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SS

ポケダン 生命の探検隊

 ▼ 1 ◆J44kAZeDOM 15/05/31 18:41:23 ID:B2RPsFEs NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
プロローグ1

???「やめろ、そんなことしたら、世界が終ってしまう!」

???「別にいいの。私を殺したこんな世界、壊してやるから」

???「まさかおま……やめろおおぉぉ」

何かが僕に触れるのを感じた。動きが止められる。視界が白い光に包まれた。
 ▼ 589 ギアル@あくのジュエル 15/07/29 21:17:50 ID:9V1dX0TE NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
追記

このSSでは、生命と書いて命と読みます。
それはスレタイについても同様です。

まあ、今更ですけどね。
 ▼ 590 っふもふのレシラムさん 15/07/29 21:22:04 ID:lxuDcAeM NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 591 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 07:41:41 ID:xC9ydaLw [1/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
>>174 テールナー
>>366 ゲコガシラ
>>578 ハリボーグ

パートナー三人の過去を踏まえた上でもう一度プロローグを読む事をお勧めします
 ▼ 592 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 13:57:57 ID:xC9ydaLw [2/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
幕章

そうだ。僕は時の歯車を護ってた。

ずっと、ずっと。

人間が滅ぶ時、ある交換条件の下で僕は生き延びた。

それが時の歯車の守護。

永遠の生命でもってひたすら護り続ける事がその条件だった。


人間……男と女の区別すら、もう見た目だけじゃできなくなっている。

それほどに1人時を過ごしていたんだ。


記憶が呼び戻される。

なんでもない、と気丈に振る舞いはしたけど、本当は泣きそうだった。

激しい孤独の発作に襲われて。
 ▼ 593 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 13:58:31 ID:xC9ydaLw [3/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter18 過去の世界へ
 ▼ 594 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:02:04 ID:xC9ydaLw [4/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオル「とりあえず、ハリボーグが落ち着くまで僕たちで待ってますから、みなさんは大丈夫です」

ヘイガニ「でもよう、やっぱり心配だぜ、ヘイヘイ」

マニューラ「あたしたちは帰らせてもらうよ」

ニューラ「お母さん……うん。元気で。あんまり悪い事はしないでね」

マニューラ「ちっ……ほらよ、特性カプセルだ」

ニューラ「え……嘘」

マニューラ「じゃあな」

ニューラ「わかった」

そう言ってチームMADは去った。
 ▼ 595 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:05:58 ID:xC9ydaLw [5/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ミミロップ「あたしたちはメガ進化について調べに来たからしばらくここに滞在するわ」

ピカチュウ「なんでこっち見るんだ」

ミミロップ「いいじゃないの、別に」

エンペルト「……」

ピカチュウ「いや、だからさあ……」

ゴウカザル「エンペルト、ほっとこうぜ。お前のが俺は好きだからな」

ドダイトス「懲りないねえ」

ゴウカザル「ほっとけ」
 ▼ 596 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:09:53 ID:xC9ydaLw [6/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハリボーグ「ああ、すっきりした。うん、あはは……うっ、うわああああん!」

攻撃をやめたと思ったら唐突に泣き始めたハリボー。やはりまだ感情の整理はつかないらしい。

ゼルネアス「ああ痛かったあ。もう終わり?」

ハリボーグ「ぶん」

ゼルネアス「わかった。もう帰るね」

ハリボーグ「ぶん」

ゼルネアス「ホントにごめん。じゃあ」

そう言ってゼルネアスも帰ってゆく。

ゼルネアス「あ、イベルタルがここにいたら邪魔でしょ。運んどくね」
 ▼ 597 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:18:00 ID:xC9ydaLw [7/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
後にはギルドメンバーとベストウィッシュの2人、チャームズの3人にポケダンズの4人が残った。

ひたすら泣きじゃくるハリボーグをボーゼンとして見ている事しかできず、全員がただただその場に佇んでいた。

テールナー「ハリボーグ。大丈夫?」

ゲコガシラ「どう見たら大丈夫に見えんだよ。元気出せ、お前、兄貴の分まで生きんだろ」

ハリボーグ「ぶん」

ゲコガシラ「それなら、こんなとこで泣きじゃくってても始まんねえぞ」

ハリボーグ「わかってるよう……」

ビッパ「復活でゲス! あれ、みんなどうしたでゲスか?」

空気を読まないビッパさんがやってきた。

ハリボーグ「ううん、なんでもない」

涙は顔に残っていても、顔は笑っている。声ももう、普段通りだった。
 ▼ 598 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:22:09 ID:xC9ydaLw [8/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チラーミィ「ハリボーグ、収まったみたいだね。ってな訳でニューラ、1ついい?」

ニューラ「何?」

チラーミィ「マニューラがお母さんってどういう事?」

ニューラ「いや、そのままだ。あの人が私の生みの親。もちろん育ててもくれたよ」

チラーミィ「そうじゃなくて、MADのリーダーよ! そんな人の子どもって……」

ニューラ「嫌?」

チラーミィ「そうじゃないけど……でも、なんでプクリンのギルドに?」

ニューラ「話せば長くなるよ、いい?」

チラーミィ「うん」

ニューラ「わかった。じゃあ話すよ。でもみんなの前では言いたくないから、ちょっと待って」

チラーミィ「……わかった」
 ▼ 599 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:26:41 ID:xC9ydaLw [9/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チャーレム「にしてもあのマニューラに子どもがいたなんてねえ」

サーナイト「あの時は泣く子も黙る盗賊団って感じだったのに……」

ミミロップ「まあ、そこらへんもいろいろあるのよ」

チャーレム「だね」

ピカチュウ「とりあえず事件は解決したし、みんな帰ろう!」

誰からも異論は出なかった。

そのまま全員が帰っていく。

ダグトリオ「私たちが耕してなかったらみんな大ケガじゃすまなかっただろうな」

ディグダ「お父さん調子に乗らないで!」
 ▼ 600 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:28:50 ID:xC9ydaLw [10/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハリボーグ「ふう……落ち着いたかな」

テールナー「よかったあ。よし、帰ろう!」

リオル「待って! ポケダンズが呼んでたよ」

テールナー「嘘! 何言われるんだろう。褒められたりしたら……キャアア!」

リオル「サメハダ岩だって」

ゲコガシラ「わかった。行こう」
 ▼ 601 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:38:58 ID:xC9ydaLw [11/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオル「お邪魔しまーす」

