎重に行動しなければならない。


 カノン (大丈夫ラティアス……!?)


ラティアスの額に手を当てて呼びかけるも、反応は返って来なかった。痛々しい傷を付けられたラティアスは、アリアドスの糸で縛られ、ぐったりとしている。


 カノン (酷い……ラティアスっ……)


糸を引き千切ろうと力を込めても、やっぱりビクともしない。ラティアスを助けるには、どうしてもポケモンの力が必要だったのだ。

サトシ君たちの方に目をやれば、Jとの激しいバトルが続いていた。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 J 「ドラピオン! “クロスポイズン”!」

 セレナ 「ヤンチャム“あくのはどう”よ!」

 サトシ 「ルチャブルは“フライングプレス”! ヒノヤコマは“ニトロチャージ”だ!」


ドラピオンの攻撃は、ヤンチャムの“ストーンエッジ”によって阻まれ、ルチャブルとヒノヤコマの攻撃が相次いで直撃。これでドラピオンはダウンしたようだ。
 ▼ 294 スノキ 15/02/06 02:51:31 ID:Orx8BVm. [6/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「戻れドラピオン。……では、そろそろ本領発揮と行こうか。ボーマンダ!」


控えていたボーマンダが、とうとう動き出す。


 サトシ 「ボーマンダ……!」

 J 「大人しくしていれば良かったものを。……ボーマンダ、メガ進化!」

 セレナ 「えっ……メガ進化!?」

 サトシ 「あぁ! Jのボーマンダはメガ進化するんだ!」


Jが左手に付けているキーストーンを大きく振りかざすと、ボーマンダのメガストーンと反応し、強い光が発生する。

みるみるうちに、ボーマンダの姿が変わっていく。胸板はプロテクターのような頑丈そうな見た目に、赤い翼は三日月のような鋭利に婉曲した形に。

溢れんばかりの気迫で上げた雄叫びは、空気を震わせた。


 セレナ 「これが……メガボーマンダ……」

 サトシ 「メガボーマンダは強いけど、Jのポケモンは こいつがラストだ! ルチャブルは“フライングプレス”! ヒノヤコマは“はがねのつばさ”だ!」

 セレナ 「ヤンチャムは“ストーンエッジ”よ!」


3匹の攻撃がメガボーマンダに迫るけど、Jは慌てる様子もない。ただ一言、メガボーマンダに指示を出した。
 ▼ 295 スノキ 15/02/06 02:52:00 ID:Orx8BVm. [7/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「蹴散らせ。“りゅうのはどう”」


メガボーマンダの口から放たれたその1発の攻撃に、ヤンチャム、ルチャブル、ヒノヤコマは吹き飛ばされた。

青白い息吹のような“りゅうのはどう”……。この高さにいても、余波がピリピリと伝わってくる。


 セレナ 「ヤンチャム!?」

 サトシ 「大丈夫か2人とも!?」

     「ちゃんむっ……」

     「るちゃっ……ちゃぶぅぅぅ!」

     「やっこぉ……っ!」

 J 「ははっ。どうした? もう虫の息じゃないか!」

 サトシ 「クッ! やっぱりメガボーマンダは強い……!」

 セレナ 「サトシっ……」

 J 「良い事を教えてやろう。貴様らがいくら私を相手に戦った所で、何も解決にはならない」

 サトシ 「……どういうことだ!? オレ達はお前を倒して爆弾を止めて! 秘密の庭を守る!」

 J 「ふんっ。まずメガボーマンダに勝てないだろう。頼みのメガラティアスは気絶。こころのしずくは私が持っている。貴様らに勝ち目はない」
 ▼ 296 スノキ 15/02/06 02:52:30 ID:Orx8BVm. [8/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「そんなこと、やってみなくちゃ分からないだろ!」

 J 「これだからガキは……。まぁ聞け。あの爆弾は……時限爆弾なんだ」

 セレナ 「えっ!?」

 サトシ 「時限爆弾……いつ爆発するんだ!?」

 J 「私があの大木に仕掛けてから、ちょうど1時間後だ。もうそろそろ残り30分と言ったところか」

 セレナ 「そんなっ……」

 サトシ 「Jっ……お前っ……!」

 J 「貴様らに睨まれる筋合いは無いと思うがな。あと30分……爆発の規模を考えれば、早く逃げた方が身のためだぞ?」

 サトシ 「誰が逃げるもんか! お前みたいな……ポケモンをモノみたいに扱う奴に屈したりはしない!」

 J 「……ったく。遠まわしに逃がしてやると言っているのに、現実を見たらどうだ!?」

 サトシ 「たとえ勝ち目が薄くたって……オレはラティアスや秘密の庭を守る! お前の言いなりになんてなってたまるか!」

 セレナ 「そうよ! あなた、ラティオスを誘き寄せて捕まえるって言ったじゃない! それを見過ごすなんて出来ないわよっ!」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 ▼ 297 スノキ 15/02/06 02:53:10 ID:Orx8BVm. [9/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
2人の、まるで決心したかのような叫びは、ここまでハッキリと聞こえた。


 カノン 「サトシ君……セレナちゃん……」


爆弾が爆発する……。

そんな危ない状況でも、ラティアスや、この秘密の庭を護ろうとしてくれている……。

2人は一族の人間ではないのに……本当に立ち向かわなきゃいけないのは、私の方なのに……。


 カノン 「……これが爆弾ね」


ラティアスの脇にあったのは、見た目30センチ四方ほどの、黒いケース。

見るからに頑丈そうなその表面にはデジタル時計がついていて、いま……37分14秒を指している。Jの言った時間とは少し差があるけど、カウントは1秒1秒、確実に減り続けている。

確か昔……。メガネと蝶ネクタイをつけた小学生探偵の映画をテレビで見たことがあるけど、その時は、爆弾の中のコードを切ることで、カウントを止めていた。

しかし、見たところこのケースには、外せる蓋のようなものは付いていない。しっかりとネジで留められていて、内部を確認するとか、そういったことは出来そうになかった。


 カノン 「どうしよう……これじゃあ爆発しちゃう……!」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 ▼ 298 スノキ 15/02/06 02:54:00 ID:Orx8BVm. [10/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「生意気な。……では聞こう。仮に私を倒したとして、どうやって爆発を止める気だ?」

 サトシ 「それはっ……力づくでもお前に止めさせる!」

 J 「はははっ。それは無理な話だ!」

 セレナ 「えっ!?」

 J 「あの爆弾は特殊でな。一度スイッチを入れたら止めることは出来ない。勿論、ドラマのようにコードを切断して止めることもな!」

 サトシ 「嘘つくな!」

 J 「嘘? 私はプロのハンターだ。万が一のことを常に考えている。あの爆弾もそうだ。絶対に爆発する爆弾……私の保身に役立つとは思わないか?」

 セレナ 「……爆発を防げないから、逃げるしかないってこと!?」

 J 「ほぉ。貴様は理解が早いな。つまりそう言うことだ」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


……Jは本気なんだ。

万が一捕まったとしても、絶対に爆発する爆弾を仕掛けておけば、それどころではなくなってしまう。逃げる、周囲に知らせる、周辺を立ち入り禁止にする……。爆発への対処が膨大で、Jは後回しにせざるを得なくなってしまうからだ。


 カノン 「残り35分43秒で……絶対に……」
 ▼ 299 スノキ 15/02/06 02:54:30 ID:Orx8BVm. [11/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ここで爆発したら、秘密の庭は吹き飛んでしまう。そうなってしまっては、これまで私たち一族が護って来た物を、全て失うことになってしまう。

アルトマーレを訪れるラティアスたちの癒しの場所……。そんな秘密の庭を失うなんて、絶対に許されない。

それに、ラティアスや、サトシ君、セレナちゃんにも、危険な目に遭わせてしまう。爆発の威力を考えれば、アルトマーレの街にも被害が出てしまう。


 カノン 「どうしよう……どうすればいいの……」


たとえ秘密の庭の外へ持ち出しても、今度はアルトマーレの街が危険に晒されてしまう。


ポケモンの“あなをほる”で地中深くに埋める?

……ううん。水路が多いアルトマーレは、地盤がそんなに強くない。爆発で大規模な地盤沈下が起きるかもしれない。


“そらをとぶ”で空中に持って行って、安全な距離を保ってから、爆弾を攻撃して爆発させる?

……ダメ。このケースの頑丈さ……、きっとポケモンの攻撃で爆発しないようになっているはずだ。


海底に沈める?

……そんなことしたら、海に住んでる沢山のポケモンが危ない。


 カノン 「どうしよう……どうすればいいのっ……!? 秘密の庭でさえ守れないのにっ……なにが“アルトマーレの護神”よっ!? 私がっ……私が弱いばっかりにっ……うぅっ……グスッ……」
 ▼ 300 スノキ 15/02/06 02:55:10 ID:Orx8BVm. [12/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は、自分自身がとても小さく、情けなく感じた。

昔から秘密の庭を護って来て、ラティアスやラティオスのお世話をしてきた私たち一族。

その使命を果たすため、友達も作らずに、秘密を自分の中に閉じ込めて、ずっと静かに暮らして来た。

先祖代々、陰ながらアルトマーレを護る、とても重要な使命を背負って。


でも……もう秘密の庭は死んでしまった。

ヌメラやヌオーたちが頑張ってくれているお陰で、炎の勢いは大分おさまって来たけど、木々の6割ほどは、焼け落ちてしまっている。風のモニュメントは全て壊されてしまった。水場の透明感は失われてしまった。こころのしずくを置く噴水も、潰されてしまった。


……これは、本当に現実なのかな。なにか、悪い夢でも見てるんじゃないかな。

先祖代々護って来た秘密の庭が、こんな荒れ果てた姿になってしまうなんて……。


 カノン 「ごめんねっ……ごめんねラティアスっ……」


私は目を瞑って、そっとラティアスの額を撫でた。
 ▼ 301 スノキ 15/02/06 02:56:00 ID:Orx8BVm. [13/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……けど、木々の焼ける匂いで、否応にも現実の光景が脳裏に映し出されてしまう。

もうここには……ラティオス達は現れない。こんな荒れ果てた場所に、ラティオス達が現れることは無いだろう。

Jはラティアスを囮にラティオス達を誘き寄せるって言ってるけど、そもそも渡り鳥のラティオス達は、通常、夜に行動することは無い。

残酷かもしれないけど、ラティオス達が助けに来ることは無いのだ。それが、ラティオス達の習性なのだから……。


残り31分24秒。

もうあと30分ほどで、この爆弾は爆発する。そうなれば、秘密の庭は完全に吹き飛ぶ。それに、アルトマーレの街にも被害が出てしまう。

これだけ秘密の庭を荒らされて、さらに爆発だなんて……ご先祖様に顔向けできない。私は一族の恥だ……。


 ― ごくっ


 カノン 「……ラティアス。貴方はアルトマーレの護神として、これからもちゃんと……ちゃんと生きていくのよ」


秘密の庭を護って、アルトマーレを護って、サトシ君やポケモンたちを極力危険な目に遭わせない方法……。


もう、これしかない。

ここまで秘密の庭を滅茶苦茶にされちゃったんだ。私のが採るべき行動は、最初から決まっていたんだ。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 ▼ 302 スノキ 15/02/06 02:56:40 ID:Orx8BVm. [14/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「安心しろ! ラティアスは爆発には巻き込まない。私が高値で売り捌くのだからなぁ。あの大木の高所にある爆弾が爆発すれば……何やってるんだ貴様っ!?」

 セレナ 「えっ!?」

 サトシ 「カノン!?」

 J 「ボーマンダ! あいつに向かって“りゅうのはどう”だ! 叩き落としてやれ!」

 サトシ 「っ……! させるかぁ! ヒノヤコマ“ニトロチャージ”! ルチャブルは“とびひざげり”だ!」

 セレナ 「ヤンチャム“ストーンエッジ”! ボーマンダを止めるわよ!」

 J 「猪口才な! 薙ぎ払えボーマンダ! あの女に“りゅうのはどう”だ!」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


……見つかっちゃった。


メガボーマンダは、私に向けて“りゅうのはどう”を放とうとする。

サトシ君とセレナちゃんのポケモンが、それを止めようとする。

……でも、メガボーマンダの力は相当なもので、3匹は簡単に弾かれてしまった。

そして、私に向かって“りゅうのはどう”が迫ってくる。
 ▼ 303 スノキ 15/02/06 02:57:31 ID:Orx8BVm. [15/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
普通に木を下りてたら、確実に直撃してしまう。そんなことになったら、元も子もない。

少し怖いけど、私は大木の上から飛び降りた。



 J 「なにっ……!?」

 サトシ 「あっ……カノンっ!?」

 セレナ 「いやぁぁぁっ!」



 ― ザバァァァァァン!


秘密の庭には、大きな水場がある。深さもある。その水場に飛び降りれば、体への負担は少しは軽くなるはずだ。


 カノン 「……ごほっごほっ……けほっ……んっ……はぁっ……はぁっ……」


 サトシ 「大丈夫かカノン!」

 セレナ 「カノンっ!」


体が痛い。いくら飛び込む姿勢を取ったからって、あの高さからだと衝撃も大きいか。
 ▼ 304 スノキ 15/02/06 02:58:00 ID:Orx8BVm. [16/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「大丈夫カノン!? しっかりっ!」

 サトシ 「カノン! しっかりしろカノンっ!」


サトシ君とセレナちゃんは、私を水場から引き揚げてくれた。……セレナちゃん、泣かないで。


 カノン 「私は大丈夫……大丈夫だから……」


ヨロヨロと立ち上がった私を、サトシ君とセレナちゃんは、心配そうな眼差しで見つめてくれた。

ただそれだけでも、私は嬉しかった。友達がいない私にとって、2人は唯一の仲間。何でも話せる、かけがえのない親友。


 サトシ 「カノン、それって……!?」


サトシ君は、私の腕に抱えられた物を指して言った。

……そう。これはJが仕掛けた爆弾。あと30分足らずで爆発してしまう、どうしようもない お荷物だ。


 J 「貴様っ……それをどうする気だ!? 解体なんて出来ると思うなよ! あれはドラマの中の話だからな!」


分かってるよ、そんなこと。

ただ私は、自分の使命を果たすだけだ。
 ▼ 305 スノキ 15/02/06 02:58:30 ID:Orx8BVm. [17/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「サトシ君、セレナちゃん……」

 サトシ 「なんだ?」

 セレナ 「どうしたのカノン?」


2人とも、真剣な表情で私の声に耳を傾けてくれた。

あぁ……、仲の良い人とお話できるって、こんなに嬉しい事なんだね。


 カノン 「ありがとう」


 サトシ 「えっ……?」

 セレナ 「カノン……?」


ただそれだけ、2人に伝えたかった。

ありがとう。こんな私と仲良くしてくれて、本当にありがとう。



 カノン 「さよならっ……」

 ▼ 306 スノキ 15/02/06 02:59:10 ID:Orx8BVm. [18/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は走り出した。


 セレナ 「えっ!?」

 サトシ 「カノン……待てよカノンっ!?」


振り返らない。振り返ったら、私の覚悟が薄れてしまうような気がしたから。


 J 「貴様どこへ行く気だ!? ボーマンダ! “かえんほうしゃ”で足止めしろ!」

 サトシ 「クッ……! ルチャブルとヒノヤコマはダウンしちまった! 出て来てくれゲコガシラ! “みずのはどう”で“かえんほうしゃ”を止めてくれ! ピカチュウも頼む! “エレキボール”だ!」

     「げぇぇぇごぉぉぉぉ!」

     「びかびかびかぁぁぁちゅびっか!」


背後で、激しいワザの衝突を感じた。

けど、私は振り返らない。


私は……、アルトマーレを護るんだ!
 ▼ 307 スノキ 15/02/06 03:00:00 ID:Orx8BVm. [19/19] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今夜はこの辺で終了します。
ご支援、ご感想、ありがとうございました。

次の更新は土曜日を予定しています。
 ▼ 308 バット@のろいのおふだ 15/02/06 03:09:17 ID:uFLIhkIA [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!
3時ちょうどだ。
 ▼ 309 ボツボ@のろいのおふだ 15/02/06 06:35:46 ID:0vTdDgGQ NGネーム登録 NGID登録 報告
>>286
マジか
 ▼ 310 クシー@きかいのぶひん 15/02/06 06:36:21 ID:qQo0BDw6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ようやくスレタイのセリフキターーーー!ここでラティオス復活とかだったらマジ感動
 ▼ 311 ロエッタ@こうてつプレート 15/02/06 17:28:54 ID:G6/QQltQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 312 ルホッグ@ボロのつりざお 15/02/06 18:14:46 ID:g7pJsYRI NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 313 15/02/06 18:19:17 ID:atPks.Bg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
コ○ンだよね
 ▼ 314 ャノビー@ゴールドスプレー 15/02/06 18:39:52 ID:GwEJIhjY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 315 ーナノ@ハガネールナイト 15/02/06 19:23:48 ID:WZnn6sgs NGネーム登録 NGID登録 報告
支援

カノンなにする気だよ・・・
 ▼ 316 ゲキ@スペシャルガード 15/02/06 21:55:15 ID:G6/QQltQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
カノンまさか...死んだりしないよね...?
 ▼ 317 リトドン@ボロのつりざお 15/02/06 22:37:00 ID:cX3GHCC6 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 318 タマロ@ほしのすな 15/02/07 00:12:03 ID:nLuG//GQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カノン… 死なないで…

支援
 ▼ 319 ブト@いのちのたま 15/02/07 08:46:09 ID:vufsJ1y. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カノォォォン!!!! 
支援...8回目
 ▼ 320 ンベアー@ヤドランナイト 15/02/07 08:47:08 ID:pbzECnCc NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>316
それ言ったらアカン

支援
 ▼ 321 ッキング@ヘルガナイト 15/02/07 21:40:49 ID:8LHNO6aQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 322 ャオブー@そうこのかぎ 15/02/08 14:44:42 ID:/A9r1PMQ NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 323 マワル@みどりのかけら 15/02/08 17:32:29 ID:uvbXin5k [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
更新は?更新は?
支援。楽しみ
 ▼ 324 ザリガー@まがったスプーン 15/02/08 17:33:35 ID:uvbXin5k [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>307
wwwある意味すごいww
 ▼ 325 ウマージメガバングル 15/02/08 17:35:45 ID:LTIa6Dto NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 326 ロカロス@しんぴのしずく 15/02/08 18:36:43 ID:O7q0ev6o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 327 ピナスしあわせたまご 15/02/08 20:16:16 ID:jYQYheow NGネーム登録 NGID登録 報告
早く続き〜〜〜
支援エン
 ▼ 328 ラセクト@ふしぎのプレート 15/02/08 20:33:19 ID:.NCSe64I NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>297 コナンwww

支援
 ▼ 329 バメ@しんかいのウロコ 15/02/09 01:05:32 ID:FNmIfKuo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 330 フキムシ@しんかのきせき 15/02/09 02:21:26 ID:qEWkrQYU NGネーム登録 NGID登録 報告
パソコン不調?