ピカチュウ「よく来たね。とりあえず、ここに座って」

テールナー「は、ひゃい!」

ゲコガシラ「緊張しすぎ」

ハリボーグ「どうしたんですか?」

ピカチュウ「さっきハイタッチして、時空の叫び、見たんだ」

リオル「はい。一体何を見たんですか?」

ピカチュウ「ジガルデと話している所だよ。(>>444からの所)」

リオル「あ……そう言えばジガルデがあの兵器のせいでって断言してた……嘘……ついてたって事?」

テールナー「ジガルデだけが本当の事を言ってる可能性は?」

ゲコガシラ「ゼルネアスとイベルタルは、その性質上口裏合わせはできないはず」

リオル「それに競合して嘘つくのは1人でつくより難しいし」

それに、と心の中で付け足す。

そうあって欲しいんだ、僕が。
 ▼ 602 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:49:22 ID:xC9ydaLw [12/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「うん。あ、一応みんな(ポケダンズメンバー)にも説明しとくけど……」

ドダイトス「へえ」

ゴウカザル「つまり……その話を信じるならこっち救うには過去のニンゲン世界を壊さなきゃいけないって事か」

エンペルト「イベルタルの話と矛盾」

リオル「ですよね」

ピカチュウ「とにかく、だ。これは絶対、君たちが進化後に過去にさかのぼってジガルデと戦い、兵器の破壊を食い止める、という事だろう」

ピカチュウ「ジガルデの話しか知らされてなかった時、本当に辛かっただろう? リオル」

リオル「……はい」

今思い出しても苦痛に顔が歪む。

ピカチュウ「わかるよ。歴史を変えると僕たちみんな消えてしまう。でも変えないと過去に甚大な被害ってね」

ゴウカザル「おま、もしかして、記憶戻った?」

ピカチュウ「うん。でもそれは今はどうでもいいから、話続けるよ」
 ▼ 603 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:56:37 ID:xC9ydaLw [13/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ハリボーグ「でも、どうやって過去に?」

ピカチュウ「ディアルガに頼むよ。にしても皮肉だなあ」

リオル「何がです?」

ピカチュウ「歴史を変えようとやってきたのに、今度は歴史を変えないように、だもんな」

なるほどね。

ピカチュウ「ディアルガなら真相はどっちか、人間が絶滅した理由ね、もわかるだろうし、それからかな」
 ▼ 604 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 14:57:05 ID:xC9ydaLw [14/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ドダイトス「さっきの話だと、みんな進化してるし、リオルに至ってはメガ進化までしてるよね」

ハリボーグ「はい」

リオル「僕、どうやって進化できるんだろ……」

エンペルト「太陽のリボン」

リオル「え?」

ゴウカザル「太陽のリボンで進化できるぞ」

ゲコガシラ「それ、こないだもらったよな」

テールナー「うん……」

ピカチュウ「すごい偶然だね」

リオル「はい」

進化……か。
 ▼ 605 スボー@ピーピーマックス 15/07/30 15:02:17 ID:xC9ydaLw [15/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
更新中断します。

また夜に再開します。
 ▼ 606 っふもふのレシラムさん 15/07/30 18:50:16 ID:xCldgupo NGネーム登録 NGID登録 報告
さぁ、もう夜だよね!?
更新たのもぉー!
 ▼ 607 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 19:43:12 ID:xC9ydaLw [16/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ピカチュウ「とにかく、これで進化の心配はしなくていいな」

ピカチュウ「ところで……ギルドのみんなには話した?」

リオル「え? 話してないですけど……」

ピカチュウ「話すべきだよ。みんなが何かできる訳でもないかもしれないけど」

ピカチュウ「はっきり言って、ディアルガ連れて来ようと思うとどうしても隠し切れないんだ」

リオル「ディアルガってそんなに大きいんですか?」

ドダイトス「あれはおっきいよー」

リオル「わかりました。話します」

ピカチュウ「明日はみんな進化しに行ってね、光の泉まで」

ゲコガシラ「はい!」

ハリボーグ「帰ろ!」

テールナー「えーもったいn……わかった」

リオル「ありがとうございます」

ゴウカザル「お安い御用だ!」

ピカチュウ「なんでお前……時限の塔いけないくせに」
 ▼ 608 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 19:49:11 ID:xC9ydaLw [17/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ギルド

ピカチュウさんが言ったように、全てを包み隠さず話した。

結局話す機会のないまま放置していた、自分が元人間である事。

世界を終わらせるほどの兵器が発動するのを食い止めきれず、その衝撃が原因でポケモンになった事。

そしてそれが発動しなければこの世界が終わる事。

それをジガルデという伝説のポケモンが発動を食い止めようとしている事。

その食い止めるのを僕たち4人が食い止める運命にある事。

僕たちを過去に送るためにポケダンズがディアルガを連れて来る事。
 ▼ 609 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 19:58:36 ID:xC9ydaLw [18/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
みんなから流れ込んで来る感情は、元人間のところで驚きを。

兵器のところでは疑いも多かったが、話している内に徐々に困惑に変わってゆく。

そしてポケダンズが絡み始めると少しずつ信用が見えて来た。

ポケダンズって、すごい。

全員が例外なく信用するんだよ? 信じられない。

ビッパ「ちょっといいでゲスか?」

テールナー「どうぞ」

ビッパ「その……ジガルデを止めたら、ニンゲンは滅ぶでゲスよね?」

リオル「いや……それがそうでもないってイベルタルが言ってたんです」

ビッパ「そんな事言ってたんでゲスか」

どうも彼は傷を負って、寝込んでいたらしい。
 ▼ 610 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 19:59:11 ID:xC9ydaLw [19/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
沈黙がギルドを包む。それを破ったのはペラップだった。

ペラップ「とりあえず、それが本当だとしよう。だが、お前たちじゃないといけないのか?」

ハリボーグ「どうもジガルデ曰く、私たち4人だけみたいです」

ペラップ「そうか……」

プクリン「みんな、大変な事に巻き込まれちゃったね」

プクリン「でも大丈夫だよ。トモダチ! トモダチ!」

ペラップ「だ、そうだ。エンドレス、よろしく頼むよ! この世界を守ってくれ!」

エンドレス「はい!」
 ▼ 611 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:04:50 ID:xC9ydaLw [20/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チリーン「みなさんが頑張れるように、明日は全力で料理します!」