支援
 ▼ 331 ュウツー@ミュウツナイトY 15/02/09 03:14:00 ID:ovDTD0Lw NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 332 ャースおまもりこばん 15/02/09 18:55:40 ID:pq50ZPZE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
まだかな〜
支援
 ▼ 333 エトル@ダイブボール 15/02/09 19:29:40 ID:w2OmxaAw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>331
なまえすげー
支援
 ▼ 334 テラ@おはなのおこう 15/02/09 19:39:56 ID:DQDYpd5Y NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>332
支援なのニャー
 ▼ 335 ロボーシ@あなぬけのヒモ 15/02/09 20:27:07 ID:imLM.itQ NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援


まさかまたパソコンの調子が悪い系?
 ▼ 336 スノキ 15/02/09 20:30:00 ID:aAko3bOk [1/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
秘密の庭を飛び出して、私はただひたすら走る。

夜露に濡れた石畳の街並みは、しっとりとした空気に包まれて、普段以上に美しく感じた。

そんなアルトマーレのために、私は行動しなければならない。ラティアスたちを守るためにも、サトシ君たちを危険な目に遭わせないためにも。

ずっしりと重い爆弾は、残り30分を切っている。


……残された手段は、もはや一つしかなかった。



 カノン 「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」


アルトマーレの街並みを走り抜け、私は海に到達した。

残り時間は……21分40秒。まだ間に合う。じゅうぶん時間はある。


暗い海。

月明かりは出ているけど、鈍く青い海は、底なし沼のような恐怖さえ感じる。

普段は優しい海なのに、今日、いまは、何とも言えない雰囲気に包まれている。まるで、私を飲みこんでしまうぞと言わんばかりに。


……でも、私は覚悟を決めたんだ。

アルトマーレを護るため、みんなを護るため。
 ▼ 337 スノキ 15/02/09 20:30:31 ID:aAko3bOk [2/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「……んっ!」



 ― ザバンッ!



私は海に飛び込んだ。

冷たい海水が肌に刺さる。

体が悴む。


でもっ……。


私は爆弾を服の中に詰め込んで、沖の方へと泳ぎ始めた。


港の入口に佇む、ラティアスとラティオスの石柱。

アルトマーレの護神と信じられている2匹の石柱の間を、私は潜る。

なんだか、2匹に見守られているような感じがした。……気休めかもしれないけど。
 ▼ 338 スノキ 15/02/09 20:31:00 ID:aAko3bOk [3/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
静かな海。

不気味なほど静かな海。

私は いずれ、この海に呑み込まれてしまう。

自分が選んだ道、自分の使命とは言え、怖くて堪らない。泣きだしたい。


でも、体は沖の方へと向かっている。

私がやらなくちゃ、アルトマーレは護れないんだ。



10分くらい泳げば、もうアルトマーレの街並みは小さく見える。距離にして500メートルくらいかな。

アルトマーレ育ちの私は、泳ぎが得意。こんな時にそれが役立つなんて、人生なにが起こるか分からない。


あとは待つだけだ。
 ▼ 339 スノキ 15/02/09 20:31:30 ID:aAko3bOk [4/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
爆発間際、爆弾を思いっきり空へ向かって放り投げる。

そうすれば、……この距離ならアルトマーレへの被害は無いだろうし、海のポケモンへも、最小限の衝撃で済むはずだ。

残り5秒になったら投げよう。それまでは……どうしよう。


目を瞑る。

波の うねる音だけが鼓膜に響く。

脳裏に浮かんだのは、ラティオスの姿。


ラティオス、私、アルトマーレを護るのよ。

思ってることは、あなたと同じ。アルトマーレを護る一族の使命として、命を懸けて護るのよ。

ラティアスや おじいさんには悲しい思いをさせちゃうけど、アルトマーレを護れるなら、天秤にかけるようなことでもないよね。
 ▼ 340 スノキ 15/02/09 20:32:00 ID:aAko3bOk [5/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
はぁ……。

私の人生……、これで良かったのかなぁ。

もちろん、アルトマーレを護ることが出来るのなら、それは一族としての本望。


けど……、1人の女の子としてなら、詰まらない人生だったかな。

友達を作れなくて、いつも一人ぼっち。恋愛だって……。


恋愛、か……。

私たち一族は、その使命から、結婚だって一族同士。自由なんて全くない。

それを当然と思って来たし、誰かを好きになることなんて無いと、私は思っていた。


だからこそ、サトシ君と出会えたのは、私にとって奇跡のようなものだった。

怪盗姉妹がアルトマーレを襲った時、勇敢に立ち向かって、一緒に戦ってくれたサトシ君に、私は初めて恋をした。

今だから恋って言えるけど、あの当時、サトシ君を見るだけでドキドキするあの気持ちは、恋だなんて思わなかった。

お別れの時だって、恥ずかしくて何も言えなかった。言えなかったけど、お礼の気持ちを込めて、サトシ君に絵を渡したんだ。

それに……、思い切ってキスもした。

もう会うことは無いだろうと思って、ちょっと大胆な行動に出ちゃったけど、それは、サトシ君への未練を断ち切る意味でもあった。
 ▼ 341 れいなゲーチス大統領 15/02/09 20:32:09 ID:06ZnzG3w NGネーム登録 NGID登録 報告
支援します!
 ▼ 342 スノキ 15/02/09 20:32:30 ID:aAko3bOk [6/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
だから驚いちゃったな。アルトマーレ展で、サトシ君と再会した時は。


一緒にアルトマーレ展の屋台をデートして。

ベッドで押し倒されちゃって。

ラティアスを助けるために一緒に戦って。

ラティアスのメガ進化を一緒に見届けて。

怪我した私を抱きしめてくれて。

一緒にラティアスに乗って空を飛んで。

一緒に眠って。

最後にキスをしてくれて。


今でも鮮明に覚えてるよ、あの時のサトシ君とのこと……。
 ▼ 343 スノキ 15/02/09 20:33:00 ID:aAko3bOk [7/7] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今度こそ、サトシ君とはもう会えないと思っていた。


でも、サトシ君はアルトマーレに来てくれた。

勿論、私に会うためだけに来てくれた訳じゃ無くて、トライポカロンを見るのが目的だったみたいだけど、それでも嬉しかったな。


神様は、最後にサトシ君と会わせてくれたのかもしれない。

命を懸けてアルトマーレを護る私に、神様が、最後の御褒美をくれたのかもしれない。


 カノン 「ありがとう……神様……」


そう考えれば、私の人生に悔いはない。

サトシ君に好きだって伝えられなかったけど、それは綺麗なままの思い出として、私の心に残り続ける。

それで、十分じゃない……。


残り、約7分。

私は静かに、最後の時を待つことにした。



 サトシ 「カノンっ!」
 ▼ 344 ャースおまもりこばん 15/02/09 20:55:54 ID:pq50ZPZE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
やったん続ききた〜
クスノキさんのSSめちゃ面白いです。昨日アルトマーレ展見てからはまってしまいました。
楽しみに待っています。
 ▼ 345 6ruIN/jwzs 15/02/09 20:56:24 ID:LdT9YqQo [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
(´・ω・`)
 ▼ 346 ルリル@しんじゅ 15/02/09 21:09:00 ID:rW3dxdGE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
続ききたーーー!!
 ▼ 347 ガ デデンネ 15/02/09 21:12:19 ID:YXi.qb3I NGネーム登録 NGID登録 報告
悲しいな…
 ▼ 348 マサラ人3 15/02/09 22:13:42 ID:Z0l.kSzg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
続き気になるぅ〜。支援です。
 ▼ 349 ラサリス@もえぎいろのたま 15/02/09 22:39:49 ID:3.vh5IfU NGネーム登録 NGID登録 報告
支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援し支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援し支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援し支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援し支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援し支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援し支援支援支援
 ▼ 350 ラティナ@ギンガだんのカギ 15/02/09 23:02:49 ID:LdT9YqQo [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>349
荒らすな餓鬼
 ▼ 351 ンシグラードン◆u2YjtUz8MU 15/02/09 23:04:19 ID:113mlKX. NGネーム登録 NGID登録 報告
ゲン支援回帰!!
 ▼ 352 イアント@エルレイドナイト 15/02/09 23:05:34 ID:xXH2idLg NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 353 サキとカヨ 15/02/10 00:13:07 ID:2YQ5WF7o NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 354 スノキ 15/02/10 02:30:30 ID:nDpu1Srs [1/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 32 】


 ― ザバァァァァァン!


Jに見つかったカノンは、あの高い大木から、無謀にも飛び降りた。

いくら下が水だからって、無茶し過ぎだぞカノン!


 セレナ 「大丈夫カノン!? しっかりっ!」

 サトシ 「カノン! しっかりしろカノンっ!」


オレとセレナは すぐさま、カノンを水場から引き揚げた。

セレナは泣いている。あんな高い所から飛び降りる瞬間を目にして、只事じゃ済まないと思ったんだろう。


 カノン 「私は大丈夫……大丈夫だから……」


ヨロヨロと立ち上がったカノン。どうやら無事のようだ。

けど、カノンが持っているモノを見て、オレは思わず声を上げた。
 ▼ 355 スノキ 15/02/10 02:31:12 ID:nDpu1Srs [2/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「カノン、それって……!?」


聞くまでもない。頑丈そうな黒いケースに入っているモノ……爆弾以外に ほかならない。


 J 「貴様っ……それをどうする気だ!? 解体なんて出来ると思うなよ! あれはドラマの中の話だからな!」


Jが叫ぶ。

解体……まさかカノン、爆弾の解体が出来るって言うのか!?


 カノン 「サトシ君、セレナちゃん……」

 サトシ 「なんだ?」

 セレナ 「どうしたのカノン?」


カノンは、静かにオレとセレナの名前を口にした。

ついつい真剣に聞き入るが、カノンは一つ、笑顔を作る。そして言った。
 ▼ 356 スノキ 15/02/10 02:31:50 ID:nDpu1Srs [3/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「ありがとう」


 サトシ 「えっ……?」

 セレナ 「カノン……?」


ありがとう、って……。

水場から引き揚げたことに対してだとすれば、いくらなんでも雰囲気が違いすぎる。

カノンのが発したお礼は、まるで今生の別れのような……。



 カノン 「さよならっ……」



カノンは走り出した。


 セレナ 「えっ!?」

 サトシ 「カノン……待てよカノンっ!?」
 ▼ 357 スノキ 15/02/10 02:32:30 ID:nDpu1Srs [4/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
カノンは振り返らない。一直線に、秘密の庭の出口へと向かっている。

爆弾を抱えたまま。

まさかカノン、一人で爆弾を処理しようって言うんじゃ……!?

“さよなら”って、一人で爆発を止めようとしてるんじゃ……!?


 J 「貴様どこへ行く気だ!? ボーマンダ! “かえんほうしゃ”で足止めしろ!」

 サトシ 「クッ……! ルチャブルとヒノヤコマはダウンしちまった! 出て来てくれゲコガシラ! “みずのはどう”で“かえんほうしゃ”を止めてくれ! ピカチュウも頼む! “エレキボール”だ!」

     「げぇぇぇごぉぉぉぉ!」

     「びかびかびかぁぁぁちゅびっか!」


J! 今はお前の相手をしてる場合じゃない!

カノンを助けなきゃいけないんだ! 一人でアルトマーレを救おうとしてる、カノンを止めなきゃいけないんだ!


けど……!

メガボーマンダの“かえんほうしゃ”に対して、ピカチュウとゲコガシラは、大聖堂でのバトルで体力が消耗している。

2匹の力で押し返せるか!?
 ▼ 358 スノキ 15/02/10 02:33:00 ID:nDpu1Srs [5/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 シトロン 「ルクシオは“ほうでん”! ハリマロンは“ミサイルばり”です!」


2つのワザがピカチュウとゲコガシラのワザに加わって、“かえんほうしゃ”を相殺させた。


 サトシ 「シトロン!」

 セレナ 「シトロンっ!」

 シトロン 「お待たせしました2人とも!」


置いてきたシトロン、ようやくお出ましか。タイミング良い時に登場しやがって!

シトロンが入って来たのは、カノンが出て行ったルートとは別。それはJにとっても不意打ちだった。


 J 「おのれザコの分際で……」


 サトシ 「シトロン! いきなりで悪いんだけど、任せてもいいか!?」

 シトロン 「……どういうことですか?」

 サトシ 「カノンが行っちまったんだ! 爆弾を持って!」
 ▼ 359 スノキ 15/02/10 02:33:40 ID:nDpu1Srs [6/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 シトロン 「爆弾!?」

 セレナ 「そうなの! この お庭を爆発させるってJが仕掛けた爆弾を……カノン、一人で持って行っちゃったの!」

 シトロン 「それはマズいですね。行って下さいサトシ! ここは僕が引き受けます!」

 サトシ 「サンキュー、シトロン! それと、セレナ!」

 セレナ 「なに?」

 サトシ 「カノンはオレが連れ戻すから、セレナはシトロンを援護してやってくれ! ピカチュウとゲコガシラを使って」

 セレナ 「えっ……私が!?」

 サトシ 「あぁ! ピカチュウ、ゲコガシラ。セレナの指示に従って、Jと戦ってくれ!」

     「ぴぃかちゅ!」

     「げごぉ!」

 セレナ 「そんなっ……サトシのポケモンを使うなんて、私じゃ出来ないよ……!」
 ▼ 360 スノキ 15/02/10 02:34:20 ID:nDpu1Srs [7/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「セレナじゃなきゃこんなこと頼めないんだ。セレナはジム戦の時、オレに勝利のヒントをくれただろ? セレナなら、オレのポケモンを使いこなせるはずさ!」

 セレナ 「でもっ……」

 サトシ 「頼むセレナ!」

 セレナ 「……分かった。私、頑張ってみる」

 サトシ 「頼んだぜ! ……じゃあオレ、カノンを追ってくる!」

 シトロン 「くれぐれも気を付けて下さいね!」

 セレナ 「絶対……絶対にカノンを連れて帰って来てね!」

     「ぴかぴ! ぴかぴっかぁ!」

     「げごぉ! げぇご!」

     「やっこ……」

     「ちゃぶぅ……」

 サトシ 「安心しろよみんな! それより、Jとのバトル、頼んだぜ!」
 ▼ 361 スノキ 15/02/10 02:35:00 ID:nDpu1Srs [8/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オレは急いで、カノンの後を追った。


ピカチュウとゲコガシラはセレナに任せ、ヌメラには消火をお願いしている。

一方、ヒノヤコマとルチャブルはダウンしているが、秘密の庭に置いてきた。2匹には申し訳ないけど、少しでも戦力を残しておいた方が良いに決まってる。ピカチュウ達でバトルしている間に、少しでも回復できればいいけど……。


いや、それより今は、カノンの方が心配だ。爆弾を抱えて、いったいどこへ行くと言うのだろう。

警察に行くのだろうか。……いや、だったら“さよなら”なんて言う必要ない。

考えたく無かったけど、きっとカノン、一人で爆弾を処理する気なんだ。そしてその処理の方法は……、安全な所へ持って行って、爆発させるほかない。


けど何処へ……。

細い路地と水路が密集しているアルトマーレに、爆弾を処理できるような、広大な空き地は存在しないはずだ。

念のため街中にある地図を確認してみたが、やっぱりそんな土地は無い。


 サトシ 「カノン……どこにいるんだよカノンっ!?」


叫んではみたものの、当然ながら、返事は無い。オレの声は夜露に濡れた街並みに吸い込まれ、虚しい静けさが、辺り一面に広がった。


 サトシ 「くそっ……!」
 ▼ 362 スノキ 15/02/10 02:35:41 ID:nDpu1Srs [9/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オレはアルトマーレの高台に足を運ぶ。

さっきカノンと大聖堂に向かった時に通った、“屋根の上”だ。ここならアルトマーレの街を見渡せる。


……と思ったけど、細い路地が入り組むアルトマーレの街は、とてもじゃないけど、細部まで見渡すのは困難だった。

ただ、ひときわ目立ったのは、赤い光が集結する海沿い。あれは……大聖堂だ。

大聖堂でスプリンクラーを作動させたもんだから、消防車が集結したらしい。


 サトシ 「今は大聖堂なんて見てる場合じゃ……」


と思った矢先。大聖堂から真っ直ぐ海へ向かった延長線上。

暗い暗い海の上に、小さな動く点が見える。

ポケモンかと思ったけど、海面から顔を出すそれは、月明かりを受けて緑色の物体が見え隠れする。


 サトシ 「……あれだっ!」
 ▼ 363 スノキ 15/02/10 02:36:20 ID:nDpu1Srs [10/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
すぐさまオレは駆け出した。


海に居る緑色のポケモンなんて、咄嗟には思いつかない。

あれはカノンで間違いない! カノンの服で間違いない!


石畳の道に下り立ち、運河沿いを海に向かって走り抜ける。


カノン!

アルトマーレに被害を出さないように、爆弾を海で爆発させる気なんだな!?

そんなことしたら……カノンだって爆発に巻き込まれるじゃないか!




海に出た。


オレは躊躇わず、海に飛び込んだ。

高台から見た時の方角を、だいたい頭に入れている。……あのラティアスとラティオスの石柱を潜った延長線上に、カノンは進んでいる。
 ▼ 364 スノキ 15/02/10 02:37:00 ID:nDpu1Srs [11/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「(くそっ!)」


冷たい海水が肌にしみる。

カノン、爆弾を持ったまま、こんな冷たい海に一人で飛び込んだのかよ!?

なんだってカノンは、そんな道を選んだんだよ!?

死んじゃったら、元も子もないじゃんかよっ!


とにかく急ぐ。

全力で泳ぐ。

海水を飲みこんだって気にしてるヒマはない。

カノンの元へ行って、爆弾から離れさせないと。


カノン、“さよなら”って、もうオレ達と会わないつもりで言ったんだよな?

いくらアルトマーレを護るためだって、そんな、一人で行くことないじゃんかよ!

一人で抱え込まなくたっていいじゃんかよ!

オレ達に一言相談してくれたっていいじゃんかよ!
 ▼ 365 スノキ 15/02/10 02:38:00 ID:nDpu1Srs [12/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「カノン! んぐっ……はぁっ……はぁっ……カノン!」


水面の揺らぎを感じた。

それは、近くにカノンがいることを示していた。

オレは出来るだけ大声でカノンを呼び続けた。


 サトシ 「カノン……カノン!」


月明かりが、深い青色の海を照らす。

オレが進む先の一点に、カノンは居た。

目を瞑って、爆弾を抱えて、一人、浮いていた。

この静かな海で、孤独と恐怖と戦いながら……とても寂しそうな表情で、カノンは佇んでいた。


なんでそんな寂しそうな顔してるんだよ。

そんなに寂しいんなら……怖いんなら、オレ達に言ってくれれば良かったじゃないか!


 サトシ 「カノンっ!」
 ▼ 366 ◆bncJ1ovdPY 15/02/10 02:39:21 ID:VtHyDGZw [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 367 スノキ 15/02/10 02:40:00 ID:nDpu1Srs [13/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
本日はこの辺で終了します。ご支援、ご感想、ありがとうございました。

更新が遅れてしまったのは、パソコン不調では無く、普通に多忙のためです。ご心配おかけしました。

次の更新は水曜日を予定しています。
 ▼ 368 ◆bncJ1ovdPY 15/02/10 02:46:26 ID:VtHyDGZw [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>367
楽しみにしてる。
急がず焦らず頑張れ
 ▼ 369 ラエッテ@オーロラチケット 15/02/10 03:05:02 ID:zlH.8z2c NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 370 ニドリル@ガルーラナイト 15/02/10 16:34:13 ID:jGVetux6 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
死ぬなカノン支援
 ▼ 371 ゲハント@ぎんのこな 15/02/10 17:03:01 ID:RWARHgvc NGネーム登録 NGID登録 報告
大丈夫ですよ!
楽しみは長く続いた方がいいですから!

支援します(^^)
 ▼ 372 れいなゲーチス大統領 15/02/10 17:04:54 ID:3WSrToys NGネーム登録 NGID登録 報告
クスノキさん面白いです!
支援します!
 ▼ 373 ェリム@あさせのしお 15/02/10 19:18:02 ID:/JlprmFA NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 374 ガルカリオ@かみなりのいし 15/02/10 20:43:22 ID:jGVetux6 [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
明日か。ファイト
 ▼ 375 ツハニー@ギンガだんのカギ 15/02/10 22:32:39 ID:u5blUotA NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
どうなるんだろう? 楽しみにしています!
 ▼ 376 スノキ 15/02/10 23:50:00 ID:nDpu1Srs [14/14] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>> ALL
多くの暖かいご支援に感謝します。


画像投稿機能が実装されたとのことで、試しに1枚貼っておきますね。
 ▼ 377 リージオ@リーフのいし 15/02/11 04:06:30 ID:6zTGUlSo NGネーム登録 NGID登録 報告
>>376
カノン可愛いなぁ!

支援
 ▼ 378 陽騎士ジャンゴ◆gFTCmk9yAI 15/02/11 04:26:26 ID:Mkn.NB76 [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
円堂カノン乙
 ▼ 380 メール@おいしいみず 15/02/11 11:31:28 ID:aHT1MNgg [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
がんばれー
支援
 ▼ 381 スノキ 15/02/11 18:05:00 ID:JGMs4M6s [1/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 33 】


それは、私の幻聴かな、と思った。

サトシ君に会いたいあまり、こんな海の真ん中で、サトシ君の声が聞こえてしまったのかな。


 サトシ 「おいカノン!」


……いや、これは幻聴なんかじゃない。確かにハッキリと聞こえるサトシ君の声。


私は目を開く。

すぐ近くに、必死に私の方へ泳いでくる、サトシ君の姿が目に飛び込んだ。


 カノン 「サトシ君っ……」


その瞬間、私は泣き出しそうになってしまった。

不気味な海で、最後の孤独を味わっている私にとって、こんなに嬉しいことは無い。

サトシ君の姿を見たその瞬間、世界がパッと明るくなったかのように感じたのだから。
 ▼ 382 スノキ 15/02/11 18:06:00 ID:JGMs4M6s [2/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……でもダメ。そんな場合じゃないんだ。


 カノン 「来ないでっ!」


私は叫んだ。意に反して。

そして、さらに沖へと泳ぎ始める。


 サトシ 「あっ……待てよカノン! 待てって!」


サトシ君は、さらに私を追いかける。

でも、このままではサトシ君も爆発に巻き込まれてしまう。それは絶対にダメ!


 サトシ 「止まれカノン! そんな……そんなことして誰かが喜ぶとでも思ってんのかよ!?」


構わない。なにを言われようと、どう思われようと構わない。

私は、アルトマーレを、秘密の庭を、ラティアスたちを護るために、自分の意志で行動してるんだ。勿論、サトシ君のためにも。

もう覚悟は決めている。今さら引き返そうなんて思わない!


 サトシ 「カノン! カノンっ! 待てって!」
 ▼ 383 スノキ 15/02/11 18:07:00 ID:JGMs4M6s [3/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……しかし、私の足が、サトシ君に捕まってしまった。

思いっきり足をバタつかせて振りほどこうとしても、サトシ君は離してくれない。

それどころか、凄い力で引き寄せられ、完全にサトシ君に捕まってしまった。


 サトシ 「カノン!」

 カノン 「いやっ! 離してサトシ君! ダメッ……!」

 サトシ 「カノン! 落ち着カノン! 大人しくしろって!」

 カノン 「やめてっ! ダメなのっ! 私が……」

 サトシ 「カノンが一人で抱え込むこと ないじゃんかよっ!」


サトシ君は私の肩を揺さぶりながら、とても強い口調で言った。

真っ直ぐに私の目を見て……。
 ▼ 384 スノキ 15/02/11 18:08:00 ID:JGMs4M6s [4/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「爆弾は……服の中か!」


そう言うとサトシ君は、乱暴に私の服を捲り上げた。


 カノン 「ちょっと……/// いやっ……ダメっ!」


爆弾を奪ったサトシ君は、すぐさま沖へ向かって泳ぎだす。

まさかサトシ君、私の身代わりに!?

そんなのダメ! 絶対にダメ! これは私の使命なの! サトシ君は関係ないの!


 カノン 「待ってサトシ君! ダメなのっ!」


沖へ逃げるサトシ君の背中に、私は力一杯しがみ付いた。
 ▼ 385 スノキ 15/02/11 18:09:00 ID:JGMs4M6s [5/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「離せカノン! もっと沖へ持ってくから! カノンは早く逃げるんだ! オレもすぐ戻るから!」

 カノン 「ダメよサトシ君! そんなことしたら、海のポケモン達が巻き込まれちゃう!」


サトシ君は私を振り解こうとするけど、必死でしがみ付く。

このままサトシ君を行かせてしまったら、サトシ君が爆発に巻き込まれてしまう。


私とサトシ君は、しばらく もがき合う。


 サトシ 「分かってる! だから爆発の瞬間に空へ投げるから! カノンは早く戻るんだ!」

 カノン 「それは私の使命! 私だって同じこと考えてた! サトシ君がやることじゃないわよ!」

 サトシ 「オレだってラティアス達と付き合いがあるんだ! オレがやったって、なんも問題ないはずだろ!?」

 カノン 「でもダメなのっ! 私が……私がやらなくちゃダメなのっ!」

 サトシ 「いい加減にしろカノン! オレがやるって言ってるんだ! なんで邪魔するんだよ!?」

 カノン 「アルトマーレを護るのは、私たち一族の役目なの! サトシ君は部外者なの! サトシ君がやること無いのよ!」

 サトシ 「部外者なんて関係ないだろ! オレは純粋にアルトマーレを……ラティアスたちを護りたいんだ! オレが勝手にやるんだ! だから離せカノン! なんで邪魔を……」

 カノン 「好きだからっ! サトシ君のことが好きだから……グスッ……サトシ君が死んじゃ嫌だからっ……ぅっ……ぅゎあああぁぁあぁあぁぁん!!!」

 サトシ 「カノンっ……」
 ▼ 386 スノキ 15/02/11 18:10:00 ID:JGMs4M6s [6/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は、大声で泣いてしまった。

なんだろう。寂しさ、怖さ、辛さ、寒さが、一気に溢れ出て来てしまったような感覚だ。


 カノン 「なんでっ……なんで来ちゃったのよサトシ君……グズッ……」


サトシ君には、来てほしくなかった。サトシ君を危険な目に遭わせたくはないから。

でも、私の心はそれに反して、嬉しさで満たされている。

孤独の死を覚悟した私の前に、大好きな人が駆けつけてくれた……。これほど嬉しいことが、他にあるだろうか。


 サトシ 「カノン……」


サトシ君は、優しく言った。


 サトシ 「なんでオレ達に相談してくれなかったんだよ。カノン一人で抱え込んじゃって……オレ達、友達だろ?」

 カノン 「ともだち……」

 サトシ 「アルトマーレでは一人かもしれないけど、カノンにはオレやセレナがついてるじゃんか。こういう時に一緒に力を合わせるのが友達だろ?」

 カノン 「ぅぅっ……サトシ君っ……ありがとっ……ありがどぅ……」
 ▼ 387 スノキ 15/02/11 18:11:00 ID:JGMs4M6s [7/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は自然と、サトシ君に抱き付いていた。

恥ずかしさなんて感じなかった。こんなにも優しいサトシ君に、体が すがりたがっていたのだ。

そしてサトシ君もまた、私を優しく、しかしガッシリと抱きしめてくれた。


ともだち、か……。

サトシ君たちを危険な目に遭わせないことを、私は友達の使命のように感じていた。


でも、それは違ったみたい。

本当に重要なこと、悩まざるを得ないこと、運命を賭ける判断をするときは、友達に頼るのが正解みたい。一人で抱え込まないで、助け合うのが、本当の友達みたい。


なんだか恥ずかしいよ、私……。


 サトシ 「……カノン、もう1回言うぞ。オレが爆弾をもっと沖で爆発させるから、カノンは逃げるんだ」

 カノン 「……嫌。私だって同じこと考えてた。私が爆弾を沖に持って行くから、サトシ君は逃げて欲しいの」

 サトシ 「本気なんだな、カノン……」

 カノン 「うん……」

 サトシ 「じゃあカノン、爆弾の処理は一緒にやろう。オレが空へ向かって思いっきり投げるから、カノンはオレの体を支えててくれないか? その方が しっかり投げられる」

 カノン 「……えぇ。任せてサトシ君」
 ▼ 388 ラクロス@マックスアップ 15/02/11 18:24:39 ID:EKwAfTfY NGネーム登録 NGID登録 報告
続き来てたのねッ!
 ▼ 389 リンク@バクーダナイト 15/02/11 19:42:15 ID:aHT1MNgg [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援!!
楽しみ!!
 ▼ 390 ーナノ@ユキノオナイト 15/02/11 19:47:08 ID:3nEhu45M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 391 カタンク@きのみジュース 15/02/11 19:48:37 ID:Y79lmlWM [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 392 スノキ 15/02/11 20:58:00 ID:JGMs4M6s [8/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
爆発まで、残り5分を切っていた。


サトシ君と一緒に、時間まで、冷たい海に浮いている。しっかり抱きしめ合いながら。


 カノン 「……サトシ君、月、綺麗だね」

 サトシ 「あぁ。綺麗な満月だな」

 カノン 「うん……」


月明かりが、暗い海を照らしている。

こうやって落ち着いてみると、今日の月、すっごく綺麗。

それに海も……さっきまで不気味な感じだったけど、今は違う。揺れる波は ゆりかごのように、私たちを優しく包み込んでくれる。


 サトシ 「カノン、怖くないか?」

 カノン 「もう怖くない。なんでだろう……サトシ君と一緒だからかな?」

 サトシ 「……そっか。良かった」
 ▼ 393 スノキ 15/02/11 20:58:40 ID:JGMs4M6s [9/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシ君……暖かい……。

安心すると、心まで暖かくなるんだね。


濡れた服から下着が透けちゃって恥ずかしいけど、今はもう、そんなことどうだっていい。


私は、アルトマーレを護れるんだよ。大切な友達、大好きなサトシ君と一緒に。

それだけで、私の人生は とっても輝かしいものだったと、自信を持って言える。

全部、サトシ君のおかげで……。


 カノン 「ねぇ、サトシ君」

 サトシ 「なんだ?」

 カノン 「私、サトシ君にはね、感謝してもしきれないよ。寂しかった私の人生に、サトシ君が光を差し込んでくれたんだよ? もぅ、お礼のしようが無いよ……」

 サトシ 「なに言ってんだよカノン。それはさ、カノンが今まで頑張って来たからこそなんじゃないのか?」

 カノン 「えっ……?」

 サトシ 「アルトマーレの護神として、秘密の庭を護って、ラティアスたちの世話をしてさ。そういうカノンの行いを、神様は見ててくれたんだよ。オレがどうこうは関係ない。カノンが頑張って来たから、いまがあるのさっ」


そう言って、サトシ君はニカッと笑った。
 ▼ 394 スノキ 15/02/11 20:59:20 ID:JGMs4M6s [10/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
もぉ……カッコいいよサトシ君……こんな状況で。

ますます好きになっちゃうよ……。


 カノン 「サトシ君。最後にサトシ君のお願い、なんでも聞いてあげる。好きなこと言って。私、感謝の気持ちを込めて、そのお願い、聞いてあげるから……」


こんな海の中じゃ無ければ、本気で描いた絵をプレゼント出来るのに。

アルトマーレの最高級レストランで、ご馳走してあげるのに。

アルトマーレで私のお気に入りの絶景を、見せてあげるのに。


なにが良いのサトシ君?

服だって脱ぐよ?

なにをされても、絶対に怒らないよ?

サトシ君のお願い、なんでも聞いてあげるよ?


 サトシ 「じゃあ……」

 カノン 「うん……」
 ▼ 395 スノキ 15/02/11 21:00:00 ID:JGMs4M6s [11/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「……絶対に死ぬなよ」

 カノン 「えっ……」

 サトシ 「それがオレの願いだ。爆弾を処理して、2人で無事に帰るんだ。だから絶対に……絶対に死なないでくれよ、カノン!」

 カノン 「ぅっ……うん ///」

 サトシ 「へへっ」


……私のバカ。


こんなに純粋なサトシ君が、私にエッチなことする訳ないじゃない。

なんでサトシ君ってこんなに……こんなに優しいのよっ……。


 カノン 「ぅっ……グスッ……」

 サトシ 「……どうしたカノン!?」

 カノン 「ごめっ……ごめんなさい……なんでもないのっ……グズッ……サトシ君がっ……優しいからっ……」
 ▼ 396 スノキ 15/02/11 21:00:40 ID:JGMs4M6s [12/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
泣くなんて みっともない。

最後くらい、笑顔でいようよ、私。


 カノン 「んっ……ふふっ……」

 サトシ 「へへっ……」


涙を流しながら、私は笑った。

サトシ君も、満面の笑みを浮かべた。

やっぱり笑顔が一番だ。


 カノン 「ねぇ、サトシ君……」

 サトシ 「どうした?」

 カノン 「私からのお願い……きっ……キスしてっ……ください……///」


私は俯き加減で、少し弱々しく言った。

こういう時、堂々と言えない自分が腹立たしい。でも、しっかりと自分の口から言えたのは、我ながら頑張った方だと思う。
 ▼ 397 スノキ 15/02/11 21:01:21 ID:JGMs4M6s [13/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
顔を上げて、サトシ君の表情をうかがう。

サトシ君は、無言で、笑顔で、ゆっくりと頷いた。


サトシ君……。



私は目を瞑り、そっと、サトシ君の唇に、自分の唇を重ねた。



あぁ……。


これが最後かもしれないんだね。

でも、私の心は満たされている。

2人だけの時間、2人だけの空間、2人だけの使命。

それらをサトシ君と共有できることが、何よりも私を満足させてくれる。


サトシ君の鼓動が伝わってくる。

その定期的なリズムは、どこか私を安心させた。
 ▼ 398 スノキ 15/02/11 21:02:20 ID:JGMs4M6s [14/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
友達がいない?

そんなこと、もうどうだっていい。私には、遠く離れていても見守ってくれている、大切な友達が出来たんだ。

私の心を癒してくれる、かけがえのない存在が。


あぁ……。

また涙が出てきちゃった。

最後は笑顔でいようって決めたのに。決めたのにっ……。



名残惜しく、私とサトシ君の唇は離れた。


……名残惜しかったのは、私だけかもしれない。

私の我儘を、サトシ君が聞いてくれただけかもしれない。


けど、私にとって、それは幸せな時間だった。

ほんの数秒かもしれないけど、私の人生で、最高の瞬間だった。


 カノン 「サトシ君……///」
 ▼ 399 スノキ 15/02/11 21:03:00 ID:JGMs4M6s [15/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「……残り1分27秒。そろそろ準備するか」

 カノン 「うん」


私はサトシ君の後ろにまわって、しっかりと抱きしめた。


 カノン 「投げるのに邪魔にならない?」

 サトシ 「えっと……右腕を思いっきり振るから、もう気持ち左で頼む」

 カノン 「……これで大丈夫?」

 サトシ 「あぁ。じゃあそのまま、頼んだぜカノン!」

 カノン 「……はいっ!」


私がサトシ君を抱きしめて支えることで、サトシ君は爆弾を投げやすくなる。

爆弾を投げたら、すぐに逃げる。少しでも爆風に巻き込まれないように、出来るだけ遠くへ。

けど、爆発の規模が分からないことには、逃げたところで、果たして無事で済むかは分からない。

まさに、命がけ――。


けど、最後の瞬間までサトシ君と触れ合っていられるのだから、なにも怖くない。

私は安心して、アルトマーレの護神としての使命を全うできるんだ。
 ▼ 400 スノキ 15/02/11 21:04:00 ID:JGMs4M6s [16/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「……残り30秒。10秒前になったら、カウントするね」

 サトシ 「あぁ。よろしくな」


サトシ君は右手で爆弾を掴み、腕をまわし、力一杯投げる準備をする。

残り秒数はサトシ君からは見えなくなるので、私がタイミングを伝える。重要な役目だ。


残り20秒。

もう、これでお別れかもしれない。サトシ君の姿を見るのは、これが最後かもしれない。

そう思うと、サトシ君を抱きしめる力が、自然と強まった。


 サトシ 「……大丈夫だぜカノン。オレがついてる。一緒にラティアスたちの元へ帰ろうぜ!」

 カノン 「……うんっ!」


そうだよ。サトシ君のお願いを、私は果たさなくちゃ。絶対に死なない、サトシ君と一緒に無事に帰るって約束、ちゃんと守らなくちゃ!