ビッパ「いつもは本気じゃないんでゲスか……」

チリーン「い、いつも以上って事です!」

これ、たまに手抜きしてるな。焦りが見える。

チラーミィ「イベルタル事件に、ニューラの過去、それにこんな話まで……もう頭パンパン……」

テールナー「ニューラさんの過去ってなんですか?」

ニューラ「ごめん、ちょっとまだ言いたくない」

テールナー「そうですか……なら仕方ないです」

ダグトリオ「私たちが行けば一発なのにな」

ディグダ「お父さん、考えてもどうしようもないよ」

ヘイガニ「失敗したら承知しないぜ、ヘイヘイ!」

ゲコガシラ「わかってる」
 ▼ 612 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:09:17 ID:xC9ydaLw [21/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオル「ハリボーグ」

ハリボーグ「何?」

リオル「この世界も、捨てたもんじゃ無いだろう?」

ハリボーグ「……うん!」

でも、と考える。

ジガルデを食い止めて、事件を解決した後、僕はどうするんだろう。

もう記憶の謎はほぼとけたも同然。クレアだけが謎だけど、それはこのままここにいても何もわかりそうにない。

事件が解決したその時、戻って来るのか、残るのか。

周りを見渡して、肩の力を抜く。

それはその時考えよう。

グーッ、と鳴った腹にそんな楽観的な事を考えて思考を戻した。
 ▼ 613 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:13:59 ID:xC9ydaLw [22/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


テールナー「ハリボーグ、全然気付かなかった。あんな過去があるなんて」

テールナー「それなのに、私は世界一不幸なんて考えて、バカみたいね」

ハリボーグ「気にしないで。ゲコガシラも、あんな煽るような事言ってごめん」

ゲコガシラ「いいよ、別に」

ハリボーグ「リオル……ありがとう」

リオル「どういたしまして。お前体固すぎるよ」

ハリボーグ「あはは。じゃあみんな、お休み」

お休みー、おうお休み。

どんな事があっても、一日の最後はこの言葉。

そんな日常も、もうすぐ終わり? それは……辛い。

僕の心は、確実にポケモン世界に傾いていた。
 ▼ 614 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:18:03 ID:xC9ydaLw [23/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
翌朝

ひとーつ、仕事は絶対サボらない!
ふたーつ、脱走したら、お仕置きだ!
みーっつ、みんな笑顔で明るいギルド!

ペラップ「それじゃみんな、今日も仕事にかかるよっ!」

みんな「おー!」


ペラップ「エンドレス! 今日はみんな、光の泉へ行って、進化して来る事!」

エンドレス「はい!」


ガルーラさんからアイテムを引き出す。特に太陽のリボンは忘れられない。

カクレオンさんからリンゴやグミを買う。

残りのお金は全てヨマワルさんに。

リオル「よし、行くぞ!」

3人「おー!」
 ▼ 615 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:22:10 ID:xC9ydaLw [24/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
神秘の森

1F

テールナー「懐かしいなあ」

ゲコガシラ「まだ俺たち進化してなかったっけ」

リオル「あの時は僕たちだけじゃ不安だって……」

ハリボーグ「チームわけられたっけ」

テールナー「ケンカしてたんだよね」

ゲコガシラ「そういやそうだな、忘れてたわ」


3F

リオル「はっけい!」

リオル「わりと手は出るね」

テールナー「成長したよね、私たち」

ゲコガシラ「たりめーだ」
 ▼ 616 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:26:16 ID:xC9ydaLw [25/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
6F

ハリボーグ「あの時はまだ、誰の事情もわかってなかったっけ」

テールナー「事情?」

ハリボーグ「ギルドに入った理由」

テールナー「なるほどね。でも私はあのすぐ後だったんだけどね」


9F

ゲコガシラ「ピカチュウさんたち、大丈夫かな?」

テールナー「当たり前でしょ! 誰だと思ってるの!」

ゲコガシラ「わーったわーった」


13F

リオル「確かここが最終フロアだったよね」

ハリボーグ「の、はずだよ」

テールナー「階段!」

ゲコガシラ「行くぞ!」
 ▼ 617 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:28:51 ID:xC9ydaLw [26/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
光の泉

……どこかから声が聞こえる。

光の泉「汝は進化を求めるか」

四人「はい」

光の泉「では進化したい者はその光の中へ」

リオル「僕からでいいよね、未体験だし」

3人から異論が出なかったし、一番乗りさせてもらう事にした。

いよいよ進化……ずっと楽しみにしていたんだ、実は。
 ▼ 618 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:32:31 ID:xC9ydaLw [27/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
光の中に足を踏み入れる。

リオル「……」

力が湧き上がってくる。自分の内から。

そしてなんだか、むずがゆくもある。

溢れる力が体からこぼれだし、少しずつ自分の姿を変えてゆく。

皆が口を揃えてすごいと言うだけの事はあって、それはどこか懐かしいような心地よさだった。

気付いた時、僕はもう、リオルではなくなっていた。

 ▼ 619 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:35:20 ID:xC9ydaLw [28/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ「なるほど……確かにすごい」

テールナー「でしょ! じゃ、次は誰?」

ゲコガシラ「ハリボーグ、どうぞ……ハリボーグ?」

ルカリオ「どうしたの? こっち見て」

ハリボーグ「いや、なんでも……ありがと、じゃ行くよ!」

光に足を踏み入れ、彼女はブリガロンに進化した。

ブリガロン「手、動きやすいな。次はテールナー?」

テールナー「いい?」

ゲコガシラ「ああ」
 ▼ 620 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:38:49 ID:xC9ydaLw [29/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
マフォクシー「はあ……やっぱりすごいとしか言えないよ。最後はゲコガシラだね」

ゲコガシラ「ああ。行くぞ」

そして最後の進化を遂げる。

ゲッコウガ「ふう……ベロが乾くな」

確かにベロ出してるけど、生態じゃないのかよ。

ゲッコウガ「首回りがなんかスースーする」

ルカリオ「それは……ご愁傷様」

ゲッコウガ「ま、慣れるだろ。それより帰ろうぜ」

マフォクシー「そうね」
 ▼ 621 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:42:06 ID:xC9ydaLw [30/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
トレジャータウン

ピカチュウ「ただいま」

ドダイトス「連れて来たよー!」

ディアルガ「事情は聞いた。エンドレスというのはどの探検隊だ?」

ルカリオ「はい、僕たちです」

ディアルガ「わかった。明日、過去に送る。準備は今日中に済ませてくれ」

ディアルガ「あと安心してくれ。ニンゲンが滅ぶのは兵器のせいではない」

ルカリオ「……よかったあ……」

一気に肩の力が抜けた。
 ▼ 622 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:44:59 ID:xC9ydaLw [31/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ギルド

ビッパ「お帰りでゲス! 進化したんでゲスね」

ルカリオ「はい」

チラーミィ「ルカリオ」

……

チラーミィ「ルカリオってば!」

ルカリオ「ああ、僕だ」

チラーミィ「やっぱり、元ニンゲンだと、呼び名が変わるの上手く慣れないでしょ」

ルカリオ「はい……ははは」

チラーミィ「ま、じき慣れるよ」
 ▼ 623 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:52:04 ID:xC9ydaLw [32/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
チリーン「ごはん出来ましたよー!」

わーわーわー!