 カノン 「10秒前! 9、8、7、6、5秒前!」

 サトシ 「いっけぇぇぇぇぇぇ!」


サトシ君は大きく振りかぶり、力一杯、爆弾を放り投げた。
 ▼ 401 ガレックウザ@ドリームボール 15/02/11 21:08:49 ID:LhKd8/ao [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 402 ャースおまもりこばん 15/02/11 21:40:45 ID:z9oqSRNQ [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
全力支援❗️❗️❗️❗️❗️❗️
 ▼ 403 ャースおまもりこばん 15/02/11 21:43:08 ID:z9oqSRNQ [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>402
すいませんビックリマークが変なことになってしまいました。

支援
 ▼ 404 ッシード@ルカリオナイト 15/02/11 22:30:35 ID:LhKd8/ao [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 405 ントル@あおいビードロ 15/02/11 23:08:52 ID:040wsUis NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 406 ンシグラードン@ガルーラナイト 15/02/11 23:09:21 ID:Y79lmlWM [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 407 クリュー@バトルサーチャー 15/02/11 23:42:50 ID:jwnVfijg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いいとこで切りやがって……!!!
支援してるで
 ▼ 408 ガ デデンネ 15/02/11 23:49:29 ID:oAcnHKEs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
気になる〜
 ▼ 409 トベトン@のろいのおふだ 15/02/12 00:32:57 ID:GBWbUSDU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 410 キカブリ@ハートのウロコ 15/02/12 17:29:11 ID:ZUsQfcgY [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
頑張れー!!良い所で切るのはもう駄目ですからね?(笑)
 ▼ 411 ワンテ@おしえテレビ 15/02/12 20:24:39 ID:o42Pmjgo NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チッ、投げる時に切りやがって。支援
 ▼ 412 ナフィ@マグマブースター 15/02/12 21:01:47 ID:A8N0ZP0o NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クイズ番組かよ
そわそわする
支援
 ▼ 413 ニラン@デンリュウナイト 15/02/12 21:31:25 ID:ZUsQfcgY [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援.....11回目
 ▼ 414 ビット@あおいビードロ 15/02/12 21:49:55 ID:ebk1IE5. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援です
 ▼ 415 ガ デデンネ 15/02/12 22:42:11 ID:/WsgVISw NGネーム登録 NGID登録 報告
早く見たい……
 ▼ 416 ノココ@あなぬけのヒモ 15/02/12 23:35:59 ID:UlPJnilM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 417 リゴン@ハッサムナイト 15/02/13 00:05:07 ID:aGkKdnQE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援絵とかあげてみたいレベル
 ▼ 418 スノキ 15/02/13 00:51:00 ID:UIo/Q7Eo [1/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 34 】


 J 「おのれ貴様ら……!」


カノンに続いて、サトシにまで逃げられたJは、相当怒っているみたい。

Jのポケモンは1匹だけだけど、メガボーマンダと言う強敵だ。

私は、サトシのピカチュウとゲコガシラで、Jを倒さなきゃいけない。ルクシオとハリマロンを出すシトロンと一緒に、この勝負に、勝たなくちゃいけない。


 シトロン 「セレナ。ここは僕がメインで戦います。セレナは後方援護……危ないと思った時に、ルクシオとハリマロンを援護して下さい」

 セレナ 「うん」

 シトロン 「ルクシオ! “スピードスター”で牽制です!」

 J 「ぬるい! “りゅうのはどう”で掻き消せ!」


ルクシオの“スピードスター”が、一直線にボーマンダに迫る。でもJは何ら慌てることなく、ボーマンダに“りゅうのはどう”を指示した。

私は個々のワザの威力とかはよく分からないけど、見た目だけなら、断然“りゅうのはどう”の方が強力だ。
 ▼ 419 スノキ 15/02/13 00:51:40 ID:UIo/Q7Eo [2/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 シトロン 「……今ですハリマロン! “つるのムチ”でボーマンダを!」

     「りぃぃぃまぁぁぁ!」


 J 「なにっ!?」


小さなハリマロンの“つるのムチ”なんて、メガ進化したボーマンダには大した効果は無いと思っていた。

でもシトロンの狙いは、別に攻撃なんかじゃなかったみたい。

ボーマンダの足を、ちょっと“つるのムチ”で掬うことで、攻撃の態勢を崩すことに成功したのだ。

それにより、“りゅうのはどう”は、全然関係ない方向に放たれる。


 シトロン 「お願いしますルクシオ! “ほうでん”です! ハリマロンは“ミサイルばり”!」

 セレナ 「あっ……ピカチュウは“10万ボルト”よ! ゲコガシラはえっと……“みずのはどう”!」


私たち1匹1匹のポケモンの力は、メガボーマンダには遠く及ばない。だからシトロン、積極的に隙を作り出して、少しずつでもダメージを与えていく戦法を取るつもりなのね。

ピカチュウたちの4つの攻撃は、全てボーマンダに直撃した。


 シトロン 「良いですよルクシオ、ハリマロン!」
 ▼ 420 スノキ 15/02/13 00:52:20 ID:UIo/Q7Eo [3/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「なにをしている! もう一度“りゅうのはどう”だ!」


けど、ボーマンダは すぐに体勢を立て直して、再び“りゅうのはどう”を放った。

まるで、今の攻撃が全然効いてないかのような切り返し。それだけメガボーマンダは強いって言うの!?


 シトロン 「ルクシオ、“ほうでん”で向かい打ってください! セレナもお願いします!」

 セレナ 「えぇ! ピカチュウは“エレキボール”、ゲコガシラはもう1回“みずのはどう”をお願い!」

     「ぴかぴかぴかぁぁぁちゅぴっかぁ!」

     「げぇぇぇごぉぉぉ!」

 シトロン 「ハリマロン! この隙に“ミサイルばり”です!」

     「りぃまっ!」


“ほうでん”と“エレキボール”、それに“みずのはどう”が、ボーマンダの“りゅうのはどう”とぶつかり合う。

でも……やっぱり相手の方が強い。このままだと押し返されちゃう……ってあれ? ハリマロンは……?


見ると、ハリマロンは素早く脇に回り込んでいた。

……そうか。この隙に、ハリマロンが横からボーマンダへ攻撃するのね!
 ▼ 421 スノキ 15/02/13 00:53:00 ID:UIo/Q7Eo [4/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「なっ……貴様ぁっ!」

 セレナ 「えっ!?」


実際は違った。

ハリマロンの“ミサイルばり”が向かった先は、Jの足元。

ボーマンダへの指示に気を取られていた、そして、まさか自分へ攻撃の手が向けられるとは思っていなかったであろうJに向けて、シトロンは攻撃を指示したのだ。


 セレナ 「シトロン……?」

 シトロン 「今ですホルビー!」


     「ほっびぃぃぃ!」

 J 「なにっ!」


シトロンの掛け声と同時に、地面からホルビーが飛び出して来た。そっか、なんでホルビーを出さないんだろうって思ってたけど、最初から“あなをほる”でチャンスを伺ってたのね。

そしてホルビーは、Jの持っていた“こころのしずく”を奪還することに成功したのだ。


 シトロン 「よしっ! 良いですよホルビー! 穴を掘って戻ってください!」
 ▼ 422 スノキ 15/02/13 00:53:40 ID:UIo/Q7Eo [5/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
シトロン……普段は頼りないけど、ジムリーダーとしての実力は本物だったのね。

もしかしてシトロンが遅れたのって、Jに対抗する作戦を考えてたからなの?


シトロンの意外な活躍に感心していると、ホルビーが戻って来た。


 シトロン 「ありがとうございますホルビー。セレナ、こころのしずくをお願いします」

 セレナ 「あっ、うん!」

 シトロン 「あとは何とか4匹でボーマンダを倒せれば……」


 J 「“かげぶんしん”!」


シトロンの言葉を遮るように、Jが叫ぶ。

その口調は、こころのしずくを みすみす奪われた怒り、そして、自分を倒すなんて無理だと言う余裕が、滲み出ていた。
 ▼ 423 スノキ 15/02/13 00:54:20 ID:UIo/Q7Eo [6/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
“かげぶんしん”は、瞬く間に私たちのまわりの空間を埋め尽くす。


 シトロン 「落ち着いて! 本物は一つです! ルクシオは“スピードスター”! ハリマロンは“つるのムチ”で薙ぎ払ってください!」

 セレナ 「2人もお願い! ピカチュウは“でんこうせっか”! ゲコガシラは“つばめがえし”で!」

 J 「遅い! “はかいこうせん”!」

 セレナ 「えっ……!?」

 シトロン 「マズい……みんな逃げて下さい!」


直後。


ボーマンダの分身全てから、“はかいこうせん”が発射された。

“実際に”発射されたのは一つだけど、分身の数で空間を支配するボーマンダから放たれたその光線は、まさに四方八方から迫りくる。

どれが本物か分からない恐怖が、私たちを襲った。


 シトロン 「伏せて下さいセレナ!」

 セレナ 「きゃああぁぁぁぁっ!」
 ▼ 424 スノキ 15/02/13 00:55:00 ID:UIo/Q7Eo [7/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
爆発音……とは少し違う、鈍い音が響き渡った。

メガ進化したボーマンダの“はかいこうせん”。その威力がどれほど凄まじいかは、想像するに容易い。いや、今のこの爆音を聞いて、それを実感できた。


地震のような振動が襲い掛かる。

砂埃が立ちこめて、私たちの視界を奪う。


 シトロン 「クッ……!」

 セレナ 「みんなっ……」


静かだ。

大きな音が発せられた直後だからか、攻撃後の一瞬が、やけに静かに感じる。


視界が晴れる。


 セレナ 「ピカチュウ……ゲコガシラ……」

 シトロン 「ハリマロン! ルクシオ……」


抉られた地の上に立っていたのは、ピカチュウとゲコガシラだけだった。
 ▼ 425 スノキ 15/02/13 00:55:40 ID:UIo/Q7Eo [8/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その時間も、長くは続かない。


 J 「続けて“りゅうのはどう”! 残りも蹴散らせ!」


ボーマンダの攻撃が続いたからだ。

視界が晴れるまでの間で、“はかいこうせん”の反動は終わったみたい。

再び全ての分身から、“りゅうのはどう”が放たれる。


 セレナ 「逃げてピカチュウ!」

 シトロン 「避けて下さいルクシオ!」

 J 「無駄だ。ボーマンダの“はかいこうせん”を受けて、立っていられる方がおかしい」


……その通りだった。

ピカチュウとルクシオは、辛うじて意識を保っている状態のようで、“りゅうのはどう”を回避するスピード、体力は、残っていなかった。
 ▼ 426 スノキ 15/02/13 00:56:20 ID:UIo/Q7Eo [9/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
直撃する。


 シトロン 「ルクシオぉぉぉ!」

 セレナ 「あぁっ……」


地面に叩きつけられるかのような衝撃波は、ピカチュウとルクシオを、いとも簡単に吹き飛ばした。

あの凄まじい“はかいこうせん”を喰らって、この“りゅうのはどう”を喰らって……立ち上がれる訳が無かった。


 セレナ 「ピカチュウっ!」


私は急いでピカチュウの元へ駆けつけて、そっと抱き上げる。


……ダメだった。完全に戦闘不能状態。


もっと的確な指示を出せていれば……。私がしっかりしていれば、ピカチュウとゲコガシラは もっと戦えたのにっ……。


 セレナ 「ごめんね、ピカチュウ……。ごめんねっ……サトシっ……」
 ▼ 427 スノキ 15/02/13 00:57:00 ID:UIo/Q7Eo [10/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
考えてみれば、私はバトルをしたこと自体、ロケット団を除けば、サマーキャンプが最初で最後だった。

もっと……もっとバトルに慣れておけば……こんなことにはならなかったのにっ……。


 セレナ 「ごめんなさいっ……グスッ……」


 J 「ふんっ。張り合いの無い奴等だ」


あざ笑うかのようなJの声が響く。

そしてJは、……腕時計を確認したのか、そんな仕草を取り、言った。


 J 「さて。そろそろ爆発する頃合いだな」

 シトロン 「なっ……もうそんなに!?」

 セレナ 「サトシ……カノン……」


そっか。あれからもう30分も経ったんだ。

サトシのことだから……飛行機事故に遭っても無傷だったサトシのことだから、今回だって絶対に大丈夫。カノンと一緒に、うまく爆弾を処理しているに違いない!

そう信じたいけどっ……。
 ▼ 428 スノキ 15/02/13 00:57:40 ID:UIo/Q7Eo [11/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「これ以上、貴様らの相手をしている暇はない。ラティオスを誘き寄せることは出来なかったが……ラティアス1匹で十分だろう。……ボーマンダ!」


Jは私たちに背を向けて、冷たく言い放った。

このままじゃ……このままじゃラティアスが!

サトシにバトルを任されたのに、みすみすラティアスを奪われちゃうなんて絶対にダメ!


 セレナ 「待ち……」


待ちなさい!

そう、私は叫ぶつもりだった。

けれど、私が全てを喋る前に、ボーマンダが動いていたのだ。バトルを終えたボーマンダは、秘密の庭の中心で上昇し、……炎を吐いた。


 シトロン 「なっ……何をやってるんですか!?」

 セレナ 「きゃっ!?」


メガ進化した強力な威力の“かえんほうしゃ”が、秘密の庭の木々を焼き尽くす。ヌオーたちの消火も、ヌメラの“あまごい”も、役に立たないほど。

赤々と燃え上がる炎の熱気が迫り、目を開けていることさえ辛い。
 ▼ 429 スノキ 15/02/13 00:58:20 ID:UIo/Q7Eo [12/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「本来は爆弾で証拠隠滅を図るところだったが……持ち去られてしまったからな。馬鹿な奴等だ。どのみちここは破壊する。爆弾を持ち出したところで、被害が増えるだけだったな!」

 シトロン 「Jっ! ……ヌメラ頑張ってください! ヌオーたちも!」

     「めぇぇらぁぁぁぁ!」

     「「「ぬおぉぉぉぉぉ!」」」

     「「「うぱああぁぁぁ!」」」


みんな必死で火を消そうとしている。

けど……こんな大きな炎じゃ……。
 ▼ 430 スノキ 15/02/13 00:59:00 ID:UIo/Q7Eo [13/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 シトロン 「ここは危険です! セレナは逃げて下さい!」


カノンが護っていた秘密の庭が……。

カノンがお世話していたラティアスが……。

カノンの使命がっ……。


 シトロン 「セレナ! 聞いてますかセレナ!? 逃げてくださいっ!」


カノン、あんなに誇りを持ってアルトマーレを護ってたのに……。

自分の使命に向き合って、あんなに一生懸命だったのに……。

それがなんで……なんでこんな結末を迎えなくちゃいけないの!?

今だって、命を懸けて爆弾を処理しようとしているのにっ!


 シトロン 「セレナっ!」


 セレナ 「……目を覚ましてラティアス! サトシをっ……サトシとカノンを助けてあげてぇぇぇ!」
 ▼ 431 スノキ 15/02/13 00:59:40 ID:UIo/Q7Eo [14/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その時。


私は微かな風を感じた。


 セレナ 「えっ……?」


風、と言うより、衝撃波のような……。


その瞬間、ラティアスが捕われている大木が、大きく破裂した……ように見えた。


 シトロン 「あれはっ!?」

 セレナ 「ラティアス!」


ラティアスが光を放ちながら浮いている。アリアドスの糸を断ち切って。


 シトロン 「あれは……“ラスターパージ”です! 自分を中心としてエネルギーを放出させるワザ……」

 セレナ 「そっか……それで糸を……」


     「くうううぅぅぅぅぅっ!」
 ▼ 432 スノキ 15/02/13 01:00:20 ID:UIo/Q7Eo [15/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ラティアスは雄叫びを上げる。

体は傷だらけだけど、キッ! と、ボーマンダとJを睨みつけて。


 J 「チッ! 往生際の悪い奴だ」


 シトロン 「……セレナ、スカートが!」

 セレナ 「えっ!?」


シトロンに言われて気付いた。

私のスカートが光っている。……いや、スカートのポッケに入れた“こころのしずく”が、光り輝いていたのだ。

なんだろう。まるで、ラティアスと同調するかのような……。


 J 「押さえつけろボーマンダ! “りゅうのはどう”だ!」


ボーマンダがラティアスに迫る。

あんな傷だらけのラティアスが“りゅうのはどう”を受けてしまったら、いくらなんでも危険すぎる。


 セレナ 「ダメッ! ラティアスを攻撃しないでぇぇぇっ!」
 ▼ 433 スノキ 15/02/13 01:01:00 ID:UIo/Q7Eo [16/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
     「くぅぅぅぅぅぅぅ!」


ラティアスが叫ぶ。甲高い鳴き声で、大きく叫ぶ。

そして、みるみるうちに輝きだすラティアスの体。それに負けじと輝きを増す“こころのしずく”。


輝きながら天を仰ぐラティアスは、燃え盛る秘密の庭の中で、別空間にいるかのような美しさを、逞しさを放っている。

あんなに可愛い子が、こんなに逞しく……伝説のポケモンの維持を見せるかのような、大きな輝き。


この感じ……私は見たことがある。

この体勢は……!


一瞬の間を置いて、ラティアスが空へ向けて、光の魂を発射した。

それは空中で激しく破裂して、隕石のようなエネルギー体が、あたり一面に降り注ぐ。


 シトロン 「これは……“りゅうせいぐん”です!」
 ▼ 434 スノキ 15/02/13 01:01:40 ID:UIo/Q7Eo [17/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そう、“りゅうせいぐん”。

サトシとザクロさんとのバトルで、チゴラスが使ってたワザだ。


 J 「なっ……まだこんな力がっ!? ボーマンダ!?」


“りゅうのはどう”を確実に当てるために、ラティアスに最接近していたボーマンダ。

もはや避けることは出来ない。

あの小さなラティアスが放ったとは思えないような、強力な“りゅうせいぐん”の集中砲火を受け、地面に叩きつけられたのだ。


 J 「ばっ……馬鹿なっ! しっかりしろボーマンダ!」


ボーマンダは動けない。

ドラゴンタイプ最強と言われる“りゅうせいぐん”を直に受けて、立ち上がれないのだ。


ラティアス……、私たちが苦戦していたボーマンダを、たった一撃で……。

凄いよラティアス! あなた、強すぎるよっ!
 ▼ 435 ーミラー@キズぐすり 15/02/13 01:03:01 ID:0M3PeNfE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 436 スノキ 15/02/13 01:04:00 ID:UIo/Q7Eo [18/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
     「くぅぅっ!」


倒れ込むボーマンダの姿を確認したラティアスは、目にもとまらぬ速さで、秘密の庭から飛び立った。

きっとラティアス……、サトシとカノンを助けに行くんだ。アルトマーレを護るために、爆弾を処理しようと格闘する2人の元へ!


 J 「おのれラティアス……逃がしてなるものかっ! 追えボーマンダ! 立ち上がれ!」

 シトロン 「させませんよ! ホルビー、“あなをほる”攻撃です!」

 J 「なっ!?」


ヨロヨロと立ち上がろうとするボーマンダ。その足元から地面に飛び出したホルビーは、ボーマンダの顎を、思いきり殴り上げた。


 シトロン 「続けて“マッドショット”です!」


ホルビーの耳は、荒れた庭の地面を抉り、泥の塊をボーマンダに直撃させた。

……そうか。ボーマンダは今、地に足を付いている。飛んでさえいなければ、地面タイプのワザを当てることが出来るんだ。

シトロン、それを狙って、ホルビーをまた地中に待機させてたのねっ。
 ▼ 437 スノキ 15/02/13 01:04:40 ID:UIo/Q7Eo [19/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 J 「貴様ちょこまかとっ……しっかりしろボーマンダ! おいボーマンダっ!?」


ホルビーの攻撃が、トドメを刺したようだ。

ボーマンダの巨体は地面に倒れ、メガ進化が解除された。

それは即ち……、私たちの勝ちだ!


 シトロン 「よしっ! 良くやってくれましたホルビー!」

     「ほっっっびぃ!」

 セレナ 「わはっ……やったぁぁぁ!」


ホルビーを抱きしめ、労うシトロン。

やっぱりシトロン、バトルのセンスあるよ。ジムリーダーの名に恥じない活躍、私、しっかり見てたからね。


 J 「グギギッ……っ! 戻れボーマンダ! この役立たずが! 撤収だ!」


Jはボーマンダをボールに戻すと、……飛行マシンを背負っていたらしく、それで秘密の庭から立ち去った。
 ▼ 438 スノキ 15/02/13 01:05:20 ID:UIo/Q7Eo [20/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 シトロン 「あっ……待ちなさいっ!」

 セレナ 「J! 何度来たって同じことよっ! ラティアスやカノンがいる限り! あなたの思い通りにはならないんだから! もう二度と来ないでっ!」


私はついつい、大声で怒鳴ってしまった。

ラティアスを傷つけて、秘密の庭を滅茶苦茶にして、爆弾を仕掛けてサトシやカノンを危険な目に遭わせて……。決して許されることでは無い。


Jは振り返らず、アルトマーレの空へと消えて行った。

私の言葉が届いたのかは、果たして分からない。何にせよ、もう二度とアルトマーレに訪れないこと、ラティアスを捕まえようと企まないことを、祈るばかりだ。


 シトロン 「J……これで諦めればいいのですが……」

 セレナ 「……きっと大丈夫よ。ラティアスの凄い力を見たんだから、きっと諦めるはずよ」

 シトロン 「だと良いんですが。……秘密の庭を、消火しなければなりませんね」


そうだ。ボーマンダの“かえんほうしゃ”は、秘密の庭に大きな置き土産を残して行った。

木々を焼く赤い炎……もはや火の海と化してしまっている。この炎を、いち早く消し止めなけらばならない。

サトシとカノンが心配だけど、ラティアスが助けに行ったようだから、今はラティアスに任せるしかない。

いま私たちに出来ることは、無暗にサトシ達を探すことでは無く、この炎を消しとめて、少しでも秘密の庭を護ることだ。
 ▼ 439 れいなゲーチス大統領◆fnkquv7jY2 15/02/13 01:05:52 ID:JO/f4J9. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 440 スノキ 15/02/13 01:06:00 ID:UIo/Q7Eo [21/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 35 】


カノン 「10秒前! 9、8、7、6、5秒前!」

 サトシ 「いっけぇぇぇぇぇぇ!」


カノンのカウントを確認して、オレは力一杯、爆弾を放り投げた。海のポケモン達に被害が出ないよう、月夜に向かって、出来るだけ高く。


けど、投げ飛ばせる距離なんて、たかが知れている。

オレ達が爆風に巻き込まれることは、もはや確定事項。それを少しでも和らげるために、全力で逃げなければならない。


オレとカノンは方向転換して、逃げる体制に入った、まさにその瞬間だった。


     「くぅぅぅぅっ!」


夜空を、赤い物体が高速で横切った。

それはまるで彗星のような……流れ星のような……。
 ▼ 441 スノキ 15/02/13 01:06:40 ID:UIo/Q7Eo [22/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「ラティアスっ!?」

 サトシ 「おいラティアス!?」


それは、ラティアスの姿に他ならなかった。

Jに攻撃を受けて、捕まって、気絶していたはずのラティアスが、なんでこんなところに……。


そんなオレ達の疑問を投げかける暇なく、ラティアスは、オレが投げた爆弾を掴み取った。


 カノン 「えっ!?」

 サトシ 「まさか……やめろラティアス! やめるんだぁ!」


そしてラティアスは、その爆弾を持って、急上昇を始めた。

満月を目指すロケットのごとく、大空を上り詰めるラティアス。

風を切る音が、ピリピリとオレ達にも感じるくらい、ラティアスは高速で上昇しているのだ。


その間、たった3秒。

残り5秒でオレが投げた爆弾を、ラティアスは恐れることなく掴み取り、より安全な大空へ、運ぼうと言うのだ。
 ▼ 442 スノキ 15/02/13 01:07:20 ID:UIo/Q7Eo [23/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「ダメよラティアス! そんなっ……そんなことしたら貴方がっ……戻ってぇ!」

 サトシ 「もういい! もう離せラティアス! 巻き込まれちまうだろぉ!」


もはや、オレ達には どうすることもできない。

ただただ、空へ向かって上昇するラティアスに、戻れと叫ぶことしか出来なかった。


恐らく、残り1秒。

そのタイミングで、ラティアスは爆弾を離し、今度は急降下を始めた。

爆弾は、大空高く、ここからだと“点”にも満たない小ささにしか見えない。それほどラティアスは、海への影響がない高所へ爆弾を運んだのだ。


ラティアスが戻ってくる。急降下で戻ってくる。


早く……もっと早く……!

そんな距離じゃ、爆発に巻き込まれちゃうだろっ!? ラティアスっ!?
 ▼ 443 れいなゲーチス大統領◆fnkquv7jY2 15/02/13 01:07:28 ID:JO/f4J9. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 444 スノキ 15/02/13 01:08:00 ID:UIo/Q7Eo [24/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


―― 空が破裂した。


オレンジ色の閃光と、空を焦がすかのような黒煙。

轟音が響き渡り、少し遅れて、衝撃波が海面に到達した。


それと同時に、海面に叩きつけられたラティアス。

爆弾からの距離が足りなかったんだ。爆風に呑み込まれて、莫大なエネルギーに押し潰されてしまったのだ。


 サトシ 「うわっ……がっ……!」

 カノン 「ぁっ……きゃああぁぁあぁぁぁっ……」


そしてそれは、オレとカノンも同じだった。

あれだけ上空で爆発したと言うのに、爆風のエネルギーは、難なく海面に到達。叩きつけられるような衝撃が、体に走る。
 ▼ 445 スノキ 15/02/13 01:08:40 ID:UIo/Q7Eo [25/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして、呑み込まれる。

爆弾の直下が、まるで巨大な隕石が落下したかのように、海に大きな穴が開いた。


大波が発生する。

渦のような大波に、オレ達は呑みこまれたのだ。


ラティアスが心配だけど、果たしてそんな余裕は無かった。

オレ自身が受けた衝撃が凄まじかったし、この波から脱出しなけらばならないし、それに、息が続かない……。

カノンの姿も……ラティアスの姿も……ヤバい。こんなところでっ……カノンと一緒に無事に帰るって、約束したじゃんかよ……、オレっ……。


ダメだ。意識をしっかり保て! 体の痛みなんて、ラティアスが受けたダメージに比べたら微々たるもんじゃないか!


オレがしっかりしなくてどうするんだよっ!?


クッ……けどっ……、カノンっ……ラティアスっ……。
 ▼ 446 スノキ 15/02/13 01:11:11 ID:UIo/Q7Eo [26/26] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 今夜はこの辺で終了します。ご支援、ご感想、ありがとうございました。


 この場で書くのは違うかもしれませんが、今日のアニポケは、個人的にXY編で最高の出来だと感じました。
 全くもって無駄が無く、絶妙な魅せ方、そして映画レベルと言っても過言では無い描写。そしてセレナの描かれ方。
 初挑戦で不安気な表情、舞台上で自信を付ける表情、失敗して落ち込む表情、強がる表情、悔しくて泣きだす姿、そして、髪を切る演出、カメラワーク。どれをとっても文句の付けようがありません。ラストに、サトシから貰ったリボンを付けて頬を染める描写を入れたもんだから、より一層、今回の評価が上がりました。
 とにもかくにも、アニメで感動したのは久しぶりです。


 そして、セレナに対するイメージも少し変わりました。
 このSS内の時系列はヒヨクシティ到着前(セレナのトライポカロン挑戦前)なので、特段なにかをする訳ではありませんが、この後……、次のSSでは、確実に個人的印象の影響が出てしまいそうです。現時点で出来上がっている構想は、見直さざるを得ません。

 とにかく、私にとって、それほど印象深い回でした。


 その影響を受けて……という訳では無いですが。

 突然ながら、私は旅に出ることにしました。まだSSを書きたいと言う気持ちは残っていますが、それはそれで、抑え込まねばなりません。

 これまで10作ほどこちらでSSを執筆して参りましたが、本日まで多くの皆様にご支援、ご感想を頂き、とても嬉しく思います。改めて、皆様にお礼申し上げます。

 自己満足で始めたSSですが、一人でも楽しんで頂けた方がいらっしゃるのでしたら、こちらで執筆した甲斐があったと言うものです。


 それでは、この辺で失礼させて頂きます。

 なお、日曜日の深夜には帰って来るので、遅くとも火曜日には更新再開します。


 最後に、セレナのロングヘア&旧服装を貼っておきますね。
 ▼ 447 ェルダー@ひきかえけん 15/02/13 01:13:14 ID:mUSMVjUs NGネーム登録 NGID登録 報告
ここにきてクスノキが構ってちゃんにwwwww
とりま乙
 ▼ 448 ラーミィ@メンバーズカード 15/02/13 01:32:36 ID:8w4BAy6s NGネーム登録 NGID登録 報告
ちゃんと帰って来てねぇ〜乙!
 ▼ 449 ラチーノ@のんきのおこう 15/02/13 01:51:25 ID:K9aHiX/o NGネーム登録 NGID登録 報告
おつ!

ってか、>>446の画像のチョイスはなんやねんwww
 ▼ 450 ンダース@パワーバンド 15/02/13 02:30:30 ID:aGkKdnQE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
うわあぁぁぁ〜ッ!ラティアスが無事なのか心配過ぎるッ!乙ッ!
 ▼ 451 イバニラ@ジュカインナイト 15/02/13 06:38:23 ID:L.oPn7HE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今見直したところラティアスのラスターパージとは素晴らしい、ゲームでもアルトマーレの特別なラティ兄妹配信されないかな、続きが気になる支援
 ▼ 452 ャースおまもりこばん 15/02/13 07:01:54 ID:ZzeflxbI [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
くすのき
 ▼ 453 ャースおまもりこばん 15/02/13 07:02:46 ID:ZzeflxbI [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>452
さんには同感です(アニメ)


支援楽しみに待っています。
 ▼ 454 ガ デデンネ 15/02/13 16:54:17 ID:6Oqw8iMk NGネーム登録 NGID登録 報告
一体 どうなるのだろうか…………
 ▼ 455 クホーク@りゅうのキバ 15/02/13 18:26:50 ID:RkzhsZBk NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
お、乙でした・・・?
 ▼ 456 ピアー@きいろいかけら 15/02/13 20:32:09 ID:TeSxjOa6 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
続き待ってますね
 ▼ 457 ラップ@モーモーミルク 15/02/13 20:34:02 ID:yL5xmSFw NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 458 イロス@おうじゃのしるし 15/02/14 07:32:47 ID:tFN1D8SY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ラティアスゥゥゥゥ!!
カノォォォォォォン!!
サトシィィィィィイ!!

生きて帰ってこいよー!!
死ぬなよー!!!
 ▼ 459 ャースおまもりこばん 15/02/14 18:56:10 ID:iozhDyJE NGネーム登録 NGID登録 報告
日曜日まだかな〜(((o(*゚▽゚*)o)))
 ▼ 460 クティニ@おはなのおこう 15/02/15 06:37:11 ID:s113wf2s NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!
 ▼ 461 ルディオ@ツメのカセキ 15/02/15 15:53:24 ID:4cso3Cxw [1/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
そろそろかなん

支援
 ▼ 462 ンシグラードン◆u2YjtUz8MU 15/02/15 22:48:45 ID:rG9Mi9Jc NGネーム登録 NGID登録 報告
ゲンシage!
 ▼ 463 ロスター@メンバーズカード 15/02/15 23:14:27 ID:drBvg8TY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
突然の旅とは一体何だったんだろう…
そのうち来るであろうクスノキさんのレス、
本編でなくても楽しみにしております!支援
 ▼ 464 ガイアス@パワフルハーブ 15/02/15 23:17:51 ID:4cso3Cxw [2/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
支援支援支援
 ▼ 465 ドキング@バコウのみ 15/02/15 23:18:27 ID:4cso3Cxw [3/3] NGネーム登録 NGID登録 報告
マダァ
 ▼ 466 マズン@モコシのみ 15/02/15 23:19:43 ID:YI54fUkQ NGネーム登録 NGID登録 報告
今日か
 ▼ 467 ォレトス@こおりのジュエル 15/02/15 23:49:16 ID:Nvxxnz1A NGネーム登録 NGID登録 報告
いつでも気長に投下まってます!

支援
 ▼ 468 ンムー@トレジャーメール 15/02/16 02:09:20 ID:/l.vhb9A NGネーム登録 NGID登録 報告
今日は来ないのかな
 ▼ 469 ソッキー@バコウのみ 15/02/16 16:54:50 ID:WqtDb/KA NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 471 トデマン@ほのおのいし 15/02/16 23:32:27 ID:KkABUL4Q NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
待ってる
 ▼ 472 ゲボウズ@ゴールドスプレー 15/02/16 23:32:57 ID:7j6xCx0. NGネーム登録 NGID登録 報告
明日かな?
 ▼ 473 チャブル@いんせきのかけら 15/02/17 00:29:27 ID:8FlQ3HAM NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 474 ルレイド@ピーピーリカバー 15/02/17 17:53:56 ID:IeealFCo [1/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援 

1日5回はチェックしてる
 ▼ 475 ガルカリオ@じゃくてんほけん 15/02/17 18:41:00 ID:NJ4QQ/Rc [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
>>474
同じく




支援
 ▼ 476 ラルバ@ミュウツナイトY 15/02/17 19:01:56 ID:um2YtlPI NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
Jはアニポケ最強の悪役だと思う。
 ▼ 477 ガヤドラン@アップグレード 15/02/17 19:05:58 ID:IeealFCo [2/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>476

サトシ「お前絶対に許さないからな!!Jのバカヤロー!!」
 ▼ 478 クロム@おだんごしんじゅ 15/02/17 21:24:25 ID:sqAplGJQ NGネーム登録 NGID登録 報告
>>474
同士

ブログ更新されてたし、今日こそ来るんじゃね?ってか、クスノキさんのセレナ愛がヤバイ。トライポカロン回の感想、セレナしか触れてねぇwww
http://d.hatena.ne.jp/toethu_story/20150212/
 ▼ 479 イオーガ@チルタリスナイト 15/02/17 22:20:20 ID:IeealFCo [3/3] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
深夜に更新は見れないから.....

支援
 ▼ 480 ロボーシ@ラティアスナイト 15/02/17 23:48:00 ID:NJ4QQ/Rc [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
コナイカナー




支援
 ▼ 481 スノキ 15/02/18 02:30:00 ID:F3.9yhL6 [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
・・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・


 サトシ 「がはっ……はぁっ……はぁっ……げほっけほっ……カノンっ……ラティアスっ……しっかりしろ!」


薄れゆく意識の中、オレはカノンとラティアスを掴んで、なんとか岸まで辿り着いた。

どうやって辿り着いたのかは、正直よく覚えていない。けど、離れていくカノンとラティアスを必死で追いかけて、抱き寄せて、岸まで泳ぎ切ったのは確かなことだ。


 サトシ 「カノンっ! ラティアスっ!」


2人の体を揺さぶるが、微かに息はあるものの、返事は無い。水を飲みこんだのではなく、爆風による衝撃を受けたと言うことか。


 サトシ 「クッ……死ぬなよ2人ともっ!」


近くにゴンドラが留めてあったので、それにカノンとラティアスを乗せた。ポケモンセンターは川沿いにあったと記憶しているので、こうやって運ぶのが一番効率が良いだろう。

けど、オレも体が痛む。正直、ゴンドラを漕ぐのも精一杯だ。

でも、泣きごとは言ってられない。ラティアスは、命を懸けてオレ達を守ってくれたんだ。カノンだってそうだ。

カノン、ラティアス。2人とも、ちゃんとアルトマーレの護神になれたんだな。凄いぜ2人とも……。
 ▼ 482 スノキ 15/02/18 02:30:40 ID:F3.9yhL6 [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
やっとの思いで、ポケモンセンターに到着した。

カノンとラティアスはゴンドラに乗せたまま、オレはポケモンセンターに駆け込んだ。時間的に、人の目に触れることはないだろう。


 ジョーイ 「どうしたのあなた!? びしょ濡れだし……大丈夫!?」


入るなり、ジョーイさんが叫んだ。……オレ、そんなに酷い格好なのかな。


 サトシ 「はぁっ……はぁっ……ジョーイさん! オレは大丈夫なんで、手伝ってください!」

 ジョーイ 「手伝うって……」

 サトシ 「外に! 外に怪我してる友達とポケモンがいるんです!」

 ジョーイ 「えっ……分かったわ! 手伝ってラッキー!」

     「らっき〜!」
 ▼ 483 スノキ 15/02/18 02:31:20 ID:F3.9yhL6 [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジョーイさんとラッキーは、すぐさま外へ出て行った。

ラティアスの姿に驚いた声が聞こえたけど、それに対応できるような余裕、もう残っていない。


 サトシ 「かはっ……はぁっ……はぁっ……っ……」


ロビーのソファーに横になった。濡れちゃうとかそんなこと、もはや気にしてなんていられない。ここまで来るのに体力を使いすぎたみたいだ。


 サトシ 「でもっ……Jをなんとかしないといけないしっ……セレナたちも心配だしっ……」


そうは思っても、体が言うことを聞いてくれない。少しでも休めば良くなると思うけど、無理矢理でも行かないと、手遅れになったら大変だ。


特にセレナ……ピカチュウとゲコガシラを預けてしまったのは、セレナにとって、荷が重かったかもしれない。

いくら緊急事態だからって、今思えば、バトル経験が少ないセレナへの対応として、間違っていたかもしれない。


 サトシ 「(無事でいてくれよ、セレナ……)」
 ▼ 484 スノキ 15/02/18 02:32:00 ID:F3.9yhL6 [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ジョーイ 「……この子たちはすぐに治療するわ。あなた、お名前は?」


ジョーイさんが外から戻ってくる。カノンを抱き、ラッキーはラティアスを担いでいた。

あぁ、これでようやく安心できる。


 サトシ 「オレ、サトシです。……あのっ、ジョーイさん」

 ジョーイ 「はい?」

 サトシ 「ラティアス……絶対に誰かに見られないようにお願いします! それとカノンも……」

 ジョーイ 「この子はカノンさんって言うのね。分かったわ。専用の個室を用意するから安心して」

 サトシ 「はい……お願いします」

 ジョーイ 「ラッキー、すぐに治療の準備を! ラティアスを診るなんて初めてだけど……全力を尽くします!」


全力を尽くす……?

それって……どういうことだ?

全力を尽くすって……ラティアスはそんなに危険な状態なのか?


……いや、考えてても始まらない。

ラティアスとカノンは個室に運ばれたみたいだし、オレはただ、ジョーイさんの治療を信じて待っているしかなかった。
 ▼ 485 スノキ 15/02/18 02:36:00 ID:F3.9yhL6 [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……いや、待ってるだけじゃダメなんだ!