やったでゲス!
 ▼ 624 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:52:29 ID:xC9ydaLw [33/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その料理は、確かに今まで見た事のないほどの豪勢な物だった。

口へと運ぶ。

!!!

う、旨い! 口に入れた瞬間、するっとほどけ、絶妙な味が広がる。

ルカリオ「こんなに美味しいの、食った事ない……」

マフォクシー「味わって食べなきゃ」

ゲッコウガ「お前が味わったら明日に間に合わねえって」

マフォクシー「ぷう」

ブリガロン「あれ? もうないんだけど……」

ビッパ「あっしもでゲス……」

ヘイガニ「お前らもう全部食ったろ、ヘイヘイ!」

ブリガロン・ビッパ「あ」

チリーン「喜んでもらえて嬉しいです!」

至福の時は過ぎてゆく。
 ▼ 625 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:56:50 ID:xC9ydaLw [34/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告


マフォクシー「いよいよだね」

ブリガロン「うん……」

ゲッコウガ「ルカリオ、何か思い出したりしてないか?」

ルカリオ「残念ながら」

ブリガロン「一応持ち物確認。復活の種」

ルカリオ「えっと……あるな」

ブリガロン「リンゴ」

ルカリオ「4個」

ブリガロン「ピーピーマックス」

ルカリオ「5個ありゃ充分だろ」

ブリガロン「キーストーンメガストーン」

ルカリオ「これ」

マフォクシー「あるよ」

ブリガロン「一応不思議玉はあるよね。もういいか。じゃ、お休み!」
 ▼ 626 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 20:59:22 ID:xC9ydaLw [35/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
翌朝

ニューラ「頑張れ」

チラーミィ「絶対帰ってきてね!」

みんな口ぐちに励まし、激励の言葉を口にする。

ブラッキー「ゲコ……ゲッコウガ、お前とんでもない事になってんな」

ゲッコウガ「ああ。でも大丈夫、心配すんな」

ブラッキー「してない。お前ならどうせ無事帰って来るさ」

ゲッコウガ「ああ」
 ▼ 627 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 21:01:43 ID:xC9ydaLw [36/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ディアルガ「準備はいいか?」

エンドレス「はい」

ディアルガ「では行くぞ!」

中空になんか変なものが浮かんだ。

ディアルガ「時空ホールだ。狙いの場所に行ける」

ルカリオ「わかりました。よし、行くぞ!」

3人「おー!」

僕たちは、時空ホールへと足を踏み入れた。

4人「うわあああああ!」
 ▼ 628 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 21:02:30 ID:xC9ydaLw [37/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter18 過去の世界へ 完
 ▼ 629 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 21:06:04 ID:xC9ydaLw [38/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
幕章

???「遂にジガルデと4人がご対面かあ」

???「みんな過去は乗り越えただろうし、ルカリオも、きっと大丈夫なはず」

???「ただ利用するだけじゃ申し訳ないしね」

???「ったく、あのカルムってニンゲン、なんで止めるんだよ」

???「あそこで発動しなかったから歴史が変わってこんな事……」

???「はあ……もう、想像力が足りないよ」

???「ま、いっか。頑張ってくれよ、ルカリオ」
 ▼ 630 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 21:06:32 ID:xC9ydaLw [39/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter19 記憶の真実
 ▼ 631 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 21:14:22 ID:xC9ydaLw [40/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
気が付いたら、僕たちは倒れていた。

ルカリオ「……大丈夫? みんな」

ゲッコウガ「いってえな……」

マフォクシー「私は大丈夫」

ブリガロン「平気よ」

ルカリオ「で、ここは……兵器は向こうか……」

マフォクシー「ジガルデはまだ来てないみたいね」
 ▼ 632 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 21:14:42 ID:xC9ydaLw [41/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その時、ふっと目の前を何かが横切った。

強い負の感情を撒き散らしながら。

しかし、それにどこか懐かしさも感じた。

突如として、電撃に打たれたように、全てが繋がった。

論理とか、思考とか。そういうの、超えたところで。

何かが弾けた。

ルカリオ「うがあっ!」

マフォクシー「ルカリオ大丈夫?!」

ルカリオ「先……兵器の前に行ってくれ。すぐ行く……」

マフォクシー「でも……」

ルカリオ「いいから!」

ブリガロン「ルカリオの言う通りだよ。私たちの目的はジガルデを止める事なんだから」

マフォクシー「……わかった」

ゲッコウガ「行くぞ!」

ブリガロン・マフォクシー「わかった!」

そう言って3人は兵器の方へと走る。
 ▼ 633 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 21:18:27 ID:xC9ydaLw [42/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
頭の中で、ぐるぐると渦を巻く過去。

なるほど……クレアについても、そう考えれば全てがはっきりする。

突如、笑いの発作が襲う。

そういう事か。そういう事か。ははははは……

なんだ、そういう事か。初めから悩む必要なんてなかったんだ。

発作的に笑う姿は、どこからどう見てもただの狂人だろうな、なんて少し残った理性で考える。

もっとも、人じゃないけれど……
 ▼ 634 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 21:19:00 ID:xC9ydaLw [43/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はたぶんここまで。

ただ気が向いたら書くかもしれません。
 ▼ 635 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 22:47:43 ID:xC9ydaLw [44/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点ゲッコウガ

あいつ……大丈夫かな?

急に苦しみだして、あいつは大丈夫って言ってるけど……

マフォクシー「ルカリオ、大丈夫かな……」

ブリガロン「大丈夫よ。ルカリオだもん」

ゲッコウガ「なんだよそのあってないような根拠」

ブリガロン「いいじゃん別に」

マフォクシー「あ! なんか来た!」

その巨体は、大地を揺らしながらやって来る。

ジガルデだ。
 ▼ 636 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 22:56:59 ID:xC9ydaLw [45/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゲッコウガ「ジガルデ! 待ってくれ! 話を聞いてくれ!」

ジガルデのグランドフォース!

ゲッコウガ「うおっ、危ねっ!」

ブリガロン「ニ、ニードルガード!」

マフォクシー「きゃ!」

攻撃はどうも、マフォクシーに直撃したらしい。

ゲッコウガ「ジガルデ! くそっ、話は通じないか……冷凍ビーム!」

ジガルデに効果は抜群だ!
 ▼ 637 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 22:57:22 ID:xC9ydaLw [46/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデの龍の波動!