セレナとシトロンたちが、今もなおJと戦っている。それに秘密の庭も心配だ。

オレは痛む体を強引に動かして、ゆっくりだけど、秘密の庭へと向かった。


もうラティアスが危険に晒されることは無いと思うけど、逆にラティアスが助けに来てくれたってことは、Jはラティアスに逃げられたことになる。

J、逆上して、変なこと仕出かしてなければ良いけど……、あいつは何をするか分からない。人間への攻撃だって、躊躇わずに実行する。


……くそっ。せめてもう1匹だれかがいれば、セレナたちの――秘密の庭の様子を見て来て貰えるのに。

もっと早く走りたいけど、どう頑張っても早歩きくらいが限界だ。


 サトシ 「無事でいてくれよ……セレナっ、シトロン……!」
 ▼ 486 ガチャーレム@あいいろのたま 15/02/18 02:36:04 ID:utjHF68U NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 487 スノキ 15/02/18 02:37:00 ID:F3.9yhL6 [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
短いですが、今夜はこの辺で終了し、また明日に更新再開します。
ここまでのご支援、ありがとうございました。



それといまさらですが、>>446 の件、お騒がせしました。

あの高クオリティなアニポケ視聴後の高テンションと、酒による変なテンションのせいで、よく分からないことを書いていました。

今後はもう少しテンションを抑えていきたいと思います。
 ▼ 488 グカルゴ@だっしゅつボタン 15/02/18 14:15:45 ID:ay5c.thE [1/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
おおおお続きだ〜(((o(*゚▽゚*)o)))



支援支援支援
 ▼ 489 クーン@ルームキー 15/02/18 16:10:46 ID:PoLLRGt6 [1/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ラティアス死ぬなよ!!!!
カノンも生きて帰ってこいよ!!
 

支援
 ▼ 490 ガガルーラ@くっつきバリ 15/02/18 16:13:18 ID:S73aZDH2 NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
いつも楽しみにしてます、支援!
 ▼ 491 ブトプス@ひかりのいし 15/02/18 17:52:48 ID:XMLKxa7Y NGネーム登録 NGID登録 報告
カノンもラティアスも死ぬなぁ!!生きててくれぇ!!
 ▼ 492 ボミー@リニアパス 15/02/18 18:01:23 ID:0qdNADyE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 493 ンプク@クイックボール 15/02/18 18:09:10 ID:PoLLRGt6 [2/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
スーパーマサラ人だろ!!

カノンとラティアス助けるくらい余裕だろ!
 ▼ 494 ンパン@ズアのみ 15/02/18 18:25:08 ID:n6Xo3yqE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
凄い楽しみ 支援!
 ▼ 495 ロボーシ@ポケじゃらし 15/02/18 18:26:02 ID:64bZkvn. NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 496 ルット@ピントレンズ 15/02/18 18:53:53 ID:1qsilCbU NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 497 リデプス@ラティアスナイト 15/02/18 19:01:31 ID:ay5c.thE [2/2] NGネーム登録 NGID登録 報告
さらに支援支援支援
 ▼ 498 エルオー@シルバースプレー 15/02/18 20:28:06 ID:jR6JzcIA NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 499 メックス@はつでんしょキー 15/02/18 22:19:35 ID:PoLLRGt6 [3/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援

記念すべき500スレは、勿論クスノキさん!!


みんなー!!分かったー?

まぁやんなくても良いけど
 ▼ 500 ビヨン@がんせきプレート 15/02/18 22:20:31 ID:xlK6M2SU NGネーム登録 NGID登録 報告
>>499
^ ^
 ▼ 502 ッチャマ@しめつけバンド 15/02/18 22:29:34 ID:PoLLRGt6 [4/4] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
499です

見た時の反応

うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!
 ▼ 503 スノキ 15/02/18 23:31:00 ID:F3.9yhL6 [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポケモンセンターを出て、どれくらい経っただろうか。

ようやくオレは、カノンの家の前まで辿り着いた。ボンゴレさんのゴンドラ工場に入ると、秘密の庭への入口がある。

なんとかJに不意打ちを浴びせたいので、オレは慎重に、影に身を潜めながら庭へと近付く。


……けど、庭に近付くについれて、燻った匂いと熱気が増してくる。

Jの奴……あれから更に庭を燃やしたって言うのか!?

ラティアスたちの住処……カノンが護って来た秘密の庭を、あれ以上に滅茶苦茶にしたって言うのか!?


隠れながら庭を覗いてみると……、Jの姿は無かった。


 サトシ 「……あれっ?」


目に入ったのは、相変わらず滅茶苦茶な庭、まだ燃え盛っている木々、そして、その火を消そうと奮闘しているポケモン達だった。

セレナとシトロンも、バケツリレーで消火に当たっている。


 サトシ 「セレナ! シトロン!」
 ▼ 504 スノキ 15/02/18 23:31:40 ID:F3.9yhL6 [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
オレが大声で叫ぶと、セレナが駆けよって来てくれた。


 セレナ 「サトシっ!」

 サトシ 「セレナ! Jは!? Jはどうなった!?」

 セレナ 「大丈夫。Jはもういない……ラティアスのお陰で、Jは逃げたのよ!」

 サトシ 「ラティアスのお陰?」

 セレナ 「うん。ラティアスね、傷だらけだったのに、“りゅうせいぐん”でメガボーマンダを倒したの。そしたらJ、逃げて行ったわ」

 サトシ 「そっか……ラティアスが……。セレナとシトロンも無事なんだな!?」

 セレナ 「私たちは大丈夫だけど……ごめんなさいサトシ。ピカチュウとゲコガシラはダウンしちゃって……。私が上手く指示できなかったばっかりに……」

 サトシ 「いや、オレの方こそ、セレナに無茶振りさせちまった。ありがとうセレナ。ピカチュウたちと戦ってくれて。それに、秘密の庭を護ってくれて」

 セレナ 「そんな私は……それより、カノンは大丈夫なの!? あとラティアスは……!?」

 サトシ 「……爆弾は、ひとまず処理できたよ」

 セレナ 「うん……」

 サトシ 「カノンとラティアスは、ポケモンセンターに運んだ」
 ▼ 505 スノキ 15/02/18 23:32:20 ID:F3.9yhL6 [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「ポケモンセンターに……じゃあ、もう大丈夫なのね」

 サトシ 「……分からない」

 セレナ 「えっ?」

 サトシ 「ジョーイさんは、全力を尽くすって言ってた。詳しいことは分からないけど、全力を尽くすって、相当ヤバい状況かもしれないんだ……」

 セレナ 「そんなっ……」

 サトシ 「……情けないよな。オレがついてたのに、カノンとラティアスを、ちゃんと守ってあげられなかった。オレばっかり何ともなくて、カノンとラティアスがっ……くそっ……!」 グスッ

 セレナ 「サトシ……サトシは悪くないわよ。サトシ、カノンを助けようって一生懸命だったじゃない! 悪いのは全部Jなの! だからサトシ、自分を責めないで……」

 サトシ 「グスッ……わりぃ、セレナ。オレが泣いてる場合じゃないのに……。それより、今は火を消さないと! オレも手伝うよ!」

 セレナ 「……ううん。サトシはポケモンセンターへ行って」

 サトシ 「えっ?」

 セレナ 「カノンとラティアスの傍にいてあげてよ、サトシ……」

 サトシ 「けどっ! いまオレが出来ることは、少しでも秘密の庭の被害を喰いとめることなんだ! とにかく炎を……」

 セレナ 「だったらサトシ、ピカチュウや、私たちのポケモンを、ポケモンセンターに連れて行って。みんな酷いダメージを受けてるから、早く治療させないといけないの」

 サトシ 「確かにそうだな。でも、だったらそれはセレナが……」

 セレナ 「私は大丈夫だから! サトシ、カノンの傍にいてあげて。お願いっ」
 ▼ 506 スノキ 15/02/18 23:33:01 ID:F3.9yhL6 [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

 サトシ 「セレナ……」

 セレナ 「お願い……」

 サトシ 「……分かったよ。じゃあセレナ、くれぐれも気を付けて消火してくれよ。 頼んだぜーシトローン! ヌメラー!」


     「めらーっ!」

 シトロン 「任せてくださーい! 野生ポケモン達も手伝ってくれているので、すぐに消し止められると思いますのでー!」


 セレナ 「サトシ、みんなをお願いね」


セレナは全員分のモンスターボールを、オレに渡してくれた。


 サトシ 「あぁ。じゃあよろしくな、セレナ」

 セレナ 「うん。目処が立ったら私たちも行くから……、カノンのこと、よろしくね」




ピカチュウを抱いてポケモンセンターへと向かうサトシを、セレナは静かに見送った。


 セレナ 「(サトシ、カノンはね、サトシのことが好きなんだよ。でも、一族の使命を背負ってるから、心の中で留めてるんだよ。お願いサトシ、少しでもカノンの傍にいて、カノンを癒してあげて……)」
 ▼ 507 ネッコ@あかいいと 15/02/18 23:37:11 ID:Z/FkHCmw NGネーム登録 NGID登録 報告
ヌメラきたw
 ▼ 508 スノキ 15/02/19 01:00:00 ID:wb7b7PO6 [1/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 36 】


 『カノン、起きるんだカノン』

 『カ〜ノ〜ン〜! 起きてよ〜!』


2人の声に、私は目を覚ました。

目を開けると、そこは綺麗な草原……。ぽかぽかと暖かい、とっても気持ちの良い場所だ。



 『おはよ〜カノン!』

 『目が覚めたか。良かった……』


 あっ……おはよう。ラティアス、ラティオス。

 ……えっ!? あなた……あのラティオスなの!?


 『あぁ。僕だよ』


 そっかぁ……会いたかったよラティオス……。ずっと……ずっと会いたかったよ……!
 ▼ 509 スノキ 15/02/19 01:10:00 ID:wb7b7PO6 [2/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 『カノン! 私のお兄ちゃん取っちゃダメだよっ』

 『ラティアス……やきもちか?』

 『違うもーん。私の方が、ずっと、ず〜っとお兄ちゃんに会いたかったんだもんっ』

 『ははっ。僕も、ラティアスやカノンと会いたかったよ。普段は“こころのしずく”で見守るだけだったからね』


 そうだよね、ラティオス。

 この前……アルトマーレ展の時は、助けに来てくれてありがとう。それに、ラティアスをメガ進化させてくれて。

 見てたでしょラティオス。ラティアスの逞しい姿。


 『あぁ。強くなったなラティアス。僕も嬉しいよ』

 『えへへっ♪』


 それに、さっきだって。アルトマーレを護るために、爆弾を空へ運んでくれて。


 『そうだな。あのハンターも倒したようだし、ラティアス、お前は本当に強くなったよ』

 『うん♪』
 ▼ 510 スノキ 15/02/19 01:11:00 ID:wb7b7PO6 [3/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ハンターを倒したって……ラティアスが?


 『あぁ。ドラゴンタイプ最強ワザの“りゅうせいぐん”を使いこなしてな』


 そっかぁ……。ラティアス、そんなに強くなったんだね。


 『うん! でもね、強くなったのは、私だけじゃないよ?』


 えっ?


 『カノン。君も強くなったな。アルトマーレのために、命を懸けて爆弾を遠ざけようとするなんて……普通のニンゲンなら、そうそう出来ることじゃないぞ?』

 『そっ。カノン、私たち、もう立派なアルトマーレの護神になれたんだよ、きっと』

 『あぁ。ラティアスとカノンは、以前と比べたら、見違えるほどの成長を遂げたんだ。お前たちは偉い……本当に偉いよ』


 ……ふふっ。ラティオスに言われると、なんだか照れくさいなっ。
 ▼ 511 スノキ 15/02/19 01:12:20 ID:wb7b7PO6 [4/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 でもね……、実は私、いっぱいいっぱい だったんだ。

 アルトマーレに友達はいないし、ちょっかい出されることもあるし……ラティアスが傍にいてくれるから何とか大丈夫だけど、私一人だったら、今ごろ思い悩んじゃってるよ……。


 『大丈夫だってカノン! 私が護ってあげるからっ』

 『誰しも思い悩むものさ。僕だって、護神としての威厳があるから、他のポケモン達と触れ合うことは少なかったんだ』


 ……そうだったの?


 『あぁ。……ラティアスは違ったようだけどな』

 『私は色んな子と仲良くなりたいもん』

 『……他人と触れ合う機会が無いと言うのは、僕たちの運命に他ならない。カノンにとって辛いかもしれないけど、絶対に負けちゃダメだ。重圧に押し潰されちゃダメだ。それが、アルトマーレの護神に求められる、言わばスキルのようなものだ』


 うん……。分かってるんだ、それは。

 だから私、ラティアスに頼ってばっかりじゃなくて、自分自身も強くなりたいって思ってるの。


 『それならカノン、君は もう大丈夫だろ?』
 ▼ 512 スノキ 15/02/19 01:13:00 ID:wb7b7PO6 [5/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 えっ?


 『アルトマーレを護りたい一心で、一人で爆弾を遠ざけた――。それほどの強さがあれば十分さ。……カノン、君はもう、アルトマーレの護神としての強さを、十分に持ち合わせているんだよ』


 私が……そんな強さを……?


 『うんうん! カノンは強いもんねっ!』

 『だから自信を持て、カノン。僕はいつだって見守ってるからな。護神としての、君の姿を!』


 ラティアス……ラティオス……。


 グスッ……もぉ……嬉しいよ2人とも……。

 私っ、ラティアスやラティオスのお世話をできてっ……、秘密の庭を……アルトマーレを護る役目に就けたことっ、誇りに思ってるよ!

 貴方たちと一緒にアルトマーレを護れて、すっごく嬉しいよっ!
 ▼ 513 スノキ 15/02/19 01:13:40 ID:wb7b7PO6 [6/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 『ふっ……。じゃあ、そろそろ僕は帰るよ』


 えっ……帰るってどこへ?


 『待ってよお兄ちゃん! 私も一緒!』


 そうよラティオス。せっかく会えたのに、もうお別れなんて……。


 『なに言ってるんだよラティアスもカノンも。お前たちには、これからもアルトマーレを護り続けるって言う使命があるだろ?』

 『でもっ……私、ずっとお兄ちゃんと会いたかったんだよ! やっと会えたのに……もうお別れなんて嫌だよっ!』


 そうよラティオス! これからも、ずっと一緒に居たって良いじゃない。私もラティアスも、アルトマーレを危機から救ったんだよ? ちゃんと使命を果たしたんだよ?


 『あぁ。ラティアスにもカノンにも、感謝してるさ。使命を果たしていくことがどれだけ大変かも、僕は知っている。……でも、一緒には行けない。そんなこと、僕は絶対に許さない』

 『お兄ちゃん……グスッ……』

 『ラティアス。今やお前は、僕より強くなってるんだ。 見せてくれないか? お前の成長を。どこまで強く、優しく、逞しくなれるか……、僕に見守らせてくれないか?』

 『グスッ……もぉ。そうやって、いっつもお兄ちゃん面(つら)して!』
 ▼ 514 スノキ 15/02/19 01:14:20 ID:wb7b7PO6 [7/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 『なっ……悪いかよ!? 僕はラティアスが可愛くて仕方ないんだからな!』

 『……このシスコンめっ。でも、私だってお兄ちゃんのこと大好き! いいよ お兄ちゃん。この可愛い妹を、見守らせてあげるっ!』

 『ははっ。……ありがとう、ラティアス。これからも頑張るんだぞ』

 『うん……』


 ホント、2人は昔から仲が良いんだから。


 『カノンも、そろそろ戻る時間だぞ。……ほら、聞こえるだろ?』



  ≪ カノンっ…… ≫



 えっ……?


 『ゎはっ……呼ばれてるよカノン!』

 『さ、戻らないとカノン。使命を果たすためだけじゃない。君を待っているニンゲンだって居るのさっ』
 ▼ 515 スノキ 15/02/19 01:15:00 ID:wb7b7PO6 [8/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
  ≪ カノンっ…… ≫



 この声……。

 ぅっ……なんでだろう……なんで涙がっ……。


 『カノンは一人じゃないってことさ。ラティアスがついている。僕だって見守ってる。それに、素晴らしい友達がいるじゃないか』

 『カノン、戻ったら、う〜んと甘えちゃいなよっ!』


 甘えちゃうって……ちょっとラティアスっ ///


 『お、カノンも異性に興味を持つようになったのか。それでこそ女の子だなっ』


 違うってラティオスっ……もぉ ///


 『ははっ。元気でな、ラティアス! カノン! ずっと見守ってるからな!』
 ▼ 516 スノキ 15/02/19 01:15:40 ID:wb7b7PO6 [9/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

・ ・ ・ ・ ・ ・

・ ・ ・


 カノン 「ぁっ……」


薄暗い場所で、私は目を覚ました。


夢を見ていたようだ。

命をかけてアルトマーレを護ってくれた、ラティオスに会った夢……。

その夢にはラティアスも登場して、あの時みたいに、3人で、仲良く楽しく お喋りした夢……。


懐かしいなぁ……。

懐かしくて……グスッ……涙がっ……もぉ……嬉しいじゃない、ラティオス……。
 ▼ 517 スノキ 15/02/19 01:16:20 ID:wb7b7PO6 [10/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 「カノン……」


あれ?

夢の声……まだ聞こえる……。


暗がりに目が慣れてきた。

天井があって、消えた蛍光灯があって、私が寝ている場所は、少し硬めのベッド。

右側には、カーテンが閉められた窓。そして、治療の機械に繋がれたラティアスが、ベッドで眠っている。

左側には……声の主が居た。


 サトシ 「カノン……生きろ……」


折りたたみ椅子に深く座ったサトシ君は、足を放り出して、俯き加減で、眠っていた。


 カノン 「サトシ君……」


サトシ君……、ずっと傍に居てくれたんだね。

寝言で名前を呼んでくれるほど、私のこと、心配してくれてたんだね……。
 ▼ 518 スノキ 15/02/19 01:17:00 ID:wb7b7PO6 [11/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ねぇ、見てるラティオス?


私の友達はね、こんなに素敵な人なのよ。

私のことを心配してくれる、こんなに良い人なのよ。


私、幸せだ。

唯一の友達がサトシ君で、私、幸せだよ。


だから安心して、これからも見守っていてね、ラティオス……。
 ▼ 519 スノキ 15/02/19 01:17:40 ID:wb7b7PO6 [12/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「んっ……ぁっ……やべっ寝ちゃってたか……」


サトシ君、目を覚ましたようだ。

私とラティアスが病院にいて、サトシ君が傍に居てくれたってことは……、サトシ君が、私たちを助けてくれたんだよね。

あの爆発……冷たい海の中から、私とラティアスを助け出してくれたんだね。


 カノン 「サトシ君……」

 サトシ 「カノンっ! 良かったぁ気が付いたんだな! 大丈夫か? どこも痛みとかないか?」

 カノン 「うん、大丈夫。ありがとうサトシ君……助けてくれて。それに、ずっと傍に居てくれて」

 サトシ 「へへっ。……でもカノン。ラティアスが……ラティアスがまだ、目を覚まさないんだ……」

 カノン 「うん」

 サトシ 「ジョーイさんは、全力を尽くすって言ってた。もしこのままラティアスが目覚めなかったら……オレっ……オレが助けられなかった……グスッ……」


サトシ君は、俯いて涙を流した。

サトシ君はラティアスを助けてくれたのに、万が一のことがあったら、それは自分の責任だと感じて……。
 ▼ 520 スノキ 15/02/19 01:18:20 ID:wb7b7PO6 [13/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「泣かないで、サトシ君」


私はベッドに横になったまま左手を伸ばして、サトシ君の手をギュッと握った。


 サトシ 「カノン……」

 カノン 「ラティアスは大丈夫。大丈夫なの。だから安心して、サトシ君」

 サトシ 「大丈夫って……ホントなのか!?」

 カノン 「うん。私には分かるんだ。今は疲れて眠っているだけ。ちゃんと目を覚ますから大丈夫。サトシ君が助けてくれたんだもん。絶対に大丈夫だよ」

 サトシ 「そっか……良かった……ホントに良かった……」


サトシ君は、やっと安堵の表情を見せてくれた。

目は潤んでいるけど、とっても眩しい表情……。とっても素敵な表情……。
 ▼ 521 スノキ 15/02/19 01:19:00 ID:wb7b7PO6 [14/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「サトシ君は……大丈夫なの?」

 サトシ 「オレ? あぁ、体は痛むけど、少し休めば良くなるはずさ」

 カノン 「良かった」

 サトシ 「なんだか……安心したら急に眠気が来たよ。ちょっと眠ってもいいか?」

 カノン 「うん。でも……」


サトシ君は、椅子に座り直す。また椅子で眠るつもりなのかな。


 カノン 「サトシ君、横になりなよ」


私はベッドの右に体を詰めて、そっと言った。


 サトシ 「えっ……いいよそんな……カノンのベッドだろ」

 カノン 「ううん。いいの。サトシ君は ゆっくり休まないと。だから……ちょっと狭いけど……私の隣、遠慮しないで ///」

 サトシ 「でもっ……」

 カノン 「お願い。そうさせて」

 サトシ 「……じゃあ」
 ▼ 522 スノキ 15/02/19 01:20:00 ID:wb7b7PO6 [15/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシ君は上着と帽子を脱いで、狭いベッドの、私の左側に入り込んだ。


こんなに近くにサトシ君がいる。私たちを……アルトマーレを護ってくれたヒーローが、肌が触れ合うほど近くに……。


 カノン 「ねぇサトシ君」

 サトシ 「どうした?」


私はサトシ君の手を握った。


 サトシ 「……カノン」

 カノン 「このままで……お願い ///」


私の要望にサトシ君は、笑顔で応えてくれた。

良いってことだよね。ありがとう、サトシ君。優しいね、サトシ君……。


 サトシ 「……おやすみ、カノン」

 カノン 「おやすみなさい、サトシ君……」


私は もう少しだけサトシ君に寄り添って、再び目を閉じた。
 ▼ 523 スノキ 15/02/19 01:21:00 ID:wb7b7PO6 [16/16] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今夜はこの辺で終了します。
ここまでのご支援、ご感想、ありがとうございました。

また明日の夜に再開します。
 ▼ 524 ミロップ@こわもてプレート 15/02/19 01:42:20 ID:zpL3zuXg NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙、明日も楽しみにしてる。
 ▼ 525 イパム@あくのジュエル 15/02/19 06:09:06 ID:Bx4IiqRU NGネーム登録 NGID登録 報告
夢の中でのラティ兄妹が可愛すぎてニヤニヤしてしまった
 ▼ 526 イホーン@ウイのみ 15/02/19 11:14:01 ID:R5sgJTWI NGネーム登録 NGID登録 報告
>>525
同じく
 ▼ 527 ンパン@きのみプランター 15/02/19 17:06:50 ID:BDjf3L8A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しえん
 ▼ 528 ブト@シルバースプレー 15/02/19 17:06:53 ID:XKzM3ah2 NGネーム登録 NGID登録 報告
>>526
さらに同じく




支援
 ▼ 529 コリータ@しめつけバンド 15/02/19 17:09:22 ID:yzhKxd1A NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>525

実は俺もニヤニヤしすぎて怖いと家族からいわれた...。
 ▼ 530 ーナンス@きょうせいギプス 15/02/19 17:12:56 ID:g2BTSu06 NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 531 ドラン♂@じゃくてんほけん 15/02/19 17:45:30 ID:7WJKcQ8. NGネーム登録 NGID登録 報告
すまん。ラティ兄妹とカノンの会話が天国での会話だと一瞬思っちまった。
カノンが無事で良かった!
 ▼ 532 ワルン@ちかのカギ 15/02/19 18:09:34 ID:uNa89O6o NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 533 ルマイン@かなめいし 15/02/19 18:12:38 ID:T.wSHI7M NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ヌメラ可愛い支援
 ▼ 534 ガ デデンネ 15/02/19 22:13:49 ID:46VSHZBU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
このあとどうなるんだろ?wktk
 ▼ 535 アコイルこそ最強 15/02/19 22:40:24 ID:pYbCeTOM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
まだ来ないかなー

支援
 ▼ 536 スノキ 15/02/20 01:40:01 ID:YtCvNIig [1/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
……目を覚ますと、ラティアスが元気よく鳴いてくれた。

良かったラティアス……気が付いたんだね。

私は右手を伸ばしてラティアスの額に触れた。


 カノン 「んっ……ラティアス。もう大丈夫なの?」

     「くぅ♪」

 カノン 「そっか……良かった。ねぇ、ラティアスも見たの? ラティオスと会えた夢……?」

     「くぅぅ〜」


ラティアスは、大きく頷いた。

そっか。やっぱり私たち、同じ夢を見てたんだね。


……ラティオスが、私たちの所へ来てくれたんだね。それで、ラティオスも私たちを助けてくれたんだよね。

だってラティオス、あなたと一緒に行こうとしたら、絶対に来ちゃダメだって。


ねぇラティオス。あなたが私たちを、生かしてくれたんだよね。

ありがとう、ラティオス。私たち、もっともっと、立派になるからねっ!
 ▼ 537 スノキ 15/02/20 01:40:59 ID:YtCvNIig [2/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「んっ……」

 カノン 「……あ、おはようサトシ君っ」

     「くぅきゅぅ〜♪」

 サトシ 「おっ……ラティアス! 気が付いたんだなっ! 良かった……ホントに良かった……」

     「くぅぅう〜」


サトシ君は起き上がるや否や、ラティアスに抱き付いて喜んだ。ラティアスも嬉しそう。


私も……、こんな風にサトシ君から抱き付かれたいという思いが、一瞬頭の中を過った。


でも、それじゃあサトシ君らしくないよね。サトシ君は純粋で、ポケモンが大好きで、旅を続ける逞しい男の子。きっとまだ、恋心なんて持っていないんだろうな。


……だったらサトシ君。セレナちゃんの気持ちに、気付いてあげてよ。

私は一族の使命があるから、サトシ君とお付き合いすることは出来ない。

それにもう十分。サトシ君には、沢山の思い出を貰ったもん。

今回だって、私を抱きしめてくれて、キスしてくれて、手を繋いで一緒に寝てくれて……。

恋人じゃないと出来ないようなこと、沢山してくれたもんね。

だから私はもう……、悔いは無いかなっ。
 ▼ 538 スノキ 15/02/20 01:41:40 ID:YtCvNIig [3/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ポケモンセンターを出発した私たちは、秘密の庭へと向かった。

ラティアスは姿を消して、私とサトシ君は少し体が痛むから、早歩き程度で。


今回ポケモンセンターにお世話になったけど、幸い、ジョーイさん以外にはバレなかったようだ。そのジョーイさんも秘密を約束してくれたし、いつでも健康チェックをしてくれると言ってくれた。

一人でも多く味方が出来たことが、私は嬉しかった。ラティアスにとっても良い事だしね。



 サトシ 「カノン、ラティアス。多分……ショックを受けると思うけど、絶対に負けるなよ」


秘密の庭に到着間際、サトシ君が言った。


 カノン 「……うん。分かってるよサトシ君。秘密の庭が、どれだけ酷い状態かは」

     「くぅ……」


私が爆弾を持って飛び出した時点で、秘密の庭は、もうボロボロだった。

それから更にハンターと戦って……その間に炎が燃え広がって……。想像したくないな……。
 ▼ 539 スノキ 15/02/20 01:42:20 ID:YtCvNIig [4/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
秘密の庭に足を踏み入れてみると、……覚悟してたとは言え、衝撃は大きかった。


 カノン 「秘密の庭が……」

     「くぅぅ……」


青々とした木々は、7割方が焼け落ちてしまった。風のオブジェも、ほとんどが粉々に粉砕されていた。水場も濁ってしまったし、ラティアスが好きだったブランコのある木も、無残に打ち砕かれていた。


 カノン 「私たちが護って来た……秘密の庭が……」

 サトシ 「カノン……」

 カノン 「グスッ……サトシ君っ……」

 サトシ 「あっ……おいカノン……」

     「くぅぅ……」

 サトシ 「ラティアスも……」
 ▼ 540 スノキ 15/02/20 01:43:00 ID:YtCvNIig [5/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
覚悟はしていたけど、溢れ来る悲しみを抑えきれなくて、私は思わず、サトシ君の胸に体を預けてしまった。


そして、泣いた。


ラティアスも同じ気持ちみたいで、私と同じように、サトシ君に すがって涙を流している。


……悲しいよね。

私たちがずっと護って来た秘密の庭が、たった1日、たった1人のハンターが攻めてきたせいで、こんなに滅茶苦茶になってしまって……。


 カノン 「ごめっ……ごめんなさいサトシ君っ……でもっ……私っ……グスッ」

 サトシ 「そうだよな……。カノンとラティアスが、ずっと護って来た庭だもんな。分かるよ、2人の気持ち……」


サトシ君は、私の背中を さすりながら、優しく言ってくれた。

サトシ君が私の気持ちを分かってくれただけで、私の心の中は、幾分楽になった。

不思議だな。そんなに私、サトシ君のことが好きなのかな……。


 サトシ 「……あっ! でもほら。見てみろよカノン」

 カノン 「えっ……?」
 ▼ 541 スノキ 15/02/20 01:43:40 ID:YtCvNIig [6/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
顔を上げて、サトシ君が指す方向を見ると、そこでは、セレナちゃんが手を振っていた。シトロン君とユリーカちゃん、おじいさんも居る。


 カノン 「あれって……」


その傍らにあった物が目に留まり、私は急いで、セレナちゃんたちの元へと向かった。



水場を見下ろす高台には、昨日まで、石造りの噴水があった。結局それはハンターに壊されちゃったけど、そこには、姿を変えた噴水が、しっかりと佇んでいたのだ。


 カノン 「セレナちゃん……これって……」

 セレナ 「えぇ。私たちで直したのよ」

 ボンゴレ 「少なくとも、この噴水だけは直さないと始まらんからのぉ」

 シトロン 「ボンゴレさんがレンガを調達してくれたので、僕のメカで寸法を整えて、噴水を作り直したんです」

 ユリーカ 「私も手伝ったんだよっ!」


そのにあったのは、暖かみのある、レンガ色の噴水。形は大分違っているけど、水が流れ落ちる機構、造形は、どことなく、前の噴水を思い起こさせる。
 ▼ 542 スノキ 15/02/20 01:44:20 ID:YtCvNIig [7/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「カノン、これは あなたが……」

 カノン 「あっ……こころのしずく……」

 セレナ 「Jから取り返して、大切に預かってたわ。……カノンがこれを嵌めれば、噴水は息を吹き返すのよね?」

 カノン 「セレナちゃん……グズッ……うん!」


私はセレナちゃんから、こころのしずくを受け取った。

ほのかに暖かい雫……ラティオスの想いが詰まった、大切な、私たちのお守り。


壊されてしまった噴水は、こころのしずくをセットする土台でもあった。

こうして嵌めこんでおくことで、綺麗な水が こんこんと湧き出て、それはアルトマーレの運河につたわって、海に注がれる。

いわば、命の水……。


 サトシ 「カノン。アルトマーレを危機から護って、カノンは本当に、アルトマーレの護神になれたんだ。噴水を蘇らせるのが、最初の役目だぜ?」

 カノン 「……うん!」
 ▼ 543 スノキ 15/02/20 01:45:00 ID:YtCvNIig [8/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は涙を拭って、静かに、こころのしずくを噴水に嵌めこんだ。


コトッ、と音がして、雫は噴水と同調する。こころのしずくは すぐに輝きだし、ポコポコと、綺麗な水が湧きだし始めた。


 ボンゴレ 「どうやら……上手く行ったみたいじゃな」

 シトロン 「これで一安心ですね」

 ユリーカ 「良かったね、カノン!」

 カノン 「うん……みんなありがとう。本当に、ありがとう……」

 ユリーカ 「えへへっ」


セレナちゃんたち、夜通しで噴水を直してくれたんだね。

秘密の庭の命を吹き返すために、一番大事な所を、一番最初に……。

お礼してもしきれないよ、みんな……。


 セレナ 「ふふっ……ねぇカノン、この光、暖かいね……」

 サトシ 「世界で一番綺麗な光、だよな」

 カノン 「うん……。ずっと、この街を護っていてね、ラティオス……」

     「くぅぅ……」
 ▼ 544 スノキ 15/02/20 01:46:00 ID:YtCvNIig [9/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
暖かい光……ラティオスがいつでも見守ってくれている証拠だ。


待っててねラティオス。時間はかかるかもしれないけど、秘密の庭は、絶対元通りにして見せるから。

それが私とラティアスに課せられた、ひとまず当分の使命かなっ。

きっとまた……、沢山のラティアスやラティオスが羽休めに来る素敵な庭を、取り戻して見せるからねっ。


 サトシ 「さてっ。じゃあみんな、少しでも庭を片付けようぜ! 早く綺麗な庭が復活するようにさっ!」

 セレナ 「うん!」

 シトロン 「それが僕たちにできる、唯一のことですもんね!」

 ユリーカ 「さんせー! ユリーカも頑張るからね!」


……ふふっ。

ねぇ見てよラティオス。私、いつの間にか、こんなに素敵な友達に囲まれてるよ。


もう寂しくなんてない……。

私、これからも全力で、秘密の庭を……アルトマーレを、護っていくからねっ!
 ▼ 545 スノキ 15/02/20 01:47:00 ID:YtCvNIig [10/10] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今夜はこの辺で終了します。

映画のラティ兄妹、すっごい可愛かったですよね。
ここまでのご支援、ご感想、ありがとうございました。

明日の夜、最後の更新を行います。
 ▼ 546 クタス@あかいくさり 15/02/20 02:38:37 ID:Qojdowpg NGネーム登録 NGID登録 報告
もう最後かぁ〜…

支援
 ▼ 547 ンタイン@ラムのみ 15/02/20 02:57:27 ID:/IzoJLHo NGネーム登録 NGID登録 報告
乙ッ!水の都のサントラ聴きながら読んでたら涙腺ががが
 ▼ 548 バット@タイマーボール 15/02/20 16:28:40 ID:9e1VySjk [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最後...。また次回も書いてくれるんですかね?

頑張ってください!
 ▼ 549 ンヤンマ@ウイのみ 15/02/20 19:18:48 ID:M06Qtskk NGネーム登録 NGID登録 報告
支援!
 ▼ 550 ストダス@ねばねばこやし 15/02/20 19:28:18 ID:iOzfGjR6 NGネーム登録 NGID登録 報告
えっもう最後 さみしい




支援
 ▼ 551 レベース@ライボルトナイト 15/02/20 22:54:30 ID:4JdnaqxQ NGネーム登録 NGID登録 報告
クスノキさんー
これ終わったらカノンだけのでもいいから
カノンSS書いてくれー
今ネットでもカノンSS少ないんだょぉ
お願いだ書いてくれ

支援
 ▼ 552 グノム@アクアカセット 15/02/20 22:56:54 ID:ozHVMMG. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援

やっぱクスノキさんのSSが終わる時はなんか取り残された気分になる
おわんないで欲しい
 ▼ 553 ャロップ@かえんだま 15/02/20 23:01:08 ID:9e1VySjk [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クスノキさんへ

・今後、またssを書く予定があるのか。

・書くのだったらどんなssを書くのか。

.....を、教えてください!

お願いします!!