ブリガロン「エナジーボール!」

龍の波動とエナジーボールがぶつかり合い、激しい衝撃があたりを襲う。

ブリガロン「ダメ、押し負ける……」

ゲッコウガ「水の波動!」

波動には波動だ。

幸いにも2人の攻撃は相手の技に押し勝てるぐらいの強さはあった。

攻撃が当たって怯んでいる隙に、マフォクシーの方に駆け寄る。

ゲッコウガ「大丈夫か!」

マフォクシー「うん……いたた……」

ジガルデのグランドフォース!

ゲッコウガ「危ない!」
 ▼ 638 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 23:02:51 ID:xC9ydaLw [47/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブリガロン「ニードルガード!」

ブリガロン「無茶しないで、もうこれ以上失いたくないもん」

大地を揺るがす技をいかにして受け止めているのかは謎だがとにかく助かった。

ゲッコウガ「サンキュ」

マフォクシー「ありがと……危ないサイコキネシス!」

振り返ると、ジガルデが動きを止められていた。

ゲッコウガ「近っ!」

マフォクシー「今よ……」

ゲッコウガ「OK、冷凍ビーム!」

ブリガロン「エナジーボール!」

2人の渾身の攻撃がジガルデに命中する。
 ▼ 639 1◆J44kAZeDOM 15/07/30 23:03:14 ID:xC9ydaLw [48/48] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はここまでです
 ▼ 640 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 14:19:43 ID:HF.97W.6 [1/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ジガルデが咆哮をあげる。

そのまま発動した龍の波動は俺たちを襲った。

ゲッコウガ「マフォクシー危ない! うがあ!」

ブリガロン「ゲッコウガ!」

マフォクシー「……ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「くっそ……うぐっ」

上手く立てない。本格的にやばいぞこれ……

ジガルデのグランドフォース!

ブリガロン「ニードルガード!」

こいつが攻撃を防いでくれなかったら、今頃どうなっていただろうか、なんてぼんやり思いながら、俺は意識が薄れゆくのを感じた……
 ▼ 641 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 14:28:01 ID:HF.97W.6 [2/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点ブリガロン

ブリガロン「う……」

ニードルガードで攻撃は完全に防げる、そのはずなのに、押し負けそうになる。

マフォクシー「ゲッコウガ!」

ふっと振り返るとゲッコウガが倒れていて……

ブリガロン「嘘……そんな……」

あまりの衝撃に力を弱めてしまった。

その隙をついて、龍の波動は守りを打ち破り……

ブリガロン「うわああ!」

マフォクシー「うぐっ」

ブリガロン「ダメっ!」

私はまだ大丈夫。でも2人は……さっきまでのダメージが……
 ▼ 642 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 14:29:13 ID:HF.97W.6 [3/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
また、いなくなっちゃうの? 私のまわりから、また、大事な誰かが……

ブリガロン「嫌。そんなの……絶対に嫌だよ!」

気付けば頬を涙が伝っていた。

ルカリオ、ねえ、早く来てよ。ルカリオ、ルカリオ……

???「癒しの波導!」

ふっとそっちを振り向く。涙に霞んだ目に、その姿こそ見えなかったけど、声がルカリオだった。

ブリガロン「ルカリオ!」

ルカリオ「ごめん、遅れて」
 ▼ 643 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 14:32:28 ID:HF.97W.6 [4/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ゲッコウガ「う……」

マフォクシー「あれ? えっと……」

ブリガロン「2人とも!」

ルカリオ「よかった。後ろ! 気を付けろ!」

ブリガロン「ニードルガード!」

ルカリオ「マフォクシー、今だ!」つルカリオナイト

マフォクシー「わかった!」つキーストーン

ルカリオ・マフォクシー「メガ進化!」
 ▼ 644 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 14:36:43 ID:HF.97W.6 [5/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
私が攻撃を受けとめている間、メガ進化か。

ゲッコウガ「サポートする! 冷凍ビーム!」

ジガルデに確実にダメージは与えている。

ジガルデのグランドフォース!

ブリガロン「しまっ……連続で使えないのに! きゃああ!」

ゲッコウガ「マフォクシー!」

ゲッコウガはマフォクシーを抱えて飛び上がる。確かに飛んでしまえば地面技は効果が無い。

私より、マフォクシーの方がきついしね。
 ▼ 645 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 14:41:47 ID:HF.97W.6 [6/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
メガルカリオ「ジガルデ! こっちだ! 龍の波導!」

ジガルデに命中したその攻撃は、明らかにさっきまで私たちが与えたのと比べ物にならない威力だった。

メガルカリオ「とどめだ、波導弾!」

最後の決め技は、ジガルデのその巨体を倒すのに、充分過ぎる威力だった。

メガルカリオ「大丈夫だ。もうこれで、止められはしない!」

あれ? でもじゃあ……どうやってこの装置の起動を止められるんだろう?

そんな疑問が一瞬浮かんだが、こうして無事消えてない所を見るに、私たちは正しい行動をとれているんだろう。

気にしたら負けか、そうやって無理に自分を納得させた。
 ▼ 646 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 14:45:39 ID:HF.97W.6 [7/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点マフォクシー

ゲッコウガ「よし、帰ろう!」

マフォクシー「そうね」

ブリガロン「ほら行くよルカリオ!」

ルカリオ「ん、ああ……」

メガ進化の解けたルカリオを見るブリガロンは、どう見ても恋していた。

マフォクシー「恋かあ……」

ゲッコウガ「は? え?」

マフォクシー「ほら、ブリガロンの事」

ゲッコウガ「な、なんだ、そうか」

私も……ゲッコウガが好きだけどな。なーんちゃって。

ゲッコウガ「あったぞ、時空ホール」
 ▼ 647 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 14:48:36 ID:HF.97W.6 [8/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ブリガロン「よし、帰るか!」

ゲッコウガ「だな」

2人が飛び込んだ。

マフォクシー「ルカリオ、行こ?」

ルカリオ「ごめん……もう二度と会えないかも……」

マフォクシー「え?」

ルカリオ「2人によろしく言っといて。今までありがとう」

マフォクシー「何言ってるの? 帰ろうよ……」

ルカリオ「ごめん」

そう言って彼は私を突き飛ばす。









マフォクシー「ルカリオおおおおお!」
 ▼ 648 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 14:54:12 ID:HF.97W.6 [9/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
時空ホールに1人、もみくちゃになりながら、顔から涙やらなんやらが溢れ出て、口からも嗚咽が漏れ、それでも意識だけは消えてはくれなかった。