支援
 ▼ 554 グザグマ@オレンジメール 15/02/20 23:34:30 ID:WPpsx4eY NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 555 アコイルこそ最強 15/02/20 23:46:13 ID:LZVWvzxU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
支援
 ▼ 556 スノキ 15/02/21 01:17:00 ID:V464VKVk [1/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

・ ・ ・ ・ ・ ・

・ ・ ・


夕方。

空や街がオレンジ色に包まれる、アルトマーレで一番美しい時間。

もう間もなく、サトシ君たちは帰ってしまう。福引の招待券に付いていた船のチケット、帰りの便は今日だったみたい。


おじいさんは秘密の庭に残ると言うので、私とラティアスは、サトシ君たちを港まで お見送りだ。

港の横は倉庫街になっていて、人目はほとんどない。ここなら、ラティアスが姿を現しても問題ないよね。


 サトシ 「それじゃあカノン。いろいろありがとう」

 セレナ 「楽しかったわ」

 シトロン 「お世話になりました」

 ユリーカ 「ユリーカも楽しかった! 福引のお陰だねっ」

 カノン 「ふふっ……そう言えば、福引のお陰だったわね」

 ユリーカ 「うん! また福引やりたいなぁ〜」
 ▼ 557 ーボ@どくのジュエル 15/02/21 01:17:33 ID:.cAZAzW. NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 558 スノキ 15/02/21 01:17:40 ID:V464VKVk [2/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
    「くぅぅ〜♪」

 サトシ 「ははっ……こらラティアス〜」

 ユリーカ 「あっ! サトシばっかりずるーい! 私も私も……ラティアス、元気でね!」

     「きゅぅぅ〜」


サトシ君とユリーカちゃんは、名残惜しそうに、ラティアスとお別れしていた。

アルトマーレ展の時は、ラティアス、すっごく悲しそうな顔をしていたけど、今日のお別れはニコニコ顔だ。

こういう面でも、ラティアスは強くなったんだね。


 セレナ 「なんだか……あっという間だったね」

 カノン 「うん。本当なら、みんなにはもっとゆっくりして欲しかったけど……。ありがとう。お庭の片付けまで手伝って貰っちゃって」

 セレナ 「ううん。気にしないで」

 シトロン 「そうですよ。悪いのは全部あのハンターなんですから」

 カノン 「私、今回の事件、みんなにはとっても感謝してるよ。ハンターと戦ってくれて、噴水を元通りにしてくれて……色んなこと手伝って貰って。本当に……本当にありがとう」

 シトロン 「いえ。どういたしまして」

 セレナ 「ふふっ。当り前じゃない。友達なんだからっ」

 カノン 「友達……うん!」
 ▼ 559 スノキ 15/02/21 01:18:20 ID:V464VKVk [3/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「カノン、私たち、離れてても、ずっと友達だからねっ。辛いことがあっても、絶対に負けないで! アルトマーレを護ったカノンなら、どんなことが起きても、絶対に大丈夫だからっ!」

 カノン 「えへへっ……そんな、恥ずかしいよ。セレナちゃんも、トライポカロン頑張ってね! セレナちゃんの夢、私も応援してるからね!」

 セレナ 「うん! ありがとうカノンっ」


 ユリーカ 「わぁっ……すっごい綺麗な夕日〜!」

 シトロン 「あっ……こらユリーカ! あんまり海の傍に行っちゃ危ないですよ」


ユリーカちゃんとシトロン君は、防波堤の方へ走って行った。


……本当。綺麗な夕日だ。

なんだか今日は、いつもより増して綺麗に見える。


 セレナ 「綺麗ね、夕日」

 カノン 「うん……」

 セレナ 「カノン。貴方は、こんなに美しい夕日を……、こんなに美しいアルトマーレを護ったのよ。命を懸けてまで。それって、とっても凄い……」

 カノン 「セレナちゃん……」
 ▼ 560 スノキ 15/02/21 01:19:00 ID:V464VKVk [4/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 セレナ 「それと、ラティアスもねっ!」

     「くぅ〜ぅぅ♪」


そう言うと、セレナちゃんは、ラティアスを撫でた。

いつの間にかラティアスも、セレナちゃんに懐いていた。ラティアス、あなたも、セレナちゃんが良い人だって感じ取ったのね。

それにセレナちゃんは、ハンターからこころのしずくを取り戻して、大事に護っていてくれた。

セレナちゃん……、セレナちゃんも、晴れてラティアスたちに認められた存在になったんだよ。



美しいアルトマーレを護れた、か……。

セレナちゃんに言われて、なんだかやっと実感が湧いたような気がした。

でもそれは、私だけの力じゃないよ。ラティアスがいてくれたから。セレナちゃんやシトロン君がいてくれたから。

それに、サトシ君がいてくれたから……。
 ▼ 561 スノキ 15/02/21 01:19:40 ID:V464VKVk [5/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「カノン!」

 カノン 「サトシ君……」

 サトシ 「なんだかドタバタしちゃったけど、楽しかったよ。カノンとラティアスに会えたし、アルトマーレを観光できたし」

 カノン 「うん。私も楽しかった。サトシ君たちと一緒に遊べて。……それと、ありがとう」

 サトシ 「ん?」

 カノン 「私、怖かったんだ。一人で爆弾を持って、海に入った時。サトシ君が来てくれて、本当に嬉しかったよ?」

 サトシ 「気にすんなって! カノン一人で行かせるなんて、オレは絶対に許せなかったんだ。……まぁ、結局ラティアスに助けられちゃったけどな」

 カノン 「ううん。そのラティアスを助けたのはサトシ君だもん。サトシ君は、私とラティアスの……アルトマーレの、命の恩人だよっ」

 サトシ 「ははっ。大袈裟だぜカノン。それに、これからアルトマーレを護るのはカノンとラティアスだろ? アルトマーレの護神……頑張れよっ!」

 カノン 「……サトシ君。私、もっと強くなるよ」

 サトシ 「強く、か……」

 カノン 「うん。ラティアスに頼ってばかりじゃなくて、私自身も、もっと強くなって見せる。たとえアルトマーレに友達が居なくたって……嫌がらせされたって大丈夫なくらい、私、強くなるね!」

 サトシ 「あぁ! カノンなら出来るさっ! 一人で爆弾を抱え込む勇気があるんだ。カノンはもっと強くなれる! オレは信じてるぜ?」

 カノン 「うん!」
 ▼ 562 スノキ 15/02/21 01:20:20 ID:V464VKVk [6/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
サトシ君のお墨付きを貰っちゃった。

ラティオスにも言って貰えたし、俄然、自信が出てきた。

私はもう一人じゃないんだ。こんなに沢山、私を支えてくれる人がいるんだ。

私自身が強くなって、アルトマーレの護神としての使命を全うする……。それが、私を支えてくれている人への、私が出来る唯一の恩返しだ。


 サトシ 「それとカノン」

 カノン 「なぁに?」

 サトシ 「夜、海の中でカノンが言ってくれたことだけどさ……」


海の中で……私が言ったこと……?

……ってもしかして!?


 カノン 「ぁっ……ふぇっ……えっと……///」

 サトシ 「あの時は変に切迫してて、ちゃんと答えられなかったけど……」
 ▼ 563 スノキ 15/02/21 01:21:00 ID:V464VKVk [7/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
もぉ……サトシ君覚えてたの!?

私がサトシ君のこと“好き”って叫んだこと……覚えてたのっ!?


 サトシ 「カノン! オレもカノンのこと、好きだぜ?」


 セレナ 「……えっ!?」

 カノン 「あっ……ぇぇぇっ……///」 カァァ


私は、自分の顔がどんどん真っ赤になっていくことに気付いた。


嘘っ……。サトシ君も私のこと……好きって……!?

大好きな人からっ……そんなっ……サトシ君もっ……えぇぇっ……!?
 ▼ 564 スノキ 15/02/21 01:21:40 ID:V464VKVk [8/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 サトシ 「それに、ラティアスもなっ!」

     「くぅ? ……くぅぅっ♪」

 サトシ 「ははっ……よせよラティアス〜」

     「きゅぅぅ〜♪」


えっと……うん。そうだよね。

サトシ君が言った“好き”の意味は、恋人とかじゃなくて、純粋に“友達として”って言う意味なんだよね。


 カノン 「もぉ……///」


でも……サトシ君らしいなぁ。

私たちのために全力で戦ってくれて、ラティアス達にも優しくて、とっても純粋で……。


 カノン 「ねぇセレナちゃん」

 セレナ 「カノン……」

 カノン 「見ての通り、サトシ君を振り向かせるのは大変だと思うけど……、ファイトっ!」

 セレナ 「……ふふっ。トライポカロンより強敵かなぁ〜」

 カノン 「あははっ。私の分まで頑張ってね! セレナちゃん!」
 ▼ 565 スノキ 15/02/21 01:22:20 ID:V464VKVk [9/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
名残惜しさは残るけど、もう出航の時間だ。


ゆっくりと動き出す船。

サトシ君たち外のデッキに出て来て、大きく手を振ってくれた。


 サトシ 「カノーン! 元気でなぁー!」

 カノン 「ありがとー! 私! 頑張ってお庭を元通りにするから! 絶対にまた来てねー!」

 サトシ 「もちろんさー! カノンも頑張って! これからも頑張るんだぞー!」

 セレナ 「カノーン! ずっと友達だから! また会おうねーっ!」

 カノン 「ありがとうセレナちゃーん! 絶対にまた会おうねー!」

 シトロン 「ありがとうございましたー!」

 ユリーカ 「カノンお姉ちゃんバイバーイ!」

 カノン 「シトロン君もユリーカちゃんも! ありがとー!」


少しずつ遠ざかり、小さくなっていく船に、もう声は届かない。サトシ君たちの姿も見えない。

美しい夕日に向かって進む船は、やがて夕日と同化し、海の遠くへ消えて行った。
 ▼ 566 スノキ 15/02/21 01:23:00 ID:V464VKVk [10/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 カノン 「さよならっ……」


     (くぅ……)

 カノン (ラティアス、ホントは寂しかったんだよね。……私もだよ)

     (くぅぅう〜ぅ……)


お別れは、案外呆気なかった。

あれだけ大きな事件があって、アルトマーレが危機に陥っていたと言うのに、私達のまわりは、相変わらず平和な佇まいだ。


でも、サトシ君たちが居た短時間で、私は、大きな自信を得ることができた。

アルトマーレの護神としての使命を再確認する……護神としての誇りを、私は改めて、感じることが出来たんだ。


 カノン (私たち……強くなれたんだよねっ?)

     (くぅっ♪)
 ▼ 567 スノキ 15/02/21 01:23:40 ID:V464VKVk [11/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私もラティアスも、大きく成長できたんだ。

それも全て、サトシ君たちのお陰……。


あぁ……もっとサトシ君と一緒に居たかったな。


あの海の中……、サトシ君、私のことを、本気で心配してくれて。

私のことを、思いきり抱きしめてくれて。

私とキスをしてくれて。


そして、サトシ君と私、それにラティアスとで、アルトマーレを護ることができて……。

それが何より、私にとって嬉しかったかな。
 ▼ 568 スノキ 15/02/21 01:24:20 ID:V464VKVk [12/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それと……、とうとうサトシ君に好きだって言っちゃったけど、ちょっと残念な結果だったな。

サトシ君、私のこと恋愛対象として見てくれてなかったんだもん。

……と言うより、多分サトシ君、恋愛がなにかって、絶対に分かってないと思う。


でもそれは、結果的に良かったのかな。

私を“女の子として”好きだと言われても、ダメだったとしても、ちゃんと返事を貰ってたら、どっちにしても引きずっちゃうよ、これから……。


鈍感なんだから……。

でもきっと、そんなところに惹かれちゃうんだよね。私も、セレナちゃんも。



私は歩き出す。



今度サトシ君たちが遊びに来るときまでには、秘密の庭を、前みたいな綺麗な場所に復活させないと。

ラティアスやラティオスたちが羽休めをする素敵な場所に、頑張って復元させないと!
 ▼ 569 スノキ 15/02/21 01:25:00 ID:V464VKVk [13/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私は花屋さんで小さな苗木を買って、秘密の庭に、そっと植えた。


この苗木は、私とラティアスの、決意の形。


私たちには、サトシ君やセレナちゃん、それにラティオスが見守ってくれている。それをいつでも思いださせてくれる、希望の形。



 カノン 「ラティアス。秘密の庭を元通りにするのは大変だけど、一緒に頑張ろうねっ!」

     「くうぅぅ〜♪」


何年何十年かかっても、絶対にやり遂げて見せる!


私は、以前とは打って変わって前向きな気持ちになって、改めて、そう決意した。



   ― 完 ―
 ▼ 570 スノキ 15/02/21 01:25:40 ID:V464VKVk [14/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 あとがき 】


……と、言う夢を見たんだ。


この度は最後までお読みいただき、ありがとうございました。都度多くのご支援、ご感想を頂き、執筆の励みになりました。


さて、カノンのSSは前作「アルトマーレ展」で完結のつもりでしたが、こんな夢を見てしまったもんだから、形にせずには居られませんでした。

夢に出てきたのは、サトシとカノンが協力して、アルトマーレを爆発から守るシーン。そこへ少しずつ内容を肉付けしていって、今回のSSが完成しました。

夢にまでポケモンとかキモッ!

と思われるかもしれませんが、事実なので否定できません(笑)


なお、当SSも以下に纏めておきましたので、よろしければご覧ください。

http://www.geocities.jp/marinecity_hama_oln2/toethu_3_2_51.html



それでは、またどこかで。

最後の最後までご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
 ▼ 571 スノキ 15/02/21 01:26:20 ID:V464VKVk [15/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
【 おまけ 】


シンオウ地方、ヨスガシティ。とあるカフェにて。


 ミズホ 「……あ、ヒカリちゃーん!」

 ヒカリ 「お待たせミズホ! どうだった? アルトマーレのトライポカロン?」

 ミズホ 「もぉすっごく面白かった! エルさんの演技、コンテストみたいに綺麗だったし、マフォクシーって言う、見たことないポケモンを使ってて、私ずっと興奮しっぱなしだったもん!」

 ヒカリ 「へぇ〜」

 ミズホ 「……あ、はいコレ、お土産。アルトマーレのガラスのブローチ!」

 ヒカリ 「わぁ……ありがとうミズホ!」

 ミズホ 「えへへっ。でも、なんだか私だけ行っちゃって悪かったなぁ」

 ヒカリ 「しょうがないよ。サクラもノゾミも都合悪かったんだし」

 ミズホ 「うん……。でもでも、トライポカロン、みんなにも見せてあげたいなぁ〜」

 ヒカリ 「私も見てみたいけど……、アルトマーレは特別公演みたいだったし、シンオウでは見れないだろうなぁ……」
 ▼ 572 スノキ 15/02/21 01:27:00 ID:V464VKVk [16/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
 ミズホ 「……ねぇヒカリちゃん。今度ね、カロス地方のヒヨクシティって所でトライポカロンが開かれるんだけど、思い切ってみんなで行こうよ!」

 ヒカリ 「えっ!?」

 ミズホ 「絶対楽しいって! それに、ヒカリの気分転換にも、ね!?」

 ヒカリ 「うん……」

 ミズホ 「スランプは誰だってあるよ。それを克服するには、新しい刺激を受けるのが一番良いんじゃないかなっ」

 ヒカリ 「……ありがとうミズホ。よ〜し、じゃあみんなで行っちゃおう!」

 ミズホ 「やった! じゃあ私からサクラちゃんとノゾミちゃんに伝えておくね!」

 ヒカリ 「うん! ありがとうミズホ!」


その後しばらく談笑し、ミズホは先にカフェから出て行った。早い方が良いからと、ノゾミたちにトライポカロン観覧を誘いに行くらしい。

残ったヒカリは、思わず笑みを浮かべた。


 ヒカリ 「(ヒヨクシティのトライポカロンかぁ。どんな演技なんだろう……楽しみっ!)」


   ― おまけ・終 ―


 ▼ Coming soon ...
 ▼ 573 フーライ@セシナのみ 15/02/21 01:28:06 ID:bO27r/As NGネーム登録 NGID登録 報告
わたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわたわた
 ▼ 574 ラップ@ダウジングマシン 15/02/21 01:35:33 ID:R9PN7DLM NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
完結お疲れ様です、今回も素敵なssを投稿してくれてありがとう!
アルトマーレ展ssからずーっと読んでます。クスノキ艦長のss好きです(言葉足らずな感想でごめんなさい)
カノンが美しく生き生きと描かれていて、ファンにはとても嬉しかったです もしもまたネタを閃いたなら読ませて欲しい!
 ▼ 575 れいなゲーチス◆PmDZtyrfB2 15/02/21 01:39:37 ID:In5Kp6jk NGネーム登録 NGID登録 報告
乙です!
 ▼ 576 スノキ 15/02/21 01:46:00 ID:V464VKVk [17/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
◆ 過去作(【 】内数字は時系列順序)

・【1】 サトシ 「アルトマーレ展?」
  → http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=25338
・【1〜3】 ブースター 「フレアドライブなんてできない」
  → http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=28062
・【3】 フライゴン 「僕は……強くなるっ! (泣)」
  → http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=39344
・【4】 シトロン 「魂入れ替えカメラの完成です!」
  → http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=43697
・【5】 サトシ 「ハルカを助けに行ってくる!」
  → http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=50724
・【6】 カノン 「さよならっ……」
  → http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=58149


◆ R-18

・【2】 セレナ 「なに……このDVD!?」
  → http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=30460
・【3】 セレナ 「なに……このポスター!?」
  → http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=37968
・【5】 ハルカ 「サトシ、来て……///」
  → http://pokemonbbs.com/post/read.cgi?no=56472
 ▼ 577 チート@れいかいのぬの 15/02/21 01:47:31 ID:r8odaL4Y NGネーム登録 NGID登録 報告
次はヒカリ??

乙!
 ▼ 578 ロカロス@タウンマップ 15/02/21 01:56:45 ID:zhMniAls NGネーム登録 NGID登録 報告
乙!(。・ω・。)ゞ
 ▼ 579 ロア@コンテストパス 15/02/21 02:20:28 ID:.1XwE2DU NGネーム登録 NGID登録 報告
乙!ホントに素晴らしいssだった!
 ▼ 580 ォーグル@ジャポのみ 15/02/21 07:24:28 ID:KoHUcGfw NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙 

面白かったです!
 ▼ 581 ブリアス@リニアパス 15/02/21 08:07:16 ID:s4jfjH9. [1/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ちょっと質問なんだが
魂入れ替えカメラの時サトシはセレナに好きって行ってた←(鈍感じゃなかった)のに
何で今回鈍感設定にしたのか解らない
 ▼ 582 エルコ@バシャーモナイト 15/02/21 08:08:31 ID:s4jfjH9. [2/2] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
追記
夢でポケモン見たの何回もあるから大丈夫!安心しt((
 ▼ 583 アコイルこそ最強 15/02/21 09:01:34 ID:G8tJDn1. NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
乙!

次も期待してます
 ▼ 584 ラーミィ@スピーダー 15/02/21 09:51:35 ID:6VkJpKYg NGネーム登録 NGID登録 報告
乙!

そんな夢見られるクスノキさんが羨ましいです。
 ▼ 585 スノキ 15/02/21 12:34:00 ID:V464VKVk [18/18] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>581
そこまで深く私のSSを読んで頂き、ありがとうございます!

ご指摘の件、今回特別サトシに“鈍感”設定を冠したつもりはありません。アニポケでも分かるように、サトシは基本、鈍感ですので。

「魂入れ替えカメラ」では、ピカチュウやセレナ本人からの想いをサトシが聞いたため、きちんと“好き”と言葉に出せた、という設定です。
セレナやピカチュウ視点で見たサトシと言うと、分かりやすいと思います。

一方今回は、カノン視点で話を進めました。
カノンから見たサトシの対応や振る舞いに、カノン個人が“鈍感”と感じた訳で、それはセレナ達の感覚と、なんらリンクしていないものです。


SSを多く執筆するうちに、なかなか ややこしくなってしまいましたが、“カノンから見たらサトシは鈍感”という意味合いですので、よろしくお願いします。

ご指摘ありがとうございました。
 ▼ 586 ンバル@パワーベルト 15/02/21 12:55:54 ID:jdNnGfsA NGネーム登録 NGID登録 報告
大丈夫!僕も夢でポケモン見ますから。
 ▼ 587 マルス@おはなのおこう 15/02/21 18:32:43 ID:mNlU072o NGネーム登録 NGID登録 報告
おつかれ!
 ▼ 588 ッタイシ@まひなおし 15/02/22 00:03:04 ID:HuSBo2IE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告

面白い
 ▼ 589 リン@ぼんぐりケース 15/02/22 08:32:49 ID:6wUjyARU NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>585
なるほど
 ▼ 590 イヤ 15/02/22 15:03:44 ID:wpeMpWBY NGネーム登録 NGID登録 報告
>>584
かはなやらかたかたかなまかなやたこなたに
 ▼ 591 サナン@チーゴのみ 15/02/22 16:11:40 ID:1GLKfi.2 NGネーム登録 NGID登録 報告
>>570
乙!まとめありがたい!
 ▼ 592 ブリアス@ともだちてちょう 15/03/01 14:41:42 ID:i7GnwXAQ NGネーム登録 NGID登録 報告
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