マフォクシー「ルカリオ、ルカリオ、ルカリオおおおお!」

無情にも時空ホールは私を吐き出す。

折しもそこは、リオルと初めて出会った海岸だった。

ブリガロン「うーん……」

ゲッコウガ「みんな無事か?」

マフォクシー「ルカリオが、ルカリオが!」

ブリガロン「え?」

マフォクシー「ルカリオが、向こうに残って……う……うあああああん!」

ゲッコウガ「嘘……だろ、な。嘘だよな?」

ブリガロン「嘘って言って。お願い。お願いよ!」

マフォクシー「嘘じゃ……ない……ホントに……ルカリオは……」

時空ホールが消えてゆく。それは私たちとルカリオの、永遠の別れを意味していた……
 ▼ 649 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 14:54:51 ID:HF.97W.6 [10/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一旦ここまで。

9時ごろ再開しますが、ぽかんむ注意です。
 ▼ 650 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 20:58:28 ID:HF.97W.6 [11/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点ルカリオ

ルカリオ「はあっ、はあっ」

必死に走る。この体は疲れを覚え辛いとはいえ、やはり息はあがる。

……

記憶が頭の中を暴走する。

頬を涙が伝う。

ルカリオ「クレア……俺……待ってくれ……」

気を緩めると、頭の中の彼女が表層に浮かび上がって来る。

俺は止めたいのか、終わらせたいのか。

わからない。どうすれば……クレア、クレア……
 ▼ 651 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:08:43 ID:HF.97W.6 [12/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ルカリオ……もといリオ 回想

リオ「……どうしようもないんですか?」

医者「はい。このまま子宮を放置していれば、彼女はそう長くはないでしょう」

がん。その単語は、どこか遠い国の言葉のように聞こえた。

リオ「そう……ですか……わかりました。クレアは、そうしないと……」

医者「はい」

子宮を摘出すると、子どもを産む事はできなくなる。

本音を言うと子どもは欲しい。でもそれ以上にクレアの事が大事だった。

幸いにも最終兵器の研究という職は給料もよく、手術に必要なお金も問題にはならなかった。
 ▼ 652 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:11:22 ID:HF.97W.6 [13/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最終兵器……フレア団のボスフラダリが世界の人類を減らすとかバカげた事言って起動させようとしたのを、現チャンピョンカルムが間一髪で食い止めた物だ。

しかしその来歴は謎に包まれていて、その危険性からカロス地方の支援をうけて研究する事になった。

そのプロジェクトに俺も参加していたのだ。
 ▼ 653 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:17:26 ID:HF.97W.6 [14/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
手術の数か月後。

クレアはすっかり元気になり……とまではいかないものの、だいぶ以前の状況に戻りつつあった。

あくまでも、表面上は。

本当は、彼女だって子どもが欲しかったのだ。

いや違う。それだけならあんな事にはならなかったはずだ。

クレア「やっぱり……子ども欲しいよね」

リオ「そりゃいるに越したことはないけど、クレアが元気ならそれでいいんだ」

クレア「ホント?」

リオ「ああ」

クレア「ううん、強がらないで。お義母さん、あなたは昔から子どもを欲しがってたって」

リオ「そうだけど、今は今。昔とは違うよ」

しかしその数か月後。彼女は自ら生命を絶った。
 ▼ 654 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:21:53 ID:HF.97W.6 [15/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その知らせは職場で聞いた。

なんでも乳酸菌飲料を売る人が返事がないのを不審に思い、覗いた(1回返事がないからって覗くのもどうかと思うが)らしい。

そして開いた窓から倒れたクレアを見つけて……らしい。

何かの冗談としか思えなかった。

がんよりも、遠い国の、いや、別次元の言葉のように感じた。

そんなはずない、そう思いながら言われた病院へ向かい、指定された部屋に入った。

後は、覚えていない。気が付いたら自宅にいた、そんな感じだった。
 ▼ 655 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:24:31 ID:HF.97W.6 [16/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その後の事もいまいち覚えていない。

葬式では用意された言葉を読み、仕事もせず、ずっと部屋にこもっていた。

自殺の動機は病院で知らされた。

子ども、気にしていたのか……

なんで……なんで……
 ▼ 656 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:28:50 ID:HF.97W.6 [17/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
ある日、自堕落に眠って起きてを繰り返している時、1つの置手紙を見付けた。

「リオ、私、お義母さんに言われたの」

クレアの文字だった。

あまりの衝撃に俺はしばらく立ち……立ってはいなかったが立ち尽くした。

あいにく俺は、幽霊を信じないタチだった。

だから、誰かが……

しかし、冷静に考えると、自分でしかないのだ。

この事から、ある1つの結論を導き出した。
 ▼ 657 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:29:19 ID:HF.97W.6 [18/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告














俺は、二重人格になった。













 ▼ 658 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:33:49 ID:HF.97W.6 [19/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
二重人格は、心に深い傷を負ったものが、現実逃避に近い目的で発症する……と聞いた事がある。

幼少期の話な事がほとんどだと言うのだが……俺のショックはそれほどだったのだろう。

そして自分の中に、無意識にクレアの人格を創りあげてしまったのだ。
 ▼ 659 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:37:33 ID:HF.97W.6 [20/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
それにしても、この「お義母さんに言われた」と言うのが気になる。

どういう事だ?

もしかして、母さんが、子どもを産めない事を追い詰めた?

そう考えると居ても立っても居られなくなって、母さんに電話をかけた。

本当にクレアの言葉と言う証拠はないが、その事に思考は回らなかった。

リオ「もしもし母さん」

母「なあに、リオ」

リオ「クレアになんか言ったろ」

母「なんかって何?」

リオ「子ども産めないって、追い詰めたりしたろ!」

母「ええ」

いとも簡単に認めた。

リオ「ふざけるな!」
 ▼ 660 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:40:47 ID:HF.97W.6 [21/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオ「なんでだよ、俺は気にしてないのに!」

母「嘘おっしゃい。あなたは昔から……」

リオ「昔と今は違うんだよ!」

母「あなたのためを思って「嘘だ」

リオ「ホントに俺を思ってるなら、絶対そんな事言わない。なんでだ?」

母「……息子が子どもを産めないなんて、恥ずかしいじゃない」

リオ「世間体、か……わかった。さ、よ、う、な、ら!」

いっそ冷静になった。ような気がしたがそんな事はなかった。

電話を切る。
 ▼ 661 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:42:14 ID:HF.97W.6 [22/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオ「世間体か……世間体か……ははははは……世間がクレアを殺した……」

笑いがこぼれた。

狂った笑い。

世間が殺した。

世間が殺した。

セケンガコロシタセケンガコロシタ……
 ▼ 662 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:42:41 ID:HF.97W.6 [23/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告














コンナセケン、コワシテヤル















 ▼ 663 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:44:16 ID:HF.97W.6 [24/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そこまで行けば、もう簡単だった。

世界を破壊するほどの最終兵器。

それのすぐそばに、俺はいる。

なら、壊してしまおう、世界を。

こんな世界、無い方がいい。

家から足を踏み出した。
 ▼ 664 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:49:39 ID:HF.97W.6 [25/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
セキタイタウン 最終兵器研究所(元フレア団秘密基地)

同僚A「リオ、お前、久しぶりだな」

リオ「どけ」

同僚A「どうしたんだよ!」

リオ「いいから」

同僚B「どうかしたのか?」

リオ「オンバーン、爆音波」

モンスターボールから子どもの頃からずっと一緒だったオンバーンを繰り出す。

同僚たち「うわああ!」

意にも介さず進む。

オンバーン「バーオ……」

オンバーンの表情も、全く気にしなかった。
 ▼ 665 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:52:45 ID:HF.97W.6 [26/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
そして、そこからの記憶はない。

恐らく、クレアが出て来たのだろう。

つまり……


同僚Z「やめろ、そんなことしたら、世界が終ってしまう!」

クレア(リオ)「別にいいの。私を殺したこんな世界、壊してやるから」

同僚Z「まさかおま……やめろおおぉぉ」


と言う事だ。

ピカチュウが女と言ったが、人間の記憶をなくしている彼は見た目で性別の区別がつかなかったのだろう。
 ▼ 666 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 21:57:30 ID:HF.97W.6 [27/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
その衝撃でリオルになったとすれば……


クレアは目を覚ました。

クレア「あれ……ここどこ……」

彼女は立ちあがる。そして、ふと違和感を覚える。あれ?私……

クレア「ポ、ポケモンになって……」

ふらふらとひざをつく彼女。太陽だけが、皮肉なぐらいにきれいだった。

クレア改めリオル「ねえ、ねえ、リオ……助けて、私どうすればいいの……」


こうなったと考えられる。

そして彼女の呼ぶ声に応えて俺は飛び出した。記憶にカギをかけたまま。

これが俺の記憶の真実だろう。

回想終わり
 ▼ 667 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 22:03:09 ID:HF.97W.6 [28/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 リオ

だからって、今世界を終わらせる気は……ない。ないはずだ。

だって、


テールナー「復讐したところで、何も始まらないの!」

リオル「何があっても、死んでもこの世に食らいつく、それが残された者の覚悟じゃないのかよ!」


自分でも、テールナーも言っている。

言った記憶があった理由は、誰かが廃人同然の俺にかけた言葉だったのだろう。

とにかく、世界を滅ぼすなんて、バカげた事だ。

それが今はよくわかる。

止める! 絶対に俺を、クレアを!
 ▼ 668 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 22:04:51 ID:HF.97W.6 [29/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオ「ジガルデ……ルカリオナイトは置いて行く」

絆の証を置いて行くことで、覚悟を決めた。

そして恐らくこれは未来で、俺の手に渡る事だろう。

リオ「行くぞ!」
 ▼ 669 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 22:11:28 ID:HF.97W.6 [30/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
最終兵器研究所


上を下への大騒ぎだった。

俺の行動が相当やばいのだろう。当然だ。

騒動に乗じて奥へと進む。

案外簡単に侵入できた。

セキュリティーの心配はあるが、今はありがたい。


ただただ走る。気を抜くとクレアが出て来そうだった。

クレア、今はダメだ。世界は終わらせない!
 ▼ 670 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 22:12:16 ID:HF.97W.6 [31/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオ「うううおおおおおおりゃあああああ!」

固く閉ざされたドアを全身全霊をこめた波導弾でぶち抜いた。

中で同僚Zが俺を止めようとしている。

間に合った……

その安心からか気が緩み、自分が自分のコントロールから外れた。

俺がZに手を伸ばし、その行動を封じている。

は?

俺は俺が最終兵器を起動するのを、どこか他人事のように見つめていた。

視界が白い光に包まれる……
 ▼ 671 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 22:14:55 ID:HF.97W.6 [32/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオ「あれ……ここは?」

何もない場所。

目を覚ますと、俺はそこにいた。

???「やあ、やっと気づいたね」

リオ「……誰?」

アルセウス「僕はアルセウスだよ。世界を創ったんだ」

リオ「は?」

アルセウス「ありがとうね、あれを起動してくれて」

リオ「はあ?」
 ▼ 672 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 22:18:20 ID:HF.97W.6 [33/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アルセウス「ここまで巻き込んだんだし、説明しないとダメだよね!」

世界創生の神とは到底思えない子どもっぽさ。

その彼が、一体何をした?

リオ「そもそもなんで俺はここにいるんだ?」

アルセウス「しかるべき時への準備だよー。とにかく事情を話してからでいい?」

頭の上に大きなクエスチョンマークが浮かんでいる事だろう。

でもとりあえず、話を聞くしかなさそうだ。

リオ「わかった」
 ▼ 673 1◆J44kAZeDOM 15/07/31 22:18:47 ID:HF.97W.6 [34/34] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
今日はここまでです

恐らく明日完結できます
 ▼ 674 っふもふのレシラムさん 15/07/31 22:39:23 ID:TERC1rPc NGネーム登録 NGID登録 報告
支援あげ
 ▼ 675 ルキア@ブレイズカセット 15/08/01 08:51:17 ID:UrmH1J8I NGネーム登録 NGID登録 報告
支援
 ▼ 676 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:04:56 ID:XS2Us3kE [1/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アルセウス「最終兵器……わかるよね?」

リオ「はい」

アルセウス「あれは本来、あそこで破壊されるべき物だったんだ。」

アルセウス「あ、あそこってカルムってニンゲンがフラダリって奴と対峙したとこね。」

リオ「え? でも……どこに破壊の要素が?」

アルセウス「あれが発動したら、その力を受け止めて、あの最終兵器にぶつけるはずだったんだ」

アルセウス「実際、本来ならそうなるはずだった」

リオ「って事は……カルムさんが止めたってのがイレギュラー……って事か?」

アルセウス「そーそー! そういう事!」

リオ「それでそれが今回の件とどう関係するんだ?」

アルセウス「最終兵器ってのはね、世界のがん細胞みたいな物なんだ」

アルセウス「あれが発動しちゃうと、僕が気付かない限り止められない」

アルセウス「僕が止めなかったら、全世界が滅びるって事。それはさすがに困るでしょ?」
 ▼ 677 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:08:46 ID:XS2Us3kE [2/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオ「そりゃさすがに困るが……俺が発動するって気付いてたのか?」

アルセウス「うん。でもさ、どうしてもジガルデはやってきてしまう」

アルセウス「あんなの発動しちゃったら生態系壊れるどころじゃないしね」

アルセウス「発動したら止められなくても、発動前に叩き壊せるんだ、ジガルデなら」

リオ「あの……絶対壊せないはずの最終兵器を?」

アルセウス「うん。でも、発動しないと困るんだ。気付いてる間に動かしたいから」

アルセウス「だから、君たちを利用させてもらう事にした」
 ▼ 678 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:14:55 ID:XS2Us3kE [3/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
リオ「え?」

アルセウス「同じ時にギルドに集まる3人。そこに君を混ぜて、ジガルデを食い止めてもらおう、ってね」

リオ「な……」

アルセウス「そこで君をリオルの姿に変え、ニンゲンが消えた遥か未来の世界に飛ばしたんだ」

アルセウス「レックウザにジガルデの所に誘導してもらったり、ジガルデには君を悩ませるため嘘ついてもらったり……」

リオ「は? なんで? 悩ませるようなって……俺、本気で!」

アルセウス「だからいいんだよ。君がニンゲンに戻る時にニンゲンの世界の事考えないようなニンゲンになったら……」

アルセウス「君の人生、絶対損だよ。だから、ニンゲンの世界の事も考えて欲しかった」

アルセウス「ただ利用するだけじゃ申し訳ないからね」

リオ「……」

あれ? 今人間に戻るって言ったよね?

どういう事だ?
 ▼ 679 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:18:52 ID:XS2Us3kE [4/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アルセウス「もう話は終わり。今から君を元の世界に戻すよ」

リオ「待ってくれ! 確かにもう会えないとは言った。でも……」

リオ「クレアのいない人間世界に意味はない!」

リオ「人間の、ニンゲンの世界じゃなく、ポケモンの世界に戻してくれ!」

アルセウス「それは出来ない。でも戻ったら、日付と時間をすぐに確認する事をお勧めするよ」

リオ「待って!」

アルセウス「行くよ!」

ふっと意識が途切れた。

……
 ▼ 680 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:20:56 ID:XS2Us3kE [5/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
???「リオ、リオ!」

リオ「……ん?」

???「今テスト中だろ、あれの固さの。寝ちゃダメだって。ふわああ……」

大あくびをする同僚。

あれ?

慌てて手を確認する。

ポケモンの物ではなかった。
 ▼ 681 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:25:16 ID:XS2Us3kE [6/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
アルセウス「日付と時間をすぐに確認する事をお勧めするよ」


リオ「すまんすまん」

同僚「ま、あれだよ。俺も眠いな」

そう言って再び前を向く彼。

俺はアルセウスの助言に従ってスマホで日付と時間を……

はあ?

クレアの命日だ。しかも死亡推定時刻から逆算して、今から帰るとぎりぎり間に合う時間。

リオ「あああああ!」

同僚「どうした?」

リオ「ちょっと……トイレに……」

同僚「いや待ておかしいだろ」

リオ「すまん。時間かかる方!」

同僚「いや待……行っちまった。あいつ、どうしたんだ? ってか仕事仕事!」
 ▼ 682 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:28:28 ID:XS2Us3kE [7/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
慌てて外に出る。

言い訳が幼稚過ぎたとは自分でも思う。でも仕方ないだろう、考えているヒマはない。

リオ「行け! オンバーン!」

オンバーン「おう!」

体力の衰えを感じながら、こう指示を出す。

リオ「家まで。マックススピードで!」

オンバーン「了解! でもどうした?」

リオ「いいから早く! クレアが死んじまう!」

オンバーン「クレアが? そりゃ大変だ。乗れ!」

リオ「もう乗ってる!」

オンバーン「行くぞ!」
 ▼ 683 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:31:05 ID:XS2Us3kE [8/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
しばらく空中を無言で進んでいる。

それにしても、改めて考えると俺が今オンバーンの言葉をわかるのって、おかしいんだよな。

あまりに違和感がなさすぎて全く気付かなかった。

オンバーン「着いたぜ。急げ! はあっ、はあっ」

リオ「サンキューオンバーン!」

リオ「カギ、カギ……あった!」

リオ「クレア! 早まるな! クレア! クレア!」

そこにナイフを持ったクレアが座っていた。
 ▼ 684 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:35:38 ID:XS2Us3kE [9/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
クレア「なんで……なんで今帰って来るの……」

リオ「深ーい事情がある。だからそのナイフをおろせ!」

クレア「私……子どもが産めないのよ。それで……あなたは……」

リオ「どうでもいいんだ! 言ってるだろう? クレアがいればそれでいいって」

クレア「でも……でも……」

リオ「俺、もしお前が今死んだら、たぶん世界を滅ぼす。そのぐらい、愛しているんだ」

クレア「……ホント? ねえ、ホント?」

リオ「当たり前だろ。母さんが何言ったって、俺はお前が好きだ!」

クレア「ホント? ……うっ、うっ、ああああ……」

クレアの両目から涙が滴り落ちる。

ナイフが転がり落ち、カラン、と小気味のいい音をたてた。
 ▼ 685 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:36:06 ID:XS2Us3kE [10/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter19 記憶の真実 完
 ▼ 686 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 15:36:38 ID:XS2Us3kE [11/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
一旦ここまで
また夜に(ry
 ▼ 687 ンバル@なんでもなおし 15/08/01 19:02:34 ID:XS2Us3kE [12/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
Chapter-Finar 探検は終わらない
 ▼ 688 1◆J44kAZeDOM 15/08/01 19:06:50 ID:XS2Us3kE [13/13] NGネーム登録 NGID登録 wf 報告
視点 マフォクシー

自分の世界に戻ってきて、ルカリオがいないという現実を受け止めきれず、茫然自失としたままギルドに戻った。

ビッパ「お帰りでゲス!」

チラーミィ「さ、今日も仕事終わり!」

え……?

マフォクシー「ど、どういう事……」

ヘイガニ「どういう事ってどういう事だ? ヘイヘイ!」

ゲッコウガ「嘘……だろ?」

ブリガロン「ひょっとして……ルカリオ、わかります?」

ニューラ「ルカリオ? 誰?」

信じられない。信じたくない。

マフォクシー「みんな……忘れてる?」
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